以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図18は、本発明に係るシート切断装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、画像形成装置をインクジェット式記録装置に適用した例を示している。
図1および図2に示すように、画像形成装置としてのインクジェット式記録装置1は、インクジェットヘッドをシートの幅方向に走査させながら画像を形成し、1回あるいは複数回の走査が終了した後にシートを搬送し、次の記録ラインを形成する、いわゆるシリアル型インクジェット式記録装置である。なお、シリアル型に限らず、複数のノズルが略シートの幅方向全域に形成され、幅方向への走査を行わずにシートを搬送しながら記録する、いわゆるライン型のインクジェット式記録装置にも適用可能である。
インクジェット式記録装置1は、画像形成手段としての画像形成部2と、シート搬送手段としてのシート搬送部3と、ロール紙収納部4と、シート切断装置5とを含んで構成され、これら各部は装置本体1aの内部に配置されている。
画像形成部2は、図示しない両側板にガイドロッド13およびガイドレール14が掛け渡され、これらのガイドロッド13およびガイドレール14にキャリッジ15が矢印A方向に摺動可能に保持されている。ここで、摺動とは、キャリッジ15がガイドロッド13およびガイドレール14に接触しつつ、これらガイドロッド13およびガイドレール14上を矢印A方向に移動することをいう。
キャリッジ15には、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のインク滴を吐出する液体吐出ヘッド(記録ヘッド)が搭載されている。各記録ヘッドには、図示を省略しているが、各記録ヘッドにインクを供給するサブタンクが一体的に設けられている。
キャリッジ15は、主走査機構10によって主走査方向、すなわちシート幅方向(図中、矢印Aで示す方向)に移動走査されるようになっている。主走査機構10は、シート幅方向の一方側に配置される駆動モータ21と、駆動モータ21によって回転駆動される駆動プーリ22と、シート幅方向の他方側に配置された従動プーリ23と、駆動プーリ22と従動プーリ23との間に掛け回されたベルト部材24とを備えている。従動プーリ23は、図示しないテンションスプリングによって外方、すなわち駆動プーリ22に対して離間する方向にテンションがかけられている。ベルト部材24は、キャリッジ15の背面側に設けたベルト固定部に一部分が固定保持されていることで、シート幅方向にキャリッジ15を牽引する。
また、キャリッジ15の主走査位置を検知するため、図示しないエンコーダシートがキャリッジ15のシート幅方向に沿って配置されている。キャリッジ15の主走査位置は、キャリッジ15に設けられた図示しないエンコーダセンサによってエンコーダシートが読取られることにより検知される。
このキャリッジ15における主走査領域のうち、記録領域では、ロール紙30がシート搬送部3によってシート幅方向と直交する方向、すなわちシート搬送方向(図中、矢印Bで示す方向)に間欠的に搬送される。
また、シート幅方向のキャリッジ移動領域外、または主走査領域のうち一方の端部側領域には、記録ヘッドのサブタンクに供給する各色のインクを収容したメインカートリッジ18が装置本体1aに対して着脱自在に装着されている。さらに、上記主走査領域のうち他方の端部側領域には、記録ヘッドの維持回復を行う維持回復機構19が配置されている。
ロール紙収容部4は、給紙手段であり、画像記録用のシートとしてロール紙30がセットされるようになっている。このロール紙収容部4には、シート幅方向のサイズが異なるロール紙がセット可能である。ロール紙30は、その紙軸に両側からフランジ31を装着し、このフランジ31をフランジ受け32に載置することによりロール紙収容部4に収容される。フランジ受け32の内部には、図示しない支持コロが設けられ、該支持コロがフランジ31の外周と当接することでフランジ31が回転し、シート30がシート搬送経路に送り出される。
図2に示すように、シート搬送部3は、給紙ローラ対33と、レジストローラ34およびレジスト加圧ローラ35と、用紙吸引搬送機構36とを備えている。給紙ローラ対33は、ロール紙収容部4からロール紙30をシート搬送経路に給紙するようになっている。レジストローラ34およびレジスト加圧ローラ35は、画像形成部2のシート搬送方向下流に設けられ、給紙されたロール紙30を画像形成部2を介してシート切断装置5に搬送するようになっている。
また、用紙吸引搬送機構36は、シート搬送経路を挟んで画像形成部2の下方に配置され、吸引動作を行うことにより、上面に配置された図示しないプラテン板上にロール紙30を吸い付けるようになっている。これにより、画像形成部2の下方に搬送されたロール紙30は、平面度が維持される。
ロール紙収容部4から送り出されたシート30は、装置本体1aの後方(図中、右側)から前方(図中、左側)に向けて、シート搬送部3により画像形成部2の下部に位置する所定の記録領域へと搬送される。上記記録領域にロール紙30が搬送されると、キャリッジ15がシート幅方向に往復移動し、画像情報に応じて記録ヘッドによりインク滴が吐出される。さらに、ロール紙30を間欠的に搬送しながら記録ヘッドによるインク滴の吐出を繰り返し行うことにより、ロール紙上の各記録ラインに画像が形成される。最終的には、画像情報に応じた所望の画像がロール紙30上に形成される。
画像形成後のロール紙30は、シート切断装置5によって所定の長さに切断され、図示しない排紙ローラを介して装置本体1aの前方側に配置された排紙トレイ(図示省略)に排出される。
次に、図3〜図7を参照して、本実施の形態に係るシート切断装置5について、説明する。なお、図3は、装置本体1a(図1参照)の背面側からシート切断装置5を見た図である。
図3および図4(a)、(b)に示すように、シート切断装置5は、画像形成部2のシート搬送方向下流側に配置され(図2参照)、カッタユニット40と、ガイド部材41と、ワイヤ42とを含んで構成されている。シート切断装置5は、シート搬送経路を搬送されるロール紙30を所定の長さに切断するようになっている。
カッタユニット40は、カッタ50を収容するカッタハウジング51と、移動部材52と、接続部材としての回転軸53とを備えている。
カッタ50は、ロール紙30を介して互いに対向配置された円形刃物50a、50bからなり、カッタハウジング51に回転可能に保持され、収容されている。円形刃物50a、50bは、カッタハウジング51のシート幅方向(図3中、矢印Aで示す方向)の移動に応じて駆動力を得て回転するようになっている。すなわち、カッタ50は、円形刃物50a、50bが回転しながらロール紙30を切断するため、比較的厚さのあるロール紙などの切断にも対応できる。また、カッタ50は、円形刃物で構成されているため、固定刃のように所定箇所のみが集中して摩耗するといった不具合を防止することができる。なお、カッタ50を構成する円形刃物は、2枚に限らず、1枚あるいは3枚以上で構成されていてもよい。ただし、円形刃物を1枚で構成した場合には、カッタ50の移動方向に延在する直線状の固定刃を別途設けるのが好ましい。本実施の形態における円形刃物50a、50bは、本発明に係る刃部を構成する。
カッタハウジング51は、後述する移動部材52によってシート幅方向に往復移動可能に構成されるとともに、回転軸53を介して移動部材52に接続されている。また、カッタハウジング51は、移動部材52に対して後述する回転軸53を中心にシート厚さ方向に回動可能、すなわち所定角度範囲で正逆方向に円運動可能なように構成されている。
カッタハウジング51は、装置本体1a(図1参照)の他方側から一方側へ移動する往路ではカッタ50によりロール紙30を切断するようになっている。一方、カッタハウジング51は、装置本体1a(図1参照)の一方側から他方側へ移動する復路では、移動部材52に対して下方に回動することによりシート搬送経路からシート厚さ方向、すなわち鉛直方向の下方に退避した状態で元の位置(以下、ホームポジションという)に移動するようになっている。すなわち、カッタハウジング51は、ロール紙30の切断後、シート搬送経路に対してシート厚さ方向に退避した状態でシート幅方向に移動可能に構成されている。このため、復路では、カッタハウジング51がシート搬送経路から離隔し、シート搬送経路を塞ぐことがない。さらに、カッタハウジング51は、復路から往路に復帰する際には移動部材52に対して上方に回動するようになっている。
また、カッタハウジング51は、シート幅方向の両端に設置された図示しないマイクロスイッチなどの検出手段により位置検出され、制御される。
また、カッタハウジング51は、シート切断時の移動方向(以下、単にカット方向という)の上流側(図3中、左側)に従動コロ51aが設けられている。
従動コロ51aは、後述する駆動コロ55とシート幅方向に離間した位置に回転自在に設けられている。従動コロ51aは、カッタハウジング51の往路では後述する上ガイドレール61上を移動し、復路では後述する下ガイドレール62上を移動するようになっている。すなわち、従動コロ51aは、カッタハウジング51の移動に際し、上ガイドレール61および下ガイドレール62に対してカッタハウジング51を位置決めする部材として機能する。なお、カッタハウジング51の位置決め用の部材としては、従動コロ51aに限らず、例えば円弧状の突起であってもよい。
移動部材52は、図4(a)および図4(b)に示すように、カッタハウジング51に対してシート搬送方向に離隔して設けられ、本体54と、駆動コロ55とを含んで構成されている。また、移動部材52は、装置本体1a(図1参照)のシート幅方向に延在する移動領域内でシート幅方向に移動可能とされる。
図3、図4(a)および図4(b)に示すように、駆動コロ55は、ゴムローラからなり、回転軸53に一体回転可能に固定されている。したがって、駆動コロ55は、回転軸53を介して本体54に回転可能に保持されている。
移動部材52は、装置本体1aのシート幅方向両側に設けられた一対のプーリ58に掛け渡されたワイヤ42に接続されている。一対のプーリ58のうち、装置本体1a(図1参照)の一方側に設けられたプーリ58には、駆動モータ59が接続されている。したがって、ワイヤ42は、駆動モータ59により回転するプーリ58を介してシート幅方向に回転移動するようになっている。すなわち、ワイヤ42は、移動部材52に牽引力を伝達するようになっている。これにより、ワイヤ42は、移動部材52をシート幅方向に牽引するようになっている。したがって、駆動コロ55は、ワイヤ42の回転移動に応じて後述する上ガイドレール61上を回転駆動するようになっている。なお、移動部材52の詳細な構成については後述する。
また、カッタハウジング51は、往路と復路との切換時、駆動コロ55の回転軸53を支点に鉛直方向に回動するようになっている。これにより、カッタハウジング51は、往路でロール紙30を切断する姿勢と、復路でシート搬送経路から退避した姿勢とが切り換わるようになっている。
ここで、図4(a)に示すように、駆動コロ55と従動コロ51aとは、互いにシート搬送方向(図中、矢印Bで示す方向)にずらして配置されている。具体的には、従動コロ51aが駆動コロ55よりシート搬送方向の上流側に配置される。このため、駆動コロ55を上ガイドレール61上に維持した状態で、従動コロ51aを上ガイドレール61と下ガイドレール62との間で移動させることができ、上述したカッタハウジング51の回動を実現することができる。なお、図4(a)において矢印B方向に延在する破線は、シート搬送経路である。また、本実施の形態においては、図4(a)に示すように、カッタハウジング51がキャリッジ15のシート搬送方向の幅内に配置される構成としたが、これに限らず、例えばキャリッジ15に対してカッタハウジング51がシート搬送方向上流側あるいは下流側に離間した位置に配置される構成であってもよい。
さらに、図3に示すように、カッタハウジング51は、シート搬送経路に対して鉛直方向に所定の角度で傾斜した傾斜面部51cを有している。この傾斜面部51cの傾斜角度は、カッタハウジング51が復路を移動する際にシート搬送経路と平行となる角度に設定されている。
図4(a)および図4(b)に示すように、回転軸53は、カッタハウジング51と移動部材52とを接続する機能を有する。また、回転軸53は、移動部材52に対してカッタハウジング51をシート厚さ方向に回動させる中心軸O(図15参照)を有する。回転軸53のシート搬送方向の下流側端部には、上述した駆動コロ55が一体回転可能に固定されている。さらに、回転軸53のシート搬送方向の上流側端部は、後述するカッタハウジング51の軸受部51b(図11参照)に回転自在に保持されている。
図3に示すように、ガイド部材41は、移動部材52がシート幅方向に移動するのをガイドする部材であって、シート幅方向に延在し、少なくともシート搬送幅よりも長く設定された上ガイドレール61と、上ガイドレール61に対してシート搬送経路より鉛直方向の下方に離隔した下ガイドレール62とを備えている。上ガイドレール61は、移動部材52の下方に配置される。また、図4(a)に示すように、ガイド部材41は、上ガイドレール61の上方に上ガイド板63を備えている。上ガイド板63は、移動部材52の上方に配置されている。ガイド部材41は、上ガイドレール61上にカッタハウジング51の往路を形成し、下ガイドレール62上にカッタハウジング51の復路を形成している。したがって、カッタハウジング51の従動コロ51aは、シート切断時の往路においては上ガイドレール61上を移動し、シート切断後の復路においては下ガイドレール62上を移動するようになっている。上ガイドレール61と下ガイドレール62とは、同一部材で構成したが、これに限らず、それぞれ別部材で構成してもよい。
上ガイドレール61は、図4(a)、図4(b)に示すように、シート搬送方向に並列に、駆動コロ55をシート幅方向に案内する駆動コロ案内領域61aと、カッタハウジング51が往路を移動するよう従動コロ51aを案内する従動コロ案内領域61bとを有している。駆動コロ案内領域61aと従動コロ案内領域61bとは、上ガイドレール61の同一レールで構成したが、これに限らず、それぞれ別のレールで構成してもよい。
従動コロ案内領域61bのシート幅方向の一方側には、カッタハウジング51の経路を往路から復路に切り換えるための第1連通路61cが形成されている。第1連通路61cは、図6に示すように、上ガイドレール61上の往路と下ガイドレール62上の復路とを連通するよう上ガイドレール61に形成されている。具体的には、上ガイドレール61がシート幅方向の一方側の所定箇所で切り欠かれるとともに、切り欠かれた端部が下方に向けて所定の角度で傾斜するよう折り曲げられることにより第1連通路61cが形成される。これにより、従動コロ51aは、ロール紙切断後、上ガイドレール61から下ガイドレール62に移動可能となる。また、第1連通路61cに隣接する上ガイドレール61の下方側端部61dは、復路を移動する従動コロ51aとの接触を避けるため、上方に折り曲げられている。
一方で、図5に示すように、従動コロ案内領域61bのシート幅方向の他方側には、移動機構70が設けられている。移動機構70は、カッタハウジング51が図10の実線で示すホームポジションからシート幅方向の他方に移動したとき、従動コロ51aを下ガイドレール62から上ガイドレール61に移動させる、すなわちカッタハウジング51をロール紙切断動作領域に復帰させるための機構である。
移動機構70は、下ガイドレール62上の復路と上ガイドレール61上の往路とを連通させる第2連通路61eと、第2連通路61eに隣接して上ガイドレール61に設けられた切換爪71とを有している。
第2連通路61eは、上ガイドレール61の他方側の所定箇所が切り欠かれることにより形成されている(図4(b)参照)。
切換爪71は、復路と上記第2連通路61eとの間で回動自在、すなわち所定角度範囲で正逆方向に円運動可能に設けられ、先端部が下ガイドレール62に接触するよう、図示しないコイルばねなどの付勢部材により常時、下方側に付勢されている。したがって、図9に示すように、切換爪71は、カッタハウジング51が復路をシート幅方向の他方側に移動する際に、従動コロ51aが接触することにより図中破線で示す通り、付勢部材の付勢力に抗して上方に回動するようになっている。そして、この状態から従動コロ51aがさらにシート幅方向の他方側に移動すると、切換爪71は、従動コロ51aとの接触が解除され、付勢部材により元の位置すなわち図中実線で示す位置に復帰するようになっている。さらに、切換爪71は、図9中、実線で示す位置においては所定の角度で傾斜している。これにより、図10に示すように、カッタハウジング51が復路から往路に復帰する際に、切換爪71を介して従動コロ51aを下ガイドレール62から上ガイドレール61に移動させることができる。なお、切換爪71は、板バネで構成されていてもよい。この場合には、上記付勢部材が不要となる。
下ガイドレール62は、カッタハウジング51が復路を移動する際に従動コロ51aを案内するようになっている。
図4(a)に示すように、上ガイド板63は、後述する移動部材52の一対の側面52a、52bに対して、対向配置された第1案内面部63aおよび第2案内面部63bを有している。第1案内面部63aは、上ガイド板63に対して下方側にL字状に折り曲げられ、上ガイドレール61に一体的に接続されている。本実施の形態では、上ガイド板63と上ガイドレール61とを第1案内面部63aを介して一体的に構成したが、これに限らず、上ガイド板63と上ガイドレール61とを別部材で構成してもよい。
また、第2案内面部63bは、第1案内面部63aと同様、上ガイド板63に対して下方側にL字状に折り曲げられるとともに、所定長さだけ下方に延在している。ここで、第2案内面部63bの延在する所定長さは、後述する移動部材52の各当接部54dが接触可能な領域を確保できる程度の長さである。
次に、図5〜図10を参照して、シート切断装置5の動作について説明する。
まず、図10に示すように、ロール紙30の切断前においては、カッタハウジング51は、シート幅方向の他方側のホームポジション(図10中、実線で示す位置)に位置している。次いで、シート切断の指示を受けると、カッタハウジング51は、ワイヤ42(図3参照)を介して駆動コロ55が回転駆動することにより、ホームポジションからロール紙切断動作領域(図10中、破線で示す位置)に移動した後、往路をシート幅方向の一方側に移動する。このとき、カッタハウジング51の移動に応じてカッタ50により、ロール紙30が切断される。
次いで、図6に示すように、カッタハウジング51がシート搬送経路を横断して往路をシート幅方向の一方まで移動すると、ロール紙30の切断が終了する。そして、シート幅方向の一方に移動したカッタハウジング51は、その移動経路を往路から復路へと切り換えるべく、駆動コロ55の回転軸53(図4(a)参照)を支点に鉛直方向の下方に自重により回動する。具体的には、上ガイドレール61上を移動していた従動コロ51aが第1連通路61cに達し、従動コロ51aが第1連通路61cを介して上ガイドレール61から下ガイドレール62に移動する。このとき、図7に示すように、駆動コロ55は上ガイドレール61上に維持されたまま、従動コロ51aのみがカッタハウジング51の自重により下ガイドレール62に移動する。これにより、図中、破線で示すシート搬送経路と重なっていたカッタハウジング51が回動し、復路を移動可能な姿勢、すなわちシート搬送経路から退避した姿勢(図6中、破線で示す姿勢)となる。
その後、シート幅方向の一方に設けられた図示しないマイクロスイッチによる位置検出に基づき、ワイヤ42(図3参照)の駆動が逆転され、駆動コロ55の回転駆動が往路のときと逆の回転駆動とされる。これにより、図8に示すように、カッタハウジング51は、シート搬送経路から退避した姿勢で復路をシート幅方向の他方側に向けて移動する。このとき、傾斜面部51cがシート搬送経路と平行であり、往路のときと異なりカッタハウジング51がシート搬送経路から下方に退避している。このため、カッタハウジング51が復路を移動中であっても、シート搬送経路を介してロール紙30を搬送可能であり、生産性を向上させることができる。また、カッタ50と切断済みのロール紙30との接触を回避でき、カットジャムなどの不具合を防止することができる。
次いで、図9に示すように、カッタハウジング51がシート幅方向の他方側に移動し、移動機構70の近傍まで来ると、従動コロ51aが切換爪71に接触する。そして、従動コロ51aは、カッタハウジング51の移動に応じて図中、破線で示すように切換爪71を押し上げ、復路側(図9中、切換爪71の右側)からシート幅方向の他方側すなわち第2連通路61e側(図9中、切換爪71の左側)に移動する。従動コロ51aが第2連通路61e側に移動すると、切換爪71は従動コロ51aとの接触が解除され、付勢部材により元の位置すなわち図中実線で示す位置に復帰する。
これにより、カッタハウジング51のシート幅方向の一連の往復動作が終了する。また、後続するロール紙30がある場合には、上述した一連の往復動作を繰り返し実行する。
次に、図11〜図14を参照して、本実施の形態に係るカッタハウジング51および移動部材52の詳細について説明する。
図11(a)、図11(b)および図12に示すように、カッタハウジング51は、回転軸53を軸支する軸受部51bを有している。軸受部51bは、カッタ50(図13参照)の収容位置Cに対して、カッタハウジング51の移動方向であるカット方向(図11(a)中、往路を示す方向)の下流側、かつ上記収容位置Cよりも下方に設けられている。また、カッタハウジング51は、軸受部51bを介して回転軸53に回動可能に連結されている。
また、カッタハウジング51は、カッタ50(図13参照)に回転駆動力を伝達可能な伝達部材80を有している。伝達部材80は、プーリ81と、無端ベルト82と、プーリ83とを含んで構成されている。
プーリ81は、回転軸53に一体回転可能に取り付けられている。また、プーリ83は、カッタハウジング51の軸51eに回転自在に取り付けられている。ここで、プーリ83のシート搬送方向上流側には、カッタハウジング51の内部に設けられた図示しないギヤと噛み合うギヤ部83aが形成されている。ギヤ部83aは、図示しないギヤと噛み合うことにより、カッタ50(図13参照)に回転駆動力を伝達可能としている。さらに、無端ベルト82は、これらプーリ81およびプーリ83間に掛け回されている。
したがって、図13に示すように、移動部材52のシート幅方向への移動に応じて、駆動コロ55が回転し、回転軸53、プーリ81、無端ベルト82およびプーリ83を介して回転駆動力がカッタ50に伝達される。これにより、円形刃物50a、50bが回転するようになっている。
図11(a)、図11(b)および図14に示すように、移動部材52は、上述の本体54および駆動コロ55に加えて、補助ローラ56と、付勢ローラ57と、付勢部材57aとを含んで構成されている。
本体54は、回転軸53を軸支することにより駆動コロ55を回転可能に保持している。回転軸53は、カッタハウジング51の軸受部51bに回転自在に取り付けられている。また、本体54は、上ガイドレール61と上ガイド板63との間にシート幅方向に移動可能に配置されている(図4参照)。
図14および図15に示すように、本体54のカット方向の上流側端部および下流側端部(シート幅方向の両端)には、本体54と一方の側面を共有し、カット方向の上流側および下流側のそれぞれに突出した突出部54aが形成されている。各突出部54aには、ワイヤ42が引っ掛けられる掛止部54bがそれぞれ設けられている。なお、本実施の形態においては、移動部材52を牽引する部材としてワイヤ42を用いたが、これに限らず、例えば有端のタイミングベルトを用いてもよい。この場合、タイミングベルトの端部は、突出部54aに抜け止めされた状態で固定される。タイミングベルトを用いることにより、ワイヤ42と比較して牽引時の滑りを抑制することができる。
また、掛止部54bが設けられた側と反対側の突出部54aの側面には、図示しないマイクロスイッチのレバー部と接触するように、所定の傾斜角度で傾斜したマイクロスイッチ用傾斜面54cが形成されている。マイクロスイッチは、レバー部がマイクロスイッチ用傾斜面54cに接触するよう第1案内面部63a(図7参照)に取り付けられており、移動部材52の有無を検知するようになっている。なお、本実施の形態においては、掛止部54bが突出部54aに設けられる構成としたが、これに限らず、例えば掛止部54bを本体54に直接設けてもよい。また、ワイヤ42を直接本体54に取り付けるようにしてもよい。
また、本体54は、第1案内面部63aおよび第2案内面部63bに対向する各側面の上部4箇所に、本体外方に突出した突起状の当接部54dが設けられている。各当接部54dは、第1案内面部63aおよび第2案内面部63bに当接、すなわち接触するようになっている。当接部54dが第1案内面部63aおよび第2案内面部63bに当接することにより、移動部材52がシート幅方向に移動する際にシート搬送方向に傾いたり、揺動したりすることを防止することができる。本実施の形態では、当接部54dを突起状としたが、これに限らず、例えばローラで構成してもよい。
図14に示すように、補助ローラ56は、一対のスナップフィット部54fに回転自在に取り付けられている。本実施の形態では、補助ローラ56を2つのローラから構成したが、これに限らず、例えばシート搬送方向に幅広な一のローラで構成してもよい。
付勢ローラ57は、ローラ軸57bを有し、軸受部54gにローラ軸57bを介して回転自在に取り付けられている。ローラ軸57bは、軸受部54g内で上下方向に移動可能に保持されるとともに、本体54のシート搬送方向の両側面の内側に形成された係止部54hにより所定量以上の上方への移動が規制されるようになっている。係止部54hは、上端部が本体内側に突出した爪形状となっている。また、係止部54hの両側には、切り欠きが形成されている。さらに、この係止部54hには、後述する弾性部材91が取り付けられるようになっている。
付勢部材57aは、いわゆるダブルトーション型のコイルばねで構成されており、一端が本体54に固定されるとともに、他端(自由端)が付勢ローラ57のローラ軸57bに下方から接触するようになっている。したがって、付勢部材57aは、ローラ軸57bを上方に向けて付勢することにより、付勢ローラ57を上ガイド板63(図4参照)の下面に押し付けるようになっている。また、本実施の形態では、補助ローラ56をカット方向上流側に配置し、付勢ローラ57をカット方向下流側に配置したが、これらの配置を逆にしてもよい。
補助ローラ56および付勢ローラ57は、上ガイド板63の下面に当接して回転するようになっている。
次に、図15〜図18(a)、(b)を参照して、シート切断時におけるカッタハウジング51の姿勢の変動を抑制する構成について説明する。
図15に示すように、カッタハウジング51のカット方向端部には、受け部90が設けられている。詳細には、受け部90は、回転軸53に対して、シート切断時におけるカッタハウジング51のカット方向下流側に設けられている。
また、図16(a)に示すように、受け部90は、移動部材52に対向する側に受け面90aを有する。この受け面90aは、図中下方に向かうに従い徐々に移動部材52から離間する離間方向(図中、矢印Dで示す方向)に傾斜した傾斜面である。受け面90aには、後述する弾性部材91が接触するようになっている。
一方、図15に示すように、移動部材52には、弾性部材91が設けられている。詳細には、弾性部材91は、回転軸53に対してカット方向下流側に設けられている。弾性部材91は、中間部分で折り返された金属製の板ばねで構成されている。
また、図16(a)に示すように、弾性部材91は、カッタハウジング51がシート切断時の姿勢(図16(a)に示す状態)となったとき、およびカッタハウジング51がシート搬送経路から退避した姿勢(図16(b)に示す状態)となったときのいずれの場合にも上述の受け面90aに接触するよう構成されている。したがって、弾性部材91は、受け部90に対して離間方向(図中、矢印Dで示す方向)に弾性力を付与するようになっている。ここで、カッタハウジング51がシート切断時の姿勢となったときの受け部90および弾性部材91の状態を変動抑制状態といい、カッタハウジング51がシート搬送経路から退避した姿勢となったときの受け部90および弾性部材91の状態を解除状態ということとする。
変動抑制状態では、後述するようにシート切断時におけるカッタハウジング51の姿勢の変動が抑制される。一方、解除状態では、後述するようにカッタハウジング51の姿勢の変動の抑制が解除される。また、変動抑制状態と解除状態とは、カッタハウジング51の回動に応じて、受け面90aに対する弾性部材91の弾性力が変化することで切り替わるようになっている。
特に、本実施の形態では、変動抑制状態と解除状態とで受け面90aと弾性部材91との距離が異なるよう受け面90aが傾斜しているので、変動抑制状態のときに受け面90aに作用する弾性部材91の弾性力が最大となるよう構成されている。換言すれば、弾性部材91は、変動抑制状態となったとき、受け部90に対して離間方向(図中、矢印Dで示す方向)に最大の弾性力を付与するようになっている。これにより、弾性部材91は、変動抑制状態となったとき、最大の弾性力、すなわちカッタハウジング51の姿勢の変動を抑制するための弾性力をカッタハウジング51に作用させることができる。
図17(a)に示すように、弾性部材91は、自由端側の先端部に、矢印Dで示す離間方向(以下、単に離間方向Dと記す)に球面状に膨らみ出た接触部91aを有している。したがって、図16(a)に示すように、弾性部材91は、受け面90aに接触する際には接触部91aが受け面90aに点接触するようになっている。このとき、受け面90aと接触部91aの接触位置は、回転軸53の中心軸Oよりも下方である。なお、接触部91aは、球面状に限らず、点接触するものであればいずれの形状でもよい。
また、弾性部材91は、その基端側に離間方向Dと反対方向に凹状に折り曲げられた折り曲げ部91bを有する。折り曲げ部91bは、図18(a)に示すように、移動部材52の係止部54hに取り付けられるようになっている。具体的には、折り曲げ部91bは、移動部材52の本体54の内側から係止部54hに接触するとともに、折り曲げ部91bの上端が係止部54hの爪形状に下方から突き当たるようになっている。また、図18(b)に示すように、弾性部材91の基端側の先端部が本体54の外側から当接部54dに下方から突き当たるようになっている。これにより、弾性部材91は、折り曲げ部91bを介して移動部材52に取り付けられる。このとき、折り曲げ部91bは、ローラ軸57bの可動範囲全域に亘ってローラ軸57bと係止部54hとの間に介在することとなる。したがって、折り曲げ部91bによってローラ軸57bの上下移動が妨げられることがない。
さらに、図17(b)に示すように、弾性部材91は、基端側に対して自由端側が図中下方に位置するよう、角度を設けた形状となっている。これは、接触部91aが受け面90aの下方を押すことができるようにするためである。本実施の形態における受け部90および弾性部材91は、本発明に係る抑制手段を構成する。
次いで、図15、図16(a)、(b)を参照して、受け部90および弾性部材91の作用について説明する。
図15、図16(a)は、往路移動時すなわちシート切断時のカッタユニット40の状態を示し、受け部90および弾性部材91が変動抑制状態にあるときを示している。また、図16(b)は、復路移動時のカッタユニット40の状態を示し、受け部90および弾性部材91が解除状態にあるときを示している。また、図16(a)中、CPは、カッタ50(図13参照)とロール紙30(図2参照)との接触位置すなわち切断位置を示している。
図16(a)に示すように、シート切断時は、弾性部材91の接触部91aが受け面90aに接触している。このとき、弾性部材91は、受け面90aを離間方向Dに最大の弾性力で押している。また、このときの受け面90aと接触部91aの接触位置は、回転軸53の中心軸Oよりも下方である。また、図15に示すように、弾性部材91が回転軸53に対してカット方向下流側に設けられている。このため、シート切断時は、カッタハウジング51に対して離間方向Dと反対方向にモーメントが作用する。詳細には、カッタハウジング51の軸受部51bを支点として切断位置CPが離間方向Dと反対方向に押し付けられるよう、モーメントが働く。
これにより、移動部材52に対して離間方向Dにカッタハウジング51の姿勢が変動することが抑制されるとともに、カッタハウジング51の姿勢が離間方向Dに傾くことが抑制される。したがって、本実施の形態では、シート切断時にカッタハウジング51の姿勢の変動が抑制される。なお、カッタハウジング51の姿勢の変動には、上述した通り、移動部材52に対して離間方向Dへのカッタハウジング51の姿勢の変動の他、カッタハウジング51が離間方向Dに傾くことが含まれる。
次いで、シート切断後、カッタユニット40は、カッタハウジング51が回動し、図16(b)に示す状態に移行する。このとき、受け面90aが離間方向Dに傾斜した傾斜面で構成されているため、カッタハウジング51の回動に伴い受け面90と弾性部材91との間の距離が大きくなる。このため、カッタハウジング51の回動に伴い受け面90aに作用する弾性部材91の弾性力が徐々に小さくなり、最終的には受け面90aと接触部91aとが接触していても弾性力がほとんど作用しない状態まで弾性部材91の変位量が小さくなった状態となる。なお、このとき、受け面90aと接触部91aとを非接触の状態とし、弾性力を作用させないようにしてもよい。
このように、ロール紙30(図2参照)を切断しない復路移動時は、カッタハウジング51の姿勢に変動があってもロール紙30の切断に影響を与えないので、弾性部材91の弾性力を作用させる必要がない。また、カッタハウジング51が回動する際には、弾性部材91の弾性力が徐々に大きく、あるいは小さくなるよう受け面90aが傾斜しているので、カッタハウジング51が回動する際の抵抗を小さくすることができる。これに対して、往路移動時すなわちシート切断時は、弾性部材91の弾性力を作用させてカッタハウジング51の姿勢の変動を抑制する。
以上のように、本実施の形態に係るシート切断装置は、シート切断時にカッタハウジング51の姿勢の変動を抑制する受け部90および弾性部材91を備えたので、シート切断時におけるカット負荷によってカッタハウジング51の姿勢が変動することを抑制することができる。したがって、シート切断時におけるカッタハウジング51の姿勢の変動によってロール紙30が曲がって切断されることがないようにすることができる。
また、本実施の形態に係るシート切断装置は、受け部90および弾性部材91による簡易な構成で、シート切断時におけるカッタハウジング51の姿勢が変動することを抑制することができる。
また、本実施の形態に係るシート切断装置は、変動抑制状態と解除状態とがカッタハウジング51の回動に応じて受け面90aに対する弾性部材91の弾性力が変化することで切り替わるので、カッタハウジング51の姿勢の変動を抑制するための弾性部材91の弾性力がシート切断時にのみ作用することとなる。したがって、当該弾性力がカッタハウジング51の回動に際して負荷となることを抑制することができる。このように、本実施の形態に係るシート切断装置は、カッタハウジング51の回動時の負荷を軽減することができる。
また、本実施の形態に係るシート切断装置は、受け面90aが傾斜面で構成されているので、カッタハウジング51が回動する際に受け面90aと接触部91aとの間に、例えば段差等に起因した負荷がかかることがない。よって、変動抑制状態と解除状態との切り替えをスムースに行うことができる。
また、本実施の形態に係るシート切断装置は、接触部91aが受け面90aに点接触するよう構成したので、受け面90aが傾斜面で構成されていても弾性部材91を受け面90aに確実に接触させることができる。さらに、カッタハウジング51が回動する際に弾性部材91の側端が受け面90aに引っ掛かることがなく、変動抑制状態と解除状態との切り替えをスムースに行うことができる。
なお、本実施の形態においては、シート切断時におけるカッタハウジング51の姿勢の変動を抑制する構成として受け部90および弾性部材91を設けた例について説明したが、これに限らず、例えば図19〜図21に示す構成としてもよい。
図19〜図21を参照して、本実施の形態の変形例について説明する。
図19に示すように、本変形例のカッタユニット40は、第1変動抑制部材101と、第2変動抑制部材102とを備えている。これら第1変動抑制部材101および第2変動抑制部材102は、ともに樹脂製である。本変形例における第1変動抑制部材101および第2変動抑制部材102は、本発明に係る抑制手段を構成する。
第1変動抑制部材101は、従動コロ51aを回転可能に支持する軸を有するボス部103に相対回転不能に取り付けられている。図20に示すように、この第1変動抑制部材101は、第2案内面部63bを有する上ガイド板63を下方から挟み込む凹部101aを有している。したがって、図22(a)に示すように、第1変動抑制部材101は、カッタハウジング51がロール紙切断動作領域にあるときに凹部101aが上ガイド板63を挟み込む構成となっている。凹部101aの上端部には、カッタハウジング51が回動して図22(a)に示す状態となるときに、上ガイド板63を確実に挟み込むことができるようにテーパ面が形成されている。これにより、部品公差等の要因でカッタハウジング51が回動する際にふらついても上ガイド板63を確実に凹部101aに挟み込むことができる。
図19に示すように、第2変動抑制部材102は、カッタハウジング51に締結部材を介して固定されている。なお、第2変動抑制部材102は、カッタハウジング51に一体形成されていてもよい。図21に示すように、この第2変動抑制部材102は、カッタハウジング51と移動部材52との間で、上ガイド板63を挟み込むための第1凹部102aと、第2凹部102bとを有している。第1凹部102aは、図22(b)に示すように、カッタユニット40が復路を移動する際に上ガイド板63を挟み込むようになっている。第2凹部102bは、図22(a)に示すように、カッタハウジング51がロール紙切断動作領域にあるときに上ガイド板63を挟み込むようになっている。このように、第2変動抑制部材102は、カッタハウジング51が回動しても常に第1凹部102aあるいは第2凹部102bのいずれかが上ガイド板63を挟み込んでいる。したがって、部品公差等の要因でカッタハウジング51が回動する際にふらついても上ガイド板63を確実に第1凹部102aあるいは第2凹部102bで挟み込むことができる。なお、第1凹部102aおよび第2凹部102bは、凹部101aと同様、その上端部にテーパ面が形成されていてもよい。
本変形例においても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態においては、カッタハウジング51が鉛直方向の下方に退避する構成としたが、例えばシート切断装置5が装置本体1aに対して水平に設置されていない場合には、シート切断装置5の傾きに応じてロール紙30の厚さ方向に退避する構成としてもよい。さらに、カッタハウジングを鉛直方向の上方に退避する構成としてもよい。この場合、ガイド部材をシート搬送経路の上方に配置し、カッタハウジングの往路を下ガイドレール上に設け、復路を上ガイドレール上に設ける。したがって、カッタハウジングは、シート切断動作時に往路上を移動した後、本実施の形態における移動機構70に相当する図示しない移動機構を介して従動コロが上ガイドレール上に移動する。これにより、カッタハウジングは、シート搬送経路から退避した姿勢となり、復路上を移動可能となる。復路上を移動したカッタハウジングは、本実施の形態における第1連通路61cに相当する図示しない連通路を介して従動コロが下ガイドレール上に移動することにより、シート切断可能な姿勢となる。上記構成においても本実施の形態と同様の効果を得ることができる。