JP2013229524A - 多層配線基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ビア抜けを確実に防止することができ、接続信頼性に優れた多層配線基板を提供すること。
【解決手段】多層配線基板10は、複数の樹脂絶縁層33〜36及び複数の導体層42を交互に積層して多層化したビルドアップ構造を有する。樹脂絶縁層33〜36は樹脂絶縁材料50の内層部にガラスクロス51を含む。樹脂絶縁層33〜36の樹脂絶縁材料50にビア穴43が形成され、ガラスクロス51においてビア穴43に対応する位置に透孔52が形成されている。ガラスクロス51の透孔52の開口縁となる部位は、ビア穴43の内壁面より内側に突出するとともに、ビア導体44の側部に食い込んでいる。ビア穴43の内径は、ビア穴43の内壁面のうちガラスクロス51に隣接する領域で最も大きくなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の樹脂絶縁層及び複数の導体層を交互に積層して多層化したビルドアップ構造を有する多層配線基板及びその製造方法に関するものである。
近年、電気機器、電子機器等の小型化に伴い、これらの機器に搭載される多層配線基板等にも小型化や高密度化が要求されている。この多層配線基板としては、複数の樹脂絶縁層と複数の導体層とを交互に積層一体化する、いわゆるビルドアップ法にて製造された配線基板が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の多層配線基板において、樹脂絶縁層の下層導体層と上層導体層とは、樹脂絶縁層内に形成されたビア導体を介して接続されている。
より詳しくは、特許文献1の多層配線基板では、樹脂絶縁層は樹脂絶縁材料中にガラスクロスを含んでいる。そして、樹脂絶縁層において、その厚さ方向に貫通形成されたビア穴の内壁面からガラスクロスが突出するとともに、ビア穴内に形成されたビア導体の側部にガラスクロスが食い込んでいる。この構成によって、ビア穴内からビア導体が抜け落ちることが防止される。
特開2009−246358号公報
ところが、特許文献1の多層配線基板において、ビア穴は、逆円錐台状に形成されており、一方の開口部から他方の開口部に向けて拡径している。従って、この多層配線基板が反って過度なストレスが加わった場合、特に、ビア穴において直径が小さな開口部側から直径が大きな開口部側に向けてビア導体にストレスが加わった場合には、ビア孔内に形成されたビア導体がビア孔内から抜けるといったビア抜けの問題が生じることが懸念される。このため、更なる改良を加え、接続信頼性を向上させた多層配線基板が望まれている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ビア抜けを確実に防止することができ、接続信頼性に優れた多層配線基板を提供することにある。また、別の目的は、上記多層配線基板を製造するのに好適な多層配線基板の製造方法を提供することにある。
そして上記課題を解決するための手段(手段1)としては、複数の樹脂絶縁層及び複数の導体層を交互に積層して多層化したビルドアップ構造を有し、前記樹脂絶縁層のうちの少なくとも1層は樹脂絶縁材料の内層部に無機繊維層を含み、当該樹脂絶縁層の樹脂絶縁材料にビア穴が形成され、前記無機繊維層において前記ビア穴に対応する位置に透孔が形成され、前記ビア穴内及び前記透孔内に前記導体層間を電気的に接続するビア導体が形成されている多層配線基板であって、前記無機繊維層の前記透孔の開口縁となる部位は、前記無機繊維層に隣接する前記ビア穴の内壁面より内側に突出するとともに、前記ビア穴の内径は、前記ビア穴の内壁面のうち前記無機繊維層に隣接する領域において最も大きくなっていることを特徴とする多層配線基板がある。
手段1に記載の発明によると、無機繊維層の透孔の開口縁がビア穴の内壁面より内側に突出しているため、その無機繊維層の突出部をビア導体の側部に食い込ませることができる。このため、ビア穴内に形成されたビア導体がビア穴内から抜けるといったビア抜けを防止することができる。さらに、ビア穴の内径は、ビア穴の内壁面のうち無機繊維に隣接する領域で最も大きくなっている。この場合、ビア穴は外層側開口部及び内層側開口部が窄まった形状となるため、ビア抜けを確実に防止することができ、多層配線基板の接続信頼性を高めることができる。
無機繊維層を含む樹脂絶縁層は、粒状の無機材料を0%以上40%未満の重量割合で含んでいてもよい。また、粒状の無機材料を0%として無機材料を含まずに樹脂絶縁層を形成してもよい。このようにすると、ビア穴のレーザ穴加工を行う場合に、樹脂絶縁層のエネルギー吸収率が無機繊維層よりも高くなり、無機繊維層における透孔近傍の樹脂絶縁層が効率よく加工される。この結果、無機繊維層に隣接する領域において内径が最も大きくなるようビア穴を形成することが可能となる。
無機繊維層に隣接するビア穴の内壁面より内側に突出する無機繊維層の平均突出長は、ビア穴の内径(最大径部位の内径)の1/3以下であってもよい。また、透孔の平均内径は、ビア穴における最大径部位の内径の1/3以上であってもよい。このようにすると、無機繊維層をビア導体の側部に確実に食い込ませることができ、ビア抜けを防止することができる。
ビア導体は、ビア穴内及び透孔内を充填してなるフィルドビア導体であってもよい。また、ビア導体は、ビア穴の内壁面に沿って形成され、内側に窪みを有するコンフォーマルビア導体であってもよい。さらに、コンフォーマルビア導体の内側の窪みに樹脂絶縁層の一部が充填されていてもよい。
ビア穴は、外層側開口部及び内層側開口部を有するとともに、外層側開口部からビア穴における最大径部位に向かって徐々に大径となる第1テーパ面と、ビア穴における最大径部位から内層側開口部に向かって徐々に小径となる第2テーパ面と、を有していてもよい。この場合、ビア穴及びビア導体は断面略六角形状(断面算盤玉状)となり、ビア抜けを確実に防止することができる。なお、ビア穴及びビア導体の形状としては、湾曲した側面を有する俵状の形状、角度の異なる複数の傾斜した側面や段差状の側面を有する多角形状等であってもよい。
樹脂絶縁層は、無機繊維層を厚さ方向の略中央部に有してもよい。このようにすると、無機繊維層が樹脂絶縁層の表面から露出することがなく、その無機繊維層を樹脂絶縁層の内層部に確実に含有させることができる。また、ビア穴の内壁面において略中央部から無機繊維層が突出するため、ビア抜けを確実に防止することができる。さらに、樹脂絶縁層の厚さ方向の略中央部に無機繊維層を有する場合、断面略六角形状(断面算盤玉状)のビア穴及びビア導体を確実に形成することができる。
無機繊維層に形成される透孔の大きさは、ビア穴よりも小さければ特に限定されるものではない。例えば、透孔の平均内径は、ビア穴における外層側開口径及び内層側開口径より小さくてもよい。このようにすると、透孔の開口縁をビア導体の側部に確実に食い込ませることができ、ビア抜けを確実に防止することができる。
ビア穴における外層側開口径は内層側開口径よりも大きくてもよい。この場合、めっきを行う際に外層側開口部を介してビア穴内にビア導体を確実に形成することができる。
樹脂絶縁層を構成する樹脂絶縁材料は、絶縁性、耐熱性、耐湿性等を考慮して適宜選択することができる。樹脂絶縁材料の好適例としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂等が挙げられる。
また、上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、手段1に記載の多層配線基板の製造方法であって、前記樹脂絶縁材料中に前記無機繊維層としてのガラスクロスを含んで構成された前記樹脂絶縁層を前記導体層上に配置する絶縁層配置工程と、前記樹脂絶縁層に対して炭酸ガスレーザを用いたレーザ穴加工を施して、前記樹脂絶縁材料に前記ビア穴を形成するとともに前記ガラスクロスに前記透孔を形成し、その際の加工熱を前記ガラスクロスの平面方向に沿って伝導させて前記透孔の開口縁の周囲の前記樹脂絶縁材料を焼失させることにより、前記ビア穴の最大径部位を形成するビア穴形成工程と、めっきを行って前記ビア穴内及び前記透孔内に前記ビア導体を形成するビア導体形成工程とを含むことを特徴とする多層配線基板の製造方法がある。
従って、手段2に記載の発明によると、絶縁層配置工程でガラスクロスを含んで構成された樹脂絶縁層を導体層上に配置した後、ビア穴形成工程が行われる。このビア穴形成工程では、樹脂絶縁層に対して炭酸ガスレーザを用いたレーザ穴加工を施すことにより、樹脂絶縁材料にビア穴が形成されるとともにガラスクロスに透孔が形成される。このとき、加工熱がガラスクロスの平面方向に沿って伝導される。炭酸ガスレーザのエネルギー吸収率は、ガラスクロスよりも樹脂絶縁材料の方が高いため、ガラスクロスを伝導した加工熱によって透孔の開口縁の周囲の樹脂絶縁材料が焼失される。この結果、ビア穴内において、ガラスクロスに隣接する領域に最大径部位が形成される。この後、ビア導体形成工程にてめっきを行うことでビア穴内及び透孔内にビア導体が形成される。このようにすると、ビア抜けを確実に防止することができ、接続信頼性に優れた多層配線基板を製造することができる。
本実施の形態における多層配線基板の概略構成を示す断面図。 樹脂絶縁層におけるビア穴及びビア導体を示す拡大断面図。 多層配線基板の製造方法におけるコア基板形成工程を示す説明図。 多層配線基板の製造方法における絶縁層配置工程を示す説明図。 多層配線基板の製造方法におけるビア穴形成工程を示す説明図。 多層配線基板の製造方法におけるビア導体形成工程を示す説明図。 多層配線基板の製造方法におけるビルドアップ工程を示す説明図。 本実施の形態のビア穴及びビア導体のSEM写真を示す説明図。 別の実施の形態における多層配線基板の概略構成を示す断面図。
以下、本発明を多層配線基板に具体化した一実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施の形態の多層配線基板10は、コア基板11と、コア基板11のコア主面12(図1では上面)上に形成される第1ビルドアップ層31と、コア基板11のコア裏面13(図1では下面)上に形成される第2ビルドアップ層32とからなる。
コア基板11は、例えば補強材としてのガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させてなる樹脂絶縁材(ガラスエポキシ材)にて構成されている。コア基板11における複数個所には厚さ方向に貫通するスルーホール用孔15(貫通孔)が形成されており、スルーホール用孔15内にはスルーホール導体16が形成されている。スルーホール導体16は、コア基板11のコア主面12側とコア裏面13側とを接続している。なお、スルーホール導体16の内部は、例えばエポキシ樹脂などの閉塞体17で埋められている。また、コア基板11のコア主面12及びコア裏面13には、銅からなる導体層41がパターン形成されており、各導体層41は、スルーホール導体16に電気的に接続されている。
コア基板11のコア主面12上に形成された第1ビルドアップ層31は、熱硬化性樹脂(樹脂絶縁材料としてのエポキシ樹脂)を主体とした複数の樹脂絶縁層33,35と、銅からなる複数の導体層42とを交互に積層したビルドアップ構造を有している。樹脂絶縁層35上における複数箇所には、端子パッド45がアレイ状に形成されている。さらに、樹脂絶縁層35の上面は、ソルダーレジスト37によってほぼ全体的に覆われている。ソルダーレジスト37の所定箇所には、端子パッド45を露出させる開口部46が形成されている。そして、開口部46から露出した端子パッド45は、図示しないはんだバンプを介して半導体チップの接続端子に電気的に接続される。また、樹脂絶縁層33及び樹脂絶縁層35内にはビア穴43及びビア導体44がそれぞれ形成されている。各ビア導体44は、導体層41,42及び端子パッド45を相互に電気的に接続している。
コア基板11のコア裏面13上に形成された第2ビルドアップ層32は、上述した第1ビルドアップ層31とほぼ同じ構造を有している。即ち、第2ビルドアップ層32は、熱硬化性樹脂(樹脂絶縁材料としてのエポキシ樹脂)を主体とした複数の樹脂絶縁層34,36と、複数の導体層42とを交互に積層したビルドアップ構造を有している。樹脂絶縁層34及び樹脂絶縁層36内にはビア穴43及びビア導体44がそれぞれ形成されている。樹脂絶縁層36の下面上における複数箇所には、BGA用パッド48がアレイ状に形成されている。また、樹脂絶縁層36の下面は、ソルダーレジスト38によってほぼ全体的に覆われている。ソルダーレジスト38の所定箇所には、BGA用パッド48を露出させる開口部49が形成されている。開口部49から露出したBGA用パッド48は、図示しないはんだバンプを介してマザーボード(外部基板)に電気的に接続される。
本実施の形態の各樹脂絶縁層33〜36は、樹脂絶縁材料50の内層部に無機繊維層としてのガラスクロス51を含む。より詳しくは、各樹脂絶縁層33〜36は、シリカフィラーなどの粒状の無機材料を含まずにガラスクロス51のみを含むビルドアップ材を用いて形成されている。各樹脂絶縁層33〜36の厚さは、40μm程度であり、ガラスクロス51の厚さは15μm程度である。各樹脂絶縁層33〜36において、厚さ方向の略中央部にガラスクロス51が設けられている。
図2に示されるように、樹脂絶縁層33の樹脂絶縁材料50にビア穴43が形成されるとともに、ガラスクロス51においてビア穴43に対応する位置に透孔52が形成されている。そして、ビア穴43内及び透孔52内に導体層41,42間を電気的に接続するビア導体44が形成されている。本実施の形態において、ビア導体44は、ビア穴43内及び透孔52内を充填してなるフィルドビア導体であり、ビア穴43及びビア導体44は、断面略六角形状(断面算盤玉状)に形成されている。
ガラスクロス51において透孔52の開口縁となる部位は、ガラスクロス51に隣接するビア穴43の内壁面より内側に突出するとともに、ビア導体44の側部に食い込んでいる。ビア穴43の内径は、ビア穴43の内壁面においてガラスクロス51に隣接する領域において最も大きくなっている。より詳しくは、ビア穴43は、外層側開口部54及び内層側開口部55を有するとともに、外層側開口部54からビア穴43における最大径部位56に向かって徐々に大径となる第1テーパ面57を有している。また、ビア穴43における最大径部位56から内層側開口部55に向かって徐々に小径となる第2テーパ面58を有している。
本実施の形態において、ガラスクロス51に形成されている透孔52の平均内径は、ビア穴43における外層側開口部54の及び内層側開口部55の口径よりも小さくなっている。さらに、ビア穴43における外層側開口部54の口径は内層側開口部55の口径よりも大きくなっている。具体的には、透孔52の平均内径は30μm程度であり、最大径部位56の口径は70μm程度である。また、外層側開口部54の口径は50μm程度であり、内層側開口部55の口径は40μm程度である。
本実施の形態において、ビア穴43の内壁面より内側に突出しているガラスクロス51の平均突出長は、ビア穴43の内径(最大径部位56の内径)の1/3以下となっている。つまり、ガラスクロス51における透孔52の平均内径は、ビア穴43における最大径部位56の内径の1/3以上となっており、ガラスクロス51がビア導体44の側部に確実に食い込んでいる。
次に、本実施の形態の多層配線基板10の製造方法について述べる。
まず、ガラスエポキシからなる基材の両面に銅箔が貼付された銅張積層板を準備する。そして、ドリル機を用いて孔あけ加工を行い、銅張積層板の表裏面を貫通する貫通孔15を所定位置にあらかじめ形成しておく。そして、銅張積層板の貫通孔15の内面に対する無電解銅めっき及び電解銅めっきを行うことで、貫通孔15内にスルーホール導体16を形成する。
その後、スルーホール導体16の空洞部を絶縁樹脂材料(エポキシ樹脂)で穴埋めし、閉塞体17を形成する。さらに、銅張積層板の銅箔とその銅箔上に形成された銅めっき層とを、例えばサブトラクティブ法によってパターニングする。この結果、図3に示されるように、スルーホール導体16及び導体層41が形成されたコア基板11を得る。
そして、ビルドアップ工程を行うことで、コア基板11のコア主面12の上に第1ビルドアップ層31を形成するとともに、コア基板11のコア裏面13の上にも第2ビルドアップ層32を形成する。
詳しくは、図4に示されるように、コア基板11において各導体層41が形成されたコア主面12及びコア裏面13の上に、樹脂絶縁材料50中にガラスクロス51を含んで構成されたシート状の樹脂絶縁層33,34を配置し、樹脂絶縁層33,34を貼り付ける(絶縁層配置工程)。
その後、炭酸ガスレーザ(COレーザ)を用いてレーザ穴加工を施すことによって樹脂絶縁層33,34の所定の位置にビア穴43を形成するとともにガラスクロス51に透孔52を形成する(ビア穴形成工程)。ここで、炭酸ガスレーザのエネルギー吸収率は、ガラスクロス51よりも樹脂絶縁材料50の方が高い。このため、ガラスクロス51に透孔52を形成する際に加わる加工熱がガラスクロス51をその平面方向に伝導することにより、透孔52の開口縁の周囲の樹脂絶縁材料50が焼失される。この結果、図5に示されるように、ビア穴43内において、ガラスクロス51に隣接する領域で最大径部位56が形成されるとともに、第1テーパ面57及び第2テーパ面58が形成される。また、外層側開口部54側からレーザが照射されて加工されるため、ビア穴43において外層側開口部54の口径D1(外層側開口径)は、内層側開口部55の口径D2(内層側開口径)よりも大きくなる。
次いで、過マンガン酸カリウム溶液などのエッチング液を用いて各ビア穴43内のスミアを除去するデスミア工程を行う。なお、デスミア工程としては、エッチング液を用いた処理以外に、例えばOプラズマによるプラズマアッシングの処理を行ってもよい。
デスミア工程の後、従来公知の手法に従って無電解銅めっき及び電解銅めっきを行うことで、各ビア穴43内にビア導体44を形成する(ビア導体形成工程)。さらに、従来公知の手法(例えばセミアディティブ法)によってエッチングを行うことで、樹脂絶縁層33,34上に導体層42をパターン形成する(図6参照)。
他の樹脂絶縁層35,36及び導体層42についても、上述した樹脂絶縁層33,34及び導体層42と同様の手法によって形成し、樹脂絶縁層33,34上に積層していく。なおここで、樹脂絶縁層35上の導体層42として、複数の端子パッド45が形成され、樹脂絶縁層36上の導体層42として、複数のBGA用パッド48が形成される(図7参照)。
次に、樹脂絶縁層35,36上に感光性エポキシ樹脂を塗布して硬化させることにより、ソルダーレジスト37,38を形成する。その後、所定のマスクを配置した状態で露光及び現像を行い、ソルダーレジスト37,38に開口部46,49をパターニングする。以上の工程を経ることで図1に示す多層配線基板10を製造する。
本発明者は、上記の方法で製造した多層配線基板10について、ビア導体44の軸線上でその厚さ方向に切断し、ビア導体44の切断面を電子顕微鏡(SEM)で観察した。図8には、ビア導体44における切断面のSEM写真60を示している。図8に示されるように、断面略六角形状をなすビア穴43内において、ガラスクロス51が突出してビア導体44の側部に食い込んでおり、ビア穴43の内径は、ビア穴43の内壁面においてガラスクロス51が存在する深さ位置にて最も大きくなっている。さらに、断面略六角形状のビア穴43において、隙間なくビア導体44が形成されており、ビア導体44の密着性が十分に確保されていることが確認された。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態の多層配線基板10では、樹脂絶縁層33〜36はガラスクロス51を内層部に含み、ガラスクロス51の透孔52の開口縁がビア穴43の内壁面から突出するとともにビア導体44の側部に食い込んでいる。このため、ビア穴43内に形成されたビア導体44がビア穴43内から抜けるといったビア抜けを防止することができる。さらに、ビア穴43の内径は、ビア穴43の内壁面においてガラスクロス51に隣接する領域で最も大きくなっている。この場合、ビア穴43は外層側開口部54及び内層側開口部55が窄まった形状となるため、ビア抜けを確実に防止することができる。
(2)本実施の形態の多層配線基板10において、炭酸ガスレーザのエネルギー吸収率は、ガラスクロス51よりも樹脂絶縁材料50の方が高い。このため、レーザ穴加工時において、ガラスクロス51の平面方向に伝導した加工熱によって透孔52の開口縁の周囲の樹脂絶縁材料50が焼失される。この結果、ビア穴43内において、ガラスクロス51に隣接する領域に最大径部位56を確実に形成することができる。
(3)本実施の形態の多層配線基板10では、ビア穴43の内壁面から突出しているガラスクロス51の平均突出長は、ビア穴43の内径の1/3以下である。このようにすると、ガラスクロス51をビア導体44の側部に確実に食い込ませることができ、ビア抜けを防止することができる。
(4)本実施の形態の多層配線基板10では、ガラスクロス51に形成される透孔52の平均内径は、ビア穴43における外層側開口径D1及び内層側開口径D2よりも小さい。この場合、透孔52の開口縁をビア導体44の側部に確実に食い込ませることができる。さらに、ビア穴43における外層側開口径D1は内層側開口径D2よりも大きい。このように外層側開口径D1を大きくすることにより、めっきを行う際に外層側開口部54を介してビア穴43内にフィルドビア導体44を確実に形成することができる。
(5)本実施の形態の多層配線基板10において、樹脂絶縁層33〜36はガラスクロス51を厚さ方向の略中心部に有する。この場合、ガラスクロス51が樹脂絶縁層33〜36の表面から露出することなく、そのガラスクロス51を樹脂絶縁層33〜36に確実に含有させることができる。また、ビア穴43の内壁面における中央部からガラスクロス51が突出するため、ビア抜けを確実に防止することができる。さらに、樹脂絶縁層33〜36において、ガラスクロス51を厚さ方向の略中心部に有するので、断面略六角形状(断面算盤玉状)のビア穴43及びビア導体44を確実に形成することができる。また、ガラスクロス51を含ませることで樹脂絶縁層33〜36の強度を十分に確保することができる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態の多層配線基板10では、全ての樹脂絶縁層33〜36において、断面略六角形状をなす同一形状のビア穴43及びビア導体44が形成されていたが、断面略六角形状のビア穴43及びビア導体44は、樹脂絶縁層33〜36の少なくとも1層に形成されるものであればよい。図9にはその多層配線基板10Aの具体例を示している。図9の多層配線基板10Aにおいて、コア基板11側の樹脂絶縁層33,34は、上記実施の形態と同様にガラスクロス51を含んで構成された絶縁層である。また、それら樹脂絶縁層33,34よりも外層側の樹脂絶縁層35A,36Aは、ガラスクロス51を含まずに構成された樹脂絶縁層である。この多層配線基板10Aでは、コア基板11側の樹脂絶縁層33,34に、断面略六角形状のビア穴43及びビア導体44が形成されている。一方、外層側の樹脂絶縁層35A,36Aには、内層側から外層側に向けて拡径した形状のビア穴43A及びビア導体44Aが形成されている。なおこの場合、樹脂絶縁層33,34,35A,36Aに含まれるガラスクロス51の有無に応じてレーザ照射条件を適宜調整してレーザ穴加工を行うようにする。このように製造しても、多層配線基板10Aにおけるビア導体44の抜けを防止することができ、接続信頼性を高めることができる。
・上記実施の形態の多層配線基板10では、ビア導体44は、ビア穴43内及び透孔52内を完全に埋めるフィルドビア導体であったが、これに限定されるものではなく、ビア穴43内及び透孔52内に、コンフォーマルビア導体を形成してもよい。この場合、ビア穴43及び透孔52の形状に沿って均一な厚さのビア導体が形成され、そのビア導体の内側に形成された窪みに上層側の樹脂絶縁層の一部が充填される。
・上記実施の形態の多層配線基板10では、各樹脂絶縁層33〜36は、シリカフィラーなどの粒状の無機材料を含まずにガラスクロス51のみを含むビルドアップ材を用いて形成されていたが、これに限定されるものではない。ガラスクロス51に加えてシリカフィラーを20重量%以下の割合で含むビルドアップ材を用いて各樹脂絶縁層33〜36を形成してもよい。なおこの場合、シリカフィラーを含ませることで各樹脂絶縁層33〜36の加工性が若干悪くなる。このため、ビア穴43のテーパ面57,58の傾斜は緩やかになるが、ガラスクロス51に隣接する領域において最も大きくなるようビア穴43の内壁面を形成することができる。
・上記実施の形態では、コア基板11を有する多層配線基板10に具体化するものであったが、コア基板11を有しないコアレス配線基板に本発明を具体化してもよい。
・上記実施の形態における多層配線基板10の形態は、BGA(ボールグリッドアレイ)のみに限定されず、例えばPGA(ピングリッドアレイ)やLGA(ランドグリッドアレイ)等の配線基板に本発明を適用させてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)手段1において、前記樹脂絶縁層は、粒状の無機材料を含まずに形成されることを特徴とする多層配線基板。
(2)手段1において、前記樹脂絶縁層は、前記無機繊維層を厚さ方向の略中央部に有することを特徴とする多層配線基板。
(3)手段1において、前記樹脂絶縁層の厚さが50μm以下であることを特徴とする多層配線基板。
(4)手段1において、前記透孔の平均内径は、前記ビア穴における最大径部位の内径の1/3以上であることを特徴とする多層配線基板。
(5)手段1において、前記透孔の平均内径は、前記ビア穴における外層側開口径及び内層側開口径よりも小さいことを特徴とする多層配線基板。
(6)手段1において、前記ビア穴における外層側開口径は内層側開口径よりも大きいことを特徴とする多層配線基板。
(7)手段1において、前記ビア穴は断面略六角形状であることを特徴とする多層配線基板。
(8)手段1において、前記ビア穴は断面算盤玉状であることを特徴とする多層配線基板。
10,10A…多層配線基板
33〜36…樹脂絶縁層
42…導体層
43…ビア穴
44…ビア導体
50…樹脂絶縁材料
51…無機繊維層としてのガラスクロス
52…透孔
54…外層側開口部
55…内層側開口部
56…最大径部位
57…第1テーパ面
58…第2テーパ面

Claims (6)

  1. 複数の樹脂絶縁層及び複数の導体層を交互に積層して多層化したビルドアップ構造を有し、前記樹脂絶縁層のうちの少なくとも1層は樹脂絶縁材料の内層部に無機繊維層を含み、当該樹脂絶縁層の樹脂絶縁材料にビア穴が形成され、前記無機繊維層において前記ビア穴に対応する位置に透孔が形成され、前記ビア穴内及び前記透孔内に前記導体層間を電気的に接続するビア導体が形成されている多層配線基板であって、
    前記無機繊維層の前記透孔の開口縁となる部位は、前記無機繊維層に隣接する前記ビア穴の内壁面より内側に突出するとともに、
    前記ビア穴の内径は、前記ビア穴の内壁面のうち前記無機繊維層に隣接する領域において最も大きくなっている
    ことを特徴とする多層配線基板。
  2. 前記無機繊維層を含む前記樹脂絶縁層は、粒状の無機材料を0%以上40%未満の重量割合で含むことを特徴とする請求項1に記載の多層配線基板。
  3. 前記無機繊維層に隣接する前記ビア穴の前記内壁面より内側に突出する前記無機繊維層の平均突出長は、前記ビア穴の内径の1/3以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の多層配線基板。
  4. 前記ビア導体は、前記ビア穴内及び前記透孔内を充填してなるフィルドビア導体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の多層配線基板。
  5. 前記ビア穴は、外層側開口部及び内層側開口部を有するとともに、前記外層側開口部から前記ビア穴における最大径部位に向かって徐々に大径となる第1テーパ面と、前記ビア穴における最大径部位から前記内層側開口部に向かって徐々に小径となる第2テーパ面と、を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の多層配線基板。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の多層配線基板の製造方法であって、
    前記樹脂絶縁材料中に前記無機繊維層としてのガラスクロスを含んで構成された前記樹脂絶縁層を前記導体層上に配置する絶縁層配置工程と、
    前記樹脂絶縁層に対して炭酸ガスレーザを用いたレーザ穴加工を施して、前記樹脂絶縁材料に前記ビア穴を形成するとともに前記ガラスクロスに前記透孔を形成し、その際の加工熱を前記ガラスクロスの平面方向に沿って伝導させて前記透孔の開口縁の周囲の前記樹脂絶縁材料を焼失させることにより、前記ビア穴の最大径部位を形成するビア穴形成工程と、
    めっきを行って前記ビア穴内及び前記透孔内に前記ビア導体を形成するビア導体形成工程と
    を含むことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
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