JP2013174175A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機関始動に際して吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを的確に把握することができる。
【解決手段】内燃機関は、クランクシャフト11に対するカムシャフト32の相対回転位相を油圧の供給態様の変更を通じて変更することにより吸気バルブ31の開閉タイミングを可変するとともに吸気バルブ31の開閉タイミングを最進角と最遅角との間の中間角に固定可能なバルブタイミング可変機構を備える。電子制御装置20は、機関始動に際して、クランキング中の圧縮行程における所定のクランク角C1での筒内圧Pcが所定値Pth以上である場合に吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されていると判断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧式のバルブタイミング可変機構を備える内燃機関の制御装置に関する。
従来、吸気バルブの開閉タイミングを可変するバルブタイミング可変機構を備えた内燃機関が周知である。バルブタイミング可変機構は、クランクシャフトからタイミングチェーンを介して伝達される動力が入力されるハウジングロータと、同ハウジングロータの内部に設けられるとともに吸気バルブに動力を出力するカムシャフトに連結されたベーンロータとを備えている。そして、ハウジングロータとベーンロータとの相対回転位相を油圧によって変更することにより吸気バルブの開閉タイミングが変更されるようになっている。また、バルブタイミング可変機構への油圧の供給態様は流量制御弁の駆動制御を通じて制御される。
また、バルブタイミング可変機構には、ハウジングロータとベーンロータとの相対回転位相が所定回転位相となる状態においてこれらを互いに固定する固定機構が設けられている。ここで、所定回転位相は、吸気バルブの開閉タイミングが最進角と最遅角との間の中間角となる位相とされている。この中間角は、吸気バルブの開閉タイミングと、吸気バルブ及び排気バルブのバルブオーバーラップとが機関始動時及びアイドリング時に適したものとなるように設定されている。
そして、機関停止時にハウジングロータとベーンロータとを固定機構により互いに固定しておくことで、吸気バルブの開閉タイミングが上記中間角に固定されている状態から次の機関始動を開始することができるため、機関の始動性を向上させることができるようになる。
特開2001―41012号公報
ところで、機関停止時にハウジングロータとベーンロータとを互いに固定することができない場合がある。この場合、次の機関始動に際して吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されておらず、吸気バルブの閉弁タイミングが同中間角のときよりも遅角側となるために筒内圧を所望の大きさまで早期に上昇させることができない。そのため、特に、燃料噴射弁を通じて筒内に燃料を直接噴射する内燃機関にあって、筒内圧が低い状態のまま燃料噴射を開始してしまうと、噴射された燃料がそのまま点火プラグに付着するといった問題が生じるおそれがある。
これに対して特許文献1では、機関始動に際して吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されていると判断されることをもって燃料噴射の実行を許容するようにした構成が開示されている。ただし、特許文献1には上記判断の態様が開示されていない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、機関始動に際して吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを的確に把握することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を油圧の供給態様の変更を通じて変更することにより吸気バルブの開閉タイミングを可変するとともに前記吸気バルブの開閉タイミングを最進角と最遅角との間の中間角に固定可能なバルブタイミング可変機構を備える内燃機関の制御装置であって、機関始動に際して、クランキング中の圧縮行程における筒内圧に基づき前記吸気バルブの開閉タイミングが前記中間角に固定されているか否かを判断することをその要旨としている。
機関始動に際しては、油圧の供給が十分ではないことから、吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されていない場合には、クランキングによりクランクシャフトが回転駆動され、カムシャフトに対してクランクシャフトが相対回転することによって吸気バルブの開閉タイミングが中間角よりも遅角側となる。この場合、吸気バルブの閉弁タイミングが遅角側となるため、圧縮行程における筒内圧が低く推移する。このことから、上記構成によれば、クランキング中の圧縮行程における筒内圧に基づき吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを把握することができる。したがって、機関始動に際して吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを的確に把握することができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記筒内圧は所定のクランク角における筒内圧であり、前記筒内圧が所定値以上である場合に前記吸気バルブの開閉タイミングが前記中間角に固定されていると判断することをその要旨としている。
同構成によれば、少なくとも一つの筒内圧に基づき当該判断を行なうことができるため、圧縮行程における所定のクランク角での筒内圧を検出した直後に当該判断を行なうことができるようになる。したがって、吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを早期に把握することができるようになる。
(3)請求項1に記載の発明は、請求項3に記載の発明によるように、前記筒内圧は圧縮行程における筒内圧の最大値であり、前記筒内圧が所定値以上である場合に前記吸気バルブの開閉タイミングが前記中間角に固定されていると判断するといった態様をもって具体化することができる。この場合、請求項2に記載の発明の効果に準じた効果を奏することができるようになる。
ちなみに、請求項2及び請求項3における各所定値は実験やシミュレーション等を通じて予め設定される値であり、クランキング中に検出される筒内圧のばらつき等を考慮し、吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されている場合の筒内圧の値よりも僅かに小さい値に設定することが望ましい。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、機関始動に際して、前記吸気バルブの開閉タイミングが前記中間角に固定されていると判断されることをもって燃料噴射を開始することをその要旨としている。
同構成によれば、吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されていない状態のまま最初の燃料噴射が実行されることを的確に抑制することができるようになる。また、特に、請求項2及び請求項3に記載の発明に対して本発明を適用した場合には、吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを早期に把握することができることから、最初の燃料噴射を早期に実行することができ、内燃機関の始動性を向上させることができるようになる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、内燃機関は筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と混合気に火花点火する点火プラグとを備えるものであり、前記吸気バルブの開閉タイミングが前記中間角に固定されていると判断されるまでは前記燃料噴射弁による燃料噴射の開始を遅延させることをその要旨としている。
燃料噴射弁を通じて筒内に燃料を直接噴射する内燃機関にあっては、機関始動に際して筒内圧が低い状態のまま燃料噴射を開始してしまうと、噴射された燃料がそのまま点火プラグに付着するといった問題が生じるおそれがある。
この点、上記構成によれば、吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されていると判断されるまでは燃料噴射の開始が遅延されるため、筒内圧が低い状態のままで燃料噴射が行なわれることを的確に抑制することができる。したがって、噴射された燃料が点火プラグに付着することを的確に抑制することができるようになる。
(6)請求項6に記載の発明は、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を油圧の供給態様の変更を通じて変更することにより吸気バルブの開閉タイミングを可変するとともに前記吸気バルブの開閉タイミングを最進角と最遅角との間の中間角に固定可能なバルブタイミング可変機構を備える内燃機関の制御装置であって、機関始動に際して、クランキング中の圧縮行程における所定のクランク角での筒内圧が所定値以上であることをもって燃料噴射を開始することをその要旨としている。
同構成によれば、吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されていない状態のまま最初の燃料噴射が実行されることを的確に抑制することができるようになる。また、吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを早期に把握することができることから、最初の燃料噴射を早期に実行することができ、内燃機関の始動性を向上させることができるようになる。
(7)請求項7に記載の発明は、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を油圧の供給態様の変更を通じて変更することにより吸気バルブの開閉タイミングを可変するとともに前記吸気バルブの開閉タイミングを最進角と最遅角との間の中間角に固定可能なバルブタイミング可変機構を備える内燃機関の制御装置であって、機関始動に際して、クランキング中の圧縮行程における筒内圧の最大値が所定値以上であることをもって燃料噴射を開始することをその要旨としている。
同構成によれば、請求項6に記載の発明の効果に準じた効果を奏することができるようになる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置について、内燃機関の概略構成を示す構成図。 同実施形態の可変機構についてカバーが装着されていない状態の可変機構の平面構造を示す平面図。 図2のA−A線に沿う断面構造を示す断面図。 同実施形態の作動油供給機構、可変機構、及びロック機構について、それらの間における作動油の給排状態を示す模式図。 吸気バルブ及び排気バルブのバルブリフト量の推移を示すグラフ。 圧縮行程における筒内圧の推移を示すグラフ。 同実施形態における機関始動制御処理の実行手順を示すフローチャート。
以下、図1〜図7を参照して、本発明に係る内燃機関の制御装置を具体化した一実施形態について説明する。尚、本実施形態の内燃機関は筒内に燃料を直接噴射する直噴式のガソリン機関である。
図1に示すように、内燃機関には筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁12が設けられている。また、混合気に火花点火を行なう点火プラグ13が設けられている。これら燃料噴射弁12及び点火プラグ13は電子制御装置20により制御される。
また、内燃機関には、吸気バルブ31、排気バルブ34を開閉駆動するカムシャフト32,35が設けられている。
吸気バルブ31のカムシャフト32にはその開閉タイミングを変更する油圧駆動式の可変機構40が設けられている。吸気バルブ31のカムシャフト32にはクランクシャフト11の回転力がタイミングチェーンから可変機構40を介して伝達される。
これに対して、排気バルブ34のカムシャフト35にはクランクシャフト11の回転力がタイミングチェーンを介して直接伝達される。そしてこのようにクランクシャフト11の回転力によって各カムシャフト32,35が回転することにより、それらカムシャフト32,35に形成されたカム33,36により吸気バルブ31及び排気バルブ34がそれぞれ開閉駆動される。
内燃機関には作動油を貯留するオイルパン61が取り付けられている。
また、内燃機関には、上記可変機構40に対して作動油を供給する作動油供給機構60が設けられている。可変機構40の作動状態、すなわち吸気バルブ31の開閉タイミングは電子制御装置20により制御される。
尚、可変機構40及び作動油供給機構60が本発明に係るバルブタイミング可変機構として機能する。
作動油供給機構60は、オイルパン61の作動油を可変機構40に供給する一方で同可変機構40の作動油をオイルパン61に戻す複数の油路からなる作動油回路70を備えている。作動油回路70にはオイルパン61の作動油を吸引して吐出するオイルポンプ62が設けられている。また、作動油回路70の途中には可変機構40の各部に対する作動油の給排状態を変更する流量制御弁63が設けられている。ちなみに、オイルポンプ62としては、クランクシャフト11によって駆動される機関駆動式のものが採用されている。
電子制御装置20には、クランク角センサ21及びカム角センサ22を含む各種センサの検出信号が入力される。また電子制御装置20には、筒内圧Pcを検出する筒内圧センサ23からの検出信号が入力される。電子制御装置20は、各種センサの検出信号に基づき機関運転状態に適した吸気バルブの開閉タイミングの目標角(目標値)を設定するとともに、この目標角と実際の開閉タイミングとが一致するようにクランクシャフト11に対するカムシャフト32の相対回転位相を制御する。
また電子制御装置20は、機関始動指令が出力されるとクランキングを開始し、更に燃料噴射弁12及び点火プラグ13の作動制御を行なうことにより機関始動を行なう。また、機関運転中に機関停止指令が出力されると燃料噴射を停止して機関運転を停止する。尚、機関停止指令は、イグニッションスイッチがオフ操作された場合や、機関運転中に所定の自動停止条件が成立した場合に出力される。また、機関始動指令はイグニッションスイッチがオン操作された場合や、内燃機関の自動停止中に所定の再始動条件が成立した場合に出力される。
次に、図2及び図3を参照して、可変機構40の構成について説明する。尚、図2は、可変機構40から図3に示されるカバー44を取り外した状態の可変機構40の平面構造を示す平面図である。また、図3は図2のA−A線に沿う可変機構40の断面構造を示す断面図である。また、図2において、カムシャフト32及びスプロケット43は同図2に示す回転方向Rに回転するものとする。
図2に示すように、可変機構40は、クランクシャフト11と同期して回転するハウジングロータ41と、カムシャフト32に固定されることにより同カムシャフト32と同期して回転するベーンロータ45とにより構成されている。
図3に示すように、このハウジングロータ41を構成するハウジング42にはタイミングチェーンに噛合するスプロケット43が組み付けられている。ハウジングロータ41はタイミングチェーンを介してクランクシャフト11と連結されることによりクランクシャフト11と同期して回転する。
図2に示すように、ハウジング42の内部には内周側に向けて突出する3つの区画壁41Aがその周方向において略等角度間隔にて形成されている。
一方、ベーンロータ45のボス45Bはカムシャフト32の端部に固定されている。また、このボス45Bの外周面には外周側に突出する3つのベーン45Aがその周方向において略等角度間隔にて形成されている。
そして、ハウジングロータ41の区画壁41Aの内周面とベーンロータ45におけるボス45Bの外周面とが摺動可能に当接するようにしてハウジング42の内部にベーンロータ45を収容することで、周方向において互いに隣接する区画壁41Aの間に形成された収容室46においてベーン45Aが揺動可能とされている。またこれにより、各収容室46はベーン45Aによってそれぞれ進角室47と遅角室48とに区画されている。
これら進角室47及び遅角室48に対する作動油の給排状態を作動油供給機構60の流量制御弁63(いずれも図1参照)を通じて制御することにより、可変機構40のハウジングロータ41とベーンロータ45との相対回転位相、換言すれば吸気バルブ31の開閉タイミングが進角又は遅角されて目標角に保持される。
次に、吸気バルブ31の開閉タイミングを変更する際の可変機構40の動作態様について説明する。
進角室47に対して作動油を供給する一方で遅角室48から作動油を排出すると、ベーンロータ45がハウジングロータ41に対して回転方向R(図2参照)に相対回転するようになる。これにより、クランクシャフト11に対するカムシャフト32の相対回転位相が変更され、吸気バルブ31の開閉タイミングが進角されるようになる。そして、ベーンロータ45がハウジングロータ41に対して回転方向Rに更に回転し、ベーン45Aの少なくとも一つが区画壁41Aに当接して相対回転がそれ以上できない状態(最進角位相)となると、吸気バルブ31の開閉タイミングは最進角となる。
一方、遅角室48に対して作動油を供給する一方で進角室47から作動油を排出すると、ベーンロータ45がハウジングロータ41に対して回転方向Rと反対方向に回転するようになる。これにより、クランクシャフト11に対するカムシャフト32の相対回転位相が変更され、吸気バルブ31の開閉タイミングが遅角されるようになる。そして、ベーンロータ45がハウジングロータ41に対して回転方向Rと反対方向に更に回転し、ベーン45Aの少なくとも一つが区画壁41Aに当接して相対対回転がそれ以できない状態(最遅角位相)となると、吸気バルブ31の開閉タイミングは最遅角となる。
また、図2及び図3に示されるように、可変機構40には、進角室47及び遅角室48の油圧の大きさにかかわらず、ハウジングロータ41及びベーンロータ45の相対回転位相を最進角位相と最遅角位相との間にある中間位相に固定するロック機構50が設けられている。このようにロック機構50を通じてハウジングロータ41及びベーンロータ45の相対回転位相が中間位相に固定されることにより、吸気バルブ31の開閉タイミングは最進角と最遅角との間の中間角に固定される。尚、この中間角(中間位相)は、吸気バルブ31の開閉タイミングと、吸気バルブ31及び排気バルブ34のバルブオーバーラップとが機関始動時及びアイドリング時に適したものとなるように設定されている。
次に、ロック機構50の構造及び動作態様について図3を参照して説明する。
図3に示すように、ベーンロータ45に形成された3つのベーン45Aのうち一つには、ロックピン51が収容される収容空間55が形成されている。この収容空間55にはロックピン51の先端部が収容空間55から突出するようにロックピン51をスプロケット43に近接する方向に、すなわち図3における下方に向けて付勢するロック用ばね53が収容されている。また、収容空間55においてロックピン51を挟んでロック用ばね53と反対側に位置する部分には、作動油が供給される解除室52が形成されている。この解除室52の油圧に基づいてロックピン51はロック用ばね53の付勢力と反対方向、すなわち図3における上方に付勢される。一方、ハウジングロータ41には自身とベーンロータ45の相対回転位相が中間位相となったとき、換言すれば吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角となったときに、ロックピン51が嵌脱可能なロック穴54が形成されている。
こうしたロック機構50にあっては、ハウジングロータ41及びベーンロータ45の相対回転位相が中間位相となっているときに、解除室52から作動油が排出されてその油圧が低下すると、ロックピン51はロック用ばね53の付勢力により収容空間55から突出し、その先端部がロック穴54に嵌合する。すなわち、ロック機構50がロック状態となる。このようにロック機構50がロック状態にある場合には、吸気バルブ31の開閉タイミングは中間角に固定される。
一方、このようにロック状態にあるとき、解除室52に作動油を供給してその油圧を増加させると、ロックピン51はその油圧に基づく力によりロック用ばね53の付勢方向とは反対の方向に付勢され、ロック穴54から抜脱して収容空間55に収容される。すなわち、ロック機構50がアンロック状態となる。このようにロック機構50がアンロック状態にある場合には、吸気バルブ31の開閉タイミングは進角室47及び遅角室48に対する作動油の給排状態に基づいて任意の角度に変更することができるようになる。
次に、図4を参照して、ロック機構50を含めた可変機構40と、作動油供給機構60との間における作動油の流通態様について説明する。
上述したように、可変機構40には、複数の進角室47及び複数の遅角室48、及びロック機構50の解除室52がそれぞれ設けられている。
作動油回路70は、複数の油路、すなわち供給油路71、排出油路72、進角油路73、遅角油路74、解除用油路75により構成されている。ここで、供給油路71は、オイルポンプ62から吐出されるオイルパン61の作動油を流量制御弁63に対して供給する。一方、排出油路72は、可変機構40から流量制御弁63に排出された作動油をオイルパン61に戻す。尚、この排出油路72は、実際には管や孔等の一定の形状を有するものではなく、作動油をオイルパン61に導く上で適した形状を有する内燃機関の内壁(例えばチェーンケースの内壁等)等がこれに相当する。
また、進角油路73は、流量制御弁63と各進角室47との間で作動油を流通する。また、遅角油路74は、流量制御弁63と各遅角室48との間で作動油を流通する。更に、解除用油路75は、流量制御弁63と解除室52との間で作動油を流通する。
これら進角油路73、遅角油路74、及び解除用油路75はそれぞれ、他の進角室47、遅角室48、解除室52に対して独立して接続されている。すなわち、流量制御弁63は、それら油圧室47,48,52に対する作動油の給排状態を略独立して制御可能な弁としての機能を有している。
さて、本実施形態では、前述したように、電子制御装置20を通じて、機関停止に際し、ロック機構50をロック状態にするようにしている。これにより、吸気バルブ31の開閉タイミングが上記中間角に固定された状態から次の機関始動を開始することができ、機関の始動性を向上させることができる。
ところで、機関停止時にロック機構50をロック状態にすることができず、ハウジングロータ41とベーンロータ45とを互いに固定することができない場合がある。この場合、次の機関始動に際して吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されておらず、吸気バルブ31の閉弁タイミングが同中間角のときよりも遅角側となるために筒内圧を所望の大きさまで早期に上昇させることができない。そのため、筒内圧が低い状態のまま燃料噴射を開始してしまうと、噴射された燃料がそのまま点火プラグ13に付着するといった問題が生じるおそれがある。
そこで、機関始動に際して、ロック機構50がロック状態になっているか否かを判断するとともに、ロック状態になっていると判断されること、すなわち吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されていると判断されることをもって燃料噴射を開始することにより、上述した問題の発生を抑制するようにしている。換言すれば、ロック機構50がロック状態になっていると判断されるまでは燃料噴射弁12による燃料噴射の開始を遅延させるようにしている。
ここで、本実施形態では、機関始動に際して、クランキング中の圧縮行程における筒内圧Pcに基づき吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを判断するようにしている。具体的には、圧縮行程における所定のクランク角C1での筒内圧Pcが所定値Pth以上である場合にロック機構50がロック状態になっている、すなわち吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されていると判断するようにしている。
図5に示すように、機関始動に際してロック機構50がロック状態になっている場合には、吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されておらず中間角よりも遅角側となる。このため、吸気バルブ31の閉弁タイミングIVCが遅角側となり、ピストンの下死点以降に吸気バルブ31が閉弁されることとなる。このことから、図6に一点鎖線にて示すように、圧縮行程における筒内圧Pcは、吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されている場合(実線にて示す)よりも低く推移する。本実施形態では、クランキング中に検出される筒内圧Pcのばらつき等を考慮し、吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されている場合の筒内圧の値P1よりも僅かに小さい値に上記所定値Pthを設定している。尚、この所定値Pthは実験やシミュレーション等を通じて予め設定される値である。
次に、図7を参照して、機関始動に際して行なう制御処理(以下、機関始動制御処理)の実行手順について説明する。尚、この一連の処理は、電子制御装置20を通じて、機関始動指令が出力されることをもって開始され、最初の燃料噴射が行なわれるまで所定期間毎に繰り返し実行される。
図7に示すように、この一連の処理では、まず、クランキング中において圧縮行程にある気筒が所定のクランク角C1であるか否かを判断する(ステップS1)。ここで、所定のクランク角C1でない場合(ステップS1:「NO」)には、この一連の処理を一旦終了する。
一方、所定のクランク角C1である場合(ステップS1:「YES」)には、次に、この所定のクランク角C1における筒内圧Pcを読み込む(ステップS2)。そして、次に、筒内圧Pcが所定値Pth未満であるか否かを判断する(ステップS3)。その結果、筒内圧Pcが所定値Pth未満である場合(ステップS3:「YES」)には、ロック機構50がアンロック状態であると判断して(ステップS4)、次に、燃料噴射の開始を遅延させる(ステップS5)。すなわち、燃料噴射の開始を禁止する。そして、次に、クランキングを継続するとともにベーンロータ45を進角側に作動させて(ステップS6)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、筒内圧Pcが所定値Pth以上である場合(ステップS3:「NO」)には、ロック機構50がロック状態であると判断して(ステップS7)、次に、直後に圧縮行程となる気筒に対して燃料噴射を開始する(ステップS8)。そして、この一連の処理を終了する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
機関始動に際しては、可変機構40への油圧の供給が十分ではないことから、吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されていない場合には、クランキングによりクランクシャフト11が回転駆動され、カムシャフト32に対してクランクシャフト11が相対回転することによって吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角よりも遅角側となる。この場合、吸気バルブ31の閉弁タイミングが遅角側となるため、圧縮行程における筒内圧Pcが低く推移する。
このことから、本実施形態によれば、クランキング中の圧縮行程における筒内圧Pcに基づき吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを的確に判断することができるようになる。
また、圧縮行程における所定のクランク角C1での筒内圧Pcを検出した直後に当該判断が行なわれるため、吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを早期に把握することができるようになる。
以上説明した本実施形態に係る内燃機関の制御装置によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)内燃機関は、クランクシャフト11に対するカムシャフト32の相対回転位相を油圧の供給態様の変更を通じて変更することにより吸気バルブ31の開閉タイミングを可変するとともに吸気バルブ31の開閉タイミングを最進角と最遅角との間の中間角に固定可能なバルブタイミング可変機構を備えている。電子制御装置20は、機関始動に際して、クランキング中の圧縮行程における筒内圧Pcに基づき吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを判断するようにした。具体的には、圧縮行程における所定のクランク角C1での筒内圧Pcが所定値Pth以上である場合に吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されていると判断するようにした。こうした構成によれば、機関始動に際して吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを的確に把握することができるようになる。
(2)機関始動に際して、吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されていると判断されることをもって燃料噴射を開始するようにした。こうした構成によれば、吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されているか否かを早期に把握することができることから、最初の燃料噴射を早期に実行することができ、内燃機関の始動性を向上させることができるようになる。
(3)内燃機関は筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁12と混合気に火花点火する点火プラグ13とを備えている。吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されていると判断されるまでは燃料噴射弁12による燃料噴射の実行を禁止するようにした。こうした構成によれば、吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されていると判断されるまでは燃料噴射の開始が遅延されるため、筒内圧が低い状態のままで燃料噴射が行なわれることを的確に抑制することができる。したがって、噴射された燃料が点火プラグ13に付着することを的確に抑制することができるようになる。
尚、本発明に係る内燃機関の制御装置は、上記実施形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施形態では、圧縮行程における所定のクランク角C1での筒内圧Pcに基づきロック機構50がロック状態であるか否かを判断するようにした。これに代えて、圧縮行程における筒内圧の最大値Pcmaxに基づき当該判断を行なうようにすることもできる。この場合、当該最大値が所定値以上である場合にロック機構50がロック状態である、すなわち吸気バルブ31の開閉タイミングが中間角に固定されていると判断するようにすればよい。この場合であっても、上記実施形態の効果(1)に準じた効果を奏することができる。
・上記実施形態及びその変形例に代えて、クランキング中の圧縮行程における筒内圧の変化態様、具体的には筒内圧の上昇速度等に基づき当該判断を行うようにしてもよい。すなわち、圧縮行程における筒内圧の上昇速度が所定値以上である場合に吸気バルブの開閉タイミングが中間角に固定されていると判断するようにすればよい。
11…クランクシャフト、12…燃料噴射弁、13…点火プラグ、20…電子制御装置、21…クランク角センサ、22…カム角センサ、23…筒内圧センサ、31…吸気バルブ、32…カムシャフト、33…カム、34…排気バルブ、35…カムシャフト、36…カム、40…可変機構、41…第1の回転体、41A…区画壁、42…ハウジング、43…スプロケット、44…カバー、45…第2の回転体、45A…ベーン、45B…ボス、46…収容室、47…進角室、48…遅角室、50…ロック機構、51…ロックピン、52…解除室、53…ロック用ばね、54…ロック穴、55…収容空間、60…作動油供給機構、61…オイルパン、62…オイルポンプ、63…流量制御弁、70…作動油回路、71…供給油路、72…排出油路、73…進角油路、74…遅角油路、75…解除用油路。

Claims (7)

  1. クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を油圧の供給態様の変更を通じて変更することにより吸気バルブの開閉タイミングを可変するとともに前記吸気バルブの開閉タイミングを最進角と最遅角との間の中間角に固定可能なバルブタイミング可変機構を備える内燃機関の制御装置であって、
    機関始動に際して、クランキング中の圧縮行程における筒内圧に基づき前記吸気バルブの開閉タイミングが前記中間角に固定されているか否かを判断する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記筒内圧は所定のクランク角における筒内圧であり、
    前記筒内圧が所定値以上である場合に前記吸気バルブの開閉タイミングが前記中間角に固定されていると判断する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記筒内圧は圧縮行程における筒内圧の最大値であり、
    前記筒内圧が所定値以上である場合に前記吸気バルブの開閉タイミングが前記中間角に固定されていると判断する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    機関始動に際して、前記吸気バルブの開閉タイミングが前記中間角に固定されていると判断されることをもって燃料噴射を開始する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、
    内燃機関は筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と混合気に火花点火する点火プラグとを備えるものであり、
    前記吸気バルブの開閉タイミングが前記中間角に固定されていると判断されるまでは前記燃料噴射弁による燃料噴射の開始を遅延させる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を油圧の供給態様の変更を通じて変更することにより吸気バルブの開閉タイミングを可変するとともに前記吸気バルブの開閉タイミングを最進角と最遅角との間の中間角に固定可能なバルブタイミング可変機構を備える内燃機関の制御装置であって、
    機関始動に際して、クランキング中の圧縮行程における所定のクランク角での筒内圧が所定値以上であることをもって燃料噴射を開始する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を油圧の供給態様の変更を通じて変更することにより吸気バルブの開閉タイミングを可変するとともに前記吸気バルブの開閉タイミングを最進角と最遅角との間の中間角に固定可能なバルブタイミング可変機構を備える内燃機関の制御装置であって、
    機関始動に際して、クランキング中の圧縮行程における筒内圧の最大値が所定値以上であることをもって燃料噴射を開始する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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