JP2013229240A - 導電性粒子及びその製造方法 - Google Patents

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征宏 有福
Akitsugu Tashiro
了嗣 田代
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猛 堀内
Kunihiko Akai
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Abstract

【課題】
安価で、導電性及び導電安定性に優れた導電性粒子、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】
バインダ樹脂及び導電性微粉末から少なくとも構成される複合粒子と、該複合粒子の表面に形成された少なくとも1層の金属めっき層と、を有する導電性粒子であって、前記導電性微粉末の平均粒径が、前記複合粒子の平均粒径の0.0002〜0.6倍である、導電性粒子。
【選択図】図2

Description

本発明は、安価で、導電性及び導電安定性に優れた導電性粒子、及び導電性粒子の製造方法に関する。
導電性粒子は、バインダ樹脂や粘接着剤等と混合、混練することにより、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等の異方性導電材料として広く用いられている。
これらの異方性導電材料は、例えば、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器において、基板同士を電気的に接続したり、半導体素子等の小型部品を基板に電気的に接続したりするために、相対向する基板や電極端子の間に挟み込んで使用されている。
これらの導電性粒子としては、従来、粒径が均一で、適度な強度を有する樹脂微粒子等の非導電性粒子の表面に、導電性膜として金属めっき被膜層を形成させた導電性粒子が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭63−190204号公報
従来の主流の表示素子である液晶ディスプレイ(LCD)に比べて高品位、広視野角なディスプレイとして有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)の検討が進んでいるが、LCD素子のスイッチングと比較し、自家発光するOLED素子は消費電力が大きく、且つ、素子の明るさは印加される電圧の変化に影響を受ける。
LCD、OLEDの素子と素子駆動用のICは回路接続材料によって電気的に接合されるため、高品位なOLEDを提供するためには、LCD素子の回路接続に用いられている回路接続材料よりも低抵抗でなおかつ長期において抵抗値変化の小さい回路接続材料が必要となる。
また、現在既に広く普及しているLCDと同程度の価格が求められるため、OLEDに用いられる回路接続材料にも同様に低コストが求められる。
本発明は、上記事情に鑑み、安価で、導電性及び導電安定性に優れた導電性粒子、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、バインダ樹脂及び導電性微粉末から少なくとも構成される複合粒子と、該複合粒子の表面に形成された少なくとも1層の金属めっき層と、を有する導電性粒子であって、前記導電性微粉末の平均粒径が、前記複合粒子の平均粒径の0.0002〜0.6倍である、導電性粒子を提供する。
本発明の導電性粒子によれば、安価で、導電性及び導電安定性に優れる。かかる導電性粒子によりこのような効果が奏される理由は必ずしも明らかでないが、本発明者らは、導電性粒子のめっき部分のみならず、導電性微粉末を介して粒子の内部でも導電経路が形成されることが、その理由の一つであると考えている。
前記金属めっき層のうちの1層がニッケルを含有することが好ましい。
前記導電性微粉末の前記複合粒子に対する体積比が20〜99体積%であることが好ましい。
前記バインダ樹脂は非水溶性弾性樹脂を含有することが好ましく、水溶性樹脂をさらに含有することがより好ましい。
前記非水溶性弾性樹脂のガラス転移温度(Tg)は−30℃〜110℃であることが好ましい。
前記導電性微粉末はカーボンブラックであることが好ましく、中空シェル構造を有するカーボンブラックであることがより好ましい。
前記導電性粒子の表面に、前記複合粒子の平均粒径の1/3〜1/100の高さの凹凸を有することが好ましい。
前記金属めっき層が、さらにパラジウムを含有するめっき層を有することが好ましい。
前記ニッケルを含有する金属めっき層の前記複合粒子側の表面から、前記ニッケルを含有する金属めっき層の厚さの20%までの領域における金属めっき組成中に7〜15質量%のリンを含有し、前記ニッケルを含有する金属めっき層の最表面から、前記ニッケルを含有する金属めっき層の厚さの10%までの領域における金属めっき組成中に0.1〜3質量%のリンを含有することが好ましい。
前記導電性粒子は、平均粒径20〜500nmの絶縁性微粒子を表面に有することが好ましい。
本発明はまた、導電性微粉末及びバインダ樹脂が媒体中で混合されている組成物を噴霧して、前記バインダ樹脂及び前記導電性微粉末から少なくとも構成される複合粒子を製造する工程と、該複合粒子の表面に、少なくとも1層の金属めっき層を形成する工程とを備え、前記導電性微粉末の前記複合粒子に対する体積比が20〜99体積%である、導電性粒子の製造方法を提供する。
かかる製造方法によれば、安価で、導電性及び導電安定性に優れる導電性粒子を提供することができる。
前記導電性微粉末は炭素系導電材料であることが好ましい。
前記導電性粒子の平均粒径は50μm以下であることが好ましい。
前記バインダ樹脂は非水溶性弾性樹脂を含有することが好ましく、水溶性樹脂をさらに含有することがより好ましい。
前記炭素系導電材料の平均粒径は10nm〜700nmであることが好ましい。また、前記非水溶性弾性樹脂は、平均粒径50nm〜700nmの粒子状の樹脂であることが好ましい。
本発明にれば、安価で、導電性及び導電安定性に優れた導電性粒子、及びその製造方法を提供することができる。
実施例1で得られた複合粒子の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例1で得られた導電性粒子1の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例9で得られた導電性粒子9の走査型電子顕微鏡写真である。
以下に実施例を掲げて本発明を実施するための形態を説明するが、本発明はこれら実施形態のみに限定されるものではない。
本実施形態の導電粒子は、バインダ樹脂及び導電性微粉末から少なくとも構成される複合粒子と、該複合粒子の表面に形成された少なくとも1層の金属めっき層と、を有する導電性粒子であって、前記導電性微粉末の平均粒径が、前記複合粒子の平均粒径の0.0002〜0.6倍である。導電性微粉末は複合粒子中に分散されていることが好ましい。
ここで、本明細書中、平均粒径とは、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径(メディアン径D50)を意味する。また、粒子が通常凝集体として存在する場合には、一次粒径の平均を意味する。
上記導電性微粉末は、複合粒子の平均粒径の0.0002〜0.6倍の平均粒径の導電体であれば特に限定されない。炭素系導電材料は複合粒子への分散性の観点から好ましく、炭素系導電材料として導電性が高いカーボンナノチューブやカーボンブラック、中空シェル構造を有するケッチェンブラックは特に好ましい。金、銀、白金等の貴金属類やパラジウム、銅等の導電性微粉末は比抵抗が小さいため、導電性の観点から好ましい。また、ニッケル、コバルト、モリブデン、タングステン等、比抵抗が10×10E−8Ωm以下と小さく且つ、ビッカース硬度が400Hv以上の硬い金属微粒子の場合、複合粒子が変形しても形状変化が少なく、一度、形成した導通経路が保持されやすいため、特に好ましい。また、種類の異なる複数の導電性微粉末を混合して使用することもできる。
また、上記導電性微粉末の形状は平均粒径が複合粒子の0.0002〜0.6倍であれば特に限定されない。球状の導電性微粉末は複合粒子が変形したときに粉末表面に均一に圧力がかかるため、微粉末の形状変化が発生しにくいため、抵抗変化がしにくい。また、針状や鱗片状や多孔質微粉末は球形微粉末と比較して低比重のため、期待の効果を得るために必要な微粉末重量が軽くて済むため、好ましい。
複合粒子中の導電性微粉末の含有量は、複合粒子の真比重から求められる体積総量に対し、20〜99体積%の範囲が好ましく、40〜80体積%の範囲がより好ましい。20体積%以下の場合、複合粒子中に分散した導電性微粉末間が接触して導通経路を形成する確率が大きく低下し、導通性が損なわれる。また、99%以上になると導電性微粉末を支持するバインダの量が少なく、機械的強度が低下し、外力によって容易に破砕してしまう。
上記バインダ樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ジビニルベンゼン重合樹脂;ジビニルベンゼン−スチレン共重合体、ジビニルベンゼン−アクリル酸エステル共重合体、ジビニルベンゼン−メタクリル酸エステル共重合体等のジビニルベンゼン系共重合樹脂;ポリアルキレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
上記複合粒子は、上記バインダ樹脂の原料モノマー及び硬化剤を水中に分散させて行う懸濁重合やパール重合の際に、重合系に所定量の導電性微粉末を一緒に分散することで得ることができる。
また、上記バインダ樹脂の原料モノマーに導電性微粉末を分散したものを加熱若しくは紫外線等により硬化させ、これを粉砕、分級することにより所望の径の粒子を得ることができる。
また、上記バインダ樹脂の原料モノマーに導電性微粉末を分散し、塗工機等でフィルム化し、加熱若しくは紫外線等にてモノマーを反応させたフィルムを粉砕し、分級により所望の径の粒子を得ることができる。
また、上記バインダ樹脂を溶融若しくは溶剤に溶解し、そこに導電性微粉末を所定量分散し、塗工機等でフィルム化し、フィルムを粉砕し、分級により所望の径の粒子を得ることができる。
使用する導電性微粉末が磁性体の場合、上記フィルム化の際に、上下方向に磁石により磁場を印加することで、上下方向に導電性微粉末を配列させることができる。
また、導電性微粉末とバインダ樹脂とが媒体中で混合されており、複合粒子総量に対する導電性微粉末の体積比が20〜99体積%である組成物を噴霧して、媒体を揮発させると共に、バインダ樹脂で導電性微粉末を接合しつつ造粒する造粒法で作成することができる。
この場合、バインダ樹脂は非水溶性弾性樹脂を含有することが好ましい。また、非水溶性弾性樹脂は、粒子状の樹脂であることが好ましく、その粒径は、50nm〜700nmであることが好ましい。非水溶性弾性樹脂はエマルジョン又はラテックス粒子として提供することができることから、複合粒子の製造の容易性の点から有利である。なお、弾性樹脂とは、動的粘弾性測定による弾性率が10〜10Pa(好ましくは10〜10Pa)である樹脂(動的弾性率の測定周波数は例えば10Hz)をいい、弾性樹脂はこの弾性率を、室温(25℃)で示すことが好ましい。
非水溶性弾性樹脂としては、ガラス転移温度(Tg)が−30℃〜110℃の樹脂が有用である。Tgがこのような温度範囲にあることで、実装時の変形に対する追随が容易となり、導電性接続材料に配合したときに、高い導電性を確保できる。なお、Tgは、溶媒を乾燥した自立フィルムを作成し、所定の大きさに裁断した試料を、示差走査熱量計(DSC)を用いて、開始温度−100℃、昇温速度10℃/分の条件で測定することができる。
非水溶性弾性樹脂としては、例えば、スチレン・ブタジエン系ゴム、ポリブタジエン系ゴム、アクリロニトリル・ブタジエン系ゴム等が挙げられる。これらのゴム粒子は、1種類のみ又は2種類以上を混合して用いることができる。なお、ゴム成分としては、カルボキシル基等で変性されたものも採用でき、このようなゴム成分は親水性、混合性、密着性等に優れる。
ゴム粒子は、単層構造のものでも多層構造(コアシェル構造等)のものでもよい。また、中空構造のものも採用可能である。
非水溶性弾性樹脂として、ガラス転移温度(Tg)が低いゴム粒子を選択することにより、弾性率の小さい(柔らかい)導電性複合粒子を設計することができ、Tgが高いゴム粒子を選択すると、弾性率の大きい(固い)導電性複合粒子を設計することができる。また、Tgの異なるゴム粒子をブレンドすることにより、所望の弾性率を有する導電性複合粒子を調整することもできる。
適度な弾性率を有する導電性複合粒子を設計する観点からは、ゴム成分のTgは、−30〜110℃であることが好ましく、0℃〜110℃であることがより好ましく、10℃〜110℃であることが特に好ましい。
多層構造のゴム粒子や、複数のゴム粒子の混合物の場合、Tgが複数生じる場合があるが、そのような場合は、いずれかのTgが上記範囲内に入っていればよい。
ゴム粒子を2種類以上ブレンドして使用する場合において、例えば、弾性率を大きく(固く)し、更に、粒径を大きくしたい場合、高Tgのゴム粒子と低Tgのゴム粒子をブレンドして、機能を分担させ、高Tgゴム粒子により弾性率を大きくし、タック性の大きい低Tgのゴム粒子により粒径を大きくすることもできる。
また、造粒法に用いるバインダ樹脂は水溶性樹脂をさらに含有するようにしてもよい。水溶性樹脂は造粒助剤として機能し得ることから、複合粒子の製造がより容易となり、導電性粒子の変形に対する追随性に優れ、より導電性が高い導電性粒子が得られる。
すなわち、導電性粒子の弾性をより大きく(固く)したい場合、上述した高Tgゴム粒子と低Tgゴム粒子とのブレンドでは、高弾性化とμmサイズ粒子の造粒の両立に限界が生じる。この場合、第3成分として水に溶解が可能な水溶性樹脂を造粒助剤として配合することが可能である。これにより、タック性の乏しい高Tgゴム粒子同士、導電性粒子同士又は高Tgゴム粒子と導電性粒子の造粒が可能になり、高弾性化とμmサイズの粒子化が可能となる。水溶性樹脂としては、分子量によって弾性率の調整が可能なポリビニルアルコール等を用いることが好適である。
複合樹脂は、導電性微粉末とバインダ樹脂(非水溶性弾性樹脂を含有することが好ましく、造粒助剤としての水溶性樹脂を含有していてもよい)とを均一に混合し、バインダ樹脂で炭素系導電材料を接合して粒子化することにより得ることができる。
混合の方法としては、一般的な回転混合羽根を有する攪拌機にて上記成分を混合する方法や、超音波にて振動させ混合する方法又は攪拌混合と超音波振動を同時に行う方法等がある。使用成分が均一に混合したかどうかの判断は、例えば、混合物の粘度の測定(数箇所採取測定)や電子顕微鏡による観察、又は加熱による水分除去にて残る固形分量(数箇所採取測定)等で判断できる。
複合粒子の製造は、噴霧材料を乾燥し、熱的に複合、造粒させる装置で行なうことが好ましい。特に、液状混合物噴霧装置、噴霧物乾燥装置及び乾燥物回収装置を有した装置を使用して行なうことが、安価で安定な製造が可能であることから効果的である。
具体的には、導電性微粉末とバインダ樹脂とが媒体中で混合された組成物(複合粒子に対する導電性微粉末の体積比が20〜99体積%)を噴霧して、媒体を揮発させると共に、バインダ樹脂で導電性微粉末を接合しつつ造粒する方法が採用できる。
上記組成物の噴霧及び上記媒体の揮発を効率的に行なうために、組成物が吐出される孔と圧搾空気が吐出される孔とを有するノズルを用い、100〜200℃に保たれた乾燥室に向けて、組成物及び圧搾空気を同時に吐出することが好適である。
なお、得られた複合粒子に更なる耐熱性や強度を付与したい場合、得られた複合粒子を熱処理する手段を実施してもよい。熱処理は、加熱炉を使用し炉内温度100℃〜150℃で1時間程度処理を行うことで実施できる。このようにすることで、造粒時にゴムの架橋成分が未処理で残存したとしても、架橋を進めることができる。
より均一な粒度が要求される場合、得られた複合粒子を分級することができる。分級の方法としては、例えば、サイクロン分級等が挙げられる。
なお、導電性微粉末の25℃における導電率は、1S/cm以上であることが好ましく、5S/cm以上であることがより好ましく、20S/cm以上であることが特に好ましく、30S/cm以上であることが最も好ましい。導電率の上限は高いほど良く、金属で最も導電率が高い銅では56×10E6S/cmであり、超伝導物質は∞となる。
上記導電性粒子の25℃における導電率は、例えば、粉体抵抗測定装置により、粉体専用プローブ(4探針、リング電極)を用いて、任意の圧力下で粉体の体積抵抗率を測定することで算出できる。
上記複合粒子の平均粒径としては特に限定されないが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は50μmである。1μm未満であると、例えば、無電解めっきをする際に凝集しやすく、単粒子としにくくなることがあり、50μmを超えると、異方性導電材料として基板電極間等で用いられる範囲を超えてしまうことがある。より好ましい上限は20μmである。
上記複合粒子表面に設けられるめっき層の材質は導電性が良好な物質であれば特に限定されない。導電性の観点からは金、銀、銅等の導電率が高い金属、又はこれらの合金であることが好ましい。また、回路接続材料の導電性粒子として用いる場合には、回路接続時の圧力に対して回路接続材料のバインダ樹脂を排除するに十分な硬さをもったニッケルまたはニッケル合金が好適に用いられる。また、めっき硬さと高い導電率を両立するためニッケルめっきと導電率が高い金属を複数層積層しためっき層を有することもできる。
本発明で複合粒子表面に設けられるめっき層は無電解めっき、置換めっき、電気めっき、還元めっき、スパッタリング等の従来公知の方法で形成することができる。
本発明の導電性粒子表面に複合粒子の平均粒径の1/3〜1/100の凹凸を有することで回路接続材料の導電性粒子として用いる際に、回路接続材料のバインダ樹脂を導電性粒子表面と回路表面の間の空間から効率的に除去することができ、回路の接続抵抗と経時変化をさらに抑制することが可能となる。
前記凹凸は複合粒子表面に目的の凹凸の大きさと同じ大きさの平均粒径を有する微粒子を付着させ、その上からめっき層を形成することで得られる。また、造粒法で作成した複合粒子は表面に凹凸を有するため、このままめっき処理を行うことで特段の前処理を行わなくても凹凸を形成することができるため、経済上、好ましい。
また、金属めっきの際、例えば、最初に使用しためっき液に、これよりも濃度の高いめっき液を追加することでめっき液濃度を不均一にすることに形成することもできる。
前記めっき層のうち、ニッケルを含有するめっき層(ニッケルめっき層)を有する場合、ニッケルめっきにリンを含有することができる。この場合、前記複合粒子表面から20%以下の膜厚領域で金属めっき組成中に7〜15重量%のリンを含有し、金属めっき被覆表面側から金属めっき被膜膜厚の10%以下の領域で金属めっき組成中に0.1〜3重量%のリンを含有し、金属めっき被膜層全体は7重量%以上のリンを含有することで高い導電性を維持しながら磁性を押さえることで単分散性が良好となる。さらに、金属めっき被覆表面側から金属めっき被膜膜厚の10%以下の領域で金属めっき組成中に0.1〜3重量%のリンを含有することで、金若しくはパラジウムを含有するめっき層(金めっき層若しくはパラジウムめっき層)を均一に形成し、緻密で連続した、下地のニッケルが露出していない構造となる極めて導電性の優れた導電性粒子とすることができる。なお、良好な導電性を確保するためには、金属めっき被膜層全体に対するリンの含有率は15重量%以下であることが好ましい。
上記複合粒子表面から20%以下の膜厚領域で金属めっき組成中含リン率の好ましい下限が7重量%、好ましい上限が15重量%である。7重量%未満であると、ニッケルめっき層が硬くなりすぎ、割れやすくなることがあり、さらに磁性による凝集が発生し、分散性が悪くなることがあり、15重量%を超えると、ニッケルめっき層が軟らかくなりすぎ、複合粒子と導電層との密着性が低下することがある。
金属めっき被覆表面側から金属めっき被膜膜厚の10%以下の領域で金属めっき組成中含リン率の好ましい下限が0.1重量%、好ましい上限が3重量%である。3重量%を超えると、ニッケルめっき被膜の結晶構造が粗くなり、緻密で連続した金めっき若しくはパラジウムめっき層を形成することができないことがある。
上記金属めっき組成中に0.1〜3重量%のリンを含有する好ましい膜厚領域は、金属めっき被覆表面側から10%以下の膜厚領域である。0.1〜3重量%のリンを含有する金属めっきは、強磁性体であるため、金属めっき被覆表面側から10%を超える膜厚であると、磁性による凝集が発生し、分散性が悪くなることがある。
本実施形態において、導電性粒子のめっき最外層の表面に配置され、粒径が20〜500nmである絶縁性微粒子を有することが好ましい。絶縁性粒子は、有機化合物でも無機酸化物でもその両方を混合しても良好な特性が得られる。
絶縁性微粒子の平均粒径は、複合粒子より小さいことが好ましい。具体的には、20〜500nmであることが好ましい。なお、絶縁性微粒子の粒径は、BET法による比表面積換算法またはX線小角散乱法で測定される。平均粒径が20nm未満であると、パラジウム粒子に吸着した絶縁性微粒子が絶縁膜として作用せずに、電極間の一部にショートを発生させる傾向がある。一方、粒径が500nmを超えると、電極間で導電性が得られない傾向がある。
本実施形態の導電性粒子のめっき層の総厚の好ましい下限は40nm、好ましい上限が250nmである。40nm未満であると、所望の導電性が得られないことがあり、250nmを超えると、前記導電層とコア粒子の密着性が低下し、剥離しやすくなる。粒径にも影響を与える。導電性が確保され、かつ粒径にも影響をきたさない40nm〜250nmであることが好ましい。
パラジウムめっき層は延性を有するため、導電性微粉末を圧縮した後に、金属割れを起こし難く、金属割れに起因するマイグレーションが起こり難い。また、パラジウムは金及び白金と同様に導電性に優れているが、これらの貴金属を同体積で比較した場合、パラジウムが最も安価であり、実用的である。これらの理由から、最外層はパラジウム層であることが好適である。パラジウム層を有することで、導電層の酸化防止、接続抵抗の低減化、表面の安定化等を図ることもできる。
上記パラジウムめっき層は、パラジウムとリンの合金であってもよい。パラジウムが合金である場合、導電性の観点から、合金中のパラジウム含有率は70重量%以上であることが好ましく、90重量%〜100重量%未満であることがさらに好ましい。
上記パラジウムめっき層の厚さは、10nm〜50nmであることが好ましい。パラジウムめっき層の厚さが10nm未満であると導電層の酸化を防止することが困難であり、接続抵抗値が高く、十分な導電性を得られないことがある。一方、パラジウムの厚さが50nmを超えると導電性粒子全体の弾性が低下する傾向にある。また、パラジウムめっき層が厚いほど、コストが高くなり、経済的にそぐわない。
本実施形態の導電性粒子を製造する際には、複合粒子の表面に金属めっき組成中に7〜15重量%のリンを含有するニッケルめっき層を形成し、その後、金属めっき組成中に0.1〜3重量%のリンを含有するニッケルめっき層を形成する順番でめっきを行えばよい。上記7〜15重量%のリンを含有するニッケルめっき層又は0.1〜3重量%のリンを含有するニッケルめっき層を形成させる方法としては、例えば、めっき反応のpHを制御する方法、ニッケルめっき液中のリン濃度を制御する方法等が挙げられる。なかでも、反応制御に優れていることから、めっき反応のpHを制御する方法が好適に用いられる。
以下に、各工程を詳述する。本実施形態の導電性粒子の製造方法は、複合粒子の表面に触媒付与を行う工程を有する。上記触媒付与を行う方法としては、たとえば、複合粒子の表面を調整し、分散性やめっき触媒付き性、めっき付き性を確保する前処理を行う。前処理方法としては、アルカリ性又は酸性の脱脂、界面活性剤による親水化処理、コア粒子表面に官能基を付与する改質処理などが上げられる。これら、前処理を行った後には、複合粒子表面に無電解めっきの還元反応の核となる触媒を付与する触媒化工程を施す。無電解ニッケルめっきの触媒としては、パラジウムや金、白金などが主に用いられる。触媒を付与する具体的な方法としては、イオン化もしくは安定な錯体化したパラジウム触媒溶液中に前処理済みの複合粒子を投入し、分散および攪拌することで、複合粒子表面に錯体化したパラジウムなどの触媒を付与する。これを、還元して金属パラジウムを複合粒子表面に付与する。また、アルカリ脱脂後に酸中和した複合粒子を、二塩化スズ溶液に浸漬しセンシタイジングを行い、二塩化パラジウム溶液に浸漬してアクチベイジングを行う触媒付与の方法も一般的に知られている。
本実施形態の導電性粒子の製造方法は、例えば、無電解ニッケルめっき液を用い、複合粒子の表面に、ニッケルめっき反応時のpH、錯化剤、次亜リン酸・水酸化ナトリウム濃度等のめっき液組成を厳密に調整することにより、リン濃度の組成を変更させた導電性微粉末を得ることができる。無電解ニッケルめっき液には、錯化剤にクエン酸、リンゴ酸、コハク酸、プロピオン酸、乳酸、及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1種のなるものを使用し、かつ、pHを5.5以下に調整することにより7〜15重量%のリン濃度を得ることができる。また、次亜リン酸と水酸化ナトリウム濃度比を調整することでリン濃度を変更することができるということが知られている。
0.1〜3重量%のリン含有ニッケルめっき層を持つ導電性粒子の製造方法は、上記の方法でリン濃度を調整することが可能であるが、例えば、ニッケルめっき反応時のpHを5.5以上に調整することにより0.1〜3重量%のリン含有ニッケルめっき層を形成させることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)複合粒子用材料の調製
ゴム粒子として、日本ゼオン株式会社製ラテックスゴム、商品名:Nipol LX430(スチレン・ブタジエンゴム、平均粒径:150nm、Tg:12℃、ゴム固形分:48%):100g(ゴム成分:48g)、及び、炭素系導電材料として、ライオン株式会社製水分散系ケッチェンブラック、商品名:ライオンペーストW−311N(平均一次粒径:40nm、水分散粒径:400nm以下、ケッチェンブラック含有量8.1%):1770g(ケッチェンブラック量143.4g)を秤量し(複合粒子に対するケッチェンブラックの真比重を用いた体積比が63体積%)、更に純水300gを追加した。得られた配合物を、攪拌羽根をセットしたモータで1時間攪拌混合し(室温:25℃)、水分散型の複合粒子用材料を調製した。
(2)複合粒子の製造
スプレードライヤー装置(大川原化工機株式会社製、商品名:NL−5)を使用し、噴霧エア圧力:0.2MPa、乾燥装置入り口温度:200℃、出口温度:90℃、材料処理量:2.3kg/hの条件にて、上記(1)で調製した水分散型の複合粒子用材料を噴霧し、ゴム粒子及び炭素系導電材料から構成される複合粒子を得た。得られた複合粒子を分級して平均粒径5.3μmの複合粒子を得た。得られた複合粒子の走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、商品名:S−4500)写真を図1に示す。図1によれば、複合粒子の表面に、ゴム粒子とケッチェンブラックに起因する凹凸が形成されていることが分かる。
(3)導電性粒子の製造
得られた複合粒子3gを、水酸化ナトリウム水溶液で脱脂し、酸で中和し表面調整を行った。表面調整された複合粒子を、アルカリパラジウム触媒であるアトテックネオガント834(アトテックジャパン株式会社製、商品名)を含有する溶液100mL中に投入し、35℃で10分攪拌した後、直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で濾過した。粒子を200mLの蒸留水で水洗し、同様に濾過した。なお、一般的に、「アルカリパラジウム触媒」とは、粒子表面にニッケル層等のめっき層を形成するための触媒であって、パラジウム層そのものではない。
次に、水洗後の複合粒子を、70℃、pH6.0に調整した3g/Lの次亜リン酸ナトリウム水溶液に添加し、表面が活性化された複合粒子を得た。
得られた複合粒子を、水1000mL、及びリンゴ酸ナトリウム20g/Lが入った2000mLのガラスビーカーに投入し、超音波分散させた後、フッ素製攪拌羽根により攪拌(600rpm)を行いながらpHを5.5以下に調整し、80℃に加温した。ここに、無電解ニッケルめっき液であるSEK670(日本カニゼン株式会社 製品名)を(SEK670−0)/(SEK670−1)=1.8の割合で混合した初期薄膜めっき液を、定量ポンプを用いて7mL/minで添加したところ、約30秒後に還元反応が開始し、浴中から気泡が発生した。このようにして初期薄膜形成を終了した後、間をあけずに硫酸ニッケル:224g/L、リンゴ酸ナトリウム:305g/Lを混合した厚付けめっき液aと、次亜リン酸ナトリウム:534g/L、水酸化ナトリウム:34g/Lで混合した厚付けめっき液bを13mL/minで2液同時に添加した。その後、気泡の発生が停止するまで攪拌を行った。めっき浴は最終的にpH=4.0であった。その後、濾過を行い、蒸留水で水洗を3回実施し、40℃の真空乾燥機で7時間乾燥した後、解砕して凝集を解し、ニッケルめっきが施された導電性粒子1を得た。得られた導電性粒子1の走査型電子顕微鏡写真を図2に示す。図2によれば、導電性粒子1の表面に凹凸が形成されていることが分かる。この凹凸は、上記複合粒子の凹凸を核としたものであると考えられる。
なお、電解ニッケルめっき液SEK670は、還元剤として、主に次亜リン酸ナトリウムを含有している。
(1)導電性測定
微小圧縮試験機(PCT−200型、島津製作所社製)を用いて、微小圧縮試験機の圧子とステンレステーブルに金線を接合して圧子とステンレステーブル間の抵抗を測定できるようにして、導電性粒子1の圧力を加える前の抵抗と50%扁平させたときの抵抗を測定(測定数100個)し、結果を表1に示した。
さらに、導電性粒子1を85℃85%RHの高温高湿条件で100時間処理した後に、同様の試験を行い、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製、商品名:SALD−3000J)を使用し、導電性粒子1の粒度分布を測定し、メディアン径D50を平均粒径とした。得られた平均粒径を表1に示した。
(3)めっき層の評価
得られた導電性粒子1から、観察、分析に必要な部分の薄片を収束イオンビームで切り出した。透過型電子顕微鏡HF−2200(株式会社日立製作所製 製品名)を用いて10万倍以上で観察し、めっきの平均厚みを算出した。さらに、上記装置に付属したNORAN社製EDXでめっき層の各領域の成分分析を行った。得られた値から各領域のニッケルめっき中に含まれるリンの濃度を算出し、その結果を表1に示した。
(実施例2)
複合粒子に対するケッチェンブラックの真比重を用いた体積比が20体積%となるようにゴム粒子とケッチェンブラックの仕込み量を変更した以外は実施例1と同様にして導電性粒子2を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子2の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子2の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(実施例3)
複合粒子に対するケッチェンブラックの真比重を用いた体積比が99体積%となるようにゴム粒子とケッチェンブラックの仕込み量を変更した以外は実施例1と同様にして導電性粒子3を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子3の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子3の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(実施例4)
平均粒径1.0μmの複合粒子を使用した以外は実施例1と同様にして導電性粒子4を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子4の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子4の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(実施例5)
平均粒径50μmの複合粒子を使用した以外は実施例1と同様にして導電性粒子5を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子5の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子5の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(実施例6)
ケッチェンブラックの代わりに平均粒径0.5μmのカーボンナノチューブの真比重を用いた体積比が63体積%となるように使用した以外は実施例1と同様にして導電性粒子6を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子6の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子6の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(実施例7)
ケッチェンブラックの代わりに平均粒径0.2μmの鱗片状銀粒子の真比重を用いた体積比が63体積%となるように使用した以外は実施例1と同様にして導電性粒子7を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子7の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子7の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(実施例8)
ケッチェンブラックの代わりに平均粒径0.5μmの鱗片状銀粒子を使用した以外は実施例7と同様にして導電性粒子8を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子8の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子8の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(実施例9)
(導電性粒子の製造)
テトラメチロールメタントリアクリレート60重量部、ジビニルベンゼン20重量部及びアクリロニトリル20重量部を混合し、更に、得られる複合粒子に対する真比重を用いた体積比が63体積%となるよう、ライオン株式会社製ケッチェンブラック、商品名:カーボンECP600JD(平均一次粒径:40nm、粉末状)を添加し、ビーズミルを用いて48時間かけてケッチェンブラックを分散させた。このケッチェンブラック粉末が分散された組成物に、過酸化ベンゾイル2重量部を混合し、これを3重量%濃度のポリビニルアルコール水溶液850重量部に投入し、よく攪拌した後、ホモジナイザーでこの重合性単量体液滴の粒径が約0.5〜30μmの微粒状に懸濁させ、懸濁液を得た。得られた懸濁液を、温度計と攪拌機と還流冷却器とを備えた2リットルのセパラブルフラスコに移し、窒素雰囲気中で攪拌しながら85℃に昇温加熱し、7時間重合反応を行い、更に90℃に昇温して3時間保ち、重合反応を完結させた。その後、重合反応液を冷却し、生成した粒子を濾過し、充分に水洗し乾燥させて、その後分級して、平均粒径5.6μmの複合粒子を得た。この複合粒子を用いて実施例1と同様にニッケルめっきを施し、ニッケルめっきが施された導電性粒子9を得た。得られた導電性粒子9の走査型電子顕微鏡写真を図3に示す。図3によれば、導電性粒子9の表面が平滑であることが分かる。これは、懸濁重合で合成しているためと考えられる。
(1)導電性測定
導電性粒子9の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子9の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(3)めっき層の評価
導電性粒子9の各領域のニッケルおよびリンの濃度を実施例1と同様に算出し、結果を表1に示した。
(実施例10)
実施例1において、ニッケルめっき処理及び濾過後に得られたニッケルめっきが施された導電性粒子1を、水1000mL、及び酒石酸ナトリウム20g/Lが入った2000mLビーカーに投入し、超音波分散させた後、フッ素製攪拌羽根により攪拌(600rpm)を行いながらpHを6.0以上に調整し、80℃に加温した。定量ポンプを用いて、硫酸ニッケル:224g/L、酒石酸ナトリウム:20g/Lを混合した厚付けめっき液cと、次亜リン酸ナトリウム:226g/L、水酸化ナトリウム:85g/Lで混合した厚付けめっき液dを15mL/minで添加したところ、滴下直後に還元反応が開始し、浴中から気泡が発生した。めっき終了時の浴はpH=6.2であり、浴全体は灰色であった。濾過した後蒸留水で水洗を3回実施し40℃の真空乾燥機で7時間乾燥した後、解砕して凝集を解し、導電性粒子10を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子10の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子10の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(3)めっき層の評価
導電性粒子10の各領域のニッケルおよびリンの濃度を実施例1と同様に算出し、結果を表1に示した。
(実施例11)
無電解パラジウムめっき液であるパレット(小島化学薬品株式会社、製品名)を建浴し、フッ素製攪拌羽根で攪拌しながら70℃に加温した。ここに、実施例10で得られた導電性粒子10を投入し5分めっきを実施した後、濾過と水洗を3回実施した。40℃の真空乾燥機で7時間乾燥した後、解砕して凝集を解し、ニッケルめっき及びパラジウムめっきがこの順で施された導電性粒子11を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子11の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子11の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(3)めっき層の評価
導電性粒子11の各領域のニッケルおよびリンの濃度を実施例1と同様に算出し、結果を表1に示した。
さらに、金属めっき被膜とパラジウム層の各領域の成分分析にESCA分析装置、AXIS−165型(島津製作所/Kratos社製 製品名)も使用した。導電性粒子11をインジウム箔に固定し、金属めっき被膜とパラジウム層をArエッチングにより序所に除去しながら、めっき層表面の成分分析を行った。Arエッチングレートは5nm/minで、Arエッチング1分毎に成分分析を行い、これを繰り返してめっき層の各領域の成分を算出した。ちなみに、パラジウムが検出されなくなった時点の値をニッケル最表面側、また複合粒子に由来する炭素が検出され、ニッケルの信号が減少し収束した時点を複合粒子表面として、めっき層中の各領域のニッケルおよびリン濃度として算出した。結果を表1に示す。
(実施例12)
(絶縁被覆処理)
ニッケルめっき及びパラジウムめっきがこの順で施された導電性粒子11の表面に絶縁性微粒子であるシリカ微粒子を吸着させる絶縁被覆処理を、特開2008−120990に公開されている方法で実施した。
メルカプト酢酸8mmolをメタノール200mLに溶解させて反応液を調製した。
次に、導電性粒子11を1g上記反応液に加え、室温(25℃)で2時間スリーワンモーターで攪拌した。メタノールで洗浄後、直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で濾過することで、表面にカルボキシル基を有する一次処理粒子1を得た。
次に、分子量70000の30%ポリエチレンイミン水溶液(和光純薬工業(株)製)を超純水で希釈し、0.3重量%ポリエチレンイミン水溶液を得た。前記一次処理粒子1を0.3重量%ポリエチレンイミン水溶液に1g加え、室温で15分攪拌した。
その後、直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で一次処理粒子1をろ過し、超純水200gに入れて室温で5分攪拌した。さらに直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で一次処理粒子1をろ過し、前記メンブレンフィルタ上にて200gの超純水で2回洗浄を行うことで、一次処理粒子1に吸着していないポリエチレンイミンを除去した。
次に、絶縁性微粒子であるコロイダルシリカの分散液(質量濃度20%、扶桑化学工業(株)製、製品名:クオートロンPL−10、平均粒径100nm)を超純水で希釈して0.1重量%シリカ分散溶液を得た。前記ポリエチレンイミンでの処理後の一次処理粒子1を0.1重量%シリカ分散溶液に入れて室温で15分攪拌した。
次に、直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で一次処理粒子1をろ過し、超純水200gに入れて室温で5分攪拌した。さらに直径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)で一次処理粒子1をろ過し、前記メンブレンフィルタ上にて200gの超純水で2回洗浄を行うことで、一次処理粒子1に吸着していないシリカを除去した。その後80℃で30分の条件で乾燥を行い、120℃で1時間加熱乾燥行うことで、導電性粒子11(母粒子)の表面にシリカ(子粒子)が吸着した、表面が絶縁処理された導電性粒子12を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子12の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子12の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(比較例1)
ケッチェンブラックを使用しない以外は実施例1と同様にして導電性粒子13を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子13の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子13の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(比較例2)
ゴム粒子を使用しない以外は実施例1と同様にして導電性粒子14を得た。
(1)導電性測定
導電性粒子14の導電性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
(2)導電性粒子の粒度分布測定
導電性粒子14の粒度分布を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。
表1に記載の領域Aとは、ニッケルめっき層の、複合粒子側から20%以下の領域である。領域Bとは、ニッケルめっき層の、最表面側から10%以下の領域である。
実施例1〜11で作製した粒子は全て、無変形時抵抗が10Ω以下となり、良好な抵抗値を示した。また、50%変形時の抵抗の無変形時抵抗からの低下の割合は比較例と比較して大きい。これは導電性粒子の変形に伴い、複合粒子中の導電性微粉末同士が接触し、新たな導通経路が形成されたためと考えられる。
また、表面に絶縁粒子を配置した実施例12は無変形時抵抗が高いにも拘わらず、50%変形時抵抗は他の実施例と同等となった。これは無加圧下の無変形時は抵抗測定の端子と導電性粒子のめっきの間に絶縁粒子が存在するため抵抗が高くなるが、圧力を加えて粒子を偏平させると圧力によって、絶縁粒子は端子と導電性粒子めっきの間から排除され、端子と導電粒子のめっきが直接接触するためと考えられる。本粒子は、無加圧下で高い絶縁性を示すため、回路接続材料の導電粒子とし使用した場合、絶縁性を保持する必要のある隣接回路間にて高い絶縁性を達成できることが期待される。
以上説明したように、本発明は、コストが安く、極めて導電性及び導電安定性に優れた導電性粒子、及び導電性粒子の製造方法に関する。

Claims (19)

  1. バインダ樹脂及び導電性微粉末から少なくとも構成される複合粒子と、該複合粒子の表面に形成された少なくとも1層の金属めっき層と、を有する導電性粒子であって、
    前記導電性微粉末の平均粒径が、前記複合粒子の平均粒径の0.0002〜0.6倍である、導電性粒子。
  2. 前記金属めっき層のうちの1層がニッケルを含有する、請求項1記載の導電性粒子。
  3. 前記導電性微粉末の前記複合粒子に対する体積比が20〜99体積%である、請求項1又は2記載の導電性粒子。
  4. 前記バインダ樹脂は非水溶性弾性樹脂を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電性粒子。
  5. 前記バインダ樹脂は水溶性樹脂をさらに含有する、請求項4記載の導電性粒子。
  6. 前記非水溶性弾性樹脂のガラス転移温度(Tg)は−30℃〜110℃である、請求項4又は5記載の導電性粒子。
  7. 前記導電性微粉末はカーボンブラックである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の導電性粒子。
  8. 前記導電性微粉末は中空シェル構造を有するカーボンブラックである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の導電性粒子。
  9. 前記導電性粒子の表面に、前記複合粒子の平均粒径の1/3〜1/100の高さの凹凸を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の導電性粒子。
  10. 前記金属めっき層が、さらにパラジウムを含有するめっき層を有する、請求項2〜9のいずれか一項に記載の導電性粒子。
  11. 前記ニッケルを含有する金属めっき層の前記複合粒子側の表面から、前記ニッケルを含有する金属めっき層の厚さの20%までの領域における金属めっき組成中に7〜15質量%のリンを含有し、前記ニッケルを含有する金属めっき層の最表面から、前記ニッケルを含有する金属めっき層の厚さの10%までの領域における金属めっき組成中に0.1〜3質量%のリンを含有する、請求項2〜10のいずれか一項に記載の導電性粒子。
  12. 平均粒径20〜500nmの絶縁性微粒子を表面に有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の導電性粒子。
  13. 導電性微粉末及びバインダ樹脂が媒体中で混合されている組成物を噴霧して、前記バインダ樹脂及び前記導電性微粉末から少なくとも構成される複合粒子を製造する工程と、
    該複合粒子の表面に、少なくとも1層の金属めっき層を形成する工程とを備え、
    前記導電性微粉末の前記複合粒子に対する体積比が20〜99体積%である、導電性粒子の製造方法。
  14. 前記導電性微粉末が炭素系導電材料である、請求項13記載の製造方法。
  15. 前記導電性粒子の平均粒径は50μm以下である、請求項13又は14記載の製造方法。
  16. 前記バインダ樹脂は非水溶性弾性樹脂を含有する、請求項13〜15のいずれか一項に記載の製造方法。
  17. 前記バインダ樹脂は水溶性樹脂をさらに含有する、請求項16記載の製造方法。
  18. 前記炭素系導電材料の平均粒径は10nm〜700nmであり、前記非水溶性弾性樹脂は、平均粒径50nm〜700nmの粒子状の樹脂である、請求項16又は17記載の製造方法。
  19. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の導電性粒子を接着剤に含有させた導電性接着剤。
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WO2020093556A1 (zh) * 2018-11-09 2020-05-14 深圳市华星光电技术有限公司 一种各向异性导电胶黏剂及其导电膜

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