JP2013244007A - 焙煎植物フレーバー並びに焙煎植物エキスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】香気成分を高効率的に分離し回収できる気−液向流接触装置による蒸留方法の利点を活かし、且つ、特段の濃縮工程が不要であり、力価の高い香気を回収することで、トップの軽い香りが寄与する淹れ立て感や芳醇な香りを有するフレーバーやエキスを経済的に製造する方法を提供することである。
【解決手段】(A)(1)焙煎した植物原料に水及び有機溶剤からなる溶剤を添加後、溶剤中で原料を粉砕しスラリーを作製する工程、又は、(2)焙煎した植物原料に水を添加し、水中で粉砕した後、有機溶剤を添加してスラリーを作製する工程、
(B)前記工程(A)で得られたスラリーを気−液向流接触装置に導入して蒸留を行い、アロマ成分含有凝縮液と蒸留残渣とに分離し、凝縮液からフレーバーを得る工程、を含むことを特徴とする焙煎植物フレーバーの製造方法である。
【選択図】なし
【解決手段】(A)(1)焙煎した植物原料に水及び有機溶剤からなる溶剤を添加後、溶剤中で原料を粉砕しスラリーを作製する工程、又は、(2)焙煎した植物原料に水を添加し、水中で粉砕した後、有機溶剤を添加してスラリーを作製する工程、
(B)前記工程(A)で得られたスラリーを気−液向流接触装置に導入して蒸留を行い、アロマ成分含有凝縮液と蒸留残渣とに分離し、凝縮液からフレーバーを得る工程、を含むことを特徴とする焙煎植物フレーバーの製造方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、コーヒー豆をはじめとする種々の焙煎された植物原料が有する好ましい香気又は香気と呈味を効率的に回収する方法であり、さらに、種々の食品に独特の香味を付与し、飲食品の風味の向上及び嗜好性を高めることができる焙煎植物原料の香気(アロマ)成分を含むフレーバー並びにエキスの製造方法に関する。
近年、消費者の本物志向の高まりから、例えば缶入りコーヒー飲料のような嗜好性飲料においても、淹れ立て感や、天然素材が有する芳醇な香りが求められている。
一般に、植物原料からのこのような香味の回収は、例えば、植物由来の素材を水又は有機溶媒で抽出する方法、植物由来の素材を水蒸気蒸留に供してフレーバーを得る方法、超臨界又は亜臨界状態の二酸化炭素を抽出溶剤として抽出する方法、気−液向流接触装置を用いてフレーバーを得る方法(特許文献1)などが用いられてきた。
一般に、植物原料からのこのような香味の回収は、例えば、植物由来の素材を水又は有機溶媒で抽出する方法、植物由来の素材を水蒸気蒸留に供してフレーバーを得る方法、超臨界又は亜臨界状態の二酸化炭素を抽出溶剤として抽出する方法、気−液向流接触装置を用いてフレーバーを得る方法(特許文献1)などが用いられてきた。
その中でも、方法が簡便で多量処理に対応できる点で水蒸気蒸留法がよく採用されている。一般に、水蒸気蒸留法で得られるフレーバーは、ボディー感はあるが、トップの軽い香気に乏しいという欠点を有している。
しかし、消費者から要求される淹れ立て感や芳醇な香りは、トップの軽い香りに起因する部分が多く、そのためには、水蒸気蒸留装置の改良型でありフレーバーを高効率的に分離回収できる気−液向流接触装置、特にスピニングコーンカラム(SCC)による蒸留が望ましい。
しかし、消費者から要求される淹れ立て感や芳醇な香りは、トップの軽い香りに起因する部分が多く、そのためには、水蒸気蒸留装置の改良型でありフレーバーを高効率的に分離回収できる気−液向流接触装置、特にスピニングコーンカラム(SCC)による蒸留が望ましい。
ところが、気−液向流接触装置による蒸留は、質の良い香りを得ることはできるが、得られた香りは、強度つまり力価が弱く、経済性に劣るという欠点があった。
この欠点を補うために、粉砕したコーヒー豆に、水、天然ガム質、エタノールを添加した後、気−液向流接触蒸留によりフレーバーを得るという方法(特許文献2)、水蒸気蒸留により得たフレーバーをさらに気−液向流接触蒸留を行い目的とするフレーバーを得るという方法(特許文献3)、水蒸気蒸留で得られたフレーバーと気−液向流接触蒸留で得られたフレーバーを混合する方法(特許文献4)などが提案されている。
この欠点を補うために、粉砕したコーヒー豆に、水、天然ガム質、エタノールを添加した後、気−液向流接触蒸留によりフレーバーを得るという方法(特許文献2)、水蒸気蒸留により得たフレーバーをさらに気−液向流接触蒸留を行い目的とするフレーバーを得るという方法(特許文献3)、水蒸気蒸留で得られたフレーバーと気−液向流接触蒸留で得られたフレーバーを混合する方法(特許文献4)などが提案されている。
しかしながら、特許文献2記載の方法は、コーヒー豆を粉砕した時点で、豆に含まれる相当量の有用なフレーバーの揮散が発生するため、その後に気−液向流接触蒸留によるフレーバーの回収を行っても力価が低いものとなってしまう。
また、特許文献3の方法に関しては、水蒸気蒸留では、淹れ立て感に寄与する香気成分がそもそも得られにくいため、その後に、気−液向流接触蒸留を行っても、目的の香気が得られないという欠点がある。
また、特許文献3の方法に関しては、水蒸気蒸留では、淹れ立て感に寄与する香気成分がそもそも得られにくいため、その後に、気−液向流接触蒸留を行っても、目的の香気が得られないという欠点がある。
さらに、特許文献4の方法では、バランスのとれた香気混合物を得ることができるが、製造の際に二種類の蒸留装置を使うため、コスト増となり経済的な問題点があった。
従って、焙煎コーヒー豆をはじめとする焙煎植物原料の淹れ立て感や芳醇な香りを含む香気成分や呈味成分を効率的且つ経済的に得る新たな方法の提供が強く要望されている。
従って、焙煎コーヒー豆をはじめとする焙煎植物原料の淹れ立て感や芳醇な香りを含む香気成分や呈味成分を効率的且つ経済的に得る新たな方法の提供が強く要望されている。
本発明の目的は、香気成分を高効率的に分離し回収できる気−液向流接触蒸留方法の利点を活かし、且つ、特段の濃縮工程が不要であり、力価の高い香気を抽出することで、トップの軽い香りが寄与する淹れ立て感や芳醇な香りを有するフレーバーやエキスを経済的に製造する方法を提供することである。
本発明者らは、上記従来技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねたところ、気−液向流接触蒸留に供給する植物原料を処理する段階から、香気成分の劣化を抑え、香気の絶対量を保持することが重要であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(A)(1)焙煎した植物原料に水及び有機溶剤からなる溶剤を添加後、溶剤中で原料を粉砕しスラリーを作製する工程、又は、(2)焙煎した植物原料に水を添加し、水中で粉砕した後、有機溶剤を添加してスラリーを作製する工程、
(B)前記工程(A)で得られたスラリーを気−液向流接触蒸留装置に導入して蒸留を行い、アロマ成分含有凝縮液と蒸留残渣とに分離し、凝縮液からフレーバーを得る工程、を含むことを特徴とする焙煎植物フレーバーの製造方法である。
(A)(1)焙煎した植物原料に水及び有機溶剤からなる溶剤を添加後、溶剤中で原料を粉砕しスラリーを作製する工程、又は、(2)焙煎した植物原料に水を添加し、水中で粉砕した後、有機溶剤を添加してスラリーを作製する工程、
(B)前記工程(A)で得られたスラリーを気−液向流接触蒸留装置に導入して蒸留を行い、アロマ成分含有凝縮液と蒸留残渣とに分離し、凝縮液からフレーバーを得る工程、を含むことを特徴とする焙煎植物フレーバーの製造方法である。
また、本発明は、上記工程(B)で分離された蒸留残渣を固液分離手段により固形物と抽出液に分別する工程(C)、工程(C)で得られた抽出液に工程(B)で得られたアロマ含有凝縮液の一部又は全部を混合してエキスを得る工程、を含むことを特徴とする焙煎植物エキスの製造方法である。
そして、植物原料が焙煎したコーヒー豆、カカオ豆、アーモンド豆、大豆、大麦、茶葉、玄米又はチコリー根であること、工程(A)における有機溶剤がエタノール、グリセリン又はこれらの混合物であること、並びに、工程(A)におけるスラリー中の有機溶剤の濃度が0.5〜15質量%であること、をそれぞれ特徴とする。
さらに、本発明は、上記製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバーを含む香料組成物であり、上記製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバー及び焙煎コーヒー豆エキスを含むエキス組成物である。
また、上記製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバー、焙煎コーヒー豆エキス、香料組成物又はエキス組成物を添加したことを特徴とする飲食品である。
また、上記製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバー、焙煎コーヒー豆エキス、香料組成物又はエキス組成物を添加したことを特徴とする飲食品である。
本発明の製造方法により得られるフレーバーやエキスは、従来の抽出方法によるフレーバーやエキスに比べて、焙煎植物原料が有する香味がより自然であり豊かに表現されている。
また、特段の濃縮操作を行わずとも非常に力価の高いナチュラルフレーバー及びエキスを簡便にかつ高効率で製造することができる。
また、特段の濃縮操作を行わずとも非常に力価の高いナチュラルフレーバー及びエキスを簡便にかつ高効率で製造することができる。
本発明の植物フレーバーの製造方法は、
(A)(1)焙煎した植物原料に水及び有機溶剤からなる溶剤を添加後、溶剤中で原料を粉砕しスラリーを作製する工程、又は、(2)焙煎した植物原料に水を添加し、水中で粉砕した後、有機溶剤を添加してスラリーを作製する工程、
(B)前記工程(A)で得られたスラリーを気−液向流接触蒸留装置に導入して蒸留を行い、アロマ成分含有凝縮液と蒸留残渣とに分離し、凝縮液からフレーバーを得る工程、を含むことに特徴を有する。
特に、焙煎植物原料中の香気成分を気−液向流接触蒸留操作で得ること、並びに同装置に供給するスラリー作製時の焙煎植物原料の粉砕を溶剤中若しくは水中で行うこと(湿式粉砕)に特徴を有する。
(A)(1)焙煎した植物原料に水及び有機溶剤からなる溶剤を添加後、溶剤中で原料を粉砕しスラリーを作製する工程、又は、(2)焙煎した植物原料に水を添加し、水中で粉砕した後、有機溶剤を添加してスラリーを作製する工程、
(B)前記工程(A)で得られたスラリーを気−液向流接触蒸留装置に導入して蒸留を行い、アロマ成分含有凝縮液と蒸留残渣とに分離し、凝縮液からフレーバーを得る工程、を含むことに特徴を有する。
特に、焙煎植物原料中の香気成分を気−液向流接触蒸留操作で得ること、並びに同装置に供給するスラリー作製時の焙煎植物原料の粉砕を溶剤中若しくは水中で行うこと(湿式粉砕)に特徴を有する。
また、本発明の蒸留として、水蒸気蒸留に限らず、エタノール蒸気や不活性ガス、もしくは、これらの混合蒸気を用いることもできる。
(1)原材料
本発明で利用できる植物原料は、植物由来の素材である。例えば、緑茶(煎茶、抹茶)、紅茶、烏龍茶、プーアル茶などの非発酵及び発酵茶葉類;チコリー根、タンポポ根などの草本類;ハトムギ、玄米、大麦、ソバ、トウモロコシ、大豆、決明子、キビ、アワなどの穀物類;コーヒー豆、アーモンド豆、栗、ヒヨコマメ、ゴマ、ピーナッツなどの種実類;サツマイモなどが挙げられるが、植物由来の素材であればこれらに限定されない。かかる植物原料は通常の手段で焙煎されており、切断、粉砕などの加工処理をされていないことが好ましい。
ここで焙煎は、容器に食品を入れ、水分は加えず、容器の外から高い温度に加熱する処理であり、水分を飛ばし消化しやすい性質に変え、或いは香ばしい風味を付ける為に行われる。
焙煎された植物原料の中でも、コーヒー、ほうじ茶、麦茶、玄米茶が最も飲用される機会が多い。
本発明で利用できる植物原料は、植物由来の素材である。例えば、緑茶(煎茶、抹茶)、紅茶、烏龍茶、プーアル茶などの非発酵及び発酵茶葉類;チコリー根、タンポポ根などの草本類;ハトムギ、玄米、大麦、ソバ、トウモロコシ、大豆、決明子、キビ、アワなどの穀物類;コーヒー豆、アーモンド豆、栗、ヒヨコマメ、ゴマ、ピーナッツなどの種実類;サツマイモなどが挙げられるが、植物由来の素材であればこれらに限定されない。かかる植物原料は通常の手段で焙煎されており、切断、粉砕などの加工処理をされていないことが好ましい。
ここで焙煎は、容器に食品を入れ、水分は加えず、容器の外から高い温度に加熱する処理であり、水分を飛ばし消化しやすい性質に変え、或いは香ばしい風味を付ける為に行われる。
焙煎された植物原料の中でも、コーヒー、ほうじ茶、麦茶、玄米茶が最も飲用される機会が多い。
コーヒー豆については、アカネ科コーヒー属のコーヒーの樹の果実(コーヒーチェリー)から得られるコーヒー生豆を、焙煎機(コーヒーロースター)を用いて焙煎される。焙煎方法としては、直火焙煎、熱風焙煎、遠赤外線焙煎、マイクロ波焙煎、過熱水蒸気焙煎やこれらの組み合わせである半直火焙煎(熱風焙煎と直火焙煎)、炭火焙煎(熱風焙煎と遠赤外線焙煎)、セラミック焙煎(直火焙煎と遠赤外線焙煎)を例示することができる。本発明においてはコーヒー豆の焙煎方法(加熱原理や熱源)は、いずれの方法であってもよい。
また、コーヒー豆の焙煎の度合い(焙煎度)については、日本では焙煎度の低い浅煎りから焙煎度の高い深煎りの順に8段階(ライト→シナモン→ミディアム→ハイ→シティ→フルシティ→フレンチ→イタリアン)に分類されており、より正確には色差計で測定された焙煎色(L値)で浅煎りから深煎りまでの焙煎度が表される。本発明においてはコーヒー豆の焙煎度は特に問わない。
また、コーヒー豆の焙煎の度合い(焙煎度)については、日本では焙煎度の低い浅煎りから焙煎度の高い深煎りの順に8段階(ライト→シナモン→ミディアム→ハイ→シティ→フルシティ→フレンチ→イタリアン)に分類されており、より正確には色差計で測定された焙煎色(L値)で浅煎りから深煎りまでの焙煎度が表される。本発明においてはコーヒー豆の焙煎度は特に問わない。
また、ほうじ茶(焙じ茶)は、番茶等の茶葉を、約170〜200℃の温度で数分間焙じて(すなわち焙煎)、色合いが狐色に変わったところで止めたものである。独特の香ばしい香気を持ち、焙煎でカテキンが壊れるため苦みや渋みはほとんどなくさっぱりとした感じを与える日本の緑茶の一種である。
麦茶は、大麦、裸麦を原料とし、殻付きのまま炒ったもの、殻付きのまま蒸してから炒ったもの、精白した大麦をそのまま又は蒸してから炒ったものなど多くの種類がある。
玄米茶は、番茶又は下級煎茶に焙じた玄米を一般的に半々の割合で混ぜたものである。
麦茶は、大麦、裸麦を原料とし、殻付きのまま炒ったもの、殻付きのまま蒸してから炒ったもの、精白した大麦をそのまま又は蒸してから炒ったものなど多くの種類がある。
玄米茶は、番茶又は下級煎茶に焙じた玄米を一般的に半々の割合で混ぜたものである。
(2)スラリー作製
工程(A)は、次の工程(B)の気−液向流接触蒸留に必要な植物原料のスラリー(懸濁液)化する工程である。こうしたスラリー(slurry)化は、二通りの方法があり、その一は焙煎した天然原料に水及び有機溶剤からなる溶剤を添加後、溶剤中で原料を粉砕しスラリーを作製する方法、その二は、焙煎した天然原料に水を添加し、水中で粉砕した後、有機溶剤を添加してスラリーを作製する方法である。いずれの方法においても、原料に含まれる香気成分が空気中に揮散することを防止するため植物原料の粉砕を溶剤中又は水中で、すなわち液体中で行うこと(つまり湿式で粉砕する)に特徴を有する。
工程(A)は、次の工程(B)の気−液向流接触蒸留に必要な植物原料のスラリー(懸濁液)化する工程である。こうしたスラリー(slurry)化は、二通りの方法があり、その一は焙煎した天然原料に水及び有機溶剤からなる溶剤を添加後、溶剤中で原料を粉砕しスラリーを作製する方法、その二は、焙煎した天然原料に水を添加し、水中で粉砕した後、有機溶剤を添加してスラリーを作製する方法である。いずれの方法においても、原料に含まれる香気成分が空気中に揮散することを防止するため植物原料の粉砕を溶剤中又は水中で、すなわち液体中で行うこと(つまり湿式で粉砕する)に特徴を有する。
ここで、「溶剤又は水中で粉砕する」とは、例えば、植物原料と共に液体を粉砕機に導入して液体との混合状態で原料を粉砕する場合の他、粉砕機を液体中に設置して植物原料を液体中で粉砕する場合、さらに、粉砕機の粉砕室部分を液体で満たして液体中で粉砕を行なう場合等を例示できる。要するに、粉砕時に焙煎植物原料の周囲が溶剤や水であること、すなわち液体で原料が完全に包まれた状態で粉砕することが好ましい。しかしながら、必ずしも原料の全部が常に液体中に完全に没している必要はなく、たとえ原料の一部が露出していても本発明の効果はそれほど損なわれるものではない。
なお、焙煎コーヒー豆を粉砕することで放出される香気成分を利用するために、焙煎コーヒー豆の粉砕を湿式で行うことにより粉砕香を溶媒中に捕集して回収する方法が特許文献5及び6に開示されている。
なお、焙煎コーヒー豆を粉砕することで放出される香気成分を利用するために、焙煎コーヒー豆の粉砕を湿式で行うことにより粉砕香を溶媒中に捕集して回収する方法が特許文献5及び6に開示されている。
スラリーは植物原料の微細な粉砕物と溶剤(水及び有機溶剤)からなる。水はイオン交換水が好ましく、有機溶剤はエタノール、グリセリン又はこれらの混合物が好ましい。
また、スラリー中の有機溶剤の濃度はアロマの香質、強さの観点から0.5〜15質量%、特に2〜10質量%であることが好ましい。
また、スラリー中の有機溶剤の濃度はアロマの香質、強さの観点から0.5〜15質量%、特に2〜10質量%であることが好ましい。
焙煎植物原料の粉砕は、ミル等のような一般的な粉砕装置、或いは微細な粉砕物を得るための石臼式摩砕機(増幸産業社製の「マスコロイダー(登録商標)」を使用して行うことができる。
本発明では、まず、焙煎コーヒー豆粉砕物の水性分散液を用意する。本発明において良好なスラリーが形成される好適な水性分散液は、分散する粉砕物の平均粒径によって異なるが、粉砕物の平均粒径が約3mm未満、好ましくは5〜300μm程度の微小なものを用いる。約3mm以上の粗い粒を使用すると、工程Bにおいて蒸留残渣から得られる抽出液の回収率が低くなる。
本発明では、まず、焙煎コーヒー豆粉砕物の水性分散液を用意する。本発明において良好なスラリーが形成される好適な水性分散液は、分散する粉砕物の平均粒径によって異なるが、粉砕物の平均粒径が約3mm未満、好ましくは5〜300μm程度の微小なものを用いる。約3mm以上の粗い粒を使用すると、工程Bにおいて蒸留残渣から得られる抽出液の回収率が低くなる。
(3)蒸留によるフレーバーの製造
工程(A)で作製されたスラリーを供給して蒸留を行う気−液向流接触蒸留装置は、水蒸気蒸留装置の改良型であり、本発明においては特にスピニングコーンカラム(SCC)装置(回転円錐型向流接触装置)が好適である。
例えば、湿式粉砕した焙煎コーヒー豆を、4〜95℃の水にて液状又はスラリーとし、該スラリーをSCCに導入して処理する。
気液向流接触蒸留はそれ自体既知の各種の方法で実施することができ、例えば、特許文献1に記載の装置を用いて蒸留する方法を採用することができる。
この装置を用いてフレーバーを回収する手段を図1に基づいて具体的に説明する。
工程(A)で作製されたスラリーを供給して蒸留を行う気−液向流接触蒸留装置は、水蒸気蒸留装置の改良型であり、本発明においては特にスピニングコーンカラム(SCC)装置(回転円錐型向流接触装置)が好適である。
例えば、湿式粉砕した焙煎コーヒー豆を、4〜95℃の水にて液状又はスラリーとし、該スラリーをSCCに導入して処理する。
気液向流接触蒸留はそれ自体既知の各種の方法で実施することができ、例えば、特許文献1に記載の装置を用いて蒸留する方法を採用することができる。
この装置を用いてフレーバーを回収する手段を図1に基づいて具体的に説明する。
図1に示すように、回転円錐(Spinning Cone)と固定円錐(Stationary Cone)が交互に組み合わせられた構造を有する気−液向流接触蒸留装置の回転円錐上に、液状又はペースト状の原料を装置上部の流入口から供給して流下させるとともに、装置下部の流入口から水蒸気を供給して上昇させ、該原料に本来的に存在している香気成分は装置上部の排出
口から水蒸気と共に装置外部に排出される。これを冷却すれば、香気(アロマ)成分を含有する凝縮液を回収することができる。一方、水蒸気と接触しつつ落下したスラリー、すなわち植物原料の蒸留残渣は、装置底部の排出口から外部に排出される。
この気−液向流接触蒸留装置の操作条件としては、該装置の処理能力、原料の種類および濃度、香気の強度その他によって任意に選択することができる。
口から水蒸気と共に装置外部に排出される。これを冷却すれば、香気(アロマ)成分を含有する凝縮液を回収することができる。一方、水蒸気と接触しつつ落下したスラリー、すなわち植物原料の蒸留残渣は、装置底部の排出口から外部に排出される。
この気−液向流接触蒸留装置の操作条件としては、該装置の処理能力、原料の種類および濃度、香気の強度その他によって任意に選択することができる。
一例として下記条件が挙げられる。当該方法を行うことができる装置の例として、オーストラリア国・フレイバーテック社製のSCC(Spinning Cone Column)などを挙げることができる。
原料供給流量:300〜800Kg/時
水蒸気供給量:6〜120Kg/時
ナチュラルフレーバー回収量:4〜100Kg/時
原料供給温度:40〜100℃
真空度:大気圧〜−93kPa
原料供給流量:300〜800Kg/時
水蒸気供給量:6〜120Kg/時
ナチュラルフレーバー回収量:4〜100Kg/時
原料供給温度:40〜100℃
真空度:大気圧〜−93kPa
(4)エキスの製造方法
上述のSCCによる蒸留で分離され、装置底部から排出される蒸留残渣をフィルターろ過や遠心分離等の固液分離手段により固形物と抽出液に分別する。さらに、この抽出液は、常法により濃縮することもできる。次いで、得られた抽出液に上述の蒸留で得られたアロマ含有凝縮液の一部又は全部を混合することによってアロマが強化されたエキスを製造することができる。
上述のSCCによる蒸留で分離され、装置底部から排出される蒸留残渣をフィルターろ過や遠心分離等の固液分離手段により固形物と抽出液に分別する。さらに、この抽出液は、常法により濃縮することもできる。次いで、得られた抽出液に上述の蒸留で得られたアロマ含有凝縮液の一部又は全部を混合することによってアロマが強化されたエキスを製造することができる。
(5)香料組成物等
上記製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバーに適宜他の香料成分を添加して香料組成物を得ることができる。
また、上記製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバーと焙煎コーヒー豆エキスを常法により混合してエキス組成物を得ることができる。
上記製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバー、焙煎コーヒー豆エキス、香料組成物又はエキス組成物は、飲食品の香味付け用に使用することができる。対象となる飲食品としては、缶入りコーヒーやビン詰め、PETボトル入りコーヒー飲料の他、プラスチック容器詰め飲食品が好適である。
上記製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバーに適宜他の香料成分を添加して香料組成物を得ることができる。
また、上記製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバーと焙煎コーヒー豆エキスを常法により混合してエキス組成物を得ることができる。
上記製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバー、焙煎コーヒー豆エキス、香料組成物又はエキス組成物は、飲食品の香味付け用に使用することができる。対象となる飲食品としては、缶入りコーヒーやビン詰め、PETボトル入りコーヒー飲料の他、プラスチック容器詰め飲食品が好適である。
以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。なお、「%」は「質量%」を意味するものとする。
〔試験例1〕
以下の通り、乾式粉砕と湿式粉砕による香気の違いを検討した。
気−液向流接触蒸留を行う前処理として、焙煎されたコーヒー豆(L値が18)を、増幸産業社製の石臼式摩砕機「マスコロイダー(登録商標)」で粉砕し、粒径が20〜100μmの微細粒子を得た。
この粉砕の際に、焙煎コーヒー豆をそのまま粉砕した場合(以下「乾式粉砕」という)と、焙煎コーヒー豆に水を添加して、焙煎コーヒー豆が水に浸っている状態で粉砕した場合(以下「湿式粉砕」という)における香気を官能評価で比較検討した。
以下の通り、乾式粉砕と湿式粉砕による香気の違いを検討した。
気−液向流接触蒸留を行う前処理として、焙煎されたコーヒー豆(L値が18)を、増幸産業社製の石臼式摩砕機「マスコロイダー(登録商標)」で粉砕し、粒径が20〜100μmの微細粒子を得た。
この粉砕の際に、焙煎コーヒー豆をそのまま粉砕した場合(以下「乾式粉砕」という)と、焙煎コーヒー豆に水を添加して、焙煎コーヒー豆が水に浸っている状態で粉砕した場合(以下「湿式粉砕」という)における香気を官能評価で比較検討した。
(参考例1)
焙煎コーヒー豆を60kg/時、イオン交換水を340kg/時の割合でマスコロイダーに供給した。
得られたスラリーは攪拌タンクにて常に粉砕焙煎コーヒー豆が均一に分散された状態を
維持するのに十分な速度で攪拌しつつ、フレイバーテック社製のSCC装置に400Kg/時の速度で供給した。
そして、20kPa減圧条件で温度が60℃、供給スラリーに対して回収するアロマ成分含有凝縮液の割合が6質量%となるようにSCCの下部から水蒸気を供給した。
冷却後、得られたアロマ成分含有凝縮液を10%糖液シロップに0.2%になるように添加したのち、官能評価を行った。
焙煎コーヒー豆を60kg/時、イオン交換水を340kg/時の割合でマスコロイダーに供給した。
得られたスラリーは攪拌タンクにて常に粉砕焙煎コーヒー豆が均一に分散された状態を
維持するのに十分な速度で攪拌しつつ、フレイバーテック社製のSCC装置に400Kg/時の速度で供給した。
そして、20kPa減圧条件で温度が60℃、供給スラリーに対して回収するアロマ成分含有凝縮液の割合が6質量%となるようにSCCの下部から水蒸気を供給した。
冷却後、得られたアロマ成分含有凝縮液を10%糖液シロップに0.2%になるように添加したのち、官能評価を行った。
(比較例1)
焙煎コーヒー豆をマスコロイダーで乾式粉砕した後、参考例1と同様の条件でマスコロイダーによりスラリー化し、SCC蒸留を行った。
焙煎コーヒー豆をマスコロイダーで乾式粉砕した後、参考例1と同様の条件でマスコロイダーによりスラリー化し、SCC蒸留を行った。
〔官能評価の採点方法〕
5名の専門パネラーの合議により、香りの強さ、スィート・甘さ、ロースティー、トップ感・軽さ、雑味について、7段階で絶対評価した。
1点:とても弱い
2点:弱い
3点:わずかに弱い
4点:普通
5点:わずかに強い
6点:強い
7点:とても強い
5名の専門パネラーの合議により、香りの強さ、スィート・甘さ、ロースティー、トップ感・軽さ、雑味について、7段階で絶対評価した。
1点:とても弱い
2点:弱い
3点:わずかに弱い
4点:普通
5点:わずかに強い
6点:強い
7点:とても強い
この検討結果から、焙煎コーヒー豆に含まれる香気成分を揮散させないこと(参考例1)が、最終的な香気成分の品質に大きく寄与することが確認された。
〔試験例2〕
次に、以下の通り、湿式粉砕におけるエタノールの有無の影響を検討した。
参考例1ではイオン交換水のみを用いて湿式粉砕したが、その湿式粉砕に使用する液体について検討を行った。具体的には、湿式粉砕をイオン交換水で行い、粉砕後にエタノールを4.5%になるように添加し、速やかにSCCに供して蒸留し凝縮液を回収する場合(実施例1)、および、湿式粉砕時から、4.5%エタノール溶液で粉砕を行った後、速やかにSCCで凝縮液を回収する場合(実施例2)について、試験例1と同様の方法で官能評価を行った。
次に、以下の通り、湿式粉砕におけるエタノールの有無の影響を検討した。
参考例1ではイオン交換水のみを用いて湿式粉砕したが、その湿式粉砕に使用する液体について検討を行った。具体的には、湿式粉砕をイオン交換水で行い、粉砕後にエタノールを4.5%になるように添加し、速やかにSCCに供して蒸留し凝縮液を回収する場合(実施例1)、および、湿式粉砕時から、4.5%エタノール溶液で粉砕を行った後、速やかにSCCで凝縮液を回収する場合(実施例2)について、試験例1と同様の方法で官能評価を行った。
実施例1と2の結果からSCC蒸留時にエタノールが混合されていることで、質のよいフレーバーが効率よく抽出されることがわかった(実施例1と2)。さらに、実施例2の結果から、エタノールを添加するタイミングは、コーヒー豆を粉砕する時点が好ましいことも明らかになった。
〔試験例3〕
次に、湿式粉砕におけるエタノール濃度の影響を検討した。
(実施例3〜5)
焙煎コーヒー豆を60kg/時、表3に示す種々の濃度のエタノール溶液を340kg/時の割合でマスコロイダーに供給した。
得られたスラリーは攪拌タンクにて常に粉砕焙煎コーヒー豆が均一に分散された状態を維持するのに十分な速度で攪拌しつつ、フレイバーテック社製のSCC装置に400Kg/時の速度で供給した。SCCは、大気圧条件で温度が60℃、供給スラリーに対して回収するアロマ成分含有凝縮液の割合が6質量%となるようにSCCの下部から水蒸気を供給した。冷却して得られたアロマ成分含有凝縮液を10%糖液シロップに0.2%になるように添加したのち、官能評価を行った。結果を表3並びに図2に示す。
次に、湿式粉砕におけるエタノール濃度の影響を検討した。
(実施例3〜5)
焙煎コーヒー豆を60kg/時、表3に示す種々の濃度のエタノール溶液を340kg/時の割合でマスコロイダーに供給した。
得られたスラリーは攪拌タンクにて常に粉砕焙煎コーヒー豆が均一に分散された状態を維持するのに十分な速度で攪拌しつつ、フレイバーテック社製のSCC装置に400Kg/時の速度で供給した。SCCは、大気圧条件で温度が60℃、供給スラリーに対して回収するアロマ成分含有凝縮液の割合が6質量%となるようにSCCの下部から水蒸気を供給した。冷却して得られたアロマ成分含有凝縮液を10%糖液シロップに0.2%になるように添加したのち、官能評価を行った。結果を表3並びに図2に示す。
図2に示す結果から、香りの強さ(◆)は、エタノール濃度4%程度で飽和している。一方、コーヒーのスィート感(■)は、エタノール濃度10%程度で飽和している。また、ロースティー感(△)は、エタノール濃度が4%で最大となり、その後、エタノール濃度が増加するとともに減少する傾向にある。
これらから、SCC蒸留時のエタノール濃度を調整することで回収される香気のバランスを最適化することができることが分かった。
これらから、SCC蒸留時のエタノール濃度を調整することで回収される香気のバランスを最適化することができることが分かった。
〔試作例1〕ブラックコーヒーの試作と評価
コーヒー豆はL値20の焙煎豆を使用した。粉砕豆250gを濾紙上に仕込み、90〜95℃の水2500gでドリップ抽出し、2000gまでドリップを回収した。
抽出したコーヒー液を20℃以下まで冷却し、ブリックスを測定した。
次いで、抽出したコーヒー液のブリックスが1.2になるまで希釈し、重曹でpH値を調整して、実施例3および比較例1のコーヒーフレーバーをそれぞれ0.1%添加した後、121℃で10分間のレトルト殺菌を行い、ブラックコーヒーを得た。
評価は、コク、飲み応え感、苦味を指標にコーヒーエキス組成物無添加品をコントロールにして、相対評価で行った。
その結果、実施例2のフレーバーを添加したブラックコーヒーは、コーヒーのトップ及びロースト感がアップし、比較例1に比べて、より自然な淹れたて感を強く感じることができた。
コーヒー豆はL値20の焙煎豆を使用した。粉砕豆250gを濾紙上に仕込み、90〜95℃の水2500gでドリップ抽出し、2000gまでドリップを回収した。
抽出したコーヒー液を20℃以下まで冷却し、ブリックスを測定した。
次いで、抽出したコーヒー液のブリックスが1.2になるまで希釈し、重曹でpH値を調整して、実施例3および比較例1のコーヒーフレーバーをそれぞれ0.1%添加した後、121℃で10分間のレトルト殺菌を行い、ブラックコーヒーを得た。
評価は、コク、飲み応え感、苦味を指標にコーヒーエキス組成物無添加品をコントロールにして、相対評価で行った。
その結果、実施例2のフレーバーを添加したブラックコーヒーは、コーヒーのトップ及びロースト感がアップし、比較例1に比べて、より自然な淹れたて感を強く感じることができた。
〔実施例7〕
以下の通り、コーヒーエキスを製造した。
実施例2におけるSCC蒸留時に、SCC底部の排出口から排出されたスラリー(蒸留残渣)を、スクリューデカンタ(IHI社製)に供給して固液分離を行い、液体を回収し、さらに、珪藻土ろ過を行うことで、清澄な抽出液を得た。
この抽出液を減圧濃縮によって濃縮し、濃縮エキスを得た。
この濃縮エキスとアロマ含有凝縮液を任意に配合し、コーヒーエキス組成物を得た。
コーヒーエキス組成物は、重曹でpH4.4に調整し、134℃×30秒間のUHT殺菌を行った。
以下の通り、コーヒーエキスを製造した。
実施例2におけるSCC蒸留時に、SCC底部の排出口から排出されたスラリー(蒸留残渣)を、スクリューデカンタ(IHI社製)に供給して固液分離を行い、液体を回収し、さらに、珪藻土ろ過を行うことで、清澄な抽出液を得た。
この抽出液を減圧濃縮によって濃縮し、濃縮エキスを得た。
この濃縮エキスとアロマ含有凝縮液を任意に配合し、コーヒーエキス組成物を得た。
コーヒーエキス組成物は、重曹でpH4.4に調整し、134℃×30秒間のUHT殺菌を行った。
本発明のアロマを強化した植物フレーバー及びエキスは、コーヒーをはじめとする飲食品に添加することができ、従来の香味料素材ではなしえなかった独特の香味による風味付けをすることができるので、飲食品の嗜好性を高め新たな需要喚起を図ることができる。
Claims (8)
- (A)(1)焙煎した植物原料に水及び有機溶剤からなる溶剤を添加後、溶剤中で原料を粉砕しスラリーを作製する工程、又は、
(2)焙煎した植物原料に水を添加し、水中で粉砕した後、有機溶剤を添加してスラリーを作製する工程、
(B)前記工程(A)で得られたスラリーを気−液向流接触装置に導入して蒸留を行い、アロマ成分含有凝縮液と蒸留残渣とに分離し、凝縮液からフレーバーを得る工程、
を含むことを特徴とする焙煎植物フレーバーの製造方法。 - 請求項1の工程(B)で分離された蒸留残渣を固液分離手段により固形物と抽出液に分別する工程(C)、
工程(C)で得られた抽出液に請求項1の工程(B)で得られたアロマ含有凝縮液の一部又は全部を混合してエキスを得る工程、
を含むことを特徴とする焙煎植物エキスの製造方法。 - 植物原料がコーヒー豆、カカオ豆、アーモンド豆、大豆、大麦、茶葉、玄米又はチコリー根である請求項1又は2記載の製造方法。
- 工程(A)における有機溶剤がエタノール、グリセリン又はこれらの混合物である請求項1又2記載の製造方法。
- 工程(A)におけるスラリー中の有機溶剤の濃度が0.5〜15質量%である請求項1又は2記載の製造方法。
- 請求項1記載の製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバーを含む香料組成物。
- 請求項1記載の製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバー及び請求項2記載の製造方法により得られた焙煎コーヒー豆エキスを含むエキス組成物。
- 請求項1記載の製造方法により得られた焙煎コーヒー豆フレーバー、請求項2記載の製造方法により得られた焙煎コーヒー豆エキス、請求項6記載の香料組成物及び請求項7記載のエキス組成物からなる群から選ばれる1種又は2種以上を添加したことを特徴とする飲食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012122592A JP2013244007A (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | 焙煎植物フレーバー並びに焙煎植物エキスの製造方法 |
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JP (1) | JP2013244007A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019118305A (ja) * | 2018-01-05 | 2019-07-22 | 石川県公立大学法人 | ほうじ茶の製造方法及び該製造方法で得られるほうじ茶 |
CN110616115A (zh) * | 2019-09-26 | 2019-12-27 | 杭州方盛轻工机械制造有限公司 | 一种旋翼式香气提取装置及其使用方法 |
WO2022230798A1 (ja) * | 2021-04-30 | 2022-11-03 | サントリーホールディングス株式会社 | コーヒー焙煎豆、コーヒーエキス、及びその製造方法 |
-
2012
- 2012-05-30 JP JP2012122592A patent/JP2013244007A/ja active Pending
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