JP2013157446A - 熱電モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱源の急激な温度変化によっても長期間発電能力が低下しにくい熱電モジュールを提供する。
【解決手段】 本発明の熱電モジュールは、互いに対向するように配置された一対の支持基板1と、一対の支持基板1の対向する内側の主面にそれぞれ設けられた配線導体2と、一対の支持基板1の対向する内側の主面間に配線導体2によって電気的に接続されるように複数配列された熱電素子3と、一対の支持基板1のうちの少なくとも一方の支持基板1aの外側の主面に接合材4を介して取り付けられた熱交換部材5とを備え、熱交換部材5で覆われていない接合材4の表面領域を覆うように被覆層6を有していることを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、恒温槽、冷蔵庫、自動車用のシートクーラー、半導体製造装置、レーザーダイオード等の温度制御、廃熱発電等に好適に使用される熱電モジュールに関するものである。
熱電素子は、p型半導体とn型半導体とからなるPN接合対に電流を流すと、それぞれの半導体の一端側が発熱するとともに他端側が吸熱するというペルチェ効果を利用したもので、これをモジュール化した熱電モジュールは、精密な温度制御が可能であり、小型で構造が簡単でありフロンレスの冷却装置、光検出素子、半導体製造装置等の冷却装置、レーザーダイオードの温度調節装置等への幅広い利用がされている。
また、熱電素子はその両端に温度差があると電力をとりだすことも可能であるため、排熱回収発電等の発電装置への利用が期待されている。
室温付近で使用される熱電モジュールは、A型結晶(AはBi及び/又はSb、BはTe及び/又はSe)からなる熱電材料で形成されたP型の熱電素子およびN型の熱電素子を対にして含む構成となっている。例えば、特に優れた性能を示す熱電材料として、P型の熱電素子にはBiTeとSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体からなる熱電材料が用いられ、N型の熱電素子にはBiTeとBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体からなる熱電材料が用いられる。
そして、このような熱電材料で形成されたP型熱電素子とN型熱電素子とを直列に電気接続するようにして、セラミックス等の絶縁体からなる互いに対向するように配置された一対の支持基板の対向する内側主面間に配列し、はんだで一対の支持基板の対向する内側の主面にそれぞれ設けられた配線導体とP型熱電素子及びN型熱電素子とを接合する。さらに、空気、水等の媒体を介して集熱、放熱させるためにフィンなどの熱交換部材を支持基板の外側主面に接着剤、はんだなどの接合材で接合することによって熱電モジュールが作製される(例えば特許文献1を参照)。
特開2007−35907号公報
しかしながら、特許文献1に示すような熱交換部材と支持基板との接合では、熱源が急激な温度上昇・下降した場合に接合材にクラックが入ることで、熱電モジュールの発電量が低下するおそれがあった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、熱源の急激な温度変化によっても長期間発電能力が低下しにくい熱電モジュールを提供することを目的とする。
本発明は、互いに対向するように配置された一対の支持基板と、該一対の支持基板の対向する内側の主面にそれぞれ設けられた配線導体と、前記一対の支持基板の対向する内側の主面間に前記配線導体によって電気的に接続されるように複数配列された熱電素子と、
前記一対の支持基板のうちの少なくとも一方の支持基板の外側の主面に接合材を介して取り付けられた熱交換部材とを備え、該熱交換部材で覆われていない前記接合材の表面領域を覆うように被覆層を有していることを特徴とする熱電モジュールである。
ここで、前記被覆層は前記接合材と前記熱交換部材とに接しているのが好ましい。
また、前記熱交換部材の外周部に沿って、前記被覆層が接合材の表面領域を覆っているのが好ましい。
また、一断面で見て、前記熱交換部材は、前記支持基板の主面に垂直な方向に延びる複数の立設部と、隣り合う立設部の支持基板側の端部を1つおきに接続する底部とを有し、前記被覆層が前記底部と前記底部との間に充填されるようにして設けられているのが好ましい。
また、前記被覆層は前記底部の上面よりも高い位置まで設けられているのが好ましい。
また、前記被覆層は前記底部の上にも設けられているのが好ましい。
また、前記熱交換部材は両方の支持基板の外側の主面にそれぞれ取り付けられているのが好ましい。
本発明によれば、支持基板と熱交換部材とを接合する接合材において、熱交換部材で覆われていない領域の表面に被覆層があることで、接合強度が向上し、また、熱容量が増加する。そのため、急激な熱源の温度変化が生じた環境下でも、接合材にクラックが入るのを抑制し、長期間発電能力が低下しにくい熱電モジュールを実現することができる。
本発明の熱電モジュールの実施の形態の一例を示す断面図である。 図1に示す熱電モジュールの一部を分解した斜視図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の他の例の要部を示す断面図である。
以下、本発明の熱電モジュールの実施の形態の例について説明する。
図1は本発明の熱電モジュールの実施の形態の一例を示す断面図であり、図2は図1に示す熱電モジュールの一部を分解した斜視図である。
図1および図2に示す熱電モジュールは、互いに対向するように配置された一対の支持基板1と、一対の支持基板1の対向する内側の主面にそれぞれ設けられた配線導体2と、一対の支持基板1の対向する内側の主面間に配線導体2によって電気的に接続されるように複数配列された熱電素子3と、一対の支持基板1のうちの少なくとも一方の支持基板1aの外側の主面に接合材4を介して取り付けられた熱交換部材5とを備え、熱交換部材5で覆われていない接合材4の表面領域を覆うように被覆層6を有していることを特徴とする熱電モジュールである。
互いに対向するように配置された一対の支持基板1(1a,1b)は、例えばアルミナフィラーを添加してなるエポキシ樹脂板(基板本体)の外側の主面に銅板を貼り合わせた基板(例えば厚み100〜500μmの銅板を貼りあわせた基板)であり、それぞれの支持基板1a,1bが互いに対向するように配置されたものである。この一対の支持基板1
(1a,1b)は、平面視したときの寸法が、例えば縦40〜50mm、横20〜40mmに形成され、また厚みが例えば0.05〜2.0mmに形成されたものである。なお、支持基板1としては、アルミナ、窒化アルミニウムなどのセラミック材料からなる基板本体の外側の主面に銅などの金属板を貼り合わせた構成であってもよく、銅、銀、銀−パラジウムなどの導電性材料からなる基板本体の内側の主面にエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アルミナ、窒化アルミニウムなどからなる絶縁層を設けた構成であってもよい。
一対の支持基板1(1a,1b)の対向する内側の主面には、それぞれ配線導体2が設けられている。この配線導体2は、例えば支持基板1の内側の主面に貼りあわされた銅板をエッチングによって配線パターンに形成したものであり、隣接するP型熱電素子3a及びN型熱電素子3b間を直列に電気的に接続するように設けられている。配線導体2の形成材料としては、銅に限られず、例えば銀、銀−パラジウムなどの材料でもよい。
一対の支持基板1(1a,1b)の対向する内側の主面間に、配線導体2によって電気的に接続されるように、熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)が複数配列されている。熱電素子3(P型熱電素子3a,N型熱電素子3b)は、A型結晶(AはBi及び/又はSb、BはTe及び/又はSe)からなる熱電材料、好ましくはビスマス(Bi)、テルル(Te)系の熱電材料で本体部が形成されている。具体的には、P型熱電素子3aは、例えばBiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体からなる熱電材料で形成され、N型熱電素子3bは、例えばBiTe(テルル化ビスマス)とBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体からなる熱電材料で形成されている。
ここで、P型熱電素子3aとなる熱電材料は一度溶融させて固化したBiSbおよびTeからなるP型の形成材料を、ブリッジマン法により一方向に凝固させ、例えば直径1〜3mmの断面円形の棒状体としたものである。また、N型熱電素子3bとなる熱電材料は、一度溶融させて固化したBi、TeおよびSeからなるN型の形成材料を、ブリッジマン法により一方向に凝固させ、例えば直径1〜3mmの断面円形の棒状体としたものである。
これらの熱電材料の側面にメッキが付着することを防止するレジストをコーティングした後、ワイヤーソーを用いて例えば0.3〜5.0mmの幅に切断する。ついで、切断面のみに、例えば電解メッキでNi層を形成し、その上にSn層を形成し、溶解液でレジストを剥離することで、熱電素子3(P型熱電素子3a,N型熱電素子3b)を得ることができる。
なお、熱電素子3(P型熱電素子3a,N型熱電素子3b)の形状は、円柱状、四角柱状または多角柱状でも構わないが、使用時の膨張収縮に伴う応力集中を避けるために、円柱状が好ましい。
この熱電素子3が、図2に示すように、例えば0.5〜3mm、熱電素子サイズ(直径)の0.5〜2.0倍の間隔で縦横の並びに複数配列される。そして、熱電素子3(P型熱電素子3a,N型熱電素子3b)は、配線導体2と同様のパターンに塗布されたはんだペーストにより配線導体2と接合され、複数配列された熱電素子3は配線導体2により直列に電気的接続される。
そして、一対の支持基板1のうちの少なくとも一方の支持基板1aの外側の主面に、接合材4を介して熱交換部材5が取り付けられている。なお、図1では、両方の支持基板1a、1bの外側に接合材4を介して熱交換部材5が取り付けられている。
接合材4としては、例えばSn−Bi系はんだ、Sn−Sb系はんだ、Sn−Ag−C
u系はんだなどが使用される。
熱交換部材5としては、通常熱伝導率の高い銅、アルミ、鉄などが使用され、1000℃を超える領域での用途(例えば、廃熱炉などに用いる熱電発電用途)では、窒化珪素などのセラミックスも使用される。また、形状は、水、有機溶剤などの液体や、空気、窒素などの気体に熱伝達させるため、単位面積あたりの表面積を多くするように、波上のコルゲート型フィンや針状ピンが多く立っている形状などが好ましい。
そして、本発明の熱電モジュールは、熱交換部材5で覆われていない接合材4の表面領域を覆うように被覆層6を有している。
被覆層6は、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーンなどの樹脂材料からなり、例えば10〜100μmの厚みに形成される。この被覆層6の形成方法としては、熱交換部材5と支持基板1とを接合後に、接合材4の表面にスプレー塗布やディスペンサ塗布して形成する。
また、上記樹脂に代えて接合材4に含まれるフラックスで被覆層6を形成してもよい。この場合、接合材4としてハロゲン量0.1%以下のフラックスを使用したはんだを使用し、熱交換部材5と支持基板1とをはんだ接合すると表面のフラックス成分が被覆層6を形成するようになる。
熱電発電は熱電モジュールの対向する面に温度差をつけることで発電するため、熱電モジュールの一方の面で熱源からの熱量を吸収し、他方の面を水冷、空冷などで冷却する。ここで使用する熱源は、例えば産業廃棄物の炉や工業炉、自動車用の廃熱など時間的一定の熱量ではなく、時間変化をともなうものが大半をしめる。そのため、その急激な温度変化が生じると、その熱応力で接合材4にクラックが入り、熱抵抗が増大して熱電素子3へ伝わる熱量が低下し、結果として発電量が低下するおそれがある。
これに対し、本発明のように構成した熱電モジュールは、支持基板1と熱交換部材5との接合強度が向上し、また熱容量が増加する。そのため、急激な熱源の温度変化が生じた環境下でも、接合材4にクラックが入ることが抑制され、発電性能の低下を抑制することができる。
ここで、被覆層6は接合材4と熱交換部材5とに接していることが望ましい。熱量は熱源から気体を介して熱交換部材5に伝熱され、次に接合材4、支持基板1、配線導体2、熱電素子3の順に伝熱される。被覆層6を有することで、熱交換部材5から支持基板1への伝熱パスが増加するため、接合材4が局所過熱されないため、接合材4への応力が低減できる。したがって、クラック発生を抑制することができ、発電性能低下を防止することができる。
また、熱交換部材5の外周部に沿って、被覆層6が接合材4の表面領域を覆っていることが望ましい。
高温側の支持基板1、接合材4、熱交換部材5は熱膨張により広がろうとするため、熱電モジュール外周部の熱応力は最大となる。そのため、急激な熱源の温度変化に対して、熱電モジュールの外周部に繰り返し応力がかかるため、クラックが発生して発電性能が低下する可能性が高い。これに対し、熱電モジュールの外周部の接合材4の表面領域を覆うように被覆層6を形成することで、強度が向上するため、クラック発生を抑制することができる。
また、図3に示すように、一断面で見て、熱交換部材5は、支持基板1の主面に垂直な方向に延びる複数の立設部51と、隣り合う立設部51の支持基板側の端部を1つおきに接続する底部52とを有し、被覆層6が底部52と底部52との間に充填されるようにして設けられていることが望ましい。
熱源からの熱量としては、気体を介しての伝熱と輻射熱によるものがある。接合材4としては、例えばSn−Bi系はんだ、Sn−Sb系はんだ、Sn−Ag−Cu系はんだなどが使用されるが、どの材料系も輻射熱を吸収しにくく、効率よく熱源からの輻射熱を吸収しにくい。
本発明のように、熱交換部材5が一枚板を折り曲げた形状をしており、支持基板1の主面に垂直な方向に延びる複数の立設部51(フィン)と、隣り合う立設部5の支持基板側の端部を1つおきに接続する底部52とを有し、被覆層6が底部52と52底部との間に充填されることで、熱源からの輻射熱の吸収率を向上させることができる。したがって、吸収熱量が増加し、発電量が向上する。
また、図3に示すように、被覆層6は底部52の上面よりも高い位置まで設けられていることが望ましい。
例えば、熱交換部材5の厚み(底部52の厚み)は5〜150μm、接合材4の厚みは50〜200μmであり、熱交換部材5で覆われていない接合材4の表面領域を覆うように設けられる被覆層6は底部52の上面よりも高い位置まで到達するように厚み100μm〜5.0mmとされる。
被覆層6を設けたことによる熱容量の増加により、支持基板1の面内温度が一様になり、発電性能が向上する。さらに、輻射熱の吸収率も向上し、発電性能が向上する。
また、図示しないが、被覆層6は底部52の上にも設けられていることが望ましい。この構成によれば、立設部51(フィン)の上部からの輻射熱を吸収することができるため、発電性能が向上する。
また、熱交換部材5は両方の支持基板1の外側の主面にそれぞれ取り付けられていてもよい。
例えば、熱電モジュールの高温側と低温側とを固定せずに反転させて使用する場合は、両方の支持基板1の外側の主面にそれぞれ熱交換部材5を取り付けることが望ましいが、このような場合においては、温度差による繰り返しの熱応力が両側の接合材4で発生する。そこで、熱交換部材5で覆われていないそれぞれの接合材4の表面領域を覆うように被覆層6があることで、両側の接合材4にクラックが入るのを抑制し、発電量低下を抑制することができる。
上述の熱電モジュールは、以下のようにして製造することができる。
まず、熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)と支持基板1とを接合する。
図2に示すように、支持基板1(1b)上に形成した配線導体2の少なくとも一部にはんだペーストを塗布し、はんだ層を形成する。ここで、塗布方法としては、メタルマスクあるいはスクリーンメッシュを用いたスクリーン印刷法がコスト、量産性の面から好ましい。
ついで、はんだ層が形成された配線導体2の表面に熱電素子3を配列する。熱電素子3はP型熱電素子3aとN型熱電素子3bの2種類の素子を配列することが必要である。接合する方法としては公知の技術であればいずれでも良いが、P型熱電素子3a及びN型熱電素子3bのそれぞれを別々に振動させながら配列穴加工された治具に振り込む振込み式で配列させた後、転写して支持基板1(1b)上に配列する方法が簡便で好ましい。
支持基板1(1b)上に熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)を配列した後、熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)の上面に反対側の支持基板1(1a)を設置する。
具体的には、支持基板1bに設けられた配線導体2の上に配列された熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)の上面に、配線導体2の表面にはんだ層が形成塗布された支持基板1aを公知の技術によりはんだ接合する。はんだ接合の方法としては、リフロー炉あるいはヒーターによる加熱などいずれでも良いが、支持基板1に樹脂を用いる場合、上下面に圧力をかけながら加熱することがはんだと熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)の密着性を高める上で好ましい。
次に、一対の支持基板1(1a,1b)のうちの少なくとも一方に、熱交換部材5を接合材4にて取り付ける。使用する熱交換部材5はその用途によって形、材質が異なる。ここで、銅製のフィンが熱伝導率が高い点で好ましく、熱源からの熱を空気などの気体を介して伝熱する場合、気体と接触する面積が増えるように波状の形で作製されたフィンが望ましい。
次に、接合材4が露出している部分および必要により底部52と底部52との間や底部52の上に、エポキシ樹脂などを流し込み硬化させて被覆層6を形成する。
最後に、配線導体2に電流を通電するためのリード線(図示せず)をはんだごて、レーザー等で接合して、本発明の熱電モジュールが得られる。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに詳細に説明する。
まず、Bi,Sb,Te、SeからなるP型熱電材料およびN型熱電材料をブリッジマン法により溶融凝固させ、直径1.8mmの断面円形の棒状の材料を作製した。具体的には、P型熱電材料はBiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体で作製し、N型熱電材料はBiTe(テルル化ビスマス)とBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体で作製した。ここで、表面を粗化させるため、棒状のP型熱電材料及びN型熱電材料の表面を硝酸でエッチング処理を行った。
次に、被覆層が被覆された棒状のP型熱電材料及び棒状のN型熱電材料を高さ(厚さ)1.6mmになるように、ワイヤーソーにて切断し、P型熱電素子及びN型熱電素子を得た。得られたP型熱電素子及びN型熱電素子は、電解メッキで切断面にニッケル層を形成した。
次に、一方主面にエポキシ樹脂からなる厚み80μmの絶縁層が形成されたCu製の支持基板(縦40mm×横40mm×厚み200μm)を準備し、絶縁層の上に厚み105μmの配線導体を形成した。そして、この配線導体上に、95Sn−5Sbのはんだペーストをスクリーン印刷した。
さらに、このはんだペースト上に、P型熱電素子及びN型熱電素子が電気的に直列になるようにマウンターを使用して各熱電素子を160個づつ配設した。上記のように配列されたP型熱電素子とN型熱電素子を2枚の支持基板で挟み込むようにし、上下面に圧力をかけながらリフロー炉で加熱し、配線導体と熱電素子とをはんだを介して接合した。
次に、支持基板に熱交換部材(銅製のフィン)を接合材で取り付けた。
ここで、試料1(比較例)の熱電モジュールとして、熱交換部材で覆われていない接合材の表面領域に被覆層を形成しなかったものを作製し、試料2(本発明実施例)の熱電モジュールとして、熱交換部材で覆われていない接合材の表面領域に被覆層を形成したものを作製した。被覆層は、エポキシ樹脂をフィンと支持基板との間に流し込み、硬化させたもので、厚みは約50μmであった。
組み立てたそれぞれの熱電モジュールについて評価を行った。
評価方法としては、被覆層がない試料1と被覆層がある試料2を各20個準備し、空気中で熱電モジュールに約200℃の温度差をつけ、発電量劣化の程度を比較した。具体的には、片面に40mm角ヒーターブロックをフィン上に置き、フィンを加熱して最高温度220℃になるように出力を調整し、耐久加速させるため、ヒーターパターンは10minオン2minオフを1サイクルとした。もう一方のフィンは、20℃、5L/minの水量が流れる水の中にいれた。
そして、1サイクル後と5000サイクル後の発電量の比較を行ったところ、試験前発電量は、試料1が平均9.2Wであるのに対し、試料2が平均9.7Wであり、被覆層があることで5%発電量が上昇することがわかった。
また、5000サイクル時の発電量の比較を行ったところ、試料1が平均8.1Wで12%発電量が低下したのに対し、試料2が平均9.5Wであり、被覆層があることで1%以下の発電量低下にとどまっていることがわかった。
なお、試料1の5000サイクル後の外観を調査すると、フィンと支持基板との間のはんだにクラックが観察され、はんだに引っ張り応力が印加されることが推察される。 以上の結果から、比較例の試料1よりも本発明実施例の試料2のほうが、恒温高湿内での反転通電などの信頼性が高いことがわかる。
1、1a、1b 支持基板
2 配線導体
3 熱電素子
3a P型熱電素子
3b N型熱電素子
4 接合材
5 熱交換部材
51 立設部
52 底部

Claims (7)

  1. 互いに対向するように配置された一対の支持基板と、該一対の支持基板の対向する内側の主面にそれぞれ設けられた配線導体と、前記一対の支持基板の対向する内側の主面間に前記配線導体によって電気的に接続されるように複数配列された熱電素子と、前記一対の支持基板のうちの少なくとも一方の支持基板の外側の主面に接合材を介して取り付けられた熱交換部材とを備え、該熱交換部材で覆われていない前記接合材の表面領域を覆うように被覆層を有していることを特徴とする熱電モジュール。
  2. 前記被覆層は前記接合材と前記熱交換部材とに接していることを特徴とする請求項1に記載の熱電モジュール。
  3. 前記熱交換部材の外周部に沿って、前記被覆層が接合材の表面領域を覆っていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱電モジュール。
  4. 一断面で見て、前記熱交換部材は、前記支持基板の主面に垂直な方向に延びる複数の立設部と、隣り合う立設部の支持基板側の端部を1つおきに接続する底部とを有し、前記被覆層が前記底部と前記底部との間に充填されるようにして設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の熱電モジュール。
  5. 前記被覆層は前記底部の上面よりも高い位置まで設けられていることを特徴とする請求項4に記載の熱電モジュール。
  6. 前記被覆層は前記底部の上にも設けられていることを特徴とする請求項4に記載の熱電モジュール。
  7. 前記熱交換部材は両方の支持基板の外側の主面にそれぞれ取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の熱電モジュール。
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