JP2013160250A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従動側回転体の回転を好適に可変にすることが可能な動力伝達装置を提供する。
【解決手段】ウォータポンプ1はプーリ5、インナープレート6、ボール7、レバー8、カム10aおよびステータ11を備えている。カム10aはレバー8に作用する量が相対的に小さく設定された第1の区間R1と相対的に大きく設定された第2の区間R2とを有し、レバー8はカム10aが第1の区間R1でレバー8に当接する場合にボール7と係合可能な第1の状態になるとともに、カム10aが第2の区間R2でレバー8に当接する場合にボール7と係合しない第2の状態になるように設けられている。ウォータポンプ1はインナープレート6に対するカム10aの相対的な位相を制御する第1から第3の制御モードを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は動力伝達装置に関する。
駆動側回転体から従動側回転体に動力を伝達する動力伝達装置が知られている。かかる動力伝達装置は例えばエンジンの動力で駆動するウォータポンプとして具現化されている。この点、駆動側回転体から従動側回転体への回転の伝達が非接触の状態で行われる流量可変型のウォータポンプが特許文献1で開示されている。
特許文献1ではこのウォータポンプが具体的には駆動側回転体が負圧室と一対の永久磁石とを備えるとともに、従動側回転体が一対の永久磁石の間に誘導体を備える構成とすることができることが開示されている。また、負圧室にはエンジンの吸気負圧を導入できることが開示されている。特許文献1が開示するウォータポンプはかかる構成の場合に、負圧室に導入するエンジンの吸気負圧によって一対の永久磁石を誘導体に対し回転軸方向に移動させて一対の永久磁石および誘導体の回転軸方向のオーバラップ量を変更することで、従動側回転体への伝達トルクを変更でき、これによりポンプ流量を変更できるようになっている。
国際公開第2008/078774号パンフレット
駆動側回転体の回転に対して従動側回転体の回転を可変にするには例えば上述のようにして従動側回転体への伝達トルクを変更することができる。そしてこれにより、例えばエンジンの動力で駆動するウォータポンプとして具現化された動力伝達装置において、駆動側回転体の回転に対して従動側回転体の回転を減速させるかたちで従動側回転体の回転を可変にすることで、吐出量を可変にすることができる。ところがこの場合には、負圧としてエンジンの吸気負圧を用いることが合理的であると考えられる一方で、エンジンの運転状態によっては吸気負圧を利用できない結果、従動側回転体の回転の変更が制限される虞がある。
なお、ウォータポンプとしては例えば駆動側回転体から従動側回転体への動力の伝達を断続可能な電磁クラッチ付きのウォータポンプも知られている。ところが、電磁クラッチ付きのウォータポンプは一般に駆動側回転体の回転に応じた吐出を行う場合と吐出量をゼロにする場合とを切り替える用途に用いられ、少量吐出を行うことはできない。
或いは、電磁クラッチ付きのウォータポンプであっても例えば動力の伝達を間欠的に行うことで少量吐出を可能にすることも考えられる。ところがこの場合には高回転で電磁クラッチの断続を可能にするなどかかる用途に応じた新たな改造が必要になる。このためこの場合には、安価であるといったことや技術的に確立しているといった電磁クラッチ付きのウォータポンプのメリットを享受できなくなる虞がある。
また、ウォータポンプとしては例えば電動ウォータポンプも知られている。この点、電動ウォータポンプの場合には駆動側回転体から従動側回転体に動力を伝達する動力伝達装置とは異なり、内蔵モータで従動側回転体に当たる回転体を駆動することから、吐出量の高い制御性を確保できる。ところがこの場合には必要な最大吐出量を確保するために内蔵モータが大型化する虞があるほか、内蔵モータの大型化と相俟って消費電力が大きくなったりコスト面で不利になったりする虞がある。
本発明は上記課題に鑑み、従動側回転体の回転を好適に可変にすることが可能な動力伝達装置を提供することを目的とする。
本発明は駆動側回転体と、前記駆動側回転体から動力が伝達される従動側回転体と、前記駆動側回転体とともに回転可能に設けられたボールと、前記従動側回転体に前記ボールと係合可能に設けられたレバーと、前記レバーに当接するとともに前記レバーに作用する量が相対的に小さく設定された第1の区間と相対的に大きく設定された第2の区間とを有するカムと、前記従動側回転体に対する前記カムの相対的な位相を制御可能なアクチュエータとを備え、前記カムが前記第1の区間で前記レバーに当接する場合に前記ボールと係合可能な第1の状態になるとともに、前記カムが前記第2の区間で前記レバーに当接する場合に前記ボールと係合しない第2の状態になるように前記レバーが設けられている動力伝達装置である。
本発明によれば、従動側回転体の回転を好適に可変にすることができる。
ウォータポンプの概略構成図である。 ウォータポンプの要部を示す図である。 カムの説明図である。 第3の制御モードの説明図である。
図面を用いて、本発明の実施例について説明する。
図1はウォータポンプ1の概略構成図である。図2はウォータポンプ1の要部を示す図である。図3はカム10aの説明図である。図2(a)はレバー8が第1の状態にある場合を示し、図2(b)はレバー8が第2の状態にある場合を示す。図1、図2に示すようにウォータポンプ1はボディ2とシャフト3とインペラ4とプーリ5とインナープレート6とボール7とレバー8とスプリング9とロータ10とステータ11とECU20とを備えている。ウォータポンプ1は動力伝達装置であり、エンジンの動力で駆動する。ボディ2は筐体部材であり、ボディ2にはベアリングを介してシャフト3が設けられている。シャフト3は駆動軸であり、シャフト3にはインペラ4が設けられている。
プーリ5は駆動側回転体であり、ベアリングを介してシャフト3に設けられている。プーリ5は有底円筒状の形状を有している。具体的にはプーリ5はボディ2側で円筒状に開口するとともに、ボディ2の反対側で有底円筒形状の底壁部をなす壁部を有している。そしてこれにより、外周部と対をなすように設けられた内周部を有している。内周部には窪み部5aが設けられている。窪み部5aは部分球状に窪んだ形状を有している。プーリ5はボディ2の反対側の壁部中央に開口するとともに、ボディ2側に向かって延伸する円筒状のベアリング保持部を内周部よりも内側の部分に有している。プーリ5にはエンジンの駆動力を伝達可能なベルトを外周部に巻き掛けることで、エンジンの駆動力を伝達することができる。
インナープレート6は従動側回転体であり、インナープレート6にはボール7およびレバー8を介してプーリ5から動力が伝達される。インナープレート6は段付きリング状の形状を有しており、シャフト3を挿通した状態でシャフト3に結合されている。シャフト3とインナープレート6とは例えばキー結合やスプライン結合によって結合することができる。インナープレート6は拡径した部分が窪み部5aと隙間を有して対向するように設けられている。
ボール7はプーリ5とともに回転可能に設けられている。ボール7は具体的には窪み部5aに設けられるとともに、インナープレート6によって窪み部5aから外れないように設けられることで、プーリ5とともに回転可能に設けられている。この点、インナープレート6は拡径した部分が軸方向において窪み部5aと重なり合う位置に設けられるとともに、窪み部5aに設けられたボール7の径方向内側への移動を規制するように設けられることで、ボール7が窪み部5aから外れないようにしている。
レバー8はインナープレート6にボール7と係合可能に設けられている。レバー8は具体的には軸方向に直交する方向に沿った回転動作を可能にする回転軸を介してインナープレート6に設けられている。また、一端部を径方向内側に駆動することで他端部が径方向外側に移動し、これにより図2(a)に示すように他端部でボール7と係合可能な第1の状態になるとともに、一端部を径方向外側に駆動することで他端部が径方向内側に移動し、これにより図2(b)に示すように他端部でボール7と係合しない第2の状態になるように設けられている。そしてこのとき、回転軸はレバー8に対して一端部よりも他端部との間の距離が短くなる位置に設けられている。
このようにレバー8を設けるにあたって、レバー8はさらに具体的には第2の状態で軸方向に沿って見た場合に他端部がインナープレート6のうち、拡径した部分に収容され、且つ当該部分とともにボール7が窪み部5aから外れないように設けられている。この点、インナープレート6のうち、拡径した部分の外周部にはレバー8の他端部を収容可能な切欠き部が設けられている。レバー8は他端部が軸方向に沿ってインナープレート6のうち、拡径した部分の両側に張り出すように設けられるとともに、一端部が張り出した部分それぞれから軸方向に直交する方向に延伸するようにして設けられている。
スプリング9は付勢部材であり、第1の状態になるようにレバー8を付勢する。この点、スプリング9は一端部がレバー8の一端部に、他端部がインナープレート6に固定された状態で設けられており、レバー8の一端部を付勢する。これに対し、レバー8は具体的にはスプリング9が伸張した状態で他端部がインナープレート6のうち、拡径した部分の外周部よりも径方向外側に位置するように設けられている。また、スプリング9が短縮した状態で他端部がインナープレート6のうち、拡径した部分の外周部と径方向において同等の位置、或いは当該外周部よりも径方向内側に位置するように設けられている。スプリング9はインナープレート6のうち、拡径した部分の両側に分離して配置されるレバー8の一端部それぞれに対して設けることができる。
ロータ10はベアリングを介してシャフト3に設けられている。ロータ10はモータの回転子であり、筒状の形状を有している。ロータ10はインナープレート6およびボディ2間に位置するように設けられるとともに、インナープレート6のうち、縮径した部分を収容するように設けられている。ロータ10のうち、軸方向においてインナープレート6の縮径した部分と重なり合う部分にはカム10aが設けられている。カム10aはレバー8と当接するように設けられており、レバー8を駆動する。
この点、図3に示すようにカム10aはレバー8に作用する量が相対的に小さく設定された第1の区間R1と相対的に大きく設定された第2の区間R2とを有している。そして、レバー8はスプリング9およびカム10aの作用のもと、具体的にはカム10aが第1の区間R1で当接する場合に第1の状態になるように設けられている。また、カム10aが第2の区間R2で当接する場合に第2の状態になるように設けられている。
ステータ11はボディ2に設けられている。ステータ11はモータの固定子であり、ロータ10を駆動することでカム10aを駆動する。ステータ11はインナープレート6に対するカム10aの相対的な位相を制御可能なアクチュエータに相当する。この点、ウォータポンプ1ではステータ11をアクチュエータとすることで、カム10aを非接触で駆動することができる。
ECU20は電子制御装置であり、ECU20にはステータ11が通電可能に接続されている。また、ECU20にはシャフト3の位相および回転数を検出可能な第1の位相センサ31やプーリ5の位相および回転数を検出可能な第2の位相センサ32やエンジンの運転状態を検出可能なセンサ群33がセンサ・スイッチ類として電気的に接続されている。ECU20は以下に示す各制御モードを有している。
すなわち、ECU20はカム10aが第1の区間R1でレバー8に当接するようにインナープレート6に対するカム10aの相対的な位相を制御する第1の制御モードを有している。また、カム10aが第2の区間R2でレバー8に当接するようにインナープレート6に対するカム10aの相対的な位相を制御する第2の制御モードを有している。さらに、第1のモードと第2のモードとを交互に切り替える第3の制御モードを有している。これらの制御モードはECU20においてCPUがROMに格納されたプログラムに基づき、必要に応じてRAMの一時記憶領域を利用しつつ処理を実行することで実現できる。
第1の制御モードを実現するにあたり、カム10aが第1の区間R1でレバー8に当接していることはシャフト3がプーリ5の回転に応じて回転していることで判断できる。第2の制御モードを実現するにあたり、カム10aが第2の区間R2でレバー8に当接していることはシャフト3がプーリ5の回転に応じて回転していないことで判断できる。そして、シャフト3がプーリ5の回転に応じて回転しているか否かはシャフト3およびプーリ5の回転数に基づき判断できる。
このため、第1の制御モードは具体的には例えばシャフト3がプーリ5の回転に応じて回転している場合にシャフト3の回転と同期させるようにカム10aの回転を制御することで実現できる。また、第2の制御モードは例えばシャフト3がプーリ5の回転に応じて回転していない場合にシャフト3が停止するまでの間、シャフト3の回転と同期させるようにカム10aの回転を制御することで実現できる。
第1または第2の制御モードを実行するにあたっては、例えば所定の速度で回転するようにカム10aの回転を制御し、これによりレバー8の状態を変化させることで、シャフト3がプーリ5の回転に応じて回転しているか否かを判断した上で、上述のように第1または第2の制御モードを実現することができる。
この点、第1の制御モードは第2の制御モードから移行するかたちで実現することができる。この場合、第1の制御モードはシャフト3、カム10a間に回転数差が生じるようにカム10aの回転を制御するとともに、シャフト3がプーリ5の回転に応じて回転するようになった場合にシャフト3の回転と同期させるようにカム10aの回転を制御することで実現できる。
また、第2の制御モードは第1の制御モードから移行するかたちで実現することができる。この場合、第2の制御モードはシャフト3、カム10a間に回転数差が生じるようにカム10aの回転を制御するとともに、シャフト3が停止した場合を含め、プーリ5の回転に応じて回転しなくなった場合にシャフト3の回転と同期させるようにカム10aの回転を制御することで実現できる。
そして、第3の制御モードは第1の制御モードと第2の制御モードとの間で制御モードの移行を交互に繰り返すことで実現できる。第3の制御モードではプーリ5の一回転中に第1の制御モードと第2の制御モードとの間で制御モードを交互に切り替えることができる。そして、プーリ5の一回転中に占める第1の制御モードの実行割合を小さくするほど、シャフト3の回転(すなわち、インナープレート6の回転)をプーリ5の回転よりも大きく減速させることができる。
第3の制御モードではプーリ5の回転に対してカム10aの回転を加速するか、或いは減速するようにカム10aの回転を制御することで、第1の制御モードと第2の制御モードとを交互に切り替えることもできる。すなわち、第3の制御モードでは必ずしもシャフト3の回転と同期させるようにカム10aの回転を制御しなくても第1の制御モードと第2の制御モードとを交互に切り替えるようにして実行できる。第3の制御モードではこのほか例えば間欠的に回転するようにカム10aの回転を制御することで、第1の制御モードと第2の制御モードとを交互に切り替えるようにしてもよい。
図4は第3の制御モードの説明図である。図4(a)はプーリ5の回転回数を位相とともに示す図である。図4(b)はインナープレート6の回転回数を位相とともに示す図である。図4(a)、図4(b)に示す縦軸それぞれは位相、横軸それぞれは回転回数である。図4では図4(a)および図4(b)でプーリ5の回転回数とインナープレート6の回転回数との関係を示す。図4(b)ではボール7およびレバー8の係合、非係合によるプーリ5およびインナープレート6の接続、分離状態についても合わせて示す。
プーリ5の回転回数が図4(a)に示すように増加するのに対し、インナープレート6の回転回数は第3の制御モードを実行することで、プーリ5の回転回数に対して次のように減少させることができる。すなわち、図4(b)に示すようにこの例ではまず第2の制御モードを実行することでプーリ5とインナープレート6とを分離する。そしてこれにより、プーリ5の位相が進んでもインナープレート6の位相が進まないようにする。
続いてこの例では第2の制御モードから第1の制御モードに移行することでボール7およびレバー8を介してプーリ5とインナープレート6とを接続する。そしてこれにより、インナープレート6の位相をプーリ5の位相と同様に進ませる。続いてこの例ではさらに第1の制御モードから第2の制御モードに移行することでプーリ5とインナープレート6とを分離する。そしてこれにより、インナープレート6の位相が惰性回転によって進んだ後に進まなくなるようにする。
この例では、ここまでで第3の制御モードによってプーリ5が一回転する間にインナープレート6が半回転するようにしている。そして、その後も同様に第3の制御モードを継続することで、プーリ5の回転回数に対し、インナープレート6の回転回数を半分に減少させている。この例に示すように、第3の制御モードではプーリ5の回転数よりもインナープレート6の回転数を低くすることで、少量吐出を実現することができる。
なお、ECU20は第1から第3の制御モードを機関運転状態など所定の条件に応じて実行することができる。具体的には例えばECU20は機関暖機時に第2の制御モードを実行するとともに、機関暖機後に第1の制御モードを実行することができる。そして、機関暖機時には必要に応じて第3の制御モードを実行することができる。この場合、機関暖機時に第2の制御モードを実行することで機関暖機を促進できる。また、機関暖機後に第1の制御モードを実行することでエンジンを冷却できる。そして、機関暖機時に必要に応じて第3の制御モードを実行することで、例えばエンジンの局所過熱を防止できる。
機関暖機時に第2の制御モードを実行する場合に、第3の制御モードは機関暖機時に例えば途中から少量吐出を行うように実行することもできる。この場合には機関暖機の促進と両立させるようにして、ウォータポンプ1が吐出する冷却水を利用する機器(例えばヒータコアやEGRクーラなどの熱交換器)を機能させることもできる。ECU20はこれに限られず、第1から第3の制御モードを所定の条件に応じて適宜実行してよい。
次に動力伝達装置であるウォータポンプ1の作用効果について説明する。ウォータポンプ1はプーリ5、インナープレート6、ボール7、レバー8、カム10aおよびステータ11を備える構成で、カム10aを駆動することで第3の制御モードを実現できる。そしてこれにより、例えば機関運転状態によって特段制限されることなくインナープレート6の回転を可変にすることができる点で、インナープレート6の回転を好適に可変にすることができる。
インナープレート6の回転を可変にするにあたり、ウォータポンプ1はステータ11でカム10aを駆動する構成となっている。この点、アクチュエータであるステータ11はロータ10を含むカム10aそのものの駆動と、カム10aを介したレバー8の駆動とができれば足りる。そして、カム10aそのものを駆動することは例えばシャフト3を駆動することと比較して必要なトルクを遥かに小さくことができる。また、カム10aを介したレバー8の駆動は第1の状態にする場合にはスプリング9の付勢力に抗してレバー8を駆動できればよく、第2の状態にする場合にはテコの原理を働かせることで係合の解除に必要な力を小さくすることができる。このため、ウォータポンプ1は例えば電動ウォータポンプと比較して小型化に有利であり、且つ消費電力やコストの面でも好適である。
ウォータポンプ1ではボール7およびレバー8の係合、非係合によってプーリ5およびインナープレート6を接続、分離する構成となっている。この点、ウォータポンプ1ではボール7をレバー8と係合させることで、くさびの効果によってボール7とレバー8とを機械的にロックすることもできる。そしてこれにより、例えば回転変動によって動力の伝達が寸断される事態が発生することも防止しつつ、インナープレート6の回転を可変にすることができる点でも、インナープレート6の回転を好適に可変にすることができる。
ボール7およびレバー8の係合、非係合によってプーリ5およびインナープレート6を接続、分離するウォータポンプ1は例えば次の点でも好適である。すなわち、ボール7およびレバー8による係合、非係合は例えば摩擦板を圧着することで結合を行うクラッチの断続とは異なり、長期の使用に対する高い信頼性を確保できる。このため、ウォータポンプ1は長期の使用に対する高い信頼性を確保しつつ、インナープレート6の回転を可変にすることができる点でも、インナープレート6の回転を好適に可変にすることができる。
ウォータポンプ1はカム10aが第1の区間R1でレバー8に当接する場合にボール7と係合可能な第1の状態になるとともに、カム10aが第2の区間R2でレバー8に当接する場合にボール7と係合しない第2の状態になるようにレバー8を設けることで、ボール7およびレバー8の係合の解除をカム10aによって行うことができる。そしてこれにより、インナープレート6の回転を可変にするにあたって、ボール7およびレバー8の係合が解除できなくなる事態が発生することを防止できる点でも、インナープレート6の回転を好適に可変にすることができる。
ウォータポンプ1は具体的には次のようにレバー8を設けることで、テコの原理を働かせることで係合の解除に必要な力を小さくすることができる。すなわち、一端部を径方向内側に駆動することで他端部が径方向外側に移動し、これにより他端部でボール7と係合可能な第1の状態になるとともに、一端部を径方向外側に駆動することで他端部が径方向内側に移動し、これにより他端部でボール7と係合しない第2の状態になるように設け、さらにレバー8に対して一端部よりも他端部との間の距離が短くなる位置に回転軸を設けることで、係合の解除に必要な力を小さくすることができる。このため、ウォータポンプ1は具体的にはこのようにレバー8を設けることが好適である。
ウォータポンプ1では吐出が必要な第1または第3の制御モード実行時にステータ11が故障した場合にはカム10aの回転がフリーになる。そしてこの場合には、例えばボール7とレバー8とが係合、非係合を繰り返すか、或いはボール7およびレバー8のロックが維持されることで、プーリ5からインナープレート6への動力伝達を可能にするフェールセーフを有することもできる。このため、ウォータポンプ1はインナープレート6に対するカム10aの相対的な位相を制御するアクチュエータが具体的にはステータ11のようにカム10aを非接触で駆動可能なアクチュエータであることが好適である。
ウォータポンプ1はプーリ5の回転に対してインナープレート6の回転を減速させるかたちでインナープレート6の回転を可変にする。この点、このようにインナープレート6の回転を可変にするウォータポンプ1は吐出量を制限することで冷却損失を低減し、これによりエンジンの熱効率を高めることに適している。このため、動力伝達装置は具体的にはエンジンの動力で駆動するウォータポンプ1であることが好適である。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば動力伝達装置は必ずしもウォータポンプであることに限られず、エンジンの動力で駆動するオイルポンプやエアコン用コンプレッサのほか、エンジンの動力で駆動する燃料ポンプやバキュームポンプなど流量を可変にする必要性がある適宜のポンプであってもよい。また、動力伝達装置は必ずしもエンジンの動力で駆動することに限られず、その他の動力で駆動するようになっていてもよい。
ウォータポンプ 1
ボディ 2
シャフト 3
インペラ 4
プーリ 5
インナープレート 6
ボール 7
レバー 8
スプリング 9
ロータ 10
ステータ 11
ECU 20

Claims (1)

  1. 駆動側回転体と、
    前記駆動側回転体から動力が伝達される従動側回転体と、
    前記駆動側回転体とともに回転可能に設けられたボールと、
    前記従動側回転体に前記ボールと係合可能に設けられたレバーと、
    前記レバーに当接するとともに、前記レバーに作用する量が相対的に小さく設定された第1の区間と相対的に大きく設定された第2の区間とを有するカムと、
    前記従動側回転体に対する前記カムの相対的な位相を制御可能なアクチュエータとを備え、
    前記カムが前記第1の区間で前記レバーに当接する場合に前記ボールと係合可能な第1の状態になるとともに、前記カムが前記第2の区間で前記レバーに当接する場合に前記ボールと係合しない第2の状態になるように前記レバーが設けられている動力伝達装置。
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