JP2013224733A - 転がり軸受、転がり軸受装置およびピボット装置 - Google Patents

転がり軸受、転がり軸受装置およびピボット装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トルクやレゾナンスのばらつきを低減する。
【解決手段】同軸に配置された内輪11,21および外輪13,23と、これら内輪11,21と外輪13,23との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて複数配置される転動体15,25とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受10,20と、転がり軸受10,20の内輪11,21に嵌合されるシャフト31とを備え、転がり軸受10,20が、内輪11,21の内周面の少なくとも一方に基準面部11a,21aと基準面部11a,21aに対して径方向に突出した凸面部11b,21bを有し、凸面部11b,21bがシャフト31の外周面に圧入状態で固定される転がり軸受装置1を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、転がり軸受、転がり軸受装置およびピボット装置に関するものである。
従来、磁気記録装置(HDD)等に用いられる転がり軸受装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の転がり軸受装置は、同軸に配置された内輪および外輪と転動体とを備える転がり軸受と、転がり軸受の内輪に嵌合されるシャフト(回転軸)と、転がり軸受の外輪を嵌合させるハウジングとを備え、シャフトの外周面およびハウジングの内周面にそれぞれ形成された径方向に突出する凸面部により、シャフトと内輪およびハウジングと外輪がそれぞれ圧入によりまたは圧入と接着剤との併用により固定されている。
特開平11−182543号公報
しかしながら、シャフトの外周面およびハウジングの内周面に凸面部が形成された従来の転がり軸受装置においては、シャフトおよびハウジングの軸方向の端面を基準にして凸面部が加工されることになるが、部品寸法のばらつきの蓄積により転がり軸受のレースウェイに対する凸面部の軸方向の位置がばらつく傾向がある。そのため、従来の転がり軸受装置は、圧入によって生じる内輪または外輪の変形量にばらつきが発生する結果、ラジアルプレイのばらつきが拡大し、レゾナンスやトルクのばらつきも大きくなるという不都合がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、トルクやレゾナンスのばらつきを低減した転がり軸受、転がり軸受装置およびピボット装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、同軸に配置された内輪および外輪と、これら内輪と外輪との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて複数配置される転動体とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受と、該転がり軸受の前記内輪に嵌合される軸部材と、前記転がり軸受の前記外輪を嵌合させる嵌合孔を有する外嵌部材とを備え、前記内輪の内周面および前記外輪の外周面の少なくとも一方が、基準面部と、軸方向の少なくとも一方の端部に配置されて前記基準面部に対して全周にわたり径方向に突出する凸面部とからなり、該凸面部が前記軸部材の外周面または前記外嵌部材の内周面に圧入状態で固定される転がり軸受装置を提供する。
本発明によれば、2つの転がり軸受の各内輪に嵌合された軸部材と各外輪が嵌合された外嵌部材とが、これら2つの転がり軸受によって相対回転可能に支持される。この場合において、各転がり軸受は、内輪の内周面または外輪の外周面の少なくとも一方に設けられた凸面部が、軸部材の外周面または外嵌部材の内周面に圧入状態で固定されることにより、内輪と軸部材および/または外輪と外嵌部材が接合される。
したがって、軸部材の外周面や外嵌部材の内周面に複数の凸面部を設けて圧入固定する場合のように、部品寸法のばらつきの蓄積によるレースウェイに対する凸面部の軸方向の位置ばらつきを回避することができる。これにより、圧入によって生じる内輪および/または外輪の変形量のばらつきを抑制し、トルクやレゾナンスのばらつきを低減することができる。
また、内輪および/または外輪の軸方向の少なくとも一方の端部に凸面部を配置することで、内輪に軸部材を嵌合させる際あるいは外輪を外嵌部材に嵌合させる際に、凸面部の圧入によって内輪および外輪のレースウェイに転動体が押し付けられるのを抑制し、レースウェイが損傷するのを防ぐことができる。これにより、内輪や外輪のレースウェイの損傷によって転がり軸受の滑らかな回転が妨げられるのを防ぐことができる。
さらに、凸面部の圧入固定により内輪と軸部材および/または外輪と外嵌部材とを接合することで、基準面部に仕上げ研磨する必要がなく、内輪の内周面および/または外輪の外周面における仕上げ研磨の面積が凸面部だけで済む。したがって、内輪全体および/または外輪全体を圧入固定する場合と比較して、研磨時間を短縮するとともに、砥石の消耗を低減して低コスト化することができる。
上記発明においては、前記凸面部が嵌合方向の後端側に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、内輪に軸部材を嵌合させる際あるいは外嵌部材に外輪を嵌合させる際に、内輪の内周面の基準面部あるいは外輪の外周面の基準面部をそれぞれガイドとして機能させることができる。したがって、転がり軸受が斜めに傾いた状態で圧入固定されるのを防ぎ、組み立て不良によるトルクやレゾナンスのばらつきを低減することができる。
また、上記発明においては、前記凸面部が、前記2つの転がり軸受の内輪どうしまたは外輪どうしが近接する側の端部に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、凸面部を有する内輪および/または外輪を、内輪どうしまたは外輪どうしが軸方向に相対的に近接させる方向に押圧して2つの転がり軸受に予圧をかけると、押圧した内輪または外輪と転動体とのレースウェイ上の接触位置が押圧方向とは反対側に移動する。したがって、内輪および/または外輪の凸面部とレースウェイ上の転動体接触位置との距離を遠ざけて、凸面部の圧入によって生じるレースウェイ上の転動体接触位置の変形を抑制することができる。これにより、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、上記発明においては、前記凸面部が、前記内輪および/または前記外輪の軸方向の両端部に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、転がり軸受と軸部材および外嵌部材とを組み付ける際に、転がり軸受の表裏判定が不要となり、量産性を向上することができる。
また、上記発明においては、前記凸面部に対向する前記軸部材および/または前記外嵌部材が、前記軸方向の両端部に配置された前記凸面部のいずれか一方に対向する領域に径方向に窪む凹面領域を有することとしてもよい。
このように構成することで、内輪および/または外輪の両端部に配置された2つの凸面部のうち、一方は軸部材または外嵌部材に対して圧入により固定され、他方は凹面領域により軸部材または外嵌部材に対して非接触となる。両方の凸面部が軸部材または外嵌部材に押し付けられる場合と比較して、内輪および外輪のレースウェイの変形を抑制することができる。これにより、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、上記発明においては、前記内輪および/または前記外輪の前記基準面部が、前記軸部材の外周面または前記外嵌部材の内周面に対して非接触となる径寸法を有することとしてもよい。
このように構成することで、転がり軸受と軸部材および外嵌部材とを組み付ける際に、内輪および/または外輪の基準面部、すなわち、レースウェイの裏側の領域が軸部材の外周面または外嵌部材の内周面に接触しないので、レースウェイの変形を抑制し、レースウェイが損傷するのを防止することができる。
また、上記発明においては、前記内輪および/または前記外輪が、前記基準面部における前記凸面部の近傍に径方向に窪む溝部を有することとしてもよい。
このように構成することで、溝部により、凸面部の圧入による凸面部近傍の変形を吸収することができる。これにより、レースウェイの変形を緩和し、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、上記発明においては、前記凸面部と前記軸部材および/または前記外嵌部材とが溶接されていることとしてもよい。
このように構成することで、凸面部と軸部材および/または外嵌部材との間には隙間がないので、良好に溶接することができる。したがって、内輪と軸部材および/または外輪と外嵌部材とをより強固に接合することができる。
また、上記発明においては、前記内輪および/または前記外輪の前記基準面部と前記軸部材の外周面および/または前記外嵌部材の内周面とが接着剤により固定されていることとしてもよい。
このように構成することで、凸面部による圧入と基準面部の接着により、内輪と軸部材および/または外輪と外嵌部材とをより強固に接合することができる。内輪および外輪の周方向にわたり接着層の厚さを均一にすることで、接着剤の硬化収縮による内輪または外輪の変形を抑制し、トルクのうねりを改善することができる。
また、上記発明においては、前記基準面部が前記凸面部よりも表面粗さが大きいこととしてもよい。
このように構成することで、凸面部を比較的にスムーズに圧入させやすくしつつ、基準面部における接着剤の接着力を向上することができる。これにより、斜め押し込み等による組み立て不良を防止しつつ、内輪と軸部材および/または外輪と外嵌部材とをより強固に接着することができる。
また、上記発明においては、前記外嵌部材が前記外輪間に軸方向に挟まれるスペーサ部を備えることとしてもよい。
このように構成することで、内輪間にスペーサ部の長さに応じた隙間が形成される。したがって、内輪どうしを相対的に近接する方向に押圧することにより、2つの転がり軸受に予圧を容易にかけることができる。
また、上記発明においては、前記内輪間または前記外輪間の一方に軸方向に挟まれるスペーサ部材を備えることとしてもよい。
このように構成することで、スペーサ部材が設けられていない外輪間または内輪間にスペーサ部材の長さに応じた隙間が形成される。したがって、これらの隙間を有する外輪どうしまたは内輪どうしを相対的に近接する方向に押圧することにより、2つの転がり軸受に予圧を容易にかけることができる。
また、上記発明においては、前記2つの転がり軸受の前記内輪または前記外輪が、軸方向に重なる前記外輪または前記内輪よりも軸方向に長い長さ寸法を有し、これら軸方向の長さが長い前記内輪どうしまたは前記外輪どうしが互いに軸方向に突き当てられて配置され、軸方向の長さが短い前記外輪どうしまたは前記内輪どうしが互いに軸方向に離間して配置されていることとしてもよい。
この場合において、前記軸方向の長さが長い内輪どうしまたは外輪どうしが、互いに軸方向に一体化して形成されていることとしてもよい。
このように構成することで、スペーサ部材を用いなくても、軸方向の長さが短い外輪どうしまたは内輪どうしの間に、軸方向の長さが長い内輪どうしまたは外輪どうしとの長さ寸法の差に応じた隙間が形成される。したがって、スペーサ部材の分だけ部品点数を少なくして、2つの転がり軸受に予圧を容易にかけることができる。
本発明は、上記いずれかの転がり軸受装置と、前記軸部材および前記外嵌部材のいずれか一方が固定されるベース部材と、他方の前記外嵌部材または前記軸部材に装着されるスイングアームとを備えるピボット装置を提供する。
本発明によれば、転がり軸受装置の2つの転がり軸受により軸部材と外嵌部材とが相対的に回動させられることで、軸部材または外嵌部材に固定されたベース部材に対して他方に装着されたスイングアームを安定したトルクで揺動させることができる。
本発明は、同軸に配置された内輪および外輪と、これら内輪と外輪との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて複数配置される転動体とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受と、該2つの転がり軸受の前記外輪どうしが軸方向に突き当てられて前記内輪どうしが軸方向に隙間を空けた状態で、前記2つの内輪に嵌合される軸部材とを備え、前記内輪の内周面が、基準面部と、軸方向の少なくとも一方の端部に配置されて前記基準面部に対して全周にわたり径方向に突出する凸面部とからなり、該凸面部が前記軸部材の外周面に圧入状態で固定される転がり軸受装置を提供する。
本発明によれば、2つの転がり軸受は、内輪の内周面に設けられた凸面部が軸部材の外周面に圧入状態で固定されることにより、内輪と軸部材とが接合される。したがって、軸部材の外周面に複数の凸面部を設けて圧入固定する場合のように、部品寸法のばらつきの蓄積によるレースウエイに対する凸面部の軸方向の位置ばらつきを回避することができる。
これにより、圧入によって生じる内輪の変形量のばらつきを抑制し、トルクやレゾナンスのばらつきを低減することができる。また、内輪に軸部材を嵌合させる際に、凸面部の圧入によって内輪のレースウェイに転動体が押し付けられるのを抑制してレースウェイが損傷するのを防ぎ、転がり軸受の滑らかな回転が妨げられるのを防止することができる。さらに、内輪の内周面における仕上げ研磨の面積が凸面部だけで済み、内輪全体を圧入固定する場合と比較して、研磨時間の短縮および低コスト化を図ることができる。
上記発明においては、前記2つの外輪は1つの部材として一体化されていることとしてもよい。
また、上記発明においては、前記凸面部が、前記軸部材を嵌合する前記内輪の嵌合方向の後端側に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、内輪に軸部材を嵌合させる際に、内輪の内周面の凸面部以外の領域をガイドとして機能させることができ、転がり軸受が斜めに傾いた状態で圧入固定されるのを防ぎ、組み立て不良によるトルクやレゾナンスのばらつきを低減することができる。
また、上記発明においては、前記凸面部が、前記2つの転がり軸受の内輪どうしが近接する側の端部に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、内輪どうしを軸方向に相対的に近接させる方向に押圧して2つの転がり軸受に予圧をかけると、内輪と転動体とのレースウェイ上の接触位置が押圧方向とは反対側に移動する。したがって、内輪の凸面部とレースウェイ上の転動体接触位置との距離を遠ざけて、凸面部の圧入によって生じるレースウェイ上の転動体接触位置の変形を抑制し、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、上記発明においては、前記凸面部が、前記内輪の軸方向の両端部に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、転がり軸受と軸部材とを組み付ける際に、転がり軸受の表裏判定が不要となり、量産性を向上することができる。
また、上記発明においては、前記軸部材が、前記内輪の軸方向の両端部に配置された前記凸面部のいずれか一方に対向する領域に径方向に窪む凹面領域を有することとしてもよい。
このように構成することで、内輪の両端部に配置された凸面部のうち、一方は軸部材に対して圧入により固定され、他方は凹面領域により軸部材に対して非接触となる。両方の凸面部が軸部材に押し付けられる場合と比較して、内輪のレースウェイの変形を抑制し、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、上記発明においては、前記内輪の前記基準面部が、前記軸部材の外周面に対して非接触となる径寸法を有することとしてもよい。
このように構成することで、転がり軸受と軸部材とを組み付ける際に、内輪の基準面部、すなわち、レースウェイの裏側の領域が軸部材の外周面に接触しないので、レースウェイの変形を抑制し、レースウェイが損傷するのを防止することができる。
また、上記発明においては、前記内輪が、前記基準面部における前記凸面部の近傍に径方向に窪む溝部を有することとしてもよい。
このように構成することで、溝部により、凸面部の圧入による凸面部近傍の変形を吸収してレースウェイの変形を緩和し、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、上記発明においては、前記凸面部と前記軸部材とが溶接されていることとしてもよい。
このように構成することで、凸面部と軸部材との間には隙間がないので、良好に溶接することができ、内輪と軸部材とをより強固に接合することができる。
また、上記発明においては、前記内輪の前記基準面部と前記軸部材の外周面とが接着剤により固定されていることとしてもよい。
このように構成することで、凸面部による圧入と基準面部の接着により、内輪と軸部材とをより強固に接合することができる。内輪の周方向にわたり接着層の厚さを均一にすることで、接着剤の硬化収縮による内輪の変形を抑制し、トルクのうねりを改善することができる。
また、上記発明においては、前記基準面部が前記凸面部よりも表面粗さが大きいこととしてもよい。
このように構成することで、凸面部を比較的にスムーズに圧入させやすくしつつ、基準面部における接着剤の接着力を向上し、斜め押し込み等による組み立て不良を防止しつつ、内輪と軸部材とをより強固に接着することができる。
また、上記発明においては、前記外輪間に軸方向に挟まれるスペーサ部材を備えることとしてもよい。
このように構成することで、外輪どうしがスペーサ部材を介して軸方向に間接的に突き当てられ、内輪間にスペーサ部材の長さに応じた隙間が形成される。したがって、内輪どうしを相対的に近接する方向に押圧することにより、2つの転がり軸受に予圧を容易にかけることができる。
また、上記発明においては、前記2つの転がり軸受の前記外輪が、軸方向に重なる前記内輪よりも軸方向に長い長さ寸法を有し、互いに軸方向の端面どうしを直接突き当てて配されていることとしてもよい。
このように構成することで、スペーサ部材を用いなくても、内輪どうしの間に外輪どうしとの長さ寸法の差に応じた隙間が形成されるので、スペーサ部材の分だけ部品点数を少なくして、2つの転がり軸受に予圧を容易にかけることができる。
本発明は、上記いずれかの転がり軸受装置と、前記軸部材および前記外輪のいずれか一方が固定されるベース部材と、他方の前記外輪または前記軸部材に装着されるスイングアームとを備えるピボット装置を提供する。
本発明によれば、軸部材または外輪に固定されたベース部材に対して他方に装着されたスイングアームを安定したトルクで揺動させることができる。
本発明は、同軸に配置された内輪および外輪と、これら内輪と外輪との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて複数配置される転動体とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受と、該2つの転がり軸受の前記内輪どうしが軸方向に突き当てられて前記外輪どうしが軸方向に隙間を空けた状態で、前記2つの外輪を嵌合させる嵌合孔を有する外嵌部材とを備え、前記外輪の外周面が、基準面部と、軸方向の少なくとも一方の端部に配置されて前記基準面部に対して全周にわたり径方向に突出する凸面部とからなり、該凸面部が前記外嵌部材の内周面に圧入状態で固定される転がり軸受装置を提供する。
本発明によれば、2つの転がり軸受は、外輪の外周面に設けられた凸面部が外嵌部材の内周面に圧入状態で固定されることにより、外輪と外嵌部材が接合される。したがって、外嵌部材の内周面に複数の凸面部を設けて圧入固定する場合のように、部品寸法のばらつきの蓄積によるレースウエイに対する凸面部の軸方向の位置ばらつきを回避することができる。
これにより、圧入によって生じる外輪の変形量のばらつきを抑制し、トルクやレゾナンスのばらつきを低減することができる。また、外輪を外嵌部材に嵌合させる際に、凸面部の圧入によって外輪のレースウェイに転動体が押し付けられるのを抑制してレースウェイが損傷するのを防ぎ、転がり軸受の滑らかな回転が妨げられるのを防止することができる。外輪の外周面における仕上げ研磨の面積が凸面部だけで済み、外輪全体を圧入固定する場合と比較して、研磨時間の短縮および低コスト化を図ることができる。
上記発明においては、前記2つの内輪は1つの部材として一体化されていることとしてもよい。
上記発明においては、前記凸面部が、前記外嵌部材に嵌合される前記外輪の嵌合方向の後端側に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、外嵌部材に外輪を嵌合させる際に、外輪の外周面の凸面部以外の領域をガイドとして機能させ、転がり軸受が斜めに傾いた状態で圧入固定されるのを防ぎ、組み立て不良によるトルクやレゾナンスのばらつきを低減することができる。
また、上記発明においては、前記凸面部が、前記2つの転がり軸受の外輪どうしが近接する側の端部に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、外輪どうしを軸方向に相対的に近接させる方向に押圧して2つの転がり軸受に予圧をかけると、押圧した外輪と転動体とのレースウェイ上の接触位置が押圧方向とは反対側に移動する。したがって、外輪の凸面部とレースウェイ上の転動体接触位置との距離を遠ざけて、凸面部の圧入によって生じるレースウェイ上の転動体接触位置の変形を抑制し、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、上記発明においては、前記凸面部が、前記外輪の軸方向の両端部に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、転がり軸受と外嵌部材とを組み付ける際に、転がり軸受の表裏判定が不要となり、量産性を向上することができる。
また、上記発明においては、前記外嵌部材が、前記外輪の軸方向の両端部に配置された前記凸面部のいずれか一方に対向する領域に径方向に窪む凹面領域を有することとしてもよい。
このように構成することで、外輪の両端部に配置された凸面部のうち、一方は外嵌部材に対して圧入により固定され、他方は凹面領域により外嵌部材に対して非接触となる。両方の凸面部が外嵌部材に押し付けられる場合と比較して、外輪のレースウェイの変形を抑制し、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、上記発明においては、前記外輪の前記基準面部が、前記外嵌部材の内周面に対して非接触となる径寸法を有することとしてもよい。
このように構成することで、転がり軸受と外嵌部材とを組み付ける際に、外輪の基準面部、すなわち、レースウェイの裏側の領域が外嵌部材の内周面に接触しないので、レースウェイの変形を抑制し、レースウェイが損傷するのを防止することができる。
また、上記発明においては、前記外輪が、前記基準面部における前記凸面部の近傍に径方向に窪む溝部を有することとしてもよい。
このように構成することで、溝部により、凸面部の圧入による凸面部近傍の変形を吸収してレースウェイの変形を緩和し、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、上記発明においては、前記凸面部と前記外嵌部材とが溶接されていることとしてもよい。
このように構成することで、凸面部と外嵌部材との間には隙間がないので、良好に溶接することができ、外輪と外嵌部材とをより強固に接合することができる。
また、上記発明においては、前記外輪の前記基準面部と前記外嵌部材の内周面とが接着剤により固定されていることとしてもよい。
このように構成することで、凸面部による圧入と基準面部の接着により、外輪と外嵌部材とをより強固に接合することができる。外輪の周方向にわたり接着層の厚さを均一にすることで、接着剤の硬化収縮による外輪の変形を抑制し、トルクのうねりを改善することができる。
また、上記発明においては、前記基準面部が前記凸面部よりも表面粗さが大きいこととしてもよい。
このように構成することで、凸面部を比較的にスムーズに圧入させやすくしつつ、基準面部における接着剤の接着力を向上することができ、斜め押し込み等による組み立て不良を防止しつつ、外輪と外嵌部材とをより強固に接着することができる。
また、上記発明においては、前記内輪間に軸方向に挟まれるスペーサ部材を備えることとしてもよい。
このように構成することで、内輪どうしがスペーサ部材を介して軸方向に間接的に突き当てられ、外輪間にスペーサ部の長さに応じた隙間が形成される。したがって、外輪どうしを相対的に近接する方向に押圧することにより、2つの転がり軸受に予圧を容易にかけることができる。
また、上記発明においては、前記2つの転がり軸受の前記外輪が、軸方向に重なる前記内輪よりも軸方向に長い長さ寸法を有し、互いに軸方向の端面どうしを直接突き当てて配されていることとしてもよい。
このように構成することで、スペーサ部材を用いなくても、外輪どうしの間に内輪どうしとの長さ寸法の差に応じた隙間が形成されるので、スペーサ部材の分だけ部品点数を少なくして、2つの転がり軸受に予圧を容易にかけることができる。
本発明は、上記いずれかの転がり軸受装置と、前記内輪および前記外嵌部材のいずれか一方が固定されるベース部材と、他方の前記外嵌部材または前記内輪に装着されるスイングアームとを備えるピボット装置を提供する。
本発明によれば、内輪または外嵌部材に固定されたベース部材に対して他方に装着されたスイングアームを安定したトルクで揺動させることができる。
本発明は、上記いずれかの転がり軸受装置に使用される転がり軸受を提供する。
本発明によれば、トルクやレゾナンスのばらつきを低減することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係るピボット装置を備えるハードディスクドライブ装置の概略構成図である。 図1の転がり軸受装置の縦断面図である。 図2の転がり軸受装置の第1転がり軸受にシャフトを嵌合させる様子を示す縦断面図である。 内輪の凸面部の幅寸法とレゾンンスとの関係を示す図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例に係る転がり軸受装置の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例に係る転がり軸受装置の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例に係る転がり軸受装置の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例に係る他の転がり軸受装置の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例に係る他の転がり軸受装置の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の第4変形例に係る転がり軸受装置の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の第5変形例に係る転がり軸受装置の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の第6変形例に係る転がり軸受装置の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の第7変形例に係る転がり軸受装置の縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る転がり軸受装置の縦断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係る転がり軸受装置において、外輪どうしが互いに軸方向に突き当てられて配置されている変形例を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態の別の変形例に係る転がり軸受装置において、内輪どうしが互いに軸方向に突き当てられて配置されている変形例を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る転がり軸受装置において、外輪が互いに軸方向に一体化して形成されている変形例を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る転がり軸受装置において、外輪が互いに軸方向に一体化して形成されている変形例を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る転がり軸受装置において、内輪が互いに軸方向に一体化して形成されている変形例を示す縦断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る転がり軸受、転がり軸受装置およびピボット装置について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るピボット装置50は、例えば、図1に示すように、ハードディスクドライブ装置100に用いることができるようになっている。このピボット装置50は、略矩形箱状のベースハウジング2と、ベースハウジング2に対して揺動可能なスイングアーム4と、このスイングアーム4を揺動自在に支持する転がり軸受装置1とを備えている。符号6は磁気記録媒体を示し、符号8はスイングアーム4を揺動させるボイスコイルモータ等の駆動部を示している。
スイングアーム4の先端には、磁気記録媒体6に磁気情報を書き込んだり、磁気記録媒体6に記録されている磁気情報を読み取ったりする磁気ヘッド5が取り付けられている。スイングアーム4は、図示しない軸受嵌合孔に転がり軸受装置1が取り付けられており、駆動部8により、転がり軸受装置1を支点として中心軸線C回りに揺動させられるようになっている。これにより、磁気記録媒体6上に磁気ヘッド5を位置決めすることができるようになっている。
転がり軸受装置1は、図2に示すように、軸方向に間隔をあけて同軸に配列される第1転がり軸受10および第2転がり軸受20と、これらの転がり軸受10,20に嵌合されるシャフト(軸部材)31と、転がり軸受10,20間に軸方向に挟まれるスペーサ部材33とを備えている。
シャフト31は、中空の略円筒形状に形成されている。また、シャフト31は、軸方向の一端に全周にわたり径方向外方に突出する鍔状のフランジ部31aを備えている。このシャフト31には、フランジ部31a側から第1転がり軸受10、第2転がり軸受20の順に嵌め込まれている。
第1転がり軸受10は、同軸に配置された円環形状の内輪11および外輪13と、これら内輪11と外輪13との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて内蔵される複数個の転動体15とを備えている。この第1転がり軸受10の内輪11は、軸方向の端面がフランジ部31aに突き当てられている。第2転がり軸受20は、第1転がり軸受10と同様の構成および寸法を有し、内輪21および外輪23と、複数個の転動体25とを備えている。これらの各転動体15,25は、図示しないリテーナにより等間隔配置された状態で転動可能に保持されている。
内輪11,21は、それぞれ外周面に深溝型若しくはアンギュラ型のレースウェイ(内輪軌道)を有し、外輪13,23は、それぞれ内周面に深溝型若しくはアンギュラ型のレースウェイ(外輪軌道)を有している。これら内輪11,21のレースウェイと外輪13,23のレースウェイとの間でそれぞれ転動体15,25が転動させられることにより、内輪11,21と外輪13,23とがそれぞれ相対回転させられるようになっている。
また、内輪11,21は、内周面が段付き形状を有している。具体的には、内輪11,21の内周面は、その壁面の大部分を占める基準面部11a,21aと、壁面の残り部分であって、基準面部11a,21aよりも径方向内方に突出する凸面部11b,21bとにより構成されている。凸面部11b,21bは、内輪11,21の内周面の軸方向の一方の端部に配置され、軸方向の全域にわたり形成されている。
本実施形態においては、第1転がり軸受10と第2転がり軸受20の内輪11,21どうしが離間する側の端部にそれぞれ凸面部11b,21bが配置されている。すなわち、第1転がり軸受10は、図3に示すように、内輪11が軸方向の凸面部11b側をフランジ部31a側に向けてシャフト31を嵌合し、第2転がり軸受20は、内輪21が軸方向の凸面部21b側とは反対側をフランジ部31a側に向けてシャフト31を嵌合するようになっている。
これらの内輪11,21は、基準面部11a,21aがシャフト31の外径寸法よりも大きい内径寸法を有し、凸面部11b,21bがシャフト31の外径寸法よりも若干小さい内径寸法を有している。そして、凸面部11b,21bがシャフト31の外周面に対して圧入状態で固定されることにより、内輪11,21とシャフト31とがそれぞれ接合されている。内輪11,21の基準面部11a,21aとシャフト31の外周面との間には隙間が形成されている。
外輪13,23は、それぞれスイングアーム4の軸受嵌合孔に嵌合されている。外輪13,23の外周面は、段差のない略平面な形状に形成されている。これら外輪13,23の外周面とスイングアーム4の軸受嵌合孔は、例えば、接着剤により接合されている。接着剤としては、例えば、嫌気性接着剤や熱硬化接着剤等が挙げられる。
本実施形態においては、第1転がり軸受10および第2転がり軸受20は、例えば、軸方向の厚さが2.5mmで、内径(内輪11,21の凸面部11b,21bの内径)が5mm、外径(外輪13,23の外径)が8mmの寸法を有している。また、例えば、凸面部11b,21bの軸方向の幅は0.5mm以下で、凸面部11b,21bの径はシメシロが12μm(直径)を有している。
スペーサ部材33は、例えば、外形寸法が外輪13,23の外径寸法と略等しく、内径寸法が外輪13,23の内径寸法よりも小さく内輪11,21の外径寸法よりも大きくなっている。このスペーサ部材33の軸方向の一方の端面(下端面)には、第1転がり軸受10の外輪13の軸方向の一方の端面(上端面)が付き当てあられ、スペーサ部材33の軸方向の他方の端面(上端面)には、第2転がり軸受20の外輪23の軸方向の他方の端面(下端面)が付き当てられている。これにより、第1転がり軸受10と第2転がり軸受20の内輪11,21間には、スペーサ部材33の軸方向の長さに応じた隙間が形成されている。
また、これらの第1転がり軸受10と第2転がり軸受20は、凸面部11b,21bの圧入により、内輪11,21どうしが相互に近接する方向に押圧された状態でシャフト31に固定されている。これにより、転がり軸受10,20に予圧がかけられた状態で、内輪11,21および外輪13,23と転動体15,25とが隙間なく接触させられている。
以下、このように構成された転がり軸受装置1およびピボット装置50の作用について説明する。
駆動部8を作動させると、転がり軸受装置1を支点としてスイングアーム4が揺動させられる。具体的には、転がり軸受装置1において、転がり軸受10,20の内外輪間に挟まれた転動体15,25が転動させられることにより、シャフト31に固定された内輪11,21に対して外輪13,23がそれぞれ回動させられる。
これにより、シャフト31が固定されているベースハウジング2に対して、外輪13,23に固定されたスイングアーム4が中心軸線C回りに揺動させられる。その結果、磁気ヘッド5が磁気記録媒体6上を往復移動させられる。スイングアーム4を高速動作させると、磁気記録媒体6の所定の位置に記録されたデータへ磁気ヘッド5が瞬時に移動させられる。そして、磁気ヘッド5により、磁気記録媒体6に記録されている磁気情報の読み取りや磁気情報の書き込みが行われる。
ここで、転がり軸受装置1の各転がり軸受10、20は、内輪11,21の内周面に設けられた凸面部11b,21bがシャフト31の外周面に圧入状態で固定され、これにより、内輪11,21とシャフト31とが接合されている。
これに対する比較例として、例えば、シャフト31の外周面に複数の凸面部を設けて、シャフト31の凸面部を内輪11,21に圧入固定することとすると、シャフト31にフランジ部31aを基準にして凸面部を加工することになるが、部品寸法のばらつきの蓄積によりレースウエイに対する凸面部の軸方向の位置がばらつくことになる。
本実施形態に係る転がり軸受装置1は、内輪11,21の内周面に凸面部11b,21bを設けてシャフト31の外周面に圧入状態で固定することで、部品寸法のばらつきの蓄積に起因して生じるレースウェイに対する凸面部11b,21bの軸方向の位置ばらつきを回避することができる。
したがって、本実施形態に係る軸受装置1およびピボット装置50によれば、圧入によって生じる内輪11,21の変形量のばらつきを抑制し、トルクやレゾナンスのばらつきを低減することができる。例えば、内輪11,21の凸面部11b,21bの幅寸法とレゾナンスとの関係を図4に示す。ここでレゾナンスとは内輪11,21を固定した際に転がり軸受装置1の外輪13,23の回転中心軸線方向の共振点を指す。同図は圧入シロ(圧入によって縮んだ長さ)が12μmの場合であるが、この図に示されるように、転がり軸受10,20の端面から凸面部11b,21bのレースウェイ側端部までの幅(転がり軸受10,20の厚さの1/2から、レースウェイから凸面部11b,21bのレースウェイ側端部までの距離を引いた値)を0.5mm以下にすることで、レゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、凸面部11b,21bを内輪11,21の軸方向の一方に配置することで、内輪11,21にシャフト31を嵌合させる際に、凸面部11b,21bの圧入によって内輪11,21および外輪13,23のレースウェイに転動体15,25が押し付けられるのを抑制し、レースウェイが損傷するのを防ぐことができる。これにより、内輪11,21もしくは外輪13,23のレースウェイの損傷によって転がり軸受10、20の滑らかな回転が妨げられるのを防ぐことができる。したがって、ハードディスクドライブ装置100の読み書きを安定して行うことができる。
また、内輪11,21の基準面部11a,21bは、シャフト31の外周面に接触させないので仕上げ研磨する必要がない。したがって、内輪11,21の内周面における仕上げ研磨の面積が凸面部11b,21bだけで済むので、内輪11,21全体を圧入固定する場合と比較して、研磨時間を短縮するとともに、砥石の消耗を低減して低コスト化することができる。
本実施形態は、以下のように変形することができる。
本実施形態においては、2つの転がり軸受10、20の内輪11,21どうしが離間する側の端部に凸面部11b,21bを配置することとしたが、第1変形例としては、例えば、図5に示すように、シャフト31に対する各内輪11,21の嵌合方向の後端側に凸面部11b,21bを配置することとしてもよい。
すなわち、第1転がり軸受10は、内輪11の軸方向の凸面部11b側とは反対側をフランジ部31a側に向けてシャフト31を嵌合し、第2転がり軸受20も、内輪21の軸方向の凸面部21b側とは反対側をフランジ部31a側に向けてシャフト31を嵌合することとしてもよい。
このようにすることで、内輪11,21にシャフト31を嵌合させる際に、凸面部11b,21bよりも径寸法が大きい基準面部11a,21aをそれぞれガイドとして機能させることができる。したがって、転がり軸受10、20が斜めに傾いた状態でシャフト31に圧入固定されるのを防ぎ、組み立て不良によるトルクやレゾナンスのばらつきを低減することができる。
また、第2変形例としては、例えば、図6に示すように、凸面部11b,21bを2つの転がり軸受10、20の内輪11,21どうしが近接する側の端部に配置することとしてもよい。すなわち、第1転がり軸受10は、内輪11の軸方向の凸面部11b側とは反対側をフランジ部31a側に向けてシャフト31を嵌合し、第2転がり軸受20は、内輪21の軸方向の凸面部21b側をフランジ部31a側に向けてシャフト31を嵌合することとしてもよい。
この場合において、内輪11,21どうしを軸方向に相対的に近接させる方向に押圧して2つの転がり軸受10、20に予圧をかけると、押圧した内輪11,21と転動体15,25とのレースウェイ上の接触位置が押圧方向とは反対側に移動する。したがって、内輪11,21の凸面部11b,21bとレースウェイ上の転動体接触位置との距離を遠ざけて、凸面部11b,21bの圧入によって生じるレースウェイ上の転動体接触位置の変形を抑制することができる。これにより、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、第3変形例としては、例えば、図7に示すように、凸面部11b,21bを内輪11,21の軸方向の両端部にそれぞれ配置することとしてもよい。すなわち、内輪11,21ごとに、軸方向の量端部に配置された2つの凸面部11b,21bを有することとしてもよい。このようにすることで、転がり軸受10、20の形状が軸方向に等しくなるので、転がり軸受10、20とシャフト31とを組み付ける際に、転がり軸受10、20の表裏判定が不要となり量産性を向上することができる。
本変形例においては、図8に示すように、シャフト31が、第1転がり軸受10の内輪11の軸方向の両端部に配置された凸面部11bのいずれか一方に対向する領域と、および、第2転がり軸受20の内輪21の軸方向の両端部に配置された凸面部21bのいずれか一方に対向する領域に、それぞれ径方向に窪む凹面領域31bを有することとしてもよい。
図8は、シャフト31が、内輪11の軸方向のフランジ部31a側の端部に配置された凸面部11bに対向する領域と、内輪21の軸方向のフランジ部31a側とは反対側の端部に配置された凸面部21bに対向する領域にそれぞれ凹面領域31bを有する例を示している。
このようにすることで、内輪11の両端部に配置された2つの凸面部11bおよび内輪21の両端部に配置された2つの凸面部21bのうち、それぞれ一方はシャフト31に対して圧入により固定され、他方は凹面領域31bによりシャフト31に対して非接触となる。内輪11,12のそれぞれ両方の凸面部11b,21bをシャフト31に押し付ける場合と比較して、内輪11,21のレースウェイの変形を抑制することができる。これにより、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
また、本変形例においては、図9に示すように、内輪11,21の基準面部11a,21aが、シャフト31の外周面に対して非接触となる径寸法を有することとしてもよい。このようにすることで、転がり軸受10、20とシャフト31とを組み付ける際に、内輪11,21の基準面部11a,11b、すなわち、レースウェイの裏側の領域がシャフト31の外周面に接触しないので、レースウェイの変形を抑制し、レースウェイが損傷するのを防止することができる。
また、第4変形例としては、例えば、図10に示すように、内輪11,21が、基準面部11a,21aにおける凸面部11b,21bの近傍に径方向に窪む溝部11c,21cを有することとしてもよい。図10は、2つの転がり軸受10、20の内輪11,21どうしが近接する側の端部に配置した凸面部11b,21bと基準面部11a,21aの境界に溝部11c,21cを形成した例を示している。
このようにすることで、溝部11c,21cにより、凸面部11b,21bの圧入による凸面部近傍の変形を吸収することができる。これにより、レースウェイの変形を緩和して、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
第5変形例としては、例えば、図11に示すように、凸面部11b,21bとシャフト31とを溶接することとしてもよい。図11は、第2転がり軸受20の内輪21における軸方向のフランジ部31aとは反対側の端部に配置した凸面部21bとシャフト31の外周面とをレーザ溶接した例を示している。同図において、符合37は溶接跡を示している。
このようにすることで、圧入状態で接触する凸面部21bとシャフト31の外周面との間には隙間がないので、良好に溶接することができる。したがって、内輪21とシャフト31とをより強固に接合することができる。
第6変形例としては、例えば、図12に示すように、内輪11,21の基準面部11a,21aとシャフト31の外周面とを接着剤39により固定することとしてもよい。図12は、第1転がり軸受10と第2転がり軸受20の内輪11,21どうしが離間する側の端部に凸面部11b,21bを配置し、それぞれの基準面部11a,21aとシャフト31の外周面とを周方向にわたり接着剤39により接着した例を示している。接着剤39としては、例えば、嫌気性接着剤や熱硬化接着剤等が挙げられる。
このようにすることで、凸面部11b,21bによる圧入と基準面部11a,21aの接着により、内輪11,21とシャフト31とをより強固に接合することができる。内輪11,21の周方向にわたり接着層の厚さを均一にすることで、接着剤39の硬化収縮による内輪11,21の変形を抑制し、トルクのうねりを改善することができる。
本変形例においては、基準面部11a,21aの方が、凸面部11b,21bよりも表面粗さが大きいことが望ましい。このようにすることで、凸面部11b,21bを比較的にスムーズに圧入させやすくしつつ、基準面部11a,21aにおける接着剤39の接着力を向上することができる。これにより、斜め押し込み等による組み立て不良を防止しつつ、内輪11,21とシャフト31とをより強固に接着することができる。
また、第7変形例としては、図13に示すように、2つの転がり軸受10,20の外輪13,23どうしが、内輪11,21どうしよりも軸方向に長い長さ寸法を有し、これら外輪13,23どうしが互いに軸方向に突き当てられて配置され、内輪11,21どうしが互いに軸方向に離間して配置されていることとしてもよい。この場合、外輪13,23が、互いに軸方向の端面どうしを直接突き当てて配されていることとすればよい。
このようにすることで、スペーサ部材33を用いなくても、軸方向の長さが短い内輪11,21どうしの間に、軸方向の長さが長い外輪13,23どうしとの長さ寸法の差に応じた隙間が形成されるので、スペーサ部材33の分だけ部品点数を少なくしつつ、これらの内輪11,21どうしを相対的に近接する方向に押圧することによって2つの転がり軸受10,20に予圧を容易にかけることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る転がり軸受装置およびピボット装置について説明する。
本実施形態に係る転がり軸受装置101は、図14に示すように、第1転がり軸受10および第2転がり軸受20の各外輪113,123を嵌合させる嵌合孔135aを有するスリーブ(外嵌部材)135を備え、ピボット装置50は、スイングアーム4がスリーブ135を嵌合する点で第1実施形態と構成が異なる。以下、第1実施形態に係る転がり軸受装置1およびピボット装置50と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
スリーブ135は、嵌合孔135aの軸方向の略中央に径方向内方に突出するスペーサ部135bを備えている。また、スリーブ135は、その外周面がスイングアーム4の嵌合孔135aに対して接着剤により固定されている。
第1転がり軸受10は、外輪113の軸方向の一方の端面(上端面)がスリーブ135のスペーサ部135bの下端面に突き当てられ、第2転がり軸受20は、外輪123の軸方向の一方の端面(下端面)がスリーブ135のスペーサ部135bの上端面に突き当てられている。
これらの外輪113,123は、外周面が段付き形状を有している。具体的には、外輪113,123の外周面は、その壁面の大部分を占める基準面部113a,123aと、壁面の残り部分であって、基準面部113a,123aよりも径方向外方に突出する凸面部113b,123bとにより構成されている。凸面部113b,123bは、外輪113,123の外周面の軸方向の一方の端部に配置され、軸方向の全域にわたり形成されている。
本実施形態においては、第1転がり軸受10と第2転がり軸受20の外輪113,123どうしが離間する側の端部に凸面部113b,123bがそれぞれ配置されている。すなわち、第1転がり軸受10は、外輪113の軸方向の凸面部113b側とは反対側をスリーブ135のスペーサ部135b側に向けて嵌合孔135aに嵌合され、第2転がり軸受20は、外輪123の軸方向の凸面部123b側とは反対側をスリーブ135のスペーサ部135b側に向けて嵌合孔135aに嵌合されている。
また、内輪11,21の凸面部11b,21bは、第1転がり軸受10と第2転がり軸受20の内輪11,21どうしが近接する側の端部にそれぞれ配置されている。
これらの外輪113,123は、凸面部113b,123bが嵌合135aに対して圧入状態で固定されることにより、スリーブ135と接合され、内輪11,21は、凸面部11b、21bがシャフト31の内周面に圧入状態で固定されることにより、シャフト31に接合されている。さらに、内輪11,21の基準面部11a,21aとシャフト31の外周面との間、および、外輪113、123とスリーブ135の嵌合孔135aとの間を接着剤39により固定することとしてもよい。
したがって、本実施形態に係る転がり軸受装置101およびピボット装置50によれば、内輪11,21および外輪113,123の位置のばらつきを防ぐことができる。これにより、圧入によって生じる内輪11,21および外輪113,123の変形量のばらつきを抑制し、トルクやレゾナンスのばらつきをより低減することができる。
本実施形態においては、スリーブ135がスペーサ部135bを備えることとしたが、例えば、スリーブ135がスペーサ部135bを備えずに、外輪113,123間に軸方向に挟まれるリング状のスペーサ部材を備えることとしてもよい。また、内輪11,21間に軸方向に挟まれるスペーサ部材を採用し、外輪113,123間にスペーサ部材の軸方向の長さに応じた隙間を形成することとしてもよい。この場合は、外輪113,123どうしを相対的に近接する方向に押圧することにより、2つの転がり軸受10,20に予圧をかけることとすればよい。
本実施形態においては、第1転がり軸受10と第2転がり軸受20の外輪113,123どうしが離間する側の端部に凸面部113b,123bを配置することとしたが、これに代えて、上記第1実施形態の第1変形例から第7変形例に係る内輪11,21の構成に対応する構成を外輪113,123に適用することとしてもよい。
例えば、図15に示すように、2つの転がり軸受10,20の外輪113,123が、内輪11,21よりも軸方向に長い長さ寸法を有し、これら外輪113,123どうしが互いに軸方向に突き当てられて配置され、内輪11,21どうしが互いに軸方向に離間して配置されていることとしてもよい。
このようにすることで、スペーサ部材を用いなくても、軸方向の長さが短い内輪11,21どうしの間に、軸方向の長さが長い外輪113,123どうしとの長さ寸法の差に応じた隙間が形成されるので、内輪11,21どうしを相対的に近接する方向に押圧することにより、2つの転がり軸受10,20に予圧を容易にかけることができる。
また、図16に示すように、2つの転がり軸受10,20の内輪11,21が、軸方向に重なる外輪113,123よりも軸方向に長い長さ寸法を有し、これら内輪11,21どうしが互いに軸方向に突き当てられて配置され、外輪113,123どうしが互いに軸方向に離間して配置されていることとしてもよい。
この場合は、軸方向の長さが短い外輪113,123どうしの間に、軸方向の長さが長い内輪11,21どうしとの長さ寸法の差に応じた隙間が形成されるので、外輪113,123どうしを相対的に近接する方向に押圧することにより、2つの転がり軸受10,20に予圧を容易にかけることとすればよい。
また、上記第1実施形態においては、2つの転がり軸受10,20とシャフト31を備える転がり軸受装置1を例示し、第2実施形態においては、さらにスリーブ135を備える転がり軸受装置101を例示して説明したが、例えば、転がり軸受装置がシャフト31を備えずに、2つの転がり軸受10,20とスリーブ135を備えることとしてもよい。
この場合、第2実施形態と同様に、外輪113,123の外周面に凸面部113b,123bを設けることとすればよい。また、上記第1実施形態の第1変形例から第7変形例に係る内輪11,21の構成に対応する構成を外輪113,123に適用することとすればよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記の一実施形態および変形例に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態および変形例を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。
また、例えば、転がり軸受10,20の内輪11、21の内周面および外輪13、23(113,123)の外周面の少なくとも一方に凸面部を設けることとすればよく、例えば、第1転がり軸受10は内輪11に凸面部11bを設け、第2転がり軸受20は外輪123に凸面部123bを設ける等、転がり軸受10,20間で任意の内外輪に凸面部を設けることとしてもよい。また、第1転がり軸受10は内輪11の軸方向の一方に凸面部11bを設け、第2転がり軸受20は内輪11の軸方向の両端部に凸面部21bを設ける等、転がり軸受10,20間で内外輪の軸方向における任意の位置や任意の数の凸面部を設けることとしてもよい。
また、以上にはシャフト31に固定された内輪11、21に対して外輪13、23が回動することでスイングアーム4を遥動する例を示したが外輪を固定し、シャフト31にスイングアーム4を取り付けることで外輪に対して内輪を回動しスイングアームを遥動させる構成としても良い。
また、軸方向に間隔をあけて同軸に配置される2つの内輪と2つの外輪とで2つの転がり軸受を構成する例を示したが、2つの内輪もしくは2つの外輪とスペーサ部材を一体化した構造のもの、即ち内輪もしくは外輪の何れか一方が一つの部材で構成され軌道輪を二箇所有する構造としても構わない。
例えば、第1実施形態の構成においては、図17に示すように、外輪13,23が互いに軸方向に一体化して形成されていることとしてもよい。この場合、内輪11,21どうしが軸方向に離間して配置されていることとすればよい。また、第2実施形態の構成においては、図18に示すように、外輪113,123が互いに軸方向に一体化して形成され、内輪11,21どうしが軸方向に離間して配置されていることとしてもよい。また、図19に示すように、内輪11,21が互いに軸方向に一体化して形成され、外輪113,123どうしが軸方向に離間して配置されていることとしてもよい。
1,101 転がり軸受装置
2 ベースハウジング(ベース部材)
4 スイングアーム
10 第1転がり軸受
20 第2転がり軸受
11,21 内輪
11a,21a,113a,123a 基準面部
11b,21b,113b,123b 凸面部
13,23,113,123 外輪
15,25 転動体
20 第2転がり軸受
31 シャフト(軸部材)
31b 凹面領域
33 スペーサ部材
39 接着剤
50 ピボット装置
135 スリーブ(外嵌部材)
135a 嵌合孔
135b スペーサ部

Claims (44)

  1. 同軸に配置された内輪および外輪と、これら内輪と外輪との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて複数配置される転動体とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受と、
    該転がり軸受の前記内輪に嵌合される軸部材と、
    前記転がり軸受の前記外輪を嵌合させる嵌合孔を有する外嵌部材とを備え、
    前記内輪の内周面および前記外輪の外周面の少なくとも一方が、基準面部と、軸方向の少なくとも一方の端部に配置されて前記基準面部に対して径方向に突出する凸面部とからなり、
    該凸面部が前記軸部材の外周面または前記外嵌部材の内周面に圧入状態で固定される転がり軸受装置。
  2. 前記凸面部が嵌合方向の後端側に配置されている請求項1に記載の転がり軸受装置。
  3. 前記凸面部が、前記2つの転がり軸受の内輪どうしまたは外輪どうしが近接する側の端部に配置されている請求項1に記載の転がり軸受装置。
  4. 前記凸面部が、前記内輪および/または前記外輪の軸方向の両端部に配置されている請求項1に記載の転がり軸受装置。
  5. 前記凸面部に対向する前記軸部材および/または前記外嵌部材が、前記軸方向の両端部に配置された前記凸面部のいずれか一方に対向する領域に径方向に窪む凹面領域を有する請求項4に記載の転がり軸受装置。
  6. 前記内輪および/または前記外輪の前記基準面部が、前記軸部材の外周面または前記外嵌部材の内周面に対して非接触となる径寸法を有する請求項1から請求項5のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  7. 前記内輪および/または前記外輪が、前記基準面部における前記凸面部の近傍に径方向に窪む溝部を有する請求項1から請求項6のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  8. 前記凸面部と前記軸部材および/または前記外嵌部材とが溶接されている請求項1から請求項7のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  9. 前記内輪および/または前記外輪の前記基準面部と前記軸部材の外周面および/または前記外嵌部材の内周面とが接着剤により固定されている請求項1から請求項8のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  10. 前記基準面部が、前記凸面部よりも表面粗さが大きい請求項9に記載の転がり軸受装置。
  11. 前記外嵌部材が、前記外輪間に軸方向に挟まれるスペーサ部を備える請求項1から請求項10のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  12. 前記内輪間または前記外輪間の一方に軸方向に挟まれるスペーサ部材を備える請求項1から請求項10のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  13. 前記2つの転がり軸受の前記内輪または前記外輪が、軸方向に重なる前記外輪または前記内輪よりも軸方向に長い長さ寸法を有し、これら軸方向の長さが長い前記内輪どうしまたは前記外輪どうしが互いに軸方向に突き当てられて配置され、軸方向の長さが短い前記外輪どうしまたは前記内輪どうしが互いに軸方向に離間して配置されている請求項1から請求項10のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  14. 前記軸方向の長さが長い内輪どうしまたは外輪どうしが、互いに軸方向に一体化して形成されている請求項13に記載の転がり軸受装置。
  15. 請求項1から請求項14のいずれかに記載の転がり軸受装置と、
    前記軸部材および前記外嵌部材のいずれか一方が固定されるベース部材と、
    他方の前記外嵌部材または前記軸部材に装着されるスイングアームとを備えるピボット装置。
  16. 同軸に配置された内輪および外輪と、これら内輪と外輪との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて複数配置される転動体とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受と、
    該2つの転がり軸受の前記外輪どうしが軸方向に突き当てられて前記内輪どうしが軸方向に隙間を空けた状態で、前記2つの内輪に嵌合される軸部材とを備え、
    前記内輪の内周面が、基準面部と、軸方向の少なくとも一方の端部に配置されて前記基準面部に対して径方向に突出する凸面部とからなり、
    該凸面部が前記軸部材の外周面に圧入状態で固定される転がり軸受装置。
  17. 前記2つの外輪は1つの部材として一体化されている請求項16に記載の転がり軸受装置。
  18. 前記凸面部が、前記軸部材を嵌合する前記内輪の嵌合方向の後端側に配置されている請求項16または請求項17に記載の転がり軸受装置。
  19. 前記凸面部が、前記2つの転がり軸受の内輪どうしが近接する側の端部に配置されている請求項16または請求項17に記載の転がり軸受装置。
  20. 前記凸面部が、前記内輪の軸方向の両端部に配置されている請求項16または請求項17に記載の転がり軸受装置。
  21. 前記軸部材が、前記内輪の軸方向の両端部に配置された前記凸面部のいずれか一方に対向する領域に径方向に窪む凹面領域を有する請求項16から請求項20のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  22. 前記内輪の前記基準面部が、前記軸部材の外周面に対して非接触となる径寸法を有する請求項21に記載の転がり軸受装置。
  23. 前記内輪が、前記基準面部における前記凸面部の近傍に径方向に窪む溝部を有する請求項16から請求項22のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  24. 前記凸面部と前記軸部材とが溶接されている請求項16から請求項23のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  25. 前記内輪の前記基準面部と前記軸部材の外周面とが接着剤により固定されている請求項16から請求項24のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  26. 前記基準面部が、前記凸面部よりも表面粗さが大きい請求項25に記載の転がり軸受装置。
  27. 前記外輪間に軸方向に挟まれるスペーサ部材を備える請求項16から請求項26のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  28. 前記2つの転がり軸受の前記外輪が、軸方向に重なる前記内輪よりも軸方向に長い長さ寸法を有し、互いに軸方向の端面どうしを直接突き当てて配されている請求項16から請求項26のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  29. 請求項16から請求項28のいずれかに記載の転がり軸受装置と、
    前記軸部材および前記外輪のいずれか一方が固定されるベース部材と、
    他方の前記外輪または前記軸部材に装着されるスイングアームとを備えるピボット装置。
  30. 同軸に配置された内輪および外輪と、これら内輪と外輪との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて複数配置される転動体とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受と、
    該2つの転がり軸受の前記内輪どうしが軸方向に突き当てられて前記外輪どうしが軸方向に隙間を空けた状態で、前記2つの外輪を嵌合させる嵌合孔を有する外嵌部材とを備え、
    前記外輪の外周面が、基準面部と、軸方向の少なくとも一方の端部に配置されて前記基準面部に対して径方向に突出する凸面部とからなり、
    該凸面部が前記外嵌部材の内周面に圧入状態で固定される転がり軸受装置。
  31. 前記2つの内輪は1つの部材として一体化されている請求項30に記載の転がり軸受装置。
  32. 前記凸面部が、前記外嵌部材に嵌合される前記外輪の嵌合方向の後端側に配置されている請求項30または請求項31に記載の転がり軸受装置。
  33. 前記凸面部が、前記2つの転がり軸受の外輪どうしが近接する側の端部に配置されている請求項30または請求項31に記載の転がり軸受装置。
  34. 前記凸面部が、前記外輪の軸方向の両端部に配置されている請求項30または請求項31に記載の転がり軸受装置。
  35. 前記外嵌部材が、前記外輪の軸方向の両端部に配置された前記凸面部のいずれか一方に対向する領域に径方向に窪む凹面領域を有する請求項34に記載の転がり軸受装置。
  36. 前記外輪の前記基準面部が、前記外嵌部材の内周面に対して非接触となる径寸法を有する請求項30から請求項35のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  37. 前記外輪が、前記基準面部における前記凸面部の近傍に径方向に窪む溝部を有する請求項30から請求項36のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  38. 前記凸面部と前記外嵌部材とが溶接されている請求項30から請求項37のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  39. 前記外輪の前記基準面部と前記外嵌部材の内周面とが接着剤により固定されている請求項30から請求項38のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  40. 前記基準面部が、前記凸面部よりも表面粗さが大きい請求項39に記載の転がり軸受装置。
  41. 前記内輪間に軸方向に挟まれるスペーサ部材を備える請求項30から請求項40のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  42. 前記2つの転がり軸受の前記内輪が、軸方向に重なる前記外輪よりも軸方向に長い長さ寸法を有し、互いに軸方向の端面どうしを直接突き当てて配されている請求項30から請求項40のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  43. 請求項30から請求項42のいずれかに記載の転がり軸受装置と、
    前記内輪および前記外嵌部材のいずれか一方が固定されるベース部材と、
    他方の前記外嵌部材または前記内輪に装着されるスイングアームとを備えるピボット装置。
  44. 請求項1、請求項16、請求項30の何れか一つの転がり軸受装置に使用される転がり軸受。
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