JP2013201411A - 半導体発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光取り出し効率を改善し、高発光効率で高い光出力線形性を有するとともに、劣化の少ない高信頼性の半導体発光装置を提供する。
【解決手段】第1の半導体層、発光層及び第2の半導体層が順次積層された半導体構造層を有し、第2の半導体層側から第2の半導体層及び発光層を貫通して第1の半導体層内に達する溝と、上記溝内の第1の半導体層に接触して形成された第1のオーミック電極と、第1の半導体層表面から第1の半導体層を貫通し第1のオーミック電極の一部に電気的に接続された接続電極と、第2の半導体層の第1の半導体層表面に対向する表面を覆うともに、当該対向する表面を部分的に露出する開口部を有する絶縁層と、上記開口部において第2の半導体層に接触して形成された第2のオーミック電極と、絶縁層上に形成され、かつ第2のオーミック電極に接続された金属層と、接合層を介して金属層に接合された支持体と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光装置に関し、特に、成長基板上に成長した半導体発光層を支持基板に貼り合わせた後、成長基板を除去して形成される発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)に関する。
従来、成長基板(又は仮基板)上にMOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition)法などの気相成長法により成長した半導体発光積層体を、反射ミラーを介して導電性の支持基板(又は永久基板)貼り合わせ、その後、成長基板を除去してした構成のLED(メタルボンディング構造又はMB構造)が開示されている(例えば、特許文献1)。光取り出し面の反対側に反射ミラーを設け、外部への取り出し光出力の向上を図るものである。
上記したMB構造のLEDは、導電性の成長基板上に作製されたLEDに比べると、半導体層の膜厚がチップサイズに比べ薄いため、水平方向(面内方向)の電流拡散が支配的であり電流が拡散しにくい。LEDの発光効率は活性層に注入する電流密度に依存する。電流密度が高くなると活性層に注入されたキャリアがオーバフローするため、発光に寄与するキャリアが減少し発光効率が低下し、電流に対する発光出力の線形性が落ちるという課題がある。くわえて、局所的な電流集中は電界集中や発熱などにより結晶欠陥を増殖させるため信頼性に問題が生じる。
また、光取り出し面側電極と反射面側電極を上面視で重ならないように配置する、いわゆるカウンタ電極構成をとることで、水平方向の電流拡散を促進する構成が開示されている(例えば、特許文献2又は特許文献3)。
また、例えば特許文献4には、半導体層にメサを形成し、当該メサの側面での反射を利用して光取り出し効率の改善を図る半導体発光素子が開示されている。また、特許文献5には、絶縁基板を有する素子の電極構成について記載されている。
特開2009−10359号公報 特開2008−282851号公報 特開2011−165853号公報 特許第4230219号公報 特開2004−297095号公報
しかしながら、上記したような発光装置では、光取り出し面側に配置された電極によって発光層から放出された光が遮蔽され、出力が低下する。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光取り出し面からの光取り出し効率を改善した半導体発光装置を提供することにある。また、面内の電流拡散を改善し、キャリアオーバフローが小さく、高発光効率で高い光出力線形性を有するとともに、劣化の少ない高信頼性の半導体発光装置を提供することにある。
本発明の発光装置は、第1の半導体層、発光層及び上記第1の半導体層とは反対の導電型の第2の半導体層が順次積層された半導体構造層を有し、第1の半導体層の表面を光取り出し面とする発光装置であって、
第2の半導体層側から第2の半導体層及び発光層を貫通し、第1の半導体層内に達する溝と、
上記溝内の第1の半導体層に接触して形成された第1のオーミック電極と、
第1の半導体層表面から第1の半導体層を貫通し第1のオーミック電極の一部に電気的に接続された接続電極と、
第2の半導体層の第1の半導体層表面に対向する表面を覆うともに、当該対向する表面を部分的に露出する開口部を有する絶縁層と、
上記開口部において第2の半導体層に接触して形成された第2のオーミック電極と、
絶縁層上に形成され、かつ第2のオーミック電極に接続された金属層と、
接合層を介して金属層に接合された支持体と、を有している。
本発明の実施例1である発光装置を模式的に示す断面図である。 図2(a),(b),(c)は、実施例1の発光装置の電極構成を模式的に示す平面図である。 実施例1の発光装置の半導体構造層を模式的に示す断面図である。 上記実施例1に対する比較例である発光装置の模式的な断面図である。 実施例2である発光装置(LED)の断面の一部を模式的に示す部分断面図である。 図6(a),(b),(c)は、実施例4の発光装置の電極構成を模式的に示す平面図である。 図6(a)の線X−Xに沿った部分を拡大して示す断面図である。 実施例5の溝11Gの側面部(半導体構造層の端面部)を拡大して示す模式的な断面図である。
以下に説明する実施例においては、説明及び理解の容易さのため、半導体構造層が第1の半導体層、発光層及び第2の半導体層からなり、第1の半導体層がnクラッド層であり、第2の半導体層がpクラッド層及びpコンタクト層からなる場合について説明するが、かかる構成に限らない。すなわち、第1の半導体層及び/又は第2の半導体層、並びに発光層はそれぞれ複数の層から構成されていてもよい。例えば、当該半導体層には、キャリア注入層、キャリアオーバーフロー防止のための障壁層、電流拡散層、オーミック接触性向上のためのコンタクト層、バッファ層などが含まれていてもよい。あるいは第2の半導体層が単層で構成されていてもよい。また、第1の半導体層及び第2の半導体層の導電型はそれぞれ下記実施例とは反対導電型であってもよい。
以下においては、本発明の好適な実施例について説明するが、これらを適宜改変し、組合せてもよい。また、以下の説明及び添付図面において、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符を付して説明する。
図1は、本発明の実施例1である発光装置10を模式的に示す断面図である。発光装置10は、発光素子構造体20と支持体30とが接合層35を介して接合された構造を有するAlGaInP系の発光ダイオード(LED)である。
より詳細には、発光素子構造体(以下、単に素子構造体ともいう)20は、第1の導電型の第1の半導体層12と、発光層14と、第1の導電型とは反対導電型の第2の導電型の第2の半導体層15からなる発光機能層である半導体構造層11を有する。本実施例においては、第1の半導体層12がn型半導体層であり、第2の半導体層15がp型半導体層である場合を例に説明する。
また、第2の半導体層15上にはSiO又はSiN等からなる絶縁層16が形成され、絶縁層16上にはAg等の光反射率の高い金属からなる金属層17が形成されている。そして、絶縁層16及び金属層17の積層構造によって、発光層14からの光を反射する反射層19が構成されている。
なお、ここで発光機能層とは、発光機能を果たすために含まれるべき半導体で構成される層を指し、n型半導体層、発光層(又は活性層)及びp型半導体層などの積層構造体から構成され、注入されたキャリアの再結合によって発光動作をなす半導体構造層をいう。
半導体構造層11には、発光層14を貫通し、第2の半導体層(pクラッド層15A及びコンタクト層15B)から第1の半導体層(nクラッド層)12に至る複数の溝11Gが形成されている。そして、半導体構造層11が溝11Gに露出する表面は絶縁層16及び金属層17によって被覆されている。なお、絶縁層16は溝11Gの形成により発光層14を貫いた部分が絶縁されるように形成されていれば良い。
また、絶縁層16には、nクラッド層12の表面に対向する面であるpコンタクト層15B表面を部分的に露出する開口部が設けられ、当該開口部に設けられてpコンタクト層15Bとオーミック接触が形成され、かつ金属層17に電気的に接続されたp電極18が設けられている。また、溝11G内には、nクラッド層12とオーミック接触が形成されたn電極21が設けられている。また、n電極21は複数の溝11Gの各々の、例えば底部に設けられている。さらに、nクラッド層12の表面からn電極21に達する貫通孔12Gが形成され、貫通孔12Gにはn電極21に接続され、nクラッド層12の表面からn電極21に至る接続電極23が形成されている。
また、光取り出し面であるnクラッド層12の表面には、凹凸加工した光取り出し構造25が形成されている。光取り出し構造25の凹部及び凸部の配置はランダムでも、または周期的であってもよい。また、凹部及び凸部は、錐状や柱状の突起や窪みなどで構成することができる。凹部及び凸部のサイズ(大きさ又は周期:A)は、1.0λ0/n≦A≦10.0λ0/n、高さ(B)は、0.5A≦B≦1.5Aの範囲で高い光取り出し効果が得られる。なお、λ0は真空中の波長で、nは発光波長に対する半導体層の屈折率である。例えば、AlGaInP系材料ではλ0=625 nm(ナノメートル)でn=3.3であり、サイズAは200〜2000 nm程度である。
支持体30は、図1に示すように、導電性の支持基板31、支持基板31の一方の主面(発光装置10の裏面)上に形成されたオーミック電極32と、他方の主面上に形成されたオーミック電極33を有し、オーミック電極33上に形成された金属層である接合層35によって素子構造体20と接合されている。
図2(a),(b),(c)は、実施例1の発光装置10の電極構成を模式的に示す平面図である。より詳細には、図2(a)は、発光装置10のp電極18及びn電極21を結晶成長面(又は半導体構造層)に平行な平面上に投影した場合の電極構成を模式的に示している。なお、図1は、図2(a),(b)におけるX−X線に沿った断面図である。
図2(a)に示すように、nクラッド層12に対するオーミック電極であるn電極21とpコンタクト層15Bに対するオーミック電極であるp電極18とは、当該投影面上において、すなわち光取り出し面であるnクラッド層12の表面に垂直な方向から見た上面視において重ならないように配置されている。p電極18及びn電極21は、いわゆるカウンタ配置の電極(カウンタ電極)を構成している。
図2(b)は、接続電極23及び光取り出し面(nクラッド層12の表面)上に形成されたnパッド電極(配線電極)27を模式的に示している。また、図2(c)は、p電極18、n電極21、接続電極23及びnパッド電極27を結晶成長面に平行な平面上に投影した場合の電極構成を模式的に示している。すなわち、図2(a)及び図2(b)を合成した図である。前述のように、オーミック電極であるn電極21は接続電極23に電気的に接続されており、接続電極23の各々はnパッド電極27に接続されている。なお、nパッド電極27は、nクラッド層12に対してショットキー電極として形成されており、nパッド電極27には、外部から給電ワイヤが接続されて給電される。
また、p電極であるオーミック電極32は、導電性の支持基板31、オーミック電極33、金属層である接合層35、反射層を構成する金属層17を介してp電極18に接続されている。
すなわち、図1、図2(a),(b),(c)に示すように、実施例1においては、半導体構造層11には直線状の複数の溝11Gが形成され、その各々に直線状のn電極21と、n電極21に平行な直線状のp電極18が形成されている。そして、当該複数のn電極21の各々には、その一部に接続された接続電極23が設けられている。当該複数の接続電極23はnクラッド層12上に形成されたnパッド電極27に接続されている。
なお、溝11G、n電極21及びp電極18が直線状に形成されている場合を例示するが、他の構成、例えば同心円状に構成されていてもよい。また、接続電極23は、nクラッド層12の内部に設けられたn電極21を光取り出し面上の配線電極(パッド電極27)に接続するための電極であるので、図2(b)に示すように、n電極21の一部に接続されるように設けられていればよく、特に光取り出しに影響の無いよう、サイズも小さいことが好ましい。
従って、p電極であるオーミック電極32及びショットキー電極であるnパッド電極27に印加された電圧によって、p電極18及びn電極21間に電流が流れ、発光層14が発光する。なお、図1において、n電極21からp電極18への電流(電子の流れ)Jの経路を模式的に破線の矢印で示している。このように、n電極21は溝11G内(底部)に、p電極18は溝11G以外の部分であるコンタクト層15B上に設けられているため、発光装置10の電極は、いわゆるカウンタ電極構成を有し、小さい被覆率(面積被覆率)の電極で、半導体層の面内方向における効率的な電流拡散を行うことができる。
上記したように、本実施例によれば、反射層19側から、第2の半導体層(コンタクト層及びpクラッド層)15及び発光層14を貫き、第1の半導体層(nクラッド層)12に達する溝11Gが発光素子構造体20に形成されている。溝11Gの底部(すなわち、第1のクラッド層に接する部分)に第1導電型のオーミック電極(n電極)21が形成され、溝11Gが形成された部分以外の第2の半導体層の台地部分であるテラス11T上に第2導電型のオーミック電極(p電極)18が形成されている。すなわち、溝11Gの形成領域において発光層14は除去されており、n電極21はnクラッド層12内に形成されている。換言すれば、光取り出し面側の電極であるn電極21よりも反射層19側の発光層14及びpクラッド層15は除去されているため、発光層14から放出された光は、光取り出し面側の電極であるn電極21によって遮蔽されることなく、光を取り出すことができる。
[発光装置10の製造方法]
実施例1による発光装置10の製造方法について、AlGaInP系の発光ダイオード(LED)の場合を例に以下に詳細に説明する。図3は、実施例1の発光装置10の半導体構造層11を模式的に示す断面図である。
MOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて結晶成長を行った。成長基板10Aとしては、オフ角が15°のn型GaAs基板を用いた。より詳細には、GaAs成長基板10Aの(100)面上に、厚さが4μm(マイクロメートル)のnクラッド層((AlzGa1-z)0.5In0.5P層)12、厚さが0.5μmの発光層14、厚さが1.0μmで組成が(AlzGa1-z)0.5In0.5Pのpクラッド層15A、層厚が1.5μmで組成がGa1-xInxP(x=0.1)のpコンタクト層15Bをこの順で順次エピタキシャル成長した。なお、Ga1-xInxPコンタクト層15Bの組成xは発光層14からの放出光を吸収しないことを条件に定められる。また、nクラッド層12のキャリア濃度は、2×1018cm-3(以下、2E18 cm-3のように指数表記する場合がある。)、pクラッド層15Aのキャリア濃度は、2×1018cm-3とした。
発光層14は多重量子井戸(MQW: Multiple Quantum Well)、単一量子井戸(SQW: Single Quantum Well)、あるいは単層(いわゆるバルク層)でも良い。例えば、多重量子井戸構造は、井戸層を(AlzGa1-z)0.5In0.5P層(組成z=0.10、厚さ20nm)、バリア層を(AlzGa1-z)0.5In0.5P層(組成z=0.56、厚さ10nm)とし、15ペアの井戸層とバリア層から構成される。なお、井戸層のAl組成zは発光波長に合わせて0≦z≦0.4の範囲で調整され、また、nクラッド層12及びpクラッド層15AのAl組成zは0.4≦z≦1.0の範囲で調整される。
半導体構造層11の全体の厚さを7.0μmとした。nクラッド層12、発光層14及びpクラッド層15A、pコンタクト層15BはGaAs基板と格子整合している。
[n電極用溝の形成]
次に、フォトリソグラフィとドライエッチングによりn電極用の溝11Gを形成する。より詳細には、pコンタクト層15B、pクラッド層15A、発光層14及びnクラッド層12をドライエッチングにより除去する。nクラッド層12の加工深さは、nクラッド層12の厚さ4.0μmに対し2.0μmとし、5.0μm(総エッチング量)の溝を形成した。AlGaInP系材料の場合、一般的に、電子閉じ込めのためのクラッド層がp側とn側でそれぞれ0.5μm、発光層14には0.5μmが必要であるため、かかる層構造の場合では、1.5μm以上の深さの溝を形成することによって、第2の半導体層(pコンタクト層15B、pクラッド層15A)及び発光層14を貫き、第1の半導体層(nクラッド層)12に達する溝11Gを形成することができる。本実施例の場合、n電極21の幅が5.0μmであり、溝11Gの幅は20μmとした。溝の加工幅は、狭いほど発光層14が除去される幅が小さくなるため小さいほうが好ましい。本実施例の構成の場合、溝11Gによってnクラッド層12に形成される溝の深さが2.0μm以上では順方向電圧の上昇はみられなかった。
[n電極の形成]
溝11Gの電極形成位置、例えば底部にオーミック電極であるn電極21を形成する。n電極21は、pクラッド層15A側から金属を溝11Gの底部に成膜することで形成する。n型半導体とオーミック接触を形成する材料としてAuGeNiを用い、素子面積(すなわち発光面積)に対する被覆率を5%とした。n型半導体とオーミック接触を形成することのできる材料としてAuGeNiを用いたが、この他、AuGe、AuSn、AuSnNi等を用いてn電極21を形成することも可能である。AlGaInP系半導体のnオーミック材料としてAuGeNiは低抵抗な接触が得られる代表的な材料であるが、400℃以上の熱処理が必要であり、熱処理を行うと発光層の光を吸収する合金層が形成される。しかし、本実施例の構成であれば、n電極21が発光層の光を遮光しない位置に配置されているため、この合金層による吸収を回避することが可能となる。
[絶縁膜の形成]
続いて、半導体構造層11のジャンクション(接合部)の絶縁、およびn電極21を絶縁するための絶縁層16を形成する。絶縁層16にはSiO2を用い、層厚を320nmとした。なお、絶縁層16の材料はSiO2に限定されるものではなく、SiN、TiO2やAl2O3などでも良い。この絶縁層16は後述する金属層とあわせて反射層として働く。そのため、SiO2層の層厚dは、真空中の発光波長λ0に対しd=λ0/(4n)×m(nはSiO2の屈折率で、mは整数)で構成される。ここでは、λ0=625 nm、n=1.45、m=3.0としd=320 nmを用いた。
[p電極の形成]
まず、絶縁層16のSiO2をフォトリソグラフィおよびバッファードフッ酸(BHF)を用いたエッチングにより所望の形状にパターニングし、絶縁層16に開口を空けてpコンタクト層15Bを露出させる。なお、ウェットエッチングの他ドライエッチングで行っても良い。その後、オーミック電極である反射面側のp電極18を形成する。p電極18はオーミック接触を形成可能な金属であるAuZnをスパッタ法にて厚さ320nmに成膜した。その後、窒素雰囲気下、約400℃での熱処理を行った。かかる合金化処理により、溝11Gの底部のn電極21、およびSiO2絶縁層16の開口部のp電極18に良好なオーミック接触が形成される。オーミック接触を形成する合金化処理のタイミングは、絶縁層16の上に反射金属層、バリア層を形成する前であることが好ましい。溝加工により露出するpn接合部においてショートやリークを発生させる可能性が低くなるためである。
[反射金属層、バリア層の形成]
続いて、反射金属層17として金(Au)を300nm形成した。反射金属層17としてはAl、Agなど発光層14の光に対し高反射率な材料を用いることができる。反射金属層17及びSiO2絶縁層16から反射層19が構成される。反射層19は、発光層14から放射される光のうち光取り出し側と反対側に向かう光を反射し、光取り出し効率を向上させる。
続いて、反射金属層17上にバリア層(図示しない)を形成する。より具体的には、スパッタによりTaN,TiW,TaNを順次積層した。膜厚は、例えばそれぞれ100nmである。バリア層は、Ta、Ti、W等の高融点金属もしくはそれらの窒化物(TaN等)からなる単層または多層膜から形成することができ、成膜にはスパッタ法の他、電子ビーム(EB)蒸着法を用いても良い。バリア層は、AuZn中のZnが外方拡散するのを防ぐのと同時に、後工程で共晶材料が反射電極層側に侵入(拡散)することを防止するためのものである。このバリア層が機能しない場合、後工程における熱の影響により、順方向電圧(Vf)増大等の電気特性の劣化や、反射率の低下により、輝度低下も招来する。
その後、接着層をEB蒸着法により形成する。ここではNi,Auを用い、膜厚はそれぞれ300nm、30nmとした。なお、抵抗加熱蒸着法、もしくはスパッタ法により蒸着してもよい。接着層は、後述する半導体層と導電性支持基板を熱圧着する工程において、後述する導電性支持体30の共晶接合層との濡れ性を良くし、良好な接合を形成するためのものである。
[支持体との接着]
導電性基板(Si基板)31の一方の面にオーミック金属層32を蒸着し、もう一方の面にオーミック金属層33、密着層、接着層及び共晶接合層を順次蒸着し、導電性支持体30を形成する。たとえば導電性基板31にp型不純物を高濃度に添加したシリコン(Si)基板を、オーミック金属層には白金(Pt)を用いることができる。オーミック金属層(Pt)の膜厚は、例えば100〜300nmであるが、ここでは200nmとした。上記の組み合わせにおいては、オーミック金属層を蒸着しただけでオーミック特性が得られるが、後述の熱圧着等の工程で加熱されることにより導電性基板への密着性が向上する。なおオーミック金属層はPtの他、Au、Ni 、Ti等のSi基板とオーミック接合を形成可能な金属を用いることも可能である。その場合、Si基板とのオーミック接合を得るため、窒素雰囲気下での合金化工程が適宜必要となる。また、基板はSi基板に限られず、導電性で熱伝導率が高い材料、例えばGe、Al、Cuなどを用いてもよい。
密着層、接着層は、例えばTiおよびNiとし、膜厚はそれぞれ100〜200nmおよび50〜150nmである。ここではTiの膜厚を150nm、Niの膜厚を100nmとした。濡れ性向上層は、Niの代わりにNiV、Pt等を使用しても良い。これらの層を具備する事により、導電性基板の密着信頼性を高めると共に、半導体層と熱圧着する工程において濡れ性を向上させAuSn層のボールアップを防止することができる。
また共晶接合層にはAuSnを用い、例えば膜厚は300〜3000nmである。組成はAu:Sn=約80wt%:約20wt%(=約70at%:約30%)であることが望ましい。ここでは、共晶接合層の膜厚を600nmとし、上記組成のAuSn構成とした。また共晶接合層は、AuSnを主成分としていればよく、例えばAuSnに添加物が加えられていても良い。なお、蒸着方法は、抵抗加熱およびEB法蒸着法、スパッタ法などから適当な手法を用いることが出来る。
素子構造体20と導電性支持体30を、たとえば熱圧着により接合させる。より詳細には、熱圧着、すなわち共晶材料が溶融する温度と圧力を加えることにより、導電性支持体30と素子構造体20の共晶接合層(AuSn層)と接着層(NiAu層)が新たな接合層(AuSnNi)35を形成し、素子構造体20と導電性支持体30を接合させる。具体的には、接合は素子構造体20側の接着層と導電性支持体30側の共晶接合層を対向して密着させ、窒素雰囲気下、約1MPaの圧力で330℃、10分間保持することにより行った。
なお、接合材料、接合時の雰囲気、接合温度、及び接合時間は、使用する共晶材料が溶融し、その特性に変化(例えば、酸化等による接合強度の劣化)を及ぼすことがなく、素子構造体20と導電性支持体30とが接合されるのに十分な材料、雰囲気、温度、及び時間であればよく、上記の材料、雰囲気、温度、及び時間に限定されるものではない。
[成長基板の除去]
素子構造体20と導電性支持体30とを接合した後、GaAs成長基板10Aを除去する。GaAs成長基板10Aの除去によりnクラッド層12の表面が露出し、光取り出し面となる。ここでは、アンモニア・過酸化水素混合エッチャントを用いたウェットエッチングにより除去した。なお、GaAs成長基板10Aの除去は、ウェットエッチングに限らず、ドライエッチング、機械研磨法、化学機械研磨(CMP)、もしくはそれらのうち少なくとも1つの方法を含む組合せにより行ってもよい。
[光取り出し構造の形成]
次いで、nクラッド層12上に光取り出し効率向上のための凹凸構造(フォトニック結晶)を形成する。まずフォトリソグラフィ、EBリソグラフィ、EB描画、ナノインプリント、レーザ露光などの方法及びリフトオフ法によりnクラッド層12上に人工的周期構造のマスクパターンを形成する。次に、ドライエッチングにより、エッチングを行い、nクラッド層12の表面に円錐状、または円柱状の突起又は窪みの光取り出し構造を形成する。このとき、本実施例においては、nクラッド層12(層厚4.0μm)にはp側から2.0μmの深さで溝加工されているため、残り2.0μm以下で光取り出し構造を形成する必要がある。
具体的には、光取り出し構造は三角格子配列、周期500nm、高さ600nm、アスペクト比1.2の円錐状フォトニック結晶を形成した。ただし、フォトニック結晶の構成は、周期200nm〜2000nm、アスペクト比0.7〜1.5の範囲であれば良い。
また、フォトニック結晶の変わりにウェットエッチングなどの方法で光取り出し面の粗面化を行い光取り出し構造を形成してもよい。さらに、上記した工程において、例えばSiO2を用いて後述する光取り出し面側の電極が形成される領域に適宜保護マスクを設けても良い。
[スルーホールの形成]
続いて、表面のnクラッド層12から、フォトリソグラフィとドライエッチングにより、光取り出し面であるnクラッド層12の表面(露出面)からn電極21に達する貫通孔(スルーホール)12Gを形成する。そして、スルーホール12Gにはn電極21に接続された接続電極23が形成され、接続電極23はボンディング用のパッド電極27と電気的に接続される。なお、ドライエッチングによる加工の場合、半導体とnオーミック電極金属はエッチングレートが大きく異なるため、容易にn電極21の表面でエッチングを停止することができる。
次に、外部との電気的接続を行うため、およびn電極21と接続電極23を電気的に接続するためのパッド電極27をnクラッド層12の表面にAuを1.5μmの厚さで形成する。
次に、図4に、上記実施例1に対する比較例である発光装置110の模式的な断面図を示す。発光装置110においては、支持基板131上に接合層135を介して反射層119及び半導体構造層111が設けられているが、実施例1とは異なり、発光層114よりも光取り出し面側の半導体層である第1の半導体層112に達する溝は設けられていない。従って、光取り出し構造125上に第1の半導体層112とのオーミック電極121が設けられている。第2の半導体層115は、クラッド層115A、コンタクト層115Bからなり、第2の半導体層115(コンタクト層115B)にオーミック接触するオーミック電極118が設けられている。従って、第1の半導体層112のオーミック電極121の下方にオーミック電極121に対向する発光層114が存在する。また、実施例1とは異なりスルーホールを要せず、オーミック電極121は第1の半導体層112上に設けられたパッド電極に接続されている。これら以外の点は実施例1と同様である。すなわち、オーミック電極121の形成部以外には光取り出し構造125が設けられており、また、上記したいわゆるカウンタ電極構成を有し、外部との電気的接続のためのパッド電極が設けられている。また、オーミック電極121が第1の半導体層112の表面上に(第1の半導体層112内ではなく)設けられている点を除いて、光取り出し面である第1の半導体層112の表面に垂直な方向から見た上面視における電極配置、電極長・幅などの電極構成は実施例1と同様である。
図4に示すように、上記比較例の発光装置110においては、発光層114の上方、すなわち光取り出し面側に発光層114に対向するオーミック電極121が設けられているため、発光層114から放出された光(図中矢印、LE)の一部は、オーミック電極121により遮光される。遮光された光の一部は電極により吸収される。また、一部は電極裏面で反射されるが(図中矢印、RL)、再度光取り出し面まで到達するまで再度反射が必要でありその反射損失、また、再度光取り出し面まで到達するまでの光路長が増加することによる半導体層での吸収が生じる。そのため、電極で遮光された光は損失が大きく、半導体構造層111からの光取り出し効率が大きく減少する。
一方、図1に示すように、実施例1の発光装置(LED)10においては、発光層14よりも光取り出し面側には発光層14に対向する位置に電極が存在しないため、発光層14からの放出光は遮光が防止され、電極による損失がなく発光装置(LED)の光出力が向上する。特に、LEDの高出力化のため、電極幅を拡大する場合には、本発明は特に有効である。
より具体的には、カウンタ電極を構成した場合、一般的に、従来の素子面積(発光面積)に対する電極の被覆率は5〜15%であり、その分遮光され光出力が低下していた。本発明によれば、電極の遮光による光出力の損失を回避できるため、光取り出し効率を向上することができる。また、キャリアオーバフローが小さく、高発光効率で高い光出力線形性を有するとともに、劣化の少ない高信頼性の半導体発光装置を提供できる。
特に、AlGaAsやAlGaInP系材料を用いたLEDの場合、オーミック電極を形成するためにオーミック電極の金属と半導体層で合金層を形成する必要がある。合金層を形成するとオーミック電極の反射率は大幅に低下するため、本発明の構成がさらに有利となる。加えて、本発明の構成は発光層よりも光取り出し面側に発光層に対向する電極が存在しない。そのため、表面に光取り出し構造を形成した場合、その形成面積を拡大することができ、さらに光取り出し効率を改善し、光出力を増加させることができる。
図1及び図4に、それぞれ実施例1及び上記比較例における電流(電子の流れ)Jの経路を模式的に破線の矢印で示している。実施例1の構成においては、発光層を貫く溝を形成しているものの、第1の半導体層のオーミック電極と第2の半導体層のオーミック電極はカウンタ配置構成としているため、溝を適切な範囲で構成すれば、比較例の場合と同等以上の電流拡散を維持しつつ、LEDの光出力を改善することができる。
より詳細には、光取り出し面上にオーミック電極を構成した比較例の場合に比べ、実効的な光取り出し面側の半導体層(第1の半導体層12)の膜厚が減少し、順方向電圧の上昇を招くことが懸念される。しかしながら、第1の半導体層に形成される溝の深さを増大させることによって順方向電圧の上昇を防止することは十分可能である。あるいは、第1の半導体層の層厚、キャリア濃度等を適切に設計することによって順方向電圧の上昇、電流拡散の低下等を防止することができる。具体的には、第1の半導体層の溝深さを0.5 μm以上とするのが好ましく、1.0μm以上とするのがより好ましい。なお、光取り出し構造を形成する場合、光取り出し構造を加工するための厚みは残しておく必要がある。また、溝の幅は狭いほうが発光層を加工する領域が小さくなるため有利であるが、第1の半導体層のオーミック電極を配置、配線できる程度、例えば1.0μm以上、好ましくは、3μm以上で形成するのがよい。
なお、実施例1による発光装置10では、溝11G内は空洞として形成されているが、溝11G内に金属などが充填された構成であってもよい。例えば、反射金属層17上にもAuSnからなる接着層を形成して、支持体と接着することにより、溝11G内を充填することができる。
図5は、本発明の実施例2である発光装置(LED)10の断面の一部を模式的に示す部分断面図である。本実施例は、第1の半導体層は、アンドープ層12A及びnクラッド層12Bから構成されている点において実施例1のLED10と異なっている。
より詳細には、成長基板上に層厚が0.5μmのアンドープ層12A、及び層厚が3.5μmでキャリア濃度が2×1018cm-3の高濃度のnクラッド層12Bを成長し、さらに実施例1の場合と同様に、厚さが0.5μmの発光層14、厚さが1.0μmで組成が(AlzGa1-z)0.5In0.5Pのpクラッド層15A、層厚が1.5μmで組成がGa1-xInxP(x=0.1)のpコンタクト層15Bを順次エピタキシャル成長して半導体構造層11が形成されている。続いて、成長基板の除去によりアンドープ層12Aが露出し、光取り出し面となる。そして、アンドープ層12Aの露出面に光取り出し効率向上のための凹凸構造25(フォトニック結晶)が形成されている。また、凹凸構造25はnクラッド層12Bには至らない深さで形成されている。
本実施例2においては、第1の半導体層12(層厚4.0μm)には2.0μmの深さで溝11Gが形成されている。より具体的には、nクラッド層12Bの加工深さは、nクラッド層12Bの厚さ3.5μmに対し2.0μmとした。そして、実施例1の場合と同様、溝11Gの底部に、nクラッド層12Bに対するオーミック電極であるn電極21を形成している。
実施例2によれば、第1の半導体層12が光取り出し側からアンドープ層12A及びnクラッド層12Bから構成され、nクラッド層12Bにオーミック電極であるn電極21が形成されている。なお、意図的なドーピングを行わないアンドープ層12Aに限らず、nクラッド層12Bよりも低キャリア濃度のn層を用いても良い。換言すれば、発光層よりも光取り出し面側にある半導体層(第1の半導体層)を積層構造(実施例2の場合、2層構造)とし、光取り出し面側の最表面半導体層のキャリア濃度をもう一方の半導体層のキャリア濃度よりも下げる構成を採用している。
すなわち、上記した比較例の構造では、光取り出し面上にオーミック電極を形成しているため、低抵抗なオーミック接触を得るには、光取り出し面側の半導体層の最表面は、高濃度にドーピングされた層が必要であった(例えば、キャリア濃度 1×1018cm-3以上)。しかし、オーミックコンタクトを取るための高濃度層は、フリーキャリアによる光吸収が大きく、LEDの光出力低下を招来する要因となっていた。特に、表面に光取り出し構造を形成した場合、光取り出し構造に入射した光は、光取り出し構造で散乱、回折、反射されるため、光取り出し構造自体に吸収があると、光が取り出されるまでの損失が大きくなる。
下記の表1は、実施例1及び実施例2のLEDと、上記した比較例のLEDの輝度及び順方向電圧(Vf)を比較して示している。なお、比較例のLEDの輝度及び順方向電圧を1.0として規格化した場合の値を示している。
Figure 2013201411
表1に示すように、光出力は、nクラッド層を高キャリア濃度の単層で構成した場合(実施例1)では10%以上の改善、nクラッド層を高キャリア濃度層及びアンドープ層で構成した場合(実施例2)では18%の改善が確認された。これは、本発明の構成により、nオーミック電極による遮光の損失を解消したこと(実施例1,2)に加え、光取り出し構造領域を吸収の小さい層で構成した(実施例2)効果によるものである。
また、順方向電圧は比較例のLEDにくらべ3%以下の上昇であり、ほぼ同等の電流拡散が得られたと解される。特に、nクラッド層にアンドープ層を加えた積層構造にした場合であっても順方向電圧の上昇を招くことなく、光出力をさらに向上させることができることがわかった。
以上説明したように、実施例2の場合では、反射面側から溝を形成し、発光層よりも光取り出し面側の半導体層に対するオーミック電極を形成するため、最表面(光取り出し面)側に高キャリア濃度の半導体層を形成する必要がない。特に、最表面の半導体層(低キャリア濃度半導体層)はキャリア濃度5×1017cm-3以下が好ましく、インテンショナルなドーピングを行わない半導体層(又はアンドープ半導体層)がより好ましい。かかる構成によりフリーキャリアによる吸収を抑え、LEDの出力向上を図ることができる。
本発明の実施例3であるGaN系の発光ダイオード(LED)10について図1、3を参照し、以下に説明する。図3を参照すると、実施例3の半導体構造層は、サファイア基板10Aの(0001)面上に、厚さ5.0μmのn型GaNクラッド層(第1の半導体層)12、厚さ75nmの発光層14、厚さ40nmのp型Al0.2Ga0.2N層15A及び厚さ100nmのp型GaNクラッド層15Bからなる第2の半導体層15をMOCVD法により順次エピタキシャル成長させる。発光層14は多重量子井戸(MQW)、単一量子井戸(SQW)、あるいは単層でもよい。
多重量子井戸構造としては、InxGa1-xNの組成をx=0.35とした厚さ2nmの井戸層、厚さ14nmのGaNバリア層とし、5ペアの井戸層とバリア層で構成した。なお、井戸層のIn組成xは発光波長に合わせて0≦x≦1.0の範囲で調整される。
次に、フォトリソグラフィとドライエッチングにより溝11Gの加工を行う。溝11Gの加工はドライエッチングにより第2の半導体層15(p型Al0.2Ga0.2N層、p型GaNクラッド層)、発光層14を貫通(除去)し、nクラッド層12の一部を除去して、nクラッド層12内に至る溝を形成する。nクラッド層12の加工深さは、nクラッド層12の層厚5.0μmに対し2.0μmとし、総エッチング量は2.2μmの溝11Gを形成した。一般に、GaN系材料の場合、pクラッド層、および、発光層の層厚が300nm以下であるため、溝深さはAlGaIn(AlGaAs)系材料と比べ薄いため、溝の形成が容易となる。
溝11Gの幅は、n電極21の幅15μmに対し20μmとした。溝11Gの加工幅は、狭いほど発光層14の加工量が小さくなるため小さいほうが好ましい。(AlGaInPと比べ、GaNは大電力タイプなので電極幅を3倍、溝加工深さは半分であるため溝幅のマージンを小さくした。)
溝11Gの形成部の底部にnオーミック電極21を形成する。nオーミック電極21は、pクラッド層側から金属を成膜することで形成する。ここでは、n型半導体とオーミック接合を形成することのできる材料としてTi層/Al層/Au層(層厚:1nm/200nm/1000nm)を用いた。
続いて、半導体層のジャンクションの絶縁、および、nオーミック電極21を絶縁するための絶縁層16を形成する。絶縁層16はSiO2とし厚さは310nmとした。絶縁層16はSiO2に限定されるものではなく、SiN、TiO2やAl2O3などでもよい。
このSiO2層は後の金属層17とあわせて反射層として働く。そのため、SiO2層の膜厚dは、真空中の発光波長λ0に対しd=λ0/(4n)×m(nはSiO2の屈折率でmは整数)で構成される。ここでは、λ0=450 nm、n=1.45、m=4.0としd=310 nmを用いた。
まず、絶縁層16のSiO2をフォトリソグラフィおよびバッファードフッ酸(BHF)を用いたエッチングにより所望の形状の開口を形成する。その後、pオーミック電極18である反射面側電極を形成する。pオーミック電極18は、p型GaN層上にITO(Indium Tin Oxide)層、続いてAg層を形成する。ITO層、Ag層は発光層14から出射される光のうち光取り出し側と反対側に向かう光を反射し、光取り出し効率を向上させるための反射層を構成する。ITO層(層厚:10nm)、Ag層(層厚:310nm)は、たとえばスパッタ、EB等を用いて成膜した。
続いて、反射金属層17としてAgを300nm形成した。反射金属層17としてはAl、Rhなど活性層の光に対し高反射率な材料であればよい。反射金属層17及びSiO2絶縁層16から反射層19が構成される。反射層19は、活性層14から出射される光のうち光取り出し側と反対側に向かう光を反射し、光取り出し効率を向上させる。続いて、反射金属層17上にバリア層(図示しない)を形成する。Agの拡散防止のバリア層としてTi層200nm/Pt層100nmを形成した。
その後、支持体30との接合、成長基板10Aの除去、光取り出し構造25の形成、スルーホール及び接続電極23の形成、パッド電極27の形成を行う点は、実施例1の場合と同様である。なお、サファイア成長基板10Aの除去はレーザーリフトオフ法により行った。
かかる構成のGaN系発光ダイオード(LED)においても、実施例1の場合と同様に、第1の半導体層によって発光層からの光が遮光されることがないため、光出力を向上させることができる。なお、電流拡散の低下や順方向電圧の上昇を招くことがないのも実施例1の場合と同様である。また、実施例2と同様に、第1の半導体層を高キャリア濃度層及び低濃度キャリア層(又はアンドープ層)の積層構造で構成し、光取り出し面側の半導体層の低キャリア濃度とすることでフリーキャリアによる吸収を抑え、LEDのさらなる出力向上を図ることができる。
なお、一般に、サファイア基板上に成長したGaN系LEDは、基板と成長結晶との格子定数差に起因する結晶欠陥を低減するため、発光層を形成する前のGaN層を、例えば3.0μm以上、好ましくは5.0μmの層厚で成長することで結晶性を改善することが行われる。
MB構造を有するLEDの場合、サファイア基板を除去した表面からn側電極を取る必要がある。従って、半導体層の構成は、nドープ(例えば、Siドープ)を行ったn型GaN層を、例えば3.0μm以上、好ましくは5.0μmの層厚で成長することが必要である。しかし、ドーピングしたn型GaNはアンドープのGaNに比べ結晶性が低下することに加え、表面の凹凸が大きくなり、発光効率等の素子特性の低下を招く。従って、本発明によれば、結晶性の良好なアンドープGaN上にドーピング(例えば、Siドーピング)したn型GaN層を形成することができるため、第1の半導体層の全体にドーピングした場合に比べて結晶性が改善されるとともに、フリーキャリアによる吸収が無くなるため、LEDの発光効率等の素子特性の向上を図ることができる。また、アンドープGaN層とすることがより好ましいが、アンドープGaN層に代えて、低キャリア濃度のGaN層とすることによっても、結晶性の改善効果があるため素子特性の向上を図ることができる。
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、光取り出し効率を改善し、高発光効率で高い光出力線形性を有するとともに、劣化の少ない高信頼性の半導体発光装置を提供することができる。
図6(a),(b),(c)は図2(a),(b),(c)と同様な図であり、実施例4の発光装置(LED)10の電極構成を模式的に示す平面図である。より詳細には、図6(a)は、LED10のp電極18及びn電極21を結晶成長面(又は半導体構造層)に平行な平面上に投影した場合の電極構成を模式的に示している。
図6(a)に示すように、実施例4の発光装置(LED)10においては、半導体構造層11に形成される溝11Gは半導体構造層11の面内においてハニカム形状を有している。なお、半導体構造層11の構成及び製造方法は、上記した実施例1と同じである。また、上記した実施例1〜3と同様に、溝11Gは、第2の半導体層15から発光層(活性層)14を貫通し、第1の半導体層に達している。
より詳細には、溝11Gは、半導体構造層11に平行な平面において正六角形形状を有する溝によって半導体構造層11が区画されたハニカム構造の溝として形成されている。換言すれば、当該正六角形形状の溝によって区画される正六角形形状の各発光部(以下、セルともいう。)11Cによって充填された構造を有している。すなわち、当該ハニカム構造の閉ループをなす溝によって半導体構造層11が複数の発光部(セル)11Cに分離されている。
かかる溝11Gの構成以外は実施例1〜3と同様に構成することができる。図7は、図6(a)のLED10の線X−Xに沿った部分を拡大して示す断面図である。具体的には、半導体構造層11は、第1の導電型の第1の半導体層12と、発光層(活性層)14と、第1の導電型とは反対導電型の第2の導電型の第2の半導体層15からなる。なお、第1の半導体層12がnクラッド層であり、第2の半導体層15がpクラッド層である場合について説明する。しかし、第2の半導体層15は、実施例1の場合と同様に、例えばpクラッド層15A及びコンタクト層15Bから構成されていてもよい。また、第1の半導体層12は、実施例2の場合と同様に、例えばアンドープ層12A及びnクラッド層12Bから構成されていてもよい。
図7に示すように、溝11Gは、発光層14を貫通し、第2の半導体層15から第1の半導体層12に至るように形成されている。そして、半導体構造層11が溝11Gに露出する表面(半導体構造層11の端面)は絶縁層16及び金属層17によって被覆されている。そして、上記実施例と同様に、絶縁層16及び金属層17によって反射層19が形成されている。
さらに、図7及び図6(a)に示すように、LED10にはp電極18及びn電極21が設けられている。p電極18は、第2の半導体層15とオーミック接触が形成され、かつ金属層17に電気的に接続されている。また、n電極21は、溝11Gの底部に設けられ、第1の半導体層12とオーミック接触が形成されている。また、第1の半導体層12の表面からn電極21に達する貫通孔が設けられ、当該貫通孔には第1の半導体層12の表面からn電極21に至り、n電極21に接続された接続電極23が形成されている。接続電極23は、例えば、LED10の中央部における正六角形形状の溝11Gの頂点に対応する位置に設けられている(図6(b),(c))。そして、接続電極23の各々を接続するnパッド電極27が第1の半導体層12上にショットキー電極として形成されている。
実施例4においては、発光装置10の外周の長さよりも、溝11Gによって形成される半導体構造層11の端面(又は発光層14が露出する側面)の長さを長くすることにより、内部伝搬する光の外部への取り出し効率を高めている。すなわち、半導体構造層11(発光層)の面内における溝11Gの形成領域長を拡大することにより、半導体層内部を伝搬する光が半導体層端面の反射によって伝搬方向が変えられ、発光装置10の光取り出し効率を高めることができる。特に、半導体構造層11を構成する層のうち発光層14はn型及びp型半導体層(クラッド層)に比べ屈折率が高く、内部伝搬する光が多い。そのため、発光層14の端面を増やすことが光取り出し効率を高める上で重要な要因である。
本実施例における溝11Gの構成では、発光層14の面内における溝11Gの形成領域長(すなわち、発光層14を切断する溝11Gの長さ)が増加すると発光層14の面積が減少する。そのため、溝11Gの構造を最密充填となるハニカム構造とすることで発光層14の面積の減少を抑えつつ、溝11Gの形成領域長、すなわち半導体層の側面の長さを大きくすることが可能である。また、当該ハニカム構造における発光部分(発光セル)11Cが正六角形形状の溝によって互いに分離された閉ループ構成を採用することにより、内部伝搬する光をより効率的に外部に取り出すことができる。
下記の表2は、実施例1及び実施例4のLEDと、前述の比較例のLEDの外周長L1、内部の半導体層(発光層)端面長L2、及び光出力の関係を比較して示している。なお、実施例1、4及び比較例のLEDは一辺が350μmの正方形状を有しており(外周長は1400μm)、比較例のLEDの光出力を1.0に規格化して示している。
Figure 2013201411
表2に示すように、実施例4のLEDにおいては、外周長L1に対する発光層端面の長さ(すなわち、外周長L1+内周長L2)は、比較例のLEDに比べて3.21倍となっており、光出力は比較例の1.20倍であり、光取り出し効率が向上していることが分かる。また、実施例1の場合(光出力が1.12倍)に比較しても、光取り出し効率が向上していることが分かる。
なお、溝11Gがハニカム形状を有する場合について説明したが、これに限らない。要は、溝11Gが発光層を区画して、互いに分離された複数の発光部を画定するように形成されていれば、発光層の端面長を増大することができる。従って、端面での反射により光の伝搬方向を光取り出し面方向に変化させることができ、光取り出し効率を高めることができる。溝11Gの形状としては、例えば、正三角形、正方形等の平面充填構造を適用することができる。また、上記ハニカム構造における発光部分(セル)11Cが正六角形形状の溝によって互いに分離された閉ループ構成をなしている(但し、LED10の周辺部を除く)場合について説明したが、これに限らない。溝11Gが半導体構造層11内において、部分的に閉ループ構成をなしていればよい。
実施例5においては、溝11Gによって形成される半導体構造層11の端面(又は溝11Gの側面)がなす角度α(図7)が光取り出し効率を高めるように調整されている。この点について、図面を参照して説明する。図8(a),(b),(c)は、実施例5のLED10の溝11Gの部分を拡大して示す模式的な断面図である。なお、主に半導体構造層11の端面部(溝11Gの側面)の構成を示し、半導体構造層11の詳細構成、絶縁層16、金属層17及び反射層19等は、説明及び理解の容易さのため省略している。また、光線経路の説明及び理解の容易さのため、光取り出し面である第1の半導体層(nクラッド)層12の表面には光取り出し構造が形成されておらず、第1の半導体層12の表面が平坦な光取り出し面として構成されている場合について説明する。すなわち、第1の半導体層12の表面は結晶成長面に平行(すなわち、発光層14に平行)な平坦面である場合について説明する。
また、図8(a),(b),(c)において、半導体構造層11上には、屈折率がnAMBの外部媒体41が示されている。例えば、外部媒体41が設けられていない(すなわち、半導体構造層11の表面が空気に露出している)場合には、屈折率nAMB=nAIR(約1.0)である。以下においては、外部媒体41として屈折率がnAMB(=1.5)の樹脂が設けられている場合を例に説明する。
図8(a)に示すように、半導体構造層11の発光層から出射され、光取り出し面である第1の半導体層12の表面(すなわち、半導体構造層11と外部媒体41との界面IF)に入射した光のうち、臨界角β以上の光成分R1は反射され取り出されない。また、界面IFで反射された光は、半導体構造層11の端面11Fで反射される。半導体構造層11の端面11Fが半導体構造層11(すなわち第1の半導体層12の表面)となす角(以下、傾斜角という。)αが大きい場合には、内部伝搬される光が光取り出し面側でなく反射層側へ反射される量が増えるため好ましくない。そこで、半導体構造層11内の等方的な放射光源RSを仮定し、当該放射光の立体角を考慮した光線追跡法によるシミュレーションを行い、以下の結果を得た。なお、溝11Gは、その開口面積が半導体構造層11の内部方向(すなわち、第2の半導体層15から第1の半導体層12に至る方向)に小なる順テーパー形状に形成され、傾斜角αは0<α<90°と定義する。換言すれば、溝11Gによって形成される半導体構造層11の端面(すなわち、溝11Gの側面)は、発光層14の端面からの出射光が反射層19によって光取り出し面側に反射される向きに傾斜している。
上記シミュレーションの結果、図8(b)に示すように、光取り出し面(界面IF)で反射され、半導体構造層11の端面11Fに入射する光の80%以上が光取り出し面(界面IF)側に反射される条件は、端面11Fの傾斜角αが40°以下であった。すなわち、端面11Fの傾斜角αが40°以下の場合(α≦40°)、半導体構造層11の半導体組成にかかわらず、界面IFで反射され端面11Fに入射した光は、そのうち80%以上が光取り出し面(界面IF)側に反射される。なお、傾斜角αが60°以上になると、端面11Fに入射した光成分の半分が光取り出し面側ではなく反射面側に反射される。
また、図8(c)に示すように、端面11Fの傾斜角αが臨界角β以下の場合(α≦β)、界面IFで反射され端面11Fに入射した光全てが光取り出し面(界面IF)側に反射されることが分かった。なお、例えば外部媒体41の屈折率をnAMB=1.5とすると、GaN系半導体の屈折率はn(GaN)=2.5で臨界角βは37°、AlGaInP系半導体の場合はn(AlGaInP)=3.3で臨界角βは27°である。
上記したように、半導体構造層11の端面11Fの傾斜角αを調整することによって、光取り出し面から反射された光を有効に取り出すことができ、光取り出し効率に優れた発光装置を得ることができる。また、本実施例は上記実施例のいずれにも適用することが可能である。
なお、光取り出し面である第1の半導体層12の表面に光取り出し構造が形成されておらず平坦な場合について説明したが、光取り出し構造が形成されていてもよい。かかる場合であっても、光取り出し構造で反射され半導体構造層11の端面11Fに入射する光及び半導体構造層内から端面11Fに入射する光は端面11Fによって、高い確率で光取り出し面側に反射されるので有効である。
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、光取り出し効率を改善し、高発光効率で高い光出力線形性を有するとともに、劣化の少ない高信頼性の半導体発光装置を提供することができる。
なお、上記した実施例は適宜組み合わせ、又は改変して適用することができる。また、上記した材料、数値等は例示に過ぎない。
11 半導体構造層
11G 溝
12 第1の半導体層
12A 低キャリア濃度層
12B 高キャリア濃度層
12G 貫通孔
14 発光層
15 第2の半導体層
16 絶縁層
17 金属層
18 第2のオーミック電極
21 第1のオーミック電極
23 接続電極
25 光取り出し構造
27 配線電極
30 支持体

Claims (13)

  1. 第1の半導体層、発光層及び前記第1の半導体層とは反対の導電型の第2の半導体層が順次積層された半導体構造層を有し、前記第1の半導体層の表面を光取り出し面とする発光装置であって、
    前記第2の半導体層側から前記第2の半導体層及び前記発光層を貫通し、前記第1の半導体層内に達する溝と、
    前記溝内の前記第1の半導体層に接触して形成された第1のオーミック電極と、
    前記第1の半導体層表面から前記第1の半導体層を貫通し前記第1のオーミック電極の一部に電気的に接続された接続電極と、
    前記第2の半導体層の前記第1の半導体層表面に対向する表面を覆うともに、前記対向する表面を部分的に露出する開口部を有する絶縁層と、
    前記開口部において前記第2の半導体層に接触して形成された第2のオーミック電極と、
    前記絶縁層上に形成され、かつ前記第2のオーミック電極に接続された金属層と、
    接合層を介して前記金属層に接合された支持体と、
    を有することを特徴とする発光装置。
  2. 互いに分離された複数の前記溝が形成され、かつ前記第1のオーミック電極及び前記接続電極は当該複数の溝の各々に形成されて複数の第1のオーミック電極及び複数の接続電極が設けられ、前記第1の半導体層の表面上に前記複数の接続電極に接続された配線電極が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記金属層は前記絶縁層上に形成された光反射金属層を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記第1のオーミック電極は前記溝の底部に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 前記第1の半導体層は、前記発光層上に形成された相対的に高いキャリア濃度を有する高キャリア濃度半導体層及び前記高キャリア濃度半導体層よりも低いキャリア濃度を有する低キャリア濃度半導体層からなり、前記第1のオーミック電極は前記高キャリア濃度半導体層に接触して形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 前記低キャリア濃度半導体層の表面に光取り出し凹凸構造が形成され、前記光取り出し凹凸構造は、前記高キャリア濃度半導体層には至らない深さで形成されていることを特徴とする請求項5に記載の発光装置。
  7. 前記低キャリア濃度半導体層はアンドープ層であることを特徴とする請求項5又は6に記載の発光装置。
  8. 前記低キャリア濃度半導体層は、5×1017cm-3以下のキャリア濃度を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の発光装置。
  9. 前記半導体構造層は、GaN系発光ダイオード構造層であることを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1に記載の発光装置。
  10. 前記溝は、前記発光層を区画して、互いに分離された複数の発光部を画定するように形成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の発光装置。
  11. 前記溝は、前記半導体構造層面内においてハニカム形状を有する溝として形成されていることを特徴とする請求項10に記載の発光装置。
  12. 前記溝はその開口面積が前記半導体構造層内に向い小となる順テーパー形状に形成され、前記溝によって形成される前記半導体構造層の端面の前記半導体構造層に対する傾斜角α(0<α<90°)は、40°以下であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の発光装置。
  13. 前記傾斜角は、前記第1の半導体層と前記第1の半導体層の接する外部媒体との界面における臨界角以下の角度であることを特徴とする請求項12に記載の発光装置。
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