JP2013165054A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動試験によって、電極の耳部とリードタブとが溶接された溶接部で、耳部を構成する集電体が破れるのを防止する。
【解決手段】リードタブ63n上に複数の電極61nの複数の耳部62nが積層されてこれらが溶接部64nにて溶接されている。複数の耳部のうちリードタブから最も遠い耳部のリードタブとは反対側の面の溶接部には凹状の複数の溶接痕が形成されている。複数の溶接痕が形成された耳部の面を正面から見たとき、複数の溶接痕のうち最外周に配された少なくとも1つの溶接痕210は、その一方向の寸法をAとしたときR≧A/6を満たす半径Rの円弧221rで面取りされた面取り輪郭線221を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は電池に関する。特に、複数の電極を構成する複数の集電体がリードタブに溶接された溶接部を備えた電池に関する。
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質電池は、エネルギー密度が高いという特徴から、携帯電話やノート型パーソナルコンピューター等の携帯機器の電源として広く用いられている。携帯機器の高性能化に伴ってリチウムイオン二次電池の更なる高容量化が進められている。エネルギー密度を更に向上させるため、アルミニウム箔等の金属箔を芯材とし、その内側面に接着層として熱融着性樹脂フィルムを積層した、可撓性を有するラミネートシートで外装したラミネート形リチウムイオン二次電池が多く使用されている。
ラミネート形リチウムイオン二次電池に内蔵される電極積層体としては、シート状の正極電極とシート状の負極電極とをセパレータを介して交互に積層したものが一般的である。
図23は、一般的なラミネート形リチウムイオン二次電池60の概略構成を示した透視平面図である。図23において、61pは正極電極、61nは負極電極である。正極及び負極の電極61p,61nは、基材層として金属箔からなる集電体を有し、略矩形状の電極部71p,71nと、この電極部71p,71nの一辺から突出した耳部62p,62nとを備える。電極部71p,71nでは集電体の両面に活物質を含む電極合剤層が塗布形成されており、一方、耳部62p,62nには電極合剤層は塗布形成されていない。正極電極61pと負極電極61nとが、セパレータ66を介して交互に積層されて、電極積層体67を構成している。複数の正極電極61pの耳部62pは互いに重ね合わされてリードタブ63pと溶接部64pで溶接されている。同様に、複数の負極電極61nの耳部62nは互いに重ね合わされてリードタブ63nと溶接部64nで溶接されている。図23において、68は電極積層体67を収納する外装である。外装68は、柔軟性を有する2枚のラミネートシート(外装材)69からなる。2枚のラミネートシート69は、その外周端縁に沿ったヒートシール部69aで熱融着され封止される。
図24は、負極の溶接部64n及びその近傍の概略構成を示した厚さ方向に沿った断面図である。図24では、図面を簡単化するために、正極電極61pと負極電極61nとの間のセパレータ66及びラミネートシート69の図示を省略している。図24において、65pは正極集電体、66pは正極集電体65pの両面に塗布された正極合剤層であり、65nは負極集電体、66nは負極集電体65nの両面に塗布された負極合剤層である。負極耳部62nを構成する複数の負極集電体65nが負極リードタブ63n上に重ね合わされて、溶接部64nにてこれらが一体的に溶接されている。図示を省略するが、正極の溶接部64pの構成も図24と実質的に同じである(例えば、特許文献1参照)。
正極集電体65pとしては一般に厚さ15μm程度のアルミニウム箔が使用され、正極リードタブ63pとしては厚さ200μm程度のアルミニウムの薄板が使用される。一方、負極集電体65nとしては一般に厚さ10μm程度の銅箔が使用され、負極リードタブ63nとしては厚さ200μm程度のニッケルメッキした銅の薄板が使用される。
耳部62p,62nを構成する集電体65p,65nとリードタブ63p,63nとの溶接部64p,64nでの溶接は、一般に超音波溶接法が使用される。
特開2007−26945号公報
エンドユーザーが二次電池を使用する際(例えば移動体搭載時など)の負荷振動や二次電池を輸送する際の振動等、二次電池に作用する各種振動に対する耐性向上を目的として、二次電池に対する機械的試験として、JIS C8713には、二次電池に所定の振動を所定時間加える振動試験を行うことが規定されている。
ところが、上記振動試験を行った後、二次電池を分解して溶接部64p,64nをデジタルマイクロスコープで詳細に観察すると、溶接部64p,64nの溶接条件によっては、溶接部64p,64n又はその近傍にて集電体65p,65n(特にリードタブ63p,63nから最も遠い集電体65p,65n)が破れるという問題が生じることがある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、この問題が、超音波溶接によって耳部を構成する集電体に形成された凹状の溶接痕に起因することを突き止めた。これについて、以下に詳述する。
最初に、集電体65p,65nとリードタブ63p,63nとを溶接部64p,64nにて超音波溶接する方法を図25を用いて超音波溶接法を説明する。図25では、負極溶接部64nを形成する場合を示しているが、正極溶接部64pもこれと実質的に同じである。
図25に示すように、アンビル50の上面51に、リードタブ63n、耳部62nを構成する複数の負極集電体65nを順に重ね合わせ、更に負極集電体65n上にチップ10を載置する。チップ10とアンビル50との間のリードタブ63n及び負極集電体65nを圧縮するようにチップ10を負極集電体65nに荷重Fで押し付けながら、荷重Fの向きとは直交する方向に振動する超音波振動Sをチップ10に印加する。チップ10を介して印加された超音波振動によって複数の負極集電体65n及びリードタブ63nの各界面が摩擦熱により加熱され溶接部64n(図23、図24参照)が形成される。
超音波振動のエネルギーが被溶接部材である負極集電体65n及びリードタブ63nに効率よく印加されるように、チップ10の負極集電体65nに当接する面(以下、「加工面」という)11、及び、アンビル50のリードタブ63nに当接する面(以下、「保持面」という)51には、それぞれ所定形状の微細な凹凸が形成されている。
図26Aはチップ10の加工面11の形状の一例を示した平面図、図26Bはその正面図である。これらの図に示されているように、加工面11には、四角錐台形状(四角錐の頂部を、その底面と平行な面に沿って切り落とした形状)を有する複数の突起910が、縦横方向に格子状に配置されている。複数の突起910の形状及び寸法は同じである。
上記の振動試験を行った従来の電池を分解し、その溶接部64nをデジタルマイクロスコープで観察した。図27は、その一例を示した拡大平面図である。この溶接部64nは、図26A及び図26Bに示した加工面11を備えたチップ10を用いて図25に示した超音波溶接によって形成されたものである。図27に示す溶接部64nの面に、加工面11が当接していた。図27に示されているように、最も上に配された負極集電体65n(以下、「最上の負極集電体65n」という)には、加工面11の突起910(図26A、図26Bを参照)が押し当てられたことによる略四角錐台面形状の凹みである溶接痕920が形成されている。
930は、最上の負極集電体65nに発生した破れである。振動試験後の複数の電池を分解して観察したところによれば、破れ930は、格子状に配された複数の溶接痕920のうち、周辺部分、特に四隅に配された溶接痕920の近傍に発生しやすい。
破れ930の発生原因は以下のように考えられる。
図24から理解できるように、耳部62nは、合剤層66nが形成されていないために電極部より薄い。そのような薄い耳部62nを構成する複数の負極集電体65nが厚さ方向に束ねられて、溶接部64nにてリードタブ63nに固定されている。振動試験を行うと電極積層体67とリードタブ63nとの間の距離が変化するので、これら複数の負極集電体65nに繰り返して張力が印加される。溶接部64nで固定された複数の負極集電体65nのうち、リードタブ63n側の負極集電体65nは溶接部64nの近傍においてリードタブ63nに接触しているのに対して、最上の負極集電体65nは溶接部64nにおいてのみ拘束されている。従って、溶接部64nの近傍において最上の負極集電体65nは、図24の左右方向に加えて上下方向にも引っ張られるので、溶接痕920の近傍(特に、複数の溶接痕920のうち周辺に配された溶接痕920、中でも四隅に配された溶接痕920の近傍)において応力が集中しやすい。更に、超音波溶接時にチップ10の加工面11に形成された突起910によって溶接痕920が形成される際には、最上の負極集電体65nが厚さ方向に最も大きく伸び変形する。従って、最上の負極集電体65nは、溶接痕920の近傍において薄肉化され且つ応力が残留している。このように、最上の負極集電体65nの溶接痕920の近傍の部分は、超音波溶接によって薄肉化され且つ応力が残留しており、そのような部分に振動試験時に応力が集中するので、当該部分で破れ930が生じやすいのである。
なお、アンビル50の保持面51にも凹凸が形成されているから、保持面51が当接するリードタブ63nの面にも、保持面51の凹凸に起因する複数の凹部が形成される。しかしながら、リードタブ63nは負極集電体65nより厚いので、リードタブ63nに破れが発生することはほとんどない。
チップ10の荷重F(図25参照)を小さくすれば、超音波溶接による集電体65nの薄肉化や残留応力を少なくすることができるので、破れ930の発生を低下させることができるかも知れない。ところが、荷重Fを小さくすると、超音波振動のエネルギーが負極集電体65n及びリードタブ63nに十分に印加されなくなるので、溶接不良が生じやすい。
破れ930の発生を抑える方法として、(1)負極集電体65nを構成する銅箔として耐伸性が相対的に優れた圧延銅箔を用いる、(2)チップ10と最上の負極集電体65nとの間にリードタブ63nと略同一厚さを有する銅のダミー薄板を挟んで「ダミー薄板/複数の負極集電体65n/リードタブ63n」を一体的に超音波溶接することで、最上の負極集電体65nに溶接痕920が形成されにくくする、等の方法が考えられる。
ところが、圧延銅箔を用いる方法は、圧延銅箔が電解銅箔に比べて高価であるという課題がある。また、ダミー薄板を一緒に溶接する方法は、ダミー薄板を準備する必要があるのでコスト高になるという課題や、超音波溶接作業が煩雑になるという課題、溶接部64nが厚くなるという課題がある。
上述した、集電体が破れるという問題は、集電体の厚みが相対的に薄い負極集電体で発生しやすいが、正極集電体においても超音波溶接の条件によっては同様に発生することがある。
集電体の破れは、最終的に得られるリチウムイオン二次電池の電圧特性に悪影響を及ぼすことがある。従って、破れは電池の製造歩留まりを低下させ、また、電池の信頼性を低下させる。
本発明は、電極の耳部とリードタブとが溶接された溶接部を備える電池において、振動によって集電体に破れが発生するのを防止して、電池の信頼性を向上させることを目的とする。
本発明の電池は、集電体を基材層として有し、前記集電体の所定領域に電極合剤層が形成された電極部と、前記電極合剤層が形成されていない耳部とをそれぞれ備えた複数の電極が積層された電極積層体と、前記集電体より肉厚のリードタブとを備える。前記リードタブ上に前記複数の電極の複数の前記耳部が積層されて前記リードタブと前記複数の耳部とが溶接部にて溶接されている。前記複数の耳部のうち前記リードタブから最も遠い耳部の前記リードタブとは反対側の面の前記溶接部には凹状の複数の溶接痕が形成されている。前記複数の溶接痕が形成された前記耳部の面を正面から見たとき、前記複数の溶接痕のうち最外周に配された少なくとも1つの溶接痕は、その一方向の寸法をAとしたときR≧A/6を満たす半径Rの円弧で面取りされた面取り輪郭線を備える。
本発明によれば、溶接部に形成された複数の溶接痕のうち最外周に配された少なくとも1つの溶接痕は面取り輪郭線を備えるので、実使用(例えば、二次電池を移動体に搭載したとき又は二次電池を輸送するとき)において集電体に破れが発生するのを防止することができる。その結果、長寿命、高信頼性の電池を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態1にかかる電池の負極溶接部を示した拡大平面図である。 図22Aは図1に示した複数の溶接痕のうち四隅以外に配された非面取り輪郭線を備えた溶接痕の拡大平面図、図2Bは図2Aの2B−2B線に沿った当該溶接痕の矢視拡大断面図である。 図3Aは図1に示した複数の溶接痕のうち四隅に配された面取り輪郭線を備えた溶接痕の拡大平面図、図3Bは図3Aの3B−3B線に沿った当該溶接痕の矢視拡大断面図である。 図4Aは図1に示した負極溶接部を形成するための超音波溶接用チップの加工面の平面図、図4Bはその正面図である。 図5Aは図4A及び図4Bに示したチップの加工面に形成された複数の突起のうち、四隅以外に配された非面取り突起の拡大平面図、図5Bは図5Aの5B−5B線に沿った突起の矢視拡大断面図である。 図6Aは図4A及び図4Bに示したチップの加工面に形成された複数の突起のうち、四隅に配された面取り突起の拡大平面図、図6Bは図6Aの6B−6B線に沿った面取り突起の矢視拡大断面図である。 図7は、本発明の実施形態1にかかる電池の溶接部に形成された複数の溶接痕の別の配置を示した平面図である。 図8は、本発明の実施形態2にかかる電池の溶接部に形成された複数の溶接痕の配置を示した平面図である。 図9は、本発明の実施形態3にかかる電池の溶接部に形成された複数の溶接痕の配置を示した平面図である。 図10は、本発明の実施形態4にかかる電池の負極溶接部を示した拡大平面図である。 図11Aは図10に示した複数の溶接痕のうち四隅に配された面取り輪郭線を備えた溶接痕の拡大平面図、図11Bは図11Aの11B−11B線に沿った当該溶接痕の矢視拡大断面図である。 図12Aは図10に示した負極溶接部を形成するための超音波溶接用チップの加工面の平面図、図12Bはその正面図である。 図13Aは図12A及び図12Bに示したチップの加工面に形成された複数の突起のうち、四隅に配された面取り突起の拡大平面図、図13Bは図13Aの13B−13B線に沿った面取り突起の矢視拡大断面図である。 図14Aは本発明の実施形態4にかかる電池の負極溶接部に形成される、面取り輪郭線を備えた別の溶接痕の拡大平面図、図14Bは図14Aの14B−14B線に沿った当該溶接痕の矢視拡大断面図である。 図15Aは図14A及び図14Bに示した溶接痕を形成するために超音波溶接用チップの加工面に形成される突起の拡大平面図、図15Bは図15Aの15B−15B線に沿った当該突起の矢視拡大断面図である。 図16Aは、本発明の実施形態5にかかる電池の負極溶接部に形成される、面取り輪郭線を備えた溶接痕の拡大平面図である。図16Bは、図16Aの16B−16B線に沿った当該溶接痕の矢視断面図である。図16Cは、図16Bの部分16Cの拡大断面図である。 図17Aは、図16A〜図16Cに示した溶接痕を形成するために超音波溶接用チップの加工面に形成される面取り突起の断面図である。図17Bは、図17Aの部分17Bの拡大断面図である。 図18Aは、本発明の実施形態5にかかる電池の負極溶接部に形成される、面取り輪郭線を備えた別の溶接痕の断面図である。図18Bは、図18Aの部分18Bの拡大断面図である。 図19Aは、図18A、図18Bに示した溶接痕を形成するために超音波溶接用チップの加工面に形成される面取り突起の断面図である。図19Bは、図19Aの部分19Bの拡大断面図である。 図20Aは、本発明の実施形態5にかかる電池の負極溶接部に形成される、面取り輪郭線を備えた更に別の溶接痕の断面図である。図20Bは、図20Aの部分20Bの拡大断面図である。 図21Aは、図20A、図20Bに示した溶接痕を形成するために超音波溶接用チップの加工面に形成される面取り突起の断面図である。図21Bは、図21Aの部分21Bの拡大断面図である。 図22は、評価試験2における実施例及び比較例の結果を示した図である。 図23は、一般的なラミネート形リチウムイオン二次電池の概略構成を示した透視平面図である。 図24は、図23に示したラミネート形リチウムイオン二次電池の負極の耳部とリートタブとの溶接部及びその近傍の概略構成を示した断面図である。 図25は、図24に示した溶接部を形成するための超音波溶接法を示した側面図である。 図26Aは超音波溶接法に用いられる従来のチップの加工面の形状の一例を示した平面図、図26Bはその正面図である。 図27は、振動試験を行った後の従来の電池の溶接部の一例を示した拡大平面図である。
本発明の上記の電池において、前記複数の溶接痕が格子状に配置されており、前記複数の溶接痕のうち四隅に配された4つの溶接痕のうちの少なくとも1つが前記面取り輪郭線を備えることが好ましい。これにより破れが特に発生しやすい箇所の近傍に面取り輪郭線を備える溶接痕を配置することができるので、箔の破れを効果的に低減することができる。
前記複数の溶接痕が格子状に配置されており、前記複数の溶接痕のうち四隅に配された4つの溶接痕の全てが前記面取り輪郭線を備えることが好ましい。これにより破れが特に発生しやすい四隅に面取り輪郭線を備える溶接痕を配置することができるので、箔の破れを更に低減することができる。
前記複数の溶接痕のうち最外周に配された全ての溶接痕が前記面取り輪郭線を備えることが好ましい。これにより、箔の破れを更に低減することができる。
前記複数の溶接痕の全てが前記面取り輪郭線を備えることが好ましい。これにより、箔の破れが発生する可能性を最小化することができる。
前記複数の溶接痕が形成された前記耳部の面を正面から見たとき、前記面取り輪郭線は四隅に半径Rの前記円弧を有する略正方形であってもよい。この場合、前記略正方形の互いに対向する二辺間距離が前記寸法Aであることが好ましい。このような面取り輪郭線を備える溶接痕は、従来のチップの加工面に形成されていた四角錐台形状の突起(非面取り突起)にわずかな加工を加えることで形成できる面取り突起により容易に形成することができる。
あるいは、前記複数の溶接痕が形成された前記耳部の面を正面から見たとき、前記面取り輪郭線は円形であってもよい。この場合、前記円形の直径が前記寸法Aであってもよい。これにより、箔の破れを更に低減することができる。
前記溶接痕の前記面取り輪郭線に沿って、前記耳部の面と前記溶接痕とを滑らかに接続する凸曲面が形成されていることが好ましい。これにより、箔の破れを更に低減することができる。
上記の場合において、前記凸曲面の曲率半径は0.1mm以上であることが好ましい。これにより、箔の破れを更に低減することができる。
前記集電体が電解銅箔であることが好ましい。これにより、電解銅箔は圧延銅箔に比べて安価であるので、電池のコストを低減することができる。
前記電極積層体が柔軟性を有するシートで外装されていることが好ましい。これにより、小型且つ高容量の電池を実現することができる。
以下に、本発明を好適な実施形態及び実施例を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態及び実施例に限定されないことはいうまでもない。以下の説明において参照する各図は、説明の便宜上、本発明の実施形態を構成する部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本発明は以下の各図に示されていない任意の部材を備え得る。また、以下の各図中の部材の寸法は、実際の部材の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。各図において、対応する部材には同一の符号を付しており、それらについての重複する説明を省略する。
本発明は、超音波溶接によって溶接部に形成される溶接痕の形状を工夫することにより、集電体の破れを防止する。本発明の電池の構成は、後述する溶接部を除いて特に制限はなく、例えば図23に示した従来の電池と同じ構成を有していてもよい。以下の説明では、本発明を図23に示した電池に適用した場合を例に本発明を説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1にかかる電池の負極溶接部64nを示した拡大平面図である。図1に示す溶接部64nの面に、チップ10の加工面11(後述する図4A、図4B参照)が当接していた。図27に示した従来の電池の負極溶接部64nと同様に、本実施形態1の溶接部64nには、最上の負極集電体65nに、2行×8列に格子状に配置された16個の溶接痕が形成されている。16個の溶接痕のうち、四隅に配された4個の溶接痕220は形状及び寸法が同じであり、残り12個の溶接痕210は形状及び寸法が同じである。
図2Aは、四隅以外に配された溶接痕210の拡大平面図、図2Bは図2Aの2B−2B線に沿った溶接痕210の拡大断面図である。溶接痕210は、四角錐台面形状(四角錐面の頂部を、その底面と平行な面に沿って切り落とした形状)を有する凹みであり、図27に示した従来の溶接部64nに形成された溶接痕920と実質的に同じ形状である。即ち、図2Aに示すように溶接痕210を平面視したとき、溶接痕210の周囲の輪郭線(即ち、溶接痕210と負極集電体65nの上面との境界線の形状)211は、一辺がAである正方形である。また、溶接痕210の底面212の輪郭線(即ち、底面212の平面視形状)213も正方形である。但し、輪郭線211及び/又は輪郭線213の四隅に微小な面取りが形成されていてもよい。このような輪郭線211と輪郭線213とを繋ぐように傾斜面214が形成されている。
図3Aは、図1に示した16個の溶接痕のうち四隅に配された溶接痕220の拡大平面図、図3Bは図3Aの3B−3B線に沿った溶接痕220の拡大断面図である。溶接痕220は、図2A及び図2Bに示した四角錐台面形状を有する溶接痕210の傾斜面214の4つの谷線215(図2A参照)を略円筒面状に面取りしたのと実質的に同じ形状を有している。より詳細には、図3Aに示されているように、溶接痕220の周囲の輪郭線(即ち、溶接痕220と負極集電体65nの上面との境界線の形状)221は、対向する二辺間距離がAである正方形の四隅が、半径Rの円弧221rで面取りされた略正方形である。対向する二辺間距離Aと半径RとはR≧A/6を満足する。半径Rの値は、溶接痕220の大きさ等によって適宜変更しうるが、0.2mm以上であることが好ましく、0.3mm以上であることがより好ましい。溶接痕220の底面222の輪郭線(即ち、底面222の平面視形状)223も、四隅が円弧状に面取りされた略正方形である。このような輪郭線221と輪郭線223とを繋ぐように傾斜面224が形成されている。従って、傾斜面224の4つの谷線225は、滑らかな凹曲面(例えば円筒面の一部)で構成されている。
本発明では、図3A、図3Bに示した溶接痕220が有する、円弧状の面取りが施された輪郭線221を「面取り輪郭線」と呼び、図2A、図2Bに示した溶接痕210が有する、円弧状の面取りが実質的に施されていない輪郭線211を「非面取り輪郭線」と呼び、形状の違いにより両溶接痕の輪郭線を区別する。
図4Aは、図1に示した溶接部64nを形成するためのチップ10の加工面11の平面図、図4Bはその正面図である。図25で説明したのと同様に、加工面11が最上の負極集電体65nの上面に押し当てられる。図26A及び図26Bに示した従来のチップ10の加工面11と同様に、図4A及び図4Bに示すチップ10の加工面11は平坦面であり、加工面11には16個の突起が2行×8列に格子状に配置されている。16個の突起のうち、四隅に配された4個の突起120は形状及び寸法が同じであり、残り12個の突起110は形状及び寸法が同じである。上述した図2A及び図2Bに示した溶接痕210は突起110によって形成され、図3A及び図3Bに示した溶接痕220は突起120によって形成される。
図5Aは、突起110の拡大平面図、図5Bは図5Aの5B−5B線に沿った突起110の拡大断面図である。突起110は、四角錐台形状(四角錐の頂部を、その底面と平行な面に沿って切り落とした形状)を有しており、図26A及び図26Bに示した従来のチップ10の加工面11に形成された突起910と実質的に同じ形状である。即ち、図5Aに示すように突起110を平面視したとき、突起110の周囲の輪郭線(即ち、突起110の底面の平面視形状)111は正方形である。また、突起110の上面112の周囲の輪郭線113も正方形である。但し、輪郭線111及び/又は輪郭線113の四隅に微小な面取りが形成されていてもよい。このような輪郭線111と輪郭線113とを繋ぐように傾斜面114が形成されている。
図6Aは、突起120の拡大平面図、図6Bは図6Aの6B−6B線に沿った突起120の拡大断面図である。突起120は、図5A及び図5Bに示した四角錐台形状を有する突起110の傾斜面114の4つの稜線115(図5A参照)を略円筒面状に面取りしたのと実質的に同じ形状を有している。より詳細には、図6Aに示されているように、突起120の周囲の輪郭線(即ち、突起120の底面の平面視形状)121は、正方形の四隅が円弧121rで面取りされた略正方形である。突起120の上面122の周囲の輪郭線123も、四隅が円弧状に面取りされた略正方形である。このような輪郭線121と輪郭線123とを繋ぐように傾斜面124が形成されている。従って、傾斜面124の4つの稜線125は、滑らかな凸曲面(例えば円筒面の一部)で構成されている。
本発明では、図6A、図6Bに示したような周囲に円弧状の面取りが施された突起120を「面取り突起」と呼び、図5A、図5Bに示したような円弧状の面取りが実質的に施されていない突起110を「非面取り突起」と呼び、形状の違いにより両突起を区別する。
図2A、図2Bに示した非面取り輪郭線211を有する溶接痕210と、図3A、図3Bに示した面取り輪郭線221を有する溶接痕220とを比較すれば容易に理解できるように、溶接痕210の非面取り輪郭線211は鋭利な四隅を有するので、溶接痕210を形成する際には当該四隅において最上の負極集電体65nが局所的に薄肉化されやすく、また、応力が残留しやすい。また、最上の負極集電体65nに張力が印加された場合には当該四隅及びその近傍で応力が集中しやすい。これに対して、溶接痕220の輪郭線221の四隅には円弧状の面取りが形成されているので、溶接痕210に比べて、当該四隅での薄肉化や残留応力を少なくすることができる。更に、最上の負極集電体65nに張力が印加された場合には、当該四隅及びその近傍で負極集電体65n内で応力の集中が起こりにくい。このように、面取り輪郭線221を備えた溶接痕210は負極集電体65nの薄肉化及び残留応力を低減し且つ負極集電体65n内での応力集中を緩和するのに有利な形状である。
図27に示した従来の溶接部64nでは、引っ張り応力が最も集中しやすい周辺部分、特に四隅の溶接痕920の近傍に破れ930が発生した。これに対して、本実施形態1では、格子状に配された複数の溶接痕のうち四隅の溶接痕を、負極集電体65nの薄肉化及び残留応力を低減し且つ負極集電体65n内での応力集中を緩和する面取り輪郭線221を備えた溶接痕210としたので、振動試験による負極集電体65nの破れ930の発生を効果的に抑制することができる。従って、電池の信頼性が向上する。
負極集電体65nに破れ930が生じにくいので、負極集電体65nとして安価な電解銅箔を用いることができる。従って、電池60のコストを低減することができる。また、従来のように、チップ10と最上の負極集電体65nとの間にダミー薄板を挟んで超音波溶接する必要もない。
上記の例では、溶接部64nに溶接痕が2行×8列に配置された例を示したが、溶接痕の配置はこれに限定されない。図7に示すように溶接痕がm行×n列に格子状に配置されていてもよい(m,nは2以上の整数)。この場合、四隅に配された4つの突起を面取り輪郭線221を有する溶接痕220とし、それ以外の突起を非面取り輪郭線211を有する溶接痕210とすることができる。この場合も、上記の例と同様の効果を得ることができる。図7に示した溶接部64nを得るためには、チップ10の加工面11にm行×n列に格子状に複数の突起を配置し、当該複数の突起のうち四隅に配された4つの突起を面取り突起120とし、それ以外の突起を非面取り突起110とすればよい。
なお、図1及び図7において、四隅に配された4つの溶接痕のうちの一部のみを面取り輪郭線221を有する溶接痕220とし、それ以外の溶接痕を全て非面取り輪郭線211を有する溶接痕210としてもよい。破れ930が発生しやすい箇所の近傍のみに面取り輪郭線221を有する溶接痕220を配置することで、破れ930の発生を効果的に防止することができる。
あるいは、最外周に配された溶接痕(図7の例では、第1行、第m行、第1列、第n列に配された溶接痕)のうちの少なくとも1つを面取り輪郭線221を有する溶接痕220とし、それ以外の溶接痕を全て非面取り輪郭線211を有する溶接痕210としてもよい。破れ930が発生しやすい箇所が四隅の近傍以外である場合もあり、そのような場合には破れが発生しやすい箇所の近傍のみに面取り輪郭線221を有する溶接痕220を配置することで、破れ930の発生を効果的に防止することができる。
(実施形態2)
本実施形態2は、溶接部64nに形成された溶接痕の配置に関して実施形態1と異なる。以下、実施形態1と異なる点を中心に、本実施形態2を説明する。
図8は、本実施形態2の電池の溶接部64nに形成された複数の溶接痕の配置を示した平面図である。溶接部64nには、図7と同様に、溶接痕がm行×n列に格子状に配置されている。但し、図7と異なり、最外周に配された溶接痕(即ち、第1行、第m行、第1列、第n列に配された溶接痕)は全て面取り輪郭線221を有する溶接痕220であり、それ以外の突起は非面取り輪郭線211を有する溶接痕210である。
本実施形態2によれば、m行×n列に配された溶接痕群の周囲のいずれの箇所においても、負極集電体65nの薄肉化及び残留応力が低減され且つ負極集電体65n内での応力集中が緩和されるので、破れ930の発生の防止効果が更に向上する。
図8に示す溶接部64nを得るためには、チップ10の加工面11にm行×n列に格子状に複数の突起を配置し、当該複数の突起のうち最外周に配された全ての突起を面取り突起120とし、それ以外の突起を非面取り突起110とすればよい。
(実施形態3)
本実施形態3は、溶接部64nに形成された溶接痕に関して実施形態1,2と異なる。以下、実施形態1,2と異なる点を中心に、本実施形態3を説明する。
図9は、本実施形態3の電池の溶接部64nに形成された複数の溶接痕の配置を示した平面図である。溶接部64nには、図7、図8と同様に、溶接痕がm行×n列に格子状に配置されている。但し、図7、図8と異なり、全ての溶接痕(m×n個の溶接痕)が面取り輪郭線221を有する溶接痕220であり、非面取り輪郭線211を有する溶接痕210は存在しない。
本実施形態3によれば、全ての溶接痕が面取り輪郭線221を有する溶接痕220であるので、m行×n列に配された溶接痕群のいずれの箇所においても、負極集電体65nの薄肉化及び残留応力が低減され且つ負極集電体65n内での応力集中が緩和される。従って、破れ930の発生の防止効果が更に向上する。
図9に示す溶接部64nを得るためには、チップ10の加工面11に、面取り突起120をm行×n列に格子状に配置すればよい。
(実施形態4)
本実施形態4では、実施形態1〜3に示した面取り輪郭線221とは異なる形状を有する面取り輪郭線231を有する溶接痕230を形成する。以下、実施形態1〜3と異なる点を中心に、本実施形態4を説明する。
図10は、本発明の実施形態4にかかる電池の負極溶接部64nを示した拡大平面図である。図10に示す溶接部64nの面に、チップ10の加工面11(後述する図12A、図12B参照)が当接していた。図1に示した実施形態1の負極溶接部64nと同様に、本実施形態4の溶接部64nには、最上の負極集電体65nに、2行×8列に格子状に配置された16個の溶接痕が形成されている。16個の溶接痕のうち、四隅に配された4個の溶接痕230は形状及び寸法が同じであり、残り12個の溶接痕210は形状及び寸法が同じである。溶接痕210は、実施形態1で説明した非面取り輪郭線211を有する溶接痕(図2A及び図2B参照)である。
図11Aは図10に示した複数の溶接痕のうち四隅に配された溶接痕230の拡大平面図、図11Bは図11Aの11B−11B線に沿った溶接痕230の拡大断面図である。溶接痕230は、椀(ボール)状に凹んだ滑らかな凹曲面を有している。当該凹曲面は、正確な球面であってもよいし、これをわずかに変形させた非球面であってもよい。図11Aに示されているように、溶接痕230の周囲の輪郭線(即ち、溶接痕230と負極集電体65nの上面との境界線の形状)231は直径Aの円形である。即ち、溶接痕230の輪郭線231は、図3Aに示した溶接痕220の輪郭線221において、四隅の円弧221rの半径Rを寸法Aの半分(R=A/2)に設定した場合に相当する。
図12Aは、図10に示した溶接部64nを形成するためのチップ10の加工面11の平面図、図12Bはその正面図である。図4A及び図4Bに示した実施形態1で用いるチップ10の加工面11と同様に、本実施形態4のチップ10の加工面11には16個の突起が2行×8列に格子状に配置されている。16個の突起のうち、四隅に配された4個の突起130は形状及び寸法が同じであり、残り12個の突起110は形状及び寸法が同じである。上述した図11A及び図11Bに示した溶接痕230は突起130によって形成され、溶接痕210は突起110によって形成される。突起110は、実施形態1で説明した非面取り突起110(図5A、図5B)である。
図13Aは、図12Aに示した16個の突起のうち四隅に配された面取り突起130の拡大平面図、図13Bは図13Aの13B−13B線に沿った面取り突起130の矢視拡大断面図である。突起130は、ドーム状に膨らんだ滑らかな凸曲面を有している。当該凸曲面は、正確な球面であってもよいし、これをわずかに変形させた非球面であってもよい。図13Aに示されているように、突起130の周囲の輪郭線(即ち、突起130の底面の平面視形状)131は円形である。
図3A、図3Bに示した面取り輪郭線221を有する溶接痕220と、図11A、図11Bに示した本実施形態4の面取り輪郭線231を有する溶接痕230とを比較すれば容易に理解できるように、溶接痕230の輪郭線231は全周囲が一定曲率の円弧で面取りされている。従って、円形の面取り輪郭線231を有する溶接痕230は、実施形態1〜3の溶接痕220に比べて、負極集電体65nの薄肉化及び残留応力の低減効果、及び、負極集電体65n内での応力集中の緩和効果がいずれも大きい。従って、負極集電体65nの破れ930の発生防止により有利である。
図11A、図11Bに示した面取り輪郭線231を有する溶接痕230は、椀状に凹んだ滑らかな凹曲面を有していたが、本発明はこれに限定されない。溶接痕230に代えて、例えば図14A及び図14Bに示す円錐台面形状(円錐面の頂部を、その底面と平行な面に沿って切り落とした形状)又はこれに近似した形状の凹みを有する溶接痕240を形成してもよい。図14Aに示されているように、溶接痕240の周囲の輪郭線(即ち、溶接痕240と負極集電体65nの上面との境界線の形状)241は直径Aの円形である。この面取り輪郭線241を有する溶接痕240を形成した場合も、負極集電体65nの薄肉化及び残留応力が低減され且つ負極集電体65n内での応力集中が緩和される。従って、破れ930の発生の防止効果を有している。
図14A及び図14Bに示した溶接痕240を形成するためには、図15A及び図15Bに示す円錐台形状(円錐の頂部を、その底面と平行な面に沿って切り落とした形状)又はこれに近似した形状を有する面取り突起140を用いればよい。図15Aに示されているように、突起140の周囲の輪郭線(即ち、突起140の底面の平面視形状)141は円形である。
以上のように、本実施形態4によれば、格子状に配された複数の溶接痕のうち四隅の溶接痕を、円形の面取り輪郭線231,241を有する溶接痕230,240としたので、当該四隅での負極集電体65nの薄肉化や残留応力を少なくすることができる。更に、当該四隅及びその近傍で負極集電体65n内で応力の集中が起こりにくい。従って、振動試験による負極集電体65nの破れ930の発生を効果的に抑制することができる。
上記の例では、溶接部64nに形成された2行×8列の溶接痕(図10参照)のうち四隅の溶接痕を面取り輪郭線231,241を有する溶接痕230,240にする例を示したが、溶接痕の配置はこれに限定されない。例えば、実施形態1〜3で説明した面取り輪郭線221を有する溶接痕220の各種配置例を溶接痕230,240の配置に適用することができる。
(実施形態5)
図16Aは、本実施形態5にかかる面取り輪郭線221を備えた溶接痕220’の拡大平面図である。図16Bは、図16Aの16B−16B線に沿った溶接痕220’の矢視断面図である。図16Cは、図16Bの部分16Cの拡大断面図である。溶接痕220’の形状は、実施形態1に示した溶接痕220(図3A、図3B参照)と概略同じである。但し、図16Cに示されているように、溶接痕220’は、その輪郭線221に沿って滑らかな凸曲面221cが形成されている点で、溶接痕220と異なる。凸曲面221cは、傾斜面224と最上の負極集電体65nの上面とを滑らかに接続している。図示を省略するが、凸曲面221cは、滑らかな凹曲面である谷線225と負極集電体65nの上面との間も同様に滑らかに接続している。凸曲面221cは、溶接痕220’を取り囲むように、環状に連続している。
図17Aは、図16A〜図16Cに示した溶接痕220’を形成するためにチップ10の加工面11に形成される面取り突起120’の断面図である。図17Bは、図17Aの部分17Bの拡大断面図である。本実施形態5の面取り突起120’は、凹曲面121cがその輪郭線121に沿って連続的に形成されている点で、図6A及び図6Bに示した略四角錐台形状を有する面取り突起120と異なる。凹曲面121cは、傾斜面124とチップ10の加工面11の平坦な上面とを滑らかに接続している。図示を省略するが、凹曲面121cは、滑らかな凸曲面である稜線125(図6A参照)と加工面11との間も同様に滑らかに接続している。凹曲面121cは、面取り突起120’を取り囲むように、環状に連続している。面取り突起120’の平面視形状は、面取り突起120の平面視形状(図6A参照)と実質的に同じである。図16Cに示した溶接痕220’の凸曲面221cは、面取り突起120’の凹曲面121cが転写されることにより形成される。
本実施形態5の溶接痕220’は、その輪郭線221に沿って、滑らかな凸曲面221cが形成されている。従って、溶接痕220’を形成する際に、輪郭線221の部分で最上の負極集電体65nが薄肉化したり、応力が残留したりするのを低減することができる。更に、最上の負極集電体65nに張力が印加された場合には、輪郭線221の部分で応力が集中するのを緩和することができる。このように、輪郭線221に沿って形成された凸曲面221cは、負極集電体65nの薄肉化及び残留応力を低減し且つ負極集電体65n内での応力集中を緩和するのに有利である。
上記の凸曲面221cと同様の凸曲面を実施形態4で説明した溶接痕230,240に適用することができる。
図11A、図11Bに示した、椀状に凹んだ滑らかな凹曲面を有する溶接痕230に凸曲面を適用した例を図18A、図18Bに示す。図18Aは、溶接痕230’の断面図、図18Bは、面取り輪郭線231を含む図18Aの部分18Bの拡大断面図である。面取り輪郭線231に沿って凸曲面231cが形成されている。凸曲面231cは、溶接痕230’の椀状の凹曲面と最上の負極集電体65nの上面とを滑らかに接続している。凸曲面231cは、溶接痕230’を取り囲むように、環状に連続している。凸曲面231cが形成されている点を除いて、溶接痕230’は溶接痕230と同じである。溶接痕230’の平面視形状は、溶接痕230の平面視形状(図11A参照)と実質的に同じである。
図19Aは、図18A、図18Bに示した溶接痕230’を形成するためにチップ10の加工面11に形成される面取り突起130’の断面図である。図19Bは、図19Aの部分19Bの拡大断面図である。面取り突起130’は、凹曲面131cがその輪郭線131に沿って形成されている点で、図13A及び図13Bに示したドーム状に膨らんだ滑らかな凸曲面を有する面取り突起130と異なる。凹曲面131cは、突起130’の滑らかな凸曲面とチップ10の加工面11の平坦な上面とを滑らかに接続している。凹曲面131cは、面取り突起130’を取り囲むように、環状に連続している。面取り突起130’の平面視形状は、面取り突起130の平面視形状(図13A参照)と実質的に同じである。図18Bに示した溶接痕230’の凸曲面231cは、面取り突起130’の凹曲面131cが転写されることにより形成される。
図14A、図14Bに示した、円錐台面形状を有する溶接痕240に凸曲面を適用した例を図20A、図20Bに示す。図20Aは、溶接痕240’の断面図、図20Bは、面取り輪郭線241を含む図20Aの部分20Bの拡大断面図である。面取り輪郭線241に沿って凸曲面241cが形成されている。凸曲面241cは、溶接痕240’の円錐面と最上の負極集電体65nの上面とを滑らかに接続している。凸曲面241cは、溶接痕240’を取り囲むように、環状に連続している。凸曲面241cが形成されている点を除いて、溶接痕240’は溶接痕240と同じである。溶接痕240’の平面視形状は、溶接痕240の平面視形状(図14A参照)と実質的に同じである。
図21Aは、図20A、図20Bに示した溶接痕240’を形成するためにチップ10の加工面11に形成される面取り突起140’の断面図である。図21Bは、図21Aの部分21Bの拡大断面図である。面取り突起140’は、凹曲面141cがその輪郭線141に沿って形成されている点で、図15A及び図15Bに示した略円錐台形状を有する面取り突起140と異なる。凹曲面141cは、突起140’の円錐面ととチップ10の加工面11の平坦な上面とを滑らかに接続している。凹曲面141cは、面取り突起140’を取り囲むように、環状に連続している。面取り突起140’の平面視形状は、面取り突起140の平面視形状(図15A参照)と実質的に同じである。図20Bに示した溶接痕240’の凸曲面241cは、面取り突起140’の凹曲面141cが転写されることにより形成される。
図18Bに示した輪郭線231に沿って形成された凸曲面231c、及び、図20Bに示した輪郭線241に沿って形成された凸曲面241cは、図16Bに示した凸曲面221cと同様に、負極集電体65nの薄肉化及び残留応力を低減し且つ負極集電体65n内での応力集中を緩和するのに有利である。
図16C、図18B、図20Bに示されているように、面取り輪郭線221,231,241を通る断面に沿った凸曲面221c,231c,241cの形状は略円弧形状であることが好ましい。そして、当該断面における凸曲面221c,231c,241cの曲率半径R221,R231,R241は、0.1mm以上、更には0.15mm以上であることが好ましく、0.4mm以下、更には0.3mm以下であることが好ましい。ここで、曲率半径R221,R231,R241を定義する断面は、輪郭線221,231,241上の当該断面が交差する点における輪郭線221,231,241の接線に垂直である。曲率半径R221,R231,R241が上記の数値範囲より小さいと、負極集電体65nの薄肉化及び残留応力を低減し且つ負極集電体65n内での応力集中を緩和するという凸曲面221c,231c,241cの効果が低減する。曲率半径R221,R231,R241が上記の数値範囲より大きいと、溶接不良が生じやすくなる。
面取り輪郭線221,231,241は、図16C、図18B、図20Bに示されているように、最上の負極集電体65nの上面と凸曲面221c,231c,241cとの接続位置により定義される。このように定義される面取り輪郭線221,231,241を用いて溶接痕220’,230’,240’の寸法Aが定義される。
実施形態1〜4で説明した溶接痕220,230,240の一部又は全てを、凸曲面221c,231c,241cを備えた本実施形態5の溶接痕220’,230’,240’に置き換えることができる。
本発明において、チップ10の加工面11に形成される面取り突起120,130,140,120’,130’,140’の加工方法は特に制限はない。例えば、チップ10の加工面11に公知の方法で非面取り突起110を形成した後、やすりなどを用いて面取り加工を施すことにより面取り突起120,130,140,120’,130’,140’を形成することができる。
上記の実施形態1〜5では、溶接部64n上に複数の溶接痕が格子状に配置されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、複数の溶接痕がハニカム状に配置されていてもよい。
上記の実施形態1〜5では、溶接部64nを正面から見たときの溶接痕210,220,230,240,220’,230’,240’の縦寸法及び横寸法はいずれもAであったが、縦寸法及び横寸法が異なっていてもよい。溶接痕の平面視形状は、略正方形の他、略長方形、略正六角形など任意の形状であってもよい。溶接痕の周囲の輪郭線の寸法Aは、輪郭線の寸法が最小となる方向に沿った寸法で定義される。例えば、溶接痕の平面視形状が略長方形である場合には、その寸法Aは短辺方向の寸法を意味し、溶接痕の平面視形状が略正六角形である場合には、その寸法Aは対向する二辺間距離を意味する。
上記の実施形態1〜5では、面取り輪郭線を備えた溶接痕を負極溶接部64nに形成する場合を説明したが、正極溶接部64pに形成することもでき、その場合も上記と同様の効果を奏する。
(実施形態6)
実施形態1〜5に示した面取り輪郭線を備えた溶接痕が形成された溶接部は、例えば図23に示したラミネート形リチウムイオン二次電池60に適用することができる。
以下に、リチウムイオン二次電池60の一般的構成について概説する。
正極電極61pは、例えば、正極活物質、導電助剤、及びバインダ等を含有する正極合剤からなる層(正極合剤層)66pを集電体65pの片面または両面に形成した構造を有する。
正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵・放出できる活物質からなる。このような正極活物質は、例えば、Li1+xMO2(−0.1<x<0.1、M:Co,Ni,Mn,Al,Mg等)で表される層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物、LiMn24、元素の一部を他の元素で置き換えたスピネル構造のリチウムマンガン酸化物、およびLiMPO4(M:Co,Ni,Mn,Fe等)で表されるオリビン型化合物等のいずれかからなることが好ましい。
上記の層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物は、例えば、LiCoO2、LiNi1-xCox-yAly2(0.1≦x≦0.3,0.01≦y≦0.2)、および少なくともCo,NiおよびMnを含む酸化物(LiMn1/3Ni1/3Co1/32,LiMn5/12Ni5/12Co1/62,LiNi3/5Mn1/5Co1/52,LiNi0.5Co0.2Mn0.3)のいずれかからなることが好ましい。
正極電極61pの集電体65pは、例えば、アルミニウム箔、およびアルミニウム合金箔のいずれかからなることが好ましい。集電体65pの厚みは、電池の大きさおよび容量によって異なるが、例えば0.01〜0.02mmであることが好ましい。
正極電極61pは、次の方法によって作製される。上述した正極活物質と、黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、および繊維状炭素等の導電助剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のバインダとを含む正極合剤を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤を用いて均一に分散させたペースト状またはスラリー状の組成物を調整する(バインダは、溶剤に溶解していてもよい)。この組成物を帯状の集電体上に間欠的に塗布して乾燥する。必要に応じてプレス処理により正極合剤層の厚みを調整してもよい。このようにして得た長尺の正極基材(電極基材)を例えばトムソン刃を用いて所定形状に切断して正極電極61pが得られる。
正極電極61pにおける正極合剤層66pの厚みは、片面当たり、30〜100μmであることが好ましい。また、正極合剤層66pにおける各構成成分の含有量は、正極活物質:90〜98質量%、導電助剤:1〜5質量%、バインダ:1〜5質量%であることが好ましい。
正極リードタブ63pは、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなることが好ましい。正極リードタブ63pの厚みは、20〜300μmであることが好ましい。
図23では、正極リードタブ63pが外装68の外にまで導出されているが、正極リードタブ63pに、これとは別部材の正極端子を接続して、当該正極端子を外装68の外に導出してもよい。このような正極端子の材料は、電池60を使用する機器との接続を容易にする等の観点から決定される。例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金などを用いることができる。また、正極端子の厚みは、50〜300μmであることが好ましい。
正極電極61pの耳部62pと正極リードタブ63pとの接続方法として超音波溶接を用いることができる。この場合、超音波溶接によって形成される溶接部64pに、上述した本発明の面取り輪郭線を有する溶接痕が形成されることが好ましい。超音波溶接以外に、例えば、抵抗溶接、レーザー溶接、カシメ、導電性接着剤による接着等、各種の方法を用いることもできる。
負極電極61nは、例えば、リチウムイオンを吸蔵・放出できる負極活物質を含有する層(負極合剤層)66nを集電体65nの片面または両面に形成した構造を有する。
負極活物質は、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、および炭素繊維等のリチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物からなることが好ましい。
あるいは、負極活物質は、Si,Sn,Ge,Bi,Sb,In等の元素、Si,Sn,Ge,Bi,Sb,Inの合金、リチウム含有窒化物、およびリチウム酸化物等のリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物(LiTi312等)、リチウム金属、およびリチウム/アルミニウム合金のいずれかからなることが好ましい。
負極電極61nの集電体65nとしては、銅箔が好適である。銅箔は、その製造方法の違いによって電解銅箔と圧延銅箔とに大別される。電解銅箔は、相対的に安価である。集電体65nの厚みは、電池の大きさまたは容量によって異なるが、例えば、0.005〜0.02mmであることが好ましい。
負極電極61nは、次の方法によって作製される。上述した負極活物質と、バインダ(PVDF、スチレンブタジエンゴム(SBR)のようなゴム系バインダとカルボキシメチルセルロース(CMC)との混合バインダ等)と、必要に応じて黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック等の導電助剤等とを含む負極合剤を、NMPや水等の溶剤を用いて均一に分散させたペースト状またはスラリー状の組成物を調整する(バインダは、溶剤に溶解していてもよい)。この組成物を帯状の集電体上に間欠的に塗布して乾燥する。必要に応じてプレス処理により負極合剤層の厚み又は密度を調整してもよい。このようにして得た長尺の負極基材(電極基材)を例えばトムソン刃を用いて所定形状に切断して負極電極61nが得られる。
負極電極61nにおける負極合剤層66nの厚みは、片面当たり、30〜100μmであることが好ましい。また、負極合剤層66nにおける各構成成分の含有量は、負極活物質:90〜98質量%、バインダ:1〜5質量%であることが好ましい。また、導電助剤を用いる場合には、負極合剤層66n中の導電助剤の含有量は、1〜5質量%であることが好ましい。
負極リードタブ63nは、銅からなることが好ましい。必要に応じて、表面にニッケルメッキ等が施されていてもよい。負極リードタブ63nの厚みは、20〜300μmであることが好ましい。
図23では、負極リードタブ63nが外装68の外にまで導出されているが、負極リードタブ63nに、これとは別部材の負極端子を接続して、当該負極端子を外装68の外に導出してもよい。このような負極端子の材料は、電池60を使用する機器との接続を容易にする等の観点から決定される。例えば、ニッケル、ニッケルメッキをした銅、およびニッケル−銅クラッドなどを用いることができる。また、負極端子の厚みは、正極端子と同様に、50〜300μmであることが好ましい。
負極電極61nの耳部62nと負極リードタブ63nとの接続方法として超音波溶接を用いることができる。この場合、超音波溶接によって形成される溶接部64nに、上述した本発明の面取り輪郭線を有する溶接痕が形成されることが好ましい。本発明によれば耳部62nを構成する負極集電体65nの破れの発生を低減することができるので、負極集電体65nとして相対的に耐伸性に劣る電解銅箔を用いても、耳部62nに破れがない電池を製造することができる。この結果、相対的に安価な電解銅箔を用いることにより、電池のコストを低減することができる。なお、耳部62nと負極リードタブ63nとの接続方法として、超音波溶接以外に、例えば、抵抗溶接、レーザー溶接、カシメ、導電性接着剤による接着等、各種の方法を用いることもできる。
セパレータ66は、正極電極61pと負極電極61nとを分離するとともにリチウムイオンを透過させる多孔質フィルムを含む。セパレータ66は、電池60が異常発熱して高温(例えば100〜140℃)に達したときに溶融して孔が塞がる安全機構(シャットダウン特性)を有していることが好ましい。このような観点から、多孔質フィルムは、融点が80〜140℃程度の熱可塑性樹脂からなることが好ましく、具体的にはポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系ポリマーからなることが好ましい。多孔質フィルムの厚みは、特に制限はないが、10〜50μmであることが好ましい。
セパレータ66は、上記の多孔質フィルム上に板状の無機微粒子層をコーティングにより形成したものであってもよい。これにより、異常発熱時のセパレータ66の熱収縮を抑制して安全性を向上させることができる。
あるいは、セパレータ66は、上記の多孔質フィルムと耐熱性多孔質基体との積層構造を有していてもよい。耐熱性多孔質基体として、例えば耐熱温度が150℃以上の繊維状物を用いることができる。繊維状物は、セルロース及びその変成体、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、アラミド、ポリアミドイミドおよびポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種の材料で形成することができる。具体的には上記材料からなる不織布からなることが好ましい。
多孔質基体の「耐熱性」は、軟化等による実質的な寸法変化が生じないことを意味する。具体的には、多孔質基体の室温での長さに対する収縮の割合(収縮率)が5%以下を維持することができる上限温度(耐熱温度)が、セパレータのシャットダウン温度よりも十分に高いか否かで耐熱性を評価する。シャットダウン後のラミネート形電池の安全性を高めるために、多孔質基体は、シャットダウン温度よりも20℃以上高い耐熱温度を有することが望ましく、より具体的には、多孔質基体の耐熱温度は、150℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましい。
電解液として、例えば、高誘電率溶媒または有機溶媒にLiPF6,LiBF4等の溶質を溶解した溶液(非水電解液)を用いることができる。高誘電率溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、およびγ−ブチロラクトン(BL)のいずれかを用いることができる。有機溶媒としては、直鎖状のジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(EMC)等の低粘度溶媒を用いることができる。
電解液の溶媒としては、上述した高誘電率溶媒と低粘度溶媒との混合溶媒を使用することが好ましい。また、上述した溶液に、PVDF、ゴム系の材料、脂環エポキシ、およびオキセタン系の三次元架橋構造を有する材料等を混合して固化し、ポリマー電解液としてもよい。
正極電極61pと負極電極61nとの間にセパレータ66を介在させて、正極電極61pと負極電極61nとを交互に積層して電極積層体67を作成する。
電極積層体67の作成方法は、特に制限はない。例えば、帯状のセパレータ66を一定間隔で山折りと谷折りとを交互に繰り返すことでジグザグ状に折り曲げ、セパレータ66の一方の面側から各谷折り部分に正極電極61pを挟み込み、他方の面側から各谷折り部分に負極電極61nを挟み込んで電極積層体67を作成できる。あるいは、セパレータ66で矩形の複数の袋を形成し、各セパレータ66からなる袋内に正極電極61pを挿入したものを、負極電極61nと交互に積層して電極積層体67を作成してもよい。
かくして得られた電極積層体67からはみ出した複数の正極電極61pの正極耳部62pに正極リードタブ63pを接続する。同様に、電極積層体67からはみ出した複数の負極電極61nの負極耳部62nに負極リードタブ63nを接続する。
このようにして得た電極積層体67の上下に略矩形の2枚のラミネートシート69を配置し、正極リードタブ63p及び負極リードタブ63nが形成された辺を除く3辺に沿って2枚のラミネートシート69を熱融着してラミネートシート69を袋状に形成する。2枚のラミネートシートを用いるのではなく、1枚の長方形のラミネートシートを電極積層体67を挟むように折り曲げて重ね合わせ、対向する2辺に沿って熱融着してラミネートシートを袋状に形成してもよい。その後、ラミネートシート69の袋内に電解液を注入する。最後に、熱融着していない辺に沿って、正極及び負極のリードタブ63p,63nとともにラミネートシート69を熱融着して、リチウムイオン二次電池60が得られる。
ラミネートシート69の構成は、特に制限はなく、例えばラミネート形リチウムイオン二次電池の外装材として使用されている公知のラミネートシートを用いることができる。例えば、アルミニウムからなる基層の片面に熱融着性樹脂層として変性ポリオレフィン層が積層された多層シートを用いることができる。
上記の例では、正極リードタブ63p及び負極リードタブ63nが、略矩形のラミネートシート69の同じ短辺から引き出されているが、異なる辺から引き出されていてもよい。
上記では、ラミネート形のリチウムイオン二次電池の例を説明したが、本発明の電池はラミネート形以外のリチウムイオン二次電池であってもよい。
(評価試験1)
以下のようにしてラミネート形リチウムイオン二次電池60用の電極積層体67(図23参照)を作成した。
正極用集電体65pとして、厚さ15μmのアルミニウム箔を用いた。この集電体65pの両面の所定領域に厚さ110μmの正極合剤層66pを塗布形成して正極電極61pを得た。
負極用集電体65nとして、厚さ10μmの電解銅箔を用いた。この集電体65nの両面の所定領域に厚さ126μmの負極合剤層66nを塗布形成して負極電極61nを得た。
多孔質フィルムからなる厚さ21μmの帯状のセパレータ66をジグザグ状に折り曲げて、セパレータ66の一方の側から各谷折り部分に上記の正極電極61pを挟み込み、他方の側から各谷折り部分に上記の負極電極61nを挟み込んで、22枚の正極電極61pと23枚の負極電極61nとがセパレータ66を介して交互に積層された電極積層体67を得た。
図25に示すように、電極積層体67の一辺から突き出した23枚の負極集電体65nの耳部62nの束を、厚さ200μm、幅20mmのリードタブ63n(20mm幅Cu−Ni)上に重ね合わせて、両者を超音波溶接にて接合した。リードタブ63nは、銅の薄板の両面にニッケルメッキが施されたものである。
また、電極積層体67の一辺から突き出した22枚の正極集電体65pの耳部62pの束を、厚さ285μm、幅20mmのリードタブ63p(20mm幅Al)上に重ね合わせて、両者を超音波溶接にて接合した。
負極及び正極の超音波溶接において、実施例では、上述した図19A、図19Bに示したドーム状に膨らんだ凸曲面を有する16個の面取り突起130’が2行×8列に格子状に配置された加工面11を備えたチップ10を用いた。加工面11を平面視したときの突起130’の輪郭線131は、0.6mmの直径を有する円形(図13A参照)であった。突起130’の高さは0.3mmであった。輪郭線131に沿って突起130’の周囲に環状に連続的に形成された凹曲面131c(図19B参照)は、曲率半径R131が0.15mmの円弧形状の断面を有していた。このような突起130’が形成された加工面11を、耳部62n,62pを構成する集電体65n,65pに押し当てて超音波溶接した。
リードタブ63p,63nが接合された電極積層体67を、ラミネートシート69からなる袋状物中に収納し、電解液を注入後、当該袋状物の開口を封止した。かくして、実施例にかかる電池を得た。同様の方法で実施例にかかる10個の電池を作成した。
負極及び正極の超音波溶接において、加工面11に形成された突起の形状が異なるチップ10を用いる以外は実施例と同じにして、比較例にかかる10個の電池を作成した。比較例で用いたチップ10の加工面11には、図5A、図5Bに示した16個の非面取り突起110が2行×8列に格子状に配置されていた。加工面11を平面視したときの非面取り突起110の輪郭線111は一辺長さが1.2mmの正方形であり、上面112の輪郭線113は一辺長さが0.6mmの正方形であった。突起110の高さは0.3mmであった。突起110の縦横方向の配置ピッチは、実施例のチップ10の突起130’のそれと同じであった。突起110の周囲の輪郭線111には凹曲面121c(図17B参照)は形成されていなかった(即ち、曲率半径R121<0.05mm)。
実施例及び比較例の各10個の電池に対して、JIS C8713の振動試験に規定された振動を印加した。その後、電池を分解し、溶接部64p,64nをデジタルマイクロスコープで観察して、溶接痕の形状及び耳部62p,62nを構成する集電体65p,65nの破れの有無を評価した。
その結果、実施例では、溶接部64p,64nに、図11A、図18A及び図18Bに示した円形の面取り輪郭線231を有する溶接痕230’が、2行×8列の格子点位置に形成されていた。溶接部64p,64nを平面視したときの溶接痕230’の円形の輪郭線231の直径Aは0.6mmであった。溶接痕230’の深さは0.3mmであった。10個の電池のいずれにも集電体65p,65nに破れは認められなかった。溶接痕230’の中心を通る面に沿って溶接部64p,64nを厚さ方向に切断して、溶接痕230’の断面形状を観察した。その結果、輪郭線231の位置に凸曲面231cが形成されていた。凸曲面231cの曲率半径R231は0.15mmであった。
比較例では、溶接部64p,64nに、図2A及び図2Bに示した正方形の非面取り輪郭線211を有する溶接痕210が、2行×8列の格子点位置に形成されていた。溶接部64p,64nを平面視したときの溶接痕210の正方形の輪郭線211の一辺長さAは1.2mmであった。溶接痕210の深さは0.3mmであった。正極集電体65pの破れは10個の電池のいずれにも認められなかったが、負極集電体65nの破れは10個の電池のうちの9個に認められた。溶接痕210の中心を通る面に沿って溶接部64p,64nを厚さ方向に切断して、溶接痕210の断面形状を観察した。その結果、輪郭線211の位置に凸曲面221c(図16C参照)を確認することができなかった。念のため、輪郭線211の位置での集電体の表面の曲率半径を測定したところ、曲率半径R221は0.05mm未満であった。
以上より、実施例で溶接部に形成した円形の面取り輪郭線231を有する溶接痕230’は、負極集電体65nを構成する電解銅箔の破れ防止に有効であることが確認された。
(評価試験2)
負極合剤層66nが形成されていない、評価試験1で用いたのと同じ23枚の負極集電体65nを準備した。23枚の負極集電体65nの耳部62nを、評価試験1と同じリードタブ63n上に重ね合わせて、これらを超音波溶接にて接合した。超音波溶接の条件は評価試験1と同じにした。実施例及び比較例のそれぞれについて各10個のサンプルを得た。
各サンプルについて、チップ10が押し当てられていた最上の負極集電体65nについて引っ張り試験を行った。即ち、リードタブ63nを保持した状態で、最上の負極集電体65nに徐々に増大する張力を印加し、当該負極集電体65nに破れが発生した時点の張力を測定した。張力(単位:N)を耳部62nの10mm幅当たりの張力に換算して負極集電体の強度(単位:N/10mm)を求めた。
結果を図22に示す。図22の上のグラフは、実施例及び比較例の各10個のサンプルの負極集電体の強度を示す。図22の下に、実施例及び比較例の各10個のサンプルについての強度の平均値、最大値、最小値、標準偏差を示す。図22より、実施例で溶接部に形成した円形の面取り輪郭線231を有する溶接痕230’は、負極集電体65nの破れ防止に有効であることが確認された。
本発明は、電極の耳部とリードタブとが溶接された溶接部を備える電池に広範囲に利用することができる。特に、電極の集電体として電解銅箔を用いた電池に好ましく利用することができる。
10 チップ
11 加工面
60 ラミネート形リチウムイオン二次電池
61p,61n 電極
62p,62n 耳部
63p,63n リードタブ
64p,64n 溶接部
65p,65n 集電体
66p,66n 電極合剤層
67 電極積層体
68 外装
69 ラミネートシート
71p,71n 電極部
210,220,230,240 溶接痕
221,231,241 溶接痕の面取り輪郭線
221c,231c,241c 凸曲面
221r 円弧

Claims (11)

  1. 集電体を基材層として有し、前記集電体の所定領域に電極合剤層が形成された電極部と、前記電極合剤層が形成されていない耳部とをそれぞれ備えた複数の電極が積層された電極積層体と、
    前記集電体より肉厚のリードタブとを備え、
    前記リードタブ上に前記複数の電極の複数の前記耳部が積層されて前記リードタブと前記複数の耳部とが溶接部にて溶接されている電池であって、
    前記複数の耳部のうち前記リードタブから最も遠い耳部の前記リードタブとは反対側の面の前記溶接部には凹状の複数の溶接痕が形成されており、
    前記複数の溶接痕が形成された前記耳部の面を正面から見たとき、前記複数の溶接痕のうち最外周に配された少なくとも1つの溶接痕は、その一方向の寸法をAとしたときR≧A/6を満たす半径Rの円弧で面取りされた面取り輪郭線を備えることを特徴とする電池。
  2. 前記複数の溶接痕が格子状に配置されており、前記複数の溶接痕のうち四隅に配された4つの溶接痕のうちの少なくとも1つが前記面取り輪郭線を備える請求項1に記載の電池。
  3. 前記複数の溶接痕が格子状に配置されており、前記複数の溶接痕のうち四隅に配された4つの溶接痕の全てが前記面取り輪郭線を備える請求項1又は2に記載の電池。
  4. 前記複数の溶接痕のうち最外周に配された全ての溶接痕が前記面取り輪郭線を備える請求項1〜3のいずれかに記載の電池。
  5. 前記複数の溶接痕の全てが前記面取り輪郭線を備える請求項1〜4のいずれかに記載の電池。
  6. 前記複数の溶接痕が形成された前記耳部の面を正面から見たとき、前記面取り輪郭線は四隅に半径Rの前記円弧を有する略正方形であり、前記略正方形の互いに対向する二辺間距離が前記寸法Aである請求項1〜5のいずれかに記載の電池。
  7. 前記複数の溶接痕が形成された前記耳部の面を正面から見たとき、前記面取り輪郭線は円形であり、前記円形の直径が前記寸法Aである請求項1〜5のいずれかに記載の電池。
  8. 前記溶接痕の前記面取り輪郭線に沿って、前記耳部の面と前記溶接痕とを滑らかに接続する凸曲面が形成されている請求項1〜7のいずれかに記載の電池。
  9. 前記凸曲面の曲率半径は0.1mm以上である請求項8に記載の電池。
  10. 前記集電体が電解銅箔である請求項1〜9のいずれかに記載の電池。
  11. 前記電極積層体が柔軟性を有するシートで外装されている請求項1〜10のいずれかに記載の電池。
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