JP2013253726A5 - - Google Patents

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熱交換システム
本発明は、冷凍サイクル内に、いわゆる温度すべりを有する非共沸混合冷媒が充填されている熱交換システムに関するものである。
非共沸混合冷媒であるR407Cや、R32とR125との混合冷媒等は、蒸発過程において、等圧下で流れ方向に沿って温度上昇が起こる性質(以下、温度すべりという。)を有することが知られている。このような非共沸混合冷媒を冷凍サイクル内に充填した熱交換システムでは、加熱サイクル時、蒸発器として機能する熱源側熱交換器(室外側熱交換器)の入口付近で冷媒温度が最も低く、蒸発が進むにつれて乾き度が増大し温度が上昇するので、出口側の温度の方が高くなる。このため、温度が最も低くなる熱源側熱交換器の冷媒入口付近が局所的にフロストし易いという問題があった。
そこで、蒸発器として機能する熱源側熱交換器の冷媒入口付近での着霜を効果的に防止するため、熱源側熱交換器に流入する冷媒と熱源側熱交換器を通過した冷媒とを熱交換部で熱交換し、熱源側熱交換器に流入する冷媒の温度を上昇させること、更には熱源側熱交換器での冷媒流れと空気流れをカウンタフローとすること等により、着霜を抑止するようにしたものが特許文献1に開示されている。また、特許文献2には、蒸発器として機能する熱源側熱交換器の冷媒入口部を空気流の下流側であって、かつユニットの開口部を通過する空気流の平均風速よりも風速が大きい領域に配置することにより、着霜を抑制するようにしたものが開示されている。
特開平8−334274号公報 特開2008−256311号公報
上記特許文献1,2に示されるように、熱源側熱交換器に導入される低温の冷媒をその出口の過熱冷媒ガスと熱交換して温度上昇させたり、空気流れとの関係をカウンタフローとしたり、あるいは冷媒入口部を風速が大きい領域に配置したりすることにより、蒸発器として機能する熱源側熱交換器の最も低温となる入口付近での局所的なフロストを抑制することができる。しかしながら、これらの場合、熱源側熱交換器での熱交換量や風量、風速等の影響を受けるため、運転が不安定になり易い等の課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、加熱サイクル時、蒸発器として機能する熱源側熱交換器の入口付近での局所的なフロストを確実に抑制し、安定した運転を行わせることができる熱交換システムを提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の熱交換システムは、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる熱交換システムは、圧縮機、利用側熱交換器、膨張弁、熱源側熱交換器等で冷凍サイクルが構成され、前記冷凍サイクル内に温度すべりを有する非共沸混合冷媒が充填されている熱交換システムにおいて、加熱サイクル時、蒸発器として機能する前記熱源側熱交換器の冷媒回路が、いったん熱交換器に入った回路が外部に取り出された後、分配用キャピラリチューブを介して再び複数のサーキットに接続され、冷媒が熱交換器中に流通される回路構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、温度すべりを有する非共沸混合冷媒が充填されている熱交換システムにあって、加熱サイクル時、蒸発器として機能する熱源側熱交換器の冷媒回路が、いったん熱交換器に入った回路が外部に取り出された後、分配用キャピラリチューブを介して再び複数のサーキットに接続され、冷媒が熱交換器中に流通される回路構成とされているため、熱源側熱交換器(室外側熱交換器)が蒸発器として機能する加熱サイクル時、膨張弁と分配用キャピラリチューブとで絞り量の受け持ち分を分担し、熱源側熱交換器の入口部で最も低温となる冷媒温度を上昇させることにより、室外側熱交換器の入口付近での局所的なフロストを防止することができる。従って、着霜を抑制して加熱能力および成績係数の向上を図ることができるとともに、頻繁な除霜運転を防止することができる。また、冷媒の絞り量で冷媒の最低温度を上昇させることが可能なため、外部要因に影響されることなく確実に冷媒の温度を上昇させ、安定した運転を行わせることができる。
さらに、本発明の熱交換システムは、上記の熱交換システムにおいて、前記分配用キャピラリチューブの入口側に、電磁弁とキャピラリチューブとの並列回路が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、分配用キャピラリチューブの入口側に、電磁弁とキャピラリチューブとの並列回路が設けられているため、運転状態により電磁弁を開閉し、電磁弁を通して冷媒を流すか、キャピラリチューブを経由して流すかを制御することにより、キャピラリチューブ側での絞り量を可変し、膨張弁との絞り量の分担割合を調整することができる。従って、運転状態が変動しても、熱源側熱交換器の入口冷媒温度を適正に調整し、熱源側熱交換器の入口付近での局所的な着霜を確実に抑制しながら、熱交換性能(エバ性能)の向上を図ることができる。
さらに、本発明の熱交換システムは、上記の熱交換システムにおいて、前記膨張弁による過熱度制御時、蒸発器として機能する前記熱源側熱交換器の冷媒入口温度が設定値以上でない場合、前記電磁弁を閉とし、前記キャピラリチューブを介して絞り割合が増大可能とされていることを特徴とする。
本発明によれば、膨張弁による過熱度制御時、蒸発器として機能する熱源側熱交換器の冷媒入口温度が設定値以上でない場合、電磁弁を閉とし、キャピラリチューブを介して絞り割合が増大可能とされているため、膨張弁により熱源側熱交換器出口の冷媒過熱度を制御している間に、熱源側熱交換器の冷媒入口温度が設定値以上にならず、フロストの虞がある場合、電磁弁を閉じてキャピラリチューブ経由で冷媒を流し、絞り割合を増大して膨張弁との絞り量の分担割合を調整することによって、熱源側熱交換器の入口冷媒温度を設定温度以上に調整することができる。従って、熱源側熱交換器の入口付近での局所的な着霜を確実に抑制しながら、熱交換性能(エバ性能)の向上を図ることができる。
さらに、本発明の熱交換システムは、上述のいずれかの熱交換システムにおいて、前記熱源側熱交換器は、蒸発器として機能する加熱サイクル時、ファンにより送風される空気流に対して冷媒流れが対向流となる構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、熱源側熱交換器が、蒸発器として機能する加熱サイクル時、ファンにより送風される空気流に対して冷媒流れが対向流となる構成とされているため、温度すべりにより低温の冷媒が流れる入口側の回路部を熱源側熱交換器の風下側に配置することによって、熱交換性能(エバ性能)を向上することができるとともに、フィン先端でのフロストを抑制し、フロストの発生を均一化することができる。従って、熱交換性能(エバ性能)の更なる向上とフロストの抑制を図ることができる。
さらに、本発明にかかる熱交換システムは、圧縮機、利用側熱交換器、膨張弁、熱源側熱交換器等で冷凍サイクルが構成され、前記冷凍サイクル内に温度すべりを有する非共沸混合冷媒が充填されている熱交換システムにおいて、加熱サイクル時、蒸発器として機能する前記熱源側熱交換器の冷媒入口側に、該熱源側熱交換器に比べ容量の小さい小熱交換器が設置され、前記熱源側熱交換器の冷媒回路が、前記小熱交換器に入った冷媒回路が外部に取り出された後、分配用キャピラリチューブを介して複数のサーキットに分かれて流通される回路構成とされており、前記小熱交換器は、前記熱源側熱交換器に比べてフィンピッチが粗またはフィン幅が大とされ、フィン先端温度が高くなる構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、温度すべりを有する非共沸混合冷媒が充填されている熱交換システムにあって、加熱サイクル時、蒸発器として機能する熱源側熱交換器の冷媒入口側に、該熱源側熱交換器に比べ容量の小さい小熱交換器が設置され、熱源側熱交換器の冷媒回路が、小熱交換器に入った冷媒回路が外部に取り出された後、分配用キャピラリチューブを介して複数のサーキットに分かれて流通される回路構成とされており、小熱交換器は、熱源側熱交換器に比べてフィンピッチが粗またはフィン幅が大とされ、フィン先端温度が高くなる構成とされているため、熱源側熱交換器(室外側熱交換器)が蒸発器として機能する加熱サイクル時、膨張弁と分配用キャピラリチューブとで絞り量の受け持ち分を分担し、熱源側熱交換器の入口部で最も低温となる冷媒を小熱交換器で空気と熱交換させ、温度を上昇させた後、熱源側熱交換器に供給することにより、室外側熱交換器の入口付近での局所的なフロストを防止することができる。従って、熱源側熱交換器での着霜を確実に抑制しながら熱交換性能(エバ性能)および成績係数の向上を図ることができるとともに、頻繁な除霜運転を防止することができる。また、冷媒の絞り量で冷媒の最低温度を上昇させることが可能なため、外部要因に影響されることなく確実に冷媒の温度を上昇させ、安定した運転を行わせることができる。さらに、小熱交換器のフィン構成により熱交換量を低減し、フィンに対して霜が付着し難くすることで小熱交換器自体のフロストをも抑制することができるため、小熱交換器および熱源側熱交換器の双方での着霜を抑制し、加熱運転を安定的に継続することができる。
さらに、本発明の熱交換システムは、上記の熱交換システムにおいて、前記小熱交換器は、ファンにより送風される空気流に対して前記熱源側熱交換器の風下側であって、かつ風速分布の大きい領域に設置されていることを特徴とする。
本発明によれば、小熱交換器が、ファンにより送風される空気流に対して熱源側熱交換器の風下側であって、かつ風速分布の大きい領域に設置されているため、最低温の冷媒が流通する小熱交換器を、熱源側熱交換器を通過して湿分が低下した風速分布の大きい空気流で温め、着霜し難くすることができる。従って、小熱交換器および熱源側熱交換器の双方での着霜を確実に抑制することにより、加熱運転を更に安定化することができる。
本発明によると、熱源側熱交換器が蒸発器として機能する加熱サイクル時、膨張弁と分配用キャピラリチューブとで絞り量の受け持ち分を分担し、熱源側熱交換器の入口部で最も低温となる冷媒温度を上昇させることにより、熱源側熱交換器の入口付近での局所的なフロストを防止することができるため、着霜を抑制して加熱能力および成績係数の向上を図ることができるとともに、頻繁な除霜運転を防止することができる。また、冷媒の絞り量で冷媒の最低温度を上昇させることが可能なため、外部要因に影響されることなく確実に冷媒の温度を上昇させ、安定した運転を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る熱交換システムの冷媒回路図である。 本発明の第2実施形態に係る熱交換システムの熱源側熱交換器周りの構成図である。 図1および図2に示す熱交換システムのモリエル線図である。 図2に示す熱交換システムの電磁弁の制御フローチャート図である。 本発明の第3実施形態に係る熱交換システムの熱源側熱交換器周りの構成図である。 本発明の第4実施形態に係る熱交換システムの熱源側熱交換器周りの構成図である。 図6に示す熱交換システムの小熱交換器の配置構成図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1および図3を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る熱交換システムの冷媒回路図が示されている。
本実施形態の熱交換システム1は、圧縮機2と、四方切換弁3と、利用側熱交換器(室内側熱交換器)4と、電動式膨張弁(EEV)5と、熱源側熱交換器(室外側熱交換器)6とがこの順に冷媒配管7を介して接続された閉サイクルの冷媒回路(冷凍サイクル)8を備えている。この冷凍サイクル8中には、いわゆる温度すべりを有する非共沸混合冷媒(例えば、R407C、R32とR125との混合冷媒等)が充填されている。
利用側熱交換器4および熱源側熱交換器6は、それぞれ冷媒が複数のサーキットに分配されて流通される構成とされたものであり、各々に空気を流通する利用側ファン9および熱源側ファン10が付設されている。この熱交換システム1は、圧縮機2から吐出された冷媒が、実線矢印で示される如く、四方切換弁3を介して熱源側熱交換器6、膨張弁(EEV)5、利用側熱交換器4、四方切換弁3、圧縮機2をこの順に循環する冷却サイクル内を流れることにより冷却運転される。つまり、冷却運転時は、蒸発器として機能する利用側熱交換器4で、利用側ファン9により通風される室内空気から吸熱し、その熱を熱源側熱交換器6で外気に放熱することによって、冷却運転が行われるようになっている。
また、圧縮機2から吐出された冷媒が、破線矢印で示されるように、四方切換弁3を介して、利用側熱交換器4、膨張弁(EEV)5、熱源側熱交換器6、四方切換弁3、圧縮機2をこの順に循環する加熱サイクル内を流れることによって加熱運転されるようになっている。この加熱運転時は、熱源側熱交換器6が蒸発器として機能し、熱源側ファン10により通風される外気から熱を吸熱して、それを利用側熱交換器4で室内空気側に放熱することにより、加熱運転が行われるようになっている。
さらに、加熱サイクル時、蒸発器として機能する熱源側熱交換器6は、熱交換器6中の冷媒回路が、図1に示されるように、入口部において、いったん熱交換器6中に入った回路6Aが外部に取り出された後、ディストリビュータ11および複数の分配用キャピラリチューブ12を介して再び複数のサーキット(冷媒回路)6Bに接続され、冷媒が熱交換器6中に流通される回路構成とされている。
斯くして、本実施形態によると、熱源側熱交換器6の冷媒回路が、いったん熱交換器6中に入った回路6Aが外部に取り出された後、ディストリビュータ11および複数の分配用キャピラリチューブ12を介して再び複数のサーキット6Bに接続され、冷媒が熱交換器6中に流通される回路構成とされているため、圧縮機2から吐出された冷媒が、四方切換弁3、利用側熱交換器4、膨張弁(EEV)5、熱源側熱交換器6、四方切換弁3、圧縮機2をこの順に循環する加熱サイクル時、膨張弁(EEV)5と分配用キャピラリチューブ12とで冷媒の絞り量の受け持ち分を分担し、熱源側熱交換器6の入口部で最も低温となる冷媒温度を上昇させた状態で熱源側熱交換器6に流通させることができる。
つまり、図3のモリエル線図上に示されるように、冷媒の絞り過程(膨張過程)を膨張弁(EEV)5と分配用キャピラリチューブ12とで分担し、膨張弁(EEV)5で甘めに絞った冷媒を、いったん熱源側熱交換器6中の冷媒回路6Aに流通させた後、外部に取り出し、分配用キャピラリチューブ12で再度絞って複数のサーキット6Bに流通させることにより、通常、膨張弁(EEV)5でa点まで絞ることで熱源側熱交換器6の入口部において最低温度となる冷媒の温度を、b点までの絞り量として温度を高めとし、(A)の如く絞り過程を経て熱源側熱交換器6に供給するようにしている。
このため、熱源側熱交換器6の入口付近での局所的なフロストを防止でき、着霜の抑制によって加熱能力および成績係数の向上を図ることができるとともに、頻繁な除霜運転を防止することができる。また、冷媒の絞り量で冷媒の最低温度を上昇させることが可能なため、外部要因に影響されることなく確実に冷媒の温度を上昇させ、安定した運転を行うことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図2ないし図4を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、分配用キャピラリチューブ12の入口側に電磁弁とキャピラリチューブとの並列回路が設けられている点が異なる。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態においては、図2に示されるように、熱源側熱交換器(室外側熱交換器)6において、加熱サイクル時、ディストリビュータ11および複数の分配用キャピラリチューブ12の入口側となる部分に、電磁弁13および逆止弁14とキャピラリチューブ15との並列回路16が接続された構成とされている。
電磁弁13は、図4に示されるように、制御される。なお、この電磁弁13は、通常は開状態とされている。
加熱サイクルでの運転時、ステップS1のように、膨張弁(EEV)5が過熱度制御される。この過熱度制御は、ステップS2で熱源側熱交換器6の出口冷媒過熱度が目標過熱度か否かを判定し、NOであれば、ステップS1に戻り、膨張弁(EEV)5の開度を調整することによって行われる。熱源側熱交換器6の出口冷媒過熱度が目標過熱度(出口冷媒過熱度=目標過熱度)となり、YESと判定されると、ステップS3に移行する。
ステップS3では、温度センサ17で検出された熱源側熱交換器6入口の冷媒温度が設定温度X℃以上であるか否かが判定される。ここで、設定温度X℃以上であれば、YESと判定され、絞りの分担は適正と判断し、電磁弁13は開状態とされたまま、スタート位置に戻る。一方、ステップS3において、NOと判定され、熱源側熱交換器6入口の冷媒温度が設定温度X℃以上でないと判断された場合、ステップS4に移行する。ステップS4では、電磁弁13が閉とされるため、冷媒はキャピラリチューブ15を経由してディストリビュータ11に流通される。従って、キャピラリチューブ12,15側での絞り割合が増大されることになる。
これによって、熱源側熱交換器6の出口冷媒過熱度が大きくなる。その結果、過熱度制御により膨張弁(EEV)5の開度が増大され、図3のモリエル線図に示される如く、膨張弁(EEV)5での絞りはc点までとなり、膨張弁(EEV)5とキャピラリチューブ12,15との間の絞り量の分担割合が調整される。斯くして、冷媒は、(B)の如く絞り過程を経て熱源側熱交換器6に供給され、熱源側熱交換器6入口の冷媒温度は設定温度X℃以上に調整されることになる。
このように、本実施形態によると、分配用キャピラリチューブ12の入口側に、電磁弁13とキャピラリチューブ15との並列回路16を設け、運転状態に応じて電磁弁13を開閉し、電磁弁13を通して冷媒を流すか、キャピラリチューブ15を経由して冷媒を流すかを制御することにより、キャピラリチューブ12,15側での絞り量を可変し、膨張弁(EEV)5との絞り量の分担割合を調整できるようにしている。このため、運転状態が変動しても、熱源側熱交換器6の入口冷媒温度を適正に調整し、熱源側熱交換器6の入口付近での局所的なフロストを確実に抑制しながら、熱交換性能(エバ性能)の向上を図ることができる。
つまり、膨張弁(EEV)5を介して熱源側熱交換器6出口の冷媒過熱度を制御している間に、温度センサ17での検出値が熱源側熱交換器6の冷媒入口温度が設定温度X℃以上にならず、フロストする虞がある場合、電磁弁13を閉としてキャピラリチューブ15を経由して冷媒を流し、キャピラリチューブ12,15側での絞り割合を増大して膨張弁(EEV)5との絞り量の分担割合を調整することによって、熱源側熱交換器6の入口冷媒温度を設定温度以上に調整することができる。これにより、熱源側熱交換器6の入口付近での局所的なフロストを確実に抑制しながら、熱交換性能(エバ性能)の向上を図ることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図5を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1および第2実施形態に対して、熱源側熱交換器6での冷媒流れが、熱源側ファン10からの空気流に対して対向流とされている点が異なる。その他の点については、第1および第2実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態においては、図5に示されるように、加熱サイクル時、熱源側熱交換器(室外側熱交換器)6内での冷媒回路6Aおよび複数のサーキット6Bが、熱源側ファン10からの空気流AFに対して、風下側から風上側へと冷媒が流れるように配設されており、空気流AFに対して冷媒流れがカウンタフロー(対向流)となる構成とされている。
このように、熱源側熱交換器6を、蒸発器として機能する加熱サイクル時、熱源側ファン10により送風される空気流に対して冷媒流れが対向流となる構成とし、温度すべりにより低温の冷媒が流れることになる入口側の冷媒回路部、すなわち冷媒回路6Aや複数のサーキット6B等を熱源側熱交換器6の風下側に配設することによって、熱交換性能(エバ性能)を向上することができるとともに、フィン先端でのフロストを抑制し、着霜の発生を均一化することができる。このため、熱交換性能(エバ性能)の更なる向上とフロストの抑制を図ることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について、図6および図7を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1ないし第3実施形態に対して、熱源側熱交換器6の冷媒回路6Aに代えて、小熱交換器18を設けている点が異なる。その他の点については、第1ないし第3実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、図6に示されるように、加熱サイクル時の熱源側熱交換器(室外側熱交換器)6の冷媒入口側に、第1ないし第3実施形態において設けられていた冷媒回路6Aに代えて、熱源側熱交換器6に比べて容量の小さい小熱交換器18を設けた構成としている。
そして、この小熱交換器18の出口側に分配用キャピラリチューブ12を接続し、その分配用キャピラリチューブ12の他端を熱源側熱交換器6の複数のサーキット6Bに接続した構成としている。また、小熱交換器18は、熱源側ファン10から送風される空気流AF中において、熱源側熱交換器6の風下側に配設されるとともに、熱源側熱交換器6の冷媒流れは、上記したように空気流AFに対してカウンタフロー(対向流)となる構成とされている。
さらに、小熱交換器18は、熱源側熱交換器6に比べて容量が小さいだけでなく、フィンピッチが粗またはフィン幅が大とされ、フィン先端温度が高くなる構成とされ、図7に示されるように、熱源側ファン10により送風される空気流AFに対して熱源側熱交換器6の風下側であって、かつその端部から離れた風速分布の大きい領域に最低温部が位置するように設置されている。
斯くして、本実施形態によると、加熱サイクル時、蒸発器として機能する熱源側熱交換器6の冷媒入口側に、該熱源側熱交換器6に比べて容量の小さい小熱交換器18が設置されているため、加熱サイクル時において、最低温度の冷媒を小熱交換器18で空気と熱交換させ、温度を上昇させた後、熱源側熱交換器6に供給することができる。従って、熱源側熱交換器6でのフロストを確実に抑制しながら、熱交換性能(エバ性能)の向上を図ることができる。
また、小熱交換器18自体は、熱源側熱交換器6に比べてフィンピッチが粗またはフィン幅が大とされ、フィン先端温度が高くなる構成とされている。このため、加熱サイクル時に、最低温度の冷媒を小熱交換器18での熱交換により温度を上昇させることができるとともに、そのフィン構成により熱交換量を低減し、フィンに対して霜が付着し難くすることで小熱交換器18自体のフロストをも抑制することができる。従って、小熱交換器18および熱源側熱交換器6の双方でのフロストを抑制し、加熱運転を安定的に継続することができる。
さらに、上記小熱交換器18は、熱源側ファン10により送風される空気流AFに対して熱源側熱交換器6の風下側であって、かつ風速分布の大きい領域に最低温部が位置するように設置されているため、最低温の冷媒が流通する小熱交換器18を、熱源側熱交換器6を通過して湿分が低下した風速分布の大きい空気流で温め、フロストし難くすることができる。従って、小熱交換器18および熱源側熱交換器6の双方での着霜を確実に抑制することにより、加熱運転を更に安定化することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、利用側熱交換器(室内側熱交換器)4が冷媒/空気熱交換器とされているが、冷媒/水熱交換器等としてもよい。従って、本発明の熱交換システムは、空気調和機や冷凍機のみならず、チラーや給湯機等にも広く適用することができるものである。
1 熱交換システム
2 圧縮機
4 利用側熱交換器(室内側熱交換器)
5 膨張弁(EEV)
6 熱源側熱交換器(室外側熱交換器)
6A 冷媒回路
6B サーキット(冷媒回路)
8 閉サイクルの冷媒回路(冷凍サイクル)
10 熱源側ファン
12 分配用キャピラリチューブ
13 電磁弁
15 キャピラリチューブ
16 並列回路
17 温度センサ
18 小熱交換器
AF 空気流

Claims (6)

  1. 圧縮機、利用側熱交換器、膨張弁、熱源側熱交換器等で冷凍サイクルが構成され、前記冷凍サイクル内に温度すべりを有する非共沸混合冷媒が充填されている熱交換システムにおいて、
    加熱サイクル時、蒸発器として機能する前記熱源側熱交換器の冷媒回路が、いったん熱交換器に入った回路が外部に取り出された後、分配用キャピラリチューブを介して再び複数のサーキットに接続され、冷媒が熱交換器中に流通される回路構成とされていることを特徴とする熱交換システム。
  2. 前記分配用キャピラリチューブの入口側に、電磁弁とキャピラリチューブとの並列回路が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換システム。
  3. 前記膨張弁による過熱度制御時、蒸発器として機能する前記熱源側熱交換器の冷媒入口温度が設定値以上でない場合、前記電磁弁を閉とし、前記キャピラリチューブを介して絞り割合が増大可能とされていることを特徴とする請求項2に記載の熱交換システム。
  4. 前記熱源側熱交換器は、蒸発器として機能する加熱サイクル時、ファンにより送風される空気流に対して冷媒流れが対向流となる構成とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の熱交換システム。
  5. 圧縮機、利用側熱交換器、膨張弁、熱源側熱交換器等で冷凍サイクルが構成され、前記冷凍サイクル内に温度すべりを有する非共沸混合冷媒が充填されている熱交換システムにおいて、
    加熱サイクル時、蒸発器として機能する前記熱源側熱交換器の冷媒入口側に、該熱源側熱交換器に比べ容量の小さい小熱交換器が設置され
    前記熱源側熱交換器の冷媒回路が、前記小熱交換器に入った冷媒回路が外部に取り出された後、分配用キャピラリチューブを介して複数のサーキットに分かれて流通される回路構成とされており、
    前記小熱交換器は、前記熱源側熱交換器に比べてフィンピッチが粗またはフィン幅が大とされ、フィン先端温度が高くなる構成とされていることを特徴とする熱交換システム。
  6. 前記小熱交換器は、ファンにより送風される空気流に対して前記熱源側熱交換器の風下側であって、かつ風速分布の大きい領域に設置されていることを特徴とする請求項5に記載の熱交換システム。
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