JP2013190545A - 白色反射フィルム - Google Patents

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博 楠目
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雅弘 倉垣
Mitsumasa Ono
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Abstract

【課題】フィルムが硫酸バリウムを含有していたとしても、LED劣化を抑制することができる白色反射フィルムを提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂からなり硫酸バリウムを含む白色フィルムの少なくとも一方の表面に、樹脂成分99.9〜55質量%と珪酸塩粒子0.1〜45質量%とを含有する被覆層を有する白色反射フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、白色反射フィルムに関する。特に、LED光源用として好適に用いることができる白色反射フィルムに関する。
液晶表示装置(LCD)のバックライトユニットには、液晶表示パネルの背面に光源および反射板を備える直下型と、液晶表示パネルの背面に、反射板を備えた導光板を配し、かかる導光板の側面に光源を備えるエッジライト型とがある。従来、大型のLCDに用いられるバックライトユニットとしては、画面の明るさおよび画面内の明るさの均一性に優れるといった観点から、直下型(主には直下型CCFL)が主流であった。しかしながら、近年テレビ用などをはじめとする大型のLCDにおいても、エッジライト型が主流になってきたとともに、光源がLED(発光ダイオード)へと変遷してきた。
照明器具においても、前面に射出する光量を向上させるために反射板が用いられる。また、省電力化のために光源としてLEDが用いられるようになってきた。
上記のような反射板として用いられる白色反射フィルムとしては、従来から硫酸バリウムを用いたものがよく知られている(例えば特許文献1〜4)。
特開2006−212925号公報 特開2009−86451号公報 特開2009−126094号公報 特開2009−83369号公報
従来、上記特許文献に示すような硫酸バリウムを用いた白色反射フィルムは、高反射率および高輝度が達成でき、原料回収も容易で、また硫酸バリウム自体が非常に安定な物質である為、反射板用として広く用いられていた。
しかしながら近年において、LEDにおける封止樹脂として、エポキシ樹脂の代わりにシリコーン樹脂が用いられるようになってきた。そのような中で本発明者らは、従来の硫酸バリウムを用いた白色反射フィルムをLEDと共に用いると、使用条件によってはLEDが劣化し、色変化や輝度低下等の問題が生じることを新たに見出した。
そこで、光源が封止性能の低いLEDであっても用いることのできる白色反射フィルムが求められる。
以上のような背景のもと、本発明は、フィルムが硫酸バリウムを含有していたとしても、LED劣化を抑制することができる白色反射フィルムを提供することを目的とする。
また、本発明の望ましい課題は、上記目的と同時に、高反射率、高輝度である白色反射フィルムを提供することである。
従来、上記特許文献に例示されているような硫酸バリウムを用いた白色反射フィルムにおいては、上述のごとく硫酸バリウム自体は非常に安定な物質であるため、LEDへ直接影響を及ぼすことは無く、LED劣化もなく広く利用されてきた。
本発明者らは、LEDの劣化について、LEDのバリア性能の低下に伴い、フィルムや硫酸バリウムにごくわずかに残存している硫化物不純物が影響を及ぼしていることを見出し、着目した。すなわち、上述のごとくLEDの封止樹脂がシリコーン樹脂となることでLEDのバリア性能が低下し、かかる不純物が封止効果の低下したLEDの樹脂内を透過し、LED内部に用いられている銀材質からなる、あるいは銀材質でめっきされたリードフレームや反射板に影響を及ぼし、劣化させ、LEDの色変化、輝度低下を引き起こすことが考えられる。
そこで本発明者らは、鋭意検討の結果、かかる不純物があったとしても、珪酸塩粒子を含有する被覆層を備えることにより、不純物と珪酸塩粒子とを反応させることによってLED劣化が抑制できる事を見出した。また、かかる珪酸塩粒子の粒径と被覆層の厚みとを特定関係とすることによって、珪酸塩粒子がフィルム表面付近に存在する態様とすることができ、高反射率、高輝度が達成できることを見出した。
すなわち本発明は、以下の構成を採用するものである。
1.熱可塑性樹脂からなり硫酸バリウムを含む白色フィルムの少なくとも一方の表面に、樹脂成分99.9〜55質量%と珪酸塩粒子0.1〜45質量%とを含有する被覆層を有する白色反射フィルム。
2.珪酸塩粒子の平均粒子径D、被覆層の厚みTが下記式1を満たす、上記1に記載の白色反射フィルム。
1.5D≧T ・・・(式1)
3.LED光源用として用いられる上記1または2に記載の白色反射フィルム。
また本願発明は、以下を包含する。
4.上記3に記載の白色反射フィルムを有する、LED光源バックライトユニット。
5.上記3に記載の白色反射フィルムを有する、LED光源照明器具。
本発明によれば、フィルムが硫酸バリウムを含有していたとしても、LEDの劣化を抑制できる白色反射フィルムを提供することができる。
また、本発明の望ましい態様によれば、上記に加えて、高反射率、高輝度である白色反射フィルムを提供することができる。
本発明の白色反射フィルムは、白色フィルムの少なくとも一方の表面に被覆層を有するものである。以下、本発明について詳細に説明する。
[白色フィルム]
本発明における白色フィルムは、熱可塑性樹脂からなり、白色の着色剤またはボイド形成剤をフィルム中に含有させることによって白色を呈するようにしたフィルムである。ここでは、ボイド形成剤として硫酸バリウムを含有している。また、硫酸バリウムと併用して他の着色剤またはボイド形成剤を有していても良い。例えば、ボイド形成剤として硫酸バリウム以外の無機粒子、有機粒子あるいはフィルムを構成する熱可塑性樹脂とは非相溶の樹脂(以下、非相溶樹脂と呼称する場合がある。)を用いることができる。
白色フィルムの波長550nmにおける反射率は、好ましくは96%以上、さらに好ましくは97%以上、特に好ましくは98%以上である。白色フィルムは単層フィルムであってもよく、積層フィルムであってもよい。高い反射率と機械的強度を得る観点から、比較的多くのボイドを含有する層(反射層)と比較的少ないボイドを含有するかボイドを含有しない層(支持層)とを有する積層フィルムが好ましい。
(熱可塑性樹脂)
白色フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステル、ポリオレフィン、ポリスチレン、アクリルを挙げることができる。機械的特性および熱安定性に優れる白色フィルムを得る観点から、ポリエステルが好ましい。
熱可塑性樹脂としてポリエステルを用いる場合、ポリエステルとしては、ジカルボン酸成分とジオール成分とからなるポリエステルを用いることが好ましい。このジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、4,4’―ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸に由来する成分を挙げることができる。また、ジオール成分としては、例えばエチレングリコール、1,4―ブタンジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、1,6―ヘキサンジオールに由来する成分を挙げることができる。これらポリエステルのなかでも芳香族ポリエステルが好ましく、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。
ポリエステルは、ホモポリエステルであってもよいが、共重合ポリエステルが好ましい。かかる共重合ポリエステルとしては、共重合ポリエチレンテレフタレートが好ましい。共重合ポリエステルを用いることによって、比較的多くのボイドを含んだとしても優れた製膜性を確保することができる。白色フィルムとして、比較的多くのボイドを含有する層(反射層)と比較的少ないボイドを含有するかボイドを含有しない層(支持層)とを有する積層白色フィルムを用いる場合は、比較的多くのボイドを含有する反射層に用いるポリエステルとして共重合ポリエステルを用いることが効果的であり好ましい。共重合成分の割合は、全ジカルボン酸成分100モル%を基準として、例えば3〜20モル%、好ましくは4〜15モル%、さらに好ましくは5〜13モル%である。共重合成分の割合をこの範囲とすることによって、ボイドを比較的多く含有したとしても優れた製膜性を得ることができる。また、熱寸法安定性に優れたフィルムを得ることできる。なお、共重合成分としては、上で例示したジカルボン酸成分およびジオール成分を挙げることができる。特に好ましい共重合ポリエステルは、イソフタル酸成分共重合ポリエチレンテレフタレートである。
(硫酸バリウム)
硫酸バリウムの平均粒子径は、好ましくは0.2〜3.0μm、より好ましくは0.3〜2.5μm、さら好ましくは0.4〜2.0μmである。平均粒子径が大きすぎると破断が生じやすくなる傾向にあり、また反射率が低下する傾向にある。他方、平均粒子径が小さすぎる際には、粒子が凝集しやすく、フィルター濾過の際にフィルター昇圧が早くなる傾向にある。また凝集体自体も破断の原因となる。硫酸バリウムの形状は板状であっても球状であっても良い。ここで球状とは、粒径比(長径/短径)が1.3以下であることをいう。また硫酸バリウム粒子の含有量は、反射率を向上させる観点から白色フィルムの質量を基準として1〜50質量%が好ましく、2〜45質量%が更に好ましい。また、上述の反射層と支持層とを有する構成の場合は、反射層における含有量は、反射層の質量を基準として好ましくは31〜70質量%、より好ましくは35〜65質量%、さらに好ましくは40〜50質量%であり、支持層における含有量は、支持層の質量を基準として好ましくは0〜30質量%、より好ましくは1〜15質量%、さらに好ましくは1〜10質量%である。
(着色剤、ボイド形成剤)
硫酸バリウムと併用することができる着色剤またはボイド形成剤として、硫酸バリウム以外の無機粒子を用いる場合、かかる無機粒子としては、白色無機粒子が好ましい。この白色無機粒子としては、二酸化チタン、二酸化珪素、炭酸カルシウムの粒子を例示することができる。該無機粒子の平均粒子径は、好ましくは0.2〜3.0μm、より好ましくは0.3〜2.5μm、さら好ましくは0.4〜2.0μmである。またその含有量は、白色フィルムの質量を基準として1〜30質量%が好ましく、3〜20質量%が更に好ましい。このような無機粒子を併用することで、好ましい反射率を更に達成しやすくなる。また、熱可塑性樹脂中で好適な分散状態とすることができ、粒子の凝集が起こり難く、粗大突起の抑制されたフィルムを得ることができる。同時に、フィルムの表面が粗くなりすぎず、適切な範囲に光沢度をコントロールすることができる。なお、無機粒子は、どのような粒子形状でもあってもよく、例えば、板状、球状であってもよい。無機粒子は、分散性を向上させるための表面処理を行ってあってもよい。
併用する着色剤またはボイド形成剤として有機粒子を用いる場合、かかる有機粒子としては、フィルムを構成する熱可塑性樹脂に非相溶な樹脂の粒子を用いる。この有機粒子としては、シリコーン樹脂粒子、ポリテトラフルオロエチレン粒子が好ましい。有機粒子の平均粒子径は、好ましくは0.2〜10μm、より好ましくは0.3〜8.0μm、さらに好ましくは0.4〜6.0μmである。またその含有量は、白色フィルムの質量を基準として1〜30質量%が好ましく、3〜20質量%が更に好ましい。このような有機粒子を用いることで、好ましい反射率を更に達成しやすくなる。また、熱可塑性樹脂中で好適な分散状態とすることができ、粒子の凝集が起こり難く、粗大突起の抑制されたフィルムを得ることができる。同時に、フィルムの表面が粗くなりすぎず、適切な範囲に光沢度をコントロールすることができる。なお、有機粒子は、どのような粒子形状でもあってもよく、例えば、板状、球状であってもよい。
併用する着色剤またはボイド形成剤として非相溶樹脂を用いる場合であって、フィルムを構成する熱可塑性樹脂としてポリエステルを用いる場合、非相溶樹脂としては、ポリオレフィン、ポリスチレンが好ましい。またその含有量は、白色フィルムの質量を基準として1〜30質量%が好ましく、3〜20質量%が更に好ましい。このような非相溶樹脂を用いることで、好ましい反射率を更に達成しやすくなる。
(フィルム厚み)
白色フィルムの厚みは任意であるが、優れた反射率が得られる程度の厚みを有することが好ましい。また、取り扱い性の観点からも、適度に厚いことが好ましい。他方、軽量化の観点からは厚すぎることは不利である。好ましくは10〜500μm、より好ましくは50〜300μm、さらに好ましくは100〜250μmである。
白色フィルムが反射層と支持層とを有する場合は、各層の厚みは反射率等の光学特性や延伸性を勘案して設定すればよい。これらのバランスの観点から、白色フィルムの総厚みを100としたときに、反射層は好ましくは40〜95、さらに好ましくは50〜90となるような厚み比率とすればよい。また支持層は好ましくは60〜5、さらに好ましくは50〜10となるような厚み比率とすればよい。
[被覆層]
本発明の白色反射フィルムは、白色フィルムの少なくとも一方の表面に、樹脂成分と珪酸塩粒子とを含有する被覆層を有する。被覆層は、白色フィルムの両面に設けても良いし、片面に設けても良い。片面だけでも十分に効果を発揮する。白色フィルムが反射層と支持層とを有する積層構成の場合は、反射層側、支持層側のいずれの表面に設けてもよい。
(珪酸塩粒子)
本発明における珪酸塩粒子は、被覆層中に存在し、硫酸バリウムが含有するLED劣化に影響を及ぼす不純物(硫化物不純物)と反応することで、硫化金属を形成し、硫化物不純物をトラップし、それにより硫化物不純物によるLEDの劣化を抑制する作用効果を奏するものである。すなわち、硫化物不純物と反応し得ることが必要がある。
なお、ここで硫酸バリウムが含有する硫化物不純物とは、硫黄原子が最低酸化数の態様であるS2−である硫黄化合物である。例えば、HS、NaS、KS、NaHS、ZnSである。これらが特にLED劣化に影響を及ぼす。
珪酸塩粒子としては、好ましくは金属珪酸塩粒子であり、硫化物不純物に対して特に反応しやすく、LED劣化抑制の向上効果を高くすることができる。なかでも金属が銅、亜鉛、マンガン、コバルト、ニッケルからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属である金属珪酸塩粒子が好ましい。また、これら金属と珪素の元素組成比(モル比)が、金属/珪素=0.60〜0.80の範囲のものであると、硫化物不純物に対する反応性が向上し、LED劣化抑制の向上効果をさらに高くすることができる。
本発明においては、硫化物との反応が生じやすく、LED劣化抑制の効果が特に大きいことから、珪酸塩粒子における金属として特に好ましいのは、銅(I)、銅(II)、亜鉛(I)であり、さらに好ましくは安定で可溶性の塩が得やすい銅(II)である。またこれは、安価に得ることができるという利点もある。
金属珪酸塩粒子としては、非晶質金属珪酸塩粒子が特に好ましい。すなわち、金属として非晶質の銅(I)、銅(II)、亜鉛(I)を用いた態様が特に好ましい。これにより硫化物不純物に対して特に優れた反応性があり、特に優れたLED劣化抑制の効果を奏することができる。
珪酸塩粒子の好ましい粒子径としては、平均粒子径が30μm以下であり、これによりLED劣化抑制の向上効果を高くすることができる。かかる観点から、更に好ましくは20μm以下であり、特に好ましくは10μm以下である。平均粒子径が大きすぎる際には、凝集等の問題は生じ難く取り扱いも容易ではあるものの、比表面積が小さくなるため、硫化物不純物との反応性が低下する傾向にあり、LED劣化抑制の効果が低くなる傾向にある。他方、平均粒子径が小さすぎる場合は、粒子の比表面積の観点では好ましいものの、凝集などの問題が生じやすく取り扱いが困難となるばかりか、かかる凝集によりLED劣化抑制の効果が低くなる傾向にある。かかる観点から、好ましくは0.2μm以上、さらに好ましくは0.5μm以上、特に好ましくは1.0μm以上である。かかる平均粒子径の調整としては、従来公知の一般的な手法を用いることができる。すなわち粉砕機(例えば微粉砕機であるピンミル、アトマイザー、ボールミル、ジェットミルなど)を用い、粉砕を行った後、風力分級などを用いれば、所望のサイズの粒子を得る事ができる。
被覆層中における珪酸塩粒子の含有量は、被覆層の質量を基準として、0.1〜45質量%である。かかる範囲にあるとLED劣化抑制の効果に優れる。含有量が少なすぎるとLED劣化抑制の効果に劣る。かかる観点から、含有量は、好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上である。他方、多すぎると、珪酸塩粒子の脱落が生じ易く、結果としてLED劣化抑制の効果に劣ることとなる。また、反射率や輝度の低下にも繋がり易いため、かかる観点から、含有量は、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。
(樹脂成分)
本発明における被覆層においては、珪酸塩粒子は、樹脂成分の被膜で白色フィルム上に支持されて、白色フィルムの表面を被覆する態様となる。また樹脂成分により珪酸塩粒子の脱落を抑制することができる。
樹脂成分としては、白色フィルムを構成する熱可塑性樹脂と同じものでも良く、異なるものであってもよい。かかる樹脂成分としては、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。また、エポキシ樹脂やイソシアネート樹脂のような熱硬化性樹脂であってもよい。これらは単独で用いることもできるし、2種以上を併用してもよい。なお、被覆層は、後述するように、共押出方、ラミネート法、塗布法等の方法により形成することができるが、白色フィルムを構成する熱可塑性樹脂の性質も勘案して、それぞれの方法に適した樹脂成分を選択するとよい。また、バリア性が低いと、被覆層内部にある珪酸塩粒子も効果を発揮することができる。中でも、本発明においては、LED劣化の抑制効果により優れる観点から、熱可塑性樹脂が好ましく、アクリル樹脂が好ましい。
被覆層中における樹脂成分の含有量は、被覆層の質量を基準として、99.9〜55質量%である。かかる範囲にあると珪酸塩粒子の脱落防止に優れるとともにLED劣化防止効果に優れる。含有量が少なすぎると珪酸塩粒子の脱落防止効果に劣り、またLED劣化抑制効果に劣る。かかる観点から、含有量は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは65質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。他方、多すぎると、珪酸塩粒子の含有量が少なくなることとなることから、LED劣化防止効果に劣る。かかる観点から、含有量は、好ましくは99.7質量%以下、さらに好ましくは99.0質量%以下である。
珪酸塩粒子の平均粒子径と被覆層の厚みとの関係は、珪酸塩粒子の平均粒子径D、珪酸塩を含む被覆層の厚みTとした際、1.5D≧Tであることが好ましい。このような範囲とすることによって、珪酸塩粒子が被覆層中に埋もれ難くなり、表面付近に存在しやすくなったり、珪酸塩粒子が被覆層から突出している態様となったりして、硫化物不純物との反応が促進され、LED劣化抑制効果をさらに高くすることができる。かかる観点から、より好ましい範囲は1.3D≧Tであり、より好ましい範囲は1.0D≧Tであり、さらに好ましい範囲としては0.8D≧Tであり、特に好ましい範囲は0.5D≧Tであり、最も好ましくは0.2D≧Tである。ただし、珪酸塩粒子の平均粒子径に対して被覆層が薄すぎても、粒子脱落の懸念があり、それによりLED劣化抑制効果が低下する傾向となる。かかる観点から、0.01D≦Tであることが好ましく、0.05D≦Tであることがより好ましく、0.1D≦Tであることがさらに好ましい。なお、ここで被覆層の厚みとは、被覆層において、珪酸塩粒子が被覆層表面に突起を形成していない箇所についての厚みをいうこととする。
(架橋剤、その他成分)
被覆層には、上述の珪酸塩粒子および樹脂成分の他に、さらにイソシアネート系、メラミン系、エポキシ系等の架橋剤を配合して架橋されていることができ、好ましく、さらに珪酸塩粒子の脱落の抑制効果を向上させることができる。かかる架橋剤としては、イソシアネート系のものが好ましい。
本発明における珪酸塩を含む被覆層には、ビーズなどの上記珪酸塩粒子以外の粒子や染料、顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シランカップリング剤等のその他の添加剤を、本発明の目的を阻害しない範囲において添加していてもよい。また、後述するように、被覆層を形成するための塗液に好ましく添加することができる界面活性剤を含有していても良い。
[製造方法]
以下、本発明の白色反射フィルムを製造する方法の一例を説明する。この例では、白色フィルムとして積層白色フィルムを用いる。なお、製膜機械軸方向を縦方向または長手方向またはMDと呼称する場合がある。また、該製膜機械軸方向と厚み方向とに垂直な方向を横方向または幅方向またはTDと呼称する場合がある。
積層白色フィルムに用いるポリエステル組成物(フィルムを構成する熱可塑性樹脂としてのポリエステルに、硫酸バリウム、およびその他の任意成分を含む組成物)は、線径15μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜100μm、好ましくは平均目開き20〜50μmの不織布型フィルターを用いて濾過を行うことが好ましい。この濾過を行うことで、通常は凝集して粗大凝集粒子となりやすい粒子の凝集を抑え、粗大異物の少ない積層白色フィルムを得ることができる。このようにして、反射層を形成するためのポリエステル組成物と、支持層を形成するためのポリエステル組成物を得る。
濾過した各々のポリエステル組成物は、溶融した状態でフィードブロックを用いた同時多層押出法により、ダイから多層の状態で押出し、積層未延伸シートを製造する。
ダイより押出された積層未延伸シートは、キャスティングドラムで冷却固化され、積層未延伸フィルムとなる。この積層未延伸フィルムをロール加熱、赤外線加熱等で加熱し、縦方向に延伸して積層縦延伸フィルムを得る。この延伸は2個以上のロールの周速差を利用して行うのが好ましい。縦延伸は、ポリエステルのガラス転移点(Tg)以上の温度で行うことが好ましい。より好ましくは、Tg以上、(Tg+70℃)以下の範囲である。縦方向の延伸倍率は、好ましくは2.2〜4.0倍、さらに好ましくは2.3〜3.9倍である。2.2倍未満とするとフィルムの厚み斑が悪くなる傾向にあり、4.0倍を超えると製膜中に破断が発生し易くなる傾向にある。ここで、後述するように、縦延伸後のフィルム表面に被覆層を形成するための塗液を塗布する事も可能である。
縦延伸後の積層フィルムは、続いて、予熱、横延伸、熱固定、熱弛緩の処理を順次施して積層二軸配向フィルムとするが、これら処理はフィルムを走行させながら行う。横延伸の処理はTgより高い温度から始める。横延伸過程での昇温は連続的でも段階的(逐次的)でもよいが通常逐次的に昇温する。例えばテンターの横延伸ゾーンをフィルム走行方向に沿って複数に分け、ゾーン毎に所定温度の加熱媒体を流すことで昇温する。横方向の延伸倍率は、好ましくは2.5〜4.5倍、さらに好ましくは2.8〜3.9倍である。2.5倍未満であるとフィルムの厚み斑が悪くなる傾向にあり、4.5倍を超えると製膜中に破断が発生し易くなる傾向にある。また、上記横延伸倍率であると、LED劣化抑制の向上効果に優れる。
横延伸後のフィルムは、両端を把持したまま(Tm−100℃)〜(Tm−20℃)の温度で定幅または10%以下の幅減少下で熱処理して熱収縮率を低下させるのがよい。なお、ここでTmはポリエステルの融点を表す。熱処理温度が(Tm−20℃)より高いとフィルムの平面性、厚み斑が悪くなる傾向にある。(Tm−100)℃より低いと熱収縮率が大きくなる傾向にある。また、熱収縮量を調整するために、把持しているフィルムの両端を切り落し、フィルム縦方向の引き取り速度を調整し、縦方向に弛緩させることができる。弛緩させる手段としてはテンター出側のロール群の速度を調整する。弛緩させる割合として、テンターのフィルムライン速度に対してロール群の速度ダウンを行い、好ましくは0.1〜2.5%、さらに好ましくは0.2〜2.3%、特に好ましくは0.3〜2.0%の速度ダウンを実施してフィルムを弛緩(この値を「弛緩率」という)して、弛緩率をコントロールすることによって縦方向の熱収縮率を調整する。また、フィルム横方向は両端を切り落すまでの過程で幅減少させて、所望の熱収縮率を得ることができる。
(被覆層の形成方法)
被覆層は、共押出法により白色フィルム上に形成してもよいし、被覆層をラミネート法により白色フィルム上に形成してもよい。また、被覆層を形成するための塗液(以下、被覆層塗液と呼称する場合がある。)を塗布し、乾燥する塗布法により被覆層を形成してもよい。本発明においては、珪酸塩粒子を容易に最表面に存在させ易いという観点から、特に塗布法が好ましい。
被覆層塗液は、珪酸塩粒子、樹脂成分、任意成分としての架橋剤やその他の成分を、溶媒に分散または溶解させて形成することができる。溶媒としては、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル、トルエン等の有機溶剤、あるいは水(イオン交換水や純水が好ましい)を用いることができる。塗液の固形分濃度としては、5〜50質量%が好ましく、珪酸塩粒子の凝集を抑制しやすくなり、粒子脱落の抑制効果を高くすることができる。
また、特に溶媒が水系である場合においては、被覆層塗液には、好ましくは被覆層を構成する他の成分と化学的に不活性な、界面活性剤を配合することが好ましい。これにより白色フィルムへの濡れを促進し、均一な被覆層を形成することができる。かかる効果は、白色フィルムがポリエステルからなるフィルムである場合により効果的である。また、珪酸塩粒子の分散性を向上することができ、LED劣化抑制効果がより向上する。かかる界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレン−脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン型や、ノニオン型界面活性剤を好ましく挙げることができる。界面活性剤の添加量は、塗液の固形分に対して好ましくは1〜10質量%、より好ましくは2〜7質量%である。界面活性剤は多すぎても膜強度の低下等が生じる場合がある。
被覆層塗液を塗布する方法としては、上記白色フィルムの製造工程における、縦延伸後のフィルムに任意のコーティング装置により塗布し、その後の横延伸等の工程を経て被覆層を形成する、いわゆるインラインコーティング法を採用することができる。かかる方法は、被覆層を容易に薄膜化することができ、珪酸塩粒子を最表層に存在させやすく、LED劣化防止の効果も大きくなる観点から好ましい。
また、上記のようにして作成された白色フィルムの表面に、被覆層塗液を、任意のコーティング装置を用いて所定量塗工する、いわゆるオフラインコーティング法を採用することができる。かかる工程において、乾燥条件は、温度70〜120℃、好ましくは段階的に昇温設定したオーブンにより乾燥させて層を形成することが好ましい。
コーティング装置として、例えばダイコーティング装置やグラビアロールコーティング装置を用いることができる。
[反射フィルムの特性]
(反射率)
本発明の白色反射フィルムの反射率は、好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上、さらに好ましくは97.5%以上、特に好ましくは98%以上である。反射率が上記範囲であることによって、液晶表示装置や照明等に用いた場合には、高い輝度、照度を得ることができる。かかる反射率は、例えば上述したような白色フィルムを用い、好ましくはボイド形成剤としての粒子を本発明が好ましく規定する範囲とすることで達成できる。また、被覆層を本発明における好ましい態様とすることも効果的である。
(輝度)
本発明の白色反射フィルムの輝度は、好ましくは5900cd/m以上、より好ましくは6000cd/m以上、さらに好ましくは6050cd/m以上、特に好ましくは6100cd/m以上である。輝度が上記範囲であることによって、液晶表示装置や照明等に用いた場合には、高い輝度、照度を得ることができる。かかる輝度は、例えば上述したような白色フィルムを用い、好ましくはボイド形成剤等の粒子を本発明が規定する範囲とすることで達成できる。また、被覆層を本発明における好ましい態様とすることも効果的である。
以下、実施例により本発明を詳述する。なお、各特性値は以下の方法で測定した。
(1)光線反射率
分光光度計(島津製作所製UV−3101PC)に積分球を取り付け、波長550nmでBaSO白板を100%とした時の反射率を測定し、この値を反射率とした。
なお、測定面は、反射板として用いるに際して反射面となる面について測定すればよい。本発明の実施例においては以下のようにした。
被覆層を片面に有するサンプルについては被覆層側について測定した。被覆層を両面に有するサンプルや、被覆層を有しないサンプルについては、白色フィルムの構成によって以下のようにして測定面を決定した。
白色フィルムが反射層と支持層とを有し、片側の表層が反射層を、もう片側の表層が支持層を形成する積層フィルムの場合は、反射層(層A)側の面について測定した。
白色フィルムが単層フィルムであるか、反射層と支持層とを有し両側の表層が反射層であるか、両側の表層が支持層である積層フィルムの場合は、任意の面について測定した。
(2)粒子の平均粒子径
日立製作所製S−4700形電界放出形走査電子顕微鏡を用い、倍率5000倍にて、粒子を100個任意に測定し、平均粒子径を求めた。なお、円面積相当径とした。
(3)輝度
評価用に用意した液晶テレビ(SONY社製ブラビアEX7)のエッジライト型バックライトユニット(32インチ)から、元々組み込まれていた光反射シートを取り外し、測定対象とするフィルムサンプルを組み込んだ。その際、反射率を測定した側の面を導光板側となるようにした。その後バックライトユニットの発光面を2×2の4区画に分け、点灯1時間後の正面輝度を、トプコン社製のBM−7を用いて測定した。測定角は1°、輝度計とバックライトユニット発光面との距離は50cmとした。バックライトユニット発光面の面内4箇所における輝度の単純平均を求め、輝度とした。
(4)白色フィルム各層の厚み
フィルムサンプルを三角形に切り出し、包埋カプセルに固定後、エポキシ樹脂にて包埋した。そして、包埋されたフィルムサンプルをミクロトーム(ULTRACUT−S)で縦方向に平行な断面を薄膜切片にした後、光学顕微鏡を用いて観察撮影し、写真から各層の厚み比を測定し、フィルム全体の厚みから計算して、各層の厚みを求めた。
(5)被覆層の厚み
フィルムサンプルの断面を日立走査電子顕微鏡ショットキーエミッション形電子ビームシステムS−4300SE/Nを用い、倍率3000〜50000倍にて観察撮影し、写真から被覆層の厚みを計測し、任意に10点測定してそれらの平均値を求めた。
なお、被覆層の厚みの測定に際しては、珪酸塩粒子が被覆層表面に突起を形成していない箇所についての厚みを被覆層厚みとして測定した。
(6)銀ペーストの変色評価(LED劣化評価)
スライドガラスの上に、銀ペースト(藤倉化成化成株式会社製、導電性ペースト「ドータイトD−550」)を目視で光が透過しない厚さに市販の刷毛にて塗布し、500ccのビンに塗布したスライドガラス1枚、5cm×5cmの反射フィルムを50枚投入し、ビンの口をポリプロピレンシートにて蓋をし80℃80%RH下にて48時間放置した。放置後の銀ペースト表面を観察し、変色が認められない(評価○)、変色がやや認められる(評価△)、変色が認められる(評価×)として評価した。なお、変色がやや認められる、変色が認められる場合においては、色差計(日本電色製SPECTRO PHOTOMETER「SE6000」を用い、反射法(C光源、2°)にて銀ペーストの色相(L*)を測定した。
(7)LED変色評価(LED劣化評価)
上記(3)において反射シートの代わりにフィルムサンプルを備えた状態で液晶テレビ(SONY社製ブラビアEX7)を再度組み立て、80℃80%RH下にて電源を付けずに1週間放置し、初期のLED光源の色と比較し変色が認められたLEDの個数にて判断を行った。内部に組み込まれているLED50個について目視にて観察した。
○:変色が認められたものが0〜1個
△:変色が認められたものが2〜3個
×:変色が認められたものが4〜50個
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル132質量部、イソフタル酸ジメチル18質量部(ポリエステルの全酸成分に対して12モル%となる。)、エチレングリコール96質量部、ジエチレングリコール3.0質量部、酢酸マンガン0.05質量部、酢酸リチウム0.012質量部を精留塔、留出コンデンサを備えたフラスコに仕込み、撹拌しながら150〜235℃に加熱しメタノールを留出させエステル交換反応を行った。メタノールが留出した後、リン酸トリメチル0.03質量部、二酸化ゲルマニウム0.04質量部を添加し、反応物を反応器に移した。ついで撹拌しながら反応器内を徐々に0.5mmHgまで減圧するとともに290℃まで昇温し重縮合反応を行った。得られた共重合ポリエステルのジエチレングリコール成分量は2.5質量%、ゲルマニウム元素量は50ppm、リチウム元素量は5ppmであった。
この共重合ポリエステルを層Aに用い、表1のフィルム1に示す含有量となるように硫酸バリウム粒子を添加して層Aポリマーとした。なお、かかる層Aは、反射層となる。また上述の共重合ポリエステルを層Bに用い、同じく表1のフィルム1に示す含有量となるように硫酸バリウム粒子を添加して層Bポリマーとした。なお、かかる層Bは、支持層となる。
それぞれ280℃に加熱された2台の押出機に供給し、層Aポリマー、層Bポリマーを層Aと層BがA/Bの構成、および表1のフィルム1に示す厚み比率となるような2層フィードブロック装置を使用して合流させ、その積層状態を保持したままダイスよりシート状に成形した。さらにこのシートを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを温度90℃にて倍率2.9倍で縦方向に延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて、下記に記された塗液1を層B面側に塗布し、フィルムの両端をクリップで保持しながらテンターに導き予熱ゾーンにて乾燥しながら120℃に加熱された雰囲気中にて倍率3.6倍で横方向に延伸した。その後テンター内で200℃の温度で熱固定を行い、縦方向の弛緩1.5%、横方向の幅入れ2%を行い、室温まで冷やして、二軸延伸ポリエステルフィルム(白色反射フィルム)を得た。得られた白色反射フィルムの評価結果を表2に示す。
(塗液1、固形分濃度7質量%)
・珪酸塩粒子:珪酸銅粒子(平均粒子径0.8μm)・・・20質量部
・樹脂成分:東亜合成製 アクリルバインダー「N−31−4」(固形分濃度34質量%)・・・221質量部
・界面活性剤:竹本油脂製TPE−W16・・・5質量部
・溶媒:純水・・・塗液の固形分濃度が上記となるように添加した。
なお、上記は各剤の混合比率を示す。
[実施例2]
実施例1において、フィルムの層構成を、3層フィードブロックを用いてB/A/Bとし、表1のフィルム2に示す厚み比率とし、塗液1から以下の塗液2に変更した以外は同様にして白色反射フィルムを得た。なお塗液は、フィルムの片面に塗布した。得られた白色反射フィルムの評価結果を表2に示す。
(塗液2、固形分濃度7質量%)
・珪酸塩粒子:珪酸銅粒子(平均粒子径0.8μm)・・・40質量部
・樹脂成分:東亜合成製 アクリルバインダー「N−31−4」(固形分濃度34質量%)・・・162質量部
・界面活性剤:竹本油脂製TPE−W16・・・5質量部
・溶媒:純水・・・塗液の固形分濃度が上記となるように添加した。
なお、上記は各剤の混合比率を示す。
[実施例3]
実施例2において縦延伸後のフィルムに塗液2を塗布せず、2軸延伸フィルムを作製した後、このフィルムの片面にグラビアコーティング装置にて、下記に示す組成からなる塗液3を塗布した後、オーブン内にて90℃で乾燥して白色反射フィルムを得た。得られた白色反射フィルムの特性を表2に示す。
(塗液3、固形分濃度30質量%)
・珪酸塩粒子:珪酸銅粒子(平均粒子径5μm)・・・0.5質量部
・樹脂成分:DIC アクリルバインダー「アクリディックA−817BA」(固形分濃度50質量%)・・・199質量部
・溶媒:メチルエチルケトン・・・塗液の固形分濃度が上記となるように添加した。
なお、上記は各剤の混合比率を示す。
[実施例4]
塗液を下記に示す組成からなる塗液4に変更した以外は実施例2と同様にして白色反射フィルムを得た。得られた白色反射フィルムの特性を表2に示す。
(塗液4、固形分濃度7質量%)
・珪酸塩粒子:珪酸亜鉛粒子(平均粒子径0.8μm)・・・40質量部
・樹脂成分:東亜合成製 アクリルバインダー「N−31−4」(固形分濃度34質量%)・・・162質量部
・界面活性剤:竹本油脂製TPE−W16・・・5質量部
・溶媒:純水・・・塗液の固形分濃度が上記となるように添加した。
なお、上記は各剤の混合比率を示す。
[実施例5]
実施例1にて用いた硫酸バリウムの平均粒子径を0.7μmに変更し(表1のフィルム3となる。)、縦延伸後に塗液を塗布せずに2軸延伸フィルム作製した後、このフィルムの層B側にグラビアコーティング装置にて、下記に示す組成からなる塗液5を塗布した後、オーブン内にて90℃で乾燥して白色反射フィルムを得た。得られた白色フィルムの特性を表2に示す。
(塗液5、固形分濃度30質量%)
・珪酸塩粒子:珪酸銅粒子(平均粒子径4μm)・・・0.2質量部
・樹脂成分:DIC アクリルバインダー「アクリディックA−817BA」(固形分濃度50質量%)・・・200質量部
・溶媒:メチルエチルケトン・・・塗液の固形分濃度が上記となるように添加した。
なお、上記は各剤の混合比率を示す。
[実施例6]
実施例2において、塗液を下記に示す組成からなる塗液6とする以外は、同様にして白色反射フィルムを得た。得られた白色反射フィルムの評価結果を表2に示す。
(塗液6、固形分濃度7質量%)
・珪酸塩粒子:珪酸銅粒子(平均粒子径0.8μm)・・・10質量部
・樹脂成分:東亜合成製 アクリルバインダー「N−31−4」(固形分濃度34質量%)・・・250質量部
・界面活性剤:竹本油脂製TPE−W16・・・5質量部
・溶媒:純水・・・塗液の固形分濃度が上記となるように添加した。
なお、上記は各剤の混合比率を示す。
[実施例7]
実施例3において、被覆層の乾燥後の厚みが6.5μmになるようにグラビアロールのセル容積を変更した意外は、同様にして白色反射フィルムを得た。得られた白色反射フィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例1]
実施例1において被覆層を設けない白色フィルムを作製した。評価結果を表2に示す。
[比較例2]
実施例2において被覆層を設けない白色フィルムを作製した。評価結果を表2に示す。
[比較例3]
実施例3において、塗液を下記に示す組成からなる塗液7とする以外は、同様にして白色反射フィルムを得た。得られた白色反射フィルムの評価結果を表2に示す。
(塗液7、固形分濃度30質量%)
・樹脂成分:DIC アクリルバインダー「アクリディックA−817BA」(固形分濃度50質量%)・・・200質量部
・溶媒:メチルエチルケトン・・・塗液の固形分濃度が上記となるように添加した。
なお、上記は各剤の混合比率を示す。
[比較例4]
実施例1において、塗液を下記に示す組成からなる塗液8とする以外は、同様にして白色反射フィルムを得た。得られた白色反射フィルムの評価結果を表2に示す。
(塗液8、固形分濃度7質量%)
・珪酸塩粒子:珪酸銅粒子(平均粒子径0.8μm)・・・0.05質量部
・樹脂成分:東亜合成製 アクリルバインダー「N−31−4」(固形分濃度34%)・・・279質量部
・界面活性剤:竹本油脂製TPE−W16・・・5質量部
・溶媒:純水・・・塗液の固形分濃度が上記となるように添加した。
なお、上記は各剤の混合比率を示す。
[比較例5]
実施例4において、塗液を下記に示す組成からなる塗液9とする以外は、同様にして白色反射フィルムを得た。得られた白色反射フィルムの評価結果を表2に示す。
(塗液9、固形分濃度7質量%)
・珪酸塩粒子:珪酸銅粒子(平均粒子径0.8μm)・・・50質量部
・樹脂成分:東亜合成製 アクリルバインダー「N−31−4」(固形分濃度34%)・・・132.5質量部
・界面活性剤:竹本油脂製TPE−W16・・・5質量部
・溶媒:純水・・・塗液の固形分濃度が上記となるように添加した。
Figure 2013190545
PET:ポリエチレンテレフタレート
IPA:イソフタル酸成分
Figure 2013190545
樹脂1:N−31−4
樹脂2:アクリディックA−817BA
本発明の白色反射フィルムは、液晶表示装置や照明器具等に反射板として用いられる白色反射フィルムとして好適に用いることができる。特に、LED光源を備えたバックライトユニットやそれを用いた液晶表示装置、照明器具等の反射板として用いられる、LED光源用の白色反射フィルムとして好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂からなり硫酸バリウムを含む白色フィルムの少なくとも一方の表面に、樹脂成分99.9〜55質量%と珪酸塩粒子0.1〜45質量%とを含有する被覆層を有する白色反射フィルム。
  2. 珪酸塩粒子の平均粒子径D、被覆層の厚みTが下記式1を満たす、請求項1に記載の白色反射フィルム。
    1.5D≧T ・・・(式1)
  3. LED光源用として用いられる請求項1または2に記載の白色反射フィルム。
  4. 請求項3に記載の白色反射フィルムを有する、LED光源バックライトユニット。
  5. 請求項3に記載の白色反射フィルムを有する、LED光源照明器具。
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