JP2013160537A - トルク検出装置およびこれを備える電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気センサーの出力のばらつきを小さくすることが可能なトルク検出装置およびこれを備える電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】トルク検出装置は、第1集磁リング41および第2集磁リング42を有する。各集磁リング41,42は、周方向において不連続な部分として形成される離間部分41C,42Cと、第1端部41D,42Dと、第2端部41E,42Eとを有する。トルク検出装置は、第1端部41D,42Dおよび第2端部41E,42Eの相対的な接近を制限する第1制限構造LS1および第2制限構造LS2を有する。各制限構造LS1,LS2は、第1端部41D,42Dおよび第2端部41E,42Eに形成された第1結合部分41F,42Fと、第1結合部分41F,42Fに嵌め合わせられる第2結合部分59とを有する。
【選択図】図9
【解決手段】トルク検出装置は、第1集磁リング41および第2集磁リング42を有する。各集磁リング41,42は、周方向において不連続な部分として形成される離間部分41C,42Cと、第1端部41D,42Dと、第2端部41E,42Eとを有する。トルク検出装置は、第1端部41D,42Dおよび第2端部41E,42Eの相対的な接近を制限する第1制限構造LS1および第2制限構造LS2を有する。各制限構造LS1,LS2は、第1端部41D,42Dおよび第2端部41E,42Eに形成された第1結合部分41F,42Fと、第1結合部分41F,42Fに嵌め合わせられる第2結合部分59とを有する。
【選択図】図9
Description
本発明は、磁気ヨークおよび磁気ヨークの外周面と対向する集磁リングを有するトルク検出装置およびこれを備える電動パワーステアリング装置に関する。
特許文献1のトルク検出装置は、永久磁石と、磁気ヨークと、集磁リングと、磁気センサーとしてのホールICとを有する。磁気ヨークの外面および集磁リングの内面は、互いに対向している。永久磁石は、電動パワーステアリング装置のステアリングシャフトと一体に回転する。磁気ヨークは、永久磁石からの磁束を受ける、磁気ヨークの磁束は、集磁リングに流れる。集磁リングの磁束は、ホールICに流れる。ホールICは、集磁リングから流れている磁束の大きさに応じた電圧をトルク検出装置の制御部に出力する。制御部は、ホールICの出力電圧に応じてステアリングシャフトに作用するトルクの大きさを算出する。
上記トルク検出装置の集磁リングは、高温環境下において熱膨張するとき、第1端部および第2端部が互いに接近する方向に変形する。このため、集磁リングにおける内面の周方向の長さが短くなる。このため、集磁リングと磁気ヨークとの間隔が狭くなる。一方、集磁リングおよび磁気ヨークの間隔は、永久磁石から磁気ヨークを介して集磁リングに流れる磁束の大きさと相関を有する。
以上のことから、ホールICの出力電圧は、永久磁石から磁気ヨークに流れる磁束の大きさが同じでも集磁リングの変形にともない異なる。このため、制御部が算出するトルクの大きさも集磁リングの変形の影響を受けて変化する。このため、例えばトルク検出装置の環境温度が大きく変化する状況において、トルク検出装置のホールICの出力にばらつきが生じる。
本発明は、上記課題を解決するため、磁気センサーの出力のばらつきを小さくすることが可能なトルク検出装置およびこれを備える電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
(1)第1の手段は、請求項1に記載の発明すなわち、第1軸体と第2軸体とを連結するトーションバーと、前記第1軸体に固定されて、周囲に磁界を形成する永久磁石と、前記第2軸体に固定されて、前記永久磁石が形成される磁界内に配置されて、前記トーションバーの捩れにともなう前記永久磁石の相対位置の変化に応じて磁束密度が変化する磁気回路を形成する磁気ヨークと、周方向において不連続な部分として形成される離間部分、一方の端部である第1端部、および他方の端部である第2端部を有し、前記磁気ヨークの外周面と対向して前記磁気ヨークからの磁束を集める集磁リングと、前記第1端部および前記第2端部の少なくとも一方に形成される第1結合部分、および前記第1結合部分に結合される第2結合部分を有し、前記第1端部および前記第2端部の相対的な接近を制限する制限構造と、前記集磁リングを介して前記磁気回路に生じる磁束を検出する磁気センサーとを有するトルク検出装置であることを要旨とする。
この発明の集磁リングは、離間部分において第1端部および第2端部が互いに接近することが可能な構造を有する。一方、制限構造は、第1結合部分および第2結合部分が互いに結合することにより第1端部および第2端部が互いに接近する動作を制限する。このため、集磁リングに対して第1端部および第2端部を互いに接近させる力が作用するとき、制限構造により第1端部および第2端部の相対的な接近が制限される。したがって、トルク検出装置の磁気センサーの出力のばらつきを小さくすることができる。
(2)第2の手段は、請求項2に記載の発明すなわち、前記トルク検出装置は、前記集磁リングを保持するホルダーを有し、前記制限構造は、前記第1端部および前記第2端部の少なくとも一方と前記ホルダーとが互いに嵌め合わせられる構造を有する請求項1に記載のトルク検出装置であることを要旨とする。
(3)第3の手段は、請求項3に記載の発明すなわち、第1軸体と第2軸体とを連結するトーションバーと、前記第1軸体に固定されて、周囲に磁界を形成する永久磁石と、前記第2軸体に固定されて、前記永久磁石が形成される磁界内に配置されて、前記トーションバーの捩れにともなう前記永久磁石の相対位置の変化に応じて磁束密度が変化する磁気回路を形成する磁気ヨークと、周方向において不連続な部分として形成される離間部分、一方の端部である第1端部、および他方の端部である第2端部を有し、前記磁気ヨークの外周面と対向して前記磁気ヨークからの磁束を集める集磁リングと、前記離間部分に位置し、前記第1端部および前記第2端部の相対的な接近を制限する制限構造と、前記集磁リングを介して前記磁気回路に生じる磁束を検出する磁気センサーとを有するトルク検出装置であることを要旨とする。
この発明の集磁リングは、離間部分において第1端部および第2端部が互いに接近することが可能な構造を有する。一方、トルク検出装置の制限構造は、第1端部および第2端部が互いに接近する動作を制限する。このため、集磁リングに対して第1端部および第2端部を互いに接近させる力が作用するとき、制限構造により第1端部および第2端部の相対的な接近が制限される。したがって、トルク検出装置の磁気センサーの出力のばらつきを小さくすることができる。
(4)第4の手段は、請求項4に記載の発明すなわち、前記制限構造は、前記離間部分に突起を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のトルク検出装置であることを要旨とする。
(5)第5の手段は、請求項5に記載の発明すなわち、請求項1〜4のいずれか一項に記載のトルク検出装置を有する電動パワーステアリング装置であることを要旨とする。
本発明は、磁気センサーの出力のばらつきを小さくすることが可能なトルク検出装置およびこれを備える電動パワーステアリング装置を提供する。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1の全体構成について説明する。
電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール2に接続されるステアリングシャフト10と、同シャフト10および転舵輪3に接続されるラックシャフト16と、ラックシャフト16を収容するラックハウジング15と、ステアリングシャフト10に付与されたトルク(以下、「操舵トルク」)を検出するためのトルク検出装置20とを有する。またこの他に、操舵トルクに応じてステアリングホイール2の操作を補助する力(以下、「アシスト力」)を付与するアシスト装置17と、アシスト力をラックシャフト16に伝達するピニオンシャフト18と、アシスト装置17の駆動を制御する電子制御装置19とを有する。
電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール2に接続されるステアリングシャフト10と、同シャフト10および転舵輪3に接続されるラックシャフト16と、ラックシャフト16を収容するラックハウジング15と、ステアリングシャフト10に付与されたトルク(以下、「操舵トルク」)を検出するためのトルク検出装置20とを有する。またこの他に、操舵トルクに応じてステアリングホイール2の操作を補助する力(以下、「アシスト力」)を付与するアシスト装置17と、アシスト力をラックシャフト16に伝達するピニオンシャフト18と、アシスト装置17の駆動を制御する電子制御装置19とを有する。
ラックシャフト16は、ラックシャフト16の軸方向において、ステアリングシャフト10側の部分に形成された第1ギヤ部分16Aと、アシスト装置17側の部分に形成された第2ギヤ部分16Bとを有する。
ステアリングシャフト10は、ステアリングホイール2の回転とともに回転する第1軸体11と、ラックシャフト16の第1ギヤ部分16Aと噛み合うギヤ部分12Aを有する第2軸体12と、第1軸体11および第2軸体12を連結するトーションバー13とを有する。
アシスト装置17は、駆動源となる電動モータ17Aと、電動モータ17Aの出力軸の回転を減速してピニオンシャフト18に伝達する減速機構17Bとを有する。減速機構17Bは、電動モータ17Aの出力軸に接続されたウォームシャフト17Cと、ウォームシャフトと噛み合うウォームホイール17Dとを有する。ウォームホイール17Dは、ピニオンシャフト18に固定されている。ピニオンシャフト18は、ラックシャフト16の第2ギヤ部分16Bと噛み合うギヤ部分18Aを有する。
トルク検出装置20は、第1軸体11と一体に回転する永久磁石71と、第2軸体12と一体に回転する第1磁気ヨーク81および第2磁気ヨーク82との相対回転位置に応じて変化する磁束密度を検出する。上記相対回転位置は、トーションバー13との捩れ角と相関を有する。すなわち上記相対回転位置が大きくなるにつれてトーションバー13の捩れ角は大きくなる。そして、トルク検出装置20は、検出した磁束密度を電子制御装置19に出力する。電子制御装置19は、検出した磁束密度に基づいて操舵トルクを検出する。そして、操舵トルクをアシスト装置17に出力する。
図2を参照して、電動パワーステアリング装置1の方向を以下のように定義する。
(A)第1軸体11の回転中心軸に沿う方向を「軸方向ZA」とする。
(B)軸方向ZAにおいて、第2軸体12から第1軸体11に向かう方向を「上方ZA1」とし、第1軸体11から第2軸体12に向かう方向を「下方ZA2」とする。
(C)軸方向ZAに直交する方向を「径方向ZB」とする。
(D)径方向ZBにおいて、第1軸体11の回転中心軸に向かう方向を「内方ZB1」とし、第1軸体11の回転中心軸から離れる方向を「外方ZB2」とする。
(E)第1軸体11の回転中心軸回りの方向を「周方向ZC」とする。
(A)第1軸体11の回転中心軸に沿う方向を「軸方向ZA」とする。
(B)軸方向ZAにおいて、第2軸体12から第1軸体11に向かう方向を「上方ZA1」とし、第1軸体11から第2軸体12に向かう方向を「下方ZA2」とする。
(C)軸方向ZAに直交する方向を「径方向ZB」とする。
(D)径方向ZBにおいて、第1軸体11の回転中心軸に向かう方向を「内方ZB1」とし、第1軸体11の回転中心軸から離れる方向を「外方ZB2」とする。
(E)第1軸体11の回転中心軸回りの方向を「周方向ZC」とする。
図2を参照して、電動パワーステアリング装置1におけるトルク検出装置20の周辺の構成について説明する。
電動パワーステアリング装置1は、トルク検出装置20を保持するハウジング14と、ハウジング14に対して第2軸体12が回転することが可能な状態で支持する玉軸受23とを有する。
電動パワーステアリング装置1は、トルク検出装置20を保持するハウジング14と、ハウジング14に対して第2軸体12が回転することが可能な状態で支持する玉軸受23とを有する。
ハウジング14は、第2軸体12を収容する出力軸ハウジング24に固定されている。出力軸ハウジング24は、図1のラックハウジング15と一体化されている。
トーションバー13は、第1軸体11が回転することにより捩れる。そして第1軸体11の回転を第2軸体12に伝達する。このため、第1軸体11および第2軸体12は、相対回転する。第2軸体12およびトーションバー13は、第1軸体11と同軸を有する。
トーションバー13は、第1軸体11が回転することにより捩れる。そして第1軸体11の回転を第2軸体12に伝達する。このため、第1軸体11および第2軸体12は、相対回転する。第2軸体12およびトーションバー13は、第1軸体11と同軸を有する。
電動パワーステアリング装置1は、トルク検出装置20および第1軸体11の隙間を封止するシール部材21と、トルク検出装置20およびハウジング14の隙間を封止するシール部材22とを有する。シール部材21としては、オイルシールが用いられている。シール部材22としては、Oリングが用いられている。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1の動作について説明する。
運転者は、ステアリングホイール2を操作することによりステアリングシャフト10の第1軸体11に操舵トルクを付与する。第1軸体11は、トーションバー13を介して第2軸体12に操舵トルクを伝達する。第2軸体12は、ラックシャフト16に操舵トルクを伝達する。ラックシャフト16は、同シャフト16の第1ギヤ部分16Aと第2軸体12のギヤ部分12Aとが噛み合うことにより往復直線運動する。そして転舵輪3の向きを変更する。このとき、アシスト装置17は、操舵トルクに応じたアシスト力をラックシャフト16に付与する。
運転者は、ステアリングホイール2を操作することによりステアリングシャフト10の第1軸体11に操舵トルクを付与する。第1軸体11は、トーションバー13を介して第2軸体12に操舵トルクを伝達する。第2軸体12は、ラックシャフト16に操舵トルクを伝達する。ラックシャフト16は、同シャフト16の第1ギヤ部分16Aと第2軸体12のギヤ部分12Aとが噛み合うことにより往復直線運動する。そして転舵輪3の向きを変更する。このとき、アシスト装置17は、操舵トルクに応じたアシスト力をラックシャフト16に付与する。
図3を参照して、トルク検出装置20の構成について説明する。
トルク検出装置20は、磁束を発生する磁石ユニット70と、磁石ユニット70の磁束を受ける磁気ヨークユニット80と、磁気ヨークユニット80の磁束を受けるセンサーユニット30とを有する。
トルク検出装置20は、磁束を発生する磁石ユニット70と、磁石ユニット70の磁束を受ける磁気ヨークユニット80と、磁気ヨークユニット80の磁束を受けるセンサーユニット30とを有する。
磁石ユニット70、磁気ヨークユニット80、およびセンサーユニット30は、同軸を有する。磁石ユニット70、磁気ヨークユニット80、およびセンサーユニット30は、軸方向ZAにおいて互いに重なる。磁気ヨークユニット80は、磁石ユニット70を外方ZB2から覆う。センサーユニット30は、磁気ヨークユニット80を外方ZB2から覆う。
磁石ユニット70は、円筒形状の永久磁石71と、永久磁石71の内方ZB1への磁束漏洩を抑制するコア72とを有する。永久磁石71は、第1軸体11の周囲に磁界を形成する。永久磁石71は、周方向ZCにおいてN極およびS極が隣り合うように着磁されている(図4参照)。コア72は、第1軸体11に圧入されている。永久磁石71は、コア72に固定されている。
磁気ヨークユニット80は、永久磁石71が形成する磁界内に配置された第1磁気ヨーク81および第2磁気ヨーク82と、第1磁気ヨーク81および第2磁気ヨーク82を保持する円筒形状のヨークホルダー83と、ヨークホルダー83および第2軸体12を互いに接続する中間部材84とを有する。
中間部材84の外周部分は、ヨークホルダー83の下端部分の内周面に圧入されている。中間部材84の内周部分は、第2軸体12の上端部分の外周面に圧入されている。
ヨークホルダー83は、第1磁気ヨーク81および第2磁気ヨーク82と一体化されている。ヨークホルダー83は、金型(図示略)内に第1磁気ヨーク81および第2磁気ヨーク82を予め設定された位置に配置した後、ヨークホルダー83の成型材料である樹脂により各磁気ヨーク81,82と一体に成型される。
ヨークホルダー83は、第1磁気ヨーク81および第2磁気ヨーク82と一体化されている。ヨークホルダー83は、金型(図示略)内に第1磁気ヨーク81および第2磁気ヨーク82を予め設定された位置に配置した後、ヨークホルダー83の成型材料である樹脂により各磁気ヨーク81,82と一体に成型される。
センサーユニット30は、ボルト(図示略)によりハウジング14に取り付けられるセンサーハウジング31と、永久磁石71の磁束密度に応じた電圧を出力する2個の磁気センサー32と、各磁気センサー32に永久磁石71の磁束を鎖交させる集磁ユニット40とを有する。磁気センサー32の出力電圧は、図1の電子制御装置19に送信される。磁気センサー32としては、ホールICが用いられている。
集磁ユニット40は、第1磁気ヨーク81からの磁束を集める第1集磁リング41と、第2磁気ヨーク82からの磁束を集める第2集磁リング42と、各集磁リング41,42を保持するホルダー50と、各磁気ヨーク81,82および各集磁リング41,42に対する外部磁界の影響を低減させる磁気シールド60とを有する。
第1集磁リング41は、径方向ZBにおいて第1磁気ヨーク81の外周部分と隙間を介して対向する。第2集磁リング42は、径方向ZBにおいて第2磁気ヨーク82の外周部分と隙間を介して対向する。磁気シールド60は、軸方向ZAにおいて各集磁リング41,42と重なる。また各集磁リング41,42を外方ZB2から覆う。
ホルダー50は、各集磁リング41,42が配置される内部空間を形成する側壁51を有する。側壁51は、軸方向ZAの両側が開口した円環形状を有する。各集磁リング41,42は、側壁51の内周面51Xに固定されている。各集磁リング41,42は、隙間が形成された円環形状を有する。また、各集磁リング41,42は、金属の長板を折り曲げることにより形成されている。各集磁リング41,42は、同じ金属が用いられている。磁気シールド60は、側壁51の外周面51Yに固定されている。
図2に示されるように、センサーハウジング31は、ハウジング14に嵌め合わせられる嵌合部分31Aと、ホルダー50および磁気シールド60を外方ZB2から覆うカバー部分31Bと、シール部材21が固定される取付部分31Cとを有する。センサーハウジング31は、センサーハウジング31を成型する金型(図示略)に集磁ユニット40を予め設定された位置に配置した後、集磁ユニット40の外周にセンサーハウジング31の成型材料である樹脂を流し込むことにより集磁ユニット40と一体に成型される。センサーハウジング31の成型材料は、ホルダー50の成型材料と同じである。カバー部分31Bは、ホルダー50および磁気シールド60と一体化されている。
図4を参照して、永久磁石71の磁束が流れる各部材の詳細な構成について説明する。
第1磁気ヨーク81は、本体を構成する本体リング81Aと、本体リング81Aから下方ZA2に向けて延びる複数の歯部81Bとを有する。本体リング81Aの内周面および各歯部81Bの内面は、永久磁石71の外周面と対向する。
第1磁気ヨーク81は、本体を構成する本体リング81Aと、本体リング81Aから下方ZA2に向けて延びる複数の歯部81Bとを有する。本体リング81Aの内周面および各歯部81Bの内面は、永久磁石71の外周面と対向する。
第2磁気ヨーク82は、本体を構成する本体リング82Aと、本体リング82Aから上方ZA1に向けて延びる複数の歯部82Bとを有する。本体リング81Aの内周面および各歯部82Bの内面は、永久磁石71の外周面と対向する。各歯部81B,82Bは、周方向ZCにおいて交互に位置する。
第1集磁リング41は、本体を構成するリング本体41Aと、各磁気センサー32の上面と対向する2個の集磁突起41Bとを有する。各集磁突起41Bは、リング本体41Aから外方ZB2に向けて折り曲げられている。リング本体41Aは、隙間を有する円環状に形成されている。すなわち、周方向ZCにおいて不連続な部分として形成される離間部分41Cと、リング本体41Aの一方の端部である第1端部41Dと、リング本体41Aの他方の端部である第2端部41Eとを有する。第1端部41Dおよび第2端部41Eは、外方ZB2に延びる突起である第1結合部分41Fを有する。第1結合部分41Fは、第1端部41Dの一部分および第2端部41Eの一部分を外方ZB2に向けて折り曲げることにより形成されている。
第2集磁リング42は、本体を構成するリング本体42Aと、各磁気センサー32の下面と対向する2個の集磁突起42Bとを有する。各集磁突起42Bは、リング本体42Aから外方ZB2に向けて折り曲げられている。リング本体42Aは、隙間を有する円環状に形成されている。すなわち、周方向ZCにおいて不連続な部分として形成される離間部分42Cと、リング本体42Aの一方の端部である第1端部42Dと、リング本体42Aの他方の端部である第2端部42Eとを有する。第1端部42Dおよび第2端部42Eは、外方ZB2に延びる突起である第1結合部分42Fを有する。第1結合部分42Fは、第1端部42Dの一部分および第2端部42Eの一部分を外方ZB2に向けて折り曲げることにより形成されている。
図5〜図7を参照して、トルク検出装置20の動作について説明する。なお、第1磁気ヨーク81の本体リング81Aにおいて、周方向ZCに隣り合う歯部81Bを接続する部分を接続部分81Cとする。また第2磁気ヨーク82の本体リング82Aにおいて、周方向ZCに隣り合う歯部82Bを接続する部分を接続部分82Cとする。
トルク検出装置20は、第1磁気ヨーク81のうちの永久磁石71の各磁極に対向する内面の面積および第2磁気ヨーク82のうちの永久磁石71の各磁極に対向する内面の面積の関係により規定される検出状態として、図5に示される第1検出状態、図6に示される第2検出状態、および図7に示される第3検出状態を有する。
トルク検出装置20は、図1のステアリングシャフト10の回転に応じて検出状態が変化する。すなわち、ステアリングシャフト10の回転位置が中立位置のとき、すなわち図1のトーションバー13の捩れ角が「0°」のとき、第1検出状態を有する。また、ステアリングシャフト10の回転位置が中立位置から正転方向に同シャフト10の回転範囲のうちの上限値まで回転した位置とき、第2検出状態を有する。また、ステアリングシャフト10の回転位置が中立位置から正転方向とは逆方向に同シャフト10の回転範囲のうちの上限値まで回転したとき、第3検出状態を有する。
ここで、各磁気ヨーク81,82の面積について以下のとおり定義する。
(a)第1本体N極対向面積RNAは、第1磁気ヨーク81の接続部分81Cにおいて永久磁石71のN極と対向する内面の面積を示す。
(b)第1歯部N極対向面積RNBは、第1磁気ヨーク81の歯部81Bにおいて永久磁石71のN極と対向する内面の面積を示す。
(c)第1本体S極対向面積RSAは、第1磁気ヨーク81の接続部分81Cにおいて永久磁石71のS極と対向する内面の面積を示す。
(d)第1歯部S極対向面積RSBは、第1磁気ヨーク81の歯部81Bにおいて永久磁石71のS極と対向する内面の面積を示す。
(e)第2本体N極対向面積SNAは、第2磁気ヨーク82の接続部分82Cにおいて永久磁石71のN極と対向する内面の面積を示す。
(f)第2歯部N極対向面積SNBは、第2磁気ヨーク82の歯部82Bにおいて永久磁石71のN極と対向する内面の面積を示す。
(g)第2本体S極対向面積SSAは、第2磁気ヨーク82の接続部分82Cにおいて永久磁石71のS極と対向する内面の面積を示す。
(h)第2歯部S極対向面積SSBは、第2磁気ヨーク82の歯部82Bにおいて永久磁石71のS極と対向する内面の面積を示す。
(a)第1本体N極対向面積RNAは、第1磁気ヨーク81の接続部分81Cにおいて永久磁石71のN極と対向する内面の面積を示す。
(b)第1歯部N極対向面積RNBは、第1磁気ヨーク81の歯部81Bにおいて永久磁石71のN極と対向する内面の面積を示す。
(c)第1本体S極対向面積RSAは、第1磁気ヨーク81の接続部分81Cにおいて永久磁石71のS極と対向する内面の面積を示す。
(d)第1歯部S極対向面積RSBは、第1磁気ヨーク81の歯部81Bにおいて永久磁石71のS極と対向する内面の面積を示す。
(e)第2本体N極対向面積SNAは、第2磁気ヨーク82の接続部分82Cにおいて永久磁石71のN極と対向する内面の面積を示す。
(f)第2歯部N極対向面積SNBは、第2磁気ヨーク82の歯部82Bにおいて永久磁石71のN極と対向する内面の面積を示す。
(g)第2本体S極対向面積SSAは、第2磁気ヨーク82の接続部分82Cにおいて永久磁石71のS極と対向する内面の面積を示す。
(h)第2歯部S極対向面積SSBは、第2磁気ヨーク82の歯部82Bにおいて永久磁石71のS極と対向する内面の面積を示す。
磁気センサー32に鎖交する磁束の大きさは、トルク検出装置20の検出状態に応じて変化する。トルク検出装置20の第1検出状態、第2検出状態、および第3検出状態のそれぞれにおける磁束の流れを以下に示す。
図5に示される第1検出状態のとき、永久磁石71のN極は、第1磁気ヨーク81の接続部分81Cの一部分および歯部81Bの一部分と対向する。また第2磁気ヨーク82の接続部分82Cの一部分および歯部82Bの一部分と対向する。永久磁石71のS極は、第1磁気ヨーク81の接続部分81Cの別の一部分および歯部81Bの別の一部分と対向する。また第2磁気ヨーク82の接続部分82Cの別の一部分および歯部82Bの別の一部分と対向する。永久磁石71および第1磁気ヨーク81は以下の磁気回路を形成する。すなわち接続部分81Cおよび歯部81Bのうちの永久磁石71のN極と対向する部分は、永久磁石71のN極から磁束を受ける。また、接続部分81Cおよび歯部81Bのうちの永久磁石71のS極と対向する部分は、永久磁石71のS極に磁束を流す。永久磁石71および第2磁気ヨーク82は以下の磁気回路を形成する。すなわち接続部分82Cおよび歯部82Bのうちの永久磁石71のN極と対向する部分は、永久磁石71のN極から磁束を受ける。また、接続部分82Cおよび歯部82Bのうちの永久磁石71のS極と対向する部分は、永久磁石71のS極に磁束を流す。
第1磁気ヨーク81について、第1本体N極対向面積RNAは、第1本体S極対向面積RSAと等しい。また第1歯部N極対向面積RNBは、第1歯部S極対向面積RSBと等しい。すなわち、第1磁気ヨーク81において永久磁石71のN極に対向する内面の面積と永久磁石71のS極に対向する内面の面積とが互いに等しい。
このため、永久磁石71の1つのN極およびこのN極に隣り合う1つのS極の間に流れる磁束において、第1磁気ヨーク81と永久磁石71のN極との間で流れる磁束の大きさ、および第1磁気ヨーク81と永久磁石71のS極との間で流れる磁束の大きさは、互いに等しい。このため、第1磁気ヨーク81において永久磁石71のN極から受ける磁束と永久磁石71のS極に流す磁束とが平衡する。
また第2磁気ヨーク82について、第2本体N極対向面積SNAは、第2本体S極対向面積SSAと等しい。また第2歯部N極対向面積SNBは、第2歯部S極対向面積SSBと等しい。このため、第1磁気ヨーク81と同様、第2磁気ヨーク82において永久磁石71のN極から受ける磁束と永久磁石71のS極に流す磁束とが平衡する。
第1検出状態は、上記のとおり第1磁気ヨーク81および第2磁気ヨーク82と永久磁石71との間の磁束の流れが平衡する。このため、磁束は第1磁気ヨーク81および第2磁気ヨーク82の間、すなわち第1集磁リング41および第2集磁リング42の間を流れない。このため、磁気センサー32の出力電圧は「0V」となる。
図6に示される第2検出状態のとき、永久磁石71のN極は、第1磁気ヨーク81の歯部81Bの全部と対向する。また、第2磁気ヨーク82の接続部分82Cの全部と対向する。永久磁石71のS極は、第1磁気ヨーク81の接続部分81Cの全部と対向する。また、第2磁気ヨーク82の接続部分82Cの全部と対向する。永久磁石71および第1磁気ヨーク81は以下の磁気回路を形成する。すなわち歯部81Bは、永久磁石71のN極から磁束を受ける。また接続部分81Cは、永久磁石71のS極に磁束を流す。また永久磁石71および第2磁気ヨーク82は以下の磁気回路を形成する。すなわち接続部分82Cは、永久磁石71のN極から磁束を受ける。また歯部82Bは、永久磁石71のS極に磁束を流す。
第1磁気ヨーク81について、第1本体N極対向面積RNAおよび第1歯部S極対向面積RSBは、「0」となる。また第1歯部N極対向面積RNBは、第1本体S極対向面積RSAよりも大きい。
このため、第1磁気ヨーク81と永久磁石71の1つのN極との間で流れる磁束は、第1磁気ヨーク81と永久磁石71の1つのS極との間で流れる磁束よりも大きい。このため、永久磁石71のN極の磁束は、第1磁気ヨーク81を通過する。
また第2磁気ヨーク82について、第2本体S極対向面積SSAおよび第2歯部N極対向面積SNBは、「0」となる。また第2歯部S極対向面積SSBは、第2本体N極対向面積SNAよりも大きい。このため、第2磁気ヨーク82はN極に磁化する。
第2検出状態は、上記のとおり磁束が第1磁気ヨーク81を通過し、第2磁気ヨーク82がN極に磁化する。このため、トルク検出装置20は以下の磁気回路を形成する。すなわち永久磁石71のN極の磁束は、第1磁気ヨーク81、第1集磁リング41、第2集磁リング42、第2磁気ヨーク82、および永久磁石71のS極の順に流れる。このため、磁気センサー32は、鎖交する磁束の大きさおよび方向に応じた電圧を出力する。そして、図1の電子制御装置19は磁気センサー32の出力電圧に基づいて、操舵トルクを算出する。
図7に示される第3検出状態のとき、永久磁石71のN極は、第1磁気ヨーク81の接続部分81Cの全部と対向する。また、第2磁気ヨーク82の歯部82Bの全部と対向する。永久磁石71のS極は、第1磁気ヨーク81の歯部81Bの全部と対向する。また、第2磁気ヨーク82の接続部分82Cの全部と対向する。永久磁石71および第1磁気ヨーク81は以下の磁気回路を形成する。すなわち接続部分81Cは、永久磁石71のN極から磁束を受ける。また歯部81Bは、永久磁石71のS極に磁束を流す。また永久磁石71および第2磁気ヨーク82は以下の磁気回路を形成する。すなわち歯部82Bは、永久磁石71のN極から磁束を受ける。また接続部分82Cは、永久磁石71のS極に磁束を流す。
第1磁気ヨーク81について、第1本体S極対向面積RSAおよび第1歯部N極対向面積RNBは、「0」となる。また第1歯部S極対向面積RSBは、第1本体N極対向面積RNAよりも大きい。このため、第1磁気ヨーク81はN極に磁化する。
また第2磁気ヨーク82について、第2本体N極対向面積SNAおよび第2歯部S極対向面積SSBは、「0」となる。また第2歯部N極対向面積SNBは、第2本体S極対向面積SSAよりも大きい。
このため、第2磁気ヨーク82と永久磁石71の1つのN極との間で流れる磁束は、第2磁気ヨーク82と永久磁石71の1つのS極との間で流れる磁束よりも大きい。このため、永久磁石71のN極の磁束は、第2磁気ヨーク82を通過する。
第3検出状態は、上記のとおり磁束が第2磁気ヨーク82を通過し、第1磁気ヨーク81がN極に磁化する。このため、トルク検出装置20は以下の磁気回路を形成する。すなわち永久磁石71のN極の磁束は、第2磁気ヨーク82、第2集磁リング42、第1集磁リング41、第1磁気ヨーク81、および永久磁石71のS極の順に流れる。このため、磁気センサー32は、鎖交する磁束の大きさおよび方向に応じた電圧を出力する。そして、電子制御装置19は磁気センサー32の出力電圧に基づいて、操舵トルクを算出する。
図8を参照して、ホルダー50の詳細な構成について説明する。
ホルダー50は、図4の第1集磁リング41および第2集磁リング42を保持する保持凸部52と、側壁51を径方向ZBに貫通する上側貫通孔55および下側貫通孔56と、第1集磁リング41の集磁突起41Bおよび第2集磁リング42の集磁突起42Bが挿入される挿入部分57と、磁気シールド60を保持するシールド保持部分58とを有する。またこの他に、側壁51の内周面51Xから外周面51Yにわたり側壁51を貫通する貫通孔としての第2結合部分59と、センサーハウジング31の成型する金型(図示略)に対する位置決めを行う位置決め部分51Aとを有する。保持凸部52は、側壁51の内周面51Xに形成されている。保持凸部52は、第1集磁リング41および第2集磁リング42を保持する複数の第1保持部分53と、軸方向ZAにおいて第1保持部分53とは反対側から第1集磁リング41および第2集磁リング42を保持する第2保持部分54とを有する。
ホルダー50は、図4の第1集磁リング41および第2集磁リング42を保持する保持凸部52と、側壁51を径方向ZBに貫通する上側貫通孔55および下側貫通孔56と、第1集磁リング41の集磁突起41Bおよび第2集磁リング42の集磁突起42Bが挿入される挿入部分57と、磁気シールド60を保持するシールド保持部分58とを有する。またこの他に、側壁51の内周面51Xから外周面51Yにわたり側壁51を貫通する貫通孔としての第2結合部分59と、センサーハウジング31の成型する金型(図示略)に対する位置決めを行う位置決め部分51Aとを有する。保持凸部52は、側壁51の内周面51Xに形成されている。保持凸部52は、第1集磁リング41および第2集磁リング42を保持する複数の第1保持部分53と、軸方向ZAにおいて第1保持部分53とは反対側から第1集磁リング41および第2集磁リング42を保持する第2保持部分54とを有する。
第1保持部分53および第2保持部分54は、側壁51の内周面51Xから内方ZB1に向けて突出している。第1保持部分53は、側壁51の内周面51Xにおいて第2保持部分54に対して上方ZA1および下方ZA2の部分に形成されている。
上側貫通孔55は、側壁51のうちの保持凸部52に隣接した位置、すなわち上側の第1保持部分53と第2保持部分54との軸方向ZAの間に形成されている。下側貫通孔56は、側壁51のうちの保持凸部52に隣接した位置、すなわち下側の第1保持部分53と第2保持部分54との軸方向ZAの間に形成されている。
シールド保持部分58は、図3の磁気シールド60を上方ZA1から支持する上壁58Aと、磁気シールド60を下方ZA2から支持する下壁58Bと、ホルダー50に対する磁気シールド60の周方向ZCへの移動を規制する端壁58Cとを有する。
挿入部分57は、各集磁突起41B,42Bが挿入される空間である挿入孔57Aと、ホルダー50に対する第1集磁リング41の周方向ZCの位置を決める上側突起57Bと、ホルダー50に対する第2集磁リング42の周方向ZCの位置を決める下側突起57Cとを有する。ホルダー50に第1集磁リング41を取り付けた状態において、ホルダー50の上側突起57Bは、各集磁突起41Bの周方向ZCの間に挿入される。ホルダー50に第2集磁リング42を取り付けた状態において、ホルダー50の下側突起57Cは、各集磁突起42Bの周方向ZCの間に挿入されている。
位置決め部分51Aは、各第2結合部分59の周方向ZCの間において、側壁51の上端面から下端面にわたり形成されている。また、側壁51の内周面51Xから外方ZB2に向かい凹んだ凹形状の溝部分として形成されている。
図9を参照して、集磁ユニット40の詳細な構成について説明する。
集磁ユニット40は、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eの相対的な接近を制限する第1制限構造LS1と、第2集磁リング42の第1端部41Dおよび第2端部42Eの相対的な接近を制限する第2制限構造LS2とを有する。
集磁ユニット40は、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eの相対的な接近を制限する第1制限構造LS1と、第2集磁リング42の第1端部41Dおよび第2端部42Eの相対的な接近を制限する第2制限構造LS2とを有する。
第1制限構造LS1は、第1集磁リング41の第1結合部分41Fと、ホルダー50の第2結合部分59とを有する。第1結合部分41Fは、第2結合部分59に嵌め合わせられている。
第2制限構造LS2は、第2集磁リング42の第1結合部分42Fと、ホルダー50の第2結合部分59とを有する。第1結合部分42Fは、第2結合部分59に嵌め合わせられている。
次に、第1制限構造LS1の詳細な構造について説明する。なお、第2制限構造LS2についても第1制限構造LS1と同様の構成であるため、その説明を省略する。
第1結合部分41Fが第2結合部分59に嵌め合わせられた状態において、第1結合部分41Fの外方ZB2の端面は、側壁51の外周面51Yよりも内方ZB1に位置している。このため、第1結合部分41Fの外方ZB2の端面と磁気シールド60との間には、隙間Gが形成されている。
第1結合部分41Fが第2結合部分59に嵌め合わせられた状態において、第1結合部分41Fの外方ZB2の端面は、側壁51の外周面51Yよりも内方ZB1に位置している。このため、第1結合部分41Fの外方ZB2の端面と磁気シールド60との間には、隙間Gが形成されている。
第1結合部分41Fの周方向ZCの寸法および第2結合部分59の周方向ZCの寸法は、互いに等しい。また、第1結合部分41Fの軸方向ZAの寸法および第2結合部分59の軸方向ZAの寸法は、互いに等しい。
図9および図10を参照して、比較例としてのトルク検出装置(以下、「比較装置200」)との比較に基づいて、トルク検出装置20の作用について説明する。ここでは、第1集磁リング41および第1磁気ヨーク81の関係について説明する。なお、第2集磁リング42および第2磁気ヨーク82の関係は、第1集磁リング41および第1磁気ヨーク81の関係と同様であるため、その説明を省略する。
図10に示されるように、比較装置200は、以下の(A)および(B)において本実施形態のトルク検出装置20と相違し、その他の点はトルク検出装置20と同様の構成を有する。このため、トルク検出装置20と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
(A)第1集磁リング41および第2集磁リング42に代えて各集磁リング41,42から各第1結合部分41F,42Fを省略した構成の第1集磁リング210および第2集磁リング(図示略)を有する。
(B)ホルダー50に代えてホルダー50から第2結合部分59を省略した構成のホルダー220を有する。
(A)第1集磁リング41および第2集磁リング42に代えて各集磁リング41,42から各第1結合部分41F,42Fを省略した構成の第1集磁リング210および第2集磁リング(図示略)を有する。
(B)ホルダー50に代えてホルダー50から第2結合部分59を省略した構成のホルダー220を有する。
比較装置200が高温環境下におかれたとき、第1集磁リング210のリング本体213が熱膨張する。これにより、リング本体213の第1端部211および第2端部212は周方向ZCに互いに接近する方向に変形する。このため、リング本体213の内面の周方向ZCの長さが短くなる。このため、リング本体213と第1磁気ヨーク81との径方向ZBの間の距離RH2がリング本体213の周方向ZCの一部分において小さくなる。これにより、第1磁気ヨーク81から第1集磁リング210に流れる磁束が大きくため、永久磁石71から第1磁気ヨーク81に移動する磁束が同じであっても比較装置200のホールICの出力電圧が大きくなる。このため、比較装置200の環境温度が大きく変化する状況においては、比較装置200の磁気センサー32(図4参照)の出力電圧にばらつきが生じる。
図9に示されるように、トルク検出装置20が高温環境下におかれたとき、トルク検出装置20は、第1集磁リング41の第1結合部分41Fがホルダー50の第2結合部分59に嵌め合わせられるため、熱膨張に対して第1端部41Dおよび第2端部41Eが周方向ZCに互いに接近するように変形することが抑制される。これにより、リング本体41Aの内面の周方向ZCの長さが変化することが抑制される。このため、リング本体41Aと第1磁気ヨーク81との径方向ZBの間の距離RH1がリング本体41Aの周方向ZCにおいて変化することが抑制される。このため、第1磁気ヨーク81から第1集磁リング41に流れる磁束が周方向ZCにおいて異なることが抑制される。したがって、トルク検出装置20の環境温度が大きく変化する状況において、磁気センサー32の出力電圧のばらつきが比較装置200よりも小さくなる。
(実施形態の効果)
本実施形態の電動パワーステアリング装置1は、以下の効果を奏する。
(1)トルク検出装置20は、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eの相対的な接近を制限する第1制限構造LS1と、第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eの相対的な接近を制限する第2制限構造LS2とを有する。この構成によれば、トルク検出装置20の環境温度が大きく変化する状況においても磁気センサー32の出力電圧のばらつきが比較装置200よりも小さくなる。
本実施形態の電動パワーステアリング装置1は、以下の効果を奏する。
(1)トルク検出装置20は、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eの相対的な接近を制限する第1制限構造LS1と、第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eの相対的な接近を制限する第2制限構造LS2とを有する。この構成によれば、トルク検出装置20の環境温度が大きく変化する状況においても磁気センサー32の出力電圧のばらつきが比較装置200よりも小さくなる。
(2)第1制限構造LS1は、第1集磁リング41の第1結合部分41Fがホルダー50の第2結合部分59に嵌め合わせられることにより形成されている。第2制限構造LS2は、第2集磁リング42の第1結合部分42Fが第2結合部分59に嵌め合わせられることにより形成されている。この構成によれば、トルク検出装置20の環境温度が大きく変化することにともない第1集磁リング41および第2集磁リング42が膨張および収縮しても第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eの相対的な接近および離間、および第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eの相対的な接近および離間が抑制される。
(3)また、第1制限構造LS1として、第1結合部分41F,42Fおよび第2結合部分59に代えて、ホルダー50のうちの第1集磁リング41の第1端部41Dと位置決め部分51Aとの周方向ZCの間の部分に形成された第1突起と、第2端部41Eと位置決め部分51Aとの周方向ZCの間のホルダー50の部分に形成された第2突起と、第1集磁リング41の第1端部41Dの端面および第2端部41Eの端面の端面とが接触する構造が考えられる(以下、「比較制限構造」)。第1突起および第2突起は、センサーハウジング31の一部として形成されている。
比較制限構造は、第1磁気ヨーク81および第2磁気ヨーク82とホルダー50との接触を避けるため、第1突起および第2突起を各集磁リング41,42の内周面から内方ZB1に突出することは難しい。このため、第1突起および第2突起は、側壁51の内周面51Xから各集磁リング41,42の内周面までの径方向ZBの距離となる。すなわち、第1突起および第2突起は、径方向ZBにおいて小さい。
ところで、トルク検出装置20の環境温度が大きく変化することにより第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eの相対的な接近および離間が繰り返されたとき、第1集磁リング41により第1突起および第2突起を押す力が繰り返し作用する。これにより、第1突起および第2突起が変形する場合がある。このため、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eの接近を抑制することができなくなるおそれがある。このような問題は、第1集磁リングの第1端部41Dおよび第2端部41Eに接触する第1突起および第2突起に限り生じるものではなく、第2集磁リングの第1端部42Dおよび第2端部41Eに接触する第1突起および第2突起をホルダー50が有している場合にも同様に生じる。
一方、第1制限構造LS1および第2制限構造LS2は、側壁51に形成された第2結合部分59に第1結合部分41F,42Fが嵌め合わせられる構成である。このため、第1結合部分41F,42Fは、トルク検出装置20の環境温度が大きく変化することにより第2結合部分59の周方向ZCの側面を押す。このため、第2結合部分59の周方向ZCの側面の径方向ZBの大きさは、第1突起および第2突起の径方向ZBの大きさより大きいため、第2結合部分59が変形することが抑制される。
(4)ラックハウジング15は、車両の走行時において水が付着する場合がある。このため、トルク検出装置20は、ラックハウジング15に隣り合う位置に配置されていることにより、車両の走行時に水が付着する場合がある。
トルク検出装置20は、集磁ユニット40の外周に樹脂が流し込まれることにより集磁ユニット40と一体に成形されたセンサーハウジング31を有する。この構成によれば、集磁ユニット40およびセンサーハウジング31の間に水が侵入することが抑制される。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態以外の実施形態を含む。以下、本発明のその他の実施形態としての上記実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、互いに組み合わせることもできる。
本発明は、上記実施形態以外の実施形態を含む。以下、本発明のその他の実施形態としての上記実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、互いに組み合わせることもできる。
・上記実施形態(図4)の各集磁リング41,42は、リング本体41A,42Aと第1結合部分41F,42Fとが一体化されている。一方、変形例の各集磁リング41,42は、リング本体41A,42Aと第1結合部分41F,42Fとが別体として形成され、リング本体41A,42Aに第1結合部分41F,42Fを溶接により固定する。
・上記実施形態(図4)の第1集磁リング41は、第1端部41Dおよび第2端部41Eに第1結合部分41Fを有する。一方、変形例の第1集磁リング41は、第1端部41Dおよび第2端部41Eのうちの一方に第1結合部分41Fを有する。
・上記実施形態(図4)の第2集磁リング42は、第1端部42Dおよび第2端部42Eに第1結合部分42Fを有する。一方、変形例の第2集磁リング42は、第1端部42Dおよび第2端部42Eのうちの一方に第1結合部分42Fを有する。
・上記実施形態(図9)のトルク検出装置20の第1制限構造LS1および第2制限構造LS2は、各集磁リング41,42の第1結合部分41F,42Fとホルダー50の第2結合部分59とを有する。一方、変形例のトルク検出装置20の第1制限構造LS1および第2制限構造LS2は、以下の(B1)〜(B5)の構造を有する。
(B1)図11(a)に示されるように、変形例のトルク検出装置20は、突起90を有するホルダー50と、第1結合部分41F,42Fが省略された各集磁リング41,42とを有する。突起90は、ホルダー50の第2保持部分54から上方ZA1に向けて延びる上側突起91と、第2保持部分54から下方ZA2に向けて延びる下側突起92とを有する。また突起90は、側壁51のうちの各集磁リング41,42の離間部分41C,42Cに対応する部分に形成されている。
第1制限構造LS1は、上側突起91と、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eとを有する。第2制限構造LS2は、下側突起92と、第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eとを有する。第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eは、上側突起91と接触する。第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eは、下側突起92と接触する。
(B2)図12(a)に示されるように、変形例のトルク検出装置20は、第2結合部分100を有するホルダー50と、第1結合部分41F,42Fが省略された各集磁リング41,42とを有する。第2結合部分100は、第2保持部分54から上方ZA1に向けて延びる上側嵌合突起101と、第2保持部分54から下方ZA2に向けて延びる下側嵌合突起102とを有する。第1集磁リング41のリング本体41Aの各端部は、上側嵌合突起101と嵌め合わせられる第1結合部分41Gを有する。第2集磁リング42のリング本体42Aの各端部は、下側嵌合突起102と嵌め合わせられる第1結合部分42Gを有する。第1制限構造LS1は、上側嵌合突起101と、第1結合部分41Gとを有する。第2制限構造LS2は、下側嵌合突起102と、第1結合部分42Gとを有する。
(B3)図13(a)に示されるように、変形例のトルク検出装置20は、ホルダー50の側壁51を内周面51X側から覆うカバー部分31Dを有するセンサーハウジング31と、第1結合部分41F,42Fが省略された各集磁リング41,42と、第2保持部分54の一部分が切り欠かれた切欠部分54Aを有するホルダー50とを有する。カバー部分31Dは、側壁51のうちの位置決め部分51Aおよび切欠部分54Aの周方向ZCの間の部分に位置する嵌合部分31Eを有する。
第1制限構造LS1は、嵌合部分31Eと、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eとを有する。第2制限構造LS2は、嵌合部分31Eと、第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eとを有する。第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eは、嵌合部分31Eと接触する。第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eは、嵌合部分31Eと接触する。
(B4)図14(a)に示されるように、変形例のトルク検出装置20は、第2保持部分54に第2結合部分110を有するホルダー50と、第1結合部分41Fに代えて第1結合部分41Hを有する第1集磁リング41と、第1結合部分42Fに代えて第1結合部分42Hを有する第2集磁リング42とを有する。第1結合部分41Hは、第1端部41Dおよび第2端部41Eから下方ZA2に向かい延びる。第1結合部分42Hは、第1端部42Dおよび第2端部42Eから上方ZA1に向かい延びる。第2結合部分110は、第2保持部分54のうちの第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eに対応する部分に形成された上側嵌合部分111と、第2保持部分54のうちの第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eに対応する部分に形成された下側嵌合部分112とを有する。
第1制限構造LS1は、第1結合部分41Hと、上側嵌合部分111とを有する。第2制限構造LS2は、第1結合部分42Hと、下側嵌合部分112とを有する。第1結合部分41Hは、上側嵌合部分111に嵌め合わせられる。第1結合部分42Hは、下側嵌合部分112に嵌め合わせられる。
(B5)図15(a)に示されるように、変形例のトルク検出装置20は、第1結合部分41F,42Fに代えて第1結合部分41I,42Iを有する各集磁リング41,42と、第2結合部分59に代えて第2結合部分120を有するホルダー50とを有する。第1結合部分41I,42Iは、リング本体41A,42Aの内周面が外方ZB2に向けて凹んだ凹形状に形成される。第2結合部分120は、側壁51の内周面51Xから外方ZB2に向けて凹んだ凹形状に形成される。
第1制限構造LS1は、第1結合部分41Iと、第2結合部分120とを有する。第2制限構造LS2は、第1結合部分42Iと、第2結合部分120とを有する。第1結合部分41I,42Iは、第2結合部分120に嵌め合わせられる。
・上記(B1)の突起90および上記(B3)の嵌合部分31Eは、上記実施形態の各制限構造LS1,LS2、ならびに上記(B2)、(B4)、および(B5)の各制限構造LS1,LS2と組み合わせることができる。
・上記(B1)および(B2)の各制限構造LS1,LS2は、突起90および第2結合部分100と側壁51とが一体化されている。一方、変形例の各制限構造LS1,LS2は、側壁51と別体として成型された突起90および第2結合部分100を有する。突起90および第2結合部分100は、側壁51に固定される。
・上記(B4)の第1制限構造LS1は、リング本体41Aと第1結合部分41Hとが一体化されている。第2制限構造LS2は、リング本体42Aと第1結合部分42Hとが一体化されている。一方、変形例の第1制限構造LS1は、リング本体41Aと別体として形成された第1結合部分41Hを有する。第1結合部分41Hは、溶接によりリング本体41Aに固定される。変形例の第2制限構造LS2は、リング本体42Aと別体として形成された第1結合部分42Hを有する。第1結合部分42Hは、溶接によりリング本体42Aに固定される。
・上記(B1)の第1制限構造LS1は、上側突起91が第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eと接触する。一方、変形例の第1制限構造LS1は、上側突起91が第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eのうちの一方と接触する。
・上記(B1)の第2制限構造LS2は、下側突起92が第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eと接触する。一方、変形例の第2制限構造LS2は、下側突起92が第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eのうちの一方と接触する。
・上記(B2)の第1制限構造LS1は、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eに第1結合部分41Gを有する。一方、変形例の第1制限構造LS1は、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eのうちの一方に第1結合部分41Gを有する。
・上記(B2)の第2制限構造LS2は、第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eに第1結合部分42Gを有する。一方、変形例の第2制限構造LS2は、第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eのうちの一方に第1結合部分42Gを有する。
・上記(B3)の第1制限構造LS1は、センサーハウジング31の嵌合部分31Eが第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eと接触する。一方、変形例の第1制限構造LS1は、センサーハウジング31の嵌合部分31Eが第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eのうちの一方と接触する。
・上記(B3)の第2制限構造LS2は、センサーハウジング31の嵌合部分31Eが第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eと接触する。一方、変形例の第1制限構造LS1は、センサーハウジング31の嵌合部分31Eが第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eのうちの一方と接触する。
・上記(B4)の第1制限構造LS1は、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eに第1結合部分41Hを有する。一方、変形例の第1制限構造LS1は、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eのうちの一方に第1結合部分41Hを有する。
・上記(B4)の第2制限構造LS2は、第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eに第1結合部分42Hを有する。一方、変形例の第2制限構造LS2は、第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eのうちの一方に第1結合部分42Hを有する。
・上記(B5)の第1制限構造LS1は、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eに第1結合部分41Iを有する。一方、変形例の第1制限構造LS1は、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eのうちの一方に第1結合部分41Iを有する。
・上記(B5)の第2制限構造LS2は、第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eに第1結合部分42Iを有する。一方、変形例の第2制限構造LS2は、第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eのうちの一方に第1結合部分42Iを有する。
・上記実施形態(図8)のホルダー50は、側壁51の内周面51Xから外周面51Yにかけて側壁51を貫通する第2結合部分59を有する。一方、変形例のホルダー50は、図16に示されるように、側壁51の内周面51Xから外周面51Yにかけて側壁51を貫通しない、すなわち側壁51の内周面51Xから外方ZB2に向けて凹む凹形状を有する第2結合部分130を有する。第2結合部分130は、側壁51の上端面および第2保持部分54の上面を軸方向ZAに接続する上側嵌合部分131と、第2保持部分54の下面および側壁51の下端面を軸方向ZAに接続する下側嵌合部分132とを有する。図4の各集磁リング41,42の第1結合部分41F,42Fは第2結合部分130に嵌め合わせられる。
・上記実施形態(図8)のホルダー50は、第1集磁リング41の第1端部41Dおよび第2端部41Eの第1結合部分41Fが嵌め合わせられる第2結合部分59と、第2集磁リング42の第1端部42Dおよび第2端部42Eの第1結合部分42Fが嵌め合わせられる第2結合部分59とが各別に形成されている。一方、変形例のホルダー50は、第1結合部分41Fが嵌め合わせられる第2結合部分59と第1結合部分42Fが嵌め合わせられる第2結合部分59とが一体に形成されている。また変形例のホルダー50は、第1集磁リング41の第2端部41Eの第1結合部分41Fが嵌め合わせられる第2結合部分59と第2集磁リング42の第2端部42Eの第1結合部分42Fが嵌め合わせられる第2結合部分59とが一体に形成されている。
・上記実施形態(図8)のホルダー50は、側壁51に位置決め部分51Aを有する。一方、変形例のホルダー50は、側壁51から位置決め部分51Aが省略される。この場合、第2保持部分54は、平面視において円環形状に形成される。
・上記実施形態(図2)のセンサーユニット30は、集磁ユニット40にセンサーハウジング31と一体に成型されている。一方、変形例のセンサーユニット30は、集磁ユニット40にセンサーハウジング31を固定する。このとき、センサーハウジング31は、集磁ユニット40とは別に成型する。
・上記実施形態(図4)のトルク検出装置20は、2個の磁気センサー32を有する。一方、変形例のトルク検出装置20は、1個の磁気センサー32を有する。この場合、第1集磁リング41は、1個の集磁突起41Bを有する。第2集磁リング42は、1個の集磁突起42Bを有する。また、別の変形例のトルク検出装置20は、磁気センサー32としてホールICに代えてホール素子またはMR素子等の磁気検出素子を有する。
・上記実施形態(図1)の電動パワーステアリング装置1は、アシスト装置17がラックシャフト16にアシスト力を付与する。一方、変形例の電動パワーステアリング装置1は、アシスト装置17がステアリングシャフト10のうちのコラムシャフトにアシスト力を付与する。この場合、トーションバー13は、コラムシャフトに接続される。トルク検出装置20は、コラムシャフトの一部分に位置し、コラムシャフトに入力された操舵トルクを検出する。
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリングホイール、3…転舵輪、10…ステアリングシャフト、11…第1軸体、12…第2軸体、12A…ギヤ部分、13…トーションバー、14…ハウジング、15…ラックハウジング、16…ラックシャフト、16A…第1ギヤ部分、16B…第2ギヤ部分、17…アシスト装置、17A…電動モータ、17B…減速機構、17C…ウォームシャフト、17D…ウォームホイール、18…ピニオンシャフト、18A…ギヤ部分、19…電子制御装置、20…トルク検出装置、21…シール部材、22…シール部材、23…玉軸受、24…出力軸ハウジング、30…センサーユニット、31…センサーハウジング、31A…嵌合部分、31B…カバー部分、31C…取付部分、31D…カバー部分、31E…嵌合部分、32…磁気センサー、40…集磁ユニット、41…第1集磁リング、41A…リング本体、41B…集磁突起、41C…離間部分、41D…第1端部、41E…第2端部、41F…第1結合部分、41G…第1結合部分、41H…第1結合部分、41I…第1結合部分、42…第2集磁リング、42A…リング本体、42B…集磁突起、42C…離間部分、42D…第1端部、42E…第2端部、42F…第1結合部分、42G…第1結合部分、42H…第1結合部分、42I…第1結合部分、50…ホルダー、51…側壁、51A…位置決め部分、51X…内周面、51Y…外周面、52…保持凸部、53…第1保持部分、54…第2保持部分、54A…切欠部分、55…上側貫通孔、56…下側貫通孔、57…挿入部分、57A…挿入孔、57B…上側突起、57C…下側突起、58…シールド保持部分、58A…上壁、58B…下壁、58C…端壁、59…第2結合部分、60…磁気シールド、70…磁石ユニット、71…永久磁石、72…コア、80…磁気ヨークユニット、81…第1磁気ヨーク、81A…本体リング、81B…歯部、81C…接続部分、82…第2磁気ヨーク、82A…本体リング、82B…歯部、82C…接続部分、83…ヨークホルダー、84…中間部材、90…突起、91…上側突起、92…下側突起、100…第2結合部分、101…上側嵌合突起、102…下側嵌合突起、110…第2結合部分、111…上側嵌合部分、112…下側嵌合部分、120…第2結合部分、130…第2結合部分、131…上側嵌合部分、132…下側嵌合部分、200…比較装置、210…第1集磁リング、211…第1端部、212…第2端部、213…リング本体、220…ホルダー、LS1…第1制限構造、LS2…第2制限構造、G…隙間、RH1…距離、RH2…距離、ZA…軸方向、ZA1…上方、ZA2…下方、ZB…径方向、ZB1…内方、ZB2…外方、ZC…周方向。
Claims (5)
- 第1軸体と第2軸体とを連結するトーションバーと、
前記第1軸体に固定されて、周囲に磁界を形成する永久磁石と、
前記第2軸体に固定されて、前記永久磁石が形成される磁界内に配置されて、前記トーションバーの捩れにともなう前記永久磁石の相対位置の変化に応じて磁束密度が変化する磁気回路を形成する磁気ヨークと、
周方向において不連続な部分として形成される離間部分、一方の端部である第1端部、および他方の端部である第2端部を有し、前記磁気ヨークの外周面と対向して前記磁気ヨークからの磁束を集める集磁リングと、
前記第1端部および前記第2端部の少なくとも一方に形成される第1結合部分、および前記第1結合部分に結合される第2結合部分を有し、前記第1端部および前記第2端部の相対的な接近を制限する制限構造と、
前記集磁リングを介して前記磁気回路に生じる磁束を検出する磁気センサーと
を有するトルク検出装置。 - 前記トルク検出装置は、前記集磁リングを保持するホルダーを有し、
前記制限構造は、前記第1端部および前記第2端部の少なくとも一方と前記ホルダーとが互いに嵌め合わせられる構造を有する
請求項1に記載のトルク検出装置。 - 第1軸体と第2軸体とを連結するトーションバーと、
前記第1軸体に固定されて、周囲に磁界を形成する永久磁石と、
前記第2軸体に固定されて、前記永久磁石が形成される磁界内に配置されて、前記トーションバーの捩れにともなう前記永久磁石の相対位置の変化に応じて磁束密度が変化する磁気回路を形成する磁気ヨークと、
周方向において不連続な部分として形成される離間部分、一方の端部である第1端部、および他方の端部である第2端部を有し、前記磁気ヨークの外周面と対向して前記磁気ヨークからの磁束を集める集磁リングと、
前記離間部分に位置し、前記第1端部および前記第2端部の相対的な接近を制限する制限構造と、
前記集磁リングを介して前記磁気回路に生じる磁束を検出する磁気センサーと
を有するトルク検出装置。 - 前記制限構造は、前記離間部分に突起を有する
請求項1〜3のいずれか一項に記載のトルク検出装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のトルク検出装置を有する
電動パワーステアリング装置。
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WO2018055806A1 (ja) * | 2016-09-23 | 2018-03-29 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | トルクセンサおよび電動パワーステアリング装置 |
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-
2012
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