JP2013245615A - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気中の微粒子物質を捕集するフィルターに堆積したアッシュの量を、より高い精度で推定することのできるエンジンの排気浄化装置を提供する。
【解決手段】エンジンオイルの消費率と車両の総走行距離とにより求められたエンジンオイルの消費量に基づいてエンジンオイルの燃焼により生成されたアッシュの量(アッシュ生成量)を算出するとともに(S202)、そのアッシュ生成量とアッシュ流入率とに基づいて、DPFに堆積したアッシュの量の推定値(アッシュ堆積量)を算出するようにした(S203)。
【選択図】図3

Description

本発明は、排気中の微粒子物質を捕集するフィルターを備えるエンジンの排気浄化装置に関する。
車載用等のディーゼルエンジンの排気には、カーボンを主成分とする微粒子物質(PM:Particulate Matter)が含まれる。こうしたPMの大気中への排出を抑えるため、PMを捕集するフィルターを排気通路に設けることがある。
こうしたフィルターに捕集されたPMの量が多くなると、フィルターが目詰まりをおこして排気の圧力損失が増大し、エンジンの最大出力や燃費性能が低下する。そこで、この種のフィルターを備えるエンジンの多くでは、フィルターに捕集されたPMが一定量に達したときに、フィルターの温度を上昇させることで、フィルターに堆積したPMを燃焼させて取り除くフィルター再生制御を行っている。
こうしたフィルター再生制御におけるフィルター温度の上昇は、例えば排気への未燃燃料の供給により行うことができる。排気通路に設置された燃料添加弁による排気中への燃料添加や、燃焼後の燃料噴射(ポスト噴射、アフター噴射)により、排気中に未燃燃料を供給すると、排気通路のフィルターの上流に設けられた触媒コンバーター等でその未燃燃料が燃焼して、フィルターに流入する排気の温度が高められる。そして、その結果、フィルターの温度が十分に上昇すると、堆積したPMが燃焼して、フィルターから除去される。
それ以外にも、フィルターにヒーターを設置して、そのヒーターによりフィルターを加熱すること、エンジンの吸入空気量を絞って燃焼される混合気の空燃比をリッチ化すること、燃料噴射時期を遅角することなどでも、フィルター再生制御における排気温度の上昇が行われることがある。
こうしたフィルター再生制御を過不足なく、適切なタイミングで実行するには、フィルターに捕集されたPMの量を把握することが重要となる。フィルターに捕集されたPMの量は、例えば次の態様で推定することができる。フィルターに捕集されたPMの量が多くなると、フィルターを通過する際の排気の流れに対する抵抗が大きくなって、フィルター前の排気圧が上昇する。そこで、フィルター前後の排気の差圧から、フィルターに捕集されたPMの量を推定することができる。
ところで、こうしたフィルターには、エンジンオイルの燃焼により生成される、未燃性のアッシュも堆積する。アッシュの主成分は、金属製清浄剤のようのエンジンオイルの添加物に含まれるマグネシウムやカルシウムなどの金属成分と、燃料中の硫黄分の酸化により生成された硫黄化合物となっている。
こうしたアッシュの堆積によっても、フィルター前後の排気の差圧は大きくなる。そのため、フィルター前後の差圧からPMの堆積量を正確に推定するには、フィルターに堆積したアッシュの量を把握する必要がある。また、未燃性のアッシュは、フィルター再生制御では除去できないため、アッシュの堆積で目詰まりを起す前にフィルターの交換が必要となる。そして、その交換時期を知るためにも、フィルターに堆積したアッシュの量の把握が必要となることもある。
従来、特許文献1に見られるような、フィルターに堆積したアッシュの量の推定方法が提案されている。すなわち、同文献では、エンジンの回転速度、燃料噴射量及び冷却水温からエンジンオイルの瞬時消費量を求め、その瞬時消費量を積算することで、エンジンオイルの総消費量を求めている。そして、そうしたエンジンオイルの総消費量にほぼ比例するように、フィルターに堆積したアッシュの量を求めている。
特開2006−348792号公報
ところが、エンジンオイルの消費は、エンジンの劣化と共に増加することが知られている。また、エンジンオイルの燃焼により生成されたアッシュの一部は、排気と共に排出されず、シリンダーに残留する。上記従来の推定方法では、こうしたエンジンの劣化によるエンジンオイル消費の増大やアッシュの残留が考慮されておらず、そのアッシュ堆積量の推定精度は自ずと限定されたものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、排気中の微粒子物質を捕集するフィルターに堆積したアッシュの量を、より高い精度で推定することのできるエンジンの排気浄化装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、排気中の微粒子物質を捕集するフィルターを備えるエンジンの排気浄化装置において、エンジンオイルの燃焼により生成されるアッシュの量に対する、排気と共にシリンダー内から排出されるアッシュの量の比率であるアッシュ流入率と、エンジンオイルの消費量とに基づいてフィルターのアッシュの堆積量を推定している。
エンジンで生成されるアッシュの量は、エンジンオイルの消費量に相関する。そして、アッシュの生成量に上記アッシュ流入率を乗算すれば、フィルターに流入するアッシュの量が、ひいてはフィルターに堆積するアッシュの量が求められる。したがって、アッシュ流入率とエンジンオイルの消費量とに基づくことで、排気中の微粒子物質を捕集するフィルターに堆積したアッシュの量を、より高い精度で推定することができる。
なお、エンジンオイルの消費は、エンジンの劣化に応じて増大する。そのため、請求項2によるように、エンジンの劣化度合に応じてエンジンオイルの消費量を補正することで、エンジンオイルの消費量をより正確に求めることが、ひいてはフィルターのアッシュの堆積量の推定精度を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係るエンジンの排気浄化装置の構成を模式的に示す略図。 同実施形態に適用されるDPF再生制御ルーチンの処理手順を示すフローチャート。 同実施形態に適用されるアッシュ堆積量推定ルーチンの処理手順を示すフローチャート。 同ルーチンにおけるアッシュ堆積量の推定に使用される劣化補正率と車両の総走行距離との関係を示すグラフ。 本発明の第2実施形態に適用されるアッシュ堆積量推定ルーチンの処理手順を示すフローチャート。 本発明の第3実施形態に適用されるアッシュ含有率算出ルーチンの処理手順を示すフローチャート。 同ルーチンでのアッシュ含有率の算出に使用される濃度変化補正率とオイル交換後の車両の走行距離との関係を示すグラフ。
(第1実施形態)
以下、本発明のエンジンの排気浄化装置を具体化した一実施の形態を、図1〜図4を参照して詳細に説明する。
まず、本実施形態に係るエンジンの排気浄化装置の構成を説明する。なお、本実施形態の排気浄化装置は、車載ディーゼルエンジンに適用されている。
図1に示すように、車載ディーゼルエンジンの排気通路10には、排気中に燃料を添加する燃料添加弁11が設置され、その下流には、排気中のPMを捕集するディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)12が配設されている。DPF12は、コージェライトなどの多孔質材料により形成されたハニカム構造の担体からなり、その内表面には、酸化触媒及びNOx吸蔵材が担持された多孔質酸化物が被覆されている。また、排気通路10には、DPF12の前後における排気通路10内の排気の圧力の差(差圧ΔP)を検出する差圧センサー13が配設されている。
燃料添加弁11は、エンジン制御用の電子制御ユニット(ECU)14により制御されている。ECU14には、上記差圧センサー13に加え、車速を検出する車速センサー15などの検出信号が入力されている。
ECU14は、DPF12に堆積したPMを除去するためのDPF再生制御を行っている。DPF再生制御は、図2に示すDPF再生制御ルーチンの処理を通じて行われる。同ルーチンの処理は、エンジン運転中にECU14により、規定の制御周期毎に繰り返し実行される。
同図2に示すように、本ルーチンの処理が開始されると、まずステップS100において、差圧センサー13の検出したDPF12の前後の差圧ΔPから、総堆積量が算出される。この総堆積量は、DPF12に堆積したPMとアッシュの総質量であり、差圧ΔPが大きいほど、その値が大きくなるように算出される。
次に、ステップS101において、総堆積量からアッシュ堆積量を減算することで、DPF12に堆積しているPMの質量であるPM堆積量が算出される。アッシュ堆積量は、DPF12に堆積したアッシュの質量の推定値であり、その値は、後述のアッシュ堆積量推定ルーチンの処理により求められている。
続いて、ステップS102において、PM堆積量が判定値αを超えているか否かが判定される。ここでPM堆積量が判定値α未満であれば(S102:NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了され、判定値αを超えていれば、ステップS103に処理が進められる。
ステップS103に処理が進められると、そのステップS103において、燃料添加弁11による排気中への燃料の添加が実施される。そして、その実施後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
こうしたDPF再生制御により、排気中に燃料が添加されると、DPF12の温度が上昇し、堆積したPMが酸化されて除去される。そしてこれにより、PMの堆積による目詰まりが解消され、DPF12のPM捕集機能が再生されるようになる。
一方、こうしたPM再生制御でのPM堆積量の算出に使用される上記アッシュ堆積量の推定は、図3に示すアッシュ堆積量推定ルーチンの処理を通じて行われる。同ルーチンの処理は、エンジン運転中にECU14によって、規定の制御周期毎に繰り返し実行される。
同図3に示すように、本ルーチンの処理が開始されると、まずステップS200において、車両の総走行距離が算出される。総走行距離は、車両が生産されてから現在に至るまでに車両が走行した距離の総量であり、その値は、車速センサー15の検出した車速から求められた制御周期毎の車両の走行距離を積算することで求められている。
続いて、ステップS201において、エンジンオイルの消費率が算出される。この消費率は、単位体積のエンジンオイルの消費に要する車両の走行距離を指し、その値は、定数として設定されたベース消費率に、車両の総走行距離から算出された劣化補正率を乗算することで求められる。ベース消費率には、エンジンの劣化がないときのエンジンオイルの消費率がその値に設定されている。また、劣化補正率は、図4に示すように、車両の総走行距離が「0」のときの値を「1.0」とし、車両の総走行距離の増加に応じてその値が徐々に小さくなるように算出されている。
ちなみに、こうした消費率で車両の走行距離を除算すれば、エンジンオイルの消費量が求められる。また、エンジンの劣化は、車両の総走行距離に応じて進行する。すなわち、本実施形態では、車両の総走行距離に応じて算出された劣化補正率をベース消費量に乗算してエンジンオイルの消費率を算出することで、エンジンの劣化度合に応じてエンジンオイルの消費量を補正するようにしている。
次に、ステップS202において、車両が生産されてから現在に至るまでに生成されたアッシュの質量(アッシュ生成量)が算出される。ここでのアッシュ生成量の算出は、車両の総走行距離を上記消費率で除算して求められたそれまでのエンジンオイルの消費量に、エンジンオイルのアッシュ成分(Ca,Mg等)の含有率と、エンジンオイルの密度とを積算することで行われる。なお、エンジンオイルのアッシュ成分の含有率及び密度は、使用中のエンジンオイルの諸元から求められている。
続いて、ステップS203において、DPF12に堆積したアッシュの質量(アッシュ堆積量)の算出が行われる。ここでのアッシュ堆積量の算出は、ステップS202で算出したアッシュ生成量にアッシュ流入率を積算することで行われる。そして、その算出後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
アッシュ流入率は、エンジンオイルの燃焼により生成されたアッシュの量(質量)に対する、排気と共にシリンダー内から排出されるアッシュの量(質量)の比率を指す。本実施形態では、アッシュ流入率は、定数として設定されている。そして、その値は、例えば以下のようにして求められている。
1.エンジンに注入するエンジンオイルの質量とそのアッシュ成分の濃度とを測定するとともに、それらを積算してエンジンオイル中のアッシュ成分の質量(A)を算出する。
2.車両を一定の距離を走行させた後、エンジンに残ったエンジンオイルの質量とそのアッシュ成分の濃度とを測定するとともに、それらを積算して、走行後のエンジンオイル中のアッシュ成分の質量(B)を算出する。
3.走行前後のエンジンオイル中のアッシュ成分の質量の差から走行中に消費されたエンジンオイル中のアッシュ成分の質量(X=A−B)を算出する。
4.走行前後のエンジンオイル中のアッシュ成分濃度の変化量と走行後のエンジンオイルの質量とを積算することで、走行中に消費されたエンジンオイルに含まれていたが、排気と共に排出されずにシリンダーに残留して、エンジンオイルに溶け込んだアッシュ成分の質量(Y)を算出する。
5.走行中に消費されたエンジンオイル中のアッシュ成分の質量(X)からシリンダーに残留したアッシュ成分の質量(Y)を減算することで、排気と共にシリンダーから排出されたアッシュ成分の質量(Z=X−Y)を算出する。
6.排出されたアッシュ成分の質量(Z)を消費されたエンジンオイル中のアッシュ成分の質量(X)で除算することで、アッシュ流入率(=Z÷X)を算出する。
以上の本実施の形態のエンジンの排気浄化装置によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、エンジンオイルの燃焼により生成されるアッシュの量に対する、排気と共にシリンダー内から排出されるアッシュの量の比率であるアッシュ流入率と、エンジンオイルの消費量とに基づいてDPF12のアッシュの堆積量を推定している。そのため、シリンダーに残留した分のアッシュの量も考慮して、DPF12のアッシュの堆積量を推定することができ、DPF12に堆積したアッシュの量を、より高い精度で推定することができる。
(2)本実施形態では、アッシュ堆積量の推定に使用するエンジンオイルの消費量を、エンジンの劣化度合に応じた補正を行って求めている。そのため、エンジンの劣化によるエンジンオイル消費の変化も考慮して、DPF12のアッシュの堆積量を推定することができ、DPF12に堆積したアッシュの量を、より高い精度で推定することができる。
(第2実施形態)
続いて、本発明に係るエンジンの排気浄化装置を具体化した第2実施形態を、図5を併せ参照して詳細に説明する。なお、本実施形態及び後述の第3実施形態において、第1実施形態と共通する構成については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
近年、エンジンの燃料として、生物に由来するバイオ燃料の使用が進められている。こうしたバイオ燃料には、カルシウムのようなアッシュ成分が多く含まれており、燃料の燃焼により生成されるアッシュの量も無視できないものとなっている。
そこで本実施形態では、燃料の燃焼で生成されるアッシュも考慮して、DPF12のアッシュ堆積量の算出を行うようにしている。こうした本実施形態でのアッシュ堆積量の算出は、図5に示すアッシュ堆積量推定ルーチンの処理を通じて行われる。同ルーチンの処理は、エンジン運転中にECU14によって、規定の制御周期毎に繰り返し実行されている。
同図5に示すように、本ルーチンの処理が開始されると、まずステップS300において、車両の総走行距離が算出される。ここでの総走行距離の算出は、第1実施形態(図3のステップS200)と同様に行われる。
次に、ステップS301において、エンジンオイルの消費率が算出される。ここでの消費率の算出も、第1実施形態(図3のステップS201)と同様に行われる。
続いて、ステップS302において、車両が生産されてから現在に至るまでにエンジンオイルの燃焼によって生成されたアッシュの総質量(オイル由来アッシュ生成量)が算出される。ここでのオイル由来アッシュ生成量の算出は、第1実施形態におけるアッシュ堆積量推定ルーチンのステップS202でのアッシュ生成量の算出と同様の態様で行われる。
ここで本実施形態では、ステップS303において、車両が生産されてから現在に至るまでに燃料の燃焼によって生成されたアッシュの総質量である燃料由来アッシュ生成量が算出される。ここでの燃料由来アッシュ生成量の算出は、車両の総走行距離を車両の燃料消費率で除算して求められたそれまでの燃料消費量(質量)に、燃料中のアッシュ成分の含有率と、燃料の密度とを積算することで行われる。なお、燃料のアッシュ成分の含有率及び密度は、使用中の燃料の諸元から求められている。
続いて、ステップS304において、DPF12に堆積したアッシュの質量(アッシュ堆積量)の算出が行われる。ここでのアッシュ堆積量の算出は、ステップS302で算出したオイル由来アッシュ生成量と、ステップS303で算出された燃料由来アッシュ生成量とを加算した値にアッシュ流入率を積算することで行われる。そして、その算出後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
以上説明した本実施形態のエンジンの排気浄化装置によれば、上記(1)及び(2)に記載の効果に加え、更に以下の効果を奏することができる。
(3)本実施形態では、エンジンオイルの消費量からエンジンオイルの燃焼により生成されたアッシュの量を求めるとともに、燃料消費量から燃料の燃焼により生成されたアッシュの量を求めている。そして、それら求められたアッシュの量の和とアッシュ流入率とからDPF12のアッシュの堆積量を推定している。そのため、アッシュ成分を多く含む燃料を使用するエンジンにおいても、DPF12に堆積したアッシュの量を、高い精度で推定することができる。
(第3実施形態)
続いて、本発明に係るエンジンの排気浄化装置を具体化した第3実施形態を、図6及び図7を併せ参照して詳細に説明する。
上述したように燃焼により生成されたアッシュの一部は、排気と共に排出されずにシリンダーに残留する。シリンダーに残留したアッシュがエンジンオイルに溶け込むと、エンジンオイル中のアッシュ成分の濃度が高くなる。エンジンオイル中のアッシュ成分の濃度が高くなると、その分、燃焼により生成されるアッシュの量が多くなる。そしてその結果、排気と共にDPF12に流入するアッシュの量が、ひいてはDPF12に堆積するアッシュの量が増加するようになる。
そこで、本実施形態では、こうしたアッシュ成分の濃度の変化を考慮してDPF12のアッシュ堆積量を推定するようにしている。すなわち、本実施形態では、第1実施形態におけるアッシュ生成量の算出(図3のステップS202)や、第2実施形態におけるオイル由来アッシュ生成量の算出(図5のステップS302)に使用されるエンジンオイルのアッシュ成分の含有率を、定数ではなく、オイル交換後の車両の走行距離に応じた変数として求めている。
こうした本実施形態でのエンジンオイルのアッシュ成分の含有率の算出は、図6に示すアッシュ含有率算出ルーチンの処理を通じて行われる。同ルーチンの処理は、エンジン運転中にECU14によって、規定の制御周期毎に繰り返し実行されている。
同図6に示すように、本ルーチンの処理が開始されると、まずステップS400において、オイル交換後の車両の走行距離が算出される。ここでの走行距離の算出は、オイル交換毎にその値が「0」にリセットされること以外は、上記実施形態での車両の総走行距離の算出と同様に行われる。
次に、ステップS401において、オイル交換後の車両の走行距離に基づいて濃度変化補正率が算出される。図7に示すように、濃度変化補正率は、オイル交換後の車両の走行距離のときの値を「1.0」とし、同走行距離の増加に応じてその値が徐々に大きくなるように求められる。
続いて、ステップS402において、エンジンオイルのアッシュ成分含有率が算出される。ここでのアッシュ成分含有率の算出は、ステップS401で求められた濃度変化補正率をベース含有率に乗算することで行われる。ベース含有率は、使用前のエンジンオイルのアッシュ成分の含有率がその値に設定され、その値は、使用中のエンジンオイルの諸元から求められている。そして、アッシュ成分含有率の算出後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
こうした本実施形態では、シリンダーに残留したアッシュの量に応じた補正を行って求められたアッシュ成分含有率を使用してエンジンオイルの消費量に基づくアッシュ生成量の算出を行っている。そして、その算出されたアッシュ生成量とアッシュ流入率とに基づいてDPF12のアッシュ堆積量を推定している。すなわち、大局的には、本実施形態では、エンジンオイルの消費量とアッシュ流入率とに基づくDPF12のアッシュ堆積量の推定に、シリンダーのアッシュ残留量に応じた補正が適用されていることになる。
以上説明した本実施形態のエンジンの排気浄化装置によれば、上記各実施形態の効果に加え、更に以下の効果を奏することができる。
(5)本実施形態では、シリンダーのアッシュ残留量に応じた補正を行って、エンジンオイルの消費量とアッシュ流入率とに基づくDPF12のアッシュ堆積量の推定を行うようにしている。そのため、シリンダーに残留したアッシュによるエンジンオイルのアッシュ成分濃度の変化に関わらず、DPF12に堆積したアッシュの量を、高い精度で推定することができる。
以上の各実施形態は、次のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、排気と共にDPF12に流入するアッシュのすべてがDPF12に堆積するとして、その堆積量を推定していた。PMの捕集に目の粗いフィルターを使用する場合など、フィルターを透過するアッシュの量が無視できない場合には、そうしたアッシュの透過量を考慮してアッシュ堆積量の推定を行うようにすると良い。例えば、フィルターへのアッシュの流入量と、フィルターを透過するアッシュの量との比率が一定であると見做せる場合には、上記各実施形態でのアッシュ堆積量の算出値にそうした比率を更に積算した値を、最終的なアッシュ堆積量の推定値として求めるようにすれば良い。
・上記実施形態では、PM捕集用のフィルター(DPF12)が恒久的に使用されることを前提に、エンジンオイルの消費量を車両の総走行距離から求めるようにしていた。そうしたフィルターの交換が行われる場合には、フィルター交換後の車両の走行距離からエンジンオイルの消費量を求めるようにすれば、交換されたフィルターのアッシュ堆積量を推定することが可能となる。
・第3実施形態では、アッシュ残留量の指標値としてオイル交換後の車両の走行距離を用いていたが、オイル交換後のエンジンの稼動時間など、オイル交換後のアッシュ残留量に相関する他のパラメーターを用いるようにしても良い。
・上記実施形態では、車両の走行距離から求められた劣化補正率による補正を行うことで、エンジンの劣化度合に応じてエンジンオイル消費量を補正していた。すなわち、上記実施形態では、車両の走行距離をエンジンの劣化度合の指標値として、エンジンの劣化度合に応じたエンジンオイル消費量の補正を行っていた。こうした補正に用いるエンジンの劣化度合の指標値に、車両が生産されてから現在に至るまでのエンジンの稼動時間のような、車両の走行距離以外のパラメーターを用いるようにしても良い。
・上記実施形態では、車両の走行距離からエンジンオイルの消費量を求めていたが、それまでのエンジンの稼動時間などからエンジンオイルの消費量を求めることもできる。また、エンジンオイルの消費率は、燃焼室内の圧力の低下による吸い上げなどにより、大きく変化することがある。そこで、エンジンオイルの消費量をより高い精度で求める必要がある場合などには、吸気圧やエンジン回転速度などのエンジンの運転状態により、そのとき時のエンジンオイルの消費量を求め、その値を積算していくことで、エンジンオイルの消費量を求めるようにしても良い。
・上記実施形態では、アッシュ堆積量の推定に使用するエンジンオイルの消費量を、エンジンの劣化度合に応じて補正していたが、エンジンの劣化によるエンジンオイルの消費量の変化があまり大きくない場合には、エンジンの劣化度合に応じた補正を行わずにエンジンオイルの消費量を求めるようにしても良い。
・上記実施形態では、DPF12の再生を排気への燃料添加により行うようにしていたが、アフター噴射やポスト噴射の実施、フィルターに設置されたヒーターの稼動、吸入空気量の減量による空燃比をリッチ化、燃料噴射時期の遅角など、他の方法でDPF12の再生を行うようにしても良い。
・上記実施形態では、アッシュ堆積量の推定結果を、PM堆積量の算出に使用していたが、例えばフィルター交換の要否判定など、それ以外の用途にその推定結果を用いるようにしても良い。
10…排気通路、11…燃料添加弁、12…ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF:排気中の微粒子物質を捕集するフィルター)、13…差圧センサー、14…電子制御ユニット(ECU)、15…車速センサー。

Claims (2)

  1. 排気中の微粒子物質を捕集するフィルターを備えるエンジンの排気浄化装置において、 エンジンオイルの燃焼により生成されるアッシュの量に対する、排気と共にシリンダーから排出されるアッシュの量の比率であるアッシュ流入率と、エンジンオイルの消費量とに基づいて前記フィルターのアッシュの堆積量を推定する
    ことを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  2. 前記エンジンの劣化度合に応じて前記エンジンオイルの消費量を補正する
    請求項1に記載のエンジンの排気浄化装置。
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