JP2013158348A - 超音波診断装置及び画像処理プログラム - Google Patents

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康典 大嶋
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Abstract

【課題】楕円体近似による体積計測の精度を向上させること。
【解決手段】超音波診断装置は、取得部14bと、算出部14cと、制御部16とを備える。取得部14bは、超音波プローブ1の位置情報を取得する。算出部14cは、計測対象となる対象物に2つの軸が設定された超音波画像の生成に用いられた反射波の受信時における超音波プローブ1の位置情報に基づいて、当該2つの軸の交点を通り、かつ、当該2つの軸に直交する直交軸の位置を算出する。制御部16は、直交軸の位置に関する直交軸位置情報がモニタ2に表示されるように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、超音波診断装置及び画像処理プログラムに関する。
従来、超音波診断装置を用いた画像診断では、超音波画像に描出された腫瘍等の対象物の体積を楕円体近似により計測することが行なわれている。楕円体近似による体積計測では、対象物において直交3軸を設定する必要がある。
楕円体近似による体積計測では、操作者は、対象物の1断面が描出された超音波画像を参照して2つの軸を設定し、その後、超音波プローブを移動させて、2軸を設定した断面に直交する断面で対象物が切断された超音波画像を表示させる。そして、操作者は、2軸を設定した断面に直交する断面と判断した超音波画像上において、3軸目を設定する。
すなわち、従来の楕円体近似による体積計測では、3軸目が設定される断面は、操作者による主観的な判断により決定される。このため、従来では、計測精度が低下する場合があった。
特開2009−106494号公報
本発明が解決しようとする課題は、楕円体近似による体積計測の精度を向上させることができる超音波診断装置及び画像処理プログラムを提供することである。
実施形態の超音波診断装置は、取得部と、算出部と、制御部とを備える。取得部は、超音波プローブの位置情報を取得する。算出部は、計測対象となる対象物に2つの軸が設定された超音波画像の生成に用いられた反射波の受信時における前記超音波プローブの位置情報に基づいて、当該2つの軸の交点を通り、かつ、当該2つの軸に直交する直交軸の位置を算出する。制御部は、前記直交軸の位置に関する直交軸位置情報が所定の表示部に表示されるように制御する。
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、楕円体を説明するための図である。 図3は、従来の楕円体近似による体積計測を説明するための図である。 図4は、オフセット情報の一例を説明するための図である。 図5は、第1の実施形態に係る算出部の処理の一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態に係る制御部のガイド表示制御の一例を示す図である。 図7は、第1の実施形態に係る制御部のガイドライン表示制御の一例を示す図である。 図8は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、第2の実施形態を説明するための図である。 図10は、第2の実施形態に係る超音波診断装置の処理の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、超音波診断装置の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。図1に例示するように、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、超音波プローブ1と、モニタ2と、入力装置3と、位置センサ4と、トランスミッター5と、装置本体10とを有する。
超音波プローブ1は、複数の振動子を有し、これら複数の振動子は、後述する装置本体10が有する送受信部11から供給される駆動信号に基づき超音波を発生する。超音波プローブ1が有する振動子は、例えば、圧電振動子である。超音波プローブ1は、被検体Pからの反射波信号を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ1は、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有する。なお、超音波プローブ1は、装置本体10と着脱自在に接続される。
超音波プローブ1から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として超音波プローブ1が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁等の表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
なお、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、超音波プローブ1として、複数の圧電振動子が一列で配置された1次元超音波プローブが装置本体10と接続される。例えば、超音波プローブ1は、セクタ走査を行なうセクタプローブや、オフセットセクタ走査を行なうコンベックスプローブ等である。第1の実施形態では、超音波プローブ1により被検体Pの2次元スキャンが行なわれる。
位置センサ4及びトランスミッター5は、超音波プローブ1の位置情報を取得するための装置である。例えば、位置センサ4は、超音波プローブ1に取り付けられる磁気センサである。また、例えば、トランスミッター5は、任意の位置に配置され、自装置を中心として外側に向かって磁場を形成する装置である。
位置センサ4は、トランスミッター5によって形成された3次元の磁場を検出する。そして、位置センサ4は、検出した磁場の情報に基づいて、トランスミッター5を原点とする空間における自装置の位置(座標及び角度)を算出し、算出した位置を後述する取得部14bに送信する。ここで、位置センサ4は、自装置が位置する3次元の座標及び角度を、超音波プローブ1の3次元位置情報として、後述する取得部14bに送信する。例えば、位置センサ4は、自装置の中心を通り、超音波プローブ1の取り付け面に平行な面の位置情報を、超音波プローブ1の3次元位置情報として算出する。
入力装置3は、装置本体10と接続され、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボール等を有する。かかる入力装置3は、超音波診断装置の操作者からの各種設定要求を受け付け、受け付けた各種設定要求を装置本体10に転送する。
例えば、操作者は、入力装置3が有する「Freezeボタン」を押下することで、超音波の送受信を一時的に停止させることができる。
モニタ2は、超音波診断装置の操作者が入力装置3を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体10において生成された超音波画像等を表示したりする。具体的には、モニタ2は、後述する画像生成部14aから入力されるビデオ信号に基づいて、生体内の形態学的情報や血流情報を画像として表示する。なお、モニタ2は、「Freezeボタン」が押下された場合、「Freezeボタン」押下時の超音波画像を継続して表示する。例えば、操作者は、時系列に沿って動画表示される超音波画像を参照し、所望の超音波画像が表示された場合、所望の超音波画像を静止画表示させるために、「Freezeボタン」を押下する。また、モニタ2は、音声出力を行なうためのスピーカーを有する。
装置本体10は、超音波プローブ1が受信した反射波信号に基づいて超音波画像を生成する。かかる装置本体10は、図1に例示するように、送受信部11と、Bモード処理部12と、ドプラ処理部13と、画像処理部14と、画像メモリ15と、制御部16と、内部記憶部17とを有する。
送受信部11は、パルス発生器、送信遅延部、パルサ等を有し、超音波プローブ1に駆動信号を供給する。パルス発生器は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。また、送信遅延部は、超音波プローブ1から発生される超音波をビーム状に集束し、かつ送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルス発生器が発生する各レートパルスに対し与える。また、パルサは、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ1に駆動信号(駆動パルス)を印加する。すなわち、送信遅延部は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面から送信される超音波の送信方向を任意に調整する。
なお、送受信部11は、後述する制御部16の指示に基づいて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧等を瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、又は、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
また、送受信部11は、プリアンプ、A/D(Analog/Digital)変換器、受信遅延部、加算器等を有し、超音波プローブ1が受信した反射波信号に対して各種処理を行って反射波データを生成する。プリアンプは、反射波信号をチャネル毎に増幅する。A/D変換器は、増幅された反射波信号をA/D変換する。受信遅延部は、受信指向性を決定するために必要な遅延時間を与える。加算器は、受信遅延部によって処理された反射波信号の加算処理を行なって反射波データを生成する。加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調され、受信指向性と送信指向性とにより超音波送受信の総合的なビームが形成される。
なお、送受信部11からの出力信号の形態は、RF(Radio Frequency)信号と呼ばれる位相情報が含まれる信号である場合や、包絡線検波処理後の振幅情報である場合等、種々の形態が選択可能である。
Bモード処理部12は、送受信部11から反射波データを受け取り、対数増幅、包絡線検波処理等を行って、各走査線の信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
ドプラ処理部13は、送受信部11から受け取った反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワー等の血流情報を各走査線の多点について抽出したドプラデータを生成する。
画像処理部14は、超音波画像を生成するとともに、生成した超音波画像に対して種々の画像処理を行なう処理部であり、図1に例示するように、画像生成部14aと、取得部14bと、算出部14cとを有する。画像生成部14aは、Bモード処理部12が生成したBモードデータや、ドプラ処理部13が生成したドプラデータから、超音波画像を生成し、生成した超音波画像を後述する画像メモリ15又は内部記憶部17に格納する。
すなわち、画像生成部14aは、Bモードデータから、反射波データの強度が輝度にて表現されるBモード画像を生成する。また、画像生成部14aは、ドプラデータから、血流の平均速度、分散、血流量、これらの組合せを色によって識別可能に表示するカラードプラ画像を生成する。
具体的には、画像生成部14aは、超音波スキャンの複数の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示画像としての超音波画像(Bモード画像やカラードプラ画像)を生成する。より具体的には、画像生成部14aは、超音波プローブ1による超音波の走査形態に応じて座標変換を行なうことで、表示用の超音波画像を生成する。なお、画像生成部14aは、スキャンコンバート後の走査線信号列において不足するデータを補うために、補間処理を行なって、表示用の超音波画像を生成する。
また、画像生成部14aは、超音波画像に、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマーク等を合成する。また、画像生成部14aは、画像データを格納する図示しない記憶メモリを搭載しており、例えば診断の後に操作者が検査中に記録された画像を呼び出すことが可能となっている。
取得部14bは、超音波プローブ1の位置情報を取得する。すなわち、取得部14bは、位置センサ4が送信した位置センサ4の3次元位置(3次元の座標及び角度)を、超音波プローブ1の位置情報として取得する。
算出部14cは、画像生成部14aにより生成された超音波画像を用いた種々の計測処理を行なう処理部である。例えば、算出部14cは、楕円体近似により体積計測における演算処理を行なう。なお、算出部14cの処理については、後に詳述する。
画像メモリ15は、Bモード処理部12やドプラ処理部13から受信したデータを記憶するメモリである。画像メモリ15が記憶するデータは、例えば、診断の後に操作者が呼び出すことが可能となっており、画像生成部14aを経由して表示用の超音波画像となる。この超音波画像は、静止画像的に、或いは、複数枚を使って動画的に再生することが可能である。
また、画像メモリ15は、画像生成部14aが生成した超音波画像等を記憶することもできる。かかる画像データも、例えば、診断の後に、操作者が画像メモリ15から呼び出すことで、静止画像的に、或いは、複数枚を使って動画的に再生することが可能である。また、画像メモリ15は、取得部14bが取得した超音波プローブ1の位置情報や、算出部14cの処理結果を記憶することができる。
内部記憶部17は、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行なうための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見等)や、診断プロトコルや各種ボディーマーク等の各種データを記憶する。また、内部記憶部17は、必要に応じて、画像メモリ15が記憶する画像データの保管等にも使用される。なお、内部記憶部17が記憶する各種データは、図示しないインタフェース部を経由して、外部の周辺装置へ転送することができる。
制御部16は、情報処理装置(計算機)としての機能を実現する制御プロセッサ(CPU:Central Processing Unit)であり、超音波診断装置における処理全体を制御する。具体的には、制御部16は、入力装置3を介して操作者から入力された各種指示や設定要求、内部記憶部17から読み込んだプログラム及び各種設定情報に基づき、送受信部11、Bモード処理部12、ドプラ処理部13及び画像処理部14の処理を制御する。また、制御部16は、内部記憶部17や画像メモリ15が記憶する超音波画像等をモニタ2にて表示するように制御する。
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置の全体構成について説明した。かかる構成において、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、超音波画像に描出された腫瘍等の対象物の体積を楕円体近似により計測する。図2は、楕円体を説明するための図である。
楕円体とは、楕円を3次元へ拡張した図形であり、XY平面、YZ平面、ZX平面に関して対称な図形である。図2に例示する楕円体では、原点Oを通るXY平面において、X軸の径は、X1とX2との距離となり、Y軸の径は、Y1とY2との距離となる。また、図2に例示する楕円体では、原点Oを通るYZ平面やZX平面において、Z軸の径は、Z1とZ2との距離となる。
図2に例示する原点Oは、X1とX2との中点であり、Y1とY2との中点であり、Z1とZ2との中点である。図2に例示する楕円体の体積は、原点OとX1との距離を「a」、原点OとY1との距離を「b」、原点OとZ1との距離を「c」とすると、「(4/3)×π×(a×b×c)」として算出される。
超音波画像を用いた楕円体近似による体積計測では、対象物において直交3軸を設定する必要がある。従来では、操作者は、対象物の1断面が描出された超音波画像を参照して2つの軸を設定し、その後、超音波プローブ1を移動させて、2軸を設定した断面に直交する断面で対象物が切断された超音波画像を表示させる。そして、操作者は、2軸を設定した断面に直交する断面と判断した超音波画像上において、3軸目を設定する。図3は、従来の楕円体近似による体積計測を説明するための図である。なお、以下では、最初に設定された軸をX軸とし、2番目に設定された軸をY軸とし、3番目に設定された軸をZ軸として説明する。
例えば、図3の(A)に示すように、操作者は、超音波プローブ1を操作して、対象物のXY平面とされる超音波画像において、X軸上において、X1及びX2の2点を設定し、Y軸上において、Y1及びY2の2点を設定する。これにより、例えば、算出部14cにより、X軸の径とY軸の径とが計測される。
そして、例えば、図3の(B)に示すように、操作者は、当接面において超音波プローブ1を90度回転させることで、XY平面に直交するYZ平面の走査を行なう。操作者は、自身がYZ平面であると判断した超音波画像を参照して、Z軸上において、Z1及びZ2の2点を設定する。これにより、例えば、算出部14cにより、Z軸の径が計測され、更に、対象物を楕円体で近似した場合の体積が計測される。
ここで、例えば、肋間に超音波プローブ1を当接させてX軸の径とY軸の径とを計測した場合、骨等の障害により、超音波プローブ1を回転させることが困難な場合がある。かかる場合、図3の(C)に示すように、操作者は、超音波プローブ1を別の位置に移動して被検体Pの体表に当接させることで、Z軸の径を計測するための超音波画像を表示させる。図3の(C)に示す一例では、操作者は、自身がZX平面であると判断した超音波画像を参照して、Z1及びZ2の2点を設定する。
しかし、上述した従来の計測方法は、3番目の軸(Z軸)が設定される断面が操作者による主観的な判断により決定される。このため、従来の計測方法では、3軸目が設定される断面が、1番目の軸(X軸)及び2番目の軸(Y軸)に対して正確に直交していない場合があった。また、従来の計測方法では、骨等の障害により、超音波プローブ1を一旦離して、3番目の軸が描出される断面の位置を探す必要があるが、かかる手技は、操作者にとって困難な作業である。更には、3番目の軸の径を計測するために設定した2点を結ぶ直線が、1番目の軸の径を計測するために設定した2点を結ぶ直線と2番目の軸の径を計測するために設定した2点を結ぶ直線との交点を通る直線とはならない場合があった。
このように、従来の計測方法では、正確な3番目の軸を設定することが困難であるために、楕円体近似による体積計測の精度が低下する場合があった。そこで、第1の実施形態に係る超音波診断装置では、楕円体近似による体積計測の精度を向上させるために、以下に説明する取得部14b、算出部14c及び制御部16の処理が行なわれる。
取得部14bは、上述したように、超音波プローブ1の位置情報を取得する。一例として、取得部14bは、「位置センサ4の中心を通り、超音波プローブ1の取り付け面に平行な面の位置情報」を「超音波プローブ1の3次元位置情報」として、位置センサ4から取得する。取得部14bは、取得した情報を、例えば、画像メモリ15に格納する。
算出部14cは、超音波プローブ1の位置情報から、超音波プローブ1の走査によりモニタ2に表示される超音波画像の位置情報を算出する。具体的には、算出部14cは、位置センサ4が位置算出に用いる3次元の座標系において、モニタ2に表示される超音波画像が位置する座標を算出する。なお、以下では、「位置センサ4が位置算出に用いる3次元の座標系」を「3次元座標系」と省略して記載する。かかる算出のために、例えば、内部記憶部17には、図4に例示するオフセット情報が予め格納されている。図4は、オフセット情報の一例を説明するための図である。
オフセット情報は、例えば、超音波プローブ1の種別ごとに用意される。図4の(A)に示すオフセット情報は、超音波プローブ1がセクタプローブである場合に用いられるオフセット情報の一例である。また、図4の(B)に示すオフセット情報は、超音波プローブ1がコンベックスプローブである場合に用いられるオフセット情報の一例である。
図4の(A)に例示する距離「L11」及び距離「L12」は、位置センサ4がセクタプローブである超音波プローブ1に取り付けられる位置を示す値である。距離「L11」は、図4の(A)に示すように、「位置センサ4の中心を通り、超音波プローブ1の取り付け面に平行な面」である面100と、「超音波プローブ1の中心を通り、面100に平行な面」である面101との距離である。また、距離「L12」は、図4の(A)に示すように、「位置センサ4の中心を通り、面100に直交する平面」である面102と、「超音波プローブ1が被検体Pの体表に当接される面」である面103との距離である。なお、図4の(A)に例示する場合では、位置センサ4は、超音波プローブ1の左側に取り付けられるが、かかる情報も、オフセット情報として予め格納される。
また、セクタプローブである超音波プローブ1を用いた場合、図4の(A)に示すように、セクタ型の走査形状により超音波走査が行なわれることで超音波画像104が生成表示される。セクタプローブである超音波プローブ1を用いた場合、表示される超音波画像104の上端と超音波プローブ1の先端とは、略一致する。超音波画像の位置情報を算出するためには、表示される超音波画像104の上端と超音波プローブ1の先端との距離が必要である。このため、オフセット情報として、超音波画像の上端と超音波プローブ1の先端とが距離「0」であることも、予め格納される。なお、超音波画像104の形状は、制御部16が送受信部11、Bモード処理部12、ドプラ処理部13及び画像生成部14aに対して行なった制御情報から取得することができる。
また、図4の(B)に例示する距離「L21」及び距離「L22」は、位置センサ4がコンベックスプローブである超音波プローブ1に取り付けられる位置を示す値である。距離「L21」は、図4の(B)に示すように、「位置センサ4の中心を通り、超音波プローブ1の取り付け面に平行な面」である面200と、「超音波プローブ1の中心を通り、平面200に平行な面」である面201との距離である。また、距離「L22」は、図4の(B)に示すように、「位置センサ4の中心を通り、面200に直交する平面」である面202と、「超音波プローブ1が被検体Pの体表に当接される面」である面203との距離である。なお、図4の(B)に例示する場合では、位置センサ4は、超音波プローブ1の左側に取り付けられるが、かかる情報も、オフセット情報として予め格納される。
また、コンベックスプローブである超音波プローブ1を用いた場合、図4の(B)に示すように、オフセットセクタ型の走査形状により超音波走査が行なわれることで超音波画像204が生成表示される。コンベックスプローブである超音波プローブ1を用いた場合、扇形の要の部分が表示されないことから、表示される超音波画像204の上端は、超音波プローブ1の先端の下側に位置する。図4の(B)に例示する場合では、超音波画像204の上端は、超音波プローブ1の先端から距離「L23」分、下側に位置する。超音波画像の位置情報を算出するためには、表示される超音波画像204の上端と超音波プローブ1の先端との距離が必要であるため、距離「L23」も、オフセット情報として予め格納される。なお、超音波画像204の形状は、制御部16が送受信部11、Bモード処理部12、ドプラ処理部13及び画像生成部14aに対して行なった制御情報から取得することができる。
算出部14cは、取得部14bが取得した超音波プローブ1の位置情報と、上述したオフセット情報とから、超音波画像の位置情報を算出する。例えば、算出部14cは、距離「L11」及び距離「L12」や、距離「L21」及び距離「L22」を用いて、超音波プローブ1により行なわれた走査断面の位置情報を算出することができる。更に、算出部14cは、走査断面の位置情報と、画像上端とプローブ先端との距離とを用いて、表示されている超音波画像の3次元座標系での位置情報を算出することができる。
かかる機能を有する算出部14cは、楕円体近似による体積計測を行なう操作者が、超音波画像を参照して、当該超音波画像に描出された計測対象となる対象物に2つの軸を設定した場合、以下の処理を行なう。すなわち、算出部14cは、計測対象となる対象物に2つの軸が設定された超音波画像の生成に用いられた反射波の受信時における超音波プローブ1の位置情報を、画像メモリ15から取得する。そして、算出部14cは、取得した超音波プローブ1の位置情報に基づいて、設定された2つの軸の交点を通り、かつ、当該2つの軸に直交する直交軸の位置を算出する。図5は、第1の実施形態に係る算出部の処理の一例を示す図である。
例えば、超音波プローブ1を操作しながらモニタ2に表示された超音波画像を参照した操作者は、2軸を設定するために最適な超音波画像が表示された時点で、「Freezeボタン」を押下する。そして、操作者は、例えば、タッチコマンドスクリーンの「計測メニュー」を押下する表示された計測項目から「体積計測」を押下することで、楕円体近似による体積計測を開始する。そして、操作者は、例えば、図5の(A)に示すように、超音波画像300において、X軸の径を計測するために、X1及びX2の2点を設定する。また、操作者は、例えば、図5の(A)に示すように、超音波画像300において、Y軸の径を計測するために、Y1及びY2の2点を設定する。これにより、算出部14cは、X軸の径とY軸の径とを算出する。
そして、算出部14cは、直交軸の位置情報、すなわち、Z軸の位置情報を算出する。まず、算出部14cは、図5の(B)に示すように、X1とX2とを結ぶ直線と、Y1とY2とを結ぶ直線との交点の位置を算出する。具体的には、算出部14cは、超音波画像300における2軸の交点の位置を算出する。そして、算出部14cは、超音波画像300の生成に用いられた反射波の受信時における超音波プローブ1の位置情報とオフセット情報とを用いて、超音波画像300における2軸の交点の位置を、3次元座標系での座標に変換する。
そして、算出部14cは、Z軸方向を算出する。具体的には、算出部14cは、図5の(C)に示すように、ベクトルX1X2とベクトルY1Y2との外積を算出することで、Z軸方向を算出する。より具体的には、算出部14cは、3次元座標系でのベクトルX1X2とベクトルY1Y2との外積を算出することで、3次元座標系でのZ軸方向を算出する。そして、算出部14cは、3次元座標系での交点の座標と、3次元座標系でのZ軸方向とから、3次元座標系でのZ軸の位置情報を算出する。3次元座標系でのZ軸の位置情報は、例えば、画像メモリ15に格納される。
図1に示す制御部16は、直交軸の位置に関する直交軸位置情報がモニタ2に表示されるように制御する。ここで、操作者は、2つの軸を設定したのち、直交軸が描出される超音波画像を探索するために、「Freezeボタン」を再度押下して、Freeze状態を解除する。そして、操作者は、超音波プローブ1の回転、移動、煽り等の操作を開始する。制御部16は、Freeze状態が解除されたことを検知し、直交軸位置情報をモニタ2に表示させる。
直交軸位置情報を表示させるために、制御部16は、2つの軸が設定された後にモニタ2に表示された超音波画像に直交軸が含まれるか否かを判定する。ここで、「超音波画像に直交軸が含まれる」とは、「超音波画像に直交軸の全体が含まれる」ことであり、「超音波画像と直交軸とが複数点で交差する」ことである。また、「超音波画像に直交軸が含まれない」とは、「超音波画像と直交軸とが1点で交差する」、又は、「超音波画像と直交軸とが交差しない」ことである。
かかる判定行なうために、制御部16は、算出部14cに、以下に説明する位置関係の算出処理を実行させる。すなわち、算出部14cは、更に、モニタ2に表示される超音波画像の生成に用いられた反射波の受信時における超音波プローブ1の位置情報に基づいて、当該超音波画像に対する直交軸の位置関係を算出する。
取得部14bは、移動される超音波プローブ1の位置情報を継続して取得している。算出部14cは、取得部14bが順次取得する超音波プローブ1の位置情報から、モニタ2に表示される超音波画像の3次元座標系での位置情報を算出する。そして、算出部14cは、超音波画像の3次元座標系での位置情報と、算出済みの3次元座標系でのZ軸の位置情報とから、上述した位置関係を算出する。
制御部16は、2つの軸が設定された後にモニタ2に表示された超音波画像に直交軸が含まれないと位置関係から判定される場合、以下の制御を行なう。すなわち、制御部16は、当該位置関係に基づいて直交軸を含む断面を走査するために必要とされる超音波プローブ1の操作方法を案内するための情報を直交軸位置情報として出力するように制御する。換言すると、制御部16は、Z軸全体を含む断面が走査されていない場合、Z軸全体を含む断面走査を行なうためのガイドを、モニタ2に表示させる。図6は、第1の実施形態に係る制御部のガイド表示制御の一例を示す図である。
例えば、制御部16は、図6の(A)に示すように、位置関係に基づくガイド用の模式図を画像生成部14aに生成させる。図6の(A)に示す模式図は、3軸(X軸、Y軸及びZ軸)と、表示されている超音波画像を模式的に示す図形とを、算出部14cが算出した位置関係を反映した位置で配置した図である。制御部16は、現時点でモニタ2に表示されている超音波画像の横に、当該超音波画像に対応するガイド用の模式図を表示させる。操作者は、ガイド用の模式図を参照することで、Z軸を含む断面を表示するために必要とされる操作を把握することができる。なお、図6の(A)に例示するガイド用の模式図は、超音波プローブ1の位置が移動されるごとに、順次更新される。
或いは、例えば、制御部16は、図6の(B)に示すように、位置関係に基づくガイドを文字で表示させる。図6の(B)に示す一例では、算出部14cが算出した位置関係から、制御部16の制御により、画像生成部14aは、「時計回りに15度回転して下さい」という文字列の画像を生成する。そして、制御部16は、現時点でモニタ2に表示されている超音波画像の横に、文字列の画像を表示させる。なお、図6の(B)に例示するガイド用の文字列の画像は、超音波プローブ1の位置が移動されるごとに、順次更新される。また、制御部16は、「時計回りに15度回転して下さい」の音声データを生成し、生成した音声データをモニタ2のスピーカーから出力させても良い。
一方、制御部16は、2つの軸が設定された後にモニタ2に表示された超音波画像に直交軸が含まれると位置関係から判定される場合、当該超音波画像に直交軸を重畳させた合成画像を直交軸位置情報として表示させるように制御する。すなわち、制御部16は、Z軸全体を含む断面が走査されている場合、超音波画像上に、Z軸の位置を示すガイドラインを表示させる。図7は、第1の実施形態に係る制御部のガイドライン表示制御の一例を示す図である。
例えば、制御部16は、図7に示すように、Z軸全体を含む超音波画像400に、Z軸の位置を点線で示すZ軸ガイドラインを重畳させた合成画像を画像生成部14aに生成させる。そして、制御部16は、図7に例示する合成画像を、モニタ2に表示させる。操作者は、Z軸ガイドラインが表示されたことから、再度、「Freezeボタン」を押下し、ガイドラインを参照して、超音波画像400において、Z1及びZ2の2点を設定する。これにより、算出部14cは、Z軸の径を計測し、対象物を楕円体で近似した場合の体積を算出する。かかる算出結果は、制御部16の制御により、例えば、モニタ2に表示される。
次に、図8を用いて、第1の実施形態に係る超音波診断装置の処理の一例について説明する。図8は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下のフローチャートでは、取得部14bが超音波プローブ1の位置情報の取得を開始しているとして説明する。
図8に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置の制御部16は、Freezeボタンが押下され、X軸及びY軸の設定を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。ここで、Freezeボタンの押下とX軸及びY軸の設定とを受け付けない場合(ステップS101否定)、制御部16は、Freezeボタンの押下とX軸及びY軸の設定とを受け付けるまで待機する。
一方、Freezeボタンが押下され、X軸及びY軸の設定を受け付けた場合(ステップS101肯定)、算出部14cは、X軸及びY軸の径を算出する(ステップS102)。なお、図8に示す処理例では、取得部14bは、Freeze状態となった場合、超音波プローブ1の位置情報の取得を一時的に停止する。
そして、算出部14cは、取得部14bが取得したFreezeボタンの押下時の超音波プローブ1の位置情報から、Z軸の位置(空間的位置)を算出する(ステップS103)。そして、制御部16は、Freezeボタンが再び押下され、Freeze状態が解除されたか否かを判定する(ステップS104)。ここで、Freeze状態が解除されない場合(ステップS104否定)、制御部16は、Freeze状態が解除されるまで待機する。
一方、Freeze状態が解除された場合(ステップS104肯定)、取得部14bは、超音波プローブ1の位置情報の取得を再開する(ステップS105)。そして、算出部14cは、表示されている超音波画像に対するZ軸の位置関係を算出する(ステップS106)。そして、制御部16は、位置関係から、表示されている超音波画像がZ軸を含む断面であるか否かを判定する(ステップS107)。ここで、Z軸を含む断面でない場合(ステップS107否定)、制御部16の制御により、モニタ2は、走査ガイドを表示する(ステップS108)。そして、制御部16の制御により、算出部14cは、ステップS106の位置関係の算出処理を行なう。
一方、Z軸を含む断面である場合(ステップS107肯定)、制御部16の制御により、モニタ2は、表示されている超音波画像とZ軸のガイドラインとの合成画像を表示する(ステップS109)。
そして、制御部16は、Z軸の設定を受け付けたか否かを判定する(ステップS110)。ここで、Z軸の設定を受け付けない場合(ステップS110否定)、制御部16は、Z軸の設定を受け付けるまで待機する。
一方、Z軸の設定を受け付けた場合(ステップS110肯定)、算出部14cは、Z軸の径を計測し、体積を算出して(ステップS111)、処理を終了する。
上述してきたように、第1の実施形態では、超音波プローブ1の位置情報を用いて、モニタ2に表示されている超音波画像上の任意の点の位置を、実空間における位置に変換することができる算出部14cの機能を用いることで、実空間におけるZ軸の位置を自動的に算出する。そして、Z軸を探索するために操作者が移動させる超音波プローブ1の位置情報を用いて、現時点で表示される超音波画像とZ軸との位置関係を算出する。そして、第1の実施形態では、位置情報を用いて、Z軸を含む断面を走査するためのガイドや、Z軸の径を計測するためのガイドラインを表示させる。
第1の実施形態で直交軸位置情報として表示されるガイド及びガイドラインを参照することで、操作者は、客観的に決定されたZ軸の位置を把握することができる。すなわち、操作者は、ガイドを参照して、超音波プローブ1を操作することができ、更に、ガイドラインを参照することで、ガイドライン上における対象物の両端が、正確なZ軸の径を計測するための2点であると確認することができる。従って、第1の実施形態では、楕円体近似による体積計測の精度を向上させることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、直交軸全体を含む断面の走査を行なうことなく、直交軸(Z軸)の径が計測される場合について、図9を用いて説明する。図9は、第2の実施形態を説明するための図である。
第2の実施形態に係る超音波診断装置は、図1を用いて説明した第1の実施形態に係る超音波診断装置と同様に構成される。ここで、第1の実施形態では、2つの軸(X軸及びY軸)が設定された後、操作者は、超音波プローブ1の回転、移動、煽り等の操作を行なう。一方、第2の実施形態では、2つの軸(X軸及びY軸)が設定された後に操作者により行なわれる操作を、超音波プローブ1が同じ位置で被検体Pの体表に当接された状態で傾ける「煽り」とする。なお、第2の実施形態においても、取得部14bは、第1の実施形態と同様に、超音波プローブ1の位置情報を取得し、算出部14cは、直交軸の位置を算出する。また、2軸の設定後、取得部14bは、第1の実施形態と同様に、超音波プローブ1の位置情報を取得する。
超音波プローブ1の「煽り」が行なわれる状態で、第2の実施形態に係る算出部14cは、第1の実施形態と同様に、取得部14bが順次取得する超音波プローブ1の位置情報から、モニタ2に表示される超音波画像に対する直交軸の位置関係を算出する。すなわち、算出部14cは、超音波プローブ1の位置情報から算出した超音波画像の3次元座標系での位置情報と、算出済みの3次元座標系でのZ軸の位置情報とから、3次元座標系での超音波画像に対するZ軸の位置関係を算出する。
そして、第2の実施形態に係る制御部16は、2つの軸が設定された後に超音波プローブ1の「煽り」が行なわれる状態でモニタ2に表示された超音波画像と直交軸との交点が、位置関係に基づく位置で当該超音波画像に重畳表示されるように制御する。
例えば、操作者は、図9に示すように、X軸及びY軸の設定断面に対応する超音波画像300においてX軸及びY軸の設定を行なった後、超音波プローブ1を様々な角度で傾ける。かかる操作により表示される超音波画像は、Z軸と1点で交差することになる。そこで、第2の実施形態では、制御部16の制御により、算出部14cは、3次元座標系での超音波画像に対する直交軸の位置関係から、断面画像である超音波画像における2次元座標系において、当該超音波画像がZ軸と交差する点(交点)の座標を算出する。
そして、制御部16の制御により、画像生成部14aは、超音波画像に交点を重畳した合成画像を生成し、モニタ2は、合成画像を表示する。これにより、操作者は、図9に示すように、超音波画像に描出された対象物における交点の位置を視認することができる。なお、図9では、超音波プローブ1の走査断面を、超音波プローブ1の先端から伸びる実線又は点線で示している。また、図9では、実線又は点線で示す走査断面に対応する超音波画像が、オフセットセクタ型の走査形状より生成されることを示している。
そして、第2の実施形態に係る算出部14cは、モニタ2に表示される超音波画像と直交軸(Z軸)との交点の位置が、当該超音波画像に描出される対象物において所定の位置となった時点での超音波プローブの位置情報に基づいて、当該対象物における直交軸(Z軸)の径を算出する。
例えば、操作者は、図9に示すように、超音波プローブ1を一方の方向に傾けることで表示される超音波画像301において、交点の位置が対象物の最下部に位置することを確認して、Freezeボタンを押下する。すなわち、操作者は、交点の位置が対象物の最下部に位置することから、超音波画像301における交点の位置が、Z軸の径を計測するための2つの端点の1つであると判断する。
算出部14cは、超音波画像301の生成に用いられた反射波の受信時における超音波プローブ1の位置情報から、図9に示すように、3次元座標系での超音波プローブ1の傾き「θ1」と、3次元座標系での超音波画像301の交点と超音波プローブ1の先端との距離「l1」とを算出する。
そして、操作者は、Freeze状態を解除して、超音波プローブ1を反対の方向に傾ける。そして、操作者は、図9に示すように、超音波プローブ1を反対の方向に傾けることで表示される超音波画像302において、交点の位置が対象物の最下部に位置することを確認して、Freezeボタンを押下する。すなわち、操作者は、交点の位置が対象物の最下部に位置することから、超音波画像302における交点の位置が、Z軸の径を計測するための2つの端点の残りの1つであると判断する。
算出部14cは、超音波画像302の生成に用いられた反射波の受信時における超音波プローブ1の位置情報から、図9に示すように、3次元座標系での超音波プローブ1の傾き「θ2」と、3次元座標系での超音波画像301の交点と超音波プローブ1の先端との距離「l2」とを算出する。そして、算出部14cは、以下の式(1)により、Z軸の径を算出する。
Figure 2013158348
そして、算出部14cは、式(1)により算出したZ軸の径を用いて、対象物の体積を算出する。なお、操作者は、例えば、リセットボタンを押下することで、超音波画像301及び超音波画像302の選択をやり直すことができる。また、「θ1」及び「l1」の算出と、「θ2」及び「l2」の算出とは、超音波画像301及び超音波画像302が確定された後に同時に行なわれる場合であっても良い。
また、例えば、対象物がY軸方向で扁平な形状である場合、Z軸の両端の2点であると判断される超音波画像は、交点が表示されているが、対象物が見切れる画像とすることもできる。
次に、図10を用いて、第2の実施形態に係る超音波診断装置の処理の一例について説明する。図10は、第2の実施形態に係る超音波診断装置の処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下のフローチャートでは、取得部14bが超音波プローブ1の位置情報の取得を開始しているとして説明する。また、以下では、第2の実施形態で行なわれる体積計測のモードを「傾斜計測モード」と記載する。
図10に示すように、第2の実施形態に係る超音波診断装置の制御部16は、Freezeボタンが押下され、X軸及びY軸の設定を受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。ここで、Freezeボタンの押下とX軸及びY軸の設定とを受け付けない場合(ステップS201否定)、制御部16は、Freezeボタンの押下とX軸及びY軸の設定とを受け付けるまで待機する。
一方、Freezeボタンが押下され、X軸及びY軸の設定を受け付けた場合(ステップS201肯定)、算出部14cは、X軸及びY軸の径を算出する(ステップS202)。なお、図10に示す処理例では、取得部14bは、Freeze状態となった場合、超音波プローブ1の位置情報の取得を一時的に停止する。
そして、算出部14cは、取得部14bが取得したFreezeボタンの押下時の超音波プローブ1の位置情報から、Z軸の位置(空間的位置)を算出する(ステップS203)。そして、制御部16は、Freezeボタンが再び押下され、Freeze状態が解除され、傾斜計測モードの開始要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS204)。ここで、傾斜計測モードの開始要求を受け付けない場合(ステップS204否定)、制御部16は、傾斜計測モードの開始要求を受け付けるまで待機する。
一方、傾斜計測モードの開始要求を受け付けた場合(ステップS204肯定)、取得部14bは、超音波プローブ1の位置情報の取得を再開する(ステップS205)。そして、算出部14cは、表示されている超音波画像に対するZ軸の位置関係を算出する(ステップS206)。そして、制御部16の制御により、モニタ2は、表示されている超音波画像に、Z軸の交点を重畳した合成画像を表示する(ステップS207)。
そして、制御部16は、Z軸の径を算出するための2つの超音波画像が指定されたか否かを判定する(ステップS208)。ここで、2つの超音波画像が指定されない場合(ステップS208否定)、制御部16の制御により、算出部14cは、ステップS206の位置関係の算出処理を行なう。
一方、2つの超音波画像が指定された場合(ステップS208肯定)、算出部14cは、Z軸の径を算出し、体積を算出して(ステップS209)、処理を終了する。
上述してきたように、第2の実施形態では、超音波画像に描出される対象物と直交軸との交点の位置を参照した操作者がZ軸の径を計測するための2つの超音波画像を選択するだけで、自動的に正確なZ軸の径を算出することができる。従って、第2の実施形態では、操作者は、高精度な体積計測を簡易に実行することができる。
ここで、上記では、操作者により交点の対象物における位置の判断が行なわれる場合について説明した。しかし、第2の実施形態は、例えば、制御部16が、超音波画像300における交点及び交点周囲の画素の輝度値を用いて、更新表示される超音波画像における対象物の範囲を推定することで、対象物における交点の位置を自動で判断する場合であっても良い。かかる場合、操作者が超音波プローブ1を傾ける操作を行なうだけで、対象物の体積計測が自動で行なわれることとなる。
なお、上記の第1及び第2の実施形態では、算出部14cが、3軸の径及び体積の算出を行なう場合について説明したが、算出部14c以外の計測処理を行なう処理部が、3軸の径及び体積の算出を行なう場合であっても良い。また、上記の第1及び第2の実施形態では、超音波プローブ1の位置情報が3次元である場合について説明した。しかし、超音波プローブ1の操作が回転操作に限定される場合であるならば、超音波プローブ1の位置情報は、振動子の配列方向における2次元の位置情報である場合であっても良い。
また、第1及び第2の実施形態において、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、第1及び第2の実施形態で説明した画像処理方法は、あらかじめ用意された画像処理プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この画像処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この画像処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上、説明したとおり、第1及び第2の実施形態によれば、楕円体近似による体積計測の精度を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 超音波プローブ
2 モニタ
3 入力装置
10 装置本体
11 送受信部
12 Bモード処理部
13 ドプラ処理部
14 画像処理部
14a 画像生成部
14b 取得部
14c 算出部
15 画像メモリ
16 制御部
17 内部記憶部

Claims (6)

  1. 超音波プローブの位置情報を取得する取得部と、
    計測対象となる対象物に2つの軸が設定された超音波画像の生成に用いられた反射波の受信時における前記超音波プローブの位置情報に基づいて、当該2つの軸の交点を通り、かつ、当該2つの軸に直交する直交軸の位置を算出する算出部と、
    前記直交軸の位置に関する直交軸位置情報が所定の表示部に表示されるように制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記算出部は、更に、前記所定の表示部に表示される超音波画像の生成に用いられた反射波の受信時における前記超音波プローブの位置情報に基づいて、当該超音波画像に対する前記直交軸の位置関係を算出し、
    前記制御部は、前記2つの軸が設定された後に前記所定の表示部に表示された超音波画像に前記直交軸が含まれると前記位置関係から判定される場合、当該超音波画像に前記直交軸を重畳させた合成画像を前記直交軸位置情報として表示させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記制御部は、前記2つの軸が設定された後に前記所定の表示部に表示された超音波画像に前記直交軸が含まれないと前記位置関係から判定される場合、当該位置関係に基づいて前記直交軸を含む断面を走査するために必要とされる前記超音波プローブの操作方法を案内するための情報を前記直交軸位置情報として出力するように制御することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記算出部は、更に、前記所定の表示部に表示される超音波画像の生成に用いられた反射波の受信時における前記超音波プローブの位置情報に基づいて、当該超音波画像に対する前記直交軸の位置関係を算出し、
    前記制御部は、前記2つの軸が設定された後に前記超音波プローブが同じ位置で当接された状態で傾けられることで前記所定の表示部に表示された超音波画像と前記直交軸との交点が、前記位置関係に基づく位置で当該超音波画像に重畳表示されるように制御する請求項1に記載の超音波診断装置。
  5. 前記算出部は、前記所定の表示部に表示される超音波画像と前記直交軸との交点の位置が、当該超音波画像に描出される前記対象物において所定の位置となった時点での前記超音波プローブの位置情報に基づいて、当該対象物における前記直交軸の径を算出することを特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
  6. 超音波プローブの位置情報を取得する取得手順と、
    計測対象となる対象物に2つの軸が設定された超音波画像の生成に用いられた反射波の受信時における前記超音波プローブの位置情報に基づいて、当該2つの軸の交点を通り、かつ、当該2つの軸に直交する直交軸の位置を算出する算出手順と、
    前記直交軸の位置に関する直交軸位置情報が所定の表示部に表示されるように制御する制御手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
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