JP2013160634A - 超音波センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波センサを車両に搭載し、自車両の後方にいる後続車両の検出のために用いるための超音波センサにおいて、誤って路面を検出してしまう可能性を低減する。
【解決手段】超音波センサが、超音波を外部に送信し、その超音波の反射波を受信する送受信部11と、送受信部が受信した反射波に対して周波数フィルタリングを施すフィルタ部13、14と、フィルタ部によってフィルタリングされた後の反射波に基づいて物体を検出する検出部15、17と、を備え、フィルタ部の周波数特性は、送受信部が送信した超音波の中心周波数よりも低い周波数のうち所定の周波数範囲においては、当該周波数範囲内のどの周波数fにおいても、当該周波数fと同じだけ当該中心周波数から高い方に離れた周波数と比較して、当該送受信部が受信した反射波の減衰度が高い。
【選択図】図1
【解決手段】超音波センサが、超音波を外部に送信し、その超音波の反射波を受信する送受信部11と、送受信部が受信した反射波に対して周波数フィルタリングを施すフィルタ部13、14と、フィルタ部によってフィルタリングされた後の反射波に基づいて物体を検出する検出部15、17と、を備え、フィルタ部の周波数特性は、送受信部が送信した超音波の中心周波数よりも低い周波数のうち所定の周波数範囲においては、当該周波数範囲内のどの周波数fにおいても、当該周波数fと同じだけ当該中心周波数から高い方に離れた周波数と比較して、当該送受信部が受信した反射波の減衰度が高い。
【選択図】図1
Description
本発明は、超音波センサに関するものである。
従来、超音波を送信し、送信した超音波の反射波を受信することで、周囲の物体を検出する超音波センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。
発明者は、超音波センサを車両に搭載し、自車両の後方にいる後続車両の検出のために用いることを検討した。そして、検出したい対象は後続車両であるにもかかわらず、超音波が路面で反射されて超音波センサに戻って来る場合が少なからずあり、その結果、誤って路面を検出してしまうという問題があることに気付いた。
本発明は上記点に鑑み、超音波センサを車両に搭載し、自車両の後方から接近する後続車両の検出のために用いるための超音波センサにおいて、誤って路面を検出してしまう可能性を低減することを目的とする。
従来の超音波センサでは、受信した反射波に対して周波数フィルタリングを施して不要な周波数成分を低減するようになっているが、発明者は、この周波数フィルタリングの周波数特性に着目した。従来の周波数特性では、送信する超音波の中心周波数よりも高い周波数におけるフィルタリング特性と当該中心周波数よりも低い周波数におけるフィルタリング特性とが対称的になっていた。
さらに発明者は、以下の特性に着目した。超音波センサが車両後方に搭載された状態で車両が走行しているときは、路面は車両の移動と共に車両から急速に離れていくので、ドップラー効果により、路面からの反射波は送信時の超音波に対して周波数が低くなる。一方、検出したい物体(すなわち、接近する後続車両)からの反射波は、ドップラー効果によって逆に周波数が高くなる。
この点に基づいて着想した請求項1に記載の発明は、超音波を外部に送信し、その超音波の反射波を受信する送受信部(11)と、前記送受信部が受信した反射波に対して周波数フィルタリングを施すフィルタ部(13、14、20、21、22)と、前記フィルタ部によってフィルタリングされた後の反射波に基づいて物体を検出する検出部(15、17)と、を備え、前記フィルタ部の周波数特性は、前記送受信部が送信した前記超音波の中心周波数よりも低い周波数のうち所定の周波数範囲においては、前記周波数範囲内のどの周波数fにおいても、前記周波数fと同じだけ前記中心周波数から高い方に離れた周波数と比較して、前記送受信部が受信した反射波の減衰度が高いことを特徴とする超音波センサである。
このように、フィルタ部の周波数特性が、送受信部が送信した超音波の中心周波数よりも低い周波数のうち所定の周波数範囲においては、当該周波数範囲内のどの周波数fにおいても、当該周波数fと同じだけ中心周波数から高い方に離れた周波数と比較して、前記送受信部が受信した反射波の減衰度が高ことで、不要な路面からの反射波を効率的に除去すると共に、必要な後続車両からの反射波は適切に検出することができる。したがって、誤って路面を検出してしまう可能性が低減する。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態に係る物体検出システムは、車両に搭載され、図1に示すように、2つの超音波センサ10およびECU19を有している。また、超音波センサ10の各々は、マイクロフォン11、増幅回路12、バンドパスフィルタ13、ハイパスフィルタ14、検波回路15、送信回路16、データ処理部17、および通信部18を有している。2つの超音波センサ10の構成は、以下で別記しない限りいずれも同じであり、同一部分について重複記載は行わない。
以下、本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態に係る物体検出システムは、車両に搭載され、図1に示すように、2つの超音波センサ10およびECU19を有している。また、超音波センサ10の各々は、マイクロフォン11、増幅回路12、バンドパスフィルタ13、ハイパスフィルタ14、検波回路15、送信回路16、データ処理部17、および通信部18を有している。2つの超音波センサ10の構成は、以下で別記しない限りいずれも同じであり、同一部分について重複記載は行わない。
マイクロフォン11(送受信部の一例に相当する)は、送信回路16から入力された超音波の信号を外部に送信すると共に、その超音波の反射波を受信して増幅回路12に入力する装置である。増幅回路12は、マイクロフォン11から入力された反射波を増幅してバンドパスフィルタ13に入力する。
図2に示すように、2つの超音波センサのマイクロフォン11は、車両の左後端および右後端に1個ずつ設置され、それぞれ、車両から左後方の範囲30a、右後方の範囲30bを検知範囲とする。
バンドパスフィルタ13は、増幅回路12から入力された反射波に対して所定の周波数フィルタリングを施し、当該周波数フィルタリングを施した後の反射波をハイパスフィルタ14に入力する。ハイパスフィルタ14は、バンドパスフィルタ13から入力された反射波に対して所定の周波数フィルタリングを施し、当該周波数フィルタリングを施した後の反射波を検波回路15に入力する。本実施形態では、バンドパスフィルタ13およびハイパスフィルタ14がフィルタ部を構成する。バンドパスフィルタ13、ハイパスフィルタ14の周波数特性については後述する。
検波回路15は、ハイパスフィルタ14から入力された反射波の信号と所定の閾値信号とを比較し、この閾値信号よりも反射波の強度が高い場合には、所定の検波信号をデータ処理部17に入力する。
データ処理部17は、送信回路16を制御して、一定周期で繰り返し超音波(例えばバースト波)をマイクロフォン11に出力させる。またデータ処理部17は、検波回路15から検波信号が入力されると、その入力のタイミングと、直近の超音波送信タイミング(送信回路16に超音波を出力させた直近のタイミング)との時間差を特定する。そして、特定した時間差の情報を含む物体検出信号を、通信部18を用いて、ECU19に送信する。
検波回路15、データ処理部17のこのような処理により、物体の存在、および、超音波が送信されたタイミングから、当該超音波が当該物体を反射して反射波としてマイクロフォン11で受信されるタイミングまでの時間を、検出することができる。これら検波回路15およびデータ処理部17が検出回路の一例に相当する。
ECU19は、受信した物体検出信号に応じて、BSD(Blind Spot Detection)処理等の各種処理を行う。BSD処理においては、車両の左後端に設置されたマイクロフォン11を有する超音波センサ10から物体検出信号を受信すると、左側ドアミラーに設置された警告ランプ(図示せず)を点灯させ、また、車両の右後端に設置されたマイクロフォン11を有する超音波センサ10から物体検出信号を受信すると、右側ドアミラーに設置された警告ランプ(図示せず)を点灯させる。これにより、自車両のドライバーは、この警告ランプの点灯を見ることで、自車両の左後部または右後部に他車両が迫って来ていることをはっきり認識できる。したがって、危険なタイミングで車線変更をしてしまう可能性を低減できる。
ここで、フィルタ部(バンドパスフィルタ13、ハイパスフィルタ14)の構成についてより詳しく説明する。
図3は、バンドパスフィルタ13およびハイパスフィルタ14の周波数特性を示すグラフであり、縦軸は、入力に対する出力のゲインをdB単位で表したものであり、横軸は周波数をkHz単位で表したものである。実線31がバンドパスフィルタ13の周波数特性であり、一点鎖線32がハイパスフィルタ14の周波数特性を表す。
バンドパスフィルタ13の周波数特性31は、マイクロフォン11から送信される超音波の中心周波数(本実施形態では55、4kHz)を中心として左右(周波数が低い方向および高い方向)に対称となっている。このバンドパスフィルタ13の選択度Qは6である。ハイパスフィルタ14の周波数特性32は、カットオフ周波数が54kHzとなるように設定されている。
このようなバンドパスフィルタ13およびハイパスフィルタ14を直列に繋ぐことで構成されるフィルタ部の全体的な周波数特性は、線31、32の値を加算したものとなる。したがって、フィルタ部は、入力された反射波のうち、54kHz以下の周波数成分をハイパスフィルタ14によって実質的に除去し、また、約60kHz以上の周波数成分をバンドパスフィルタ13によって実質的に除去する。
ここで、カットオフ周波数54kHz以下の周波数範囲(送信する超音波の中心周波数よりも低い周波数のうち所定の周波数範囲に相当する)に着目すると、当該周波数範囲内のどの周波数f(例えば、f=55.4kHz−3kHz=52.3kHz)においても、当該周波数fと同じだけ中心周波数から高い方に離れた周波数f’(上記の例と対応する例としては、f’=55.4kHz+3kHz=58.3kHz)と比較して、マイクロフォンが受信した反射波の減衰度(本実施形態では、dB単位のゲインの正負を反転した値に相当する)が高い。
また、フィルタ部は、マイクロフォン11が送信した超音波の中心周波数(55.4kHz)よりも低い周波領域においては、当該中心周波数よりも高い周波領域と比較して、前記中心周波数から離れるにつれて減衰度をより急激に増加させる。
超音波センサ10が車両後方に搭載された状態で車両が走行しているときは、路面は車両の移動と共に車両から急速に離れていくので、ドップラー効果により、路面からの反射波は送信時の超音波に対して周波数が低くなる。一方、検出したい物体(すなわち、接近する後続車両)からの反射波は、ドップラー効果によって逆に周波数が高くなる。
したがって、フィルタ部(バンドパスフィルタ13、ハイパスフィルタ14)が上記のような特性の周波数フィルタリングを行うことで、不要な路面からの反射波を効率的に除去すると共に、必要な後続車両からの反射波は適切に検出することができる。したがって、誤って路面を検出してしまう可能性が低減する。
特に、上記所定の周波数範囲は、上記中心周波数の97%(本実施形態では中心周波数よりも2kHz低い周波数に相当する)から上記中心周波数の73%(本実施形態では中心周波数よりも15kHz低い周波数に相当する)までの範囲を含んでいる。この範囲は、常温(例えば摂氏20度)および無風下で車両が時速20km以上200km以下で走行した際に路面で反射した反射波の周波数範囲に相当する。
上記所定の周波数範囲がこのような範囲を包含していれば、自車両が走行しており、かつ、車両が車線変更する可能性がある場合には、常に、路面からの反射波をフィルタ部で効果的に減衰させることができる。
特に、上記所定の周波数範囲が、上記中心周波数の90%以上92%以下を含んでいる。このようになっていれば、車両の典型的な速度である時速50km以上60km以下で自車両が走行している場合に、路面からの反射波をフィルタ部で効果的に減衰させることができる。
図4に、本実施形態の物体検出システムを搭載した車両が、ある速度(時速20km以上)で走行しているときに本実施形態のフィルタ部によって検波回路15に入力される信号強度の時間変化を示し、図5に、比較例としてバンドパスフィルタ13のみを有するフィルタ部によって図4と同じ事例で検波回路15に入力される信号強度の時間変化を示す。
図4の例と比べて図5の例は信号のピークの数が多いが、図5にあって図4にない信号のピークは、ハイパスフィルタ14のカットオフ周波数以下の周波数成分から主に成る信号であり、その多くが、マイクロフォン11から送信されて路面で反射された反射波であると考えられる。このように、検波回路15に入力される信号から、路面からの反射波を多く除去できるので、誤って路面を検出してしまう可能性が低減する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、第1実施形態との違いを中心に説明する。図1と図6において同一の符号が付された構成要素は、互いに同一の機能を有し互いに同じ作動を行うものであり、ここではそれらの詳細についての説明は省略する。なお、各超音波センサ10の配置および検知範囲30a、30bは、第1実施形態と同じである。
次に、本発明の第2実施形態について、第1実施形態との違いを中心に説明する。図1と図6において同一の符号が付された構成要素は、互いに同一の機能を有し互いに同じ作動を行うものであり、ここではそれらの詳細についての説明は省略する。なお、各超音波センサ10の配置および検知範囲30a、30bは、第1実施形態と同じである。
本実施形態の物体検知システムが第1実施形態の物体検知システムと異なるのは、第1実施形態のフィルタ部がバンドパスフィルタ13およびハイパスフィルタ14を有しているのに対し、本実施形態のフィルタ部がバンドパスフィルタ13および帯域阻止フィルタ20を備えていることである。
本実施形態のフィルタ部においては、バンドパスフィルタ13は、増幅回路12から入力された反射波に対して所定の周波数フィルタリングを施し、当該周波数フィルタリングを施した後の反射波を帯域阻止フィルタ20に入力する。帯域阻止フィルタ20は、バンドパスフィルタ13から入力された反射波に対して所定の周波数フィルタリングを施し、当該周波数フィルタリングを施した後の反射波を検波回路15に入力する。
図7は、バンドパスフィルタ13および帯域阻止フィルタ20の周波数特性を、第1実施形態の図3と同じ形式で示すグラフである。実線31がバンドパスフィルタ13の周波数特性であり、一点鎖線33が帯域阻止フィルタ20の周波数特性を表す。
バンドパスフィルタ13の周波数特性31は、第1実施形態と同じである。帯域阻止フィルタ20の周波数特性33は、バンドパスフィルタ13から入力された反射波のうち、所定の周波数範囲内の成分を実質的に除去するようになっている。ここで、所定の周波数範囲は、40kHzから54kHzまでの範囲である。この周波数範囲は、上記中心周波数の97%から上記中心周波数の73%までの範囲を含んでいる。この範囲は、常温(例えば摂氏20度)および無風下で車両が時速20km以上200km以下で走行した際に路面で反射した反射波の周波数範囲に相当する。
このようなバンドパスフィルタ13および帯域阻止フィルタ20を直列に繋ぐことで構成されるフィルタ部の全体的な周波数特性は、線31、33の値を加算したものとなる。したがって、フィルタ部は、入力された反射波のうち、40kHz以下の周波数成分をバンドパスフィルタ13によって除去し、40kHz以上54kHz以下の周波数成分を帯域阻止フィルタ20によって実質的に除去し、また、約60kHz以上の周波数成分をバンドパスフィルタ13によって実質的に除去する。
ここで、40kHz以上54kHz以下の周波数範囲(送信する超音波の中心周波数よりも低い周波数のうち所定の周波数範囲に相当する)に着目すると、当該周波数範囲内のどの周波数f(例えば、f=55.4kHz−3kHz=52.3kHz)においても、当該周波数fと同じだけ中心周波数から高い方に離れた周波数f’(上記の例と対応する例としては、f’=55.4kHz+3kHz=58.3kHz)と比較して、マイクロフォンが受信した反射波の減衰度(本実施形態では、dB単位のゲインの正負を反転した値に相当する)が高い。
また、フィルタ部は、マイクロフォン11が送信した超音波の中心周波数(55.4kHz)よりも低い周波領域においては、当該中心周波数よりも高い周波領域と比較して、前記中心周波数から離れるにつれて減衰度をより急激に増加させる。
したがって、本実施形態のフィルタ部13、20も、第1実施形態のフィルタ部13、14と同様の効果を発揮することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、第1実施形態との違いを中心に説明する。図1と図8において同一の符号が付された構成要素は、互いに同一の機能を有し互いに同じ作動を行うものであり、ここではそれらの詳細についての説明は省略する。なお、各超音波センサ10の配置および検知範囲30a、30bは、第1実施形態と同じである。
次に、本発明の第3実施形態について、第1実施形態との違いを中心に説明する。図1と図8において同一の符号が付された構成要素は、互いに同一の機能を有し互いに同じ作動を行うものであり、ここではそれらの詳細についての説明は省略する。なお、各超音波センサ10の配置および検知範囲30a、30bは、第1実施形態と同じである。
本実施形態の物体検知システムが第1実施形態の物体検知システムと異なるのは、第1実施形態のフィルタ部がバンドパスフィルタ13およびハイパスフィルタ14を有しているのに対し、本実施形態のフィルタ部がバンドパスフィルタ21を備えていることである。
本実施形態のフィルタ部においては、バンドパスフィルタ21は、増幅回路12から入力された反射波に対して所定の周波数フィルタリングを施し、当該周波数フィルタリングを施した後の反射波を検波回路15に入力する。
図9は、バンドパスフィルタ21の周波数特性を、第1実施形態の図3と同じ形式で示すグラフである。実線34がバンドパスフィルタ21の周波数特性である。
バンドパスフィルタ21の周波数特性34は、マイクロフォン11から送信される超音波の中心周波数(本実施形態では55、4kHz)よりも高い周波数(約56.5kHz)を中心として左右(周波数が低い方向および高い方向)に対称となっている。このバンドパスフィルタ21の選択度Qは12である。
このようなバンドパスフィルタ21で構成されるフィルタ部は、上記中心周波数(55、4kHz)未満の周波数範囲(送信する超音波の中心周波数よりも低い周波数のうち所定の周波数範囲に相当する)に着目すると、当該周波数範囲内のどの周波数f(例えば、f=55.4kHz−3kHz=52.3kHz)においても、当該周波数fと同じだけ中心周波数から高い方に離れた周波数f’(上記の例と対応する例としては、f’=55.4kHz+3kHz=58.3kHz)と比較して、マイクロフォンが受信した反射波の減衰度(本実施形態では、dB単位のゲインの正負を反転した値に相当する)が高い。
また、フィルタ部は、マイクロフォン11が送信した超音波の中心周波数(55.4kHz)よりも低い周波領域においては、当該中心周波数よりも高い周波領域と比較して、前記中心周波数から離れるにつれて減衰度をより急激に増加させる。
したがって、本実施形態のフィルタ部21も、第1実施形態のフィルタ部13、14と同様の効果を発揮することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について、第1実施形態との違いを中心に説明する。図1と図10において同一の符号が付された構成要素は、以下で別記しない限り互いに同一の機能を有し互いに同じ作動を行うものであり、ここではそれらの詳細についての説明は省略する。なお、各超音波センサ10の配置および検知範囲30a、30bは、第1実施形態と同じである。
次に、本発明の第4実施形態について、第1実施形態との違いを中心に説明する。図1と図10において同一の符号が付された構成要素は、以下で別記しない限り互いに同一の機能を有し互いに同じ作動を行うものであり、ここではそれらの詳細についての説明は省略する。なお、各超音波センサ10の配置および検知範囲30a、30bは、第1実施形態と同じである。
本実施形態の物体検知システムが第1実施形態の物体検知システムと異なるのは、第1実施形態のフィルタ部がバンドパスフィルタ13およびハイパスフィルタ14を有しているのに対し、本実施形態のフィルタ部がバンドパスフィルタ22を備えていることである
本実施形態のフィルタ部においては、バンドパスフィルタ22は、増幅回路12から入力された反射波に対して所定の周波数フィルタリングを施し、当該周波数フィルタリングを施した後の反射波を検波回路15に入力する。
本実施形態のフィルタ部においては、バンドパスフィルタ22は、増幅回路12から入力された反射波に対して所定の周波数フィルタリングを施し、当該周波数フィルタリングを施した後の反射波を検波回路15に入力する。
そして、バンドパスフィルタ22は、周波数特性が可変となっている。具体的には、データ処理部17の制御によって、バンドパスフィルタ22の周波数特性が変化するようになっている。バンドパスフィルタの周波数特性が可変となるための構造については周知であるので、ここでは説明を省略する。
以下、本実施形態においけるバンドパスフィルタ22の周波数特性の設定のための作動について説明する。ECU19は、図19に示すような処理を実行しており、まずステップ110で、ECU19は、図示しない車速センサから入力された信号に基づいて、自車両の車速が基準速度Vo(例えば時速10km、時速20km等)以上であるか否かを判定する。
基準速度Vo以上でないとステップ110で判定した場合、ステップ120に進み、駐車用設定を行うようデータ処理部17に駐車用設定命令を送信する。この駐車用設定命令は、通信部18を介してデータ処理部17に送られ、データ処理部17は、この駐車用設定命令を受信すると、バンドパスフィルタ22の周波数特性を、第1実施形態のバンドパスフィルタ13と同じ周波数特性に設定する。
すなわち、マイクロフォン11から送信される超音波の中心周波数(本実施形態では55、4kHz)を中心として左右(周波数が低い方向および高い方向)に対称となるよう、バンドパスフィルタ22の周波数特性を設定する。バンドパスフィルタ22の選択度Qは6とする。ステップ120の後、処理はステップ110に戻る。
基準速度Vo以上であるとステップ110で判定した場合、ステップ130に進み、BSD用設定を行うようデータ処理部17に駐車用設定命令を送信する。このBSD用設定命令は、通信部18を介してデータ処理部17に送られる。
データ処理部17は、このBSD用設定命令を受信すると、バンドパスフィルタ22の周波数特性を、図12の実線35に示すような周波数特性に設定する。
すなわち、第1実施形態のバンドパスフィルタ13と同じ周波数特性(図3の実線31参照)を、そのまま2kHz分正の方向(図3中右方向)に平行移動させた周波数特性35とする。
この周波数特性35は、マイクロフォン11から送信される超音波の中心周波数(本実施形態では55、4kHz)よりも高い周波数(57.4kHz)を中心として左右(周波数が低い方向および高い方向)に対称となっている。このバンドパスフィルタ21の選択度Qは6である。
なお、ECU9は、車速が上記基準速度Vo以上の場合は、第1実施形態で説明したBSD処理を行い、車速が上記基準速度Vo未満の場合は、駐車支援処理を行う。
したがって、車速が上記基準速度Vo以上の場合は、バンドパスフィルタ22の周波数特性がBSD用設定時の周波数特性35となっている状態で、BSD処理を行う。このとき、BSD用設定時のフィルタ部(すなわち、バンドパスフィルタ22)は、上記中心周波数(55、4kHz)未満の周波数範囲(送信する超音波の中心周波数よりも低い周波数のうち所定の周波数範囲に相当する)に着目すると、当該周波数範囲内のどの周波数f(例えば、f=55.4kHz−3kHz=52.3kHz)においても、当該周波数fと同じだけ中心周波数から高い方に離れた周波数f’(上記の例と対応する例としては、f’=55.4kHz+3kHz=58.3kHz)と比較して、マイクロフォンが受信した反射波の減衰度(本実施形態では、dB単位のゲインの正負を反転した値に相当する)が高い。
また、BSD用設定時のフィルタ部は、マイクロフォン11が送信した超音波の中心周波数(55.4kHz)よりも低い周波領域においては、当該中心周波数よりも高い周波領域と比較して、前記中心周波数から離れるにつれて減衰度をより急激に増加させる。
したがって、本実施形態のフィルタ部22も、BSD処理時には、第4実施形態のフィルタ部21と同様の効果を発揮することができる。
一方、ECU19は、車速が上記基準速度Vo未満の場合は、バンドパスフィルタ22の周波数特性が駐車用設定時の周波数特性31となっている状態で、駐車支援処理を行う。駐車支援処理時には、車両の左後端に設置されたマイクロフォン11を有する超音波センサ10から物体検出信号を受信すると、検出した物体検出信号に含まれる時間差の情報に基づいて、自車両から周囲の物体までの距離を算出し、算出した距離に応じた報知をドライバーに行う。例えば、図示しない音声出力装置にパルス音を繰り返し出力させ、算出した距離が近くなるほどパルス音の繰り返し間隔を短くする。
このように、車速が基準速度Vo未満のときは、バンドパスフィルタ22の中心周波数を、送信する超音波の中心周波数と同一にして駐車支援処理を行う。駐車支援処理を行うのは、車両が低速で移動しているような状況(典型的には駐車時)なので、ドップラー効果を利用して路面からの反射波を抑えることが困難である。したがって、敢えてバンドパスフィルタ22の中心周波数を、送信する超音波の中心周波数とずらす必要はない。このようにすることで、超音波送信周波数以外のノイズを、超音波の送信周波数よりも高いか低いかによらず、低減することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。例えば、以下のような形態も許容される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。例えば、以下のような形態も許容される。
例えば、上記実施形態では、フィルタ部として種々の特性のフィルタを用いているが、本発明の目的のためには、フィルタ部の周波数特性は、マイクロフォン11が送信した超音波の中心周波数よりも低い周波数のうち所定の周波数範囲においては、当該周波数範囲内のどの周波数fにおいても、前記周波数fと同じだけ前記中心周波数から高い方に離れた周波数と比較して、マイクロフォン11が受信した反射波の減衰度が高いことを特徴とする超音波センサ。
また、上記実施形態では、送受信部の一例として、送信も受信も行うマイクロフォン11が挙げられているが、送信を行う素子と受信を行う素子が別々になっている送受信部を用いてもよい。
10 超音波センサ
11 マイクロフォン
13、21、22 バンドパスフィルタ
14 ハイパスフィルタ
15 検波回路
17 データ処理部
20 帯域阻止フィルタ
11 マイクロフォン
13、21、22 バンドパスフィルタ
14 ハイパスフィルタ
15 検波回路
17 データ処理部
20 帯域阻止フィルタ
Claims (6)
- 超音波を外部に送信し、その超音波の反射波を受信する送受信部(11)と、
前記送受信部が受信した反射波に対して周波数フィルタリングを施すフィルタ部(13、14、20、21、22)と、
前記フィルタ部によってフィルタリングされた後の反射波に基づいて物体を検出する検出部(15、17)と、を備え、
前記フィルタ部の周波数特性は、前記送受信部が送信した前記超音波の中心周波数よりも低い周波数のうち所定の周波数範囲においては、前記周波数範囲内のどの周波数fにおいても、前記周波数fと同じだけ前記中心周波数から高い方に離れた周波数と比較して、前記送受信部が受信した反射波の減衰度が高いことを特徴とする超音波センサ。 - 前記所定の周波数範囲は、前記中心周波数の97%から前記中心周波数の73%までの範囲を少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波センサ。
- 前記フィルタ部は、当該超音波センサが搭載される車両の走行速度が基準速度未満であることに基づいて、前記中心周波よりも高い周波数におけるフィルタリング特性と前記中心周波数よりも低い周波数におけるフィルタリング特性とを対象的にし、前記走行速度が基準速度以上であることに基づいて、前記送受信部が送信した前記超音波の中心周波数よりも低い周波数のうち所定の周波数範囲においては、前記周波数範囲内のどの周波数fにおいても、前記周波数fと同じだけ前記中心周波数から高い方に離れた周波数と比較して、前記送受信部が受信した反射波の減衰度が高くなるようにすることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波センサ。
- 前記フィルタ部(13、14)は、周波数特性が前記中心周波数を中心として対称的になっているバンドパスフィルタ(13)と、カットオフ周波数が前記中心周波数以下となっているハイパスフィルタ(14)とを用いて、前記送受信部が受信した反射波に対して周波数フィルタリングを施すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の超音波センサ。
- 前記フィルタ部(13、20)は、周波数特性が前記中心周波数を中心として対称的になっているバンドパスフィルタ(13)と、前記中心周波数よりも低い周波数帯域の成分をカットする帯域阻止フィルタ(20)とを用いて、前記送受信部が受信した反射波に対して周波数フィルタリングを施すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の超音波センサ。
- 前記フィルタ部(21、22)は、前記中心周波数よりも高い周波数を中心として周波数特性が対称的になっているバンドパスフィルタ(21、22)を用いて、前記送受信部が受信した反射波に対して周波数フィルタリングを施すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の超音波センサ。
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