JP2013195499A - 光学フィルムロール及び光学フィルムロールの製造方法 - Google Patents

光学フィルムロール及び光学フィルムロールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】巻き姿が良好な光学フィルムロールを提供する。
【解決手段】脂環式構造含有重合体を含む光学フィルムと、光学フィルムから剥離可能な保護フィルムとを貼り合わせた複層フィルムをロール状に巻回してなる光学フィルムロールであって、保護フィルムの光学フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaが0.2μm以上1.4μm以下であり、光学フィルムの幅方向の平均膜厚h、幅方向の中央における膜厚h、幅方向の両端部における膜厚he1及びhe2、任意の幅位置wにおける膜厚h、並びに幅位置w±200mmの範囲における幅方向の平均膜厚をhw±200が、所定の関係を満たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学フィルムロール及び光学フィルムロールの製造方法に関する。
液晶表示装置には、例えば位相差フィルム、偏光板保護フィルム等の光学フィルムが設けられる。これらの光学フィルムは、例えば保管及び運搬の際に、フィルム表面の傷防止及びハンドリングの補助のため、保護フィルムと貼り合せられた複層フィルムとされることがある。また、光学フィルムと保護フィルムとを貼り合わせた複層フィルムは、ロール状に巻回した光学フィルムロールの状態で出荷されることが一般的である。
近年の液晶表示装置の大型化、薄型化、高コントラスト化及び低価格化に伴い、光学フィルムの幅広化、薄膜化、及び欠陥レベルの低下が進んでいる。さらに、これに伴って、光学フィルムと保護フィルムとを貼り合わせた複層フィルムを巻回した光学フィルムロールにおいて、シワの発生並びにゲージバンドの悪化が無く、良好な巻き姿を保つことが課題となっている。ここで、「ゲージバンド」とは、光学フィルムロールの表面に形成される、周方向に延在する幅方向の凹凸のことをいう。また、光学フィルムロールの巻き姿とは、光学フィルムロールの外観のことをいう。光学フィルムロールの巻き姿は、複層フィルムを巻回し終わって得られた光学フィルムロールだけでなく、複層フィルムを巻回している途中の光学フィルムロールにおいても良好に保つことが好ましい。
前記の光学フィルムロールの巻き姿には、複層フィルムを巻回する時の空気の巻き込み量が関与していることが分かっている。そこで、高速で複層フィルムを巻回する時には、巻き取りロール及び接圧ローラを備える巻取り装置を用いて、接圧ローラで押圧して複層フィルムに面圧を付与しながら巻回する方法(以下、適宜「タッチ巻き法」ということがある。)が一般に採用されている。この方法によれば、薄い複層フィルムを高速で巻回する際に、空気の巻き込み量を容易に抑制できる。
タッチ巻き法については、光学フィルムロールの巻き姿を良好にする観点から、特許文献1〜特許文献3のような技術が提案されている。
特開平05−310346号公報 特開平11−059985号公報 特開2011−112945号公報
光学フィルムには、平滑であるため滑り性が低いものがある。また、光学フィルムには、弾性率が低いものもある。このような光学フィルムを備える複層フィルムは、変形を生じやすい。また、一般に、幅が広く膜厚が薄い光学フィルムを備えた複層フィルムは、搬送中にうねりを生じやすい。そのため、タッチ巻き法によっても巻回時の空気の巻き込み量を制御し難い。このような光学フィルムとしては、例えば、ノルボルネン系樹脂フィルム等のような、脂環式構造含有重合体を含む光学フィルムが挙げられる。したがって、脂環式構造含有重合体を含む光学フィルムにおいては、従来の技術では、シワ及びゲージバンドを安定して防止することが難しく、光学フィルムロールの巻き姿を良好に保つことが困難であった。
前記のようなシワ又はゲージバンドが生じると、光学フィルムの形状が変形し、光学欠陥となる可能性がある。また、現実の商取引においては、例え性能上の損失が無くても、巻き姿の良好でないことを理由として製品価値を低く評価されることがある。このため、脂環式構造含有重合体を含む光学フィルムを備えた光学フィルムロールにおいては、シワ及びゲージバンドを抑制して、巻き姿を良好に保つ技術が求められている。
本発明は前記の課題に鑑みて創案されたもので、巻き姿が良好な光学フィルムロールを提供することを目的とする。
本発明者は上述した課題を解決するべく鋭意検討した結果、脂環式構造含有重合体を含む光学フィルムと保護フィルムとを貼り合わせた複層フィルムを巻回した光学フィルムロールにおいて、保護フィルムの光学フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaを所定範囲に収め、さらに、光学フィルムの幅方向の平均膜厚h、幅方向の中央における膜厚h、幅方向の両端部における膜厚he1及びhe2、任意の幅位置wにおける膜厚をh、並びに幅位置w±200mmの範囲における幅方向の平均膜厚hw±200が所定の関係を満たすことにより、光学フィルムロールの巻き姿を良好にできることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔5〕の通りである。
〔1〕 脂環式構造含有重合体を含む光学フィルムと、前記光学フィルムから剥離可能な保護フィルムとを貼り合わせた複層フィルムをロール状に巻回してなる光学フィルムロールであって、
前記保護フィルムの前記光学フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaが、0.2μm以上1.4μm以下であり、
前記光学フィルムが、その幅方向の平均膜厚をh、幅方向の中央における膜厚をh、幅方向の両端部における膜厚をそれぞれhe1及びhe2、任意の幅位置wにおける膜厚をh(ただし、wは前記光学フィルムの幅方向において、いずれか近い側の端部からの距離を表し、かつw>200mmである。)、幅位置w±200mmの範囲における幅方向の平均膜厚をhw±200としたときに、下記式(1)〜(3)の関係を満たす、光学フィルムロール。
0.5≦(h−he1)/h×100≦3.0 (1)
0.5≦(h−he2)/h×100≦3.0 (2)
(h−hw±200)/h×100≦2.0 (3)
〔2〕 前記複層フィルムの幅が1,500mm以上である、〔1〕に記載の光学フィルムロール。
〔3〕 前記光学フィルムの前記保護フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaが、0.001μm以上0.05μm以下である、〔1〕又は〔2〕に記載の光学フィルムロール。
〔4〕 脂環式構造含有重合体を含む樹脂を溶融押し出しして光学フィルムを得る工程、
前記光学フィルムから剥離可能な保護フィルムを前記光学フィルムと貼り合わせて複層フィルムを得る工程、及び
前記複層フィルムをロール状に巻回する工程、を含む光学フィルムロールの製造方法であって、
前記保護フィルムの前記光学フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaが、0.2μm以上1.4μm以下であり、
前記光学フィルムが、その幅方向の平均膜厚をh、幅方向の中央における膜厚をh、幅方向の両端部における膜厚をそれぞれhe1及びhe2、任意の幅位置wにおける膜厚をh(ただし、wは前記光学フィルムの幅方向において、いずれか近い側の端部からの距離を表し、かつw>200mmである。)、幅位置w±200mmの範囲における幅方向の平均膜厚をhw±200としたときに、下記式(1)〜(3)の関係を満たす、光学フィルムロールの製造方法。
0.5≦(h−he1)/h×100≦3.0 (1)
0.5≦(h−he2)/h×100≦3.0 (2)
(h−hw±200)/h×100≦2.0 (3)
〔5〕 前記巻回する工程において、巻き取りロール及び接圧ローラを備える巻取り装置を用い、前記接圧ローラで押圧して前記複層フィルムに面圧を付与しながら、前記巻き取りロールに前記複層フィルムを巻き取り、
前記保護フィルムの前記光学フィルムとは反対側の面の算術平均粗さをRa(μm)としたときに、前記接圧ローラの圧力P(N/m)が下記式(4)を満たす、〔4〕に記載の製造方法。
50×Ra+75≦P≦23×Ra+160 (4)
本発明によれば、巻き姿が良好な光学フィルムロール、並びにその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る光学フィルムロールを模式的に示す図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る複層フィルムの断面を模式的に示す図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る光学フィルムを模式的に示す斜視図である。 図4は、複層フィルムを巻回して、光学フィルムロールを得る様子を模式的に示す図である。 図5は、実施例及び比較例におけるフィルムの膜厚の測定方法を説明する図である。 図6は、実施例1における光学フィルムロールの製造装置を模式的に示す図である。
以下、実施形態及び例示物を示して本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態及び例示物に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施してもよい。
[1.概要]
図1は、本発明の一実施形態に係る光学フィルムロールを模式的に示す図である。また、図2は、本発明の一実施形態に係る複層フィルムの断面を模式的に示す図である。
図1に示すように、光学フィルムロール100は、複層フィルム10をロール状に巻回してなるロールである。また、複層フィルム10は、脂環式構造含有重合体を含む光学フィルム20と、光学フィルム20から剥離可能な保護フィルム30とを貼り合わせたフィルムである。
前記の光学フィルムロール100は、脂環式構造含有重合体を含む樹脂を成形して光学フィルム20を得る工程、光学フィルム20から剥離可能な保護フィルム30を光学フィルム20と貼り合わせて複層フィルム10を得る工程、及び、複層フィルム10をロール状に巻回する工程、を含む製造方法によって製造しうる。
一般に、フィルムを巻回してフィルムロールを製造する場合、フィルムの巻回時及び巻回後におけるシワ及びゲージバンドの発生には、巻回時の空気の巻き込み量が関係している。
例えば、シワの発生は、巻回時に空気を巻き込みすぎることが原因の一つとなる。フィルムの巻回中、巻き込んだ空気が多いと、巻き重なったフィルム間に形成される空気層によってフィルムが変形しやすいため、シワが発生しやすい。
また、例えば、ゲージバンドの発生は、巻回時に空気を巻き込み足りないことが原因の一つとなる。通常、フィルムは幅方向における膜厚が必ずしも一定ではなく、不均一となっている。このようなフィルムは、そのフィルムの巻回時に空気をある程度巻き込むことによって、幅方向における膜厚の不均一さを吸収し、凹凸を発生させないようにしている。しかし、空気の巻き込み量が足りないと、巻き重なったフィルム間の空気層の厚みが薄くなり、幅方向における膜厚の不均一さを吸収しきれずに、ゲージバンドを発生させることがある。
これに対し、本実施形態の光学フィルムロール100は、前記の空気の巻き込み量を適切に制御しうる構成を有するため、シワ及びゲージバンドの発生を抑制して、良好な巻き姿を実現することが可能である。
[2.光学フィルムを得る工程]
光学フィルムロール100の製造方法では、まず、脂環式構造含有重合体を含む樹脂を成形して、光学フィルム20を製造する。通常、脂環式構造含有重合体を含むフィルムはすべり性が低いので、他のフィルムとの貼り合わせ時及びフィルム巻回時に容易に応力集中を生じる傾向がある。また、脂環式構造含有重合体を含むフィルムは、弾性率が低いために、応力が緩和し難い。このため、光学フィルム20は、容易に変形等を生じる傾向がある。しかし、本実施形態に係る光学フィルムロール100では、このように変形等を生じ易い光学フィルム20であっても、シワ及びゲージバンドの発生を抑制できるので、良好な巻き姿を実現できる。
脂環式構造含有重合体とは、主鎖及び側鎖の一方又は両方に脂環式構造を有する重合体である。中でも、機械的強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有する重合体が好ましい。
脂環式構造としては、例えば、飽和環状炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素(シクロアルケン、シクロアルキン)構造などを挙げることができる。中でも、機械的強度および耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造及びシクロアルケン構造が好ましく、シクロアルカン構造が特に好ましい。
脂環式構造を構成する炭素原子数は、一つの脂環式構造あたり、好ましくは4個以上、より好ましくは5個以上であり、好ましくは30個以下、より好ましくは20個以下、特に好ましくは15個以下の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性及び成形性が高度にバランスされ、好適である。
脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、光学フィルム20の用途に応じて適宜選択してもよく、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する繰り返し単位の割合を前記範囲の下限値以上にすることにより、光学フィルム20の耐熱性を向上させることができる。ここで、脂環式構造含有重合体中における脂環式構造を有する繰り返し単位以外の繰り返し単位は、光学フィルム20の使用目的に応じて適宜選択される。
脂環式構造含有重合体の具体例としては、(1)ノルボルネン環構造を有する単量体(以下、「ノルボルネン系単量体」という。)の開環重合体及びノルボルネン系単量体とこれと開環共重合可能なその他の単量体との開環共重合体、並びにこれらの水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体及びノルボルネン系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との付加共重合体などのノルボルネン系重合体;(2)単環の環状オレフィンの重合体及びその水素添加物;(3)環状共役ジエンの重合体及びその水素添加物;(4)ビニル脂環式炭化水素単量体の重合体及びビニル脂環式炭化水素単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との共重合体、並びにこれらの水素添加物、ビニル芳香族単量体の重合体の芳香環の水素添加物及びビニル芳香族単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との共重合体の芳香環の水素添加物などのビニル脂環式炭化水素系重合体;などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性及び機械的強度等の観点から、ノルボルネン系重合体及びビニル脂環式炭化水素系重合体が好ましく、ノルボルネン系単量体の開環重合体水素添加物、ノルボルネン系単量体とこれと開環共重合可能なその他の単量体との開環共重合体水素添加物、ビニル芳香族系単量体の重合体の芳香環の水素添加物及びビニル芳香族単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との共重合体の芳香環の水素添加物がさらに好ましい。
また、脂環式構造含有重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
さらに、脂環式構造含有重合体を含む樹脂は、本発明の効果を著しく損なわない限り、脂環式構造含有重合体以外の成分を含んでいてもよい。脂環式構造含有重合体以外の成分の例を挙げると、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、塩素捕捉剤、難燃剤、結晶化核剤、強化剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、離型剤、顔料、有機又は無機の充填剤、中和剤、滑剤、分解剤、金属不活性化剤、汚染防止剤、および抗菌剤、ならびに脂環式構造含有重合体以外の重合体、熱可塑性エラストマーなどの公知の添加剤などが挙げられる。なお、これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。ただし、脂環式構造含有重合体以外の成分の量は本発明の効果を損なわない範囲であり、脂環式構造含有重合体100重量部に対して、通常50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。なお、下限はゼロである。
前記の脂環式構造含有重合体を含む樹脂を成形して、光学フィルム20を得る。樹脂の成形方法に特に制限は無く、例えば、溶融成形法、溶液流延法のいずれを用いてもよい。溶融成形法としては、例えば、溶融押し出しにより成形する押出成形法、並びに、プレス成形法、インフレーション成形法、射出成形法、ブロー成形法、及び延伸成形法などが挙げられる。これらの方法の中でも、機械強度及び表面精度に優れたフィルムを得るために、押出成形法、インフレーション成形法及びプレス成形法が好ましい。その中でも特に、位相差の発現をより確実に抑制しながらも効率よく簡単に光学フィルム20を製造できる観点から、押出成形法が特に好ましい。
また、樹脂を成形してフィルムを得た後で、必要に応じてそのフィルムを延伸し、光学フィルム20として延伸フィルムを製造してもよい。
図3は、本発明の一実施形態に係る光学フィルム20を模式的に示す斜視図である。また、図3において、方向Xは光学フィルム20の長尺方向を表し、方向Yは光学フィルム20の幅方向を表し、方向Zは光学フィルム20の厚み方向を表す。
本実施形態において得られた光学フィルム20は、図3に示すように、下記の式(1)〜式(3)を満たす。
0.5≦(h−he1)/h×100≦3.0 (1)
0.5≦(h−he2)/h×100≦3.0 (2)
(h−hw±200)/h×100≦2.0 (3)
前記の式(1)〜式(3)において、hは、光学フィルム20の幅方向Yの平均膜厚を表す。
前記の式(1)〜式(3)において、hは、光学フィルム20の幅方向Yの中央における膜厚を表す。
前記の式(1)〜式(3)において、he1及びhe2は、それぞれ、光学フィルム20の幅方向Yの両端部における膜厚を表す。
前記の式(1)〜式(3)において、hは、任意の幅位置wにおける光学フィルム20の膜厚を表す。また、wは、光学フィルム20の幅方向Yにおいて、いずれか近い側の端部からの距離を表す。ただし、W>200mmである。よって、幅位置wとは、光学フィルム20の幅方向Yにおける位置であって、幅方向Yにおいていずれか近い側の端部からの距離がwである位置を表す。
前記の式(1)〜式(3)において、hw±200は、幅位置w±200mmの範囲における幅方向の平均膜厚を表す。ここで、幅位置W±200mmの範囲とは、光学フィルム20の幅方向Yにおける範囲であって、幅方向Yにおいていずれか近い側の端部からの距離がw−200mmからw+200mmまでの範囲を表す。
式(1)及び(2)は、光学フィルム20の幅方向Yにおける膜厚プロファイルにおいて、中央部の膜厚hが両端部の膜厚he1及びhe2に比べてやや厚くなっていることを表す。すなわち、光学フィルム20が、幅方向Yにおいてやや凸型になっていることを表す。この際、中央部の膜厚hと両端部の膜厚he1及びhe2との差は、全幅の平均膜厚hと比較として、好ましくは0.5%以上、より好ましくは1.0%以上であり、好ましくは3.0%以下、より好ましくは2.0%以下である。
一般にフィルムを巻回する際、得られるフィルムロールの軸方向の中央部には、巻回の時に巻き込んだ空気が抜けにくく溜まり易く、このため、フィルムロールにシワが発生しやすい。この傾向は、特に幅広のフィルムを巻回したフィルムロールにおいて顕著である。これに対し、(h−he1)/h×100及び(h−he2)/h×100を前記式(1)及び式(2)の下限値以上にすることにより、光学フィルム20の幅方向Yの中央部を両端部に比べて厚くすれば、中央部において巻き込んだ空気を留まり難くして、シワを防止することができる。ただし、中央部の膜厚が両端部に比べて過度に厚いと、巻回時に接圧ローラの圧力が複層フィルムの中央部に過度に集中し、適切な量の空気を複層フィルム間に巻き込めない可能性があるので、ゲージバンドが生じやすくなる可能性がある。そのため、前記式(1)及び式(2)において(h−he1)/h×100及び(h−he2)/h×100には上限値が設定される。
また、式(3)は、光学フィルム20の幅方向Yにおける膜厚の変動を、ある程度以下に抑制することを意味している。式(3)について更に詳しく説明すると、光学フィルム20の任意の幅位置wにおける膜厚hと幅位置w±200mmの範囲における平均膜厚hw±200との差は、全幅の平均膜厚hと比較して、通常2.0%以下、好ましくは1.5%以下、より好ましくは1%以下である。これを超えるような急峻な変化のある膜厚プロファイルを有するフィルムは、巻回の際に巻き込まれる空気によってもその急峻な膜厚変化を吸収しきれず、ゲージバンドが生じやすくなる可能性がある。
ここで、光学フィルム20の両端部からの距離が200mm未満の領域においては、式(3)を満たす必要は無い。式(1)及び式(2)を満たしていれば、光学フィルム20の両端部からの距離が200mm未満の領域において、巻回の時に巻き込んだ空気が端部から良好に排出される。また、式(1)及び式(2)を満たしていれば、光学フィルム20の両端部からの距離が200mm未満の領域においては、接圧ローラによる圧力が弱くなる。このため、光学フィルム20の両端部からの距離が200mm未満の領域において式(3)を満たさなくても、シワ及びゲージバンドが発生し難い。
光学フィルム20が前記のように式(1)〜式(3)を満たすための手段に制限は無い。例えば、溶融押し出しによって光学フィルム20を製造する場合には、樹脂を押し出すダイのリップ間隙の大きさ(開口幅)を適切に調整してもよい。
例えば、押出樹脂温度は、樹脂のガラス転移温度Tgより、通常、+80℃〜+180℃高い温度である。リップ部の間隙の調整は、チョークバーとチョークバー調節ボルトによって行うことができる。チョークバー調節ボルトを右回転または左回転させることでチョークバーが溶融樹脂の流路を狭めまたは広めることができる。さらにヒートスリーブの温度を調整し、ヒートスリーブの熱による膨張または収縮を利用してリップ部の間隔の微調整を行うことが好ましい。ヒートスリーブの温度調整は、公知のプロセス制御、例えばPID制御によって行うことができる。
光学フィルムの好適な製法においては、成形されたフィルムの厚みのアベレージプロファイルを一定の時間間隔(制御周期)で求め、そのアベレージプロファイルに応じて、PID制御によって、ヒートスリーブの温度を上げ下げする。制御周期は、通常3分〜30分、好ましくは5分〜15分である。PID制御における各ゲイン値は、ヒートスリーブの温度調整が安定する範囲であれば特に制限されない。
光学フィルム20は、通常、長尺のフィルムである。ここで、長尺とは、フィルムの幅に対して、少なくとも200倍程度以上の長さを有するものをいい、好ましくは300倍若しくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻き取られて保管又は運搬される程度の長さを有するものをいう。
光学フィルム20の平均膜厚は、通常10μm以上、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは60μm以下である。
図2に示すように、光学フィルム20の保護フィルム30と貼り合せる面20Dとは反対側の面(即ち、複層フィルム10において光学フィルム20の保護フィルム30とは反対側の面)20Uの算術平均粗さRaは、好ましくは0.05μm以下、より好ましくは0.03μm以下、更に好ましくは0.01μm以下であり、通常0.001μm以上である。これにより、シワおよびゲージバンドの防止と良好な光学特性を両立することができる。ここで、算術平均粗さRaは、JIS B0601−1994に規定された表面粗さを表す指標である。
また、光学フィルム20の保護フィルム30と貼り合せる面20Dの算術平均粗さRaは、通常、光学フィルム20の保護フィルム30と貼り合せる面20Dとは反対側の面20Uの算術平均粗さRaと同様になるが、異なっていてもよい。
光学フィルム20は、通常、高い透明性を有する。具体的には、光学フィルム20の全光線透過率は、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。なお、上限は理想的には100%である。ここで、全光線透過率は、JIS K7361−1997に準拠して測定しうる。
また、光学フィルム20は、用途にもよるが、通常はヘイズが小さい。具体的には、光学フィルム20のヘイズは、通常10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下である。なお、下限値は理想的にはゼロであるが、通常は0.1%以上である。ここで、ヘイズは、JIS K7361−1997に準拠して測定しうる。
[3.光学フィルムと保護フィルムとを貼り合せる工程]
光学フィルム20を得た後で、その光学フィルム20と保護フィルム30とを貼り合せて、複層フィルム10を得る。
[3.1.保護フィルム]
保護フィルム30は、光学フィルム20との貼り合せ及び剥離が可能なフィルムである。保護フィルム30を光学フィルム20に貼り合せることにより、光学フィルム20の表面が傷付くのを防止したり、ハンドリング性を向上させたりすることができる。
図2に示すように、保護フィルム30の光学フィルム20と貼り合せる面30Uとは反対側の面30Dの算術平均粗さRaは、通常0.2μm以上、好ましくは0.3μm以上、より好ましくは0.5μm以上であり、通常1.4μm以下、好ましくは1.0μm以下、より好ましくは0.8μm以下である。通常、保護フィルム30の光学フィルム20に貼り合せる面30Uは粘着面となっている。このため、通常は、保護フィルム30の粘着面ではない面30Dの算術平均粗さRaが、前記の範囲に収まるようにする。
本発明者の検討によれば、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの算術平均粗さRaは、光学フィルムロール100のシワ及びゲージバンドの発生に対して、大きく関係していると考えられる。複層フィルム10を光学フィルムロール100として巻回する際、複層フィルム10が巻き重なることにより、複層フィルム10の光学フィルム側の面20Uと保護フィルム側の面30Dとが接する。この際、複層フィルム10の保護フィルム側の面30Dの表面粗さ(即ち、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの表面粗さ)は、複層フィルム間の空気の巻き込み量及び排出量に、大きく影響を及ぼす。
具体的には、複層フィルム10の光学フィルム20とは反対側の面30Dの表面が粗くなれば、巻回の時の複層フィルム間の空気の巻き込み量は多くなり、変形してシワが発生しやすくなる。さらに、複層フィルム10の光学フィルム20とは反対側の面30Dの表面粗さが粗いと、空気の通路が大きくなって、巻き込んだ空気が抜け易くなる。そうすると、複層フィルム10同士の間から空気が抜けることにより空気層の厚みが変化したとき、その厚みの変化に追従して複層フィルムが変形するので、光学フィルムロールにシワが発生しやすい。そこで、本実施形態では、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの算術平均粗さRaを前記範囲の上限値以下にすることにより、シワを防止している。
一方、複層フィルムの光学フィルム20とは反対側の面30Dの表面が平滑になれば、巻き取り時の複層フィルム10の間の空気の巻き込み量は少なくなり、ゲージバンドが発生しやすい。そこで、本実施形態では、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの算術平均粗さRaを前記範囲の下限値以上にすることにより、ゲージバンドを防止している。
保護フィルムの組成及び層構成は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。例えば、保護フィルムは、1層のみを備える単層構造のフィルムであってもよく、2層以上の層を備える複層構造のフィルムであってもよい。また、保護フィルムの膜厚は任意であり、通常10μm以上、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上、また、通常80μm以下、好ましくは60μm以下、より好ましくは40μm以下としてもよい。
中でも、保護フィルム30は、ポリオレフィン系重合体を含むことが好ましい。保護フィルム30が単層構造のフィルムであれば、当該層がポリオレフィン系重合体を含むことが好ましい。また、保護フィルム30が複層構造のフィルムであれば、少なくとも一層がポリオレフィン系重合体を含むことが好ましい。ポリオレフィン系重合体を用いることにより、共押出しによる成形が可能となり、生産性に優れる。
保護フィルム30は、通常は2層以上の層を備える複層構造のフィルムである。保護フィルム30の好適な例を挙げると、粘着層及び背面層を備えるフィルム;粘着層、中間層及び背面層をこの順で備えるフィルム;などが挙げられる。この場合、粘着層の表面が、保護フィルム30の粘着面を形成する。
以下、保護フィルムの好適な例について説明する。
・粘着層
粘着層は保護フィルム30の光学フィルム側の表面に位置し、光学フィルム20に粘着しうる層である。粘着層は粘着剤を含んで形成され、粘着剤による粘着力によって保護フィルム30が光学フィルム20に対して固定されうるようになっている。
粘着剤としては、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などを挙げることができる。なお、粘着剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
粘着剤の中でも、一般式A−B−Aもしくは一般式A−Bで表されるブロック共重合体(但し、これらの式中、Aはスチレン系重合体ブロックを表し、Bはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロック、及びこれらを水素添加して得られるオレフィン重合体ブロックからなる群より選ばれる重合体ブロックを表す。)を含有するゴム系粘着剤;アクリル系粘着剤が好ましい。
前記の一般式A−B−Aもしくは一般式A−Bで表されるブロック共重合体において、スチレン系重合体ブロックAは、重量平均分子量が12,000以上100,000以下、ガラス転移温度が20℃以上のものが好ましい。また、ブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロック、及びこれらを水素添加して得られるオレフィン重合体ブロックからなる群より選ばれる重合体ブロックBは、重量平均分子量が10,000以上300,000以下、ガラス転移温度が−20℃以下のものが好ましい。さらに、上記A成分とB成分の重量比(A成分/B成分)が、好ましくは5/95以上、より好ましくは10/90以上であり、好ましくは50/50以下、より好ましくは30/70以下である。
上記一般式A−B−Aで表されるブロック共重合体の例としては、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体、およびそれらの水素添加体を挙げることができ、一般式A−Bで表されるブロック共重合体の例としては、スチレン−エチレン/プロピレン共重合体、スチレン−エチレン/ブチレン共重合体およびそれらの水素添加体を挙げることができる。
アクリル系粘着剤の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ビニルアセテート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;等の単独重合体もしくは共重合体などを挙げることができる。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートのことを意味し、(メタ)アクリルとはアクリル及びメタクリルのことを意味する。
アクリル系粘着剤には、好ましくは官能基を有するアクリル系単量体が共重合されて用いられる。官能基を有するアクリル系単量体の例としては、マレイン酸、フマル酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和酸類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、無水マレイン酸などを挙げることができる。なお、官能基を有するアクリル系単量体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
アクリル系粘着剤には、必要に応じて架橋剤を含ませてもよい。前記の架橋剤は、共重合体に存在する官能基と熱架橋反応し、最終的には三次元網状構造を有する粘着層とするための化合物である。架橋剤を含ませることにより、保護フィルム30において粘着層と接する他の層(中間層、背面層等)との密着性、保護フィルム30の強靱性、耐溶剤性、耐水性等を向上させることができる。架橋剤としては、例えば、イソシアネート系化合物、メラミン系化合物、尿素系化合物、エポキシ系化合物、アミノ系化合物、アミド系化合物、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物、シランカップリング剤等、また、それらの変性体を適宜使用してもよい。なお、架橋剤は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
粘着層の架橋性及び強靱性等の観点から、架橋剤としては、イソシアネート系化合物およびその変性体を使用することが好ましい。イソシアネート系化合物とは、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物であり、芳香族系と脂肪族系の化合物に大別される。芳香族系のイソシアネート系化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート等が挙げられる。また、脂肪族系のイソシアネート系化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。さらに、これらのイソシアネート系化合物の変性体としては、例えば、イソシアネート系化合物のビゥレット体、イソシアヌレート体、トリメチロールプロパンアダクト体等が挙げられる。
架橋剤を使用する場合、架橋反応を促進させるために、例えば、ジブチルスズラウレート等の架橋触媒を、粘着剤に含ませるようにしてもよい。
粘着層には、必要に応じて、粘着付与性重合体を含ませてもよい。粘着付与性重合体としては、例えば、芳香族炭化水素重合体、脂肪族炭化水素重合体、テルペン重合体、テルペンフェノール重合体、芳香族炭化水素変性テルペン重合体、クロマン・インデン重合体、スチレン系重合体、ロジン系重合体、フェノール系重合体、キシレン重合体等が挙げられ、中でも低密度ポリエチレン等の脂肪族炭化水素重合体が好ましい。ただし、具体的な粘着付与性重合体の種類は、他の重合体との相溶性、樹脂の融点、および粘着層の粘着力の点から、適宜選択される。また、粘着付与性重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
粘着付与性重合体の量としては、例えば前記のブロック共重合体100重量部に対しては、好ましくは5重量部以上であり、好ましくは200重量部以下、より好ましくは100重量部以下である。粘着付与性重合体の量を前記範囲の下限値以上とすることにより光学フィルム20と貼り合わせた場合に保護フィルム30が浮いたり剥がれたりしないようにできる。また、上限値以下とすることにより、保護フィルム30の繰り出し張力を抑制して、光学フィルム20との貼り合わせの際のしわ及び傷を防止したり、粘着付与性重合体のブリードアウトを防いで粘着層の粘着力を高く維持したりできる。
粘着層には、必要に応じて、例えば軟化剤、老化防止剤、充填剤、着色剤(染料または顔料など)などの添加剤を含ませてもよい。なお、添加剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
軟化剤としては、例えば、プロセスオイル、液状ゴム、可塑剤などが挙げられる。
充填剤としては、例えば、硫酸バリウム、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、シリカ、および酸化チタンなどが挙げられる。
粘着層の粘着力は、保護フィルム30において粘着層と接する他の層(中間層、背面層等)に対して、0.4N/cm以上が好ましく、0.6N/cm以上がより好ましく、6N/cm以下が好ましく、4N/cm以下がより好ましい。粘着力を前記範囲の下限値以上にすることにより、光学フィルム20に保護フィルム30を貼り合わせた際に保護フィルム30の浮き及び剥がれを防止できる。また、上限値以下にすることにより、保護フィルム30の繰り出し張力を抑制して、光学フィルム20との貼り合わせの際のしわ及び傷を防止できる。
粘着層の膜厚は、通常1.0μm以上、好ましくは2.0μm以上であり、通常50μm以下、好ましくは30μm以下である。粘着層の膜厚を前記範囲の下限値以上にすることにより、粘着力を高くして、光学フィルム20に保護フィルム30を貼り合わせた際に保護フィルム30の浮き及び剥がれを防止できる。また、上限値以下にすることにより、粘着力が過度に高くなることを防止して、保護フィルム30の繰り出し張力を抑制できるので、光学フィルム20との貼り合わせの際のしわ及び傷を防止できる。また、保護フィルム30のコシが強くなりすぎることを防止できるので、保護フィルム30のハンドリング性を良好にできる。
・背面層
背面層は、粘着層に対して光学フィルム20とは反対側に位置し、通常は保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の表面に位置する層である。この背面層は、通常、光学フィルム20とは粘着しない。背面層を備える保護フィルム30においては、通常、この背面層の露出面の算術平均粗さRaが、保護フィルム30の粘着面30Uとは反対側の面30Dの算術平均粗さRaになる。
通常、背面層は樹脂により形成される。背面層を形成する樹脂に含まれる重合体は、単独重合体でもよく、共重合体でもよい。好適な例を挙げると、ポリオレフィン系重合体が挙げられる。
ポリオレフィン系重合体は、鎖状オレフィンの単独重合体もしくは共重合体、または、鎖状オレフィンと当該鎖状オレフィンに共重合可能な単量体との共重合体である。その例を挙げると、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−メチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−n−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。ここで、ポリエチレンとしては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどが挙げられる。また、エチレン−プロピレン共重合体としては、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体などが挙げられる。さらに、α−オレフィンとしては、例えば、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、ペンテン−1、ヘプテン−1等が挙げられる。
上述したポリオレフィン系重合体の中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体からなる群より選ばれる重合体が好ましく、エチレン−プロピレン共重合体およびプロピレン−αオレフィン共重合体(以下、これらをまとめて「プロピレン系共重合体」ということがある。)がより好ましく、エチレン−プロピレン共重合体が特に好ましい。
上述した重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。中でも、エチレン−プロピレン共重合体等のプロピレン系共重合体と、低密度ポリエチレンとを組み合わせて用いることが好ましい。この際、プロピレン系共重合体60重量%〜90重量%と、低密度ポリエチレン40重量%〜10重量%とを組み合わせることが特に好ましい。エチレン含有量が多くなる程、エチレン−プロピレン共重合体の融点を低下させることができる。このため、共押出の容易さ、及び、低温押出を可能にする観点から、コモノマであるエチレン含有量としては3モル%〜7モル%の範囲が好ましい。なお、背面層に耐熱性を付加したい場合は、エチレン含有量を少なくし、所望の耐熱性を得られるよう適宜選定してもよい。
プロピレン系共重合体の230℃におけるメルトフローレート(以下、適宜「MFR」ということがある。)は5g/10分〜40g/10分の範囲が好ましい。特に、MFRが20g/10分〜40g/10分の範囲のものは、低温押出が可能であり、低密度ポリエチレンと組み合わせることで背面層の表面を粗面化し易いことから、より好ましい。
また、背面層を構成する低密度ポリエチレンは、190℃におけるMFRが0.5g/10分〜5g/10分であることが好ましい。
さらに、低密度ポリエチレンは、密度が0.910g/cm〜0.929g/cmであることが好ましい。低密度ポリエチレンの密度をこの範囲の下限値以上にすることで、背面層の表面の表面粗さを適切な範囲に調整しやすい。また、上限値以下にすることで、搬送に用いるロール(例えば、金属ロール、ゴムロール等)との擦過による保護フィルム30からの樹脂の脱離を防止して、白粉発生を抑制できる。
背面層に含まれる重合体(例えば、プロピレン系共重合体及び低密度ポリエチレン)は、粘着層に含まれる重合体と異なるものであってもよいが、同一の重合体を用いることが好ましい。
背面層を形成する樹脂には、本発明の効果を著しく損なわない限り、例えば、タルク、ステアリン酸アミド、ステアリン酸カルシウム等の充填剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止剤、核剤などの添加剤を含ませてもよい。なお、添加剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
背面層の厚さは、粘着層の厚さとの比(粘着層/背面層)で、通常1/40以上、好ましくは1/20以上であり、通常1/1以下、好ましくは1/2以下である。これにより、背面層の厚さが粘着層に比較して過度に薄くなることを防止できるので、成膜性を改善して、フィッシュアイを防止することができる。また、背面層の厚さが粘着層に比較して過度に厚くなることを防止できるので、保護フィルム30の繰り出し張力を抑制でき、光学フィルム20との貼り合わせの際のしわ及び傷を防止できる。
・中間層
粘着層と背面層との間には、必要に応じて中間層を設けてもよい。中間層は通常は樹脂により形成されるが、中でも、ポリオレフィン系重合体を含む樹脂によって形成することが好ましい。
中間層に含まれるポリオレフィン系重合体としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体(ランダム共重合体及び/又はブロック共重合体)、α−オレフィン−プロピレン共重合体、エチレン−エチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−メチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−n−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。なお、ポリオレフィン系重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。ただし、中間層に含まれるポリオレフィン系重合体は、前記粘着層及び背面層に含まれる重合体とは異なる種類のポリオレフィン系重合体であることが好ましい。
中間層には、必要に応じて、粘着層を形成する材料、及び、背面層を形成する材料を含ませてもよい。通常、共押出成形法で保護フィルム30を製造する場合、端部の膜厚が不均一な部分はスリット工程等でスリットされ、除却される。このようにして除去された部分を中間層の原料として用いることで、使用原料の量を低減できる。
中間層には、本発明の効果を著しく損なわない限り、例えば、タルク、ステアリン酸アミド、ステアリン酸カルシウム等の充填剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止剤、造核剤等の添加剤を含ませてもよい。なお、添加剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
中間層の膜厚は、通常13μm〜70μmである。
・保護フィルム30の製造方法
保護フィルム30は、例えば、下記の製造方法(i)〜(iii)により製造してもよい。
(i)粘着層の材料及び背面層の材料、並びに必要に応じて中間層の材料を共押し出しする方法。
(ii)背面層又は中間層を用意し、用意した層に粘着剤を塗布して粘着層を形成する方法。
(iii)粘着層及び背面層、並びに必要に応じて中間層を別々に用意し、用意した各層を貼り合わせて一体化する方法。
例示した製造方法のうち、共押出成形法による製造方法(i)は、粘着層と背面層又は中間層とが強固に密着しており、光学フィルム20への糊残りが起こり難い点、製造工程が簡素化されるためにコストが安価である点、などの利点を有し、特に好ましい。ここで「糊残り」とは、保護フィルム30の剥離後に光学フィルム20に粘着剤が残留する現象をいう。製造方法(i)により製造される保護フィルム30では、背面層として、分岐状低密度ポリエチレン、ポリプレピレン等のポリオレフィン重合体が用いられることが多い。一方、粘着層には、通常は、例えば酢酸ビニル、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン直鎖状低密度ポリエチレンなどが使用される。中でも、糊残り及び経時での密着力の増加などを避ける観点からは、酢酸ビニル系よりも直鎖状低密度ポリエチレン系の粘着剤を使用する場合が多い。
また、塗布法による製造方法(ii)により製造される保護フィルム30では、背面層として、通常、ポリエチレンテレフタレート及びポリオレフィン重合体が用いられることが多く、粘着層にはゴム系粘着剤及びアクリル系粘着剤が用いられることが多い。中でも、保護フィルム30中の異物を懸念する場合には背面層にポリオレフィン重合体よりもポリエチレンテレフタレートを使用することが好ましい。また、製造方法(ii)では、クリーンルームで製造を行なうと異物の無い高品質の保護フィルム30が得られる。
保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dが上述した算術平均粗さRaを有するようにするためには、例えば、背面層の表面を変形させることにより、所定の算術表面粗さRaを有する凹凸を形成してもよい。例えば、凹凸を有する賦型ロールを用いて、共押出成形法において得られた押出直後の保護フィルム30を押圧して背面層の表面に凹凸を転写するニップ成形法;保護フィルム30を、凹凸を有する離型フィルムで挟圧して離型フィルムの凹凸を転写した後、離型フィルムを剥離する方法;保護フィルム30の背面層の表面に微粒子を噴射して保護フィルム30の背面層の表面を切削する方法;などが挙げられる。また、背面層の表面を変形させる工程は、背面層と粘着層とを貼り合わせる前でもよく、後でもよい。
さらに、背面層の組成を調整することで背面層の表面に凹凸を形成してもよい。例えば、背面層に所定の粒径の微粒子を含有させて背面層に凹凸を形成させる方法;背面層を形成する樹脂等の材料の配合比を調整して背面層に凹凸を形成させる方法、などが挙げられる。
上述した中でも、凹凸の転写ムラのない保護フィルム30を広幅で得られる事から、凹凸を有する賦型ロールを用いたニップ形成法が好ましく、鏡面ロールと凹凸を有する賦型ロールとを用いて保護フィルム30を挟圧する方法が特に好ましい。
それぞれの鏡面ロール及び賦型ロールの表面材質は、例えば、金属、ゴム、樹脂などが挙げられる。これらは保護フィルム30の背面層の表面に目的とする凹凸形状が転写できるように選ばれる。ただし、賦型ロールの硬さは、鏡面ロールの硬さ以上であることが好ましい。また、例えば、鏡面ロールと同等の表面性を持ち、賦型ロールより軟らかい樹脂フィルムなどを介して保護フィルム30を狭圧させてもよい。
鏡面ロール及び賦型ロールは、それぞれ独立に温度調節ができるものが好ましい。鏡面ロールの温度は、40℃以上160℃以下あることが好ましく、かつ、賦型ロールの温度は、60℃以上200℃以下であることが好ましい。鏡面ロールの温度は、60℃以上130℃以下がさらに好ましく、賦型ロールの温度は、80℃以上180℃以下がさらに好ましい。鏡面ロール又は賦型ロールの温度を前記範囲の下限温度以上にすることにより、凹凸の転写ムラを防止できる。また、鏡面ロール又は賦型ロールの温度を前記範囲の上限温度以下にすることにより、保護フィルム30が鏡面ロール又は賦型ロールに巻きつくことを防止できる。
ニップ形成法において、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの上述した算術平均粗さRaは、挟圧時における保護フィルム30、鏡面ロール及び賦型ロールの温度、ロール速度、保護フィルム30を挟圧する際の圧力、並びに鏡面ロール及び賦型ロールの表面の材質を、保護フィルム30を形成する材料の特性に合わせて、適宜選定することで調整することができる。通常、鏡面ロールおよび賦型ロール温度は、背面層を形成する樹脂のガラス転移温度(Tg)に対して、(Tg−60)〜(Tg+20)℃とするのが好ましい。
保護フィルム30の表面には、必要に応じて、表面改質処理を施してもよい。表面改質処理としては、例えば、エネルギー線照射処理及び薬品処理などが挙げられる。
また、保護フィルム30の表面には、必要に応じ印刷を行なってもよい。
[3.2.貼り合せ]
光学フィルム20と保護フィルム30とを貼り合せることにより、複層フィルム10を得る。貼り合わせの際には、光学フィルム20及び保護フィルム30のシワ及び弛みをなくすため、光学フィルム20及び保護フィルム30に所定の大きさの張力を与えることが好ましい。また、貼り合せの際には、例えばニップロール等によって、圧力をかけながら貼り合わせを行なうことが好ましい。
こうして製造された複層フィルム10は、光学フィルム20及び保護フィルム30を備える。また、複層フィルム10は、通常、一方の表面において光学フィルム20が露出し、他方の表面において保護フィルム30が露出している。この際、光学フィルム20と保護フィルム30との間に更に任意の層を備えていてもよい。任意の層は、1層であってもよく、2層以上であってもよい。また、任意の層が2層以上ある場合、これらの層は同じでもよく、異なっていてもよい。
複層フィルム10の幅は、1500mm以上が好ましく、1800mm以上がより好ましい。一般に、幅が広いフィルムを巻回したフィルムロールはシワ又はゲージバンドが生じやすい。しかし、本実施形態にかかる複層フィルム10は、このように広い幅を有しながら、巻回したときに良好な巻き姿を実現することができる。また、複層フィルム10の幅の上限は、通常2500mm以下である。
[4.複層フィルムを巻回する工程]
図4は、複層フィルム10を巻回して、光学フィルムロール100を得る様子を模式的に示す図である。
図4に示すように、複層フィルム10を得た後で、その複層フィルム10をロール状に巻回して、光学フィルムロール100を得る。通常、複層フィルム10を巻回する工程においては、巻き取りロール210及び接圧ローラ220を備える巻取り装置200を用いる。そして、接圧ローラ220で押圧して、複層フィルム10に面圧を付与しながら、巻き取りロール210に複層フィルム10を巻き取ることにより、光学フィルムロール100を得る。
接圧ローラ220によって面圧を付与しながら複層フィルム10を巻回することにより、高速での巻回において、空気の巻き込み量を抑制し易い。このため、シワの発生を防止して、良好な巻き姿を有する光学フィルムロール100を製造できる。
この際、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの算術平均粗さをRa(μm)としたときに、接圧ローラ220の圧力P(N/m)は、下記式(4)を満たすことが好ましい。
50×Ra+75≦P≦23×Ra+160 (4)
上述したように、複層フィルム10の巻回に際して、シワ及びゲージバンドを防止する観点では、巻き重なる複層フィルム10の間への空気の巻き込み量を抑制及び制御することが好ましい。この際、空気の巻き込み量は、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの表面粗さによって変化する。そのため、接圧ローラ220の圧力Pは、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの表面粗さに応じて設定することが好ましい。
保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの表面粗さが粗ければ粗いほど、巻回時の空気の巻き込み量は多くなるので、接圧ローラ220の圧力Pを強くして、空気の巻き込みを抑制することが好ましい。さらに、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの表面粗さが粗ければ、巻回時の空気の巻き込み量が多くなるので、接圧ローラ220の圧力Pの変化による空気の巻き込み量の変化も大きくなる。このため、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの表面粗さが平滑である場合と比較して、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの表面粗さが粗い場合には、接圧ローラ220の圧力Pの好適な範囲は狭くなる。そのため、接圧ローラ220の圧力Pは、保護フィルム30の光学フィルム20とは反対側の面30Dの算術表面粗さRaの範囲において、式(4)のように、前記Raに応じた範囲であることが好ましい。
複層フィルム10の巻回速度は、通常5m/分以上、好ましくは10m/分以上であり、通常50m/分以下、好ましくは45m/分以下、より好ましくは40m/分以下である。巻回速度を前記範囲の下限値以上とすることにより製造効率を高めることができ、上限値以下とすることにより空気の巻き込み量を抑制することができる。
[5.光学フィルム]
得られる光学フィルムロール100は、光学フィルム20と保護フィルム30とを貼り合わせた複層フィルム10をロール状に巻回してなるロールである。この光学フィルムロール100は、シワ及びゲージバンドの発生を抑制しうるので、巻き姿を良好にすることができる。特に、この光学フィルムロール100は、脂環式構造含有重合体を含む幅広のフィルムを光学フィルム20として用いていることから、変形し易い光学フィルム20を用いながらも巻き姿を良好にできる点で、顕著な意義を有する。
光学フィルムロール100の巻回数に制限は無いが、通常40回以上、好ましくは60回以上であり、通常27000回以下、好ましくは13000回以下である。
また、光学フィルムロール100の外径に制限はないが、通常160mm以上、好ましくは190mm以上であり、通常2300mm以下、好ましくは1200mm以下である。
以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施してもよい。
以下の説明において、量を表す「%」及び「部」は、別に断らない限り、重量基準である。また、以下に説明においては、温度及び圧力について別に断らない限り、操作は常温及び常圧の環境において行った。
[評価方法]
(1)フィルムの膜厚の測定方法
図5は、実施例及び比較例におけるフィルムの膜厚の測定方法を説明する図である。
オンライン赤外線膜厚計(クラボウ社製「RX−200」)を用いて、図5に示すように、矢印A1で示すMD方向に搬送中のフィルム310の膜厚を測定した。この際、測定点がフィルム310を幅方向Yに横切るように測定点を往復移動させることにより、測定点が折れ曲がった軌跡320を描くようにして、測定を行った。測定は、幅方向10mm間隔で、フィルム幅方向に10回以上測定した。得られた測定結果から、幅方向の各位置における平均値を算出した。
(2)表面粗さの測定方法
Zygo社製「New View5000」を用いて、対物レンズ10倍、測定領域1.82mm×1.36mmにて、算術平均粗さRaを測定した。
(3)光学フィルムロールの外観評価方法
複層フィルムを巻回した直後の光学フィルムロールの外観を、触診により評価した。シワに関しては「有」及び「無」で判定を行った。また、ゲージバンドに関しては、ゲージバンドに相当する凹凸がないものは「A」、フィルムとして実害性のない弱い凹凸があるものは「B」、フィルムとして実害性のある強い凹凸があるものは「C」として判定を行った。
[実施例1]
(未延伸フィルムの製造)
図6は、実施例1における光学フィルムロールの製造装置を模式的に示す図である。
脂環式構造含有重合体を含むノルボルネン系樹脂(日本ゼオン社製「ZEONOR1420」)のペレットを100℃で5時間乾燥した後、単軸押出機に供給した。この樹脂を250℃で溶融して、図6に示すように、Tダイ410からキャスティングドラム420上にシート状に押出した。
Tダイ410は、Tダイ410のリップ間隙の大きさ(開口幅)を調整するための手動調整ボルト411及び熱膨張ボルト412を、TD方向で(即ち、未延伸フィルム510の幅方向で)複数個備えていた。
手動調整ボルト411は使用者の操作でTダイ410のリップ間隙を調整するためのボルトであり、未延伸フィルム510の基本的な膜厚を設定するためのボルトである。実験に際しては、未延伸フィルム510が所望の膜厚となるように、手動調整ボルト411を適切に絞ってリップ間隙の大きさを調整した。
また、熱膨張ボルト412はコントローラ431の制御に従って適切な駆動機構によりTダイ410のリップ間隙の大きさを調整するためのボルトであり、延伸フィルム520の幅方向の各位置での膜厚を微調整するためのボルトである。実験に際しては、後述するオンライン赤外線膜厚計432から送られてくる延伸フィルム520の幅方向の膜厚プロファイルに応じて、延伸フィルム520の幅方向の各位置での膜厚が所望の膜厚となるように、コントローラ431が熱膨張ボルト412の絞りを制御しうるようにコントローラ431の制御プログラムを設定した。
キャスティングドラム420上に押し出された樹脂は冷却され、樹脂フィルムとして膜厚80μmの未延伸フィルム510を得た。
(フィルムの延伸)
得られた未延伸フィルム510を、延伸機440を用いて、延伸温度135℃でMD方向に1.15倍延伸し、延伸温度140℃でTD方向に延伸倍率1.5倍延伸して、光学フィルムとして延伸フィルム520を得た。
この延伸フィルム520の膜厚を、オンライン赤外線膜厚計432で測定し、延伸フィルム520の幅方向の膜厚プロファイルを得た。得られた膜厚プロファイルは、コントローラ431に送った。コントローラ431は、前記のように熱膨張ボルト412の絞りを制御し、延伸フィルム520の膜厚が、延伸フィルム520の幅方向の各位置においてそれぞれ所望の膜厚となるように調整しうるフィードバック制御を続けた。
また、延伸フィルム520の引張り弾性率は2150MPa、平均膜厚は50μmであった。また、延伸フィルム520の算術平均粗さRaは、両面とも0.01μmであった。
(保護フィルムの用意)
保護フィルム530として、ポリエチレン系樹脂フィルムを用意した。この保護フィルム530は、ノルボルネン系樹脂のフィルムと貼り合せが可能な粘着面を有しており、膜厚28μm、幅2,030mm、長さ3,500mであった。
上述した方法で、保護フィルム530の粘着面とは反対側の面の算術表面粗さRaを測定したところ、0.8μmであった。
(延伸フィルムと保護フィルムとの貼り合せ)
ニップロール451及び452を用いて、保護フィルム530の粘着面を延伸フィルム520に貼り合わせることにより、延伸フィルム520及び保護フィルム530を備える複層フィルム540を得た。この際、ニップ圧は0.5MPa、延伸フィルム520及び保護フィルム530の張力は100N/mとした。
(巻き取り)
接圧ローラ461を有する巻取り装置460を使用して、複層フィルム540を軸長2100mmの巻き取りロール462であるFRPコアに巻き取り、幅1,960mm、巻回長さ2,500mの光学フィルムロール550を得た。この際、複層フィルム540は、延伸フィルムを内側にして巻き取った。また、巻き取る際、保護フィルム側の算術平均粗さRaは0.8μmであった。また、接圧ローラ461の圧力は150N/mとした。また、巻回に際しての条件は、複層フィルム540の巻き始めの張力100N/m、速度26m/minであった。さらに、巻回に際して複層フィルム540の張力は、巻き始めの張力に対して巻き終わりの張力が90%となるように線形的に次第に弱くするように調整した。
得られた光学フィルムロール550について、上述した方法で外観評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2〜7、比較例1〜7]
下記の(i)〜(iii)の事項を適宜変更することにより、表1又は表2に示すように構成を変更したこと以外は実施例1と同様にして、光学フィルムロールを製造した。
(i)保護フィルムとして、粘着面と反対の面の算術表面粗さRaが実施例1とは異なるものを用意した。
(ii)Tダイの手動調整ボルト又は熱膨張ボルトの調整により、延伸フィルムの膜厚プロファイルを変更した。
(iii)複層フィルムを巻回するときの接圧ローラの圧力を変更した。
各実施例及び比較例それぞれにおいて、保護フィルムの粘着面とは反対側の面の算術表面粗さRaを測定した。また、得られた光学フィルムロールそれぞれについて、上述した方法で外観評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
[結果]
実施例の結果を表1に、比較例の結果を表2に、それぞれ示す。また、下記の表1及び表2において、「保護フィルムのRa[μm]」の欄は、保護フィルムの延伸フィルムとは反対側の面の、算術平均粗さRa[μm]を表す。また、膜厚評価の項において「(h−hw±200)/h×100」の値は、いずれも評価対象の全範囲における最大値である。
Figure 2013195499
Figure 2013195499
[検討]
実施例1〜実施例7では、延伸フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaが0.3μm〜1.4μmの範囲にある保護フィルムを使用している。また、延伸フィルムの膜厚において、幅方向の中央部の膜厚と両端部の膜厚との差が所定の範囲に収まっている。また、延伸フィルムの幅方向の膜厚プロファイルにおいて、急峻な膜厚変化がない。さらに、複層フィルムの巻回時に、保護フィルムの延伸フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaに応じた圧力を接圧ローラで与えるようにしている。これにより、表1から分かるように、光学フィルムロールの外観評価において、いずれもシワの発生が無く、ゲージバンド評価がA〜Bという良好な評価結果であった。このように良好な結果が得られたのは、複層フィルムの巻回時の空気の巻き込み量、並びに、巻回された光学フィルムロールからの空気の排出量が適切な範囲になったためと考えられる。
これに対し、比較例においては、いずれもシワ及びゲージバンドの少なくとも一方において実施例よりも劣った結果となっている。このような結果となった理由は、以下のように考えられる。
比較例1及び比較例2は、複層フィルムの膜厚プロファイルは式(1)〜式(3)を満たしていた。しかし、保護フィルムの延伸フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaが0.2μmと小さかったために、空気を十分に巻き込めず、実害性のあるゲージバンドの発生に至ったものと考えられる。
また、比較例3及び比較例4は、保護フィルムの延伸フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaが1.7μmと大きかったために、空気を過剰に巻き込み、さらに巻回された光学フィルムロールにおいて複層フィルム間の空気層からの空気の排出が多く、空気層の大きさが大きく変化して、シワの発生に至ったものと考えられる。
比較例5は、式(1)に係る「(h−he1)/h×100」及び式(2)に係る「(h−he2)/h×100」が−0.5%となっている。このように、比較例5の延伸フィルムは幅方向の中央部が端部よりも薄くなっている。このため、巻回時に、複層フィルムの中央部に巻き込まれる空気が多くなり、シワの発生に至ったものと考えられる。
また、比較例6は、式(1)に係る「(h−he1)/h×100」及び式(2)に係る「(h−he2)/h×100」が4%となっている。このように、比較例6の延伸フィルムは幅方向の中央部と端部との膜厚の差が大きい。このため、接圧ローラの圧力が複層フィルムの幅方向の中央部に集中してかかり、空気が十分に噛み込めなかったために、実害性のあるゲージバンドの発生に至ったものと考えられる。
比較例7は、式(3)に係る「(h−hw±200)/h×100」が3%となっている。このように、比較例7の延伸フィルムは、幅方向において膜厚の変化が急峻になっている。このため、複層フィルム間の空気が前記の急峻な膜厚の変化を吸収しきれず、実害性のあるゲージバンドの発生に至ったものと考えられる。
本発明の光学フィルムロール及び光学フィルムロールの製造方法は、例えば、位相差フィルム、偏光フィルム、輝度向上フィルム、光拡散フィルム、集光フィルム、反射フィルム等の光学フィルムを用いた光学フィルムロールについて適用しうる。
10 複層フィルム
20 光学フィルム
30 保護フィルム
100 光学フィルムロール
200 巻取り装置
210 巻き取りロール
220 接圧ロール
310 フィルム
320 測定点の軌跡
410 Tダイ
411 手動調整ボルト
412 熱膨張ボルト
420 キャスティングドラム
431 コントローラ
432 オンライン赤外線膜厚計
440 延伸機
451 ニップロール
452 ニップロール
460 巻取り装置
461 接圧ローラ
462 巻き取りロール
510 未延伸フィルム
520 延伸フィルム
530 保護フィルム
540 複層フィルム
550 光学フィルムロール

Claims (5)

  1. 脂環式構造含有重合体を含む光学フィルムと、前記光学フィルムから剥離可能な保護フィルムとを貼り合わせた複層フィルムをロール状に巻回してなる光学フィルムロールであって、
    前記保護フィルムの前記光学フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaが、0.2μm以上1.4μm以下であり、
    前記光学フィルムが、その幅方向の平均膜厚をh、幅方向の中央における膜厚をh、幅方向の両端部における膜厚をそれぞれhe1及びhe2、任意の幅位置wにおける膜厚をh(ただし、wは前記光学フィルムの幅方向において、いずれか近い側の端部からの距離を表し、かつw>200mmである。)、幅位置w±200mmの範囲における幅方向の平均膜厚をhw±200としたときに、下記式(1)〜(3)の関係を満たす、光学フィルムロール。
    0.5≦(h−he1)/h×100≦3.0 (1)
    0.5≦(h−he2)/h×100≦3.0 (2)
    (h−hw±200)/h×100≦2.0 (3)
  2. 前記複層フィルムの幅が1,500mm以上である、請求項1に記載の光学フィルムロール。
  3. 前記光学フィルムの前記保護フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaが、0.001μm以上0.05μm以下である、請求項1又は2に記載の光学フィルムロール。
  4. 脂環式構造含有重合体を含む樹脂を溶融押し出しして光学フィルムを得る工程、
    前記光学フィルムから剥離可能な保護フィルムを前記光学フィルムと貼り合わせて複層フィルムを得る工程、及び
    前記複層フィルムをロール状に巻回する工程、を含む光学フィルムロールの製造方法であって、
    前記保護フィルムの前記光学フィルムとは反対側の面の算術平均粗さRaが、0.2μm以上1.4μm以下であり、
    前記光学フィルムが、その幅方向の平均膜厚をh、幅方向の中央における膜厚をh、幅方向の両端部における膜厚をそれぞれhe1及びhe2、任意の幅位置wにおける膜厚をh(ただし、wは前記光学フィルムの幅方向において、いずれか近い側の端部からの距離を表し、かつw>200mmである。)、幅位置w±200mmの範囲における幅方向の平均膜厚をhw±200としたときに、下記式(1)〜(3)の関係を満たす、光学フィルムロールの製造方法。
    0.5≦(h−he1)/h×100≦3.0 (1)
    0.5≦(h−he2)/h×100≦3.0 (2)
    (h−hw±200)/h×100≦2.0 (3)
  5. 前記巻回する工程において、巻き取りロール及び接圧ローラを備える巻取り装置を用い、前記接圧ローラで押圧して前記複層フィルムに面圧を付与しながら、前記巻き取りロールに前記複層フィルムを巻き取り、
    前記保護フィルムの前記光学フィルムとは反対側の面の算術平均粗さをRa(μm)としたときに、前記接圧ローラの圧力P(N/m)が下記式(4)を満たす、請求項4に記載の製造方法。
    50×Ra+75≦P≦23×Ra+160 (4)
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