JP2013245801A - 遊星運動を利用する内接歯車式の減速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】内接歯車の遊星運動を利用する内接歯車機構式の減速機において、出力の取り出し機構等の構造を簡素化するとともに、減速機の小型化を容易とする。
【解決手段】固定内歯歯車IGを形成したハウジング1の内部に、固定内歯歯車IGと噛み合い公転及び自転を行う遊星歯車体4を偏心して配置し、内接歯車機構を設置する。遊星歯車体4の中央孔41に入力軸2の偏心板21を嵌め込み、また、遊星歯車体4に遊星内歯歯車42を形成するとともに、これを、出力軸3の出力歯車板31に形成した同一歯数の外歯歯車32と噛み合わせて出力取り出し機構を構成する。入力軸2の回転により遊星歯車体4を公転させると遊星内歯歯車42が遊星運動を行うが、同一歯数の外歯歯車32は、その自転と同じ角速度で回転する。これにより、遊星歯車体4の遊星運動を利用する、減速比が大きく構造が簡素な減速機を得ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】固定内歯歯車IGを形成したハウジング1の内部に、固定内歯歯車IGと噛み合い公転及び自転を行う遊星歯車体4を偏心して配置し、内接歯車機構を設置する。遊星歯車体4の中央孔41に入力軸2の偏心板21を嵌め込み、また、遊星歯車体4に遊星内歯歯車42を形成するとともに、これを、出力軸3の出力歯車板31に形成した同一歯数の外歯歯車32と噛み合わせて出力取り出し機構を構成する。入力軸2の回転により遊星歯車体4を公転させると遊星内歯歯車42が遊星運動を行うが、同一歯数の外歯歯車32は、その自転と同じ角速度で回転する。これにより、遊星歯車体4の遊星運動を利用する、減速比が大きく構造が簡素な減速機を得ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、回転速度を減少するために動力伝達系に設置される減速機、ことに、内接歯車機構を備えその遊星運動を利用する、小型でありながら変速比の大きい減速機に関するものである。
機械部品あるいは作業機器等を回転駆動する動力伝達系では、駆動する機器の特性に合わせるよう、回転速度やトルクを変更するための減速機あるいは増速機が常套的に使用される。最近は様々な分野で動力を用いた自動操作が進展し、複写機等のOA機器などにおいては、非常に小型のモーターを駆動源として各種の機器を駆動することが多い。小さいモーターは高速回転、低トルクであるため、こうした場合には、回転速度等を調整する小型の減速機がしばしば動力伝達系に介在される(実際には、モーターの回転数が1000rpm程度、駆動する機器の回転数が60rpm程度のものが多い)。また、小型の減速機をモーターに一体に組み込んだ減速機付きモーターも多用されている。
減速機としては、異なる径のプーリを用いるベルト伝動装置等の摩擦伝動式のものもあるが、一般的には歯車式減速機が用いられ、その中には、遊星運動を利用する内接歯車式の減速機がある。この減速機では、固定された内歯歯車の内側にこれと噛み合う外歯歯車(遊星歯車体)を偏心して配置し、内接歯車機構を構成する。外歯歯車を内歯歯車に沿って移動し公転させると、両歯車の噛み合いにより外歯歯車自体が自転することとなり、公転と自転の回転速度の差を利用して減速が行われる。一般にサイクロ減速機(「サイクロ」は登録商標)と呼ばれる減速機は、このような内接歯車式の減速機の一種である。
従来知られている内接歯車式の減速機の構造を図8に示す。
図8の減速機は、ハウジングHGの両側にそれぞれ配置された入力軸IS及び出力軸OSを備えている。断面矢視A−A図に示されるとおり、ハウジングHGには内歯歯車IGが形成され、その内側には、内歯歯車IGと噛み合う外歯歯車EGが配置される。この例では、内歯歯車IGの歯数が22、外歯歯車EGの歯数が21であって、両歯車の歯数差は1である。内歯歯車IGの中心O1は、入力軸IS及び出力軸OSの回転中心と同心であるのに対し、外歯歯車EGの中心O2は、内歯歯車IGの中心O1と偏心量eだけ偏心している。入力軸ISには偏心量eを有する偏心体EBが固定され、偏心体EBと外歯歯車EGとの間にはローラベアリングが設置される。図8の右方の縦断面図から分かるように、この減速機では2個の外歯歯車EGが軸方向に並列に置かれ、それぞれの外歯歯車EGは、180°の位相差で内歯歯車IGと噛み合っており、伝達トルクの増大や回転バランスの保持が図られている。
図8の減速機は、ハウジングHGの両側にそれぞれ配置された入力軸IS及び出力軸OSを備えている。断面矢視A−A図に示されるとおり、ハウジングHGには内歯歯車IGが形成され、その内側には、内歯歯車IGと噛み合う外歯歯車EGが配置される。この例では、内歯歯車IGの歯数が22、外歯歯車EGの歯数が21であって、両歯車の歯数差は1である。内歯歯車IGの中心O1は、入力軸IS及び出力軸OSの回転中心と同心であるのに対し、外歯歯車EGの中心O2は、内歯歯車IGの中心O1と偏心量eだけ偏心している。入力軸ISには偏心量eを有する偏心体EBが固定され、偏心体EBと外歯歯車EGとの間にはローラベアリングが設置される。図8の右方の縦断面図から分かるように、この減速機では2個の外歯歯車EGが軸方向に並列に置かれ、それぞれの外歯歯車EGは、180°の位相差で内歯歯車IGと噛み合っており、伝達トルクの増大や回転バランスの保持が図られている。
外歯歯車EGには、等間隔に複数の断面円形の内ローラ孔RHが設けられ、2個の外歯歯車EGの内ローラ孔RHには、軸方向に延びる共通の内ローラIRが挿入される。内ローラIRは中空であってその内部に内ピンIPが嵌め込まれており、内ピンIPは、軸方向に出力軸OSに向けて突出し、出力軸OSの端部に形成したフランジ部に固着されている。つまり、内ローラ孔RHの中心と内ローラIR(内ピンIP)の中心とは、やはり偏心量eだけ偏心していて、内ローラ孔RHと内ローラIRとは、理論上は円形断面上の1点で接触しその他の部分には間隙が存在する。こうした減速機は、一例として特許第4319344号公報に開示されている。
ここで、図8の減速機の作動について述べる。
入力軸ISの回転により偏心体EBが回転すると、外歯歯車EGが偏心体EBに駆動されて、外歯歯車EGの中心O2は、内歯歯車IGの中心O1を中心とする半径eの円周上を移動(公転)する。外歯歯車EGは内歯歯車IGと噛み合っているため、この公転によって外歯歯車EG自体がその中心軸O2の周りを自転する。一般的に、内接歯車機構の外歯歯車EGは、内歯歯車IGの中心の周りを公転しつつ自身が逆方向に自転する遊星運動(よろめき運動)を行うこととなり、公転の角速度ω1と自転の角速度ω2との角速度比は、内歯歯車IGの歯数をS、外歯歯車EGの歯数をPとすると、次式で表される(回転方向は逆なので−を付す)。
ω2/ω1=1−S/P=−(S−P)/P (ただし、S>P)
図8のものでは、外歯歯車EGの歯数が21、歯数差が1であって、自転の角速度は公転の角速度の−1/21となる。換言すれば、内接歯車機構の外歯歯車EGは、1回の公転により内歯歯車IGとの歯数差分だけ回され、これが外歯歯車EGの自転となる。
入力軸ISの回転により偏心体EBが回転すると、外歯歯車EGが偏心体EBに駆動されて、外歯歯車EGの中心O2は、内歯歯車IGの中心O1を中心とする半径eの円周上を移動(公転)する。外歯歯車EGは内歯歯車IGと噛み合っているため、この公転によって外歯歯車EG自体がその中心軸O2の周りを自転する。一般的に、内接歯車機構の外歯歯車EGは、内歯歯車IGの中心の周りを公転しつつ自身が逆方向に自転する遊星運動(よろめき運動)を行うこととなり、公転の角速度ω1と自転の角速度ω2との角速度比は、内歯歯車IGの歯数をS、外歯歯車EGの歯数をPとすると、次式で表される(回転方向は逆なので−を付す)。
ω2/ω1=1−S/P=−(S−P)/P (ただし、S>P)
図8のものでは、外歯歯車EGの歯数が21、歯数差が1であって、自転の角速度は公転の角速度の−1/21となる。換言すれば、内接歯車機構の外歯歯車EGは、1回の公転により内歯歯車IGとの歯数差分だけ回され、これが外歯歯車EGの自転となる。
外歯歯車EGの遊星運動に伴い、外歯歯車EGに形成された内ローラ孔RHも公転しながら低速で自転する。このとき、内ローラ孔RHに挿入された内ローラIRは、内ローラ孔RHの壁面に押されて移動するが、両者の間に存在する間隙により外歯歯車EGの公転が吸収され、内ローラIRは、外歯歯車EGの自転のみにより移動が行われる。つまり、内ローラIRと内ローラ孔RHとは、外歯歯車EGの遊星運動のうち自転のみを取り出す部材として機能する。内ローラIRは、それに挿入された内ピンIPを介して、出力軸OSを自転角速度で駆動する。
このように、図8の減速機は、入力軸ISの回転により外歯歯車EGを公転させ、外歯歯車EGの自転を出力軸OSの回転として、単段で1/21というような高減速比が達成され、これに反比例してトルクを増大させることが可能であり、例えば、ロボットのアーム等の駆動装置に用いられている。
このように、図8の減速機は、入力軸ISの回転により外歯歯車EGを公転させ、外歯歯車EGの自転を出力軸OSの回転として、単段で1/21というような高減速比が達成され、これに反比例してトルクを増大させることが可能であり、例えば、ロボットのアーム等の駆動装置に用いられている。
内接歯車機構の遊星運動を利用する減速機では、入力軸に固定した偏心体により、ハウジングに形成した内歯歯車に沿って外歯歯車を公転させる。そして、外歯歯車の自転を出力軸の回転として取り出す部材として、一般的には、図8に示す内ローラ孔と偏心式内ローラとを組み合わせた機構が用いられ、その内ローラに嵌め込まれた内ピンが出力軸に固着される。内接歯車式の減速機の構造、ことにその出力取り出しのための機構は、こうした複雑なものであって部品点数も多く、部品の加工や小型化が困難となる。
例えば、外歯歯車EGに設けられる複数の内ローラ孔RHは、外歯歯車EGの円周上に等ピッチ間隔で配置されて外歯歯車EGを軸方向に貫通しており、出力軸OSに固着される内ピンIPは、その中心が内ローラ孔RHとeだけ偏心するよう、等ピッチ間隔でしかも出力軸OSのフランジ面に垂直に取り付ける必要がある。しかし、これを精度よく加工し組み付けることは実際には非常に難しく、精度が低下した場合は、部品相互間の摩擦抵抗が増加し、減速機の伝達効率の低下を招くとともに作動の円滑さを欠くことになる。また、各部品の正確な加工の要求とは別に、強度を保持して所定のトルク伝達量を確保するという面においても、内ピンIP等にはある程度の大きさ及び個数が必要であって、減速機の小型化の要求に対応するのが困難である。
本発明の課題は、内接歯車の遊星運動を利用する、減速比が大きい内接歯車機構式減速機において、出力の取り出し機構等の構造を簡素化するとともに、減速機の小型化を容易とし、前述の問題点を解決することにある。
本発明の課題は、内接歯車の遊星運動を利用する、減速比が大きい内接歯車機構式減速機において、出力の取り出し機構等の構造を簡素化するとともに、減速機の小型化を容易とし、前述の問題点を解決することにある。
上記の課題に鑑み、本発明は、内接歯車の遊星運動を利用する内接歯車機構式の減速機において、公転及び自転を行う遊星歯車体(外歯歯車)にその中心と同心の遊星内歯歯車を設けるとともに、この遊星内歯歯車を、出力軸の出力歯車板に形成した歯数が同一の外歯歯車と噛み合わせて、出力を取り出すようにしたものである。すなわち、本発明は、
「ハウジングに固定した固定内歯歯車と、前記固定内歯歯車の内側に偏心して配置され、前記固定内歯歯車と噛み合いながら公転及び自転を行う遊星歯車体とを設けた内接歯車機構を備える減速機であって、
前記ハウジングの両側には、前記固定内歯歯車と同心の回転軸を有する入力軸及び出力軸がそれぞれ設置され、前記入力軸には円板状の偏心板が固着されており、さらに、
前記遊星歯車体は、前記固定内歯歯車と噛み合う外歯歯車が外周に形成された円板状の部材であって、前記入力軸の偏心板の嵌まり込む、前記遊星歯車体の中心と同心の中央孔が前記入力軸側に設けられるとともに、前記遊星歯車体の中心と同心の遊星内歯歯車が前記出力軸側に設けられ、かつ、
前記出力軸には、前記遊星内歯歯車と噛み合う、前記遊星内歯歯車と同一の歯数の外歯歯車を形成した円板状の出力歯車板が固着されている」
ことを特徴とする減速機となっている。
「ハウジングに固定した固定内歯歯車と、前記固定内歯歯車の内側に偏心して配置され、前記固定内歯歯車と噛み合いながら公転及び自転を行う遊星歯車体とを設けた内接歯車機構を備える減速機であって、
前記ハウジングの両側には、前記固定内歯歯車と同心の回転軸を有する入力軸及び出力軸がそれぞれ設置され、前記入力軸には円板状の偏心板が固着されており、さらに、
前記遊星歯車体は、前記固定内歯歯車と噛み合う外歯歯車が外周に形成された円板状の部材であって、前記入力軸の偏心板の嵌まり込む、前記遊星歯車体の中心と同心の中央孔が前記入力軸側に設けられるとともに、前記遊星歯車体の中心と同心の遊星内歯歯車が前記出力軸側に設けられ、かつ、
前記出力軸には、前記遊星内歯歯車と噛み合う、前記遊星内歯歯車と同一の歯数の外歯歯車を形成した円板状の出力歯車板が固着されている」
ことを特徴とする減速機となっている。
請求項2に記載のように、前記ハウジングの内部に軸方向に垂直な端面を形成するとともに、前記端面と対向する端部に円板状の蓋体を嵌め込み、前記円板状の遊星歯車体を、その両面を前記端面及び前記蓋体にそれぞれ当接させて、スラスト方向に軸受することが好ましい。
この場合においては、請求項3に記載のように、前記入力軸に固着される円板状の前記偏心板の一方の面と、前記出力軸に固着される円板状の前記出力歯車板の一方の面とが互いに当接し、かつ、前記偏心板と前記出力歯車板との他方の面が、前記ハウジングの端面又は前記蓋体にそれぞれ当接してスラスト方向に軸受されるようにすることができる。
この場合においては、請求項3に記載のように、前記入力軸に固着される円板状の前記偏心板の一方の面と、前記出力軸に固着される円板状の前記出力歯車板の一方の面とが互いに当接し、かつ、前記偏心板と前記出力歯車板との他方の面が、前記ハウジングの端面又は前記蓋体にそれぞれ当接してスラスト方向に軸受されるようにすることができる。
本発明の減速機の内接歯車機構としては、請求項4に記載のように、前記ハウジングに固定した固定内歯歯車の歯数が15以上であり、前記遊星歯車体の外周に形成された外歯歯車の歯数が1だけ少ないものが好ましい。
請求項5に記載のように、前記入力軸の偏心板と前記遊星歯車体の中央孔との間、及び前記入力軸の周囲と前記出力軸の周囲には、転がりベアリングを配置することができる。
本発明の減速機は、図8に示す減速機と同様に、固定された内歯歯車の内側に偏心して配置され、内歯歯車と噛み合いながら公転及び自転を行う遊星歯車体(図8の外歯歯車EGに相当)を備え、減速機の入力軸には、遊星歯車体を公転させる偏心板が固着されている。本発明の遊星歯車体は、内歯歯車と噛み合う外歯歯車が外周に形成された円板状の部材であって、入力軸の偏心板の嵌まり込む中央孔が入力軸側に設けられるとともに、出力軸側には、遊星歯車体の中心と同心の遊星内歯歯車が設けられる。そして、遊星歯車体の遊星内歯歯車には、出力軸の出力歯車板が入り込み、出力歯車板の外周に形成した同一歯数の外歯歯車が遊星内歯歯車と相互に偏心して噛み合っている。
入力軸が回転すると、入力軸に固着した偏心板に駆動されて遊星歯車体の中心が円周上を移動し、遊星歯車体は、固定された内歯歯車の中心(入出力軸の回転中心)の周りを公転する。内歯歯車と噛み合う遊星歯車体は公転と同時に自転を生じ、公転と自転の角速度比は、前述の式に示すとおり、遊星歯車体の外歯歯車の歯数と内歯歯車の歯数とにより決定され、外歯歯車の歯数を大きく、かつ、両歯車の歯数差を小さく設定すると、遊星歯車体の自転の角速度を公転のそれよりも非常に小さい値とすることができる。
遊星歯車体の中心と同心となるように形成された遊星内歯歯車は、当然、遊星歯車体と全く同一の角速度で公転及び自転を行う。遊星内歯歯車には、出力軸の出力歯車板に形成した外歯歯車が相互に偏心した状態で噛み合っており、遊星内歯歯車の公転及び自転に伴って出力歯車板も回転する。ここで、遊星内歯歯車の歯数と出力歯車板の外歯歯車の歯数とは同一歯数に設定されているため、この機構により遊星内歯歯車の公転が吸収される結果となり、出力歯車板及び出力軸は、遊星内歯歯車の自転角速度で回転する(後述の図4参照)。本発明の減速機は、入力軸の回転速度で遊星歯車体を公転させ、その自転を出力軸の回転速度とするという基本作動においては図8の減速機と同じであって、単段で非常に大きな減速比を得ることが可能である。
遊星歯車体の中心と同心となるように形成された遊星内歯歯車は、当然、遊星歯車体と全く同一の角速度で公転及び自転を行う。遊星内歯歯車には、出力軸の出力歯車板に形成した外歯歯車が相互に偏心した状態で噛み合っており、遊星内歯歯車の公転及び自転に伴って出力歯車板も回転する。ここで、遊星内歯歯車の歯数と出力歯車板の外歯歯車の歯数とは同一歯数に設定されているため、この機構により遊星内歯歯車の公転が吸収される結果となり、出力歯車板及び出力軸は、遊星内歯歯車の自転角速度で回転する(後述の図4参照)。本発明の減速機は、入力軸の回転速度で遊星歯車体を公転させ、その自転を出力軸の回転速度とするという基本作動においては図8の減速機と同じであって、単段で非常に大きな減速比を得ることが可能である。
そして、本発明の減速機では、遊星歯車体に設けた遊星内歯歯車と出力軸に固着した出力歯車板により、出力取り出し機構を構成する。この機構では、遊星内歯歯車が円板状の遊星歯車体に設けられ、同じく円板状の出力歯車板がその中に入り込んで組み合わされているので、減速機の軸方向の寸法が縮小され、コンパクトな構成とすることができる。また、この出力取り出し機構は、いわば一般的な歯車の噛み合いを用いた機構であって、歯型としても特殊なものを要するものではなく、製造や組み立て加工が容易であるとともに小型化することも容易である。複数の内ピンを用いた図8の減速機の出力取り出し方法と比較すると、極めて簡素で部品点数が少なく、小型化したときも容易に強度あるいは剛性の確保を図ることができる。
請求項2の発明は、減速機のハウジング内部における軸方向の一方側に垂直な端面を形成し、この端面と対向するハウジングの端部には円板状の蓋体を嵌め込んで、円板状の遊星歯車体の両面を、ハウジングの端面及び蓋体にそれぞれ当接させるものである。こうすると、遊星歯車体がハウジングと蓋体とで位置決めされると同時にスラスト方向の軸受けが行われ、遊星歯車体の回転軸の傾きが防止されるため、遊星歯車体の円滑な遊星運動が実現される。また、遊星歯車体に嵌まり込む入力軸の偏心板や出力軸の出力歯車板の傾きも防止されるため、入力軸及び出力軸の回転が安定化し、摩擦抵抗が減少して、円滑かつ効率的に減速機を作動させることができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明のハウジング及び蓋体を備えた減速機において、入力軸の偏心板の一方の面と、出力軸の出力歯車板の一方の面とを互いに当接させるとともに、偏心板と出力歯車板との他方の面を、ハウジングの端面又は蓋体にそれぞれ当接してスラスト方向の軸受けを行うものであり、これによれば、上記の効果が一層確実に発揮されることとなる。
請求項3の発明は、請求項2の発明のハウジング及び蓋体を備えた減速機において、入力軸の偏心板の一方の面と、出力軸の出力歯車板の一方の面とを互いに当接させるとともに、偏心板と出力歯車板との他方の面を、ハウジングの端面又は蓋体にそれぞれ当接してスラスト方向の軸受けを行うものであり、これによれば、上記の効果が一層確実に発揮されることとなる。
請求項4の発明は、ハウジングに固定した固定内歯歯車の歯数を15以上とし、かつ、遊星歯車体の外周に形成された外歯歯車の歯数を、固定内歯歯車の歯数よりも1だけ少ないように設定するものである。前述の角速度比の式から分かるように、内接歯車機構の自転と公転の差を利用する減速機では、遊星運動を行う外歯歯車の歯数が多いほど、また、内歯歯車との歯数差が少ないほど減速比が大きくなる。請求項4の発明によれば、単段の内接歯車機構であっても十分大きな減速比を得ることができる。
請求項5の発明は、入力軸の偏心板と遊星歯車体の中央孔との間など、相対的な回転を行う部品間に転がりベアリングを介在させたものであり、これによれば、回転部品の間の摩擦抵抗を減少させてより円滑な作動が可能となるのは明らかである。
以下、図面に基づいて、本発明の減速機について説明する。まず、図1に本発明の減速機の全体的な構造を示し、図2及び図3には、減速機の構成部品を静止部品と可動部品とに分けてそれぞれ拡大単品図で示す。
図1の中央の縦断面図に示すように(各部品を単品で示す図2、図3も参照)、本発明の減速機は、中央に置かれた固定のハウジング1の両側に入力軸2及び出力軸3をそれぞれ配した構造であり、図示は省略するが、入力軸2は小型のモーター等の高速回転の駆動側に連結され、出力軸3は低速回転の機器等の従動側に連結される。ハウジング1の内部には、入力軸2と出力軸3との間に遊星歯車体4(図1では分かり易いようにハッチングを施す)が配置されている。
図1の中央の縦断面図に示すように(各部品を単品で示す図2、図3も参照)、本発明の減速機は、中央に置かれた固定のハウジング1の両側に入力軸2及び出力軸3をそれぞれ配した構造であり、図示は省略するが、入力軸2は小型のモーター等の高速回転の駆動側に連結され、出力軸3は低速回転の機器等の従動側に連結される。ハウジング1の内部には、入力軸2と出力軸3との間に遊星歯車体4(図1では分かり易いようにハッチングを施す)が配置されている。
ハウジング1内部の軸方向中央部には、入力軸2及び出力軸3の回転中心と同心の固定内歯歯車IG(図2も参照)が形成され、また、一方の端部に出力軸3が貫通する軸方向に垂直な端面11(図2)が形成されるとともに、端面11と対向する端部には、入力軸2が貫通する円板状の蓋体5が圧入されてシ−ルドされる。遊星歯車体4は、全体的には軸方向長さが短い円板状であって、その軸方向の両面がハウジング1の端面11と蓋体5の軸方向の内面とにそれぞれ当接し、軸方向に位置決めされると同時に、スラスト方向の軸受けが行われる。
図1の断面矢視A−A図に示すとおり、遊星歯車体4の外周にはサイクロイド歯型の外歯歯車EGが形成され、この外歯歯車EGは、同じくサイクロイド歯型の固定内歯歯車IGと噛み合い、両方の歯車で内接歯車機構を構成する。遊星歯車体4の入力軸2側の面には断面円形の中央孔41が形成され、その中に、入力軸2に固着した円板状の偏心板21が嵌め込まれている。偏心板21の中心は、入力軸2の回転中心とは偏心量eだけ偏心しており、したがって、遊星歯車体4の外周の外歯歯車EGは、その中心が固定内歯歯車IGの中心とやはりeだけ偏心して配置されている。
図1の断面矢視A−A図に示すとおり、遊星歯車体4の外周にはサイクロイド歯型の外歯歯車EGが形成され、この外歯歯車EGは、同じくサイクロイド歯型の固定内歯歯車IGと噛み合い、両方の歯車で内接歯車機構を構成する。遊星歯車体4の入力軸2側の面には断面円形の中央孔41が形成され、その中に、入力軸2に固着した円板状の偏心板21が嵌め込まれている。偏心板21の中心は、入力軸2の回転中心とは偏心量eだけ偏心しており、したがって、遊星歯車体4の外周の外歯歯車EGは、その中心が固定内歯歯車IGの中心とやはりeだけ偏心して配置されている。
そして、本発明の減速機では、図1の断面矢視B−B図に示すとおり、内接歯車機構を構成する遊星歯車体4の出力軸3側に、遊星歯車体4と同心の遊星内歯歯車42を形成する一方、出力軸3には、遊星内歯歯車42内に入り込む円板状の出力歯車板31を固着する。出力歯車板31には、遊星内歯歯車42の歯数と同じ歯数を有する出力外歯歯車32を設け、これを遊星内歯歯車42と噛み合わせる。つまり、同一歯数の出力外歯歯車32は、その中心が出力軸3の回転中心と同心で、遊星内歯歯車42とやはりeだけ偏心して配置されることとなる。
図1の実施例のものでは、遊星内歯歯車42は、遊星歯車体4の出力軸3側の端面から中央孔41の底面まで貫通するように形成されており、出力軸3の出力歯車板31と入力軸2の偏心板21とは、その対向する面同士が直接当接する。出力歯車板31の反対側の面はハウジング1の端面11に、偏心板21の反対側の面は蓋体5の内面にそれぞれ当接し、これによって、特に減速機の軸方向の寸法(厚さ)が短縮されて、減速機全体が小型となる。さらに、遊星歯車体4等の回転部品における平面状の端面が、ハウジング1等の固定部品の平面と当接してスラスト方向に軸受される(入力軸2及び出力軸3は、ハウジング1等の貫通孔にラジアル方向にも軸受される)ので、回転部品の回転軸が傾いたり搖動を起こすことが防止され、減速機としての円滑な安定した作動が達成される。
次いで、本発明の減速機の作動について、図4及び図5も用いて説明する。
図4において、入力軸2が角速度ω1で回転すると、入力軸2に固着した偏心板21に駆動されて、遊星歯車体4は、その中心が偏心量eを半径とする円周上を移動し、固定内歯歯車IGの中心の周りを公転する。外歯歯車EGで固定内歯歯車IGと噛み合う遊星歯車体4には、両歯車の歯数差に基づいて自転が生じ、公転の角速度ω1と自転の角速度ω2との比は、前述の角速度比の式により決定される。図1の実施例の減速機では、外歯歯車EGの歯数が19、固定内歯歯車IGの歯数が20であるので、
ω2/ω1=−1/19
となり、自転の角速度ω2は公転の角速度ω1の約1/20に減速される(ただし、回転方向は逆。図4の断面矢視A−A図参照)。
図4において、入力軸2が角速度ω1で回転すると、入力軸2に固着した偏心板21に駆動されて、遊星歯車体4は、その中心が偏心量eを半径とする円周上を移動し、固定内歯歯車IGの中心の周りを公転する。外歯歯車EGで固定内歯歯車IGと噛み合う遊星歯車体4には、両歯車の歯数差に基づいて自転が生じ、公転の角速度ω1と自転の角速度ω2との比は、前述の角速度比の式により決定される。図1の実施例の減速機では、外歯歯車EGの歯数が19、固定内歯歯車IGの歯数が20であるので、
ω2/ω1=−1/19
となり、自転の角速度ω2は公転の角速度ω1の約1/20に減速される(ただし、回転方向は逆。図4の断面矢視A−A図参照)。
本発明の遊星歯車体4に形成された遊星内歯歯車42は、遊星歯車体4の中心と同心に形成されている。つまり、遊星内歯歯車42も、入力軸2及び出力軸3の回転中心とはeだけ偏心していて、遊星歯車体4と同一の角速度ω1、ω2で回転中心の周りに公転及び自転を行う。これにより、出力軸3の出力歯車板31に形成した外歯歯車32が、遊星内歯歯車42と噛み合って回転する。
このとき、遊星内歯歯車42と外歯歯車32との運動は、相対的には、内接歯車機構における遊星運動と同じであるが、遊星内歯歯車42と外歯歯車32との歯数が同一であるので、遊星内歯歯車42の公転が両歯車の間隙により吸収されて、外歯歯車32は、遊星内歯歯車42の自転のみにより回転することとなる(図4の断面矢視B−B図参照)。ちなみに、図5は、遊星内歯歯車42が自転することなく外歯歯車32の周りを公転した場合の状態を、遊星内歯歯車42の90°毎の回転位置について示したものであり、これから分かるように、遊星内歯歯車42の公転は両歯車の間隙に吸収されて、外歯歯車32には回転が生じない(前述の角速度比の式においても、両歯車の歯数が等しくS=Pの場合には、外歯歯車EGの自転角速度は0となる)。遊星内歯歯車42は、実際には公転の外に自転を行うので、外歯歯車32は、遊星内歯歯車42の自転角速度ω2で回転する。
このとき、遊星内歯歯車42と外歯歯車32との運動は、相対的には、内接歯車機構における遊星運動と同じであるが、遊星内歯歯車42と外歯歯車32との歯数が同一であるので、遊星内歯歯車42の公転が両歯車の間隙により吸収されて、外歯歯車32は、遊星内歯歯車42の自転のみにより回転することとなる(図4の断面矢視B−B図参照)。ちなみに、図5は、遊星内歯歯車42が自転することなく外歯歯車32の周りを公転した場合の状態を、遊星内歯歯車42の90°毎の回転位置について示したものであり、これから分かるように、遊星内歯歯車42の公転は両歯車の間隙に吸収されて、外歯歯車32には回転が生じない(前述の角速度比の式においても、両歯車の歯数が等しくS=Pの場合には、外歯歯車EGの自転角速度は0となる)。遊星内歯歯車42は、実際には公転の外に自転を行うので、外歯歯車32は、遊星内歯歯車42の自転角速度ω2で回転する。
このように、本発明の減速機においては、図8の減速機と同様に、遊星歯車体4の角速度ω1の公転(入力軸2の回転)と角速度ω2の自転(出力軸3の回転)との差による減速が行われ、大きな減速比が達成される。そして、本発明の出力取り出し機構は、遊星内歯歯車42が円板状の遊星歯車体4に設けられ、同じく円板状の出力歯車板31がその中に入り込んで組み合わされているので、減速機の軸方向の寸法が縮小されコンパクトな構成となる。また、いわば一般的な歯車の噛み合いを用いた機構であって、歯型としても特殊なものを要することはなく(図1の遊星内歯歯車42及び出力歯車板31の外歯歯車32には、円弧歯形が採用されている)、複数の内ピンを用いた図8の減速機の出力取り出し方法と比べると、極めて簡素で部品点数が少なく、小型化したときも強度あるいは剛性を容易に確保することができる。
図6に示す本発明の変形例1の減速機は、図1の減速機の、入力軸2の偏心板21と遊星歯車体4の中央孔41との間にボールベアリングB1を配置し、入力軸2の周囲(蓋体5との間)と出力軸3の周囲(ハウジング1との間)とには、ボールベアリングB2、B3をそれぞれ配置したものである。これによって、相対回転する部品間の摩擦抵抗を減少して、減速機の作動の円滑化あるいは伝達損失の低下が可能となる。偏心板21と遊星歯車体4の中央孔41との間のみにボールベアリング等の転がりベアリングを介在させ、入出力軸の周囲の転がりベアリングを省いてもよい。
図7に示す本発明の変形例2の減速機は、図1の減速機の、入力軸の偏心板と遊星歯車体4の中央孔との間にボールベアリングB1を配置するとともに、ハウジング1の固定内歯歯車IGと遊星歯車体4の外歯歯車EGの歯型として円弧歯形を採用するものである。このように、本発明の減速機の固定内歯歯車IG及び外歯歯車EGとには、大きさ等に応じて適宜の歯型を用いることが可能であり、固定内歯歯車IGのみに円弧歯形を採用することもできる。また、必ずしも両方の歯車の歯数差を1とする必要はなく、少ない数の歯数差であれば、その歯車の組み合わせを採用することも可能である。
以上詳述したように、本発明は、遊星歯車体が固定内歯歯車に接しつつ遊星運動を行う内接歯車機構を利用する減速機において、遊星歯車体に遊星内歯歯車を設けるとともに、この遊星内歯歯車を、出力軸の出力歯車板に形成した歯数が同一の外歯歯車と噛み合わせて出力を取り出すようにしたものである。上記の実施例では、入力軸の偏心板あるいは出力軸の出力歯車板等をそれぞれの部品と一体に形成しているが、これらを別体で製作して部品に組み付けるようにしてもよい。また、内接歯車機構や出力取り出し機構における外歯歯車及び内歯歯車の歯型曲線として、インボリュート歯形、その他特殊形状歯型を採用するなど、上記実施例に対し各種の変形が可能であるのは明らかである。
1 ハウジング
2 入力軸
21 偏心板
3 出力軸
31 出力歯車板
32 外歯歯車(出力歯車板の)
4 遊星歯車体
41 中央孔
42 遊星内歯歯車
5 蓋体
EG 外歯歯車(内接歯車機構の)
IG 固定内歯歯車
2 入力軸
21 偏心板
3 出力軸
31 出力歯車板
32 外歯歯車(出力歯車板の)
4 遊星歯車体
41 中央孔
42 遊星内歯歯車
5 蓋体
EG 外歯歯車(内接歯車機構の)
IG 固定内歯歯車
Claims (5)
- ハウジングに固定した固定内歯歯車と、前記固定内歯歯車の内側に偏心して配置され、前記固定内歯歯車と噛み合いながら公転及び自転を行う遊星歯車体とを設けた内接歯車機構を備える減速機であって、
前記ハウジングの両側には、前記固定内歯歯車と同心の回転軸を有する入力軸及び出力軸がそれぞれ設置され、前記入力軸には円板状の偏心板が固着されており、さらに、
前記遊星歯車体は、前記固定内歯歯車と噛み合う外歯歯車が外周に形成された円板状の部材であって、前記入力軸の偏心板の嵌まり込む、前記遊星歯車体の中心と同心の中央孔が前記入力軸側に設けられるとともに、前記遊星歯車体の中心と同心の遊星内歯歯車が前記出力軸側に設けられ、かつ、
前記出力軸には、前記遊星内歯歯車と噛み合う、前記遊星内歯歯車と同一の歯数の外歯歯車を形成した円板状の出力歯車板が固着されていることを特徴とする減速機。 - 前記ハウジングの内部には軸方向に垂直な端面が形成されるとともに、前記端面と対向する端部には円板状の蓋体が嵌め込まれており、前記円板状の遊星歯車体は、その両面が前記端面及び前記蓋体にそれぞれ当接して、スラスト方向に軸受される請求項1に記載の減速機。
- 前記入力軸に固着される円板状の前記偏心板の一方の面と、前記出力軸に固着される円板状の前記出力歯車板の一方の面とが互いに当接し、かつ、前記偏心板と前記出力歯車板との他方の面が、前記ハウジングの端面又は前記蓋体にそれぞれ当接して、スラスト方向に軸受される請求項2に記載の減速機。
- 前記ハウジングに固定した固定内歯歯車の歯数が15以上であり、前記遊星歯車体の外周に形成された外歯歯車の歯数が1だけ少ない請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の減速機。
- 前記入力軸の偏心板と前記遊星歯車体の中央孔との間、及び前記入力軸の周囲と前記出力軸の周囲とには、転がりベアリングが配置されている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の減速機。
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---|---|---|---|
JP2012121734A JP2013245801A (ja) | 2012-05-29 | 2012-05-29 | 遊星運動を利用する内接歯車式の減速機 |
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Family Applications (1)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016133179A (ja) * | 2015-01-20 | 2016-07-25 | 本田技研工業株式会社 | 内接式遊星歯車装置 |
CN108468758A (zh) * | 2017-02-23 | 2018-08-31 | 台达电子工业股份有限公司 | 减速机 |
CN108999940A (zh) * | 2018-09-28 | 2018-12-14 | 李诗濛 | 减速器及具有该减速器的制动装置 |
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JP2021006740A (ja) * | 2014-05-30 | 2021-01-21 | オハイオ ステート イノベーション ファウンデーション | 円形波動ドライブ |
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-
2012
- 2012-05-29 JP JP2012121734A patent/JP2013245801A/ja active Pending
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