JP2013189171A - 鞍乗型車両の吸気構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サイドカバー15に、その外面から車両内側に向かう段差面15dを設け、シート13に着座しステップに足を載せた姿勢の乗員の足と側面視で重ならない位置において、段差面に、下方に向かって開く開口15hを設け、吸気用エアクリーナケース30の側面に、ケース内に空気を取り入れる取り入れ口32を設けるとともに、サイドカバーの内側において、開口から前記取り入れ口に向かうエア導入路18を形成した。
【選択図】図3
Description
前後輪間に配置されたエンジンと、このエンジンの上方から後方にわたって設けられた乗員着座用のシートと、このシートの下方で前後輪間に設けられた乗員足載せ用のステップと、前記エンジンの後方で前記シートの下方に設けられた吸気用エアクリーナケースと、前記シートの下方において前記吸気用エアクリーナケースの側面を覆うサイドカバーと、これら各部品が取り付けられる車体フレームとを備えた鞍乗型車両において、
前記サイドカバーには、その外面から車両内側に向かう段差面を設け、前記シートに着座し前記ステップに足を載せた姿勢の乗員の足と側面視で重ならない位置において、前記段差面に、下方に向かって開く開口を設け、前記吸気用エアクリーナケースの側面に、該ケース内に空気を取り入れる取り入れ口を設けるとともに、前記サイドカバーの内側において、前記開口から前記取り入れ口に向かうエア導入路を形成したことを特徴とする。
サイドカバーには、その外面から車両内側に向かう段差面が設けられ、シートに着座しステップに足を載せた姿勢の乗員の足と側面視で重ならない位置において、前記段差面に、下方に向かって開く開口が設けられ、サイドカバーの内側において、前記開口から前記取り入れ口に向かうエア導入路が形成されているので、吸気用エアクリーナケースの側面に空気の取り入れ口を設けたにもかかわらず、車両の外観性を保ちながら空気の取り入れ量を確保することができる。すなわち、前記開口は、シートに着座しステップに足を載せた姿勢の乗員の足と側面視で重ならない位置において、しかもサイドカバーの外面から車両内側に向かう段差面に下方に向かって開くように設けられているので、該開口が乗員の足によって塞がれるという事態がほとんど生じないと同時に、外部から目視しにくい。したがって、車両の外観性を保ちながら空気の取り入れ量を確保することができる。また、他車が跳ね上げた泥や砂も吸いにくくなる。
このように構成すると、マフラーカバーの膨出部によって、前記開口がより目視しにくくなるので、車両の外観性を向上させることが可能になる。
また、マフラーカバー膨出部の上面から前記開口に向かう屈曲路が形成されるので、その分、埃等の侵入をより低減させることができる。
このように構成すると、車体フレームによってエア導入路の一部が形成されるので、その分、下カバーを小さくすることができる。
このように構成すると、フレームを有効に利用してエア導入路を形成することができると同時に、フレームを埃等の防止壁としても活用することができる。
このように構成すると、吸気用エアクリーナケースの他方の側面を、取り入れ口から該ケース内に流入した空気の反射面として作用させることができるとともに、取り入れ口から前記吸気通路へと向かう空気の流れをスムースにして吸気性能を向上させることができる。
このように構成すると、エア導入路における空気の流れをよりスムースにすることができると同時に、サイドカバーの強度も高めることができる。
メインフレーム21は、ヘッドパイプ21hと、このヘッドパイプ21hから後方へ延びるメインパイプ21mと、このメインパイプ21mの後部から斜め後方下方へ延びるピボットプレート21pと、前記ヘッドパイプ21hから斜め後方下方へ延びるダウンパイプ21dと、このダウンパイプ21d下端と前記ピボットプレート21pとを連結するロアパイプ21bと、エンジン取付部21eとを備えている。
このように構成すると、開口15hが乗員Mの足MLによって塞がれるという事態がより一層生じにくくなる。
このように構成すると、自車および他車が跳ね上げた泥や砂を一層吸いにくくなる。
このように構成すると、マフラーカバー(15L)の膨出部15bによって、開口15hがより目視しにくくなるので、車両の外観性を向上させることが可能になる。
また、エア導入路18に関し、マフラーカバー膨出部15bの上面15b1から開口15hに向かう屈曲路18cが形成されるので、その分、砂塵等の侵入をより低減させることができる。
このように構成すると、車体フレームによってエア導入路18の一部が形成されるので、その分、下カバー15Lを小さくすることができる。
このように構成すると、フレーム(22c、22s)を有効に利用してエア導入路18を形成することができると同時に、フレーム(22c、22s)を埃等の防止壁としても活用することができる。
このように構成すると、吸気用エアクリーナケース30の他方の側面33を、取り入れ口32から該ケース30内に流入した空気Aの反射面として作用させることができるとともに、取り入れ口32から吸気通路34へと向かう空気Aの流れをスムースにして吸気性能を向上させることができる。
取り入れ口32は、ケース本体30bに取り付けたダクト部材32dで形成されている。
なお、ダクト部材32dは、上側および前側の上カバー15Uとの隙間を、後側および下側より狭めることで、埃等の侵入をより防止する構造となっている(図6,図11参照)。
このように構成すると、エア導入路18における空気Aの流れをよりスムースにすることができると同時に、サイドカバー15の強度も高めることができる。
上カバー15Uの上辺には、前後方向に延びる突片15nが設けられており、この突片15nはシート13の側部内側に入り込む(図6参照)。
この吸気通路43は、完全なダクトとは言えないが、吸気用エアクリーナケース30の上壁面の凹部42とシート13の底板13bとによってダクトに近い吸気通路(いわば疑似ダクト)として構成される。
ケース本体30bの前板36には、図13に示すように、クリーナエレメント37を支持するエレメント支持部36bが一体に設けられている。クリーナエレメント37は、該クリーナエレメント37を支持するエレメントベース38に対して交換可能に装着され、エレメントベース38とともに、ネジ36sでエレメント支持部36bに対して着脱可能に取り付けられる。前板36は複数本(図12に示すものは4本)のビス36vでケース本体30bの前面に締結固定されている。
蓋部材40は、ケース本体30bの上壁35に設けられた上部開口35cに対し開閉可能に設けられている。
クリーナエレメント37の交換作業は、蓋部材40を開けることによって行うことができる。
上部取り入れ口41には、該上部取り入れ口41の、凹部42側の部位41f以外の部位41rを覆うダクト部44が形成されているので、このダクト部44の作用で吸気効率を高めることができる。
そして、このダクト部44における前記上部取り入れ口41と対向するガイド壁44gの凹部42側に向かう方向の長さL1は、上部取り入れ口41の長さL2より短く構成されているので、このようなダクト部44を有する蓋部材40は、上下の割型によって形することが可能である。
すなわち、このような構成によれば、吸気効率を高めることができると同時に、上部取り入れ口41および凹部42を容易に形成することが可能になる。
また、図14に示すように、蓋部材40の前端にはバネ掛け部46が形成されている。一方、図10等に示すように、ケース本体30bの上壁35の前部に設けられた左右一対の支持部35bに、両端部がクランク状に屈曲形成された棒バネ(線状のバネ)47が回動可能に取り付けられている。
蓋部材40は、ケース本体30bの上部開口35cを閉じるようにして掛け部45をケース本体30bの突片30b1に引っ掛け、棒バネ47を回動させて、該棒バネ47をバネ掛け部46に弾性を利用して係合させることで、ケース本体30bに対し、取り外し可能に装着される。
このように構成すると、疑似ダクト43の横断面積の大きさの自由度が高まると同時に、シート13の底板13bの剛性が高められる。結果として、車両の乗り心地を高めつつ軽量化を図ることが可能になる。
このように構成すると、疑似ダクト43をより長く形成して吸気効率を高めることが可能になると同時に、シート13の剛性も高めることができる。
このように構成すると、疑似ダクト43内を前方からダクト部44へ向かって流れる空気流に対する適度な整流効果が得られ、吸気効率が高くなる。
このように構成すると、フレームを有効利用して長い疑似ダクト43を形成することができ、車両の軽量化も図ることができる。
クリーナケース30は、前側取付部30f、30fを、図4,図11に示すように、リアフレーム22のシート支持部22sの前部同士を連結するクロスメンバ22jに固定したクリーナケース固定部24にボルト24bで締結固定し、後側取付部30r、30rを、図4に示したエアクリーナケース固定部22s4にボルトナット(図示せず)で締結固定することによって、リアフレーム22に取り付けられる。
シート13は、第1フック13f1を図1に示すように燃料タンク16の上面に設けられた係合ピン(図示せず)に係合させ、第2フック13f2を図4に示すように前記クロスメンバ22jに係合させ、取付部13r、13rを、図4に示したシート固定部22s3にボルトナット(図示せず)で締結固定することによって、燃料タンク16およびリアフレーム22に取り付けられる。
Claims (6)
- 前後輪間に配置されたエンジン(12)と、このエンジン(12)の上方から後方にわたって設けられた乗員着座用のシート(13)と、このシート(13)の下方で前後輪間に設けられた乗員足載せ用のステップ(14)と、前記エンジン(12)の後方で前記シート(13)の下方に設けられた吸気用エアクリーナケース(30)と、前記シート(13)の下方において前記吸気用エアクリーナケース(30)の側面を覆うサイドカバー(15)と、これら各部品が取り付けられる車体フレーム(20)とを備えた鞍乗型車両において、
前記サイドカバー(15)には、その外面から車両内側に向かう段差面(15d)を設け、前記シート(13)に着座し前記ステップ(14)に足を載せた姿勢の乗員の足と側面視で重ならない位置において、前記段差面(15d)に、下方に向かって開く開口(15h)を設け、前記吸気用エアクリーナケース(30)の側面に、該ケース内に空気(A)を取り入れる取り入れ口(32)を設けるとともに、前記サイドカバー(15)の内側において、前記開口(15h)から前記取り入れ口(32)に向かうエア導入路(18)を形成したことを特徴とする鞍乗型車両の吸気構造。 - 請求項1において、
前記サイドカバー(15)は上カバー(15U)と下カバー(15L)とで構成し、上カバー(15U)の下辺に前記段差面(15d)および開口(15h)を設け、下カバー(15L)を前記車両のマフラー(17)を覆う車両外側方への膨出部(15b)を有するマフラカバーとして構成し、該マフラーカバー膨出部(15b)の上面を前記開口(15h)に間隔を隔てて対向させたことを特徴とする鞍乗型車両の吸気構造。 - 請求項2において、
前記マフラーカバー(15U)の上辺を、前記吸気用エアクリーナケース(30)が取り付けられる車体フレーム(20)の下縁に沿って設けるとともに、前記車体フレーム(20)で、前記エア導入路(18)の一部を形成したことを特徴とする鞍乗型車両の吸気構造。 - 請求項1〜3のうちいずれか一項において、
前記車体フレーム(20)は、前記シート(13)を支持するシート支持部(22s)と、このシート支持部(22s)を斜め下方から支える傾斜部(22c)とを備え、これらシート支持部(22s)と傾斜部(22c)とで形成される挟角部(22d)内に前記吸気用エアクリーナケース(30)の取り入れ口(32)を配置したことを特徴とする鞍乗型車両の吸気構造。 - 請求項1〜4のうちいずれか一項において、
前記取り入れ口(32)は、吸気用エアクリーナケース(30)の一方の側面にのみ設け、他方の側面側に偏倚させて、前記吸気用エアクリーナケース(30)からエンジン(12)へ向かう吸気通路(34)を設けたことを特徴とする鞍乗型車両の吸気構造。 - 請求項1〜5のうちいずれか一項において、
前記サイドカバー(15)の内面には、前記エア導入路(18)を形成するリブ(15r)を設けたことを特徴とする鞍乗型車両の吸気構造。
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