JP2013226939A - ハイブリッド車両の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ツインクラッチ式の変速機を備えたハイブリッド車両において、内燃機関の駆動力を偶数段クラッチ及び偶数段の最低変速段を介して伝達することによる発進又は低速走行を行うときに、電動機による回生(充電)を確保しながらも、発進又は走行の駆動力特性を向上させる。
【解決手段】偶数段クラッチを係合させることで内燃機関の駆動力を第2変速機構の最低変速段を介して出力軸に伝達して車両を走行させると共に、第1変速機構をニュートラルとし、第1クラッチを係合させることで、該第1クラッチで内燃機関の駆動力の一部を電動機に伝達して電動機による回生を行う。このときに、電動機による回生に用いる駆動力を変化させることで、出力軸に伝達される内燃機関の駆動力を補正する。
【選択図】図4

Description

本発明は、駆動源としての内燃機関及び電動機と、奇数変速段側の変速軸と偶数変速段側の変速軸の2系統に分けられた有段式の変速機とを備えるハイブリッド車両において、駆動源及び変速機の動作を制御するハイブリッド車両の制御装置及び制御方法に関する。
駆動源として内燃機関(エンジン)の他に電動機(モータ)を備えたハイブリッド型の車両が知られている。このようなハイブリッド型の車両に用いる変速機として、例えば、特許文献1,2に示すように、奇数段(1、3、5速段など)の変速段で構成される第1変速機構の第1入力軸と内燃機関の機関出力軸とを断接可能な第1クラッチ(奇数段クラッチ)と、偶数段(2、4、6速段など)の変速段で構成される第2変速機構の第2入力軸と機関出力軸とを断接可能な第2クラッチ(偶数段クラッチ)とを備え、これら2つのクラッチを交互につなぎ替えることで変速を行うツインクラッチ式の変速機がある。また、このようなツインクラッチ式の変速機には、第1変速機構の第1入力軸に電動機の回転軸を連結した構成のものがある。
特開2009−262578号公報 特開2010−76543号公報
上記のような第1変速機構の第1入力軸に電動機の回転軸が連結された構成のツインクラッチ式変速機を備えたハイブリッド車両では、第2クラッチ(偶数段クラッチ)を介した動力伝達によってエンジンの駆動力(機関トルク)を第2変速機構(偶数段ギヤ)の変速段(一般的には2速段)を介して駆動輪に伝達して車両を発進又は低速走行させることができる。この際に、第1クラッチ(奇数段クラッチ)を介した動力伝達によって、エンジンの駆動力の一部をモータ(モータ/ジェネレータ)に伝達して回生を行うことができる。これにより、モータによる回生で蓄電器の充電を行いながら車両を発進させたり低速走行させたりする走行モードが可能である。
そして、上記の走行モードでは、車両の駆動輪に出力すべき目標駆動力に対して予めエンジンとモータの駆動力配分が決められている。そして、車両の発進駆動力の制御は、エンジンの駆動力(機関出力)の制御と偶数段クラッチ又は奇数段クラッチの係合切替制御のみによってバランスを取っている。すなわち、車両の発進及び低速走行時の目標エンジン回転数に対する制御は、エンジンの出力トルクと偶数段クラッチ又は奇数段クラッチを介して出力軸に伝達されるトルク(クラッチトルク)との調整によって行っている。
しかしながらこの場合、燃料消費率が最適となる目標エンジン回転数から定まるエンジンの出力トルク(エンジントルク)とモータの出力トルク(モータトルク)の合計が車両の走行に必要なトルク(偶数段クラッチを介して出力軸側に伝達されるクラッチトルク)よりも大きい場合であって、上記目標エンジン回転数が車両の走行に必要な回転数よりも高い場合には、エンジンの出力トルクを低下させることでバランスを取っている。その場合、低下させた分のエンジンの出力トルクは、モータによる回生(充電)に回すことができない。そのため、モータによる回生量を十分に確保できないおそれがある。また、エンジンの出力トルクを低下させることで、エンジンを最適な燃料消費率となる状態(BSFCのボトムラインに沿った状態)で運転できないことで、車両の燃費向上の妨げとなるおそれがある。
一方、エンジンの燃料消費率が最適となる目標エンジン回転数から定まるエンジントルクとモータトルクの合計が車両の走行に必要なトルクよりも小さい場合であって、目標エンジン回転数が車両の走行に必要な回転数よりも低い場合には、偶数段クラッチ又は奇数段クラッチの締結を解除することでバランスを取っている。その場合、偶数段クラッチ又は奇数段クラッチの締結を解除することによって、振動や騒音が発生するなど車両挙動に影響が出るおそれがある。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ツインクラッチ式の変速機を備えたハイブリッド車両において、内燃機関の駆動力を偶数段クラッチ及び偶数変速段で伝達することによる発進又は低速走行を行うときに、電動機による回生(充電)を確保しながらも、発進又は走行の駆動力特性を向上させることができるハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、駆動源としての内燃機関(2)と電動機(3)を備えると共に、電動機(3)に接続されると共に第1クラッチ(C1)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第1入力軸(IMS)と、第2クラッチ(C2)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第2入力軸(SS)と、駆動輪(WR,WL)側に動力を出力する出力軸(CS)と、第1入力軸(IMS)と出力軸(CS)との間に配置されて奇数変速段を設定可能な第1変速機構(G1)と、第2入力軸(SS)と出力軸(CS)との間に配置されて偶数変速段を設定可能な第2変速機構(G2)と、を有する変速機(4)と、電動機(3)との間で電力の授受が可能な蓄電器(30)と、内燃機関(2)及び電動機(3)を制御すると共に変速機(4)の変速動作を制御する制御手段(10)と、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、車速を検出する車速検出手段(39)を備え、制御手段(10)は、車速検出手段(39)で検出した車速が所定未満のときに、第2クラッチ(C2)を係合させることで、内燃機関(2)の駆動力を第2変速機構(G2)の最低変速段を介して出力軸(CS)に伝達して車両を走行させると共に、第1変速機構(G1)をニュートラルとし、第1クラッチ(C1)を係合させることで、該第1クラッチ(C1)で内燃機関(2)の駆動力の一部を電動機(3)に伝達して電動機(3)で回生を行う第1の走行制御を実施し、その際に、電動機(3)による回生に用いる駆動力を変化させることで、第2クラッチ(C2)を介して出力軸(CS)に伝達される内燃機関(2)の駆動力を補正することを特徴とする。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置によれば、上記のように、第2クラッチを係合させて、内燃機関の駆動力を第2変速機構の最低変速段(偶数段の最低変速段)を介して出力軸に伝達して車両を駆動しているときに、第1クラッチを係合して第1変速機構をニュートラルとすることで、内燃機関の駆動力の一部を電動機に伝達して電動機で回生を行うことができる。このときに、電動機の回生に用いる駆動力を変化させることで、内燃機関から第2変速機構を介して出力軸に伝達される車両走行用の駆動力を補正することができる。これにより、内燃機関の駆動力(出力)を変化させることなく、出力軸側に出力される車両走行用の駆動力を精度良く補正することが可能となる。したがって、従来制御のように内燃機関の出力を低下させずに済むので、電動機の回生量を確保できると共に、内燃機関を最適な燃料消費率となる状態(BSFCのボトムラインに沿った状態)で運転できるようになり、車両の燃費向上を図ることができる。また、車両の発進や低速走行などの走行状態に関わらず、内燃機関の駆動力の変化による振動・騒音の発生を効果的に抑制することが可能となる。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置では、制御手段(10)は、第2クラッチ(C2)の係合量を変化させる制御を行うことで、該第2クラッチ(C2)で出力軸(CS)に伝達される駆動力を補正するとよい。
車両の発進時又は車速が低いときには、内燃機関の最低出力でも車両走行用の駆動力としては余剰分が生じることがある。そのような場合には、内燃機関の出力(機関出力)を最低出力に設定すると共に、第2クラッチの係合量を変化させる制御によって、第2クラッチを介して出力軸に伝達される内燃機関の駆動力を調整することで、出力軸に伝達される駆動力を補正するとよい。これにより、車両の発進又は低速走行に適した駆動力を出力軸側に伝達することが可能となる。
この場合、第2クラッチ(C2)の制御は、該第2クラッチ(C2)の係合量を徐々に変化させるように制御するとよい。これによれば、第2クラッチ(C2)で出力軸(CS)に伝達する内燃機関(2)の駆動力を徐々に変化させることができるので、精細な駆動力の制御が可能となり、車両の駆動力特性を更に向上させることができる。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置では、内燃機関(2)の燃料消費率が最適となる目標回転数での内燃機関(2)の駆動力と電動機(3)の駆動力との合計が車両の走行に必要な駆動力よりも大きい場合において、目標回転数が車両の走行に必要な回転数よりも高い場合には、電動機(3)の回生に用いる駆動力を増加させる制御を行うとよい。
また、上記の目標回転数での内燃機関(2)の駆動力と電動機(3)の駆動力との合計が車両の走行に必要な駆動力よりも小さい場合において、目標回転数が車両の走行に必要な回転数よりも低い場合には、電動機(3)の回生に用いる駆動力を減少させる制御を行うとよい。さらにこの場合、電動機(3)の回生に用いる駆動力を減少させる制御のみでは、車両の走行に必要な駆動力を確保できなければ、電動機(3)の駆動力を出力軸(CS)に伝達して、該電動機(3)の駆動力で内燃機関(2)の駆動力をアシストする制御を行うとよい。
目標回転数での内燃機関(2)の駆動力と電動機(3)の駆動力との合計が車両の走行に必要な駆動力よりも大きい場合において、目標回転数が車両の走行に必要な回転数よりも高い場合には、電動機の回生トルクを増加させることで、出力軸へ出力される駆動力を減少方向へ補正する。その一方で、目標回転数での内燃機関(2)の駆動力と電動機(3)の駆動力との合計が車両の走行に必要な駆動力よりも小さい場合において、目標回転数が車両の走行に必要な回転数よりも低い場合には、電動機(3)の回生トルクを減少させることで、出力軸へ出力される駆動力を増加方向へ補正する。これらによって、内燃機関を燃料消費率が最適となる目標回転数で運転しながらも、車両の走行に必要な駆動力に合致する駆動力を出力軸側へ出力することが可能となる。
さらに、車両の運転者による駆動力増大の要求がある場合(例えば、アクセルペダルが一杯まで踏み込まれた場合)など、車両の走行用に多大な駆動力の要求がある場合は、電動機による回生に用いる駆動力を減少させるだけでなく、電動機の駆動力による内燃機関の駆動力のアシストまで実施するとよい。例えば、車両が登坂路を走行しているときに、駆動力が不足するおそれがある場合には、出力軸側への出力される駆動力を内燃機関の駆動力と電動機の駆動力の合計とすることで、車両の発進及び走行に必要な駆動力を確保する。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置では、制御手段(10)は、車速検出手段(39)で検出した車速が所定以上になった場合、又はクラッチ温度検出手段(35)で検出した第2クラッチの温度が所定以上になった場合には、上記第1の走行制御に代えて、第1クラッチ(C1)を解放し、第1変速機構(G1)を奇数段の最低変速段に変速し、第2クラッチ(C2)を解放して第1クラッチ(C1)を締結することで、内燃機関(2)の駆動力を第1クラッチ(C1)及び第1変速機構(G1)の上記最低変速段を介して出力軸(CS)に伝達して車両を走行させる第2の走行制御を実施するとよい。
車速が所定以上になった場合又は第2クラッチの温度が所定以上になった場合に、第2クラッチの係合量を変化させて車両を発進又は低速走行させる制御を継続すると、第2クラッチの耐久性に影響を及ぼすおそれがある。特に、第2クラッチが乾式クラッチである場合には、第2クラッチの劣化を早めてしまうおそれがある。そこで、上記のように、車速条件又は第2クラッチの温度条件によって第2クラッチを介した第2変速機構の最低変速段(偶数段の最低変速段)による車両の走行を回避すべきであると判断したときには、第1クラッチを介した第1変速機構の最低変速段(奇数段の最低変速段)での走行を行う第2の走行制御に切り替えることで、第2クラッチの耐久性に及ぼす影響を少なく抑えながら、車両の走行(発進及び低速走行)を継続することができる。
また、上記第1の走行制御は、蓄電器(30)の残容量が所定量よりも少ないときに実施し、当該第1の走行制御の実施によって電動機(3)で蓄電器(30)の充電を行うとよい。第1の走行制御では、内燃機関の余剰駆動力を用いて電動機による回生を行うことで、電動機で発電した電力を蓄電器に蓄えることができる。当該制御を蓄電器の残容量が少ないときに実施することで、蓄電器の残容量不足を効果的に解消することができる。
また、上記第1の走行制御は、車両(1)が発進と停車を所定以上の頻度で繰り返すときに実施するとよい。車両が発進と停車を所定以上の頻度で繰り返すときには、内燃機関の駆動力の変化による振動・騒音が発生する可能性が高い状態である。したがって、そのような場合に、上記第1の走行制御を実施すれば、車両走行用の駆動力を電動機の回生量によって補正することで、振動・騒音の発生を効果的に抑制することが可能となる。
また、本発明は、他の態様として、駆動源としての内燃機関(2)と電動機(3)を備えると共に、電動機(3)に接続されると共に第1クラッチ(C1)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第1入力軸(IMS)と、第2クラッチ(C2)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第2入力軸(SS)と、駆動輪(WR,WL)側に動力を出力する出力軸(CS)と、第1入力軸(IMS)と出力軸(CS)との間に配置されて奇数変速段を設定可能な第1変速機構(G1)と、第2入力軸(SS)と出力軸(CS)との間に配置されて偶数変速段を設定可能な第2変速機構(G2)と、を有する変速機(4)と、内燃機関(2)及び電動機(3)を制御すると共に変速機(4)の変速動作を制御する制御手段(10)と、電動機(3)との間で電力の授受が可能な蓄電器(30)と、蓄電器(30)からの電力で駆動する補機(38)と、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、車速を検出する車速検出手段(39)を備え、制御手段(10)は、車速検出手段(39)で検出した車速が所定未満の場合には、第2クラッチ(C2)を係合させることで、内燃機関(2)の駆動力を第2変速機構(G2)の最低変速段を介して出力軸(CS)に伝達して車両を走行させると共に、第1変速機構(G1)をニュートラルとし、第1クラッチ(C1)を係合させることで、該第1クラッチ(C1)で内燃機関(2)の駆動力の一部を電動機(3)に伝達して該電動機(3)による回生を行う走行制御を実施し、その際に、電動機(3)による回生に用いる駆動力を変化させることで、第2クラッチ(C2)を介して出力軸(CS)に伝達される内燃機関(2)の駆動力を補正すると共に、第2クラッチ(C2)の係合量を変化させる制御を行うことで、該第2クラッチ(C2)で出力軸(CS)に伝達される駆動力を補正することを特徴とする。
蓄電器からの電力で駆動する補機を備えるハイブリッド車両では、蓄電器からの電力で補機を駆動すると、蓄電器の電力が余分に必要となり、その分、蓄電器の残容量が減少する。その場合、本発明にかかる上記の走行制御を実施すれば、電動機による回生で蓄電器の残容量を増やすことができ、蓄電器の残容量不足を効果的に解消することができる。なお、上記補機の一例として、電動エアコンプレッサを有するエアコンディショナーユニットが挙げられる。
また、本発明にかかるハイブリッド車両の制御方法は、駆動源としての内燃機関(2)と電動機(3)を備えると共に、電動機(3)に接続されると共に第1クラッチ(C1)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第1入力軸(IMS)と、第2クラッチ(C2)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第2入力軸(SS)と、駆動輪(WR,WL)側に動力を出力する出力軸(CS)と、第1入力軸(IMS)と出力軸(CS)との間に配置されて奇数変速段を設定可能な第1変速機構(G1)と、第2入力軸(SS)と出力軸(CS)との間に配置されて偶数変速段を設定可能な第2変速機構(G2)と、を有する変速機(4)と、を備えるハイブリッド車両の制御方法であって、第2クラッチ(C2)を係合させることで、内燃機関(2)の駆動力を第2変速機構(G2)の最低変速段を介して出力軸(CS)に伝達して車両を走行させると共に、第1変速機構(G1)をニュートラルとし、第1クラッチ(C1)を係合させることで、該第1クラッチ(C1)で内燃機関(2)の駆動力の一部を電動機(3)に伝達して電動機(3)による回生を行い、その際に、電動機(3)による回生に用いる駆動力を変化させることで、第2クラッチ(C2)を介して出力軸(CS)に伝達される内燃機関(2)の駆動力を補正すると共に、第2クラッチ(C2)の係合量を変化させる制御を行うことで、該第2クラッチ(C2)で出力軸(CS)に伝達される駆動力を補正し、内燃機関(2)の燃料消費率が最適となる目標回転数での該内燃機関(2)の駆動力と電動機(3)の駆動力との合計が車両の走行に必要な駆動力よりも大きい場合において、目標回転数が車両の走行に必要な回転数よりも高い場合には、電動機(3)の回生に用いる駆動力を増加させる制御を行い、目標回転数での内燃機関(2)の駆動力と電動機(3)の駆動力との合計が車両の走行に必要な駆動力よりも小さい場合において、目標回転数が車両の走行に必要な回転数よりも低い場合には、電動機の回生に用いる駆動力を減少させる制御を行うことを特徴とする。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置及び制御方法によれば、ツインクラッチ式の変速機を備えたハイブリッド車両において、内燃機関の駆動力を偶数段クラッチ及び偶数段の最低変速段で伝達して車両を発進又は低速走行させるときに、電動機による回生(充電)を確保しながらも、車両の発進又は走行の駆動力特性を向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかる制御装置を備えたハイブリッド車両の構成例を示す概略図である。 図1に示す変速機の詳細構成を示すスケルトン図である。 図2に示す変速機の各シャフトの係合関係を示す概念図である。 変速機における駆動力の伝達経路を示すスケルトン図である。 (a)は、本発明にかかる駆動力の補正制御における各値の変化を示すタイミングチャートであり、(b)は、対応する従来の駆動力の補正制御における各値の変化を示すタイミングチャートである。 (a)は、本発明にかかる駆動力の補正制御における各値の変化を示すタイミングチャートであり、(b)は、対応する従来の駆動力の補正制御における各値の変化を示すタイミングチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる制御装置を備えたハイブリッド車両の構成例を示す概略図である。本実施形態の車両1は、図1に示すように、駆動源としての内燃機関2及び電動機3を備えたハイブリッド自動車の車両であって、さらに、電動機3を制御するためのインバータ(電動機制御手段)20と、バッテリ(蓄電装置)30と、トランスミッション(変速機)4と、ディファレンシャル機構5と、左右のドライブシャフト6R,6Lと、左右の駆動輪WR,WLとを備える。ここで、電動機3は、モータでありモータジェネレータを含み、バッテリ30は、蓄電器でありキャパシタを含む。また、内燃機関2は、エンジンであり、ディーゼルエンジンやターボエンジンなどを含む。内燃機関(以下、「エンジン」と記す。)2と電動機(以下、「モータ」と記す。)3の回転駆動力は、変速機4、ディファレンシャル機構5およびドライブシャフト6R,6Lを介して左右の駆動輪WR,WLに伝達される。
図1に示すように、変速機4は、モータ3に接続されると共に第1クラッチ(後述する奇数段クラッチ)C1を介して選択的にエンジン2のクランク軸2aに接続される第1入力軸(後述する内側メインシャフト)IMSと、第2クラッチ(後述する偶数段クラッチ)C2を介して選択的にエンジン2のクランク軸2aに接続される第2入力軸(後述する外側メインシャフト又はセカンダリシャフト)OMS(SS)と、駆動輪WR,WL側に動力を出力する出力軸CSと、第1入力軸IMSと出力軸CSとの間に配置されて最低変速段から奇数番目に属する複数の変速段(1,3,5速段など)を設定可能な第1変速機構G1と、第2入力軸OMS(SS)と出力軸CSとの間に配置されて最低変速段から偶数番目に属する複数の変速段(2,4,6速段など)を設定可能な第2変速機構G2とを備えて構成されている。なお、図1及び下記の図4では、変速機4の構成を簡略化したものを示しているが、変速機4が備える詳細な構成は、図2に示すスケルトン図に表されている。
また、車両1は、エンジン2、モータ3、変速機4、ディファレンシャル機構5、インバータ(電動機制御手段)20およびバッテリ30をそれぞれ制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)10を備える。電子制御ユニット10は、1つのユニットとして構成されるだけでなく、例えばエンジン2を制御するためのエンジンECU、モータ3やインバータ20を制御するためのモータジェネレータECU、バッテリ30を制御するためのバッテリECU、変速機4を制御するためのAT−ECUなど複数のECUから構成されてもよい。本実施形態の電子制御ユニット10は、エンジン2を制御するとともに、モータ3やバッテリ30、変速機4を制御する。
電子制御ユニット10は、各種の運転条件に応じて、モータ3のみを動力源とするモータ単独走行(EV走行)をするように制御したり、エンジン2のみを動力源とするエンジン単独走行をするように制御したり、エンジン2とモータ3の両方を動力源として併用する協働走行(HEV走行)をするように制御する。また、電子制御ユニット10は、公知の各種の制御パラメータに従って、後述するモータ3のストール状態におけるインバータ20の保護制御や、その他の各種の運転に必要な制御を行う。
また、電子制御ユニット10には、制御パラメータとして、アクセルペダルの踏込量を検出するアクセルペダルセンサ31からのアクセルペダル開度、ブレーキペダルの踏込量を検出するブレーキペダルセンサ32からのブレーキペダル開度、ギヤ段(変速段)を検出するシフトポジションセンサ33からのシフト位置、バッテリ30の残容量(SOC)を測定する残容量検出器36からの残容量、奇数段クラッチC1又は偶数段クラッチC2の温度を検出するクラッチ温度センサ(クラッチ温度検出手段)35からの検出温度、車速を検出する車速センサ(車速検出手段)39からの車速などの各種信号が入力されるようになっている。また、図示は省略するが、電子制御ユニット10には、さらに、車両1に搭載されたカーナビゲーションシステムなどから、車両1が現在走行している道路の状況(例えば、平坦路、上り坂、下り坂の別など)に関するデータが入力されるようになっていてもよい。
エンジン2は、燃料を空気と混合して燃焼することにより車両1を走行させるための駆動力を発生する内燃機関である。モータ3は、エンジン2とモータ3との協働走行やモータ3のみの単独走行の際には、バッテリ30の電気エネルギーを利用して車両1を走行させるための駆動力を発生するモータとして機能するとともに、車両1の減速時には、回生により電力を発電する発電機(ジェネレータ)として機能する。モータ3の回生時には、バッテリ30は、モータ3により発電された電力(回生エネルギー)により充電される。
また、本実施形態の車両1は、車載補機として、バッテリ30からの電力で駆動する電動コンプレッサを有するエアコンディショナーユニット(以下、「エアコンユニット」と記す。)38を備えている。詳細な図示は省略するが、エアコンユニット38は、冷媒を気化させるエバポレータ、エバポレータで蒸発した冷媒ガスを吸入・圧縮する上記の電動コンプレッサ、該電動コンプレッサで圧縮した高温高圧のガス状冷媒を冷却して液化させるコンデンサ、高圧の液状冷媒を低圧・低温の霧状の冷媒にする膨張弁などを備えて構成されている。
次に、本実施形態の車両1が備える変速機4の詳細構成例について説明する。図2は、図1に示す変速機4の詳細構成例を示すスケルトン図である。図3は、図2に示す変速機4の各シャフトの係合関係を示す概念図である。変速機4は、前進7速、後進1速の平行軸式トランスミッションであり、乾式のツインクラッチ式変速機(DCT:デュアルクラッチトランスミッション)である。
変速機4には、エンジン2のクランク軸(機関出力軸)2a及びモータ3に接続される内側メインシャフト(第1入力軸)IMSと、この内側メインシャフトIMSの外筒をなす外側メインシャフト(第2入力軸)OMSと、内側メインシャフトIMSにそれぞれ平行なセカンダリシャフト(第2入力軸)SS、アイドルシャフトIDS、リバースシャフト(リバース軸)RVSと、これらのシャフトに平行で出力軸をなすカウンタシャフトCSとが設けられる。
これらのシャフトのうち、外側メインシャフトOMSがアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSおよびセカンダリシャフトSSに常時係合し、カウンタシャフトCSがさらにディファレンシャル機構5(図1参照)に常時係合するように配置される。
また、変速機4は、奇数段クラッチ(第1クラッチ)C1と、偶数段クラッチ(第2クラッチ)C2とを備える。奇数段クラッチC1及び偶数段クラッチC2は乾式のクラッチである。奇数段クラッチC1は、内側メインシャフトIMSに結合される。偶数段クラッチC2は、外側メインシャフトOMS(第2入力軸の一部)に結合され、外側メインシャフトOMS上に固定されたギヤ48からアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSおよびセカンダリシャフトSS(第2入力軸の一部)に連結される。
内側メインシャフトIMSのモータ3寄りの所定箇所には、プラネタリギヤ機構70のサンギヤ71が固定配置される。また、内側メインシャフトIMSの外周には、図2において左側から順に、プラネタリギヤ機構70のキャリア73と、3速駆動ギヤ43と、7速駆動ギヤ47と、5速駆動ギヤ45が配置される。なお、3速駆動ギヤ43は、1速駆動ギヤとしても兼用されるものである。3速駆動ギヤ43、7速駆動ギヤ47、5速駆動ギヤ45は、それぞれ内側メインシャフトIMSに対して相対的に回転可能であり、3速駆動ギヤ43はプラネタリギヤ機構70のキャリア73に連結している。更に、内側メインシャフトIMS上には、3速駆動ギヤ43と7速駆動ギヤ47との間に3−7速シンクロメッシュ機構81が軸方向にスライド可能に設けられ、かつ、5速駆動ギヤ45に対応して5速シンクロメッシュ機構82が軸方向にスライド可能に設けられる。所望のギヤ段に対応するシンクロメッシュ機構をスライドさせて該ギヤ段のシンクロを入れることにより、該ギヤ段が内側メインシャフトIMSに連結される。内側メインシャフトIMSに関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、奇数段の変速段を実現するための第1変速機構G1が構成される。なお、上記の駆動ギヤ43,45,47は、本発明にかかる奇数段ギヤであり、上記のシンクロメッシュ機構81,82は、本発明にかかる第1同期結合装置である。第1変速機構G1の各駆動ギヤ43,45,47は、カウンタシャフトCS上に設けられた対応する従動ギヤ(出力ギヤ)51,52,53に噛み合い、カウンタシャフトCSを回転駆動する。
セカンダリシャフトSS(第2入力軸)の外周には、図2において左側から順に、2速駆動ギヤ42と、6速駆動ギヤ46と、4速駆動ギヤ44とが相対的に回転可能に配置される。更に、セカンダリシャフトSS上には、2速駆動ギヤ42と6速駆動ギヤ46との間に2−6速シンクロメッシュ機構83が軸方向にスライド可能に設けられ、かつ、4速駆動ギヤ44に対応して4速シンクロメッシュ機構84が軸方向にスライド可能に設けられる。この場合も、所望のギヤ段に対応するシンクロメッシュ機構をスライドさせて該ギヤ段のシンクロを入れることにより、該ギヤ段がセカンダリシャフトSS(第2入力軸)に連結される。セカンダリシャフトSS(第2入力軸)に関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、偶数段の変速段を実現するための第2変速機構G2が構成される。なお、なお、上記の駆動ギヤ42,44,46は、本発明にかかる偶数段ギヤであり、上記のシンクロメッシュ機構83,84は、本発明にかかる第2同期結合装置である。第2変速機構G2の各駆動ギヤも、カウンタシャフトCS上に設けられた対応する従動ギヤ51,52,53に噛み合い、カウンタシャフトCSを回転駆動する。なお、セカンダリシャフトSSに固定されたギヤ49はアイドルシャフトIDS上のギヤ55に結合しており、該アイドルシャフトIDSから外側メインシャフトOMSを介して偶数段クラッチC2に結合される。
リバースシャフトRVSの外周には、リバースギヤ58が相対的に回転可能に配置される。また、リバースシャフトRVS上には、リバースギヤ58に対応してリバースシンクロメッシュ機構(リバース用同期係合装置)85が軸方向にスライド可能に設けられ、また、アイドルシャフトIDSに係合するギヤ50が固定されている。リバースシャフトRVSに関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、リバース段を実現するためのリバース変速機構GRが構成される。車両1を後進(リバース走行)させる場合は、シンクロメッシュ機構85のシンクロを入れて、偶数段クラッチC2を係合することにより、偶数段クラッチC2の回転が外側メインシャフトOMS及びアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSに伝達され、リバースギヤ58が回転される。リバースギヤ58は内側メインシャフトIMS上のギヤ56に噛み合っており、リバースギヤ58が回転するとき内側メインシャフトIMSは前進時とは逆方向に回転する。内側メインシャフトIMSの逆方向の回転はプラネタリギヤ機構70に連結した3速駆動ギヤ43を介してカウンタシャフトCSに伝達される。
カウンタシャフトCS上には、図2において左側から順に、2−3速従動ギヤ51と、6−7速従動ギヤ52と、4−5速従動ギヤ53と、パーキング用ギヤ54と、ファイナル駆動ギヤ55とが固定的に配置される。ファイナル駆動ギヤ55は、ディファレンシャル機構5のディファレンシャルリングギヤ(図示せず)と噛み合うようになっており、これにより、カウンタシャフトCSの回転がディファレンシャル機構5の入力軸(つまり車両推進軸)に伝達される。また、プラネタリギヤ機構70のリングギヤ75には、該リングギヤ75の回転を停止するためのブレーキ41が設けられる。
上記構成の変速機4では、2−6速シンクロメッシュ機構83のシンクロスリーブを左方向にスライドすると、2速駆動ギヤ42がセカンダリシャフトSSに結合され、右方向にスライドすると、6速駆動ギヤ46がセカンダリシャフトSSに結合される。また、4速シンクロメッシュ機構84のシンクロスリーブを右方向にスライドすると、4速駆動ギヤ44がセカンダリシャフトSSに結合される。このように偶数の駆動ギヤ段を選択した状態で、偶数段クラッチC2を係合することにより、変速機4は偶数の変速段(2速、4速、又は6速)に設定される。
3−7速シンクロメッシュ機構81のシンクロスリーブを左方向にスライドすると、3速駆動ギヤ43が内側メインシャフトIMSに結合されて3速の変速段が選択され、右方向にスライドすると、7速駆動ギヤ47が内側メインシャフトIMSに結合されて7速の変速段が選択される。また、5速シンクロメッシュ機構82のシンクロスリーブを右方向にスライドすると、5速駆動ギヤ45が内側メインシャフトIMSに結合されて5速の変速段が選択される。シンクロメッシュ機構81、82がいずれのギヤ43、47、45も選択していない状態(ニュートラル状態)では、プラネタリギヤ機構70の回転がキャリア73に連結したギヤ43を介してカウンタシャフトCSに伝達され、1速の変速段が選択されることになる。このように奇数の駆動ギヤ段を選択した状態で、奇数段クラッチC1を係合することにより、変速機4は奇数の変速段(1速、3速、5速、又は7速)に設定される。
変速機4で実現すべき変速段の決定及び該変速段を実現するための制御(第1変速機構G1及び第2変速機構G2における変速段の選択、すなわちシンクロの切り替え制御と、奇数段クラッチC1及び偶数段クラッチC2の係合及び係合解除の制御等)は、公知のように、運転状況に従って、電子制御ユニット10によって実行される。
図4は、変速機4における駆動力の伝達経路を示す概略のスケルトン図である。車両1の走行時に、車速センサ39で検出した車速が所定の閾値(一例として時速10km程度)よりも低速の場合には、第2変速機構G2の2速駆動ギヤ42(図2参照)をインギヤさせ、偶数段クラッチC2を係合させることで、図4に実線で示す動力伝達経路のように、エンジン2の駆動力を第2変速機構G2の最低変速段(偶数段の最低変速段)である2速段(2速駆動ギヤ42)を介して出力軸CSに伝達して車両1を発進及び低速走行させる2速発進及び走行モードが可能である。このとき、第1変速機構G1をニュートラルとし、奇数段クラッチC1を係合させることで、同図に点線で示す動力伝達経路のように、奇数段クラッチC1でエンジン2の駆動力の一部をモータ3に伝達して該モータ3による回生を行うことができる。以下では、この走行制御モードを第1の走行制御モードと称す。
そして、上記第1の走行制御モードを実施しているときに、モータ3による回生に用いる駆動力を変化させることで、出力軸CSに伝達されるエンジン2の駆動力を補正する制御(駆動力の補正制御)を行うようにしている。以下、当該制御の具体的な態様について詳細に説明する。
図5(a)は、上記第1の走行制御での本発明にかかる駆動力の補正制御の一例を説明するための図で、当該制御を行う場合の発進目標エンジン回転数、エンジントルク、偶数段クラッチトルク、奇数段クラッチトルク、モータトルクの各値の変化を示すタイミングチャートである。ここでの発進目標エンジン回転数とは、車両の発進時にエンジン2の燃料消費率が最適となるような目標回転数である。また、エンジントルクは、エンジン2から出力されるトルクであり、モータトルクは、モータ3から出力されるトルクである。なお、モータ3で回生(バッテリ30の充電)を行う場合には、モータトルク(充電トルク)は、負の値(0Nm未満の値)となる。また、偶数段クラッチトルク及び奇数段クラッチトルクは、偶数段クラッチC2及び奇数段クラッチC1を介して伝達されるトルクである。
本実施形態の変速機4の制御では、車両1の目標駆動力(車両1の走行に必要な駆動力)に対するエンジン2とモータ3の駆動力配分が予め定められている。そして、図5(a)に示す例では、発進目標エンジン回転数でのエンジン2の駆動力(エンジントルク)とモータ3の駆動力(モータトルク)との合計が車両の走行に必要な駆動力(偶数段クラッチトルク)よりも大きい場合において、当該発進目標エンジン回転数が車両の走行に必要なエンジン回転数よりも高い場合には、同図のタイミングチャートに示すように、モータ3の回生トルク(充電トルク)を増加させる制御を行う。同図においてモータトルクの変化量に対して斜線を施したA部分がモータ3の回生トルクを増加させた分である。すなわち、第2変速機構G2の2速段を介して出力軸CS側に伝達される回転数に対応するように、モータ3の回生トルクを増加させることによって、エンジン回転数を制御している。
図5(b)は、第1の走行制御での従来の駆動力の補正制御(図5(a)の制御に対応する従来制御)の一例を説明するための図で、当該制御を行う場合の発進目標エンジン回転数、エンジントルク、偶数段クラッチトルク、奇数段クラッチトルク、モータトルクの各値の変化を示すタイミングチャートである。従来の駆動力の補正制御では、発進目標エンジン回転数でのエンジン2の駆動力(エンジントルク)とモータ3の駆動力(モータトルク)との合計が車両の走行に必要な駆動力(偶数段クラッチトルク)よりも大きい場合において、当該発進目標エンジン回転数が車両の走行に必要なエンジン回転数よりも高い場合には、同図のタイミングチャートに示すように、エンジン2の出力トルクを減少させる制御を行っていた。同図においてエンジントルクの変化量に対して斜線を施したC部分がエンジン2の出力トルクを減少させた分である。すなわち、第2変速機構G2の2速段を介して出力軸CS側に伝達される回転数に対応するように、エンジン2の出力トルクを減少させることによって、エンジン回転数を制御している。
図6(a)は、第1の走行制御での本発明にかかる駆動力の補正制御の他の例を説明するための図で、当該制御を行う場合の発進目標エンジン回転数、エンジントルク、偶数段クラッチトルク、奇数段クラッチトルク、モータトルクの各値の変化を示すタイミングチャートである。
図6(a)に示す例では、発進目標エンジン回転数でのエンジン2の駆動力(エンジントルク)とモータ3の駆動力(モータトルク)との合計が車両の走行に必要な駆動力(偶数段クラッチトルク)よりも小さい場合において、当該発進目標エンジン回転数が車両の走行に必要なエンジン回転数よりも低い場合に、同図のタイミングチャートに示すように、モータ3の回生トルク(充電トルク)を減少させる制御を行う。同図においてモータトルクの変化量に対して斜線を施したB部分がモータ3の回生トルクを減少させた分である。すなわち、第2変速機構G2を介して出力軸CSに伝達される回転数に対応するように、モータ3の回生トルクを減少させることによってエンジン回転数を制御している。
図6(b)は、第1の走行制御での従来の駆動力の補正制御(図6(a)の制御に対応する従来制御)の一例を説明するための図で、当該制御を行う場合の発進目標エンジン回転数、エンジントルク、偶数段クラッチトルク、奇数段クラッチトルク、モータトルクの各値の変化を示すタイミングチャートである。従来の駆動力の補正制御では、発進目標エンジン回転数でのエンジン2の駆動力(エンジントルク)とモータ3の駆動力(モータトルク)との合計が車両の走行に必要な駆動力(偶数段クラッチトルク)よりも小さい場合において、当該発進目標エンジン回転数が車両の走行に必要なエンジン回転数よりも低い場合に、同図のタイミングチャートに示すように、偶数段クラッチC2で伝達するトルク(偶数段クラッチトルク)を減少させる制御を行っていた。同図において偶数段クラッチトルクの変化量に対して斜線を施したD部分が偶数段クラッチトルクを減少させた分である。すなわち、第2変速機構G2を介して出力軸CSに伝達される回転数に対応するように、偶数段クラッチC2の伝達トルクを減少させることによってエンジン回転数を制御している。
このように、本発明にかかる駆動力の補正制御(図5(a)及図6(a)に示す制御)によれば、モータ3の回生量を調整することで、エンジンから第2変速機構G2の2速駆動ギヤを介して出力軸CSに伝達される車両走行用の駆動力を補正することができる。これにより、エンジン2の駆動力(エンジントルク)を変化させることなく、車両走行用の駆動力を精度良く補正することが可能となる。したがって、従来制御(図5(b)に示す制御)のようにエンジン2の出力を低下させずに済むので、モータ3の回生量を確保できると共に、エンジン2が最適な燃料消費率となる状態(BSFCのボトムラインに沿った状態)で運転できるようになり、車両の燃費向上を図ることができる。また、発進時や極低速走行など車両の走行状態に関わらず、エンジン2の駆動力の変化による振動・騒音の発生を効果的に抑制することが可能となる。また、従来制御(図6(b)に示す制御)のように偶数段クラッチC2の係合を解除する(伝達トルクを低下させる)ことなくエンジン2の駆動力の補正が行えるので、車両の挙動に影響を及ぼさずに済む。
なお、図5(a)又は図6(a)に示す本発明にかかる駆動力の補正制御では、さらに、偶数段クラッチC2の係合量(締結量)を変化させる制御(偶数段クラッチC2を半係合状態として滑らせる制御)を行うことで、該偶数段クラッチC2で出力軸CSに伝達されるエンジン2の駆動力を補正している。詳細には、図5(a)に示す例では、偶数段クラッチC2の係合量(偶数段クラッチトルク)を徐々に増加させるように制御し、図6(a)に示す例では、偶数段クラッチC2の係合量(偶数段クラッチトルク)を徐々に減少させるように制御している。これらにより、出力軸CS側に伝達されるエンジン2の駆動力を徐々に変化させることができるので、精細な駆動力の制御が可能となり、車両の駆動力特性を更に向上させることができる。
また、図6(a)に示す例では、モータ3の回生トルク(充電トルク)を減少させる制御を行っているが、この制御において、モータ3の回生トルクを減少させる制御のみでは車両1の走行に必要な駆動力を確保できない場合は、図示は省略するが、モータ3の駆動力(モータトルク)を出力軸CSに伝達することで、モータ3の駆動力(モータトルク)でエンジン2の駆動力(エンジントルク)をアシストする制御を行うようにしてよい。
車両の運転者による駆動力増大の要求がある場合(例えば、アクセルペダルが一杯まで踏み込まれた場合)など、車両の走行用に多大な駆動力の要求がある場合は、モータ3による回生トルクを減少させるだけでなく、モータ3の駆動力によるエンジン2の駆動力のアシストまで実施するとよい。例えば、車両1が登坂路を走行しているときに駆動力が不足するおそれがある場合には、モータ3によるアシストを実施して出力軸CSへ出力される駆動力をエンジン2の駆動力とモータ3の駆動力の合計とすることで、車両1の発進及び走行に必要な駆動力を確保することができる。
また、上記の第1の走行制御での本発明にかかる駆動力の補正制御は、残容量検出器36で検出したバッテリ30の残容量(SOC)が所定量よりも少ないときに行うようにするとよい。上記駆動力の補正制御では、エンジン2の余剰駆動力を用いてモータ3による回生を行うことで、モータ3で発電した電力をバッテリ30に蓄えることができる。したがって、当該駆動力の補正制御をバッテリ30の残容量が少ないときに実施することで、バッテリ30の残容量不足を効果的に解消することができる。
また、上記の第1の走行制御での本発明にかかる駆動力の補正制御は、車両1が発進と停車を所定以上の頻度で繰り返す走行時(渋滞路の走行時)に行うようにするとよい。すなわち、車両が渋滞路を走行しているときには、偶数段クラッチC2を係合させることで、エンジン2の駆動力を第2変速機構G2の2速段を介して出力軸CSに伝達して車両を走行させるとよい。
車両1が発進と停車を所定以上の頻度で繰り返すときには、エンジン2の駆動力の変化による振動・騒音が発生する可能性が高い状態である。したがって、そのような場合に、本発明にかかる上記の駆動力の補正制御を行うことで、車両走行用の駆動力をモータ3の回生量によって補正すれば、振動・騒音の発生を効果的に抑制することが可能となる。
また、本実施形態の車両1は、既述のように、バッテリ30からの電力で駆動する電動エアコンプレッサを有するエアコンユニット38を備えている。このようなバッテリ30からの電力で駆動するエアコンユニット38を備えるハイブリッド車両では、バッテリ30からの電力でエアコンユニット38を駆動すると、バッテリ30の電力が余分に必要となり、その分、バッテリ30の残容量が減少する。その場合に、本発明にかかる上記の駆動力の補正制御を行えば、電動機3による回生でバッテリ30の残容量を増やすことができるので、バッテリ30の残容量不足を効果的に解消することができる。
また、上記第1の走行制御を行っているときに、車速センサ39で検出した車速が所定以上(一例として、時速10km程度以上)になった場合、又はクラッチ温度センサ35で検出した偶数段クラッチC2の温度が所定温度以上になった場合には、奇数段クラッチC1を解放し、第1変速機構G1を1速段(奇数段の最低変速段)に変速し、その後、偶数段クラッチC2を解放して奇数段クラッチC1を締結することで、エンジン2の駆動力を奇数段クラッチC1及び第1変速機構G1の1速段を介して出力軸CSに伝達して車両を走行させる第2の走行制御に切り替えるとよい。
車速が所定以上になった場合又は偶数段クラッチC2の温度が所定以上になった場合に、偶数段クラッチC2の係合量を変化させて車両1を発進又は低速走行させる第1の走行制御を継続すると、偶数段クラッチC2の耐久性に影響を及ぼすおそれがある。特に、偶数段クラッチC2が乾式クラッチである場合には、偶数段クラッチC2の劣化を早めてしまうおそれがある。そこで、上記のように、車速条件又は偶数段クラッチC2の温度条件によって偶数段クラッチC2を介した2速段による車両1の走行(発進及び低速走行)を回避すべきであると判断したときには、奇数段クラッチC1を介した第1変速機構G1の1速段による走行を行う第2の走行制御に切り替えることで、偶数段クラッチC2の耐久性を低下させることなく車両1の走行(発進及び低速走行)を継続することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、バッテリ30からの電力で駆動される車載補機の例として、電動エアコンプレッサを有するエアコンユニットを示したが、本発明にかかる蓄電器からの電力で駆動する補機は、他の種類の補機であってもよい。
また、図2及び図3に示す変速機の詳細構成は一例であり、本発明にかかる変速機(ツインクラッチ式の変速機)は、少なくとも図1に示す基本的な構成を備えた変速機であれば、その詳細な構成は、図2及び図3に示すものには限定されず、他の構成を備えたものであってもよい。
1 車両(ハイブリッド車両)
2 エンジン(内燃機関)
2a クランク軸(機関出力軸)
3 モータ(電動機)
4 変速機
10 電子制御ユニット(制御手段)
30 バッテリ(蓄電器)
31 アクセルペダルセンサ
32 ブレーキペダルセンサ
33 シフトポジションセンサ
35 クラッチ温度センサ(クラッチ温度検出手段)
36 残容量検出器(残容量検出手段)
38 エアコンユニット(補機)
39 車速センサ(車速検出手段)
43,45,47 駆動ギヤ(奇数段ギヤ)
42,44,46 駆動ギヤ(偶数段ギヤ)
70 プラネタリギヤ機構
81,82 シンクロメッシュ機構(第1同期結合装置)
83,84 シンクロメッシュ機構(第2同期結合装置)
85 リバースシンクロメッシュ機構
C1 奇数段クラッチ(第1クラッチ)
C2 偶数段クラッチ(第2クラッチ)
CS カウンタシャフト(出力軸)
G1 第1変速機構
G2 第2変速機構
IDS アイドルシャフト
IMS 内側メインシャフト(第1入力軸)
OMS 外側メインシャフト(第2入力軸)
RVS リバースシャフト(リバース軸)
SS セカンダリシャフト(第2入力軸)
WR,WL 駆動輪

Claims (12)

  1. 駆動源としての内燃機関と電動機を備えると共に、
    前記電動機に接続されると共に第1クラッチを介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第1入力軸と、
    第2クラッチを介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第2入力軸と、
    駆動輪側に動力を出力する出力軸と、
    前記第1入力軸と前記出力軸との間に配置されて奇数変速段を設定可能な第1変速機構と、
    前記第2入力軸と前記出力軸との間に配置されて偶数変速段を設定可能な第2変速機構と、を有する変速機と、
    前記電動機との間で電力の授受が可能な蓄電器と、
    前記内燃機関及び前記電動機を制御すると共に前記変速機の変速動作を制御する制御手段と、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
    車速を検出する車速検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記車速検出手段で検出した車速が所定未満のときに、
    前記第2クラッチを係合させることで、前記内燃機関の駆動力を前記第2変速機構の最低変速段を介して前記出力軸に伝達して車両を走行させると共に、前記第1変速機構をニュートラルとし、前記第1クラッチを係合させることで、該第1クラッチで前記内燃機関の駆動力の一部を前記電動機に伝達して前記電動機で回生を行う第1の走行制御を実施し、
    その際に、前記電動機による回生に用いる駆動力を変化させることで、前記第2クラッチを介して前記出力軸に伝達される前記内燃機関の駆動力を補正する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記第2クラッチの係合量を変化させる制御を行うことで、該第2クラッチで前記出力軸に伝達される駆動力を補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記第2クラッチの制御は、該第2クラッチの係合量を徐々に変化させるように制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記内燃機関の燃料消費率が最適となる目標回転数を算出する目標回転数算出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記目標回転数算出手段で算出した目標回転数での前記内燃機関の駆動力と前記電動機の駆動力との合計が前記車両の走行に必要な駆動力よりも大きい場合において、前記目標回転数が車両の走行に必要な回転数よりも高い場合には、前記電動機の回生に用いる駆動力を増加させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記内燃機関の燃料消費率が最適となる目標回転数を算出する目標回転数算出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記目標回転数算出手段で算出した目標回転数での前記内燃機関の駆動力と前記電動機の駆動力との合計が前記車両の走行に必要な駆動力よりも小さい場合において、前記目標回転数が車両の走行に必要な回転数よりも低い場合には、前記電動機の回生に用いる駆動力を減少させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 前記電動機の回生に用いる駆動力を減少させる制御のみでは、前記車両の走行に必要な駆動力を確保できない場合には、
    前記電動機の駆動力を前記出力軸に伝達して、該電動機の駆動力で前記内燃機関の駆動力をアシストする制御を行う
    ことを特徴とする請求項5に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記車速検出手段で検出した車速が所定以上になると、
    前記第1の走行制御に代えて、前記第1クラッチを解放し、前記第1変速機構を奇数段の最低変速段に変速し、その後、前記第2クラッチを解放して前記第1クラッチを締結することで、前記内燃機関の駆動力を前記第1クラッチ及び前記第1変速機構の前記最低変速段を介して前記出力軸に伝達して車両を走行させる第2の走行制御を実施する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  8. 前記第2クラッチの温度を検出するクラッチ温度検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記クラッチ温度検出手段で検出した前記第2クラッチの温度が所定以上になると、
    前記第1クラッチを解放し、前記第1変速機構を奇数段の最低変速段に変速し、前記第2クラッチを解放して前記第1クラッチを締結することで、前記内燃機関の駆動力を前記第1クラッチ及び前記第1変速機構の前記最低変速段を介して前記出力軸に伝達して車両を走行させる第2の走行制御を実施する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  9. 前記蓄電器の残容量を検知する残容量検知手段を備え、
    前記第1の走行制御は、前記残容量検知手段で検知した前記蓄電器の残容量が所定量よりも少ないときに実施し、
    該第1の走行制御の実施によって前記電動機で前記蓄電器の充電を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  10. 前記第1の走行制御は、前記車両が発進と停車を所定以上の頻度で繰り返すときに実施する
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  11. 駆動源としての内燃機関と電動機を備えると共に、
    前記電動機に接続されると共に第1クラッチを介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第1入力軸と、
    第2クラッチを介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第2入力軸と、
    駆動輪側に動力を出力する出力軸と、
    前記第1入力軸と前記出力軸との間に配置されて奇数変速段を設定可能な第1変速機構と、
    前記第2入力軸と前記出力軸との間に配置されて偶数変速段を設定可能な第2変速機構と、を有する変速機と、
    前記内燃機関及び前記電動機を制御すると共に前記変速機の変速動作を制御する制御手段と、
    前記電動機との間で電力の授受が可能な蓄電器と、
    前記蓄電器からの電力で駆動する補機と、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
    車速を検出する車速検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記車速検出手段で検出した車速が所定未満の場合には、
    前記第2クラッチを係合させることで、前記内燃機関の駆動力を前記第2変速機構の最低変速段を介して前記出力軸に伝達して車両を走行させると共に、前記第1変速機構をニュートラルとし、前記第1クラッチを係合させることで、該第1クラッチで前記内燃機関の駆動力の一部を前記電動機に伝達して前記電動機による回生を行う第1の走行制御を実施し、
    その際に、前記電動機による回生に用いる駆動力を変化させることで、前記第2クラッチを介して前記出力軸に伝達される前記内燃機関の駆動力を補正すると共に、
    前記第2クラッチの係合量を変化させる制御を行うことで、該第2クラッチで前記出力軸に伝達される駆動力を補正する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  12. 駆動源としての内燃機関と電動機を備えると共に、
    前記電動機に接続されると共に第1クラッチを介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第1入力軸と、
    第2クラッチを介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第2入力軸と、
    駆動輪側に動力を出力する出力軸と、
    前記第1入力軸と前記出力軸との間に配置されて奇数変速段を設定可能な第1変速機構と、
    前記第2入力軸と前記出力軸との間に配置されて偶数変速段を設定可能な第2変速機構と、を有する変速機と、を備えるハイブリッド車両の制御方法であって、
    前記第2クラッチを係合させることで、前記内燃機関の駆動力を前記第2変速機構の最低変速段を介して前記出力軸に伝達して車両を走行させると共に、前記第1変速機構をニュートラルとし、前記第1クラッチを係合させることで、該第1クラッチで前記内燃機関の駆動力の一部を前記電動機に伝達して前記電動機による回生を行い、
    その際に、前記電動機による回生に用いる駆動力を変化させることで、前記第2クラッチを介して前記出力軸に伝達される前記内燃機関の駆動力を補正すると共に、前記第2クラッチの係合量を変化させる制御を行うことで、該第2クラッチで前記出力軸に伝達される駆動力を補正し、
    前記内燃機関の燃料消費率が最適となる目標回転数での該内燃機関の駆動力と前記電動機の駆動力との合計が前記車両の走行に必要な駆動力よりも大きい場合において、前記目標回転数が車両の走行に必要な回転数よりも高い場合には、前記電動機の回生に用いる駆動力を増加させる制御を行い、
    前記目標回転数での前記内燃機関の駆動力と前記電動機の駆動力との合計が前記車両の走行に必要な駆動力よりも小さい場合において、前記目標回転数が車両の走行に必要な回転数よりも低い場合には、前記電動機の回生に用いる駆動力を減少させる制御を行う
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御方法。
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