JP2013221312A - 路面処理方法及び路面処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、従来にない作用効果を発揮する画期的な路面処理方法及び路面処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】路面1に付着した放射性物質50を除去する路面処理方法であって、前記路面1に液体3と砥粒4との混合物であるスラリ5を圧縮空気とともに噴射して前記放射性物質50を除去する路面処理方法である。
【選択図】図1
【解決手段】路面1に付着した放射性物質50を除去する路面処理方法であって、前記路面1に液体3と砥粒4との混合物であるスラリ5を圧縮空気とともに噴射して前記放射性物質50を除去する路面処理方法である。
【選択図】図1
Description
本発明は、路面に付着した放射性物質を除去する路面処理方法及び路面処理装置に関するものである。
従来から、路面に付着した汚れを除去する装置として、特開平9−268533号のような路面洗浄装置(以下、従来例という。)が提案されている。
この従来例は、水を高圧で噴射する水噴射部を有した構成であり、この水噴射部から水を高圧で噴射して路面に衝突させ該路面に付着した汚れを除去するものである。
しかしながら、従来例は、水を高圧で噴射させただけでは路面に付着した汚れを良好に除去しきれず、よって、水噴射部から水を噴射する前に前処理として回転ブラシで摩擦処理しているが、この回転ブラシ構造が別途必要となる分、装置自体が大型となってしまう。この回転ブラシを用いず水を噴射させる圧力を更に高くすることも考えられるが、結局は大掛かりな圧力装置が必要となってしまう。
しかも、従来例は、路面に噴射された後の水を排水溝(U字溝)に流して廃棄処理する構造であり、環境上の問題点があり、まして、路面に付着した放射性物質を除去する場面では一切使用することができない。
本発明は、前述した問題点を解消するもので、従来にない作用効果を発揮する画期的な路面処理方法及び路面処理装置を提供するものである。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
路面1に付着した放射性物質50を除去する路面処理方法であって、前記路面1に液体3と砥粒4との混合物であるスラリ5を圧縮空気とともに噴射して前記放射性物質50を除去することを特徴とする路面処理方法に係るものである。
また、路面1に付着した放射性物質50を除去する路面処理装置であって、前記路面1上を移動する移動体22に、前記路面1に液体3と砥粒4との混合物であるスラリ5を圧縮空気とともに噴射するスラリ噴射部6を具備せしめたことを特徴とする路面処理装置に係るものである。
また、請求項2記載の路面処理装置において、前記路面1に近接して周囲が囲繞された処理空間を形成する処理カバー体7を有し、この処理カバー体7には、前記スラリ噴射部6と、このスラリ噴射部6で噴射されたスラリ5を回収するスラリ回収部8が設けられていることを特徴とする路面処理装置に係るものである。
また、請求項3記載の路面処理装置において、前記スラリ回収部8は、吸気部9を有するスラリ回収容体10を前記処理カバー体7に連設し、前記吸気部9で吸気して前記スラリ回収容体10内を負圧にすることで前記処理カバー体7内のスラリ5を吸引回収する構成であり、更に、前記スラリ回収容体10には、このスラリ回収容体10内に導入されたスラリ5を、渦巻き状に流動させて前記液体3及び前記砥粒4と空気とに分離する分離部11が設けられていることを特徴とする路面処理装置に係るものである。
また、請求項4記載の路面処理装置において、前記分離部11は、前記スラリ回収容体10の内空間S1に第一筒体12が設けられ、この第一筒体12の内空間S2には第二筒体13が設けられ、前記内空間S1と前記内空間S2とは通気状態に設けられ、また、前記内空間S2と前記第二筒体13の内空間S3とは通気状態に設けられ、また、この内空間S3の空気が前記吸気部9により吸気されるように設けられており、前記吸気部9が作動した際、前記スラリ回収容体10に設けたスラリ回収口部10aを介して前記内空間S1へ導入されたスラリ5は、この内空間S1を渦巻き状に流動通過して前記液体3及び前記砥粒4と空気とに分離され、その後更に、前記内空間S1から前記内空間S2へ導入されたスラリ5は、この内空間S2を渦巻き状に流動通過して前記液体3及び前記砥粒4と空気とに分離され、前記空気は前記内空間S3を介して前記吸気部9に導入されて排気され、前記液体3及び前記砥粒4は前記スラリ回収容体10に沈降するように構成されていることを特徴とする路面処理装置に係るものである。
また、請求項5記載の路面処理装置において、前記スラリ回収部8には、前記沈降した前記液体3及び前記砥粒4から、前記液体3及び前記砥粒4を渦巻き状に流動させて、前記放射性物質50及び前記放射性物質50が付着した除去物と液体との混合物を分離する放射性物質分離部14が設けられていることを特徴とする路面処理装置に係るものである。
また、請求項3〜6いずれか1項に記載の路面処理装置において、前記処理カバー体7には、前記スラリ噴射部6から噴射されたスラリ5が前記路面1に衝突することを許容する開口部が設けられ、この開口部には前記路面1に当接する可撓性シール部材15が設けられていることを特徴とする路面処理装置に係るものである。
また、請求項2〜7いずれか1項に記載の路面処理装置において、前記スラリ噴射部6は、前記処理カバー体7内に複数のスラリ噴射ノズル6aを並設し、各スラリ噴射ノズル6aを前記移動体22の進行方向と直交する方向に揺動させて前記スラリ5が前記移動体22の進行方向と直交する方向の面状に噴射されるように構成されていることを特徴とする路面処理装置に係るものである。
また、請求項2〜8いずれか1項に記載の路面処理装置において、前記路面1に向けて圧縮空気を噴射する圧縮空気噴射部25を前記スラリ噴射部6の後方に具備し、この圧縮空気噴射部25から噴射される圧縮空気により前記スラリ噴射部6からの噴射により前記路面1に付着した前記スラリ5を除去するように構成されていることを特徴とする路面処理装置に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、前述した従来例と異なり、路面に付着した放射性物質の除去が確実且つ良好に行えるなど、従来にない作用効果を発揮する画期的な路面処理方法及び路面処理装置となる。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
路面1に液体3と砥粒4との混合物であるスラリ5を噴射し、路面1の表面に付着した放射性物質50を除去する。この際、スラリ5を構成する砥粒4は液体3により運ばれて路面1に衝突し、液体3の衝突に加え、砥粒4の衝突により路面1に付着した放射性物質50は除去される。
本発明者等は、実際に放射性物質50が付着した路面1に液体3と砥粒4との混合物であるスラリ5を噴射するウエットブラスト処理を施すと、路面1に付着した放射性物質50が良好に除去されることを確認している。
従って、路面1に付着した放射性物質50の除去が確実且つ良好に行われることになる。
本発明の具体的な一実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、路面1に付着した放射性物質50を除去する路面処理方法であって、後述する路面処理装置Mを用いて行われ、この路面処理装置Mは、図1,2に図示したように搬送車両16(トラック)の荷台に、コンプレッサー17,発電機18,補給液収納容体19,回収物収納容体20及び制御盤21などの他の構造体とともに載置され、これら各構造体とユニット化して使用されるものである。
尚、本実施例の処理対象となる路面1とは、道路や駐車場や歩道などの主にアスファルトやコンクリートやインターロッキング(コンクリート製ブロック)で舗装された路面を指し、また、放射性物質50とはセシウムを指すが、本実施例の特性を発揮するものであればその対象は多岐に及ぶものである。
路面処理装置Mは、路面1上を移動する移動体22に、路面1に液体3と砥粒4との混合物であるスラリ5を圧縮空気とともに噴射するスラリ噴射部6を具備せしめたものである。
具体的には、移動体22は、図1に図示したようにフレーム状の基体22aの下部に車輪22bを設けたもので、図示省略の駆動源(モーター)により自走自在に設けられたもの(移動車)である。尚、移動体22は自走式に限らず手動式でも良い。
また、基体22aの後方位置には握持体22cが設けられ、この握持体22cには本装置Mの各作動部を操作する操作部22dが設けられている。
また、基体22aの後方位置には昇降装置23を介して処理カバー体7が設けられている。
この処理カバー体7は、路面1に近接して周囲が囲繞された処理空間を形成するもので、昇降装置23の作動により路面1に対して接離自在に設けられている。
また、処理カバー体7の下端部には車輪24が設けられ、昇降装置23により処理カバー体7を降下させた際、この車輪24が接地する。
また、処理カバー体7には、スラリ噴射部6から噴射されたスラリ5が路面1に衝突することを許容する方形状の開口部7a(下部開口部)が設けられ、この開口部7aには路面1に当接する可撓性シール部材15が着脱自在に設けられている。
この可撓性シール部材15はコ字状のゴム製部材であり、開口部7aの前縁部及び左右縁部に垂設されており、昇降装置23により処理カバー体7を降下させた際、下端部が路面1に当接する。
従って、この可撓性シール部材15により、処理カバー体7の開口部7aの前縁部及び左右縁部からスラリ5(液体3,砥粒4,放射性物質50,路面1の汚れなどが混合している状態のスラリ5)が漏れるのを可及的に防止することができ、また、この可撓性シール部材15は摩耗や破損した場合には取り替えることができる。
また、処理カバー体7には、該処理カバー体7の外側から開口部7aの後縁部へ向けて圧縮空気を噴射する圧縮空気噴射部25が設けられている。
この圧縮空気噴射部25は、図4,5に図示したように前述したスラリ噴射部6の後方にして処理カバー体7の外部後方位置に複数(4つ)の空気噴射ノズル25aを並設したものであり、この各空気噴射ノズル25aには前述したコンプレッサー17から延設される圧縮空気供給管26が接続され、この各空気噴射ノズル25aからは圧縮空気が噴射される。尚、空気噴射ノズル25aは1つでも良い。
また、各空気噴射ノズル25aは、処理カバー体7の開口部7aの後縁部へ向けてそのノズル先端が下方にして進行方向へ所定角度傾斜した状態に向けて設けられている。
また、各空気噴射ノズル25aは、図5に図示したように揺動機構25bを介して移動体22の進行方向と直交する方向(左右方向)に揺動自在に設けられており、よって、圧縮空気は移動体22の進行方向と直交する方向の面状に噴射された状態となる。
従って、この圧縮空気噴射部25から圧縮空気が噴射されることでスラリ噴射部6から噴射された後の路面1に付着したスラリ5を除去し(吹き飛ばし)、後述するスラリ回収部8によるスラリ5の吸引回収をより良好とすることができ、しかも、圧縮空気を面状に横巾をもって噴射されることで開口部7aの後縁部からスラリ5が漏れるのを可及的に防止するシール機能も発揮することになる。
また、処理カバー体7には、スラリ噴射部6と、このスラリ噴射部6で噴射されたスラリ5を回収するスラリ回収部8が設けられている。
スラリ噴射部6は、図4,6に図示したように処理カバー体7内に複数(2つ)のスラリ噴射ノズル6aを並設したものであり、この各スラリ噴射ノズル6aには、後述するスラリ溜め部27から延設されるスラリ供給管28と、前述したコンプレッサー17から延設される圧縮空気供給管26が接続され、この各スラリ噴射ノズル6aからは、スラリ5が圧縮空気とともに噴射される。尚、スラリ噴射部6aの数は1つでも3つ以上でも良い。
また、各スラリ噴射ノズル6aは、そのノズル先端が下方にして進行方向へ所定角度傾斜した状態に向けて設けられている。
従って、スラリ5は路面1に対して垂直状態でなく所定角度傾斜した状態で衝突することになり、この衝突後、スラリ5が路面1を弾いた先には後述するスラリ回収部8のスラリ吸引管8aの開口部が設けられている。
また、各スラリ噴射ノズル6aは、図6に図示したように揺動機構6bを介して移動体22の進行方向と直交する方向(左右方向)に揺動自在に設けられており、よって、スラリ5は移動体22の進行方向と直交する方向の面状に噴射された状態となる。
従って、路面1に対して横巾をもって均等にスラリ5を衝突させることができる。
尚、本実施例では、スラリ5を構成する液体3は水であるが、除染に適した薬液混合水でも薬液でも良く、また、スラリ5を構成する砥粒4は平均粒径が250μmのアルミナであるが、その材質も大きさも本実施例の特性を発揮するものであれば適宜採用し得るものである。
スラリ回収部8は、図3,4,7,8に図示したように吸気部9を有するスラリ回収容体10をスラリ吸引管8aを介して処理カバー体7に連設し、吸気部9で吸気してスラリ回収容体10内を負圧にすることで処理カバー体7内のスラリ5を吸引回収する構成である。
スラリ回収容体10は、基体22aに設けられる逆円錐形状の中空下体10Aと、この中空下体10Aの上部に開閉自在に枢着される半球状の中空上体10Bとで構成されている。
中空下体10Aはスラリ5を溜めるスラリ溜め部27を構成するもので、スラリ吸引管8aが接続されるスラリ回収口部10aと、このスラリ回収口部10aの下方位置に設けられスラリ供給管28が接続される第一スラリ導出口部10b及び後述するスラリ搬送管29が接続される第二スラリ導出口部10cが設けられている。
また、スラリ回収口部10aの先端はスラリ回収容体10の湾曲内面に沿った向きに設定され、スラリ5が湾曲内面に沿って導入されるように構成されている(図8参照)。
これは、後述する分離部11を構成するもので、スラリ回収容体10内でスラリ5に渦巻き流を発生させるための構成である。
また、第一スラリ導出口部10bから導出されるスラリ5は、スラリ供給管28及びポンプ装置30を介してスラリ噴射部6のスラリ噴射ノズル6aに供給される。
従って、スラリ5は本装置M内を循環して使用される。
中空上体10Bは、その上部に吸気部9が設けられ、スラリ回収容体10内に吸引された空気はこの吸気部9を介して排気筒9aから排気される。
また、スラリ回収容体10には、該スラリ回収容体10内に導入されたスラリ5を、渦巻き状に流動させて液体3及び砥粒4と空気とに分離する分離部11が設けられている。
具体的には、この分離部11は、スラリ回収容体10(中空上体10B)の内空間S1に下部にテーパー部12aを有する第一筒体12が垂設され、この第一筒体12の内空間S2には第二筒体13が垂設され、内空間S1と内空間S2とは第一筒体12の上部に設けた通気口12bを介して通気状態に設けられ、また、内空間S2と第二筒体13の内空間S3とは第二筒体13の下部開口部を介して通気状態に設けられ、また、この内空間S3の空気が吸気部9により吸気されるように設けられている。
また、第一筒体12のテーパー部12aの下端開口部はスラリ溜め部27のスラリ5に浸漬しており、内空間S1と内空間S2とは通気口12bでのみ通気状態となっている。
従って、吸気部9が作動した際、スラリ回収容体10に設けたスラリ回収口部10aを介して湾曲内面へ向けて内空間S1へ導入されたスラリ5は、この内空間S1を渦巻き状に流動上昇通過して液体3及び砥粒4と空気とに遠心分離され(図7,8の一点鎖線参照)、その後更に、内空間S1から通気口12bを介して内空間S2へ導入されたスラリ5は、この内空間S2を渦巻き状に流動降下通過して液体3及び砥粒4と空気とに遠心分離され(図7,8の二点鎖線参照)、その後、この降下した空気は負圧の渦巻き流の内側を通過して内空間S3に入って吸気部9に導入され、この吸気部9の排気筒9aから排気される。
また、この空気が分離された液体3及び砥粒4(スラリ5)はスラリ溜め部27に沈降する。
また、スラリ回収部8には、沈降した液体3及び砥粒4(分離部11で空気と分離された後のスラリ5)から、液体3及び砥粒4を渦巻き状に流動させて放射性物質50及び該放射性物質50が付着した除去物と液体3(水)との混合物(放射性物質混合液)を分離(分級)する放射性物質分離部14が設けられている。
即ち、スラリ回収部8に回収されたスラリ5には、放射性物質50が単独で混入している他に、路面1から除去され放射性物質50が付着した除去物(例えば粘土や苔など)が混入しており、放射性物質分離部14はスラリ5から放射性物質混合液を分離する。
この放射性物質分離部14は、第二スラリ導出口部10cから延設されるスラリ搬送管29に接続される処理容体31で構成されている。符号33はポンプ装置である。
この処理容体31は、縦長の筒状体であり、この処理容体31の上部側方位置に設けたスラリ導入部31aから導入されたスラリ5が上方から下方へ渦巻き流を発生しながら通過する構成であり、該処理容体31の上端部に遠心分離作用により作出された質量の軽い放射性物質50及び該放射性物質50が付着した除去物と液体とが混合した放射性物質混合液を導出する第一導出部31bが設けられ、一方、下端部に質量の重い砥粒4を含むスラリ5を導出する第二導出部31cが設けられている。
第一導出部31bから導出された放射性物質混合液は、回収物搬送管29aを介して回収物収納容体20へ送られ、一方、第二導出部31cから導出されたスラリ5は、スラリ戻り管29bを介してスラリ溜め部27へ送られる。
また、スラリ搬送管29にはポンプ装置33と処理容体31との間で分岐してスラリ溜め部27へスラリ5を送るスラリ戻り管29cが設けられている。
このスラリ戻り管29cは、スラリ溜め部27にスラリ5を戻すことでスラリ溜め部27内のスラリ5を撹拌するものであり、スラリ濃度が均等となるようにしている。
また、回収物収納容体20では、放射性物質混合液から放射性物質50及び該放射性物質50が付着した除去物が沈殿により液体(水)と分離され、この沈殿した上澄み液(水)は、液体補給管34及びポンプ装置35を介してスラリ溜め部27へ送って再利用される。この回収物収納容体20の下部に溜まった放射性物質50及び該放射性物質50が付着した除去物は放射性物質処理施設に搬送され適宜処理される。
また、スラリ供給管28はポンプ装置30の下流側位置にてスラリ戻り管28aが分岐しており、このスラリ戻り管28aの途中位置にはスラリ濃度計36が設けられている。
また、前述した補給液収納容体19の液体は、液体補給管37及びポンプ装置38を介してスラリ溜め部27に送られる。
符号39は排液弁である。
以上の構成から成る本実施例に係る路面処理装置Mを使用して路面1に付着した放射性物質50を除去する路面処理方法(除染方法)について説明する。
まず、搬送車両16にて処理対象となる場所へ移動し、荷台から路面処理装置Mを降ろす。
続いて、路面処理装置Mを移動させながら路面1に液体3と砥粒4との混合物であるスラリ5をスラリ噴射部6から噴射すると、スラリ5を構成する砥粒4は液体3により運ばれて路面1に衝突し、液体3の衝突に加え、砥粒4の衝突により路面1に付着した放射性物質50及び該放射性物質50が付着した除去物は除去される。
この際、圧縮空気噴射部25では空気噴射ノズル25aから圧縮空気が噴射されて路面1に付着したスラリ5を除去し、且つ、処理カバー体7の開口部7aの後縁部からスラリ5が漏れるのが防止されている。
また、路面1に噴射されたスラリ5(放射性物質50及び該放射性物質50が付着した除去物が混ざったスラリ5)は、スラリ回収部8により吸引回収され、分離部11で空気と分離され、スラリ溜め部27に溜まる。この分離部11でスラリ5と分離された空気は排気筒9aから排気される。
このスラリ溜め部27に溜まったスラリ5の一部はスラリ噴射部6へ送られて再利用され、また、その他のスラリ5はスラリ濃度計36に送られたり、放射性物質分離部14に送られる。この放射性物質分離部14でスラリ5から分離され放射性物質50が高濃度に混合した放射性物質混合液は回収物収納容体20に送られる。
本発明者等は、放射性物質分離部14における分離能力を確認する試験を行った。
即ち、前述したスラリ搬送管29を通過する液体Aと、回収物搬送管29aを通過する液体Bを採取し、この各液体A,Bを高純度ゲルマニウム半導体分析装置を用いて放射濃度を測定した。
その結果は、図9に示す通り、液体Aに比して放射性物質分離部14による処理後の液体Bにおける放射濃度は著しく高くなった。
従って、本実施例に係る放射性物質分離部14における高い分離能力が確認された。
また、本発明者等は、実際に路面処理装置Mで路面処理(除染処理)した場合の除染効果を確認する試験も行った。
即ち、路面処理装置Mで路面処理(除染処理)した際の所定時間経過後における路面1の表面密度(表面汚染)をGMサーベイメータを用いて測定した。路面1は、コンクリート舗装、インターロッキング、アスファルト舗装の3種類の路面1において試験を行った。
その結果、図10示すように路面1の表面密度は、いずれの路面1においても処理時間の経過とともに著しく表面密度が低減された。
従って、本実施例に係る路面処理装置M(路面処理方法)が路面1の表面に付着した放射性物質50を除去するに有効であること(秀れた除染効果があること)が確認できた。
また、本発明者等は、ウエットブラストによる処理を採用することで路面1を削り過ぎず、所謂薄皮一枚削るような状態で路面1を可及的に痛めずに放射性物質50を除去できることも確認している。
本実施例は上述のように構成したから、路面1に付着した放射性物質50の除去が確実且つ良好に行え、しかも、ウエットブラスト処理というシンプルな構造で前述した効果が達成される。
また、本実施例は、処理カバー体7には、スラリ噴射部6と、このスラリ噴射部6で噴射されたスラリ5を回収するスラリ回収部8が設けられているから、スラリ5により除去した放射性物質50を装置M外に排出することが可及的に抑制され、よって、環境上の問題が生じることはない。
また、本実施例は、スラリ回収容体10には、このスラリ回収容体10内に導入されたスラリ5を、渦巻き状に流動させて液体3及び砥粒4と空気とに分離する分離部11が設けられているから、この点においても放射性物質50を装置M外に排出することを可及的に抑制することができる。
また、本実施例は、分離部11は、スラリ回収容体10の内空間S1に第一筒体12が設けられ、この第一筒体12の内空間S2には第二筒体13が設けられ、内空間S1と内空間S2とは通気状態に設けられ、また、内空間S2と第二筒体13の内空間S3とは通気状態に設けられ、また、この内空間S3の空気が吸気部9により吸気されるように設けられており、吸気部9が作動した際、スラリ回収容体10に設けたスラリ回収口部10aを介して内空間S1へ導入されたスラリ5は、この内空間S1を渦巻き状に流動通過して液体3及び砥粒4と空気とに分離され、その後更に、内空間S1から内空間S2へ導入されたスラリ5は、この内空間S2を渦巻き状に流動通過して液体3及び砥粒4と空気とに分離され、空気は内空間S3を介して吸気部9に導入されて排気され、液体3及び砥粒4はスラリ回収容体10に沈降するように構成されているから、即ち、複数の渦巻き流(内外二重のサイクロン)を生じさせて分離する構成の為、より一層放射性物質50を装置M外に排出することを可及的に抑制することができる。
また、本実施例は、スラリ回収部8には、沈降した液体3及び砥粒4から、液体3及び砥粒4を渦巻き状に流動させて、放射性物質50及び放射性物質50が付着した除去物と液体との混合物を分離する放射性物質分離部14が設けられているから、この点においても放射性物質50を本装置M外に排出することを可及的に抑制することができる。
また、本実施例は、処理カバー体7には、スラリ噴射部6から噴射されたスラリ5が前記路面1に衝突することを許容する開口部7aが設けられ、この開口部7aには路面1に当接する可撓性シール部材15が設けられているから、この点においても放射性物質50を装置M外に排出することを可及的に抑制することができる。
また、本実施例は、スラリ噴射部6は、処理カバー体7内に複数のスラリ噴射ノズル6aを並設し、各スラリ噴射ノズル6を移動体22の進行方向と直交する方向に揺動させてスラリ5が移動体22の進行方向と直交する方向の面状に噴射されるように構成されているから、スラリ5を均等に且つ満遍なく噴射して路面1に付着した放射性物質50を良好に除去することができる。
また、本実施例は、路面1に向けて圧縮空気を噴射する圧縮空気噴射部25をスラリ噴射部6の後方に具備し、この圧縮空気噴射部25から噴射される圧縮空気によりスラリ噴射部6からの噴射により路面1に付着したスラリ5を除去するように構成されているから、放射性物質50やスラリ5を確実に除去・回収して周囲への汚染を可及的に防止することができる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
S1 内空間
S2 内空間
S3 内空間
1 路面
3 液体
4 砥粒
5 スラリ
6 スラリ噴射部
6a スラリ噴射ノズル
7 処理カバー体
8 スラリ回収部
9 吸気部
10 スラリ回収容体
10a スラリ回収口部
11 分離部
12 第一筒体
13 第二筒体
14 放射性物質分離部
15 可撓性シール部材
22 移動体
25 圧縮空気噴射部
50 放射性物質
S2 内空間
S3 内空間
1 路面
3 液体
4 砥粒
5 スラリ
6 スラリ噴射部
6a スラリ噴射ノズル
7 処理カバー体
8 スラリ回収部
9 吸気部
10 スラリ回収容体
10a スラリ回収口部
11 分離部
12 第一筒体
13 第二筒体
14 放射性物質分離部
15 可撓性シール部材
22 移動体
25 圧縮空気噴射部
50 放射性物質
Claims (9)
- 路面に付着した放射性物質を除去する路面処理方法であって、前記路面に液体と砥粒との混合物であるスラリを圧縮空気とともに噴射して前記放射性物質を除去することを特徴とする路面処理方法。
- 路面に付着した放射性物質を除去する路面処理装置であって、前記路面上を移動する移動体に、前記路面に液体と砥粒との混合物であるスラリを圧縮空気とともに噴射するスラリ噴射部を具備せしめたことを特徴とする路面処理装置。
- 請求項2記載の路面処理装置において、前記路面に近接して周囲が囲繞された処理空間を形成する処理カバー体を有し、この処理カバー体には、前記スラリ噴射部と、このスラリ噴射部で噴射されたスラリを回収するスラリ回収部が設けられていることを特徴とする路面処理装置。
- 請求項3記載の路面処理装置において、前記スラリ回収部は、吸気部を有するスラリ回収容体を前記処理カバー体に連設し、前記吸気部で吸気して前記スラリ回収容体内を負圧にすることで前記処理カバー体内のスラリを吸引回収する構成であり、更に、前記スラリ回収容体には、このスラリ回収容体内に導入されたスラリを、渦巻き状に流動させて前記液体及び前記砥粒と空気とに分離する分離部が設けられていることを特徴とする路面処理装置。
- 請求項4記載の路面処理装置において、前記分離部は、前記スラリ回収容体の内空間S1に第一筒体が設けられ、この第一筒体の内空間S2には第二筒体が設けられ、前記内空間S1と前記内空間S2とは通気状態に設けられ、また、前記内空間S2と前記第二筒体の内空間S3とは通気状態に設けられ、また、この内空間S3の空気が前記吸気部により吸気されるように設けられており、前記吸気部が作動した際、前記スラリ回収容体に設けたスラリ回収口部を介して前記内空間S1へ導入されたスラリは、この内空間S1を渦巻き状に流動通過して前記液体及び前記砥粒と空気とに分離され、その後更に、前記内空間S1から前記内空間S2へ導入されたスラリは、この内空間S2を渦巻き状に流動通過して前記液体及び前記砥粒と空気とに分離され、前記空気は前記内空間S3を介して前記吸気部に導入されて排気され、前記液体及び前記砥粒は前記スラリ回収容体に沈降するように構成されていることを特徴とする路面処理装置。
- 請求項5記載の路面処理装置において、前記スラリ回収部には、前記沈降した前記液体及び前記砥粒から、前記液体及び前記砥粒を渦巻き状に流動させて、前記放射性物質及び前記放射性物質が付着した除去物と液体との混合物を分離する放射性物質分離部が設けられていることを特徴とする路面処理装置。
- 請求項3〜6いずれか1項に記載の路面処理装置において、前記処理カバー体には、前記スラリ噴射部から噴射されたスラリが前記路面に衝突することを許容する開口部が設けられ、この開口部には前記路面に当接する可撓性シール部材が設けられていることを特徴とする路面処理装置。
- 請求項2〜7いずれか1項に記載の路面処理装置において、前記スラリ噴射部は、前記処理カバー体内に複数のスラリ噴射ノズルを並設し、各スラリ噴射ノズルを前記移動体の進行方向と直交する方向に揺動させて前記スラリが前記移動体の進行方向と直交する方向の面状に噴射されるように構成されていることを特徴とする路面処理装置。
- 請求項2〜8いずれか1項に記載の路面処理装置において、前記路面に向けて圧縮空気を噴射する圧縮空気噴射部を前記スラリ噴射部の後方に具備し、この圧縮空気噴射部から噴射される圧縮空気により前記スラリ噴射部からの噴射により前記路面に付着した前記スラリを除去するように構成されていることを特徴とする路面処理装置。
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---|---|---|---|
JP2012093241A JP2013221312A (ja) | 2012-04-16 | 2012-04-16 | 路面処理方法及び路面処理装置 |
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CN105256757A (zh) * | 2015-11-09 | 2016-01-20 | 中国重汽集团济南动力有限公司 | 一种两仓带自吸功能的洒水车 |
EP3404145A1 (de) * | 2017-05-15 | 2018-11-21 | Johannes Mayrl | Vorrichtung für das pneumatische entfernen von verschmutzungen von mindestens einer oberfläche |
WO2022231149A1 (ko) * | 2021-04-29 | 2022-11-03 | 주식회사 드림씨엔지 | 이중 사이클론 유닛을 구비한 실외 청소장치 |
-
2012
- 2012-04-16 JP JP2012093241A patent/JP2013221312A/ja active Pending
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CN105256757B (zh) * | 2015-11-09 | 2017-04-12 | 中国重汽集团济南动力有限公司 | 一种两仓带自吸功能的洒水车 |
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