JP2013160106A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気浄化触媒の性能を回復させるために排気空燃比をリッチにする制御の適正化を図ることができる内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】NSR触媒の床温度を上昇させるためのリーン期間と排気空燃比をリッチにするリッチ期間とが繰り返されるS被毒回復制御の実行時、NSR触媒の端面のPM堆積量が第1堆積量に達するまではリッチ期間の制限を解除する。PM堆積量が第1堆積量に達すると、エンジンの高回転運転領域においてリッチ期間を制限する。さらに、PM堆積量が第2堆積量に達すると、エンジンの燃料噴射量が多い運転領域においてもリッチ期間を制限する。
【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関(以下、「エンジン」という場合もある)の排気を浄化する排気浄化装置に係る。特に、本発明は、排気浄化装置に備えられた排気浄化触媒の性能を回復する制御の改良に関する。
一般に、ディーゼルエンジンや希薄燃焼式ガソリンエンジンのように、高い空燃比(リーン雰囲気)の混合気を燃焼させる運転領域が全運転領域の大部分を占めるエンジンにおいては、排気中に含まれるNOxを除去することが要求されている。このため、エンジンの排気通路に、排気中に含まれるNOxを吸蔵(吸収)するNOx吸蔵還元型触媒を配置して排気を浄化するようにしている(例えば、下記の特許文献1を参照)。
NOx吸蔵還元型触媒としては、例えばNSR(NOx Storage Reduction)触媒や、DPNR(Diesel Particulate−NOx Reduction system)触媒などが用いられている。
このNOx吸蔵還元型触媒は、排気空燃比(排気A/F)がリーンである場合、つまり、排気系の雰囲気が高酸素濃度状態である場合には排気中のNOxを吸蔵する。一方、排気空燃比がリッチになった場合、詳しくは、排気系の雰囲気が低酸素濃度状態となって、排気中に炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)などが含まれる状態になった場合に、NOx吸蔵還元型触媒は、吸蔵しているNOxを放出および還元する(NOx還元処理の実行)。このNOx還元処理として具体的には、排気系に燃料を供給すること(ポスト噴射や燃料添加による燃料供給)によって排気空燃比をリッチにして排気系の酸素濃度を低下させる。これにより、NOx吸蔵還元型触媒に吸蔵されているNOxが放出され、この放出されたNOxが、排気に含まれる未燃燃料成分との反応によって還元浄化される。その結果、NOx吸蔵還元型触媒のNOx吸蔵能力が回復する。
また、燃料(例えば軽油やガソリン)中には、硫黄成分が含まれている場合が多い。このため、エンジンの運転中には、上記NOxのみならず、SO2やSO3などといった硫黄酸化物(SOx)も同時に生成され排気中に含まれる。このSOxもNOxと同様にNOx吸蔵還元型触媒に吸収される。そして、NOx吸蔵還元型触媒に吸収されたSOxは、エンジン運転時間の経過とともに硫酸塩等の化学的に安定した物質となってNOx吸蔵還元型触媒に徐々に蓄積されるため、いわゆる硫黄被毒(以下、「S被毒」という場合もある)が生じることになる。
S被毒が進行すると、NOx吸蔵還元型触媒によるNOxの吸蔵量の限界値やNOxの吸蔵効率が低下し、結果としてNOx浄化効率が低下する。これを解消するため、エンジン運転中の所定のタイミングでSOxをNOx吸蔵還元型触媒から放出させるS被毒回復制御が行われている(例えば、下記の特許文献2および特許文献3を参照)。
このS被毒回復制御は、エンジンの運転状態の履歴に基づいてNOx吸蔵還元型触媒のSOx吸蔵量(S被毒量)を算出し、そのS被毒量の積算値が所定値に達する毎に実行される。このS被毒回復制御では、例えば、ディーゼルエンジンにあっては、ピストンの圧縮上死点後の所定の遅角タイミングでポスト噴射を実行することにより、排気温度を上昇させてNOx吸蔵還元型触媒の床温を目標温度まで昇温させる。そして、その高温下で排気空燃比をリッチにすることにより、NOx吸蔵還元型触媒からのSOxの放出およびその還元を促進してNOx吸蔵能力を回復させている。
このように、NOx還元処理およびS被毒回復制御の何れにおいても、排気空燃比を一時的にリッチにするなどの排気空燃比の制御が必要である。
特開2011−179461号公報 特開2007−107474号公報 特開2003−129830号公報
ところで、従来のNOx還元処理にあっては、排気中のスモークの発生を考慮し、排気空燃比をリッチにしてもスモークの発生量を抑えることが可能な運転領域(例えばエンジンの低回転時)に、その実行可能範囲が制限されていた。このため、NOx吸蔵還元型触媒のNOx吸蔵量が比較的多い状況(NOx還元処理を必要とする状況)であってもNOx還元処理が行えず、排気エミッションを十分に改善させることができなくなる可能性があった。
また、S被毒回復制御においても同様に、排気空燃比をリッチにする範囲が制限されることに起因して、NOx吸蔵還元型触媒からのSOxの放出が十分に行えず、NOx吸蔵還元型触媒のNOx浄化効率を十分に確保することができなくなる可能性があった。また、排気空燃比をリッチにする範囲が制限されることに起因して、NOx吸蔵還元型触媒の床温を目標温度まで昇温させるための期間(排気空燃比をリーンにする期間)が長くなり、ポスト噴射によってNOx吸蔵還元型触媒の床温を昇温させるものにあっては、このポスト噴射で噴射された燃料がシリンダ壁面に付着することによるオイル希釈(燃料によるエンジンオイルの希釈)が促進されてしまう可能性があった。具体的には、NOx吸蔵還元型触媒の床温を目標温度まで昇温させるために行われるポスト噴射は、ピストンの圧縮上死点から比較的大きく遅角されたタイミング(例えばクランク角度で圧縮上死点後100°(ATDC100°CA))であって、筒内圧力が比較的低い状態で実行されるため、その噴射燃料の到達距離(飛行距離)が長くなりやすい。そして、NOx吸蔵還元型触媒の床温を目標温度まで昇温させるための期間が長くなった場合には、このポスト噴射が実行される期間も長くなり、その燃料がシリンダ壁面に付着することによるオイル希釈を招いてしまう可能性が高くなる。
本発明の発明者は、上述した課題の原因が、NOx吸蔵還元型触媒の端面(排気ガスが流入する側の端面)やその端面の周辺におけるPM等の堆積量を考慮することなく、排気空燃比をリッチにできる期間を一律に制限していた(エンジンの運転状態や環境条件のみによって一律に制限していた)ためであることを見出した。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気浄化触媒の性能を回復させるために排気空燃比をリッチにする制御の適正化を図ることができる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
−発明の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、NSR触媒等の排気浄化触媒の排気流入側でのPM堆積量が少ない場合には、この排気浄化触媒の性能回復のために排気空燃比をリッチにすることが可能なエンジン運転領域を拡大する。これにより、排気浄化触媒の性能に支障を来さない範囲で、その性能回復を効果的に行うことができるようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、内燃機関の排気系に設けられた排気浄化触媒の性能回復制御を、排気空燃比をリッチにすることにより行う内燃機関の排気浄化装置を前提とする。この内燃機関の排気浄化装置に対し、上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量に応じて、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が実行される内燃機関の運転領域を変更する構成としている。
より具体的には、上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定堆積量以上である場合には、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が実行される内燃機関運転領域が制限される構成としている。
従来では、排気浄化触媒の性能回復制御を実行するに際し、スモークの発生を考慮して排気空燃比をリッチにする制御の制限を、内燃機関の運転状態や環境条件のみによって規定していた。このため、排気空燃比をリッチにする内燃機関運転領域が大きく制限され、排気浄化触媒の性能を十分に回復させることができない場合があった。本解決手段では、排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定堆積量以上である場合に、排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が実行される内燃機関運転領域が制限される。つまり、排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定堆積量未満である場合に、排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が実行される内燃機関運転領域が拡大される。このため、スモークの発生に伴う排気浄化触媒の性能に支障を来さないようにしながらも、排気浄化触媒の性能回復を効果的に行うことが可能になる。
より具体的に、上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定の第1堆積量以上である場合、内燃機関の所定回転数以上の運転領域では、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が制限される構成としている。
また、上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定の第2堆積量以上である場合、燃料噴射量が所定量以上の運転領域では、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が制限される構成としている。
また、上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定の第1堆積量に達した後、このPM堆積量が第1堆積量よりも多い第2堆積量に達するまでは、内燃機関の所定回転数以上の運転領域において、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が制限され、上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が上記第2堆積量に達した場合には、燃料噴射量が所定量以上の運転領域において、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が制限される構成としている。
このように、排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が増加していくに従って、先ず、内燃機関の高回転域において、排気空燃比をリッチにする制御を制限し、さらにPM堆積量が増加した場合には、燃料噴射量が所定量以上の運転領域においても、排気空燃比をリッチにする制御を制限するようにしている。これは、燃料噴射量が所定量以上の運転領域よりも内燃機関の高回転域の方がスモークが発生しやすい運転状態であるためである。つまり、スモークが発生しやすい運転状態で、排気空燃比がリッチにされてしまう状態を優先的に制限することで、排気空燃比をリッチにする期間を可能な限り維持しながらも、スモークの発生による排気浄化触媒への悪影響を防止するようにしている。
また、上記排気浄化触媒の性能回復制御が、燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁から供給される燃料の噴射形態として、ピストンの圧縮上死点後に実行される進角側ポスト噴射および遅角側ポスト噴射を行うことで排気浄化触媒を昇温させる触媒昇温動作と、この触媒昇温動作によって排気浄化触媒を昇温させた状態で、上記進角側ポスト噴射を行うとともに上記遅角側ポスト噴射を停止して排気空燃比をリッチにする排気空燃比リッチ動作とを交互に行うものである場合には、上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定堆積量以上である場合に、上記排気空燃比リッチ動作が実行される内燃機関運転領域が制限されるようにしている。
これらポスト噴射のうち進角側ポスト噴射は、筒内圧力が比較的高いタイミングで実行されるため、その燃料の飛行距離は比較的短く、燃焼室内の壁面への付着は殆ど無く、オイル希釈は殆ど招かない。これに対し、上記遅角側ポスト噴射は、筒内圧力が比較的低いタイミングで実行されるため、その燃料の飛行距離は比較的長く、燃焼室内の壁面への付着が生じやすく、オイル希釈を招く可能性がある。このため、排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定堆積量以上である場合に、上記排気空燃比リッチ動作が実行される内燃機関運転領域を制限することで、遅角側ポスト噴射に伴うオイル希釈を抑制することが可能になり、オイル希釈率を許容範囲内に維持することが可能となって、内燃機関の潤滑性能が維持されることになる。
排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量を推定する手法としては、上記排気系における排気浄化触媒の上流側の圧力、排気浄化触媒の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧、または、排気浄化触媒の上流側に設けられた酸素センサの応答性に基づいて推定される。
上記排気系における排気浄化触媒の上流側の圧力に基づいて上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量を推定する場合、その圧力が高いほどPM堆積量が多いと推定することになる。
また、上記排気浄化触媒の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧に基づいて上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量を推定する場合、その差圧が大きいほどPM堆積量が多いと推定することになる。
また、上記排気浄化触媒の上流側に設けられた酸素センサの応答性に基づいて上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量を推定する場合、その応答性が低いほどPM堆積量が多いと推定することになる。
本発明では、排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量に応じて、排気空燃比をリッチにする性能回復制御が実行される内燃機関の運転領域を変更するようにしている。このため、スモークの発生に伴う排気浄化触媒の性能に支障を来さないようにしながらも、排気浄化触媒の性能回復を効果的に行うことが可能になる。
実施形態に係るエンジンおよびその制御系統の概略構成を示す図である。 ディーゼルエンジンの燃焼室およびその周辺部を示す断面図である。 ECU等の制御系の構成を示すブロック図である。 S被毒回復制御の基本動作を説明するための図であって、排気空燃比、触媒床温、NSR触媒からのSOx放出率、NSR触媒のSOx残量それぞれの変化の一例を示すタイミングチャート図である。 S被毒回復制御実行時におけるインジェクタの燃料噴射率の変化を示し、図5(a)はリーン期間での燃料噴射率の変化を、図5(b)はリッチ期間での燃料噴射率の変化をそれぞれ示す図である。 S被毒回復制御の動作手順を示すフローチャート図である。 S被毒回復制御において実行される排気空燃比制御の動作手順を示すフローチャート図である。 NSR触媒上流側圧力によってNSR触媒端面PM堆積量を求めるためのPM堆積量マップを示す図である。 NSR触媒端面PM堆積量によって排気空燃比リッチ可能運転領域を求めるためのリッチ可能運転領域マップを示す図である。 従来のS被毒回復制御実行時におけるエンジン運転状態、NSR触媒端面PM堆積量、排気空燃比リッチ要求、排気空燃比、オイル希釈率それぞれの変化を示すタイミングチャート図である。 実施形態に係るS被毒回復制御実行時におけるエンジン運転状態、NSR触媒端面PM堆積量、排気空燃比リッチ要求、排気空燃比、オイル希釈率それぞれの変化を示すタイミングチャート図である。 NSR触媒端面PM堆積量の推定動作の変形例におけるアクセル開度および空燃比センサ出力の変化を示す図である。 空燃比センサ応答時間からNSR触媒端面PM堆積量を求めるためのPM堆積量マップを示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、自動車に搭載されたコモンレール式筒内直噴型多気筒(例えば直列4気筒)ディーゼルエンジン(圧縮自着火式内燃機関)に本発明を適用した場合について説明する。また、本実施形態では、本発明に係る制御(排気空燃比をリッチにすることによる排気浄化触媒の性能回復制御)をS被毒回復制御に適用した場合について説明する。
−エンジンの構成−
先ず、本実施形態に係るディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)の概略構成について説明する。図1は本実施形態に係るエンジン1およびその制御系統の概略構成図である。また、図2は、ディーゼルエンジン1の燃焼室3およびその周辺部を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るエンジン1は、燃料供給系2、燃焼室3、吸気系6、排気系7等を主要部とするディーゼルエンジンシステムとして構成されている。
燃料供給系2は、サプライポンプ21、コモンレール22、インジェクタ(燃料噴射弁)23、機関燃料通路27等を備えて構成されている。
上記サプライポンプ21は、燃料タンクから燃料を汲み上げ、この汲み上げた燃料を高圧にした後、機関燃料通路27を介してコモンレール22に供給する。コモンレール22は、高圧燃料を所定圧力に保持(蓄圧)する蓄圧室としての機能を有し、この蓄圧した燃料を各インジェクタ23,23,…に分配する。インジェクタ23は、その内部に圧電素子(ピエゾ素子)を備え、適宜開弁して燃焼室3内に燃料を噴射供給するピエゾインジェクタにより構成されている。
吸気系6は、シリンダヘッド15(図2参照)に形成された吸気ポート15aに接続される吸気マニホールド63を備え、この吸気マニホールド63に、吸気通路を構成する吸気管64が接続されている。また、この吸気通路には、上流側から順にエアクリーナ65、エアフローメータ43、スロットルバルブ(吸気絞り弁)62が配設されている。上記エアフローメータ43は、エアクリーナ65を介して吸気通路に流入される空気量に応じた電気信号を出力する。
排気系7は、シリンダヘッド15に形成された排気ポート71に接続される排気マニホールド72を備え、この排気マニホールド72に対して、排気通路を構成する排気管73が接続されている。また、この排気通路には排気浄化ユニット(排気浄化装置)77が配設されている。この排気浄化ユニット77には、NOx吸蔵還元型触媒としてのNSR触媒(排気浄化触媒)75およびDPF(Diesel Paticulate Filter)76が備えられている。なお、排気浄化ユニット77としてDPNR触媒を適用してもよい。
上記NSR触媒75は、排気中に多量の酸素が存在している状態においてはNOxを吸蔵し、排気中の酸素濃度が低く、かつ還元成分(例えば燃料の未燃成分(HC))が多量に存在している状態においてはNOxをNO2若しくはNOに還元して放出する。NO2やNOとして放出されたNOxは、排気中のHCやCOと速やかに反応することによってさらに還元されてN2となる。また、HCやCOは、NO2やNOを還元することで、自身は酸化されてH2OやCO2となる。即ち、NSR触媒75に導入される排気中の酸素濃度やHC成分を適宜調整することにより、排気中のHC、CO、NOxを浄化することができるようになっている。本実施形態のものでは、この排気中の酸素濃度やHC成分の調整を上記インジェクタ23からの燃料噴射動作(後述するポスト噴射)やスロットルバルブ62の開度制御によって行うようになっている。詳しくは後述する。
また、DPF76は、例えば多孔質セラミック構造体で成り、排気ガスが多孔質の壁を通過する際に、この排気ガス中に含まれるPM(Paticulate Matter:微粒子)を捕集するようになっている。また、このDPF76には、DPF再生運転時に、上記捕集したPMを酸化・燃焼する触媒(例えば白金等の貴金属を主成分とする酸化触媒)が担持されている。
ここで、ディーゼルエンジンの燃焼室3およびその周辺部の構成について、図2を用いて説明する。この図2に示すように、エンジン本体の一部を構成するシリンダブロック11には、各気筒(4気筒)毎に円筒状のシリンダボア12が形成されており、各シリンダボア12の内部にはピストン13が上下方向に摺動可能に収容されている。
ピストン13の頂面13aの上側には上記燃焼室3が形成されている。つまり、この燃焼室3は、シリンダブロック11の上部に取り付けられたシリンダヘッド15の下面と、シリンダボア12の内壁面と、ピストン13の頂面13aとにより区画形成されている。そして、ピストン13の頂面13aの略中央部には、キャビティ(凹陥部)13bが凹設されており、このキャビティ13bも燃焼室3の一部を構成している。
上記ピストン13は、コネクティングロッド18によってエンジン出力軸であるクランクシャフトに連結されている。これにより、シリンダボア12内でのピストン13の往復移動がコネクティングロッド18を介してクランクシャフトに伝達され、このクランクシャフトが回転することでエンジン出力が得られるようになっている。また、燃焼室3に向けてグロープラグ19が配設されている。このグロープラグ19は、エンジン1の始動直前に電流が流されることにより赤熱し、これに燃料噴霧の一部が吹きつけられることで着火・燃焼が促進される始動補助装置として機能する。
上記シリンダヘッド15には、上記吸気ポート15aおよび上記排気ポート71がそれぞれ形成されていると共に、吸気ポート15aを開閉する吸気バルブ16および排気ポート71を開閉する排気バルブ17が配設されている。また、シリンダヘッド15には、燃焼室3の内部へ直接的に燃料を噴射する上記インジェクタ23が取り付けられている。このインジェクタ23は、シリンダ中心線Pに沿う起立姿勢で燃焼室3の略中央上部に配設されており、上記コモンレール22から導入される燃料を燃焼室3に向けて所定のタイミングで噴射する。
さらに、図1に示す如く、このエンジン1には、過給機(ターボチャージャ)5が設けられている。このターボチャージャ5は、タービンシャフト51を介して連結されたタービンホイール52およびコンプレッサホイール53を備えている。コンプレッサホイール53は吸気管64内部に臨んで配置され、タービンホイール52は排気管73内部に臨んで配置されている。このためターボチャージャ5は、タービンホイール52が受ける排気流(排気圧)を利用してコンプレッサホイール53を回転させ、吸気圧を高めるといった所謂過給動作を行うようになっている。本実施形態におけるターボチャージャ5は、可変ノズル式ターボチャージャであって、タービンホイール52側に可変ノズルベーン機構(図示省略)が設けられており、この可変ノズルベーン機構の開度を調整することにより、エンジン1の過給圧を調整することができる。
吸気系6の吸気管64には、ターボチャージャ5での過給によって昇温した吸入空気を強制冷却するためのインタークーラ61が設けられている。
また、エンジン1には、吸気系6と排気系7とを接続する排気還流通路(EGR通路)8が設けられている。このEGR通路8は、排気の一部を適宜吸気系6に還流させて燃焼室3へ再度供給することにより燃焼温度を低下させ、これによってNOx発生量を低減させるものである。また、このEGR通路8には、電子制御によって無段階に開閉され、同通路8を流れる排気流量を自在に調整することができるEGRバルブ81と、EGR通路8を通過(還流)する排気を冷却するためのEGRクーラ82とが設けられている。これらEGR通路8、EGRバルブ81、EGRクーラ82等によってEGR装置(排気還流装置)が構成されている。
−センサ類−
エンジン1の各部位には、各種センサが取り付けられており、それぞれの部位の環境条件や、エンジン1の運転状態に関する信号を出力する。
例えば、上記エアフローメータ43は、吸気系6内のスロットルバルブ62上流において吸入空気の流量(吸入空気量)に応じた検出信号を出力する。吸気温センサ49は、吸気マニホールド63に配置され、吸入空気の温度に応じた検出信号を出力する。吸気圧センサ48は、吸気マニホールド63に配置され、吸入空気圧力に応じた検出信号を出力する。空燃比(A/F)センサ44a,44bは、NSR触媒75の上流側および下流側にそれぞれ配設され、排気中の酸素濃度に応じて連続的に変化する検出信号を出力する。なお、空燃比センサの配設位置としては、NSR触媒75の上流側のみであってもよいし、NSR触媒75の下流側のみであってもよい。つまり、空燃比センサは、後述するS被毒回復制御において排気ガスの空燃比(NSR触媒75内部を流れる排気ガスの空燃比)が検出または推定できるものであればよい。排気温センサ45a,45bは、同じくNSR触媒75の上流側および下流側にそれぞれ配設され、排気ガスの温度(排気温度)に応じた検出信号を出力する。なお、排気温センサの配設位置も、NSR触媒75の上流側のみであってもよいし、NSR触媒75の下流側のみであってもよい。つまり、排気温センサは、後述するS被毒回復制御において排気ガスの温度(NSR触媒75内部を流れる排気ガスの温度)が検出または推定できるものであればよい。レール圧センサ41はコモンレール22内に蓄えられている燃料の圧力に応じた検出信号を出力する。スロットル開度センサ42はスロットルバルブ62の開度を検出する。NSR触媒上流圧センサ4Aは、NSR触媒75の上流側に配設され、NSR触媒75の上流側の圧力を検出する。このNSR触媒75の上流側の圧力は、後述するように、NSR触媒75の端面(排気流入側の端面)におけるPM堆積量に相関がある。つまり、NSR触媒75の端面におけるPM堆積量の増加にともなう流路抵抗の上昇によってNSR触媒75の上流側の圧力も上昇するため、このNSR触媒75の上流側の圧力の検出によってPM堆積量が推定できることになる。
−ECU−
ECU100は、図示しないCPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータと入出力回路とを備えている。図3に示すように、ECU100の入力回路には、上記レール圧センサ41、スロットル開度センサ42、エアフローメータ43、空燃比センサ44a,44b、排気温センサ45a,45b、吸気圧センサ48、吸気温センサ49、NSR触媒上流圧センサ4Aが接続されている。さらに、入力回路には、エンジン1の冷却水温に応じた検出信号を出力する水温センサ46、アクセルペダルの踏み込み量に応じた検出信号を出力するアクセル開度センサ47、エンジン1の出力軸(クランクシャフト)が一定角度回転する毎に検出信号(パルス)を出力するクランクポジションセンサ40などが接続されている。
一方、ECU100の出力回路には、上記サプライポンプ21、インジェクタ23、スロットルバルブ62、EGRバルブ81、および、上記ターボチャージャ5の可変ノズルベーン機構(可変ノズルベーンの開度を調整するアクチュエータ)54が接続されている。
そして、ECU100は、上記した各種センサからの出力、その出力値を利用する演算式により求められた演算値、または、上記ROMに記憶された各種マップに基づいて、エンジン1の各種制御を実行する。
例えば、ECU100は、インジェクタ23の燃料噴射制御として、パイロット噴射(副噴射)とメイン噴射(主噴射)とを実行する。
上記パイロット噴射は、インジェクタ23からのメイン噴射に先立ち、予め少量の燃料を噴射する動作である。また、このパイロット噴射は、メイン噴射による燃料の着火遅れを抑制し、安定した拡散燃焼に導くための噴射動作であって、副噴射とも呼ばれる。
上記メイン噴射は、エンジン1のトルク発生のための噴射動作(トルク発生用燃料の供給動作)である。このメイン噴射での噴射量は、基本的には、エンジン回転数、アクセル操作量、冷却水温度、吸気温度等の運転状態に応じ、要求トルクが得られるように決定される。例えば、エンジン回転数(クランクポジションセンサ40の検出値に基づいて算出されるエンジン回転数;エンジン回転速度)が高いほど、また、アクセル操作量(アクセル開度センサ47により検出されるアクセルペダルの踏み込み量)が大きいほど(アクセル開度が大きいほど)エンジン1のトルク要求値としては高く得られ、それに応じてメイン噴射での燃料噴射量としても多く設定されることになる。
具体的な燃料噴射形態の一例としては、ピストン13が圧縮上死点に達する前に上記パイロット噴射(インジェクタ23に形成された複数の噴孔からの燃料噴射)が実行され、燃料噴射が一旦停止された後、所定のインターバルを経て、ピストン13が圧縮上死点近傍に達した時点で上記メイン噴射が実行されることになる。これにより燃料が自己着火によって燃焼し、この燃焼により発生したエネルギは、ピストン13を下死点に向かって押し下げるための運動エネルギ(エンジン出力となるエネルギ)、燃焼室3内を温度上昇させる熱エネルギ、シリンダブロック11やシリンダヘッド15を経て外部(例えば冷却水)に放熱される熱エネルギとなる。
燃料噴射を実行する際の燃料噴射圧は、コモンレール22の内圧により決定される。このコモンレール内圧として、一般に、コモンレール22からインジェクタ23へ供給される燃料圧力の目標値、即ち目標レール圧は、エンジン負荷(機関負荷)が高くなるほど、および、エンジン回転数(機関回転数)が高くなるほど高いものとされる。この目標レール圧は例えば上記ROMに記憶された燃圧設定マップに従って設定される。なお、本実施形態では、エンジン負荷等に応じて燃料圧力が30MPa〜200MPaの間で調整されるようになっている。
また、ECU100はエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量および燃料噴射形態を決定する。具体的には、ECU100は、クランクポジションセンサ40の検出値に基づいてエンジン回転速度を算出するとともに、アクセル開度センサ47の検出値に基づいてアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を求め、このエンジン回転速度およびアクセル開度に基づいて総燃料噴射量(パイロット噴射での噴射量とメイン噴射での噴射量との和)を決定する。
なお、上述したパイロット噴射およびメイン噴射の他に、アフタ噴射やポスト噴射が必要に応じて行われる。これらの噴射の機能は周知である。特に、ポスト噴射は、後述するS被毒回復制御において、排気ガスの空燃比(排気A/F)を制御し、NSR触媒75の昇温や排気空燃比のリッチ化等を行う。また、このポスト噴射は、NOx還元処理やDPF再生処理における排気空燃比の制御にも利用される。
また、ECU100は、エンジン1の運転状態に応じてEGRバルブ81の開度を制御し、吸気マニホールド63に向けての排気還流量(EGR量)を調整する。このEGR量は、予め実験やシミュレーション等によって作成されて上記ROMに記憶されたEGRマップに従って設定される。このEGRマップは、エンジン回転数およびエンジン負荷をパラメータとしてEGR量(EGR率)を決定するためのマップである。
次に、上記排気浄化ユニット77に対する各種処理動作について説明する。この処理動作としては、NOx還元処理、DPF再生処理、および、本実施形態の特徴とする動作であるS被毒回復制御(硫黄被毒回復制御)がある。以下、これらについて順に説明する。
−NOx還元処理−
一般に、ディーゼルエンジン1では、燃焼室3内で燃焼に供される燃料と空気との混合気の酸素濃度が、ほとんどの運転領域で高濃度状態にある。燃焼に供される混合気の酸素濃度は、燃焼に供された酸素を差し引いてそのまま排気中の酸素濃度に反映されるのが通常であり、混合気中の酸素濃度(燃焼空燃比)が高ければ、排気中の酸素濃度(排気空燃比)も基本的には同様に高くなる。一方、上述したように、NSR触媒75は排気中の酸素濃度が高ければNOxを吸蔵し、酸素濃度が低ければNOxをNO2若しくはNOに還元して放出する特性を有するため、排気中の酸素が高濃度状態にある限りNOxを吸蔵することとなる。ただし、NSR触媒75のNOx吸蔵量には限界量が存在し、このNSR触媒75が限界量のNOxを吸蔵した状態では、排気中のNOxがNSR触媒75に吸蔵されず触媒ケーシングを素通りすることとなる。
そこで、上記ECU100は、インジェクタ23によるポスト噴射を実行し、これにより、一時的に排気中の酸素濃度を低減し、かつ還元成分(HC等)の量を増大させるようにしている。これによりNSR触媒75は、吸蔵していたNOxをNO2若しくはNOに還元して放出し、自身のNOx吸蔵能力を回復(再生)するようになる。
なお、NSR触媒75の内部に吸蔵されているNOx量の推定動作としては、エンジン回転数や各気筒内への燃料噴射量の履歴情報に基づいて総NOx生成量を認識することにより行われる。そして、その推定NOx量が、予め設定しておいた所定値(NSR触媒75のNOx吸蔵能力が飽和する前の適宜値)を越えたときに、上記ポスト噴射の実行によるNOx還元処理を行って上述した如くNSR触媒75のNOx吸蔵能力を回復(再生)させる。
−DPF再生処理−
上記ECU100は、上記DPF76にPMが捕集されている状態をDPF76の前後の差圧を検出することにより検知している。詳しくは、排気ガス中のPMを取り除くための多孔質セラミック構造体から構成されるDPF76の上流側(エンジン1側)と下流側との圧力差を検出する図示しない差圧センサ(差圧トランスデューサ)を設け、この差圧センサからの差圧信号に基づいてDPF76でのPM捕集量を求めるようにしている。具体的には、上記差圧が高くなるほどPM捕集量が多いと判断される。
DPF再生処理では、DPF76に堆積しているPMの堆積量が、PMを除去する必要があると判断される規定量以上となった場合(上記差圧の値が所定値以上となった場合)に、インジェクタ23のポスト噴射を実行し、これによって、排気管73に供給された燃料等の還元剤は、NSR触媒75で酸化反応する。DPF76はそのときの酸化熱によって昇温され(例えば600℃程度に昇温され)、DPF76に捕集されたPMを燃焼させて除去できる。
−S被毒回復制御−
次に、本実施形態の特徴とする動作であるS被毒回復制御について説明する。
上述した如く、NSR触媒75に流入する排気の空燃比をスパイク的に目標リッチ空燃比とすることで、このNSR触媒75に保持されたNOxを還元することが可能となっている。しかし、NSR触媒75では、NOxを保持する場合と同様のメカニズムでSOxの吸収が生じており、一旦保持されたSOxはNOxよりも離脱し難く、酸素濃度が低下した還元雰囲気でNOxの放出が行われてもSOxは離脱せずに、次第にNSR触媒75内に蓄積されていく。このような硫黄被毒(S被毒)は、NSR触媒75のNOx浄化率を低下させる原因となる。
上記S被毒のメカニズムはおよそ以下のとおりである。燃料がエンジン1の燃焼室3内で燃焼すると、二酸化硫黄(SO2)や三酸化硫黄(SO3)などのSOxが生成される。NSR触媒75に流入する排気の酸素濃度が高いときには、流入排気中の二酸化硫黄(SO2)や三酸化硫黄(SO3)等のSOxが白金(Pt)の表面上で酸化され、硫酸イオン(SO4 2-)の形でNSR触媒75に保持される。
さらに、NSR触媒75に吸収された硫酸イオン(SO4 2-)は、酸化バリウム(BaO)と結合して硫酸塩(BaSO4)を形成する。この硫酸塩(BaSO4)は、硝酸バリウム(Ba(NO32)に比して安定していて分解し難く、NSR触媒75に流入する排気の酸素濃度が低くなっても分解されずに、NSR触媒75内に残留する。
このようにして、NSR触媒75における硫酸塩(BaSO4)の量が増加すると、それに応じてNOxの保持に関与することができる酸化バリウム(BaO)の量が減少するため、NSR触媒75のNOx保持能力が低下してS被毒が発生する。
このNSR触媒75内におけるSOxの残留量の計測は、前回のS被毒回復制御の終了時点からのインジェクタ23の総燃料噴射量と燃料中における硫黄濃度とに基づいて行われる。
NSR触媒75のS被毒を解消する方法としては、NSR触媒75の雰囲気温度をおよそ600℃〜700℃の高温域まで昇温させるとともに、NSR触媒75に流入する排気の酸素濃度を低くする(排気空燃比をリッチにする)ことにより、NSR触媒75に吸収されている硫酸バリウム(BaSO4)をSO3 -やSO4 -に熱分解し、次いでSO3 -やSO4 -を排気中の炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)と反応させて気体状のSO2 -に還元する方法が挙げられる。
本実施形態では、上述したポスト噴射の実行およびスロットルバルブ62の開度制御により、未燃燃料成分をNSR触媒75において酸化させ、酸化の際に発生する熱によってNSR触媒75の床温を高めるようにするとともに(触媒昇温動作)、排気空燃比をリッチにすることで(排気空燃比リッチ動作により)S被毒の解消を図るようにしている。
具体的には、上記ポスト噴射により、NSR触媒75の床温を600℃〜700℃程度の高温域まで上昇させ、その後も、引き続きNSR触媒75に流入する排気の酸素濃度を低下させるべくECU100は、ポスト噴射を実行する。つまり、S被毒回復制御時には、排気空燃比を理論空燃比以下(14.7以下)となるように目標空燃比が定められる。なお、S被毒回復制御を実行しない運転時では、排気空燃比が、例えば20から23の間となるように目標空燃比が定められる。
以下、図4および図5を用いてS被毒回復制御の基本動作について説明する。ここでは、S被毒回復制御の原理を理解しやすくするため、エンジン運転状態によるS被毒回復制御の制限(排気空燃比をリッチにすることに対する制限)が生じていない場合について説明する。一般に、S被毒回復制御では、エンジン1に対する要求トルクが急上昇するタイミング(車両の加速要求時など)ではNSR触媒75の床温の過上昇を防止するべく排気空燃比をリッチにすることが制限されるが、ここでは、そのような状況は生じていない場合を説明する。なお、排気空燃比をリッチにすることの制限が生じている場合の動作については後述する。
図4は、S被毒回復制御実行時における排気空燃比、触媒床温、NSR触媒75からのSOx放出率(クランクシャフトの単位回転角度当たりのSOx放出量)、NSR触媒75のSOx残量それぞれの変化の一例を示すタイミングチャート図である。
S被毒回復制御では、排気空燃比をリーンに設定するリーン期間(排気空燃比をリーンに制御する期間)と、排気空燃比をリッチに設定するリッチ期間(排気空燃比をリッチに制御する期間)とが交互に切り換えられ、上記リーン期間においてNSR触媒75の床温を、SOxの離脱を可能にする温度(上記硫酸バリウム(BaSO4)をSO3 -やSO4 -に熱分解できる温度)まで上昇させる。そして、上記リッチ期間では、排気空燃比をリッチにすることで、NSR触媒75からSOxを離脱させる(SO3 -やSO4 -を排気中の炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)と反応させて気体状のSO2 -に還元する)。
また、リーン期間からリッチ期間への切り換えタイミングは、NSR触媒75の床温が、SOxを離脱させるのに十分な温度(例えば680℃)に達した時点となっている。また、リッチ期間からリーン期間への切り換えタイミングは、NSR触媒75の床温が所定温度(例えば630℃)まで低下した時点となっている。このようなリーン期間とリッチ期間とが交互に繰り返されることにより、NSR触媒75からSOxが離脱されていく。
具体的に図4および図5を用いて説明すると、S被毒量(SOx吸蔵量)が所定値に達したことにともなってS被毒回復制御が開始されると、先ず、排気空燃比をリーンに設定するリーン期間となる。このリーン期間では、図5(a)に示すように、パイロット噴射およびメイン噴射の実行後に近接ポスト噴射(本発明でいう「進角側ポスト噴射」)が実行され、その後にレイトポスト噴射(本発明でいう「遅角側ポスト噴射」)が実行される。これらポスト噴射により、排気ガスの温度が上昇する。特に、レイトポスト噴射で噴射された燃料は未燃状態で排気系7に流れ、この排気系7で燃焼することにより、排気ガスの温度を効果的に上昇させる。
なお、上記近接ポスト噴射は、例えばピストン13の圧縮上死点後30°で開始される。このタイミングでは筒内圧力が比較的高いため、この近接ポスト噴射で噴射された燃料の飛行距離は比較的短く、筒内の壁面への付着は殆ど無く、オイル希釈は殆ど招かない。これに対し、上記レイトポスト噴射は、例えばピストン13の圧縮上死点後100°で開始される。このタイミングでは筒内圧力が比較的低いため、このレイトポスト噴射で噴射された燃料の飛行距離は比較的長く、筒内の壁面への付着が生じやすく、オイル希釈を招く可能性がある。これら近接ポスト噴射およびレイトポスト噴射の噴射タイミングは上述したものには限定されず適宜設定される。
このリーン期間において排気ガス温度の上昇に伴ってNSR触媒75の床温度も上昇し、この床温度が所定温度(例えば680℃)に達すると、リーン期間からリッチ期間に切り換えられる(図4におけるタイミングT1)。このリッチ期間では、図5(b)に示すように、パイロット噴射およびメイン噴射の実行後に近接ポスト噴射が実行される。この場合、上記レイトポスト噴射は実行されない。また、上記スロットルバルブ62の開度を所定開度まで小さくし、筒内に流入される空気量を減量する。これにより、筒内の空燃比はリッチ状態(理論空燃比以下)となり、排気空燃比もリッチとなる。つまり、このリッチ期間では、NSR触媒75の床温度が十分に上昇(SOxの離脱を可能にする温度まで上昇)されている状態で排気空燃比がリッチとなっているため、NSR触媒75からSOxが離脱されることになる。
このようなリッチ期間では、図4に示すSOx放出率の波形のようにNSR触媒75からSOxが放出されることになる。これによりNSR触媒75におけるSOx残量は次第に減少していく(図4に示すSOx残量の波形を参照)。
このリッチ期間においてNSR触媒75の床温度が次第に低下していき、その床温度が所定温度(例えば630℃)に達すると、リッチ期間からリーン期間に切り換えられる(タイミングT2)。このリーン期間では、上述した場合と同様に、パイロット噴射およびメイン噴射の実行後に近接ポスト噴射が実行され、その後にレイトポスト噴射が実行される。これらポスト噴射により、排気ガスの温度が再び上昇することになる。
このようにしてリーン期間とリッチ期間とがNSR触媒75の床温度に応じて切り換えられながら、NSR触媒75からSOxが次第に放出されていき、このNSR触媒75におけるSOxの吸着量(SOx残量)は減少していく。そして、このSOxの吸着量が所定量未満になると、S被毒回復制御が終了する。
なお、NSR触媒75からのSOx放出量の計測は、NSR触媒75の床温度と上記リッチ期間とに基づいて行われる。つまり、NSR触媒75の床温度が高いほど、また、上記リッチ期間が長いほどSOx放出量は多くなっていくので、これらNSR触媒75の床温度とリッチ期間とを計測していくことにより、SOx放出量が求められることになる。そして、このSOx放出量が、S被毒回復制御開始時におけるSOx吸着量(インジェクタ23の総燃料噴射量と燃料中における硫黄濃度とに基づいて計測されたSOxの吸着量)に一致すると、NSR触媒75内のSOxの略全量が放出されたとしてS被毒回復制御が終了することになる。
以上が、S被毒回復制御の基本動作である。
本実施形態では、このS被毒回復制御の実行中において、リーン期間(排気空燃比をリーンに制御する期間)およびリッチ期間(排気空燃比をリッチに制御する期間)を、NSR触媒75の端面に堆積しているPMの量(以下、「NSR触媒端面PM堆積量」という)およびエンジン1の運転状態に応じて調整するようにしている。言い換えると、エンジン1の運転状態に応じて制限されるリッチ期間を、NSR触媒端面PM堆積量に応じて変更するようにしている。
燃焼室3から排出された排気ガス中にはPMが存在しており、排気ガスがNSR触媒75を通過する際には、PMの一部がNSR触媒75の端面に堆積する場合がある。そして、このPM堆積量は、エンジン1の運転が継続されるのにともなって徐々に増加していく。本実施形態では、このようにしてNSR触媒75の端面に堆積したPMの量(NSR触媒端面PM堆積量)に応じてリーン期間およびリッチ期間を調整する。以下、具体的に説明する。
従来技術にあっては、S被毒回復制御におけるリッチ期間でのスモークの発生を考慮し、排気空燃比をリッチにするエンジン運転領域(上記排気空燃比をリッチに制御することが可能なエンジン運転領域)が大きく制限されていた。つまり、必要以上にリッチ期間を制限していたことで、NSR触媒75からのSOxの放出が十分に行えず、NSR触媒75のNOx浄化効率を十分に確保することができなくなったり、リーン期間が長くなり、上記レイトポスト噴射で噴射された燃料がシリンダ壁面に付着することによるオイル希釈(燃料によるエンジンオイルの希釈)が促進されてしまう可能性があった。
そこで、本実施形態では、NSR触媒端面PM堆積量およびエンジン1の運転状態に応じてリーン期間およびリッチ期間を調整することにより、必要以上にリッチ期間が制限されてしまうことを回避するようにしている。
具体的には、NSR触媒端面PM堆積量を推定し、このNSR触媒端面PM堆積量が少ないほどS被毒回復制御におけるリーン期間を制限する(リッチ期間の制御を可能にするエンジン運転領域を拡大する)。これにより、リッチ期間を長く確保することでSOxの放出が十分に行えるようにする。また、リーン期間を短くすることでレイトポスト噴射の実行期間を短くして、このレイトポスト噴射での総噴射量を少なくし、これによって、上記オイル希釈の発生を抑制するようにしている。つまり、NSR触媒端面PM堆積量が少ない場合には、リッチ期間を長くしてもスモークの発生に伴うNSR触媒75の閉塞は生じないため、排気空燃比をリッチするエンジン運転領域(リッチ期間の制御を可能とするエンジン運転領域)を拡大し、リッチ期間でのSOx放出量の増大を図るとともにレイトポスト噴射にともなうオイル希釈の抑制を図るようにしている。また、NSR触媒端面PM堆積量が多いほどS被毒回復制御におけるリッチ期間を制限(排気空燃比をリッチするエンジン運転領域(リッチ期間の制御を可能とするエンジン運転領域)を縮小)することで、スモークの発生を抑制し、これによって、NSR触媒75の端面に対するPMの堆積を抑制して、NSR触媒75の性能を確保するようにしている。
以下、このS被毒回復制御の具体的な動作手順について図6および図7のフローチャートに沿って説明する。図6は、S被毒回復制御の動作手順を示している。また、図7は、S被毒回復制御において実行される排気空燃比制御(排気空燃比をリッチにする期間とリーンにする期間との調整制御)の動作手順を示している。これらのフローチャートはエンジン1の始動後、所定期間毎(例えば数msec毎、または、クランクシャフトの所定回転角度毎)に実行される。
先ず、ステップST1(図6)において、予めECU100に記憶されているS被毒回復制御実行フラグがONとなっているか否かを判定する。このS被毒回復制御実行フラグは、S被毒回復制御の開始にともなってONされ、このS被毒回復制御が終了すると(NSR触媒75内のSOxの略全量が放出されたとしてS被毒回復制御が終了すると)OFFされるものである。車両の走行開始時や、前回のS被毒回復制御が終了した直後である場合には、NSR触媒75におけるS被毒量が少ないため、S被毒回復制御は開始されておらず、S被毒回復制御実行フラグはOFFとなっている。
S被毒回復制御実行フラグがOFFであり、ステップST1でNO判定された場合には、ステップST2に移り、S被毒量が回復制御開始量以上となっているか否かを判定する。この回復制御開始量は、上記S被毒量がこの回復制御開始量に達した場合にS被毒回復制御が必要となる値として、予め実験やシミュレーションなどに基づいて設定されている。
車両の走行開始時や、前回のS被毒回復制御が終了した直後である場合には、このS被毒量が回復制御開始量以上となっていないため、ステップST2でNO判定され、そのままリターンされる。
そして、エンジン1の運転が継続されるに従ってNSR触媒75のS被毒量が多くなっていき、このS被毒量が回復制御開始量以上となった場合には、ステップST2でYES判定され、ステップST3に移る。このステップST3では、上述したS被毒回復制御を開始する。また、このS被毒回復制御の開始にともなって上記S被毒回復制御実行フラグをOFFからONに切り換える。このようにしてS被毒回復制御が開始されると、ステップST4に移り、上述したリーン期間とリッチ期間とが交互に切り換えられることによる排気空燃比制御が実行されることになる。このステップST4での排気空燃比制御の詳細については図7を用いて後述する。
上述の如くS被毒回復のための排気空燃比制御が開始されると、ステップST5において、NSR触媒75からのS排出量(離脱量)が所定量に達したか否かを判定する。この所定量は、S被毒回復制御を終了させるためのS排出量であって、例えば、S被毒回復制御の開始時におけるSOx吸着量に相当する値、または、このS被毒回復制御の開始時におけるSOx吸着量よりも僅かに小さい値に設定されている。なお、このNSR触媒75からのS排出量は、上述した如く、NSR触媒75の床温度と排気空燃比とから求められる。
NSR触媒75からのS排出量が所定量に達していない場合、つまり、S被毒回復制御が継続されている場合には、ステップST5でNO判定されてリターンされる。この場合、次回のルーチンではステップST1でYES判定され、ステップST1、ST4、ST5の動作が繰り返されて、NSR触媒75からのS排出量が所定量に達するまでS被毒回復制御が継続されることになる。
NSR触媒75からのS排出量が所定量に達し、ステップST5でYES判定された場合には、ステップST6に移る。このステップST6では、NSR触媒75からのS排出量が所定量に達したことに伴い、S被毒回復制御の終了処理を行う。具体的には、上記ポスト噴射を停止することによってS被毒回復制御を終了させ、上記S被毒回復制御実行フラグをOFFにする。これにより、S被毒回復制御が終了され、NSR触媒75のNOx吸蔵能力が回復された状態で、通常のエンジン制御に移行する。
次に、上記ステップST4で実行される排気空燃比制御の動作手順について図7のフローチャートに沿って説明する。この排気空燃比制御では、上述した如く、NSR触媒端面PM堆積量およびエンジン1の運転状態に応じてリーン期間およびリッチ期間を調整するようにしている。
まず、ステップST11において、NSR触媒端面PM堆積量の推定を行う。このNSR触媒端面PM堆積量の推定動作として具体的には、上記NSR触媒75の上流側に配設された上記NSR触媒上流圧センサ4Aによって検出されるNSR触媒75の上流側の圧力(以下、「NSR触媒上流側圧力」という)に基づいてNSR触媒端面PM堆積量が推定される。具体的には、NSR触媒上流側圧力とNSR触媒端面PM堆積量との関係を予め規定したPM堆積量マップが上記ECU100のROMに記憶されており、このPM堆積量マップにNSR触媒上流側圧力(NSR触媒上流圧センサ4Aによって検出された圧力)を当て嵌めることによりNSR触媒端面PM堆積量を推定する。図8は、このPM堆積量マップの一例を示している。このPM堆積量マップでは、NSR触媒上流側圧力が図中のPAである場合には、NSR触媒端面PM堆積量(質量)は図中のAとして求められ、NSR触媒上流側圧力が図中のPBである場合には、NSR触媒端面PM堆積量は図中のBとして求められ、NSR触媒上流側圧力が図中のPCである場合には、NSR触媒端面PM堆積量は図中のCとして求められることになる。
なお、このNSR触媒端面PM堆積量の推定手法としては、NSR触媒75の前後の差圧(上流側と下流側との差圧)に基づいて推定するようにしてもよい。具体的には、NSR触媒75の上流側と下流側との圧力差を検出する図示しない差圧センサ(差圧トランスデューサ)を設け、この差圧センサからの差圧信号に基づいてNSR触媒端面PM堆積量を求めるものである。この場合、上記差圧が大きいほどNSR触媒端面PM堆積量は多いと判断される。
上記ステップST11でNSR触媒端面PM堆積量を推定した後、ステップST12に移り、現在のエンジン運転状態量の抽出を行う。具体的には、現在のエンジン回転数および燃料噴射量の抽出を行う。エンジン回転数は上記クランクポジションセンサ40からの出力信号に基づいて算出される。また、燃料噴射量はインジェクタ23に対するECU100からの燃料噴射量指令値によって認識される。
上記ROMには、NSR触媒端面PM堆積量から排気空燃比リッチ可能運転領域を求めるためのリッチ運転領域マップが予め記憶されている。この排気空燃比リッチ可能運転領域は、S被毒回復制御において排気空燃比をリッチすることを許可するエンジン運転領域(エンジン回転数および燃料噴射量により規定されるエンジン運転領域)である。
図9は、このリッチ可能運転領域マップの一例を示している。このリッチ可能運転領域マップは、上記ステップST11において推定されたNSR触媒端面PM堆積量に基づいてリッチ可能運転領域を規定し、現在のエンジン運転状態量(エンジン回転数および燃料噴射量)が、このリッチ可能運転領域内にあるか否かを判定するためのマップである。
具体的に、NSR触媒端面PM堆積量の範囲として、第1堆積量範囲、第2堆積量範囲、第3堆積量範囲がそれぞれ設定され、これら堆積量範囲に応じてリッチ可能運転領域が規定されている。具体的に、第1堆積量範囲は、NSR触媒端面PM堆積量が比較的少ない範囲(NSR触媒端面PM堆積量が図8におけるA未満の範囲)である。また、第2堆積量範囲は、上記第1堆積量範囲よりもNSR触媒端面PM堆積量が多い範囲(NSR触媒端面PM堆積量が図8におけるA以上で且つB未満の範囲)である。第3堆積量範囲は、上記第2堆積量範囲よりもさらにNSR触媒端面PM堆積量が多い範囲(NSR触媒端面PM堆積量が図8におけるB以上で且つC未満の範囲)である。
そして、これら堆積量範囲により規定されるリッチ可能運転領域としては、NSR触媒端面PM堆積量が上記第1堆積量範囲である場合には、図9におけるエンジン運転領域α,β,γの全ての領域がS被毒回復制御において排気空燃比をリッチすることを許可するエンジン運転領域として規定される。つまり、排気空燃比をリッチにする上記リッチ期間が拡大されることになる。
また、NSR触媒端面PM堆積量が上記第2堆積量範囲である場合には、図9におけるエンジン運転領域α,β,γのうち領域αおよび領域βのみがS被毒回復制御において排気空燃比をリッチすることを許可するエンジン運転領域として規定される。つまり、領域γに対しては排気空燃比をリッチにすることが制限(禁止)されることになる。この領域γはエンジン1の高回転域(エンジン回転数が図中のNBからNAの運転領域)であって、この領域γに対しては排気空燃比をリッチにすることが制限されることから、特に、排気空燃比をリッチにすることでスモークが発生しやすエンジン1の高回転域でのリッチ期間が制限されるようになっている。
さらに、NSR触媒端面PM堆積量が上記第3堆積量範囲である場合には、図9におけるエンジン運転領域α,β,γのうち領域αのみがS被毒回復制御において排気空燃比をリッチすることを許可するエンジン運転領域として規定される。つまり、領域γおよび領域βに対しては排気空燃比をリッチにすることが制限(禁止)されることになる。この領域βはエンジン1の高負荷域(燃料噴射量が図中のQBからQAの運転領域)であって、この領域βに対しても排気空燃比をリッチにすることが制限されることによってスモークの発生を抑制するようになっている。
なお、スモークは、エンジン1の高負荷域よりも高回転域の方が発生しやすいため、NSR触媒端面PM堆積量が上記第2堆積量範囲にある状況ではエンジン1の高回転域において排気空燃比をリッチにすることを制限(禁止)し、NSR触媒端面PM堆積量が上記第3堆積量範囲にある状況になると、エンジン1の高回転域および高負荷域の両方において排気空燃比をリッチにすることを制限(禁止)している。
ステップST13では、現在のエンジン運転状態が、排気空燃比リッチ可能運転領域であるか否かを判定する。具体的には、図9のリッチ可能運転領域マップに、現在のエンジン運転状態(エンジン回転数および燃料噴射量)を当て嵌め、この現在のエンジン運転状態が、NSR触媒端面PM堆積量に基づいて上述した如く規定された排気空燃比リッチ可能運転領域内にあるか否かを判定する。
そして、現在のエンジン運転状態が排気空燃比リッチ可能運転領域内にある場合には、ステップST13でYES判定され、排気空燃比をリッチすることが許可されることになるため、ステップST14において、NSR触媒75の床温が十分に上昇していることを条件に、排気空燃比リッチ制御(上記リッチ期間の制御)が実行されることになる。
一方、現在のエンジン運転状態が排気空燃比リッチ可能運転領域内にない場合には、ステップST13でNO判定され、排気空燃比をリッチすることが禁止されることになるため、ステップST15において排気空燃比リーン制御(上記リーン期間の制御)が実行されることになる。
このようにして、NSR触媒端面PM堆積量に応じ、排気空燃比をリッチすることが許可されるエンジン運転領域が変更され、現在のエンジン運転状態が、排気空燃比をリッチすることが許可されるエンジン運転領域にある場合には、排気空燃比リッチ制御が実行される。また、現在のエンジン運転状態が、排気空燃比をリッチすることが禁止されるエンジン運転領域にある場合には、排気空燃比リーン制御が実行されるといった動作を繰り返す。
その結果、NSR触媒端面PM堆積量が少ないほどS被毒回復制御におけるリーン期間を制限する(リッチ期間を長くする)ことで、SOxの放出が十分に行えることになる。また、レイトポスト噴射の実行期間が短くなり、このレイトポスト噴射での総噴射量が少なくなり、上記オイル希釈の発生を抑制することができる。つまり、NSR触媒端面PM堆積量が少ない場合には、リッチ期間を長くしてもスモークの発生に伴うNSR触媒75の閉塞は生じないため、排気空燃比をリッチするエンジン運転領域(リッチ期間の制御を可能とするエンジン運転領域)を拡大し、リッチ期間でのSOx放出量の増大を図るとともにレイトポスト噴射に起因するオイル希釈の抑制を図ることができる。また、NSR触媒端面PM堆積量が多いほどS被毒回復制御におけるリッチ期間を制限(排気空燃比をリッチするエンジン運転領域(リッチ期間の制御を可能とするエンジン運転領域)を縮小)することで、スモークの発生を抑制し、これによって、NSR触媒75の端面に対するPMの堆積を抑制して、NSR触媒75の性能を確保することができる。
なお、上記ステップST11で推定されるNSR触媒端面PM堆積量は、エンジン1の運転が継続されることにともない増大していくが、上述したDPF再生処理の実行にともなってPMが燃焼することで減量されることになる。また、上記排気空燃比リーン制御の実行にともなって減量される場合もある。
また、上記NSR触媒端面PM堆積量が上記第3堆積量範囲よりも多い所定量に達した場合には、このNSR触媒75の端面に堆積しているPMを除去するための制御が実行される。例えば、排気ガス温度を上昇させてPMが燃焼除去されるように、上記アフター噴射が実行されたり、EGRガスの還流を停止(吸気中の酸素濃度を高める制御)したりする。
図10は、従来のS被毒回復制御実行時におけるエンジン運転状態、NSR触媒端面PM堆積量、排気空燃比リッチ要求、排気空燃比、オイル希釈率それぞれの変化を示すタイミングチャート図である。また、図11は、実施形態に係るS被毒回復制御実行時におけるエンジン運転状態、NSR触媒端面PM堆積量、排気空燃比リッチ要求、排気空燃比、オイル希釈率それぞれの変化を示すタイミングチャート図である。これら図10および図11では、NSR触媒75の床温度が所定温度以上に維持されていることで排気空燃比リッチ要求が継続的にONされている場合を示している。つまり、エンジン運転状態によるS被毒回復制御の制限(排気空燃比をリッチにすることの制限)の有無に応じて排気空燃比をリッチにする期間とリーンにする期間とが切り換えられる場合を示している。
従来のS被毒回復制御にあっては、NSR触媒端面PM堆積量に関わりなく、排気空燃比をリッチにする期間を、エンジン運転状態に応じて一律に制限していた。つまり、図10における各期間tで示すように、エンジン運転状態(エンジン回転数や燃料噴射量など)が所定の閾値を超える運転領域にあってはスモークの発生を懸念して一律に排気空燃比をリーンにし、排気空燃比をリッチにすることを制限していた。つまり、NSR触媒端面PM堆積量が少なく、NSR触媒75の閉塞が懸念される状況ではないにも拘わらず排気空燃比をリーンにしていた。上述した如くリーン期間ではレイトポスト噴射の実行に伴ってオイル希釈率が高くなっていく。このため、必要以上にリッチ期間を制限することでオイル希釈率が次第に高くなっていく状況を招いていた(オイル希釈率を示す波形を参照)。
これに対し、本実施形態の制御にあっては、NSR触媒端面PM堆積量が上記第1堆積量範囲である場合は、図11におけるタイミングt1〜t2での制御が行われる。つまり、この期間では、NSR触媒端面PM堆積量が少ないことでS被毒回復制御におけるリッチ期間の制限が小さく、エンジン運転状態が図中の第1堆積量範囲での規制値(図中の第1規制値)以下である場合には排気空燃比をリッチする制御が実行される。このため、上記リーン期間が短くなる(図中のタイミングta〜tbの間でのみ排気空燃比がリーンに制御される)ことに伴って、SOx放出量が増大すると共に、レイトポスト噴射での総噴射量が少なくなりオイル希釈は殆ど生じないことになる。
また、NSR触媒端面PM堆積量が上記第2堆積量範囲である場合は、図11におけるタイミングt2〜t3での制御が行われる。つまり、この期間では、NSR触媒端面PM堆積量が増加したことでS被毒回復制御におけるリッチ期間の制限を、上記NSR触媒端面PM堆積量が上記第1堆積量範囲である場合よりも大きくし、エンジン運転状態が図中の第2堆積量範囲での規制値(図中の第2規制値)以下である場合には排気空燃比をリッチする制御が実行される。この場合、図中のタイミングtc〜tdの間でのみ排気空燃比がリーンに制御される。
そして、NSR触媒端面PM堆積量が上記第3堆積量範囲となった場合は、図11におけるタイミングt3以降での制御が行われる。つまり、この期間では、NSR触媒端面PM堆積量が増加したことでS被毒回復制御におけるリッチ期間の制限を、上記NSR触媒端面PM堆積量が上記第2堆積量範囲である場合よりもさらに大きくし、エンジン運転状態が図中の第3堆積量範囲での規制値(図中の第3規制値)以下である場合には排気空燃比をリッチする制御が実行される。この場合、図中のタイミングte〜tfの間でのみ排気空燃比がリッチに制御される。
このようにして、NSR触媒端面PM堆積量に応じて、排気空燃比をリッチすることが許可されるエンジン運転領域が変更され、現在のエンジン運転状態が、排気空燃比をリッチすることが許可されるエンジン運転領域にある場合には排気空燃比リッチ制御が実行され、現在のエンジン運転状態が、排気空燃比をリッチすることが禁止されるエンジン運転領域にある場合には排気空燃比リーン制御が実行される。このため、NSR触媒端面PM堆積量が少ないほどS被毒回復制御におけるリーン期間を制限する(リッチ期間を長くする)ことで、レイトポスト噴射の実行期間を短くして、このレイトポスト噴射での総噴射量を少なくし、これによって、上記オイル希釈の発生を抑制することができる。つまり、NSR触媒端面PM堆積量が少ない場合には、リッチ期間を長くしてもスモークの発生に伴うNSR触媒75の閉塞は生じないため、排気空燃比をリッチするエンジン運転領域(リッチ期間の制御を可能とするエンジン運転領域)を拡大し、リッチ期間でのSOx放出量の増大およびレイトポスト噴射にともなうオイル希釈の抑制を図ることができる。また、NSR触媒端面PM堆積量が多いほどS被毒回復制御におけるリッチ期間を制限(排気空燃比をリッチするエンジン運転領域(リッチ期間の制御を可能とするエンジン運転領域)を縮小)することで、スモークの発生を抑制し、これによって、NSR触媒75の端面に対するPMの堆積を抑制して、NSR触媒75の性能を確保することができる。
(変形例1)
次に、変形例1について説明する。この変形例1はNSR触媒端面PM堆積量の推定動作の変形例であって、その他の構成及び動作は上述した実施形態のものと同様である。従って、ここではNSR触媒端面PM堆積量の推定動作についてのみ説明する。
本変形例1におけるNSR触媒端面PM堆積量の推定動作は、上記NSR触媒75の上流側に配設された空燃比センサ44aの応答時間に基づいてNSR触媒端面PM堆積量を推定するものである。
つまり、NSR触媒75の端面にPMが堆積する状況にあっては、その上流側に配設されている空燃比センサ44aの表面にもPMが堆積していると想定される。そして、この空燃比センサ44aの応答時間(排気系7の排気空燃比が変化してから、空燃比センサ44aの出力信号が、その変化後の排気空燃比に応じた信号として出力されるまでの時間)は、PM堆積量が多いほど長くなる。つまり、この応答時間とNSR触媒端面PM堆積量とは相関があると考えられる。
具体的に、空燃比センサ44aは、ステンレス鋼等の耐熱性金属によって形成されたカバーで覆われており、このカバーには、センシング部に排気ガスを流入させるための通気孔が形成されている。そして、この通気孔の周囲にPMが堆積する状況では、そのPM堆積量が多くなるほど空燃比センサ44aの応答時間は長くなる。
このことを利用し、空燃比センサ44aの応答時間が長いほどNSR触媒端面PM堆積量は多いと推定するようにしている。
図12は、本変形例におけるアクセル開度および空燃比センサ44aの出力の変化を示す図である。アクセル開度が比較的大きく、排気空燃比がリッチである状態から、アクセル開度が小さくなり、排気空燃比がリーンになった時点(図中におけるアクセルOFFのタイミング)から、実際に空燃比センサ44aの出力信号が、排気空燃比がリーンである場合に対応した値(図中の閾値)として出力されるまでの期間として、比較的短い場合(図中に実線で示す出力変化の場合;応答時間が図中のTAの場合)には、空燃比センサ44aへのPM堆積量は少なく、NSR触媒端面PM堆積量も少ない推定される。例えば、NSR触媒端面PM堆積量の範囲としては第1堆積量範囲であると推定される。
また、排気空燃比がリーンになった時点から、実際に空燃比センサ44aの出力信号が、排気空燃比がリーンである場合に対応したものとして出力されるまでの期間が長い場合(図中に一点鎖線で示す出力変化の場合;応答時間が図中のTBの場合)には、空燃比センサ44aへのPM堆積量が増加し、NSR触媒端面PM堆積量も増加していると推定される。例えば、NSR触媒端面PM堆積量の範囲としては第2堆積量範囲であると推定される。
さらに、排気空燃比がリーンになった時点から、実際に空燃比センサ44aの出力信号が、排気空燃比がリーンである場合に対応したものとして出力されるまでの期間が長くなった場合(図中に二点鎖線で示す出力変化の場合;応答時間が図中のTCの場合)には、空燃比センサ44aへのPM堆積量がさらに増加し、NSR触媒端面PM堆積量もさらに増加していると推定される。例えば、NSR触媒端面PM堆積量の範囲としては第3堆積量範囲であると推定される。
図13は、空燃比センサ応答時間からNSR触媒端面PM堆積量を求めるためのPM堆積量マップを示す図である。このPM堆積量マップでは、空燃比センサ応答時間が図中のTAである場合には、NSR触媒端面PM堆積量(質量)としては図中のAとして求められ、空燃比センサ応答時間が図中のTBである場合には、NSR触媒端面PM堆積量としては図中のBとして求められ、空燃比センサ応答時間が図中のTCである場合には、NSR触媒端面PM堆積量としては図中のCとして求められることになる。
その他の動作は上述した実施形態の場合と同様である。
本変形例によれば、既存の空燃比センサ44aを利用してNSR触媒端面PM堆積量を推定することが可能となる。このため、上記NSR触媒上流圧センサ4Aを不要にでき、排気系7の構成の簡素化を図ることができる。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態および変形例は、自動車に搭載される直列4気筒ディーゼルエンジンに本発明を適用した場合について説明した。本発明は、自動車用に限らず、その他の用途に使用されるエンジンにも適用可能である。また、気筒数やエンジン形式(直列型エンジン、V型エンジン、水平対向型エンジン等の別)についても特に限定されるものではない。また、ガソリンエンジンに対して適用することも可能である。
上記実施形態および変形例では、S被毒回復制御において排気系7に燃料を供給する手段としてインジェクタ23からのポスト噴射を行うようにしていた。本発明はこれに限らず、排気系7(例えば排気マニホールド72)に直接的に燃料を供給する燃料添加弁を備えさせ、この燃料添加弁から供給される燃料によってS被毒回復制御を行うようにしてもよい。
また、本発明は、S被毒回復制御に限らずNOx還元処理に対しても適用が可能である。
また、上記実施形態および変形例では、通電期間においてのみ全開の開弁状態となることにより燃料噴射率を変更するピエゾインジェクタ23を適用したエンジン1について説明したが、本発明は、可変噴射率インジェクタを適用したエンジンへの適用も可能である。
本発明は、自動車に搭載されるディーゼルエンジンにおいて、NOx吸蔵還元型触媒のS被毒回復制御に適用可能である。
1 エンジン(内燃機関)
12 シリンダボア
23 インジェクタ(燃料噴射弁)
3 燃焼室
4A NSR触媒上流圧センサ
7 排気系
75 NSR触媒(排気浄化触媒)
76 DPF
77 排気浄化ユニット
100 ECU

Claims (10)

  1. 内燃機関の排気系に設けられた排気浄化触媒の性能回復制御を、排気空燃比をリッチにすることにより行う内燃機関の排気浄化装置において、
    上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量に応じて、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が実行される内燃機関の運転領域を変更する構成とされていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定堆積量以上である場合には、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が実行される内燃機関運転領域が制限される構成となっていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定の第1堆積量以上である場合、内燃機関の所定回転数以上の運転領域では、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が制限される構成となっていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  4. 請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定の第2堆積量以上である場合、燃料噴射量が所定量以上の運転領域では、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が制限される構成となっていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  5. 請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定の第1堆積量に達した後、このPM堆積量が第1堆積量よりも多い第2堆積量に達するまでは、内燃機関の所定回転数以上の運転領域において、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が制限され、
    上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が上記第2堆積量に達した場合には、燃料噴射量が所定量以上の運転領域において、上記排気空燃比をリッチにする上記性能回復制御が制限される構成となっていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  6. 請求項1〜5のうち何れか一つに記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    上記排気浄化触媒の性能回復制御は、燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁から供給される燃料の噴射形態として、ピストンの圧縮上死点後に実行される進角側ポスト噴射および遅角側ポスト噴射を行うことで排気浄化触媒を昇温させる触媒昇温動作と、この触媒昇温動作によって排気浄化触媒を昇温させた状態で、上記進角側ポスト噴射を行うとともに上記遅角側ポスト噴射を停止して排気空燃比をリッチにする排気空燃比リッチ動作とを交互に行うものであって、
    上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量が所定堆積量以上である場合には、上記排気空燃比リッチ動作が実行される内燃機関運転領域が制限される構成となっていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  7. 請求項1〜6のうち何れか一つに記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量は、上記排気系における排気浄化触媒の上流側の圧力、排気浄化触媒の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧、または、排気浄化触媒の上流側に設けられた酸素センサの応答性に基づいて推定される構成となっていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  8. 請求項7記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    上記排気系における排気浄化触媒の上流側の圧力に基づいて上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量を推定する場合、その圧力が高いほどPM堆積量が多いと推定するよう構成されていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  9. 請求項7記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    上記排気浄化触媒の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧に基づいて上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量を推定する場合、その差圧が大きいほどPM堆積量が多いと推定するよう構成されていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  10. 請求項7記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    上記排気浄化触媒の上流側に設けられた酸素センサの応答性に基づいて上記排気浄化触媒の排気流入側におけるPM堆積量を推定する場合、その応答性が低いほどPM堆積量が多いと推定するよう構成されていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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