JP2013182690A - 燃料電池システム - Google Patents
燃料電池システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013182690A JP2013182690A JP2012043869A JP2012043869A JP2013182690A JP 2013182690 A JP2013182690 A JP 2013182690A JP 2012043869 A JP2012043869 A JP 2012043869A JP 2012043869 A JP2012043869 A JP 2012043869A JP 2013182690 A JP2013182690 A JP 2013182690A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel cell
- anode
- anode gas
- power generation
- pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/04—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
- H01M8/04223—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids during start-up or shut-down; Depolarisation or activation, e.g. purging; Means for short-circuiting defective fuel cells
- H01M8/04228—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids during start-up or shut-down; Depolarisation or activation, e.g. purging; Means for short-circuiting defective fuel cells during shut-down
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/04—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
- H01M8/04298—Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems
- H01M8/04313—Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems characterised by the detection or assessment of variables; characterised by the detection or assessment of failure or abnormal function
- H01M8/0438—Pressure; Ambient pressure; Flow
- H01M8/04388—Pressure; Ambient pressure; Flow of anode reactants at the inlet or inside the fuel cell
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/04—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
- H01M8/04298—Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems
- H01M8/04313—Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems characterised by the detection or assessment of variables; characterised by the detection or assessment of failure or abnormal function
- H01M8/0444—Concentration; Density
- H01M8/04447—Concentration; Density of anode reactants at the inlet or inside the fuel cell
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/04—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
- H01M8/04298—Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems
- H01M8/04694—Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems characterised by variables to be controlled
- H01M8/04955—Shut-off or shut-down of fuel cells
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/24—Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells
- H01M8/2457—Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells with both reactants being gaseous or vaporised
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/04—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
- H01M8/04082—Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
- H01M8/04089—Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/04—Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
- H01M8/04298—Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems
- H01M8/04313—Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems characterised by the detection or assessment of variables; characterised by the detection or assessment of failure or abnormal function
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Sustainable Development (AREA)
- Sustainable Energy (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
【課題】燃料電池の発電停止の可否を適切に判定しないと、発電運転の停止中に、カソード触媒が劣化する。
【解決手段】制御弁を周期的に開閉することによって、制御弁よりも下流のアノードガスの圧力を周期的に増減圧させるとともに、燃料電池に対する発電の停止指令に基づいて燃料電池の発電運転を停止し、所定の運転再開条件が成立すると、燃料電池へのアノードガスの供給と共に燃料電池の発電運転を再開する燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電領域内で局所的にアノードガス濃度が低くなっている位置のアノードガス濃度を求め、求めたアノードガス濃度に応じて、燃料電池の発電運転の停止処理への移行可否を決定する。
【選択図】図6
【解決手段】制御弁を周期的に開閉することによって、制御弁よりも下流のアノードガスの圧力を周期的に増減圧させるとともに、燃料電池に対する発電の停止指令に基づいて燃料電池の発電運転を停止し、所定の運転再開条件が成立すると、燃料電池へのアノードガスの供給と共に燃料電池の発電運転を再開する燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電領域内で局所的にアノードガス濃度が低くなっている位置のアノードガス濃度を求め、求めたアノードガス濃度に応じて、燃料電池の発電運転の停止処理への移行可否を決定する。
【選択図】図6
Description
本発明は、燃料電池システムに関する。
従来、燃料電池の停止後の次回起動時に燃料電池の性能低下が起こると判定すると、燃料電池の発電を停止させずに継続させる技術が知られている(特許文献1参照)。特に、引用文献1には、燃料電池に供給する電極活物質を含有するガス中の不純物濃度が所定値以上のときに、性能低下が起こると判定することが開示されている。
現在、本願発明者らは、特許文献1に開示された循環システムとは異なる、アノード非循環システムを開発している。アノード非循環システムでは、脈動によって運転中の不純物(窒素や水)をアノードオフガス側に設けられるバッファタンクへ押し込むことを行っている。当該システムにおいてシステム停止が実行されると、次のような課題が生じることが知見された。
システム停止中にカソード側からクロスリークする酸素(カソードガス)によりアノード側の水素(アノードガス)が消費されると、バッファタンクの圧力に比してスタック内の圧力が低くなり、バッファタンク内の不純物含有ガスがスタック内に徐々に逆流してくる。これにより、循環系システムに比して、システム停止中に発電領域内に、局所的に不純物濃度が高くなる箇所が存在する可能性がある。従って、供給するアノードガスやアノードから排出されるオフガスの中の不純物濃度に基づいて、燃料電池の発電運転の停止可否を判定すると、停止させるべきでないときに停止させてしまう場合がある。
本発明は、燃料電池の発電領域内で局所的にアノードガス濃度が低くなっている位置のアノードガス濃度に応じて、燃料電池の発電運転の停止処理への移行可否を適切に決定することを目的とする。
本発明による燃料電池システムは、燃料電池に供給するアノードガスの圧力を制御する制御弁と、燃料電池から排出されるアノードオフガスを蓄えるバッファ部とを備え、制御弁よりも下流のアノードガスの圧力が周期的に増減するように制御弁を制御し、燃料電池に対する発電の停止指令に基づいて制御弁を閉止してアノードガスの供給と燃料電池の発電運転を停止し、所定の運転再開条件が成立すると、燃料電池へのアノードガスの供給と共に発電運転を再開する。この燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電領域内で局所的にアノードガス濃度が低くなる位置のアノードガス濃度を求め、求めたアノードガス濃度に応じて、燃料電池の発電運転の停止処理への移行可否を決定する。
本発明によれば、燃料電池の発電停止指令後に、運転の停止によりバッファタンクからの不純物混合ガスが発電領域に逆流し、それに起因して、局所的に不純物濃度が高くなることを防ぐために、燃料電池の発電領域内で局所的にアノードガス濃度が低くなる位置の濃度を推定し、推定したアノードガス濃度に応じて、燃料電池の発電運転の停止処理への移行可否を適切に決定することにより、発電停止中のカソード触媒の劣化を抑制することができる。
−第1の実施形態−
燃料電池は電解質膜をアノード電極(燃料極)とカソード電極(酸化剤極)とで挟み、アノード電極に水素を含有するアノードガス(燃料ガス)、カソード電極に酸素を含有するカソードガス(酸化剤ガス)を供給することによって発電する。アノード電極及びカソード電極の両電極において進行する電極反応は以下の通りである。
燃料電池は電解質膜をアノード電極(燃料極)とカソード電極(酸化剤極)とで挟み、アノード電極に水素を含有するアノードガス(燃料ガス)、カソード電極に酸素を含有するカソードガス(酸化剤ガス)を供給することによって発電する。アノード電極及びカソード電極の両電極において進行する電極反応は以下の通りである。
アノード電極 : 2H2 →4H+ +4e- …(1)
カソード電極 : 4H+ +4e- +O2 →2H2O …(2)
式(1)及び式(2)の電極反応によって燃料電池は1ボルト程度の起電力を生じる。
カソード電極 : 4H+ +4e- +O2 →2H2O …(2)
式(1)及び式(2)の電極反応によって燃料電池は1ボルト程度の起電力を生じる。
図1は、第1の実施形態における燃料電池システムの構成について説明するための図である。図1(A)は、燃料電池10の斜視図である。図1(B)は、図1(A)の燃料電池のB−B断面図である。
燃料電池10は、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly;以下「MEA」という)11の表裏両面に、アノードセパレータ12とカソードセパレータ13とが配置されて構成される。
MEA11は、電解質膜111と、アノード電極112と、カソード電極113と、を備える。MEA11は、電解質膜111の一方の面にアノード電極112を有し、他方の面にカソード電極113を有する。
電解質膜111は、フッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜である。電解質膜111は、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。
アノード電極112は、触媒層112aとガス拡散層112bとを備える。触媒層112aは、電解質膜111と接する。触媒層112aは、白金又は白金等が担持されたカーボンブラック粒子から形成される。ガス拡散層112bは、触媒層112aの外側(電解質膜111の反対側)に設けられ、アノードセパレータ12と接する。ガス拡散層112bは、充分なガス拡散性および導電性を有する部材によって形成され、例えば、炭素繊維からなる糸で織成したカーボンクロスやカーボンペーパーで形成される。
カソード電極113もアノード電極112と同様に、触媒層113aとガス拡散層113bとを備える。
アノードセパレータ12は、ガス拡散層112bと接する。アノードセパレータ12は、ガス拡散層112bと接する側に、アノード電極112にアノードガスを供給するための複数の溝状のアノードガス流路121を有する。
カソードセパレータ13は、ガス拡散層113bと接する。カソードセパレータ13は、ガス拡散層113bと接する側に、カソード電極113にカソードガスを供給するための複数の溝状のカソードガス流路131を有する。
アノードガス流路121を流れるアノードガスと、カソードガス流路131を流れるカソードガスとは、互いに平行に同一方向に流れても良いし、互いに平行に逆方向に流れるようにしても良い。また、直交するように流しても良い。
このような燃料電池10を自動車用動力源として使用する場合には、要求される電力が大きいため、数百枚の燃料電池10を積層した燃料電池スタックとして使用する。そして、燃料電池スタックにアノードガス及びカソードガスを供給する燃料電池システムを構成して、車両駆動用の電力を取り出す。
図2は、第1の実施形態におけるアノードガス非循環型の燃料電池システム1の概略構成図である。
燃料電池スタック2は、複数枚の燃料電池10を積層したものであり、アノードガス及びカソードガスの供給を受けて発電し、車両の駆動に必要な電力(例えばモータを駆動するために必要な電力)を発電する。本実施形態では、カソードガスとして空気を使用している。
燃料電池スタック2のアノードには、高圧のアノードガス(水素)を貯蔵した高圧タンク31から、アノードガス供給配管32(燃料ガス供給流路)を介してアノードガスが供給される。高圧タンク31の代わりに、アルコール、炭化水素などを原料とする改質反応によって水素を生成してもよい。
アノードガス供給配管32には、アノードガスの供給量を調整するために、圧力調整弁33が配置されている。圧力調整弁33は、連続的又は段階的に開度を調節することができる電磁弁であり、その開度はコントローラ4によって制御される。
圧力センサ34は、圧力調整弁33よりも下流のアノードガス供給配管32に設けられる。圧力センサ34は、圧力調整弁33よりも下流のアノードガス供給配管32を流れるアノードガスの圧力を検出する。本実施形態では、この圧力センサ34で検出したアノードガスの圧力を、燃料電池スタック内部の各アノードガス流路121とバッファタンク36とを含むアノード系全体の圧力(以下「アノード圧」という。)として代用する。
アノードガス排気配管35は、一端部が燃料電池スタック2のアノードガス出口孔に接続され、他端部がバッファタンク36の上部に接続される。アノードガス排気配管35には、電極反応に使用されなかった余剰のアノードガスと、カソード側からアノードガス流路121へとクロスリークしてきた窒素や水蒸気などの不純ガスとの混合ガス(以下、「アノードオフガス」という。)が排出される。
バッファタンク36は、アノードガス排気配管35を通って流れてきたアノードオフガスを一旦蓄える。アノードオフガス中の水蒸気の一部は、バッファタンク36内で凝縮して液水となり、アノードオフガスから分離される。
パージ通路37は、一端部がバッファタンク36の下部に接続される。パージ通路37の他端部は、開口端となっている。バッファタンク36に溜められたアノードオフガス及び液水は、パージ通路37を通って開口端から外気へ排出される。
パージ弁38は、パージ通路37に設けられる。パージ弁38は、連続的又は段階的に開度を調節することができる電磁弁であり、その開度はコントローラ4によって制御される。パージ弁38の開度を調節することで、バッファタンク36からパージ通路37を介して外気へ排出するアノードオフガスの量を調節し、バッファタンク36内のアノードガス濃度が一定範囲内となるように調節する。これは、バッファタンク36内のアノードガス濃度が高くなり過ぎると、バッファタンク36からパージ通路37を通って外気へ排出されるアノードガス量が多くなり、無駄となるからである。一方、濃度が低くなり過ぎると燃料が欠乏して発電不能になったり、触媒が劣化するからである。
燃料電池スタック2のカソードには、コンプレッサ15から供給管16を介してカソードガス(空気)が供給される。コンプレッサに代えて、ブロア等の空気供給手段を用いることができる。圧力センサ14は、供給管16に設けられ、カソードガスの圧力を検出する。燃料電池スタック2のカソードから排出されたカソードガスは、排出管17を介して大気中に放出される。排出管17には、背圧(カソードガス流路の圧力)を調整するため調圧バルブ18が配置されている。
燃料電池スタック2には、さらにラジエータ43から冷却水配管42を介して冷却水が供給される。燃料電池スタック2で発生した熱を取り込んで温度上昇した冷却水は、冷却水配管42を介してラジエータ43に送られて冷やされた後、再び燃料電池スタック2の内部に循環される。冷却水配管42には、水循環のための冷却水ポンプ41が配置されている。
コントローラ4は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。
コントローラ4には、圧力センサ34によって検出されるアノード圧、圧力センサ14によって検出されるカソード圧、電圧センサ5によって検出される燃料電池スタック2の電圧など、燃料電池システム1の運転状態を検出するための信号が入力される。
コントローラ4は、これらの入力信号に基づいて圧力調整弁33を周期的に開閉し、アノード圧を周期的に増減圧させる脈動運転を行うとともに、パージ弁38の開度を調節してバッファタンク36から排出するアノードオフガスの流量を調節し、バッファタンク36内のアノードガス濃度を一定範囲内に保つ。
コントローラ4はまた、燃料電池スタック2に対する発電運転の停止指令に基づいて燃料電池スタック2の発電運転を停止し、停止後に発電運転の再開指令があると、燃料電池スタック2の発電運転を再開する。
さらに、コントローラ4は、後述するように、燃料電池スタック2の発電領域内で局所的にアノードガス濃度が低くなっている位置のアノードガス濃度を求め、求めたアノードガス濃度に応じて、燃料電池スタック2の発電運転の停止処理への移行可否を決定する。
アノードガス非循環型の燃料電池システム1の場合、圧力調整弁33を開いたままにして高圧タンク31から燃料電池スタック2にアノードガスを供給し続けてしまうと、燃料電池スタック2から排出された未使用のアノードガスを含むアノードオフガスが、バッファタンク36からパージ通路37を介して外気へ排出され続けてしまうので無駄となる。
そこで、本実施形態では、圧力調整弁33を周期的に開閉し、アノード圧を周期的に増減圧させる脈動運転を行う。脈動運転を行うことで、バッファタンク36に溜めたアノードオフガスを、アノード圧の減圧時に燃料電池スタック2に逆流させることができる。これにより、アノードオフガス中のアノードガスを再利用することができるので、外気へ排出されるアノードガス量を減らすことができ、無駄をなくすことができる。
図3は、燃料電池システム1の運転状態が一定の定常運転時における脈動運転について説明する図である。
図3(A)に示すように、コントローラ4は、燃料電池システム1の運転状態(燃料電池スタックの負荷)に基づいて燃料電池スタック2の目標出力を算出し、目標出力に応じたアノード圧の上限値及び下限値を設定する。そして、設定したアノード圧の上限値及び下限値の間でアノード圧を周期的に増減圧させる。
具体的には、時刻t1でアノード圧が下限値に達したら、図3(B)に示すように、少なくともアノード圧を上限値まで増圧させることができる開度まで圧力調整弁33を開く。この状態のとき、アノードガスは、高圧タンク31から燃料電池スタック2に供給され、バッファタンク36へと排出される。
時刻t2でアノード圧が上限値に達したら、図3(B)に示すように圧力調整弁33を全閉とし、高圧タンク31から燃料電池スタック2へのアノードガスの供給を停止する。そうすると、上述した(1)の電極反応によって、燃料電池スタック内部のアノードガス流路121に残されたアノードガスが時間の経過とともに消費されるので、アノードガスの消費分だけアノード圧が低下する。
また、アノードガス流路121に残されたアノードガスが消費されると、一時的にバッファタンク36の圧力がアノードガス流路121の圧力よりも高くなるので、バッファタンク36からアノードガス流路121へとアノードオフガスが逆流する。その結果、アノードガス流路121に残されたアノードガスと、アノードガス流路121に逆流したアノードオフガス中のアノードガスが時間の経過とともに消費され、さらにアノード圧が低下する。
時刻t3でアノード圧が下限値に達したら、時刻t1のときと同様に圧力調整弁33が開かれる。そして、時刻t4で再びアノード圧が上限値に達したら、圧力調整弁33を全閉とする。
ここで、このような脈動運転を実施する場合、燃料電池システム1の運転状態が変化するとき、具体的には、燃料電池スタック2の目標出力が減少して、燃料電池スタック2の出力を目標出力に向けて減少させる過渡運転時(以下、下げ過渡運転時と呼ぶ)に、アノードガス流路121の内部で局所的にアノードガス濃度が他よりも低くなる部分が発生することがわかった。以下、この点について図4及び図5を参照して説明する。
図4は、下げ過渡運転時に圧力調整弁33を全閉にしてアノード圧を下限圧まで低下させた場合のアノード圧の変化を示すタイムチャートである。
時刻t11で、例えばアクセル操作量が減少して燃料電池スタック2の目標出力が低下すると、図4(A)に示すように、低下した目標出力に応じたアノード圧の上限値及び下限圧が設定される。高出力時は消費する燃料の量が多いため、低出力時に比較してアノード圧を高く設定するのが一般的である。
このとき、図4(A)及び図4(B)に示すように、時刻t11で圧力調整弁33を全閉にしてアノード圧を下限値まで低下させると(時刻t12)、アノードガス流路121の内部で局所的にアノードガス濃度が他よりも低くなる部分が発生する。この理由について、図5を参照して説明する。
図5は、アノードガス流路121の内部で局所的にアノードガス濃度が他よりも低くなる部分が発生する理由について説明するための図である。図5(A)は、下げ過渡運転時に圧力調整弁33を全閉にしたときの、アノードガス流路121内のアノードガス及びアノードオフガスの流れを示す図である。図5(B)は、下げ過渡運転時に圧力調整弁33を全閉にしたときの、アノードガス流路121内のアノードガスの濃度分布を時間の経過に応じて示した図である。
図5(A)に示すように、圧力調整弁33が全閉にされると、アノードガス流路121に残されたアノードガスは、慣性でバッファタンク36側へと流れる。そして、アノードガス流路121に残されたアノードガスが消費されと、一時的にバッファタンク36の圧力がアノードガス流路121の圧力よりも高くなるので、バッファタンク36側からアノードガス流路121へとアノードオフガスが逆流してくる。
そうすると、アノードガス流路121をバッファタンク36側に流れるアノードガスと、バッファタンク36側からアノードガス流路121へと逆流してきたアノードオフガスと、の合流部において、それぞれのガス流速がゼロとなる淀み点が発生する。
アノードガス流路121内でこのような淀み点が発生すると、上述した(1)の電極反応に使用されないアノードオフガス中の窒素が、時間の経過に応じて淀み点近傍に溜まっていく。その結果、淀み点近傍の窒素濃度が時間の経過に応じて他よりも高くなってしまい、図5(B)に示すように、淀み点近傍のアノードガス濃度が時間の経過に応じて他よりも低くなってしまう。以下の説明において、この淀み点におけるアノードガス濃度のことを、必要に応じて「流路内最低アノードガス濃度」という。
このように、下げ過渡運転後は、アノードガス流路121の内部に淀み点が存在する状態となり、アノードガス流路121の内部で局所的にアノードガス濃度が他よりも低くなる部分が発生する。このアノードガス濃度が他よりも低くなる部分では、上述したカソード触媒の劣化が顕著になる。
第1の実施形態における燃料電池システムでは、流路内最低アノードガス濃度Cminを推定し、推定した流路内最低アノードガス濃度Cmin(以下、推定流路内最低アノードガス濃度Cminとも呼ぶ)に応じて、燃料電池スタック2の停止処理への移行の許可/禁止を判断する。
図6は、第1の実施形態における燃料電池システムによって行われる、燃料電池スタック2の停止処理への移行の許可/禁止を判断する処理を示すフローチャートである。ステップS10から始まる処理は、コントローラ4によって行われる。
ステップS10では、流路内最低アノードガス濃度Cminを推定する。流路内最低アノードガス濃度Cminの推定方法を、図7を用いて説明する。
図7は、アノード圧降下量ΔPaと、下げ過渡前バッファ濃度Cbuff_preと、に基づいて、推定流路内最低アノードガス濃度Cminを算出するマップである。アノード圧降下量ΔPaは、下げ過渡運転に入る直前のアノード圧と、現在のアノード圧との差圧である。また、下げ過渡前バッファ濃度Cbuff_preは、下げ過渡運転に入る直前のバッファタンク36内のアノードガスの濃度であり、図示しないセンサにより検出する。
図6に示すように、下げ過渡運転中における推定流路内最低アノードガス濃度Cminは、アノード圧降下量ΔPaが大きくなるほど、また、下げ過渡前バッファ濃度Cbuff_preが低いほど低くなる。
コントローラ4は、アノード圧降下量ΔPaおよび下げ過渡前バッファ濃度Cbuff_preを求め、求めたアノード圧降下量ΔPaおよび下げ過渡前バッファ濃度Cbuff_preと、図7に示すマップとに基づいて、流路内最低アノードガス濃度Cminを推定する。
ステップS20では、燃料電池スタック2の発電停止要求があったか否かを判定する。例えば、アイドルストップ機能を有する車両がアイドルストップすると、燃料電池スタック2の発電停止要求が出される。燃料電池スタック2の発電停止要求がないと判定するとステップS10に戻り、発電停止要求があったと判定すると、ステップS30に進む。
ステップS30では、ステップS10で推定した流路内最低アノードガス濃度Cminが所定濃度CO以上であるか否かを判定する。以下では、次回の燃料電池スタック2の発電運転の再開時に、燃料電池スタック2の出力が低下する量のシステム許容量に基づいて、所定濃度COを決定する方法と、燃料電池スタック2の発電運転の停止中に、カソード触媒が劣化する量の許容量に基づいて、所定濃度COを決定する方法についてそれぞれ説明する。
図8は、流路内最低アノードガス濃度Cminと、発電運転再開時における燃料電池スタック2の出力低下量との関係を示す図である。図8に示すように、流路内最低アノードガス濃度Cminが低いほど、発電運転再開時における燃料電池スタック2の出力低下量は大きくなる。閾値である所定濃度COは、システムとして許容できる燃料電池スタック2の出力低下量に対応するアノードガス濃度とする。
図9は、流路内最低アノードガス濃度Cminと、燃料電池スタック2の発電運転の停止中におけるカソード触媒の劣化量との関係を示す図である。図9に示すように、流路内最低アノードガス濃度Cminが低いほど、カソード触媒の劣化量は大きくなる。閾値である所定濃度COは、許容できるカソード触媒劣化量に対応するアノードガス濃度とする。
図6に示すフローチャートのステップS30において、ステップS10で推定した流路内最低アノードガス濃度Cminが所定濃度CO以上であると判定すると、ステップS40に進み、燃料電池スタック2の発電運転を停止させる。一方、推定した流路内最低アノードガス濃度Cminが所定濃度CO未満であると判定すると、燃料電池スタック2の発電運転を継続させる。
以上、第1の実施形態における燃料電池システムによれば、アノードガス非循環型の燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電領域内で局所的にアノードガス濃度が低くなっている位置のアノードガス濃度を求め、求めたアノードガス濃度に応じて、燃料電池の発電運転の停止処理への移行可否を決定する。これにより、アノードガス非循環型の燃料電池システムにおいて、発電領域内で局所的に低くなっているアノードガス濃度を考慮して、燃料電池の発電運転の停止処理への移行可否を適切に決定することができる。従って、発電運転を停止させるべきでないときに停止させてしまうことを防ぐことができるので、停止中のカソード触媒の劣化を抑制することができ、また、運転再開後の出力応答性の低下を防ぐことができる。なお、触媒の劣化は、発電運転停止中にカソードからアノードにクロスリークしてくるカソードガスによって水素フロントが形成されることによって生じる。具体的には、カソード内で、電気触媒としての白金を担持しているカーボンが電気化学反応によって生成された水と反応することで二酸化炭素に変化してしまい、カーボンに担持されていた白金が溶出して触媒機能が低下してしまう。
特に、求めたアノードガス濃度が所定濃度以上の場合に、燃料電池の発電運転の停止処理への移行を許可するので、アノードガス濃度が低い状態で燃料電池の発電運転が停止するのを確実に防ぐことができる。
求めたアノードガス濃度と比較する所定濃度を、発電運転の停止状態から、燃料電池の発電運転を再開したときに許容できる燃料電池の出力低下量に応じた濃度とすることにより、発電運転停止後の運転再開時における出力応答性を確保することができる。
また、求めたアノードガス濃度と比較する所定濃度を、発電運転の停止中に燃料電池のカソード触媒が劣化する劣化量の許容量に応じた濃度とすることにより、発電運転の停止中にカソード触媒がシステム許容量を超えて劣化するのを確実に防ぐことができる。
−第2の実施形態−
第1の実施形態における燃料電池システムでは、流路内最低アノードガス濃度Cminを推定し、推定した流路内最低アノードガス濃度Cminに応じて、燃料電池スタック2の停止処理への移行の許可/禁止を判断した。第2の実施形態における燃料電池システムでは、燃料電池スタック2の発電運転の停止処理直前におけるアノード圧の降下量ΔPaに応じて、燃料電池スタック2の停止処理への移行の許可/禁止を判断する。
第1の実施形態における燃料電池システムでは、流路内最低アノードガス濃度Cminを推定し、推定した流路内最低アノードガス濃度Cminに応じて、燃料電池スタック2の停止処理への移行の許可/禁止を判断した。第2の実施形態における燃料電池システムでは、燃料電池スタック2の発電運転の停止処理直前におけるアノード圧の降下量ΔPaに応じて、燃料電池スタック2の停止処理への移行の許可/禁止を判断する。
図10は、第2の実施形態における燃料電池システムによって行われる、燃料電池スタック2の停止処理への移行の許可/禁止を判断する処理を示すフローチャートである。図6に示すフローチャートの処理と同一の処理を行うステップについては、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
ステップS100では、車両のアクセルペダルがオフされたか否かを判定する。アクセルペダルのオン/オフは、図示しないアクセルペダルセンサにより検出する。アクセルペダルがオフされていないと判定するとステップS100で待機し、アクセルペダルがオフされたと判定すると、ステップS110に進む。
ステップS110では、圧力センサ34によって、アノード圧を検出する。
ステップS120では、ステップS110で検出されたアノード圧をコントローラ4のRAMに記憶するとともに、ステップS110でアノード圧を検出した時点より時間Δt以前に検出されたアノード圧を、RAMから消去する。これにより、RAMには、時間Δt間に検出されたアノードガス圧力が記憶されることになる。
ステップS120に続くステップS20では、燃料電池スタック2の発電停止要求があったか否かを判定する。燃料電池スタック2の発電停止要求がないと判定すると、ステップS100に戻り、発電停止要求があったと判定すると、ステップS130に進む。
ステップS130では、圧力センサ34によってアノード圧を検出し、検出したアノード圧が所定圧力P1以下であるか否かを判定する。検出したアノード圧が所定圧力P1より高いと判定すると、ステップS130で待機し、所定圧力P1以下であると判定すると、ステップS140に進む。
ステップS140では、ステップS130で検出されたアノード圧をコントローラ4のRAMに記憶するとともに、ステップS130でアノード圧を検出した時点より時間Δt以前に検出されたアノード圧を、RAMから消去する。これにより、RAMには、時間Δt間に検出されたアノード圧が記憶されることになる。
ステップS150では、コントローラ4のRAMに記憶されている複数のアノード圧の中の最大値と、ステップS130で検出されたアノード圧との差ΔPaを算出する。
ステップS160では、ステップS150で算出した圧力差ΔPaが所定圧力差ΔP0以下であるか否かを判定する。以下では、次回の燃料電池スタック2の発電運転の再開時に、燃料電池スタック2の出力が低下する量のシステム許容量に基づいて、所定圧力差ΔP0を決定する方法と、燃料電池スタック2の発電運転の停止中に、カソード触媒が劣化する量の許容量に基づいて、所定圧力差ΔP0を決定する方法について説明する。
図11は、アノード圧降下量ΔPaと、発電運転再開時における燃料電池スタック2の出力低下量との関係を示す図である。図11に示すように、アノード圧降下量ΔPaが大きいほど、発電運転再開時における燃料電池スタック2の出力低下量は大きくなる。閾値である所定圧力差ΔP0は、システムとして許容できる燃料電池スタック2の出力低下量に対応するアノード圧降下量とする。
図12は、アノード圧降下量ΔPaと、燃料電池スタック2の発電運転の停止中におけるカソード触媒の劣化量との関係を示す図である。図12に示すように、アノード圧降下量ΔPaが大きいほど、発電運転停止中におけるカソード触媒の劣化量は大きくなる。閾値である所定圧力差ΔP0は、許容できるカソード触媒劣化量に対応するアノード圧降下量とする。
図10に示すフローチャートのステップS160において、圧力差ΔPaが所定圧力差ΔP0以下であると判定するとステップS40に進んで、燃料電池スタック2の発電運転を停止させ、所定圧力差ΔP0より高いと判定すると、ステップS50に進んで、燃料電池スタック2の発電運転を継続させる。
図13は、アクセルペダルがオフされた後のアノード圧の時間変化の一例を示す図である。時刻t0において、アクセルペダルがオフされると、圧力調整弁33が全閉され、アノード圧が低下していく。その後、燃料電池スタック2の発電運転の停止要求があり、時刻t1において、アノード圧が所定圧力P1まで低下している。
図13に示す例では、アクセルペダルがオフされた時刻t0から、アノード圧が所定圧力P1まで低下するのに、時間Δt0かかっている。上記所定時間Δtは、少なくとも、圧力調整弁33を全閉させて所定圧力P1まで圧力を低下させた場合の降圧時間Δt0よりも長い時間とする。
図13に示す例では、アクセルペダルがオフされた時刻t0において検出されたアノード圧がRAMに記憶されているため、時刻t0に検出されたアノード圧と、時刻t1に検出されたアノード圧P1との差がΔPaとして算出される。
図l4は、アクセルペダルがオフされた後のアノード圧の時間変化の別の例を示す図である。時刻t2において、アクセルペダルがオフされると、圧力調整弁33が全閉され、アノードガス圧力が低下していく。その後、時刻t3において、アクセルペダルがオンされると、圧力調整弁33が開かれるが、時刻t4において、アクセルペダルが再びオフされると、圧力調整弁33が全閉され、アノード圧が低下していく。その後、燃料電池スタック2の発電運転の停止要求があり、時刻t5において、アノード圧が所定圧力P1まで低下している。
図14に示す例では、アクセルペダルがオフされた時刻t2において検出されたアノード圧と、アクセルペダルがオフされた時刻t4において検出されたアノード圧がRAMに記憶されている。この二つのアノード圧のうち、高い方の圧力、すなわち、時刻t2において検出されたアノード圧と、時刻t5において検出されたアノード圧P1との差がΔPaとして算出される。
以上、第2の実施形態における燃料電池システムによれば、燃料電池の発電運転を停止させる直前のアノード系内の圧力降下量を求め、アノード系内の圧力降下量に応じて、燃料電池の発電運転の停止処理への移行可否を決定する。これにより、アノードガス非循環型の燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電運転の停止処理への移行可否を適切に決定することができる。従って、発電運転を停止させるべきでないときに停止させてしまうことを防ぐことができるので、停止中のカソード触媒の劣化を抑制することができ、また、運転再開後の出力応答性の低下を防ぐことができる。
特に、求めたアノード系内の圧力降下量が所定圧力降下量以下の場合に、燃料電池の発電運転の停止処理への移行を許可するので、アノードガス濃度が低い状態で燃料電池の発電運転が停止するのを確実に防ぐことができる。
求めたアノード系内の圧力降下量と比較する所定圧力降下量を、発電運転の停止状態から、燃料電池の発電運転を再開したときに許容できる燃料電池の出力低下量に応じた圧力降下量とすることにより、発電運転停止後の運転再開時における出力応答性を確保することができる。
また、求めたアノード系内の圧力降下量と比較する所定圧力降下量を、発電運転の停止中に燃料電池のカソード触媒が劣化する劣化量の許容量に応じた圧力降下量とすることにより、発電運転の停止中にカソード触媒がシステム許容量を超えて劣化するのを確実に防ぐことができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されることはない。例えば、燃料電池システムを車両に搭載した例を挙げて説明したが、車両以外の様々なものに適用することもできる。
流路内最低アノードガス濃度Cminは、アノード圧降下量ΔPと、下げ過渡前バッファ濃度Cbuff_preとに基づいて、推定するようにしたが、アノードガス濃度を検出するセンサを複数設けて、最低アノードガス濃度を検出するようにしてもよい。また、実験等によって、アノードガス濃度が最低となる位置を予め求めておいて、その位置にアノードガス濃度を検出するセンサを設けるようにしてもよい。
1…燃料電池システム
2…燃料電池スタック
4…コントローラ(脈動運転制御手段、停止再始動制御手段、アノードガス濃度取得手段、停止処理決定手段)
33…圧力調整弁
36…バッファタンク(バッファ部)
2…燃料電池スタック
4…コントローラ(脈動運転制御手段、停止再始動制御手段、アノードガス濃度取得手段、停止処理決定手段)
33…圧力調整弁
36…バッファタンク(バッファ部)
Claims (8)
- アノードガスおよびカソードガスを燃料電池に供給して発電させる燃料電池システムであって、
前記燃料電池に供給するアノードガスの圧力を制御する制御弁と、
前記燃料電池から排出されるアノードオフガスを蓄えるバッファ部と、
前記制御弁よりも下流のアノードガスの圧力が周期的に増減するように前記制御弁を制御する脈動運転制御手段とを備えた非循環型アノードシステムにおいて、
前記燃料電池に対する発電の停止指令に基づいて前記制御弁を閉止して前記アノードガスの供給と燃料電池の発電運転を停止し、所定の運転再開条件が成立すると前記燃料電池へのアノードガスの供給と共に、発電運転を再開する停止再始動制御手段と、
前記燃料電池の発電領域内で局所的にアノードガス濃度が低くなる位置のアノードガス濃度を求めるアノードガス濃度取得手段と、
前記アノードガス濃度取得手段によって求められたアノードガス濃度に応じて、前記燃料電池の発電運転の停止処理への移行可否を決定する停止処理決定手段と、
を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記停止処理決定手段は、前記アノードガス濃度取得手段によって求められたアノードガス濃度が所定濃度以上の場合に、前記燃料電池の発電運転の停止処理への移行を許可する、
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
前記所定濃度は、発電運転の停止状態から前記燃料電池の発電運転を再開した際に燃料電池の出力が低下する量の許容値に応じた濃度である、
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
前記所定濃度は、発電運転の停止中に前記燃料電池のカソード触媒が劣化する量の許容値に応じた濃度である、
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池の発電運転を停止させる直前のアノード系内の圧力降下量を求めるアノード圧降下量取得手段をさらに備え、
前記アノードガス濃度取得手段は、前記アノード系内の圧力降下量に基づいて、前記局所的にアノードガス濃度が低くなっている位置のアノードガス濃度を推定する、
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項5に記載の燃料電池システムにおいて、
前記停止処理決定手段は、前記アノード系内の圧力降下量が所定圧力降下量以下の場合に、前記燃料電池の発電運転の停止処理への移行を許可する、
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項6に記載の燃料電池システムにおいて、
前記所定圧力降下量は、発電運転の停止状態から前記燃料電池の発電運転を再開した際に燃料電池の出力が低下する量の許容値に応じた圧力降下量である、
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項6に記載の燃料電池システムにおいて、
前記所定圧力降下量は、発電運転の停止中に前記燃料電池のカソード触媒が劣化する量の許容値に応じた圧力降下量である、
ことを特徴とする燃料電池システム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012043869A JP2013182690A (ja) | 2012-02-29 | 2012-02-29 | 燃料電池システム |
US13/778,753 US9059438B2 (en) | 2012-02-29 | 2013-02-27 | Fuel cell system |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012043869A JP2013182690A (ja) | 2012-02-29 | 2012-02-29 | 燃料電池システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013182690A true JP2013182690A (ja) | 2013-09-12 |
Family
ID=49003220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012043869A Pending JP2013182690A (ja) | 2012-02-29 | 2012-02-29 | 燃料電池システム |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US9059438B2 (ja) |
JP (1) | JP2013182690A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022229014A3 (de) * | 2021-04-30 | 2022-12-22 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zum betreiben eines brennstoffzellensystems |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10439241B2 (en) * | 2015-10-28 | 2019-10-08 | GM Global Technology Operations LLC | Methods and processes to recover the voltage loss due to anode contamination |
EP3324475A1 (de) * | 2016-11-18 | 2018-05-23 | Siemens Aktiengesellschaft | Brennstoffzellenmodul, brennstoffzellensystem sowie betriebsverfahren |
JP6973216B2 (ja) * | 2018-03-19 | 2021-11-24 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005026054A (ja) * | 2003-07-02 | 2005-01-27 | Toyota Motor Corp | エネルギ出力装置およびエネルギ出力装置の制御方法 |
JP2007250429A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Nissan Motor Co Ltd | 燃料電池システム |
JP2007280648A (ja) * | 2006-04-03 | 2007-10-25 | Toyota Motor Corp | 燃料電池システム |
JP2007288850A (ja) * | 2006-04-13 | 2007-11-01 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池車両 |
JP2008218106A (ja) * | 2007-03-01 | 2008-09-18 | Toyota Motor Corp | アノード内不純物質の濃度分布推定装置及びそれを利用する燃料電池システム |
JP2009259590A (ja) * | 2008-04-16 | 2009-11-05 | Toyota Motor Corp | 燃料電池システム |
JP2010123501A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Nissan Motor Co Ltd | 燃料電池システム |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4713758B2 (ja) * | 2001-05-01 | 2011-06-29 | 本田技研工業株式会社 | 燃料電池発電システム及びその運転方法 |
US7678479B2 (en) * | 2004-11-29 | 2010-03-16 | Angstrom Power Incorporated | Hydrogen fuel delivery systems |
-
2012
- 2012-02-29 JP JP2012043869A patent/JP2013182690A/ja active Pending
-
2013
- 2013-02-27 US US13/778,753 patent/US9059438B2/en not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005026054A (ja) * | 2003-07-02 | 2005-01-27 | Toyota Motor Corp | エネルギ出力装置およびエネルギ出力装置の制御方法 |
JP2007250429A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Nissan Motor Co Ltd | 燃料電池システム |
JP2007280648A (ja) * | 2006-04-03 | 2007-10-25 | Toyota Motor Corp | 燃料電池システム |
JP2007288850A (ja) * | 2006-04-13 | 2007-11-01 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池車両 |
JP2008218106A (ja) * | 2007-03-01 | 2008-09-18 | Toyota Motor Corp | アノード内不純物質の濃度分布推定装置及びそれを利用する燃料電池システム |
JP2009259590A (ja) * | 2008-04-16 | 2009-11-05 | Toyota Motor Corp | 燃料電池システム |
JP2010123501A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Nissan Motor Co Ltd | 燃料電池システム |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022229014A3 (de) * | 2021-04-30 | 2022-12-22 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zum betreiben eines brennstoffzellensystems |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US9059438B2 (en) | 2015-06-16 |
US20130224616A1 (en) | 2013-08-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4644064B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP5804181B2 (ja) | 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 | |
JP5737395B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP2008269841A (ja) | 燃料電池システム | |
JP5858138B2 (ja) | 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 | |
JP5915730B2 (ja) | 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 | |
JP5186794B2 (ja) | 燃料電池システムおよび燃料電池システムにおけるガス圧力調節方法 | |
JP6079227B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP2013182690A (ja) | 燃料電池システム | |
WO2013180080A1 (ja) | 燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 | |
JP5239201B2 (ja) | 燃料電池システムおよび燃料電池システムにおける不純物排出方法 | |
JP6307536B2 (ja) | 燃料電池システムの低温起動方法 | |
JP2013182688A (ja) | 燃料電池システム | |
JP6155870B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP6028347B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP2009076261A (ja) | 燃料電池システム及びその起動方法 | |
JP6094214B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP5339223B2 (ja) | 燃料電池システム及びその制御方法 | |
JP5170529B2 (ja) | 燃料電池システム及びその制御方法 | |
JP4941641B2 (ja) | 燃料電池システム | |
US20140242487A1 (en) | Fuel cell system | |
JP5871014B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP5858137B2 (ja) | 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 | |
JP2008269898A (ja) | 燃料電池システム及びその制御方法 | |
JP2013251092A (ja) | 車両用燃料電池システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141224 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151210 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151215 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160628 |