JP2013155246A - 紫外線硬化性透明樹脂組成物 - Google Patents

紫外線硬化性透明樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】透明性と、耐折曲性等の機械的特性とを損なうことなく、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック製の部材に対する密着性に優れた紫外線硬化性透明樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)(メタ)アクリル系モノマー、(B)光重合開始剤、(C)ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする紫外線硬化性透明樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、フレキシブル配線板やプリント配線板といった配線基板のソルダーレジスト等、各種レジストなどに適した透明な紫外線硬化性樹脂組成物、及びこれを硬化させた硬化物を被覆した配線基板に関するものである。
従来、紫外線硬化性樹脂組成物は、例えば、フレキシブル配線板のソルダーレジスト膜として使用される場合がある。フレキシブル配線板は発光ダイオード素子(LED)等の実装用基板として使用されることがあり、この場合、実装面に形成されるソルダーレジスト膜には、光源からの光の反射率を向上させる機能が求められている。そして、紫外線硬化性樹脂組成物の硬化膜の反射率を高めるために、無機白色顔料を配合することが知られている。
一方で、実装面に形成されるソルダーレジスト膜には、配線基板の用途によっては透明性を要求される場合がある。また、液晶ディスプレイ等の表示体の前面に組み込まれるタッチパネル用電極基板についても、その視認性を低下させないことが強く望まれることから、透明性の高い電極保護膜の材料が要求される。そこで、特許文献1には、透明性を有し、光に対して劣化が少なく、かつ強靭性、耐熱性、耐湿性のバランスに優れた硬化物を与える反応性エポキシカルボキシレート化合物及び反応性ポリカルボン酸化合物が提案されている。
しかし、従来、透明性を有する樹脂組成物を含め樹脂組成物の塗膜は、フレキシブル配線板や各種シート等の原料として使用されるポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチックに対する密着性が十分ではなく、場合によっては、PET製の基板に塗工した塗膜が基板から剥離してしまうという問題があった。
WO2006/109572
上記事情に鑑み、本発明の目的は、透明性と、耐折曲性等の機械的特性とを損なうことなく、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック製の部材に対する密着性に優れた紫外線硬化性透明樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明の態様は、(A)(メタ)アクリル系モノマー、(B)光重合開始剤、(C)ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする紫外線硬化性透明樹脂組成物である。本発明は、透明性を失わせる着色剤(例えば、透明性を失わせる白色顔料)を配合しないかぎり、透明な樹脂組成物であって、その硬化物は透明性を有している。
本発明の態様は、前記(C)ポリエステル樹脂が、前記(A)(メタ)アクリル系樹脂100質量部に対して、1.0質量部〜50質量部含有することを特徴とする紫外線硬化性透明樹脂組成物である。
本発明の態様は、前記(C)ポリエステル樹脂の数平均分子量が、5000〜30000であることを特徴とする紫外線硬化性透明樹脂組成物である。
本発明の態様は、前記(C)ポリエステル樹脂のガラス転移温度が、0〜100℃であることを特徴とする紫外線硬化性透明樹脂組成物である。
本発明の態様は、上記紫外線硬化性透明樹脂組成物の硬化物である。また、本発明の特徴は、紫外線硬化性透明樹脂組成物を硬化して得られた皮膜を有する配線基板である。
本発明の態様によれば、紫外線硬化性透明樹脂組成物にポリエステル樹脂を配合することで、透明性や耐折曲性等の機械的特性を損なうことなく、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック製基材に対して、密着性に優れた硬化塗膜を形成できる紫外線硬化性透明樹脂組成物を得ることができる。また、本発明の態様によれば、透明性や耐折曲性等の機械的特性を損なうことなく、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック製基材に対して、密着性に優れた硬化物を得ることができる。また、本発明の態様によれば、透明性や耐折曲性等の機械的特性を損なうことなく、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック製基材に対して、密着性に優れた硬化皮膜を有する配線基板を得ることができる。
次に、本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物について説明する。本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物は、(A)(メタ)アクリル系モノマー、(B)光重合開始剤、(C)ポリエステル樹脂を含有するものであり、上記各成分は、以下の通りである。
(A)(メタ)アクリル系モノマー
(メタ)アクリル系モノマーは、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フェノキシエチルメタクリレート、ジエチレングルコールジメタクリレート、2‐ヒドロキシエチルメタクリレート、2‐ヒドロキシ‐3‐フェノキシプロピルアクリルレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、フェノールEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールPO変性(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、エトキシ化(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、エトキシ化O−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2‐ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ビシフェノールF EO変性ジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、イソシアヌル酸変性ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
(B)光重合開始剤
光重合開始剤は、一般的に使用されるものであれば特に限定されず、例えば、オキシム系開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン‐n‐ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2‐ジメトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン、2,2‐ジエトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン、2‐ヒドロキシ‐2‐メチル‐1‐フェニルプロパン‐1‐オン、1‐ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2‐メチル‐1‐〔4‐(メチルチオ)フェニル〕‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン、4‐(2‐ヒドロキシエトキシ)フェニル‐2‐(ヒドロキシ‐2‐プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p‐フェニルベンゾフェノン、4,4′‐ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロルベンゾフェノン、2‐メチルアントラキノン、2‐エチルアントラキノン、2‐ターシャリーブチルアントラキノン、2‐アミノアントラキノン、2‐メチルチオキサントン、2‐エチルチオキサントン、2‐クロルチオキサントン、2,4‐ジメチルチオキサントン、2,4ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、P‐ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
波長300〜400nmの紫外光が本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物に照射されると、上記光重合開始剤が紫外線硬化性透明樹脂組成物の光硬化を促進する。光重合開始剤の配合量は、適宜選択可能であり、例えば、(メタ)アクリル系モノマー100質量部に対して、5〜20質量部が好ましく、6〜15質量部が特に好ましい。
(C)ポリエステル樹脂
ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸とジオール化合物とを反応させて得られるものである。ポリエステル樹脂を配合することでポリエステル樹脂のエステル基がプラスチックとの親和性を有することから、プラスチック基材に対する密着性が向上すると考えられる。ポリエステル樹脂は特に限定されず、いずれも使用可能である。
従って、上記ジカルボン酸は、特に限定されず、例えば、脂肪族、脂環族または芳香族のジカルボン酸を用いることができる。また、ジカルボン酸の炭素数は、特に限定されず、例えば、炭素数2〜20のジカルボン酸を使用できる。上記ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、ヘキサクロロヘプタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、イソフタル酸、4−スルホイソフタル酸、5−スルホイソフタル酸、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラクロロフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
また、上記ジオール化合物は、特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,18−オクタデカンジオールなどのC2−C22アルカンジオールや、2−ブテン−1,4−ジオール、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオールなどのアルケンジオール等の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオールなどが挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
ポリエステル樹脂の数平均分子量は特に限定されないが、その下限値は、粘度調整の容易性の点から5000が好ましく、相溶性と塗工性の点から7500が特に好ましい。一方、その上限値は、溶解性の点から30000が好ましく、相溶性と塗工性の点から25000が特に好ましい。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、特に限定されないが、その下限値は、作業性の点から0℃であり、硬化塗膜の取り扱い容易性の点から30℃が好ましく、硬化塗膜に柔軟性を付与する点から50℃が特に好ましい。一方、その上限値は、作業性と硬化塗膜の取り扱い容易性の点から100℃が好ましく、硬化塗膜に柔軟性を付与する点から80℃が特に好ましい。
ポリエステル樹脂の配合量は特に限定されないが、その下限値は、(メタ)アクリル系モノマー100質量部に対して、プラスチック基材への密着性を確実に付与する点から1.0質量部が好ましく、5.0質量部が特に好ましい。一方、ポリエステル樹脂の配合量の上限値は、(メタ)アクリル系モノマー100質量部に対して、塗工性の点から50質量部が好ましく、消泡性とレベリング性の点から30質量部が特に好ましい。
ポリエステル樹脂として市販されているものには、例えば、ユニチカ(株)の「エリーテルUE-3200G」、「エリーテルUE-3250」、「エリーテルUE-9100」、「エリーテルUE-3940」、「エリーテルUE-9885」、「エリーテルUE-3220」、「エリーテルUE-3223」、「エリーテルUE-3230」、「エリーテルUE-3231」、「エリーテルUE-3400」、「エリーテルUE-3410」、「エリーテルUE-3500」、「エリーテルUE-3510」、「エリーテルUE-3200」、「エリーテルUE-9200」、「エリーテルUE-3201」、「エリーテルUE-3203」、「エリーテルUE-3600」、「エリーテルUE-9600」、「エリーテルUE-3660」、「エリーテルUE-3690」、「エリーテルUE-9800」、「エリーテルUE-9900」、「エリーテルUE-3210」、「エリーテルUE-3215」、「エリーテルUE-3216」、「エリーテルUE-3620」、「エリーテルUE-3240」、「エリーテルUE-3250」、「エリーテルUE-3320」、「エリーテルUE-9820」、「エリーテルUE-3350」、「エリーテルUE-3370」、「エリーテルUE-3380」、「エリーテルUE-3300」、「エリーテルUE-3980」、東洋紡績(株)の「バイロン103」、「バイロン200」、「バイロン220」、「バイロン226」、「バイロン237」、「バイロン240」、「バイロン245」、「バイロン270」、「バイロン280」、「バイロン290」、「バイロン296」、「バイロン300」、「バイロン500」、「バイロン550」、「バイロン560」、「バイロン600」、「バイロン630」、「バイロン637」、「バイロン650」、「バイロン660」、「バイロン670」、「バイロン802」、「バイロン822」、「バイロン885」、「バイロンGK130」、「バイロンGK140」、「バイロンGK150」、「バイロンGK250」、「バイロンGK330」、「バイロンGK360」、「バイロンGK570」、「バイロンGK590」、「バイロンGK640」、「バイロンGK680」、「バイロンGK780」、「バイロンGK810」、「バイロンGK880」、「バイロンGK890」、「バイロンBX1001」、日立化成工業(株)の「エスペル9940A」、「エスペル9940B」、「エスペル9940C-37」、「エスペル9940D」、「エスペル9940E-37」、「エスペル9940Z-37」などが挙げられる。
本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物では、上記各成分に加えて、適宜、(D)リン化合物、(E)(メタ)アクリル化エポキシ樹脂、(F)(メタ)アクリル化ウレタン樹脂を配合してもよい。
(D)リン化合物
リン化合物を本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物に配合すると、難燃性を付与することができる。リン化合物には、例えば、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ブロモプロピル)ホスフェート、トリス(ブロモクロロプロピル)ホスフェート、2,3−ジブロモプロピル−2,3−クロロプロピルホスフェート、トリス(トリブロモフェニル)ホスフェート、トリス(ジブロモフェニル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどの含ハロゲン系リン酸エステル;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリアリルホスフィンなどのノンハロゲン系脂肪族リン酸エステル;トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、イソプロピルフェニルジフェニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルフェニルホスフェート、トリス(トリメチルフェニル)ホスフェート、トリス(t−ブチルフェニル)ホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、3−グリシジルオキシプロピレンジフェニルホスフィンオキシド、3−グリシジルオキシジフェニルホスフィンオキシド、ジフェニルビニルホスフィンオキシド、2−(9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−オキサイド−10−ホスファフェナントレン−10−イル)メチルコハク酸ビス−(2−ヒドロキシエチル)−エステル重合物などのノンハロゲン系芳香族リン酸エステル;トリスジエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスメチルエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ビスジエチルホスフィン酸亜鉛、ビスメチルエチルホスフィン酸亜鉛、ビスジフェニルホスフィン酸亜鉛、ビスジエチルホスフィン酸チタニル、テトラキスジエチルホスフィン酸チタン、ビスメチルエチルホスフィン酸チタニル、テトラキスメチルエチルホスフィン酸チタン、ビスジフェニルホスフィン酸チタニル、テトラキスジフェニルホスフィン酸チタンなどのホスフィン酸の金属塩等が挙げられる。
これらのうち、ダイオキシンの発生を防止して環境負荷を抑える点から、ノンハロゲン系のリン酸エステルやホスフィン酸の金属塩が好ましく、少量にて、難燃性だけではなく、はんだ耐熱性、金属付き耐熱性も効果的に奏する点からホスフィン酸の金属塩が特に好ましい。
リン化合物としてリン酸エステルを用いる場合、リン化合物の配合量の下限値は、(メタ)アクリル系モノマー100質量部に対して、5質量部であり、十分な難燃性を確保する点から10質量部が好ましく、その上限値は、(メタ)アクリル系モノマー100質量部に対して、50質量部であり、硬化皮膜の機械的強度の低下を確実に抑える点から40質量部が好ましい。一方、リン元素含有有機化合物としてホスフィン酸の金属塩を用いる場合、その配合量の下限値は、(メタ)アクリル系モノマー100質量部に対して、3質量部であり、十分な難燃性を確保する点から4質量部が好ましく、また、上限値は、(メタ)アクリル系モノマー100質量部に対して、25質量部であり、硬化皮膜の機械的強度の低下を確実に抑える点から20質量部が好ましい。
(E)(メタ)アクリル化エポキシ樹脂
(メタ)アクリル化エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂に対して、(メタ)アクリル酸をエステル化反応させて得られる部分エステル化エポキシ(メタ)アクリレートである。(メタ)アクリル化エポキシ樹脂は、紫外線照射によりラジカル重合し得る(メタ)アクリル基を有している。よって、本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物に(メタ)アクリル化エポキシ樹脂を配合すると、紫外線照射により(メタ)アクリル化エポキシ樹脂同士が架橋反応して、硬化物の架橋密度が上がり硬化性がより向上するとともに、硬化物に耐折曲性を付与することができる。
(メタ)アクリル化エポキシ樹脂は、特に限定されないが、1分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂に対して、そのエポキシ樹脂のエポキシ基に対して50〜100%当量の(メタ)アクリル酸をエステル化反応させて得られる(メタ)アクリル化エポキシ樹脂が好ましく、感光性の点から、80〜100%当量の(メタ)アクリル酸をエステル化反応させて得られる(メタ)アクリル化エポキシ樹脂が特に好ましい。
(メタ)アクリル化エポキシ樹脂の合成原料であるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、ビスフェノールA型変性柔軟性エポキシ樹脂、核水添ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂など)、ノボラック型エポキシ樹脂(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、p−tert−ブチルフェノールノボラック型など)、ビスフェノールFやビスフェノールSにエピクロルヒドリンを反応させて得られたビスフェノールF型やビスフェノールS型エポキシ樹脂、さらにシクロヘキセンオキシド基、トリシクロデカンオキシド基、シクロペンテンオキシド基などを有する脂環式エポキシ樹脂、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等のトリアジン環を有するトリグリシジルイソシアヌレート、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂を挙げることができる。これらのうち、耐折曲性の点からビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
(メタ)アクリル化エポキシ樹脂の配合量は、(メタ)アクリル系モノマー100質量部に対して、十分な硬化性と耐折曲性を付与する点から、1〜75質量部であり、3〜50質量部が好ましい。
(F)(メタ)アクリル化ウレタン樹脂
(メタ)アクリル化ウレタン樹脂は、ウレタン樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートであればよく、特定の化合物に限定されない。(メタ)アクリル化ウレタン樹脂が紫外線硬化性透明樹脂組成物に含まれると、伸び性と耐折曲性とに優れた硬化塗膜を形成できるので、例えば、配線基板、特にフレキシブル配線板への適用に有効である。
ウレタン樹脂は、1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物と1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するポリオール化合物を反応させて得られるものである。
1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物は、特に限定されず、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネアート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジイソシアネート(MDI)、メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート、トリメチルヘキサメチルジイソシアネート、ヘキサメチルアミンジイソシアネート、メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート、トルエンジイソシアネート、1,2−ジフェニルエタンジイソシアネート、1,3−ジフェニルプロパンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメチルジイソシアネートなどのジイソシアネートが挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するポリオール化合物は、特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,18−オクタデカンジオールなどのC2−C22アルカンジオールや、2−ブテン−1,4−ジオール、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオールなどのアルケンジオール等の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール;グリセリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)ペンタン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノール等の脂肪族トリオール;テトラメチロールメタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、キシリトール等の水酸基を4つ以上有するポリオールなどが挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
(メタ)アクリル化ウレタン樹脂として市販されているものには、例えば、日本合成化学(株)の「紫光UV−1400B」、「紫光UV−1700B」、「紫光UV−6300B」、「紫光UV−7510B」、「紫光UV−7600B」、「紫光UV−7605B」、「紫光UV−7610B」、「紫光UV−7620EA」、「紫光UV−7630B」及び「紫光UV−7640B」、根上工業(株)の「アートレジンUN−9000H」、「アートレジンUN−3320HA」、「アートレジンUN−3320HC」、「アートレジンUN−3320HS」及び「アートレジンUN−901T」、新中村化学工業(株)の「NKオリゴU−4HA」、「NKオリゴU−6HA」、「NKオリゴU−6LPA」、「NKオリゴU−15HA」、「NKオリゴUA−32P」、「NKオリゴU−324A」及び「NKオリゴU−6H」、ダイセル・サイテック(株)の「EBECRYL1204」、「EBECRYL1205」、「EBECRYL215」、「EBECRYL230」、「EBECRYL244」、「EBECRYL245」、「EBECRYL264」、「EBECRYL265」、「EBECRYL1280」、「EBECRYL285」、「EBECRYL8200」、「EBECRYL8405」、「EBECRYL8411」、「EBECRYL8804」、「EBECRYL9270」、「KRM7735」、「KRM8296」、「EBECRYL1290」、「EBECRYL1290K」、「EBECRYL5129」、「EBECRYL210」、「EBECRYL220」、「EBECRYL284」、「EBECRYL8210」、「EBECRYL8402」及び「EBECRYL9260」、日本化薬(株)の「UX−2201」、「UX−2301」、「UX−3204」、「UX−3301」、「UX−4101」、「UX−0937」、「UX−5000」、「UX−5001」、「UX−5002」、荒川化学工業(株)の「ビームセット575」、東亞合成(株)の「M−313」、「M−315」及び「M−1200」、共栄社化学(株)の「AH‐600」などが挙げられる。
(メタ)アクリル化ウレタン樹脂の骨格は特に限定されないが、(メタ)アクリル官能基数が多いものは硬化収縮し、伸び性が低下する可能性があるので、1分子中の(メタ)アクリル官能基数は2〜4が好ましい。また、重量平均分子量は、その値が小さいと、露光の際にアートワークフィルムの基板への付着が生じ易く、目的とする硬化塗膜が得られ難くなるので、その下限値は1500が好ましく、重量平均分子量が大きいと耐折曲性が低下する傾向にあるので、その上限値は3000が好ましい。
(メタ)アクリル化ウレタン樹脂の配合量は、(メタ)アクリル系モノマー100質量部に対して1〜40質量部であり、高伸び性と耐折曲性とのバランスに優れる点から2〜25質量部が好ましい。なお、耐折曲性に優れた硬化塗膜を得るために、上記(メタ)アクリル化エポキシ樹脂とともに(メタ)アクリル化ウレタン樹脂を配合してもよい。
本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物には、上記した各成分の他に、さらに、必要に応じて、種々の添加成分、例えば、各種添加剤、溶剤などを含有させることができる。また、本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物には、透明性が損なわれるのを防止するために、着色剤は配合されていないが、所望の色に着色する場合には、適宜、着色顔料等の着色剤を配合してもよい。
各種添加剤には、ビニル系重合物、アクリルポリマー等の消泡剤、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとポリエーテルとの混合物であるレベリング剤などが挙げられる。
溶剤は、紫外線硬化性透明樹脂組成物の粘度や乾燥性を調節するために使用するものである。溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール、などのアルコール類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサ等の石油系溶剤類、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ブチルカルビトールアセテート等の酢酸エステル類等を挙げることができる。溶剤を用いる場合の配合量は、(メタ)アクリル系モノマー100重量部に対して、1〜500重量部が好ましい。
着色剤は、透明性を失うものでなければ、特に限定されず使用可能であり、白色、黒色、青色、黄色等に着色する場合には、それに応じて、白色着色剤、黒色着色剤、青色着色剤、黄色着色剤等を配合してよい。
上記した本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物の製造方法は、特定の方法に限定されないが、例えば、上記成分(A)〜(C)および必要に応じてその他の成分を所定割合で配合後、室温にて、三本ロール、ボールミル、サンドミル等の混練手段、またはスーパーミキサー、プラネタリーミキサー等の攪拌手段により混練または混合して製造することができる。また、前記混練または混合の前に、必要に応じて、予備混練または予備混合してもよい。
次に、上記した本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物の塗工方法について説明する。ここでは、フレキシブル基板上に本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物を塗工して皮膜を形成する方法、より具体的には、銅箔をエッチングして形成した回路パターンを有するフレキシブル配線板上に、本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物を塗工して、ソルダーレジスト膜を形成する方法を例にとって説明する。銅箔をエッチングして形成した回路パターンを有するフレキシブル配線板上に、上記のように製造した紫外線硬化性透明樹脂組成物をスクリーン印刷法、スプレーコート法等の方法を用いて所望の厚さに塗布する。
その後、塗布した紫外線硬化性透明樹脂組成物上から紫外線を照射させることにより、フレキシブル配線板上に目的とする硬化塗膜を形成させることができる。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、これらの例に限定されるものではない。
実施例1〜23、比較例1〜4
下記表1に示す各成分を下記表1に示す配合割合にて配合し、3本ロールを用いて室温にて混合分散させて、実施例1〜23、比較例1〜4にて使用する紫外線硬化性透明樹脂組成物を調製した。そして、調製した紫外線硬化性透明樹脂組成物を以下のように塗工して試験片を作成した。なお、表1中の配合割合の数値は質量部を示す。
Figure 2013155246
なお、表1中の各成分についての詳細は以下の通りである。
(A)(メタ)アクリル系モノマー
・ライトエステルPO:共栄社化学(株)製、フェノキシエチルメタクリレート。
・ライトエステル2EG:共栄社化学(株)製、ジエチレングルコールジメタクリレート。
・GE‐610:三菱ガス化学(株)製、2‐ヒドロキシエチルメタクリレート。
・M‐5700:東亜合成化学(株)製、2‐ヒドロキシ‐3‐フェノキシプロピルアクリレート。
・EBECRYL767:ダイセル・サイテック(株)製、直鎖アクリレート。
(B)光重合開始剤
・イルガキュア184:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニル‐ケトン。
・イルガキュア1173:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、2‐ヒドロキシ‐2‐メチル‐1‐フェニル‐プロパン‐1‐オン。
・イルガキュア2529:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、1‐[4‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐フェニル]‐2‐ヒドロキシ‐2‐メチル‐1‐プロパン‐1‐オン。
(C)ポリエステル樹脂
・エリーテル UE‐3690:ユニチカ(株)製、熱可塑性飽和共重合ポリエステル樹脂、ガラス転移温度90℃、数平均分子量14000。
・バイロン 240:東洋紡績(株)製、非結晶質ポリエステル樹脂、ガラス転移温度60℃、数平均分子量15000。
・バイロン GK640:東洋紡績(株)製、非結晶質ポリエステル樹脂、ガラス転移温度79℃、数平均分子量18000。
(D)リン化合物
・ジフェニルビニルホスフィンオキシド:片山化学工業(株)製。
・ME‐P8:三光(株)製、2−(9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−オキサイド−10−ホスファフェナントレン−10−イル)メチルコハク酸ビス−(2−ヒドロキシエチル)−エステル重合物。
・トリアリルホスフィン:東洋サイエンス(株)製。
(E)(メタ)アクリル化エポキシ樹脂
・EBECRYL 3708:ダイセル・サイテック(株)製、エポキシアクリルレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートとの混合物。
・Miramer PE110:MIWON製、フェニルエポキシアクリレート。
・Miramer PE250:MIWON製、ビスフェノールA型エポキシジメタクリレート。
(F)(メタ)アクリル化ウレタン樹脂
・EBECRYL 8405:ダイセル・サイテック(株)製、ウレタンアクリレート。
・M‐1200:東亞合成(株)製、ウレタンアクリレート。
・AH‐600:共栄社化学(株)製、フェニルグリシジルエーテルアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー。
添加剤
・UVX‐189:楠本化学(株)製、ビニル系重合物。
・ポリフロー No.90:共栄社化学(株)製、アクリルポリマー。
・BYK‐361N:ビックケミー・ジャパン(株)製、アクリルポリマー。
・BYK‐307:ビックケミー・ジャパン(株)製、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとポリエーテルの混合物。
着色顔料
・リオノールブルーFG‐7351:東洋インキ(株)製、フタロシアニン化合物。
・クロモフタルイエローAGR:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、アントラキノン化合物。
試験片作成工程
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)(帝人デュポン社製、厚さ25μm)の表面をイソプロピルアルコールで脱脂処理した後、脱脂処理した表面にスクリーン印刷法にて、上記のように調製した紫外線硬化性透明樹脂組成物を塗布した。その後、露光装置(アイグラフィック社製、UB093−5AM)にて紫外線(300〜400nm)を1000mJ/cm2まで露光した。硬化塗膜の厚みは、15〜20μmであった。
評価
(1)ヘイズ(曇価)(%)
PETフィルムに代えて、石英ガラス基板(50mm×50mm、厚さ1mm)の表面に、上記試験片作成工程と同様の方法で塗工して硬化塗膜を形成し、試験片とした。この試験片に対してJIS−K−7105、JIS−K−7136に準じて、日立ハイテク社製U−3310分光光度計を用いてヘイズを測定した。
(2)PET密着性
上記試験片作成工程にて作成した試験片について、JIS‐K5600‐5‐6に準拠し、試験片に1mmの碁盤目100個(10×10)を設け、セロハンテープによるピーリング試験(剥離試験)を行い、碁盤目の剥離状態を目視により観察し、次の基準に従い評価した。
○:100個中、90個以上に剥離が認められない。
△:100個中、50個以上90個未満に剥離が認められない。
×:100個中、50個未満に剥離が認められない。
(3)耐折曲性
上記試験片作成工程にて作成した試験片について、ハゼ折りにより180°折り曲げを数回繰り返して行い、その際の透明な硬化塗膜におけるクラック発生状況を目視及び×200の光学顕微鏡で観察し、クラックが発生しなかった回数を測定した。
(4)絶縁抵抗(Ω)
PETフィルムに代えて、櫛形テストパターン(線幅100μm、線間100μm)に、上記試験片作成工程と同様の方法で塗工して硬化塗膜を形成し、試験片とした。この試験片を、温度85℃、湿度85%の雰囲気中にて直流50V印加して1000時間放置後、該試験片を槽外に取り出して絶縁抵抗値を測定した。
評価結果を表2に示す。
Figure 2013155246
上記表2の各実施例の評価結果に示すように、(メタ)アクリル系モノマーにポリエステル樹脂を配合すると、耐折曲性と、ヘイズ、つまり透明性と、を損なうことなく、PET密着性が向上した。また、実施例12〜14、18より、(メタ)アクリル化エポキシ樹脂を配合すると、耐折曲性がより向上し、実施例15〜17、19〜23より、(メタ)アクリル化ウレタン樹脂を配合すると、耐折曲性がより向上する傾向が見られた。また、実施例では、リン化合物、(メタ)アクリル化エポキシ樹脂、(メタ)アクリル化ウレタン樹脂の配合の有無に関係なく、絶縁抵抗値は損なわれず、絶縁性も良好であった。
一方、比較例の結果より、(メタ)アクリル系モノマーにポリエステル樹脂を配合しないと、硬化塗膜にPET密着性が得られなかった。
本発明の紫外線硬化性透明樹脂組成物では、耐折曲性等の機械的特性や透明性を損なうことなく、PET密着性に優れた硬化物を得ることができるので、例えば、配線基板の絶縁被膜やソルダーレジスト膜、タッチパネル用保護膜等の分野で利用価値が高い。

Claims (6)

  1. (A)(メタ)アクリル系モノマー、(B)光重合開始剤、(C)ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする紫外線硬化性透明樹脂組成物。
  2. 前記(C)ポリエステル樹脂が、前記(A)(メタ)アクリル系モノマー100質量部に対して、1.0質量部〜50質量部含有することを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化性透明樹脂組成物。
  3. 前記(C)ポリエステル樹脂の数平均分子量が、5000〜30000であることを特徴とする請求項1または2に記載の紫外線硬化性透明樹脂組成物。
  4. 前記(C)ポリエステル樹脂のガラス転移温度が、0〜100℃であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の紫外線硬化性透明樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の紫外線硬化性透明樹脂組成物の硬化物。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の紫外線硬化性透明樹脂組成物を硬化して得られた皮膜を有する配線基板。
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