JP2013183609A - ワイヤーハーネス及びその製造方法 - Google Patents

ワイヤーハーネス及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013183609A
JP2013183609A JP2012048086A JP2012048086A JP2013183609A JP 2013183609 A JP2013183609 A JP 2013183609A JP 2012048086 A JP2012048086 A JP 2012048086A JP 2012048086 A JP2012048086 A JP 2012048086A JP 2013183609 A JP2013183609 A JP 2013183609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
holding member
sheet
wire harness
nonwoven material
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012048086A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Kubo
裕介 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2012048086A priority Critical patent/JP2013183609A/ja
Publication of JP2013183609A publication Critical patent/JP2013183609A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Indoor Wiring (AREA)

Abstract

【課題】ホットプレスし終えるまでシート状の不織材料を配線部を覆った状態に維持すること。
【解決手段】ワイヤーハーネスは、配線部12と、電線保護部とを備える。配線部12は、少なくとも1本の電線を含む。電線保護部は、シート状不織材料42により配線部12の外周部を覆うと共に、別の不織材料を加熱及び圧縮して形成された少なくともC字形の弧状部を含む少なくとも1つの保持部材44が配線部12の外周部を覆ったシート状不織材料42の外周部のうちの配線部12の延在方向における少なくとも1箇所に嵌め付けられた状態で、シート状不織材料42及び保持部材44がホットプレスされることにより形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両等に配索される電線を保護する技術に関する。
不織布を用いて電線束を保護する技術が特許文献1に開示されている。特許文献1の電線用保護部材は、2枚の不織布で電線束を挟んだ状態で不織布をホットプレスすることにより、電線束を覆った形状に形成されている。
特開2011―160611号公報
しかしながら、特許文献1のような方法で電線保護部を形成する場合、ホットプレスし終えるまでに、シート状不織材料により配線部を覆った形態がくずれてしまう恐れがあった。
そこで、本発明は、ホットプレスし終えるまでシート状の不織材料を配線部を覆った状態に維持することを目的とする。
第1の態様は、ワイヤーハーネスであって、少なくとも1本の電線を含む配線部と、シート状不織材料により前記配線部の外周部を覆うと共に、別の不織材料を加熱及び圧縮して形成された少なくともC字形の弧状部を含む少なくとも1つの保持部材が前記配線部の外周部を覆った前記シート状不織材料の外周部のうちの前記配線部の延在方向における少なくとも1箇所に嵌め付けられた状態で、前記シート状不織材料及び前記保持部材がホットプレスされることにより形成された電線保護部と、を備える。
第2の態様は、第1の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記保持部材は、前記配線部の外周部を覆った前記シート状不織材料のうちの前記配線部の延在方向において間隔をあけた複数箇所に嵌め付けられている。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記保持部材は、周方向における一部分で分離された環状に形成されている。
第4の態様は、第3の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記保持部材は、周方向における両端部間に隙間をあけた形状に形成されている。
第5の態様は、第3の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記保持部材は、前記配線部の外周部を覆った前記シート状不織材料に対して、周方向における一端部の内周側に他端部を挿し込んだ形態で嵌め付けられている。
第6の態様は、第1又は第2の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記保持部材は、螺旋形の帯状に形成されている。
第7の態様は、第1から第6の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記電線保護部には、前記保持部材の縁部に沿って保持部材痕が形成されている。
第8の態様は、ワイヤーハーネスの製造方法であって、(a)少なくとも1本の電線を含む配線部の外周部を、シート状不織材料により覆う工程と、(b)別の不織材料を加熱及び圧縮して形成された少なくともC字形の弧状部を含む少なくとも1つの保持部材を、前記配線部を覆った前記シート状不織材料の外周部のうちの前記配線部の延在方向における少なくとも1箇所に嵌め付ける工程と、(c)前記シート状不織材料及び前記保持部材をホットプレスする工程と、を備える。
第9の態様は、第8の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法であって、前記工程(b)では、周方向における一端部より他端部が外周側に延出するように丸められた形状に形成された保持部材を、前記一端部の内周側に前記他端部を挿し込んだ形態で嵌め付ける。
第1の態様に係るワイヤーハーネスによると、シート状不織材料により配線部の外周部を覆うと共に、別の不織材料を加熱及び圧縮して形成された少なくともC字形の弧状部を含む保持部材が配線部の外周部を覆ったシート状不織材料の外周部に嵌め付けられた状態で、シート状不織材料及び保持部材がホットプレスされることにより形成される。このため、ホットプレスし終えるまでシート状の不織材料を配線部を覆った状態に維持することができる。
第2の態様に係るワイヤーハーネスによると、保持部材が、配線部の外周部を覆ったシート状不織材料のうちの配線部の延在方向において間隔をあけた複数箇所に嵌め付けられている。このため、ホットプレスし終えるまで、配線部の延在方向においてシート状不織材料を全体的に配線部を覆った状態に維持することができる。
第3の態様に係るワイヤーハーネスによると、保持部材が周方向における一部分で分離された環状に形成されているため、より簡易な構成でシート状不織材料を配線部を覆った状態に維持することができる。
第4の態様に係るワイヤーハーネスによると、保持部材が周方向における両端部間に隙間をあけた形状に形成されているため、配線部の外周部を覆ったシート状不織材料に対してより嵌め付けやすい。
第5の態様に係るワイヤーハーネスによると、保持部材が、配線部の外周部を覆ったシート状不織材料に対して、周方向における一端部の内周側に他端部を挿し込んだ形態で嵌め付けられている。このため、より確実にシート状不織材料を配線部を覆った状態に維持することができる。
第6の態様に係るワイヤーハーネスによると、保持部材が螺旋形の帯状に形成されているため、比較的少ない材料で且つ配線部の延在方向においてより広範囲に亘ってシート状不織材料を配線部を覆った状態に維持することができる。
第7の態様に係るワイヤーハーネスによると、電線保護部には、保持部材の縁部に沿って保持部材痕が形成されているため、保持部材痕を車体固定用のハーネスクランプ等の取り付け位置の目印として利用することができ、前記目印のマーキング作業を省略することができる。
第8の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法によると、(a)少なくとも1本の電線を含む配線部の外周部を、シート状不織材料により覆う工程と、(b)別の不織材料を加熱及び圧縮して形成された少なくともC字形の弧状部を含む少なくとも1つの保持部材を、配線部を覆ったシート状不織材料の外周部のうちの配線部の延在方向における少なくとも1箇所に嵌め付ける工程と、(c)シート状不織材料及び保持部材をホットプレスする工程とを備える。このため、ホットプレスし終えるまでシート状の不織材料を配線部を覆った状態に維持することができる。
第9の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法によると、工程(b)では、周方向における一端部より他端部が外周側に延出するように丸められた形状に形成された保持部材を、一端部の内周側に他端部を挿し込んだ形態で嵌め付ける。このため、より確実にシート状不織材料を配線部を覆った状態に維持することができる。
第1実施形態に係るワイヤーハーネスの斜視図である。 ホットプレス前の状態を示す図である。 図2のIII−III線断面図である。 第1実施形態に係る保持部材の斜視図である。 ワイヤーハーネスを製造する際のホットプレスの様子を示す図である。 保護部材痕を示す図である。 第2実施形態に係る保持部材の斜視図である。 第2実施形態に係るワイヤーハーネスの斜視図である。 第3実施形態に係る保持部材の斜視図である。 保持部材が嵌め付けられた状態を示す図である。 図10のXI−XI線断面図である。 第3実施形態に係るワイヤーハーネスの斜視図である。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態に係るワイヤーハーネス10の構成及びその製造方法について説明する(図1参照)。
<ワイヤーハーネスの構成>
ワイヤーハーネス10は、配線部12と、電線保護部20とを備えている。
配線部12は、少なくとも1本の電線を含んでいる。ここでは、配線部12は、複数の電線が、配索対象である車体の配索経路に沿って結束されることにより構成されている。複数の電線は、通常、その延在方向に対して直交する断面形状が円形状となるように束ねられる。電線は、車体等において各種電気機器間を電気的に相互接続する配線材である。なお、配線部12には、光ケーブル等が含まれていてもよい。
電線保護部20は、配線部12を外部から保護する部分である(図1参照)。また、電線保護部20は、配線部12を配索経路に沿った形状に維持するために用いられることもある。この電線保護部20は、配線部12のうちの少なくとも延在方向の一部の外周部を覆う形態で不織材料がホットプレスされることにより形成される。なお、電線保護部20は、配線部12の長手方向略全体を覆っていてもよいし、配線部12の一部を覆っていてもよい。
不織材料としては、加熱工程を経ることにより硬くなることが可能なものを用いることができる。このような不織材料として、基本繊維と、これと絡み合う接着樹脂(バインダとも呼ばれる)とを含むものを用いることができる。接着樹脂は、基本繊維の融点よりも低い融点(例えば、110℃〜115℃)を有する樹脂である。不織材料を基本繊維の融点よりも低くかつ接着樹脂の融点よりも高い加工温度に加熱すると、接着樹脂が溶融して基本繊維間に染込む。その後、不織材料が接着樹脂の融点よりも低い温度になると、基本繊維同士を結合した状態で接着樹脂が固化する。これより、不織材料が加熱前の状態よりも硬くなり、加熱時の成形形状に維持される。また、不織材料同士が接触している部分では、当該接触部分にも溶融した接着樹脂が染み込んで固化する。これにより、不織材料同士の接触部分が接合される。
ただし、基本繊維は、接着樹脂の融点で繊維状態を保ち得る繊維であればよく、樹脂繊維の他、ガラス繊維等の各種繊維を用いることができる。また、接着樹脂としては、基本繊維の融点よりも低い融点を持つ熱可塑性樹脂繊維を用いることができる。接着樹脂は、粒状であっても繊維状であってもよい。また、芯繊維の外周に接着樹脂層を形成してバインダ繊維を構成し、これを基本繊維と絡み合わせるようにしてもよい。この場合の芯繊維としては、上記基本繊維と同材料のものを用いることができる。
基本繊維と接着樹脂の組み合わせとしては、基本繊維をPET(ポリエチレンテレフタレート)の樹脂繊維とし、接着樹脂をPETとPEI(ポリエチレンイソフタレート)の共重合樹脂とした例が挙げられる。この場合、基本繊維の融点はおよそ250℃であり、接着樹脂の融点は110℃〜150℃である。このため、不織材料を110℃〜250℃の温度に加熱すると、接着樹脂が溶融し、溶融せずに繊維状を保つ基本繊維間に染込む。そして、不織材料が接着樹脂の融点よりも低い温度になると、基本繊維同士を結合した状態で接着樹脂が固化し、上記成形形状の維持及び不織材料同士の接合を行う。
また、ホットプレスとは、不織材料に対する加熱処理及び不織材料を型に押付けて圧縮し所定形状に形成する処理を施すことをいう。すなわち、加熱処理と所定形状への形成処理とは、同時に行われてもよいし、或は、連続的に別々に行われてもよい。図5には、加熱した金型80を用いて、加熱処理と所定形状への形成処理とを同時に行うホットプレスの様子を示している。
より具体的には、電線保護部20は、シート状不織材料42及び保持部材44がホットプレスされることにより形成されている(図5参照)。
シート状不織材料42は、配線部12の外周部に巻き付けられ、該配線部12のうちの保護対象部分を覆うことが可能な形状及び大きさに裁断等されたシート状の不織材料である(図2、図3参照)。ここでは、シート状不織材料42は、矩形に形成されている。また、シート状不織材料42の一方向(配線部12に対する巻き付け時に周方向に沿う方向)の寸法は、少なくとも該一方向における一端縁部が既に巻き付けられた部分に対して重複可能に設定されている。
保持部材44は、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42を、巻き付け形態に保持する部材である(図2〜図4参照)。この保持部材44は、シート状不織材料42とは別の不織材料を加熱及び圧縮して形成される。すなわち、保持部材44は、シート状不織材料42より硬い部材である。
より具体的には、保持部材44は、少なくともC字形の弧状部を含む形状に形成されている。ここでは、保持部材44は、周方向における一部分で分離されて両端部間に隙間をあけた環状、すなわちC字形状に形成された帯状部材である(図4参照)。そして、保持部材44は、C字形状の開口部分を拡げることにより、該開口部分を通じて内側にシート状不織材料42が巻き付けられた配線部12を配設可能である。
ここで、保持部材44の形成方法について説明しておく。まず、シート状の不織材料をホットプレスして扁平形状に成形する。この扁平形状の部材を、細長い帯状に裁断する。そして、加熱した巻き付け成形用の金型(ここでは円柱状金型)の外周部に、帯状の部材を巻き付けることにより、所定の形状(ここではC字形状)に成形する。これにより、保持部材44を形成できる。
もっとも、保持部材44の形成方法は、上記方法に限られるものではない。例えば、円柱状の内金型と、内金型の外周面より大きい半円弧面を有する一対の外金型とを用いて、細長形状に裁断した不織材料を内金型の外周面に巻き付けた状態で一対の外金型で挟んでホットプレスすることにより形成されてもよい。
また、保持部材44は、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42が外周側に拡がって解けようとするのを抑えることが可能な硬さに形成されている。一方、保持部材44は、弾性変形することにより、シート状不織材料42が巻き付けられた配線部12を内側に配設可能な程度に柔軟に形成されている。保持部材44の前記態様は、ホットプレスの時間、温度及び圧力等を調節することにより行われる(不織材料の厚さを調節しても可能である)。
上記保持部材44は、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42の外周部のうちの配線部12の延在方向における少なくとも1箇所に嵌め付けられる。これにより、シート状不織材料42は、配線部12の外周部に巻き付けられた形態に保持される。また、保持部材44は、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42のうちの配線部12の延在方向における少なくとも両端部寄りの2箇所に嵌め付けられている。図2では、シート状不織材料42のうちの配線部12の延在方向における両端部寄りの2箇所に嵌め付けられている例を示している。
そして、電線保護部20は、シート状不織材料42が配線部12の外周部に巻き付けられ、該シート状不織材料42の外周部に保持部材44が嵌め付けられた状態で、シート状不織材料42及び保持部材44がホットプレスされることにより形成されている。ここで、ホットプレスは、内側に半円弧状の成形面を有する一対の金型80を用いて行う(図5参照)。なお、成形面は、保持部材44が嵌め付けられた部分を成形する部分とそれ以外の部分とが面一の形状に形成されている。もっとも、断面視円形以外の電線保護部を形成する場合、その形状に対応した形状の成形面を有する金型を用いてホットプレスすればよい。
すなわち、電線保護部20は、配線部12の外周上に、シート状不織材料42だけが巻き付けられた状態でホットプレスされた第1部分22と、シート状不織材料42上に保持部材44が嵌め付けられた状態でホットプレスされて形成された第2部分24とを有する(図1参照)。すなわち、第2部分24は、電線保護部20の外周部に周方向に沿って延在すると共に、周方向一部で途切れた形状を成している。また、第2部分24は、第1部分22より硬くなっている。
また、電線保護部20には、保持部材44がホットプレスされた部分(第2部分24)の縁部に沿って保持部材痕26が形成されている。この保持部材痕26は、シート状不織材料42の外周上に保持部材44が重なった状態でホットプレスされることにより形成されたものである。特に、ホットプレスされていない状態のシート状不織材料42と、ホットプレスして形成された(すなわちシート状不織材料42より硬い)保持部材44とが一緒にホットプレスされるため、第1部分22と第2部分24との境界部分に痕が残りやすい。
また、保持部材痕26は、段差を有することもある(図6参照)。すなわち、保持部材痕26は、第1部分22に対して第2部分24が盛り上がった凸形状を成すこと、又は、第1部分22のうちの第2部分24との境界部分が窪んだ凹形状を成すことによって、よりくっきりとあらわれる。なお、第2部分24の凸形状は、シート状不織材料42のうちの保持部材44の内周側でより大きく圧縮されていた部分が、ホットプレス後に僅かに外周側に戻ることにより形成されると考えられる。また、第1部分22の凹形状は、シート状不織材料42のうちの保持部材44の内周側でより大きく圧縮された部分の隣接部分が、より大きく圧縮された部分によって内周側に引き込まれることにより形成されると考えられる。
<製造方法>
次に、ワイヤーハーネス10の製造方法について説明する。なお、電線保護部20の形成については既に詳細に述べているので、ここでは製造工程を簡単に説明する。
まず、配線部12の外周部にシート状不織材料42を少なくとも1周巻き付ける(工程(a))。図3では、約2周巻き付けた例を示している。
次に、少なくとも1つの保持部材44を、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42の外周部のうちの配線部12の延在方向における少なくとも1箇所に嵌め付ける(工程(b))。ここでは、シート状不織材料42の外周部のうちの配線部12の延在方向における両端部寄りの2箇所に嵌め付けている。
最後に、配線部12の外周上に取り付けられたシート状不織材料42及び保持部材44を一緒にホットプレスする(工程(c))。
以上の工程を経てワイヤーハーネス10が製造される。
上記第1実施形態に係るワイヤーハーネス10によると、シート状不織材料42が配線部12の外周部に巻き付けられると共に、別の不織材料を加熱及び圧縮して形成された少なくともC字形の弧状部を含む保持部材44が配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42の外周部に嵌め付けられた状態で、シート状不織材料42及び保持部材44がホットプレスされることにより形成される。このため、保持部材44によってシート状不織材料42が配線部12に巻き付けられた形態のまま保持できる。また、保持部材44が不織材料により形成されているため、シート状不織材料42を配線部12に巻き付けた形態に保持している保持部材44を、シート状不織材料42と一緒にホットプレスすることができる。これにより、ホットプレスし終えるまでシート状不織材料42を配線部12に巻き付けた状態に維持することができる。
また、保持部材44が、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42のうちの配線部12の延在方向において間隔をあけた複数箇所に嵌め付けられている。このため、ホットプレスし終えるまで、配線部12の延在方向においてシート状不織材料42を全体的に配線部12に巻き付けた状態に維持することができる。
また、保持部材44が周方向における一部分で分離された環状に形成されているため、より簡易な構成でシート状不織材料42を配線部を覆った状態に維持することができる。
また、保持部材44が周方向における両端部間に隙間をあけたC字形状に形成されているため、配線部12の外周部を覆ったシート状不織材料42の外周部に取り付ける際に、隙間の分だけ変形量を小さくでき、より簡単に嵌め付けることができる。
また、電線保護部20には、保持部材44の縁部に沿って保持部材痕26が形成されているため、保持部材痕26を車体固定用のハーネスクランプ等の取り付け位置の目印として利用することができ、前記目印のマーキング作業を省略することができる。
また、周方向における一部分で分離された環状に形成された保持部材44が嵌め付けられている場合、保持部材痕26が電線保護部20の周方向に沿って延在するため、目印としてより利用し易い。
これまで、矩形状のシート状不織材料42を配線部12外周部に対して巻き付ける例で説明してきたが、配線部12の外周部(保護対象部分)を覆うことが可能であれば上記態様に限られるものではない。たとえば、シート状不織材料は、帯状に形成され、配線部12の保護対象部分に対して幅方向一部分を重ねつつ螺旋状に巻き付けられてもよい。また、一対又は1枚のシート状不織材料により配線部12を挟んで覆ってもよい。この場合にも、保持部材44は、配線部12を覆ったシート状不織材料の外周部に嵌め付けられ、その形態を維持すればよい。
また、保持部材44について、帯状である例で説明してきたが、幅寸法がより大きく設定されてもよい。
また、保持部材44が、シート状不織材料42のうちの配線部12の延在方向における両端部寄りの2箇所に嵌め付けられている例で説明してきたが、これに限られるものではない。すなわち、保持部材44は、シート状不織材料42が配線部12の外周部に巻き付いた状態を保持できればよく、配線部12の延在方向における1箇所又は3以上の複数箇所に設けられていてもよい。なお、好ましくは、シート状不織材料42のうちの配線部12の延在方向における少なくとも両端部寄りの2箇所に嵌め付けられているとよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るワイヤーハーネス110について説明する(図8参照)。ワイヤーハーネス110のうち、第1実施形態に係るワイヤーハーネス10と異なる部分は、第2部分124に関する部分だけである。第1実施形態に係るワイヤーハーネス10と同様の構成部分については、同符号を付して説明を省略する。
ワイヤーハーネス110は、配線部12と、電線保護部120とを備えている。
電線保護部120は、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42の外周部に、保持部材144が嵌め付けられた状態で、シート状不織材料42及び保持部材144が一緒にホットプレスされることにより形成される(図7参照)。
保持部材144は、螺旋形の帯状に形成されている。ここでは、保持部材144は、配線部12の延在方向において隣合う部分同士が隙間をあけた形状に形成されている。もっとも、保持部材144における隣合う部分は、互いに隙間をあけずに突き合わされ又は内外方向に部分的に重ねられていてもよい。この保持部材144は、保持部材44と同様の方法で形成することができる。
そして、保持部材144は、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42に対して、長手方向一端部側から螺旋方向に相対回転されつつ、シート状不織材料42を隙間に通す態様で嵌め付けられる。保持部材144は、保持部材44と同様に、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42のうちの配線部12の延在方向において少なくとも1箇所、好ましくは、少なくとも両端部寄りの2箇所に嵌め付けられるとよい。
シート状不織材料42及び保持部材144がホットプレスして形成される電線保護部120は、保持部材144がホットプレスされた部位に第2部分124が形成されている。すなわち、第2部分124は、電線保護部120の外周部に沿った螺旋状に形成されている。また、この第2部分124の縁部には、保持部材痕126が形成されている。
上記第2実施形態に係るワイヤーハーネス110によると、保持部材144が螺旋形の帯状に形成されているため、比較的少ない材料で且つ配線部12の延在方向においてより広範囲に亘ってシート状不織材料42を配線部に巻き付けた状態に維持することができる。
また、ワイヤーハーネス110によると、第1実施形態に係るワイヤーハーネス10の効果と同様の効果(保持部材44がC字形に形成されたことに関する効果を除く)も得られる。
また、ワイヤーハーネス110においても、第1実施形態に係るワイヤーハーネス10に係る変形例を適用することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係るワイヤーハーネス210について説明する(図12参照)。ワイヤーハーネス210のうち、第1実施形態に係るワイヤーハーネス10と異なる部分は、第2部分224に関する部分だけである。第1実施形態に係るワイヤーハーネス10と同様の構成部分については、同符号を付して説明を省略する。
ワイヤーハーネス210は、配線部12と、電線保護部220とを備えている。
電線保護部220は、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42の外周部に、保持部材244が嵌め付けられた状態で、シート状不織材料42及び保持部材244がホットプレスされることにより形成される(図10、図11参照)。
保持部材244は、一端部245より他端部246が外周側に延出する形状に形成されている(図9参照)。ここでは、保持部材244は、他端部246側部分が、一端部245側部分より大きい曲率半径で延在する形状に形成されている。なお、図9では、他端部246が一端部245に対して外周側に重複する形状に形成されている保持部材244を示しているが、必ずしも重複した形状でなくともよい。
この保持部材244は、不織材料がホットプレス及び裁断されて形成された板状部材を、加熱された巻付成形用の金型に巻き付けて成型されるとよい。保持部材244を成形するための巻付成形用の金型は、例えば、長手方向に直交する断面視において、異なる半径の半円部分が周方向一端部同士を揃える形態で突き合わされた柱状のものを採用することができる。また、保持部材244は、完成形状に対応する内金型と一対の外金型とを用いてホットプレスすることにより成形されてもよい。
そして、保持部材244は、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42に対して、一端部245の内周側に他端部246が挿し込まれる形態で嵌め付けられる(図10、図11参照)。すなわち、保持部材244の一端部245と他端部246との間を開くと共に、その間を通じてシート状不織材料42が巻き付けられた配線部12を保持部材244の内部に配設する。この状態では、他端部246が一端部245より外周側に位置する。ここから、保持部材244のうちのシート状不織材料42の外周部に重なっている一端部245の内周側に他端部246を挿し込む。これにより、保持部材244の他端部246は、シート状不織材料42の外周部と一端部245との間に挟まれた状態に維持される。
この保持部材244は、保持部材44と同様に、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42のうちの配線部12の延在方向において少なくとも1箇所、好ましくは、少なくとも両端部寄りの2箇所に嵌め付けられるとよい。
シート状不織材料42及び保持部材244がホットプレスして形成される電線保護部220は、保持部材244がホットプレスされた部位に第2部分224が形成されている。すなわち、第2部分224は、電線保護部220の外周部で周方向に沿って連続する形状に形成されている。また、第2部分224の側縁部には、保持部材痕226が形成されている。また、保持部材痕226は、ホットプレス時に保持部材244における他端部246の外周側に重なった一端部245に沿った部分も有している。
上記第3実施形態に係るワイヤーハーネス210によると、保持部材244が、一端部245より他端部246が外周側に延出する形状に形成され、配線部12の外周部に巻き付けられたシート状不織材料42に対して、他端部246が一端部245の内周側に挿し込まれる形態で嵌め付けられている。このため、より確実にシート状不織材料42を配線部12に巻き付けた状態に維持することができる。
また、上記形態で保持部材244が嵌め付けられている場合、保持部材痕226が電線保護部220の周方向に沿って延在するため、目印としてより利用し易い。
また、ワイヤーハーネス210によると、第1実施形態に係るワイヤーハーネス10の効果と同様の効果(保持部材44がC字形に形成されたことに関する効果を除く)も得られる。
また、ワイヤーハーネス210においても、第1実施形態に係るワイヤーハーネス10に係る変形例を適用することができる。
以上のように、ワイヤーハーネス10、110、210及びその製造方法は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10、110、210 ワイヤーハーネス
12 配線部
20、120、220 電線保護部
26 保持部材痕
42 シート状不織材料
44、144、244 保持部材
245 一端部
246 他端部

Claims (9)

  1. 少なくとも1本の電線を含む配線部と、
    シート状不織材料により前記配線部の外周部を覆うと共に、別の不織材料を加熱及び圧縮して形成された少なくともC字形の弧状部を含む少なくとも1つの保持部材が前記配線部の外周部を覆った前記シート状不織材料の外周部のうちの前記配線部の延在方向における少なくとも1箇所に嵌め付けられた状態で、前記シート状不織材料及び前記保持部材がホットプレスされることにより形成された電線保護部と、
    を備える、ワイヤーハーネス。
  2. 請求項1に記載のワイヤーハーネスであって、
    前記保持部材は、前記配線部の外周部を覆った前記シート状不織材料のうちの前記配線部の延在方向において間隔をあけた複数箇所に嵌め付けられている、ワイヤーハーネス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のワイヤーハーネスであって、
    前記保持部材は、周方向における一部分で分離された環状に形成されている、ワイヤーハーネス。
  4. 請求項3に記載のワイヤーハーネスであって、
    前記保持部材は、周方向における両端部間に隙間をあけた形状に形成されている、ワイヤーハーネス。
  5. 請求項3に記載のワイヤーハーネスであって、
    前記保持部材は、前記配線部の外周部を覆った前記シート状不織材料に対して、周方向における一端部の内周側に他端部を挿し込んだ形態で嵌め付けられている、ワイヤーハーネス。
  6. 請求項1又は請求項2に記載のワイヤーハーネスであって、
    前記保持部材は、螺旋形の帯状に形成されている、ワイヤーハーネス。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のワイヤーハーネスであって、
    前記電線保護部には、前記保持部材の縁部に沿って保持部材痕が形成されている、ワイヤーハーネス。
  8. (a)少なくとも1本の電線を含む配線部の外周部を、シート状不織材料により覆う工程と、
    (b)別の不織材料を加熱及び圧縮して形成された少なくともC字形の弧状部を含む少なくとも1つの保持部材を、前記配線部を覆った前記シート状不織材料の外周部のうちの前記配線部の延在方向における少なくとも1箇所に嵌め付ける工程と、
    (c)前記シート状不織材料及び前記保持部材をホットプレスする工程と、
    を備える、ワイヤーハーネスの製造方法。
  9. 請求項8に記載のワイヤーハーネスの製造方法であって、
    前記工程(b)では、周方向における一端部より他端部が外周側に延出するように丸められた形状に形成された保持部材を、前記一端部の内周側に前記他端部を挿し込んだ形態で嵌め付ける、ワイヤーハーネスの製造方法。
JP2012048086A 2012-03-05 2012-03-05 ワイヤーハーネス及びその製造方法 Pending JP2013183609A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012048086A JP2013183609A (ja) 2012-03-05 2012-03-05 ワイヤーハーネス及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012048086A JP2013183609A (ja) 2012-03-05 2012-03-05 ワイヤーハーネス及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013183609A true JP2013183609A (ja) 2013-09-12

Family

ID=49273896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012048086A Pending JP2013183609A (ja) 2012-03-05 2012-03-05 ワイヤーハーネス及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013183609A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016143727A1 (ja) * 2015-03-11 2016-09-15 株式会社オートネットワーク技術研究所 多芯ケーブルのシール構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016143727A1 (ja) * 2015-03-11 2016-09-15 株式会社オートネットワーク技術研究所 多芯ケーブルのシール構造
JP2016171623A (ja) * 2015-03-11 2016-09-23 株式会社オートネットワーク技術研究所 多芯ケーブルのシール構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5772798B2 (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
JP5920181B2 (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
JP5935709B2 (ja) 保護部材及びワイヤーハーネス
JP5660001B2 (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
KR20130060263A (ko) 전선 보호 구조부 및 전선 보호 구조부의 제조 방법
JP5768702B2 (ja) ワイヤーハーネス
JP5895614B2 (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
JP5359922B2 (ja) 保護部材付電線
JP5842722B2 (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
EP2741299A1 (en) Wire harness
WO2013132570A1 (ja) 電線保護構造部の製造方法及び電線保護構造部
JP5768634B2 (ja) ワイヤーハーネスの製造方法及びワイヤーハーネス
JP2013183609A (ja) ワイヤーハーネス及びその製造方法
JP5803735B2 (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
JP5754381B2 (ja) 保護部付電線及び保護部付電線の製造方法
JP2014003757A (ja) 経路維持保護部材及びワイヤーハーネス
WO2014129011A1 (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
JP2013065425A (ja) ワイヤーハーネス及びその製造方法
WO2013190725A1 (ja) ワイヤーハーネス及びその製造方法
JP2014230321A (ja) ワイヤーハーネス
JP2013183597A (ja) ワイヤーハーネス、その製造方法及び電線保護用不織材料