JP2013241128A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハイブリッド車両の走行状態の切り替えを速やかに行い、エネルギ効率を向上できるハイブリッド車両の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関1と発電機能を有する第1電動機2と第1電動機2からの電力によって駆動されて出力部材22に動力を付与する第2電動機3と内燃機関1の動力を第1電動機2と出力部材側22とに分配する動力分配機構6とを備えたハイブリッド車両Veの走行状態を、第2電動機3および出力部材22を動力分割機構6から切り離して第2電動機3の動力で走行する電動車両状態と、内燃機関1の動力の一部を使用して走行するハイブリッド車両状態とに設定するハイブリッド車両Veの制御装置において、発電機能を有する第3電動機4が設けられ、電動車両状態が設定されている場合に動力分配機構6からの動力によって第1電動機2と第3電動機4とを駆動する。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関1と発電機能を有する第1電動機2と第1電動機2からの電力によって駆動されて出力部材22に動力を付与する第2電動機3と内燃機関1の動力を第1電動機2と出力部材側22とに分配する動力分配機構6とを備えたハイブリッド車両Veの走行状態を、第2電動機3および出力部材22を動力分割機構6から切り離して第2電動機3の動力で走行する電動車両状態と、内燃機関1の動力の一部を使用して走行するハイブリッド車両状態とに設定するハイブリッド車両Veの制御装置において、発電機能を有する第3電動機4が設けられ、電動車両状態が設定されている場合に動力分配機構6からの動力によって第1電動機2と第3電動機4とを駆動する。
【選択図】図1
Description
車両の駆動力源として内燃機関および電動機などの種類の異なる動力装置を備えているハイブリッド車両の制御装置に関し、特に電動機のみに走行のための駆動力を発生させる電動車両状態と、内燃機関によって発生させた駆動力により車両を走行させるハイブリッド車両状態とを切り替えることが可能なハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
ハイブリッド車両の一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されたハイブリッド車両は、電動機のみによって発生させた動力を駆動軸に伝達して走行する電動車両状態と、エンジンによって発生させた動力の一部を駆動軸に伝達しかつ残りの動力を発電機に伝達して電力に変換するハイブリッド車両状態とを切り替え可能な動力出力装置を備えている。前者の電動車両状態を以下の説明ではシリーズモードと称し、後者のハイブリッド車両状態をパラレルモードと称する。なお、シリーズモードでは、電動機を駆動するための電力の供給源は、エンジンによって駆動されて発電する発電機やバッテリなどである。この特許文献1に記載された動力出力装置は、電力のやりとりによって複数の回転軸間で伝達される動力の大きさを調整可能な動力調整装置と、その動力調整装置と電動機との結合および切り離しを行う結合機構と、動力調整装置のいずれかの回転軸を保持することにより動力調整装置と電動機とが切り離された場合における動力調整装置での電力と動力との変換を可能とする保持機構とを備えている。上記の動力調整装置と電動機とは、エンジンの出力軸と駆動軸との間に直列に配置されている。動力調整装置は遊星歯車機構と発電機とによって構成されている。そして、結合機構によって動力調整装置と電動機とが切り離された場合に、保持機構によって動力調整装置のいずれかの回転軸を保持することにより動力調整装置での電力と動力との変換が可能になりパラレルモードからシリーズモードに切り替えられる。これに対して、保持機構による動力調整装置での電力と動力との変換を不可能にしかつ結合機構によって動力調整装置と電動機とを結合した場合に、シリーズモードからパラレルモードに切り替えられる。
上記の特許文献1に記載された動力出力装置では、エンジンを始動あるいは停止を行うべき運転状態にある場合にはシリーズモードが設定される。すなわち、特許文献1に記載された動力出力装置では、走行モードを切り替える場合に、先ずエンジンの出力トルクが一時的にゼロにされ、その後に動力調整装置が連結されている回転軸の回転数が発電機によって上昇もしくは低下される。そのため、モードの切り替えに時間がかかってしまう可能性がある。また、シリーズモードが設定されている場合に、動力調整装置での動力から電力への変換が増大した場合には、すなわち発電機に対する負荷が増大した場合には、発電機を駆動するエンジンに対する負荷も増大する。そのため、発電機およびエンジンをエネルギ効率の良い状態で稼働させることができない可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、ハイブリッド車両の走行状態の切り替えを速やかにかつ円滑に行うことができるとともに、エネルギ効率を向上させることができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、内燃機関が出力する動力によって駆動されて発電する機能を有する第1電動機と、前記第1電動機から供給される電力によって駆動されて出力部材に動力を付与する第2電動機と、前記第1電動機と前記第2電動機との間に設けられて前記内燃機関の出力した動力を前記第1電動機と前記出力部材側とに分配する動力分配機構とを備えたハイブリッド車両の走行状態を、前記第2電動機および前記出力部材を前記動力分割機構から切り離して前記第2電動機の動力で走行する電動車両状態と、前記内燃機関が出力する動力の少なくとも一部を使用して走行するハイブリッド車両状態とに設定することができるハイブリッド車両の制御装置において、前記内燃機関が出力する動力によって駆動されて発電する機能を有する第3電動機が前記ハイブリッド車両に設けられており、前記電動車両状態が設定されている場合に、前記動力分配機構から分配された前記内燃機関の動力によって前記第1電動機および前記第3電動機を駆動して発電するように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記動力分配機構は、サンギヤと、前記サンギヤと同心円上に配置されたリングギヤと、前記サンギヤと前記リングギヤとに噛み合っているピニオンギヤを保持しているキャリヤとを回転要素として差動作用を行うシングルピニオン型遊星歯車機構によって構成され、前記サンギヤに前記第1電動機が連結され、前記リングギヤに前記第3電動機および前記出力部材ならびに前記第2電動機が動力伝達可能に連結され、前記キャリヤに前記内燃機関が連結されていることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置である。
さらにまた、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記リングギヤを固定するブレーキと、前記リングギヤと前記出力部材および前記第2電動機とを選択的に連結するクラッチとが前記ハイブリッド車両に設けられており、前記ハイブリッド車両状態から前記電動車両状態に切り替える場合に、前記内燃機関を駆動した状態で、前記クラッチによる前記リングギヤと前記出力部材および前記第2電動機との連結を解除し、かつ、前記内燃機関の動力によって駆動されて発電している前記第1電動機および前記第3電動機によって前記リングギヤの回転数をゼロにした状態で前記ブレーキによって前記リングギヤを固定し、前記電動車両状態から前記ハイブリッド車両状態に切り替える場合に、前記内燃機関を駆動した状態で、前記ブレーキによる前記リングギヤの固定を解除し、かつ、前記内燃機関の動力によって駆動されて発電している前記第3電動機の回転数を前記リングギヤの回転数に同期させ、前記第3電動機の回転数と前記リングギヤの回転数とが同期している状態でこれらを前記クラッチによって連結するように構成されていることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置である。
請求項1の発明によれば、電動車両状態が設定されている場合に、第1電動機と第3電動機とによって発電を行うことができるため、発電機として機能しているいずれか一方の電動機に対する負荷を低減することができる。すなわち、いずれか一方の電動機の回転数やトルクが著しく増大することを防止もしくは抑制することができる。そのため各電動機でのエネルギ損失が少ない低トルク領域や中トルク領域を使用した発電が可能になる。その結果、エネルギ効率の優れた装置を得ることができる。
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明による効果と同様の効果に加えて、例えば、電動車両状態からハイブリッド車両状態に切り替える場合に、内燃機関が始動されて動力を出力することによるキャリアの回転数の上昇を、サンギアに連結された第1電動機およびリングギヤに連結された第3電動機を回生制御することにより抑制することができる。また例えば、ハイブリッド車両状態から電動車両状態に切り替える場合に、内燃機関と出力部材とが遮断されて内燃機関やリングギヤに対する負荷が低減してそれらの回転数が上昇することによるキャリアの回転数の上昇を、上記と同様に抑制することができる。すなわち、ハイブリッド車両の走行状態を切り替える場合におけるショックを生じにくくすることができる。このように第1電動機と第3電動機とによってリングギヤの回転数を制御することができるため、内燃機関が動力を出力している状態であっても、走行状態の切り替えを行うことができる。また、ハイブリッド車両の走行状態を切り替える場合に第1電動機と第3電動機とを回生制御するため、エネルギ効率を向上させることができる。さらに、リングギヤの回転数を第3電動機によって直接的に変更することができるため、上述した走行状態の切り替えを従来に比較して速やかに行うことが可能になる。そして、第3電動機によって内燃機関を始動させることもできる。より具体的には、第3電動機はリングギヤに動力伝達可能に連結されているため、サンギヤに連結されている第1電動機によって内燃機関を始動させる場合に比較して、内燃機関を速やかに始動させることができる。
さらにまた、請求項3の発明によれば、請求項2の発明による効果と同様の効果に加えて、例えば、電動車両状態からハイブリッド車両状態に切り替える場合に、クラッチにより内燃機関と出力部材との間の伝達トルク容量を徐々に増大させることにより、内燃機関の出力軸の回転数を上昇させて内燃機関を始動することが可能になる。また、クラッチにおける伝達トルク容量を徐々に増大もしくは減少させることが可能になるので、上述したショックの発生を防止もしくは抑制することができる。さらにまた、ブレーキが設けられているので、電動車両状態においては、リングギヤを固定することができる。
次に、この発明を具体的に説明する。図1に、この発明に係るハイブリッド車両Veの制御装置の一例を模式的に示してある。ここに示すハイブリッド車両Veは、内燃機関1と、3つの電動機2,3,4とを動力源として備えている。内燃機関1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいは天然ガスエンジンなどの燃料を燃焼させて動力を出力する動力発生装置である。ここに示す例では、スロットル開度を電気的に制御することが可能な電子制御式のスロットルバルブや燃料噴射量を電気的に制御することが可能な電子制御式の燃料噴射装置などが設けられており、所定の負荷に対して回転数を電気的に制御することにより燃費が最も良好な最適運転点に設定できるように構成されている。以下の説明では、この内燃機関1をエンジン1と記す。
第1電動機2および第2電動機3ならびに第3電動機4は、一例として、いずれもモータとしての機能と発電機としての機能とを備えたモータ・ジェネレータであって、以下の説明では、第1電動機2をMG1と記し、第2電動機3をMG2と記し、第3電動機4をMG3と記す。
エンジン1の出力軸5に動力分割機構6が連結されている。図1に示す例では、動力分割機構6は、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。すなわち、動力分割機構6は、サンギヤ7と、そのサンギヤ7の外周側に同心円上に配置されたリングギヤ8と、サンギヤ7およびリングギヤ8に噛み合っているピニオンギヤ9と、そのピニオンギヤ9を自転可能および公転可能に保持しているキャリヤ10とを備えている。ここに示す例では、動力分割機構6のキャリヤ10が入力要素であって、そのキャリヤ10にエンジン1の出力軸5が連結されている。リングギヤ8が出力要素であって、そのリングギア8に上記のMG3の出力軸に連結されたドライブギヤ11が噛み合っている。また、リングギヤ8には、クラッチ12を介して後述するモーターリダクション機構13の一部であるドライブギヤ14が連結されている。サンギヤ7が反力要素となっており、そのサンギヤ7にMG1の出力軸が連結されている。なお、この動力分割機構6が差動作用を行うことにより、MG1やMG3の回転数に応じてエンジン1の出力軸5の回転数が変化する。そのため、MG1やMG3の出力を制御することにより、エンジン1の回転数を制御できるように構成されている。
クラッチ12は、一例として、係合することによりリングギヤ8とドライブギヤ14とが一体的に回転するように構成されている。クラッチ12は、要は、リングギヤ8とドライブギヤ14とをトルク伝達可能に連結する係合機構であり、そのような機能を奏するものであれば適宜な機構を採用できる。例えば、クラッチ12としては、係合状態および解放状態に加えて半係合状態すなわちスリップ状態を設定して制御することが可能な摩擦係合装置、あるいはシンクロメッシ機構などを利用した同期連結装置などを採用することができる。
また、リングギヤ8を固定するブレーキ15が図示しないケーシングなどの固定部に一体化されて設けられている。ブレーキ15としては、例えば摩擦係合装置、あるいはシンクロメッシ機構などを利用した同期連結装置などを採用することができる。クラッチ12およびブレーキ15の係合状態および解放状態は、後述する各走行モードに応じて設定される。
モーターリダクション機構13は、上述したドライブギヤ14と、そのドライブギヤ14に噛み合うドリブンギヤ16と、そのドリブンギヤ16と同一軸線上に設けられておりドリブンギヤ16と一体的に回転するカウンタギヤ17およびギヤ18とを備えている。カウンタギヤ17は終減速機であるデファレンシャル19のリングギヤ20に噛み合っており、そのデファレンシャル19からドライブシャフト21を介して駆動輪22に動力を伝達するように構成されている。ギヤ18はMG2の出力軸に連結されたドライブギヤ23に噛み合っている。
上述した各MG1,MG2,MG3は、詳細は図示しないが、インバータを介してバッテリに接続されている。そのため、各MG1,MG2,MG3がモータとして機能する場合の回転数や出力トルクはインバータによって制御されるように構成されている。これと同様に、各MG1,MG2,MG3が発電機として機能する場合の発電量や回生制動トルクもインバータによって制御されるように構成されている。また、各MG1,MG2,MG3はインバータを介して、相互に電力を授受できるように構成されている。例えば、後述するシリーズHVモードが設定された場合には、エンジン1の動力によりMG1およびMG3を駆動しかつこれらを発電機として機能させ、それらMG1,MG3が発電した電力をMG2に供給してMG2を電動機として機能させる。すなわち、エンジン1が出力した動力をMG1,MG3により一旦電力に変換した後、MG2により再び動力に変換して、その動力を駆動輪22に伝達することができるように構成されている。
上記のエンジン1および各MG1,MG2,MG3の動作状態を制御するための電子制御装置(ECU)24が設けられている。ECU24は、一例としてマイクロコンピュータを主体として構成されており、入力されたデータや予め記憶しているデータなどに基づいて演算を行ってその演算の結果としての制御信号をエンジン1、および、各MG1,MG2,MG3を制御するインバータなどに出力するように構成されている。このECU24には、例えば、車両Veの車速を検出する車速センサ、車両Veの前後加速度を検出する加速度センサ、エンジン1の出力軸5の回転速度を検出するエンジン回転数センサ、各MG1,MG2,MG3の回転軸の回転速度を検出するためのレゾルバ、バッテリの充電状態を検出するチャージセンサ、そしてアクセルペダルやアクセルレバーなどによる運転者のアクセル操作を検出するアクセル開度センサなどの各種センサからの検出信号が入力されるようになっている。
この発明に係るハイブリッド車両Veの制御装置で設定できる走行モードは下記の2つの走行モードに大別することができる。ここで、走行モードとは、上記のクラッチ12およびブレーキ15の係合および解放の状態と、エンジン1および各MG1,MG2.MG3の動作状態との組み合わせによって形成される動力の伝達経路である。2つの走行モードのうち一方の走行モードは、MG1もしくはMG2あるいはMG3のみで発生させた動力によって車両Veを走行させる走行モードである。この走行モードが設定されている場合には、エンジン1が駆動されていたとしてもその動力は一旦MG1やMG3によって電力に変換され、その変換された電力によってMG2が駆動される。そのため、エンジン1で発生させた動力は駆動輪に直接的に伝達されない。以下の説明ではこれをシリーズモードと記す。他方の走行モードは、エンジン1を駆動させかつエンジン1の動力の少なくとも一部を使用して車両Veを走行させる走行モードである。残りのエンジン1の動力はMG1やMG3によって電力に変換される。以下の説明ではこれをパラレルモードと記す。上記のハイブリッド車両Veは、後述するように、これら2つの走行モードを切り替えて走行することが可能である。
図2には、この発明に係るハイブリッド車両Veの制御装置において設定することができる走行モードの例における動力分割機構6およびモーターリダクション機構13についての共線図を示してある。図2の(a)は、シリーズEV(electric vehicle)モードである。この走行モードはクラッチ12を解放させ、ブレーキ15を係合もしくは解放させ、かつエンジン1およびMG1ならびにMG3を停止している状態で、MG2を正回転すなわち力行制御することにより設定される。MG2が出力したトルクは、モーターリダクション機構13やデファレンシャル19を介して駆動輪22に伝達される。
上述したシリーズEVモードで走行している場合に、エンジン1を始動させ、クラッチ12を解放させかつブレーキ15を係合あるいは解放させた場合に設定される走行モードが、図2の(b)に示すシリーズHV(hybrid vehicle)モードである。この走行モードでは、MG1やMG3は発電機として機能させられる。この走行モードを設定している場合であってかつブレーキ15が解放されている場合には、サンギヤ7およびリングギヤ8の回転数はキャリヤ10の回転数に応じた回転数になる。そのため、MG1およびMG3を回生制御して、エンジン1で発生させた動力をMG1とMG3とによって一旦電力に変換する。また、MG1およびMG3の回生制御によってリングギヤ8の回転数をゼロに制御する。一方、ブレーキ15が係合されている場合には、エンジン1の動力はMG1のみによって一旦電力に変換される。MG2は、MG1やMG3からの電力あるいはバッテリからの電力によって力行制御される。そのため、走行モードがシリーズHVモードに設定されているハイブリッド車両Veは、エンジン1が駆動されていたとしても、その動力は駆動輪22に直接的に伝達されず、MG2で発生させた動力によって走行する。
図2の(c)は、パラレルHVモードである。この走行モードはクラッチ12を係合させ、ブレーキ15を解放させ、かつエンジン1を駆動させ、また、MG1を逆回転させ、MG3およびMG2を正回転させることにより設定される。すなわち、MG1で反力トルクを発生させることにより、エンジン1の出力トルクをリングギヤ8を介して駆動輪22に伝達する。そのためエンジン1とMG2とによって大きな駆動力を発生させてハイブリッド車両Veを走行させることができる。
図2の(d)は、シリーズHVモードの他の例である。この走行モードを設定する場合にはクラッチ12およびブレーキ15を共に解放させ、エンジン1を駆動させる。これに加えて、MG1およびMG3を発電機として機能させることにより動力分割機構6のサンギヤ7およびリングギヤ8ならびにキャリヤ10の回転数を同じかあるいはほぼ同じにした状態で、MG2を力行制御することにより設定される。より具体的には、クラッチ12およびブレーキ15は共に解放されているため、サンギヤ7およびリングギヤ8の回転数は、エンジン1が連結されているキャリヤ10の回転数に応じた回転数になる。そのため、MG1およびMG3の回生制御により、動力分割機構6の各回転要素7,8,10の回転数を同じかほぼ同じにすることにより図2の(d)に示す走行モードが設定される。この走行モードでは、上述したようにMG1とMG3とが共に発電機として機能するため、すなわちMG1とMG3とによって分担して発電を行うことができる。いずれか一方のモータ・ジェネレータのみを使用して発電を行う場合に比較してMG1およびMG3のそれぞれの回転数を低くすることができるため、発電を行うことによるMG1およびMG3に対する負荷を低減することができる。すなわちMG1およびMG3のそれぞれのエネルギ効率が良い動作領域あるいは動作点を使用した発電が可能になる。上述したエネルギ効率が良い動作領域あるいは動作点としては、一例としてモータートルクが相対的に小さい低トルク領域と称される動作領域や、低トルク領域でのモータートルクよりもモータートルクが大きい中トルク領域と称される動作領域などが挙げられる。したがって、例えば大きな発電要求がある場合にはこの走行モードを設定することが好ましい。なお、MG1とMG3とによってエンジン1の回転数を制御することもできるので、エンジン1をエネルギ効率が良い運転点で運転させることもできる。
この発明におけるハイブリッド車両Veは、上述したシリーズモードとパラレルモードとを切り替えて走行することが可能である。図3には、シリーズモードからパラレルモードに切り替える場合における動力分割機構6およびモーターリダクション機構13についての共線図を示してある。現時点では、車両Veが低速で走行していることにより、図3の(a)に示すように、シリーズHVモードが設定されている。このシリーズHVモードが設定されている場合においては、上述したように、クラッチ12は解放され、ブレーキ15は係合されている。
その後、例えば、アクセルが踏み込まれることにより大きな駆動要求量すなわち大きな駆動力が要求され、パラレルHVモードで走行する必要がある場合には、図3の(b)に示すように、先ず、ブレーキ15が解放される。ブレーキ15が解放されると、動力分割機構6のリングギヤ8の回転数がキャリヤ10の回転によって上昇される。そのため、ブレーキ15を解放することに続けてもしくはこれと並行して、MG1およびMG3が回生制御される。具体的には、エンジン1を駆動させた状態で、MG1の回生制動トルクを増大させることによりMG1の回転数すなわちサンギア7の回転数を低下させる。これに対して、MG3に対してはその回生制動トルクを低減することにより、MG3の回転数を上昇させる。そして、MG3の回転数とリングギヤ8の回転数とが同期した状態で、図3の(c)に示すように、クラッチ12が係合されることによりパラレルHVモードへの切り替えが完了する。
図4には、パラレルモードからシリーズモードに切り替える場合における動力分割機構6およびモーターリダクション機構13についての共線図を示してある。現時点では、車両Veが高速で走行していることにより、図4の(a)に示すように、パラレルHVモードが設定されている。このパラレルHVモードが設定されている場合においては、上述したように、クラッチ12は係合され、ブレーキ15は解放されている。
その後、例えば、駆動要求量が減少されてシリーズHVモードで走行する必要がある場合には、図4の(b)に示すように、先ず、クラッチ12が解放される。クラッチ12が解放されることに続けてもしくはこれと並行して、MG1およびMG3が回生制御される。具体的には、エンジン1を駆動させた状態で、MG3は、エンジン1の出力軸5のトルクよりも大きな回生制動トルクを生じるように制御される。そのため、MG3の回生制動トルクによってエンジン1の出力軸5のトルクが相殺され、かつ、残りの回生制動トルクによりMG3の回転数すなわちリングギヤ8の回転数が低下させられる。これに対して、MG1に対してはその回生制動トルクを低減することにより、MG1の回転数を上昇させる。そして、MG3の回転数がゼロになった状態で、図4の(b)に示すように、ブレーキ15が係合されることによりシリーズHVモードへの切り替えが完了する。
以上のように、この発明に係るハイブリッド車両Veの制御装置によれば、MG1およびMG3を共に回生制御しながらリングギヤ8の回転数を制御することができるため、エンジン1を駆動させた状態でハイブリッド車両Veの走行状態を切り替えることができる。特にシリーズHVモードが設定されている場合においては、MG1とMG3とによって回生制御を行うため、各MG1,MG3でのエネルギ損失が少ない低トルク領域や中トルク領域を使用した発電が可能になる。また、リングギヤ8の回転数をMG3によって直接的に変更できるため、従来に比較して速やかに走行状態を切り替えることができる。さらに、走行状態を切り替える場合において、MG1およびMG3を回生制御するため、この発明に係るハイブリッド車両の制御装置のエネルギ効率を向上させることができる。そして、この発明に係るハイブリッド車両の制御装置においては、上述したように、動力分割機構6のサンギア7にMG1が連結され、リングギヤ8にMG3が動力伝達可能に連結されている。そのため、MG3を使用してエンジン1をクランキングすれば、MG1でエンジン1をクランキングする場合に比較してエンジン1の回転数を速やかに上昇させることができる。すなわち、従来に比較して速やかにエンジンを始動させることができる。
1…内燃機関、 2…第1電動機(MG1)、3…第2電動機(MG2)、 4…第3電動機(MG3)、 6…動力分割機構、 Ve…ハイブリッド車両。
Claims (3)
- 内燃機関が出力する動力によって駆動されて発電する機能を有する第1電動機と、前記第1電動機から供給される電力によって駆動されて出力部材に動力を付与する第2電動機と、前記第1電動機と前記第2電動機との間に設けられて前記内燃機関の出力した動力を前記第1電動機と前記出力部材側とに分配する動力分配機構とを備えたハイブリッド車両の走行状態を、前記第2電動機および前記出力部材を前記動力分割機構から切り離して前記第2電動機の動力で走行する電動車両状態と、前記内燃機関が出力する動力の少なくとも一部を使用して走行するハイブリッド車両状態とに設定することができるハイブリッド車両の制御装置において、
前記内燃機関が出力する動力によって駆動されて発電する機能を有する第3電動機が前記ハイブリッド車両に設けられており、
前記電動車両状態が設定されている場合に、前記動力分配機構から分配された前記内燃機関の動力によって前記第1電動機および前記第3電動機を駆動して発電するように構成されている
ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 前記動力分配機構は、サンギヤと、前記サンギヤと同心円上に配置されたリングギヤと、前記サンギヤと前記リングギヤとに噛み合っているピニオンギヤを保持しているキャリヤとを回転要素として差動作用を行うシングルピニオン型遊星歯車機構によって構成され、
前記サンギヤに前記第1電動機が連結され、前記リングギヤに前記第3電動機および前記出力部材ならびに前記第2電動機が動力伝達可能に連結され、前記キャリヤに前記内燃機関が連結されている
ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。 - 前記リングギヤを固定するブレーキと、
前記リングギヤと前記出力部材および前記第2電動機とを選択的に連結するクラッチとが前記ハイブリッド車両に設けられており、
前記ハイブリッド車両状態から前記電動車両状態に切り替える場合に、前記内燃機関を駆動した状態で、前記クラッチによる前記リングギヤと前記出力部材および前記第2電動機との連結を解除し、かつ、前記内燃機関の動力によって駆動されて発電している前記第1電動機および前記第3電動機によって前記リングギヤの回転数をゼロにした状態で前記ブレーキによって前記リングギヤを固定し、
前記電動車両状態から前記ハイブリッド車両状態に切り替える場合に、前記内燃機関を駆動した状態で、前記ブレーキによる前記リングギヤの固定を解除し、かつ、前記内燃機関の動力によって駆動されて発電している前記第3電動機の回転数を前記リングギヤの回転数に同期させ、前記第3電動機の回転数と前記リングギヤの回転数とが同期している状態でこれらを前記クラッチによって連結するように構成されている
ことを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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2012
- 2012-05-22 JP JP2012116330A patent/JP2013241128A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016150676A (ja) * | 2015-02-18 | 2016-08-22 | トヨタ自動車株式会社 | ハイブリッド車両 |
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