JP2013199169A - エネルギー吸収ステアリングコラム - Google Patents

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Abstract

【課題】ステアリングシャフトに印加されるエネルギーを吸収するための摩擦荷重を容易且つ確実に付与し得るエネルギー吸収ステアリングコラムを提供する。
【解決手段】第1筒状部材(アッパチューブ10)が、車両後方開口端から所定距離離隔した位置に外径段部11を有し、第2筒状部材(ロアチューブ20)が、車両後方開口端部に第1筒状部材の大径部13の外径より小の内周面の内径段部21を有し、これに第1筒状部材が圧入される。その大径部より小の外径となるように第1筒状部材の小径部12に摩擦部材30が巻装され、第1筒状部材の大径部が第2筒状部材の内径段部から離脱した後に、摩擦部材の外周面が第2筒状部材の内径段部の内周面に当接するように配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、エネルギー吸収ステアリングコラムに関し、特に、車両のステアリングシャフトに印加されるエネルギーを吸収するエネルギー吸収ステアリングコラムに係る。
車両に搭載されるエネルギー吸収ステアリングコラムは、ステアリングコラムに対しエネルギーを吸収する特性を付与しておき、ステアリングホイールに対する衝撃を緩和する手段として広く知られており、種々の構造のものが採用されている。例えば、下記の特許文献1には、「筒状の金属製第1コラムと、この第1コラムに圧入される筒状の金属製第2コラムとを有し、ステアリングホイールとドライバーとの衝突時の衝撃に基づく第1コラムと第2コラムとの軸方向相対移動により、その衝撃が吸収される衝撃吸収式ステアリング装置において、その第1コラムの内周および第2コラムの外周の中の少なくとも一方に、摩擦低減材が薄膜状に塗布され、その摩擦低減材と各コラムとの間の摩擦係数は、両コラム相互間の摩擦係数よりも、同一測定条件下においては小さく、その摩擦低減材を介して第1コラムに第2コラムが圧入されている」衝撃吸収式ステアリング装置が開示されている。
また、下記の特許文献2には、「第2筒状部材の内径段部の内周面及び第1筒状部材の小径部の外周面の何れか一方側に環状溝が形成されると共に、カラー部材の外周面及び内周面の何れか一方側に環状突起が形成され、この環状突起が環状溝に係合するとカラー部材が第2筒状部材及び第1筒状部材の一方に係止され、第1筒状部材の第2筒状部材に対する相対的な移動時には、第1筒状部材の少なくとも外径段部の外周面とカラー部材の内周面とが摩擦係合するように配置された」エネルギー吸収ステアリングコラムが提案されている。
特開2002−302048号公報 特開2010−221925号公報
上記の特許文献1に記載の衝撃吸収式ステアリング装置によれば、「摩擦低減材と各コラムとの間の摩擦係数は、両コラム相互間の摩擦係数よりも、同一測定条件下においては小さい。さらに、その摩擦力の大きさに影響するのは、第1コラムの内径、第2コラムの外径、摩擦低減材の塗布厚さのみである。すなわち、両コラム間に摩擦低減材を配置する構成において、その摩擦力の大きさに影響する寸法の種類は可及的に少なくなる。これにより、第1コラムの内径寸法、第2コラムの外径寸法、摩擦低減材の塗布厚さ寸法をそれほど高精度に管理することなく、その寸法の累積誤差を小さくして摩擦力の大きさを適正な一定範囲にできるので、衝突時にドライバーに作用する荷重のバラツキが小さくなる。」と記載されている。しかし、摩擦低減材の塗布厚さ寸法管理のコストは大であり、衝撃時の高荷重によって摩擦低減材の剥離が懸念される。また、衝撃時の荷重は軸方向に限らず複数の方向から荷重が印加されるので、塗布された摩擦低減材のみでは所望の衝撃吸収効果を奏し得ない場合も懸念される。
これに対し、上記の特許文献2に記載のステアリングコラムによれば、「カラー部材によって摩擦力を容易に調整することができ、移動中荷重として、安定した摩擦荷重を適切に付与することができる。特に、カラー部材は合成樹脂によってC字状に形成されているので、容易に組み付けることができると共に、異径断面の装着対象に対する摺動時にも容易に追従することができる。」旨記載されており、所望のエネルギー吸収特性を確保することができる。しかし、ステアリングシャフトに印加されるエネルギーを吸収するためには、所定形状のカラー部材及びこれに関連する所定形状の筒状部材が必要であり、基本的には第1筒状部材及び第2筒状部材の両者の端部を所定形状に形成する必要があるので、より簡単な構成で、一層容易に摩擦荷重を付与し得るステアリングコラムが望まれる。
そこで、本発明は、車両のステアリングシャフトに印加されるエネルギーを吸収するための摩擦荷重を容易且つ確実に付与し得るエネルギー吸収ステアリングコラムを提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、車両のステアリングシャフトを収容し軸を中心に回転可能に支持する第1筒状部材と、該第1筒状部材に対して車両前方側に配置され、当該第1筒状部材を収容し常時は当該第1筒状部材を所定位置に保持する第2筒状部材と、前記ステアリングシャフトに対し所定値以上の荷重が印加されたときには前記第2筒状部材に対する前記第1筒状部材の軸方向相対移動を許容するように構成されたエネルギー吸収ステアリングコラムにおいて、前記第1筒状部材が、車両後方の開口端から所定距離離隔した位置に外径段部を有し、該外径段部から車両後方に向かって相対的に小径に形成した小径部と、該小径部に対し前記外径段部を介して隣接し、車両前方に向かって相対的に大径に形成した大径部を有すると共に、前記第2筒状部材が、車両後方の開口端部に前記第1筒状部材の大径部の外径より小の内周面の内径段部を有し、該内径段部に前記第1筒状部材の大径部が圧入されて成り、前記第1筒状部材の大径部より小の外径となるように前記第1筒状部材の小径部に巻装され、前記第1筒状部材の小径部に係止される摩擦部材を備え、前記第1筒状部材の前記第2筒状部材に対する相対的な移動時には、前記第1筒状部材の大径部が前記第2筒状部材の内径段部から離脱した後に、前記摩擦部材の外周面が前記第2筒状部材の内径段部の内周面に当接するように配置することとしたものである。
上記のエネルギー吸収ステアリングコラムにおいて、前記摩擦部材の車両前方側端部の外周面を、前記第1筒状部材の外径段部側を最小径とするテーパ状に形成するとよい。更に、前記第2筒状部材の内径段部における車両後方側端部の内周面を、前記摩擦部材に当接する側の端面を最大径とするテーパ状に形成することとしてもよい。
また、上記のエネルギー吸収ステアリングコラムにおいて、前記第1筒状部材は、前記外径段部を含み軸方向に延在する縮径部を有し、前記摩擦部材が前記第1筒状部材の小径部に巻装された後、前記摩擦部材を前記縮径部に係止する係止具を備えたものとするとよい。尚、係止具としてはリベットやピンがあり、摩擦部材を縮径部に溶接接合することとしてもよい。
更に、上記のエネルギー吸収ステアリングコラムにおいて、前記第1筒状部材は、前記外径段部を含み軸方向に延在する縮径部を有するものとし、該縮径部に形成した孔を介して樹脂材料を射出し、前記摩擦部材をアウトサート成形することとしてもよい。この場合において、ピンゲートとして縮径部に複数の孔を穿設し、あるいは、縮径部に長孔を形成し、これをゲートとしてアウトサート成形することとしてもよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明のエネルギー吸収ステアリングコラムにおいては、第1筒状部材が、車両後方の開口端から所定距離離隔した位置に外径段部を有し、この外径段部から車両後方に向かって相対的に小径に形成した小径部と、この小径部に対し前記外径段部を介して隣接し、車両前方に向かって相対的に大径に形成した大径部を有すると共に、第2筒状部材が、車両後方の開口端部に第1筒状部材の大径部の外径より小の内周面の内径段部を有し、この内径段部に第1筒状部材の大径部が圧入されて成り、第1筒状部材の大径部より小の外径となるように第1筒状部材の小径部に巻装され、第1筒状部材の小径部に係止される摩擦部材を備え、第1筒状部材の第2筒状部材に対する相対的な移動時には、第1筒状部材の大径部が第2筒状部材の内径段部から離脱した後に、摩擦部材の外周面が第2筒状部材の内径段部の内周面に当接するように配置することとされているので、第1筒状部材に巻装された摩擦部材によって、容易且つ確実に摩擦荷重を付与することができる。特に、第2筒状部材は従前の形状のままで、第1筒状部材に摩擦部材を巻装し得る構成とすればよいので、簡単且つ容易に製造することができる。しかも、第2筒状部材に対し第1筒状部材を組み付ける際、逆に、第1筒状部材に対し第2筒状部材を組み付ける際、両者の組付後であっても、摩擦部材を容易に第1筒状部材に装着することができる。あるいは、第1筒状部材及び第2筒状部材をコラムハウジングに組み付けた後でも、摩擦部材を第1筒状部材に装着することができるので、組付ラインの自由度が増し、組付性が向上する。
例えば、摩擦部材の車両前方側端部の外周面を、第1筒状部材の外径段部側を最小径とするテーパ状に形成し、更に、第2筒状部材の内径段部における車両後方側端部の内周面を、摩擦部材に当接する側の端面を最大径とするテーパ状に形成することとすれば、所謂こじりやかじりを惹起することなく、第1筒状部材は第2筒状部材内を円滑に摺動し、安定したエネルギー吸収特性を確保することができる。
更に、第1筒状部材を、外径段部を含み軸方向に延在する縮径部を有する構成とし、摩擦部材が第1筒状部材の小径部に巻装された後、摩擦部材を縮径部に係止する係止具を備えたものとすれば、係止具によって摩擦部材を容易に第1筒状部材に装着することができる。しかも、第1筒状部材及び第2筒状部材をコラムハウジングに組み付けた後でも、係止具によって摩擦部材を容易に第1筒状部材に装着することができる。
あるいは、第1筒状部材の縮径部に形成した孔を介して樹脂材料を射出し、摩擦部材をアウトサート成形することとすれば、樹脂製の摩擦部材を容易に第1筒状部材に装着することができる。
本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収ステアリングコラムの横断面図である。 本発明の一実施形態におけるアッパチューブとロアチューブの連結部を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態におけるアッパチューブとロアチューブの連結部を示す側断面図である。 本発明の一実施形態におけるアッパチューブ、ロアチューブ及び摩擦部材の常態時の関係を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態におけるアッパチューブ、ロアチューブ及び摩擦部材のエネルギー吸収作動時の関係を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態におけるロアチューブと摩擦部材の接合部の他の態様を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態におけるロアチューブと摩擦部材の接合部の他の態様を示す側断面図である。 本発明の一実施形態におけるロアチューブと摩擦部材の接合部の更に他の態様を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態におけるロアチューブと摩擦部材の接合部の更に他の態様を示す側断面図である。 本発明の他の実施形態におけるアッパチューブとロアチューブの連結部を示す縦断面図である。 本発明の更に他の実施形態におけるアッパチューブとロアチューブの連結部を示す縦断面図である。
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るエネルギー吸収ステアリングコラムの構成を示すもので、ステアリングシャフト1は、後端部にステアリングホイール(図示せず)が接続される筒状のアッパシャフト1aと、このアッパシャフト1aの内筒面とスプライン結合されるロアシャフト1bから成る。即ち、アッパシャフト1aとロアシャフト1bが軸方向に相対移動可能で相対回転不能に連結されており、ロアシャフト1bの前端部が操舵機構(図示せず)に接続されている。このステアリングシャフト1は、車両の床面(図示せず)に対し所定角度をなすように、コラムハウジング(メインハウジング、メインチューブとも呼ばれる)2を介し、ブラケット(図示せず)によって車体(図示せず)に支持されている。
コラムハウジング2内には、ステアリングシャフト1を収容し軸を中心に回転可能に支持する第1筒状部材として、金属製のアッパチューブ10が設けられている。即ち、アッパチューブ10内に収容されたアッパシャフト1aが、アッパチューブ10の後端部に軸受3を介して回転可能に支持されている。但し、アッパシャフト1aとアッパチューブ10との間の軸方向相対移動は規制されており、アッパシャフト1aとアッパチューブ10は一体となって軸方向移動し得るように構成されている。更に、第1筒状部材に対して車両前方側(図1の左側)に配置され、第1筒状部材を収容し常時は第1筒状部材を所定位置に保持する第2筒状部材として、金属製のロアチューブ20が設けられており、このロアチューブ20はコラムハウジング2に支持されている。そして、ステアリングシャフト1に対し所定値以上の荷重が印加されたときには、ロアチューブ20に対するアッパチューブ10の軸方向相対移動(ひいてはアッパシャフト1aの軸方向移動)を許容するように構成されており、本実施形態ではアッパチューブ10及びロアチューブ20はエネルギー吸収手段として機能する。
本実施形態のアッパチューブ10はインナチューブとも呼ばれ、図2に示すように、車両後方の開口端から所定距離離隔した位置に外径段部11を有し、この外径段部11から車両後方に向かって相対的に小径に形成した小径部12と、この小径部に対し外径段部11を介して隣接し、車両前方に向かって相対的に大径に形成した大径部13を有する。また、ロアチューブ20はアウタチューブとも呼ばれ、その車両後方の開口端に、アッパチューブ10の大径部13の外径より小の内周面の内径段部21を有し、この内径段部21にアッパチューブ10の大径部13が圧入されるように構成されており、アッパチューブ10は、その大径部13に対してロアチューブ20の内径段部21の押圧荷重が付与された状態で保持される。
そして、アッパチューブ10の小径部12に摩擦部材30が巻装され、アッパチューブ10の大径部13より小の外径となるように、小径部12に係止される。本実施形態の摩擦部材30は弾性変形し得る金属材料で帯状に形成されており、その車両前方側端部の外周面が、アッパチューブ10の外径段部11側を最小径とするテーパ状に形成されている(図4に31で示す)。また、ロアチューブ20の内径段部21は、その車両後方側端部の内周面が、摩擦部材30に当接する側の端面を最大径とするテーパ状に形成されている(図4に22で示す)。
図2及び図3に示すように、アッパチューブ10は、その外径段部11を含み軸方向に延在する縮径部14を有し、摩擦部材30がアッパチューブ10の小径部12に巻装された後、係止具たる計4個のリベット(代表して41で表す)によって縮径部14に係止される。縮径部14の外周面は、図2及び図3に示すように平坦面であり、当該部分のアッパチューブ10は略D字断面に形成されているので、リベット41は、その先端部はアッパチューブ10内に突出するが、その頭部はロアチューブ20と縮径部14との間の空間に収容される。尚、係止具としてはピン等があり、また、溶接接合としてもよく、これらについては図6乃至図9を参照して後述する。
上記のように、摩擦部材30はアッパチューブ10の小径部12に巻装され、リベット41によって縮径部14に固定されるように構成されているので、ロアチューブ20に対しアッパチューブ10を組み付ける際、逆に、アッパチューブ10に対しロアチューブ20を組み付ける際、両者の組付後であっても、摩擦部材30を容易に装着することができる。あるいは、アッパチューブ10及びロアチューブ20をコラムハウジング2に組み付けた後でも、摩擦部材30をアッパチューブ10の小径部12に装着することができるので、組付ラインの自由度が増し、組付性が向上する。
而して、アッパチューブ10のロアチューブ20に対する相対的な移動時には、アッパチューブ10の前進に伴い、ロアチューブ20の内径段部21の押圧荷重が付与された状態の大径部13に対し摩擦荷重(圧入荷重)が生じ、この摩擦荷重に抗して更にアッパチューブ10が前進駆動され、アッパチューブ10の大径部13がロアチューブ20の内径段部21との係合から離脱すると、ロアチューブ20の内径段部21は軸心方向に戻され摩擦部材30に当接する。この結果、ロアチューブ20の内径段部21の内周面と摩擦部材30の外周面が摩擦係合し、内径段部21に対する摩擦部材30の通過に伴い摩擦荷重が付与されるように構成されている。
上記の構成になるエネルギー吸収ステアリングコラムの作用を説明すると、常時は図1乃至図4に示す状態にあって、アッパチューブ10の大径部13がロアチューブ20の内径段部21に圧入され、アッパチューブ10がロアチューブ20に押圧された状態で保持され、図4に拡大して示すように、アッパチューブ10とロアチューブ20の軸方向相対移動が阻止された状態で保持されている。
次に、ステアリングシャフト1に所定値以上の荷重が印加され、ステアリングシャフト1がアッパチューブ10と共に前進し、アッパチューブ10の大径部13がロアチューブ20の内径段部21から離脱すると、アッパチューブ10はその離脱速度を維持した状態で前進し、図5に示すように摩擦部材30がロアチューブ20の内径段部21に当接する。この後、ロアチューブ20の内径段部21の内周面と摩擦部材30の外周面とが摩擦係合状態となり、これによってアッパチューブ10に対して摩擦荷重が付与され、エネルギーを吸収しながら移動する。
本実施形態の摩擦部材30は、その車両前方側端部の外周面(図4の31)がテーパ状に形成されており、また、ロアチューブ20の内径段部21における車両後方側端部の内周面(図4の22)もテーパ状に形成されているので、所謂こじりやかじりを惹起することなく、アッパチューブ10はロアチューブ20内を円滑に摺動する。また、摩擦部材30は弾性変形領域で使用されるので、変形によるこじりや摩擦荷重のばらつきが抑えられ、エネルギー吸収荷重の変動が少なく安定する。而して、上記の構成になるエネルギー吸収ステアリングコラムによって、所望のエネルギー吸収特性を確保することができる。
図6及び図7は、係止具として、上記のリベット41に代えて計4個のピン(代表して42で表す)を用いた態様を示すもので、その先端部はアッパチューブ10内に突出するが、その頭部はアッパチューブ10の縮径部14とロアチューブ20との間の空間に収容される。図8及び図9は、摩擦部材30がアッパチューブ10の縮径部14に溶接接合される態様を示すもので、計5箇所の溶接部(代表して43で表す)で接合されている。このうち、図8の右側上下に示す溶接部43は、摩擦部材30の車両後方側端部が全周に亘って縮径部14に溶接接合された状態を表している。何れの態様においても、帯状の摩擦部材30がアッパチューブ10の小径部12に巻装された後に、その両端部を若干の空隙を以って衝合させた状態で、ピン42により、あるいは溶接(43)によって縮径部14に固定される。尚、図6乃至図9に示す態様におけるその他の構成は図1と同様である。
図10及び図11は、本発明の他の実施形態に係るもので、樹脂材料で形成された摩擦部材30xの構成を示しており、他の構成は図1と同様である。図10に示す実施形態においては、アッパチューブ10の縮径部14に、ピンゲートとして複数の孔(代表して15で表す)が穿設されており、これらの孔15を介して樹脂材料が射出され、摩擦部材30xがアウトサート成形される。この場合において、摩擦部材30xの成形後、外周面にゲート跡が残らないように、アッパチューブ10の内側から孔15を介して射出成形される。
また、図11に示す実施形態においては、アッパチューブ10の縮径部14に長孔16が形成され、これをゲートとして樹脂材料が射出され、摩擦部材30xがアウトサート成形される。これにより、キー形状のゲートとなるので、図10に示す実施形態に比し、断面係数が向上し、抜け荷重発生時の剪断応力が強化される。
1 ステアリングシャフト
1a アッパシャフト
1b ロアシャフト
10 アッパチューブ(第1筒状部材)
20 ロアチューブ(第2筒状部材)
11 外径段部
12 小径部
13 大径部
14 縮径部
21 内径段部
30,30x 摩擦部材

Claims (5)

  1. 車両のステアリングシャフトを収容し軸を中心に回転可能に支持する第1筒状部材と、該第1筒状部材に対して車両前方側に配置され、当該第1筒状部材を収容し常時は当該第1筒状部材を所定位置に保持する第2筒状部材と、前記ステアリングシャフトに対し所定値以上の荷重が印加されたときには前記第2筒状部材に対する前記第1筒状部材の軸方向相対移動を許容するように構成されたエネルギー吸収ステアリングコラムにおいて、前記第1筒状部材が、車両後方の開口端から所定距離離隔した位置に外径段部を有し、該外径段部から車両後方に向かって相対的に小径に形成した小径部と、該小径部に対し前記外径段部を介して隣接し、車両前方に向かって相対的に大径に形成した大径部を有すると共に、前記第2筒状部材が、車両後方の開口端部に前記第1筒状部材の大径部の外径より小の内周面の内径段部を有し、該内径段部に前記第1筒状部材の大径部が圧入されて成り、前記第1筒状部材の大径部より小の外径となるように前記第1筒状部材の小径部に巻装され、前記第1筒状部材の小径部に係止される摩擦部材を備え、前記第1筒状部材の前記第2筒状部材に対する相対的な移動時には、前記第1筒状部材の大径部が前記第2筒状部材の内径段部から離脱した後に、前記摩擦部材の外周面が前記第2筒状部材の内径段部の内周面に当接するように配置したことを特徴とするエネルギー吸収ステアリングコラム。
  2. 前記摩擦部材の車両前方側端部の外周面が、前記第1筒状部材の外径段部側を最小径とするテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のエネルギー吸収ステアリングコラム。
  3. 前記第2筒状部材の内径段部における車両後方側端部の内周面が、前記摩擦部材に当接する側の端面を最大径とするテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項2記載のエネルギー吸収ステアリングコラム。
  4. 前記第1筒状部材が、前記外径段部を含み軸方向に延在する縮径部を有し、前記摩擦部材が前記第1筒状部材の小径部に巻装された後、前記摩擦部材を前記縮径部に係止する係止具を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のエネルギー吸収ステアリングコラム。
  5. 前記第1筒状部材が、前記外径段部を含み軸方向に延在する縮径部を有し、該縮径部に形成した孔を介して樹脂材料を射出し、前記摩擦部材をアウトサート成形して成ることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のエネルギー吸収ステアリングコラム。
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