JP2013256233A - トランスファ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二輪駆動モードと四輪駆動モードとを切り換え可能な動力切換機構を有するトランスファ装置10において、小型化に対応する。
【解決手段】動力切換機構が、動力伝達部材48と、動力伝達部材48に対し車軸方向に間隔を空けて設けられるドライブギヤ50と、ドライブギヤ50の内径側に、ドライブギヤ50に対し相対的に回転可能に設けられたスリーブ部材52と、ドライブギヤ50の第2端部のほうに設けられ、スリーブ部材52を車軸方向に移動させる移動手段54とを有する。スリーブ部材52は、ドライブギヤ50の第1端部に対し係合する第1係合部56と、動力伝達部材48側へ延在して動力伝達部材48と係合する第2係合部58を有し、二輪駆動モード時、移動手段54による移動により、第1係合部56と第2係合部58のいずれか一方が解放状態になる。
【選択図】図2

Description

本発明は、一方のデファレンシャル装置から他方のデファレンシャル装置に駆動力を伝達するトランスファ装置に関し、特に、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを切り換え可能な動力切換機構を有するトランスファ装置の改良に関する。
従来から、前輪のデファレンシャル装置と後輪のデファレンシャル装置との間に設けられ、一方のデファレンシャル装置から他方のデファレンシャル装置に駆動力を伝達するトランスファ装置が知られている。このようなトランスファ装置が、例えばピックアップトラックやSUV(Sport Utility Vehicle)に搭載される場合、トランスファ装置に、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを切換え可能な動力切換機構が設けられる例がある。これにより、車両は、二輪駆動と四輪駆動とを切り換えて走行可能になる。
下記特許文献1には、前後輪に駆動力を伝達する四輪駆動モードと、前輪のみに駆動力を伝達する二輪駆動モードとを切換え可能な断接機構を有する動力伝達部が記載されている。この動力伝達部は、前輪のデファレンシャル装置に接続される車軸方向に設けられている。そして、動力伝達部は、車軸方向の両端において軸受を介してケースに支持されるベベルギアを有する。断接機構は、前輪の差動装置とべべルギアとの間に設けられている。そして、断接機構は、その差動装置のデフケース軸とべべルギアを固定するべベルギア軸とを断接するカップリングスリーブと、カップリングスリーブを車軸方向に移動させるシフトフォーク及びシフトロッドを含むアクチュエータとを有する。
特開2011−079421号公報
上記特許文献1のような断接機構においては、差動装置と動力伝達部のベベルギアとの間に、カップリングスリーブと、このスリーブを移動させるアクチュエータとが設けられる。このように、差動装置と動力伝達部の間に断接機構の構成部材を全て配置しようとすると、その間における断接機構の設置スペースが大きくなってしまい、結果として装置が大型化してしまうという問題がある。
本発明の目的は、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを切り換え可能な動力切換機構を有しつつ、小型化に対応することができるトランスファ装置を提供することにある。
本発明は、前輪又は後輪の一方のデファレンシャル装置に接続される車軸方向に設けられ、駆動源からの駆動力を他方のデファレンシャル装置に伝達するトランスファ装置において、前輪又は後輪の一方のみに駆動力を伝達する二輪駆動モードと、前輪及び後輪に駆動力を伝達する四輪駆動モードとを切換え可能な動力切換機構を有し、動力切換機構が、前記一方のデファレンシャル装置に接続され、このデファレンシャル装置から駆動力が伝達される動力伝達部材と、動力伝達部材に対し前記車軸方向に間隔を空けて前記車軸を取り囲むように設けられ、動力伝達部材に対向する第1端部と、動力伝達部材とは反対側の第2端部とを有し、第2端部側において軸受を介してケースに片持ち支持されるドライブギヤと、ドライブギヤに対し相対的に回転可能に、ドライブギヤの内径側にドライブギヤと同軸に設けられたスリーブ部材と、ドライブギヤの第2端部のほうに設けられ、スリーブ部材を車軸方向に移動させる移動手段と、を有し、スリーブ部材は、ドライブギヤの第1端部に対し係合する第1係合部と、動力伝達部材側へ延在して動力伝達部材に対し係合する第2係合部とを有し、四輪駆動モードのとき、第1及び第2係合部はともに係合状態となり、四輪駆動モードから二輪駆動モードへ切り換えられると、移動手段によるスリーブ部材の移動により、第1係合部と第2係合部のいずれか一方が係合状態から解放状態になることを特徴とする。
また、前記軸受は、ケース外側からボルトにより締結されていることが好適である。
また、ドライブギヤの第1端部には、ドグ歯が形成され、第1係合部は、前記ドグ歯と係合するドグクラッチであり、スリーブ部材が動力伝達部材側へ移動することで解放状態になることが好適である。
本発明のトランスファ装置によれば、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを切り換え可能な動力切換機構を有しつつ、小型化に対応することができる。
本実施形態に係る車両の構成を示す図である。 二輪駆動モードにおけるトランスファ装置の構成を示す断面図である。 四輪駆動モードにおけるトランスファ装置の構成を示す断面図である。
以下、本発明に係るトランスファ装置の実施形態について、図を用いて説明する。一例として、車両の前部に駆動源を搭載し、二輪駆動モード時に前輪が駆動するFF(Front−engine Front−drive)車ベースの四輪駆動車を挙げ、この車両に搭載されるトランスファ装置について説明する。なお、本発明は、上記のような二輪駆動モード時が前輪駆動である車両に限らず、後輪駆動である車両にも適用できる。
まず、本実施形態のトランスファ装置10を搭載する車両12について説明する。車両12は、駆動源としてエンジン14を有する。エンジン14は、クラッチ(図示せず)を介して変速機16に接続され、変速機16は前方デファレンシャル装置18に接続される。前方デファレンシャル装置18は、前方車軸20を介して前輪22に接続されるとともに、トランスファ装置10とプロペラシャフト24を介して後方デファレンシャル装置26に接続される。そして、後方デファレンシャル装置26は、後方車軸28を介して後輪30に接続される。
エンジン14は、インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と空気との混合気を、シリンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関である。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、内燃機関の出力軸が回転する。
変速機16は、複数のギアにより構成され、運転手の手動操作に応答して変速する。変速機16の出力側は前方デファレンシャル装置18に連結されている。変速機16は、手動によるシフトレバー(図示せず)の操作により選択された変速段に応じて、エンジン14の回転数を所望の回転数に変速して前方デファレンシャル装置18にエンジン14からの駆動力を伝達する。なお、本実施形態では、変速機16が手動式である場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、変速機構として、クラッチと変速機16に変えて、自動変速機及びトルクコンバータなどの流体継手を採用することができる。
前方デファレンシャル装置18は、変速機16から伝達された動力を、前方車軸20を介して、左右の前輪22に分配して伝達する機構であり、左右の前輪22の回転差を吸収する装置である。前方デファレンシャル装置18は、変速機16の出力側に接続されたリングギヤ32と、リングギヤ32が固定されるデフケース34と、デフケース34の内部に回転自在に支持されるピニオン及びこのピニオンに係合するサイドギヤ36とを有する。変速機16から伝達される駆動力は、リングギヤ32と、ピニオン及びサイドギヤ36とを介して前方車軸20に伝達され、前輪22を回転させる。また、変速機16から伝達される駆動力は、リングギヤ32とデフケース34を介してトランスファ装置10に伝達される。そして、トランスファ装置10に伝達された駆動力は、プロペラシャフト24を介して後方デファレンシャル装置26に伝わる。なお、トランスファ装置10の具体的な構成については後述する。
後方デファレンシャル装置26は、プロペラシャフト24から伝達された動力を、後方車軸28を介して、左右の後輪30に分配して伝達する機構であり、左右の後輪30の回転差を吸収する装置である。後方デファレンシャル装置26は、プロペラシャフト24の出力側に接続されたリングギヤ38と、リングギヤ38が固定されるデフケース40と、デフケース40の内部に回転自在に支持されるピニオン及びこのピニオンに係合するサイドギヤ42とを有する。後方デファレンシャル装置26に伝達される駆動力は、リングギヤ38と、ピニオン及びサイドギヤ42とを介して後方車軸28に伝達され、後輪30を回転させる。
また、本実施形態においては、一方の後方車軸28にクラッチ44が設けられている。クラッチ44は、例えば乾式単板式の摩擦クラッチにより構成される。クラッチ44は、四輪駆動モードにおいては、クラッチ44を係合させた状態、言い換えれば、後方デファレンシャル装置26と後輪30との間が動力を伝達する伝達状態となる。一方、二輪駆動モードにおいては、クラッチ44が、エンジン14と変速機18との間が動力を遮断する遮断状態となるように作動する。このように遮断状態にすることにより、後輪30の回転抵抗となるプロペラシャフト24と、後述するトランスファ装置10のドライブギヤとの回転が防止され、燃費低下を抑制することができる。
次に、本実施形態のトランスファ装置10の概略構成について説明する。トランスファ装置10は、前方デファレンシャル装置18に接続される前方車軸20方向(以降、単に車軸方向と記す)に設けられ、二輪駆動モードと四輪駆動モードを切換え可能な動力切換機構46を有する。
本実施形態の動力切換機構46は、前方デファレンシャル装置18のデフケース34に接続され、デフケース34から駆動力が伝達される動力伝達部材48を有する。また、動力切換機構46は、動力伝達部材48に対し車軸方向に間隔を空けて、前方車軸20を取り囲むように設けられ、動力伝達部材に対向する第1端部と、動力伝達部材とは反対側の第2端部とを有し、第2端部側において軸受を介してケースに片持ち支持されるドライブギヤ50を有する。また、動力切換機構46は、ドライブギヤ50に対し相対的に回転可能に、ドライブギヤ50の内径側に、ドライブギヤ50と同軸に設けられたスリーブ部材52を有する。さらに、動力切換機構46は、ドライブギヤ50より前輪22側に設けられ、スリーブ部材52を車軸方向に移動させる移動手段54を有する。
スリーブ部材52は、ドライブギヤ50の第1端部に対し係合する第1係合部56と、動力伝達部材48側へ延在して動力伝達部48に係合する第2係合部58とを有する。そして、四輪駆動モードのとき、第1及び第2係合部はともの係合状態となり、四輪駆動モードから二輪駆動モードへ切り換えられると、移動手段によるスリーブ部材の移動により、第1係合部と第2係合部のいずれか一方が係合状態から解放状態になるように構成される。
このような構成により、四輪駆動モードにおいては、第1係合部56が係合状態となるよう移動手段54がスリーブ部材52を移動させると、動力切換機構46が動力伝達状態となる。これにより、エンジン14の駆動力がトランスファ装置10を介して後輪30まで伝達可能となる。一方、二輪駆動モードにおいては、第1係合部56が解放状態となるよう移動手段54がスリーブ部材52を移動させると、動力切換機構46が動力遮断状態となる。これにより、エンジン14の駆動力が後輪30へ伝達されなくなるので、前輪22のみの駆動となる。
本実施形態の動力切換機構46においては、スリーブ部材52を移動させる移動手段54が、前方デファレンシャル装置18とドライブギヤ50の間ではなく、ドライブギヤ50より右側に設けられている。このような配置により、前方デファレンシャル装置18とドライブギヤ50の間において必要な部材の設置スペースを従来技術より小さくすることができ、結果として装置を小型化することができる。
また、本実施形態においては、スリーブ部材52が、移動手段54との接続のため、ドライブギヤ50の内周側に配置されている。この構成により、動力伝達部材48とドライブギヤ50との間において、スリーブ部材52を支持する構成を無くすことができるので、さらに車軸方向における設置スペースを小さくすることができ、小型化が可能になる。
続いて、トランスファ装置10の具体的な構成について、図2,3を用いて説明する。図2は、二輪駆動モードにおけるトランスファ装置10の構成を示す断面図であり、図3は、四輪駆動モードにおけるトランスファ装置10の構成を示す断面図である。これらの図においては、紙面の上が車両前方を示し、紙面の下側が車両後方を示す。よって、紙面の右が車両進行方向に対し右側を示し、紙面の左が車両進行方向に対して左側を示す。
トランスファ装置10は、前方デファレンシャル装置18に接続され、動力切換機構46を収容するケース60を有する。図2,3においては、ケース60の左側に、前方デファレンシャル装置18が位置する。そして、ケース60には、前方デファレンシャル装置18から左側の前輪22に向かって前方車軸20が貫通するように収容される。
ケース60の左側、すなわち前方デファレンシャル装置18側には、前方車軸20が貫通可能な中空孔を有する動力伝達部材48が収容される。動力伝達部材48は、前方車軸20と同軸になるように、ケース60に軸受62を介して回転自在に支持される。動力伝達部材48の左端には、図示しないが、前方デファレンシャル装置18のデフケース40が接続され、右端には、スリーブ部材52が接続される。
ケース60の右側には、動力伝達部材48に対し車軸方向に間隔を空け、前方車軸20を取り囲むように設けられたドライブギヤ50が収容される。ドライブギヤ50は、このドライブギヤ50の右側(上述した第2端部)において、前方車軸20と同軸になるように、ケース60に軸受64を介して回転自在に支持される。すなわち、本実施形態のドライブギヤ50は、軸受64により片持ち支持された構成となっている。
通常、トランスファ装置のドライブギヤは両持ち支持構造である。このような従来構造から本実施形態のような片持ち構造とすることにより、ドライブギヤ50の左側の軸受スペースが不要になるので、車軸方向における設置スペースを小さくすることができ、装置の更なる小型化が可能になる。
軸受64には、車軸方向へのドライブギヤ50の移動を防止するため、例えばユニットベアリングを用いることが好適である。本実施形態の軸受64には、フランジ64aが設けられている。
軸受64は、ドライブギヤ50に圧入され、ナット66の締め付けによりドライブギヤ50に確実に締結される。そして、軸受64のフランジ64aを、ケース60外側からボルト68により締結することで、ドライブギヤ50に一体化された軸受64は、ケース60に固定される。このように、軸受64とケース60との固定が、ケース60内部における作業ではなく、ケース60外側からのボルト68の締結作業によって達成されるので、組み付け性の向上を図ることができる。また、軸受64のフランジ64aの一部を、ケース60内側におけるブリーザ室(図示せず)の仕切り壁とすることができる。この構成により、軸受64をケース60に固定するだけで同時に、軸受64の一部とケース60の内周壁とで囲まれたブリーザ室が形成されるので、製造工程の短縮化を図ることができる。
また、ケース60の後方には、ドライブギヤ50に噛み合う出力ピニオン70が収容されている。出力ピニオン70は、プロペラシャフト24が接続され、トランスファ装置10に伝達された駆動力を後方デファレンシャル装置26へ出力する。
次に、本実施形態のスリーブ部材52と、このスリーブ部材52を車軸方向に移動させる移動手段54の構成について説明する。スリーブ部材52は、ドライブギヤ50の内周に車軸方向に変位可能に軸受72を介して装着されている。一方、移動手段54は、ドライブギヤ50より右側に配置されている。
移動手段54は、アクチュエータ72と、アクチュエータ72の出力ギヤ72aに噛み合う中間ギヤ74と、中間ギヤ74に噛み合う最終ギヤ76とを有する。最終ギヤ76には、前方車軸20と同軸の、前方車軸20が貫通可能な貫通孔が形成される。そして、最終ギヤ76は、ケース60に軸受78を介して回転可能に支持される。
また、移動手段45が、最終ギヤ76の左側端面に接触し、最終ギヤ76の回転運動を車軸方向への運動へ変換する回転カム80を有する。回転カム80には、前方車軸20と同軸の、前方車軸20が貫通可能な貫通孔が形成される。回転カム80は、車軸方向へのみ移動可能にケース60に支持される。そして、回転カム80は、スラスト軸受82と接続部材84を介してスリーブ部材52に接続される。よって、アクチュエータ72からの出力が、中間ギヤ74を介して最終ギヤ76を回動させ、この回動運動が回転カム80を介してスリーブ部材52に車軸方向への運動を与える。
スリーブ部材52には、前方車軸20と同軸の、前方車軸20が貫通可能な貫通孔が形成されている。よって、スリーブ部材52は、前方車軸20とドライブギヤ50の双方に対して、相対的に回転可能である。
スリーブ部材52は、上述したように、第1及び第2係合部56,58を有する。第1係合部56は、スリーブ部材52の外周方向に突出する爪部86を有する。一方、ドライブギヤ50の第1端部50aには、爪部86と噛み合うドグ歯88が動力伝達部材48側に突出するように形成される。すなわち、第1係合部56は、ドグ歯88と係合するドグクラッチである。この構成により、スリーブ部材52が移動手段54により動力伝達部材48側へ移動することで、爪部86とドグ歯88が離れて噛み合い状態が解消され、第1係合部56は解放状態となる。よって、スリーブ部材52が車軸方向へ移動する距離は、少なくとも、第1係合部56を係合状態から解放状態へと移行するのに必要な距離になる。
一方、第2係合部58は、スリーブ部材52の左端外周面に形成された溝部であり、この溝部が、動力伝達部材48の右端内周面に形成された溝部と噛み合うように構成される。また、これらの溝部は、車軸方向へのスリーブ部材52の移動距離を許容する長さで形成されている。この構成により、移動手段54によってスリーブ部材52がどの位置に移動しても、動力伝達部材48とスリーブ部材52の係合状態は維持され、これらの部材48,52は同期して回転する。
また、動力伝達部材48とスリーブ部材52との間には、前方車軸20を取り囲むようにコイルスプリング90が設けられている。コイルスプリング90は、これの一端が動力伝達部材48に当接し、他端がスリーブ部材52に当接し、スリーブ部材52を常に移動手段54の方へ付勢するように設けられる。この構成により、四輪駆動モードにおいて、振動等による動力伝達部材48側へのスリーブ部材52の移動が防止され、ドライブギヤ50とスリーブ部材52が解放状態になってしまうことを防止することができる。
次に、本実施形態に係るトランスファ装置10の動作について説明する。二輪駆動モードにおいては、図2に示されるように、第1係合部56が解放状態になっており、スリーブ部材52は、ドライブギヤ50に対し同期して回転可能に接合されていない。このため、エンジン14からの駆動力は、前方デファレンシャル装置18のデフケース34を介して動力伝達部材48とスリーブ部材52に伝達されるが、ドライブギヤ50に出力されない。
二輪駆動モードから四輪駆動モードへの切り換え時においては、アクチュエータ72からの回転運動が回転カム80によって車軸方向に変換され、スリーブ部材52が移動手段54側へと移動する。これにより、図3に示されるように第1係合部56の爪部86と、ドライブギヤ50のドグ歯88とが互いに噛み合って、第1係合部56が係合状態になり、スリーブ部材52とドライブギヤ50が同期して回転可能に結合される。
そして、四輪駆動モードにおいては、エンジン14からの駆動力は、前方デファレンシャル装置18のデフケース34を介して動力伝達部材48とスリーブ部材52に伝達され、さらに係合状態の第1係合部56を介してドライブギヤ50に出力される。ドライブギヤ50へ伝達された駆動力は、出力ピニオン70とプロペラシャフト24を介して後方デファレンシャル装置42、後輪30へと伝達される。
本実施形態のトランスファ装置10においては、移動手段54がドライブギヤ50の右側に配置される。この構成により、前方デファレンシャル装置18とドライブギヤ50の間における動力切換に必要な部材の設置スペースを小さくすることができ、結果として装置の小型化に対応することができる。
また、本実施形態のトランスファ装置10では、スリーブ部材52が、ドライブギヤ50の内周側に配置されている。この構成により、動力伝達部材48とドライブギヤ50との間において、スリーブ部材52を支持する構成を無くすことができるので、さらに車軸方向における設置スペースを小さくすることができ、小型化が可能になる。
さらに、本実施形態のトランスファ装置10においては、ドライブギヤ50が軸受64による片持ち支持となっている。この構成により、軸受が不要となった領域であるドライブギヤ50の左側第1端部50aに、軸受の代わりに、第1係合部56と係合可能なドグ歯88を形成することができるので、車軸方向における設置スペースをさらに小さくすることができる。
本実施形態においては、トランスファ装置10が、前方デファレンシャル装置18に接続される車軸方向に設けられる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。二輪駆動モードが後輪駆動である車両である場合、後方デファレンシャル装置26に接続される後方車軸28方向に、トランスファ装置10を設けることができる。
また、本実施形態においては、移動手段45が、アクチュエータ72の出力を、カム機構を介してスリーブ部材52を移動させる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、スリーブ部材52を軸方向に移動させることができるのであれば、他の機構を採用することができる。
また、本実施形態においては、第1係合部56がドグクラッチである場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、他のクラッチ方式を使用することができる。また、本発明においては、第1係合部56の代わりに、第2係合部58にドグクラッチを採用することもできる。この場合、第2係合部58は、スリーブ部材52が移動手段54側に移動することで、解放状態となる。一方、第1係合部56は、本実施形態の第2係合部58と同様に、スリーブ部材52がどの位置に移動しても、ドライブギヤ50との係合状態は維持されるように形成される。
10 トランスファ装置、12 車両、14 エンジン、16 変速機、18 前方デファレンシャル装置、20 前方車軸、22 前輪、24 プロペラシャフト、26 後方デファレンシャル装置、28 後方車軸、30 後輪、32,38 リングギヤ、34,40 デフケース、36,42 ピニオン及びサイドギヤ、44 クラッチ、46 動力切換機構、48 動力伝達部材、50 ドライブギヤ、52 スリーブ部材、54 移動手段、56 第1係合部、58 第2係合部、60 ケース、62,64,72,78 軸受、66 ナット、68 ボルト、70 出力ピニオン、72 アクチュエータ、74 中間ギヤ、76 最終ギヤ、80 回転カム、82 スラスト軸受、84 接続部材、86 爪部、88 ドグ歯、90 コイルスプリング。

Claims (3)

  1. 前輪又は後輪の一方のデファレンシャル装置に接続される車軸方向に設けられ、駆動源からの駆動力を他方のデファレンシャル装置に伝達するトランスファ装置において、
    前輪又は後輪の一方のみに駆動力を伝達する二輪駆動モードと、前輪及び後輪に駆動力を伝達する四輪駆動モードとを切換え可能な動力切換機構を有し、
    動力切換機構が、
    前記一方のデファレンシャル装置に接続され、このデファレンシャル装置から駆動力が伝達される動力伝達部材と、
    動力伝達部材に対し前記車軸方向に間隔を空けて前記車軸を取り囲むように設けられ、動力伝達部材に対向する第1端部と、動力伝達部材とは反対側の第2端部とを有し、第2端部側において軸受を介してケースに片持ち支持されるドライブギヤと、
    ドライブギヤに対し相対的に回転可能に、ドライブギヤの内径側にドライブギヤと同軸に設けられたスリーブ部材と、
    ドライブギヤの第2端部のほうに設けられ、スリーブ部材を車軸方向に移動させる移動手段と、
    を有し、
    スリーブ部材は、ドライブギヤの第1端部に対し係合する第1係合部と、動力伝達部材側へ延在して動力伝達部材に対し係合する第2係合部とを有し、
    四輪駆動モードのとき、第1及び第2係合部はともに係合状態となり、
    四輪駆動モードから二輪駆動モードへ切り換えられると、移動手段によるスリーブ部材の移動により、第1係合部と第2係合部のいずれか一方が係合状態から解放状態になる、
    ことを特徴とするトランスファ装置。
  2. 請求項1に記載のトランスファ装置において、
    前記軸受は、ケース外側からボルトにより締結されている、
    ことを特徴とするトランスファ装置。
  3. 請求項1または2に記載のトランスファ装置において、
    ドライブギヤの第1端部には、ドグ歯が形成され、
    第1係合部は、前記ドグ歯と係合するドグクラッチであり、スリーブ部材が動力伝達部材側へ移動することで解放状態になる、
    ことを特徴とするトランスファ装置。
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KR101530485B1 (ko) * 2014-06-27 2015-06-29 현대위아 주식회사 4륜 구동차량의 트랜스퍼 케이스의 동력 절환장치
JP2016132307A (ja) * 2015-01-16 2016-07-25 トヨタ自動車株式会社 車両の断接装置
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