JP2013230561A - 複合フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】耐カール性および耐クラック性に優れる複合フィルムの提供。
【解決手段】樹脂基板2およびハードコート層3を有する複合フィルム1であって、前記ハードコート層が、ポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルムであり、前記シロキサン化合物が、その側鎖または末端に、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、エポキシ基、カルビノール基およびカルボキシ基からなる群から選択させる少なくとも1つ以上の反応性官能基を有する変性シロキサン化合物である複合フィルム。更に、前記樹脂基材の表面に金属反射層5を有する前記の複合フィルム。
【選択図】図3
【解決手段】樹脂基板2およびハードコート層3を有する複合フィルム1であって、前記ハードコート層が、ポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルムであり、前記シロキサン化合物が、その側鎖または末端に、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、エポキシ基、カルビノール基およびカルボキシ基からなる群から選択させる少なくとも1つ以上の反応性官能基を有する変性シロキサン化合物である複合フィルム。更に、前記樹脂基材の表面に金属反射層5を有する前記の複合フィルム。
【選択図】図3
Description
本発明は、複合フィルムに関する。
太陽光の反射装置には、太陽光による紫外線や熱、風雨、砂塵等に晒されるため、従来、ガラス製ミラーが用いられてきた。
しかしながら、ガラス製ミラーを用いる場合、輸送時に破損する問題や、ミラーを設置する架台に高い強度が要求されるため建設費がかさむといった問題があった。
このような問題を解決するために、近年では、ガラス製ミラーを樹脂製反射シート(以下、「フィルムミラー」ともいう。)に置き換えることが提案されている。
しかしながら、ガラス製ミラーを用いる場合、輸送時に破損する問題や、ミラーを設置する架台に高い強度が要求されるため建設費がかさむといった問題があった。
このような問題を解決するために、近年では、ガラス製ミラーを樹脂製反射シート(以下、「フィルムミラー」ともいう。)に置き換えることが提案されている。
例えば、特許文献1には、「a)フィルム基材、b)金属からなる反射層、c)前記金属からなる反射層よりも光源側には酸化ケイ素層、の少なくとも上記a)〜c)を構成中に含み、前記酸化ケイ素層は、光照射によって硬化させたことを特徴とする太陽光を反射する機能を持つフィルムミラー。」が記載されている([請求項1])。
また、特許文献2には、「太陽光入射側の最表面に、ポリシロキサン、ポリカプロラクトン及びポリジメチルシロキサン系共重合体を構成要素とする共重合体を含有する表面層と、1層以上の樹脂基材と金属反射層を有することを特徴とする太陽熱発電用光反射フィルム。」が記載されている([請求項1])。
本発明者は、特許文献1および2に記載されたフィルムについて検討したところ、酸化ケイ素層(表面層)の形成材料によっては、硬化収縮によってフィルムに反り(カール)が生じたり、フィルムにクラックが生じたりすることが明らかとなった。
そこで、本発明は、耐カール性および耐クラック性に優れる複合フィルムを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意研究した結果、ポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する所定の硬化性組成物の硬化物からなるハードコート層を設けることにより、耐カール性および耐クラック性に優れることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(11)を提供する。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(11)を提供する。
(1)樹脂基材およびハードコート層を有する複合フィルムであって、
上記ハードコート層が、ポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルム。
上記ハードコート層が、ポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルム。
(2)上記シロキサン化合物が、その側鎖または末端に、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、エポキシ基、カルビノール基およびカルボキシ基からなる群から選択させる少なくとも1つ以上の反応性官能基を有する変性シロキサン化合物である上記(1)に記載の複合フィルム。
(3)上記樹脂基材と上記ハードコート層との間に、プライマー層を有する上記(1)または(2)に記載の複合フィルム。
(4)上記プライマー層が、親水性基を有する樹脂を用いて形成される上記(3)に記載の複合フィルム。
(5)上記樹脂基材の表面に金属反射層を有する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の複合フィルム。
(6)第1の樹脂基材と、上記第1の樹脂基材の表面に設けられる金属反射層と、第2の樹脂基材と、ハードコート層とをこの順に有する複合フィルムであって、
上記ハードコート層が、ポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルム。
上記ハードコート層が、ポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルム。
(7)上記シロキサン化合物が、その側鎖または末端に、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、エポキシ基、カルビノール基およびカルボキシ基からなる群から選択させる少なくとも1つ以上の反応性官能基を有する変性シロキサン化合物である上記(6)に記載の複合フィルム。
(8)上記第2の樹脂基材と上記ハードコート層との間に、プライマー層を有する上記(6)または(7)に記載の複合フィルム。
(9)上記プライマー層が、親水性基を有する樹脂を用いて形成される上記(8)に記載の複合フィルム。
(10)フィルムミラーに用いる上記(5)〜(9)のいずれかに記載の複合フィルム。
(11)太陽光集光用フィルムミラーに用いる上記(5)〜(9)のいずれかに記載の複合フィルム。
以下に説明するように、本発明によれば、耐カール性および耐クラック性に優れる複合フィルムを提供することができる。
〔第1態様〕
本発明の第1の態様に係る複合フィルムは、樹脂基材およびハードコート層を有する複合フィルムであって、上記ハードコート層がポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルムである。
次に、本発明の第1態様に係る複合フィルムの概要について、図1〜4を用いて説明する。
本発明の第1の態様に係る複合フィルムは、樹脂基材およびハードコート層を有する複合フィルムであって、上記ハードコート層がポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルムである。
次に、本発明の第1態様に係る複合フィルムの概要について、図1〜4を用いて説明する。
図1〜4に示すように、本発明の複合フィルム1は、樹脂基材2およびハードコート層3を有する。
また、図2に示すように、本発明の複合フィルム1は、樹脂基材2とハードコート層3との密着性が良好となる理由から、樹脂基材2とハードコート層3との間にプライマー層4を設けるのが好ましい。
また、図3および4に示すように、本発明の複合フィルム1は、フィルムミラー用途に用いる観点から、樹脂基材2の表面に金属反射層5を有していてもよい。なお、金属反射層5を有する場合、上述したプライマー層4は、図4に示すように、金属反射層5とハードコート層3との間に設けられるものである。
また、図2に示すように、本発明の複合フィルム1は、樹脂基材2とハードコート層3との密着性が良好となる理由から、樹脂基材2とハードコート層3との間にプライマー層4を設けるのが好ましい。
また、図3および4に示すように、本発明の複合フィルム1は、フィルムミラー用途に用いる観点から、樹脂基材2の表面に金属反射層5を有していてもよい。なお、金属反射層5を有する場合、上述したプライマー層4は、図4に示すように、金属反射層5とハードコート層3との間に設けられるものである。
〔第2態様〕
本発明の第2の態様に係る複合フィルムは、第1の樹脂基材と、上記第1の樹脂基材の表面に設けられる金属反射層と、第2の樹脂基材と、ハードコート層とをこの順に有する複合フィルムであって、上記ハードコート層がポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルムである。
次に、本発明の第2態様に係る複合フィルムの概要について、図5および6を用いて説明する。
本発明の第2の態様に係る複合フィルムは、第1の樹脂基材と、上記第1の樹脂基材の表面に設けられる金属反射層と、第2の樹脂基材と、ハードコート層とをこの順に有する複合フィルムであって、上記ハードコート層がポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルムである。
次に、本発明の第2態様に係る複合フィルムの概要について、図5および6を用いて説明する。
図5および6に示すように、本発明の複合フィルム10は、第1の樹脂基材11と、第1の樹脂基材11の表面に設けられた金属反射層12と、第2の樹脂基材13と、ハードコート層14とをこの順に有する。
また、図6に示すように、本発明の複合フィルム10は、第2の樹脂基材13とハードコート層14との密着性が良好となる理由から、第2の樹脂基材13とハードコート層14との間にプライマー層15を設けるのが好ましい。
また、図6に示すように、本発明の複合フィルム10は、第2の樹脂基材13とハードコート層14との密着性が良好となる理由から、第2の樹脂基材13とハードコート層14との間にプライマー層15を設けるのが好ましい。
次に、本発明の第1態様および第2態様に係る複合フィルム(以下、これらをまとめて「本発明の複合フィルム」ともいう。)の各構成について、材料、寸法等を説明する。
〔樹脂基材〕
第1の態様で用いる樹脂基材ならびに第2の態様で用いる第1の樹脂基材および第2の樹脂基材(以下、特に区別を要しない場合はこれらをまとめて「樹脂基材」ともいう。)は特に限定されず、その形成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリフェニレンサルファイド系樹脂;ポリエーテルサルフォン系樹脂;ポリエチレンサルファイド系樹脂;ポリフェニレンエーテル系樹脂;スチレン系樹脂;セルロースアセテートなどのセルロース系樹脂;等が挙げられる。
これらのうち、複合フィルムの透明性や耐候性が高い理由から、アクリル系樹脂であるのが好ましい。
第1の態様で用いる樹脂基材ならびに第2の態様で用いる第1の樹脂基材および第2の樹脂基材(以下、特に区別を要しない場合はこれらをまとめて「樹脂基材」ともいう。)は特に限定されず、その形成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリフェニレンサルファイド系樹脂;ポリエーテルサルフォン系樹脂;ポリエチレンサルファイド系樹脂;ポリフェニレンエーテル系樹脂;スチレン系樹脂;セルロースアセテートなどのセルロース系樹脂;等が挙げられる。
これらのうち、複合フィルムの透明性や耐候性が高い理由から、アクリル系樹脂であるのが好ましい。
本発明においては、上記樹脂基材の形状は特に限定されず、例えば、平面、拡散面、凹面、凸面等のいずれであってもよい。
同様に、上記樹脂基材の厚さは、上記樹脂基材の形状によっても左右されるため特に限定されないが、上記樹脂基材が平面形状である場合は、通常、25〜200μmであるのが好ましい。
同様に、上記樹脂基材の厚さは、上記樹脂基材の形状によっても左右されるため特に限定されないが、上記樹脂基材が平面形状である場合は、通常、25〜200μmであるのが好ましい。
また、本発明において、第2の態様で用いる第2の樹脂基材については、後述する金属反射層の表面に接着剤等を用いて設けることができる。
〔ハードコート層〕
第1の態様および第2の態様で用いるハードコート層(以下、特に区別を要しない場合はこれらをまとめて「ハードコート層」ともいう。)は、ポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である。
本発明の複合フィルムは、このようなハードコート層を有するため、耐カール性および耐クラック性に優れる。
これは、後述する比較例に示すように、ポリシラザンのみの硬化物においては耐カール性および耐クラック性が担保できないことを考慮すると、シロキサン化合物の配合により、ポリシラザンの硬化収縮を抑制してカールを抑制し、また、柔軟性が向上して耐クラック性が改善すると考えられる。更に、このようなハードコート層がガラスと同様の構造を有しているため、他の有機材料には困難な耐光性を有していることも要因と考えられる。
第1の態様および第2の態様で用いるハードコート層(以下、特に区別を要しない場合はこれらをまとめて「ハードコート層」ともいう。)は、ポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である。
本発明の複合フィルムは、このようなハードコート層を有するため、耐カール性および耐クラック性に優れる。
これは、後述する比較例に示すように、ポリシラザンのみの硬化物においては耐カール性および耐クラック性が担保できないことを考慮すると、シロキサン化合物の配合により、ポリシラザンの硬化収縮を抑制してカールを抑制し、また、柔軟性が向上して耐クラック性が改善すると考えられる。更に、このようなハードコート層がガラスと同様の構造を有しているため、他の有機材料には困難な耐光性を有していることも要因と考えられる。
<ポリシラザン>
上記ポリシラザンは、(−Si−N−)の繰り返し単位を2以上有する重合体であり、この化学式においてケイ素原子(4価)の残りの2つの結合手、窒素原子(3価)の残りの1つの結合手には、それぞれ水素原子または有機基(アルキル基など)が結合している。
また、上記ポリシラザンは、上記繰り返し単位のみからなる線状構造の重合体ばかりでなく、上記ケイ素原子の残りの2つの結合手の一方または両方と上記窒素原子の結合手とが結合して環状構造が形成されていてもよい。
なお、重合体は環状構造のみの繰り返しからなっていてもよく、一部に環状構造を有する線状の重合体であってもよい。
上記ポリシラザンは、(−Si−N−)の繰り返し単位を2以上有する重合体であり、この化学式においてケイ素原子(4価)の残りの2つの結合手、窒素原子(3価)の残りの1つの結合手には、それぞれ水素原子または有機基(アルキル基など)が結合している。
また、上記ポリシラザンは、上記繰り返し単位のみからなる線状構造の重合体ばかりでなく、上記ケイ素原子の残りの2つの結合手の一方または両方と上記窒素原子の結合手とが結合して環状構造が形成されていてもよい。
なお、重合体は環状構造のみの繰り返しからなっていてもよく、一部に環状構造を有する線状の重合体であってもよい。
このようなポリシラザンについては、例えば、特開平9−31333号公報やそこで引用されている文献に記載されているようなポリシラザンがあり、そのようなポリシラザンを本発明におけるポリシラザンとして使用できる。また、特開平9−31333号公報やそこで引用されている文献に記載されているような変性ポリシラザンもまた本発明におけるポリシラザンとして使用できる。
<シロキサン化合物>
上記シロキサン化合物は、シロキサン結合(Si−O−Si結合)を有する化合物であれば特に限定されない。
ここで、上記シロキサン化合物は、分岐した構造であってもよいが、複合フィルムに柔軟性を付与し、耐クラック性がより良好となる理由から、下記式(1)で表される直鎖状のポリシロキサン骨格を有する化合物であるのが好ましい。
上記シロキサン化合物は、シロキサン結合(Si−O−Si結合)を有する化合物であれば特に限定されない。
ここで、上記シロキサン化合物は、分岐した構造であってもよいが、複合フィルムに柔軟性を付与し、耐クラック性がより良好となる理由から、下記式(1)で表される直鎖状のポリシロキサン骨格を有する化合物であるのが好ましい。
上記式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、複数のR1およびR2は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
また、上記式(1)中、R1およびR2は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基等のアルキル基であるのが好ましい。
また、上記式(1)中、R1およびR2は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基等のアルキル基であるのが好ましい。
また、上記式(1)で表されるシロキサン化合物の数平均分子量は、複合フィルムの耐クラック性が更に良好となる理由から、1,000〜100,000であるのが好ましく、2,000〜50,000であるのが好ましい。
ここで、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定するものとする。
ここで、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定するものとする。
更に、上記シロキサン化合物は、その側鎖や末端(片末端または両末端)が水酸基(シラノール基)、アルコキシ基、アミノ基、エポキシ基、カルビノール基、カルボキシ基等の反応性官能基で変性された変性シロキサン化合物であるのが好ましい。
これらのうち、製膜性の観点から、水酸基またはアルコキシ基で変性された変性シロキサン化合物であるのが好ましい。これは、上記ポリシラザンとの相溶性が良くなり、硬化時に上記ポリシラザンと一体的な三次元網目構造を形成することができるためと考えられる。
これらのうち、製膜性の観点から、水酸基またはアルコキシ基で変性された変性シロキサン化合物であるのが好ましい。これは、上記ポリシラザンとの相溶性が良くなり、硬化時に上記ポリシラザンと一体的な三次元網目構造を形成することができるためと考えられる。
このようなシロキサン化合物としては、以下に示す市販品を用いることができる。
水酸基変性シロキサン化合物(ジメチルポリシロキサン)の市販品としては、具体的には、例えば、YF3800(数平均分子量:6000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、XF3905(数平均分子量:20000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、X−21−5841(信越シリコーン社製)、KF−9701(信越シリコーン社製)等が挙げられる。
水酸基変性シロキサン化合物(ジメチルポリシロキサン)の市販品としては、具体的には、例えば、YF3800(数平均分子量:6000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、XF3905(数平均分子量:20000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、X−21−5841(信越シリコーン社製)、KF−9701(信越シリコーン社製)等が挙げられる。
アミノ基変性シロキサン化合物の市販品としては、例えば、信越シリコーン社製のKF−868、KF−865、KF−864、KF−859、KF−393、KF−860、KF−880、KF−8004、KF−8002、KF−8005、KF−862、X−223820W、KF−869、KF−861、X−22−3939A、KF−877、PAM−E、KF−8010、X−22−161A、X−22−161B,KF−8012、KF−8008、X−22−1660B−3、KF−857、KF−8001、KF−862、X−22−9192、KF−868等が挙げられる。
エポキシ基変性シロキサン化合物の市販品としては、例えば、信越シリコーン社製のX−22−343、KF−101、KF−1001、X−22−2000、X−22−2046、KF−102、X−22−4741、KF−1002、X−22−3000T、X−22―163、KF−105、X−22−163A、X−22−163B,X−22−163C、X−22―169AS、X−22−169B、X−22−173DX,X−22−9002等が挙げられる。
カルビノール基変性シロキサン化合物の市販品としては、例えば、信越シリコーン社製のX−22−4039、X−22−4015、X−22−160AS、KF−6001、KF−6002、KF−6003、X−22−170BX、X−22−170DX等が挙げられる。
カルボキシ基変性シロキサン化合物の市販品としては、例えば、信越シリコーン社製のX−22−3701E、X−22−162C又はX−22−3710等が挙げられる。
一方、アルコキシ基変性シロキサン化合物としては、例えば、特開2008−69326号公報の実施例1等に記載された方法、すなわち、水酸基変性シロキサン化合物とテトラエトキシシラン部分縮合物とを反応させる方法や、水酸基変性シロキサン化合物とイソシアネート基を有するアルコキシシランとを反応させる方法により調製することができる。
本発明においては、このようなシロキサン化合物の添加量は、上記ポリシラザン100質量部に対して0.1〜50質量部であるのが好ましく、0.5〜10質量部であるのがより好ましい。
<その他の添加剤>
硬化性組成物は、上記ポリシラザンおよび上記シロキサン化合物以外に、溶剤や各種添加剤を含有していてもよい。
上記溶剤としては、例えば、炭化水素類、ハロゲン化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類等の溶剤を用いることができ、具体的には、キシレン、ジブチルエーテルを好適に用いることができる。
また、上記添加剤としては、例えば、帯電防止剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、顔料、分散剤、シランカップリング等が挙げられる。
硬化性組成物は、上記ポリシラザンおよび上記シロキサン化合物以外に、溶剤や各種添加剤を含有していてもよい。
上記溶剤としては、例えば、炭化水素類、ハロゲン化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類等の溶剤を用いることができ、具体的には、キシレン、ジブチルエーテルを好適に用いることができる。
また、上記添加剤としては、例えば、帯電防止剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、顔料、分散剤、シランカップリング等が挙げられる。
本発明においては、上記硬化性組成物の硬化物からなる上記ハードコート層の膜厚は特に限定されないが、0.05〜10μmであるのが好ましく、0.5〜5μmであるのがより好ましい。
また、本発明においては、上記ハードコート層の形成方法は特に限定されないが、例えば、上記硬化性組成物を上樹脂基材(または後述するプライマー層もしくは金属反射層)の表面に塗布した後、上記樹脂基材に軟化や変形が生じない温度範囲(例えば、室温〜150℃程度)の温度で加熱硬化する方法等が挙げられる。
〔プライマー層〕
第1の態様および第2の態様で用いるプライマー層(以下、特に区別を要しない場合はこれらをまとめて「プライマー層」ともいう。)は、上述したように、上記樹脂基材(第1の態様において後述する金属反射層を有する場合は金属反射層をいい、第2の態様においては第2の樹脂基板をいう。以下、〔プライマー層〕の項目において同様。)と上記ハードコート層との密着性の観点から設けられる任意の層である。
第1の態様および第2の態様で用いるプライマー層(以下、特に区別を要しない場合はこれらをまとめて「プライマー層」ともいう。)は、上述したように、上記樹脂基材(第1の態様において後述する金属反射層を有する場合は金属反射層をいい、第2の態様においては第2の樹脂基板をいう。以下、〔プライマー層〕の項目において同様。)と上記ハードコート層との密着性の観点から設けられる任意の層である。
ここで、上記プライマー層の形成材料は、上記樹脂基材と上記ハードコート層との密着性を向上させることができる材料であれば特に限定されず、その具体例としては、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂等の樹脂材料が挙げられる。
これらのうち、上記樹脂基材と上記ハードコート層との密着性がより向上し、かつ、上記ハードコート層の硬化収縮を抑制し、耐カール性がより良好となる理由から、親水性基を有する樹脂を用いて形成されるのが好ましく、具体的には、ウレタンアクリレート;エポキシアクリレート;ポリエステルアクリレート:水酸基、カルボキシ基、アミノ基といった親水基を有するポリアクリレート;であるのがより好ましい。
これらのうち、上記樹脂基材と上記ハードコート層との密着性がより向上し、かつ、上記ハードコート層の硬化収縮を抑制し、耐カール性がより良好となる理由から、親水性基を有する樹脂を用いて形成されるのが好ましく、具体的には、ウレタンアクリレート;エポキシアクリレート;ポリエステルアクリレート:水酸基、カルボキシ基、アミノ基といった親水基を有するポリアクリレート;であるのがより好ましい。
本発明においては、上記プライマー層の厚さは特に限定されないが、0.1〜50μmであるのが好ましく、0.5〜10μmであるのがより好ましい。
また、本発明においては、上記プライマー層の形成方法は特に限定されないが、例えば、ウレタンアクリル樹脂をプライマー層とする場合は、ウレタンアクリレート(例えば、ダイセル・サイテック社製のEBECRYL8402など)と光重合開始剤(例えば、チバスペシャリティケミカルズ製のイルガキュア184など)との混合溶液を上樹脂基材の表面に塗布した後、紫外線照射により光硬化させる方法等が挙げられる。
〔金属反射層〕
第1の態様および第2の態様で用いる金属反射層(以下、特に区別を要しない場合はこれらをまとめて「金属反射層」ともいう。)は、上述したように、フィルムミラーに用いる観点から、上記樹脂基材(第2の態様においては第1の樹脂基材をいう。以下、〔金属反射層〕の項目において同様。)の表面に設けられる層である。
第1の態様および第2の態様で用いる金属反射層(以下、特に区別を要しない場合はこれらをまとめて「金属反射層」ともいう。)は、上述したように、フィルムミラーに用いる観点から、上記樹脂基材(第2の態様においては第1の樹脂基材をいう。以下、〔金属反射層〕の項目において同様。)の表面に設けられる層である。
ここで、上記金属反射層の形成材料は、可視光および赤外光を反射する金属材料であれば特に限定されず、その具体例としては、銀、アルミニウム等が挙げられる。
なお、上述した銀、アルミニウムを用いる場合、その反射特性に影響がない程度の他の金属(例えば、金、銅、ニッケル、鉄等)を含有していてもよい。
なお、上述した銀、アルミニウムを用いる場合、その反射特性に影響がない程度の他の金属(例えば、金、銅、ニッケル、鉄等)を含有していてもよい。
本発明においては、上記金属反射層の厚さは特に限定されないが、反射率等の観点から、10〜500nmが好ましく、50〜300nmであるのが好ましい。
また、本発明においては、上記金属反射層の形成方法は特に限定されず、湿式法および乾式法のいずれも採用することができる。
湿式法としては、例えば、いわゆる金属めっき法として公知の方法が挙げられる。
また、乾式法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等が挙げられる。
湿式法としては、例えば、いわゆる金属めっき法として公知の方法が挙げられる。
また、乾式法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等が挙げられる。
本発明の複合フィルムは、耐カール性および耐クラック性に優れるため、上記金属反射層を有する場合には、フィルムミラー、特に、砂塵等に長期間晒される太陽光集光用フィルムミラーとして好適に用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
まず、樹脂基材〔ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)フィルム、厚さ:125μm〕上に、ウレタンアクリレート(EBECRYL 8402、ダイセル・サイテック製)30質量部、光重合開始剤(イルガキュア184、BASF社製)0.3質量部および酢酸エチル69.7質量部の混合溶液をバーコーターで塗布し、80℃で1分間乾燥させた後、紫外線照射して硬化させ、厚さ約10μmのプライマー層を形成させた。
次いで、形成したプライマー層の上に、パーヒドロポリシラザン(アクアミカ(登録商標)NL120A)100質量部および水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800、数平均分子量:6000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)5質量部の混合物のジブチルエーテル溶液(固形分:10質量%)をバーコーターで塗布し、80℃で48時間加熱して硬化させ、厚さ約1μのハードコート層を形成させ、複合フィルムを作製した。
まず、樹脂基材〔ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)フィルム、厚さ:125μm〕上に、ウレタンアクリレート(EBECRYL 8402、ダイセル・サイテック製)30質量部、光重合開始剤(イルガキュア184、BASF社製)0.3質量部および酢酸エチル69.7質量部の混合溶液をバーコーターで塗布し、80℃で1分間乾燥させた後、紫外線照射して硬化させ、厚さ約10μmのプライマー層を形成させた。
次いで、形成したプライマー層の上に、パーヒドロポリシラザン(アクアミカ(登録商標)NL120A)100質量部および水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800、数平均分子量:6000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)5質量部の混合物のジブチルエーテル溶液(固形分:10質量%)をバーコーターで塗布し、80℃で48時間加熱して硬化させ、厚さ約1μのハードコート層を形成させ、複合フィルムを作製した。
<実施例2>
プライマー層を形成せず、ハードコート層を樹脂基材上に形成させた以外は、実施例1と同じ方法により複合フィルムを作製した。
プライマー層を形成せず、ハードコート層を樹脂基材上に形成させた以外は、実施例1と同じ方法により複合フィルムを作製した。
<実施例3>
水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800)の代わりに、水酸基変性シロキサン化合物(2)(XF3905、数平均分子量:20000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)を用いてハードコート層を形成した以外は、実施例1と同じ方法により複合フィルムを作製した。
水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800)の代わりに、水酸基変性シロキサン化合物(2)(XF3905、数平均分子量:20000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)を用いてハードコート層を形成した以外は、実施例1と同じ方法により複合フィルムを作製した。
<実施例4>
水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800)の代わりに、水酸基変性シロキサン化合物(XF3905、数平均分子量:20000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)と下記式(I)で表されるテトラエトキシシラン部分縮合物とを、特開2008−69326号公報の実施例1に記載された条件で反応させたアルコキシシラン変性シロキサン化合物(3)を用いてハードコート層を形成した以外は、実施例1と同じ方法により複合フィルムを作製した。
水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800)の代わりに、水酸基変性シロキサン化合物(XF3905、数平均分子量:20000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)と下記式(I)で表されるテトラエトキシシラン部分縮合物とを、特開2008−69326号公報の実施例1に記載された条件で反応させたアルコキシシラン変性シロキサン化合物(3)を用いてハードコート層を形成した以外は、実施例1と同じ方法により複合フィルムを作製した。
<比較例1>
水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800)を配合せず、パーヒドロポリシラザン(アクアミカ(登録商標)NL120A)のジブチルエーテル溶液(固形分:10質量%)を用いた以外は、実施例2と同様の方法により、複合フィルムを作製した。
水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800)を配合せず、パーヒドロポリシラザン(アクアミカ(登録商標)NL120A)のジブチルエーテル溶液(固形分:10質量%)を用いた以外は、実施例2と同様の方法により、複合フィルムを作製した。
<比較例2>
水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800)を配合せず、パーヒドロポリシラザン(アクアミカ(登録商標)NL120A)のジブチルエーテル溶液(固形分:10質量%)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、複合フィルムを作製した。
水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800)を配合せず、パーヒドロポリシラザン(アクアミカ(登録商標)NL120A)のジブチルエーテル溶液(固形分:10質量%)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、複合フィルムを作製した。
<比較例3>
水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800)を配合せず、パーヒドロポリシラザン(アクアミカ(登録商標)NL120A)100質量部およびエチルシリケート45(多摩化学工業製)8質量部の混合物のジブチルエーテル溶液(固形分:10質量%)を用いた以外は、実施例2と同様の方法により、複合フィルムを作製した。
水酸基変性シロキサン化合物(1)(YF3800)を配合せず、パーヒドロポリシラザン(アクアミカ(登録商標)NL120A)100質量部およびエチルシリケート45(多摩化学工業製)8質量部の混合物のジブチルエーテル溶液(固形分:10質量%)を用いた以外は、実施例2と同様の方法により、複合フィルムを作製した。
作製した各複合フィルムについて、耐カール性、耐クラック性および密着性を以下に示す方法に評価し、それらの結果を下記第1表に示す。
<耐カール性>
各複合フィルムを100mm角に裁断し、平滑な面に置いたときの接地点からフィルム4隅の浮き上がった部分までの高さを測定した。
その結果、高さが3mm未満であったものを耐カール性が優れるものとして「A」と評価し、高さが3mm以上7mm未満であったものを耐カール性がやや劣るものとして「B」と評価し、高さが7mm以上のものを耐カール性が劣るものとして「C」と評価した。
各複合フィルムを100mm角に裁断し、平滑な面に置いたときの接地点からフィルム4隅の浮き上がった部分までの高さを測定した。
その結果、高さが3mm未満であったものを耐カール性が優れるものとして「A」と評価し、高さが3mm以上7mm未満であったものを耐カール性がやや劣るものとして「B」と評価し、高さが7mm以上のものを耐カール性が劣るものとして「C」と評価した。
<耐クラック性>
各複合フィルムの耐クラック性は、JIS K 5600−5−1に記載された方法により評価した。
具体的には、円筒形マンドレル屈曲試験機にて直径4mmの心棒を用い、ハードコート層を外側にして複合フィルムを折り曲げる操作を50回繰り返し、試験前後の外観変化を目視で確認した。
その結果、クラックがないもの耐クラック性に優れるものとして「A」と評価し、クラックが発生したものを耐クラック性に劣るものとして「B」と評価した。
各複合フィルムの耐クラック性は、JIS K 5600−5−1に記載された方法により評価した。
具体的には、円筒形マンドレル屈曲試験機にて直径4mmの心棒を用い、ハードコート層を外側にして複合フィルムを折り曲げる操作を50回繰り返し、試験前後の外観変化を目視で確認した。
その結果、クラックがないもの耐クラック性に優れるものとして「A」と評価し、クラックが発生したものを耐クラック性に劣るものとして「B」と評価した。
<密着性>
耐クラック性の試験後の複合フィルムについて、カッターで2mm×2mm角の碁盤目を100個作成し、日東セロテープ(登録商標)を貼りつけ、その後剥離し、剥離しないでフィルム上に残った個数を調べた。
その結果、100個すべてがフィルム上に残ったものを密着性に優れるものとして「A」と評価し、99個以下であったものを密着性に劣るものとして「B」と評価した。
耐クラック性の試験後の複合フィルムについて、カッターで2mm×2mm角の碁盤目を100個作成し、日東セロテープ(登録商標)を貼りつけ、その後剥離し、剥離しないでフィルム上に残った個数を調べた。
その結果、100個すべてがフィルム上に残ったものを密着性に優れるものとして「A」と評価し、99個以下であったものを密着性に劣るものとして「B」と評価した。
第1表に示す結果から、シロキサン化合物を用いず、ポリシラザンの硬化物でハードコート層を形成した複合フィルムは、耐カール性および耐クラック性に劣ることが分かった(比較例1)。
また、比較例1に対してプライマー層を設けた複合フィルム(比較例2)や、ポリシラザンおよびアルコキシシランの硬化物でハードコート層を形成した複合フィルム(比較例3)は、比較例1で作製した複合フィルムよりも耐カール性が若干改善されるものの十分ではなく、また、耐クラック性に劣ることが分かった。
また、比較例1に対してプライマー層を設けた複合フィルム(比較例2)や、ポリシラザンおよびアルコキシシランの硬化物でハードコート層を形成した複合フィルム(比較例3)は、比較例1で作製した複合フィルムよりも耐カール性が若干改善されるものの十分ではなく、また、耐クラック性に劣ることが分かった。
これに対し、ポリシラザンおよびシロキサン化合物の硬化物でハードコート層を形成した複合フィルムは、いずれも耐カール性および耐クラック性が優れることが分かった。
また、プライマー層を有する実施例1、3および4で作製した複合フィルムは、密着性も良好となることが分かった。
また、プライマー層を有する実施例1、3および4で作製した複合フィルムは、密着性も良好となることが分かった。
<実施例5>
PET基材の表面に電気めっきにて銀含有反射層を設けたミラーフィルムを作製した。
次いで、上記ミラーフィルムの反射層の表面に、実施例1で作製した複合フィルムを積層し、120℃および荷重0.5Paの条件で、熱圧着によるラミネート処理を施し、図6で示される構成の複合フィルムを作製した。
作製した複合フィルムの反射率を分光光度計(UV−3100PC、島津製作所製)を用いて測定したところ、可視域から近赤外域の波長において高い反射性能を有することがわかった(図7参照)。
PET基材の表面に電気めっきにて銀含有反射層を設けたミラーフィルムを作製した。
次いで、上記ミラーフィルムの反射層の表面に、実施例1で作製した複合フィルムを積層し、120℃および荷重0.5Paの条件で、熱圧着によるラミネート処理を施し、図6で示される構成の複合フィルムを作製した。
作製した複合フィルムの反射率を分光光度計(UV−3100PC、島津製作所製)を用いて測定したところ、可視域から近赤外域の波長において高い反射性能を有することがわかった(図7参照)。
1 複合フィルム
2 樹脂基材
3 ハードコート層
4 プライマー層
5 金属反射層
10 複合フィルム
11 第1の樹脂基材
12 金属反射層
13 第2の樹脂基材
14 ハードコート層
15 プライマー層
2 樹脂基材
3 ハードコート層
4 プライマー層
5 金属反射層
10 複合フィルム
11 第1の樹脂基材
12 金属反射層
13 第2の樹脂基材
14 ハードコート層
15 プライマー層
Claims (11)
- 樹脂基材およびハードコート層を有する複合フィルムであって、
前記ハードコート層が、ポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルム。 - 前記シロキサン化合物が、その側鎖または末端に、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、エポキシ基、カルビノール基およびカルボキシ基からなる群から選択させる少なくとも1つ以上の反応性官能基を有する変性シロキサン化合物である請求項1に記載の複合フィルム。
- 前記樹脂基材と前記ハードコート層との間に、プライマー層を有する請求項1または2に記載の複合フィルム。
- 前記プライマー層が、親水性基を有する樹脂を用いて形成される請求項3に記載の複合フィルム。
- 前記樹脂基材の表面に金属反射層を有する請求項1〜4のいずれかに記載の複合フィルム。
- 第1の樹脂基材と、前記第1の樹脂基材の表面に設けられる金属反射層と、第2の樹脂基材と、ハードコート層とをこの順に有する複合フィルムであって、
前記ハードコート層が、ポリシラザンとシロキサン化合物とを含有する硬化性組成物の硬化物である複合フィルム。 - 前記シロキサン化合物が、その側鎖または末端に、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、エポキシ基、カルビノール基およびカルボキシ基からなる群から選択させる少なくとも1つ以上の反応性官能基を有する変性シロキサン化合物である請求項6に記載の複合フィルム。
- 前記第2の樹脂基材と前記ハードコート層との間に、プライマー層を有する請求項6または7に記載の複合フィルム。
- 前記プライマー層が、親水性基を有する樹脂を用いて形成される請求項8に記載の複合フィルム。
- フィルムミラーに用いる請求項5〜9のいずれかに記載の複合フィルム。
- 太陽光集光用フィルムミラーに用いる請求項5〜9のいずれかに記載の複合フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012102324A JP2013230561A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | 複合フィルム |
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Publications (1)
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ID=49677495
Family Applications (1)
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JP2012102324A Pending JP2013230561A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | 複合フィルム |
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JP (1) | JP2013230561A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014006278A (ja) * | 2012-06-21 | 2014-01-16 | Fujifilm Corp | 複合フィルム |
JPWO2019131641A1 (ja) * | 2017-12-26 | 2020-12-24 | 株式会社スリーボンド | 被膜形成組成物 |
CN114345152A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-04-15 | 万华化学集团股份有限公司 | 一种高通量抗污染复合纳滤膜及其制备方法 |
KR102562505B1 (ko) * | 2022-09-13 | 2023-08-02 | 주식회사 케이홀로 | 입체감 및 생동감을 더한 홀로그램 기반의 삼중 영상 재생 시스템 |
-
2012
- 2012-04-27 JP JP2012102324A patent/JP2013230561A/ja active Pending
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