JP2013187497A - エッジリンス装置およびエッジリンス方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の外形形状に制限されることなく、基板の外周縁部に成膜された機能膜を除去できるエッジリンス装置およびエッジリンス方法を提供する。
【解決手段】角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dに成膜された機能膜を除去するエッジリンス装置1であって、フォトレジスト膜外周縁部3aに対してリンス液23を吐出するリンス吐出器20と、角型ウエハ10の内側に配置され内側から外側に向かって送風する第一ブロワ25と、角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dに沿ってリンス吐出器20および第一ブロワ25が移動するように、角型ウエハ10と、リンス吐出器20および第一ブロワ25とを相対移動させる制御装置40と、を備えたことを特徴としている。
【選択図】図1

Description

この発明は、基板の外周縁部に成膜された機能膜を除去するエッジリンス装置およびエッジリンス方法に関するものである。
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号のタイミング源、リファレンス信号源等として、水晶等を利用した圧電振動子が用いられている。この種の圧電振動子は、様々なものが提供されているが、その1つとして、いわゆる音叉型の圧電振動片を有する圧電振動子が知られている。音叉型の圧電振動片は、幅方向に並んで配置された一対の振動腕部と、一対の振動腕部の長手方向の基端側を一体的に固定する基部とを有する、薄板状の水晶片である。
音叉型の圧電振動片の外形を形成する具体的な方法は以下のとおりである。
まず、圧電振動片を形成するウエハに、後の外形形成用のメタルマスクとなる金属膜をスパッタリング等により成膜する。次に、金属膜に重ねてフォトレジスト材料を塗布してフォトレジスト膜(請求項の「機能膜」に相当。)を成膜する。続いて、フォトリソグラフィ技術によりフォトレジスト膜をパターニングして、金属膜をエッチングするためのフォトレジスト膜パターンを形成する。その後、フォトレジスト膜パターンをレジストマスクとして金属膜をエッチングし、金属膜パターンを形成する。最後に、金属膜パターンをメタルマスクとして、ウエハをエッチングする。これにより、金属膜パターンで保護された領域以外のウエハが選択的に除去され、圧電振動片の外形形状が形成される。
ウエハの表面にフォトレジスト膜を成膜する方法として、一般に、スピンチャックを用いたスピンコート法が知られている。スピンコート法では、スピンチャックによりウエハの中央部を例えば負圧吸着した状態で高速回転させ、ウエハの主面に、フォトレジスト材料を滴下している。これにより、フォトレジスト材料が遠心力によって放射状に広がり、ウエハの主面にフォトレジスト膜が成膜される。
ところで、スピンコート法では、遠心力によって放射状に広がったフォトレジスト材料がウエハの外周縁部から放射状に飛散しきれず、ウエハの外周縁部に残存することがある。このように、フォトレジスト材料がウエハの外周縁部に残存したまま固化した場合には、ウエハの外周縁部に成膜されたフォトレジスト膜の膜厚は、他の部分に成膜されたフォトレジスト膜の膜厚よりも厚くなる。すなわち、ウエハの主面にフォトレジスト材料が均一に成膜されず、ウエハの外周縁部に成膜ムラが発生するおそれがある。
この成膜ムラは、その後にフォトリソグラフィ技術によりフォトレジスト膜をパターニングしてフォトレジスト膜パターンを形成する際に、露光不良を発生させる。
具体的には、フォトレジスト膜とフォトマスクとを密着させて露光するいわゆるコンタクト露光を行う際、ウエハの外周縁部の成膜ムラにより、ウエハの主面のフォトレジスト膜にフォトマスクを密着させて配置できない。このため、フォトレジスト膜とフォトマスクとの間に光が回り込み、露光不良が発生するおそれがある。
また、フォトレジスト膜にフォトマスクを押し付け、無理にフォトレジスト膜とフォトマスクとを密着させた場合には、フォトマスクに歪みが発生する。したがって、所望の形状に露光できず、露光不良が発生するおそれがある。
このように、ウエハの表面に成膜されたフォトレジスト膜の成膜ムラは、露光および現像後に形成されるフォトレジスト膜パターン(すなわちレジストマスク)の欠陥の原因となり、最終的には圧電振動片の外形形成時の不良の原因となる。したがって、成膜ムラが発生しやすいウエハの外周縁部のフォトレジスト膜は、除去されることが望ましい(いわゆるエッジリンス)。
ウエハ等の基板のエッジリンス方法として、例えば特許文献1には、ウエハ等の基板を回転軸の周りに回転させるウエハチャックと、ウエハチャックの周囲に設けられたスピンカップと、フォトレジスト膜(請求項の「機能膜」に相当。)を溶解する溶剤をウエハ外周縁部に送出してリンスするエッジリンスノズル(請求項の「吐出手段」に相当。)と、を備えたスピンコータを用いたエッジリンス方法が記載されている。
特許文献1に記載のエッジリンス方法によれば、ウエハを所定の回転数で回転させつつ、フォトレジスト膜を溶解する溶剤をエッジリンスノズルから吐出することで、ウエハ外周縁部のフォトレジスト膜が溶解される。また、ウエハの回転により、フォトレジスト膜が溶け出した溶剤は、遠心力および回転力によりウエハ外部へ除去される。これにより、溶剤がウエハの外周縁部以外の部分に付着することなく、ウエハ外周縁部のフォトレジスト膜が溶解して除去されるとされている。
特開平9−260277号公報
しかし、上述の従来技術にあっては、基板の外周縁部に吐出ノズルを固定した状態で、基板を回転させつつウエハの外周縁部に溶剤を吐出している。このため、基板の外周縁部の全周にわたって溶剤を吐出できるのは、回転中心から基板の外周縁部までの距離が全周にわたって同一に形成された、円盤状の基板に形状が限定される。
これに対して、例えば圧電振動片の形成には、ブロック状の圧電材料の原石からスライスされた角型のウエハ基板を使用する場合がある。ここで、角型の基板は、回転中心から基板の外周縁部までの距離が全周にわたって同一に形成されていない。したがって、特許文献1に記載のエッジリンス方法では、角型の基板の外周縁部の全周にわたって溶剤を吐出できず、基板の外周縁部に成膜された機能膜を除去できない。
そこで本発明は、基板の外形形状に制限されることなく、基板の外周縁部に成膜された機能膜を除去できるエッジリンス装置およびエッジリンス方法の提供を課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明のエッジリンス装置は、基板の外周縁部に成膜された機能膜を除去するエッジリンス装置であって、前記外周縁部の前記機能膜に対して溶剤を吐出する吐出手段と、前記吐出手段よりも前記基板の内側に配置され、前記基板の前記内側から外側に向かって送風する第一送風手段と、前記基板の前記外周縁部に沿って前記吐出手段および前記第一送風手段が移動するように、前記基板と、前記吐出手段および前記第一送風手段とを相対移動させる制御手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、エッジリンス装置の制御手段は、基板の外周縁部に沿って吐出手段および第一送風手段が移動するように、基板と、吐出手段および第一送風手段とを相対移動させている。これにより、基板の外形形状に制限されることなく、吐出手段により基板の外周縁部に溶剤を吐出して外周縁部の機能膜を溶解できるとともに、溶解された機能膜を第一送風手段により基板の外側に飛散させて除去できる。したがって、基板の外形形状に制限されることなく、基板の外周縁部に成膜された機能膜を除去できる。
また、本発明のエッジリンス装置は、前記基板を挟んで前記第一送風手段とは反対側に配置され、前記基板の前記内側から前記外側に向かって送風する第二送風手段を備え、前記制御手段は、前記基板の前記外周縁部に沿って、前記第一送風手段と前記第二送風手段とを同期させて移動させることを特徴としている。
本発明によれば、第一送風手段とは反対側に、基板の内側から外側に向かって送風する第二送風手段を備えているので、第一送風手段により外側に飛散された溶剤や溶解された機能膜のミストが、成膜された主面とは反対側の主面(以下、単に「反対側の主面」ということがある。)に回り込もうとしたときに、第二送風手段により基板の外側に押し戻すことができる。特に、第一送風手段と第二送風手段とが同期して移動させることで、第一送風手段により外側に飛散された溶剤や溶解された機能膜のミストは、基板の反対側の主面に付着する前に、第二送風手段により確実に押し戻される。したがって、基板の反対側の主面に余計な溶剤や溶解された機能膜が付着するのを防止できる。
また、本発明のエッジリンス装置は、前記機能膜が、フォトレジスト膜であることを特徴としている。
本発明によれば、フォトレジスト膜を露光してフォトマスクを形成する場合に、特に好適なエッジリンス装置を提供できる。
また、本発明のエッジリンス装置は、前記基板が、角型の水晶ウエハであることを特徴としている。
本発明によれば、角型の水晶ウエハに機能膜を塗布する場合に好適なエッジリンス装置を提供できる。特に、圧電振動片等を形成するための角型の水晶ウエハにフォトレジスト膜を成膜する場合に、好適なエッジリンス装置を提供できる。
また、本発明のエッジリンス方法は、基板の外周縁部に成膜された機能膜を除去するエッジリンス方法であって、吐出手段により前記外周縁部の前記機能膜に対して溶剤を吐出しつつ、第一送風手段により送風しながら、前記外周縁部の前記機能膜を除去する機能膜除去工程を備え、前記機能膜除去工程では、前記基板の前記外周縁部に沿って、前記吐出手段および前記第一送風手段が移動するように、前記基板と、前記吐出手段および前記第一送風手段とが相対移動することを特徴としている。
本発明によれば、機能膜除去工程では、基板の外周縁部に沿って吐出手段および第一送風手段が移動するように、基板と、吐出手段および第一送風手段とが相対移動している。これにより、基板の外形形状に制限されることなく、吐出手段により基板の外周縁部に溶剤を吐出して外周縁部の機能膜を溶解できるとともに、溶解された機能膜を第一送風手段により基板の外側に飛散させて除去できる。したがって、基板の外形形状に制限されることなく、基板の外周縁部に成膜された機能膜を除去できる。
また、本発明のエッジリンス方法は、前記基板を挟んで前記第一送風手段とは反対側に配置され、前記基板の内側から外側に向かって送風する第二送風手段を備え、前記機能膜除去工程では、前記基板の前記外周縁部に沿って、前記第一送風手段と前記第二送風手段とが同期して移動することを特徴としている。
本発明によれば、第一送風手段とは反対側に、基板の内側から外側に向かって送風する第二送風手段を備えているので、第一送風手段により外側に飛散された溶剤や溶解された機能膜のミストが基板の反対側の主面に回り込もうとしたときに、第二送風手段により基板の外側に押し戻すことができる。特に、機能膜除去工程では、第一送風手段と第二送風手段とが同期して移動するので、第一送風手段により外側に飛散された溶剤や溶解された機能膜のミストは、基板の反対側の主面に付着する前に、第二送風手段により確実に押し戻される。したがって、基板の反対側の主面に、余計な溶剤や溶解された機能膜が付着するのを防止できる。
本発明によれば、エッジリンス装置の制御手段は、基板の外周縁部に沿って吐出手段および第一送風手段が移動するように、基板と、吐出手段および第一送風手段とを相対移動させている。これにより、基板の外形形状に制限されることなく、吐出手段により基板の外周縁部に溶剤を吐出して外周縁部の機能膜を溶解できるとともに、溶解された機能膜を第一送風手段により基板の外側に飛散させて除去できる。したがって、基板の外形形状に制限されることなく、基板の外周縁部に成膜された機能膜を除去できる。
エッジリンス装置の概略説明図である。 フォトレジスト膜形成工程のフローチャートである。 成膜工程の説明図である。 エッジリンス工程の説明図である。 図4のA−A線に沿った断面図である。 フォトレジスト膜外周縁部が除去されたときの角型ウエハの説明図である。 外周縁部が切り替わったときのエッジリンス工程の説明図である。
(実施形態のエッジリンス装置)
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下では、実施形態のエッジリンス装置について説明した後、フォトレジスト膜形成工程のうち、成膜工程および成膜工程後にエッジリンス装置を用いて行われるエッジリンス工程(請求項の「機能膜除去工程」に相当。)について説明をする。
図1は、エッジリンス装置1の概略説明図である。
図1に示すように、実施形態のエッジリンス装置1は、略矩形板状の角型ウエハ10(請求項の「基板」に相当。)の第一主面11に成膜されたフォトレジスト膜3(請求項の「機能膜」に相当。)のうち、角型ウエハ10の第一主面11の外周縁部15a〜15dに成膜されたフォトレジスト膜3a(図1におけるハッチング領域。以下、「フォトレジスト膜外周縁部3a」という)を除去するための装置である。なお、図1以降、フォトレジスト膜外周縁部3aの膜厚を誇張して表現している。
また、以下では、平面視略矩形状に形成された角型ウエハ10の第一の外周縁部15aと第四の外周縁部15dとで挟む角部C1を基準とし、第四の外周縁部15dの延在方向(図1の右方向)を+X方向とし、第一の外周縁部15aの延在方向(図1の紙面裏方向)を+Y方向とし、角型ウエハ10の厚さ方向(図1の上方向)を+Z方向として、必要に応じてXYZの直交座標系を用いて説明する。
エッジリンス装置1は、主に、リンス吐出器20(請求項の「吐出手段」に相当。)と、第一ブロワ25(請求項の「第一送風手段」に相当。)と、第二ブロワ30(請求項の「第二送風手段」に相当。)と、スライド可動プレート35と、制御装置40(請求項の「制御手段」に相当。)と、により構成されている。図1は、エッジリンス装置1に角型ウエハ10がセットされた状態であって、後述するエッジリンス工程の開始直前の状態を図示している。
リンス吐出器20は、角型ウエハ10の第一主面11に成膜されたフォトレジスト膜3を溶解可能なリンス液23(請求項の「溶剤」に相当。)を、角型ウエハ10の第一主面11に向かって吐出する機器である。リンス液23は、角型ウエハ10の第一主面11に成膜された機能膜材料の種類によって適宜選択される。例えば、本実施形態において、成膜されたフォトレジスト膜3がいわゆるネガレジスト材料である場合には、例えば有機系溶剤が採用される。また、成膜されたフォトレジスト膜3がいわゆるポジレジスト材料である場合には、例えばアルカリ系溶剤が採用される。
リンス吐出器20は、角型ウエハ10に向けられた吐出口21aを有する吐出ノズル21を備えている。吐出ノズル21は、Z方向に沿って配置されており、角型ウエハ10の+Z側から−Z側に向かってリンス液23を吐出している。吐出ノズル21は、不図示の支持部により、角型ウエハ10の外周縁部15a,15dで挟む角部C1において、角型ウエハ10の第一主面11よりも+Z側に支持されている。
第一ブロワ25は、角型ウエハ10の第一主面11の外周縁部15a〜15d(図1の状態では第一の外周縁部15a)に向かって、所定の風速で所定の温度の空気Fを送風する機器である。第一ブロワ25は、リンス吐出器20と同様に、不図示の支持部により、角型ウエハ10の外周縁部15a,15dで挟む角部C1において、角型ウエハ10の第一主面11よりも+Z側に支持されている。
第一ブロワ25は、角型ウエハ10に向けられた送風口26aを有する送風ノズル26を備えている。送風ノズル26の送風口26aは、角型ウエハ10の第一主面11の外周縁部15a〜15d(図1の状態では第一の外周縁部15a)において、リンス吐出器20のリンス液23が吐出される位置近傍に向けられている。
また、送風ノズル26は、(+X,+Z)方向から(−X,−Z)方向に所定角度傾斜しており、リンス吐出器20の吐出ノズル21から所定距離だけ離間して配置されている。これにより、第一ブロワ25は、角型ウエハ10の第一主面11における外周縁部15a〜15d(図1の状態では第一の外周縁部15a)の内側から外側に向かって、空気Fを送風できる。したがって、後述のエッジリンス工程では、リンス吐出器20から吐出されたリンス液23、およびリンス液23によって溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aを角型ウエハ10の外側に飛散させて除去できる。
第二ブロワ30は、角型ウエハ10の第二主面12の外周縁部(図1の状態では、第一主面の第一の外周縁部15aとは反対側の第二主面の外周縁部)に向かって、所定の風速で所定の温度の空気Fを送風する機器である。第二ブロワ30は、不図示の支持部により、角型ウエハ10の外周縁部15a,15dで挟む角部C1において、角型ウエハ10の第二主面12よりも−Z側に支持されている。すなわち、第二ブロワ30は、角型ウエハ10を挟んでリンス吐出器20および第一ブロワ25とは反対側に配置されている。
第二ブロワ30は、角型ウエハ10に向けられた送風口31aを有する送風ノズル31を備えている。送風ノズル31の送風口31aは、角型ウエハ10の第二主面12の外周縁部において、リンス吐出器20のリンス液23が吐出される方向とは反対方向(−Z側から+Z側)に向けられている。
また、送風ノズル31は、(+X,−Z)方向から(−X,+Z)方向に所定角度傾斜しており、リンス吐出器20の吐出ノズル21から所定距離だけ離間して配置されている。これにより、第二ブロワ30は、角型ウエハ10の第二主面12における外周縁部の内側から外側に向かって、空気Fを送風できる。したがって、後述のエッジリンス工程では、第一ブロワ25により角型ウエハ10の外側に飛散されたリンス液23および溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aのミストが、角型ウエハ10の第二主面12に回り込んで付着するのを防止できる。
リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30は、上記所定の傾斜角度および離間距離を保った状態で、角型ウエハ10に対して相対移動可能に構成されている。本実施形態では、リンス吐出器20の吐出ノズル21、第一ブロワ25の送風ノズル26および第二ブロワ30の送風ノズル31が所定位置に固定された状態で、後述するスライド可動プレート35ごと角型ウエハ10が(X,Y)方向に移動している。これにより、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30と、角型ウエハ10とが相対移動可能となっている。
さらに、第一ブロワ25および第二ブロワ30は、リンス吐出器20を中心として、リンス吐出器20回りに回動可能に形成されている。これにより、後述のエッジリンス工程において、リンス吐出器20が吐出される外周縁部15a〜15dが切り替った場合(例えば、Y方向に沿った第一の外周縁部15aからX方向に沿った第二の外周縁部15bに切り替わった場合)であっても、これに対応させて第一ブロワ25および第二ブロワ30を回動させて送風方向を変更できる。したがって、リンス吐出器20が吐出される全ての外周縁部15a〜15dの内側から外側に向かって送風できる。
スライド可動プレート35は、略矩形状の板状部材であり、角型ウエハ10が載置可能に形成されている。スライド可動プレート35は、後述する制御装置40の指令に基づいて、載置された角型ウエハ10をスライド可動プレート35ごと(X,Y)方向にスライド移動させる機器である。スライド可動プレート35は、不図示のモータ等により駆動されて、(X,Y)方向にスライド移動する。
スライド可動プレート35は、Z方向から見た外形が角型ウエハ10よりも若干小さく形成されている。これにより、角型ウエハ10の第二主面12の外周縁部がスライド可動プレート35に覆われることがないので、第二ブロワ30から角型ウエハ10の第二主面12の外周縁部に向かって送風できる。したがって、第一ブロワ25により角型ウエハ10の外側に飛散されたリンス液23および溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aのミストが、角型ウエハ10の第二主面12に回り込んで付着するのを防止できる。
制御装置40は、スライド可動プレート35を制御しており、スライド可動プレート35を(X,Y)方向にスライド移動させる機器である。
制御装置40は、スライド可動プレート35に対してハーネス41等により電気的に接続されている。制御装置40には、角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dのXY座標が予めプログラムされており、このプログラムに基づいてスライド可動プレート35をXY方向に移動させている。これにより、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30と、角型ウエハ10とが相対移動して、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30が、角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dに沿って移動可能となっている。
ここで、前述のとおり、第一ブロワ25および第二ブロワ30は、所定の傾斜角度および離間距離を保った状態で固定されている。したがって、制御装置40は、角型ウエハ10を移動させることで、角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dに沿って、第一ブロワ25および第二ブロワ30を同期させて同時に相対移動させている。
このように、制御装置40に、ウエハの外周縁部のXY座標を予めプログラムすることで、実施形態の角型ウエハ10の外形形状に制限されることなく、種々の外形形状を有するウエハに対して、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30を外周縁部15a〜15dに沿って移動させることができる。したがって、ウエハの外形形状に制限されることなく、ウエハの外周縁部に成膜されたフォトレジスト膜外周縁部3aを除去できる。
(フォトレジスト膜形成工程)
図2は、フォトレジスト膜形成工程S50のフローチャートである。
続いて、以下にフォトレジスト膜形成工程S50について、図面を用いて説明をする。
フォトレジスト膜形成工程S50は、角型ウエハ10の第一主面11に、フォトレジスト膜外周縁部3aが除去された状態のフォトレジスト膜3を形成する工程である。なお、フォトレジスト膜形成工程S50の後は、例えばフォトリソグラフィ技術によりフォトレジスト膜3がパターニングされ、フォトレジスト膜3によるマスクが形成される。
図2に示すように、フォトレジスト膜形成工程S50は、成膜工程S10と、エッジリンス工程S20(請求項の「機能膜除去工程」に相当。)と、を備えている。
(成膜工程S10)
図3は、成膜工程S10の説明図である。
図3に示すように、成膜工程S10では、既存の成膜装置であるスピンコータ50を使用して、角型ウエハ10の第一主面11の全面にフォトレジスト膜3を成膜している。なお、図3は、スピンコータ50の回転中心Oを含む断面図となっている。また、図3における紙面上下方向は鉛直方向となっている。
スピンコータ50は、角型ウエハ10が固定されるスピンチャック51と、スピンチャック51の外側を覆うコータカップ52と、フォトレジスト材料5を滴下する滴下ノズル53と、により構成されている。
スピンチャック51は、角型ウエハ10が載置可能な保持部51aを備えている。保持部51aには、角型ウエハ10の第二主面12が当接されて載置されており、例えば負圧吸引されて保持されている。スピンチャック51は、角型ウエハ10を保持した状態で、回転中心O周りに、所定の回転数で高速回転する。
コータカップ52は、スピンチャック51および角型ウエハ10の外側を囲繞するように形成されている。コータカップ52は、角型ウエハ10の回転により飛散したフォトレジスト材料5のミストが、スピンコータ50の外側に飛散するのを防止している。
滴下ノズル53は、スピンコータ50の回転中心Oと同軸に配置されており、回転する角型ウエハ10の中心にフォトレジスト材料5を滴下している。
成膜工程S10では、上述のように構成されたスピンコータ50を使用して、角型ウエハ10の第一主面11の全面にフォトレジスト膜3を成膜している。
具体的には、まず、スピンチャック51の保持部51aに角型ウエハ10の第二主面12を当接させて負圧吸引し、スピンチャック51に角型ウエハ10を固定する。
続いて、不図示のモータを回転駆動させ、スピンチャック51および角型ウエハ10を高速回転させるとともに、滴下ノズル53からフォトレジスト材料5を滴下する。
滴下されたフォトレジスト材料5が角型ウエハ10の第一主面11に付着すると、遠心力によって、角型ウエハ10の略中央から外周縁部15a〜15dに向かって薄膜状に広がる。これにより、角型ウエハ10の第一主面11に、薄膜のフォトレジスト膜3が成膜される。
ここで、薄膜状に広がったフォトレジスト材料5は、遠心力により角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dから外側のコータカップ52に向かって飛散しようとするが、十分に飛散しきれず角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dに残存する場合がある。そして、角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dに残存したフォトレジスト材料5が固化すると、角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dには、これら外周縁部15a〜15dの内側に成膜されたフォトレジスト膜3の膜厚よりも厚い、フォトレジスト膜外周縁部3aが形成される。
このように、他の成膜部分よりも厚く形成されたフォトレジスト膜外周縁部3aは、例えばフォトレジスト膜3をコンタクト露光する際に障害となる。具体的には、フォトレジスト膜外周縁部3aにより、フォトレジスト膜3にコンタクト露光用のマスクを密着させることができず、フォトレジスト膜3とコンタクト露光用のマスクとの間に光が回り込み、露光不良を発生させるおそれがある。そこで、次に述べるエッジリンス工程S20を行っている。
(エッジリンス工程S20)
エッジリンス工程S20では、前述したエッジリンス装置1を用いて、他の部分よりも厚く形成されたフォトレジスト膜外周縁部3aを除去する。図1に示すように、エッジリンス工程S20では、角型ウエハ10の外周縁部15a,15dで挟む角部C1をスタート位置として、角型ウエハ10の第一の外周縁部15aから第二の外周縁部15b、第三の外周縁部15c、第四の外周縁部15dの順に、時計回り方向にフォトレジスト膜外周縁部3aを除去する。
図4は、エッジリンス工程S20の説明図である。なお、図4では、+Z側から角型ウエハ10を見たときの説明図となっている。また、説明をわかりやすくするために、図4では、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30(図1参照)の相対移動方向を実線の矢印で、スライド可動プレート35およびスライド可動プレート35の移動方向を二点鎖線の矢印で図示している。
エッジリンス工程S20では、まず、第一主面11が+Z側に面するように、フォトレジスト膜3が成膜されていない第二主面12をスライド可動プレート35に当接させて、スライド可動プレート35上に角型ウエハ10を載置する。
続いて、図4に示すように、角型ウエハ10の+Z側に支持されているリンス吐出器20、第一ブロワ25および角型ウエハ10の−Z側に支持されている第二ブロワ30が、角型ウエハ10の外周縁部15a,15dで挟む角部C1に位置するように、スライド可動プレート35をスタート位置にスライド移動させる。
図5は、図4のA−A線に沿った断面図である。
続いて、第一の外周縁部15aのフォトレジスト膜外周縁部3aの除去を行う。具体的には、角型ウエハ10の第一の外周縁部15aに沿って、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30(図1参照)が+Y側に相対移動するように、スライド可動プレート35を−Y方向に移動させる。
このとき、図5に示すように、リンス吐出器20からリンス液23を吐出し、第一ブロワ25および第二ブロワ30から空気Fを送風しながら、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30が+Y側に相対移動する。
そして、リンス液23が角型ウエハ10の第一の外周縁部15aに形成されたフォトレジスト膜外周縁部3aに付着すると、フォトレジスト膜外周縁部3aが溶解する。
ここで、角型ウエハ10の+Z側に配置された第一ブロワ25の送風ノズル26は、(+X,+Z)方向から(−X,−Z)方向に所定角度傾斜して配置されている。したがって、第一ブロワ25からは、角型ウエハ10の第一主面11における第一の外周縁部15aの+X側から−X側(すなわち内側から外側)に向かって空気Fが送風される。
図6は、第一の外周縁部15aのフォトレジスト膜外周縁部3aが除去されたときの角型ウエハ10の説明図である。なお、図6は、図4における角部C1周辺の拡大図となっている。
リンス液23により溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aは、第一ブロワ25から送風される空気Fにより、第一の外周縁部15aの+Z側から−Z側(すなわち内側から外側)に向かって飛散する。これにより、図6に示すように、角型ウエハ10の第一の外周縁部15aからフォトレジスト膜外周縁部3aが除去されて、角型ウエハ10の第一の外周縁部15aから、角型ウエハ10の第一主面11が露出する。
さらに、図5に示すように、角型ウエハ10の−Z側に配置された第二ブロワ30の送風ノズル31は、(+X,−Z)方向から(−X,+Z)方向に所定角度傾斜して配置されている。したがって、第二ブロワ30からは、第一主面11の第一の外周縁部15aとは反対側において、第二主面12の外周縁部の+X側から−X側(すなわち内側から外側)に向かって、空気Fが送風される。これにより、第一ブロワ25により角型ウエハ10の外側に飛散されたリンス液23および溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aのミストは、第二ブロワ30から送風される空気Fにより、角型ウエハ10の第二主面12に付着する前に、第二主面12の外周縁部の内側から外側に向かって押し戻される。したがって、角型ウエハ10の第二主面12に、余計なリンス液23や溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aが付着するのを防止できる。
図7は、フォトレジスト膜外周縁部3aが除去される外周縁部が切り替わったときのエッジリンス工程S20の説明図である。なお、図7では、図4と同様に、説明をわかりやすくするために、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30(図5参照)の相対移動方向を実線の矢印で、スライド可動プレート35およびスライド可動プレート35の移動方向を二点鎖線の矢印で図示している。
また、第一の外周縁部15aのフォトレジスト膜外周縁部3aを除去した直後の第一ブロワ25を二点鎖線で図示している。
続いて、図7に示すように、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30(図5参照)を、角型ウエハ10の第一の外周縁部15aと第二の外周縁部15bとで挟む角部C2に位置するまで、さらにスライド可動プレート35を−Y方向に沿って移動させる。これにより、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30がY方向に沿って、角型ウエハ10の第一の外周縁部15a全体を+Y側に相対移動する。したがって、角型ウエハ10の第一の外周縁部15aの全体からフォトレジスト膜外周縁部3aが除去されて、角型ウエハ10の第一の外周縁部15aの全体から角型ウエハ10の第一主面11が露出する。以上で、第一の外周縁部15aに成膜されたフォトレジスト膜外周縁部3aが除去される。
続いて、第二の外周縁部15bのフォトレジスト膜外周縁部3aの除去を行う。具体的には、角型ウエハ10の第二の外周縁部15bに沿って、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30(図5参照)が+X側に相対移動するように、スライド可動プレート35を−X方向に移動させる。
ここで、図5に示すように、Y方向に沿って−X側に配置された第一の外周縁部15aのフォトレジスト膜外周縁部3aを除去するときは、リンス液23および溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aを第一の外周縁部15aの外側(−X側)に向かって飛散させるため、第一ブロワ25の送風口26aおよび第二ブロワ30の送風口31aが角型ウエハ10の外側(−X側)を向いていた。
ところが、このままの状態では、図7に示すように、X方向に沿って+Y側に配置された第二の外周縁部15bのフォトレジスト膜外周縁部3aを除去するとき、リンス液23および溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aを第二の外周縁部15bの外側(+Y側)に向かって飛散させることができない。したがって、リンス液23および溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aを第二の外周縁部15bの外側(+Y側)に向かって飛散させるため、第一ブロワ25の送風口26aおよび第二ブロワ30の送風口31a(図5参照)を、角型ウエハ10の外側である+Y側に向かせる必要がある。
そこで、第二の外周縁部15bのフォトレジスト膜外周縁部3aの除去を行う際には、第一ブロワ25の送風口26aおよび第二ブロワ30の送風口31a(図5参照)を、角型ウエハ10の外側である+Y側に向かせている。具体的には、Z方向に沿ったリンス吐出器20を回動中心として、第一ブロワ25の送風口26aおよび第二ブロワ30の送風口31a(図5参照)が+Y側に向くように、第一ブロワ25および第二ブロワ30(図5参照)をリンス吐出器20回りに回動させる。これにより、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30がX方向に沿って、角型ウエハ10の第二の外周縁部15bを+X側に相対移動したとき、溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aは、第一ブロワ25および第二ブロワ30から送風される空気Fにより、第二の外周縁部15bよりも+X側に除去される。したがって、角型ウエハ10の第一の外周縁部15aと同様に、角型ウエハ10の第二の外周縁部15bから、溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aが除去されて、角型ウエハ10の第二の外周縁部15bから、角型ウエハ10の第一主面11が露出する。
以降、同様にして、リンス吐出器20からリンス液23を吐出しつつ、第一ブロワ25および第二ブロワ30から空気Fを送風して、第三の外周縁部15cおよび第四の外周縁部15dに沿って移動させる。また、フォトレジスト膜外周縁部3aを除去する外周縁部が、第三の外周縁部15cおよび第四の外周縁部15dに切り替わる際に、これに対応して第一ブロワ25および第二ブロワ30を回動させる。これにより、上述と同様に、第三の外周縁部15cおよび第四の外周縁部15dから、フォトレジスト膜外周縁部3aを除去できる。
全ての外周縁部15a〜15dからフォトレジスト膜外周縁部3aを除去した時点で、エッジリンス工程S20が終了する。これにより、フォトレジスト膜外周縁部3aが除去された状態のフォトレジスト膜3が成膜された、成膜ムラのない角型ウエハ10を得ることができる。
エッジリンス工程S20が終了した時点で、フォトレジスト膜形成工程S50の全工程が終了する。
(効果)
本実施形態によれば、エッジリンス装置1の制御装置40は、角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dに沿って、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30が移動するように、角型ウエハ10が載置されたスライド可動プレート35を移動させて、角型ウエハ10と、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30とを相対移動させている。これにより、角型ウエハ10の外形形状に制限されることなく、リンス吐出器20により角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dにリンス液23を吐出して、フォトレジスト膜外周縁部3aを溶解できるとともに、溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aを、第一ブロワ25により角型ウエハ10の外側に飛散させて除去できる。したがって、角型ウエハ10の外形形状に制限されることなく、角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dに成膜されたフォトレジスト膜外周縁部3aを除去できる。
また、本実施形態によれば、角型ウエハ10を挟んで第一ブロワ25とは反対側に、角型ウエハ10の内側から外側に向かって送風する第二ブロワ30を備えているので、第一ブロワ25により外側に飛散されたリンス液23や溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aのミストが、成膜された第一主面11とは反対側の第二主面12に回り込もうとしたときに、第二ブロワ30により角型ウエハ10の外側に押し戻すことができる。特に、第一ブロワ25と第二ブロワ30とが同期して移動することで、第一ブロワ25により外側に飛散されたリンス液や溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aのミストは、角型ウエハ10の第二主面に付着する前に、第二ブロワ30により確実に押し戻される。したがって、角型ウエハ10の第二主面12に余計なリンス液や溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aが付着するのを防止できる。
なお、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
実施形態では、正面視で略矩形状をした角型ウエハ10を例にして、本発明のエッジリンス装置1およびエッジリンス工程S20を説明したが、基板は角型ウエハ10に限定されない。例えば、角型ウエハ10にいわゆるオリエンテーションフラットが形成された多角形状の角型ウエハであっても本発明を適用できる。さらに、従来の丸型ウエハに対しても、本発明のエッジリンス装置1およびエッジリンス工程S20を適用できる。すなわち、本発明の適用は、基板の形状に限定されない。
実施形態では、機能膜として、フォトレジスト膜3が成膜されており、フォトレジスト膜外周縁部3aが除去されていたが、機能膜はフォトレジスト膜3に限定されない。機能膜として、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrTiO3:PZT)等の圧電膜であっても、本発明の目的を達成できる。
実施形態では、角型ウエハ10の第一主面11にのみ、フォトレジスト膜3が成膜されていた場合を例に説明した。これに対して、角型ウエハ10の第一主面11および第二主面12の両面にフォトレジスト膜3が成膜されていた場合であっても、同様にフォトレジスト膜外周縁部3aを角型ウエハ10の外側に飛散させて除去できる。特に、第二ブロワ30を備えることで、フォトレジスト膜3が成膜された第一主面11および第二主面12に、リンス液23および溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aのミストが回り込むのを防止できる。したがって、さらに、成膜ムラを防止できる。
実施形態では、第一ブロワ25をフォトレジスト膜3が成膜された角型ウエハ10の第一主面11側に、第二ブロワ30をフォトレジスト膜3が成膜されていない角型ウエハ10の第二主面12側に備えていたが、少なくとも第一ブロワ25を第一主面11側に備えていればよい。これにより、リンス液23により溶解したフォトレジスト膜外周縁部3aを角型ウエハ10の外側に飛散させて除去できる。ただし、第二主面12側に第二ブロワ30を備えることで、リンス液23および溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aのミストが、第二主面12側に回り込むのを防止できる点で、実施形態に優位性がある。
実施形態では、リンス吐出器20と、第一ブロワ25および第二ブロワ30とが角型ウエハ10に対して同時に相対移動して、フォトレジスト膜外周縁部3aを溶解および除去していた。これに対して、例えば、リンス吐出器20が角型ウエハ10に対して先に移動してフォトレジスト膜外周縁部3aを溶解した後、リンス吐出器20に追従するように第一ブロワ25および第二ブロワ30が角型ウエハ10に対して移動してフォトレジスト膜外周縁部3aを除去してもよい。リンス吐出器20の吐出後、第一ブロワ25および第二ブロワ30によるフォトレジスト膜外周縁部3aの除去のタイミングは、溶剤による機能膜の溶解時間や機能膜の種類等により適宜設定される。
実施形態では、スライド可動プレート35ごと角型ウエハ10を(X,Y)方向に移動させることで、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30と、角型ウエハ10とを相対移動させていた。これに対して、角型ウエハ10を固定した状態で、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30を(X,Y)方向に移動させることで、リンス吐出器20、第一ブロワ25および第二ブロワ30と、角型ウエハ10とを相対移動させてもよい。ただし、実施形態では、角型ウエハ10のみ移動させればよいので、エッジリンス装置1を簡単かつ低コストに形成できる点で、本実施形態に優位性がある。
実施形態では、スライド可動プレート35は、Z方向から見た外形が、角型ウエハ10よりも若干小さくなるように形成されており、第二ブロワ30から角型ウエハ10の第二主面12の外周縁部に向かって送風可能に形成されていた。これに対して、スライド可動プレート35は、Z方向から見た外形が角型ウエハ10と略同一になるように形成されていてもよい。これにより、角型ウエハ10の第二主面12の全面をスライド可動プレート35で覆うことができる。したがって、第二ブロワ30を設けなくても、実施形態と同様に、リンス液23および溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aのミストが、角型ウエハ10の第二主面12に付着するのを防止できる。ただし、スライド可動プレート35の洗浄や、種々のウエハ形状に対応したスライド可動プレート35を用意する必要がある。したがって、リンス液23および溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aのミストの付着を低コストに防止できる点で、実施形態に優位性がある。
実施形態では、第一ブロワ25および第二ブロワ30が傾斜して設けられており、それぞれの送風口26a,31aから、角型ウエハ10の内側から外側に向かって、空気Fを送風していたが、第一ブロワ25および第二ブロワ30の形態や個数等は、実施形態に限定されない。第一ブロワ25および第二ブロワ30は、角型ウエハ10の内側から外側に向かって送風できれば、本発明の目的を達成できる。したがって、例えば、角型ウエハ10の第一主面11側における外周縁部15a〜15dよりも内側において、第一ブロワ25を傾斜させずにZ方向に沿って配置し、第一主面11に向かって送風してもよい。この場合においても、実施形態と同様に、第一ブロワ25から送風された空気Fは、角型ウエハ10の内側から外側に向かって移動するので、角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dに成膜されたフォトレジスト膜外周縁部3aを除去できる。ただし、角型ウエハ10の外周縁部15a〜15dに対して、より多くの空気Fをより速い風速で直接送風できる点で、実施形態に優位性がある。
実施形態では、第一ブロワ25により送風される空気Fの温度については特に規定していないが、例えば常温よりも高温であってもよい。これにより、リンス液23およびリンス液23によって溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aを角型ウエハ10の外側に飛散させて除去するとともに、リンス液23および溶解されたフォトレジスト膜外周縁部3aを素早く乾燥させることができる。
1・・・エッジリンス装置 3・・・フォトレジスト膜(機能膜) 3a・・・フォトレジスト膜外周縁部(外周縁部の機能膜) 10・・・角型ウエハ(基板,角型の水晶ウエハ) 15a〜15d・・・外周縁部 20・・・リンス吐出器(吐出手段) 23・・・リンス液(溶剤) 25・・・第一ブロワ(第一送風手段) 30・・・第二ブロワ(第二送風手段) 40・・・制御装置(制御手段) S20・・・エッジリンス工程(機能膜除去工程)

Claims (6)

  1. 基板の外周縁部に成膜された機能膜を除去するエッジリンス装置であって、
    前記外周縁部の前記機能膜に対して溶剤を吐出する吐出手段と、
    前記吐出手段よりも前記基板の内側に配置され、前記基板の前記内側から外側に向かって送風する第一送風手段と、
    前記基板の前記外周縁部に沿って前記吐出手段および前記第一送風手段が移動するように、前記基板と、前記吐出手段および前記第一送風手段とを相対移動させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とするエッジリンス装置。
  2. 請求項1に記載のエッジリンス装置であって、
    前記基板を挟んで前記第一送風手段とは反対側に配置され、前記基板の前記内側から前記外側に向かって送風する第二送風手段を備え、
    前記制御手段は、前記基板の前記外周縁部に沿って、前記第一送風手段と前記第二送風手段とを同期させて移動させることを特徴とするエッジリンス装置。
  3. 請求項1または2に記載のエッジリンス装置であって、
    前記機能膜は、フォトレジスト膜であることを特徴とするエッジリンス装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のエッジリンス装置であって、
    前記基板は、角型の水晶ウエハであることを特徴とするエッジリンス装置。
  5. 基板の外周縁部に成膜された機能膜を除去するエッジリンス方法であって、
    吐出手段により前記外周縁部の前記機能膜に対して溶剤を吐出しつつ、第一送風手段により送風しながら、前記外周縁部の前記機能膜を除去する機能膜除去工程を備え、
    前記機能膜除去工程では、前記基板の前記外周縁部に沿って、前記吐出手段および前記第一送風手段が移動するように、前記基板と、前記吐出手段および前記第一送風手段とが相対移動することを特徴とするエッジリンス方法。
  6. 請求項5に記載のエッジリンス方法であって、
    前記基板を挟んで前記第一送風手段とは反対側に配置され、前記基板の内側から外側に向かって送風する第二送風手段を備え、
    前記機能膜除去工程では、前記基板の前記外周縁部に沿って、前記第一送風手段と前記第二送風手段とが同期して移動することを特徴とするエッジリンス方法。

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