JP2013215112A - 殺菌装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】貯湯式の殺菌装置において、処理槽内の被処理物を確実に熱水に浸けて所期の殺菌を実現する。
【解決手段】被処理物4が収容される処理槽2と、この処理槽2内への給水を貯留する貯湯槽3と、処理槽2内の貯留水を加熱する処理槽加熱手段14と、貯湯槽3内の貯留水を加熱する貯湯槽加熱手段18とを備える。処理槽2内に被処理物4を収容すると共に貯湯槽3からの熱水を貯留し、処理槽加熱手段14により処理槽2内の貯留水を設定温度に維持して、被処理物4を加熱して殺菌する。この殺菌工程中、貯湯槽3内に水を貯留して、この貯留水を貯湯槽加熱手段18により設定温度に維持しておき、処理槽2内の水位が下限水位を下回ると設定水位になるまで、貯湯槽3から処理槽2内へ熱水を供給する。
【選択図】図2

Description

本発明は、レトルト食品などの加熱殺菌に用いられる殺菌装置に関し、特に貯湯式の殺菌装置に関するものである。
従来、処理槽内に被処理物を収容すると共に、この被処理物を水没させるまで熱水を貯留して、熱水の温度を所望に維持しながら、被処理物を加熱殺菌する貯湯槽の殺菌装置が知られている。この種の殺菌装置では、被処理物が加熱により膨張して包装(レトルトパウチなど)が破裂するのを防止するために、処理槽内を所望に加圧して被処理物の殺菌が行われている。具体的には、処理槽内への加圧空気の供給と、処理槽外への排気とを調整することで、処理槽内は大気圧よりも高圧に維持されて、被処理物の殺菌が行われている。
しかしながら、被処理物の殺菌中、処理槽外への排気を伴うので、その排気と共に処理槽内の熱水が持ち出され、処理槽内の水位が低下するおそれがあった。その場合、処理槽内上部の被処理物が熱水に浸からず、殺菌不良となるおそれがあった。
また、貯湯式の殺菌装置は、被処理物が収容される処理槽の他に、この処理槽への熱水を製造する貯湯槽を備えるが、貯湯槽から処理槽へ熱水を移す際、処理槽が規定の水位に達する前に、万一、貯湯槽内の水がなくなった場合にも、上述と同様のことが言える。つまり、この場合も、処理槽内上部の被処理物が熱水に浸からず、殺菌不良となるおそれがあった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、貯湯式の殺菌装置において、処理槽内の被処理物を確実に熱水に浸けて所期の殺菌を実現することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、被処理物が収容される処理槽と、この処理槽内への給水を貯留する貯湯槽と、前記処理槽内の貯留水を加熱する処理槽加熱手段と、前記貯湯槽内の貯留水を加熱する貯湯槽加熱手段とを備え、前記処理槽内に被処理物を収容すると共に前記貯湯槽からの熱水を貯留し、前記処理槽加熱手段により前記処理槽内の貯留水を設定温度に維持して、前記被処理物を加熱して殺菌し、この殺菌工程中、前記貯湯槽内に水を貯留して、この貯留水を前記貯湯槽加熱手段により設定温度に維持しておき、前記処理槽内の水位が下限水位を下回ると設定水位になるまで、前記貯湯槽から前記処理槽内へ熱水を供給することを特徴とする殺菌装置である。
請求項1に記載の発明によれば、殺菌工程中、処理槽内の水位が下限水位を下回ると設定水位になるまで、貯湯槽から処理槽内へ熱水を供給するので、処理槽内の被処理物を確実に熱水に浸けて所期の殺菌を実現することができる。
請求項2に記載の発明は、前記貯湯槽の下部と前記処理槽の下部とが落水路で接続されると共に、この落水路に落水弁が設けられ、前記貯湯槽の上部と前記処理槽の上部とが連通路で接続されると共に、この連通路に連通弁が設けられ、前記殺菌工程では、前記処理槽内への加圧空気の送り込みと、前記処理槽内から前記連通路を介して前記貯湯槽内から行う排気とを調整して、前記処理槽内を設定圧力に維持し、前記処理槽内からの排気に伴い熱水が持ち出されて、前記処理槽内の水位が下限水位を下回ると、前記落水弁を開いて前記貯湯槽から前記処理槽内へ給水することを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置である。
請求項2に記載の発明によれば、殺菌工程では処理槽内を加圧することにより、100℃を超える温度で殺菌できると共に、被処理物の包装の破裂などを防止することができる。また、処理槽内の水位が下限水位を下回ると、落水弁を開いて貯湯槽から処理槽内へ適宜給水することで、処理槽内の被処理物を確実に熱水に浸けて所期の殺菌を実現することができる。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記殺菌工程に先立ち、予め、前記貯湯槽内に水を貯留して、この貯留水を前記貯湯槽加熱手段により設定温度に維持しておき、前記落水弁を開くと共に前記貯湯槽内の気相部に加圧空気を送り込みながら、前記貯湯槽から前記処理槽内へ給水し、前記落水弁の開放後、設定時間経過しても前記処理槽内の水位が設定水位まで上がらない場合、設定水位になるまで前記貯湯槽内へ給水することを特徴とする請求項2に記載の殺菌装置である。
請求項3に記載の発明によれば、貯湯槽内の熱水を処理槽内へ移す際、設定時間経過しても処理槽内の水位が設定水位まで上がらない場合、設定水位になるまで貯湯槽内へ給水することで、その後の殺菌工程において、処理槽内の被処理物を確実に熱水に浸けて所期の殺菌を実現することができる。
本発明によれば、貯湯式の殺菌装置において、処理槽内の被処理物を確実に熱水に浸けて所期の殺菌を実現することができる。
本発明の殺菌装置の一実施例を示す概略図であり、貯湯槽での熱水製造工程と、貯湯槽から処理槽への落水工程とを示している。 本発明の殺菌装置の一実施例を示す概略図であり、処理槽での被処理物の殺菌工程を示している。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の殺菌装置1の一実施例を示す概略図であり、図1は、貯湯槽3での熱水製造工程と、貯湯槽3から処理槽2への落水工程とを示しており、図2は、処理槽2での被処理物4の殺菌工程を示している。
本実施例の殺菌装置1は、いわゆる貯湯式の殺菌装置であり、処理槽2内に収容した被処理物4を熱水に沈めて加熱殺菌後、冷却する装置である。被処理物4は、特に問わないが、典型的にはレトルト食品である。その場合、たとえば、トレーに複数のレトルト食品が並べられ、そのようなトレーが上下に積み重ねられて処理槽2内に収容されている。そして、図面では、その全体を被処理物4として示している。
本実施例の殺菌装置1は、被処理物4が収容される処理槽2と、この処理槽2内への給水を貯留する貯湯槽3とを備える。図示例では、貯湯槽3は、処理槽2よりも上部に配置されている。
処理槽2と貯湯槽3とは、落水路5および連通路6で接続されている。落水路5は、処理槽2の下部と貯湯槽3の下部とを接続し、落水弁7が設けられている。連通路6は、処理槽2の上部と貯湯槽3の上部とを接続し、連通弁8が設けられている。
処理槽2は、処理槽2内へ水を供給する処理槽給水手段9と、処理槽2外へ水を排出する処理槽排水手段10と、処理槽2内の水を循環する処理槽循環手段11と、処理槽2内へ加圧空気(言い換えれば圧縮空気)を供給する処理槽加圧手段12と、処理槽2外へ気体を排出する処理槽排気手段13と、処理槽2内の貯留水を加熱する処理槽加熱手段14とを備える。一方、貯湯槽3は、貯湯槽3内へ水を供給する貯湯槽給水手段15と、貯湯槽3内へ加圧空気を供給する貯湯槽加圧手段16と、貯湯槽3外へ気体を排出する貯湯槽排気手段17と、貯湯槽3内の貯留水を加熱する貯湯槽加熱手段18とを備える。以下、各構成について説明する。
処理槽2は、被処理物4を収容する中空容器である。処理槽2は、その形状を特に問わないが、本実施例では水平に配置された円筒材を備え、この円筒材は、一方の開口部が閉塞されており、他方の開口部が扉で開閉可能とされている。従って、扉を開けることで、処理槽2に対し被処理物4を出し入れすることができ、扉を閉じることで、処理槽2の開口部を気密に閉じることができる。
処理槽2には、処理槽2内の水位を検出する処理槽水位検出器19が設けられている。処理槽水位検出器19は、その構成を特に問わないが、たとえば電極式水位検出器とされる。また、処理槽2には、処理槽2内の貯留水の温度を検出する処理槽温度センサ20や、処理槽2内の圧力を検出する処理槽圧力センサ(図示省略)の他、安全弁21が設けられている。
処理槽給水手段9は、処理槽給水路22を介して処理槽2内へ水を供給する。処理槽給水路22は、処理槽2の下部に接続され、処理槽2へ向けて給水ポンプ23と処理槽給水弁24とが設けられている。給水ポンプ23を作動させた状態で処理槽給水弁24を開くことで、給水源からの水を処理槽2内に供給することができる。なお、処理槽給水路22と落水路5とは、処理槽2への接続部の側において、共通の管路とされている。
処理槽排水手段10は、処理槽排水路25を介して処理槽2内から水を排出する。処理槽排水路25は、処理槽2の下部に接続され、処理槽排水弁26が設けられている。処理槽排水弁26を開くことで、処理槽2内の水を外部へ排出することができる。
処理槽循環手段11は、処理槽2内の水を循環する。処理槽循環手段11は、処理槽2の上部と下部とを接続する循環路27と、この循環路27に設けられた循環ポンプ28とを備える。循環ポンプ28を作動させると、処理槽2の下部からの水を処理槽2の上部へ戻して、処理槽2内の水を循環させることができる。処理槽2内の上部に散水器29を設けておき、循環ポンプ28からの循環水を散水器29から散水して処理槽2内に戻すことができる。
処理槽加圧手段12は、処理槽加圧路30を介して処理槽2内へ加圧空気を供給する。処理槽加圧路30は、処理槽2の下部に接続され、処理槽加圧弁31が設けられている。処理槽加圧弁31を開くことで、加圧空気源からの加圧空気を処理槽2内に供給して、大気圧を超える圧力に処理槽2内を加圧することができる。また、処理槽2内の下部から貯留水中に加圧空気を送り込むことで、貯留水の撹拌を図ることができる。
ところで、処理槽2内の下部に噴出器32を設けておき、この噴出器32から加圧空気を貯留水中に噴出させることができる。なお、処理槽給水路22、処理槽加圧路30および後述の処理槽給蒸路33の他、前述の落水路5は、処理槽2への接続部の側において、共通の管路とされている。従って、本実施例では、処理槽2内への水や蒸気の供給も、噴出器32を介してなされる。
処理槽排気手段13は、大気圧を超える圧力下の処理槽2内から処理槽排気路34を介して気体を排出する。処理槽排気路34は、処理槽2の上部に接続され、処理槽排気弁35が設けられている。処理槽2内が大気圧を超える圧力にある状態で、処理槽排気弁35を開くと、処理槽2内の気体は処理槽排気路34を介して外部へ排出され、処理槽2内の圧力を下げることができる。
処理槽加熱手段14は、処理槽2内の貯留水を加熱する。処理槽加熱手段14は、その構成を特に問わないが、本実施例では、処理槽2内への給蒸手段とされている。具体的には、本実施例の処理槽加熱手段14は、処理槽給蒸路33を介して処理槽2内へ蒸気を供給する。処理槽給蒸路33は、処理槽2の下部に接続され、処理槽遮断弁36と処理槽給蒸弁37とが設けられている。処理槽加熱手段14による処理槽2内への蒸気供給時、処理槽遮断弁36は開放状態に維持され、処理槽給蒸弁37の開度が調整される。処理槽温度センサ20の検出温度に基づき処理槽給蒸弁37の開度を調整することで、処理槽2内の貯留水の温度を所望に調整することができる。
貯湯槽3は、処理槽2内への給水を貯留する中空容器であり、処理槽2と同等の容量を有している。貯湯槽3は、その形状を特に問わないが、本実施例では水平に配置された円筒材を備え、この円筒材は、軸方向両端の開口部が閉塞されている。
貯湯槽3には、貯湯槽3内の水位を検出する貯湯槽水位検出器38が設けられている。貯湯槽水位検出器38は、その構成を特に問わないが、たとえば電極式水位検出器とされる。また、貯湯槽3には、貯湯槽3内の貯留水の温度を検出する貯湯槽温度センサ39や、貯湯槽3内の圧力を検出する貯湯槽圧力センサ(図示省略)の他、安全弁40が設けられている。
貯湯槽給水手段15は、貯湯槽給水路41を介して貯湯槽3内へ水を供給する。貯湯槽給水路41は、貯湯槽3の下部に接続され、貯湯槽給水弁42が設けられている。貯湯槽給水弁42を開くことで、図示しない給水ポンプ(処理槽給水手段9の給水ポンプ23と共用可)または給水源の給水圧により、給水源からの水を貯湯槽3内に供給することができる。
貯湯槽加圧手段16は、貯湯槽加圧路43を介して貯湯槽3内へ加圧空気を供給する。貯湯槽加圧路43は、貯湯槽3の上部に接続され、貯湯槽加圧弁44が設けられている。貯湯槽加圧弁44を開くことで、加圧空気源からの加圧空気を貯湯槽3内に供給して、大気圧を超える圧力に貯湯槽3内を加圧することができる。
貯湯槽排気手段17は、大気圧を超える圧力下の貯湯槽3内から貯湯槽排気路45を介して気体を排出する。貯湯槽排気路45は、貯湯槽3の上部に接続され、貯湯槽排気弁46が設けられている。貯湯槽3内が大気圧を超える圧力にある状態で、貯湯槽排気弁46を開くと、貯湯槽3内の気体は貯湯槽排気路45を介して外部へ排出され、貯湯槽3内の圧力を下げることができる。
貯湯槽加熱手段18は、貯湯槽3内の貯留水を加熱する。貯湯槽加熱手段18は、その構成を特に問わないが、本実施例では、貯湯槽3内への給蒸手段とされている。具体的には、本実施例の貯湯槽加熱手段18は、貯湯槽給蒸路47を介して貯湯槽3内へ蒸気を供給する。貯湯槽給蒸路47は、貯湯槽3の下部に接続され、貯湯槽給蒸弁48が設けられている。貯湯槽給蒸弁48を開くことで、貯湯槽3内の貯留水中に蒸気を供給して、貯留水の加熱を図ることができる。
次に、本実施例の殺菌装置1の制御(運転方法)について説明する。以下に説明する一連の制御は、図示しない制御器を用いて自動でなされる。典型的には、貯湯槽3への給水工程、貯湯槽3での熱水製造工程、貯湯槽3から処理槽2への落水工程、処理槽2での被処理物4の殺菌工程、処理槽2から貯湯槽3へ熱水を戻す置換工程、処理槽2での被処理物4の冷却工程、処理槽2からの排水工程を順次に実行する。以下、各工程について説明する。なお、殺菌装置1の運転に先立ち、処理槽2内には被処理物4が収容され、処理槽2の扉は閉じられる。その状態では、処理槽排気弁35および貯湯槽排気弁46は開かれ、その他の弁は閉じられており、各ポンプは停止している。
(1)貯湯槽3への給水工程
貯湯槽3への給水工程では、貯湯槽給水手段15により貯湯槽3内に水を供給して、貯湯槽3内に設定水位まで水を貯留する(図1)。具体的には、貯湯槽給水弁42を開けて貯湯槽3内に水を供給し、貯湯槽3内に設定水位まで水が貯留されたことを貯湯槽水位検出器38により検出すると、貯湯槽給水弁42を閉じる。
(2)貯湯槽3での熱水製造工程
貯湯槽3での熱水製造工程では、貯湯槽加熱手段18により貯湯槽3内の貯留水を設定温度(後述する殺菌温度であるが、場合により、それ未満の所定温度でもよい。)まで加熱する。具体的には、貯湯槽給蒸弁48を開いて貯湯槽3内の貯留水中に蒸気を供給して、貯湯槽3内の貯留水を加熱する。貯湯槽3内の貯留水が設定温度まで加熱されたことを貯湯槽温度センサ39により検出すると、貯湯槽給蒸弁48を閉じる。
なお、貯湯槽3での熱水製造工程では、貯湯槽加圧手段16(貯湯槽加圧弁44)と貯湯槽排気手段17(貯湯槽排気弁46)とを制御して、貯湯槽3内を、大気圧を超える圧力に保持してもよい。その場合、貯湯槽3内の貯留水を、100℃を超える温度まで昇温することができる。
(3)貯湯槽3から処理槽2への落水工程
貯湯槽3から処理槽2への落水工程では、貯湯槽3内の熱水を、落水路5を介して処理槽2内へ移す。具体的には、貯湯槽排気弁46を閉じる一方、落水弁7および貯湯槽加圧弁44を開ける。これにより、重力および加圧空気の圧力により、貯湯槽3内の熱水は落水路5を介して処理槽2内へ移送される。この際、処理槽排気弁35の開閉を制御して、処理槽2内を設定圧力に維持する。
処理槽2内に設定水位まで水が貯留されたことを処理槽水位検出器19により検出すると、落水弁7、貯湯槽加圧弁44および処理槽排気弁35を閉じる。なお、ここでいう設定水位とは、処理槽2内の被処理物4が完全に水に浸かる水位である。
一方、図1において二点鎖線で示す水位H1のように、落水弁7の開放後、設定時間経過しても処理槽2内の水位が設定水位まで上がらない場合には、貯湯槽3内の水が不足しているおそれがある(処理槽2内に収容する被処理物4の量が少ない場合に生じうる)ので、一点鎖線で示す水位H2のように、処理槽2内の水位が設定水位になるまで、貯湯槽給水手段15により貯湯槽3内に給水する。つまり、落水弁7の開放後、設定時間経過しても処理槽2内の水位が設定水位まで上がらない場合には、貯湯槽給水弁42を開いて貯湯槽3内へ給水し、その水を落水路5を介して処理槽2内へ供給する。そして、処理槽2内に設定水位まで水が貯留されたことを処理槽水位検出器19により検出すると、貯湯槽給水弁42、落水弁7、貯湯槽加圧弁44および処理槽排気弁35を閉じる。
(4)処理槽2での被処理物4の殺菌工程
処理槽2での被処理物4の殺菌工程では、処理槽加熱手段14により処理槽2内の貯留水を設定温度(殺菌温度)に保持して、被処理物4を加熱して殺菌する(図2)。具体的には、処理槽温度センサ20の検出温度を設定温度に維持するように、処理槽給蒸弁37の開度を調整する。また、処理槽2内の貯留水の温度ムラを防止するために、循環ポンプ28を作動させて、処理槽2内の貯留水を循環する。
ところで、処理槽2内の被処理物4が加熱されることで、被処理物4が膨張して包装(レトルトパウチなど)が破裂するおそれがある。そこで、これを防止するために、殺菌工程では、処理槽加圧手段12により処理槽2内を加圧して、大気圧を超える圧力(処理槽内温度相当の飽和蒸気圧力よりもやや高圧)とする。ここでは、処理槽2内への加圧空気の送り込みと、処理槽2内から連通路6を介して貯湯槽3内から行う排気とを調整して、処理槽2内を設定圧力に維持する。具体的には、連通弁8を開けて処理槽2と貯湯槽3の気相部同士を連通させた状態で、処理槽加圧弁31と貯湯槽排気弁46とを制御して、処理槽2内を設定圧力に維持する。
殺菌工程中、処理槽2内からの排気に伴い、処理槽2内の熱水が処理槽2外へ持ち出されて処理槽2内の水位が低下するおそれがある。その場合、処理槽2内上部の被処理物4が熱水に浸からず、殺菌不良となるおそれがある。そこで、これを防止するために、図2に示すように、殺菌工程中、貯湯槽3内に水を貯留して、この貯留水を貯湯槽加熱手段18により設定温度(前記殺菌温度が好ましい。)に維持しておき、処理槽水位検出器19により処理槽2内の水位が下限水位を下回れば、設定水位に戻るまで、落水弁7を開いて貯湯槽3から処理槽2内へ給水するのがよい。そして、このような処理を行っても、万一、規定時間以内に処理槽2内の水位が設定水位に達しない場合には、アラームなどによりユーザにその旨知らせるのがよい。
なお、殺菌工程における貯湯槽3内の水位は、前記熱水製造工程における貯湯槽3内の水位よりも低くて足りる。また、前記熱水製造工程で製造した熱水の内、前記落水工程で処理槽2内へ供給した残りの熱水を用いることもできる。そして、落水工程で処理槽2内へ供給した残りの熱水が所定水位を下回る場合には、貯湯槽給水手段15により所定水位になるまで貯湯槽3内に給水した後、貯湯槽3内の貯留水を貯湯槽加熱手段18により設定温度に維持しておけばよい。このように、殺菌工程における貯湯槽3内の貯留水は、落水工程で残った水でもよいし、落水工程での残水がないか少ない場合には、貯湯槽給水手段15による新たな給水によるものでもよい。
処理槽2内が殺菌温度以上で殺菌時間経過すると、循環ポンプ28を停止すると共に、処理槽加圧弁31、処理槽給蒸弁37、貯湯槽給蒸弁48を閉じて殺菌工程を終了する。
(5)処理槽2から貯湯槽3へ熱水を戻す置換工程
処理槽2から貯湯槽3へ熱水を戻す置換工程では、処理槽給水手段9により処理槽2内の底部から処理槽2内へ給水し、連通路6を介して、処理槽2内から貯湯槽3内へ熱水を押し出す。具体的には、貯湯槽排気弁46を開くと共に、給水ポンプ23を作動させた状態で処理槽給水弁24を開いて、処理槽2内の底部から処理槽2内へ給水し、これにより、処理槽2内の熱水を処理槽2の上部から連通路6を介して貯湯槽3へ移送する。貯湯槽3内に設定水位まで水が貯留されたことを貯湯槽水位検出器38により検出すると、処理槽給水弁24を閉じると共に給水ポンプ23を停止する。また、連通弁8を閉じる。
この置換工程により、貯湯槽3内に熱水が戻され、処理槽2内には冷却水が貯留されることになる。置換工程により貯湯槽3内に熱水を貯留しておけば、次回の運転時、前述した貯湯槽3内への給水工程を省略することができる。
(6)処理槽2での被処理物4の冷却工程
処理槽2での被処理物4の冷却工程では、処理槽2内の貯留水を処理槽循環手段11により循環させる。この際、処理槽加圧手段12により処理槽2内へ加圧空気を供給して、バブリングにより処理槽2内の貯留水を撹拌してもよい。この排気は、処理槽排気手段13からなされる。また、冷却工程では、処理槽給水手段9と処理槽排水手段10とを制御して、処理槽2内の水を徐々に給排水して入れ替え、処理槽2内の貯留水の水温の低下を図ってもよい。そして、所定の冷却時間を経過すると、各手段を停止して本工程を終了する。但し、冷却工程では、場合により、処理槽2内の貯留水の全部の排水と、処理槽2内への給水とを繰り返して、被処理物4の冷却を図ってもよい。
(7)処理槽2からの排水工程
処理槽2内からの排水工程では、処理槽排水手段10により処理槽2内から排水する。具体的には、処理槽排水弁26を開くことで、処理槽2内の貯留水を外部へ水を排出する。その後、処理槽2の扉を開けて、処理槽2内から被処理物4を取り出すことができる。なお、貯湯槽3内からの排水は、落水弁7および処理槽排水弁26を開くことで、落水路5および処理槽2を介して行うことができる。
本実施例の殺菌装置1によれば、殺菌工程中、貯湯槽3内に熱水を貯留しておき、処理槽2内の水位が下限水位を下回ると設定水位になるまで、貯湯槽3から処理槽2内へ熱水を供給する。これにより、殺菌工程中、処理槽2内の水位は、設定水位以上に保たれる。従って、処理槽2内の上部における被処理物4も確実に熱水に浸かった状態を維持され、確実に殺菌できる。
また、本実施例の殺菌装置1によれば、落水工程中、落水弁7の開放後、設定時間経過しても処理槽2内の水位が設定水位まで上がらない場合には、設定水位になるまで貯湯槽3内へ給水して、その給水を落水路5を介して処理槽2内へ供給する。これにより、処理槽2内の上部における被処理物4も確実に熱水に浸かった状態とでき、確実に殺菌できる。
本発明の殺菌装置1は、前記実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。特に、(a)殺菌工程中、貯湯槽3内に熱水を貯留しておき、処理槽2内の水位が下がれば処理槽2内へ熱水を供給して水位の回復を図るか、(b)落水工程中、落水弁7の開放後、設定時間経過しても処理槽2内の水位が設定水位まで上がらない場合には、設定水位になるまで貯湯槽3内へ給水するのであれば、その他の構成および制御は適宜に変更可能である。
また、前記実施例では、貯湯槽3は、処理槽2の真上に配置したが、処理槽2の横や斜め上部などに配置してもよい。その場合でも、貯湯槽加圧手段16による加圧や、所望により連通路6に設けられるポンプなどにより、貯湯槽3と処理槽2との間で水の移送を行うことができる。
また、処理槽加熱手段14および貯湯槽加熱手段18は、前記実施例では給蒸手段から構成したが、場合によりヒータを用いてもよい。
さらに、処理槽加圧手段12および貯湯槽加圧手段16は、前記実施例では加圧空気を用いたが、場合により不活性ガスを用いてもよい。
1 殺菌装置
2 処理槽
3 貯湯槽
4 被処理物
5 落水路
6 連通路
7 落水弁
8 連通弁
9 処理槽給水手段
10 処理槽排水手段
11 処理槽循環手段
12 処理槽加圧手段
13 処理槽排気手段
14 処理槽加熱手段
15 貯湯槽給水手段
16 貯湯槽加圧手段
17 貯湯槽排気手段
18 貯湯槽加熱手段
19 処理槽水位検出器
20 処理槽温度センサ
38 貯湯槽水位検出器
39 貯湯槽温度センサ

Claims (3)

  1. 被処理物が収容される処理槽と、
    この処理槽内への給水を貯留する貯湯槽と、
    前記処理槽内の貯留水を加熱する処理槽加熱手段と、
    前記貯湯槽内の貯留水を加熱する貯湯槽加熱手段とを備え、
    前記処理槽内に被処理物を収容すると共に前記貯湯槽からの熱水を貯留し、前記処理槽加熱手段により前記処理槽内の貯留水を設定温度に維持して、前記被処理物を加熱して殺菌し、
    この殺菌工程中、前記貯湯槽内に水を貯留して、この貯留水を前記貯湯槽加熱手段により設定温度に維持しておき、前記処理槽内の水位が下限水位を下回ると設定水位になるまで、前記貯湯槽から前記処理槽内へ熱水を供給する
    ことを特徴とする殺菌装置。
  2. 前記貯湯槽の下部と前記処理槽の下部とが落水路で接続されると共に、この落水路に落水弁が設けられ、
    前記貯湯槽の上部と前記処理槽の上部とが連通路で接続されると共に、この連通路に連通弁が設けられ、
    前記殺菌工程では、前記処理槽内への加圧空気の送り込みと、前記処理槽内から前記連通路を介して前記貯湯槽内から行う排気とを調整して、前記処理槽内を設定圧力に維持し、
    前記処理槽内からの排気に伴い熱水が持ち出されて、前記処理槽内の水位が下限水位を下回ると、前記落水弁を開いて前記貯湯槽から前記処理槽内へ給水する
    ことを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置。
  3. 前記殺菌工程に先立ち、予め、前記貯湯槽内に水を貯留して、この貯留水を前記貯湯槽加熱手段により設定温度に維持しておき、
    前記落水弁を開くと共に前記貯湯槽内の気相部に加圧空気を送り込みながら、前記貯湯槽から前記処理槽内へ給水し、
    前記落水弁の開放後、設定時間経過しても前記処理槽内の水位が設定水位まで上がらない場合、設定水位になるまで前記貯湯槽内へ給水する
    ことを特徴とする請求項2に記載の殺菌装置。
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