JP2013157367A - 撮像素子、製造装置および方法、並びに、撮像装置 - Google Patents

撮像素子、製造装置および方法、並びに、撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】デバイスの裏面で反射された光の光電変換素子への再入射による混色や黒ズレの発生を抑制する。
【解決手段】本開示の撮像素子は、シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板と、前記基板上にシリコンがエピタキシャル成長されたシリコンエピタキシャル層と、前記シリコンエピタキシャル層に形成され、入射光を光電変換する光電変換素子とを備える。本開示は、撮像素子の他に、製造装置および方法、並びに撮像装置にも適用することができる。
【選択図】図2

Description

本開示は、撮像素子、製造装置および方法、並びに、撮像装置に関し、特に、混色や黒ズレの発生を抑制することができるようにした撮像素子、製造装置および方法、並びに、撮像装置に関する。
可視光用途のイメージセンサは、可視光波長の光を光電変換し、電気信号に変えることで、人間の目に近い情報を再現している。シリコン(Si)半導体は、およそ1100nmまでの波長の光を光電変換できるようなバンドギャップを持つことから、シリコン(Si)基板を用いた可視光用途のイメージセンサでは、赤外光を遮断するIR(infrared)カットフィルタを装着することで、センサに届く入射光を可視光までとしている。
近年、IRカットフィルタを外し、近赤外光源と組み合わせることにより、暗視カメラ用途としてのセットにもシリコン(Si)基板イメージセンサが用いられているが、近赤外に位置する長波長光は、シリコン(Si)基板中で光電変換するまでにある程度の距離を要するため、センサデバイス裏面にまで到達し、そこで反射された近赤外光の一部がフォトダイオードへ再入射する恐れがあった。
このように、センサデバイス裏面等で反射した近赤外光が近傍の画素のフォトダイオードに入射することにより、混色が発生する恐れがあった。また、センサデバイス裏面等で反射した近赤外光がOB(Optical Black)領域の画素のフォトダイオードに入射することにより、OB領域の画素値(OBレベル)が浮いてしまい(値が大きくなり)、クランプ処理において適切な黒レベルの補正ができなくなる(黒ズレが発生する)恐れがあった。
ところで、特許文献1においては、画素部pウェル領域中にn型領域を設けることで、pウェル中の浮遊電子を捕らえる方法が提案された。
また、特許文献2においては、OB領域をn型半導体で覆うことにより、シリコンバルクを漂う光電子がOB領域に入ることを防ぐ方法が提案された。
特開2005−209695号公報 特表2009−505437号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の方法では、特に、波長の長い近赤外光に対する再入射抑制効果が十分に得られず、混色や黒ズレが発生する恐れがあった。また、特許文献1や特許文献2に記載の方法の場合、n型領域を設ける必要があり、製造時における工程数が増大し、コストが増大する恐れがあった。
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、センサデバイス裏面等で反射した近赤外光がフォトダイオードに入射することによる混色や黒ズレの発生を抑制することを目的とする。
本開示の一側面は、シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板と、前記基板上に形成され、入射光を光電変換する光電変換素子とを備える撮像素子である。
前記基板は、可視光域よりも長波長の光の光吸収係数が高い材料により形成されるようにすることができる。
前記基板は、近赤外光の光吸収係数が高い材料により形成されるようにすることができる。
前記基板は、シリコンゲルマニウムにより形成されるようにすることができる。
前記基板上にシリコンがエピタキシャル成長されたシリコンエピタキシャル層をさらに備え、前記光電変換素子は、前記シリコンエピタキシャル層に形成されるようにすることができる。
前記基板は、ゲルマニウム濃度が不均一なシリコンゲルマニウムにより形成されるようにすることができる。
前記基板のゲルマニウム濃度は、光入射面側からみてより浅い位置程低いようにすることができる。
前記光電変換素子上に形成される絶縁膜をさらに備えることができる。
前記絶縁膜の、OB(Optical Black)領域の画素の前記光電変換素子上に形成される、外部からの光を遮る遮光膜をさらに備えることができる。
前記絶縁膜上に形成される配線層をさらに備えることができる。
前記配線層上に形成される画素毎のカラーフィルタと、前記カラーフィルタ上に形成される画素毎の集光レンズとをさらに備えることができる。
本開示の他の側面は、撮像素子を製造する製造装置であって、シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板を生成する基板生成部と、前記基板生成部により生成された前記基板上に、入射光を光電変換する光電変換素子を形成する光電変換素子形成部とを備える製造装置である。
前記基板生成部により生成された前記基板上に、シリコンをエピタキシャル成長させ、シリコンエピタキシャル層を形成するシリコンエピタキシャル層形成部をさらに備えることができる。
本開示の他の側面は、また、撮像素子を製造する製造装置の製造方法であって、基板生成部が、シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板を生成し、光電変換素子形成部が、生成された前記基板上に、入射光を光電変換する光電変換素子を形成する製造方法である。
本開示のさらに他の側面は、被写体を撮像し、前記被写体の画像を電気信号として出力する撮像素子と、前記撮像素子において得られた前記被写体の画像を画像処理する画像処理部とを備え、前記撮像素子は、シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板と、前記基板上に形成され、入射光を光電変換する光電変換素子とを有する撮像装置である。
前記基板は、可視光域よりも長波長の光の光吸収係数が高い材料により形成されるようにすることができる。
前記基板は、シリコンゲルマニウムにより形成されるようにすることができる。
前記撮像素子は、前記基板上にシリコンがエピタキシャル成長されたシリコンエピタキシャル層をさらに備え、前記光電変換素子は、前記シリコンエピタキシャル層に形成されるようにすることができる。
前記基板は、ゲルマニウム濃度が不均一なシリコンゲルマニウムにより形成されるようにすることができる。
前記基板のゲルマニウム濃度は、光入射面側からみてより浅い位置程低いようにすることができる。
本開示の一側面においては、シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板と、前記基板上に形成され、入射光を光電変換する光電変換素子とが備えられる。
本開示の他の側面においては、シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板が生成され、生成された基板上に、入射光を光電変換する光電変換素子が形成される。
本開示のさらに他の側面においては、被写体を撮像し、被写体の画像を電気信号として出力する撮像素子と、撮像素子において得られた被写体の画像を画像処理する画像処理部とが備えられ、撮像素子は、シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板と、基板上に形成され、入射光を光電変換する光電変換素子とが設けられる。
本開示によれば、特に、混色や黒ズレの発生を抑制することができる。
従来のCMOSイメージセンサにおける混色発生の様子を説明する断面図である。 本技術を適用した撮像素子の構成例を説明する断面図である。 バルク中の光強度の例を示す図である。 1100nm波長光のバルク中の光強度の例を示す図である。 図4のバルク中距離590乃至600um付近を拡大した図である。 撮像素子を製造する製造装置の主な構成例を示すブロック図である。 製造処理の流れの例を説明するフローチャートである。 本技術を適用した撮像装置の主な構成例を示ブロック図である。
以下、本技術を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(撮像素子)
2.第2の実施の形態(製造装置・製造方法)
3.第3の実施の形態(撮像装置)
<1.第1の実施の形態>
[黒ズレの発生]
最初に、近赤外光による黒ズレの発生の様子を説明する。図1は、従来のCMOSイメージセンサにおける、近赤外光による黒ズレの発生の様子を説明する断面図である。
図1に示されるように、従来のCMOSイメージセンサ10は、Nsub基板21にPウェル22が形成され、さらにそのPウェル22にPD(Photo Diode)23が形成され、このPD23により、図中上側から入射される光を光電変換する。
つまり、各PD23は、それぞれ画素に対応する。左側4個のPD23が黒レベルの基準値を検出するOB(Optical Black)領域の画素に対応する。これらの画素は、外部から光がPD23に入射しないように、光が入射する側が遮光膜24により覆われている。
右側4個のPD23が有効画素領域の画素(開口画素12と称する)に対応する。なお、図1においては、模式的にPD23が8個示されているが、実際には、PD23の数は任意である。
波長が長い近赤外光がこのようなCMOSイメージセンサ10に入射すると、PD23において光電変換される。ただし、波長が長いため光電変換に必要な距離が長く、PD23に入射した近赤外光の一部は、光電変換されずにPD23を通過してしまう。PD23を通過した近赤外光は、Nsub基板21内を進み、その一部がNsub基板21の裏面等で反射し、PD23に再入射し、光電変換されてしまう恐れがあった。
例えば、CMOSイメージセンサ10のウェハ厚300umとする。CMOSイメージセンサ10に入射した波長1100nm光は、深さ3um程度のPD23において、その一部が光電変換され、残りがPD23を通過する。
PD23を通過し、Nsub基板21の裏面に到達する波長1100nm光が、CMOSイメージセンサ10入射時の約74%であるとする。また、そのNsub基板21の裏面での反射率が0.38とすると、波長1100nm光は、CMOSイメージセンサ10入射時の約28%が反射する。そして、波長1100nm光のCMOSイメージセンサ10入射時の約21%がPD23に再入射すると、その波長1100nm光がPD23を通過する間に、CMOSイメージセンサ10入射時の約0.062%が光電変換される。
このようにNsub基板21の裏面等で反射した近赤外光が、反射する前に入射したPD23以外の開口画素12のPD23に入射すると、混色が発生する恐れがあった。また、Nsub基板21の裏面等で反射した近赤外光が、OB領域11の画素のPD23に入射すると、黒レベルの基準値が浮いてしまい、黒ズレが発生する恐れがあった。
[撮像素子]
そこで、本開示においては、撮像素子において、シリコン(Si)基板の代わりに、シリコンよりも光吸収係数の高い材料を基板として用いる。例えば、シリコンゲルマニウム混晶(SiGe)基板を用いる。
図2は、本技術を適用した撮像素子の主な構成例を示す図である。図2に示されるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ100は、入射光を光電変換することにより、被写体の画像を電気信号として出力する撮像素子である。
図2に示されるように、本技術が適用されたCMOSイメージセンサ100は、通常のシリコン基板の代わりにシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121が用いられている。つまり、シリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121の上には、シリコン(Si)単結晶を成長させたシリコンエピタキシャル層123が積層される。そのシリコンエピタキシャル層123には、フォトダイオード124Aおよびフォトダイオード124Bが形成される。また、シリコンエピタキシャル層123の上には、遮光膜125が形成される絶縁膜126、配線128が形成される配線層127、カラーフィルタ129、および集光レンズ130等が積層される。
図2においては、CMOSイメージセンサ100の一部の画素の構成が示されている。図2の左側は、OB領域の画素(OB111)の構成例を示し、右側は、有効画素領域の画素(開口画素112)の構成例を示している。フォトダイオード124Aは、OB111の光電変換素子の例を示し、フォトダイオード124Bは、開口画素112の光電変換素子の例を示す。図2においては、OB111および開口画素112として1画素ずつ示しているが、実際には、OB領域および有効画素領域の各領域の画素数は、任意である。また、図2においては、フォトダイオード124Aとフォトダイオード124Bが隣接するように示されているが、互いの位置関係は任意である。なお、フォトダイオード124Aおよびフォトダイオード124Bを互いに区別しない場合、単にフォトダイオード124と称する。
なお、フォトダイオード124は、入射光を光電変換する光電変換素子の一例である。本技術においては、シリコンエピタキシャル層123に、画素毎に任意の光電変換素子が形成されれば良く、その光電変換素子はフォトダイオード以外であってもよい。以下においては、説明の便宜上、その光電変換素子として、フォトダイオード124を例に説明する。
図2に示されるように、OB111は、絶縁膜126に遮光膜125が形成される点が、開口画素112の構成と異なる。OB111のフォトダイオード124Aは、この遮光膜125により、外部からの光が入射されないように設計されている。しかしながら、実際には、上述したように、例えばフォトダイオード124B等を通過し、シリコン基板裏面等において反射した光が、裏面側(図中下側)からフォトダイオード124Aに入射する可能性がある。
そこで、シリコン(Si)基板の代わりに、シリコンよりも光吸収係数の高いシリコンゲルマニウム(SiGe)により形成されるシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121を用いる。
ゲルマニウム(Ge)のバンドギャップは0.66eVであり、シリコン(Si)の1.11eVに比べて小さい。またゲルマニウム(Ge)のシリコン(Si)に対する相溶性は100%固溶であるため、組成比も連続的に自由に変えられる。したがって、シリコンゲルマニウム(SiGe)のバンドギャップは、ゲルマニウム(Ge)の添加比率により任意に設定することができる。
例えば、ゲルマニウム(Ge)組成比を増やすことにより、シリコンゲルマニウム(SiGe)のバンドギャップをより小さくすることができ、その光吸収係数も全波長領域においてより高くすることができる。
このようにして、全波長領域においてシリコン単結晶よりも光吸収係数が高いシリコンゲルマニウム(SiGe)を実現することができる。少なくとも、可視光域よりも長波長の光(例えば、近赤外光)の光吸収係数が高い基板を実現することができる。
なお、シリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121におけるゲルマニウム(Ge)濃度は、任意であるが、例えば、10%乃至20%程度としてもよい。
シリコン単結晶基板の場合よりも光吸収係数が高いので、シリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121は、フォトダイオード124において光電変換されずに透過してきた入射光をより多く吸収する。つまり、シリコンゲルマニウム(SiGe)を用いる場合の方が、シリコン(Si)単結晶を用いる場合よりも、基板において吸収される光の割合が増える。
従って、CMOSイメージセンサ100は、基板中を漂う長波長光が、有効画素領域の画素(開口画素112)のフォトダイオード124B(入射時と異なる画素のフォトダイオード124B)に入射することによる混色の発生を抑制することができる。
また、CMOSイメージセンサ100は、基板中を漂う長波長光が、オプティカルブラック領域の画素(OB111)のフォトダイオード124Aへ入射することによる黒ズレ(黒レベル基準値の浮き)の発生を抑制することができる。
なお、シリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121上にシリコン(Si)単結晶をエピタキシャル成長させることで、回路部特性や画素特性を、シリコン(Si)単結晶基板を用いる従来の場合と同様に設計することができる。
[基板内での光吸収]
次に、ゲルマニウム(Ge)濃度の違いによる基板内における光吸収の違いについて説明する。以下においては、シリコン(Si)単結晶基板、ゲルマニウム(Ge)濃度10%のシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板、および、ゲルマニウム(Ge)濃度20%のシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板について、基板中での入射光強度を比較する。
図3Aは、シリコン(Si)単結晶基板内を進む入射光の、距離による光強度の変化についてのシミュレーション結果の例を、400nm乃至1100nmの各波長について示したものである。
図3Bは、ゲルマニウム(Ge)濃度10%のシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板内を進む入射光の、距離による光強度の変化についてのシミュレーション結果の例を、400nm乃至1100nmの各波長について示したものである。
図3Cは、ゲルマニウム(Ge)濃度20%のシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板内を進む入射光の、距離による光強度の変化についてのシミュレーション結果の例を、400nm乃至1100nmの各波長について示したものである。
いずれの場合も、波長が長くなるほど、光強度の低減する割合が減る。つまり、1100nm波長光の減衰率が最も低い。
この1100nm波長光の減衰率を、各基板で比較する。図4に示されるグラフは、そのシミュレーション結果の例を示している。
図4のグラフにおいて、実線が、シリコン単結晶基板における1100nm波長光の光強度を示しており、点線が、ゲルマニウム(Ge)濃度10%のシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板における1100nm波長光の光強度を示しており、一点鎖線が、ゲルマニウム(Ge)濃度20%のシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板における1100nm波長光の光強度を示している。
デバイス基板(CMOSイメージセンサ100の場合、シリコンエピタキシャル層123およびシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121)の膜厚を300umとし、シリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121の裏面での反射率を38%(=(4.2−1)^2/(4.2+1)^2=(Si屈折率-空気中屈折率)^2/(Si屈折率+空気中屈折率)^2)とする。
この場合、図4のグラフ横軸600um付近は、デバイス裏面(シリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121の裏面)で反射し、受光面側のフォトダイオード領域(フォトダイオード124)にまで到達する入射光の割合を表している。つまり、1100nm波長光は、CMOSイメージセンサ100入射時の約1%が、シリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121の裏面において反射された後、フォトダイオード124に到達している。
図5は、そのグラフ横軸600um付近を拡大した図である。
フォトダイオード124の厚さを3umとすると、グラフの横軸597um乃至600umがフォトダイオード124である。
このシミュレーション結果においては、シリコン(Si)単結晶基板の場合、デバイス裏面で反射した1100nm波長光が、フォトダイオード124において吸収される割合は、デバイス入射時の光量の0.0186%である。また、ゲルマニウム(Ge)濃度10%のシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板の場合、デバイス裏面で反射した1100nm波長光が、フォトダイオード124において吸収される割合は、デバイス入射時の光量の0.0051%(シリコン単結晶基板の場合の約4分の1)である。さらに、ゲルマニウム(Ge)濃度20%のシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板の場合、デバイス裏面で反射した1100nm波長光が、フォトダイオード124において吸収される割合は、デバイス入射時の光量の0.0009%(シリコン単結晶基板の場合の約20分の1)である。
このフォトダイオード124(グラフの横軸597um乃至600um)における減衰量が、光電変換された光強度である。すなわち、この減衰量が、偽信号として寄与することになる。
上述したシミュレーション結果に示されるように、ゲルマニウム濃度をより増やすことにより、この減衰量をより低減させることができる。したがって、混色や黒ずれの発生をより抑制することができる。
なお、本技術は、撮像素子の基板として、シリコン単結晶の基板の代わりに、シリコン単結晶よりも光吸収係数の高い材料を基板として用いるものであり、シリコン単結晶よりも光吸収係数の高いものである限り、その材料は任意である。すなわち、その材料は、上述したシリコンゲルマニウム混晶(SiGe)に限らない。
例えば、ケイ素(Si)のバンドギャップ1.11[eV]よりも小さい、アンチモン化ガリウム GaSb 0.7[eV]、窒化インジウム InN 0.7[eV]、ヒ化インジウム InAs 0.36[eV]、硫化鉛 PbS 0.37[eV]、セレン化鉛 PbSe 0.27[eV]、若しくは、テルル化鉛 PbTe 0.29[eV](いずれも温度302[K]時)とシリコンの化合物を基板に用いても良い。
ただし、ゲルマニウム(Ge)は、単一元素で構成されているため、上述した他の材料よりも、大型単結晶が得やすく、かつ、シリコン(Si)結晶との歪みが小さいので、シリコンとの化合物の実現性は、他よりも高い(より容易に実現可能である)。
なお、図2のシリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121における、ゲルマニウム(Ge)濃度は、一様(均一)でなくてもよく、位置によって変化する(不均一である)ようにしてもよい。例えば、深さ方向(図2中上下方向)に、ゲルマニウム(Ge)濃度が変化するようにしてもよい。
例えば、シリコンゲルマニウム(SiGe)混晶基板121の、光入射面側からみてより深い位置(図2中より下側)程、ゲルマニウム(Ge)濃度が高くなるようにしてもよい。すなわち、光入射面側からみてより浅い位置(図2中より上側)程、ゲルマニウム(Ge)濃度が低くなるようにしてもよい。このようにすることにより、シリコンエピタキシャル層123との界面付近のゲルマニウム(Ge)濃度を低くすることができるので、エピタキシャル成長が成功し易くなる。つまり、シリコンエピタキシャル層123の形成をより容易にすることができるので、歩留まりを向上させ、製造コストを低減させることができる。
<2.第2の実施の形態>
[製造装置]
図6は、本技術を適用した撮像素子を製造するための製造装置の主な構成例を示すブロック図である。図6に示される製造装置300は、本技術を適用した撮像素子として、例えば、図2のCMOSイメージセンサ100を製造する装置である。つまり、製造装置300は、シリコン単結晶よりも光吸収係数の高い材料を基板とする撮像素子を製造する。
製造装置300は、制御部301および製造部302を有する。
制御部301は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)等を有し、製造部302の各部を制御し、CMOSイメージセンサ100の製造に関する制御処理を行う。例えば、制御部301のCPUは、ROMに記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。また、そのCPUは、記憶部313からRAMにロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAMにはまた、CPUが各種の処理を実行するにあたって必要なデータなども適宜記憶される。
製造装置300は、入力部311、出力部312、記憶部313、通信部314、およびドライブ315を有する。
入力部311は、キーボード、マウス、タッチパネル、および外部入力端子などよりなり、ユーザ指示や外部からの情報の入力を受け付け、制御部301に供給する。出力部312は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ、スピーカ、並びに外部出力端子などよりなり、制御部301から供給される各種情報を画像、音声、若しくは、アナログ信号やデジタルデータとして出力する。
記憶部313は、フラッシュメモリ等SSD(Solid State Drive)やハードディスクなどよりなり、制御部301から供給される情報を記憶したり、制御部301からの要求に従って、記憶している情報を読み出して供給したりする。
通信部314は、例えば、有線LAN(Local Area Network)や無線LANのインタフェースやモデムなどよりなり、インターネットを含むネットワークを介して、外部の装置との通信処理を行う。例えば、通信部314は、制御部301から供給される情報を通信相手に送信したり、通信相手から受信した情報を制御部301に供給したりする。
ドライブ315は、必要に応じて制御部301に接続される。そして、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア321がそのドライブ315に適宜装着される。そして、そのドライブ315を介してリムーバブルメディア321から読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部313にインストールされる。
製造部302は、制御部301に制御されて、本技術を適用した撮像素子(CMOSイメージセンサ100)の製造に関する処理を行う。製造部302は、シリコンゲルマニウム(SiGe)基板生成部331、シリコンエピタキシャル層形成部332、フォトダイオード形成部333、遮光膜形成部334、配線層形成部335、フィルタ形成部336、および集光レンズ形成部337を有する。
シリコンゲルマニウム(SiGe)基板生成部331は、制御部301に制御されて、シリコンゲルマニウム混晶基板121を生成する。シリコンゲルマニウム(SiGe)基板生成部331の具体的な処理は、供給されるゲルマニウムシリコンのウエハを、シリコンゲルマニウム混晶基板121としてセットするのみであってもよいし、シリコンゲルマニウムのインゴッドをスライスしてウエハを形成する処理から始めてもよいし、シリコンにゲルマニウムを混ぜ込みインゴッドを形成する処理から始めてもよい。シリコンゲルマニウム(SiGe)基板生成部331は、生成したシリコンゲルマニウム混晶基板121をシリコンエピタキシャル層形成部332に供給する。
シリコンエピタキシャル層形成部332は、制御部301に制御されて、供給されたシリコンゲルマニウム混晶基板121上に、シリコンをエピタキシャル成長させ、シリコンエピタキシャル層123を形成する。シリコンエピタキシャル層形成部332は、シリコンゲルマニウム混晶基板121にシリコンエピタキシャル層123が積層されたデバイスを、フォトダイオード形成部333に供給する。
フォトダイオード形成部333は、制御部301に制御されて、供給されたデバイスのシリコンエピタキシャル層123に、フォトダイオード124を形成する。フォトダイオード形成部333は、フォトダイオード124を形成したデバイスを遮光膜形成部334に供給する。
遮光膜形成部334は、制御部301に制御されて、供給されたデバイスの、フォトダイオード124が形成されたシリコンエピタキシャル層123上に、OB領域の画素(OB111)上に遮光膜125が形成される絶縁膜126を形成する。遮光膜形成部334は、絶縁膜126が積層されたデバイスを配線層形成部335に供給する。
配線層形成部335は、制御部301に制御されて、供給されたデバイスの絶縁膜126上に、配線128を含む配線層127を形成する。配線層形成部335は、配線層127が積層されたデバイスをフィルタ形成部336に供給する。
フィルタ形成部336は、制御部301に制御されて、供給されたデバイスの、配線層127上に、画素毎のカラーフィルタ129を形成する。フィルタ形成部336は、カラーフィルタ129が積層されたデバイスを集光レンズ形成部337に供給する。
集光レンズ形成部337は、制御部301に制御されて、供給されたデバイスの、カラーフィルタ129上に、入射光をフォトダイオード124に集光させる、画素毎の集光レンズ130を形成する。
以上のようにして、CMOSイメージセンサ100が製造される。
集光レンズ形成部337は、製造したCMOSイメージセンサ100を、製造装置300の外部に出力する。出力されたCMOSイメージセンサ100は、各種の製造時試験が行われたり、梱包されたりする。
以上のように、製造装置300は、シリコン単結晶基板の代わりに、光吸収係数がシリコン単結晶よりも高いシリコンゲルマニウム混晶基板121を用いることにより、混色や黒ずれの発生を抑制する撮像素子であるCMOSイメージセンサ100を製造することができる。
また、シリコンエピタキシャル層形成部332が、シリコンゲルマニウム混晶基板121上にシリコン単結晶のエピタキシャル層を形成するので、製造装置300は、シリコン単結晶基板を用いる従来の撮像素子の場合と同様の方法で、より容易にCMOSイメージセンサ100を製造することができる。
[製造処理の流れ]
図7は、製造処理の流れの例を説明するフローチャートである。
製造処理が開始されると、シリコンゲルマニウム(SiGe)基板生成部331は、ステップS301において、制御部301に制御されて、シリコンゲルマニウム混晶基板121を生成する。
ステップS302において、シリコンエピタキシャル層形成部332は、制御部301に制御されて、シリコンゲルマニウム混晶基板121上に、シリコンをエピタキシャル成長させ、シリコンエピタキシャル層123を形成する。
ステップS303において、フォトダイオード形成部333は、制御部301に制御されて、そのシリコンエピタキシャル層123に、フォトダイオード124を形成する。
ステップS304において、遮光膜形成部334は、制御部301に制御されて、そのフォトダイオード124が形成されたシリコンエピタキシャル層123上に、OB領域の画素(OB111)上に遮光膜125が形成される絶縁膜126を形成する。
ステップS305において、配線層形成部335は、制御部301に制御されて、その絶縁膜126上に、配線128を含む配線層127を形成する。
ステップS306において、フィルタ形成部336は、制御部301に制御されて、その配線層127上に、画素毎のカラーフィルタ129を形成する。
ステップS307において、集光レンズ形成部337は、制御部301に制御されて、そのカラーフィルタ129上に、入射光をフォトダイオード124に集光させる、画素毎の集光レンズ130を形成する。
以上のようにしてCMOSイメージセンサ100を製造すると、製造部302は、製造処理を終了する。
以上のように各処理を実行することにより、製造装置300は、本技術を適用した、混色や黒ズレの発生を抑制する撮像素子であるCMOSイメージセンサ100を、容易に製造することができる。
本技術は、撮像素子に限らず、上述したような撮像素子を有する任意の装置に適用することができる。
<3.第3の実施の形態>
[撮像装置]
図8は、本技術を適用した撮像装置の構成例を示す図である。図8に示される撮像装置400は、被写体を撮像し、その被写体の画像を電気信号として出力する装置である。
図8に示されるように撮像装置400は、レンズ部411、CMOSセンサ412、A/D変換部413、操作部414、制御部415、画像処理部416、表示部417、コーデック処理部418、および記録部419を有する。
レンズ部411は、被写体までの焦点を調整し、焦点が合った位置からの光を集光し、CMOSセンサ412に供給する。
CMOSセンサ412は、レンズ部411を介して供給される被写体からの光を光電変換し、電気信号としてA/D変換器413に供給する。
A/D変換器413は、CMOSセンサ412から、所定のタイミングで供給された画素毎の電気信号を、デジタルの画像信号(以下、適宜、画素信号や画像データとも称する)に変換し、所定のタイミングで順次、画像処理部416に供給する。
操作部414は、例えば、ジョグダイヤル(商標)、キー、ボタン、またはタッチパネル等により構成され、ユーザによる操作入力を受け、その操作入力に対応する信号を制御部415に供給する。
制御部415は、操作部414により入力されたユーザの操作入力に対応する信号に基づいて、レンズ部411、CMOSセンサ412、A/D変換器413、画像処理部416、表示部417、コーデック処理部418、および記録部419の駆動を制御し、各部に撮像に関する処理を行わせる。
画像処理部416は、A/D変換器413から供給された画像信号に対して、例えば、上述した黒レベル補正や、混色補正、欠陥補正、デモザイク処理、マトリックス処理、ガンマ補正、およびYC変換等の各種画像処理を施す。画像処理部416は、画像処理を施した画像信号を表示部417およびコーデック処理部418に供給する。
表示部417は、例えば、液晶ディスプレイ等として構成され、画像処理部416からの画像信号に基づいて、被写体の画像を表示する。
コーデック処理部418は、画像処理部416からの画像信号に対して、所定の方式の符号化処理を施し、符号化処理の結果得られた画像データを記録部419に供給する。
記録部419は、コーデック処理部418からの画像データを記録する。記録部419に記録された画像データは、必要に応じて画像処理部416に読み出されることで、表示部417に供給され、対応する画像が表示される。
このような撮像装置400のCMOSセンサ412として、第1の実施の形態において説明したような、シリコンよりも光吸収係数の高い材料の基板を用いた撮像素子(例えば、図2のCMOSイメージセンサ100)を適用することにより、撮像装置400は、混色や黒ズレの発生を抑制することができる。
なお、本技術を適用した撮像素子は、上述した構成の撮像装置に限らず、例えば、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話機、スマートホン、タブレット型デバイス、パーソナルコンピュータ等の、撮像機能を有する任意の情報処理装置に適用することができる。また、他の情報処理装置に装着して使用される(若しくは組み込みデバイスとして搭載される)カメラモジュールに適用することもできる。
例えば、暗視カメラの場合、暗部での撮影を可能にするため、近赤外光を利用する。そのため、暗視カメラでは、近赤外光を遮断するIRカットフィルタを用いない場合がある。このような暗視カメラの撮像素子として、従来では、シリコン単結晶により形成される基板を用いた撮像素子が適用されていた。
しかしながら、この場合、暗視カメラに向けて波長が1100nm程度の近赤外光が照射されると、上述したようにOB領域の画素値が浮いてしまい、画像が破たんする恐れがあった。換言するに、例えば侵入者が、そのような近赤外光を暗視カメラに向けて照射することにより、画像を破綻させ、暗視カメラを無効化することができる可能性があった。しかもその近赤外光は可視光外の波長領域であるため、近赤外光を暗視カメラに照射する行為が、第3者に見つかり難いという特徴があった。
これに対して、暗視カメラに、本技術を用いた撮像素子を適用することにより、混色や黒ずれの発生をより抑制することができる。つまり、近赤外光を照射された場合でも、暗視カメラの画像が破綻するのを抑制することができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図6に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されているリムーバブルメディア321により構成される。このリムーバブルメディア321には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)や光ディスク(CD-ROMやDVDを含む)が含まれる。さらに、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)や半導体メモリ等も含まれる。また、上述した記録媒体は、このようなリムーバブルメディア321だけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに配信される、プログラムが記録されているROMや、記憶部313に含まれるハードディスクなどにより構成されるようにしてもよい。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数のデバイス(装置)により構成される装置全体を表すものである。
また、以上において、1つの装置(または処理部)として説明した構成を分割し、複数の装置(または処理部)として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成をまとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部を他の装置(または他の処理部)の構成に含めるようにしてもよい。つまり、本技術は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1) シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板と、
前記基板上に形成され、入射光を光電変換する光電変換素子と
を備える撮像素子。
(2) 前記基板は、可視光域よりも長波長の光の光吸収係数が高い材料により形成される
前記(1)に記載の撮像素子。
(3) 前記基板は、近赤外光の光吸収係数が高い材料により形成される
前記(2)に記載の撮像素子。
(4) 前記基板は、シリコンゲルマニウムにより形成される
前記(3)に記載の撮像素子。
(5) 前記基板上にシリコンがエピタキシャル成長されたシリコンエピタキシャル層をさらに備え、
前記光電変換素子は、前記シリコンエピタキシャル層に形成される
前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の撮像素子。
(6) 前記基板は、ゲルマニウム濃度が不均一なシリコンゲルマニウムにより形成される
前記(5)に記載の撮像素子。
(7) 前記基板のゲルマニウム濃度は、光入射面側からみてより浅い位置程低い
前記(6)に記載の撮像素子。
(8) 前記光電変換素子上に形成される絶縁膜をさらに備える
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の撮像素子。
(9) 前記絶縁膜の、OB(Optical Black)領域の画素の前記光電変換素子上に形成される、外部からの光を遮る遮光膜をさらに備える
前記(8)に記載の撮像素子。
(10) 前記絶縁膜上に形成される配線層をさらに備える
前記(8)または(9)に記載の撮像素子。
(11) 前記配線層上に形成される画素毎のカラーフィルタと、
前記カラーフィルタ上に形成される画素毎の集光レンズと
をさらに備える前記(10)に記載の撮像素子。
(12) 撮像素子を製造する製造装置であって、
シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板を生成する基板生成部と、
前記基板生成部により生成された前記基板上に、入射光を光電変換する光電変換素子を形成する光電変換素子形成部と
を備える製造装置。
(13) 前記基板生成部により生成された前記基板上に、シリコンをエピタキシャル成長させ、シリコンエピタキシャル層を形成するシリコンエピタキシャル層形成部をさらに備える
前記(12)に記載の製造装置。
(14) 撮像素子を製造する製造装置の製造方法であって、
基板生成部が、シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板を生成し、
光電変換素子形成部が、生成された前記基板上に、入射光を光電変換する光電変換素子を形成する
製造方法。
(15) 被写体を撮像し、前記被写体の画像を電気信号として出力する撮像素子と、
前記撮像素子において得られた前記被写体の画像を画像処理する画像処理部と
を備え、
前記撮像素子は、
シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板と、
前記基板上に形成され、入射光を光電変換する光電変換素子と
を有する撮像装置。
(16) 前記基板は、可視光域よりも長波長の光の光吸収係数が高い材料により形成される
前記(15)に記載の撮像装置。
(17) 前記基板は、シリコンゲルマニウムにより形成される
前記(16)に記載の撮像装置。
(18) 前記撮像素子は、
前記基板上にシリコンがエピタキシャル成長されたシリコンエピタキシャル層をさらに備え、
前記光電変換素子は、前記シリコンエピタキシャル層に形成される
前記(15)乃至(17)のいずれかに記載の撮像装置。
(19) 前記基板は、ゲルマニウム濃度が不均一なシリコンゲルマニウムにより形成される
前記(18)に記載の撮像装置。
(20) 前記基板のゲルマニウム濃度は、光入射面側からみてより浅い位置程低い
前記(19)に記載の撮像装置。
100 CMOSイメージセンサ, 111 OB, 112 開口画素, 121 シリコンゲルマニウム混晶基板, 123 シリコンエピタキシャル層, 124 フォトダイオード, 125 遮光膜, 126 絶縁膜, 127 配線層, 128 配線, 129 カラーフィルタ, 130 集光レンズ, 300 製造装置, 301 制御部, 302 製造部, 331 SiGe基板生成部, 332 シリコンエピタキシャル層形成部, 333 フォトダイオード形成部, 334 遮光膜形成部, 335 配線層形成部, 336 フィルタ形成部, 337 集光レンズ形成部, 400 撮像素子, 412 CMOSセンサ

Claims (20)

  1. シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板と、
    前記基板上に形成され、入射光を光電変換する光電変換素子と
    を備える撮像素子。
  2. 前記基板は、可視光域よりも長波長の光の光吸収係数が高い材料により形成される
    請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記基板は、近赤外光の光吸収係数が高い材料により形成される
    請求項2に記載の撮像素子。
  4. 前記基板は、シリコンゲルマニウムにより形成される
    請求項3に記載の撮像素子。
  5. 前記基板上にシリコンがエピタキシャル成長されたシリコンエピタキシャル層をさらに備え、
    前記光電変換素子は、前記シリコンエピタキシャル層に形成される
    請求項1に記載の撮像素子。
  6. 前記基板は、ゲルマニウム濃度が不均一なシリコンゲルマニウムにより形成される
    請求項5に記載の撮像素子。
  7. 前記基板のゲルマニウム濃度は、光入射面側からみてより浅い位置程低い
    請求項6に記載の撮像素子。
  8. 前記光電変換素子上に形成される絶縁膜をさらに備える
    請求項1に記載の撮像素子。
  9. 前記絶縁膜の、OB(Optical Black)領域の画素の前記光電変換素子上に形成される、外部からの光を遮る遮光膜をさらに備える
    請求項8に記載の撮像素子。
  10. 前記絶縁膜上に形成される配線層をさらに備える
    請求項8に記載の撮像素子。
  11. 前記配線層上に形成される画素毎のカラーフィルタと、
    前記カラーフィルタ上に形成される画素毎の集光レンズと
    をさらに備える請求項10に記載の撮像素子。
  12. 撮像素子を製造する製造装置であって、
    シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板を生成する基板生成部と、
    前記基板生成部により生成された前記基板上に、入射光を光電変換する光電変換素子を形成する光電変換素子形成部と
    を備える製造装置。
  13. 前記基板生成部により生成された前記基板上に、シリコンをエピタキシャル成長させ、シリコンエピタキシャル層を形成するシリコンエピタキシャル層形成部をさらに備える
    請求項12に記載の製造装置。
  14. 撮像素子を製造する製造装置の製造方法であって、
    基板生成部が、シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板を生成し、
    光電変換素子形成部が、生成された前記基板上に、入射光を光電変換する光電変換素子を形成する
    製造方法。
  15. 被写体を撮像し、前記被写体の画像を電気信号として出力する撮像素子と、
    前記撮像素子において得られた前記被写体の画像を画像処理する画像処理部と
    を備え、
    前記撮像素子は、
    シリコンよりも光吸収係数の高い材料により形成される基板と、
    前記基板上に形成され、入射光を光電変換する光電変換素子と
    を有する撮像装置。
  16. 前記基板は、可視光域よりも長波長の光の光吸収係数が高い材料により形成される
    請求項15に記載の撮像装置。
  17. 前記基板は、シリコンゲルマニウムにより形成される
    請求項16に記載の撮像装置。
  18. 前記撮像素子は、
    前記基板上にシリコンがエピタキシャル成長されたシリコンエピタキシャル層をさらに備え、
    前記光電変換素子は、前記シリコンエピタキシャル層に形成される
    請求項15に記載の撮像装置。
  19. 前記基板は、ゲルマニウム濃度が不均一なシリコンゲルマニウムにより形成される
    請求項18に記載の撮像装置。
  20. 前記基板のゲルマニウム濃度は、光入射面側からみてより浅い位置程低い
    請求項19に記載の撮像装置。
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