JP2013163994A - 車両のエンジン自動制御装置 - Google Patents

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浩一 森
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Abstract

【課題】登り勾配が大きいときであっても停止時のショックを抑制することができる車両のエンジン自動制御装置を提供すること。
【解決手段】コースト走行中、検出された車速が所定車速を下回ったときにエンジンを停止する。この所定車速を路面の登り勾配が大きくなるほど小さく設定する。路面の登り勾配が大きくなるほど前記所定車速が連続して小さくなるように設定する。路面の登り勾配による走行抵抗に応じて、前記所定車速を設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、走行中にエンジンを自動的に停止、再始動する車両のエンジン自動制御装置に関する。
車両のエンジン自動制御装置として、特許文献1に記載の技術が開示されている。この装置は、走行中であっても、ブレーキスイッチがONであるなどの条件を満たした上で、車速が基準車速以下のときにはエンジンを停止して燃費の向上を図ると共に、ブレーキスイッチがOFFになるなどの条件を満たしたときにはエンジンを再始動するものが開示されている。
特開2006−161565号公報
上記従来の装置は、減速度が小さいときには基準車速を低く設定し、減速度が大きいときには基準車速を高く設定している。しかし、登り勾配が大きいときであっても車速が基準車速以下となるとエンジンを停止し、クリープトルクが発生しなくなるため、急に減速度が高くなり停止時にショックが生じてしまうおそれがある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、登り勾配が大きいときであっても停止時のショックを抑制することができる車両のエンジン自動制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両のエンジン自動制御装置では、コースト走行中、検出された車速が所定車速を下回ったときにエンジンを停止し、この所定車速を路面の登り勾配が大きくなるほど小さく設定するようにした。
よって、登り勾配が大きいときであっても停止時のショックを抑制することができる。
実施例1の車両のエンジン自動制御装置の構成を表すシステム図である。 実施例1のエンジンコントロールユニットにて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。 実施例1のコースト走行時におけるエンジン停止条件の所定車速の設定処理の作用を示すタイムチャートである。 実施例2のエンジンコントロールユニットにて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。 実施例2のコースト走行時におけるエンジン停止条件の所定車速の設定処理の作用を示すタイムチャートである。 実施例3のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。 実施例3のコースト走行時におけるエンジン停止条件の所定車速の設定処理の作用を示すタイムチャートである。 実施例4のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。 実施例4のコースト走行時におけるエンジン停止条件の所定車速の設定処理の作用を示すタイムチャートである。 実施例5のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。 実施例5のコースト走行時におけるエンジン停止条件の所定車速の設定処理の作用を示すタイムチャートである。
〔実施例1〕
[システム構成]
図1は実施例1の車両のエンジン自動制御装置の構成を表すシステム図である。内燃機関であるエンジン1の出力側にはトルクコンバータ2が設けられている。トルクコンバータ2の出力側にはベルト式無段変速機3が接続されている。エンジン1から出力された回転駆動力は、トルクコンバータ2を介してベルト式無段変速機3に入力され、所望の変速比によって変速された後、駆動輪4に伝達される。
エンジン1には、エンジン始動を行う始動装置1aと、発電を行うオルタネータ1bとが備えられている。始動装置1aにはスタータモータが備えられている。始動装置1aは、エンジン始動指令に基づき、車載バッテリ1cの供給する電力を用いてスタータモータを駆動し、エンジンクランキングを行う。また、燃料を噴射し、その後、エンジン1が自立回転可能となると、スタータモータを停止する。オルタネータ1bは、エンジン1により回転駆動されることで発電し、発電した電力を車載バッテリ1c等に供給する。
トルクコンバータ2は、低車速時にトルク増幅を行うと共に、ロックアップクラッチを有しており、所定車速COVSP1(例えば14km/h程度)以上では、ロックアップクラッチを締結してエンジン1の出力軸とベルト式無段変速機3の入力軸との相対回転を規制する。
ベルト式無段変速機3は、発進クラッチと、プライマリプーリ及びセカンダリプーリと、これらプーリに掛け渡されたベルトから構成され、プーリ溝幅を油圧制御によって変更することで所望の変速比を達成する。また、ベルト式無段変速機3内には、エンジン1によって駆動されるオイルポンプ30が設けられ、エンジン作動時には、このオイルポンプ30を油圧源としてトルクコンバータ2のコンバータ圧やロックアップクラッチ圧を供給し、また、ベルト式無段変速機3のプーリ圧やクラッチ締結圧を供給する。
さらに、ベルト式無段変速機3にはオイルポンプ30とは別に電動オイルポンプ31が設けられており、エンジン自動停止によって上記オイルポンプ30による油圧供給ができない場合には、電動オイルポンプ31が作動し、必要な油圧を各アクチュエータに供給可能に構成されている。よって、エンジン停止時であっても、作動油のリークを補償し、また、クラッチ締結圧を維持することができる。
エンジン1は、エンジンコントロールユニット10によって作動状態が制御される。エンジンコントロールユニット10には、運転者のブレーキペダル操作によりオン信号を出力するブレーキスイッチ11からのブレーキ信号と、運転者のアクセルペダル操作量を検出するアクセルペダル開度センサ12からのアクセル信号と、走行路面の勾配を検出する路面勾配センサ13からの路面勾配信号と、各輪に備えられた車輪速センサ14からの車輪速(車輪速から車速を検出する場合には車速信号と同義)と、後述するCVTコントロールユニット20からのCVT状態信号と、エンジン水温、クランク角、エンジン回転数等の信号とを入力する。エンジンコントロールユニット10は、上記各種信号に基づいてエンジン1の始動または自動停止を実施する。路面勾配センサ13は、加速度センサや輪荷重センサなどを用いて走行路面の路面勾配が分かるものであれば良く、特に限定しない。
CVTコントロールユニット20は、エンジンコントロールユニット10との間でエンジン作動状態とCVT状態の信号を送受信し、これら信号に基づいてベルト式無段変速機3の変速比等を制御する。具体的には、走行レンジが選択されているときは、発進クラッチの締結を行うと共に、アクセルペダル開度と車速とに基づいて変速比マップから変速比を決定し、各プーリ圧を制御する。また、車速が所定車速CSVSP未満のときはロックアップクラッチを解放しているが、所定車速CSVSP以上のときはロックアップクラッチを締結してエンジン1とベルト式無段変速機3とを直結状態としている。さらに、走行レンジ選択中におけるエンジン自動停止時には、電動オイルポンプ31を作動させ、必要な油圧を確保する。
[エンジン自動停止再始動制御]
次に、エンジン自動停止制御処理について説明する。本実施例1の車両のエンジン自動制御装置(エンジンコントロールユニット10)は、車両停止時に、所定の条件(ブレーキペダルが十分に踏み込まれているといった各種条件)が成立したときは、エンジンアイドリングを停止する所謂アイドリングストップ制御を行う。なお、アイドリングストップ制御については周知の構成を適宜実施すればよいため、詳細な説明は省略する。加えて、車両走行中であっても、減速中であり、このまま車両停止してアイドリングストップ制御に移行する可能性が高いと判断したときはエンジン1を停止するコーストストップ制御を行う。すなわち、運転者がアクセルペダルを操作することなく惰性走行している所謂コースト走行状態(ブレーキペダル操作をしている状態を含む)のときには、燃料噴射を停止する。
コーストストップ制御中は、燃料噴射を停止する一方、駆動輪4から伝達されるコーストトルクによってロックアップクラッチを介してエンジン回転数を維持する。しかし、所定車速CSVSPまで減速するとロックアップクラッチは解放されるため、燃料噴射しなければエンジン1は停止してしまう。そこで、従来は、ロックアップクラッチが解放されるタイミングでコーストストップ制御を中止して燃料噴射を再開し、エンジン自立回転を維持すると共に、その後、車両が完全停止した後、エンジンアイドリングを停止するようにしていた。
しかし、このように燃料噴射を停止した走行状態から、一旦燃料噴射を再開し、再度エンジン停止を行う上記過程において、燃料噴射再開時の燃料をさらに抑制することができれば、燃費を改善することが可能となる。そこで、実施例1のコーストストップ制御では、所定の条件が成立すると、燃料噴射を再開することなく、エンジン1を停止したままとし(燃料噴射等を行わず)、車両停止後は通常のアイドリングストップ制御にそのまま移行可能とした。
[エンジン自動停止再始動制御処理]
図2は、実施例1のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。この処理は、走行中、所定周期毎に繰り返し実行される。車両が走行中であるか否かは、例えば、車速VSPが車両停止状態を表す所定値VSP0以下か否かにより判断する。所定値VSP0はゼロでもよいし、1〜2km/h程度の極低車速領域であってもよく、ほぼ車両停止と判断できる値であればよい。なお、本フローチャートに表れない他の条件等を適宜追加設定してもよい。
ステップS101では、エンジン自動停止再始動制御の許可条件を満たすか否か、具体的には、コースト走行状態(アクセルペダル操作量がゼロ)であり、かつブレーキペダルが操作されているか否かを判断する。アクセルペダル操作量がゼロであり、かつブレーキペダルが操作されているときはステップS102へ進み、それ以外のときはステップS109へ進んでエンジン運転状態を継続する。
ステップS102では、路面勾配を読み込み、ステップS103へ進む。
ステップS103では、車速VSPを読み込み、ステップS104へ進む。車速VSPは、車輪速センサ14により検出された各車輪速の平均値でもよいし、従動輪車輪速の平均値でもよく、特に限定しない。
ステップS104では、路面勾配が所定勾配を下回るか否かを判定し、路面勾配が所定勾配を下回るときにはステップS105へ進み、路面勾配が所定勾配以上であるときにはステップS106へ進む。所定勾配は、システム内に予め設定した値であり、実施例1では固定値とする。
ステップS105では、所定車速COVSPをCOVSP1に設定し、ステップS107へ進む。
ステップS106では、所定車速COVSPをCOVSP2に設定し、ステップS107へ進む。COVSP2はCOVSP1よりも小さい値に設定している。
ステップS107では、車速VSPが設定した所定車速COVSPを下回るか否かを判断する。所定車速COVSPを下回るときはステップS108へ進みエンジンを停止し、それ以外のときはステップS109へ進んでエンジン運転状態を継続する。
[作用]
次に、上記制御処理に基づく作用について比較例を用いて説明する。
図3は実施例1のコースト走行時におけるエンジン停止条件の所定車速の設定処理の作用を示すタイムチャートである。図3(a)は路面勾配、図3(b)は車速、図3(c)はエンジン回転数、図3(d)は減速度の変化を示す。このタイムチャートの最初の時刻における走行状態(前提条件)は、走行中に運転者がアクセルペダルから足を放し、ブレーキペダルが踏まれている(ブレーキスイッチがオン状態)コースト走行状態であるものとする。図3中の実線は実施例1のタイムチャートを示し、一点鎖線は比較例のタイムチャートを示す。
(エンジン停止条件の所定車速を登り勾配が大きくなるほど小さくする場合:実施例1)
まず、実施例1の作用を説明する。
時刻t1以前、路面勾配は所定勾配を下回っている。よって、図2のフローチャートで、ステップS101→ステップS102→ステップS103→ステップS104→ステップS105へ進む流れとなり、所定車速COVSPはCOVSP1に設定される。時刻t1以前では車速は所定車速COVSP1以上であるため、ステップS105→ステップS107→ステップS109へ進む流れとなり、エンジン1は運転状態を継続する。
路面勾配は徐々に大きくなり、時刻t1において、路面勾配は所定勾配以上となる。よって、図2のフローチャートでステップS101→ステップS102→ステップS103→ステップS104→ステップS106へ進む流れとなり、所定車速COVSPはCOVSP2に設定される。時刻t1において、車速は所定車速COVSP2以上であるため、ステップS105→ステップS107→ステップS109へ進む流れとなり、エンジン1は運転状態を継続する。
時刻t3において、車速は所定車速COVSP2を下回る。よって、図2のフローチャートでステップS101→ステップS102→ステップS103→ステップS104→ステップS106→ステップS107→ステップS108へ進む流れとなり、エンジン1を停止する。エンジン停止を開始する時刻t3後、エンジン回転数はゼロに向けて急速に減少する。つまりコーストストップ制御が行われる。またエンジン1が停止し、クリープトルクが発生しないため、登り勾配に対抗できず減速度が大きくなる。最終的に車両は停止し、アイドルストップに移行する。
(エンジン停止条件の所定車速を登り勾配に関わらず一定とする場合:比較例)
次に、エンジン停止条件の所定車速COVSPを登り勾配に関わらず一定とした比較例の作用を説明する。
比較例では、路面勾配が大きくなったとしても、所定車速COVSPはCOVSP1のまま一定に設定される。
時刻t2において、車速は所定車速COVSP1を下回り、エンジン1を停止する。エンジン停止を開始する時刻t3後、エンジン回転数はゼロに向けて急速に減少する。つまりコーストストップ制御が行われる。またエンジン1が停止し、クリープトルクが発生しないため、登り勾配に対抗できず減速度が大きくなる。最終的に車両は停止し、アイドルストップに移行する。
登坂路においては路面勾配が大きくなるほど、重力加速度により車両を後退させようとする力が大きくなり、走行抵抗が大きくなる。そのため、エンジン1が停止し、クリープトルクが発生しなくなったときに、登坂路走行時は平面路走行時に比べて減速度が大きい。このとき、車両停止時に車両の揺れ戻しによるショックが大きくなるおそれがあった。
そこで、実施例1では、路面勾配が大きいときには路面勾配が小さいときに比べて、エンジン停止条件である所定車速COVSPを小さく設定するようにした。つまり、路面勾配が大きいときには路面勾配が小さいときに比べて、低い車速でエンジン1を停止することを可能とした。
またエンジン1が停止すると、クリープトルクが発生しなくなるため、減速度が急に大きく変化し、ドライバは運転操作をしづらいと感じ、また後続車両のドライバにも違和感を与えるおそれがあった。
そこで実施例1では、車速が十分に低下するまでクリープトルクが発生させるようにした。
また、路面勾配が大きいときを考慮して、所定車速COVSPを予め小さく設定することも考えられるが、エンジン1の燃費の向上を図ることができない。
そこで実施例1では、路面勾配が小さいときには路面勾配が大きいときに比べて、高い車速でエンジン1を停止することを可能とした。
[効果]
次に、実施例1の効果について以下に記す。
(1)車速を検出する車輪速センサ14(車速検出手段)と、走行中の路面の勾配を検出する路面勾配センサ13(勾配検出手段)と、コースト走行中、検出された車速が所定車速COVSPを下回ったときにエンジンを停止するエンジンコントロールユニット10(エンジン停止手段)とを備え、エンジンコントロールユニット10は、路面の登り勾配が大きくなるほど、所定車速COVSPを小さく設定する(所定車速設定手段)ようにした。
すなわち、路面勾配が大きいときには路面勾配が小さいときに比べて、低い車速でエンジン1を停止することを可能としたため、車両停止時の減速度を小さくして、車両の揺れ戻しによるショックを抑制することができる。
また、車速が低下するまでクリープトルクが発生させるようにし、減速度の変化を抑制したため、自車両のドライバや後続車両のドライバへ与える違和感を抑制することができる。
また、路面勾配が小さいときには路面勾配が大きいときに比べて、高い車速でエンジン1を停止することを可能とし、エンジン1の燃費の向上を図ることができる。
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図4は、実施例2のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。
実施例2では、エンジン停止条件の所定車速COVSPを、路面勾配が大きいほど小さく設定するマップを有している。このマップは図4のステップS204に示すように、路面勾配が大きくなるに応じて所定車速COVSPが段階的に(ステップ状に)小さくなるように設定されている。
[エンジン自動停止再始動制御処理]
図4は、実施例2のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。この処理は、走行中、所定周期毎に繰り返し実行される。車両が走行中であるか否かは、例えば、車速VSPが車両停止状態を表す所定値VSP0以下か否かにより判断する。所定値VSP0はゼロでもよいし、1〜2km/h程度の極低車速領域であってもよく、ほぼ車両停止と判断できる値であればよい。なお、本フローチャートに表れない他の条件等を適宜追加設定してもよい。
ステップS201では、エンジン自動停止再始動制御の許可条件を満たすか否か、具体的には、コースト走行状態(アクセルペダル操作量がゼロ)であり、かつブレーキペダルが操作されているか否かを判断する。アクセルペダル操作量がゼロであり、かつブレーキペダルが操作されているときはステップS202へ進み、それ以外のときはステップS207へ進んでエンジン運転状態を継続する。
ステップS202では、路面勾配を読み込み、ステップS203へ進む。
ステップS203では、車速VSPを読み込み、ステップS204へ進む。車速VSPは、車輪速センサ14により検出された各車輪速の平均値でもよいし、従動輪車輪速の平均値でもよく、特に限定しない。
ステップS204では、路面勾配の大きさに応じて所定車速COVSPを設定する。
ステップS205では、車速VSPが設定した所定車速COVSPを下回るか否かを判断する。所定車速COVSPを下回るときはステップS206へ進みエンジンを停止し、それ以外のときはステップS207へ進んでエンジン運転状態を継続する。
[作用]
次に、上記制御処理に基づく作用について比較例を用いて説明する。
図5は実施例2のコースト走行時におけるエンジン停止条件の所定車速の設定処理の作用を示すタイムチャートである。図5(a)は路面勾配、図5(b)は車速、図5(c)はエンジン回転数、図5(d)は減速度の変化を示す。このタイムチャートの最初の時刻における走行状態(前提条件)は、走行中に運転者がアクセルペダルから足を放し、ブレーキペダルが踏まれている(ブレーキスイッチがオン状態)コースト走行状態であるものとする。図5中の実線は実施例2のタイムチャートを示し、一点鎖線は比較例のタイムチャートを示す。
(エンジン停止条件の所定車速を登り勾配が大きくなるほど小さくする場合:実施例2)
まず、実施例2の作用を説明する。
時刻t12以前では、路面勾配が大きくなるにつれてエンジン停止条件の所定車速COVSPは段階的に小さく設定されるため、車速が低下しても、車速は所定車速COVSPより小さくならない。よって、図4のフローチャートで、ステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS204→ステップS205→ステップS207へと進む流れとなり、エンジン1は運転状態を継続する。
時刻t12において、車速は所定車速COVSPを下回る。よって、図4のフローチャートでステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS204→ステップS205→ステップS206へ進む流れとなり、エンジン1を停止する。エンジン停止を開始する時刻t12後、エンジン回転数はゼロに向けて急速に減少する。つまりコーストストップ制御が行われる。またエンジン1が停止し、クリープトルクが発生しないため、登り勾配に対抗できず減速度が大きくなる。最終的に車両は停止し、アイドルストップに移行する。
(エンジン停止条件の所定車速を登り勾配に関わらず一定とする場合:比較例)
次に、エンジン停止条件の所定車速COVSPを登り勾配に関わらず一定とした比較例の作用を説明する。
比較例では、路面勾配が大きくなったとしても、所定車速COVSPは一定に設定される。
時刻t11において、車速は所定車速COVSPを下回り、エンジン1を停止する。エンジン停止を開始する時刻t11後、エンジン回転数はゼロに向けて急速に減少する。つまりコーストストップ制御が行われる。またエンジン1が停止し、クリープトルクが発生しないため、登り勾配に対抗できず減速度が大きくなる。最終的に車両は停止し、アイドルストップに移行する。
登坂路においては路面勾配が大きくなるほど、重力加速度により車両を後退させようとする力が大きくなり、走行抵抗が大きくなる。そのため、エンジン1が停止し、クリープトルクが発生しなくなったとき減速度は、路面勾配が大きくなるほど大きくなる。
そこで、実施例2では、路面の登り勾配が大きくなるほど、所定車速COVSPが小さくなるように、所定車速COVSPを複数段設定するようにした。つまり、路面勾配に応じた所定車速COVSPの設定を可能にした。
[効果]
次に、実施例2の効果について以下に記す。
(2)エンジンコントロールユニット10は、路面の登り勾配が大きくなるほど所定車速COVSPが小さくなるように所定車速COVSPを複数段設定するようにした。
すなわち、路面勾配に応じた所定車速COVSPの設定を可能にしたため、路面の登り勾配が大きいときの車両の揺れ戻しによるショックを抑制するとともに、路面の登り勾配が小さいときのエンジン1の燃費の向上を図ることができる。
〔実施例3〕
次に、実施例3について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図6は、実施例3のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。
実施例3では、エンジン停止条件の所定車速COVSPを、路面勾配が大きいほど小さく設定するマップを有している。このマップは図6のステップS304に示すように、路面勾配が大きくなるに応じて所定車速COVSPが連続的に小さくなるように設定されている。
[エンジン自動停止再始動制御処理]
図6は、実施例3のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。この処理は、走行中、所定周期毎に繰り返し実行される。車両が走行中であるか否かは、例えば、車速VSPが車両停止状態を表す所定値VSP0以下か否かにより判断する。所定値VSP0はゼロでもよいし、1〜2km/h程度の極低車速領域であってもよく、ほぼ車両停止と判断できる値であればよい。なお、本フローチャートに表れない他の条件等を適宜追加設定してもよい。
ステップS301では、エンジン自動停止再始動制御の許可条件を満たすか否か、具体的には、コースト走行状態(アクセルペダル操作量がゼロ)であり、かつブレーキペダルが操作されているか否かを判断する。アクセルペダル操作量がゼロであり、かつブレーキペダルが操作されているときはステップS302へ進み、それ以外のときはステップS307へ進んでエンジン運転状態を継続する。
ステップS302では、路面勾配を読み込み、ステップS303へ進む。
ステップS303では、車速VSPを読み込み、ステップS304へ進む。車速VSPは、車輪速センサ14により検出された各車輪速の平均値でもよいし、従動輪車輪速の平均値でもよく、特に限定しない。
ステップS304では、路面勾配の大きさに応じて所定車速COVSPを設定する。
ステップS305では、車速VSPが設定した所定車速COVSPを下回るか否かを判断する。所定車速COVSPを下回るときはステップS306へ進みエンジンを停止し、それ以外のときはステップS307へ進んでエンジン運転状態を継続する。
[作用]
次に、上記制御処理に基づく作用について比較例を用いて説明する。
図7は実施例3のコースト走行時におけるエンジン停止条件の所定車速の設定処理の作用を示すタイムチャートである。図7(a)は路面勾配、図7(b)は車速、図7(c)はエンジン回転数、図7(d)は減速度の変化を示す。このタイムチャートの最初の時刻における走行状態(前提条件)は、走行中に運転者がアクセルペダルから足を放し、ブレーキペダルが踏まれている(ブレーキスイッチがオン状態)コースト走行状態であるものとする。図7中の実線は実施例3のタイムチャートを示し、一点鎖線は比較例のタイムチャートを示す。
(エンジン停止条件の所定車速を登り勾配が大きくなるほど小さくする場合:実施例3)
まず、実施例3の作用を説明する。
時刻t22以前では、路面勾配が大きくなるにつれてエンジン停止条件の所定車速COVSPは連続的に小さく設定されるため、車速が低下しても、車速は所定車速COVSPより小さくならない。よって、図6のフローチャートで、ステップS301→ステップS302→ステップS303→ステップS304→ステップS305→ステップS307へと進む流れとなり、エンジン1は運転状態を継続する。
時刻t22において、車速は所定車速COVSPを下回る。よって、図6のフローチャートでステップS301→ステップS302→ステップS303→ステップS304→ステップS305→ステップS306へ進む流れとなり、エンジン1を停止する。エンジン停止を開始する時刻t12後、エンジン回転数はゼロに向けて急速に減少する。つまりコーストストップ制御が行われる。またエンジン1が停止し、クリープトルクが発生しないため、登り勾配に対抗できず減速度が大きくなる。最終的に車両は停止し、アイドルストップに移行する。
(エンジン停止条件の所定車速を登り勾配に関わらず一定とする場合:比較例)
次に、エンジン停止条件の所定車速COVSPを登り勾配に関わらず一定とした比較例の作用を説明する。
比較例では、路面勾配が大きくなったとしても、所定車速COVSPは一定に設定される。
時刻t21において、車速は所定車速COVSPを下回り、エンジン1を停止する。エンジン停止を開始する時刻t21後、エンジン回転数はゼロに向けて急速に減少する。つまりコーストストップ制御が行われる。またエンジン1が停止し、クリープトルクが発生しないため、登り勾配に対抗できず減速度が大きくなる。最終的に車両は停止し、アイドルストップに移行する。
エンジン1が停止し、クリープトルクが発生しなくなったとき減速度は、路面の登り勾配が大きくなるほど連続的に大きくなる。
そこで、実施例3では、路面の登り勾配が大きくなるほど、所定車速COVSPが連続して小さくなるように設定した。つまり、路面勾配に応じた所定車速COVSPの設定を可能にした。
[効果]
次に、実施例3の効果について以下に記す。
(3)エンジンコントロールユニット10は、路面の登り勾配が大きくなるほど所定車速COVSPが連続して小さくなるように設定した。
すなわち、路面の登り勾配により車両に発生する減速度に即して、所定車速COVSPを設定することが可能となり、路面の登り勾配が大きいときの車両の揺れ戻しによるショックを抑制するとともに、路面の登り勾配が小さいときのエンジン1の燃費の向上を図ることができる。
〔実施例4〕
次に、実施例4について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図8は、実施例4のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。
実施例4では、エンジン停止条件の所定車速COVSPを、路面勾配が大きいほど小さく設定するマップを有している。このマップは図8のステップS404に示すように、路面の登り勾配が大きくなるほど、路面の登り勾配の変化量に対して、所定車速の変化量が小さくなるように設定されている。
[エンジン自動停止再始動制御処理]
図8は、実施例4のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。この処理は、走行中、所定周期毎に繰り返し実行される。車両が走行中であるか否かは、例えば、車速VSPが車両停止状態を表す所定値VSP0以下か否かにより判断する。所定値VSP0はゼロでもよいし、1〜2km/h程度の極低車速領域であってもよく、ほぼ車両停止と判断できる値であればよい。なお、本フローチャートに表れない他の条件等を適宜追加設定してもよい。
ステップS401では、エンジン自動停止再始動制御の許可条件を満たすか否か、具体的には、コースト走行状態(アクセルペダル操作量がゼロ)であり、かつブレーキペダルが操作されているか否かを判断する。アクセルペダル操作量がゼロであり、かつブレーキペダルが操作されているときはステップS402へ進み、それ以外のときはステップS407へ進んでエンジン運転状態を継続する。
ステップS402では、路面勾配を読み込み、ステップS403へ進む。
ステップS403では、車速VSPを読み込み、ステップS404へ進む。車速VSPは、車輪速センサ14により検出された各車輪速の平均値でもよいし、従動輪車輪速の平均値でもよく、特に限定しない。
ステップS404では、路面勾配の大きさに応じて所定車速COVSPを設定する。
ステップS405では、車速VSPが設定した所定車速COVSPを下回るか否かを判断する。所定車速COVSPを下回るときはステップS406へ進みエンジンを停止し、それ以外のときはステップS407へ進んでエンジン運転状態を継続する。
[作用]
次に、上記制御処理に基づく作用について比較例を用いて説明する。
図9は実施例4のコースト走行時におけるエンジン停止条件の所定車速の設定処理の作用を示すタイムチャートである。図9(a)は路面勾配、図9(b)は車速、図9(c)はエンジン回転数、図9(d)は減速度の変化を示す。このタイムチャートの最初の時刻における走行状態(前提条件)は、走行中に運転者がアクセルペダルから足を放し、ブレーキペダルが踏まれている(ブレーキスイッチがオン状態)コースト走行状態であるものとする。図9中の実線は実施例4のタイムチャートを示し、一点鎖線は比較例のタイムチャートを示す。
(エンジン停止条件の所定車速を登り勾配が大きくなるほど小さくする場合:実施例4)
まず、実施例4の作用を説明する。
時刻t22以前では、路面勾配が大きくなるにつれてエンジン停止条件の所定車速COVSPは連続的に小さく設定されるため、車速が低下しても、車速は所定車速COVSPより小さくならない。よって、図8のフローチャートで、ステップS401→ステップS402→ステップS403→ステップS404→ステップS405→ステップS407へと進む流れとなり、エンジン1は運転状態を継続する。
時刻t22において、車速は所定車速COVSPを下回る。よって、図8のフローチャートでステップS401→ステップS402→ステップS403→ステップS404→ステップS405→ステップS406へ進む流れとなり、エンジン1を停止する。エンジン停止を開始する時刻t12後、エンジン回転数はゼロに向けて急速に減少する。つまりコーストストップ制御が行われる。またエンジン1が停止し、クリープトルクが発生しないため、登り勾配に対抗できず減速度が大きくなる。最終的に車両は停止し、アイドルストップに移行する。
(エンジン停止条件の所定車速を登り勾配に関わらず一定とする場合:比較例)
次に、エンジン停止条件の所定車速COVSPを登り勾配に関わらず一定とした比較例の作用を説明する。
比較例では、路面勾配が大きくなったとしても、所定車速COVSPは一定に設定される。
時刻t21において、車速は所定車速COVSPを下回り、エンジン1を停止する。エンジン停止を開始する時刻t21後、エンジン回転数はゼロに向けて急速に減少する。つまりコーストストップ制御が行われる。またエンジン1が停止し、クリープトルクが発生しないため、登り勾配に対抗できず減速度が大きくなる。最終的に車両は停止し、アイドルストップに移行する。
平坦路では、強風などに煽られたといった場合を除いて、外部から車両を後退させるような力は作用しない。しかし登坂路では、車両を後退させる力が常に作用しており、車両が後退することはドライバへ大きな違和感を与えることとなる。
そこで、実施例4では、路面の登り勾配が大きくなるほど、路面の登り勾配の変化量に対して、所定車速COVSPの変化量が小さくなるように設定した。言い換えると、路面の登り勾配が小さいほど、路面の登り勾配の変化量に対して、所定車速の変化量が大きくなるように設定した。つまり、登り勾配が比較的小さなときでも、平坦路に比べて所定車速COVSPを大きく低下させる設定を可能とした。
[効果]
次に、実施例4の効果について以下に記す。
(4)エンジンコントロールユニット10は、路面の登り勾配が大きくなるほど、路面の登り勾配の変化量に対して、所定車速の変化量が小さくなるように設定した。
すなわち、登り勾配が比較的小さなときでも、平坦路に比べて所定車速COVSPを大きく低下させる設定を可能とし、ドライバへの違和感を抑制することができる。
〔実施例5〕
次に、実施例5について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図10は、実施例5のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。
実施例5では、エンジン停止条件の所定車速COVSPを、路面勾配が大きいほど小さく設定するマップを有している。このマップは図10のステップS504に示すように、路面の登り勾配による走行抵抗(車両後方に向かって作用する重力)に応じて設定されている。
[エンジン自動停止再始動制御処理]
図10は、実施例5のエンジンコントロールユニット10にて実行されるエンジン自動停止再始動制御処理を表すフローチャートである。この処理は、走行中、所定周期毎に繰り返し実行される。車両が走行中であるか否かは、例えば、車速VSPが車両停止状態を表す所定値VSP0以下か否かにより判断する。所定値VSP0はゼロでもよいし、1〜2km/h程度の極低車速領域であってもよく、ほぼ車両停止と判断できる値であればよい。なお、本フローチャートに表れない他の条件等を適宜追加設定してもよい。
ステップS501では、エンジン自動停止再始動制御の許可条件を満たすか否か、具体的には、コースト走行状態(アクセルペダル操作量がゼロ)であり、かつブレーキペダルが操作されているか否かを判断する。アクセルペダル操作量がゼロであり、かつブレーキペダルが操作されているときはステップS502へ進み、それ以外のときはステップS507へ進んでエンジン運転状態を継続する。
ステップS502では、路面勾配を読み込み、ステップS503へ進む。
ステップS503では、車速VSPを読み込み、ステップS504へ進む。車速VSPは、車輪速センサ14により検出された各車輪速の平均値でもよいし、従動輪車輪速の平均値でもよく、特に限定しない。
ステップS504では、路面勾配の大きさに応じて所定車速COVSPを設定する。
ステップS505では、車速VSPが設定した所定車速COVSPを下回るか否かを判断する。所定車速COVSPを下回るときはステップS506へ進みエンジンを停止し、それ以外のときはステップS507へ進んでエンジン運転状態を継続する。
[作用]
次に、上記制御処理に基づく作用について比較例を用いて説明する。
図11は、実施例5のコースト走行時におけるエンジン停止条件の所定車速の設定処理の作用を示すタイムチャートである。図11(a)は路面勾配、図11(b)は車速、図11(c)はエンジン回転数、図11(d)は減速度の変化を示す。このタイムチャートの最初の時刻における走行状態(前提条件)は、走行中に運転者がアクセルペダルから足を放し、ブレーキペダルが踏まれている(ブレーキスイッチがオン状態)コースト走行状態であるものとする。図11中の実線は実施例5のタイムチャートを示し、一点鎖線は比較例のタイムチャートを示す。
(エンジン停止条件の所定車速を登り勾配が大きくなるほど小さくする場合:実施例5)
まず、実施例5の作用を説明する。
時刻t22以前では、路面勾配が大きくなるにつれてエンジン停止条件の所定車速COVSPは連続的に小さく設定されるため、車速が低下しても、車速は所定車速COVSPより小さくならない。よって、図10のフローチャートで、ステップS501→ステップS502→ステップS503→ステップS504→ステップS505→ステップS507へと進む流れとなり、エンジン1は運転状態を継続する。
時刻t22において、車速は所定車速COVSPを下回る。よって、図10のフローチャートでステップS501→ステップS502→ステップS503→ステップS504→ステップS505→ステップS506へ進む流れとなり、エンジン1を停止する。エンジン停止を開始する時刻t12後、エンジン回転数はゼロに向けて急速に減少する。つまりコーストストップ制御が行われる。またエンジン1が停止し、クリープトルクが発生しないため、登り勾配に対抗できず減速度が大きくなる。最終的に車両は停止し、アイドルストップに移行する。
(エンジン停止条件の所定車速を登り勾配に関わらず一定とする場合:比較例)
次に、エンジン停止条件の所定車速COVSPを登り勾配に関わらず一定とした比較例の作用を説明する。
比較例では、路面勾配が大きくなったとしても、所定車速COVSPは一定に設定される。
時刻t21において、車速は所定車速COVSPを下回り、エンジン1を停止する。エンジン停止を開始する時刻t21後、エンジン回転数はゼロに向けて急速に減少する。つまりコーストストップ制御が行われる。またエンジン1が停止し、クリープトルクが発生しないため、登り勾配に対抗できず減速度が大きくなる。最終的に車両は停止し、アイドルストップに移行する。
路面の登り勾配による走行抵抗は、車両重量と車両の後方に向かって作用する重力によって決まる。路面勾配に対して車両重量は一定であるが、車両の後方に向かって作用する重力は変化する。車両の後方に向かって作用する重力は、重加Gに勾配角度の正弦をかけたものであるから、路面の登り勾配による走行抵抗は、勾配が大きくなるに従ってサインカーブを描くこととなる。
そこで、実施例5では、路面の登り勾配による走行抵抗に応じて、車両停止条件の所定車速COVSPを設定するようにした。つまり、路面の登り勾配による走行抵抗に応じた所定車速COVSPを設定することが可能となる。
[効果]
次に、実施例5の効果について以下に記す。
(5)エンジンコントロールユニット10は、路面の登り勾配による走行抵抗に応じて、所定車速COVSPを設定するようにした。
すなわち、路面の登り勾配による走行抵抗に応じた所定車速COVSPを設定することが可能となり、路面の登り勾配が大きいときの車両の揺れ戻しによるショックを抑制するとともに、路面の登り勾配が小さいときのエンジン1の燃費の向上を図ることができる。
〔他の実施例〕
以上、本願発明を実施例1ないし実施例5に基づいて説明してきたが、上記実施例に限らず、他の構成であっても本願発明に含まれる。
例えば、実施例1ないし実施例5では、ベルト式無段変速機を採用した例を示したが、他の有段式自動変速機や手動変速機等を備えた構成であってもよい。また、トルクコンバータを備えた例を示したが、トルクコンバータを備えていない車両であっても適用できる。これらの場合、コーストストップ制御(エンジン自動停止)を許可する条件のパラメータとして、所定車速CSVSPではなく、エンジン自立回転の維持の可否を示す他のパラメータ(車速と変速比の組合せやエンジン回転数)を用いることができる。
1 エンジン
10 エンジンコントロールユニット(エンジン停止手段、所定車速設定手段)
13 路面勾配センサ(勾配検出手段)
14 車輪速センサ(車輪速検出手段)

Claims (5)

  1. 車速を検出する車速検出手段と、
    走行中の路面の勾配を検出する勾配検出手段と、
    コースト走行中、検出された車速が所定車速を下回ったときにエンジンを停止するエンジン停止手段と、
    路面の登り勾配が大きくなるほど、前記所定車速を小さく設定する所定車速設定手段と、
    を設けたことを特徴とする車両のエンジン自動制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両のエンジン自動制御装置において、
    前記所定車速設定手段は、前記路面の登り勾配が大きくなるほど前記所定車速が小さくなるように前記所定車速を複数段設定することを特徴とする車両のエンジン自動制御装置。
  3. 請求項1に記載の車両のエンジン始動制御装置において、
    前記所定車速設定手段は、前記路面の登り勾配が大きくなるほど前記所定車速が連続して小さくなるように設定したことを特徴とする車両のエンジン自動制御装置。
  4. 請求項3に記載の車両のエンジン始動制御装置において、
    前記所定車速設定手段は、前記路面の登り勾配が大きくなるほど、前記路面の登り勾配の変化量に対して、前記所定車速の変化量が小さくなるように設定したことを特徴とする車両のエンジン自動制御装置。
  5. 請求項3に記載の車両のエンジン制御装置において、
    前記所定車速設定手段は、前記路面の登り勾配による走行抵抗に応じて、前記所定車速を設定するようにしたことを特徴とする車両のエンジン自動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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