JP2013195189A - 目標角度検出装置、目標角度検出方法及び誘導装置 - Google Patents

目標角度検出装置、目標角度検出方法及び誘導装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より高い測角精度を得る。
【解決手段】目標角度検出装置は、レーダ受信部と、目標検出部と、第1のデータ抽出部と、加速度補正フーリエ変換部と、第2のデータ抽出部と、モノパルス角度推定部とを備える。レーダ受信部は、複数のコヒーレント積分期間に渡って、目標で反射されたレーダ波を受信して復調する。目標検出部は、各コヒーレント積分期間の復調結果から目標を検出し、検出された目標について、速度変化を抽出する。第1のデータ抽出部は、検出された目標について、複数のコヒーレント積分期間の復調結果から和信号と差信号を抽出する。加速度補正フーリエ変換部は、速度変化に基づき、複数の和信号及び差信号を補正するべくフーリエ変換処理を行う。第2のデータ抽出部は、フーリエ変換結果から、1目標の和信号代表値と差信号代表値を抽出する。モノパルス角度推定部は、和信号代表値と差信号代表値から、モノパルスによる角度推定を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、微弱な目標の角度を検出する目標角度検出装置、目標角度検出方法及び誘導装置に関する。
レーダでの微小目標検出方式に、トラック・ビフォア・ディテクト(Track-before-Detect: TBD)がある。TBDは、複数のコヒーレント積分期間(CPI)のレーダ受信信号を併せて判断することで、1CPIでは検出できない程度にSNR(信号対雑音比)が小さい目標を検出する方法の総称である。レーダの通常の目標検出では、CPI毎に閾値以上の電力を持つ点を目標として検出するが、TBDでは、CPI毎には受信信号に対して閾値検出は行わず、復調しただけの閾値検出前のアナログ状の信号を利用する。多くの場合、目標の運動モデルを規定し、複数CPIに渡って、目標の運動モデルに比較的良く適合し、かつ、電力が大きめの点の並びがあるかどうかを検証する。TBDは、1CPIでは検出不能な程度にSNRが低い目標の検出を目的としており、従って、運動モデルに比較的良く適合する電力が大きめの点を探すために、多数の候補をスキャンするような手順が必要となることが多く、一般に、計算量が大きい。
レーダは、様々なパラメータを出力するが、TBDは、このように、多数の候補をスキャンするような形であるため、パラメータの数が増加すると、対応して計算量が増加する。レーダで検出されるパラメータの中で、角度は、比較的誤差の大きいパラメータであるため、レンジやドップラ周波数など角度を除いた少数のパラメータでTBDを行い、検出された目標の軌跡から、改めて角度を抽出する方法が現実的である。CPI毎の角度は誤差が大きいため、CPI毎に軌跡の点から角度を検出し、TBDに利用した複数CPIの角度をトラッキングするなどして、角度精度を向上させることが望まれる。
一方、レーダで利用される測角方式の1つに位相モノパルス方式がある。この方式は、2アンテナの出力の和信号(Σ)と差信号(Δ)を生成し、基本的には、差信号に純虚数を乗算したものを和信号で割ったものから2アンテナの位相差を計算し、計算した位相差から目標角度を検出する方法である。
S. J. Davey他、"A comparison of detection performance for several track-before-detect algorithms"、EURASIP Journal on Advances in Signal Processing、January 2008、Article No.41 吉田孝、「改訂レーダ技術」、第10章、電子情報通信学会、1996
ところで、モノパルス方式では、Σ、Δ、それぞれに独立な熱雑音が加算され、雑音が加算された状態で除算を行う。仮に信号が無く雑音のみの場合には、ビームの正面を中心にばらつく角度を出力する。目標がビームの正面になく、かつ、Σ、ΔのSNRが小さいと、雑音と目標の間、すなわち、ビームの正面と目標角度の間の角度を中心にばらつく角度が出力され、誤差にバイアスが発生する。1CPIの検出角度に誤差バイアスがあると、そのような角度を多数用いてトラッキング等しても、誤差バイアス分は除去できない。従って、トラッキング等による誤差低減効果が小さく、真の目標角度の検出が困難となる。
一方、Σ、Δ各々の段階で積分を行って利得をとってSNRを向上させてから角度を計算することも考えられている。しかし、1回の測定期間であるCPIは、このような弱い目標を検出する場合、コヒーレントな積分が可能な最大の長さとなるように設定されることが多い。コヒーレントな積分が可能であるとは、例えば、パルス・ドップラレーダであるならば、複数パルスをフーリエ変換した際、目標の加速度が無視できて、ドップラスペクトル上に目標がほぼ線スペクトルで観測出来る期間である。それ以上に長い期間を取っても、目標の加速度によってスペクトルがぼやけてしまい利得が増加しない。従って、単純には1CPI期間以上に長い期間に渡ってΣ、Δそれぞれを積分することは難しい。
本発明の目的は、モノパルスによる測角結果の誤差が、低SNRではトラッキング等で排除できないバイアスを持つ問題を緩和し、より高い測角精度を得る目標角度検出装置、目標角度検出方法及び誘導装置を提供することにある。
実施形態によれば、目標角度検出装置は、レーダ受信部と、目標検出部と、第1のデータ抽出部と、加速度補正フーリエ変換部と、第2のデータ抽出部と、モノパルス角度推定部とを備える。レーダ受信部は、モノパルス測角に利用するためのアンテナを1方向につき2つ有し、複数のコヒーレント積分期間に渡って、目標で反射されたレーダ波を受信して復調し、各コヒーレント積分期間の復調結果を出力する。目標検出部は、レーダ受信部から出力された各コヒーレント積分期間の復調結果から目標を検出し、検出された目標について、前記複数のコヒーレント積分期間における速度変化を抽出する。第1のデータ抽出部は、検出された目標について、複数のコヒーレント積分期間の前記復調結果からそれぞれ前記2アンテナの和信号と差信号を抽出する。加速度補正フーリエ変換部は、目標検出部で抽出された速度変化に基づいて、第1のデータ抽出部で抽出された複数の和信号及び差信号を補正するべくフーリエ変換処理を行う。第2のデータ抽出部は、フーリエ変換結果から、1目標につき1つの和信号代表値と差信号代表値を抽出する。モノパルス角度推定部は、和信号代表値と差信号代表値から、モノパルスによる角度推定を行う。
一実施形態の目標角度検出装置の構成を示すブロック図。 一実施形態において、誤差バイアス絶対値をシミュレーションした例を示す図。 一実施形態の比較例として、50CPI分のΣとΔをそれぞれ高速フーリエ変換した結果のスペクトルを示す図。 各CPIの先頭パルスが持つ位相を説明するための図。 一実施形態において、第1の方法を実施する加速度補正フーリエ変換部の例を示すブロック図。 一実施形態において、位相を補正してから高速フーリエ変換した結果のスペクトルを示す図。 一実施形態において、第2の方法を実施する加速度補正フーリエ変換部の例を示すブロック図。 一実施形態において、Σ・Δ代表値抽出部の形態を示すブロック図。 一実施形態において、加速度補正フーリエ変換部の他の例を示すブロック図。 一実施形態において、Σ・Δ代表値抽出部の他の例を示すブロック図。 一実施形態において、誤差RMSEおよび誤差バイアスの性能を示す図。 一実施形態において、目標検出部の例を示すブロック図。 TBDを説明するための図。 同じくTBDを説明するための図。 飛翔体の誘導装置の一実施形態を示す図。 他の実施形態における目標角度検出装置の制御処理手順を示すフローチャート。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態とする目標角度検出装置の構成を示すブロック図である。目標角度検出装置1では、図示しないレーダ送信部からの電波が目標で反射されて来たレーダ波、または目標が出力した電波を、アンテナ2を介して取り込み、レーダ受信部3で受信する。アンテナ2は、モノパルス測角が可能なように、実効的に各方向2つのアンテナを持つ。図1では、図の簡便化のため1アンテナで図示している。実効的に2つのアンテナを持つとは、本当にアンテナ素子が2つだけである場合のみでなく、モノパルス用のアンテナの1つが、それぞれ多数のアンテナ素子によって、フェーズドアレーアンテナを形成している場合を含む。また、モノパルス測角に利用しない他のアンテナを有していても良い。また、1方向につき、実効的に2つのアンテナであるということは、モノパルス測角方向が、仰角と方位であれば、横方向に実効的に2つのアンテナ、縦方向に実効的に2つのアンテナを、例えば、フェーズドアレーアンテナの形で保有するといった形である。
レーダ受信部3は、アンテナ2で取り込んだ無線周波数(RF)の電波をベースバンドに変換し、その電波の形式に対応して適切な復調を施して、復調結果を出力する。例えば、チャープパルス型のパルス・ドップラレーダであれば、まず、個々のパルスをパルス圧縮し、CPI内のパルスをレンジビン毎にフーリエ変換して、その結果を出力する、などである。レーダ受信部3は、複数のCPIに渡って、復調結果を出力する。なお、レーダ受信部3は、モノパルスで利用するΣの復調結果とΔの復調結果、双方を出力するか、少なくとも後段でΣとΔを抽出出来るだけの復調結果を出力する。例えば、各アンテナの復調結果を出力するなどである。
レーダ受信部3から出力された復調結果は、目標検出部4に入力される。目標検出部4は、レーダ受信部3の復調結果から、所望の目標を検出する。さらに、目標検出部4は、検出された目標の各CPIでの速度、すなわち、複数のCPIに渡って目標の速度が変化していく様子を検出する。
次に、CPI単位Σ・Δ抽出部6は、レーダ受信部3からの復調結果と共に、目標検出部4の目標検出結果を入力する。CPI単位Σ・Δ抽出部6は、目標検出部4によって各CPIで目標が存在すると推定された点について、対応するCPIの復調結果から、モノパルスに利用する2アンテナのΣ、Δを抽出する。1目標について、1CPIに1つずつΣ、Δを抽出する。例えば、チャープパルス型パルス・ドップラレーダであれば、1CPIについて、Σ、Δ各1つのレンジ・ドップラマップが得られるが、そこから、1目標に付き1つのΣ、Δを抽出する。すなわち、復調による積分利得が取られた状態のΣ、Δを抽出する。
抽出された各CPIのΣ、Δは加速度補正フーリエ変換部7に供給される。また、加速度補正フーリエ変換部7には、目標検出部4から検出された目標の各CPIでの速度、すなわち速度変化が入力される。加速度補正フーリエ変換部7は、入力された速度変化を用いて、各CPIのΣ、Δの加速度を補正するようにフーリエ変換を施す。詳細は後述する。
このようにフーリエ変換された結果は、Σ・Δ代表値抽出部9に供給される。Σ・Δ代表値抽出部9は、入力されたフーリエ変換結果から、ΣとΔの値を1目標につき1つずつ代表値として抽出する。抽出の方法は後述する。
抽出されたΣ、Δの代表値はモノパルス角度推定部10に供給される。モノパルス角度推定部10は、Σ、Δの代表値を用いてモノパルス測角処理を行い、これにより求められるアンテナ2から見た目標の角度情報を出力する。
このようにすることによって、低SNR目標について、目標加速度の影響を抑圧しつつ、ΣとΔの段階で複数CPIに渡って積分利得を確保してSNRを向上させてから、モノパルス測角を行うことが可能となる。ΣとΔのSNRが向上しているため、誤差バイアスが抑圧され、測角精度が向上する。
以下に、本実施形態の原理を説明する。まず、モノパルス測角の式を、下記に説明する。アンテナ2の位相差の半分に対応する正接Φは、非常に単純には、下式によって計算される。
Figure 2013195189
式は、ΔとΣが複素平面上で直交しているという前提で成り立っており、通常は、雑音が無くともΔとΣの直交性の保証は難しい。特に低SNRで雑音が加わった状態では、ΔとΣの直交性は低い。直交しない成分を単純に除外しても良いが、良く用いられる式に、下記がある。
Figure 2013195189
Σに直交する軸にΔを射影する方法である。2アンテナの位相差を求めることが目的であるので、他の式も存在するが、省略する。以下、説明を簡単にするため、説明は(1)式に基づいて行うが、シミュレーション結果などは(2)式に基づいて行った。このようにして得られたΦを、次式に入力して角度θ[rad]とする。
Figure 2013195189
ただし、φBは ビーム角度、λはキャリア周波数波長、dはアンテナ間隔である。ビーム角度は、モノパルス用の各アンテナがフェーズドアレーアンテナとなっているなど、ビームの向きが制御できる場合に、0度以外の角度となって発生する。
次に、目標反射波のSNRが低い場合について考える。モノパルス測角では、多くの場合、アンテナ出力端でΔとΣを合成した後、増幅器によって増幅する。従って、熱雑音は、ΔやΣの状態で加算される。雑音を含めた場合、(1)式は、下記となる。
Figure 2013195189
ndはΔに付加された熱雑音、nsはΣに付加された熱雑音である。本来であれば、jΔ/Σが正しい目標の角度に対応しており、この値を求めたい。しかし、雑音電力が信号電力と比較できるレベルの低SNRでは、雑音の影響が無視できない。仮に雑音のみである場合、jnd/nsはビームの正面を中心に分布する形状となる。低SNRでは、これらの雑音にそれぞれjΔ、Σが加わったような形となり、ビームの正面と、目標角度の中間の値を中心にばらつくような分布となる。その結果、誤差にバイアスが発生し、角度を求めた後に平均化等の積分処理を行っても、測定角度が目標の真の角度に近づかなくなる。
図2(a)は、アンテナ間隔3.5λで、目標が5度、ビームの正面が3度にある場合に、1アンテナ当たりSNRを種々変更して、目標の測角誤差RMSEと、測角された角度の平均値の正しい目標角度に対するずれである誤差バイアス絶対値をシミュレーションした例である。1アンテナ当たりのSNRが5dBを下回るあたりで誤差バイアスが0.1度を超え始め、-5dBでは、約1度の誤差バイアスが発生していることが分かる。
同様に、図2(b)は、1アンテナ当たりSNRを-1dBで固定、目標角度を5度で固定し、ビームの角度を横軸として変更した場合の、RMSEと誤差バイアスである。ビーム角度が5度の近傍で、誤差バイアスが小さくなり、そこから離れるに従って、誤差バイアスが増加し、それに伴って、RMSEも増加していることが分かる。
図2(a)では、誤差バイアスはSNRが増加すれば抑圧できることを示している。すなわち、例えば、1アンテナ当たりSNRが-5dBであったとしても、そこから何らかの方法で10dBの利得与えて、SNRを5dBに出来れば誤差バイアスは0.1度まで低減できる。例えば-5dBのサンプルがある場合に、同じ条件のサンプルを10個コヒーレントに積分できれば10dBの利得を取ることができる。ただし、上述のように、この利得は、ΔをΣで除算する前に取る必要がある。
本実施形態では、CPI毎に1目標に付き1つのΔとΣを抽出し、複数CPIのΔとΣをフーリエ変換にかけて積分利得を得る。1CPIのΔとΣをフーリエ変換の1サンプルとすることと、フーリエ変換の際に、目標検出結果の速度変化を利用して加速度を補正し、1CPIより長い期間であっても積分利得が取れるようにする。
以下にこれらについて説明していく。図3(a)は、目標の加速度が完全に0で固定されている場合に、パルス・ドップラレーダで50CPIに渡って目標のΔとΣを検出し、50CPI分のΣとΔをそれぞれ高速フーリエ変換した結果のスペクトルである。1CPI・1アンテナ当たりのSNRは1dB、1CPIは10ms、キャリア周波数はKu帯である。完全に加速度が0であれば、Σ、Δともに目標が線スペクトルとして現れ、フーリエ変換によって積分利得が取れることが分かる。
一方、図3(b)は、(a)とほぼ同じ条件で、目標が約3m/s2程度の加速度を有している場合の50CPI分のフーリエ変換結果のスペクトルである。小さい加速度が加わっただけで、フーリエ変換による積分利得は全く取れなくなり、線スペクトルが無いことが分かる。目標の加速度が複数CPIに渡って完全に0であるという状況は現実には想定しづらく、複数CPIに渡って普通にフーリエ変換しても積分利得が得られないことが分かる。
なお、パルス・ドップラレーダでは、1CPIの中の複数パルスをフーリエ変換する。その結果得られたスペクトルの周波数ビン間隔は1/CPIである。1CPIにつき1サンプルで、複数のCPI分のサンプルをフーリエ変換した場合、そのスペクトルの端から端までの範囲は、CPIの間に余分な経過時間が無く、隣接CPIが連続している場合、1/CPIとなる。すなわち、図3のスペクトルの全範囲は、1CPIのパルス・ドップラレーダのスペクトルの1ビンの範囲と等しくなっており、非常に狭い。前述のように、1CPIの期間が、目標がかろうじて線スペクトルを保てる程度の最長期間となっているとすると、実際には、1CPI分のスペクトルの1ビンいっぱいにスペクトルが広がっている場合が多く、図3(b)のように、1ビンの中身まで観測するようなスペクトルでは線スペクトルが観測できないことは当然である。
本実施形態では、目標検出部4で検出した目標の速度、速度変化を利用してこれを補正し、線スペクトルに近いスペクトルが得られるようにする。
通常のパルス・ドップラレーダでは、レンジ・ドップラマップから目標を検出することが目的であるため、フーリエ変換の時点で、目標がどのような速度を持つかは不明であり、フーリエ変換の際に速度変化を補正することはできないが、本実施形態では、目標検出は予め目標検出部4で行われており、加速度補正フーリエ変換部7でのフーリエ変換の目的は、目標検出ではなく、角度検出のための利得向上であるため、このような手順が可能となっている。
まず、どのような補正が必要であるかを説明し、次に補正の方法を説明する。
図4は、各CPIの先頭パルスが持つ位相を説明するための図である。横軸は時間であり、太い矢印は各CPIのレーダ波が目標で反射して往復する時にかかる時間を示している。目標は徐々にレーダに近づいているため、CPI番号が進む程往復時間は短くなる。各々の太い矢印に向かって細い矢印で示した式は各CPIのレーダ波の持つ位相である。位相は各CPI内のパルス番号、パルス内の時刻等によって時々刻々と変化するが、適切な復調を行うことによって、図示したような値で代表される位相を持つとすることが出来る。ω0はキャリア周波数(ドップラ周波数は無視した)、R0はCPI番号0での目標のレンジ、cは光速、v0はCPI番号0での目標の速度、ΔvmはCPI番号mでの速度のv0との差、T2はCPI長、kはCPI番号である。CPIが進む間に目標が移動し、往復時間が短くなっていく。もし、目標の速度が一定であれば、0からkまでの間に2v0kT2/cだけの往復時間時間の変化があるが、目標速度に変化があるため、
Figure 2013195189
と言った距離変化に対応する項が追加されている。この項があるために、通常のフーリエ変換を適用してもスペクトルが広がってしまう。
本実施形態では、(5)式の項を補正するために2通りの方法を用いる。1つは、この項をフーリエ変換前に除去する方法、もう1つは、フーリエ変換時に速度変化に合わせてフーリエ変換のカーネルを補正する方法である。
第1の方法では、(5)式の項が無い場合、CPI番号kでの位相は、下式となる。
Figure 2013195189
kに関して等間隔の位相が得られ、仮に振幅が一定であれば、通常のフーリエ変換(フーリエ級数変換)によって線スペクトルが得られる。そこで、各CPIのΣとΔそれぞれから、対応する(5)式の項を除去してからフーリエ変換する。Δvmは目標検出部4によって検出されており、フーリエ変換時にはその検出結果を利用して(5)式に対応する位相項を除去する。目標検出部4の詳細は後述する。
図5は、第1の方法による加速度補正フーリエ変換部7の形態を示す。
加速度補正フーリエ変換部7は、速度変化補正部5と、高速フーリエ変換部8とを備えている。加速度補正フーリエ変換部7には、CPI単位Σ・Δ抽出部6からフーリエ変換に用いるCPIのΣとΔが入力される。同時に、目標検出部4から検出した目標の各CPIでの速度が通知される。
まず、速度変化補正部5において、各ΣとΔについて(5)式に関連する位相を除去する。続いて、高速フーリエ変換部8において、その結果を、Σ、Δそれぞれについてフーリエ変換する。高速フーリエ変換では、1度の変換でスペクトルを得ることができるため、Σ、Δそれぞれについてのスペクトルが得られる。
図6は、図3(b)のデータについて(5)式に相当する位相を補正してから高速フーリエ変換した結果のスペクトルである。ここでは、目標検出部4によって正しい速度が検出できるものとしている。図3(a)と同様の鋭い線スペクトルが得られ、速度変化を補正すればフーリエ変換によって積分利得が得られることが分かる。
なお、第1の方法では、高速フーリエ変換を用いたため、一度にスペクトルが得られたが、もし、目標検出部4で得られた各CPIの速度の精度が高いならば、フーリエ変換を、速度(ドップラ周波数)を指定しての1周波数での離散フーリエ変換としてもよい。この場合、スペクトルは得られず、いずれかの周波数の複素値が得られるのみであり、この値がそのまま、Σ代表値、Δ代表値となる。
(5)式を含む位相のもう1つの補正方法は、ΣやΔの位相はそのままにして、フーリエ変換時にフーリエ変換のカーネルを図4に示した各CPIのレーダ波の位相に合わせて変化させる方法である。
フーリエ変換は一般に、次式のような式で表現される。
Figure 2013195189
ただしx(t)はフーリエ変換を受ける関数である。パルス・ドップラレーダなどの信号処理では、(7)式の時間tを離散化して処理する。殆どの場合、時間tの離散化は等間隔となるように行うが、(7)式を離散化するという観点に立ち戻れば、離散化は必ずしも等間隔である必要は無い。一方、図4のCPI列の位相がそのままではフーリエ変換してもうまく線スペクトルが得られない理由は(5)式にあると説明したが、(5)式によって各CPIのレーダ波の受信タイミングが不等間隔になっているのは、加速度によって生じる分のレンジの変化を反映しているためである。従って、図4のような形ではなく、例えば、exp(-jω02R(t)/c)といった形で表現することが可能である。(7)式は、さらには、被積分関数x(t)とωを角周波数とする正弦波との相関を取っている式と見ることが出来るので、R(t)の取得タイミングに合わせてtを離散化するタイミングを変えれば、図4に示した位相を持つデータ列をそのままフーリエ変換することが可能である。なお、(7)式のexp(-jωt)に相当する部分を変換のカーネルと呼ぶ。2つ目の方法では、フーリエ変換のカーネルを下記の様に設定する。
Figure 2013195189
式から分かるように、目標検出部4から、Δvmとv0に関する情報、すなわち、フーリエ変換に用いる各CPIの速度を取得する必要がある。また、このフーリエ変換には高速フーリエ変換は適用できないため、離散フーリエ変換(DFT)を適用する必要がある。また、第1の方法と同様に、速度情報の精度が高いならば、1つのv0に関する1回のDFTをそれぞれΣとΔに施して、その結果得られた複素値をΣ代表値、Δ抽出部とできる。
しかし、通常、目標検出部4で得られる速度情報が、1CPIのパルス・ドップラスペクトルの1ビンの何分の1かの精度まで正確であることは考えにくい。従って、高速フーリエ変換で得られるようなスペクトルと同様のスペクトルを得て、ピーク検出する形を採ると良い。DFTであるので、v0を種々変更してそれぞれフーリエ変換し、スペクトルを得る。
前述のように、サンプル間隔がCPI間隔であるため、得られるスペクトルの周波数範囲は1/T2であり、それ以上の周波数は1/T2で割った剰余の周波数に現れる。従って、v0の値は全く必要なく、1/T2をフーリエ変換するサンプル数Nあるいはそれ以上の数で割り、ω0=2πf0と置いて、f02vT2/cが0から1/T2まで1/T2/N間隔あるいはそれ以下となるようにvを設定すればよい。このようにすることによって、第1の方法と同等のスペクトルを第2の方法でも得ることができる。なお、1/T2/N間隔以下とする理由は、1/T2/Nが情報を失わない最大の間隔であり、これ以上間隔を空けると、情報の一部が失われ、目標が線スペクトルとなっていても、スペクトルに現れない可能性があるためである。
図7は、第2の方法を行う加速度補正フーリエ変換部7の形態を示す。
加速度補正フーリエ変換部7は、離散フーリエ変換部11と、カーネル設定部12と、周波数指定部13とを備える。
目標検出部4より入力された速度に関する情報はカーネル設定部12に入力される。ここで、目標の速度変化に同期した(8)式のようなカーネルが設定され、離散フーリエ変換部11に入力される。離散フーリエ変換部11には、CPI単位Σ・Δ抽出部6から入力された、フーリエ変換に用いるCPIのΣとΔが入力されている。また、周波数指定部13は、得られるスペクトルのビンが0から1/T2まで1/T2/N以下の間隔となるようにフーリエ変換の際に用いる周波数を指定する。このようにして得られたΣとΔのスペクトルが加速度補正フーリエ変換部7から出力される。
本実施形態の特徴の1つは、パルス・ドップラレーダと良く似た処理を、パルス単位ではなく、CPI単位で行うことである。CPI単位で行うことで、得られるスペクトルは非常に細かい周波数単位で折り返される結果となり、これがパルス・ドップラレーダであれば、ドップラ周波数、すなわち、速度のアンビギュイティが大きすぎて、速度検出性能が損なわれる。しかし、本実施形態では、速度等は予め目標検出部4で検出されており、角度の検出精度を高めるための積分利得を取るためにフーリエ変換を施す。スペクトルが細かい単位で折り返されるように、CPI単位でのフーリエ変換を行うことによって、調査するスペクトル範囲を狭めることが出来るという利点が生じる。加速度の補正は、例えば、本実施形態のようにCPI単位ではなく、パルス単位まで戻って行い、得られたスペクトルのピークからΣ代表値、Δ代表値を検出することも可能であるが、そのような方法は、スペクトルの範囲を広げて計算量を増大させる。また、スペクトル内のビン数が増加するため、低SNR目標では、雑音のピークを目標と見誤る確率が大きくなり、性能が劣化する。従って、CPI単位のサンプルでフーリエ変換を行うことによって、計算量のみでなく、性能も向上できる。
第1及び第2の方法による加速度補正フーリエ変換部7の実施の形態では、単一の速度に対するフーリエ変換結果ではなく、スペクトルを得て、そのピークからΣ代表値、Δ代表値を検出する。この形態に対応するΣ・Δ代表値抽出部9の実施の形態の例を図8に示す。
第1及び第2の方法のいずれの形態でも、ΣのスペクトルとΔのスペクトルの2つのスペクトルが得られる。図3や図6では、ビームの3dB幅より正面に近い側に目標があるため、Σの値の方が大きいが、目標がビームの端にあるような場合には、Δの方が大きくなる。モノパルス測角では必ず、ΣとΔは同じビンの値を用いる必要がある。もし、Σのスペクトルのピークからビン番号を決定し、同じビン番号のΔのスペクトルからΔの代表値を取ってくるような形にすると、Σの電力が小さい場合に、目標が存在するビンを間違える可能性がある。
そこで、まず、スペクトル最大値検出部14において、Σのスペクトル、Δのスペクトルそれぞれの電力のピークを与えるビン番号とピーク値を取得する。次に、ビン番号決定部15において、これらのピーク電力を比較し、大きい方のスペクトルのピークのビン番号を選択する。選択したビン番号は複素値抽出部16に通知される。複素値抽出部16は、ΣとΔのスペクトルから、通知されたビン番号の複素値を抽出し、これらをΣ代表値、Δ代表値として出力する。
このようにすることによって、目標がビーム内のどの位置にあっても、Σ・Δ代表値を抽出するビンを間違う確率を小さくできる。
なお、加速度補正フーリエ変換部7で、単一の速度、1通りの速度変化に対するフーリエ変換のみを行うような場合には、Σ・Δ代表値抽出部9は、加速度補正フーリエ変換部7の出力をそのまま出力する。
以上の第1及び第2の方法では、Δvmが比較的正確であるという前提であったが、実際には、Δvmも低SNRでは、正確な検出は期待できない。そこで、本実施形態の変形例として、加速度を一定の範囲で振って、フーリエ変換結果の最大電力が最も大きくなる加速度を選択する。
図9は、上記変形例を実施する加速度補正フーリエ変換部7の例を示している。図9において、目標検出部4の結果は、一旦、速度変化範囲指定部17に入力される。速度変化範囲指定部17では、速度変化、すなわちΔvmに関して、目標検出部4が出力した値の周辺の値を幾つか設定する。例えば、目標検出部4が出力したΔvmに、一定の係数を乗算した系列を、係数の大きさを幾つか変えて設定する、などである。設定された複数系列のΔvmの値は、加速度補正フーリエ変換部7に通知される。加速度補正フーリエ変換部7は第1の方法、第2の方法のいずれの方法を採用してもよい。そして、加速度補正フーリエ変換部7は、それぞれの系列で補正を行ってフーリエ変換したΣとΔのスペクトルを出力する。従って、加速度補正フーリエ変換部7はΣ、Δ、それぞれについて複数のスペクトルを出力する。この結果は、Σ・Δ代表値抽出部9に入力される。
図10は、上記変形例を実施するΣ・Δ代表値抽出部9の例を示している。図10に示すように、Σ・Δ代表値抽出部9では、まず、スペクトル最大値検出部14は、複数の速度変化のΣとΔのスペクトルのそれぞれの電力最大値とビン番号を抽出して、速度変化・ビン番号決定部18に出力する。次に、速度変化・ビン番号決定部18は、電力最大値が最も大きい速度変化のΣあるいはΔのスペクトルを選択し、その速度変化と電力最大値のビン番号を抽出して、複素値抽出部16に通知する。複素値抽出部16は、通知された速度変化のΣとΔのスペクトルから、それぞれ、通知されたビン番号の複素値を抽出し、これらをΣ代表値、Δ代表値として出力する。
なお、目標検出部4の構成によっては、Δvmの変化がなだらかではなくCPI単位で比較的大きく変動することがある。CPIが10ms程度と小さく、目標やレーダがある程度の質量を持つ場合、Δvmが短期間にがたつく可能性は小さく、CPI単位の大きな変動は目標検出部4で採用した検出方式の性能によるがたつきである可能性が高い。特に、後述するようにビン単位でしか目標の軌跡を検出できない方式などでは、ビンの間隔が粗い場合、Δvmにがたつきが発生する。
図4の式から分かるように、位相の補正はレンジの次元、すなわち、Δvmの積分の次元で行われるため、Δvmの一時的ながたつきが、それより後のCPIの位相補正に影響を及ぼすと言った形で、影響が波及する。そこで、目標検出方式がビン単位であるなど、目標検出部4から出力された速度のがたつきの信憑性が低い場合には、予め、Δvmの変化がなだらかになるようにスムージングを掛けるとよい。単純には、速度を、多項式に最小二乗誤差規範などでフィッティングするなどである。その際、多項式の次数はせいぜい2次、3次程度の緩やかな曲線までとすると良い。次数を1次とした線形近似でも十分である。
もちろん、複数のCPIによるフーリエ変換の対象期間が長くなれば、低い次数の多項式では近似できないような複雑な動きを、目標が本当に取る可能性がある。しかし、そのような複雑な加速度の変化に追従して積分利得が取れるように補正を行うことは、前述のように、少しの誤差が後々まで積分されて響くことから、非常に難しい。
そこで、本実施形態では、加速度補正フーリエ変換部7でフーリエ変換するCPIの範囲をあまり広く取らないようにする。すなわち、目標検出部4で目標検出に複数のCPIの復調結果を利用するが、その際に利用したCPIの範囲以下の範囲のCPIのΣとΔを用いてフーリエ変換する。
図11(a)(c)は、図6と同じ条件で、本実施形態の性能を検証したシミュレーション結果である。正解の速度変化の周辺で、加速度が若干異なる複数の速度変化について、それぞれスペクトルを求め、その最大値を検出してモノパルス測角を行った結果の100試行のRMSEと誤差バイアスである。横軸はフーリエ変換に用いたCPI数である。また、速度を振る範囲は、50CPIの期間で、1CPI内のレンジ-ドップラマップのドップラビンにして±1ビン分速度がずれる範囲とし、その範囲を20分割して、各々の速度変化に対応するスペクトルを求める。
図11(a)(c)の実線は、最大電力を与える速度変化のスペクトルを選択して、Σ・Δ代表値を抽出した場合、破線は、最大電力を与える速度変化の前後の速度変化を故意に選択してΣ・Δ代表値とした場合である。フーリエ変換に利用するCPI数が少ない内は、多少補正に用いる速度変化に誤差があっても補正の性能には問題がないが、CPI数が大きくなると、正しい速度変化とそうでない場合で誤差、誤差バイアス共に性能が劣化する。ある程度以上のCPI数では、CPI数が少ない場合より性能が劣化している。
実際には、速度変化の真の値が、検出結果や緩やかな多項式と完全に一致することはないことを考慮すれば、フーリエ変換に利用するCPI数はあまり大きくしないことが望ましい。
図2によれば、1アンテナ当たりのSNRが5dB程度有れば誤差バイアスは十分に小さくできる。目標検出部4でTBDを行っても、目標が検出できるSNRには殆どの場合下限があるので、その下限から、せいぜい5dB程度までSNRを増加させるだけの利得が得られればよい。例えば、目標検出時のSNRの下限が-5dBであるならば、10dBの利得、すなわち、10CPI、あるいは補正しきれない場合も考慮してその2倍程度のCPI数で十分であり、あまり大きな数は必要は無い。
なお、図11の条件では、CPI単位での測角誤差バイアスの平均値は0.3度程度であるが、図11(c)によれば、10CPI程度で誤差バイアス絶対値は0.1度を切っており、十分な誤差バイアスの抑圧ができていることが分かる。
図11(b)(d)は、加速度の補正をせずに単にフーリエ変換して、スペクトルの電力最大のピークからモノパルス測角を行った場合の誤差RMSEと誤差バイアスである。CPI単位での誤差RMSEは約2度であるため、RMSEは何もしないよりは若干改善があるが、加速度補正をした場合より明らかに性能が劣化している。また、誤差バイアスはCPI単位の誤差バイアスより劣化していることが多い。加速度の補正を行わない場合は、図3(b)のようなスペクトルとなっており、電力ピークを選択しても、それが必ずしもSNR最大のビンとはなっていないことが多いためである。
次に、目標検出部4の目的は、各CPIの復調結果で目標が存在すると推測される点を決定し、CPI単位Σ・Δ抽出部6に、角度を計算するためのΣ、Δを抽出する点を指示すること、および、加速度補正フーリエ変換部7にフーリエ変換に利用する各CPIにおける目標の検出速度を通知することである。
目標検出部4は、前述のようにレーダ受信部3が出力した復調結果から目標を検出する。検出の仕方は種々有り、複数のCPIの復調結果のうちの一部だけから目標を検出し、その結果から他のCPIの目標の状態を推定してもよいし、全部を用いて目標を検出してもよい。いずれの場合でも、加速度補正フーリエ変換部7で利用するCPIについては、目標が存在すると推定される点と速度を推定し、そこから、ΔとΣを抽出できるようにする。
図12は、目標検出部4の例であり、目標検出部4でTBDを行って目標検出する例である。目標検出部4は、まず、複数CPIの復調結果を、復調結果記憶部19に記憶し、ここに記憶した複数の復調結果を用いて、TBD実行部20でTBDを実行し、各CPIでの復調結果において目標が存在すると推定される点およびその速度を出力する。
図13、図14は、TBDを説明するための図である。それぞれの図は横軸がレンジ、縦軸がドップラ周波数であり、パルス・ドップラレーダのΣの復調結果をカラーマップで表現したものである。色が濃い程その点の電力が強い。目標は5度、ビームは3度にある。図13は目標の1アンテナ当たりSNRが1dBの例であり、(a)から(j)まで目標が徐々に移動している。図内に矢印で目標の位置を示した。区別が付きにくいが、目標が存在する点は周囲より若干色が濃くなっている。図14は目標SNRが14dBの場合の図13(f)に相当するマップである。目標と雑音の電力に図14程度の違いがあれば1つのマップからでも目標検出が可能であるが、図13のような状態の場合には、1マップから目標を正しく検出することは困難であり、目標の運動モデルを定義して、複数のマップを併せて考慮し、運動モデルに適合する軌跡を探索するといったTBD処理が必要となる。TBDを適用することによって、目標のSNRが低くても目標の軌跡を検出でき、その結果、目標が存在する確率が高い軌跡に沿って角度を算出するためのΣ、Δを抽出することが可能となり、結果として、角度の精度が向上する。
TBDの方法は種々あるが、本実施形態の動作はTBDの具体的な方法そのものには依存しないため、省略する。
多くの場合、TBDの計算量は非常に大きい。また、TBDを行うマップの次元の数に伴って計算量は増大する。本実施形態では、レーダとしてパルス・ドップラレーダを仮定している。パルス・ドップラレーダが出力する復調結果は基本的に、レンジとドップラ(速度)の情報であるが、測角機能を備える構成である場合、角度も出力可能である。多くの文献では、TBDを行う際に、角度の2方向または1方向とレンジから、目標の位置をデカルト座標系に変換したマップを作成してTBDするといったことが行われている。しかし、測角精度はレンジ検出精度と比較して低く、また、上述のような誤差バイアスの問題や、目標が複数の反射点を有する場合に発生するグリント雑音の問題などがあって、特に低SNRでは目標の角度の信頼性は低い。従って、パルス・ドップラレーダの場合では、TBDはレンジとドップラのみの次元で行った方が、計算量が少なく、かつ、検出精度が高くなる。また、本実施形態では、加速度補正フーリエ変換部7で利用するCPIの速度変化を補正するための速度情報が必要であるため、TBDをドップラ周波数を含むパラメータで行うことで、速度検出が容易になる。
もちろん、本実施形態では、パルス・ドップラレーダ以外のレーダ、例えば、合成帯域レーダやFM-CWレーダなどを用いても良いが、やはり、TBDのステップには角度を含めないこと、ドップラ周波数を含むパラメータで行うことが望ましい。
CPI単位Σ・Δ抽出部6は、目標検出部4からの、目標が存在すると推測される点の情報を受け、各CPIの復調結果からその点のΣとΔを抽出する。TBDが出力する軌跡の粒度について、大まかには、復調結果のマップのビン単位で出力するもの(例えばビタビ)と、ビンより細かい単位まで出力できるもの(例えばベイズ)がある。
ビン単位で出力する場合、CPI単位Σ・Δ抽出部6は、各CPIの復調結果の指示されたビンのΣとΔの値を抽出する。レーダ受信部3が出力する復調結果がΣのマップ、Δのマップの形を採っているならば、指示されたビンの値をそのまま取ってくればよい。2アンテナの復調結果を出力しているような場合には、そのビンの値の和からΣ、差からΔを生成すればよい。
TBDが、ビンより細かい単位まで出力する場合には、各CPIで目標が存在すると推測された点をビン単位に丸めて、抽出するビンを決定して同様に処理しても良い。しかし、各CPIの復調前のデータを保持しているならば、目標検出部4から指示された点でΣとΔを抽出できるよう、その点についてのみ復調し直しても良い。例えば、チャープパルス型パルス・ドップラレーダであるならば、各パルスのスペクトルを保持していれば、パルススペクトルから、指示されたレンジのパルス代表値をDFTによって抽出し、それらのパルス代表値列から、指示されたドップラ周波数(速度)の値をやはりDFTによって抽出する。これらをΣ、Δ、それぞれについて行えば、軌跡がビン単位より細かくても、その細かい点のΣ、Δを抽出可能である。Σ、ΔのSNRは、平均的には、正解の軌跡の点からずれる程小さくなる。ビン単位に丸めることによって、数dBのSNR劣化が発生することがあるため、ビン単位より細かい軌跡の指示に従ってΣ、Δを求めることによって、多少なりとも測角精度の向上が期待できる。
なお、上記図9、図10に示した方法では、加速度補正フーリエ変換の結果のスペクトルを利用して、目標の速度や加速度をTBDより高い精度で検出できる。そこで、検出した速度・加速度の結果をTBDに反映し、これらを既知の値として、再度TBDを実行して、目標の検出性能を高めてもよい。あるいは、TBD結果のうち、速度、加速度については、本実施形態で検出した値に置き換えることで目標の検出パラメータの確度を高めても良い。
図15は、飛翔体の誘導装置21の一実施形態を示すブロック図である。誘導装置21は、目標角度検出装置1と、誘導信号生成部22とを備える。誘導信号生成部22は、本実施形態の目標角度検出装置1から出力された目標の角度情報に、さらに、必要に応じて、目標のレンジ、速度等を付加して、誘導信号生成部22に出力する。誘導信号生成部22は、入力された角度等から、飛翔体を誘導するための誘導信号を生成し、図示しない飛翔体の駆動部を制御する。
このようにすることによって、目標のSNRが弱く、モノパルス測角で角度に誤差バイアスが発生する場合でも、複数CPIの結果を積分処理して角度の高精度化を行う際の誤差バイアスの影響を軽減し、目標の追随性能を高めた飛翔体制御が可能となる。
以上のように上記実施形態によれば、目標角度検出装置1において、目標の角度を検出する前に、目標検出部4により他のパラメータで目標検出を行い、その検出結果から目標の速度変化を検出し、加速度補正フーリエ変換部7にて各CPIの和信号及び差信号を検出した速度変化に基づいて補正するようにフーリエ変換することによって、1CPIを超えた期間についても、和信号及び差信号の積分利得が得られる。また、パルスの段階からフーリエ変換するのではなく、CPI単位のサンプルでフーリエ変換することで、計算量を軽減し、性能を向上できる。その結果、低SNRでモノパルス測角する際に発生する誤差バイアスの影響を軽減し、より高い測角精度が得られる。
なお、上記実施形態の目標角度検出装置1では、レーダ受信部3と、目標検出部4と、CPI単位Σ・Δ抽出部6と、加速度補正フーリエ変換部7と、Σ・Δ代表値抽出部9と、モノパルス角度推定部10といったハードウェア的に構成される例について説明したが、レーダ受信部3、目標検出部4、CPI単位Σ・Δ抽出部6、加速度補正フーリエ変換部7、Σ・Δ代表値抽出部9、モノパルス角度推定部10の処理を、コンピュータプログラムによってソフトウェア処理することも可能である。
図16は、目標角度検出装置1の制御処理手順を示すフローチャートである。
まず、目標角度検出装置1は、アンテナ2で取り込んだ無線周波数(RF)の電波をベースバンドに変換し、その電波の形式に対応して適切な復調を施して、複数のCPIに渡る復調結果を得る(ステップST16a)。そして、目標角度検出装置1は、トラック・ビフォア・ディテクトにより複数のCPIの復調結果から目標の軌跡を検出し(ステップST16b)、目標の軌跡の各点のΣ及びΔを抽出し(ステップST16c)、各CPIにおける目標の速度変化に対応する補正値を指定して(ステップST16d)、指定した補正値に基づいて複数のCPIのΣ及びΔそれぞれの加速度を補正し(ステップST16e)、補正したΣ及びΔを高速フーリエ変換する(ステップST16f)。
続いて、目標角度検出装置1は、指定した全ての速度変化で処理が完了したか否かの判断を行う(ステップST16g)。ここで、処理が完了していなければ(no)、目標角度検出装置1は上記ステップST16d乃至ステップST16fの処理を繰り返し実行する。
一方、処理が完了していれば(yes)、目標角度検出装置1は各CPIのΣ及びΔの高速フーリエ変換結果スペクトルの電力最大値を検出し(ステップST16h)、これら電力最大値のうち最も大きい電力最大値に対応するビン番号を選択する(ステップST16i)。そして、目標角度検出装置1は、選択した補正値とビン番号のΣの高速フーリエ変換結果の複素値をΣ代表値として抽出し、同一補正値、同一ビン番号のΔの高速フーリエ変換結果の複素値をΔ代表値として抽出する(ステップST16j)。以後、目標角度検出装置1は、Σ、Δの代表値を用いてモノパルス測角処理を行い、これにより求められるアンテナ2から見た目標の角度情報を出力する(ステップST16k)。
さらに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…目標角度検出装置、2…アンテナ、3…レーダ受信部、4…目標検出部、6…CPI単位Σ・Δ抽出部、7…加速度補正フーリエ変換部、8…高速フーリエ変換部、9…Σ・Δ代表値抽出部、10…モノパルス角度推定部、11…離散フーリエ変換部、12…カーネル設定部、13…周波数指定部、14…スペクトル最大値検出部、15…ビン番号決定部、16…複素値抽出部、17…速度変化範囲指定部、18…速度変化・ビン番号決定部、19…復調結果記憶部、20…TBD実行部、21…誘導装置、22…誘導信号生成部。

Claims (14)

  1. モノパルス測角に利用するためのアンテナを1方向につき2つ有し、複数のコヒーレント積分期間に渡って、目標で反射されたレーダ波を受信して復調し、各コヒーレント積分期間の復調結果を出力するレーダ受信部と、
    前記レーダ受信部から出力された各コヒーレント積分期間の復調結果から目標を検出し、検出された目標について、前記複数のコヒーレント積分期間における速度変化を抽出する目標検出部と、
    前記検出された目標について、複数のコヒーレント積分期間の前記復調結果からそれぞれ前記2アンテナの和信号と差信号を抽出する第1のデータ抽出部と、
    前記目標検出部で抽出された速度変化に基づいて、前記第1のデータ抽出部で抽出された複数の前記和信号及び前記差信号を補正するべくフーリエ変換処理を行う加速度補正フーリエ変換部と、
    前記フーリエ変換結果から、1目標につき1つの和信号代表値と差信号代表値を抽出する第2のデータ抽出部と、
    前記和信号代表値と前記差信号代表値から、モノパルスによる角度推定を行うモノパルス角度推定部とを具備することを特徴とする目標角度検出装置。
  2. 前記加速度補正フーリエ変換部は、前記複数のコヒーレント積分期間の前記和信号及び前記差信号を前記速度変化に基づいて補正し、補正した和信号及び差信号をフーリエ変換することを特徴とする請求項1記載の目標角度検出装置。
  3. 前記加速度補正フーリエ変換部は、前記速度変化に基づき補正された前記和信号及び前記差信号を高速フーリエ変換し、
    前記第2のデータ抽出部は、前記和信号と前記差信号の高速フーリエ変換結果スペクトルのうち、電力最大値が大きい方のスペクトルの電力最大値を与えるビン番号の前記和信号のフーリエ変換結果の複素値を前記和信号代表値とし、同一ビン番号の前記差信号のフーリエ変換結果の複素値を前記差信号代表値とすることを特徴とする請求項2記載の目標角度検出装置。
  4. 前記加速度補正フーリエ変換部は、フーリエ変換時のカーネルの間隔を前記速度変化を補正するように変化させて離散フーリエ変換することを特徴とする請求項1記載の目標角度検出装置。
  5. 前記加速度補正フーリエ変換部は、前記コヒーレント積分期間の逆数を、離散フーリエ変換に利用した前記和信号または前記差信号の数で除算した間隔以下の周波数間隔で複数のビンを設定し、前記和信号と前記差信号それぞれを、各ビンで離散フーリエ変換して、それぞれスペクトルを生成し、
    前記第2のデータ抽出部は、前記和信号のスペクトルと前記差信号のスペクトルのうち、電力最大値が大きい方のスペクトルの電力最大値を与えるビン番号の前記和信号のフーリエ変換結果の複素値を前記和信号代表値と、同一ビン番号の前記差信号のフーリエ変換結果の複素値を前記差信号代表値とすることを特徴とする請求項4記載の目標角度検出装置。
  6. 前記加速度補正フーリエ変換部は、前記目標検出部で検出された前記速度変化と、その周辺の1つ以上の速度変化に対応して、それぞれフーリエ変換を行うことを特徴とする請求項3または請求項5記載の目標角度検出装置。
  7. 前記第2のデータ抽出部は、複数の速度変化に対応してフーリエ変換した結果得られた前記和信号と前記差信号の複数のスペクトルの内、電力最大値が最大であるスペクトルに対応する速度変化値の、和信号スペクトルと差信号スペクトルの前記電力最大値が最大であるビン番号の複素値を前記和信号代表値と前記差信号代表値とすることを特徴とする請求項6記載の目標角度検出装置。
  8. 前記目標検出部は、前記複数のコヒーレント積分期間の復調結果から目標の軌跡を検出することを特徴とする請求項1記載の目標角度検出装置。
  9. 前記目標検出部は、トラック・ビフォア・ディテクトによって目標を検出することを特徴とする請求項8記載の目標角度検出装置。
  10. 前記レーダ受信部は、パルス・ドップラ方式の受信部であり、
    前記目標検出部は、前記復調結果の内の、レンジ情報およびドップラ周波数情報から目標を検出することを特徴とする請求項9記載の目標角度検出装置。
  11. 前記第1のデータ抽出部は、前記目標検出部が検出した目標の軌跡に対応して、各コヒーレント積分期間の復調結果から、前記和信号と前記差信号を抽出することを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1つに記載の目標角度検出装置。
  12. 前記加速度補正フーリエ変換部は、前記目標検出部が目標の軌跡の検出に利用した複数のコヒーレント積分期間の一部の和信号および差信号をフーリエ変換することを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれか1つに記載の目標角度検出装置。
  13. 複数のコヒーレント積分期間に渡って、目標で反射されたレーダ波を受信して復調し、
    復調結果から目標を検出し、検出された目標の、前記複数のコヒーレント積分期間での速度変化を抽出し、
    前記検出された目標について、複数のコヒーレント積分期間の前記復調結果からそれぞれモノパルス測角に利用するための2アンテナの和信号と差信号を抽出し、
    複数の前記和信号と前記差信号をそれぞれ前記速度変化を補正するようにフーリエ変換し、
    前記フーリエ変換結果から、1目標につき1つの和信号代表値と差信号代表値を抽出し、
    前記和信号代表値と前記差信号代表値から、モノパルスによる角度推定を行うことを特徴とする目標角度検出方法。
  14. 請求項1乃至12のいずれか1つに記載の目標角度検出装置と、
    前記目標角度検出装置で検出した目標に対し、少なくとも前記目標角度検出装置で推定した角度を用いて誘導信号を生成する誘導信号生成部とを備えることを特徴とする誘導装置。
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