JP2013210356A - 温度測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱容量の小さい微小面積の測温対象であっても、測温対象の温度を正確に測定する温度測定装置を提供する。
【解決手段】制御装置34は、対象側検温手段20に対して、熱放散器側検温手段22が熱的平衡状態となるように電源装置32の出力である出力電流iを調整する。熱放散器24と測温対象12との間の温度が同一の一定温度に保持されたとき、測温対象12の温度を熱放散器24側で間接的に測定することが可能となる。抵抗体26として温度特性が既知の測温抵抗体を用いれば、その温度特性から対応する温度を算出できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、白金測温抵抗体等の温度センサにより測温対象の温度を測定する温度測定装置に関し、特に、熱容量が小さい測温対象及び(又は)発熱面積が小さい測温対象の温度を測定するのに好適な温度測定装置に関する。
従来から、温度センサとして熱電対を測温対象に直接接触させて、測温対象の温度を測定する熱電対温度計が知られている。
しかし、熱電対温度計の場合、例えば、熱容量が小さい微少面積の測温対象の温度を測定しようとすると、金属で低熱抵抗の熱電対の前記測温対象に対する直接接触時の、いわゆる熱引きによって前記測温対象の正確な温度を測定することができないという課題がある。
他の温度センサとして白金測温抵抗体等の測温抵抗体を用いた温度測定装置が知られている。測温抵抗体を用いた温度測定装置は、3線式あるいは4線式の温度測定装置が提案されており(特許文献1の図2、図3)、配線の抵抗をキャンセルして測温対象の温度を測定でき、かつ熱電対温度計に比較して温度測定範囲が広くまた分解能も高い。
特開2003−344180号公報
しかし、測温抵抗体を用いた温度測定装置であっても、測定対象に低熱抵抗で接触するので前記熱引きが解消されず、特に、熱容量が小さく発熱面積が小さい測温対象の温度測定に対しては誤差が大きくなる。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、熱容量の小さい測温対象及び微小面積の測温対象であっても、前記測温対象に接触させて前記測温対象の温度を正確に測定することを可能とする温度測定装置を提供することを目的とする。
この発明に係る温度測定装置は、測温対象の温度を測定する温度測定装置において、前記測温対象に熱的に結合された対象側検温手段と、熱を放散する熱放散器と、前記熱放散器に熱的に結合されるとともに、前記対象側検温手段に対向して配置された熱放散器側検温手段と、前記熱放散器を当該熱放散器に熱的に結合された抵抗体に電流を流すことによって加熱して前記熱放散器側検温手段を加熱する電源と、前記電源の出力を調整する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記測温対象に熱的に結合された前記対象側検温手段に対して、前記熱放散器側検温手段が熱的平衡状態となるように前記電源の出力を調整して前記熱放散器を加熱することを特徴とする。
この発明によれば、測温対象に対象側検温手段を熱的に結合する一方、前記対象側検温手段に対向配置した熱放散器側検温手段を熱放散器に熱的に結合し、当該熱放散器に熱的に結合された抵抗体に電源の出力を調整して電流を流すことによって前記抵抗体を通じて前記熱放散器を加熱し、これにより前記熱放散器を通じて前記熱放散器側検温手段を加熱し、加熱する際に、制御手段が、前記対象側検温手段に対して、前記熱放散器側検温手段が熱的平衡状態となるように前記電源の出力を調整するよう構成したので、温度測定装置が備える前記熱放散器と前記測温対象との間の温度が同一の一定温度に保持されることとなり、前記測温対象の温度を前記熱放散器側で間接的に測定することが可能となり、前記測温対象に対する温度測定装置側の接触による熱的影響を最小にすることができる。
結果として、熱容量の小さい前記測温対象であっても、前記測温対象の温度を正確に測定することができる。
この場合、前記対象側検温手段及び前記熱放散器側検温手段を、同種・同一長さの第1及び第2バイメタルで構成し、前記測温対象に熱的に結合される側の前記第1バイメタルの一端側を固定端にするとともに、前記熱放散器に熱的に結合される側の前記第2バイメタルの一端側を固定端とし、前記第1及び第2バイメタルの各自由端側に平行平板を対向配置し、前記制御手段は、前記測温対象に熱的に結合された前記対象側検温手段に対して、前記熱放散器側検温手段が熱的平衡状態となるように前記熱放散器を加熱するために、前記平行平板により形成される静電容量がピーク値となるように前記熱放散器を加熱するよう構成することで、前記対象側検温手段と前記熱放散器側検温手段との熱的平衡状態を容易に検出することができる。
なお、前記熱放散器に熱的に結合された前記抵抗体を測温抵抗体とし、前記制御手段は、前記静電容量がピーク値となったときの前記測温抵抗体の電圧降下に基づき前記測温対象の温度を測定するよう構成することで、前記測温対象の温度を、安定的かつ広温度範囲で測定することができる。
また、前記対象側検温手段及び前記熱放散器側検温手段を、同一温度特性の第1及び第2測温抵抗体で構成し、前記第1及び第2測温抵抗体を直列に接続してバイアス電流を流すバイアス電流源をさらに備え、前記制御手段は、前記測温対象に熱的に結合された前記第1測温抵抗体の抵抗値に対して、前記第2測温抵抗体の抵抗値が同一の抵抗値となるように前記電源の出力を調整し、前記第1及び第2測温抵抗体の抵抗値が同一の抵抗値となっているときの前記第1又は第2測温抵抗体の電圧降下に基づき前記測温対象の温度を測定するよう構成することで、熱放散器と測温対象との間の温度が同一の一定温度に保持されることとなり、前記測温対象の温度を間接的に測定することが可能となり、前記測温対象に対する温度測定装置側の接触による熱的影響を最小にすることができる。結果として、熱容量の小さい微小面積の前記測温対象であっても、前記測温対象の温度を正確に測定することができる。測温抵抗体を用いて前記測温対象の温度を測定するので、前記測温対象の温度を、安定的かつ広温度範囲で測定することができる。静電容量のピーク値を検出する必要がないので、構成がより簡単かつより低コストになる。
さらに、この発明に係る温度測定装置は、測温抵抗体と、前記測温抵抗体が係合され、前記測温対象に近接して配置される熱放散器と、近接配置された前記熱放散器と前記測温対象との間の熱流がゼロとなるように、前記測温抵抗体に電流を流して前記熱放散器を加熱し、前記熱流がゼロとなったときの前記測温抵抗体の電圧降下に基づき前記測温対象の温度を算出する制御手段と、を備えることを特徴とする。
なお、上記の各発明において、前記熱放散器の面積を前記測温対象の面積と略同等の面積に設定することが好ましい。
この発明によれば、測温対象と温度測定装置が備える熱放散器との間の温度が同一の一定温度に保持されることとなり、前記測温対象の温度を前記熱放散器側で間接的に測定することが可能となり、前記測温対象に対する前記温度測定装置側の接触による熱的影響を最小にすることができる。
結果として、熱容量の小さいあるいは微小面積の前記測温対象であっても、前記測温対象の温度を正確に測定することができるという効果が達成される。
図1Aは、実施形態に係る温度測定装置の機能ブロック図である。図1Bは、第1実施例の温度測定装置のブロック図である。 第2実施例の温度測定装置の実体構成説明図である。 第2実施例の温度測定装置の回路図である。 第3実施例の温度測定装置の機能ブロック図である。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1Aは、この実施形態に係る温度測定装置10の機能ブロック図を示している。
温度測定装置10は、被測定物である測温対象12の温度を測定する装置であり、測温時に測温対象12に直接接触される測温プローブ14と、この測温プローブ14に対して柔軟なケーブル16を介して電気的に接続される本体部18とから構成される。
測温プローブ14は、測温対象12にシリコーングリス等の柔軟性熱伝導部材を介して一端が接触され熱的に結合された対象側検温手段20と、この対象側検温手段20の他端に一端が対向して配置された熱放散器側検温手段22と、この熱放散器側検温手段22の他端に直接又は前記柔軟性熱伝導部材を介して接触され熱的に結合された熱放散器24と、この熱放散器24に直接又は前記柔軟性熱伝導部材を介して熱的に結合された抵抗体26と、対向配置された前記対象側検温手段20と前記熱放散器側検温手段22との間の熱伝導路28の熱流の流れがゼロとなる熱平衡状態を検出し、熱流ゼロ検出信号である信号Shを本体部18に出力する熱流ゼロ検出手段30とを備える。
ここで、対象側検温手段20の熱容量を、測温対象12の熱容量より十分に小さい熱容量を有する部材により構成する。熱放散器側検温手段22は、対象側検温手段20と同一構成にすることが好ましい。熱放散器24の熱容量は、熱放散器側検温手段22の熱容量より十分に大きい熱容量を有する部材により構成する。熱放散器24は、この実施形態では、厚めの銅板(銅ブロック)により製作されている。
なお、熱流ゼロ検出手段30は、測温対象12に熱的に結合している対象側検温手段20の温度と、熱放散器24に熱的に結合している熱放散器側検温手段22の温度が同一である状態を検出する手段であり、この意味から同一温度検出手段と言い換えてもよい。熱流ゼロ検出手段30は、対象側検温手段20の温度値及び熱放散器側検温手段22の温度値その値を検出するものではない。
本体部18は、抵抗体26に電流i(電流値iともいう。)流して抵抗体26を加熱(加温)することでこの抵抗体26に係合(熱的に結合)している熱放散器24を加熱する電源装置32(電源)と、熱流ゼロ検出手段30からの信号Shを受けて電源装置32の出力を調整し、測温対象12に熱的に結合された対象側検温手段20に対して、熱放散器側検温手段22が熱的平衡状態となるように制御する制御手段としての制御装置34と、を備える。
制御装置34は、電源装置32の出力電圧Vp及び出力電流iの各値を検出する。
制御装置34は、マイクロコンピュータ等により構成され、マイクロコンピュータは、CPUがメモリに格納されたプログラムを実行することで各種機能を実現する機能実現部(機能実現手段)として動作する。
基本的には以上のように構成される温度測定装置10の動作について説明する。
先ず、測温対象12に、測温プローブ14を構成する対象側検温手段20の一端をシリコーングリス等の柔軟性熱伝導部材を介在させて接触させ、熱的に結合する。
これにより測温プローブ14内の対象側検温手段20の温度が上昇し測温対象12の温度と同一の温度になる。
次いで、制御装置34は、電源装置32を駆動し、これにより電源装置32から電流iが抵抗体26に流されることで抵抗体26が発熱し抵抗体26に係合している熱放散器24が加熱される。この場合、抵抗体26と熱放散器24とは一体的に結合しているので同一温度となる。
熱放散器24が加熱されると熱が放散され熱的に結合している熱放散器側検温手段22の温度が熱放散器24と同一温度となる。
熱流ゼロ検出手段30は、対象側検温手段20と熱放散器側検温手段22とが対向している部位である熱伝導路28の熱流を検出する。
制御装置34は、熱流ゼロ検出手段30により検出される信号Shが熱流ゼロを表す値となるように電源装置32の出力、この場合、出力電流iを調整する。
このように、制御装置34が、対象側検温手段20に対して、熱放散器側検温手段22が熱的平衡状態となるように電源装置32の出力である出力電流iを調整するよう構成したので、熱放散器24と測温対象12との間の温度が同一の一定温度に保持されることとなり、測温対象12の温度を熱放散器24側で間接的に測定することが可能となり、測温対象12に対する温度測定装置10側の測温プローブ14の接触による熱的影響を最小にすることができる。
結果として、熱容量の小さい微小面積の測温対象12であっても、測温対象12の温度を正確に測定することができる。この温度は、例えば、抵抗体26として温度特性が既知の測温抵抗体を用いれば、抵抗体26の抵抗値Raが、制御装置34によりRa=Vp/iで算出することができることから、制御装置34は、予め格納している抵抗体26の温度特性の抵抗値Raから対応する温度を算出する(読み取る)ことができる。
[第1実施例]
次に、図1Bを参照して上記実施形態の第1実施例の温度測定装置10Aについて説明する。なお、以下に参照する図面において、上記図1Aに示したものと対応するものには同一の符号又は同一の符号に“A”、“a”、“b”、“c”を付けてその詳細な説明は省略する。
図1Bに示すように、図1A例の対象側検温手段20及び熱放散器側検温手段22を、同種・同一長さの微小バイメタルである第1及び第2バイメタル20a、22aで構成する。第1及び第2バイメタル20a、22aは、例えば、図1B中、下側を高膨張金属とし、上側を低膨張金属により形成する。
測温対象12に熱的に結合される側の第1バイメタル20aの一端側を固定端50にするとともに、熱放散器24に熱的に結合される側の第2バイメタル22aの一端側を固定端54とし、第1及び第2バイメタル20a、22aの自由端51、55側に平行平板53、56を対向配置している。
平行平板53、56は、それぞれ、例えば、前記低膨張金属側(上側)を延長させてL字状に屈曲させている。平行平板53、56の対向面は、四角形、半円形等に形成することができる。平行平板53、56は、熱伝導路28(図1A参照)を介して対向配置されている。
図1Bに示すように、第1バイメタル20aの固定端50は、測温対象12に熱的に結合され、第2バイメタル22aの固定端54は、熱放散器24の一端側に固定され熱的に結合されている。
熱放散器24の他端側には抵抗体としての測温抵抗体26aが一体的に取り付けられ熱的に結合されている。
電源装置32Aは、電流iが可変の電流源32aと電圧センサ32bにより構成され、電流源32aの電流iの値が制御装置34aにより制御される。電源装置32A(電流源32aと電圧センサ32b)と制御装置34aにより本体部18aが構成される。
電流源32aから流れ出た電流iは、4線式のケーブル16aのうちの2線を通って測温抵抗体26aに通流される。
測温抵抗体26aに発生する電圧降下である電圧Vpは、電圧センサ32bを通じて制御装置34aにより検出されるように結線されている。
また、第1バイメタル20a及び第2バイメタル22aの固定端50、54には、ケーブル61、62の一端が接続され、ケーブル61、62の他端は熱流ゼロ検出手段30を構成する静電容量センサ30aに接続される。なお、熱流ゼロ検出手段30は、前記平行平板53、56と静電容量センサ30aにより構成される。
静電容量センサ30aは、図1Aにおける熱流ゼロ検出手段30の熱流ゼロ検出信号Shとして、前記平行平板53、56間の静電容量の値の最大値を検出することができる信号(静電容量信号)Shcを制御装置34aに出力する。この第1実施例に係る温度測定装置10Aにおいて、平行平板53、56が正対したときの静電容量の値の最大値、すなわちピーク値は、制御装置34aで検出される。
次に、図1Bに示す第1実施例の温度測定装置10Aの動作について説明する。
測温プローブ14aを図1Bに示すように測温対象12に熱的に結合させる(接触させる)と、第1バイメタル20aがその固定端50を通じて測温対象12と同一温度となる結果、高膨張金属側(下側)が膨張して長さが伸び、低膨張金属側(上側)はほとんど膨張しないので長さの伸びが少なく、第1バイメタル20aの自由端51側が、図1B中、上方に反る。
そのため、平行平板53、56により形成される静電容量が減少し、この静電容量の減少が静電容量センサ30aを通じて制御装置34aにより検出される。
なお、図1Bの状態では、平行平板53、56が正対しているので、平行平板53、56により形成される静電容量は最大値となっている。
次いで、制御装置34aにより電流源32aの電流iを徐々に増加させる。この電流iの増加に応じて、測温抵抗体26a及び熱放散器24を通じ、第2バイメタル22aがその固定端54を通じて加熱(加温)される。
加熱されると、第2バイメタル22aの自由端55が図1B中、上方に反り、第2バイメタル22aが適切に加温されて第1バイメタル20aと第2バイメタル22aが同一温度になると平行平板53、56が幾何学的に正対状態となり、平行平板53、56の静電容量がピーク値となる。
測温対象12と熱放散器24との温度が同一温度になっているとき、すなわち、平行平板53、56が幾何学的に正対しているとき、制御装置34aにより測温抵抗体26aの温度を、電圧センサ32bで測定される電圧を用いる、いわゆる電圧降下法にて測定する。すなわち、電圧降下から測温抵抗体26aの抵抗値を求め温度に換算する。
このようにして、熱放散器24側で間接的に測温対象12の温度を測定することができる。すなわち、熱放散器24から測温対象12側をみたとき、一定温度となるので測温対象12に対する測温プローブ14aの接触による熱的影響を最小にすることができる。
ここで、上記実施形態及び第1実施例の効果乃至背景についてより具体的に説明すると、技術の進歩により電子部品は日進月歩の勢いで小型になっている。一方、信頼度設計(寿命設計)の検証のために電子部品の測温は必要不可欠である。一般に、小型部品の測温は熱電対温度計を用いて測定される。しかしながら、上述したように、測温対象に熱電対を接触させると電子部品に熱引けが発生し、誤差が生じる。特に、チップ部品(チップIC(集積回路)やチップ抵抗等)等の微小部品、すなわち熱容量が小さい微小面積の電子部品の場合は、この誤差が大きくなる。そこで、図1Bに示す上述した温度測定装置10Aにより測温プローブ14aの温度が測温対象12の温度と同一の温度になるように熱放散器24を加熱することにより、微小部品(サイズの小さい被測定物)の温度測定を測温プローブ14aの接触の影響を最小限にして正確に行うことができる。
[第2実施例]
次に、図2、図3を参照して上記実施形態の第2実施例の温度測定装置10Bについて説明する。なお、以下に参照する図面において、上記図1A、図1B、図2、及び図3に示したものと対応するものには同一の符号又は同一の符号に“B”、“b”〜“f”を付けてその詳細な説明は省略する。
図2は、測温プローブ14bの近傍を斜視図的に表した温度測定装置10Bの実体構成説明図、図3は、温度測定装置10Bの回路図である。
図1Aを参照して説明した前記の対象側検温手段20及び熱放散器側検温手段22を、同一温度特性(同一温度での抵抗値が同一)の第1及び第2測温抵抗体20b、22bで構成し、第1及び第2測温抵抗体20b、22bを電気的に直列に接続してバイアス電流Ibiasを流すバイアス電流源としての電圧値可変の電圧源32dをさらに備える。
測温プローブ14bは、測温対象12に先端が熱的に結合される円錐状の銅製のノーズ64と、ノーズ64の底面側に積層される第1測温抵抗体20bと、前記第1測温抵抗体20b上に積層される第2測温抵抗体22bと、第2測温抵抗体22b上に積層される平板(あるいは円板)状の銅製の熱放散器24と、熱放散器24上に積層される抵抗体26とが一体的に構成されている。
電源装置33bは、電気的に直列に接続された第1及び第2測温抵抗体20b、22bに微小なバイアス電流ibiasを流すための電圧可変の電圧源32dと、そのバイアス電流Ibiasの値を測定する電流センサ32eと、抵抗体26を加熱する電流iを流すための電圧可変の電圧源32cと、第1測温抵抗体20bの両端の電圧V1である電圧降下を測定する電圧センサ32fと、第2測温抵抗体22bの両端の電圧V2である電圧降下を測定する電圧センサ32gとから構成される。
制御装置34bは、電圧源32c、32dの電圧を制御するとともに、電流センサ32eにより検出されるバイアス電流Ibaisの値、及び電圧センサ32f、32gにより検出される電圧V1、V2を読み取る。
制御装置34bと電源装置33bとにより本体部18bが構成される。
次に、図2、図3に示した第2実施例の温度測定装置10Bの動作について説明する。
測温対象12の温度を測定しようとする際、先ず、制御装置34bは、電圧源32dの電圧を調整し第1及び第2測温抵抗体20b、22bに対して微小なバイアス電流Ibaisを流しておく(バイアス電流通流工程)。
この状態において、測温プローブ14bのノーズ64の先端を測温対象12に接触させ熱的結合状態にする(測温ブローブ接触配置工程)。
接触させると、測温対象12からの熱引きにより第1測温抵抗体20bが加温され、抵抗値が上昇する。
そこで、第2測温抵抗体22bの抵抗値が第1測温抵抗体20bの抵抗値と同一の抵抗値となるように、すなわち電圧センサ32fで検出される上昇した電圧V1の値に、電圧センサ32gで検出される電圧V2の値が同じになるように電圧源32cの電圧を徐々に増加させるように調整して電流iを増加し熱放散器24を通じて第2測温抵抗体22bを加温する。
電圧V2の値が安定的に変化しない定常状態になったとき、第1測温抵抗体20bの電圧降下である電圧V1に基づき、温度特性を参照して測温対象12の温度を測定する。実際上、同一温度特性(同一温度での抵抗値が同一)の第1及び第2測温抵抗体20b、22bを用いているで、電圧V2が電圧V1と同一電圧となるように、電圧源32cの電圧を徐々に増加させればよい。
このように測定することで、熱放散器24と測温対象12との間の温度が同一の一定温度に保持されることとなり、測温対象12の温度を間接的に測定することが可能となり、測温対象12に対する温度測定装置10Bの測温プローブ14bのノーズ64の接触による熱的影響を最小にすることができる。結果として、熱容量の小さい微小面積の測温対象12であっても、測温対象12の温度を正確に測定することができる。
測温抵抗体(ここでは、第1測温抵抗体20b)を用いて測温対象12の温度を測定するので、測温対象12の温度を、安定的かつ広温度範囲で測定することができる。この第2実施例の温度測定装置10Bによれば、第1実施例の温度測定装置10Aように静電容量のピーク値を検出する必要がないので、構成がより簡単かつより低コストに構成できる。
なお、この第2実施例に係る測温プローブ14bにおいて、測温対象12が例えばチップ部品であれば、ノーズ64、第1測温抵抗体20b、第2測温抵抗体22b、熱放散器24、及び抵抗体26からなる測温プローブ14bの平面視面積{図2中の測温対象12の温度検出部位を含む平面(上面)に対向する抵抗体26の上面側から見た面積}が、そのチップ部品の平面視面積(図2中、ノーズ64の先端が接触している温度検出部位を含む測温対象12の上面の面積)と同等になるように製作すると、測温対象12としてのチップ部品の温度を好適に測定することができる。このように、測温プローブ14b(熱放散器24)の平面視面積(測温対象12に接触させるために測温プローブ14bを移動する方向の軸に直交する方向の面積)を、測温対象12の温度検出部位を含む平面と平面視で同等の面積になるように製作することが好ましい。
[第3実施例]
図4は、第3実施例の温度測定装置10Cの機能ブロック図である。
この温度測定装置10Cは、図1Aに示した実施形態に係る温度測定装置10において、抵抗体26を温度特性が既知の測温抵抗体26aに代替する。また、測温対象12と熱放散器24との間に熱流ゼロ検出手段30cを配置し、測温プローブ14cとする。
すなわち、この第3実施例に係る測温対象12の温度を測定する温度測定装置10Cは、測温抵抗体26aと、測温抵抗体26aが係合され測温対象12に近接して配置される熱放散器24と、近接配置された熱放散器24と測温対象12との間の熱流がゼロとなるように、測温抵抗体26aに電源装置32から電流iを流して熱放散器24を加熱し、熱流ゼロ検出手段30cで検出される熱流がゼロとなったときの測温抵抗体26aの電圧降下である両端の電圧Vpに基づき測温対象12の温度を算出する制御装置34と、を備えて構成される。
温度測定装置10Cにより実施される温度測定方法を説明すれば、測温抵抗体26aが係合された熱放散器24を含む測温プローブ14cを測温対象12に近接させて配置する工程と、熱放散器24と測温対象12との間の熱流がゼロとなるように、測温抵抗体26aに電流iを流して熱放散器24を加熱する工程と、熱流ゼロ検出手段30cより検出される熱流がゼロとなったときの測温抵抗体26aの電圧降下に基づき測温対象12の温度を算出する温度算出工程とを備える。
この第3実施例によれば、熱放散器24と測温対象12との間の温度が同一の一定温度に保持されることとなり、測温対象12の温度を熱放散器24側で間接的に測定することが可能となり、測温対象12に対する温度測定装置10C側の測温プローブ14cの接触による熱的影響を最小にすることができる。結果として、熱容量の小さい測温対象12であっても、測温対象12の温度を正確に測定することができる。
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10、10A、10B、10C…温度測定装置
12…測温対象
14、14a、14b、14c…測温プローブ
16、16a、61、62…ケーブル 18、18b…本体部
20…対象側検温手段 20a…第1バイメタル
20b…第1測温抵抗体 22…熱放散器側検温手段
22a…第2バイメタル 22b…第1測温抵抗体
24…熱放散器 26…抵抗体
26a…測温抵抗体 28…熱伝導路
30、30c…熱流ゼロ検出手段 30a…静電容量センサ
32、32A、33b…電源装置 32a…電流源
32b、32f、32g…電圧センサ 32c、32d…電圧源
32e…電流センサ 34、34a、34b…制御装置
50、54…固定端 51、55…自由端
53、56…平行平板 64…ノーズ

Claims (6)

  1. 測温対象の温度を測定する温度測定装置において、
    前記測温対象に熱的に結合された対象側検温手段と、
    熱を放散する熱放散器と、
    前記熱放散器に熱的に結合されるとともに、前記対象側検温手段に対向して配置された熱放散器側検温手段と、
    前記熱放散器を当該熱放散器に熱的に結合された抵抗体に電流を流すことによって加熱して前記熱放散器側検温手段を加熱する電源と、
    前記電源の出力を調整する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記測温対象に熱的に結合された前記対象側検温手段に対して、前記熱放散器側検温手段が熱的平衡状態となるように前記電源の出力を調整して前記熱放散器を加熱する
    ことを特徴とする温度測定装置。
  2. 請求項1記載の温度測定装置において、
    前記対象側検温手段及び前記熱放散器側検温手段を、同種・同一長さの第1及び第2バイメタルで構成し、
    前記測温対象に熱的に結合される側の前記第1バイメタルの一端側を固定端にするとともに、前記熱放散器に熱的に結合される側の前記第2バイメタルの一端側を固定端とし、前記第1及び第2バイメタルの各自由端側に平行平板を対向配置し、
    前記制御手段は、
    前記測温対象に熱的に結合された前記対象側検温手段に対して、前記熱放散器側検温手段が熱的平衡状態となるように前記熱放散器を加熱するために、前記平行平板により形成される静電容量がピーク値となるように前記熱放散器を加熱する
    ことを特徴とする温度測定装置。
  3. 請求項2記載の温度測定装置において、
    前記熱放散器に熱的に結合された前記抵抗体を測温抵抗体とし、
    前記制御手段は、
    前記静電容量がピーク値となったときの前記測温抵抗体の電圧降下に基づき前記測温対象の温度を測定する
    ことを特徴とする温度測定装置。
  4. 請求項1記載の温度測定装置において、
    前記対象側検温手段及び前記熱放散器側検温手段を、同一温度特性の第1及び第2測温抵抗体で構成し、
    前記第1及び第2測温抵抗体を直列に接続してバイアス電流を流すバイアス電流源をさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記測温対象に熱的に結合された前記第1測温抵抗体の抵抗値に対して、前記第2測温抵抗体の抵抗値が同一の抵抗値となるように前記電源の出力を調整し、前記第1及び第2測温抵抗体の抵抗値が同一の抵抗値となっているときの前記第1又は第2測温抵抗体の電圧降下に基づき前記測温対象の温度を測定する
    ことを特徴とする温度測定装置。
  5. 測温対象の温度を測定する温度測定装置において、
    測温抵抗体と、
    前記測温抵抗体が係合され、前記測温対象に近接して配置される熱放散器と、
    近接配置された前記熱放散器と前記測温対象との間の熱流がゼロとなるように、前記測温抵抗体に電流を流して前記熱放散器を加熱し、前記熱流がゼロとなったときの前記測温抵抗体の電圧降下に基づき前記測温対象の温度を算出する制御手段と、
    を備えることを特徴とする温度測定装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の温度測定装置において、
    前記熱放散器の面積を前記測温対象の面積と略同等の面積に設定した
    ことを特徴とする温度測定装置。
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