JP2013222016A - 焦点検出装置および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】偽合焦を回避しつつ高精度に焦点検出を行うことが可能な焦点検出装置および撮像装置を提供する。
【解決手段】複数のマイクロレンズの各々に対応して当該マイクロレンズの後側に配置された複数の受光素子を有する撮像素子と、第1検出開角および第2検出開角の各々について、複数の受光素子から当該検出開角に対応する一対の受光素子をそれぞれ選択する受光素子選択手段と、第1検出開角および第2検出開角に対応する一対の受光素子の出力から一対の第1信号列および一対の第2信号列を作成する信号列作成手段と、一対の第1信号列および一対の第2信号列を相対的にシフトさせて相関量を演算し、相関量が極小となる第1シフト量および第2シフト量に基づいて光学系の第1デフォーカス量および第2デフォーカス量を演算する演算手段と、第1デフォーカス量および第2デフォーカス量のうち一方を出力する出力手段とを備える焦点検出装置。
【選択図】図1
【解決手段】複数のマイクロレンズの各々に対応して当該マイクロレンズの後側に配置された複数の受光素子を有する撮像素子と、第1検出開角および第2検出開角の各々について、複数の受光素子から当該検出開角に対応する一対の受光素子をそれぞれ選択する受光素子選択手段と、第1検出開角および第2検出開角に対応する一対の受光素子の出力から一対の第1信号列および一対の第2信号列を作成する信号列作成手段と、一対の第1信号列および一対の第2信号列を相対的にシフトさせて相関量を演算し、相関量が極小となる第1シフト量および第2シフト量に基づいて光学系の第1デフォーカス量および第2デフォーカス量を演算する演算手段と、第1デフォーカス量および第2デフォーカス量のうち一方を出力する出力手段とを備える焦点検出装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、焦点検出装置および撮像装置に関する。
光学系の焦点調節状態を検出する方法として、光学系の異なる部分瞳を通過した一対の光束から一対の信号列を作成し、それらの信号列のずれ量を比較する、いわゆる瞳分割型の位相差検出方式が知られている。例えば特許文献1には、複数のマイクロレンズとそれらのマイクロレンズの後側に配列された複数の受光素子とを用いて焦点検出を行う焦点検出装置が記載されている。
特許文献1に記載の技術による焦点検出には、偽合焦を回避するために焦点検出の精度が低下するという問題があった。
請求項1に係る発明は、被写体像を結像する光学系の所定の焦点面の近傍に配置された複数のマイクロレンズと、複数のマイクロレンズの各々に対応して当該マイクロレンズの後側に配置された複数の受光素子を有する撮像素子と、少なくとも第1検出開角および第1検出開角より大きい第2検出開角の各々について、複数のマイクロレンズの後側にそれぞれ配置された複数の受光素子から、当該検出開角に対応する一対の受光素子をそれぞれ選択する受光素子選択手段と、第1検出開角に対応する一対の受光素子の出力から一対の第1信号列を作成すると共に、第2検出開角に対応する一対の受光素子の出力から一対の第2信号列を作成する信号列作成手段と、一対の第1信号列を相対的にシフトさせ、各々のシフト量について相関量を演算し、相関量が極小となる第1シフト量に基づいて光学系の第1デフォーカス量を演算すると共に、一対の第2信号列を相対的にシフトさせ、各々のシフト量について相関量を演算し、相関量が極小となる第2シフト量に基づいて光学系の第2デフォーカス量を演算する演算手段と、第1デフォーカス量および第2デフォーカス量のうち一方を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする焦点検出装置である。
請求項8に係る発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の焦点検出装置と、出力手段により出力されたデフォーカス量に基づいて光学系の焦点調節を行う焦点調節手段と、を備えることを特徴とする撮像装置である。
請求項8に係る発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の焦点検出装置と、出力手段により出力されたデフォーカス量に基づいて光学系の焦点調節を行う焦点調節手段と、を備えることを特徴とする撮像装置である。
本発明によれば、偽合焦を回避しつつ高精度に焦点検出を行うことができる。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示す図である。デジタルカメラ201は交換レンズ202とカメラボディ203から構成され、周知のマウント構造により交換レンズ202がカメラボディ203に装着される。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示す図である。デジタルカメラ201は交換レンズ202とカメラボディ203から構成され、周知のマウント構造により交換レンズ202がカメラボディ203に装着される。
交換レンズ202はレンズ制御装置206や撮影光学系210などを備えている。撮影光学系210は、フォーカシングレンズを含む複数のレンズ209、絞り211などの光学部材から構成される。レンズ制御装置206はマイクロコンピューターとメモリなどの周辺部品から構成され、フォーカシングレンズと絞り211の駆動制御および状態検出、後述するボディ制御装置214との通信によるレンズ情報の送信とボディ情報の受信などを行う。
カメラボディ203はボディ制御装置214、電子ビューファインダー(EVF)ユニット216、主撮像素子220、副撮像素子221、ハーフミラー223などを備えている。ハーフミラー223は、交換レンズ202から到来する光束を反射光束と透過光束とに1:1に分割するペリクルミラーである。ハーフミラー223は、反射光束が副撮像素子221の方向へ、透過光束が主撮像素子220の方向へそれぞれ向かうように配置されている。主撮像素子220はハーフミラー223を透過した光束を受光する固体撮像素子(例えばCMOSやCCDなど)であり、撮影光学系210の予定結像面(撮像面)に配置される。主撮像素子220により撮像された結果は、種々の画像処理が適用され、画像データとして不図示の記憶媒体に記憶される。他方、副撮像素子221はハーフミラー223を反射した光束を受光する固体撮像素子であり、撮影光学系210の他の予定結像面(撮像面)に配置される。
ボディ制御装置214はマイクロコンピューターとメモリなどの周辺部品から構成され、主撮像素子220および副撮像素子221からの画像信号の読み出しと補正、レンズ制御装置206との通信(レンズ情報の受信、デフォーカス量などの情報の送信)、交換レンズ202の焦点状態(デフォーカス量)の検出、およびカメラ全体の動作制御を行う。ボディ制御装置214とレンズ制御装置206はマウント部に設けられた電気接点(不図示)を介して通信を行い、レンズ情報、デフォーカス量、絞り情報などの各種情報の授受を行う。
EVFユニット216は、液晶表示素子を有する表示装置であり、主撮像素子220による撮像画像を液晶表示素子に表示し、接眼レンズ(不図示)を介して撮影者に視認させる。
主撮像素子220は、撮像面に複数の撮像用画素が二次元状に配列されている。撮影光学系210を透過してハーフミラー223により分割された光束は、主撮像素子220の撮像面に被写体像を結像させる。主撮像素子220はこの被写体像を光電変換し、ボディ制御装置214へ画像信号を出力する。
図2(a)は、副撮像素子221の構成を模式的に示した斜視図である。副撮像素子221は、焦点検出光学系の役割を果たすマイクロレンズアレイ221aと、その後面に配置された受光素子アレイ221bとを有する。マイクロレンズアレイ221aは、二次元状に配列された複数のマイクロレンズ230を有しており、撮影光学系210のピントを合わせようとする面、すなわち主撮像素子220の撮像面と等価な面(ハーフミラー223に対して共役な面)の近傍に配置される。
なお、図2(a)ではマイクロレンズ230の数を実際よりも少なく示しているが、実際のマイクロレンズ230は例えば約100マイクロメートルのピッチで配列されるので、マイクロレンズアレイ221aが例えば5mm角の広さであれば、マイクロレンズ230の数は非常に大きな数となる。
受光素子アレイ221bは受光素子(光電変換素子)を複数有している。これら複数の受光素子は、マイクロレンズアレイ221aが有する複数のマイクロレンズ230の各々に、それぞれ複数の受光素子が対応するようにグループ分けされている。例えば図2(a)では、マイクロレンズ230ごとに、受光素子群231(二次元状に配列された受光素子のグループ)が配置されている。
図2(b)は、副撮像素子221を被写体光の入射方向から見た平面図である。なお図2(b)では、1つのマイクロレンズ230に対応する1つの受光素子群231が、5行5列に配列された計25個の受光素子から構成されているが、受光素子群231を構成する受光素子の数やその配列は、図2(b)に示すものとは異なっていてもよい。
図1に示す通り、ボディ制御装置214は、制御部214aと、合焦判定部214bと、演算部214cと、焦点調節部214dとを有している。制御部214aは、副撮像素子221の制御を含む、焦点検出のための種々の制御を行う。合焦判定部214bは、後述するシフト量の比較等により、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍か否かを判定する。演算部214cは、後述する焦点検出演算を実行する。焦点調節部214dは、レンズ制御装置206との通信により撮影光学系210のフォーカシングレンズを駆動させ、焦点状態を調節する。
(焦点検出の説明)
図3は、受光素子アレイ221bの拡大図である。受光素子アレイ221bの撮像面には、水平方向(横方向)にn個の受光素子群231が配列されている。以下、受光素子アレイ221bの最上部に並んだ受光素子群231のグループ232を用いた焦点検出について説明する。以下の説明では、グループ232に含まれる個々の受光素子群231を特定するため、図3に示すように、受光素子群231に対して左から順に1から始まる通し番号を割り振ることとする。なお、他の列を用いた焦点検出や、他の方向(例えば垂直方向)に並んだ受光素子群231を用いた焦点検出については、以下の説明と同様にして実現することが可能であるため、説明を省略する。
図3は、受光素子アレイ221bの拡大図である。受光素子アレイ221bの撮像面には、水平方向(横方向)にn個の受光素子群231が配列されている。以下、受光素子アレイ221bの最上部に並んだ受光素子群231のグループ232を用いた焦点検出について説明する。以下の説明では、グループ232に含まれる個々の受光素子群231を特定するため、図3に示すように、受光素子群231に対して左から順に1から始まる通し番号を割り振ることとする。なお、他の列を用いた焦点検出や、他の方向(例えば垂直方向)に並んだ受光素子群231を用いた焦点検出については、以下の説明と同様にして実現することが可能であるため、説明を省略する。
図4は、受光素子群231の拡大図である。以下の説明において、5列に並んだ受光素子の各列を、左から順にa列、b列、c列、d列、e列と呼ぶこととする。本実施形態のボディ制御装置214は、これら5つの列から任意の2つの列を選択し、グループ232(図3)に含まれる各受光素子群231の各々から、選択した2つの列に対応する受光素子の出力をそれぞれ組み合わせることにより、一対の信号列を作成する。そして、この一対の信号列のずれ量から後述する相関演算により被写体像の像ずれ量を算出し、後述する演算によりデフォーカス量を算出する。
図5(a)は、副撮像素子221と、撮影光学系210の射出瞳233上の部分瞳A〜Eとの関係を示す断面図であり、制御部214aが焦点検出のためにa列とe列とを選択した状態を示している。各マイクロレンズ230下の各受光素子群231は、各マイクロレンズ230により射出瞳233上の部分瞳A〜Eに投影される。射出瞳233上の各部分瞳A〜Eを通過した光束は、各マイクロレンズ230を介して各受光素子群231へ導かれ、各受光素子はそれぞれに入射した光を光電変換する。
図5(a)では、焦点検出のために、図4に示したa列とe列とが選択されている。このとき制御部214aは、各受光素子群231のうち、a列の受光素子の出力とe列の受光素子の出力を用いて、瞳分割型位相差検出方式の焦点検出を行う。a列とe列を選択したとき、その検出開角θw(選択した2つの列にそれぞれ対応する2つの部分瞳が予定焦点面に対して成す角度)は最も大きくなる。以下の説明では、a列の受光素子の出力をa(i)と表記する。ここでiは、図3において各受光素子群231に割り振った通し番号であり、例えば図3において最も左側に位置する受光素子群231のa列の受光素子の出力はa(1)と表すことができる。同様に、b〜e列の受光素子の出力を、それぞれb(i)、c(i)、d(i)、e(i)と表記する。
図5(b)は、a列とe列を選択したときに実際に使用される受光素子の出力を示す図である。本実施形態において、a列の受光素子の出力a(i)は、a列に存在する5つの受光素子のうち、中央3つの受光素子の出力を加算したものである。3つの受光素子の出力を加算することにより、ノイズの影響を抑制し焦点検出精度を向上させることができる。また、被写体からの光量が少ない場合であっても焦点検出を正しく行うことができる。b〜e列についても同様である。
従って、a列とe列を選択して焦点検出を行う場合、制御部214aは、図5(b)に網掛けで示した3つの受光素子234の出力から、部分瞳Aを通過した光束に対応する信号列{a(qL)、a(qL+1)、a(qL+2)…、a(pL)}(以下、{a(i)}と表記する)を作成し、図5(b)に上記とは異なる網掛けで示した3つの受光素子235の出力から、部分瞳Eを通過した光束に対応する信号列{e(qL)、e(qL+1)、e(qL+1)、…、e(pL)}(以下、{e(i)}と表記する)を作成する。つまり、信号列{a(i)}は、qL番目からpL番目までの各受光素子群231の3つの受光素子234の出力を加算した結果を、受光素子群231の並び順に並べたものである。同様に信号列{e(i)}は、qL番目からpL番目までの各受光素子群231の3つの受光素子235の出力を加算した結果を、受光素子群231の並び順に並べたものである。演算部214cはこのようにして作成された一対の信号列{a(i)}、{e(i)}のずれ量から後述する相関演算により被写体像の像ずれ量を算出し、後述する演算によりデフォーカス量を算出する。なお、qLおよびpLは、焦点検出を行いたい領域に応じて任意に設定すればよい。
図6(a)は、副撮像素子221と、撮影光学系210の射出瞳233上の部分瞳A〜Eとの関係を示す断面図であり、制御部214aが焦点検出のためにb列とc列とを選択した状態を示している。このとき制御部214aは、図6(b)に示した3つの受光素子236の出力を加算して信号列{b(i)}を作成すると共に、3つの受光素子237の出力を加算して信号列{c(i)}を作成する。図6(a)のように、隣接する2つの部分瞳、つまり隣接する2つの受光素子の列が焦点検出のために選択された場合、その検出開角θnは最小となり、図5(a)のように、両端に位置する2つの部分瞳、つまり受光素子群231の両端に位置する2つの受光素子の列が選択された場合、その検出開角θwは最大となる。
本実施形態の制御部214aは、上述のように、焦点検出に用いる受光素子の列をa〜e列から選択することにより、焦点状態の検出開角を自在に調節することが可能に構成されている。周期パターンによる偽合焦の発生頻度を下げるには像のずれ量を小さくすればよいので、検出開角を小さくすればよいが、検出開角を小さくするとデフォーカス量の検出精度が低下する。以下、この点について詳述する。
図7は、検出開角の違いによる信号列およびシフト量の違いを示す図である。ある被写体像を副撮像素子221により撮像したとき、撮像結果から作成した一対の信号列{a(i)}、{e(i)}を図7(a)に示す。このとき、同一の撮像結果から一対の信号列{b(i)}、{c(i)}を作成すると、図7(b)のような結果が得られる。図7(a)および(b)は、横軸が受光素子群231の位置(通し番号)を、縦軸が受光素子の出力の大きさをそれぞれ表している。このように、相対的に検出開角が小さい図7(b)のケースでは、検出開角が大きい図7(a)のケースに比べて、信号列のずれ量が小さくなる。
制御部214aは、図7(a)に示す一対の信号列に対して周知のローパスフィルタおよびハイパスフィルタを適用し、図7(c)のような一対の信号列を得る。演算部214cはその後、この一対の信号列に対して相関演算を行い、相関量を算出する。例えば、部分瞳AとEに対応する一対の信号列{a(i)}、{e(i)}の相関量Cae(N)は、次式(1)により与えられる。
なお、上式(1)においてNはシフト量を表し、j−i=Nである。図7(c)に示す一対の信号列に対して、上述の相関量Cae(N)を算出した結果を図7(e)に示す。図7(e)において横軸はシフト量Nを、縦軸は当該シフト量に対応する相関量Cae(N)をそれぞれ表している。
他方、図7(b)に示す一対の信号列に対してローパスフィルタおよびハイパスフィルタを適用すると、図7(d)に示す一対の信号列が得られる。演算部214cはこの一対の信号列に対しても上述したものと同様の相関演算を行い、相関量Cbc(N)を得る。相関量Cbc(N)の算出結果を図7(f)に示す。図7(e)に示した相関量Cae(N)は、シフト量N=13のときに最小となっているが、図7(f)に示した相関量Cbc(N)は、シフト量N=3のときに最小となっている。このように、広い検出開角θwで最小相関量を算出するよりも、狭い検出開角θnで最小相関量を算出する方が、より少ないシフト量で計算が完了する。換言すれば、より短い計算時間で計算が完了する。偽合焦の起こらない被写体では、フォーカシングレンズがピント面に近づくにつれ(すなわち合焦に近づくにつれ)、このシフト量の差は小さくなり、かつシフト量が0に近づくこととなる。
図8は、ボディ制御装置214により実行される、自動焦点調節処理のフローチャートである。この処理は、不図示の記憶媒体に格納された所定の制御プログラムにより実現される処理である。ボディ制御装置214は、上記の記憶媒体から制御プログラムを読み込んで実行することにより、この自動焦点調節処理を実行する。なお、同等の機能を電子回路として実現することも可能である。
まずステップS100では、制御部214aが、自動焦点調節(AF)スイッチがONされているか否かを判定する。AFスイッチがONされていない場合、ステップS100の処理が繰り返し実行される。AFスイッチがONされていた場合には処理はステップS110に進む。ステップS110では、制御部214aが、焦点検出用の副撮像素子221の蓄積制御を行う。ステップS120では制御部214aが、副撮像素子221から各受光素子の出力を読み出し、不図示の主記憶領域に記憶させる。
ステップS130では制御部214aが、後述するデフォーカス演算処理を実行し、ステップS120で読み出された受光素子出力から1つのデフォーカス量を出力する。ステップS140では制御部214aが、ステップS130で出力されたデフォーカス量から、フォーカシングレンズを合焦位置まで移動させるためのレンズ駆動量を演算する。ステップS150では制御部214aが、撮影光学系210が合焦状態か否かを判定する。合焦状態ではなかった場合、処理はステップS160に進み、焦点調節部214dはステップS140で演算されたレンズ駆動量だけフォーカシングレンズが駆動されるよう駆動制御を行う。その後、処理はステップS100に戻る。他方、ステップS150において合焦状態であった場合には、自動焦点調節処理を終了する。
図9は、図8のステップS130において呼び出されるデフォーカス演算処理のフローチャートである。まずステップS200では制御部214aが、一対の信号列を作成するための受光素子を2組を選択する。換言すれば、狭い検出開角θnに対応する一対の受光素子と、より広い検出開角θwに対応する一対の受光素子とを選択する。例えば本実施形態では、上述したb列の3つの受光素子236とc列の3つの受光素子237が狭い検出開角θnに、a列の3つの受光素子234とe列の3つの受光素子235が広い検出開角θwにそれぞれ対応して選択される。
ステップS210では制御部214aが、ステップS200で選択された各受光素子の出力に、図7(c)、(d)において説明したハイパスフィルタやローパスフィルタを適用する。ステップS220では演算部214cが、広い検出開角θwに対応する一対の信号列{a(i)}、{e(i)}に対して上式(1)による相関演算を行い、最も相関の高い(最も相関量Cae(N)の低い)シフト量Lを算出する。その後、この離散的な相関量Cae(N)から、次式(2)〜(4)により内挿演算を行い、精密なシフト量Laを算出する。なお、次式(2)〜(4)において、シフト量Lにおける相関量(相関量の極小値)をCo、シフト量(L−1)における相関量をCr、シフト量(L+1)における相関量をCfとする。
DL=(Cr−Cf)/2 …(2)
SLP=max{Cf−Co,Cr−Co} …(3)
La=L+DL/SLP …(4)
DL=(Cr−Cf)/2 …(2)
SLP=max{Cf−Co,Cr−Co} …(3)
La=L+DL/SLP …(4)
演算部214cはこのようにして算出された精密なシフト量Laに、焦点検出面の位置に応じた補正量(定数)を加え、焦点検出面上での像ずれ量Δlを算出する。さらに、その像ずれ量Δlに、検出開角θwにより定められる係数Kfを乗じることにより、デフォーカス量Dfを算出する。
なお、以下の説明において、ステップS210で算出された最も相関の高い(最も相関量Cae(N)の低い)シフト量LをLw、デフォーカス量DfをDfwと呼ぶ。
ステップS220では演算部214cが、狭い検出開角θnに対応する一対の信号列{b(i)}、{c(i)}に対してステップS210と同様の演算を行い、最も相関の高いシフト量Lnおよびデフォーカス量Dfnを算出する。
ステップS240では、合焦判定部214bが、ステップS220で算出されたシフト量LwとステップS230で算出されたシフト量Lnが等しいか否か、すなわち、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍か否かを判定する。これら2つのシフト量が等しくないということは、広い検出開角θwにより検出された像ずれ量と、狭い検出開角θnにより検出された像ずれ量とがある程度以上隔たっているということを意味する。つまり、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍ではないということであるので、ステップS270に進み、制御部214aが狭い検出開角θnの演算結果、すなわちデフォーカス量Dfnを最終的なデフォーカス量として出力する。
他方、ステップS240においてシフト量Lwとシフト量Lnが等しいと判定された場合、処理はステップS250に進む。ステップS250では合焦判定部214bが、これら2つのシフト量が−1〜+1の範囲であるか、つまり、これら2つのシフト量が0または±1であるか否かを判定する。シフト量が0または±1であるということは、撮影光学系210の焦点調節状態は合焦状態近傍であるということを意味するので、ステップS260に進み、制御部214aが広い検出開角θwの演算結果、すなわちデフォーカス量Dfwを最終的なデフォーカス量として出力する。逆に、これら2つのシフト量が0または±1でない場合、ステップS270に進み、制御部214aは狭い検出開角θnの演算結果、すなわちデフォーカス量Dfnを最終的なデフォーカス量として出力する。
上述した第1の実施の形態によるデジタルカメラによれば、次の作用効果が得られる。(1)制御部214aは、検出開角θnおよび検出開角θnより大きい検出開角θwの各々について、複数のマイクロレンズ230の後側にそれぞれ配置された受光素子群231から、当該検出開角に対応する一対の受光素子をそれぞれ選択する。そして、検出開角θnに対応する一対の受光素子の出力から一対の信号列{b(i)}、{c(i)}を作成すると共に、検出開角θwに対応する一対の受光素子の出力から一対の信号列{a(i)}、{e(i)}を作成する。演算部214cは、一対の信号列{b(i)}、{c(i)}を相対的にシフトさせ、各々のシフト量について相関量を演算し、相関量が極小となるシフト量Lnに基づいて撮影光学系210のデフォーカス量Dfnを演算すると共に、一対の信号列{a(i)}、{e(i)}を相対的にシフトさせ、各々のシフト量について相関量を演算し、相関量が極小となるシフト量Lwに基づいて撮影光学系210のデフォーカス量Dfwを演算する。制御部214aは、このようにして演算されたデフォーカス量Dfnおよびデフォーカス量Dfwのうち一方を出力する。このようにしたので、偽合焦を回避しつつ高精度に焦点検出を行うことができる。
(2)合焦判定部214bは、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍であるか否かを判定する。制御部214aは、合焦判定部214bにより撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍であると判定された場合にはデフォーカス量Dfwを出力し、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍ではないと判定された場合にはデフォーカス量Dfnを出力する。このようにしたので、デフォーカス量の検出精度向上と偽合焦の発生頻度低減とを両立させることが可能となる。
(3)合焦判定部214bは、シフト量Lnとシフト量Lwとが異なる場合には、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍ではないと判定し、シフト量Lnとシフト量Lwとが等しい場合には、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍であると判定する。このようにしたので、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍か否かを容易に判別することが可能となる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係るデジタルカメラは、第1の実施の形態に係るデジタルカメラ201と同様の構成を有するが、ボディ制御装置214により実行されるデフォーカス演算処理の内容が、第1の実施の形態とは異なる。以下、第1の実施の形態との違いについて説明する。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同一の箇所については、同一の符号を付し説明を省略する。
第2の実施の形態に係るデジタルカメラは、第1の実施の形態に係るデジタルカメラ201と同様の構成を有するが、ボディ制御装置214により実行されるデフォーカス演算処理の内容が、第1の実施の形態とは異なる。以下、第1の実施の形態との違いについて説明する。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同一の箇所については、同一の符号を付し説明を省略する。
図10は、図8のステップS130において呼び出されるデフォーカス演算処理のフローチャートである。ステップS200およびS210については第1の実施の形態(図9)と同様である。ステップS300では、制御部214aが、演算部214cに対して、第1の検出開角θnおよび第2の検出開角θwに関する相関演算および内挿演算、すなわち、図9のステップS220およびS230において実行される演算の実行開始を指示する。
本実施形態の演算部214cは、制御部214aの指示に応じて、第1の検出開角θnに関する相関演算および内挿演算と、第2の検出開角θwに関する相関演算および内挿演算とを、ほぼ同時に実行開始する。これら2つの検出開角に関する演算は並行して実行される。また、相関演算は、シフト量0から、シフト量の絶対値が小さい順に実行されていき、相関量が極小となるシフト量が見つかった時点で終了する。前述の通り、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍である場合を除き、狭い検出開角θnに関する相関演算の方が、広い検出開角θwに関する相関演算よりも先に完了する。
ステップS310では、制御部214aが、演算部214cによる狭い検出開角θnに関する相関演算および内挿演算が完了したか否かを判定する。制御部214aは演算部214cによるこれらの演算が完了するまでステップS310を繰り返し実行し、完了するとステップS320に進む。ステップS320では合焦判定部214bが、演算部214cによる広い検出開角θwに関する相関演算および内挿演算が完了したか否かを判定する。なお、本実施形態において、ステップS310とステップS320とはほぼ同時に(タイムラグがほぼ0で)実行されるものとする。
広い検出開角θwに関する演算が完了していない場合とはすなわち、広い検出開角θwにおけるシフト量Lwの絶対値が狭い検出開角θnにおけるシフト量Lnの絶対値よりも大きい場合のことである。つまり、検出開角θwにより検出された像ずれ量と、検出開角θnにより検出された像ずれ量とがある程度以上隔たっている、換言すれば、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍ではないということである。合焦判定部214bがこのように判定した場合、ステップS330に進み、制御部214aは演算部214cに広い検出開角θwに関する演算の中断(打ち切り)を指示する。その後、ステップS270で制御部214aは、狭い検出開角θnの演算結果、すなわちデフォーカス量Dfnを出力する。
他方、広い検出開角θwに関する演算が完了している場合、広い検出開角θwにおけるシフト量Lwの絶対値が狭い検出開角θnにおけるシフト量Lnの絶対値と等しい場合のことである。つまり、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍であるということである。合焦判定部214bがこのように判定した場合、ステップS260に進み、制御部214aは、広い検出開角θwの演算結果、すなわちデフォーカス量Dfwを出力する。
上述した第2の実施の形態によるデジタルカメラによれば、次の作用効果が得られる。(1)演算部214cは、デフォーカス量Dfnの演算とデフォーカス量Dfwの演算とを略同時に開始して並列に実行する。合焦判定部214bは、デフォーカス量Dfnの演算がデフォーカス量Dfwの演算よりも先に完了した場合には、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍ではないと判定し、デフォーカス量Dfnの演算とデフォーカス量Dfwの演算とが略同時に完了した場合には、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍であると判定する。このようにしたので、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍か否かを容易に判別することが可能となる。
(2)演算部214cは、デフォーカス量Dfnの演算がデフォーカス量Dfwの演算よりも先に完了した場合には、デフォーカス量Dfwの演算を打ち切る。このようにしたので、デフォーカス演算を高速に実行することが可能となり、自動焦点調節が高速化される。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係るデジタルカメラは、第2の実施の形態に係るデジタルカメラ201と同様の構成を有するが、ボディ制御装置214により実行されるデフォーカス演算処理の内容が、第2の実施の形態とは異なる。以下、第2の実施の形態との違いについて説明する。なお、以下の説明において、第2の実施形態と同一の箇所については、同一の符号を付し説明を省略する。
第3の実施の形態に係るデジタルカメラは、第2の実施の形態に係るデジタルカメラ201と同様の構成を有するが、ボディ制御装置214により実行されるデフォーカス演算処理の内容が、第2の実施の形態とは異なる。以下、第2の実施の形態との違いについて説明する。なお、以下の説明において、第2の実施形態と同一の箇所については、同一の符号を付し説明を省略する。
図11は、図8のステップS130において呼び出されるデフォーカス演算処理のフローチャートである。ステップS200〜S310については第2の実施の形態(図10)と同様である。その後、ステップS310から一定のタイムラグが生じた後、ステップS320が実行される。ステップS320では合焦判定部214bが、演算部214cによる広い検出開角θwに関する相関演算および内挿演算が完了したか否かを判定する。広い検出開角θwに関する演算が完了していない場合については第2の実施の形態と同様である。すなわち、演算部214cによる広い検出開角θwに関する演算は中断され、制御部214aは狭い検出開角θnに対応するデフォーカス量Dfnを出力する。
他方、広い検出開角θwに関する演算が完了していた場合には、処理はステップS240に進む。ここで、本実施形態ではステップS310とステップS320との間に一定のタイムラグが生じるため、狭い検出開角θnに関する演算の時間と広い検出開角θwに関する演算の時間とが多少異なっていたとしてもステップS240に進んでしまう。換言すれば、撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍でなくとも、ステップS240に進んでしまうことがある。そこで本実施形態では、ステップS320において肯定判定であった場合、ステップS240において合焦判定部214bにより更に2つのシフト量LwとLnとが等しいか否かが判定されるようにした。シフト量Lwとシフト量Lnとが等しいと言うことは、つまり撮影光学系210の焦点調節状態が合焦状態近傍であるということなので、処理はステップS260に進み、制御部214aは広い検出開角θwの演算結果、すなわちデフォーカス量Dfwを出力する。他方、ステップS240においてシフト量Lwとシフト量Lnとが等しくない場合にはステップS270に進み、制御部214aは狭い検出開角θnに対応するデフォーカス量Dfnを出力する。
上述した第3の実施の形態によるデジタルカメラによれば、2つの判定(ステップS310とステップS320)の間にタイムラグが生じてしまう場合であっても、第2の実施の形態と同様の作用効果が得られる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
上述した各実施形態では、カメラボディ203が主撮像素子220と副撮像素子221とを有していた。これを、副撮像素子221のみとしてもよい。具体的には、ハーフミラー223と副撮像素子221とを取り除き、主撮像素子220の代わりに副撮像素子221が設置されるようにすればよい。そして、EVFユニット216に表示される画像や、不図示の記憶媒体に記憶される画像データを、副撮像素子221による撮像の結果から作成されるようにすればよい。
上述した各実施形態では、カメラボディ203が主撮像素子220と副撮像素子221とを有していた。これを、副撮像素子221のみとしてもよい。具体的には、ハーフミラー223と副撮像素子221とを取り除き、主撮像素子220の代わりに副撮像素子221が設置されるようにすればよい。そして、EVFユニット216に表示される画像や、不図示の記憶媒体に記憶される画像データを、副撮像素子221による撮像の結果から作成されるようにすればよい。
(変形例2)
クイックリターンミラーを備えた、いわゆる一眼レフレックスカメラに本発明を適用することも可能である。例えば図12に示すように、ハーフミラー223をクイックリターンミラー412で置き換え、非撮影時にはクイックリターンミラー412により反射された被写体光が、ペンタプリズム411を介してファインダー部に送られ、撮影者に視認されるようにする。また、クイックリターンミラー412の中央付近をハーフミラーとし、その透過光がクイックリターンミラー412の後側に設けられたサブミラー410により反射されて、カメラボディ403の下方に設けられた副撮像素子221に入射するように構成する。このように構成し、上述した各実施の形態と同様の制御を行わせることで、本発明を一眼レフレックスカメラに対しても適用することが可能となる。
クイックリターンミラーを備えた、いわゆる一眼レフレックスカメラに本発明を適用することも可能である。例えば図12に示すように、ハーフミラー223をクイックリターンミラー412で置き換え、非撮影時にはクイックリターンミラー412により反射された被写体光が、ペンタプリズム411を介してファインダー部に送られ、撮影者に視認されるようにする。また、クイックリターンミラー412の中央付近をハーフミラーとし、その透過光がクイックリターンミラー412の後側に設けられたサブミラー410により反射されて、カメラボディ403の下方に設けられた副撮像素子221に入射するように構成する。このように構成し、上述した各実施の形態と同様の制御を行わせることで、本発明を一眼レフレックスカメラに対しても適用することが可能となる。
(変形例3)
マイクロレンズ230の配列は、図2に示した形に限定されない。例えば各マイクロレンズ230を千鳥配列としてもよい。また、各マイクロレンズ230の後側に配置される複数の受光素子は、図2に示したように、受光素子群231ごとに隙間を設けた配列としなくてもよい。例えば、複数の受光素子を受光素子アレイ221b上に連続して配列することも可能である。
マイクロレンズ230の配列は、図2に示した形に限定されない。例えば各マイクロレンズ230を千鳥配列としてもよい。また、各マイクロレンズ230の後側に配置される複数の受光素子は、図2に示したように、受光素子群231ごとに隙間を設けた配列としなくてもよい。例えば、複数の受光素子を受光素子アレイ221b上に連続して配列することも可能である。
(変形例4)
受光素子群231は、必ずしも複数の受光素子が二次元状に配列されたものでなくてもよい。例えば図13のように、複数の受光素子を一方向に並べて配列したものを受光素子群231としてもよい。また、複数のマイクロレンズ230は必ずしも二次元状に配列されていなくてもよい。
受光素子群231は、必ずしも複数の受光素子が二次元状に配列されたものでなくてもよい。例えば図13のように、複数の受光素子を一方向に並べて配列したものを受光素子群231としてもよい。また、複数のマイクロレンズ230は必ずしも二次元状に配列されていなくてもよい。
(変形例5)
上述した各実施の形態では、受光素子群231の両端に配置された受光素子に対応する検出開角を広い検出開角θwとし、隣接する受光素子に対応する検出開角を狭い検出開角θnとしていた。演算部214cによりシフト量やデフォーカス量が演算される2つの検出開角は、一方が他方より大きければ、このような検出開角とは異なっていてもよい。例えば、狭い方の検出開角を、撮影光学系210の最小F値に対応する検出開角としてもよい。また、広い方の検出開角を、撮影光学系210の開放F値に対応する検出開角や、撮影時のF値(撮影F値)に対応する検出開角とすることもできる。更に、演算部214cが、2つより多くの検出開角に関するシフト量やデフォーカス量を演算するようにしてもよい。
上述した各実施の形態では、受光素子群231の両端に配置された受光素子に対応する検出開角を広い検出開角θwとし、隣接する受光素子に対応する検出開角を狭い検出開角θnとしていた。演算部214cによりシフト量やデフォーカス量が演算される2つの検出開角は、一方が他方より大きければ、このような検出開角とは異なっていてもよい。例えば、狭い方の検出開角を、撮影光学系210の最小F値に対応する検出開角としてもよい。また、広い方の検出開角を、撮影光学系210の開放F値に対応する検出開角や、撮影時のF値(撮影F値)に対応する検出開角とすることもできる。更に、演算部214cが、2つより多くの検出開角に関するシフト量やデフォーカス量を演算するようにしてもよい。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
201…デジタルカメラ、202…交換レンズ、203…カメラボディ、206…レンズ制御装置、210…撮影光学系、211…絞り、214…ボディ制御装置、214a…制御部、214b…合焦判定部、214c…演算部、214d…焦点調節部、220…主撮像素子、221…副撮像素子、221a…マイクロレンズアレイ、221b…受光素子アレイ、223…ハーフミラー
Claims (9)
- 被写体像を結像する光学系の所定の焦点面の近傍に配置された複数のマイクロレンズと、
前記複数のマイクロレンズの各々に対応して当該マイクロレンズの後側に配置された複数の受光素子を有する撮像素子と、
少なくとも第1検出開角および前記第1検出開角より大きい第2検出開角の各々について、前記複数のマイクロレンズの後側にそれぞれ配置された前記複数の受光素子から、当該検出開角に対応する一対の受光素子をそれぞれ選択する受光素子選択手段と、
前記第1検出開角に対応する一対の受光素子の出力から一対の第1信号列を作成すると共に、前記第2検出開角に対応する一対の受光素子の出力から一対の第2信号列を作成する信号列作成手段と、
前記一対の第1信号列を相対的にシフトさせ、各々のシフト量について相関量を演算し、相関量が極小となる第1シフト量に基づいて前記光学系の第1デフォーカス量を演算すると共に、前記一対の第2信号列を相対的にシフトさせ、各々のシフト量について相関量を演算し、相関量が極小となる第2シフト量に基づいて前記光学系の第2デフォーカス量を演算する演算手段と、
前記第1デフォーカス量および前記第2デフォーカス量のうち一方を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項1に記載の焦点検出装置において、
前記光学系の焦点調節状態が合焦状態近傍であるか否かを判定する判定手段を備え、
前記出力手段は、前記判定手段により前記光学系の焦点調節状態が合焦状態近傍であると判定された場合には前記第2デフォーカス量を出力し、前記光学系の焦点調節状態が合焦状態近傍ではないと判定された場合には前記第1デフォーカス量を出力することを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項2に記載の焦点検出装置において、
前記判定手段は、前記第1シフト量と前記第2シフト量とが異なる場合には、前記光学系の焦点調節状態が合焦状態近傍ではないと判定し、前記第1シフト量と前記第2シフト量とが等しい場合には、前記光学系の焦点調節状態が合焦状態近傍であると判定することを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項2に記載の焦点検出装置において、
前記演算手段は、前記第1デフォーカス量の演算と前記第2デフォーカス量の演算とを略同時に開始して並列に実行し、
前記判定手段は、前記第1デフォーカス量の演算が前記第2デフォーカス量の演算よりも先に完了した場合には、前記光学系の焦点調節状態が合焦状態近傍ではないと判定し、前記第1デフォーカス量の演算と前記第2デフォーカス量の演算とが略同時に完了した場合には、前記光学系の焦点調節状態が合焦状態近傍であると判定することを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項4に記載の焦点検出装置において、
前記演算手段は、前記第1デフォーカス量の演算が前記第2デフォーカス量の演算よりも先に完了した場合には、前記第2デフォーカス量の演算を打ち切ることを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の焦点検出装置において、
前記第1検出開角は、前記複数の受光素子のうち、隣り合う2つの受光素子の距離に対応する検出開角であることを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の焦点検出装置において、
前記第2検出開角は、前記光学系の開放F値および撮影F値の一方に対応する検出開角であることを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載の焦点検出装置と、
前記出力手段により出力された前記デフォーカス量に基づいて前記光学系の焦点調節を行う焦点調節手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。 - 請求項8に記載の撮像装置において、
前記撮像素子とは異なる主撮像素子と、
前記光学系からの光束を2つの光束に分岐させ、一方の光束を前記複数のマイクロレンズに、他方の光束を前記主撮像素子にそれぞれ向かわせる分岐手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
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JP2012092764A JP2013222016A (ja) | 2012-04-16 | 2012-04-16 | 焦点検出装置および撮像装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2012
- 2012-04-16 JP JP2012092764A patent/JP2013222016A/ja active Pending
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