JP2013216285A - 車両駆動装置の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クラッチを駆動する油圧アクチュエータのリフィル動作を適切に実行し、車両運転者に与える違和感を抑制することができる車両駆動装置の制御装置を提供する。
【解決手段】 車両駆動装置はエンジン1及びモータ2を備えており、エンジン1はクラッチを介して車両を駆動し、モータ2はクラッチを介さずに車両を駆動できるように配置されている。リフィル動作要求が出力されたときに、モータ2によって車両の走行が可能であるときは、モータ2による車両駆動トルクの補填を行いつつ締結状態にあるクラッチを開放し、該開放したクラッチに対応する閉油圧回路80を作動油貯蔵タンク74と連通させるリフィル動作を実行する。モータ2によってクラッチ開放中の車両駆動トルクが補填されるので、リフィル動作を実行することに伴う車両駆動トルクの低下を防止し、良好な車両運転性を維持することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両駆動装置の制御装置に関し、特に変速機構の奇数変速段及び偶数変速段のそれぞれに対応する2つのクラッチを備える変速機を含む車両駆動装置の制御装置に関する。
特許文献1には、変速機構の奇数変速段及び偶数変速段のそれぞれに対応する2つのクラッチを備える変速機を含む車両駆動装置が示されており、このクラッチの締結/開放動作を行うための油圧アクチュエータとして、特許文献2に示されたものが知られている。
特許文献2に示された油圧アクチュエータは、図10に示すようにクラッチディスクを移動させるための従動側ピストンPRと、従動側ピストンPRを駆動する油圧を発生させる駆動側ピストンPDと、駆動側ピストンPDと従動側ピストンPRとを接続する接続油路POCと、作動油貯蔵タンクTRとを備えている。作動油貯蔵タンクTRは、駆動側ピストンPDがクラッチを開放する位置(図の左側に示す一点鎖線で示す位置)に移動したときに、従動側ピストンPRの油圧室CR、接続油路POC、及び駆動側ピストンPDの油圧室CDからなる閉油圧回路と連通可能に設けられている。また駆動側ピストンPDはモータによって図の左右方向に移動可能に構成されている。
国際公開WO2011/136235号公報 特開平11−315858号公報
図10に示す油圧アクチュエータは、車両のエンジンルーム内に配置されるため、閉油圧回路内の作動油の温度変化や圧力変化が起きる可能性があり、クラッチの締結状態が長時間継続されたときには圧力変化などによる閉油圧回路への悪影響を回避するために、閉油圧回路を一時的に作動油貯蔵タンクTRに連通させるリフィル動作を行う必要がある。リフィル動作によって、作動油貯蔵タンクTRから閉油圧回路への作動油の補充、または閉油圧回路から作動油貯蔵タンクTRへ作動油の戻しが行われ、閉油圧回路内の油圧が適正な状態に戻される。そのリフィル動作を行う場合、図10に示す油圧アクチュエータでは駆動側ピストンPDをクラッチ開放位置よりさらに図の左方向へ移動させる必要があるため、締結中のクラッチを一時的に開放しなければならない。そのため、車両駆動力の一時的な低下を引き起こし、車両運転者に違和感を与えるおそれがある。
本発明はこの点に着目してなされたものであり、クラッチを駆動する油圧アクチュエータのリフィル動作を適切に実行し、車両運転者に与える違和感を抑制することができる車両駆動装置の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、車両に搭載され、該車両を駆動する車両駆動装置の制御装置において、前記車両駆動装置は、前記車両を駆動するための原動機(1)及び電動機(2)と、前記原動機の駆動力を伝達可能な第1クラッチ(21)及び第2クラッチ(22)と、前記第1クラッチ(21)を締結/開放するための駆動力を伝達する第1閉油圧回路(80)を有する第1アクチュエータ(70)と、前記第2クラッチを締結/開放するための駆動力を伝達する第2閉油圧回路を有する第2アクチュエータと、前記第1及び第2閉油圧回路(80)と連通可能であって、作動油を貯蔵する貯蔵タンク(74)と、前記第1クラッチの出力部材と直結された第1入力軸(11)と、前記第2クラッチの出力部材と直結された第2入力軸(12)と、前記第1及び第2入力軸と平行に配置された出力軸(14)と、前記第1及び第2入力軸(11,12)と、前記出力軸(14)との間に設けられ、複数の変速段を達成可能な変速機構と、前記出力軸(14)の駆動力を前記車両の駆動輪(7)に伝達する伝達機構とを備え、前記電動機(2)は、前記第1及び第2クラッチ(21,22)の何れも介さずに、前記駆動輪(7)を駆動可能に配置され、前記第1クラッチ及び第2クラッチ(21,22)の一方が開放状態にあり他方が締結状態にあるときに、開放されているクラッチに対応する前記閉油圧回路(80)は前記貯蔵タンク(74)と連通可能である一方、締結されているクラッチに対応する前記閉油圧回路(80)は前記貯蔵タンク(74)と連通不能であるように構成されており、所定リフィル実行条件を判定し、該所定リフィル実行条件が成立したときに、リフィル動作要求を出力するリフィル動作要求手段と、前記リフィル動作要求が出力されたときに、前記電動機(2)によって前記車両の走行が可能であるときは、前記締結状態にあるクラッチを開放して、該開放したクラッチに対応する前記閉油圧回路(80)を前記貯蔵タンク(74)と連通させるリフィル動作を実行するとともに、前記電動機(2)によって前記クラッチ開放中の車両駆動力を補填するリフィル動作制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両駆動装置の制御装置において、前記リフィル動作制御手段は、前記電動機(2)によって車両駆動力の補填を行うことができないときは、締結状態にある一方のクラッチを開放し、該開放したクラッチに対応する前記閉油圧回路(80)について前記リフィル動作を実行するとともに前記変速機構を制御してアップシフトまたはダウンシフトを実行し、開放状態にある他方のクラッチを締結させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両駆動装置の制御装置において、前記リフィル動作制御手段は、前記電動機(2)によって車両駆動力の補填を行うことができない場合においてアップシフトが可能であるときは、前記リフィル動作を実行するとともにアップシフトを実行する一方、アップシフトが不可能であるときは前記リフィル動作を実行するとともにダウンシフトを実行することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の車両駆動装置の制御装置において、前記車両のアクセルペダルの操作量(AP)及び車速(VP)に応じて前記複数の変速段の何れかを選択する変速制御を行う変速制御手段を備え、該変速制御手段は、前記リフィル動作要求が出力されたときに、その時点のアクセルペダル操作量(AP)の変化に応じた変速段の変更が行われ易くなるように前記変速制御の制御アルゴリズムを変更することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2または3に記載の車両駆動装置の制御装置において、前記リフィル動作制御手段は、前記リフィル動作及び前記アップシフトまたはダウンシフトを実行した後に、前記アップシフトまたはダウンシフトを実行する直前の変速段へダウンシフトまたはアップシフトすることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、リフィル動作要求が出力されたときに、電動機によって車両の走行が可能であるときは、締結状態にあるクラッチを開放して、該開放したクラッチに対応する閉油圧回路を貯蔵タンクと連通させるリフィル動作が実行されるとともに、電動機によってクラッチ開放中の車両駆動力が補填されるので、リフィル動作を実行することに伴う車両駆動力の低下を防止し、良好な車両運転性を維持することができる。
請求項2に記載の発明によれば、電動機によって車両駆動力の補填を行うことができないときは、締結状態にある一方のクラッチを開放し、該開放したクラッチに対応する閉油圧回路についてリフィル動作が実行されるとともに変速機構を制御してアップシフトまたはダウンシフトが実行され、開放状態にある他方のクラッチが締結される。変速動作とともにリフィル動作を行うことにより、電動機による駆動力補填ができない場合において、運転者に与える違和感を最小限に抑制することができる。
請求項3に記載の発明によれば、電動機によって車両駆動力の補填を行うことができない場合においてアップシフトが可能であるときは、リフィル動作が実行されるとともにアップシフトが実行される一方、アップシフトが不可能であるときはリフィル動作が実行されるとともにダウンシフトが実行される。アップシフトの方が運転者に与える違和感は少ないので、アップシフトを優先させることで、より違和感の少ないリフィル動作を行うことが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、リフィル動作要求が出力されたときに、その時点のアクセルペダル操作量の変化に応じた変速段の変更が行われ易くなるように変速制御アルゴリズムが変更されるので、変速段の変更可能性が高くなって運転者に違和感を与えることなく、リフィル動作を行うことが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、リフィル動作及びアップシフトまたはダウンシフトを実行した後に、アップシフトまたはダウンシフトが実行される直前の変速段へのダウンシフトまたはアップシフトが行われるので、車両駆動力が元の状態に戻され、運転者にとって適切な駆動力での走行を継続することができる。
本発明の一実施形態にかかる車両駆動装置及びその制御装置の全体構成を示す図である。 図1に示す車両駆動装置のスケルトン図である。 図2に示すクラッチの締結/開放動作を行う油圧アクチュエータ(クラッチアクチュエータ)の構成を模式的に示す図である。 クラッチアクチュエータのリフィル動作制御を行う処理のフローチャートである。 図4の処理で第1リフィル動作モードが選択された場合のリフィル動作制御を説明するためのタイムチャートである。 図4の処理で第2リフィル動作モードが選択された場合のリフィル動作制御を説明するためのタイムチャートである。 図4の処理で第3リフィル動作モードが選択された場合のリフィル動作制御を説明するためのタイムチャートである。 図4の処理で第4リフィル動作モードが選択された場合のリフィル動作制御を説明するためのタイムチャートである。 本発明の第2の実施形態にかかる変速制御処理のフローチャートである。 従来の油圧アクチュエータを示す図である。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の一実施形態にかかる車両駆動装置及びその制御装置の全体構成を示す図であり、図2は図1に示す車両駆動装置のスケルトン図である。これらの図に示す車両駆動装置は、原動機としての内燃機関(以下「エンジン」という)1と、原動機及び発電機としての機能を有する電動機(以下「モータ」という)2と、エンジン1及び/またはモータ2の駆動力を伝達するための変速機3とを備え、変速機3の出力軸であるカウンタ軸14、差動ギヤ機構5、及び駆動軸6を介して駆動輪7を駆動するように構成されている。モータ2は、パワードライブユニット(以下「PDU」という)201に接続されており、PDU201はバッテリ202に接続されている。
モータ2を正の駆動トルクで駆動するとき、すなわちバッテリ202から出力される電力でモータ2を駆動するときは、バッテリ202から出力される電力は、PDU201を介してモータ2に供給される。またモータ2を負の駆動トルクで駆動するとき、すなわちモータ2を回生動作させるときは、モータ2により発電される電力がPDU201を介してバッテリ202に供給され、バッテリ202が充電される。
電子制御ユニット(以下「ECU」という)100は、油圧制御装置3aを介して変速機3の変速制御を行うとともに、PDU201を介したモータ2の駆動制御、及びエンジン1の出力制御を行う。エンジン1の出力制御は、主としての吸入空気量、燃料供給量、及び点火時期を変更することにより公知の手法で行われる。
ECU100には、エンジン回転数NEを検出するエンジン回転数センサ101、当該車両のアクセルペダルの操作量(以下「アクセルペダル操作量」という)APを検出するアクセルセンサ102、車速VPを検出する車速センサ103、及び図示しない各種センサが接続されており、それらのセンサの検出信号はECU100に供給される。ECU100は、バッテリ202の出力電圧及び出力電流に応じてバッテリ202の蓄電量(残チャージ量)SOCを検出可能に構成されている。なお、ECU100は実際には、変速機制御用ECU、モータ制御用ECU、及びエンジン制御用ECUをデータバスを介して接続することにより構成されるが、そのような構成は公知であり、本明細書では全体として1つのECU100として示している。
変速機3は、図2に示すように、第1クラッチ21及び第2クラッチ22からなるツインクラッチ20と、互いに平行に設けられた第1主軸11、第2主軸12、連結軸13、カウンタ軸14、第1中間軸15、第2中間軸16、及びリバース軸17とを備えており、ツインクラッチ20にエンジン1のクランク軸1aが接続されている。第1主軸11はエンジン1のクランク軸1aと同軸上に配置されている。
モータ2は、変速機3の第1主軸11に直結されるとともに、遊星ギヤ機構40を介して連結軸13を駆動可能に設けられている。モータ2はステータ61と、ステータ61に対向して配置されたロータ62とを備えている。ロータ62は、遊星ギヤ機構40のリングギヤ45の外周側に配置され、遊星ギヤ機構40のサンギヤ42とともに変速機3の第1主軸11に取り付けられている。
遊星ギヤ機構40は、サンギヤ42と、プラネタリギヤ44と、リングギヤ45と、キャリア46とを備えている。リングギヤ45は、サンギヤ42と同軸上に配置され、かつサンギヤ42の周囲を取り囲むように配置されている。プラネタリギヤ44はサンギヤ42とリングギヤ45に噛合されており、キャリア46はプラネタリギヤ44を自転可能、かつ公転可能に支持する。したがって、サンギヤ42、リングギヤ45、及びキャリア46が、相互に差動回転自在に構成されている。リングギヤ45はロック機構50を備え、ロック機構50は同期機構を有し、リングギヤ45の回転を停止可能に構成されている。
次に変速機3の構成を詳細に説明する。第1主軸11は、エンジン1側の端部が第1クラッチ21に接続されており(第1クラッチ21の出力側ディスクに直結されており)、エンジン1と反対側の端部近傍に遊星ギヤ機構40のサンギヤ42及びモータ2のロータ62が取り付けられている。したがって、第1主軸11は、第1クラッチ21によってエンジン1のクランク軸1aと連結可能であり、またモータ2と直結されているので、エンジン1及び/またはモータ2の駆動力はサンギヤ42に伝達可能である。
第1主軸11には、第5速用駆動ギヤ35aが相対回転自在に設けられるとともに、リバース従動ギヤ38b及び第1変速用セレクタ51が取り付けられている。リバース従動ギヤ38bは第1主軸11と一体に回転する。
第2主軸12は、第1主軸11より短く中空に構成されており、第1主軸11のエンジン1側部分の周囲を覆うように相対回転自在に配置されている。第2主軸12には、アイドル駆動ギヤ37aが取り付けられ、エンジン1側の端部が第2クラッチ22に接続されている(第2クラッチ22の出力側ディスクに直結されている)。したがって、第2主軸12は、第2クラッチ22によってエンジン1のクランク軸1aと連結可能であり、第2クラッチ22が係合されると、エンジン1の駆動力が第2主軸12を介してアイドル駆動ギヤ37aへ伝達される。
連結軸13は、第1主軸11より短く中空に構成されており、第1主軸11のエンジン1と反対側部分の周囲を覆うように相対回転自在に配置されている。また、連結軸13には、エンジン1側に第3速用駆動ギヤ33aが取り付けられ、エンジン1とは反対側に遊星ギヤ機構40のキャリア46が取り付けられている。したがって、プラネタリギヤ44の公転により連結軸13に取り付けられたキャリア46と第3速用駆動ギヤ33aが一体に回転する。
第1変速用セレクタ51は、第3速用駆動ギヤ33aと第5速用駆動ギヤ35aとの間に設けられ、第1主軸11と、第3速用駆動ギヤ33aまたは第5速用駆動ギヤ35aとを連結または開放する。第1変速用セレクタ51が第3速用位置に接続されるときには、第1主軸11と第3速用駆動ギヤ33aが連結して一体に回転し、第5速用位置に接続されるときには、第1主軸11と第5速用駆動ギヤ35aが一体に回転し、第1変速用セレクタ51がニュートラル位置にあるときには、第1主軸11は第3速用駆動ギヤ33a及び第5速用駆動ギヤ35aから開放される。
なお、第1主軸11と第3速用駆動ギヤ33aが一体に回転するときは、第1主軸11に取り付けられたサンギヤ42と、第3速用駆動ギヤ33aに連結軸13で連結されたキャリア46とが一体に回転するとともに、リングギヤ45も一体に回転し、遊星ギヤ機構40が一体となる。遊星ギヤ機構40が一体となって回転するとき、第3速走行が行われる。また、第1変速用セレクタ51がニュートラル位置にあり、かつロック機構50が第1速用位置で接続されると、リングギヤ45がロックされ、サンギヤ42の回転が減速されてキャリア46に伝達される。これにより第1速走行が行われる。
第1中間軸15には、第2主軸12に取り付けられたアイドル駆動ギヤ37aと噛合する第1アイドル従動ギヤ37bが取り付けられている。第2中間軸16には、第2アイドル従動ギヤ37cと、第2速用駆動ギヤ32aと、第4速用駆動ギヤ34aと、第2変速用セレクタ52とが取り付けられている。
第2アイドル従動ギヤ37cは、第1中間軸15に取り付けられた第1アイドル従動ギヤ37bと噛合し、アイドル駆動ギヤ37aと第1アイドル従動ギヤ37bとともに第1アイドルギヤ列37Aを構成する。第2速用駆動ギヤ32a及び第4速用駆動ギヤ34aは、それぞれ第3速用駆動ギヤ33a及び第5速用駆動ギヤ35aと対応する位置に、第2中間軸16と相対回転可能に支持されている。第2変速用セレクタ52は、第2速用駆動ギヤ32aと第4速用駆動ギヤ34aとの間に設けられ、第2中間軸16と第2速用駆動ギヤ32aまたは第4速用駆動ギヤ34aとを連結または開放する。
第2変速用セレクタ52が第2速用位置で接続されるときには、第2中間軸16と第2速用駆動ギヤ32aとが一体に回転し、第2変速用セレクタ52が第4速用位置で接続されるときには、第2中間軸16と第4速用駆動ギヤ34aとが一体に回転し、第2変速用セレクタ52がニュートラル位置にあるときには、第2中間軸16は第2速用駆動ギヤ32a及び第4速用駆動ギヤ34aから開放される。
カウンタ軸14には、エンジン1とは反対側から順に第1共用従動ギヤ33bと、第2共用従動ギヤ34bと、パーキングギヤ31と、ファイナルギヤ36aとが取り付けられており、ファイナルギヤ36aを介して差動ギヤ機構5が駆動される。したがって、カウンタ軸14が変速機3の出力軸に相当する。
第1共用従動ギヤ33bは、連結軸13に取り付けられた第3速用駆動ギヤ33aと噛合して第3速用駆動ギヤ33aとともに第3速用ギヤ対33を構成し、第2中間軸16に設けられた第2速用駆動ギヤ32aと噛合して第2速用駆動ギヤ32aとともに第2速用ギヤ対32を構成する。
第2共用従動ギヤ34bは、第1主軸11に設けられた第5速用駆動ギヤ35aと噛合して第5速用駆動ギヤ35aとともに第5速用ギヤ対35を構成し、第2中間軸16に設けられた第4速用駆動ギヤ34aと噛合して第4速用駆動ギヤ34aとともに第4速用ギヤ対34を構成する。
ファイナルギヤ36aは差動ギヤ機構5と噛合し、差動ギヤ機構5は駆動軸6を介して駆動輪7に連結されている。したがって、カウンタ軸14に伝達される駆動力はファイナルギヤ36a、差動ギヤ機構5、及び駆動軸6を介して、駆動輪7へと出力される。
リバース軸17には、第3アイドル従動ギヤ37dと、後進用駆動ギヤ38aと、後進用セレクタ53とが取り付けられている。第3アイドル従動ギヤ37dは、第1中間軸15に取り付けられた第1アイドル従動ギヤ37bと噛合し、アイドル駆動ギヤ37aと第1アイドル従動ギヤ37bとともに第2アイドルギヤ列37Bを構成する。
後進用駆動ギヤ38aは、第1主軸11に取り付けられた後進用従動ギヤ38bと噛合し、リバース軸17に相対回転自在に支持されている。後進用駆動ギヤ38aは、後進用従動ギヤ38bとともに後進用ギヤ列38を構成する。
後進用セレクタ53は、後進用駆動ギヤ38aのエンジン1とは反対側に設けられ、リバース軸17と後進用駆動ギヤ38aとを連結または開放する。後進用セレクタ53が後進用位置で接続されるときには、リバース軸17と後進用駆動ギヤ38aとが一体に回転し、後進用セレクタ53がニュートラル位置にあるときには、リバース軸17は後進用駆動ギヤ38aから開放される。
なお、第1変速用セレクタ51、第2変速用セレクタ52、後進用セレクタ53は、接続する軸とギヤの回転数を一致させる同期機構(シンクロメッシュ)のスリーブをモータ駆動することにより、軸とギヤとの接続/解除を行うものである。なお、同期機構のスリーブは、油圧駆動するものであってもよい。
以上のように変速機3は、第1主軸11上に第1速用駆動ギヤの一部を構成可能な遊星ギヤ機構40、第3速用駆動ギヤ33a、及び第5速用駆動ギヤ35aからなる奇数段ギヤ群と、第2中間軸16上に第2速用駆動ギヤ32a及び第4速用駆動ギヤ34aからなる偶数段ギヤ群と備えている。
上述した構成により、図1に示す駆動装置においては、以下に説明する5つの駆動力伝達経路(以下単に「伝達経路」という)TRP1〜TRP5を確立することができる。
第1伝達経路TRP1は、エンジン1のクランク軸1aが、第1主軸11、遊星ギヤ機構40、連結軸13、第3速用ギヤ対33(第3速用駆動ギヤ33a、第1共用従動ギヤ33b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ36a、差動ギヤ機構5、及び駆動軸6を介して、駆動輪7に連結される経路(第1速用経路)である。遊星ギヤ機構40の減速比は、第1動力伝達経路TRP1を介して駆動輪7に伝達されるエンジントルクが第1速相当となるように設定されている。すなわち、遊星ギヤ機構40の減速比と第3速用ギヤ対33の減速比をかけ合わせた減速比が第1速相当となるように設定されている。
第2伝達経路TRP2は、エンジン1のクランク軸1aが、第2主軸12、第1アイドルギヤ列37A(アイドル駆動ギヤ37a、第1アイドル従動ギヤ37b、第2アイドル従動ギヤ37c)、第2中間軸16、第2速用ギヤ対32(第2速用駆動ギヤ32a、第1共用従動ギヤ33b)または第4速用ギヤ対34(第4速用駆動ギヤ34a、第2共用従動ギヤ34b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ36a、差動ギヤ機構5、及び駆動軸6を介して、駆動輪7に連結される経路(第2速/第4速用経路)である。
第3伝達経路TRP3は、エンジン1のクランク軸1aが、第1主軸11、第3速用ギヤ対33(第3速用駆動ギヤ33a、第1共用従動ギヤ33b)または第5速用ギヤ対35(第5速用駆動ギヤ35a、第2共用従動ギヤ34b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ36a、差動ギヤ機構5、及び駆動軸6を介して、遊星ギヤ機構40を介さずに、駆動輪7に連結される経路(第3速/第5速用経路)である。
第4伝達経路TRP4は、モータ2が、遊星ギヤ機構40または第3速用ギヤ対33(第3速用駆動ギヤ33a、第1共用従動ギヤ33b)または第5速用ギヤ対35(第5速用駆動ギヤ35a、第2共用従動ギヤ34b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ36a、差動ギヤ機構5、及び駆動軸6を介して、駆動輪7に連結される経路(モータ走行用経路)である。
第5伝達経路TRP5は、エンジン1のクランク軸1aが、第2主軸12、第2アイドルギヤ列37B(アイドル駆動ギヤ37a、第1アイドル従動ギヤ37b、第3アイドル従動ギヤ37d)、リバース軸17、後進用ギヤ列38(後進用駆動ギヤ38a、後進用従動ギヤ38b)、遊星ギヤ機構40、連結軸13、第3速用ギヤ対33(第3速用駆動ギヤ33a、第1共用従動ギヤ33b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ36a、差動ギヤ機構5、及び駆動軸6を介して、駆動輪7に連結される経路(後進用経路)である。
以上のように構成された駆動装置によれば、ロック機構50、第1及び第2クラッチ21、22の連結/開放を制御するとともに第1変速用セレクタ51、第2変速用セレクタ52及び後進用セレクタ53の接続位置を制御することにより、エンジン1によって第1〜第5速走行及び後進走行を行うことができる。
第1クラッチ21を締結してロック機構50を接続することで第1伝達経路TRP1が確立されると、第1速走行が行われ、第2クラッチ22を締結して第2変速用セレクタ52を第2速用位置で接続することにより第2伝達経路TRP2が確立されると、第2速走行が行われ、第1クラッチ21を締結して第1変速用セレクタ51を第3速用位置で接続することにより第3伝達経路TRP3が確立されると、第3速走行が行われる。
第2クラッチ22を締結して第2変速用セレクタ52を第4速用位置で接続することにより第2伝達経路TRP2が確立されると、第4速走行が行われ、第1クラッチ21を締結して第1変速用セレクタ51を第5速用位置で接続することにより第3伝達経路TRP3が確立されると、第5速走行が行われる。第2クラッチ22を締結して後進用セレクタ53を接続することにより第5伝達経路TRP5が確立されると、後進走行が行われる。
なお、図2に示す駆動装置の基本的な構成は、上記特許文献1に示されている。
図3は、油圧制御装置3aに含まれ、第1クラッチ21の締結/開放動作を行う油圧アクチュエータ(以下「クラッチアクチュエータ」という)70の構成を模式的に示す図であり、図3に示すクラッチアクチュエータの基本的な構成は図10に示す従来の油圧アクチュエータと同一である。このクラッチアクチュエータ70は、クラッチディスクを移動させるための従動側ピストン71と、従動側ピストン71を駆動する油圧を発生させる駆動側ピストン72と、駆動側ピストン72と従動側ピストン71とを接続する接続油路73と、作動油を貯蔵する貯蔵タンク74とを備えている。貯蔵タンク74は、駆動側ピストン72がクラッチ21を開放する位置(図の左側に示す一点鎖線で示す位置)に移動したときに、従動側ピストン71を駆動する油圧室75、接続油路73、及び駆動側ピストン72によって加圧される油圧室76からなる閉油圧回路80に連通可能に設けられている。駆動側ピストン72は図示しないクラッチ制御モータによって図の左右方向に移動可能であり、クラッチ制御モータの作動はECU100によって制御される。
駆動側ピストン72が図3に示す位置にあるときは、第1クラッチ21は締結され、駆動側ピストン72が左方向へ移動すると、第1クラッチ21は開放される。閉油圧回路80のリフィル動作を行うときは、駆動側ピストン72を左方向へ移動させる、すなわち第1クラッチ21を開放する必要がある。
なお、第2クラッチ22の締結/開放動作を行う油圧アクチュエータ(クラッチアクチュエータ)も同様に構成されている。
図4は、クラッチアクチュエータ70のリフィル動作制御を行う処理のフローチャートである。この処理は、図示しない油圧制御処理において、当該車両のクルーズ走行中にリフィル要求フラグFRFLRが「1」に設定されると(リフィル要求が出力されると)、ECU100で実行される。クルーズ走行は、アクセルペダル操作量AP及び車速VPがほぼ一定に保持される走行状態である。リフィル要求フラグFRFLRは、後述するように第1クラッチ21に対応する第1リフィル要求フラグFRFLR1または第2クラッチ22に対応する第2リフィル要求フラグFRFLR2が「1」であるとき、「1」に設定されるフラグである。
リフィル要求フラグFRFLRは、下記の1)〜4)の場合において「1」に設定される。
1)閉油圧回路80を閉じた状態にあり、且つ閉油圧回路80内の作動油温変化量が所定油温変化閾値を超えた場合
2)閉油圧回路80を閉じた状態にあり、且つ閉油圧回路80内の油圧変化量が所定油圧変化閾値を超えた場合
3)閉油圧回路80を閉じた状態が所定時間を超えた場合
4)油圧制御装置3aの異常が検出された場合
図4に示す処理では、リフィル動作を行うための動作モードとして第1〜第4リフィル動作モードの何れかが選択され、実行される。第1〜第4リフィル動作モードの詳細については、図5〜図8を参照して後述する。
ステップS11では、トルク補填可能フラグFMTCが「1」であるか否かを判別する。トルク補填可能フラグFMTCは、バッテリ202の残チャージ量SOCが所定閾値以上であるとき「1」に設定される。ステップS11の答が肯定(YES)であるときは、モータ2による駆動トルク補填を利用する第1リフィル動作モードMRFL1を選択する(ステップS12)。
トルク補填可能フラグFMTCが「0」であって、モータ2による駆動トルク補填が行えないときは、リフィル時間TRFLが所定閾値TRFLTH以上であるか否かを判別する(ステップS13)。リフィル時間TRFLは、リフィル動作の開始から終了までに要する時間であり、主として閉油圧回路80内の作動油温TOILに依存して変化するため、作動油温TOILに応じて算出される。
ステップS13の答が否定(NO)、すなわちリフィル時間TRFLが所定閾値TRFLTHより短いときは、リフィル動作を行う側のクラッチを開放してリフィル動作を行う第4リフィル動作モードMRFL4を選択する(ステップS19)。
ステップS13の答が肯定(YES)であるときは、片軸故障フラグFFAIL1が「1」であるか否かを判別する(ステップS14)。片軸故障フラグFFAIL1は、第1主軸11または第2主軸12の何れか一方が使用不能となる故障が検出されたとき、「1」に設定される。ステップS14の答が肯定(YES)であって故障が検出されているときは、前記ステップS19に進む。
ステップS14の答が否定(NO)であるときは、アップシフト可能フラグFUPSHPが「1」であるか否かを判別する(ステップS15)。アップシフト可能フラグFUPSHPは、アクセルペダル操作量AP及び車速VPに応じて変速段を選択するための変速マップの、現在のアクセルペダル操作量AP及び車速VPに対応する動作点が、現変速段を維持する領域にあり、かつアップシフト境界線の近傍に位置する場合に「1」に設定される。
ステップS15の答が肯定(YES)であるときは、リフィル動作を行う側のクラッチの開放及び変速段のアップシフトを伴う第2リフィル動作モードMRFL2を選択する(ステップS16)。
ステップS15の答が否定(NO)であるときは、ダウンシフト可能フラグFDNSHPが「1」であるか否かを判別する(ステップS17)。ダウンシフト可能フラグFDNSHPは、アクセルペダル操作量AP及び車速VPに応じて変速段を選択するための変速マップ上の、現在のアクセルペダル操作量AP及び車速VPに対応する動作点が、現変速段を維持する領域にあり、かつダウンシフト境界線の近傍に位置する場合に「1」に設定される。
ステップS17の答が肯定(YES)であるときは、リフィル動作を行う側のクラッチの開放及び変速段のダウンシフトを伴う第3リフィル動作モードMRFL3を選択する(ステップS18)。またステップS17の答が否定(NO)であるとき、すなわちアップシフト及びダウンシフトがともに実行不可能であるときは、前記ステップS19に進む。
以下図5〜図8を参照して、第1〜第4リフィル動作モードMRFL1〜MRFL4を詳細に説明する。図5,6,及び8は、第1クラッチ21(奇数変速段(1速、3速、5速)に対応するクラッチ)が締結された状態でリフィル要求が出力された例を示し、図7は、第2クラッチ22(偶数変速段(2速、4速)に対応するクラッチ)が締結された状態でリフィル要求が出力された例を示している。なお、これらのタイムチャートに示す期間内では、アクセルペダル操作量AP及び車速VPはほぼ一定に保持されている。
図5は、第1リフィル動作モードMRFL1を説明するためのタイムチャートであり、モータ2の出力トルクによる車両駆動トルクの補填を行いつつ、第1クラッチ21を開放してリフィル動作を行う例が示されている。図5には、第1リフィル要求フラグFRFLR1、第1リフィル許可フラグFRFLP1、及び第1リフィル実行フラグFRFLE1(同図(a))、第1クラッチトルクTCL1、エンジントルクTENG、及びモータトルクTMOT(同図(b))、車両駆動トルクTDRV(同図(c))の推移が示されている。
第1リフィル要求フラグFRFLR1は、第1クラッチ21に対応する閉油圧回路80のリフィル動作(以下「第1リフィル動作」という)を要求するとき「1」に設定され、第1リフィル許可フラグFRFLP1は、第1リフィル動作を許可するとき「1」に設定され、第1リフィル実行フラグFRFLE1は、第1リフィル動作を実行するとき「1」に設定される。また第1クラッチトルクTCL1は、第1クラッチ21を介して伝達されるトルクであり、第1クラッチ21の締結度合が増加するほど増加する。
第1リフィル要求フラグFRFLR1は、時刻t0より前に「1」に設定されており、モータトルクTMOTは時刻t0より前は負の値をとり、回生動作を行っている。時刻t0から徐々にモータトルクTMOTを増加(回生トルクを減少)させるとともに、エンジントルクTENGを減少させる。時刻t1からモータ2によるトルク補填を開始し、モータトルクTMOTを徐々に増加させるとともにエンジントルクTENGを徐々に減少させる。時刻t2においてエンジントルクTENGが「0」となる。時刻t0からt2までの期間中は、車両駆動トルクTDRVが一定となるようにモータトルクTMOTの増加と、エンジントルクTENGの減少とが行われる。この制御を以下「E−Mトルク切換制御」という。
時刻t2の直後の時刻t3において第1クラッチトルクTCL1をステップ状に「0」とし(第1クラッチ21を開放し)、第1リフィル許可フラグFRFLP1を「1」に設定し、その直後の時刻t4において第1リフィル実行フラグFRFLE1を「1」に設定する。これに対応して、図3に示す駆動側ピストン72がクラッチ開放位置よりさらに左方向に移動して閉油圧回路80のリフィル動作が行われる。時刻t5に第1リフィル許可フラグFRFLP1、第1リフィル要求フラグFRFLR1、及び第1リフィル実行フラグFRFLE1をすべて「0」に戻し、リフィル動作を終了する。
時刻t5の直後(時刻t6)から第1クラッチトルクTCL1を増加させ、第1クラッチ21を速やかに締結させる。時刻t6の直後(時刻t7)からモータトルクTMOTを減少させつつエンジントルクTENGを増加させるトルク切換制御、すなわち上記E−Mトルク切換制御とは逆のM−Eトルク切換制御が行われる。時刻t8においてモータトルクTMOTが「0」となり、その後はさらにモータトルクTMOTを減少させつつ(回生トルクを増加させつつ)エンジントルクTENGを増加させ、時刻t9においてE−Mトルク切換制御を終了する。
図示は省略しているが、第1リフィル動作モードMRFL1では、第2クラッチ22の締結状態が維持されて変速段が維持されるとともに、エンジン回転数NEもほぼ一定に維持される。
このように第1リフィル動作モードMRFL1では、E−Mトルク切換制御を行った後に第1クラッチ21を開放するので、図5(c)に示すように車両駆動トルクTDRVが一定に維持される。その結果、運転者に違和感を全く与えることなくリフィル動作を行うことができる。
図6は、第2リフィル動作モードMRFL2を説明するためのタイムチャートであり、第1主軸変速段GP1(例えば3速)から第2主軸変速段(例えば4速)へのアップシフトを行いつつ、リフィル動作を行う例が示されている。図6には、第1リフィル要求フラグFRFLR1、第1リフィル許可フラグFRFLP1、及び第1リフィル実行フラグFRFLE1(同図(a))、第1クラッチトルクTCL1、第2クラッチトルクTCL2、エンジントルクTENG、及びモータトルクTMOT(同図(b))、車両駆動トルクTDRV(同図(c))、目標変速段GPCMD及び走行レシオRGR(同図(d))、エンジン回転数NE(同図(e))の推移が示されている。走行レシオRGRは、目標変速段GPCMDに追従する実際の変速比を示す。
このモードでは、時刻t10からモータトルクTMOTを増加させて(回生トルクを減少させて)、時刻t11において「0」とし、以後は「0」に維持する。時刻t11から第1クラッチトルクTCL1を減少させて第1クラッチ21を開放する。同時に第1リフィル許可フラグFRFLP1を「1」に設定し、その直後に第1リフィル実行フラグFRFLE1を「1」に設定してリフィル動作を開始する。また時刻t11において目標変速段GPCMDを、第1主軸変速段GP1から1段上の第2主軸変速段GP2に変更する。
第1クラッチトルクTCL1は時刻t12に「0」となり、第2クラッチトルクTCL2は「0」に維持されているので、車両駆動トルクTDRVは「0」となる。アップシフトに対応するためエンジントルクTENGを一時的に低減し、エンジン回転数NEを減少させる制御を行う(t12〜t13)。時刻t13に、第1リフィル許可フラグFRFLP1、第1リフィル要求フラグFRFLR1、及び第1リフィル実行フラグFRFLE1をすべて「0」に戻し、リフィル動作を終了する。
時刻t13の直後から第2クラッチトルクTCL2を増加させることにより、時刻t14より少し前にアップシフトが完了する。時刻t14に目標変速段GPCMDを元の第1主軸変速段GP1に変更し、時刻t15から第2クラッチトルクTCL2を減少させてダウンシフトを行う。ダウンシフトに対応するためエンジン回転数NEを増加させる制御を行う(t16〜t17)。時刻t17の直後から第1クラッチトルクTCL1を増加させて時刻t18にダウンシフトが完了する。
第2リフィル動作モードMRFL2では、モータ2による駆動トルクの補填がができないため、車両駆動トルクTDRVが「0」となるトルク抜け期間(t12〜t13)が発生するが、アップシフト動作とともにリフィル動作を実行することによって、運転者に与える違和感を最小限に抑制することができる。またアップシフト完了後直ちにダウンシフトが行われ、変速段がもとの変速段に戻されるので、車両駆動力が元の状態に戻され、運転者にとって適切な駆動力での走行を継続することが可能となる。
図7は、第3リフィル動作モードMRFL3を説明するためのタイムチャートであり、第2主軸変速段GP2(例えば4速)から第1主軸変速段GP1(例えば3速)へのダウンシフトを行いつつ、リフィル動作を行う例が示されている。図7には、第2リフィル要求フラグFRFLR2、第2リフィル許可フラグFRFLP2、及び第2リフィル実行フラグFRFLE2(同図(a))、第1クラッチトルクTCL1、第2クラッチトルクTCL2、エンジントルクTENG、及びモータトルクTMOT(同図(b))、車両駆動トルクTDRV(同図(c))、目標変速段GPCMD及び走行レシオRGR(同図(d))、エンジン回転数NE(同図(e))の推移が示されている。
第2リフィル要求フラグFRFLR2は、第2クラッチ22に対応する閉油圧回路80のリフィル動作(以下「第2リフィル動作」という)を要求するとき「1」に設定され、第2リフィル許可フラグFRFLP2は、第2リフィル動作を許可するとき「1」に設定され、第2リフィル実行フラグFRFLE2は、第2リフィル動作を実行するとき「1」に設定される。また第2クラッチトルクTCL2は、第2クラッチ22を介して伝達されるトルクであり、第2クラッチ22の締結度合が増加するほど増加する。
このモードでは、時刻t20からモータトルクTMOTを増加させて(回生トルクを減少させて)、時刻t21において「0」とし、以後は「0」に維持する。時刻t21から第2クラッチトルクTCL2を減少させて第2クラッチ22を開放する。同時に目標変速段GPCMDを元の変速段GP2から1段下の変速段GP1に変更する。時刻t22に第2クラッチトルクTCL2が「0」となる。第1クラッチトルクTCL1は「0」に維持されているので、車両駆動トルクTDRVは「0」となる。ダウンシフトに対応するためエンジントルクTENGを維持し、エンジン回転数NEを増加させる制御を行う(t20〜t25)。
時刻t22において第2リフィル許可フラグFRFLP2を「1」に設定し、その直後に第2リフィル実行フラグFRFLE2を「1」に設定し、リフィル動作を開始する。第1クラッチトルクTCL1は、時刻t23まで「0」に維持され、その後増加するように制御され、それに伴って車両駆動トルクTDRVも増加する。
ダウンシフトは時刻t25に完了するが、その少し前の時刻t24において、第2リフィル要求フラグFRFLR2、第2リフィル許可フラグFRFLP2、及び第2リフィル実行フラグFRFLE2を「0」に戻し、リフィル動作を終了する。
目標変速段GPCMDは、時刻t25において元の第2主軸変速段GP2に変更されるが、時刻t26までは第1クラッチ21の締結状態が維持され、時刻t26から第1クラッチトルクTCL1が低減される。時刻t26の少し後から第2クラッチトルクTCL2が増加され、時刻t27に第1クラッチトルクTCL1が「0」となり、時刻t28に第2クラッチ22の締結が完了して、アップシフトが完了する。このアップシフトに対応してエンジン回転数NEが減少する(t27〜t28)。時刻t26の直後から第2クラッチトルクTCL2を増加させて時刻t28にアップシフトが完了する。
第3リフィル動作モードMRFL3では、モータ2による駆動トルクの補填ができないため、車両駆動トルクTDRVが「0」となるトルク抜け期間が発生するが、ダウンシフト動作とともにリフィル動作を実行することによって、運転者に与える違和感を最小限に抑制することができる。
図8は、第4リフィル動作モードMRFL4を説明するためのタイムチャートであり、モータ2の出力トルクによる車両駆動トルクの補填を行うことなく、第1クラッチ21を開放してリフィル動作を行う例が示されている。図8には、第1リフィル要求フラグFRFLR1、第1リフィル許可フラグFRFLP1、及び第1リフィル実行フラグFRFLE1(同図(a))、第1クラッチトルクTCL1、エンジントルクTENG、及びモータトルクTMOT(同図(b))、及び車両駆動トルクTDRV(同図(c))の推移が示されている。
第1リフィル要求フラグFRFLR1は、時刻t30より前に「1」に設定されており、モータトルクTMOTは時刻t30より前は負の値をとり、回生動作を行っている。時刻t30から徐々にモータトルクTMOTを増加(回生トルクを減少)させるとともに、エンジントルクTENGを減少させる。このときエンジントルクTENGの減少量とモータトルクTMOTの増加量とが等しくなるように(車両駆動トルクTDRVが一定に維持されるように)制御される。
時刻t31にモータトルクTMOTは「0」となり以後「0」に維持される。時刻t31からエンジントルクTENGを徐々に減少させ、時刻t32においてエンジントルクTENGが「0」となる。したがって、車両駆動トルクTDRVは時刻t31から減少し始め、時刻t32において「0」となる。
時刻t32の直後の時刻t33において第1クラッチトルクTCL1を「0」とする(第1クラッチ21を開放し)とともに、第1リフィル許可フラグFRFLP1を「1」に設定し、直後に第1リフィル実行フラグFRFLE1を「1」に設定して、リフィル動作を実行する。時刻t34に第1リフィル要求フラグFRFLR1、第1リフィル許可フラグFRFLP1、及び第1リフィル実行フラグFRFLR1を「0」に戻し、リフィル動作を終了する。
時刻t34の少し後の時刻t35から第1クラッチトルクTCL1を徐々に増加させ、第1クラッチ21を速やかに締結させるとともにエンジントルクTRQEを増加させる。時刻t36において車両駆動トルクTDRVがもとのトルクに復帰し、その時点からエンジントルクTENGを徐々に増加させつつモータトルクTMOTを減少させる(再生トルクを増加させる)制御を実行する。このとき、エンジントルクTENGの増加量とモータトルクTMOTの減少量とが等しくなるように(車両駆動トルクTDRVが一定に維持されるように)制御される。時刻t37において、時刻t30における運転状態に復帰する。
図示は省略しているが、第4リフィル動作モードMRFL4では、第2クラッチ22の締結状態が維持されて変速段が維持されるとともに、エンジン回転数NEもほぼ一定に維持される。
このように第4リフィル動作モードMRFL4では、モータトルクTMOTによるエンジントルクTENGの補填は行われないため、車両駆動トルクTDRVが一時的に「0」となる。この場合は、運転者に違和感を与えることになるが、リフィル動作の実行が優先される。
以上のように本実施形態では、リフィル動作が要求されたときに(リフィル要求フラグFRFLR1またはFRFLR2が「1」に設定されたとき)、モータ2によって車両の走行が可能であるときは、第1クラッチ21または第2クラッチ22のうち、締結状態にあるクラッチを開放して、開放したクラッチに対応する閉油圧回路80を貯蔵タンク74と連通させるリフィル動作が実行されるとともに、モータ2によってクラッチ開放中の車両駆動力が補填されるので、リフィル動作を実行することに伴う車両駆動力の低下を防止し、良好な車両運転性を維持することができる。
また、モータ2によって車両駆動力の補填を行うことができないときは、締結状態にある一方のクラッチを開放し、開放したクラッチに対応する閉油圧回路80についてリフィル動作が実行されるとともにアップシフトまたはダウンシフトが実行され、開放状態にある他方のクラッチが締結される。変速動作とともにリフィル動作を行うことにより、モータ2による駆動力補填ができない場合において、運転者に与える違和感を最小限に抑制することができる。その場合、アップシフトの方が運転者に与える違和感は少ないので、アップシフトを優先させることで、より違和感の少ないリフィル動作を行うことが可能となる。
またリフィル動作及びアップシフトまたはダウンシフトを実行した後に、アップシフトまたはダウンシフトが実行される直前の変速段へのダウンシフトまたはアップシフトが行われるので、車両駆動力が元の状態に戻され、運転者にとって適切な駆動力での走行を継続することが可能となる。
本実施形態では、エンジン1及びモータ2がそれぞれ原動機及び電動機に相当し、第1及び第2クラッチ21,22に対応するクラッチアクチュエータ70が第1及び第2アクチュエータに相当し、第1及び第2クラッチ21,22に対応する閉油圧回路80が、第1及び第2閉油圧回路に相当し、第1及び第2主軸11,12がそれぞれ第1及び第2入力軸に相当し、カウンタ軸14が出力軸に相当し、変速機3の、クラッチ21,22,主軸11,12,及びカウンタ軸14以外の部分が変速機構に相当し、差動ギヤ機構5及び駆動軸6が伝達機構に相当し、ECU100がリフィル動作要求手段及びリフィル動作制御手段を構成する。
[第2の実施形態]
本実施形態は、第1の実施形態においてさらに図9に示す変速制御処理を追加したものである。図9に示す処理は、ECU100において実行される変速制御処理に含まれ、アクセルペダル操作量APの変化量DAPに応じたアップシフトまたはダウンシフトを行うものであり、所定時間TCAL毎に実行される。
ステップS31では、下記式(1)によりアクセルペダル操作量の変化量(以下「AP変化量」という)DAPを算出する。
DAP=AP−APZ (1)
ここで「AP」及び「APZ」は、アクセルペダル操作量の今回値及び前回値(所定時間TCAL前の値)である。
ステップS32では、アップシフト可能フラグFUPSHPが「1」であるか否かを判別し、その答が肯定(YES)であるときは、リフィル要求フラグFRFLRが「1」であるか否かを判別する(ステップS33)。リフィル要求フラグFRFLRは、第1リフィル要求フラグFRFLR1または第2リフィル要求フラグFRFLR2が「1」であるとき、「1」に設定されるフラグである。
ステップS33の答が否定(NO)であるときは、アップシフト閾値DAPTHMを第1所定減少閾値DAPTHM1(<0)に設定する(ステップS34)一方、ステップS33の答が肯定(YES)であってリフィル動作要求が出力されているときは、アップシフト閾値DAPTHMを第2所定減少閾値DAPTHM2(<0)に設定する(ステップS35)。第2所定減少閾値DAPTHM2は、第1所定減少閾値DAPTHM1より大きな値(すなわち|DAPTHM2|<|DAPTHM1|が成立する値)に設定されている。
ステップS36では、AP変化量DAPがアップシフト閾値DAPTHM以下であるか否かを判別する。この答が否定(NO)であるときは処理を終了し、現変速段を維持する。一方ステップS36の答が肯定(YES)であってアクセルペダル操作量APの減少量(|DAP|)がアップシフト閾値DAPTHM以上であるときは、アップシフトを実行する(ステップS37)。
ステップS32の答が否定(NO)であってアップシフトが実行不可能であるときは、ステップS38に進み、ダウンシフト可能フラグFDNSHPが「1」であるか否かを判別する。ステップS38の答が肯定(YES)であるときは、リフィル要求フラグFRFLRが「1」であるか否かを判別する(ステップS39)。
ステップS39の答が否定(NO)であるときは、ダウンシフト閾値DAPTHPを第1所定増加閾値DAPTHP1(>0)に設定する(ステップS40)一方、ステップS39の答が肯定(YES)であってリフィル動作要求が出力されているときは、ダウンシフト閾値DAPTHPを第2所定増加閾値DAPTHP2(>0)に設定する(ステップS41)。第2所定増加閾値DAPTHP2は、第1所定増加閾値DAPTHP1より小さな値に設定されている。
ステップS42では、AP変化量DAPがダウンシフト閾値DAPTHP以上であるか否かを判別する。この答が否定(NO)であるときは処理を終了し、現変速段を維持する。一方ステップS42の答が肯定(YES)であってアクセルペダル操作量APの増加量がダウンシフト閾値DAPTHP以上であるときは、ダウンシフトを実行する(ステップS43)。
図9の処理によれば、AP変化量DAPに応じてアップシフトまたはダウンシフトが実行され、アップシフト閾値DAPTHM(<0)は、リフィル動作が要求されているときは要求されていないときに適用される第1所定減少閾値DPATHM1より絶対値が小さい第2所定減少閾値DPATHM2に設定される一方、ダウンシフト閾値DAPTHP(>0)は、リフィル動作が要求されているときは要求されていないときに適用される第1所定増加閾値DPATHP1より小さい第2所定増加閾値DPATHP2に設定される。したがって、アクセルペダル操作量APの変化に応じた変速段の変更が行われ易くなるようにアップシフト閾値DAPTHM及びダウンシフト閾値DAPTHPが変更され、変速段の変更可能性が高くなって運転者に違和感を与えることなく、リフィル動作を行うことが可能となる。
本実施形態では図9の処理が変速制御手段に相当する。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した第2の実施形態では、アクセルペダル操作量APの変化量DAPに応じてアップシフトまたはダウンシフトの実行可否を判定するための閾値DAPTHM,DAPTHPを、リフィル動作要求が出力されたときにより変速動作をし易くなるように変更するようにしたが、アクセルペダル操作量AP及び車速VPに応じて変速段を選択するための変速マップの1つとして、リフィル動作要求が出力されたときに適用するリフィル動作要求対応変速マップを予め設けておき、リフィル動作要求対応変速マップを、アクセルペダル操作量APの変化に応じた変速段の変更が行われ易くなるように設定してもよい。
また、上述した実施形態では、アクセルペダル操作量APに応じて変速制御を行うようにしたが、アクセルペダル操作量APに基づいて運転者の要求駆動力を算出し、要求駆動力に応じて変速制御を行うようにしてもよい。要求駆動力は、基本的にはアクセルペダル操作量APが大きくなるほど増加するように算出するものであるが、アクセルペダル操作量APに基づいて要求駆動力を算出する際に、リフィル動作要求が出力されたときは、変速動作をし易くなるように、その要求駆動力の演算手法を変更するようにしてもよい。
またモータ2の配置は、上述したものに限定されるものではなく、クラッチ21,22を介さずに駆動輪7を駆動可能な位置であれば、どこに配置してもよい。
また原動機は、内燃機関に限るものではなく電動機であってもよい。
1 内燃機関(原動機)
2 モータ(電動機)
3 変速機
11 第1主軸(第1入力軸)
12 第2主軸(第2入力軸)
14 カウンタ軸(出力軸)
21 第1クラッチ
22 第2クラッチ
71 従動ピストン
72 駆動ピストン(第1アクチュエータ)
73 接続油路
74 貯蔵タンク
75,76 油圧室
80 閉油圧回路
100 電子制御ユニット(リフィル動作要求手段、リフィル動作制御手段、変速制御手段)

Claims (5)

  1. 車両に搭載され、該車両を駆動する車両駆動装置の制御装置において、
    前記車両駆動装置は、
    前記車両を駆動する駆動源としての原動機及び電動機と、
    前記原動機の駆動力を伝達可能な第1クラッチ及び第2クラッチと、
    前記第1クラッチを締結/開放するための駆動力を伝達する第1閉油圧回路を有する第1アクチュエータと、
    前記第2クラッチを締結/開放するための駆動力を伝達する第2閉油圧回路を有する第2アクチュエータと、
    前記第1及び第2閉油圧回路と連通可能であって、作動油を貯蔵する貯蔵タンクと、
    前記第1クラッチの出力部材と直結された第1入力軸と、
    前記第2クラッチの出力部材と直結された第2入力軸と、
    前記第1及び第2入力軸と平行に配置された出力軸と、
    前記第1及び第2入力軸と、前記出力軸との間に設けられ、複数の変速段を達成可能な変速機構と、
    前記出力軸の駆動力を前記車両の駆動輪に伝達する伝達機構とを備え、
    前記電動機は、前記第1及び第2クラッチの何れも介さずに、前記駆動輪を駆動可能に配置され、
    前記第1クラッチ及び第2クラッチの一方が開放状態にあり他方が締結状態にあるときに、開放されているクラッチに対応する前記閉油圧回路は前記貯蔵タンクと連通可能である一方、締結されているクラッチに対応する前記閉油圧回路は前記貯蔵タンクと連通不能であるように構成されており、
    所定リフィル実行条件を判定し、該所定リフィル実行条件が成立したときに、リフィル動作要求を出力するリフィル動作要求手段と、
    前記リフィル動作要求が出力されたときに、前記電動機によって前記車両の走行が可能であるときは、前記締結状態にあるクラッチを開放して、該開放したクラッチに対応する前記閉油圧回路を前記貯蔵タンクと連通させるリフィル動作を実行するとともに、前記電動機によって前記クラッチ開放中の車両駆動力を補填するリフィル動作制御手段とを備えることを特徴とする車両駆動装置の制御装置。
  2. 前記リフィル動作制御手段は、前記電動機によって車両駆動力の補填を行うことができないときは、締結状態にある一方のクラッチを開放し、該開放したクラッチに対応する前記閉油圧回路について前記リフィル動作を実行するとともに前記変速機構を制御してアップシフトまたはダウンシフトを実行し、開放状態にある他方のクラッチを締結させることを特徴とする請求項1に記載の車両駆動装置の制御装置。
  3. 前記リフィル動作制御手段は、前記電動機によって車両駆動力の補填を行うことができない場合においてアップシフトが可能であるときは、前記リフィル動作を実行するとともにアップシフトを実行する一方、アップシフトが不可能であるときは前記リフィル動作を実行するとともにダウンシフトを実行することを特徴とする請求項2に記載の車両駆動装置の制御装置。
  4. 前記車両のアクセルペダルの操作量及び車速に応じて前記複数の変速段の何れかを選択する変速制御を行う変速制御手段を備え、
    該変速制御手段は、前記リフィル動作要求が出力されたときに、その時点のアクセルペダル操作量の変化に応じた変速段の変更が行われ易くなるように前記変速制御の制御アルゴリズムを変更することを特徴とする請求項1に記載の車両駆動装置の制御装置。
  5. 前記リフィル動作制御手段は、前記リフィル動作及び前記アップシフトまたはダウンシフトを実行した後に、前記アップシフトまたはダウンシフトを実行する直前の変速段へダウンシフトまたはアップシフトすることを特徴とする請求項2または3に記載の車両駆動装置の制御装置。
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