JP2013252505A - 透析用水製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプ等の加圧手段を用いることなく、水道水の水圧で水道水を濾過することができるとともに騒音及び消費電力を低減可能な透析用水製造装置を提供する。
【解決手段】0.1MPa以上0.5MPa以下の水道水が供給される逆浸透膜ユニット20と、逆浸透膜ユニット20の透過水排出口20bの下流側に接続されたTOC除去部40と、TOC除去部40の下流側に設置された純水取出口45と、逆浸透膜ユニット20と純水取出口45との間にて分岐されて接続されたTOC計50と、を具備してなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、透析用水製造装置に関する。
半導体分野や医薬品分野等においては、近年の技術革新、技術の高度化に伴い、イオン等の溶存物質や懸濁粒状物に加えて、有機物、バクテリア、細菌等のTOC成分を極力除去した超純水が求められている。このような超純水は、逆浸透膜装置、イオン交換装置等の純水製造装置によって製造されている。
逆浸透膜を用いた純水製造装置によれば、この逆浸透膜を挟んで、供給された水の水分子だけが選択的に透過された透過水と水分子以外の不純物が濃縮された濃縮水とが得られる。この透過水から細菌等のTOC成分を除去することにより超純水が製造される。このようにして製造された超純水は、高い不純物除去率が要求される透析用水として使用される。
例えば特許文献1には、供給水を濾過して純水と濃縮水とを得るための逆浸透膜と、この逆浸透膜からの純水の供給を受ける純水手段と、逆浸透膜からの濃縮水の供給を受け陰極及び陽極を備えて濃縮水を電解して水質改善するとともに水質改善された濃縮水を再び逆浸透膜に供給する水質改善手段とを備えた純水製造装置が開示されている。
特開2011−245371号公報
しかしながら、逆浸透膜を用いる従来の純水製造装置においては、逆浸透膜の上流側に例えばポンプ等の加圧手段を設置する必要があった。また、加圧手段の設置により、騒音及び消費電力が増大する問題があった。加圧手段は電力を必要とするので、停電等の非常時には純水製造装置を使用することができなくなるおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ポンプ等の加圧手段を用いることなく、騒音及び消費電力を低減可能な透析用水製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、0.1MPa以上0.5MPa以下の水道水が供給される逆浸透膜ユニットと、前記逆浸透膜ユニットの透過水排出口の下流側に接続されたTOC除去部と、前記TOC除去部の下流側に設置された純水取出口と、を具備してなることを特徴とする。
本発明によれば、加圧手段を用いることなく、0.1MPa以上0.5MPa以下の水道水の水圧で水道水を濾過し、騒音及び消費電力を低減可能な透析用水製造装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る透析用水製造装置の構成図である。 本発明の第2実施形態に係る透析用水製造装置の構成図である。
以下、本発明の実施形態である透析用水製造装置について、図1及び図2を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示す本実施形態の透析用水製造装置100は、逆浸透膜ユニット20と、TOC除去部40と、純水取出口45と、TOC計50と、洗浄用排水路54と、逆洗部60と、を具備している。
逆浸透膜ユニット20には、配管1を介して水道蛇口(図示略)に接続される給水口20aが設けられている。水道蛇口と給水口20aとの間の配管1には、上流側から順次、手動弁11と、止水電磁弁12と、濾過フィルター14と、活性炭フィルター16と、低圧スイッチ18と、圧力計19とが設けられている。
手動弁11と止水電磁弁12は、配管1において並列に配置されている。手動弁11は通常閉じられているが、停電等のように透析用水製造装置100に通電されない非常時には、使用者により手動で開かれる。これにより、電源がなくても水道蛇口からの水道水を透析用水製造装置100に供給することができる。止水電磁弁12は、透析用水製造装置100で水漏れが発生した場合に作動し、透析用水製造装置100への水道水の供給を中止する。
濾過フィルター14は、水道水に含まれる物理的な不純物(例えば錆)を除去するために配置されている。活性炭フィルター16は、濾過フィルター14から排出された水道水に含まれる塩素を除去するために配置されている。低圧スイッチ18は、活性炭フィルター16で塩素除去された水道水の圧力が所定の圧力より低下した際に透析用水製造装置100への水道水の供給を中止するために配置されている。また、圧力計19は、逆浸透膜ユニット20に供給される水道水の圧力を測定するために配置されている。
上記説明した手動弁11、止水電磁弁12、濾過フィルター14、活性炭フィルター16、低圧スイッチ18、圧力計19によって水道蛇口からの水道水は供給または供給停止され、また、不純物が除去されるとともに圧力計測がされるが、この構成及び配置に限定されない。これらの構成及びその配置は、逆浸透膜ユニット20に供給する水道水に必要な前処理に応じて適宜選択、変更できる。
逆浸透膜ユニット20は、給水口20aを介して供給された水道水を逆浸透膜により透過水と濃縮水に分離する。この逆浸透膜は、いわゆる低圧用逆浸透膜であり、ポンプ等の加圧手段で加圧した水道水を導入する必要がなく、加圧せずに導入された0.1MPa以上0.5MPa以下の水道水の水圧(以下、単に水道圧と記載する)のみで前述の分離を行うことができるものである。このような低圧用逆浸透膜としては、例えば合成高分子複合膜が挙げられる。
図1では、逆浸透膜ユニット20内の逆浸透膜の図示を省略するが、逆浸透膜ユニット20内の逆浸透膜の設置形状は、前述の透過水と濃縮水との分離が可能であれば特に限定されないが、例えば円筒形が挙げられる。具体的には、逆浸透膜ユニット20の透過水排出口20bに接続された集水管を中心に、複数の上記逆浸透膜が巻かれて構成されている。逆浸透膜と逆浸透膜の間には、水道水が流れる流路を確保するためのスペーサーが挟まれている。また、各逆浸透膜の内側には濾過された透過水が流れる流路を確保するための別のスペーサーが挟まれている。水道水は、逆浸透膜間の流路へ流れ込み、前述のように水道圧により逆浸透膜で濾過される。逆浸透膜は約1〜2nmの孔を多数有する膜であるため、水道水に含まれる水分子を選択的に透過させ、イオンや塩類等の水分子以外の不純物は透過させない。このため、逆浸透膜を透過した透過水は、逆浸透膜の内側へ浸透した後に集水管へ流れ込み、透過水排出口20b外へ取り出される。逆浸透膜を透過しなかった不純物が濃縮された濃縮水は、そのまま逆浸透膜間の流路を流れて濃縮水排出口20cに集められ、濃縮水排出口20cから逆浸透膜ユニット20外へ排出される。なお、透過水排出口20bから排出される透過水と濃縮水排出口20c排出される濃縮水の流量比は1:1〜5になり、透過水の流量が濃縮水の流量より多くなることはない。
逆浸透膜ユニット20の透過水排出口20bとその下流側に接続されたTOC除去部40との間の配管2には、導電率計32と、出口電磁弁34と、ヒーター36と、高圧スイッチ37が設けられている。
導電率計32は、逆浸透膜ユニット20から排出された透過水の導電率を計測するために配置されている。出口電磁弁34は通常開いており、配管2を流れる透過水を下流側へ輸送するが、透析用水製造装置100が後述する逆浸透膜洗浄プロセス中、あるいは待機状態や異常発生による停止状態であるときは透過水の輸送を停止するために配置されている。ヒーター36は、透過水の水温を所定の温度範囲に調整するために配置されている。透過水の温度範囲は例えば15〜20℃とすることができる。高圧スイッチ37は、透過水の流れが止まったときに透析用水製造装置100を停止させるために配置されている。
上記説明した導電率計32、出口電磁弁34、ヒーター36、高圧スイッチ37によって逆浸透膜ユニット20からの透過水は下流側へ輸送または輸送停止され、種々の計測がなされるが、この構成及び配置に限定されない。これらの構成及びその配置は、TOC除去部40に供給する透過水に必要な前処理に応じて適宜選択、変更できる。
TOC除去部40は、透過水に含まれるTOC成分を除去するために配置されている。具体的には、TOC除去部40に紫外線光源42とエンドトキシンフィルター44が設けられている。紫外線光源42は、例えば筐体内に設置されており、その筐体に供給された透過水に紫外線を照射し、TOC成分を除去する。このとき、必要に応じて、透過水にTOC除去作用を促進する触媒等を供給してもよい。紫外線光源42としては、例えば波長220〜260nmの紫外線を発光する光源を用いることができる。また、紫外線光源42として、LEDを用いても良い。LEDを使用することにより、消費電力を低減することができる。さらに、紫外線光源42に替えて電源等を必要としないTOC除去手段を用いることが好ましい。
エンドトキシンフィルター44は、透過水に含まれるエンドトキシンを除去することにより無菌化するために配置されている。そして、エンドトキシンフィルター44の下流に設置した純水取出口45から純水を排出させる。このようなエンドトキシンフィルター44として、例えば疎水性ポリスルフォン膜、疎水性ポリエステルスルフォン膜、ポリエステル・ポリマー・アロイ膜を用いることができる。特に、エンドトキシン吸着作用の強いポリエステル・ポリマー・アロイ膜とその他の膜とを組み合わせたフィルターを用いることが好ましい。
紫外線光源42とエンドトキシンフィルター44とを備えたTOC除去部40により、TOC除去及び無菌化がなされた純水が製造される。なお、TOC除去部40の構成は、紫外線光源42とエンドトキシンフィルター44との組み合わせに限定されず、透過水に含まれるTOC成分及びエンドトキシン等の菌類を除去可能な構成であればよい。
純水取出口45は、TOC除去部40の下流側に設置されている。純水取出口45から取り出された純水は、図示しない純水収容器等に収容されてもよく、血液透析用の透析装置等に直接供給されてもよい。
TOC計50は、配管4を介して、逆浸透膜ユニット20と純水取出口45との間にて分岐して接続されており、本実施形態ではTOC除去部40と純水取出口45との間の配管2から分岐して接続されている。TOC計50はTOC除去部40と純水取出口45との間の配管2に直列に設置してもよいが、TOC計50に供給される許容水量は一般にTOC除去部40の下流側に排出される水量より少ないため、図1に示すように設置することが好ましい。また、TOC計50と後述する三方電磁弁55に供給される水量の比は、例えばTOC計50への水量:三方電磁弁55への水量で1:50〜1:70の範囲が好ましい。
TOC計50はTOC除去部40から排出された純水のTOC濃度を測定する。TOC(Total Organic Carbon)は、水中の酸化され得るバクテリア、パイロジェン(発熱性物質)、細菌等を含む有機物の総量を炭素の量で示したもので、いわゆる全有機体炭素である。TOC計50には、一般にTOC測定に用いられている装置を用いることができる。逆浸透膜を用いた従来の純水製造装置では、透過水のTOC濃度が測定されておらず純水に含まれるTOCが除去されていることを確認できなかったが、本実施形態の透析用水製造装置100では、TOC計50が設置されていることにより純水取出口45に排出される前に純水のTOC濃度を測定し、TOCが除去されていることを確認できる。このときのTOC濃度は、例えば500ppb未満であることが好ましい。
洗浄用排水路54は、配管3を介して、TOC除去部40と純水取出口45との間に分岐して接続されている。洗浄用排水路54は、図1に示すように後述する逆洗部60の下流側の排水路に接続されてもよく、個別の排水路に接続されてもよい。
TOC除去部40と純水取出口45との間の流路と、洗浄用排水路54の接続位置には、例えば三方電磁弁55が設置されている。三方電磁弁55は、導入された純水を純水取出口45または洗浄用排水路54のいずれか一方に切り替えて排出する。後の純水製造方法で説明するように、通常の純水製造時には、TOC除去部40で排出された純水が三方電磁弁55により純水取出口45に排出される。純水取出口45から排出された純水は、不純物やTOC成分等が極めて高い除去率で除去されており、透析用水として使用できる。
一方、透析用水製造装置100の水道水、透過水、純水の流路洗浄プロセス中は、TOC除去部40から排出された純水が三方電磁弁55により洗浄用排水路54に輸送される。即ち、洗浄用排水路54の設置及び三方電磁弁55等による純水の流路切り替えにより、透析用水製造装置100の流路の洗浄が可能になる。このような流路洗浄は、例えば透析用水製造装置100の使用時毎に15分程度で行われることが好ましい。
逆洗部60は、配管5を介して、逆浸透膜ユニット20の濃縮水排出口20cの下流側に接続されている。逆洗部60は、一旦、通常の純水製造時とは逆方向、即ち上流側に水を流し、逆浸透膜ユニット20の逆浸透膜に蓄積した濁物質等を洗い流す。濁物質を含む水道水は濃縮水排出口20cを介して排出される。濁物質等を洗い流すための水は、逆浸透膜ユニット20の濃縮水でもよく、透析用水製造装置100の外部から供給された水道水あるいは工業用水等でもよい。濁物質等を含んだ水は再び逆洗部60を通り、排水路に排出される。
図1には、フラッシング電磁弁61と排水調整手動弁62とが配管5に並列に設置された逆洗部60を例示している。フラッシング電磁弁61は、通常の純水製造プロセス中及び透析用水製造装置100の流路洗浄プロセス中は閉じられている。一方、逆浸透膜ユニット20の逆浸透膜の洗浄プロセス中は開かれる。排水調整手動弁62は、濁物質等を含んだ水の排水量を調整する。その結果、透析用の純水の流量が調整される。逆洗部60の設置により、逆浸透膜ユニット20の洗浄及び逆浸透膜に蓄積した濁物質等の除去が可能になる。このような逆浸透膜の洗浄は、例えば透析用水製造装置100の使用時毎に1分程度で行われることが好ましい。
次いで、透析用水製造装置100を用いた純水製造方法について説明する。
透析用水製造装置100は通常、純水製造プロセスで稼動するが、使用者が三方電磁弁55を切り替えることにより流路洗浄プロセスで稼動し、逆洗部60のフラッシング電磁弁61を開閉することにより逆浸透膜洗浄プロセスで稼動する。
[純水の製造プロセス]
純水を製造する場合は、水道蛇口から供給された水道水、逆浸透膜ユニット20からの透過水、TOC除去部40から排出された純水が図1に示す流路Aのように流れる。なお、図1では、各流路を流れる相対的な水量を矢印の長さで示している。
通常の純水の製造プロセスでは、先ず三方電磁弁55に導入された純水が純水取出口45に排出されるように切り替え、逆洗部60のフラッシング電磁弁61を閉じておく。
そして、水道蛇口から0.1MPa以上0.5MPa以下の水道水を供給する。手動弁11は通常閉じておき、止水電磁弁12を介して水道水を下流側へ輸送する。但し、停電等の透析用水製造装置100に通電されない非常時には、使用者が手動弁11を手動で開けることにより手動弁11を介して水道水を下流側へ輸送する。これにより、透析用水製造装置100に電源がなくても、水道蛇口からの水道水を透析用水製造装置100に供給し、以下説明するように純水を製造することができる。また、透析用水製造装置100で水漏れが発生した際には、止水電磁弁12を作動させて下流側への水道水の輸送を中止する。
次に、濾過フィルター14と活性炭フィルター16により水道水に含まれる錆等の不純物と塩素を順次除去する。その下流側において圧力計19により水道水の圧力を確認し、水道水の圧力が所定の圧力より低下した場合は、低圧スイッチ18により透析用水製造装置100の稼動を停止する。
次に、不純物及び塩素が除去された水道水を給水口20aから逆浸透膜ユニット20に供給する。逆浸透膜ユニット20では、水道圧のみで逆浸透膜から水道水に含まれる水分子を選択的に透過させ、得られた透過水を透過水排出口20bから排出する。同時に、逆浸透膜を透過しなかった不純物が濃縮された濃縮水を濃縮水排出口20cから排出する。
次に、導電率計32により透過水排出口20bから排出された透過水の導電率を測定する。但し、透析用水製造装置100が後述する逆浸透膜洗浄プロセス中、あるいは待機状態や異常発生による停止状態であるときは、出口電磁弁34により透過水の輸送を停止する。その後、透過水の水温が所定の範囲より低ければヒーター36を稼動させて透過水の水温を高め、透過水の水温が所定の範囲内になるように調整する。何らかの異常発生により透過水の流れが止まった際には、高圧スイッチ37により透析用水製造装置100を停止させる。
次に、透過水をTOC除去部40に供給する。導入された透過水に紫外線光源42から紫外線を照射し、透過水に含まれるTOC成分を除去する。化学反応により透過水に含まれるTOC成分が除去される場合には、その化学反応を促進する触媒等を透過水に供給してもよい。続いて、TOC成分が除去された透過水をエンドトキシンフィルター44に供給する。エンドトキシンフィルター44により、透過水に含まれるエンドトキシンを除去する。これにより、透過水からTOC成分を除去した後に無菌化してなる純水をTOC除去部40から排出する。
次に、純水をTOC計50と三方電磁弁55に分けて供給する。TOC計50と三方電磁弁55に供給する純水の水量比は、例えばTOC計50への供給水量:三方電磁弁55への供給水量において1:62.5程度とする。例えば、TOC計50と三方電磁弁55に供給する純水の水量はそれぞれ、8ml/分と500ml/分とする。三方電磁弁55に供給された純水は、純水取出口45に輸送する。
次に、TOC計50により純水のTOC含有量を測定する。これにより、純水のTOC含有量が所定範囲(例えば、500ppb未満)であることを確認できる。TOC計50でTOC含有量を測定した後の純水は、排水路に排出し、透析用水製造装置100外の図示しない排水部等へ輸送する。
純水取出口45に輸送され、純水取出口45から取り出した純水は、例えば透析用水製造装置100外の純水収容器あるいは透析装置に供給する。透析用水製造装置100で製造した純水は、不純物やTOC成分等が極めて高い除去率で除去されており、人工透析用機器をはじめとする医療機器における透析用水として使用できる。
逆浸透膜ユニット20の濃縮水排出口20cから排出された濃縮水は、逆洗部60を介して排水路に輸送し、透析用水製造装置100外の図示しない排水部等へ排出する。
[流路洗浄プロセス]
透析用水製造装置100の水道水、透過水、純水の流路が汚染された場合等に配管1,2等の流路の洗浄を行う。流路の洗浄は、例えば透析用水製造装置100の使用時毎に15分程度実施してもよい。また、定期的に実施してもよく、不定期に実施してもよい。
流路洗浄プロセスでは、水道蛇口から供給された水道水、逆浸透膜ユニット20からの透過水、TOC除去部40から排出された純水が図1に示す流路Bのように流れる。先ず、水道蛇口から三方電磁弁55までの水道水、透過水、純水は、上記通常の純水製造方法と同じ動作で供給及び輸送を行う。また、濃縮水についても上記通常の純水製造方法と同様に処理する。このとき、純水には流路内に付着した汚染物が含まれる。
次に、三方電磁弁55に輸送された汚染物を含む純水(以降、汚染水と記載する)を全て洗浄用排水路54に排出するように三方電磁弁55を切り替える。逆洗部60のフラッシング電磁弁61は閉じておく。洗浄用排水路54に導入された汚染水は、排水路を介して透析用水製造装置100外の図示しない排水部等へ排出する。このような流路洗浄プロセスでの稼動により、透析用水製造装置100の流路が洗浄される。
[逆浸透膜洗浄プロセス]
逆浸透膜ユニット20の逆浸透膜に水道水に含まれる不純物等が濁物質として多量に付着した場合等に逆浸透膜の洗浄を行う。逆浸透膜の洗浄は、例えば透析用水製造装置100の使用時毎に1分程度等で実施してもよい。また、定期的に実施してもよく、不定期に実施してもよい。
逆浸透膜洗浄プロセスでは、水道蛇口から供給された水道水、逆浸透膜ユニット20からの濃縮水が図1に示す流路Cのように流れる。先ず、逆洗部60のフラッシング電磁弁61を開ける。三方電磁弁55は逆浸透膜洗浄プロセスに切り替える前の状態を保持すればよい。フラッシング電磁弁61を開けることにより、逆浸透膜の洗浄を行い、逆浸透膜から除去された濁物質を含む汚染水を下流側の排水路に輸送する。また、排水調整手動弁62を操作することにより、濃縮水排出口20cから排出された汚染水の水量を調整する。このとき、透過水排出口20bから排出される透過水の水量も調整される。なお、前述のように、逆洗部60を介して別途水道水あるいは工業用水等を上流側に供給するとともに逆洗させて逆浸透膜を洗浄してもよい。
以上説明した本実施形態の透析用水製造装置100及び純水製造方法によれば、逆浸透膜ユニット20に水道圧のみで水道水を透過水と濃縮水に分離可能な逆浸透膜を使用することにより、逆浸透膜ユニット20の上流側にポンプ等の加圧手段を用いることなく、0.1MPa以上0.5MPa以下の水道圧で水道水を濾過し、透析用水製造装置100の騒音及び消費電力を低減できる。
なお、本実施形態の透析用水製造装置100では、水道圧により水道水を濾過可能な逆浸透膜と、上記説明した配管方法と、電源等を使用しないTOC除去部40とを組み合わせてもよい。また、透析用水製造装置100内での発電(水力発電等)及び蓄電を行うとともに、発電及び蓄電された電力をTOC除去部40や他の電源類に供給してもよい。このような透析用水製造装置100及び純水製造方法によれば、例えば停電のように商用電源が供給されない場合であっても透析用水製造装置100を稼動させて純水を製造することができる。
また、本実施形態の透析用水製造装置100及び純水製造方法では、TOC除去部40により逆浸透膜ユニット20から排出された透過水からTOCを除去するとともに、TOC計50によりTOC除去部40から排出された純水のTOC含有量を測定する。これにより、従来の透析用水製造装置100では確認されていなかった純水のTOC含有量を検知し、透析用の純水においてTOCが除去されていることを確認できる。
さらに、透析用水製造装置100に洗浄用排水路54及び三方電磁弁55を設置し、三方電磁弁55を切り替えることにより、透析用水製造装置100の水道水、透過水、純水の流路に付着した汚染物を各種水で洗い流し、汚染水を洗浄用排水路54に排出して流路を洗浄できる。また、逆洗部60の設置により、逆浸透膜ユニット20の逆浸透膜に付着した濁物質を洗い流して逆浸透膜を洗浄できる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の別の実施形態の透析用水製造装置について説明する。なお、図2に示す本実施形態の透析用水製造装置110の構成要素において、図1に示す透析用水製造装置100の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
透析用水製造装置110では、逆浸透膜ユニット20の透過水排出口20bとTOC除去部40との間に、減圧弁31と導電率計32と、出口電磁弁34と、ヒーター36が設けられている。減圧弁31は、透過水の水圧が導電率計32、出口電磁弁34、ヒーター36、紫外線光源42、エンドトキシンフィルター44、三方電磁弁55の各耐水圧より高くなる場合に、透過水の水圧を下げる。導電率計32と、出口電磁弁34と、ヒーター36の動作は、第1実施形態の透析用水製造装置100における導電率計32と、出口電磁弁34と、ヒーター36の動作と同一であるため、説明を省略する。
TOC計50は、逆浸透膜ユニット20の透過水排出口20bと純水取出口45の上流側に設けられた減圧弁31との間にて分岐して接続されている。TOC計50の動作は、第1実施形態の透析用水製造装置100におけるTOC計50の動作と同一であるため、詳しい説明を省略する。TOC計50と減圧弁31に供給される水量の比は、例えばTOC計50への供給水量:減圧弁31への供給水量において1:50〜1:70の範囲が好ましい。例えば、減圧弁31への供給水量が500ml/分である場合は、TOC計50への供給水量を8ml/分とすることができる。このようにTOC計50が配置されることにより、TOC計50への透過水の流路の分岐部分で菌が発生することを防止できる。
透析用水製造装置110のTOC計50の上流側にはイオン交換樹脂フィルター48が設けられている。イオン交換樹脂フィルター48は、導入された透過水に含まれる陽イオン、陰イオンを除去する。このようなイオン交換樹脂フィルター48としては、超純水用の混合樹脂を用いることができる。
上記説明した減圧弁31と導電率計32と、出口電磁弁34と、ヒーター36と、イオン交換樹脂フィルター48と、TOC計50以外の構成要素については、第1実施形態の透析用水製造装置100における各構成要素の配置及び機能と同一であるため、詳しい説明を省略する。
次いで、透析用水製造装置110を用いた純水製造方法について説明する。透析用水製造装置110は、第1実施形態の透析用水製造装置100と同様に、純水の製造プロセス、流路洗浄プロセス、逆浸透膜洗浄プロセスのいずれかのプロセスで稼動可能である。
[純水の製造プロセス]
水道蛇口から0.1MPa以上0.5MPa以下の水道水を供給した後、逆浸透膜ユニット20の透過水排出口20bから透過水を排出するとともに濃縮水排出口20cから濃縮水を排出するまでの工程は、第1実施形態の透析用水製造装置100における純水の製造プロセスと同様の工程を行う。濃縮水排出口20cから排出された濃縮水は、逆洗部60を介して排水路に輸送し、透析用水製造装置110外の図示しない排水部等へ排出する。
次に、透過水排出口20bから排出された透過水を減圧弁31とイオン交換樹脂フィルター48に分けて供給する。減圧弁31とイオン交換樹脂フィルター48に供給する純水の水量比は、TOC計50の許容水量を勘案して設定することが好ましく、TOC計50への供給水量:減圧弁31への供給水量において例えば1:62.5程度とする。具体的には、減圧弁31とイオン交換樹脂フィルター48に供給する純水の水量はそれぞれ、8ml/分と500ml/分とする。
減圧弁31に導入した透過水の水圧がその下流側に設けられている導電率計32、出口電磁弁34、ヒーター36、紫外線光源42、エンドトキシンフィルター44、三方電磁弁55のそれぞれの耐水圧より高くなった場合は、透過水の水圧を下げる(または透過水の輸送を中止する)。その後、導電率計32により透過水の導電率を測定する。但し、透析用水製造装置110が逆浸透膜洗浄プロセス中、あるいは待機状態や異常発生による停止状態であるときは、出口電磁弁34により透過水の輸送を停止する。その後、透過水の水温が所定の範囲より低ければヒーター36を稼動させて透過水の水温を高め、透過水の水温が所定の範囲内になるように調整する。
次に、ヒーター36により温度調整した透過水をTOC除去部40に供給する。TOC除去部40における透過水のTOC成分除去工程は、第1実施形態の透析用水製造装置100での純水の製造プロセスにおけるTOC除去部40のTOC成分除去工程と同様であるため、説明を省略する。その後、三方電磁弁55を介してTOC除去部40から排出された全ての純水を純水取出口45に輸送し、純水取出口45から取り出す。純水の供給先及び用途は、第1実施形態の透析用水製造装置100で製造した純水と同様である。
[流路洗浄プロセス]
第1実施形態の透析用水製造装置100と同様に、透析用水製造装置110の水道水、透過水、純水の流路が汚染された際には流路の洗浄を行う。流路の洗浄は定期的に実施してもよく、不定期に実施してもよい。
TOC計50にイオン交換樹脂フィルター48を介して逆浸透膜ユニット20の透過水排出口20bと減圧弁31との間で分岐した透過水を供給すること以外は、第1実施形態の透析用水製造装置100での流路洗浄プロセスと同様の工程を行う。
[逆浸透膜洗浄プロセス]
透析用水製造装置110の逆浸透膜洗浄プロセスの稼動目的、頻度及び工程は、第1実施形態の透析用水製造装置100での逆浸透膜洗浄プロセスと同様である。
以上説明した本実施形態の透析用水製造装置110及び純水製造方法によれば、TOC計50を含む流路の上流側の分岐点を逆浸透膜ユニット20の透過水排出口20bと減圧弁31との間に変更し、TOC計50の上流側にイオン交換樹脂フィルター48を設けることにより、TOC計50に純水ではなく透過水を供給し、TOC計50への透過水の分岐部分で菌が発生することを防止できる。また、透析用水製造装置100と同様の効果が得られる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
20a…給水口、20…逆浸透膜ユニット、20b…透過水排出口、40…TOC除去部、45…純水取出口、100,110…透析用水製造装置

Claims (1)

  1. 0.1MPa以上0.5MPa以下の水道水が供給される逆浸透膜ユニットと、
    前記逆浸透膜ユニットの透過水排出口の下流側に接続されたTOC除去部と、
    前記TOC除去部の下流側に設置された純水取出口と、
    を具備してなることを特徴とする透析用水製造装置。
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