JP2013229803A - 通信ノード - Google Patents

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Abstract

【課題】通信端末が通信に適した接続ポイント又はネットワークを選択できるようにする。
【解決手段】例えば、複数の異なるアクセスタイプのネットワーク(3Gネットワーク200及びN3Gネットワーク300)に接続可能な通信端末(UE100)は、3Gネットワーク経由でパケットフローの転送を行っている状態でN3Gネットワークを検出した場合に、保持しているポリシ情報(例えば、ANDSFポリシのISRP)の中から当該パケットフローに対応するポリシ情報を特定し、N3Gネットワークにパケットフローを移行した場合に割り当てられる移行後のパケットフローの品質条件(QoS情報)が、上記特定されたポリシ情報に含まれている品質条件(オペレータ要求QoS)を満たすか否かを確認する。
【選択図】図6A

Description

本開示技術は、複数のネットワークに接続可能な通信端末(UE:User Equipment)が、ネットワークを選択するための技術に関する。
現在、通信端末(UE)に用いる技術の標準化活動が、3GPP(The third Generation Partnership Project)で行われている。この標準化活動では、ネットワークへの接続手順やハンドオーバ手順などの基本機能を満たす手順を始め、接続可能な複数ネットワークの中で優先的に接続するネットワークを判断する手順やIPパケットフロー(以降、IPフロー、IPトラフィックフローなどと呼ぶ)に対してどのネットワークを利用するか決定する手順など、様々な手順が定義されている(下記の非特許文献1を参照)。
接続可能な複数ネットワークの中で優先的に接続するネットワークを判断する手順やIPパケットフローに対してどのネットワークを利用するか決定する手順は、ネットワークからUEに通知されるポリシに基づいて行われる(下記の非特許文献1〜3を参照)。なお、ネットワークからUEに通知されるポリシは、ネットワーク上のアクセスネットワーク発見/選択機能(ANDSF:Access Network Discovery andSelection Function)を持つエンティティからUEに提供されることから、ANDSFポリシと呼ばれることもある。このANDSFポリシには、非特許文献2及び3に開示されているように、ISMP(Inter−System Mobility Policy)やISRP(Inter−System Routing Policy)などが含まれる。
ISRPは、非特許文献2、3に開示されているIFOM(IP Flow Mobility)やMAPCON(Multi Access PDN Connectivity)、NSWO(Non Seamless WLAN Offload)毎にカテゴリー分けされたIPフロー制御のためのルールで構成されている。例えば、IFOM向けのルールとして、非特許文献3で開示されている「ForFlowBased」が存在する。このForFlowBasedは、送信元のIPアドレス範囲やポート番号範囲、プロトコルタイプなどの条件による「IP Flow」制御、E−UTRANのセルIDや無線LAN(WLAN(Wireless LAN)やWi−Fiとも呼ぶ)のSSID(Service Set Identifier)などの場所情報や、開始時間や開始日時などの時間情報などの条件による「Routing Criteria」制御、優先的に接続するネットワーク(例えば、3GPPやWLAN)を示す「Routing Rule」制御、このルールの優先度レベル(Rule Priority)などで構成され、これらの情報を組み合わせてIPフローを制御することが可能である。また、ISRPは、非特許文献3で開示されるように、1つ以上の条件(例えば、IPフロー(Application IDや送信元のIPアドレス範囲など)やAPNなど)で構成されるISRPのルール(エントリーとも呼ぶ)を複数持つことができる。IPフローに対して、複数のISRPのルールが該当する場合は、Rule Priorityが示す優先度の高いISRPのルールが、そのIPフローに適用される。以降、単なるISRPは、ISRPのルール(エントリー)を指す。
例えば、ISRPが、「IPアドレス=192.0.2.0〜192.0.2.255、ポート番号=1〜80、Routing Criteria=無し、Routing Rule=WLAN、Rule Priority=最優先」で構成され、UEが3GPPネットワーク(HSPA(High Speed Packet Access)やLTE(Long Term Evolution)など)に接続しているときにWLANのAP(アクセスポイント:Access Point)を検出した場合、UEあるいはUE上のアプリケーションが生成するIPトラフィックフローのIPアドレスやポート番号などがISRPの条件の範囲内であることを確認した後、接続先をWLANに切り替える。
また、他にも、アプリケーション毎に割り当てられるアプリケーションID(アプリケーションの識別子)などを用いて、ISRPが適用されるアプリケーションIDを指定することで、アプリケーション毎にIPフローを制御することが可能である(非特許文献2を参照)。
次に、図1を参照しながら、ISRPを用いてIPフロー制御を行う際のネットワーク(通信システム)の構成の一例について説明する。図1には、HSPAやLTEなどの携帯電話ネットワーク(3GPPネットワーク、以降、3Gネットワークと記載することがある)200を構成する基地局(E−UTRANではeNB(eNode B)、UTRANではNBとも呼ばれる)210、UE100に対するアドレス割り当てやPDN(Packet Data Network:パケットデータネットワーク)500とUE100との間のユーザデータ転送並びに経路制御を行うPGW(Packet Data Network Gateway、HA(Home Agent:ホームエージェント)やLMA(Local Mobility Anchor:ローカルモビリティアンカ)などとも呼ばれる)410、UE100やアプリケーションなどに対してANDSFポリシを生成するANDSFサーバ420、オペレータが提供するWLANやWiMAXなどの非携帯電話ネットワーク(Non−3GPP IP Access(以降、N3Gネットワークと記載することがある))300を構成するアクセスポイント(AP:Access point))310から構成されるネットワーク構成の一例が図示されている。なお、本明細書では、UE100に対してネットワークへの接続性を提供する基地局(eNBやNB)200やアクセスポイント(AP)300などを総称して、接続ポイントと呼ぶことがある。
図1に示す通信システムでは、UE100は、3Gネットワーク200の基地局(eNB)210、及び、N3Gネットワーク300のアクセスポイント(AP)310のいずれか一方又は両方と無線接続することが可能であり、3Gネットワーク200及びN3Gネットワーク300のいずれか一方又は両方を経由してEPC(Evolved Packet Core:コアネットワーク)400に接続し、さらに、所望のPDN500と通信を行うことが可能である。
なお、UE100がN3Gネットワーク300を経由してPDN500と通信する際、UE100はN3Gネットワーク300内のAP310に接続した後、AP310を介してPGW410との間に通信経路(セッション)を確立する。UE100は、PGW410との間に確立した通信経路を用いて、PDN500と通信を行う。また、ANDSFサーバ420は、どのEPC400内の装置とインタフェースを持つか厳密には定義されていない。そのため、ここでは、ANDSFサーバ420はEPC400内の装置(PGW410など)を経由して、UE100にANDSFポリシを通知することができるという点だけを定義する。また、説明を簡潔にするため、図1にはネットワーク装置の一部のみが図示されており、例えば、本来EPC400を構成するネットワーク装置(例えば、MME(Mobility Management Entity)やSGW(Serving Gateway))などは図示省略されている。
非特許文献5(リリース10)の開示技術までは、GTP(GPRS Tunneling Protocol)ベースのネットワークによって3Gネットワーク200(E−UTRANやUTRAN、EPC)経由でUE100に対して割り当てたQoS(Quality of Service:サービス品質)は、N3Gネットワーク300では保証されなかった。しかしながら、非特許文献2(リリース11)の開示技術では、GTPベースのネットワークによって3Gネットワーク200経由でUE100に対して割り当てたQoSに関して、PMIPベースのネットワークが3Gネットワーク200経由でUE100に割り当てたQoSと同様に、N3Gネットワーク100においても保証される仕組みが定義された。これにより、GTPベースのネットワークに接続するUE100が、3Gネットワーク200とN3Gネットワーク300との間でネットワーク切り替えを行った場合においても、各ネットワークからUE100に対して割り当てられたQoSは保証できるようになった。また、3GオペレータがN3Gアクセスを提供する環境において、UE100がGTPベースのネットワークにN3Gネットワーク300経由で接続する際、又は、Dedicated S2a bearerをActivationする際、UE100やネットワークによって要求されるQoSは保証できるようになった。
また、非特許文献1、2には、UE100が3Gネットワーク200やN3Gネットワーク300を介してPDN500と通信する際に必要となる通信経路の確立する手順が開示されている。例えば、3Gネットワーク(E−UTRAN)200やN3Gネットワーク300を介してPDN500と通信できるUE100が、PGW410との間に通信経路を確立する手順として、非特許文献1に開示されている「Attach procedureやUE requested PDN connectivity procedure」や非特許文献2に開示されている「Initial Attach procedureやHO(Handover) procedure」などを利用することが可能である。
続いて、UE100が3Gネットワーク(E−UTRAN)200とN3Gネットワーク300との間でIPトラフィックフローを移行するIPフロー制御について、図1〜3を参照しながら説明する。最初に、IPフロー制御を行うために使用されるANDSFポリシのISRPについて、図2A及び図2Bを用いて説明する。
図2Aには、非特許文献3に開示されているANDSFポリシのツリー構造が図示されている。ANDSFポリシは、異なる無線アクセスタイプ(例えば、3GアクセスとN3Gアクセスの関係。なお、E−UTRANとUTRANは3Gネットワーク管理の同系統アクセスタイプである)のネットワークに同時に接続することができないUE100(例えば、IFOMをサポートしていないUE100)が使用するISMP(図2AのPolicyに相当)や、異なる無線アクセスタイプのネットワークに同時に接続することができるUE100(例えば、IFOMをサポートするUE100)が使用するISRPなどで構成されている。
また、図2Bには、非特許文献3に開示されているISRPの構成が図示されている。ISRPは、IPフローベースで、かつ、シームレス(接続性を維持したまま)にIPフロー制御を行うルールのカテゴリーである「ForFlowBased」、接続先ネットワークを識別するAPN(Access Point Name:アクセスポイントネーム)ベースでIPフロー制御を行うルールのカテゴリーである「ForServiceBased」、IPフローベースで、かつ、非シームレス(接続性を維持しない)でIPフロー制御を行うルールのカテゴリーである「ForNonSeamlessOffload」、ローミング状態に応じてルールを適用するか判断する「Roaming」、PLMNを識別するコードが格納され、PLMNコードでルールを適用するか判断する「PLMN」、ルールが有効でないとUE100によって判断された際にルールの更新が要求されているか否かを示す「Update Policy」で構成されている。各カテゴリーは、オペレータのポリシやUE100のSubscription data(登録情報や契約情報などが反映されている情報(非特許文献1を参照))に基づいてANDSFサーバ420によって生成される。例えば、UE100が異なる無線アクセスタイプのネットワークに同時に接続することができるUE100(例えば、IFOMをサポートするUE100)であり、オペレータが、IPフローベースで、かつ、シームレスにIPフローを制御したい場合には、「ForFlowBased」を用いてIPフロー制御を行う。
また、図3には、非特許文献3に開示されているISRPの「ForFlowBased」のツリー構造が図示されている。「ForFlowBased」は、IPアドレスのタイプ(バージョン)を示すAddress Type、送信元IPアドレスを用いてルールを適用するか否かを制御するために送信元IPアドレスの範囲を決めるStartSourceIPaddressとEndSourceIPaddress、送信先IPアドレスを用いてルールを適用するか否かを制御するために送信先IPアドレスの範囲を決めるStartDestIPaddressとEndDestIPaddress、IPアドレスの範囲と同様にポート番号でルールを適用するか否かを制御するためのStartSourcePortNumberとEndSourcePortNumber、及び、StartDestPortNumberとEndDestPortNumber、非特許文献4に開示されるようにIPパケットの出力優先制御などを行うことでQoSを制御するためのQoSなどの制御条件で構成される「IPFlow」、E−UTRANのセルIDやWLANのSSIDなどの場所情報で制御するValidityArea、開始時間や開始日時などの時間情報で制御するTimeOfDay、接続先ネットワークのAPNで制御するAPNなどの制御条件で構成される「Routing Criteria」、優先的に接続するネットワーク(例えば、WLAN)を示すことでIPフローを優先的に接続するネットワークに移行するように制御するための「Routing Rule」、複数のルールが該当した際にどのルールを適用するか決定するために用いる優先度レベルを示す「Rule Priority」で構成される。
なお、図2Aは非特許文献3のFigure 4.2.1、図2Bは非特許文献3のFigure 4.2.5、図3は非特許文献3のFigure 4.2.6をそれぞれ援用している。図2A、図2B、図3の詳細な説明、並びに、ANDSFポリシやISRPの詳細な説明については、非特許文献3を参照されたい。
3GPP TS 23.401 v11.1.0,March 2012 3GPP TS 23.402 V11.2.0,March 2012 3GPP TS 24.312 V11.2.0,March 2012 IETF RFC 3260,April 2002 3GPP TS 23.402 V10.5.0, September 2011
従来の技術によれば、3Gオペレータが、3Gネットワークに接続可能な通信端末(UE)に対してANDSFポリシを提供することによって、UEの通信(特に、UEが通信を行うネットワークの選択)を制御することが可能である。しかしながら、従来の技術で定義されているANDSFポリシを利用しても、UEが通信に適した接続ポイント又はネットワークを選択できない場合があるという問題がある。
上記の問題を解決するため、本開示技術の一態様によれば、通信端末(UE)が接続ポイント又はネットワークを切り替える際に、通信端末(UE)の通信に適した接続ポイント又はネットワークを選択できるようにする技術が提供される。
本開示技術の一態様は、例えば、1つ又は複数のネットワークから提供される複数の接続ポイントに接続可能な通信端末であって、
前記複数の接続ポイントの選択条件が記載されたポリシ情報を保持するとともに、前記複数の接続ポイントのうちの第1接続ポイント経由でパケットフローの転送を行っている状態で前記複数の接続ポイントのうちの第2接続ポイントを検出した場合に、保持している前記ポリシ情報の中から前記パケットフローに対応するポリシ情報を検索するポリシ処理部と、
前記第2接続ポイントに前記パケットフローを移行した場合に割り当てられる移行後のパケットフローの品質条件が、前記ポリシ処理部で特定された前記ポリシ情報に含まれている品質条件を満たすか否かを確認する品質確認部とを、
有する通信端末を含む。
上記の構成により、通信端末(UE)は、通信に適した接続ポイント又はネットワークを選択することが可能となる。
なお、本開示技術の態様は、上記の通信端末以外に、ネットワーク上に配置されるネットワーク装置などによって実現されてもよい。
本開示技術は、例えば上記の構成を有し、通信端末(UE)が通信に適した接続ポイント又はネットワークを選択できるようになるという効果を有する。
なお、本開示技術が有する効果及び利点は上記に限定されるものではなく、更なる効果及び利点が本明細書及び図面の開示内容から明らかとなるであろう。上記の更なる効果及び利点は、例えば、本明細書及び図面に開示されている様々な実施の形態及び特徴によって個別に提供されるものであり、必ずしも、本開示技術の一態様によってすべての効果及び利点が提供される必要はない。
本開示技術及び従来の技術に共通するシステム構成の一例を示す図 従来の技術であるANDSFポリシの構成を説明する一例の図 従来の技術であるANDSFポリシのISRPの構成を説明する一例の図 従来の技術であるANDSFポリシのISRPのForFlowBasedの構成を説明する一例の図 従来のISRPに基づいたIPフローを移行する動作を説明するためのシーケンス図 本開示技術の第1の実施の形態の動作の一例を説明するための改良ISRP図 本開示技術の第1の実施の形態の動作の第1の例を説明するためのシーケンス図 本開示技術の第1の実施の形態の動作の第2の例を説明するためのシーケンス図 本開示技術の第1の実施の形態におけるUEの構成の一例を示す図 本開示技術の第1の実施の形態におけるUEの動作の第1の例を示すフローチャート 本開示技術の第1の実施の形態におけるUEの動作の第2の例を示すフローチャート 本開示技術の第1の実施の形態に係る拡張ISRPの一例を示す図 本開示技術の第1の実施の形態において参照されるIPフローの情報の第1の例を示す図 本開示技術の第1の実施の形態において参照されるIPフローの情報の第2の例を示す図 本開示技術の第1の実施の形態において参照されるIPフローの情報の第3の例を示す図 本開示技術の第1の実施の形態において参照されるIPフローの情報の第4の例を示す図 本開示技術の第1の実施の形態において参照されるIPフローの情報の第5の例を示す図 本開示技術の第1の実施の形態におけるANDSFサーバの構成の一例を示す図 本開示技術の第2の実施の形態に係る拡張ISRPの一例を示す図 本開示技術の第2の実施の形態の動作の一例を説明するためのシーケンス図 本開示技術の第2の実施の形態におけるUEの構成の一例を示す図 本開示技術の第2の実施の形態におけるUEの動作の一例を示すフローチャート 本開示技術の第2の実施の形態におけるANDSFサーバの構成の一例を示す図
以下、図面を参照しながら、本開示技術の第1及び第2の実施の形態について説明する。
<本開示技術に関連するシステム構成の一例>
まず、図1を参照しながら、本開示技術の第1及び第2の実施の形態に共通するシステム構成について説明する。図1は、本開示技術の第1及び第2の実施の形態並びに従来の技術に共通するシステム構成の一例を示す図である。
上述のように、図1に図示されているネットワークは、3Gネットワーク(例えば、E−UTRANやUTRANなど)200を構成し、UE100と無線接続する基地局210(例えば、E−UTRANではeNB、UTRANではNB)、UE100に対するアドレス割り当てやPDN500とUE100との間のユーザデータ転送並びに経路制御を行うPGW410、UE100やアプリケーションなどに対してANDSFポリシを生成するANDSFサーバ420、オペレータが提供するN3Gネットワーク(例えば、WLANやWiMAXなど)300を構成するアクセスポイント(AP)310を有している。なお、上述のように、ここでは、ANDSFサーバ420はEPC400内の装置(PGW410など)を経由して、UE100にANDSFポリシを通知することができるという点だけを定義する(その他の構成では、ANDSFサーバ420が単にオペレータサービスを提供するサーバとして構成され、EPC400内の装置を介することなくUE100にANDSFポリシを通知することもできる)。また、図1には、本開示技術に関連する装置のみが図示されており、EPC400を構成するその他のネットワーク装置は図示省略されている。また、UE100に対してネットワークへの接続性を提供する基地局(eNBやNB)200やアクセスポイント(AP)300などを総称して、接続ポイントと呼ぶことがある。
ここで、UE100は少なくとも2つ以上の通信インタフェースを持ち、ネットワーク(例えば、3Gネットワーク(E−UTRAN)200、又は、N3Gネットワーク300)に接続することが可能である。なお、UE100は、図示されているネットワーク(例えば、3Gネットワーク(E−UTRAN)200、又は、N3Gネットワーク300)に、同時にあるいは排他的に接続するものとする。UE100は、3Gネットワーク(E−UTRAN)200の基地局(eNB)210やN3Gネットワーク300のAP310などを介してEPC400に接続し、当該EPC400を通じて、所望のPDN500と通信を行うことが可能である。
<本開示技術の第1の実施の形態に係る知見>
ここで、本開示技術の第1の実施の形態の具体的な構成及び動作を説明する前に、ANDSFポリシを用いた従来の技術において、本発明者が着目した技術及び課題について説明する。
上述のように、従来の技術によれば、UE100は、ANDSFポリシを用いることで、IPフローをどのネットワークを介して送信するかを判断することができる。なお、以下では、図4を参照しながら、図2A、図2B、図3に図示されているような従来の技術に係るANDSFポリシ(ISRP)に基づいてIPフローをどのネットワークに送信するかを判断することが可能なUE100が、例えば、移動中にN3Gネットワーク300を検出した際に、3Gネットワーク200からN3Gネットワーク300にIPフローを移行する流れの一例について説明する。
図4は、3Gネットワークに接続しているUE100が、N3Gネットワーク300を検出した場合の動作の一例を示すシーケンス図である。なお、図4に示すシーケンスは、UE100の通信に係るIPフローを3Gネットワーク200からN3Gネットワーク300へ移行する場合の動作を簡略化したものであり、より詳細な動作については、例えば、非特許文献2に開示されている“3GPP Access to Trusted Non−3GPP IP Access Handover with PMIPv6 on S2a procedure”(Figure 8.2.2−1)が参考となるであろう。
図4において、UE100は、最初に3Gネットワーク200経由でPGW410と通信経路(PDNコネクション)を確立し、3Gネットワーク200経由でPDN500と通信している状態とする(ステップS4001)。続いて、UE100は、N3Gネットワーク300のAP310を検出し(ステップS4003)、3Gネットワーク200経由でEPC400から通知されたANDSFポリシ(ISRP)に基づいて、あるIPフローをAP310経由(すなわち、N3Gネットワーク300経由)に移行することを決定する(ステップS4005)。なお、ここでは、UE100が保持しているISRPの中に当該IPフローに対応するISRPが含まれており、このISRPのルールに、IPフローを3Gネットワーク200経由からN3Gネットワーク300経由(以降、AP310経由と呼ぶこともある)に移行するよう記載されているとする。
IPフローをAP310経由に移行することを決定したUE100は、通信経路を確立するリクエストメッセージ(例えば、Session確立リクエスト)を送信し(ステップS4007)、その応答としてレスポンスメッセージ(Session確立許可レスポンス)を受信する(ステップS4009)。これにより、UE100はN3Gネットワーク300経由の通信経路を確立し、確立されたN3Gネットワーク300経由の通信経路を通じてIPフローの送信を行うことが可能となる。なお、このとき実行される通信経路の確立処理は、例えば、非特許文献2に開示されているAccess Authentication and Authorization procedureやL3 Attach procedureであってもよい。
ここで、非特許文献5(リリース10)以前の開示技術では、N3Gネットワーク300では、3Gネットワーク200経由で割り当てられたQoSは保証されなかった。したがって、N3Gネットワーク300経由に移行した後のIPフローに関して、UE100は、3Gネットワーク200経由時と比較して、スループットの劣化を経験する可能性がある。また、例えば特定APNにおいて特定アプリケーション(例えば、オペレータが提供するIMS(IP Multimedia Subsystems)アプリケーション)をUE100が利用する際、オペレータが、一定以上のQoS(例えば、5Mbps以上)を確保するようUE100に対して要求する場合であっても、3Gネットワーク200経由で割り当てられたQoSがN3Gネットワーク300経由では保証されないため、UE100は、オペレータが要求するQoS(以降、オペレータ要求QoSとも呼ぶ)を満たすことができない可能性がある(ステップS4011)。
一方、非特許文献2(リリース11)以降の開示技術では、3Gネットワーク200経由で割り当てられたQoSが、移行後のN3Gネットワーク300経由の通信においても保証される仕組みが定義されている。しかしながら、実際には、ネットワーク能力、RAN(Radio Area Network)の混雑状態、オペレータポリシなどの様々な要因によって、3Gネットワーク200経由で割り当てられたQoSが、移行後のN3Gネットワーク300経由の通信において必ずしも保証されるわけではない。従来の技術に係るISRPに基づいてIPフローの切り替えを行った場合には、N3Gネットワーク300経由に移行した後のIPフローに関してスループットの劣化を経験するケースや、N3Gネットワーク300経由に移行した後のIPフローがオペレータ要求QoSを満たすことができないケースなどが発生してしまう可能性があり、従来の技術にはこうしたケースを回避するための仕組みは存在していない。
以上のように、従来の技術は、UE100が異なるアクセスタイプのネットワーク間で接続を切り替える際(例えば、3Gネットワーク200からN3Gネットワーク300、またはその逆)に、切り替え先のネットワークにおいてQoSが保証されず、スループットの劣化やオペレータ要求QoSを満たさない場合が起こり得るという課題を有している。以下に説明する本開示技術の第1の実施の形態は、上記課題を解決するための技術を提供する点だけではなく、従来の技術では明らかにされていなかったと考えられる課題に着目したという点においても、技術的な意義を有するものである。
<第1の実施の形態>
以下、本開示技術の第1の実施の形態について説明する。
図5には、本開示技術の第1の実施の形態において、UE100がネットワークを切り替える判断を行う際に使用するANDSFポリシ(ISRP)に関して、既存のISRPを拡張したISRPの一例が図示されている。なお、本明細書では、例えば、非特許文献1〜3などに記載されている従来の技術に係るISRP(及びこのISRPに含まれている各条件)を既存ISRPと呼び、本開示技術に基づいて既存ISRPを拡張したISRPを拡張ISRPと呼ぶことがある。本開示技術の第1の実施の形態における拡張ISRPは、既存ISRPに対して、例えば、上述した課題を解決するための新たな情報(図5内のオペレータ要求QoSに相当)を追加したISRPである。以下に、図5に図示されている拡張ISRPについて説明する。
図5に図示されている拡張ISRPは、ForFlowBased(IPフロー単位で制御するルール)にフォーカスしたものであり、ForFlowBasedにおける「IP Flow」、「Routing Criteria」、「Routing Criteria」内の「Validity Area」は、既存ISRPと同様の定義に基づいて使用される。また、図5に図示省略されているその他の情報要素(項目)も既存ISRPと同様である。
また、図5に図示されている拡張ISRPは、例えば「Routing Criteria」内の「APN」の下に、追加の情報(オペレータ要求QoS)を従属させることが可能なように構成されている。「オペレータ要求QoS」とは、オペレータが提供するアプリケーション(例えば、IMS)やサービス(例えば、IMSサービス)において最低限要求されるQoSのことを指し、具体的には伝送レート(スループット)、伝送遅延時間、ビットエラーレートなどである(それぞれ上りと下りでパラメータを区別してもよいし、上り・下りをまとめて1つのパラメータとしてもよい)。例えば、オペレータが特定APNにおけるアプリケーションやサービス(例えば、IMSサービス)をUE100に提供する際に、そのアプリケーションやサービスに最低限必要なQoSを「オペレータ要求QoS」の情報によってUE100に示すことが可能である。具体的には、例えばIMSサービスで一定のスループットが要求される場合、「オペレータ要求QoS」として上記一定のスループットを確保するためのQoS(例えば、5Mbps)を含ませることが可能である。これにより、UE100は、「オペレータ要求QoS」で示される条件を満たす場合に、IPフローの移行を行うことができるようになり、「オペレータ要求QoS」で示される条件を満たさないネットワークにIPフローを移行させた場合に生じ得るスループットの劣化などを回避することが可能となる。この「オペレータ要求QoS」で示される条件を満たす際は、UE100は同じISRPのエントリーの「Routing Rule」で示されるネットワークにIPフローを移行させる(本開示技術の第1の実施の形態ではWLANとしている)。
なお、このようにアプリケーションやサービスに最低限必要なQoSはあるが、APN単位でそのような各アプリケーションやサービスを割り当てることができるのであれば、図5に示すように「APN」下に従属させる必要はなく、「Routing Criteria」下に従属させて(「APN」と並列させて)、「APN」と「オペレータ要求QoS」を組み合わせてもよい。
続いて、図5に示す拡張ISRPを保持するUE100が、例えば、移動中にN3Gネットワーク300を検出した際に、3Gネットワーク200からN3Gネットワーク300にIPフローを移行する場合の動作の一例について、図6A及び図6Bを用いて説明する。本開示技術の第1の実施の形態では、UE100は、N3Gネットワーク300を検出した場合に、拡張ISRPのオペレータ要求QoSを参照してIPフローの移行を行うか否かを決定する。この場合、UE100は、N3Gへの通信経路の確立処理を開始する前にIPフローの移行を行うか否かを決定してもよく(図6A)、あるいは、N3Gへの通信経路の確立処理を開始するとともに、N3Gへの通信経路の確立処理中又は確立処理後にIPフローの移行を行うか否かを決定してもよい(図6B)。
図6Aにおいて、UE100は、図4に示す従来の流れのように、最初に3Gネットワーク200経由でPGW410とPDNコネクションを確立済みとし(ステップS6001)続いて、N3Gネットワーク300を検出したとする(ステップS6003)。図6Aに図示されている動作例では、N3Gネットワーク300を検出したUE100は、拡張ISRPを参照して、N3Gネットワーク300へIPフローを移行するか否かの判断を行う(ステップS6005)。
このとき、UE100は、例えば、UE100は、既存ISRPの条件を確認してIPフローに対応したISRPを特定するとともに、さらに、このISRPに記載されているオペレータ要求QoSを確認して、N3Gネットワーク300にIPフローを移行した場合に、移行後のIPフローに割り当てられるQoSの値が、オペレータ要求QoSの条件を満たすか否かを確認する。N3Gネットワーク300に移行した場合に保証されるQoSの値が、オペレータ要求QoSに記載されたQoSの値以上の場合には、N3Gネットワーク300へ移行した場合であってもIPフローに対して十分なQoSが保証され、UE100は、N3Gネットワーク300へのIPフローの移行を行うことを決定する。なお、図6Aには、UE100は、N3Gネットワーク300へのIPフローの移行を行うことを決定し、リクエストメッセージ(Session確立リクエスト)及びレスポンスメッセージ(Session確立許可レスポンス)の送受信を行って(ステップS6007、S6009)、N3Gネットワーク300経由の通信経路を確立する一例が図示されている。
一方、N3Gネットワーク300に移行した場合に保証されるQoSの値が、オペレータ要求QoSに記載されたQoSの値より小さい場合には、N3Gネットワーク300へ移行した場合のIPフローに対して十分なQoSが保証(提供)されないため、UE100は、N3Gネットワーク300へのIPフローの移行を行わないことを決定し、3Gネットワーク200経由のIPフローを維持する。
また、図6Bにおいても同様に、UE100は、最初に3Gネットワーク200経由でPGW410とPDNコネクションを確立済みとし(ステップS6101)、続いて、N3Gネットワーク300を検出したとする(図6のステップS6103)。図6Bに図示されている動作例では、例えば、N3Gネットワーク300を検出したUE100は、既存ISRPの条件を確認してIPフローに対応したISRPを特定すると、このISRPの既存ISRPの条件に従い(ステップS6105)、N3Gネットワーク300経由の通信経路(N3Gネットワーク300を経由したPGW410との通信経路)を確立するためのリクエストメッセージ(Session確立リクエスト)をN3Gネットワーク300のAP310へ送信する(ステップS6107)。そして、UE100は、リクエストメッセージ(Session確立リクエスト)の応答であるレスポンスメッセージ(Session確立許可レスポンス)をN3Gネットワーク300から受信した際に(ステップS6109)、このレスポンスメッセージに含まれるQoSの値(N3Gネットワーク300経由の通信経路に対して割り当てられたQoS情報)が、IPフローに対応したISRPに記載されているオペレータ要求QoSの条件を満たすか否かを確認して、N3Gネットワーク300へIPフローを移行するか否かの判断を行う(ステップS6111)。N3Gネットワーク300経由の通信経路に割り当てられたQoSの値が、オペレータ要求QoSに記載されたQoSの値以上の場合には、N3Gネットワーク300へ移行した場合であってもIPフローに対して十分なQoSが保証され、UE100は、N3Gネットワーク300へのIPフローの移行を行うことを決定する。
一方、N3Gネットワーク300経由の通信経路に割り当てられたQoSの値が、オペレータ要求QoSに記載されたQoSの値より小さい場合には、N3Gネットワーク300へ移行した場合のIPフローに対して十分なQoSが保証されないため、UE100は、N3Gネットワーク300へのIPフローの移行を行わないことを決定し、3Gネットワーク200経由のIPフローを維持する。なお、この場合には、N3Gネットワーク300経由の通信経路が確立されてしまう可能性があるが、UE100は、このN3Gネットワーク300経由の通信経路を使用せずに、3Gネットワーク200経由に戻してIPフローの転送を行うことで、アプリケーションやサービスに要求されているQoSを確保することが可能となる。また、図6Bに図示されている動作例では、N3Gネットワーク300経由の通信経路に割り当てられたQoS情報が、Session確立許可レスポンスによってUE100へ通知される場合を想定しているが、ネットワークからUE100に対して送信される任意のメッセージによって通知されてもよい。任意のメッセージとは、例えは、アクセスポイント(AP310)からのアソシエーション応答メッセージや、DHCP ACKメッセージ、AP310経由で受信するAAA認証応答メッセージなどである。
なお、既存ISRPの条件とは、上述のように、例えば非特許文献1〜3などに記載されている従来の技術に係るISRPで定義されている各条件(非特許文献3において定義されているISRPの各条件)であり、具体的には、3G経由で確立したPDNコネクションと関連するAPN、IPフローを生成・消費するアプリケーションやサービスの識別子(Application ID)、IPフローの送信元IPアドレス(Source IP address、送信先IPアドレス(Destination IP address)、送信ポートナンバー(Source Port number)、受信ポートナンバー(Destination Port number))などを含む。本開示技術の第1の実施の形態では、従来の技術に係る既存ISRPに加えて、新たにISRPに導入したオペレータ要求QoSを参照することによって、IPフローをN3Gネットワーク300経由へ移行するか、あるいは、3Gネットワーク200経由のまま維持するかを判断する。
図6Aに図示されている動作例と図6Bに図示されている動作例とは、オペレータ要求QoSとの比較を行うための情報(IPフローがN3Gネットワーク300経由で通信される場合に保証されるQoS情報)を取得するタイミングが異なっている。図6Aに図示されている動作例では、UE100は、N3Gネットワーク300経由の通信経路を確立する処理を開始する前に取得可能な情報とオペレータ要求QoSとの比較を行う。N3Gネットワーク300経由の通信経路を確立する処理を開始する前に取得可能な情報としては、例えば、N3Gネットワーク300を検出した際にUE100とAP310との間で取得可能なRANリソースやRSSI(Received Signal Strength Indicator)から推測するQoS情報(例えば、伝送レート(スループット)、伝送遅延時間、ビットエラーレートなど)や、既にN3Gネットワーク300経由で通信経路を確立済みの場合にその確立済み通信経路に割り当てられているQoS情報、IEEE802.11uにて規定されるGAS(Generic Advertisement Service)フレーム(さらにはANQP(Access Network Query Protocol)やMSAP(Mobility based Secure Authentication Protocol))を用いて提供されるQoS情報、WLANビーコンメッセージ上で配信されるQoS情報(例えば、AP310からUE100に通知可能な上り/下りの回線速度情報や混雑情報など)、過去に接続したときの履歴情報から得られるQoS情報などを用いることが可能である。
一方、図6Bに図示されている動作例では、UE100は、N3Gネットワーク300経由の通信経路を確立する処理を開始した後に取得可能な情報とオペレータ要求QoSとの比較を行う。N3Gネットワーク300経由の通信経路を確立する処理が行われる際に、ネットワークの任意の装置(例えば、PGW410やMAG(Mobile Access Gateway))が、この通信経路に対して割り当てることが可能なQoS情報をUE100へ通知し、UE100は、ネットワークから通知されたQoS情報とオペレータ要求QoSとの比較を行うことが可能である。
続いて、図7を参照しながら、本開示技術の第1の実施の形態におけるUE100の構成について説明する。図7は、本開示技術の第1の実施の形態におけるUE100の構成の一例を示す図である。図7に図示されているUE100は、通信処理部101、ANDSFポリシ処理部102、オペレータ要求QoS確認部103を有している。
通信処理部101は、ネットワーク(例えば、3Gネットワーク(E−UTRAN)200の基地局(eNB210)やN3Gネットワーク300のAP310)と接続して下位レイヤにおけるパケット通信処理を行う機能を有している。なお、通信処理部101は、3Gネットワーク200に接続する通信インタフェース(3Gアクセスタイプの通信インタフェース)やN3Gネットワーク300に接続する通信インタフェース(N3Gアクセスタイプの通信インタフェース)、IPフローの制御(ネットワークの選択及びIPフローの移行制御)、通信経路(セッション)の確立処理などを始めとする様々な処理を行うための機能を包含する機能ブロックである。
また、ANDSFポリシ処理部102は、ネットワークと通信経路を確立した際やオペレータポリシなどに基づいてネットワークからUE100に通知されるANDSFポリシを保持するとともに、保持しているANDSFポリシを利用して、IPフローに対して適切なネットワークを選択する機能を有している。
また、オペレータ要求QoS確認部103は、ANDSFポリシを利用してIPフローに対して適切なネットワークを選択する際に、ネットワークを切り替えた後にIPフローに対して保証されるQoS情報が、このISRPにおける「オペレータ要求QoS」の条件を満たしているか否かを確認する機能を有している。なお、オペレータ要求QoS確認部103の機能は、ANDSFポリシ処理部102における機能の一部として含まれるように設計されてもよい。
なお、図7には、UE100の機能が機能ブロックによって模式的に図示されているが、図7に図示されている各機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、あるいはこれらの組み合わせによって実現されてもよい。すなわち、UE100の機能は、任意のコンピュータのCPU及びメモリなどのハードウェアや、本開示技術の一態様に係る動作が記述されたプログラムをコンピュータによって実行させることで実現可能である。例えば、図7に図示されているUE100の機能を実現するためのソフトウェアは、後述するUE100に係る処理(例えば、図8Aや図8Bに図示されている処理)などをコンピュータに実行させるプログラムを有していてもよい。
次に、図8A及び図8Bを参照しながら、図7に図示されている構成を有するUE100に係る処理について、本開示技術の第1の実施の形態において特徴的な処理を中心に説明する。
図8Aは、本開示技術の第1の実施の形態におけるUE100の動作の第1の例を示すフローチャートである。なお、図8Aには、図6Aに図示されているシーケンスに対応したUE100の動作の一例を示すフローチャートが図示されている。
図8Aにおいて、最初に、UE100は3Gネットワーク200経由で通信経路を確立し(ステップS8001)、この3Gネットワーク200経由の通信経路を利用してIPフローの転送を行っている状態で、N3Gネットワーク300のAP310(あるいはAP310への接続性)を検出したとする(ステップS8003)。例えば、3Gネットワーク200経由で通信を行っているUE100が、N3Gネットワーク300に接続しているAP310のカバーエリア内に移動した場合などが想定される。
N3Gネットワーク300のAPを検出したUE100は、IPフローをN3Gネットワーク300に移行するか否かを判断するためにISRPのルールを確認する(ステップS8005)。UE100は、例えば、N3Gネットワーク300に移行すべきか否かを判断すべきIPフローに関し、保持しているISRPの中から、このIPフローに対応するISRPを検索する(ステップS8007、S8009)。具体的には、UE100のANDSFポリシ処理部102が、例えば、既存ISRPの各条件(Application ID、APN、SourceIPaddress、SourcePortNumberなど)を参照して、3Gネットワーク200経由の通信において設定されているIPフローの各条件に一致するISRPを特定する。
IPフローに対応するISRPエントリーが見つかった場合には、UE100は、N3Gネットワーク300にIPフローを移行した場合のQoS情報を取得し(ステップS8011)、N3Gネットワーク300にIPフローを移行した場合のQoS情報が、IPフローに対応するISRPに記載されているオペレータ要求QoSを満たすか否かを判断する(ステップS8013)。
N3Gネットワーク300にIPフローを移行した場合のQoS情報がオペレータ要求QoSを満たす場合には、UE100は、N3Gネットワーク300にIPフローを移行することを決定する(ステップS8015)。これにより、3Gネットワーク200経由で転送されていたIPフローは、N3Gネットワーク300経由に切り替えられる。一方、N3Gネットワーク300にIPフローを移行した場合のQoS情報がオペレータ要求QoSを満たさない場合には、ステップS8009からステップS8005に戻ってIPフローに対応する別のISRPを検索する。
また、保持している全てのISRPを検索しても、IPフローに対応し、かつ、オペレータ要求QoSを満たすISRPエントリーが見つからなかった場合には、UE100は、このIPフローに関して、N3Gネットワーク300に移行せずに3Gネットワーク200経由の転送を維持することを決定する(ステップS8017)。これにより、3Gネットワーク200経由で転送されていたIPフローは、N3Gネットワーク300経由に切り替えられることなくそのまま維持される。なお、図8AのステップS8017では、UE100は、3Gネットワーク200経由のIPフローをそのまま維持しているが、この動作に限定されるものではない。例えば、非特許文献2には、該当するISRPのルールが存在しない場合におけるIPフローのネットワーク選択動作は、UE100の実装次第であることが記載されている。
また、図8Bは、本開示技術の第1の実施の形態におけるUE100の動作の第2の例を示すフローチャートである。なお、図8Bには、図6Bに図示されているシーケンスに対応したUE100の動作の一例を示すフローチャートが図示されている。
図8BのステップS8101〜S8109は、図8AのステップS8001〜S8009と同一の処理である。すなわち、UE100は、3Gネットワーク200経由で通信経路を確立して、この3Gネットワーク200経由の通信経路を利用してIPフローに係る通信を行っており(図8のステップS8101)、N3Gネットワーク300のAP310を検出すると(ステップS8103)、保持しているISRPのルールを確認して(ステップS8105)、IPフローをN3Gネットワーク300に移行するか否かを判断する(ステップS8107、S8109)。
IPフローに対応するISRPエントリーが見つかった場合には、UE100は、このISRPに基づいて、N3Gネットワーク300へIPフローを移行するためのN3Gネットワーク300経由の通信経路を確立する処理を開始し(ステップS8111)、この通信経路の確立処理の過程(例えば、通信経路の確立処理の途中、又は、通信経路の確立が完了した後)で、N3Gネットワーク300経由のIPフローに対して割り当てられるQoS情報を取得する(ステップS8113)。例えば、UE100は、N3Gネットワーク300経由でPGW410との通信経路を確立するためのリクエストメッセージ(Session確立リクエスト)をN3Gネットワーク300のAP310へ送信し、その応答として受信したレスポンスメッセージ(Session確立レスポンス)に含まれているQoS情報を取得する。なお、UE100は、通信経路の確立処理を開始するとともに、N3Gネットワーク300経由のIPフローに対して割り当てられるQoS情報を問い合わせる任意のメッセージを送信することで、QoS情報を取得してもよい。
そして、UE100は、N3Gネットワーク300経由のIPフローに対して割り当てられるQoS情報が、IPフローに対応するISRPに記載されているオペレータ要求QoSを満たすか否かを判断する(ステップS8115)。N3Gネットワーク300経由のIPフローに対して割り当てられるQoS情報がオペレータ要求QoSを満たす場合には、N3Gネットワーク300にIPフローを移行することを決定する(ステップS8117)。これにより、3Gネットワーク200経由で転送されていたIPフローは、N3Gネットワーク300経由に切り替えられる。一方、N3Gネットワーク300経由のIPフローに対して割り当てられるQoS情報がオペレータ要求QoSを満たさない場合には、ステップS8109からステップS8105に戻ってIPフローに対応する別のISRPを検索する。
また、保持している全てのISRPを検索しても、IPフローに対応し、かつ、オペレータ要求QoSを満たすISRPが見つからなかった場合には、UE100は、このIPフローに関して、N3Gネットワーク300に移行せずに3Gネットワーク200経由の転送を維持することを決定する(ステップS8119)。これにより、3Gネットワーク200経由で転送されていたIPフローは、N3Gネットワーク300経由に切り替えられることなくそのまま維持される。なお、図8BのステップS8119では、UE100は、3Gネットワーク200経由のIPフローをそのまま維持しているが、この動作に限定されるものではない。例えば、非特許文献2には、該当するISRPのルールが存在しない場合におけるIPフローのネットワーク選択動作は、UE100の実装次第であることが記載されている。
次に、UE100が、例えば図9に図示されているISRPを保持する環境において、図10A〜図10Eの各IPフローに係る処理について説明する。
図9には、UE100がANDSFサーバ420から提供され、ANDSFポリシ処理部102で保持されているISRPの一部が図示されている。なお、説明を明瞭にするため、ここでは、図9に図示されているISRPが、Application IDとAPNとRouting Rule(=N3G NW/WLAN)とオペレータ要求QoSのみが規定されているルールを含むISRPであるとする。
図9に図示されているISRPは、Application IDに“12345”と記載されている。すなわち、このISRPは、“12345”の識別番号を持つアプリケーションに対して適用されるルールであり、識別番号の代わりにアプリケーションの名称(文字列)をとるものであってもよい。また、複数のアプリケーションを包含するグループの識別番号や名称であってもよい(例えば、電話系のアプリケーション群に対して1つのApplication IDを割り当てる)。また、APNに“hoge.apn”と記載されている。すなわち、このISRPは、接続先が“hoge.apn”であるIPフローに対して適用されるルールである。また、オペレータ要求QoSに“5Mbps”と記載されている、すなわち、このIPフローに対して割り当てられる必要があるQoSは5Mbps以上であり、5Mbps以上のQoSが割り当てられる場合にこのルールが適用される。
この図9に図示されているISRPを保持するUE100が、例えば、図10A〜図10Eに模式的に示されている各IPフローを転送する場合について以下に説明する。図10A〜図10Eに示す情報は、上位レイヤ(例えば、アプリケーションレイヤ)から下位レイヤ(例えば、ソケットレイヤ、セッションレイヤ、トランスポートレイヤ、IPレイヤ、ドライバレイヤ、NASレイヤなど)に送信データが送られた際に抽出できる情報であり、ANDSFポリシ処理部102及びオペレータ要求QoS確認部103は、この情報を参照することが可能である。こうした情報は、UE100がコネクション確立するときにそのコネクションを利用するアプリケーションのApplication IDとソケット識別子をバインドさせておき、データ送受信時に対象となるソケット識別子から導出されるApplication IDを基に抽出することもできる。
図10Aに模式的に示されているIPフローは、Application IDが“12345”、APNが“hoge.apn”であり、図9に図示されているISRPに含まれている既存ISRPの各条件(Application IDとAPN)を満たしていることが分かる。なお、例えば、上述の図8AのステップS8007、及び、図8BのステップS8107の処理では、図10AのIPフローは、図9に示すISRPに対応すると判断される。そして、このIPフローをN3Gネットワーク300へ移行した場合のQoS情報が、図9のオペレータ要求QoSで示される値(図9では5Mbps)を満たしていれば、このISRPのルールが適用されて、N3Gネットワーク300にIPフローを移行することが決定される。
また、図10Bに模式的に図示されているIPフローは、Application IDが“54321”、APNが“hoge.apn”であり、図9に図示されているISRPのApplication IDと一致しない。なお、例えば、上述の図8AのステップS8007、及び、図8BのステップS8107の処理では、図10BのIPフローは、図9に示すISRPに対応しないと判断される。この場合には、UE100は、未確認の別のISRPのルールがあるかを確認する(図8AのステップS8009、図8BのステップS8109に相当)。未確認のISRPのルールがある場合は、次の未確認のISRPルールを確認し(図8AのステップS8005、図8BのステップS8104に相当)、一方、未確認のISRPのルールがない場合は、3Gネットワーク200経由のIPフローをそのまま維持することを決定する(図8AのステップS8017、図8BのステップS8119に相当)。
また、図10Cに模式的に図示されているIPフローは、Application IDが“12345”、APNが“hoge2.apn”であり、図9に図示されているISRPのAPNと一致しない。なお、例えば、上述の図8AのステップS8007、及び、図8BのステップS8107の処理では、図10CのIPフローは、図9に示すISRPに対応しないと判断され、上述した図10BのIPフローの場合と同様の処理が行われる。
また、図10Dに模式的に図示されているIPフローは、Application IDが“12345”、APNが“N/A”である。図10DのAPNの“N/A”は、すべてのAPNに該当することを示すワイルドカードである。つまり、この送信データは、APNの指定はされないが、アプリケーション単位でISRPを用いてIPフローを制御する際に用いることができる。なお、例えば、上述の図8AのステップS8007、及び、図8BのステップS8107の処理では、図10DのIPフローは、図9に示すISRPに対応しないと判断され、上述した図10BのIPフローの場合と同様の処理が行われる。なお、APNが“N/A”の場合、APNに関するルールが実質ないことと同義であるため、APNルールそのものを省略するものであってもよく、ANDSFルールのサイズを削減することができ、ポリシ配布や検索処理に費やすリソースを低減することができる。
また、図10Eに模式的に図示されているIPフローは、図10AのIPフローと同様に、Application IDが“12345”、APNが“hoge.apn”であり、さらに、追加の制限情報として、特定の送信元アドレス(例えば“192.168.0.1”)が設定されている。図9に図示されているISRPとApplication ID及びAPNが一致し、さらに、図10DのSource IP addressには、すべての送信元アドレスに該当することを示すワイルドカード“N/A”が記載されているため、図10EのIPフローは、図9に図示されているISRPに含まれている既存ISRPの各条件(Application IDとAPNとSource IPaddress)を満たしていることが分かる。なお、例えば、上述の図8AのステップS8007、及び、図8BのステップS8107の処理では、図10EのIPフローは、図9に示すISRPに対応すると判断され、上述した図10AのIPフローの場合と同様の処理が行われる。なお、ルールにワイルドカードを適用するときは、ルールそのものを省略するものであってもよく、ANDSFルールのサイズを削減することができ、ポリシ配布や検索処理に費やすリソースを低減することができる。
続いて、図11を参照しながら、本開示技術の第1の実施の形態におけるANDSFサーバ420の構成について説明する。図11は、本開示技術の第1の実施の形態におけるANDSFサーバ420の構成の一例を示す図である。図11に図示されているANDSFサーバ420は、通信処理部421、ANDSFポリシ生成部422、特定QoS必要性確認部423を有している。
通信処理部421は、EPC400内の装置(例えば、PGW410、SGWやMMEなど)とANDSFポリシなどを含むIPパケットを処理する機能を有している。なお、通信処理部421は、EPC400に接続する通信インタフェースなどを包含する機能ブロックである。
また、ANDSFポリシ生成部422は、各UE100に通知するANDSFポリシを生成する機能を有しており、特定QoS必要性確認部423は、オペレータ要求QoSの必要性を確認して、要求されるQoS値(オペレータ要求QoS)を算出する機能を有している。特定QoS必要性確認部423で算出されたオペレータ要求QoSは、ANDSFポリシ生成部422に渡され、ANDSFポリシ生成部422は、ANDSFポリシのISRP内(例えば、「Routing Criteria」内の「APN」の下)のオペレータ要求QoSを挿入して、拡張ISRPを生成することが可能である。なお、特定QoS必要性確認部423の機能は、ANDSFポリシ生成部422における機能の一部として含まれるように設計されてもよい。
なお、図11には、ANDSFサーバ420の機能が機能ブロックによって模式的に図示されているが、図11に図示されている各機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、あるいはこれらの組み合わせによって実現されてもよい。すなわち、ANDSFサーバ420の機能は、任意のコンピュータのCPU及びメモリなどのハードウェアや、本開示技術の一態様に係る動作が記述されたプログラムをコンピュータによって実行させることで実現可能である。例えば、図11に図示されているUE100の機能を実現するためのソフトウェアは、ANDSFポリシ(拡張ISRP)の生成処理やオペレータ要求QoSの算出処理などをコンピュータに実行させるプログラムを有していてもよい。
また、オペレータ要求QoSの算出にあたっては、ターゲットとなるN3Gネットワーク300が通常提供し得るQoS値、あるいはターゲットとなるN3Gネットワーク300におけるQoS保証値を反映させてもよい。これにより、定常状態ではN3Gネットワーク300を利用することができるが、N3Gネットワーク300が混雑などによって非定常な状態のときにはN3Gネットワーク300を利用しないようにでき、通信の安定性を確保することができるようになる。
また、ANDSFサーバ420が、図5に示す拡張ISRPをUE100に通知する手順は、例えば、非特許文献2で開示される手順(8.5.1章の“Handover between 3GPP Access and Trusted / Untrusted Non−3GPP IP Access with access network discovery and selection”や、8.2.2章の“3GPP Access to Trusted Non−3GPP IP Access Handover with PMIPv6 on S2a”など)と同一であり、ここでは説明を省略する。
従来の技術によれば、UE100がN3Gネットワーク300を検出して、N3Gネットワーク300へIPフローを移行した場合に、オペレータが要求するQoSを満たすことができない可能性があり、結果としてスループットの劣化や通信経路の切断(非特許文献2で開示される“PDN GW initiated Resource Allocation Deactivation”や“Detach and PDN Disconnection for S2a”のトリガ)が発生したり、QoS変更を目的とした処理(非特許文献2で開示される“UE−initiated Resource Request and Release”のトリガ)を行うもののリジェクトされたりするなどの不利益な処理が行われてしまう可能性があった。
一方、本開示技術の第1の実施の形態によれば、例えば、オペレータが特定のAPNへのアプリケーションやサービスにおいて要求するQoSが存在する場合を考慮して、例えば、ANDSFポリシのISRPに「オペレータ要求QoS」を追加することによってISRPを拡張するとともに、UE100内にオペレータ要求QoS確認部103を設けることで、UE100がIPフローの移行先ネットワークを適切に選択することが可能となる。その結果、UE100はオペレータから要求されているQoSを維持することが可能となるか、若しくは、IPフローをいったんN3Gネットワーク300に移行させることでアプリケーションやサービスのQoSが低下するものの、即座に3Gネットワーク200に移行させることを決定でき、短期間でアプリケーションやサービスのQoSを回復することが可能となる。
なお、このようなアプリケーションやサービスは、オペレータのネットワーク形態やポリシなどに基づいて、APN毎に分けられている場合と分けられていない場合とがある。最低限要求されるQoSが同一のアプリケーションやサービスがAPN毎に分けられていない場合には、異なるアプリケーションやサービスが、最低限要求されるQoSが同一のPDNコネクションを利用する可能性がある。例えば、1つのPDNコネクション内で、IMSサービスとインターネットアクセスが利用されており、IMSサービスで最低限要求されるQoSが「5Mbps」であり、インターネットアクセスで最低限要求されるQoSが「無し」である場合などが考えられる。本開示技術では、アプリケーションやサービスがAPN毎に分けられていない場合において発生する課題について解決している。
<本開示技術の第2の実施の形態に係る知見>
次に、本開示技術の第2の実施の形態の具体的な構成及び動作を説明する前に、ANDSFポリシを用いた従来の技術において、本発明者が着目した技術及び課題について説明する。
例えば、非特許文献2に開示されているように、ISRPは、アプリケーション毎に割り当てられるアプリケーションIDなどを用いて識別されてもよく、これにより、アプリケーション毎にIPフローを制御することが可能である。
一方、昨今におけるスマートフォンの急激な増加などを受け、アプリケーションの種類もまた急激な増加傾向を示している。そのため、ISRPによって、アプリケーション単位でIPフローの制御を行うためには、その急激な増加傾向にあるアプリケーション全てを網羅してISRPを生成しなければならず、また、そのようなISRPを定期的にUE100に通知する必要がある。
しかしながら、実際には、急激な増加傾向にあるアプリケーション全てを網羅したISRPを生成することは困難であり、また、ネットワーク(ANDSFサーバ420など)は、UE100に対してISRPを定期的に通知しなければならないため、今以上の処理負荷やシグナリングの増加が発生してしまうことが考えられる。すなわち、従来の技術によれば、アプリケーション毎にISRPを生成することで、IPフローをより詳細に制御することが可能であるが、その一方で、該当するISRPのルールが存在しないアプリケーションやサービスなどに関連したIPフローが増加することが予想される。
非特許文献2には、該当するISRPのルールが存在しない場合には、IPフローのネットワーク選択動作はUE100の実装次第であることが開示されており、IPフローの制御にISRPは利用されないことになる。従って、アプリケーション毎にISRPを生成した場合には、上記のように、該当するISRPのルールが存在しないIPフローが増加することが予想されるため、結果的に、UE100の実装に任されたネットワークの選択(適切なIPフローの制御が行われない状態)が増える可能性がある。例えば、該当するISRPのルールが存在しないIPフローに関して、UE100が、3Gネットワーク200経由で転送を行うことを決定した場合であっても、オペレータはN3Gネットワーク300へのIPフローの移行を望んでいたかもしれず、また、実際にはN3Gネットワーク300へ移行した場合のほうがより効率的な通信が実現できたかもしれない。また、逆に、UE100が、N3Gネットワーク300経由で転送を行うことを決定した場合であっても、オペレータは3Gネットワーク200経由のIPフローの転送を望んでいたかもしれず、また、N3Gネットワーク300経由のIPフローに移行した結果、スループットが劣化したり、オペレータが要求するQoSを満たさない状態となってしまったりするかもしれない。
以上のように、従来の技術は、該当するISRPのルールが存在しないIPフローに関して、UE100の実装に任されたネットワークの選択が行われた場合の様々な課題を有している。さらに、アプリケーションは急激な増加傾向にあることから、アプリケーション毎にISRPを生成した場合には、該当するISRPのルールが存在しないIPフローも増加し、UE100の実装に任されたネットワークの選択に係る上記課題が今後ますます大きくなる可能性がある。以下に説明する本開示技術の第2の実施の形態は、上記課題を解決するための技術を提供する点だけではなく、従来の技術では明らかにされていなかったと考えられる課題に着目したという点においても、技術的な意義を有するものである。
<第2の実施の形態>
以下、本開示技術の第2の実施の形態について説明する。
図12には、本開示技術の第2の実施の形態において、UE100がネットワークを切り替える判断を行う際に使用するANDSFポリシ(ISRP)に関して、既存のISRPを拡張したISRPの一例が図示されている。本開示技術の第2の実施の形態における拡張ISRPは、既存ISRPに対して、例えば、該当するISRPのルールが存在しない場合にオペレータが所望する動作を規定する「未登録時動作」を追加したISRPである。この拡張ISRPによって、UE100は、該当するISRPのルールが存在しない場合に要求されている動作を実行することが可能となり、その結果、例えば、UE100及びネットワークの両方にとって適切なネットワークを経由してIPフローが転送されるようになる。以下に、図12に図示されている拡張ISRPについて説明する。
図12に図示されている拡張ISRPは、既存ISRPに対して、例えば「ForFlowBased」直下に、追加の情報(未登録時動作あるいはデフォルト動作)を従属させることが可能なように構成されている。この「未登録時動作」とは、該当するISRPのルールが存在しない場合に、UE100に対して要求する動作である。「未登録時動作」によって、例えば、ANDSFサーバ420がISRPを生成する際や、UE100がANDSFポリシ・ルールを取得した時点でサポートされていないアプリケーションや、サポートはしているがISRPにはまだ反映させていないアプリケーションなどのIPフローに対して、UE100がどのような動作を行うべきかを規定することが可能である。また、例えば、ForFlowBasedの全てのルールを確認した結果、該当するルールが存在しない場合、Application IDは一致するが他条件(例えば、APNなど)が一致しない場合、あるいは、Application IDは一致しないが、他条件(例えば、APNなど)が一致する場合などに、この「未登録時動作」で示される内容によって、UE100がどのような動作を行うべきかを規定してもよい。
例えば、「未登録時動作」において、「割り当てられるQoSが低くても、N3Gに移行する」という動作を定義することで、従来であれば、全てのルールがIPフローを移行するための条件を満たさない場合には3Gに残るように処理されていたケース(例えば、図8AのステップS8017や図8BのステップS8119を参照)においても、UE100は、N3Gネットワーク300に移行することを決定できるようになる。また、図12では不図示であるが、「Routing Rule」に示されるネットワーク(例えば、3GやN3G)にIPフローを移行するようにしてもよい。
なお、図12に図示されている拡張ISRPでは、「未登録時動作」が「ForFlowBased」直下に追加されているが、他の任意の箇所に追加してもよい。
続いて、図12に示す拡張ISRPを保持するUE100が、例えば、移動中にN3Gネットワーク300を検出した際に、3Gネットワーク200からN3Gネットワーク300にIPフローを移行する場合の動作の一例について、図13を用いて説明する。
図13において、UE100は、最初に3Gネットワーク200経由でPGW410とPDNコネクションを確立済みとし(ステップS13001)続いて、N3Gネットワーク300を検出したとする(ステップS13003)。ここで、UE100が保持している全てのISRPを確認した結果、IPフローに対応したISRPが存在しない場合には、UE100は、ISRPの「未登録時動作」を確認する(図13のステップS13005)。なお、上述のように、UE100は、例えば、該当するルールが存在しない場合に「未登録時動作」を確認してもよく、あるいは、Application IDや別の特定の条件のみが一致するISRPが存在する場合に「未登録時動作」を確認してもよい。
「未登録時動作」を確認したUE100は、「未登録時動作」によって規定されている内容に従った動作を実行する。「未登録時動作」には、オペレータが所望する任意の動作が規定されている。オペレータは、「未登録時動作」として、例えば「N3Gネットワーク300にIPフローを移行」、「3Gネットワーク200経由のIPフローを維持」、「ANDSFポリシ(ISRP)を更新」などの動作を規定することが可能であり、さらには、「UE100の実装に任せる」ことを明示的に規定してもよい。また、図12では不図示である「Routing Rule」と組み合わせて規定してもよい。例えば、「Routing Rule」に示されるネットワーク(例えば、3Gネットワーク200やN3Gネットワーク300)にIPフローを移行すると規定してもよい。
また、例えば「N3Gネットワーク300に移行した後のIPフローに対してQoSが満たされない場合であっても、N3Gネットワーク300にIPフローを移行」、「N3Gネットワーク300に移行した後のIPフローに対してQoSが満たされない場合には、3Gネットワーク200経由で転送」、「N3Gネットワーク300にIPフローを移行するとともに、ネットワークにApplication IDを通知して、新たなANDSFポリシ(ISRP)を取得」などのように、より詳細な条件を付加したり、複数の条件を組み合わせたりしてもよい。例えば、異なるN3Gオペレータ間においても、オペレータ間でローミング合意が結ばれている場合、Wi−Fiローミング可能な環境になる(HS2.0とも呼ばれる)。そのようなHS2.0でN3Gネットワーク300が構築されている環境では、HS2.0をサポートするAP310からUE100に対して通知されるN3Gネットワーク300における上り/下りの回線速度や混雑度合いを用いて、3Gネットワーク200経由/N3Gネットワーク300経由でIPフローを転送するか否かをUE100によって判断させるために、オペレータが所望する回線速度(例えば、上り1Mbps、又は、混雑度合い50%など)や混雑度合いを明示的に規定してもよい。なお、この場合、UE100もHS2.0をサポートしている必要がある。
また、例えば、「未登録時動作」を確認した結果、UE100がN3Gネットワーク300にIPフローを移行することを決定した場合(例えば、QoSは満たされていないが、「未登録時動作」に従ってN3Gネットワーク300にIPフローを移行することを決定した場合など)、UE100はN3Gネットワーク300のAP310経由でPGW410との間に通信経路を確立するためのリクエストメッセージ(Session確立リクエスト)を送信する(図13のステップS13007)。また、UE100は、「未登録時動作」に規定されている動作に従って、例えば、アプリケーションのApplication IDをリクエストメッセージ内に格納して、このApplication IDに関する新たなISRPをネットワークに要求してもよい。Application IDを通知して新たなISRPをリクエストする動作は、UE100が保持しているISRPに登録されていないアプリケーション(すなわち、このアプリケーションに対応するISRPをUE100が保持していない状態)であって、ANDSFサーバ420ではそのアプリケーションを管理している場合(例えば、アプリケーションはApplication IDとして管理できる体制ではあるが、UE100に以前通知したISRPには反映されていない状態)などに有効である。ANDSFサーバ420は、ANDSFサーバ420においてはサポート済みのアプリケーションであったが、ISRPに反映させてUE100には未だ通知していなかった場合、そのApplication IDを反映させた新たなISRPを格納したレスポンスメッセージ(Session確立許可レスポンス)をUE100に返信することができる(図13のステップS13009)。UE100は、新たに取得したISRPに基づいて、3Gネットワーク200及びN3Gネットワーク300のどちらを選択すべきかを再度判断してもよい。このとき、例えば、新たに取得したISRPに3Gネットワーク200へIPフローを戻すように記載されている場合には、UE100は、このルールに従って、3Gネットワーク200へIPフローを戻す。
なお、UE100からの通信路確立要求メッセージにApplication IDが含まれている場合、それを処理するPGW410などのネットワーク装置は、その時点のオペレータポリシ(例えば、別途ANDSFサーバ420から取得したり、ANDSFサーバ420がオペレータポリシ・ルールを取得するのと同じサーバから取得したりする)に従って、セッション確立可否を判定してもよい。例えば、UE100から通知されたApplication IDをN3Gネットワーク300経由で利用できないポリシが確認された場合は、セッション確立を拒否する応答をUE100に返す(セッション確立拒否を示す情報(例えばフラグなど)を応答メッセージに付加してもよい)。これにより、UE100は当該セッションを3Gネットワーク200経由に直ちに振り戻して、迅速なセッション(コネクション)の回復を達成できる。
なお、図13に図示されているシーケンスは、UE100のIPフローに関連したアプリケーションが、ISRPのApplication IDと一致せず、「未登録時動作」として「N3Gネットワーク300にIPフローを移行するとともに、Session確立リクエストにApplication IDを挿入して送信し、新たなANDSFポリシ(ISRP)を取得」という動作が規定されている一例を図示したものである。ステップS13005で「未登録時動作」を確認したUE100は、基本的に、この「未登録時動作」に従って様々な処理を実行することが可能である。ただし、UE100の処理は「未登録時動作」の内容に制限されるわけではなく、「未登録時動作」の内容に反しない範囲において、その他の処理を実行してもよい。
また、図13に図示されているシーケンスでは、UE100は、N3Gネットワーク300経由の通信経路確立処理を利用して、新たなISRPを要求しているが、例えば、「未登録時動作」として「ISRP更新処理のみを行う」などの動作が規定されていてもよい。また、図13に図示されているシーケンスでは、ANDSFサーバ420が新たなISRPを格納したレスポンスメッセージを送信しているが、ANDSFサーバ420でこのアプリケーションをサポートしていない場合には、当該アプリケーションのApplication IDが反映されていないISRPをレスポンスメッセージに挿入したり、あるいは、ISRPを格納せずにレスポンスメッセージを返信したりする可能性もある。
上記のように、UE100は、例えば、UE100が保持している拡張ISRPの中に、IPフローに対応するISRPのルールが存在しない場合に、拡張ISRPの中に記載されている「未登録時動作」に従った動作を行うことが可能である。「未登録時動作」にはオペレータがUE100に対して要求する所望の動作が含まれており、これによって、ANDSFサーバ420は、例えば、ISRPを生成する際にサポートしていないアプリケーションや、サポートしているがISRPに反映されていないアプリケーションに対してUE100における所望の動作を示すことができる。
続いて、図14を参照しながら、本開示技術の第2の実施の形態におけるUE100の構成について説明する。図14は、本開示技術の第2の実施の形態におけるUE100の構成の一例を示す図である。
図14に図示されているUE100は、通信処理部1401、ANDSFポリシ処理部1402、未登録時動作確認部1403を有している。なお、図14の通信処理部1401、ANDSFポリシ処理部1402は、図7の通信処理部101、ANDSFポリシ処理部102と同様の機能を有しており、ここでは説明を省略する。
未登録時動作確認部1403は、例えば、ISRPでサポートされていないIPフローを制御する際の動作を決定する機能を有している。ANDSF処理部1402で保持しているISRPの中に、IPフローに対応するISRPが存在しない場合(あるいは、完全に一致していないが、特定の条件が一致するISRPが存在する場合)に、未登録時動作確認部1403は、ISRP内に規定されている「未登録時動作」を確認し、例えば、通信処理部1401などに対して「未登録時動作」で規定された動作を実行するよう指示する。なお、未登録時動作確認部1403は、ANDSFポリシ処理部1402における機能の一部として含まれるように設計されてもよい。
なお、図14には、UE100の機能が機能ブロックによって模式的に図示されているが、図14に図示されている各機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、あるいはこれらの組み合わせによって実現されてもよい。すなわち、UE100の機能は、任意のコンピュータのCPU及びメモリなどのハードウェアや、本開示技術の一態様に係る動作が記述されたプログラムをコンピュータによって実行させることで実現可能である。例えば、図14に図示されているUE100の機能を実現するためのソフトウェアは、後述するUE100に係る処理(例えば、図15に図示されている処理)などをコンピュータに実行させるプログラムを有していてもよい。
次に、図15を参照しながら、図14に図示されている構成を有するUE100に係る処理について、本開示技術の第2の実施の形態において特徴的な処理を中心に説明する。図15は、本開示技術の第2の実施の形態におけるUE100の動作の一例を示すフローチャートである。
図15におけるステップS15001〜S15009は、図8AにおけるステップS8001〜ステップS8009や、図8BにおけるステップS8101〜ステップS8109と同一の処理であり、ここでは説明を省略する。
図15において、IPフローに対応するISRPが見つかった場合には、UE100は、このISRPに基づいて、N3Gネットワーク300にIPフローを移行するか否かを決定する(ステップS15011)。なお、ここでは、説明を明瞭にするため、ISRPには、N3Gネットワーク300にIPフローを移行することが記載されているとする。
また、保持している全てのISRPを検索しても、IPフローに対応するISRPが見つからなかった場合には、UE100は、特定の条件を満たすISRPが存在するか否かを確認する(ステップS15013)。そして、特定の条件を満たすISRPが存在する場合には、ISRP内の「未登録時動作」を実行し(ステップS15015)、一方、特定の条件を満たすISRPが存在しない場合には、非特許文献2に記載されているように、UE100は、実装に依存した処理を実行する(例えば、N3Gネットワーク300に移行せずに3Gネットワーク200経由の転送を維持)(ステップS15017)。
従来の技術によれば、全てのISRPを確認して、該当するISRPのルールが存在しない場合には、非特許文献2に記載されているように、UE100の実装に依存した処理が実行されることになる(例えば、N3Gネットワーク300に移行せずに3Gネットワーク200経由の転送が維持される)。一方、このステップS15013における確認処理は、UE100の実装に依存した処理を実行せずに、UE100が「未登録時動作」を実行するIPフローを選別するための処理である。
IPフローに対して「未登録時動作」を実行するか否かを判断するための条件には、ISRPの「ForFlowBased」に含まれている1つ又は複数の条件(例えば、Application ID、APN、送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信ポートナンバー、受信ポートナンバーなど)のいずれか1つ又は複数を組み合わせて利用することが可能である。例えば、IPフローに係る情報とISRP内に含まれている情報とを比較して、IPフローを転送するアプリケーションのApplication IDは一致しているがAPNが一致していないISRPが存在する場合に、「未登録時動作」を実行してもよい。また、例えば、IPフローを転送するアプリケーションのApplication IDは一致していないがAPNが一致しているISRPが存在する場合に、「未登録時動作」を実行してもよい。また、例えば、IPフローを転送するアプリケーションのApplication IDに一致するISRPが存在しない場合に、「未登録時動作」を実行してもよい。また、図15のステップS15013の処理を行わず、IPフローに対応するISRPが見つからなかった場合には「未登録時動作」を実行してもよい。また、図15のステップS15013の処理は、UE100が「未登録時動作」を実行するIPフローを選別するための処理であり、適切に選別を行うためにワイルドカードによる一致は除外してもよい(すなわち、不一致であるとみなしてもよい)。
続いて、図16を参照しながら、本開示技術の第2の実施の形態におけるANDSFサーバ420の構成について説明する。図16は、本開示技術の第2の実施の形態におけるANDSFサーバ420の構成の一例を示す図である。図16に図示されているANDSFサーバ420は、通信処理部1601、ANDSFポリシ生成部1602、未登録時動作決定部1603を有している。なお、図16の通信処理部1601、ANDSFポリシ生成部1602は、図11の通信処理部421、ANDSFポリシ生成部422と同様の機能を有しており、ここでは説明を省略する。
未登録時動作決定部1603は、例えば、UE100がISRPに未登録のアプリケーションやAPNなどを利用する場合に、ネットワークがUE100に対して要求する動作(未登録時動作)を決定する機能を有する。なお、未登録時動作決定部1603は、ANDSFポリシ生成部1602における機能の一部として含まれるように設計されてもよい。
また、ANDSFサーバ420が、図12に示す拡張ISRPをUE100に通知する手順は、本開示技術の第1の実施の形態と同様に、例えば、非特許文献2で開示される手順は、例えば、非特許文献2で開示される手順(8.5.1章の“Handover between 3GPP Access and Trusted / Untrusted Non−3GPP IP Access with access network discovery and selection”や、8.2.2章の“3GPP Access to Trusted Non−3GPP IP Access Handover with PMIPv6 on S2a”など)と同一であり、ここでは説明を省略する。
従来の技術によれば、例えば、ISRPに未登録のアプリケーションのIPフローを制御することはできず、該当するISRPのルールが存在しない場合におけるIPフローのネットワーク選択は、UE100の実装に従って実行される(非特許文献2を参照)。
一方、本開示技術の第2の実施の形態によれば、UE100内に未登録時動作確認部1403を設けることで、サポートされていないアプリケーションやAPNを利用したIPフローや、サポート済であるがISRPに反映されていないアプリケーションやAPNのIPフローなど、ISRPの条件と一致しないIPフローを制御する場合に、UE100は、ネットワークから要求される動作(未登録時動作)を実施することができる。
また、上述の第1の実施の形態と第2の実施の形態とを組み合わせることも可能である。この場合、拡張ISRPは、図5に示す拡張ISRPの構造(「オペレータ要求QoS」を有する構造)と、図12に示す拡張ISRPの構造(「未登録時動作」を有する構造)とを組み合わせたものとなる。また、UE100の構成は、図7に示す構成と図14に示す構成を組み合わせたものとなり、ANDSFサーバ420の構成は、図11に示す構成と図16に示す構成とを組み合わせたものとなる。また、UEの動作は、図8AのステップS8009又は図8BのステップS8109で全てのISRPの検索が完了した後、図15のステップS15013に進み、特定の条件を満たすISRPが存在する場合には、「未登録時動作」を実行する。
なお、本開示技術の一態様では、さらに、前記移行後のパケットフローの品質条件が前記ポリシ処理部で特定された前記ポリシ情報に含まれている品質条件を満たすことが確認された場合に、前記第1接続ポイント経由の前記パケットフローを前記第2接続ポイントへ移行する処理を開始してもよい。
また、本開示技術の一態様では、さらに、前記第1接続ポイント経由の前記パケットフローを前記第2接続ポイントへ移行する処理を開始し、前記パケットフローの移行処理中又は移行処理完了後に、前記移行後のパケットフローの品質条件を取得してもよい。
また、本開示技術の一態様では、さらに、前記パケットフローの移行処理完了後に、前記移行後のパケットフローの品質条件が前記ポリシ処理部で特定された前記ポリシ情報に含まれている品質条件を満たさないことが確認された場合には、前記パケットフローを前記第1接続ポイント経由に戻してもよい。
また、本開示技術の一態様では、さらに、保持している前記ポリシ情報の中に前記パケットフローに対応するポリシ情報が存在しない場合に、前記ポリシ情報に含まれている所定の動作を実施してもよい。
また、本開示技術の一態様では、さらに、前記ポリシ情報に含まれている前記所定の動作として、前記第1接続ポイント及び前記第2接続ポイントのいずれか一方を経由した前記パケットフローの転送が規定されていてもよい。
また、本開示技術の一態様では、さらに、前記ポリシ情報に含まれている前記所定の動作として、新たなポリシ情報の取得が規定されていてもよい。
また、本開示技術の一態様では、さらに、前記新たなポリシ情報を取得する際、前記パケットフローを転送しているアプリケーションの識別子を前記ポリシ情報の管理サーバへ通知してもよい。
また、本開示技術の一態様では、さらに、前記新たなポリシ情報を取得した場合には、前記新たなポリシ情報に基づいて、前記第1接続ポイント及び前記第2接続ポイントのどちらを経由して前記パケットフローの転送を行うか判断してもよい。
また、本開示技術の一態様では、さらに、前記ポリシ情報に含まれている前記所定の動作として、前記第2接続ポイントへの前記パケットフローの移行、及び、新たなポリシ情報の取得が規定されていてもよい。
また、本開示技術の一態様では、さらに、前記第2接続ポイントへ前記パケットフローを移行するために送信するメッセージに、前記パケットフローを転送しているアプリケーションの識別子を挿入してもよい。
また、本開示技術の一態様では、さらに、前記第1接続ポイントネットワークが携帯電話ネットワークから提供され、前記第2ネットワークが非携帯電話ネットワークから提供され、前記ポリシ情報がANDSFポリシのISRPであってもよい。
また、本開示技術の一態様は、ネットワーク上に配置されるネットワーク装置であって、
1つ又は複数のネットワークから提供される複数の接続ポイントに接続可能な通信端末に対して提供するためのポリシ情報であって、前記複数の接続ポイントの選択条件が記載された前記ポリシ情報に、前記通信端末のパケットフローに関して最低限必要とされる品質条件を挿入するポリシ情報生成部を有するネットワーク装置を含むことができる。
また、本開示技術の一態様では、前記ポリシ情報生成部が、さらに、前記通信端末のパケットフローに対応するポリシ情報が存在しない場合に実施されるべき所定の動作を前記ポリシ情報に挿入するネットワーク装置を含むことができる。
また、本開示技術の一態様は、1つ又は複数のネットワークから提供される接続ポイントに接続可能な通信端末であって、
前記複数の接続ポイントの選択条件が記載されたポリシ情報を保持するとともに、前記複数の接続ポイントのうちの第1接続ポイント経由でパケットフローの転送を行っている状態で前記複数の接続ポイントのうちの第2接続ポイントを検出した場合に、保持している前記ポリシ情報の中から前記パケットフローに対応するポリシ情報を検索するポリシ処理部と、
保持している前記ポリシ情報の中に前記パケットフローに対応するポリシ情報が存在しない場合に、前記ポリシ情報に含まれている所定の動作を実施する未登録動作実施部とを、
有する通信端末を含むことができる。
また、例えば、上記の本開示技術に係る各態様は適宜組み合わせることが可能である。また、本開示内容の一態様は、通信端末、ネットワーク装置に加えて、これらの装置を含む通信システム、通信端末やネットワーク装置によって実行される方法、この方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、及び、このプログラムを記録した記録媒体などによって実現されてもよい。
また、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロック、及び、シーケンスチャートやフローチャートから読み取ることができる各処理は、ハードウェア、ソフトウェア、あるいはこれらの組み合わせによって実現されてもよい。例えば、図7、11、14、16などに図示されている各装置に含まれる機能ブロック、あるいは、同等の機能を有する各処理部は、任意のコンピュータのCPU及びメモリ並びに通信インタフェースなどのハードウェアによって実現されてもよい。また、各機能に係る動作が記述されたプログラムをコンピュータによって実行させることで、各機能ブロックや各処理部が実現されてもよい。
また、上記の各実施の形態の説明では、3GからN3Gネットワークへの切り替えを例としたが、N3Gネットワーク300から3Gネットワーク200への切り替えや、N3Gネットワーク300間の切り替えにおいても本開示技術を同様に適用することができる。特にN3Gネットワーク300間の切り替えにおいては、同じアクセスタイプ(例えばWLAN)で異なるアクセスポイントAP(BSSID(Basic Service Set Identifier)により識別する)や異なるSSIDへの切り替え、また異なるアクセスタイプ(例えばWLAN、WiMAXなど)の間の切り替えなど、N3Gネットワーク300を経由した別のアクセス態様への移行が対象となり得る。これにより、N3Gネットワーク300経由の通信の状況が悪くなってきたときに、通信状況が比較的良い3Gネットワーク200にIPトラフィックフローを移行させる制御や、N3Gネットワーク300経由の別のアクセス態様にIPトラフィックフローを移行させる制御が可能となり、ユーザ利便性の向上を図ることができる。
また、本開示技術では、3Gネットワーク200のオペレータ(3Gオペレータ)が3Gネットワーク200及びN3Gネットワーク300の両ネットワークを提供していることを前提としていたが、HS2.0でN3Gネットワーク300が構築されるような環境(例えば、NGH(Next Generation Hotspot)とも呼ばれる)においては、必ずしも3Gオペレータが3Gネットワーク200及びN3Gネットワーク300の両ネットワークを提供する必要はない。つまり、図1のN3Gネットワーク300が、3Gネットワーク200を提供する3Gオペレータとは異なるオペレータによって管理されている環境においても、本開示技術は適用できる。しかし、その場合、例えば、3Gネットワーク200からN3Gネットワーク300へのIPフローの移行によるQoSやモビリティを保証する合意(アグリーメント)が、その3Gネットワーク200のオペレータ(3Gオペレータ)とN3Gネットワーク300のオペレータ(N3Gオペレータ)との間で結ばれている必要がある。このように、3GオペレータとN3Gオペレータが各々のネットワークを提供する場合、UE100はN3Gネットワーク300経由でIPトラフィックフローを転送する際、N3Gネットワーク300からEPC400を経由せずにIPトラフィックフローを転送することができる。つまり、UE100はN3Gネットワーク300から外部ネットワーク(PDN)に直接アクセスすることができる。
また、上記の本開示技術の各実施の形態の説明で用いた機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本開示技術は、例えば、通信端末(UE)が通信に適した接続ポイント又はネットワークを選択できるようになるという効果を有し、複数のネットワークに接続可能な通信端末(UE)が、ネットワークを選択するための技術に適用可能である。
100 通信端末(UE)
101、421、1401、1601 通信処理部
102、1402、1602 ANDSFポリシ処理部
103 オペレータ要求QoS確認部
200 3Gネットワーク(E−UTRAN)
210 基地局(eNB)
300 N3Gネットワーク(WLAN)
310 AP(アクセスポイント)
400 EPC(コアネットワーク)
410 PGW
420 ANDSFサーバ
422 ANDSFポリシ生成部
500 PDN
1403 未登録時動作確認部
1603 未登録時動作決定部

Claims (15)

  1. 1つ又は複数のネットワークから提供される複数の接続ポイントに接続可能な通信端末であって、
    前記複数の接続ポイントの選択条件が記載されたポリシ情報を保持するとともに、前記複数の接続ポイントのうちの第1接続ポイント経由でパケットフローの転送を行っている状態で前記複数の接続ポイントのうちの第2接続ポイントを検出した場合に、保持している前記ポリシ情報の中から前記パケットフローに対応するポリシ情報を検索するポリシ処理部と、
    前記第2接続ポイントに前記パケットフローを移行した場合に割り当てられる移行後のパケットフローの品質条件が、前記ポリシ処理部で特定された前記ポリシ情報に含まれている品質条件を満たすか否かを確認する品質確認部とを、
    有する通信端末。
  2. 前記移行後のパケットフローの品質条件が前記ポリシ処理部で特定された前記ポリシ情報に含まれている品質条件を満たすことが確認された場合に、前記第1接続ポイント経由の前記パケットフローを前記第2接続ポイントへ移行する処理を開始する請求項1に記載の通信端末。
  3. 前記第1接続ポイント経由の前記パケットフローを前記第2ネットワークへ移行する処理を開始し、前記パケットフローの移行処理中又は移行処理完了後に、前記移行後のパケットフローの品質条件を取得する請求項1に記載の通信端末。
  4. 前記パケットフローの移行処理完了後に、前記移行後のパケットフローの品質条件が前記ポリシ処理部で特定された前記ポリシ情報に含まれている品質条件を満たさないことが確認された場合には、前記パケットフローを前記第1接続ポイント経由に戻す請求項3に記載の通信端末。
  5. 保持している前記ポリシ情報の中に前記パケットフローに対応するポリシ情報が存在しない場合に、前記ポリシ情報に含まれている所定の動作を実施する未登録動作実施部を有する請求項1に記載の通信端末。
  6. 前記ポリシ情報に含まれている前記所定の動作として、前記第1接続ポイント及び前記第2接続ポイントのいずれか一方を経由した前記パケットフローの転送が規定されている請求項5に記載の通信端末。
  7. 前記ポリシ情報に含まれている前記所定の動作として、新たなポリシ情報の取得が規定されている請求項5に記載の通信端末。
  8. 前記新たなポリシ情報を取得する際、前記パケットフローを転送しているアプリケーションの識別子を前記ポリシ情報の管理サーバへ通知する請求項7に記載の通信端末。
  9. 前記新たなポリシ情報を取得した場合には、前記新たなポリシ情報に基づいて、前記第1接続ポイント及び前記第2接続ポイントのどちらを経由して前記パケットフローの転送を行うか判断する請求項7に記載の通信端末。
  10. 前記ポリシ情報に含まれている前記所定の動作として、前記第2接続ポイントへの前記パケットフローの移行、及び、新たなポリシ情報の取得が規定されている請求項5に記載の通信端末。
  11. 前記第2接続ポイントへ前記パケットフローを移行するために送信するメッセージに、前記パケットフローを転送しているアプリケーションの識別子を挿入する請求項10に記載の通信端末。
  12. 前記第1接続ポイントが携帯電話ネットワークから提供され、前記第2接続ポイントが非携帯電話ネットワークから提供され、前記ポリシ情報がANDSFポリシのISRPである請求項1に記載の通信端末。
  13. ネットワーク上に配置されるネットワーク装置であって、
    1つ又は複数のネットワークから提供される複数の接続ポイントに接続可能な通信端末に対して提供するためのポリシ情報であって、前記複数の接続ポイントの選択条件が記載された前記ポリシ情報に、前記通信端末のパケットフローに関して最低限必要とされる品質条件を挿入するポリシ情報生成部を有するネットワーク装置。
  14. 前記ポリシ情報生成部が、さらに、前記通信端末のパケットフローに対応するポリシ情報が存在しない場合に実施されるべき所定の動作を前記ポリシ情報に挿入する請求項13に記載のネットワーク装置。
  15. 前記ポリシ情報がANDSFポリシのISRPである請求項13に記載のネットワーク装置。
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