JP2013248660A - 接合部材および接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温環境での固定に耐え得る接合部材であって、非汚染用途に適し、最終的に接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが生じにくく、意図した箇所への精密な接合を行うことができる、接合部材を提供する。また、そのような接合部材を用いた接合方法を提供する。
【解決手段】接合部材100は、金属層10と、該金属層10の少なくとも一方の表面から突出している繊維状柱状構造体20とを含む。接合方法は、接合部材100を用いる接合方法であって、該接合部材100の上記繊維状柱状構造体20が突出している側を被着体に仮固定し、上記金属層10を構成する金属の融点以上の温度で加熱することによって該接合部材100と該被着体を金属接合して本固定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、接合部材に関する。詳細には、金属層と繊維状柱状構造体とを含む接合部材であって、該繊維状柱状構造体を用いて常温で仮固定でき、加熱することで金属接合による本固定ができる、接合部材に関する。本発明はまた、このような接合部材を用いた接合方法に関する。
部材同士を常温で固定する際には、様々な接着剤や粘着剤が用いられている。しかし、高温環境での固定に耐え得る接着剤や粘着剤は数少なく、300℃程度の高温環境下での固定が限界となっている。
上記温度より高温環境における部材同士の固定には、いわゆるペーストが用いられる。しかし、ペーストには溶剤や樹脂が含まれているため、高温での施工によって有機揮発物による汚染が発生し、非汚染用途には適さないという問題がある。
そこで、非汚染用途に適した部材同士の固定方法として、金属接合が行われている(例えば、特許文献1参照)。金属接合は、部材に接している金属をその融点以上の高温に加熱することで溶融させ、その後冷却することで、部材と金属を固定する方法である。
しかし、接着剤や粘着剤を用いた固定方法とは異なり、金属接合においては、部材と金属とが固定されずに単に接している状態で加熱して接合するため、最終的に接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが生じやすく、意図した箇所への精密な接合を行うことが難しいという問題がある。
また、上記のような位置ずれを防止するために、金属と樹脂との複合ペーストが提案されているが、樹脂を多く含んでいるため、高温環境での使用に限界があるとともに、上述のように、非汚染用途には適さないという問題がある。
特開2001−321182号公報
本発明の課題は、高温環境での固定に耐え得る接合部材であって、非汚染用途に適し、最終的に接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが生じにくく、意図した箇所への精密な接合を行うことができる、接合部材を提供することにある。また、そのような接合部材を用いた接合方法を提供することにある。
本発明の接合部材は、金属層と、該金属層の少なくとも一方の表面から突出している繊維状柱状構造体とを含む。
好ましい実施形態においては、上記金属層の両方の表面から上記繊維状柱状構造体が突出している。
好ましい実施形態においては、本発明の接合部材は、上記繊維状柱状構造体が突出している側を常温で被着体面に仮固定した際の、該被着体面に対するせん断接着力が、常温において0.5N/cm以上である。
好ましい実施形態においては、本発明の接合部材は、上記繊維状柱状構造体が突出している側を常温で被着体面に仮固定した後に上記金属層を構成する金属の融点以上の温度で10分間保持した後の、該繊維状柱状構造体が突出している側の該被着体面に対するせん断接着力が、常温において5N/cm以上である。
好ましい実施形態においては、上記繊維状柱状構造体が、複数のカーボンナノチューブを備えるカーボンナノチューブ集合体である。
本発明の接合方法は、
本発明の接合部材を用いる接合方法であって、
該接合部材の上記繊維状柱状構造体が突出している側を被着体に仮固定し、
上記金属層を構成する金属の融点以上の温度で加熱することによって該接合部材と該被着体を金属接合して本固定する。
本発明によれば、高温環境での固定に耐え得る接合部材であって、非汚染用途に適し、最終的に接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが生じにくく、意図した箇所への精密な接合を行うことができる、接合部材を提供することができる。また、そのような接合部材を用いた接合方法を提供することができる。
本発明の好ましい実施形態における接合部材の一例の概略断面図である。 本発明の好ましい実施形態における接合部材の別の一例の概略断面図である。 本発明の好ましい実施形態における接合部材のさらに別の一例の概略断面図である。 カーボンナノチューブ集合体の製造装置の概略断面図である。 本発明の好ましい実施形態における接合方法の一例を説明する概略図である。 本発明の好ましい実施形態における接合方法の別の一例を説明する概略図である。
≪接合部材≫
本発明の接合部材は、金属層と、該金属層の少なくとも一方の表面から突出している繊維状柱状構造体とを含む。本発明の接合部材に含まれる繊維状柱状構造体は、本発明の接合部材に含まれる金属層の少なくとも一方の表面から突出していれば良く、金属層の片方の表面のみから突出している形態でも良いし、金属層の両方の表面から突出している形態でも良い。また、金属層中に繊維状柱状構造体の一部が埋没されていても良い。本発明の接合部材に含まれる繊維状柱状構造体は、好ましくは、金属層の両方の表面から突出している。
本発明の接合部材は、上記のような構成を有することにより、繊維状柱状構造体の有する優れた粘着性能によって被着体への仮固定が可能となり、さらに、金属層を構成する金属の融点以上の温度で加熱することによって被着体との金属接合による本固定が可能となる。したがって、最終的に接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが生じにくく、意図した箇所への精密な接合を行うことができる。また、本発明の接合部材は、金属層および繊維状柱状構造体という耐熱性の高い材料を備えるため、高温環境での固定に耐え得る。さらに、本発明の接合部材は、溶剤や樹脂が含まれていないか、含まれていても最終的に金属によって包含される繊維状柱状構造体内に含まれる場合があるだけであるため、高温での施工によっても有機揮発物による汚染が発生せず、半導体分野での使用などの非汚染用途に適する。
図1は、本発明の好ましい実施形態における接合部材の一例の概略断面図である。図1において、本発明の接合部材100は、金属層10と、金属層10の両方の表面から突出している繊維状柱状構造体20とを含む。図1において、繊維状柱状構造体20は、金属層10の表面10aを起点として突出して存在している。すなわち、図1において、繊維状柱状構造体20のいずれの部分も、金属層10中に埋没されていない。
図1において、繊維状柱状構造体20は、複数の繊維状柱状物2からなる。繊維状柱状物2の片端は、金属層10の表面10aに固定されている。繊維状柱状物2は、長さLの方向に配向している。繊維状柱状物2は、好ましくは、金属層10の表面10aに対して略垂直方向に配向している。ここで、「略垂直方向」とは、金属層10の表面10aに対する角度が、好ましくは90°±20°であり、より好ましくは90°±15°であり、さらに好ましくは90°±10°であり、特に好ましくは90°±5°である。
図2は、本発明の好ましい実施形態における接合部材の別の一例の概略断面図である。図2において、本発明の接合部材100は、金属層10と、金属層10の両方の表面から突出している繊維状柱状構造体20とを含む。図2において、繊維状柱状構造体20は、金属層10中を貫通して存在している。すなわち、図2において、金属層10中に繊維状柱状構造体20の一部が埋没されている。
図2において、繊維状柱状構造体20は、複数の繊維状柱状物2からなる。繊維状柱状物2は、金属層10中を貫通して存在している。繊維状柱状物2は、長さLの方向に配向している。繊維状柱状物2は、好ましくは、金属層10の表面10aに対して略垂直方向に配向している。ここで、「略垂直方向」とは、金属層10の表面10aに対する角度が、好ましくは90°±20°であり、より好ましくは90°±15°であり、さらに好ましくは90°±10°であり、特に好ましくは90°±5°である。
図3は、本発明の好ましい実施形態における接合部材のさらに別の一例の概略断面図である。図3において、本発明の接合部材100は、金属層10と、金属層10の片方の表面から突出している繊維状柱状構造体20とを含む。図3において、繊維状柱状構造体20は、金属層10の表面10aを起点として突出して存在している。すなわち、図3において、繊維状柱状構造体20のいずれの部分も、金属層10中に埋没されていない。
図3において、繊維状柱状構造体20は、複数の繊維状柱状物2からなる。繊維状柱状物2の片端は、金属層10の表面10aに固定されている。繊維状柱状物2は、長さLの方向に配向している。繊維状柱状物2は、好ましくは、金属層10の表面10aに対して略垂直方向に配向している。ここで、「略垂直方向」とは、金属層10の表面10aに対する角度が、好ましくは90°±20°であり、より好ましくは90°±15°であり、さらに好ましくは90°±10°であり、特に好ましくは90°±5°である。
本発明の接合部材は、繊維状柱状構造体が突出している側を常温で被着体面に仮固定した際の、該被着体面に対するせん断接着力が、常温において、好ましくは0.5N/cm以上であり、より好ましくは1.0N/cm以上であり、より好ましくは5.0N/cm以上であり、さらに好ましくは10N/cm以上であり、特に好ましくは15N/cm以上であり、最も好ましくは20N/cm以上である。上記せん断接着力の上限は、常温において、好ましくは200N/cm以下である。上記せん断接着力が上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、被着体への安定的な仮固定が可能となり、最終的に接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれがより生じにくく、意図した箇所へのより精密な接合を行うことができる。なお、上記被着体面としては、例えば、シリコンウェハ面、銅面などが挙げられる。上記せん断接着力の測定方法の詳細は後述する。
本発明の接合部材は、繊維状柱状構造体が突出している側を常温で被着体面に仮固定した際の、該被着体面に対するせん断接着力が、該被着体面がシリコンウェハ面の場合、常温において、好ましくは0.5N/cm以上であり、より好ましくは1.0N/cm以上であり、より好ましくは5.0N/cm以上であり、さらに好ましくは10N/cm以上であり、特に好ましくは15N/cm以上であり、最も好ましくは20N/cm以上である。上記せん断接着力の上限は、常温において、好ましくは200N/cm以下である。上記せん断接着力が上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、被着体への安定的な仮固定が可能となり、最終的に接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれがより生じにくく、意図した箇所へのより精密な接合を行うことができる。上記せん断接着力の測定方法の詳細は後述する。
本発明の接合部材は、繊維状柱状構造体が突出している側を常温で被着体面に仮固定した際の、該被着体面に対するせん断接着力が、該被着体面が銅面の場合、常温において、好ましくは0.5N/cm以上であり、より好ましくは1.0N/cm以上であり、より好ましくは5.0N/cm以上であり、さらに好ましくは10N/cm以上であり、特に好ましくは15N/cm以上であり、最も好ましくは20N/cm以上である。上記せん断接着力の上限は、常温において、好ましくは200N/cm以下である。上記せん断接着力が上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、被着体への安定的な仮固定が可能となり、最終的に接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれがより生じにくく、意図した箇所へのより精密な接合を行うことができる。上記せん断接着力の測定方法の詳細は後述する。
本発明の接合部材は、繊維状柱状構造体が突出している側を常温で被着体面に仮固定した後に金属層を構成する金属の融点以上の温度で10分間保持した後の、該繊維状柱状構造体が突出している側の該被着体面に対するせん断接着力が、常温において、好ましくは5N/cm以上であり、より好ましくは10N/cm以上であり、さらに好ましくは20N/cm以上であり、特に好ましくは30N/cm以上であり、最も好ましくは50N/cm以上である。上記せん断接着力の上限は、常温において、好ましくは500N/cm以下である。上記せん断接着力が上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、より強固で安定した金属接合が発現できる。なお、上記被着体面としては、例えば、シリコンウェハ面、銅面などが挙げられる。上記せん断接着力の測定方法の詳細は後述する。
本発明の接合部材は、繊維状柱状構造体が突出している側を常温で被着体面に仮固定した後に金属層を構成する金属の融点以上の温度で10分間保持した後の、該繊維状柱状構造体が突出している側の該被着体面に対するせん断接着力が、該被着体面がシリコンウェハ面の場合、常温において、好ましくは5N/cm以上であり、より好ましくは10N/cm以上であり、さらに好ましくは20N/cm以上であり、特に好ましくは30N/cm以上であり、最も好ましくは50N/cm以上である。上記せん断接着力の上限は、常温において、好ましくは500N/cm以下である。上記せん断接着力が上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、より強固で安定した金属接合が発現できる。上記せん断接着力の測定方法の詳細は後述する。
本発明の接合部材は、繊維状柱状構造体が突出している側を常温で被着体面に仮固定した後に金属層を構成する金属の融点以上の温度で10分間保持した後の、該繊維状柱状構造体が突出している側の該被着体面に対するせん断接着力が、該被着体面が銅面の場合、常温において、好ましくは5N/cm以上であり、より好ましくは10N/cm以上であり、より好ましくは20N/cm以上であり、さらに好ましくは30N/cm以上であり、特に好ましくは50N/cm以上であり、最も好ましくは70N/cm以上である。上記せん断接着力の上限は、常温において、好ましくは500N/cm以下である。上記せん断接着力が上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、より強固で安定した金属接合が発現できる。上記せん断接着力の測定方法の詳細は後述する。
<金属層>
金属層は、1層からなっていても良いし、2層以上からなっていても良い。金属層を構成する金属は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
金属層は、その金属層中に繊維状柱状構造体のいずれの部分も埋没されていない実施形態(例えば、本発明の接合部材が図1や図3に示すような実施形態をとる場合)であっても良いし、その金属層中に繊維状柱状構造体の一部が埋没されている実施形態(例えば、本発明の接合部材が図2に示すような実施形態をとる場合)であっても良い。
金属層の厚みは、好ましくは10nm〜5mmであり、より好ましくは50nm〜1mmであり、さらに好ましくは100nm〜500μmであり、特に好ましくは500nm〜100μmである。金属層の厚みが上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、最終的に接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが十分に抑制された上で、十分に強固な金属接合を発現することができる。
金属層を構成する金属は、その融点以上の高温に加熱することで溶融した後に冷却することによって金属接合が発現できる金属であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な金属を採用し得る。このような金属の融点としては、好ましくは100℃〜1500℃であり、より好ましくは150℃〜1200℃であり、さらに好ましくは150℃〜1000℃であり、特に好ましくは150℃〜550℃である。
金属層を構成する金属としては、具体的には、例えば、銅、アルミニウム、ハンダ、銀、ニッケル、金、白金、これらの合金などが挙げられる。
本発明の接合部材において、繊維状柱状構造体が金属層の片方の表面から突出している場合(例えば、図3)、該金属層の該繊維状柱状構造体が突出していない側の表面には、目的に応じて、任意の適切な表面修飾がなされていても良い。このような表面修飾としては、例えば、回路パターンの形成などが挙げられる。
<繊維状柱状構造体>
本発明の接合部材において、金属層の少なくとも一方の表面から突出している繊維状柱状構造体の、該金属層表面から突出部分先端までの長さは、好ましくは30μm以上であり、より好ましくは50μm以上であり、さらに好ましくは100μm以上であり、特に好ましくは300μm以上であり、最も好ましくは500μm以上である。上記長さの上限は、好ましくは1000μm以下である。上記長さが上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、繊維状柱状構造体の有する優れた粘着性能によって被着体への安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれがより生じにくく、意図した箇所へのより精密な接合を行うことができる。
本発明の接合部材において、繊維状柱状構造体は、複数の繊維状柱状物からなる。
繊維状柱状物の材料としては、任意の適切な材料を採用し得る。例えば、アルミ、鉄などの金属;シリコンなどの無機材料;カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブなどのカーボン材料;エンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチックなどの高モジュラスの樹脂;などが挙げられる。樹脂の具体例としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドなどが挙げられる。樹脂の分子量などの諸物性は、本発明の目的を達成しうる範囲において、任意の適切な物性を採用し得る。
本発明の接合部材においては、繊維状柱状物は、たとえ樹脂が材料として採用されていても、最終的な金属接合によって金属によって包含されるため、高温での施工によっても有機揮発物による汚染が発生せず、半導体分野での使用などの非汚染用途に適する。しかしながら、より高いレベルでの非汚染用途に用いるためには、繊維状柱状物の材料としては、樹脂を採用しないことが好ましく、具体的には、アルミ、鉄などの金属;シリコンなどの無機材料;カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブなどのカーボン材料;などを採用することが好ましい。
繊維状柱状物の直径は、好ましくは0.3nm〜2000nmであり、より好ましくは1nm〜1000nmであり、さらに好ましくは2nm〜500nmである。繊維状柱状物の直径が上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、繊維状柱状構造体の有する優れた粘着性能によって被着体への安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれがより生じにくく、意図した箇所へのより精密な接合を行うことができる。
繊維状柱状構造体は、好ましくは、複数のカーボンナノチューブを備えるカーボンナノチューブ集合体である。この場合、上記繊維状柱状物は、好ましくは、カーボンナノチューブである。なお、カーボンナノチューブ集合体による仮固定と金属による本固定を調整するため、パターン構造などにより、各々の面積比を適宜調整してもよい。
≪カーボンナノチューブ集合体≫
本発明の接合部材において、繊維状柱状構造体は、好ましくは、複数のカーボンナノチューブを備えるカーボンナノチューブ集合体である。繊維状柱状構造体としてカーボンナノチューブ集合体を採用することにより、本発明の接合部材は、カーボンナノチューブ集合体の有する非常に優れた粘着性能によって被着体へのより安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれがより一層生じにくく、意図した箇所へのより一層精密な接合を行うことができる。また、繊維状柱状構造体としてカーボンナノチューブ集合体を採用することにより、本発明の接合部材は、高温での施工によっても有機揮発物による汚染が発生せず、半導体分野での使用などの非汚染用途に非常に適する。
<第1の好ましい実施形態>
カーボンナノチューブ集合体の好ましい実施形態の1つ(以下、第1の好ましい実施形態と称することがある)は、複数のカーボンナノチューブを備え、該カーボンナノチューブが複数層を有し、該カーボンナノチューブの層数分布の分布幅が10層以上であり、該層数分布の最頻値の相対頻度が25%以下である。カーボンナノチューブ集合体がこのような実施形態をとることによって、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記カーボンナノチューブの層数分布の分布幅は、好ましくは10層以上であり、より好ましくは10層〜30層であり、さらに好ましくは10層〜25層であり、特に好ましくは10層〜20層である。
上記カーボンナノチューブの層数分布の「分布幅」とは、カーボンナノチューブの層数の最大層数と最小層数との差をいう。カーボンナノチューブの層数分布の分布幅が上記範囲内にあることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記カーボンナノチューブの層数、層数分布は、任意の適切な装置によって測定すれば良い。好ましくは、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過電子顕微鏡(TEM)によって測定される。例えば、カーボンナノチューブ集合体から少なくとも10本、好ましくは20本以上のカーボンナノチューブを取り出してSEMあるいはTEMによって測定し、層数および層数分布を評価すれば良い。
上記カーボンナノチューブの層数の最大層数は、好ましくは5層〜30層であり、より好ましくは10層〜30層であり、さらに好ましくは15層〜30層であり、特に好ましくは15層〜25層である。
上記カーボンナノチューブの層数の最小層数は、好ましくは1層〜10層であり、より好ましくは1層〜5層である。
上記カーボンナノチューブの層数の最大層数と最小層数が上記範囲内にあることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記層数分布の最頻値の相対頻度は、好ましくは25%以下であり、より好ましくは1%〜25%であり、さらに好ましくは5%〜25%であり、特に好ましくは10%〜25%であり、最も好ましくは15%〜25%である。上記層数分布の最頻値の相対頻度が上記範囲内にあることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記層数分布の最頻値は、好ましくは層数2層から層数10層に存在し、さらに好ましくは層数3層から層数10層に存在する。上記層数分布の最頻値が上記範囲内にあることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記カーボンナノチューブの形状としては、その横断面が任意の適切な形状を有していれば良い。例えば、その横断面が、略円形、楕円形、n角形(nは3以上の整数)等が挙げられる。
上記カーボンナノチューブの長さは、金属層表面から該カーボンナノチューブの先端までの長さとして、好ましくは30μm以上であり、より好ましくは50μm以上であり、さらに好ましくは100μm以上であり、特に好ましくは300μm以上であり、最も好ましくは500μm以上である。上記長さの上限は、好ましくは1000μm以下である。上記長さが上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記カーボンナノチューブの直径は、好ましくは0.3nm〜2000nmであり、より好ましくは1nm〜1000nmであり、さらに好ましくは2nm〜500nmである。上記カーボンナノチューブの直径が上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記カーボンナノチューブの比表面積、密度は、任意の適切な値に設定され得る。
<第2の好ましい実施形態>
カーボンナノチューブ集合体の好ましい実施形態の別の1つ(以下、第2の好ましい実施形態と称することがある)は、複数のカーボンナノチューブを備え、該カーボンナノチューブが複数層を有し、該カーボンナノチューブの層数分布の最頻値が層数10層以下に存在し、該最頻値の相対頻度が30%以上である。カーボンナノチューブ集合体がこのような実施形態をとることによって、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記カーボンナノチューブの層数分布の分布幅は、好ましくは9層以下であり、より好ましくは1層〜9層であり、さらに好ましくは2層〜8層であり、特に好ましくは3層〜8層である。
上記カーボンナノチューブの層数分布の「分布幅」とは、カーボンナノチューブの層数の最大層数と最小層数との差をいう。カーボンナノチューブの層数分布の分布幅が上記範囲内にあることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記カーボンナノチューブの層数、層数分布は、任意の適切な装置によって測定すれば良い。好ましくは、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過電子顕微鏡(TEM)によって測定される。例えば、カーボンナノチューブ集合体から少なくとも10本、好ましくは20本以上のカーボンナノチューブを取り出してSEMあるいはTEMによって測定し、層数および層数分布を評価すれば良い。
上記カーボンナノチューブの層数の最大層数は、好ましくは1層〜20層であり、より好ましくは2層〜15層であり、さらに好ましくは3層〜10層である。
上記カーボンナノチューブの層数の最小層数は、好ましくは1層〜10層であり、より好ましくは1層〜5層である。
上記カーボンナノチューブの層数の最大層数と最小層数が上記範囲内にあることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記層数分布の最頻値の相対頻度は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは30%〜100%であり、さらに好ましくは30%〜90%であり、特に好ましくは30%〜80%であり、最も好ましくは30%〜70%である。上記層数分布の最頻値の相対頻度が上記範囲内にあることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記層数分布の最頻値は、好ましくは層数10層以下に存在し、より好ましくは層数1層から層数10層に存在し、さらに好ましくは層数2層から層数8層に存在し、特に好ましくは層数2層から層数6層に存在する。上記層数分布の最頻値が上記範囲内にあることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記カーボンナノチューブの形状としては、その横断面が任意の適切な形状を有していれば良い。例えば、その横断面が、略円形、楕円形、n角形(nは3以上の整数)等が挙げられる。
上記カーボンナノチューブの長さは、金属層表面から該カーボンナノチューブの先端までの長さとして、好ましくは30μm以上であり、より好ましくは50μm以上であり、さらに好ましくは100μm以上であり、特に好ましくは300μm以上であり、最も好ましくは500μm以上である。上記長さの上限は、好ましくは1000μm以下である。上記長さが上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記カーボンナノチューブの直径は、好ましくは0.3nm〜2000nmであり、より好ましくは1nm〜1000nmであり、さらに好ましくは2nm〜500nmである。上記カーボンナノチューブの直径が上記範囲内に収まることにより、本発明の接合部材は、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
上記カーボンナノチューブの比表面積、密度は、任意の適切な値に設定され得る。
≪カーボンナノチューブ集合体の製造方法≫
カーボンナノチューブ集合体の製造方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。
カーボンナノチューブ集合体の製造方法としては、例えば、平滑な基板の上に触媒層を構成し、熱、プラズマなどにより触媒を活性化させた状態で炭素源を充填し、カーボンナノチューブを成長させる、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition:CVD法)によって、基板からほぼ垂直に配向したカーボンナノチューブ集合体を製造する方法が挙げられる。この場合、例えば、基板を取り除けば、長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体が得られる。
上記基板としては、任意の適切な基板を採用し得る。例えば、平滑性を有し、カーボンナノチューブの製造に耐え得る高温耐熱性を有する材料が挙げられる。このような材料としては、例えば、石英ガラス、シリコン(シリコンウェハなど)、アルミニウムなどの金属板などが挙げられる。
カーボンナノチューブ集合体を製造するための装置としては、任意の適切な装置を採用し得る。例えば、熱CVD装置としては、図4に示すような、筒型の反応容器を抵抗加熱式の電気管状炉で囲んで構成されたホットウォール型などが挙げられる。その場合、反応容器としては、例えば、耐熱性の石英管などが好ましく用いられる。
カーボンナノチューブ集合体の製造に用い得る触媒(触媒層の材料)としては、任意の適切な触媒を用い得る。例えば、鉄、コバルト、ニッケル、金、白金、銀、銅などの金属触媒が挙げられる。
カーボンナノチューブ集合体を製造する際、必要に応じて、基板と触媒層の中間にアルミナ/親水性膜を設けても良い。
アルミナ/親水性膜の作製方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。例えば、基板の上にSiO膜を作製し、Alを蒸着後、450℃まで昇温して酸化させることにより得られる。このような作製方法によれば、Alが親水性のSiO膜と相互作用し、Alを直接蒸着したものよりも粒子径の異なるAl面が形成される。基板の上に、親水性膜を作製することを行わずに、Alを蒸着後に450℃まで昇温して酸化させても、粒子径の異なるAl面が形成され難いおそれがある。また、基板の上に、親水性膜を作製し、Alを直接蒸着しても、粒子径の異なるAl面が形成され難いおそれがある。
カーボンナノチューブ集合体の製造に用い得る触媒層の厚みは、微粒子を形成させるため、好ましくは0.01nm〜20nmであり、より好ましくは0.1nm〜10nmである。カーボンナノチューブ集合体の製造に用い得る触媒層の厚みが上記範囲内にあることによって、カーボンナノチューブ集合体に極めて優れた粘着性能を付与でき、被着体への非常に安定的な仮固定が可能となり、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが極めて生じにくく、意図した箇所への極めて精密な接合を行うことができる。
触媒層の形成方法は、任意の適切な方法を採用し得る。例えば、金属触媒をEB(電子ビーム)、スパッタなどにより蒸着する方法、金属触媒微粒子の懸濁液を基板上に塗布する方法などが挙げられる。
カーボンナノチューブ集合体の製造に用い得る炭素源としては、任意の適切な炭素源を用い得る。例えば、メタン、エチレン、アセチレン、ベンゼンなどの炭化水素;メタノール、エタノールなどのアルコール;などが挙げられる。
カーボンナノチューブ集合体の製造における製造温度としては、任意の適切な温度を採用し得る。たとえば、本発明の効果を十分に発現し得る触媒粒子を形成させるため、好ましくは400℃〜1000℃であり、より好ましくは500℃〜900℃であり、さらに好ましくは600℃〜800℃である。
≪接合部材の製造方法≫
本発明の接合部材は、金属層の少なくとも一方の表面から繊維状柱状構造体が突出するように製造できる限り、任意の適切な製造方法を採用し得る。
本発明の接合部材が図1に示すような実施形態である場合、その製造方法としては、例えば、(1)繊維状柱状構造体の片方の先端側に金属を蒸着したものを2枚準備し、これら2枚の金属が蒸着された側の金属部分を互いに接合して製造する方法、(2)金属層の両面に、該金属層を構成する金属よりも低い融点を有する金属をバインダーとして用いて、繊維状柱状構造体の片方の先端を固定する方法、などが挙げられる。
本発明の接合部材が図2に示すような実施形態である場合、その製造方法としては、例えば、細孔を有するメッシュ状の金属層に繊維状柱状構造体を貫通させて、金属層と繊維状柱状構造体を固定する方法などが挙げられる。
本発明の接合部材が図3に示すような実施形態である場合、その製造方法としては、例えば、金属層の片面に、該金属層を構成する金属よりも低い融点を有する金属をバインダーとして用いて、繊維状柱状構造体の片方の先端を固定する方法などが挙げられる。
≪接合方法≫
本発明の接合方法は、本発明の接合部材を用いる接合方法であって、該接合部材の上記繊維状柱状構造体が突出している側を被着体に仮固定し、上記金属層を構成する金属の融点以上の温度で加熱することによって該接合部材と該被着体を金属接合して本固定する。
本発明の接合方法においては、第1に、本発明の接合部材の繊維状柱状構造体が突出している側を被着体に仮固定する(仮固定工程)。この仮固定工程によって、最終的に金属接合されるまでの間に接合箇所がずれてしまうという位置ずれが生じにくく、意図した箇所への精密な接合を行うことができる。
本発明の接合方法においては、第2に、仮固定工程の後、金属層を構成する金属の融点以上の温度で加熱することによって接合部材と被着体を金属接合して本固定する(本固定工程)。繊維状柱状構造体の熱劣化を防止するため、金属層の加熱は、例えば、大気中、不活性ガス中、あるいは、真空中で行う。この本固定工程によって、接合部材と被着体とが強固に金属接合される。本発明の接合部材は、金属層および繊維状柱状構造体という耐熱性の高い材料を備えるため、高温環境での固定に耐え得る。さらに、本発明の接合部材は、溶剤や樹脂が含まれていないか、含まれていても最終的に金属によって包含され得る繊維状柱状構造体内に含まれる場合があるだけであるため、高温での施工によっても有機揮発物による汚染が発生せず、半導体分野での使用などの非汚染用途に適する。
本固定工程においては、金属層を構成する金属の融点以上の温度で加熱することによって、金属が溶融し、溶融金属が被着体に接合する。この際、好ましくは、仮固定に用いられていた繊維状柱状構造体は、溶融金属によって包含され、その状態で該溶融金属が冷えて固化する。
図5に、本発明の好ましい実施形態における接合方法の一例を説明する概略図を示す。まず、仮固定工程Aにおいて、本発明の接合部材100(金属層10と、金属層10の両方の表面10aを起点として突出している繊維状柱状構造体20とを含む)の繊維状柱状構造体が突出している両側をそれぞれ被着体50、60に仮固定する。次に、本固定工程Bにおいて、金属層を構成する金属の融点以上の温度で加熱し、該金属を溶融させ、被着体50、60に接合する。この際、図5に示すように、仮固定に用いられていた繊維状柱状構造体20の少なくとも一部(好ましくは、全部)は、好ましくは、溶融金属によって包含され、その状態で該溶融金属が冷えて固化する。最終的に、被着体50、60が、固化した金属30によって接合される。
図6に、本発明の好ましい実施形態における接合方法の別の一例を説明する概略図を示す。まず、仮固定工程Aにおいて、本発明の接合部材100(金属層10と、金属層10の片方の表面10aを起点として突出している繊維状柱状構造体20とを含む)の繊維状柱状構造体が突出している側を被着体50に仮固定する。次に、本固定工程Bにおいて、金属層を構成する金属の融点以上の温度で加熱し、該金属を溶融させ、被着体50に接合する。この際、図6に示すように、仮固定に用いられていた繊維状柱状構造体20の少なくとも一部(好ましくは、全部)は、好ましくは、溶融金属によって包含され、その状態で該溶融金属が冷えて固化する。最終的に、被着体50と固化した金属30が接合される。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各種評価や測定は、以下の方法により行った。
<繊維状柱状構造体、繊維状柱状物の長さ、直径の測定>
繊維状柱状構造体、繊維状柱状物の長さ、直径は、走査型電子顕微鏡(SEM)によって測定した。
<仮固定した際の被着体面に対するせん断接着力の測定>
(被着体面がシリコンウェハ面の場合)
シリコンウェハ(シリコンテクノロジー製、厚み=525μm)2枚を用意し、そのシリコンウェハ面の間に測定対象を挟み、5kgローラーで一往復して圧着させ、30分間放置した後、50mm/minでせん断をかけ、剥がれた際の最大応力をせん断接着力とした。
(被着体面が銅面の場合)
銅箔(JX日鉱日石金属製、圧延銅箔、厚み=20μm)2枚を用意し、そのシリコンウェハ面の間に測定対象を挟み、5kgローラーで一往復して圧着させ、30分間放置した後、50mm/minでせん断をかけ、剥がれた際の最大応力をせん断接着力とした。
<本固定した際の被着体面に対するせん断接着力の測定>
(被着体面がシリコンウェハ面の場合)
上記のように被着体面がシリコンウェハ面の場合の仮固定方法によって仮固定した後に、上面から、金属層がアルミニウム層の場合は700℃で、金属層が銅層の場合は1100℃で、金属層がハンダ層の場合は250℃で、10分間加熱した後、50mm/minでせん断をかけ、剥がれた際の最大応力をせん断接着力とした。
(被着体面が銅面の場合)
上記のように被着体面が銅面の場合の仮固定方法によって仮固定した後に、上面から、金属層がアルミニウム層の場合は700℃で、金属層が銅層の場合は1100℃で、金属層がハンダ層の場合は250℃で、10分間加熱した後、50mm/minでせん断をかけ、剥がれた際の最大応力をせん断接着力とした。
<カーボンナノチューブ集合体におけるカーボンナノチューブの層数・層数分布の評価>
カーボンナノチューブ集合体におけるカーボンナノチューブの層数および層数分布は、走査型電子顕微鏡(SEM)および/または透過電子顕微鏡(TEM)によって測定した。得られたカーボンナノチューブ集合体の中から少なくとも10本以上、好ましくは20本以上のカーボンナノチューブをSEMおよび/またはTEMにより観察し、各カーボンナノチューブの層数を調べ、層数分布を作成した。
[製造例1]
基板としてのシリコンウェハ(シリコンテクノロジー製、厚み=525μm)上に、スパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)により、アルミナ薄膜(厚み20nm)を形成した。このアルミナ薄膜上に、さらにスパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)にてFe薄膜(厚み1nm)を蒸着した。
その後、この基板を30mmφの石英管内に載置し、水分600ppmに保ったヘリウム/水素(90/50sccm)混合ガスを石英管内に30分間流して、管内を置換した。その後、電気管状炉を用いて管内を765℃まで昇温させ、765℃にて安定させた。765℃にて温度を保持したまま、ヘリウム/水素/エチレン(85/50/5sccm、水分率600ppm)混合ガスを管内に充填させ、2.5分間放置してカーボンナノチューブを基板上に成長させ、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(1)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(1)の長さは30μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(1)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、最頻値は2層に存在し、相対頻度は75%であった。
[製造例2]
基板としてのシリコンウェハ(シリコンテクノロジー製、厚み=525μm)上に、スパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)により、Al薄膜(厚み5nm)を形成した。このAl薄膜上に、さらにスパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)にてFe薄膜(厚み0.35nm)を蒸着した。
その後、この基板を30mmφの石英管内に載置し、水分600ppmに保ったヘリウム/水素(90/50sccm)混合ガスを石英管内に30分間流して、管内を置換した。その後、電気管状炉を用いて管内を765℃まで昇温させ、765℃にて安定させた。765℃にて温度を保持したまま、ヘリウム/水素/エチレン(85/50/5sccm、水分率600ppm)混合ガスを管内に充填させ、5分間放置してカーボンナノチューブを基板上に成長させ、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(2)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(2)の長さは120μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(2)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、最頻値は1層に存在し、相対頻度は61%であった。
[製造例3]
基板としてのシリコンウェハ(シリコンテクノロジー製、厚み=525μm)上に、スパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)により、アルミナ薄膜(厚み20nm)を形成した。このアルミナ薄膜上に、さらにスパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)にてFe薄膜(厚み2nm)を蒸着した。
その後、この基板を30mmφの石英管内に載置し、水分600ppmに保ったヘリウム/水素(90/50sccm)混合ガスを石英管内に30分間流して、管内を置換した。その後、電気管状炉を用いて管内を765℃まで昇温させ、765℃にて安定させた。765℃にて温度を保持したまま、ヘリウム/水素/エチレン(85/50/5sccm、水分率600ppm)混合ガスを管内に充填させ、10分間放置してカーボンナノチューブを基板上に成長させ、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(3)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(3)の長さは400μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(3)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、最頻値は3層に存在し、相対頻度は72%であった。
[製造例4]
基板としてのシリコンウェハ(シリコンテクノロジー製、厚み=525μm)上に、スパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)により、アルミナ薄膜(厚み20nm)を形成した。このアルミナ薄膜上に、さらにスパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)にてFe薄膜(厚み1nm)を蒸着した。
その後、この基板を30mmφの石英管内に載置し、水分600ppmに保ったヘリウム/水素(90/50sccm)混合ガスを石英管内に30分間流して、管内を置換した。その後、電気管状炉を用いて管内を765℃まで昇温させ、765℃にて安定させた。765℃にて温度を保持したまま、ヘリウム/水素/エチレン(85/50/5sccm、水分率600ppm)混合ガスを管内に充填させ、10分間放置してカーボンナノチューブを基板上に成長させ、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(4)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(4)の長さは540μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(4)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、最頻値は2層に存在し、相対頻度は75%であった。
[製造例5]
基板としてのシリコンウェハ(シリコンテクノロジー製、厚み=525μm)上に、スパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)により、アルミナ薄膜(厚み20nm)を形成した。このアルミナ薄膜上に、さらにスパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)にてFe薄膜(厚み2nm)を蒸着した。
その後、この基板を30mmφの石英管内に載置し、水分600ppmに保ったヘリウム/水素(90/50sccm)混合ガスを石英管内に30分間流して、管内を置換した。その後、電気管状炉を用いて管内を765℃まで昇温させ、765℃にて安定させた。765℃にて温度を保持したまま、ヘリウム/水素/エチレン(85/50/5sccm、水分率600ppm)混合ガスを管内に充填させ、60分間放置してカーボンナノチューブを基板上に成長させ、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(5)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(5)の長さは850μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(5)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、最頻値は3層に存在し、相対頻度は72%であった。
[製造例6]
基板としてのシリコンウェハ(シリコンテクノロジー製、厚み=525μm)上に、スパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)により、アルミナ薄膜(厚み20nm)を形成した。このアルミナ薄膜上に、さらにスパッタ装置(ULVAC製、RFS−200)にてFe薄膜(厚み1nm)を蒸着した。
その後、この基板を30mmφの石英管内に載置し、水分600ppmに保ったヘリウム/水素(90/50sccm)混合ガスを石英管内に30分間流して、管内を置換した。その後、電気管状炉を用いて管内を765℃まで昇温させ、765℃にて安定させた。765℃にて温度を保持したまま、ヘリウム/水素/エチレン(85/50/5sccm、水分率600ppm)混合ガスを管内に充填させ、100分間放置してカーボンナノチューブを基板上に成長させ、カーボンナノチューブが長さ方向に配向しているカーボンナノチューブ集合体(6)を得た。
カーボンナノチューブ集合体(6)の長さは1200μmであった。
カーボンナノチューブ集合体(6)が備えるカーボンナノチューブの層数分布において、最頻値は2層に存在し、相対頻度は75%であった。
[実施例1]
製造例1で得られたカーボンナノチューブ集合体(1)を用いて、アルミニウム層(厚み=0.5μm)と、該アルミニウム層の両面から突出している繊維状柱状構造体とを含む、接合部材(1)を製造した。
すなわち、製造例1で得られたカーボンナノチューブ集合体(1)の一方の表面にアルミニウムをスパッタしてアルミニウム層(厚み=0.25μm)を形成し、これを2枚、アルミニウム層の表面同士を重ね、700℃×1分間の加熱を行うことにより、接合部材(1)を製造した。
得られた接合部材(1)についての評価結果を表1に示した。
[実施例2]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例2で得られたカーボンナノチューブ集合体(2)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、接合部材(2)を得た。
得られた接合部材(2)についての評価結果を表1に示した。
[実施例3]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例3で得られたカーボンナノチューブ集合体(3)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、接合部材(3)を得た。
得られた接合部材(3)についての評価結果を表1に示した。
[実施例4]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例4で得られたカーボンナノチューブ集合体(4)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、接合部材(4)を得た。
得られた接合部材(4)についての評価結果を表1に示した。
[実施例5]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例5で得られたカーボンナノチューブ集合体(5)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、接合部材(5)を得た。
得られた接合部材(5)についての評価結果を表1に示した。
[実施例6]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例6で得られたカーボンナノチューブ集合体(6)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、接合部材(6)を得た。
得られた接合部材(6)についての評価結果を表1に示した。
[比較例1]
シリコンウェハ(シリコンテクノロジー製、厚み=525μm)の一方の表面にアルミニウムをスパッタしてアルミニウム層(厚み=0.5μm)を形成した。これを用いて、評価を行った。ただし、せん断接着力の測定の際の仮固定においては、被着体は、アルミニウム層の側にのみ重ねて圧着した。
評価結果を表1に示した。
[実施例7]
製造例1で得られたカーボンナノチューブ集合体(1)を用いて、銅層(厚み=35μm)と、該銅層の両面から突出している繊維状柱状構造体とを含む、接合部材(7)を製造した。
すなわち、製造例1で得られたカーボンナノチューブ集合体(1)を2枚用意し、これら2枚の間に、銅箔(JX日鉱日石金属製、圧延銅箔、厚み=35μm)を挟み、He気流下で1100℃で1分間の加熱を行い、接合部材(7)を製造した。
得られた接合部材(7)についての評価結果を表2に示した。
[実施例8]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例2で得られたカーボンナノチューブ集合体(2)を用いた以外は、実施例7と同様に行い、接合部材(8)を得た。
得られた接合部材(8)についての評価結果を表2に示した。
[実施例9]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例3で得られたカーボンナノチューブ集合体(3)を用いた以外は、実施例7と同様に行い、接合部材(9)を得た。
得られた接合部材(9)についての評価結果を表2に示した。
[実施例10]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例4で得られたカーボンナノチューブ集合体(4)を用いた以外は、実施例7と同様に行い、接合部材(10)を得た。
得られた接合部材(10)についての評価結果を表2に示した。
[実施例11]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例5で得られたカーボンナノチューブ集合体(5)を用いた以外は、実施例7と同様に行い、接合部材(11)を得た。
得られた接合部材(11)についての評価結果を表2に示した。
[実施例12]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例6で得られたカーボンナノチューブ集合体(6)を用いた以外は、実施例7と同様に行い、接合部材(12)を得た。
得られた接合部材(12)についての評価結果を表2に示した。
[比較例2]
銅箔(JX日鉱日石金属製、圧延銅箔、厚み=35μm)を用いて、評価を行った。
評価結果を表2に示した。
[実施例13]
製造例1で得られたカーボンナノチューブ集合体(1)を用いて、音響用無鉛銀ハンダ(Sn/Ag)(和光テクニカル(株)製、SR−4N)を用いたハンダ層(厚み=100μm)と、該ハンダ層の両面から突出している繊維状柱状構造体とを含む、接合部材(13)を製造した。
すなわち、250℃にて板状加工したハンダ層の両面にカーボンナノチューブ集合体(1)を配置し、250℃で1分間の加熱を行い、それぞれを固定した。
得られた接合部材(13)についての評価結果を表3に示した。
[実施例14]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例2で得られたカーボンナノチューブ集合体(2)を用いた以外は、実施例13と同様に行い、接合部材(14)を得た。
得られた接合部材(14)についての評価結果を表3に示した。
[実施例15]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例3で得られたカーボンナノチューブ集合体(3)を用いた以外は、実施例13と同様に行い、接合部材(15)を得た。
得られた接合部材(15)についての評価結果を表3に示した。
[実施例16]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例4で得られたカーボンナノチューブ集合体(4)を用いた以外は、実施例13と同様に行い、接合部材(16)を得た。
得られた接合部材(16)についての評価結果を表3に示した。
[実施例17]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例5で得られたカーボンナノチューブ集合体(5)を用いた以外は、実施例13と同様に行い、接合部材(17)を得た。
得られた接合部材(17)についての評価結果を表3に示した。
[実施例18]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例6で得られたカーボンナノチューブ集合体(6)を用いた以外は、実施例13と同様に行い、接合部材(18)を得た。
得られた接合部材(18)についての評価結果を表3に示した。
[比較例3]
音響用無鉛銀ハンダ(Sn/Ag)(和光テクニカル(株)製、SR−4N)を用い、250℃にて板状加工によって形成したハンダ層(厚み=100μm)を用いて、評価を行った。
評価結果を表3に示した。
[実施例19]
製造例1で得られたカーボンナノチューブ集合体(1)を用いて、用途別ハンダ板金用(Sn45/Pb55)(太陽電機産業(株)製、SD−58)を用いたハンダ層(厚み=80μm)と、該ハンダ層の両面から突出している繊維状柱状構造体とを含む、接合部材(19)を製造した。
すなわち、250℃にて板状加工したハンダ層の両面にカーボンナノチューブ集合体(1)を配置し、250℃で1分間の加熱を行い、それぞれを固定した。
得られた接合部材(19)についての評価結果を表4に示した。
[実施例20]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例2で得られたカーボンナノチューブ集合体(2)を用いた以外は、実施例19と同様に行い、接合部材(20)を得た。
得られた接合部材(20)についての評価結果を表4に示した。
[実施例21]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例3で得られたカーボンナノチューブ集合体(3)を用いた以外は、実施例19と同様に行い、接合部材(21)を得た。
得られた接合部材(21)についての評価結果を表4に示した。
[実施例22]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例4で得られたカーボンナノチューブ集合体(4)を用いた以外は、実施例19と同様に行い、接合部材(22)を得た。
得られた接合部材(22)についての評価結果を表4に示した。
[実施例23]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例5で得られたカーボンナノチューブ集合体(5)を用いた以外は、実施例19と同様に行い、接合部材(23)を得た。
得られた接合部材(23)についての評価結果を表4に示した。
[実施例24]
カーボンナノチューブ集合体(1)の代わりに、製造例6で得られたカーボンナノチューブ集合体(6)を用いた以外は、実施例19と同様に行い、接合部材(24)を得た。
得られた接合部材(24)についての評価結果を表4に示した。
[比較例4]
用途別ハンダ板金用(Sn45/Pb55)(太陽電機産業(株)製、SD−58)を用い、250℃にて板状加工によって形成したハンダ層(厚み=80μm)を用いて、評価を行った。
評価結果を表4に示した。
Figure 2013248660
Figure 2013248660
Figure 2013248660
Figure 2013248660
本発明の接合部材は、半導体分野など、各種分野における接合に用い得る。
100 接合部材
10 金属層
10a 金属層の表面
20 繊維状柱状構造体
2 繊維状柱状物
50 被着体
60 被着体
30 固化した金属

Claims (6)

  1. 金属層と、該金属層の少なくとも一方の表面から突出している繊維状柱状構造体とを含む、接合部材。
  2. 前記金属層の両方の表面から前記繊維状柱状構造体が突出している、請求項1に記載の接合部材。
  3. 前記繊維状柱状構造体が突出している側を常温で被着体面に仮固定した際の、該被着体面に対するせん断接着力が、常温において0.5N/cm以上である、請求項1または2に記載の接合部材。
  4. 前記繊維状柱状構造体が突出している側を常温で被着体面に仮固定した後に前記金属層を構成する金属の融点以上の温度で10分間保持した後の、該繊維状柱状構造体が突出している側の該被着体面に対するせん断接着力が、常温において5N/cm以上である、請求項1から3までのいずれかに記載の接合部材。
  5. 前記繊維状柱状構造体が、複数のカーボンナノチューブを備えるカーボンナノチューブ集合体である、請求項1から4までのいずれかに記載の接合部材。
  6. 請求項1から5までのいずれかに記載の接合部材を用いる接合方法であって、
    該接合部材の前記繊維状柱状構造体が突出している側を被着体に仮固定し、
    前記金属層を構成する金属の融点以上の温度で加熱することによって該接合部材と該被着体を金属接合して本固定する、
    接合方法。


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