JP2013158598A - シリンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】アダプタなどの別部材を用いずに、且つ、残液量を増大させることなく、スリップ接続、ネジロック接続、及び、爪ロック接続をすることができるシリンジを提供する。
【解決手段】シリンジ1の口部20は、本体11の内腔12と連通した筒状の挿入部21と、挿入部を取り囲む筒状のネジロック部30と、ネジロック部の前端側に設けられた爪ロック部40とを備える。挿入部の外周面には、前端に近づくにしたがって外径が小さくなるオステーパ面22が形成されている。ネジロック部の挿入部に対向する面には雌ネジ33が形成されている。爪ロック部は、挿入部に向かって突出した係合爪41を備える。
【選択図】図1A

Description

本発明はシリンジに関する。特に、スリップ型、ネジロック型、及び、爪ロック型のいずれのメスコネクタにも接続することができるシリンジに関する。
シリンジは、その先端の口部(オスコネクタ)をメスコネクタに接続して、薬液の吸引及び分注、採液、採血など医療分野の様々な用途に使用されている。
シリンジが接続されるメスコネクタとしては種々のタイプが存在する。
図6はスリップ型メスコネクタ700の一例の斜視図である。このメスコネクタ700は、略円筒形状を有し、その先端701側(オスコネクタが挿入される側)の内周面には、先端701に近づくにしたがって内径が大きくなるメステーパ面702が形成されている。メスコネクタ700の基端706には、例えば柔軟なチューブや鋭利な先端を有する金属針等が接続される。メステーパ面702は、例えばISO594−1に準拠して形成されている。
図7はネジロック型メスコネクタ800の一例の斜視図である。このメスコネクタ800は、略円筒形状を有し、その先端801側(オスコネクタが挿入される側)の内周面には、図6に示したメスコネクタ700の内周面に形成されたメステーパ面702と同じメステーパ面802が形成されている。更に、本メスコネクタ800では、その先端801側の外周面に、雄ネジ803が形成されている。メスコネクタ800の基端806には、例えば柔軟なチューブや鋭利な先端を有する金属針等が接続される。雄ネジ803は、例えばISO594−2に準拠して形成されている。
図9は、図6に示したスリップ型メスコネクタ700及び図7に示したネジロック型メスコネクタ800に接続可能な従来のシリンジ500の斜視図である。このシリンジ500は、外筒510と、外筒510に対して押し引き可能に挿入されたプランジャ590とを備える。外筒510は、筒状の本体511と、本体511の先端に設けられた口部520とを備える。
図10は、図9に示したシリンジ500の外筒510の口部520の拡大断面図である。口部520は、外筒510内の内腔512と連通した筒状の挿入部521と、挿入部521の周囲に設けられたネジロック部530とを備える。挿入部521の外周面には、その先端(本体511とは反対側端)に近づくにしたがって外径が小さくなるオステーパ面522が形成されている。ネジロック部530の内周面(挿入部521に対向する面)には雌ネジ533が形成されている。
口部520を図6に示したスリップ型メスコネクタ700に接続するためには、口部520の挿入部521をメスコネクタ700の先端701側の開口内に挿入すればよい。挿入部521のオステーパ面522がメスコネクタ700のメステーパ面702と密着するので、挿入部521とメスコネクタ700とは液密に接続される。口部520とメスコネクタ700との接続状態は、オステーパ面522とメステーパ面702との間の摩擦力によって維持される。このような接続方式は「スリップ接続」と呼ばれる。
口部520を図7に示したネジロック型メスコネクタ800に接続するためには、口部520の挿入部521をメスコネクタ800の先端801側の開口内に挿入し、且つ、ネジロック部530の雌ネジ533をメスコネクタ800の雄ネジ803と螺合させればよい。挿入部521のオステーパ面522がメスコネクタ800のメステーパ面802と密着するので、挿入部521とメスコネクタ800とは液密に接続される。更に、雌ネジ533と雄ネジ803とが螺合するので、外力等が加えられても、互いに接続された口部520とメスコネクタ800とが意図せずに分離するのが防止される。このようにネジを用いて接続状態を維持する接続方式は「ネジロック接続」と呼ばれる。
メスコネクタ700,800の先端701,801の外径が大きすぎる等の理由によりメスコネクタ700,800がネジロック部530と衝突する場合がある。このような場合には、オステーパ面522がメステーパ面702,802と密着するほど深く挿入部521をメスコネクタ700,800内に挿入することが困難である。このような場合であってもメスコネクタ700,800に対してスリップ接続を可能にするために、ネジロック部530を外筒510とは別部材とし、当該ネジロック部530が挿入部521の長手方向に移動できるように、ネジロック部530を挿入部521に外挿したシリンジが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
メスコネクタとして、上述したスリップ型メスコネクタ700(図6参照)やネジロック型メスコネクタ800(図7参照)の他に、図8A及び図8Bに示した爪ロック型メスコネクタ900が知られている(例えば、特許文献2参照)。図8Aはメスコネクタ900の斜視図、図8Bは、図8Aの8B−8B線に沿った矢視断面図である。
このメスコネクタ900は、中央部に直線状のスリット(切り込み)911が形成されたゴム等の弾性部材からなる円板状の隔壁部材(以下、「セプタム」という)910を備える。セプタム910は、基部901とキャップ920とに挟持され固定されている。スリット911はキャップ920の中央の開口923内に露出している。メスコネクタ900の外周面は全体として略円筒面であり、この外周面の先端側(オスコネクタが挿入される側)の端縁に、半径方向の外向きに突出した突起である一対の係合爪921が形成されている。係合爪921は、メスコネクタ900の周方向に沿って延びている。基部901の筒状の基端902には例えば柔軟なチューブ等が接続される。あるいは、基部901が例えば三方活栓等の他の部材と一体的に形成されていてもよい。このメスコネクタ900に接続されるオスコネクタは、セプタム910のスリット911に挿入される筒状の挿入部と、一対の係合爪921と係合可能な一対の係合爪とを備えている。挿入部をセプタム910のスリット911に挿入した状態で、メスコネクタ800及びオスコネクタのそれぞれの係合爪を互いに係合させる。これにより、外力等が加えられても、互いに接続されたメスコネクタ900とオスコネクタとが意図せずに分離するのが防止される。このように係合爪を用いて接続状態を維持する接続方式は「爪ロック接続」と呼ばれる。係合爪の係合を解除して挿入部をセプタム910から抜き去ると、セプタム910のスリット911は直ちに閉じる。このようにセプタム910はリシール性を有し、挿入部を繰り返し抜き差しすることができる。
オスコネクタが鋭利な先端を有する金属針や樹脂針を備える場合には、作業者がオスコネクタの鋭利な先端を誤って指などに穿刺してしまう誤穿刺や、これによって生じる感染等の危険性を排除できない。セプタム910には、オスコネクタを挿入するためのスリット911が予め形成されているので、オスコネクタが鋭利な先端を備える必要がない。従って、メスコネクタ900は、誤穿刺や感染の低減に有利である。
図9及び図10に示した従来のシリンジ500の口部520を、図8A及び図8Bに示した爪ロック型メスコネクタ900に接続しようとすると、挿入部521の周囲のネジロック部530がキャップ920に衝突するので、挿入部521をセプタム910のスリット911に深く挿入することができない。従って、口部520とメスコネクタ900との接続は事実上不可能である。
ネジロック部530を外筒510とは別部材とした特許文献1に記載されたシリンジであれば、ネジロック部530がキャップ920と衝突しないように、ネジロック部530を本体511側に移動(退避)させることができる。これにより、挿入部521をセプタム910のスリット911に深く挿入することが可能である。従って、特許文献1に記載されたシリンジは、図8A及び図8Bに示したメスコネクタ900とスリップ接続することが可能である。
しかしながら、特許文献1に記載されたシリンジと図8A及び図8Bに示したメスコネクタ900とを、係合爪921を利用した爪ロック接続することはできない。
血液や抗がん剤などが漏出することは、作業者に危険が及ぶ可能性があるので回避しなければならない。従って、血液や抗がん剤などを扱う医療用コネクタには、意図せずに分離することがないように、ロック機構が設けられることが推奨される。
そこで、図9及び図10に示した従来のシリンジ500の口部520を、図8A及び図8Bに示した爪ロック型メスコネクタ900に爪ロック接続するために、図11に示すアダプタ600が使用される。図12Aは、図9及び図10に示した従来のシリンジ500の口部520に接続されたアダプタ600の斜視図である。図12Bは、図12Aの12B−12B線に沿ったアダプタ600の矢視断面図である。このアダプタ600は、略円筒形状を有する筒状体610と、筒状体610が挿入されたロックナット630とを備える。
筒状体610の先端側は、セプタム910のスリット911(図8A、図8Bを参照)に挿入される挿入部611である。挿入部611の外周面には、先端に近づくにしたがって外径が小さくなるオステーパ面612が形成されている。筒状体610の基端側は、シリンジ500の口部520と接続される接続部620である。接続部620の内周面には、シリンジ500の挿入部512のオステーパ面522と密着可能なメステーパ面622が形成されている。接続部620の外周面には、シリンジ500の口部520のネジロック部530に形成された雌ネジ533と螺合可能な雄ネジ623が形成されている。図12Bに示されているように、筒状体610の接続部620を口部520にネジロック接続することにより、アダプタ600とシリンジ500とが接続される。
ロックナット630は、略円筒形状を有する筒状部631と、筒状部631の一端に設けられたフランジ部635及び爪ロック部640とを有している。フランジ部635は、筒状部631の一端から半径方向に沿って外向きに延びた円環状の板材である。爪ロック部640は、フランジ部635の外周縁から先端側に向かって突出している。爪ロック部640の内周面(筒状体610に対向する面)には、周方向に延びた一対の係合爪641が形成されている。筒状部631の内周面には、雌ネジ633が形成されている。
筒状体610がロックナット630を貫通している。ロックナット630は、図12Bから理解できるように、筒状体610に対してその長手方向に沿った移動は制限されるが、筒状体610の回りを自由に回転することは可能である。
アダプタ600と図8A及び図8Bに示した爪ロック型メスコネクタ900との爪ロック接続は以下のようにして行う。挿入部611をメスコネクタ900のセプタム910のスリット911に挿入し、ロックナット630のフランジ部635ををメスコネクタ900のキャップ920に押し付けながら回転させて、ロックナット630の一対の係合爪641をメスコネクタ900の一対の係合爪921に係合させる。かくして、アダプタ600とメスコネクタ900とが爪ロック接続される。
以上のように、図9及び図10に示した従来のシリンジ500は、図6に示したスリップ型メスコネクタ700とスリップ接続することができ、図7に示したネジロック型メスコネクタ800とネジロック接続することができ、更に、アダプタ600(図11参照)を用いることにより図8A及び図8Bに示した爪ロック型メスコネクタ900と爪ロック接続することができる。
特許第4522071号明細書 特許第3389983号明細書
上述したように、図9及び図10に示した従来のシリンジ500を、図8A及び図8Bに示した爪ロック型メスコネクタ900に爪ロック接続する場合には、シリンジ500の口部520にアダプタ600を接続しなければならない。従って、シリンジ500とメスコネクタ900とを接続するための作業が煩雑であるという課題がある。また、シリンジ500とは別にアダプタ600が必要であるため、コストが上昇する、アダプタ600を紛失しないように保管しておく必要がある、等の課題がある。
更に、図12Bから容易に理解できるように、口部520にアダプタ600を接続することによって、筒状体610の内容積分だけ残液量が増えるという課題もある。残液量が多いと、例えば、所望する量の薬液を患者に投与することができず、また、薬液損失が多くなる。
本発明は、上記の従来のシリンジの課題を解決するものであり、アダプタなどの別部材を用いずに、且つ、残液量を増大させることなく、スリップ接続、ネジロック接続、及び、爪ロック接続をすることができるシリンジを提供することを目的とする。
本発明のシリンジは、筒状の本体と前記本体の一端に設けられた口部とを備えた外筒を有する。前記口部は、前記本体の内腔と連通した筒状の挿入部と、前記挿入部を取り囲む筒状のネジロック部と、前記ネジロック部の前端側に設けられた爪ロック部とを備える。前記挿入部の外周面には、前端に近づくにしたがって外径が小さくなるオステーパ面が形成されている。前記ネジロック部の前記挿入部に対向する面には雌ネジが形成されている。前記爪ロック部は、前記挿入部に向かって突出した係合爪を備える。
本発明によれば、口部が、オステーパ面が形成された挿入部と、雌ネジが形成されたネジロック部と、係合爪が形成された爪ロック部とを備えるので、アダプタのような別部材を用いることなく、スリップ接続、ネジロック接続、及び、爪ロック接続をすることができる。
また、上記のいずれの接続を行う場合であっても、口部をメスコネクタに直接接続することができるので、残液量が増大することはない。
図1Aは、本発明の一実施形態にかかるシリンジの斜視図である。 図1Bは、図1Aの1B−1B線に沿った、本発明の一実施形態にかかるシリンジの矢視断面図である。 図2Aは、本発明の一実施形態にかかるシリンジの口部の上方から見た拡大斜視図である。 図2Bは、本発明の一実施形態にかかるシリンジの口部の下方から見た拡大斜視図である。 図2Cは、図2Aの2C−2C線に沿った、本発明の一実施形態にかかるシリンジの口部の矢視拡大断面図である。 図2Dは、図2Aの2D−2D線に沿った、本発明の一実施形態にかかるシリンジの口部の矢視拡大断面図である。 図3Aは、スリップ型メスコネクタにスリップ接続した本発明の一実施形態にかかるシリンジの口部及びその近傍の拡大斜視図である。 図3Bは、図3Aの3B−3B線に沿った、スリップ型メスコネクタにスリップ接続した本発明の一実施形態にかかるシリンジの口部及びその近傍の矢視拡大断面図である。 図4Aは、ネジロック型メスコネクタにネジロック接続した本発明の一実施形態にかかるシリンジの口部及びその近傍の拡大斜視図である。 図4Bは、図4Aの4B−4B線に沿った、ネジロック型メスコネクタにネジロック接続した本発明の一実施形態にかかるシリンジの口部及びその近傍の矢視拡大断面図である。 図5Aは、爪ロック型メスコネクタに爪ロック接続した本発明の一実施形態にかかるシリンジの口部及びその近傍の拡大斜視図である。 図5Bは、図5Aの5B−5B線に沿った、爪ロック型メスコネクタに爪ロック接続した本発明の一実施形態にかかるシリンジの口部及びその近傍の矢視拡大断面図である。 図6は、従来のスリップ型メスコネクタの一例の斜視図である。 図7は、従来のネジロック型メスコネクタの一例の斜視図である。 図8Aは、従来の爪ロック型メスコネクタの一例の斜視図である。 図8Bは、図8Aに示した従来の爪ロック型メスコネクタの8B−8B線に沿った矢視断面図である。 図9は、従来のシリンジの一例の斜視図である。 図10は、図9に示した従来のシリンジの口部の拡大断面図である。 図11は、図9に示した従来のシリンジを図8A及び図8Bに示した爪ロック型メスコネクタに接続するためのアダプタの斜視図である。 図12Aは、図9に示した従来のシリンジに接続された、図11に示したアダプタの斜視図である。 図12Bは、図12Aの12B−12B線に沿ったアダプタの矢視断面図である。 図13は、従来の別のネジロック型メスコネクタの斜視図である。
上記の本発明のシリンジにおいて、前記ネジロック部及び前記爪ロック部は、前記外筒に一体的に形成されていてもよい。これにより、ネジロック接続及び爪ロック接続やその解除を行う場合には、メスコネクタに対して外筒を回転させればよい。従って、接続及びその解除の作業性向上に有利である。
前記挿入部は前記ネジロック部よりも前側に突出していてもよい。これにより、口部を爪ロック型メスコネクタに爪ロック接続する場合に、挿入部をセプタムのスリットに確実に挿入することができる。
前記オステーパ面はISO594−1に準拠していてもよい。これにより、ISO594−1に準拠したメステーパ面を有するメスコネクタと、液密な接続を行うことができる。
前記雌ネジはISO594−2に準拠していてもよい。これにより、ISO594−2に準拠した雄ネジを有するメスコネクタと良好なネジロック接続を行うことができる。
以下に、本発明を好適な実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。以下の説明において参照する各図は、説明の便宜上、本発明の実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本発明は以下の各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、以下の各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
図1Aは、本発明の一実施形態にかかるシリンジ1の側面図、図1Bは、図1Aの1B−1B線に沿ったシリンジ1の断面図である。これらの図において、一点鎖線1aはシリンジ1の中心軸であり、図1Bの断面はこの中心軸1aを含む。シリンジ1は、外筒10と、外筒10に対して押し引き可能に挿入されたプランジャ90とを備えている。外筒10及びプランジャ90の各中心軸は、シリンジ1の中心軸1aと一致する。
外筒10は、筒状(好ましくは円筒形状)の本体11を備える。本体11の一端には口部20が、本体11の他端には指掛け用のフランジ15が、それぞれ本体11と一体的に形成されている。以下の説明の便宜のために、シリンジ1の中心軸1aの方向を「前後」方向と呼び、また、口部20の側を「前」側、口部20とは反対側(後述する指当て部91側)を「後ろ」側と呼ぶ。更に、中心軸1aに直交する方向を「半径方向」、中心軸1aの回りを回転する方向を「周方向」と呼ぶ。
口部20を図2A〜図2Dを用いて説明する。図2Aは口部20の上方から見た拡大斜視図、図2Bはその下方から見た拡大斜視図、図2Cは図2Aの2C−2C線に沿った矢視拡大断面図、図2Dは図2Aの2D−2D線に沿った矢視拡大断面図である。図2C、図2Dでは、図面を簡単化するためにプランジャ90(図1B参照)の図示を省略している。
口部20は、本体11の内腔12と連通した筒状の挿入部(雄ルアー)21と、挿入部21を取り囲む筒状のネジロック部30と、ネジロック部の前端側に設けられた爪ロック部40とを備える。
挿入部21の外周面(中心軸1aとは反対側の面)には、前端に近づくにしたがってその外径が小さくなるオステーパ面(円錐面)22が形成されている。オステーパ面22は、ISO594−1に規定された100分の6テーパー面であってもよい。
ネジロック部30は、挿入部21から半径方向に離間して設けられている。筒状のネジロック部30の内周面(挿入部21に対向する面)には雌ネジ33が形成されている。雌ネジ33を含むネジロック部30及びネジロック部30と挿入部21との相対的位置関係は、ISO594−2に準拠して形成することができる。
ネジロック部30の前端には、半径方向に沿って外向きに延びた円環状の板材であるフランジ部35が設けられている。フランジ部35の前側に向いた面は略平面である。
爪ロック部40は、フランジ部35の外周縁に、前方に向かって突出して設けられている。爪ロック部40の内周面(挿入部21に対向する面)には、周方向に延びた係合爪41と、係合爪41の周方向の一端からフランジ部35側に延びたストッパ部43とが形成されている。係合爪41とストッパ部43とからなる対は、中心軸1aに対して回転対称となるように2対設けられている。係合爪41及びストッパ部43は、爪ロック部40の内周面において、中心軸1aに向かって突出しており、係合爪41及びストッパ部43の中心軸1aに向いた面は、中心軸1aを中心軸とする共通する円筒面を構成する。本実施形態では、爪ロック部40は、係合爪41及びストッパ部43が形成された2つの円弧状部分に分断されているが、例えば略円筒面状に周方向に連続していてもよい。
挿入部21の前端は、ネジロック部30(またはフランジ部35)よりも前側に突出している。さらに、本実施形態のように、係合爪41よりも前側に突出していてもよい。
図1Bに戻り、プランジャ90は、その後端にフランジ状に拡径した指当て部91が一体的に形成された棒状物である。プランジャ90の前端にはガスケット95が取り付けられている。外筒10のフランジ15側の開口にプランジャ90の前端を挿入する。ガスケット95は、外筒10の本体11の内周面との間に液密なシールを形成しながら、本体11の内周面上を中心軸1a方向に摺動する。
外筒10の材料は、特に制限はないが、例えば、透明性が高く、耐薬品性の高い樹脂を用いることができる。例えば、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等が好ましい。
プランジャ90の材料は、特に制限はないが、例えば、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリアセタール等の樹脂が好ましい。
外筒10及びプランジャ90は、それぞれ上記の樹脂を用いて射出成型等により一体的に形成することができる。
ガスケット95の材料は、特に制限はないが、例えば、ブチルゴム、イソプレンゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー等が好ましい。
以上のように構成された本実施形態のシリンジ1の、スリップ接続、ネジロック接続、及び、爪ロック接続の各方法を以下に説明する。
最初に、図6に示したスリップ型メスコネクタ700とのスリップ接続について説明する。図3Aは、メスコネクタ700にスリップ接続したシリンジ1の口部20及びその近傍の拡大斜視図、図3Bは、図3Aの3B−3B線に沿った、口部20及びその近傍の矢視拡大断面図である。実際には、メスコネクタ700の基端706には、例えば柔軟なチューブや鋭利な先端を有する金属針等が接続されているが、これらの図では図面を簡単化するためにそれらの図示を省略している。図3A及び図3Bに示されているように、口部20をメスコネクタ700に接続するためには、口部20の挿入部21をメスコネクタ700の先端701側の開口内に挿入すればよい。メスコネクタ700の先端701は、口部20の挿入部21とネジロック部30との間の隙間に入る。挿入部21のオステーパ面22がメスコネクタ700のメステーパ面702と密着するので、挿入部21とメスコネクタ700とを液密に接続することができる。従来のスリップ接続と同様に、口部20とメスコネクタ700との接続状態は、オステーパ面22とメステーパ面702との間の摩擦力によって維持される。接続された口部20及びメスコネクタ700の分離は、シリンジ1とメスコネクタ700とを互いに逆方向にわずかに回転させながら引っ張ることで可能である。
次に、図7に示したネジロック型メスコネクタ800とのネジロック接続について説明する。図4Aは、メスコネクタ800にネジロック接続したシリンジ1の口部20及びその近傍の拡大斜視図、図4Bは、図4Aの4B−4B線に沿った、口部20及びその近傍の矢視拡大断面図である。実際には、メスコネクタ800の基端806には、例えば柔軟なチューブや鋭利な先端を有する金属針等が接続されているが、これらの図では図面を簡単化するためにそれらの図示を省略している。図4A及び図4Bに示されているように、口部20をメスコネクタ800に接続するためには、口部20の挿入部21をメスコネクタ800の先端801側の開口内に挿入し、且つ、口部20の雌ネジ33をメスコネクタ800の雄ネジ803と螺合させればよい。挿入部21のオステーパ面22がメスコネクタ800のメステーパ面802と密着するので、挿入部21とメスコネクタ800とを液密に接続することができる。雌ネジ33と雄ネジ803とが螺合するので、従来のネジロック接続と同様に、外力等が加えられても、互いに接続された口部20とメスコネクタ800とが意図せずに分離するのが防止される。接続された口部20及びメスコネクタ800の分離は、外筒10をメスコネクタ800に対して、接続する場合とは逆方向に回転させて雌ネジ33と雄ネジ803との螺合を緩めることで可能である。
図13は従来の別のネジロック型メスコネクタ850の斜視図である。このメスコネクタ850は、その先端(オスコネクタが挿入される側)851側の外周面に、半径方向に沿って外向きに突出した一対の突起853が形成されている点で、図7に示したメスコネクタ800と異なる。メスコネクタ850の先端851側の内周面には、メスコネクタ800の内周面に形成されたメステーパ面802と同じメステーパ面852が形成されている。メスコネクタ850の基端856には、例えば鋭利な先端を有する金属針等が接続される。一対の突起853を、口部20の雌ネジ33に螺合させることができる。従って、本実施形態のシリンジ1は、図7に示したメスコネクタ800と同様に、図13に示したメスコネクタ850ともネジロック接続することができる。
最後に、図8A及び図8Bに示した爪ロック型メスコネクタ900との爪ロック接続について説明する。図5Aは、メスコネクタ900に爪ロック接続したシリンジ1の口部20及びその近傍の拡大斜視図、図5Bは、図5Aの5B−5B線に沿った、口部20及びその近傍の矢視拡大断面図である。実際には、メスコネクタ900の基部901の基端902には例えば柔軟なチューブが接続されていたり、基部901が三方活栓のベースと一体的に形成されていたりするが、これらの図では図面を簡単化するためにそれらの図示を省略している。口部20とメスコネクタ900との接続は、以下のように行う。口部20の挿入部21をメスコネクタ900のセプタム910のスリット911に挿入し、口部20のフランジ部35をメスコネクタ900のキャップ920に押し付ける。この状態で、メスコネクタ900に対して外筒10を回転させて、口部20の係合爪41とメスコネクタ900の係合爪921とを係合させる。メスコネクタ900の係合爪921が口部20のストッパ部43(図2B参照)に衝突するまで、メスコネクタ900に対してシリンジ1を回転させるのが好ましい。かくして、図5A及び図5Bに示されているように、口部20とメスコネクタ900とを爪ロック接続することができる。セプタム910は、挿入部21が挿入されることにより弾性的に変形して、挿入部21のオステーパ面22に密着する。従って、挿入部21とメスコネクタ900とを液密に接続することができる。係合爪41と係合爪921とが係合するので、従来の爪ロック接続と同様に、外力等が加えられても、互いに接続された口部20とメスコネクタ900とが意図せずに分離するのが防止される。接続された口部20及びメスコネクタ900の分離は、外筒10をメスコネクタ900に対して、接続する場合とは逆方向に回転させて係合爪41と係合爪921との係合を解除することで可能である。係合爪41と係合爪921との係合が解除されると、セプタム910の弾性回復力により挿入部21がスリット911から押し出される。
以上のように、本発明のシリンジ1の口部20は、オステーパ面22が形成された挿入部21と、雌ネジ33が形成されたネジロック部30と、係合爪41が形成された爪ロック部40とを備える。これにより、アダプタ600(図11及び図12参照)のような別部材を用いることなく、口部20をメスコネクタに直接接続して、スリップ接続、ネジロック接続、及び、爪ロック接続の3通りの接続を行うことができる。
また、アダプタ600のような別部材を用いないので、プランジャ90を外筒10内に最も深く押し込んだときにメスコネクタ側に移送されない液体量(即ち、残液量)は、上記の3通りの接続方法のいずれにおいても増えることなく一定である。
ネジロック部30及び爪ロック部40が外筒10に一体的に設けられているので、ネジロック接続及び爪ロック接続やその解除を行う場合には、外筒10(特に本体11)を保持してメスコネクタに対して外筒10を回転させればよい。従って、接続及びその解除の作業性が良好である。
上述した実施形態は例示に過ぎない。本発明は上記の実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、挿入部、ネジロック部、爪ロック部の寸法や形状は、それぞれスリップ接続、ネジロック接続、及び、爪ロック接続をするメスコネクタの構成に応じて設定することができる。例えば、ネジロック部を構成する係合爪は、上記の実施形態では、周方向に一直線状に延びていたが、本発明はこれに限定されない。例えばメスコネクタの係合爪と係合する部分に、ジグザグ状の凹凸が設けられていてもよい。また、係合爪の数は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。
本発明のシリンジは、口部20の構成を除いて任意である。例えば、公知のいかなるシリンジにも、本発明を適用することができる。
本発明のシリンジは、予め液体が充填されていない空のシリンジであってもよく、あるいは、予め液体が充填されたいわゆるプレフィルドシリンジであってもよい。プレフィルドシリンジに充填される液体としては、ワクチン等の薬液や生理食塩水など任意の液体を選択できる。
本発明の利用分野は特に制限はなく、薬液の混合や患者への投与、採血などの際に使用されるシリンジとして広範囲に利用することができる。
1 シリンジ
10 外筒
11 外筒の本体
12 内腔
20 口部
21 挿入部
22 オステーパ面
30 ネジロック部
33 雌ネジ
40 爪ロック部
41 係合爪

Claims (5)

  1. 筒状の本体と前記本体の一端に設けられた口部とを備えた外筒を有するシリンジであって、
    前記口部は、前記本体の内腔と連通した筒状の挿入部と、前記挿入部を取り囲む筒状のネジロック部と、前記ネジロック部の前端側に設けられた爪ロック部とを備え、
    前記挿入部の外周面には、前端に近づくにしたがって外径が小さくなるオステーパ面が形成されており、
    前記ネジロック部の前記挿入部に対向する面には雌ネジが形成されており、
    前記爪ロック部は、前記挿入部に向かって突出した係合爪を備えることを特徴とするシリンジ。
  2. 前記ネジロック部及び前記爪ロック部は、前記本体に一体的に形成されている請求項1に記載のシリンジ。
  3. 前記挿入部は前記ネジロック部よりも前側に突出している請求項1又は2に記載のシリンジ。
  4. 前記オステーパ面はISO594−1に準拠する請求項1〜3のいずれかに記載のシリンジ。
  5. 前記雌ネジはISO594−2に準拠する請求項1〜4のいずれかに記載のシリンジ。
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