以下、図面に基づき、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係るウェビング巻取装置10は、フレーム12と、フレーム12の内側に配置される略円筒形状のスプール20と、乗員の身体を拘束するためのウェビング26と、フォースリミッタ機構30と、を含んで構成されている。また、図2に示されるように、スプール20の軸方向一側(図1及び図2の矢印C方向側)には、プリテンショナ機構52とクラッチ機構90とが設けられており、図1に示されるように、スプール20の軸方向他側(図1及び図2の矢印D方向側)には、ロック機構122、センサ機構140、及び切替機構172が設けられている。以下、それぞれの構成について説明する。
フレーム12は、車体に固定される板状の背板14を備えている。この背板14の幅方向両端部からは脚片16,18が略直角に延出されており、フレーム12は、平面視で略凹形状に形成されている。
スプール20は、軸方向を脚片16と脚片18とが対向する方向にして、脚片16と脚片18との間に配置されている。スプール20の軸心部には、貫通孔22が貫通形成されている。この貫通孔22内には、後述するメイントーションシャフト32及びサブトーションシャフト42が挿入されており、メイントーションシャフト32及びサブトーションシャフト42を介してスプール20がフレーム12に回転可能に支持されている。
また、スプール20の脚片16側の端部には、後述するロック機構122のロックベース124を収容するためのベース収容部24が形成されている。このベース収容部24は、貫通孔22よりも大径の断面円形状に形成されて、脚片16側へ開放されている。また、ベース収容部24は、貫通孔22と同軸上に配置されて、貫通孔22と連通されている。
さらに、スプール20の貫通孔22内には、スプール20の軸方向中間部において、後述するメイントーションシャフト32及びサブトーションシャフト42と係合される被係合部(図示省略)が形成されており、被係合部はスプール20の軸方向から見てスプライン状を成している。
ウェビング26は長尺帯状に形成されている。このウェビング26の長手方向一端部(基端部)は、スプール20に連結固定されている。そして、スプール20が巻取方向(図1等の矢印Aの方向)へ回転されることで、ウェビング26が自身の基端側からスプール20の外周部に層状に巻取られ、ウェビング26の長手方向他端部(先端部)側を引張ることで、スプール20が引出方向(図1等の矢印Bの方向)へ回転されて、ウェビング26がスプール20から引出されるように構成されている。
[フォースリミッタ機構30について]
フォースリミッタ機構30は、「エネルギ吸収部材」としてのメイントーションシャフト32と、「エネルギ吸収部材」としてのサブトーションシャフト42と、を含んで構成されている。
メイントーションシャフト32は、略シャフト状に形成されると共に、スプール20と同軸上に配置されて、貫通孔22における脚片18側の部分に挿入されている。このメイントーションシャフト32の軸方向一側(図1の矢印C方向側)の部分には、後述するプリテンショナ機構52のロックギヤ54を固定するためのメイン側固定部34が形成されている。このメイン側固定部34は、六角柱状を成して、スプール20から軸方向一側へ突出されている。また、メイントーションシャフト32の軸方向他側(図1の矢印D方向側)の端部には、「係合部」としてのメイン側係合部36が形成されており、メイン側係合部36は、スプライン状を成して、スプール20の被係合部に嵌入かつ係合されている。これにより、メイントーションシャフト32がスプール20に一体回転可能に連結されている。
さらに、メイン側係合部36とメイン側固定部34との間には、「第1捩れ変形部」としての第1エネルギ吸収部38が一体に設けられている。この第1エネルギ吸収部38は断面円形のシャフト状に形成されており、後述するように、第1エネルギ吸収部38が捩れ変形することで、ウェビング26の引張りに供される乗員の運動エネルギを第1エネルギ吸収部38が吸収するように構成されている。
また、メイントーションシャフト32の軸方向一側の端部には、断面円形のシャフト状の第1軸部40が形成されており、第1軸部40は、メイン側固定部34の軸心部から軸方向一側へ延設されている。この第1軸部40は、脚片18に固定されたスプリングカバー(図示省略)に回転可能に支持されている。なお、スプリングカバー内には、渦巻ばね(図示省略)が設けられており、渦巻きばねの渦巻き方向外側端は、脚片18(フレーム12)に係止されている。また、渦巻ばねの渦巻き方向内側端は、第1軸部40の先端部に係止されている。これにより、渦巻ばねは、メイントーションシャフト32(スプール20)を巻取方向側へ付勢している。
サブトーションシャフト42は、略シャフト状に形成されると共に、スプール20と同軸上に配置されて、貫通孔22における脚片16側の部分に挿入されている。このサブトーションシャフト42の軸方向一側(図1の矢印C方向側)の端部には、「係合部」としてのサブ側係合部44が形成されており、サブ側係合部44は、スプライン状を成して、スプール20の被係合部に嵌入かつ係合されている。これにより、サブトーションシャフト42がスプール20と一体回転可能に連結されている。また、サブトーションシャフト42の軸方向他側(図1の矢印D方向側)の部分には、後述するロック機構122のロックベース124を固定するためのサブ側固定部46が形成されており、サブ側固定部46は略六角柱状を成している。
さらに、サブ側固定部46とサブ側係合部44との間には、「第2捩れ変形部」としての第2エネルギ吸収部48が一体に設けられている。この第2エネルギ吸収部48は断面円形のシャフト状に形成されており、後述するように、第2エネルギ吸収部48が捩れ変形することで、ウェビング26の引張りに供される乗員の運動エネルギを第2エネルギ吸収部48が吸収するように構成されている。また、サブトーションシャフト42の軸方向他側の端部には、断面円形のシャフト状の第2軸部50が形成されている。この第2軸部50はサブ側固定部46の軸心部から延設されており、第2軸部50の先端部が、後述するセンサ機構140のセンサホルダ142に回転可能に支持されている。
そして、第1エネルギ吸収部38の軸方向における長さ寸法は、第2エネルギ吸収部48の軸方向における長さ寸法に比して、長く設定されており、第1エネルギ吸収部38における機械的強度が、第2エネルギ吸収部48における機械的強度に比して、高く設定されている。
[プリテンショナ機構52について]
図2に示されるように、プリテンショナ機構52は、ロックギヤ54と、ピニオン64と、クラッチプレート70と、シリンダ76と、ピストン82と、ガスジェネレータ78とを含んで構成されて、フレーム12の脚片18の外側に配置されている。
ロックギヤ54は略円筒形状に形成されている。ロックギヤ54の軸心部には、脚片18側の部分において、断面六角形状の被嵌合孔56が形成されており、被嵌合孔56は脚片18側へ開放されている。この被嵌合孔56内には、前述したメイントーションシャフト32のメイン側固定部34が嵌入されており、これにより、第1エネルギ吸収部38が捩れ変形しない限り、ロックギヤ54はメイントーションシャフト32と一体回転可能に構成されている。
また、ロックギヤ54の軸心部には、脚片18とは反対側の部分において、ローレット孔58が形成されている。ローレット孔58は、断面円形状に形成されて、被嵌合孔56と連通されると共に、脚片18とは反対側へ開放されており、このローレット孔58内に、メイントーションシャフト32の第1軸部40が貫通されている。また、ローレット孔58の内周全体には、ローレット面60が形成されており、ローレット面60にはローレット加工が施されている。さらに、ロックギヤ54の外周部には、脚片18とは反対側の部分において、ラチェット歯62が形成されている。
ピニオン64は略円筒形状に形成されており、ピニオン64の軸心部には、メイントーションシャフト32の第1軸部40が貫通されている。これにより、ピニオン64が第1軸部40に回転自在に支持されている。このピニオン64の脚片18とは反対側の部分には、ピニオン歯66が形成されている。一方、ピニオン64の脚片18側の部分には、カム68が形成されており、カム68の外周部はピニオン64の軸方向から見て凹凸状を成している。そして、カム68は、ロックギヤ54のローレット面60と接触しない状態で、ロックギヤ54のローレット孔58内に配置されている。
クラッチプレート70は、略円盤状に形成されて、ロックギヤ54とピニオン64との間に配置されている。クラッチプレート70の中心部には、複数の噛合爪72が形成されており、各噛合爪72はクラッチプレート70から脚片18側へ突出されている。この各噛合爪72は、ピニオン64のカム68の各凹部に嵌合されており、これにより、クラッチプレート70がピニオン64に組付けられている。そして、各噛合爪72は、ローレット面60に接触しない状態で、カム68と共にローレット孔58内に配置されている。また、クラッチプレート70の外周部には、複数(本実施の形態では5つ)の切欠き74が形成されており、切欠き74はクラッチプレート70の径方向外側に開放されている。
シリンダ76は、スプール20の軸方向一側(図2の矢印C方向側)から見て、略L字形の円筒状に形成されている。このシリンダ76は、ピニオン64の下方に配置されると共に、フレーム12の脚片18に固定されている。
ガスジェネレータ78は略円柱状に形成されて、シリンダ76の下端部内に配置されている。そして、シリンダ76の下端部が、ガスジェネレータキャップ80によって閉塞されている。このガスジェネレータ78は、車両の制御装置(図示省略)に電気的に接続されており、制御装置の制御によってガスジェネレータ78が作動された際には、ガスジェネレータ78がガスを発生すると共に、当該ガスがシリンダ76内に供給されて、後述するピストン82のラック86がピニオン64のピニオン歯66に噛合されるように構成されている。
ピストン82は、略長尺状に形成されて、シリンダ76の上端から内部に挿入されている。ピストン82の下端にはOリング84が設けられており、Oリング84はピストン82の下端とシリンダ76との間をシールしている。さらに、ピストン82の下端以外の部分には、ラック86が形成されており、ラック86はピニオン64のピニオン歯66に噛合可能に構成されている。
[クラッチ機構90について]
クラッチ機構90は、ギヤケース92と、ロックパウル104と、ガイドプレート110と、ロックストッパ116と、を含んで構成されて、フレーム12の脚片18とプリテンショナ機構52との間に配置されている。
ギヤケース92は、略円環板状に形成されて、フレーム12の脚片18に固定されている。ギヤケース92の中央部には、円形状の貫通孔94が形成されており、貫通孔94は、ロックギヤ54のローレット孔58と同軸上に配置されて、貫通孔94によってローレット孔58が露出されている。ギヤケース92の上部には、巻取方向側の位置において、平板状のストッパ板96が立設されている。このストッパ板96は、脚片18の延出方向に対して直交する方向に沿って配置されると共に、ギヤケース92から脚片18とは反対側へ突出されている。
また、ギヤケース92には、ストッパ板96の下方の位置において、湾曲板状のガイド板98が設けられている。このガイド板98は、貫通孔94の周方向に沿って延在されると共に、ギヤケース92から脚片18とは反対側へ突出されている。
さらに、ギヤケース92の上部には、引出方向側の位置において、スプリング収容部100が設けられている。スプリング収容部100は、スプール20の軸方向一側から見て円弧状に湾曲された略箱状に形成されると共に、脚片18とは反対側へ開放されている。このスプリング収容部100内には、ロックスプリング102が収容されており、ロックスプリング102は圧縮コイルスプリングとして構成されている。
ロックパウル104は、スプリング収容部100の巻取方向側かつロックギヤ54の径方向外側の位置に設けられている。ロックパウル104の一端部には、略円筒形状の回動支持部106が設けられており、回動支持部106は、フレーム12の脚片18に回動自在に支持されている。また、ロックパウル104は、ロックアーム部108を有しており、ロックアーム部108は回動支持部106から径方向外側へ突出されている。
ガイドプレート110は、略板状に形成されると共に、ロックパウル104の脚片18とは反対側に配置されている。ガイドプレート110の中央部には、円形状の支持孔112が貫通形成されており、支持孔112は、ロックパウル104の回動支持部106と同軸上に配置されている。また、ガイドプレート110は、支持孔112の部位において、ロックパウル104と共に脚片18に回動可能に支持されている。
そして、ガイドプレート110の一端部は、ギヤケース92のスプリング収容部100内に挿入されて、ロックスプリング102の端部と当接されている。これにより、ロックスプリング102によって、ガイドプレート110の他端部がロックギヤ54側へ回動されるようにガイドプレート110が付勢されている。
また、ガイドプレート110の他端部には、一対のガイド脚114が形成されている。この一対のガイド脚114はロックパウル104側へ突出されており、一対のガイド脚114間にロックパウル104のロックアーム部108が配置されている。これにより、一対のガイド脚114がロックアーム部108を押圧することで、ガイドプレート110とロックパウル104とが一体的に回動されるように構成されている。
ロックストッパ116は、ギヤケース92の貫通孔94の周方向に沿って湾曲された略四角柱状に形成されて、前述したクラッチプレート70の脚片18とは反対側に配置されている。ロックストッパ116の脚片18側の面には所定数(本実施の形態では2つ)のシェアピン118が形成されており、シェアピン118は、略円柱状に形成されて、ロックストッパ116の脚片18側へ突出されている。このシェアピン118は、クラッチプレート70の切欠き74内に挿入されており、これにより、ロックストッパ116がクラッチプレート70の上部に配置されている。
ロックストッパ116の引出方向側の端部には、ストッパアーム部120が設けられており、ストッパアーム部120は、略四角柱状に形成されて、ロックストッパ116から脚片18側へ突出されている。このストッパアーム部120は、ロックパウル104のロックアーム部108とロックギヤ54の外周部との間に配置されると共に、ロックアーム部108と係合されている。これにより、ストッパアーム部120によって、ロックアーム部108の先端がロックギヤ54のラチェット歯62から離間された状態にされている。また、ストッパアーム部120とロックアーム部108との係合が解除されて、ロックアーム部108の先端がロックギヤ54のラチェット歯62に係合された際には、ロックパウル104によってロックギヤ54の引出方向への回転が阻止されると共に、ロックギヤ54の巻取方向への回転が許容されるように構成されている。
[ロック機構122について]
図1に示されるように、ロック機構122は、ロックベース124とロックプレート132とを含んで構成されて、スプール20の脚片16側の端部に設けられている。
ロックベース124は、略円筒状に形成されて、スプール20のベース収容部24内にスプール20に対して相対回転可能に収容されている。また、ロックベース124は、スプール20及びサブトーションシャフト42と同軸上に配置されると共に、ベース収容部24からスプール20の軸方向他側(図1の矢印D方向側)へ突出されている。このロックベース124の軸心部には、スプール20の軸方向一側(図1の矢印C方向側)部分において、断面六角形状の被固定孔(図示省略)が形成されており、この被固定孔内には、サブトーションシャフト42のサブ側固定部46が嵌入されている。これにより、サブトーションシャフト42の第2エネルギ吸収部48が捩れ変形しない限り、ロックベース124が、サブトーションシャフト42及びスプール20と一体回転可能に構成されている。また、ロックベース124の軸心部には、断面円形状の挿通孔126が形成されており、挿通孔126は被固定孔と連通されている。この挿通孔126内にサブトーションシャフト42の第2軸部50が挿通されており、第2軸部50はロックベース124の外側へ突出されている。
ロックベース124には、後述するセンサ機構140のリターンスプリング156の端部を係止するための係止凸部128が設けられている。また、ロックベース124には、後述するロックプレート132を収容するための移動溝130が形成されており、移動溝130はロックベース124の径方向外側へ開放されている。
ロックプレート132は、スプール20の軸方向他側から見て略三角形板状に形成されて、ロックベース124の移動溝130内に移動可能に配置されている。ロックプレート132には、円柱状の案内突起134が一体に形成されおり、案内突起134は、ロックプレート132からスプール20とは反対側へ突出されている。また、ロックプレート132の一端部には、ラチェット歯136が形成されている。そして、ロックプレート132が移動溝130内をロックベース124の径方向外側へ移動されることで、ラチェット歯136が、後述するロックリング180のラチェット歯182に噛合されるように構成されている。
[センサ機構140について]
センサ機構140は、センサホルダ142と、Vギヤ148と、Wパウル164と、を含んで構成されて、フレーム12の脚片16の外側に配置されている。
センサホルダ142は、脚片16側へ開放された凹状を成して、後述する切替機構172のボディ174を介して脚片16に固定されている。このセンサホルダ142の内側には、ラチェット歯144(内歯)がリング状に形成されており、ラチェット歯144は後述するWパウル164の係合歯170に対応している(図4(A)及び(B)参照)。
また、センサホルダ142内には、略円筒形状のブッシュ146が設けられている。このブッシュ146は、スプール20と同軸上に配置されて、センサホルダ142に回転可能に支持されている。そして、ブッシュ146内には、サブトーションシャフト42の第2軸部50の先端部が挿入されており、これにより、サブトーションシャフト42(スプール20)がセンサホルダ142に回転可能に支持されている。
Vギヤ148は、前述したロックベース124とセンサホルダ142との間に配置されて、センサホルダ142内に収容されている。Vギヤ148は略円盤状に形成されており、Vギヤ148の外周部には、複数のロック歯150が形成されている。また、Vギヤ148の軸心部には、貫通孔152が設けられており、この貫通孔152内には、サブトーションシャフト42の第2軸部50が貫通されている。これにより、Vギヤ148が、第2軸部50に回転可能支持されている。
図4(A)に示されるように、Vギヤ148のロックベース124側の側面には、係止突起154が設けられている。この係止突起154と前述したロックベース124の係止凸部128との間には、リターンスプリング156が架け渡されており、リターンスプリング156は、圧縮コイルスプリングとして構成されて、Vギヤ148をロックベース124に対して引出方向(図4(A)の矢印B方向)へ付勢している。
また、Vギヤ148のロックベース124側の側面には、図示しない長尺状の案内溝が形成されており、この案内溝内には、前述したロックプレート132の案内突起134の先端部が挿入されている。そして、案内突起134は、リターンスプリング156の付勢力によって案内溝の一端に係止されている。これにより、案内溝の一端の位置において、リターンスプリング156によるVギヤ148のロックベース124に対する引出方向側への回転が制限されて、通常では、Vギヤ148はロックベース124(スプール20)と一体回転可能に構成されている。
さらに、Vギヤ148には収容凹部158が形成されており、収容凹部158はセンサホルダ142側へ向けて開放されている。この収容凹部158には、パウル支持軸160が設けられており、パウル支持軸160は、円柱状に形成されると共に、貫通孔152の軸線方向に平行に立設されている。また、収容凹部158には、パウル支持軸160の引出方向側の位置において、パウルストッパ162が設けられており、パウルストッパ162は略矩形柱状に形成されている。
Wパウル164は、スプール20の軸方向他側から見て略C字形板状に形成されて、収容凹部158内に配置されている。Wパウル164の中央部には、断面略半円形状の支持孔166が形成されており、この支持孔166内にパウル支持軸160が挿入されて、Wパウル164がパウル支持軸160の軸周りに所定範囲で揺動可能に軸支されている。
さらに、収容凹部158内には、センサスプリング168が設けられており、センサスプリング168は、板ばねにより構成されて、L字形状に屈曲されている。このセンサスプリング168の長手方向一端部はWパウル164に係止されると共に、センサスプリング168の長手方向他端部はVギヤ148に係止されており、センサスプリング168は、Wパウル164をパウル支持軸160の軸周りに引出方向側へ付勢している。
また、Wパウル164の他端(引出方向側端)には係合歯170が形成されている。そして、センサスプリング168によってWパウル164が引出方向側へ付勢されているため、係合歯170はVギヤ148のパウルストッパ162に当接されている(以下、この位置を「待機位置」という)。また、Wパウル164がパウル支持軸160の軸周りにロック方向(図4(A)の矢印E方向)へ揺動されることで、係合歯170がセンサホルダ142のラチェット歯144に噛合されて、Vギヤ148の引出方向への回転が制限されるように構成されている(図4(B)に示す状態であり、この状態では、Vギヤ148の巻取方向への回転は許可されるようになっている)。一方、図4(B)に示す状態からWパウル164が待機位置側へ揺動されることで、係合歯170は、ラチェット歯144から離間されて、Vギヤ148の引出方向への回転規制が解除されるように構成されている。
また、センサ機構140は、Vギヤ148の下方の位置において、従来周知の加速度センサ(図示省略)を備えている。この加速度センサは、センサハウジングと、該センサハウジング上に配置された球状のボールと、該ボールに当接されかつ該センサハウジングに揺動可能に設けられたセンサレバーと、を備えている。そして、ボールがセンサハウジング上を転動することで、センサレバーが、揺動されて、Vギヤ148のロック歯150に係合されるようになっている。これにより、この場合においても、Vギヤ148の引出方向への回転が制限されるように構成されている(Vギヤ148の巻取方向への回転は許可される)。
ここで、スプール20及びVギヤ148が引出方向へ回転される状態において、Vギヤ148の引出方向への回転が制限される際には、ロックベース124がリターンスプリング156の付勢力に抗してVギヤ148に対して引出方向(図4(A)の矢印B方向)へ相対回転される。つまり、Vギヤ148がロックベース124に対して巻取方向(図4(A)の矢印A方向)へ相対回転される。この際には、ロックプレート132の案内突起134がVギヤ148の案内溝の一端から他端へ移動されて、ロックプレート132がロックベース124の径方向外側へ移動されるようになっている。これにより、ロックプレート132のラチェット歯136が、後述する切替機構172のロックリング180に噛合するように構成されている。
[切替機構172について]
図1及び図3に示されるように、切替機構172は、ボディ174と、ロックリング180と、FLパウル186と、シリンダ196と、ピストン198と、ガスジェネレータ200と、を含んで構成されて、フレーム12の脚片16とセンサ機構140との間に配置されている。
ボディ174は、脚片16側へ開放された略箱状に形成されて、脚片16の外側に固定されている。また、ボディ174の底壁には、円形状の配置孔176が貫通形成されており、ボディ174内にロック機構122のロックベース124が配置されている。また、ボディ174の上部には、脚片16とは反対側の部分において、後述するガスジェネレータ200を収容するためのガスジェネレータ収容部178が設けられている。このガスジェネレータ収容部178は、略有底円筒状に形成されて、軸方向を脚片16の延出方向にして配置されると共に、後述するシリンダ196と連通されている。
ロックリング180は、略円環板状に形成されて、ボディ174内に配置されている。このロックリング180のボディ174側面には、円環状の溝部(図示省略)が形成されており、この溝部内にボディ174に形成された円環状の凸部が挿入されて、ロックリング180がボディ174に回転自在に支持されている。また、ロックリング180は、前述したロックベース124の外周側において、ロックベース124と同軸上に配置されている。このロックリング180の内周全体には、ラチェット歯182(内歯)が形成されており、このラチェット歯182は、前述したロックプレート132のラチェット歯136と噛合可能に構成されている。さらに、ロックリング180の外周部(一箇所)には、被係合部184が形成されており、被係合部184は、スプール20の軸方向他側から見て略V字形状を成して、ロックリング180の径方向外側へ開放されている。この被係合部184は、後述するFLパウル186と係合可能に構成されている。
FLパウル186は、略板状に形成されると共に、ロックリング180の上側において、ボディ174内に収容されている。FLパウル186の下部には、断面略円形状のパウル側軸部188が形成されており、パウル側軸部188はボディ174に回動自在に支持されている。また、FLパウル186は、脚片16側から見て略L字形状のアーム部190を有している。アーム部190の下端部には、ロック部192が設けられており、ロック部192は、ロックリング180の被係合部184内に配置されて、ロックリング180に係合されている。さらに、アーム部190の下部には、断面円形状の係止孔194が貫通形成されている。この係止孔194内には、ボディ174に設けられたシェアピン(図示省略)が挿通されており、これにより、FLパウル186の回動が制限されて、FLパウル186によって、ロックリング180の引出方向への回転が阻止されている。一方、FLパウル186に回動力が作用して、FLパウル186がボディ174のシェアピンを破断させることで、FLパウル186と被係合部184との係合が解除されて、ロックリング180の引出方向への回転が許可されるように構成されている。
シリンダ196は、平面視で略L字形の筒状に形成されると共に、FLパウル186の巻取方向側の位置において、ボディ174内に収容されている。またシリンダ196は、ガスジェネレータ収容部178と連通されている。
ピストン198は、略直方体状に形成されている。このピストン198の一端部(図3の矢印F方向側の端部)は、FLパウル186のアーム部190の上端部191の側方に配置されており、ピストン198の他端部は、シリンダ196内に挿入されている。そして、後述するガスジェネレータ200の作動によって、ピストン198が図4の矢印F方向に移動されるように構成されている。
ガスジェネレータ200は、略円柱状に形成されており、ボディ174のガスジェネレータ収容部178内に配置されている。このガスジェネレータ200は、車両の制御装置(図示省略)に電気的に接続されている。そして、制御装置の制御によってガスジェネレータ200が作動された際には、ガスジェネレータ200がガスを発生すると共に、当該ガスがシリンダ196内に供給されて、ピストン198がFLパウル186の上端部191側へ移動されるように構成されている。
また、制御装置は、図示しない衝突検出手段と電気的に接続されている。衝突検出手段は、例えば、車両の加速度(特に急減速)を検知する加速度センサや車両前方の障害物までの距離を検出する距離センサ等によって、車両の衝突を予知する。また、予め定められた基準値以上の衝突加速度を加速度センサが検知することで、車両が衝突したことを衝突検出手段が検出するように構成されており、この際には、制御装置によりプリテンショナ機構52のガスジェネレータ78が作動されるように構成されている。
さらに、制御装置は、図示しない体格検出手段と電気的に接続されており、体格検出手段は、例えば、荷重センサやベルトセンサやシートポジションセンサ等によって、座席に着座した乗員の体格を検出するようになっている。具体的には、荷重センサが、車両の座席に作用する荷重を検出して、検出された荷重によって体格検出手段が乗員の体格を検出する。また、ベルトセンサが、スプール20からのウェビング26の引出量を検出して、検出された引出量によって体格検出手段が乗員の体格を検出する。さらに、シートポジションセンサは、車両の座席の前後方向へのスライド位置を検出する位置検出センサや車室に設けられたカメラサンサによって構成されており、シートポジションセンサで検出された座席の位置によって体格検出手段が乗員の体格を検出する。
そして、制御装置が、体格検出手段からの信号に基づいて、乗員の体格が予め定められた基準値未満であると判定すると共に、衝突検出手段からの信号に基づいて、車両が衝突したと判定した場合に、制御装置により切替機構172のガスジェネレータ200及びプリテンショナ機構52のガスジェネレータ78が作動されるように構成されている。
次に本実施の形態における作用及び効果について説明する。
まず、ウェビング26の先端側を引張ることで、ウェビング26が、スプール20から引出されて乗員の身体に装着される。
[ロック機構122の作動について]
ウェビング26が乗員の身体に装着された状態で、例えば、車両が急減速状態になり、センサ機構140の加速度センサのボールがセンサハウジング上を転動すると、センサレバーが揺動される。これにより、センサレバーがVギヤ148のロック歯150に係合されて、Vギヤ148の引出方向への回転が制限される。
また、ウェビング26が乗員の身体に装着された状態で、例えば、慣性力によって乗員の身体が略車両前方側へ移動してウェビング26を急激に引張ることで、スプール20(サブトーションシャフト42及びロックベース124を含む)が急激に引出方向へ回転されると、Vギヤ148がWパウル164と共に引出方向へ急激に回転される。この際には、Wパウル164は、慣性力によってVギヤ148に対し回転せずにその位置で留まろうとし、センサスプリング168の付勢力に抗してVギヤ148に対し相対的にロック方向(図4(A)の矢印E方向)へ揺動される。これにより、Wパウル164の係合歯170がセンサホルダ142のラチェット歯144に噛合されることで(図4(B)に示す状態である)、Vギヤ148の引出方向への回転が制限される。
このように、車両急減速時及びスプール20が急激に引出方向へ回転した時の少なくも一方の時にVギヤ148の引出方向への回転が制限されると、ロックベース124(スプール20)がリターンスプリング156の付勢力に抗してVギヤ148に対して引出方向へ相対回転される。つまり、Vギヤ148がロックベース124に対して巻取方向へ相対回転される。
ロックベース124(スプール20)がVギヤ148に対して引出方向へ相対回転される際には、ロックプレート132の案内突起134がVギヤ148の案内溝の一端から他端へ移動されて、ロックプレート132がロックベース124の径方向外側へ移動される。このため、ロックプレート132のラチェット歯136が切替機構172のロックリング180のラチェット歯182に噛合される。
これにより、ロックベース124とロックリング180とが結合されて、ロックベース124及びロックリング180が引出方向へ回転しようとする。しかしながら、ロックリング180の被係合部184には、切替機構172のFLパウル186のロック部192が係合されており、FLパウル186によって、ロックリング180の引出方向への回転が阻止されている。このため、ロックリング180及びロックベース124の引出方向への回転が阻止されて、スプール20の引出方向への回転が阻止される。したがって、スプール20からのウェビング26の引出しが制限されて、車両前方へ移動しようとする乗員の身体がウェビング26によって拘束される。
以上により、車両の急減速時やスプール20が急激に引出方向へ回転される際には、ロック機構122が作動されることで、乗員の身体を拘束できる。
[プリテンショナ機構52の作動について]
車両の急減速時(車両の緊急時)に車両が衝突したことを衝突検出手段が検出すると、車両の制御装置によってプリテンショナ機構52が作動される。そして、ガスジェネレータ78がガスを発生することで、シリンダ76内に当該ガスが供給される。これにより、ピストン82がシリンダ76内を上側へ移動して、ピストン82のラック86がピニオン64のピニオン歯66に噛合することで、ピニオン64が巻取方向へ回転される。
このため、ピニオン64がクラッチプレート70に対して相対回転されて、クラッチプレート70の各噛合爪72がピニオン64のカム68の各凸部に嵌合される。これにより、クラッチプレート70の各噛合爪72が、クラッチプレート70の径方向外側へ移動されて、ロックギヤ54のローレット面60に噛合する。したがって、クラッチプレート70及びロックギヤ54がピニオン64と一体に巻取方向へ回転されることで、ロックギヤ54と一体にメイントーションシャフト32、サブトーションシャフト42、及びスプール20が巻取方向へ回転されて、スプール20にウェビング26が巻取られる。
[クラッチ機構90の作動について]
クラッチ機構90では、ロックストッパ116のシェアピン118が、クラッチプレート70の切欠き74に挿入されている。このため、プリテンショナ機構52が作動されてクラッチプレート70が巻取方向へ回転される際には、ロックストッパ116は、ギヤケース92のガイド板98に案内されつつ、クラッチプレート70と共に巻取方向へ回動される。そして、ロックストッパ116のストッパアーム部120がギヤケース92のストッパ板96に当接することで、ロックストッパ116のシェアピン118がせん断されて、ストッパアーム部120がストッパ板96に当接された位置にロックストッパ116が配置される。
これにより、ストッパアーム部120とロックパウル104のロックアーム部108との係合が解除されて、ロックスプリング102の付勢力によってロックパウル104がガイドプレート110と共にロックギヤ54側へ回動される。このため、ロックパウル104のロックアーム部108の先端部がロックギヤ54のラチェット歯62に係合されて、ロックギヤ54の引出方向への回転が阻止されると共に、ロックギヤ54の巻取方向への回転が許容される。
これにより、プリテンショナ機構52が作動されてロックギヤ54が巻取方向へ回転される際には、ロックギヤ54の巻取方向への回転が許可される。
[フォースリミッタ機構30の作動について]
プリテンショナ機構52の作動が終了した状態では、プリテンショナ機構52のロックギヤ54の引出方向への回転が阻止されており、ロック機構122のロックベース124の引出方向への回転が阻止されている。つまり、メイントーションシャフト32のメイン側固定部34の引出方向への回転が阻止されており、サブトーションシャフト42のサブ側固定部46の引出方向への回転が阻止されている。この状態で、更に大きな力で乗員の身体がウェビング26を引張り、この引張力に基づく引出方向へのスプール20の回転力がメイントーションシャフト32の第1エネルギ吸収部38の耐捩れ荷重(耐変形荷重)とサブトーションシャフト42の第2エネルギ吸収部48の耐捩れ荷重(耐変形荷重)との合計を上回ると、第1エネルギ吸収部38及び第2エネルギ吸収部48の捩れ(変形)により、スプール20のフォースリミッタ荷重(第1エネルギ吸収部38の耐捩れ荷重と第2エネルギ吸収部48の耐捩れ荷重との合計)以上での引出方向への回転が許容される。
したがって、第1エネルギ吸収部38及び第2エネルギ吸収部48の捩れによって、スプール20が引出方向へ回転されてスプール20からウェビング26が引出されることで、ウェビング26による乗員の胸部への負荷(負担)が軽減されると共に、第1エネルギ吸収部38及び第2エネルギ吸収部48の捩れ分だけウェビング26の引張りに供される乗員の運動エネルギが吸収される。
[切替機構172の作動について]
切替機構172は、車両の制御装置によって作動されるようになっている。そして、制御装置は、体格検出手段からの信号に基づいて、乗員の体格が予め定められた基準値以上であるか否かを判定すると共に、衝突検出手段からの信号に基づいて、車両が衝突したか否かを判定している。そして、制御装置が、乗員の体格が予め定められた基準値以上であると判定した場合では、ガスジェネレータ200が作動されないため、上述のように、FLパウル186のロック部192がロックリング180の被係合部184に係合している。このため、ロックリング180の引出方向への回転が阻止されることで、ロックベース124の引出方向への回転が阻止される。
一方、制御装置が、体格検出手段からの信号に基づいて、乗員の体格が予め定められた基準値未満であると判定すると共に、衝突検出手段の信号に基づいて、車両が衝突したと判定した場合には、制御装置の制御によりガスジェネレータ200が作動される。
ガスジェネレータ200が作動されると、ガスジェネレータ200からシリンダ196内にガスが供給される。シリンダ196内にガスが供給されると、ピストン198がFLパウル186のアーム部190の上端部191側へ移動する。これにより、ピストン198がFLパウル186のアーム部190を押圧することで、FLパウル186に回動力が作用する。この回動力によって、FLパウル186の係止孔194の内周部が、ボディ174のシェアピンを破断させることで、FLパウル186の回動が許可されて、FLパウル186とロックリング180との係合が解除される。これにより、ロックリング180及びロックベース124(サブトーションシャフト42のサブ側固定部46)が引出方向へ回転可能にされる。このため、第2エネルギ吸収部48は捩れ変形しないため、第1エネルギ吸収部38の捩れ(変形)によって、スプール20のフォースリミッタ荷重(第1エネルギ吸収部38の耐捩れ荷重)以上での引出方向への回転が許容される。
すなわち、乗員の体格が予め定められた基準値以上である場合では、フォースリミッタ荷重が第1エネルギ吸収部38の耐捩れ荷重と第2エネルギ吸収部48の耐捩れ荷重との合計にされて、フォースリミッタ荷重の荷重値が高荷重にされる。一方、乗員の体格が予め定められた基準値未満であり、車両の衝突が検出された場合には、フォースリミッタ荷重が第1エネルギ吸収部38の耐捩れ荷重にされて、フォースリミッタ荷重の荷重値が低荷重にされる。このため、乗員を体格に応じて適切に保護できる。
このように、切替機構172が作動されるまでは、フォースリミッタ荷重が高荷重に設定されており、第1エネルギ吸収部38及び第2エネルギ吸収部48が捩れ変形することで、フォースリミッタ荷重が高荷重になる。このため、第1エネルギ吸収部38又は第2エネルギ吸収部48が破断するまで高荷重のフォースリミッタ荷重が維持される。
しかも、プリテンショナ機構52の作動後にスプール20が引出方向へ回転しようとする際には、クラッチ機構90によって第1エネルギ吸収部38(メイン側固定部34)の引出方向への回転が阻止されており、ロック機構122及び切替機構172によって第2エネルギ吸収部48(サブ側固定部46)の引出方向への回転が阻止されている。このため、第1エネルギ吸収部38が捩れ変形可能な状態にされた際には、第2エネルギ吸収部48が捩れ変形可能な状態にされている。つまり、第1エネルギ吸収部38と第2エネルギ吸収部48との捩れ変形を略同時に開始させることができる。以上により、フォースリミッタ荷重の高荷重設定時におけるスプール20の回転数を確保できる。
また、第1エネルギ吸収部38における軸方向の長さが第2エネルギ吸収部48における軸方向の長さに比して長く設定されているため、ウェビング26にフォースリミッタ荷重が付与される際に常に捩れ変形する第1エネルギ吸収部38の長さを第2エネルギ吸収部48に比して長くできる。すなわち、フォースリミッタ荷重の設定荷重が低荷重又は高荷重の何れの場合でも捩れ変形する第1エネルギ吸収部38の長さを確保できる。これにより、フォースリミッタ荷重が付与される際のスプール20の回転数を確保できる。
なお、本実施の形態では、第1エネルギ吸収部38における軸方向の長さが第2エネルギ吸収部48における軸方向の長さに比して長く設定されている。これに替えて、第1エネルギ吸収部38及び第2エネルギ吸収部48の軸方向の長さを同じに設定してもよい。
また、本実施の形態では、第1エネルギ吸収部38における機械的強度が、第2エネルギ吸収部48における機械的強度に比して、高く設定されている。これに替えて、第1エネルギ吸収部38における機械的強度と第2エネルギ吸収部48における機械的強度とを同じに設定してもよい。
さらに、本実施の形態では、フォースリミッタ機構30が、メイントーションシャフト32と、サブトーションシャフト42と、を含んで構成されている。これ替えて、メイントーションシャフト32とサブトーションシャフト42とを一体に構成してもよい。この場合には、メイン側係合部36とサブ側係合部44とを一体に構成してもよい。
また、本実施の形態では、プリテンショナ機構52が作動される際には、クラッチ機構90によって、スプール20の巻取方向への回転が許容されて、スプール20の引出方向への回転が阻止されるように構成されている。これに替えて、ガスジェネレータ78によって発生するガスの圧力によって、スプール20の巻取方向への回転を許容すると共に、スプール20の引出方向への回転を阻止するようにしてもよい。
さらに、本実施の形態では、プリテンショナ機構52が作動された際に、ロックパウル104のロックアーム部108の先端部がロックギヤ54のラチェット歯62に係合されて、ロックギヤ54の引出方向への回転が阻止されると共に、ロックギヤ54の巻取方向への回転が許容されるように構成されている。これに替えて、プリテンショナ機構52が作動された際にロックギヤ54の径方向外側へ移動されるパウルをロックギヤ54に設けて、該パウルがフレーム12の脚片18に係合されることで、ロックギヤ54の引出方向への回転を阻止すると共に、ロックギヤ54の巻取方向への回転を許容するように構成してもよい。