JP2013158073A - モータ用コア及びモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】磁性粉末からなるモータ用コアにおいて、コア全体を磁路に有効に活用できるモータ用コアを提供する。
【解決手段】モータ用コア及びモータにおいて、マグネットとの磁気作用により回転駆動力を生成するコイルを巻回してなるモータ用コアの形状は、中心軸を有する中央コア部と、前記中央コア部から、前記中心軸を中心とした円の径方向に延びる複数のアーム部と、前記アーム部の先端にそれぞれ形成され、当該先端から前記円の周方向及び前記中心軸と平行な方向に拡がるハネ部とを備え、前記ハネ部の前記中心軸と平行な方向へ延伸した端部の端面には、前記アーム部に向かって形成された切り欠きが設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁性粉末を用いたモータ用コア及びモータに関する。
モータは一般的に、ステータとロータとを備え、一方にマグネットを配置、他方には電気的に磁極を切り替える構造を備え、マグネットとの磁気的な作用から回転の原動を生じる。電気的に磁極を切り替える場合には電磁石としての作用を利用しており、そこで使用されるコアは、電磁鋼板や磁性粉末を用いたものが知られている。図6(a)には、ステータ1及びロータ2を備えるモータの断面斜視図を示す。図6(b)と図6(c)は、いずれも中心軸からステータ1及びロータ2を含む図6(a)のII−IIの断面を示している。図6(b)では、ステータ1に電磁鋼板を用いた積層コアを用いた場合の内部の磁束の流れ6を示している。さらに、図6(c)では、ステータ1に磁性粉末を用いたコアを用いた場合の磁束の流れ6を示している。ここでは、磁束の流れからも分かるように、ステータ1に磁性粉末を用いたコアを用いることで磁路を効率よく形成し、モータの効率を向上する手法が知られている。(たとえば、特許文献1参照)
さらに、モータの効率を向上するためには、例えばマグネットに対向して設けられたステータ1もしくはロータ2のどちらか一方のマグネットと対向する面の面積を広くした形状がある。図7は、モータ部品の回転軸に平行な面における断面を示したものである。ここで示すように、ステータであるモータ用コア5に磁性粉末を用いて、マグネット3との対面で、その端部を広げマグネット3と略同じ長さの構造を形成している。このため、マグネットとコア間を流入出する磁束の流れが増えモータの効率が向上するとしている。(たとえば、特許文献2参照)
このように、従来から磁性粉末のコアを用いた図6や図7に示すモータでは、コア内部でステータ側からの3次元方向の磁束の流れを作り、磁路を効率よく形成する試みがされている。すなわち、この3次元方向の磁束の流れとは、コア先端部のマグネットと対向する部位で、コアの内部を通過して反対側の端部から対極するマグネットへ流入出することを示している。
特開2004−153977号公報 特開2002−125350号公報
しかしながら、この磁束の流れの中には、コアの内部を通過せず、コアの端部を周回し、空隙を介して隣接するコアの突極へと磁路を形成、または空隙を介して隣接するマグネットへ磁路を形成する磁束成分が含まれており、これらの磁束成分は、モータの回転駆動の原動となるマグネットと電磁石との吸引や反発の作用に寄与しないことを発明者らは発見した。そして発明者らは、コアにおける磁束の流れを有効に活用し、さらなるモータの効率の向上を新たな課題として見出した。
本発明は、以上の点を考慮して成されたもので、モータの効率を向上することが出来るモータ用コア及びモータを提供することを目的とする。
本発明者らは、モータ用コアにおいてその構造を種々検討したところ、モータ用コア端部において、外周部を周回する磁束の流れを抑制することで、モータの効率を向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明モータ用コアは、中心軸を有する中央コア部と、前記中央コア部から、前記中心軸を中心とした円の径方向に延びる複数のアーム部と、前記アーム部の先端にそれぞれ形成され、当該先端から前記円の周方向及び前記中心軸と平行な方向に拡がるハネ部とを備え、前記ハネ部の前記中心軸と平行な方向へ延伸した端部の端面には、前記アーム部に向かって形成された切り欠きが設けられていることを特徴とする。
前記モータ用コアは、前記切り欠き部を形成することにより、前記ハネ部において前記中心軸と平行な方向に延伸して設けられた部分を周回し、空隙を介して隣接するコアの突極へと磁路を形成、または空隙を介して対向するマグネットへ磁路を形成する磁束の流れを抑制する効果が得られる。すなわち、モータの回転駆動の原動となるマグネットと電磁石との吸引や反発の作用に寄与しない磁束成分を抑制することにより、コアにおける磁束の流れを効果的に活用し、モータの効率を向上する効果が得られる。
さらに、本発明のモータ用コアは、切り欠き部がアーム部に達していることが好ましい。
本発明のモータ用コアは、切り欠き部がアーム部に達している構造とすることで、ハネ部からアーム部に流入出する磁束の流れが、効率的になる。このことにより、さらなるモータの効率を向上する効果が得られる。その結果、ハネ部に流入出する磁束が、効果的にアーム部へと流れる磁路を形成することから、モータの回転駆動の原動となるマグネットと電磁石との吸引や反発の力が増加することとなる。したがって、これらのモータ用コアを備えるモータの回転駆動の原動トルクがさらに増加する。
さらに本発明のモータ用コアは、前記ハネ部の外周面に、前記中心軸と平行な方向へ延びる溝を有することを特徴とする。
これにより本発明のモータ用コアは、前記ハネ部の外周面に前記中心軸と平行に溝を備えることで、前記ハネ部を流れる磁束における周方向に周回する磁束のうち、モータの回転駆動の原動となるマグネットと電磁石との吸引や反発の作用に寄与しない磁束の流れをさらに効果的に抑制する作用がある。その結果、前記ハネ部に流入出する磁束が効果的にアーム部へと流れる磁路を形成することから、モータの回転駆動の原動となるマグネットと電磁石との吸引・反発の力が増加することとなる。したがって、これらのモータ用コアを備えるモータの回転駆動の原動トルクがさらに増加する。
さらに本発明のモータ用コアは、前記アーム部にはコイルを備え、前記アーム部における該コイルを含む前記中心軸と平行な線分の長さと前記ハネ部における同方向の長さが略同一の長さを有することを特徴とする。
これによって本発明のモータ用コアで、コイルを備えた前記アーム部における該コイルを含む前記中心軸と平行な線分の長さと前記ハネ部の同方向の端面の長さが略同一とすることで、両者のどちらか一方の高さに制約される、例えばモータ製品などの軸線方向の高さを最小にすることができる。したがって、これらのモータ用コアを備えるモータ製品の高さを最小形状にすることができる。
さらに本発明のモータ用コアは、前記中央コア部と前記アーム部と前記ハネ部は、磁性粉末を用いた圧粉体またはその焼結体で一体に形成されていることを特徴とする。
このため本発明モータ用コアで、磁性粉末を用いた圧粉体またはその焼結体で形成することで、コア内部において3次元方向への磁束の流入出が容易となり、磁路を効果的に形成することができ、モータの特性を向上することが可能となる。
本発明の望ましい態様としては、上記記載のモータ用コアをモータへ適用することが好ましい。
本発明モータ用のコアは、モータへ適用することで、モータの特性を効果的に向上することができる。
本発明のモータ用コア及びモータによれば、磁束の流れにおいて、コアの内部を通過せず、コアの端部を周回し、空隙を介して隣接するコアの突極へと磁路を形成、または空隙を介して隣接するマグネットへ磁路を形成する磁束成分を抑制することができる。このため本発明では、コアにおける磁束の流れを有効に活用し、さらなるモータの効率を向上する効果を有する。
図1(a)は実施形態によるモータの軸線と垂直な断面、図1(b)は軸線と平行な断面を示した図である。 図2(a)は実施形態のモータのコア形状、図2(b)は実施形態の磁束の流れを示す代表的な状態を示した図である。 図3(a)は実施形態のモータのコア形状、図3(b)は実施形態の磁束の流れを示す代表的な状態を示した図である。 図4(a)は比較例1のモータのコア形状、図4(b)は比較例1の磁束の流れを示す代表的な状態を示した図である。 図5(a)は比較例2のモータのコア形状、図5(b)は比較例2の磁束の流れを示す代表的な状態を示した図である。 図6は従来技術のモータの断面図を示した図である。 図7は従来技術のモータの断面図を示した図である。
本発明を実施するための形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態)
図1(a)及び(b)は、実施形態に係るモータの断面を示す図である。モータは、モータ用コアとマグネット13、その外側を覆うヨーク11とを備える。モータの効率は、これらの形状からなるモータについて、そのトルクの大きさおよび磁束の方向と大きさについて計算機を用いた解析を行う。すなわち、モータの効率は、トルク値の代表的な値としてモータの回転が0の時の回転軸に生じるトルクの大きさである拘束トルクについて比較するとともに、コア内部の磁束の方向と大きさから磁気的な損失に関する解析を行うことにより、効率的なモータの評価を行うことができる。
図1(a)はモータの回転軸に垂直な断面を表す。そして、図1(b)は、モータの回転軸と平行な断面図(図1(a)のb−b線における断面図)を示す。図1(a)及び図1(b)において、中央コア部16は、中心軸を中心とした円の径方向に延びる複数のアーム部17を備え、アーム部17の先端には前記円の周方向及び前記中心軸と平行な方向に延伸して設けたハネ部18を備え、前記中央コア部16、前記アーム部17及び前記ハネ部18によってモータ用コアを形成している。さらに、中心軸の中心にあるシャフト12は、このモータ用コアと固定される。コイル15は、モータ用コアのアーム部17に巻回されている。
モータ用コアは、鉄や鋼といった軟磁性材料などの磁性材料からなる板材を積層して構成、或いは上記磁性材料の粉末やこのような粉末表面に絶縁被覆を形成した被覆粉末を用いた圧粉成型体により構成することができる。ここでは、上記粉末や被覆粉末を所定の形状の金型に充填して加圧することで製造できる。特に、圧粉成型体からなるコアは、複雑な形状であっても簡単に成型できて製造性に優れる。
図2(a)は、実施形態に係るモータ用コアの斜視図を示す。本実施形態に係るモータ用コアは、中心軸26を有する中央コア部25と、前記中央コア部25から、前記中心軸26を中心とした円の径方向に延びる複数のアーム部27と、前記アーム部27の先端にそれぞれ形成され、当該先端から前記円の周方向及び前記中心軸26と平行な方向に拡がるハネ部28とを備え、前記ハネ部28の前記中心軸26と平行な方向へ延伸した端部の端面には、前記アーム部27に向かって形成された切り欠き20が設けられている。
図2(b)は、図2(a)のモータ用コアの磁束6の流れを示す。モータ用コアの前記ハネ部28における、前記アーム部27と軸線方向において同位置にない部分の磁束6の流れは、モータ用コアの外周部分を周回し、空隙を介して隣接するコアの突極へと磁路を形成、または空隙を介して隣接するマグネットへ磁路を形成する磁束の流れとなり、磁気的な損失を生じていた。前記切り欠き20を設けることにより前記アーム部27と軸線方向において同位置にない部分の磁束の流れはアーム部27へ向かうこととなる。
ここで、アーム部27の端部の断面積より大きいハネ部28を設けることにより、前記ハネ部28におけるマグネットとの対向面の面積を広くすることで、対向するマグネットと前記ハネ部28を流入出する磁束を増加する従来の効果の他、前記ハネ部28から前記アーム部27への磁路を形成する効果が得られる。
切り欠き20の形状は特に限定されるものではないが、前記アーム部27から見て非対称に設けられていても、複数の切り欠き20が設けられていてもよい。この場合でも、同様の効果が得られるからである。
さらに、前記ハネ部28において、前記アーム部27から見た回転方向(コアの前記中心軸とした回転方向たとえば図2(a)の矢印x方向)とは逆側の部分に一様に切り欠きを設けてもよい。回転方向前方に位置するマグネットからハネ部28に流入出する磁束6の流れが前記アーム部27へと磁路を形成することで、前記ハネ部28における前記アーム部27から見て回転方向後方へ向かう磁束6の流れが少なくなるからである。この場合でも、同様の効果が得られる。
しかしながら、モータ用コアにおいて対称性がない場合には、回転時に振動などの影響が生じる場合があるため、モータ用コア全体の構造を十分に検討する必要がある。
ここで、前記切り欠き部20が前記アーム部に達している構造がさらに好ましい。前記切り欠き20が前記アーム部27に達している構造とすることで、前記ハネ部28における前記アーム部27と軸線方向の同位置にない部分の磁束6の流れは前記アーム部27へと向かうこととなる。したがって、前記ハネ部28に流入出する磁束6は効果的に前記アーム部27を通過する磁路を形成することとなる。
図3(a)は、実施形態に係るモータ用コアの斜視図を示す。図3(b)は、図3(a)のモータ用コアの磁束6の流れを示す。本実施形態に係るモータ用コアは、中心軸36を有する中央コア部35と、前記中央コア部35から、前記中心軸36を中心とした円の径方向に延びる複数のアーム部37と、前記アーム部37の先端にそれぞれ形成され、当該先端から前記円の周方向及び前記中心軸36と平行な方向に拡がるハネ部38とを備え、前記ハネ部38の前記中心軸36と平行な方向へ延伸した端部の端面には、前記アーム部37に向かって形成された切り欠き30が設けられている。そしてさらに、ハネ部の外周面に、前記中心軸と平行な方向へ延びる溝31を有している。
前記溝31は前記ハネ部38の外周面に設けられ、前記ハネ部38の外周から前記アーム部37を通過する磁路を効果的に形成するものである。すなわち、前記ハネ部38の外周面を流れる磁束6は、前記アーム部37を通過しない磁路を形成し、空隙を介して隣接するコアの突極へと磁路を形成、または空隙を介して対向するマグネットへ磁路を形成するものが含まれる。前記ハネ部38の外周面において、軸線方向と平行で、前記アーム部37との延長線部分に溝31を設けることにより前記ハネ部38を周回する磁束6が効果的に前記アーム部37を通過する磁路を形成する。
前記溝31の形状や大きさについて特に限定するものではないが、前記溝31の位置は前記アーム部37の延長線上ハネ部38の外周面に形成し、前記溝31の深さは前記ハネ部38の厚みと同程度とすることで、効果的に磁路を形成することができる。この場合、前記溝31を形成することにより、機械的強度が損なわれる場合があるので、モータ用コア全体の構造を十分に検討する必要がある。
実施形態に係わる中央コア部35とアーム部37とハネ部38は、磁性粉末を用いた圧粉体またはその焼結体で一体に形成されていることが好ましい。
磁性粉末は、鉄や鋼といった軟磁性材料などの磁性材料からなる粉末やこのような粉末表面に絶縁被覆を形成した被覆粉末を用いた圧粉成型体により構成することができる。ここでは、上記粉末や被覆粉末を所定の形状の金型に充填して加圧することで製造できる。特に、圧粉成型体からなるコアは、複雑な形状であっても簡単に成型できて製造性に優れる。
アーム部37に巻回したコイルに励磁電流を通電すると、アーム部37およびハネ部38において電磁石の作用を有することとなり、対向するマグネットとの間に吸引・反発作用が働くこととなる。3つのアーム部37にそれぞれ独立した励磁電流を通電し、電流値の制御をすることによりモータ用コアにおいて回転駆動を生じることとなり、この力は回転軸に発生する。この駆動力について回転数が0の場合の回転軸に生じるトルクの最大値である拘束トルクの値について計算機により算出する。
モータ特性の評価としては、トルクと励磁電流の関係やトルクとモータ回転数の関係、モータへの入出力比からなるモータ効率などが挙げられるが、ここでは、モータ回転数が0の場合の回転軸に生じるトルクの最大値を比較に用いることができる。
本発明の内容を実施例及び比較例を参照してより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、図1に示すような形状からなるモータで、図2に示す形状のモータ用コアを作製しそのトルクの大きさおよび磁束の方向と大きさについて計算機を用いた解析を行った。
モータ用コアは、中央コア部25から前記中心軸26を中心とした円の径方向に延び互いに間隔をおいて形成した3本の突極からなり、幅1.5mm、高さ(コアの中心軸と平行な方向の長さ)5.95mmのアーム部27と、アーム部27の先端には前記円の周方向及び前記中心軸と平行な方向へ延伸して設けたハネ部28を備える。モータ用コアは、磁性粉末を圧粉成型加工したものであり、飽和磁束密度1.6Tの磁気特性を有する材料を使用した。
さらに、モータ用コアの端部に形成したハネ部28はアーム部27との接続部で、その高さL27が5.95mm、前記ハネ部28の円周端部の高さL28を10.57mmとした。アーム部27の先端に形成されたハネ部28において、中心軸と平行な方向に延伸して設けた端面においてアーム部27に向かって形成された切り欠き20が設けられる。
アーム部27には、0.09mm径のコイルを200ターン巻回した。さらに、前記モータ用コアのハネ部28に空隙0.205mmをもって対向するように、図1のようにマグネット13、14とを設けた。それぞれのマグネットは、冷間圧延鋼板からなる厚さ0.4mmのヨーク11に固着されている。前記マグネットは、残留磁束密度415mT、保持力255kA/mとなる永久磁石からなり、それぞれの磁極はラジアル方向に反転したものである。前記コイル15に電圧4.5Vを印加することで励磁電流を供給し、前記マグネット13及び14との吸引・反発力により、モータを回転させる駆動力を得る。モータの大きさは略ヨーク外径12.0mm、高さ14.0mmである。
このモータ用コアを用いたモータのトルクを算出した結果、回転数が0の時の最大トルクの値である拘束トルクは、1.343[mN・m]が得られ、その結果を表1に示す。
モータ用コアにおける磁束の流れの状態は、図2(b)に示されるように、対向するマグネットの位置によりハネ部に流入出する磁束の向きと大きさが変化するが、例えば、ハネ部に流入出する磁束が最も多い状態においてハネ部における周方向端部からアーム部へと磁路が形成された。このため、磁路の形成に無駄が生じておらず、磁気的な損失が少なくなり、モータの効率の評価としてトルク値で比較した結果、トルク値の増加の効果が認められた。
コアの内部を通過せず、コアの端部を周回し、空隙を介して隣接するコアの突極へと磁路を形成、または空隙を介して隣接するマグネットへ磁路を形成する磁束成分の抑制が確認される。さらに、これらの磁束成分は、モータの回転駆動の原動となるマグネットと電磁石との吸引や反発の作用に寄与し、コアにおける磁束の流れを有効に活用し、さらなるモータの効率の向上が認められた。
〔実施例2〕
実施例2では、図1に示すような形状からなるモータで、図3に示す形状のモータ用コアを作製しそのトルクの大きさおよび磁束の方向と大きさについて計算機を用いた解析を行った。
モータ用コアは、モータ用コア端部に形成したハネ部38はアーム部37との接続部で、その高さL37が5.95mm、前記ハネ部38の円周端部の高さL38を10.57mmとした。アーム部37先端に形成されたハネ部38には、中心軸36と平行な方向に延伸して設けた端面においてアーム部37に向かって形成された切り欠き30を設けた。さらにここでは、前記ハネ部38の外周面に中心軸36と平行な溝31を形成する点で実施例1に対してさらなる特徴がある。ここでは、溝31の径方向の深さをハネ部38の厚みと略同じ程度とした。これらの形状からなるモータについて、そのトルクの大きさおよび磁束の方向と大きさについて計算機を用いた解析を行った。
このモータ用コアを用いたモータのトルクを算出した結果、回転数が0の時の最大トルクの値である拘束トルクは、1.362[mN・m]が得られ、その結果を表1に示す。
また、モータ用コアにおける磁束の流れの状態は、図3(b)に示されるように、対向するマグネットの位置によりハネ部に流入出する磁束の向きと大きさが変化するが、例えば、ハネ部に流入出する磁束が最も多い状態においてハネ部における円周端部とアーム部を通過する磁路が形成される。さらにハネ部外周面において溝を設けることによりアーム部へ流入出する磁路が効果的に形成されることとなり、磁路の形成に無駄が生じておらず、磁気的な損失が少ないためトルク増加の効果が認められた。
〔比較例1〕
比較例1では、実施例1と同じ構造からなる図1に示すモータで、図4(a)に示す形状のモータ用コアを作製し、そのトルクの大きさおよび磁束の方向と大きさについて計算機を用いた解析を行った。
ここで、モータ用コアは、中央コア部45から放射状に互いに間隔をおいて形成した3本の突極からなり、幅1.5mm、高さ5.95mmのアーム部47を備え、アーム部47の先端には同心上円弧状に伸び、一様な高さのハネ部48を備える。すなわち、モータ用コアのハネ部48の高さL48は、アーム部47と略同一の高さとするモータ用コア形状である。すなわち、得られるモータの評価の結果は、モータ用コアの形状の違いによることとなる。
このモータ用コアを用いたモータのトルクを算出した結果、回転数が0の時の最大トルクの値である拘束トルクは、1.329[mN・m]となり、その結果を表1に示す。さらに、モータ用コア部における磁束6の流れを示す代表的な状態を図4(b)に示す。
磁束6の流れは、対向するマグネットの位置によりハネ部に流入出する磁束の向きと大きさが変化するが、例えば、ハネ部に流入出する磁束が最も多い状態において、ハネ部における円弧状端部とアーム部へ磁路が形成される。しかしながら、マグネットと対向するハネ部の面積が前記実施例と比較して小さいため、磁束の全流入出量が少ないため拘束トルクの値が減少した。
(比較例2)
比較例2では、実施例1と同じ構造からなる図1に示すモータで、図5(a)に示す形状のモータ用コアを作製し、そのトルクの大きさおよび磁束の方向と大きさについて計算機を用いた解析を行った。
ここで、モータ用コアは中央コア部55から放射状に互いに間隔をおいて形成した3本の突極からなり、幅1.5mm、高さ5.95mmのアーム部57を備え、アーム部57の先端には同心上円弧状に伸びるハネ部58を備える。モータ用コアのハネ部58の高さL58は10.57mmで一様に形成した。つまり、アーム部57の高さに比べてハネ部の高さが一様に高いモータ用コア形状である。ここで示されるモータ用コア形状の他は、実施例1と同じ構造からなるモータについて、そのトルクの大きさおよび磁束の方向と大きさについて計算機を用いた解析を行った。すなわち、得られる結果は、モータ用コアの形状の違いによることとなる。
このモータ用コアを用いたモータのトルクを算出した結果、回転数が0の時の最大トルクの値である拘束トルクは1.306[mN・m]が得ら、その結果を表1に示す。モータ用コア部における磁束の流れを示す代表的な状態を図5(b)に示す。
磁束6の流れは、対向するマグネットの位置によりハネ部に流入出する磁束の向きと大きさが変化するが、例えば、ハネ部に流入出する磁束が最も多い状態において、アーム部と軸線方向における同位置にないハネ部の領域で、磁束の流れが前記ハネ部を周回する流れとなった。したがって、これら周回する磁束は前記アーム部へは流入出しない。この結果、磁路の形成に無駄が生じていることとなり磁気的な損失のため、モータトルクの低下につながった。
磁性粉末を用いたモータ用のコアについて、磁束の大きさや方向について検討した結果、マグネットと対向するコアの端部において周方向に周回する磁束によりモータの回転トルクを低下する原因となっていたが、周回する磁束を抑制することで磁気的な損失を低減し、回転トルクの低下を防ぐことができた。
Figure 2013158073
以上のように、本発明に係るモータのコアおよびマグネット構造は、モータの構成部材に好適に利用することができる。このコアを備えるモータは、小型電気製品に用いられるものの他、電気自動車やハイブリッド自動車などの高出力が要求されるモータにも好適に利用できる。
1 ステータ
2 ロータ
3、13、14 マグネット
5 モータ用コア
6 磁束
11 ヨーク
12 シャフト
15 コイル
16、25、35、45、55 中央コア部
17、27、37、47、57 アーム部
18、28、38、48、58 ハネ部
20、30 切り欠き
26、36 中心軸
31 溝

Claims (6)

  1. 中心軸を有する中央コア部と、前記中央コア部から、前記中心軸を中心とした円の径方向に延びる複数のアーム部と、前記アーム部の先端にそれぞれ形成され、当該先端から前記円の周方向及び前記中心軸と平行な方向に拡がるハネ部とを備え、前記ハネ部の前記中心軸と平行な方向へ延伸した端部の端面には、前記アーム部に向かって形成された切り欠きが設けられていることを特徴とするモータ用コア。
  2. 前記切り欠き部が前記アーム部に達していることを特徴とする請求項1に記載のモータ用コア。
  3. 前記ハネ部の外周面に、前記中心軸と平行な方向へ延びる溝を有することを特徴とする請求項1または2に記載のモータ用コア。
  4. 前記アーム部にはコイルを備え、前記アーム部における該コイルを含む前記中心軸と平行な線分の長さと前記ハネ部における同方向の長さが略同一の長さを有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のモータ用コア。
  5. 前記中央コア部と前記アーム部と前記ハネ部は、磁性粉末を用いた圧粉体またはその焼結体で一体に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のモータ用コア。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のモータ用コアを備えるモータ。
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