JP2013150406A - ワイヤーハーネス - Google Patents
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Abstract
【課題】電線束を覆う保護部材に巻き付けられた、バンドクリップのバンド部の位置がずれることを抑制することが可能な技術を提供する。
【解決手段】電線束2を覆う保護部材3には、電線束2を取付対象物に固定するためのバンドクリップ4が取り付けられている。保護部材3は、不織部材が電線束2を覆った状態でホットプレスされることによって形成される。バンドクリップ4は、保護部材3に対して巻き付けられるバンド部42と、取付対象物に固定されるクリップ部40とを有している。保護部材3の表面には、電線束2の延在方向の長さがバンド部42の幅よりも小さく、かつバンド部42の表面に設けられた突起部が嵌る凹部30が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】電線束2を覆う保護部材3には、電線束2を取付対象物に固定するためのバンドクリップ4が取り付けられている。保護部材3は、不織部材が電線束2を覆った状態でホットプレスされることによって形成される。バンドクリップ4は、保護部材3に対して巻き付けられるバンド部42と、取付対象物に固定されるクリップ部40とを有している。保護部材3の表面には、電線束2の延在方向の長さがバンド部42の幅よりも小さく、かつバンド部42の表面に設けられた突起部が嵌る凹部30が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワイヤーハーネスに関する。
従来からワイヤーハーネスに関して様々な技術が提案されている。例えば特許文献1には、ワイヤーハーネスの電線束の保護部材が記載されている。特許文献1に記載の保護部材は、不織部材が電線束を覆った状態でホットプレスされることによって形成されている。
また特許文献2には、電線束を車体パネル等の取付対象物に固定するためのバンドクリップ(「バンドクランプ」とも呼ばれる)が記載されている。
電線束は、その延在方向における定められた位置において取付対象物に固定されている必要がある。電線束が本来固定されるべき位置からずれた位置において取付対象物に固定されてしまうと、車両内等に配索された電線束のある位置で不要なたるみが生じたり、また、別の位置で余長が足りなくなったりといった事態が生じてしまうからである。
一方で、特許文献1に記載の保護部材で覆われた電線束をバンドクリップを用いて取付対象物に固定する際には、保護部材に対してバンド部を巻き付けることになる。保護部材においてバンド部が巻き付けられている位置がずれてしまうと、電線束における、取付対象物に固定される位置がずれてしまうことから、保護部材に巻き付けられたバンド部の位置がずれることを抑制する必要がある。
そこで、本発明は上述の点に鑑みて成されたものであり、電線束を覆う保護部材に巻き付けられた、バンドクリップのバンド部の位置がずれることを抑制することが可能な技術を提供することを目的とする。
第1の態様に係るワイヤーハーネスは、電線束と、前記電線束を覆い、当該電線束を取付対象物に固定するためのバンドクリップが取り付けられる保護部材とを備え、前記保護部材は、不織部材が前記電線束を覆った状態でホットプレスされることによって形成され、前記バンドクリップは、前記保護部材に対して巻き付けられるバンド部と、前記取付対象物に固定されるクリップ部とを有し、前記バンド部の表面には、突起部が設けられ、前記保護部材の表面には、前記電線束の延在方向の長さが前記バンド部の幅よりも小さい、前記突起部が嵌る凹部が設けられている。
第2の態様に係るワイヤーハーネスは、第1の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記保護部材の表面には、それぞれの前記電線束の延在方向の長さが前記バンド部の幅よりも小さく、かつそれぞれに前記突起部が嵌る複数の凹部が、前記電線束の延在方向に沿って間隔を空けて設けられている。
第3の態様に係るワイヤーハーネスは、第1及び第2の態様のいずれか一つに係るワイヤーハーネスであって、前記バンド部の表面には、前記バンド部の長手方向に並ぶ複数の突起部あるいは前記バンド部の長手方向に沿って延在する1本の突起部が設けられ、前記保護部材の表面の凹部は、前記バンド部の表面の複数の突起部あるいは1本の突起部が嵌る、前記保護部材の周方向に沿う溝状凹部である。
第4の態様に係るワイヤーハーネスは、第1乃至第3の態様のいずれか一つに係るワイヤーハーネスであって、前記保護部材に取り付けられた、前記電線束を前記取付対象物に固定するための前記バンドクリップをさらに備える。
第1乃至第4の態様によれば、保護部材の表面には、電線束の延在方向の長さがバンド部の幅よりも小さく、かつバンド部の表面に設けられた突起部が嵌る凹部が設けられているため、当該凹部にバンド部の突起部が嵌るようにバンド部を保護部材に巻き付けることができる。よって、バンド部の位置が、電線束の延在方向においてずれることを抑制することができる。
特に第2の態様によれば、保護部材に対するバンドクリップの取付位置の変更に簡単に対応することができる。
特に第3の態様によれば、保護部材に巻き付けられたバンド部の位置が電線束の延在方向においてずれることをさらに抑制することができる。
図1は実施の形態に係るワイヤーハーネス1を示す側面図である。本実施の形態に係るワイヤーハーネス1は、例えば、自動車等の車両内に配策されて、車体パネル等に固定される。
図1に示されるように、ワイヤーハーネス1は、複数の電線20が束ねられた電線束2と、電線束2を覆う保護部材3と、車体パネル等の取付対象物に電線束2を固定するためのバンドクリップ4とを備えている。図2は、保護部材3で覆われた電線束2を示す斜視図であって、図3,4は、それぞれ、バンドクリップ4を示す正面図及び側面図である。
図1,3,4に示されるように、バンドクリップ4は、取付対象物に固定されるクリップ部40と、保護部材3に巻き付けられるバンド部42と、バンド部42が係止するバンド係止部41とを備えている。
バンド部42は、バンド係止部41から延びており、その一端が自由端となっており、電線束2を覆う保護部材3に巻き付けられて電線束2を保持する。図1に示されるように、バンド部42の一方の主面42aには、当該バンド部42の長手方向に沿って、複数の係止溝420が設けられている。
一方で、バンド部42の他方の主面42bには、図3,4に示されるように、当該バンド部42の長手方向に沿って、複数の突起部421が設けられている。バンド部42の長手方向を縦方向とすると、各突起部421は縦長となっており、各突起部421の横幅はバンド部42の幅よりも十分に小さくなっている。また、複数の突起部421では、バンド係止部41に最も近い位置に存在する突起部421が、他の突起部421よりも、バンド部42の長手方向において長く形成されている。バンド部42は、複数の突起部421が形成された主面42bを内側にして、電線束2を覆う保護部材3に対して巻き付けられる。
バンド係止部41は、保護部材3に対して巻き付けられたバンド部42と係止して、その状態を維持する。バンド係止部41には、バンド部42が挿通される挿通穴410が設けられている。この挿通穴410には、バンド部42の係止溝420と係止する係止片411が設けられている。バンド部42が、その先端からバンド係止部41の挿通穴410に挿通されると、バンド係止部41の係止片411は、バンド部42の複数の係止溝420のうちの一つと係止して、バンド部42が挿通穴410から抜けないようになっている。
クリップ部40は、係止頭部400と皿状部401とを備えている。皿状部401は、バンド部42とは反対側においてバンド係止部41に設けられている。皿状部401は、その皿状表面401aがバンド部42とは反対側を向くように配置されている。
係止頭部400は、車体パネル等の取付対象物に設けられた取付穴に差し込まれて、当該取付穴に対して、当該取付穴から抜けないように係止する。係止頭部400が、取付対象物の取付穴に係止すると、取付対象物における、取付穴の周辺の部分は、係止頭部400と皿状部401とで挟み込まれるようになる。
係止頭部400は、皿状部401の皿状表面401aの中央部から延びる軸部400aと、当該軸部400aの先端から皿状部401の方へ折り返された一対の係止羽根部400bとを備えている。一対の係止羽根部400bは、軸部400aを間に挟んで互いに対向配置されており、それらの先端部(皿状部401側の端部)が互いに近づくように弾性変形可能である。一対の係止羽根部400bのそれぞれの先端部には、係止段部400cが設けられている。係止頭部400が取付対象物の取付穴に差し込まれると、一対の係止羽根部400bの係止段部400cが、取付対象物における、取付穴の周辺の部分に係止するとともに、一対の係止羽根部400bと皿状部401とでその取付穴の周辺の部分が挟み込まれるようになる。これにより、バンド部42で保持された電線束2が取付対象物に対して固定される。
保護部材3は、不織部材(例えば不織布)が電線束2の周囲をそれに接触しつつ覆った状態でホットプレスされることによって形成されている。この不織部材としては、加熱工程を経ることにより硬くなることが可能な不織部材を用いることができる。このような不織部材として、基本繊維と、これと絡み合う接着樹脂(バインダとも呼ばれる)とを含むものを用いることができる。接着樹脂は、基本繊維の融点よりも低い融点(例えば、110℃〜115℃)を有する樹脂である。不織部材を基本繊維の融点よりも低くかつ接着樹脂の融点よりも高い加工温度に加熱すると、接着樹脂が溶融して基本繊維間に染み込む。その後、不織部材が接着樹脂の融点よりも低い温度になると、基本繊維同士を結合した状態で接着樹脂が固化する。これより、不織部材が加熱前の状態よりも硬くなり、加熱時の成形形状に維持される。
基本繊維は、接着樹脂の融点で繊維状態を保ち得る繊維であればよく、樹脂繊維の他、各種繊維を用いることができる。また、接着樹脂としては、基本繊維の融点よりも低い融点を持つ熱可塑性樹脂繊維を用いることができる。接着樹脂は、粒状であっても繊維状であってもよい。また、芯繊維の外周に接着樹脂層を形成してバインダ繊維を構成し、これを基本繊維と絡み合わせるようにしてもよい。この場合の芯繊維としては、上記基本繊維と同材料のものを用いることができる。
基本繊維と接着樹脂の組み合わせとしては、基本繊維をPET(ポリエチレンテレフタレート)の樹脂繊維とし、接着樹脂をPETとPEI(ポリエチレンイソフタレート)の共重合樹脂とした例が挙げられる。この場合、基本繊維の融点はおよそ250℃であり、接着樹脂の融点は110℃〜150℃である。このため、不織部材を110℃〜250℃の温度に加熱すると、接着樹脂が溶融し、溶融せずに繊維状を保つ基本繊維間に染み込む。そして、不織部材が接着樹脂の融点よりも低い温度になると、基本繊維同士を結合した状態で接着樹脂が固化し、不織部材は硬くなって加熱時の成形形状を維持する。
また、ホットプレスとは、加工対象物である不織部材を金型間に挟み込み、加熱状態で金型に圧を加えて不織部材を成型加工することをいう。
不織部材によって電線束2の周囲を覆う方法としては、例えば、幅の狭い帯状かつシート状の不織部材を、電線束2に対して、一部重ねながら螺旋状に巻き付ける方法を採用してもよい。あるいは、電線束2における保護部材3で覆う部分の長さと同じ幅を有する帯状かつシート状の不織部材を、電線束2に対して、幅方向の両端が揃うように複数回巻き付ける方法を採用してもよい。
なお、ホットプレスの際に使用する金型の形状は、ワイヤーハーネス1を車両内等に配策した後の電線束2の形状に合わせてもよいし、合わせなくてもよい。前者の場合には、ホットプレスが完了すると同時に、保護部材3の形状が、ワイヤーハーネス1の配策後の電線束2の形状に合うように成形される。一方で、後者の場合には、ホットプレスが完了し、不織部材が硬くなる前に、ワイヤーハーネス1の配策後の電線束2の形状に合うように保護部材3の形状を成形することになる。
保護部材3の表面には、図1,2に示されるように、複数の溝状の凹部30が設けられている。複数の溝状の凹部30のそれぞれは、保護部材3の周方向に沿って設けられている。複数の溝状の凹部30は、電線束2の延在方向に沿って間隔を空けて設けられている。以後、凹部30を「溝状凹部30」と呼ぶことがある。
各溝状凹部30の幅、つまり各溝状凹部30における電線束2の延在方向の長さは、バンドクリップ4のバンド部42の幅よりも小さく、かつ当該バンド部42の表面に設けられた各突起部421の横幅よりも大きく設定されている。各溝状凹部30の幅は、例えば2mmに設定される。これにより、各溝状凹部30には、バンドクリップ4のバンド部42の表面の複数の突起部421が嵌るものの、バンド部42全体は嵌らないようになっている。また、各溝状凹部30の深さは、バンド部42の各突起部421の高さよりも大きくなっている。各溝状凹部30の深さは、例えば2mmに設定される。そして、複数の溝状凹部30は、例えば2mmの間隔を空けて電線束2の延在方向に沿って形成される。
溝状凹部30については、電線束2を覆う不織部材をホットプレスする際に使用する金型の内面に対して、溝状凹部30に対応する突起部を設けることによって、保護部材3の表面に簡単に形成することができる。
バンドクリップ4が保護部材3に取り付けられる際には、複数の突起部421が形成された主面42bを内側にしてバンド部42を保護部材3に対して巻き付けるようにして、当該バンド部42をその先端からバンド係止部41の挿通穴410に挿通する。このとき、図5に示されるように、保護部材3の表面に形成された複数の溝状凹部30のいずれか一つに対して、バンド部42の主面42bに形成された複数の突起部421が嵌るように、バンド部42が保護部材3に巻き付けられる。図5では、突起部421の様子が理解し易いように、バンド部42の主面42aに形成されている係止溝420の図示は省略している。
なお、バンド部42の主面42bに形成された複数の突起部421のすべてが必ず溝状凹部30に嵌るとは限らない。保護部材3の太さによっては、バンド部42の主面42bに形成された複数の突起部421のうち、バンド部42の先端側から少なくとも一つの突起部421がバンド係止部41の挿通穴410を通ることがあり、当該複数の突起部421の一部の複数の突起部421だけが溝状凹部30に嵌ることがある。
バンド部42をその先端からバンド係止部41の挿通穴410に挿通すると、当該挿通穴410から出てくる当該バンド部42の先端部を引っ張って、バンド部42によって保護部材3を縛る。バンド部42の先端部を引っ張るのを止めると、バンド係止部41の係止片411がバンド部42の係止溝420に係止して、バンド部42がバンド係止部41から抜けないようになる。これにより、保護部材3に対するバンドクリップ4の取り付けが終了して、上述の図1に示されるワイヤーハーネス1が得られる。
本実施の形態に係るワイヤーハーネス1は、バンドクリップ4を取付対象物に取り付けることによって当該取付対象物に固定される。図6は、取付対象物である、自動車の車体パネル500に対して、電線束2を保持したバンドクリップ4が取り付けられている様子を示す図である。図6での車体パネル500については、取付穴500aでの断面構造が示されている。
バンドクリップ4を車体パネル500に取り付ける際には、自動車の室内側から車体パネル500の取付穴500a(貫通穴)に対して、クリップ部40の係止頭部400を差し込んでいく。係止頭部400が取付穴500aに差し込まれる際には、一対の係止羽根部400bが、それらの先端部(皿状部401側の端部)が互いに近づくように弾性変形しながら、車体パネル500に対して電線束2とは逆側に、つまり室外側に進んでいく。
係止頭部400が取付穴500aに差し込まれると、図6に示されるように、一対の係止羽根部400bの先端部の係止段部400cが、車体パネル500における、取付穴500aの周辺の部分と係合するようになり、一対の係止羽根部400bと皿状部401とで当該周辺の部分が挟み込まれる。
このようにして、バンドクリップ4によって、保護部材3で覆われた電線束2が取付対象物に固定される。
本実施の形態では、バンド部42の主面42bには、複数の突起部421を設けていたが、保護部材3の表面の凹部30に嵌る一つの突起部421を設けてもよい。この場合には、例えば、図7,8に示されるように、バンド部42の長手方向に延在する1本の突起部421をバンド部42の主面42bに設けてもよい。図7,8は、それぞれ、バンド部42の主面42bに1本の突起部421を設けた場合のバンドクリップ4を示す正面図及び側面図である。
また、本実施の形態では、保護部材3の表面には、電線束2の延在方向に沿って複数の凹部30が設けられていたが、一つの凹部30だけを設けてもよい。
また、本実施の形態では、溝状凹部30は、保護部材3の表面の全周にわたって形成されていたが、保護部材3の表面の全周にわたって形成されていなくてもよい。
また、本実施の形態では、凹部30の形状は溝状となっていたが、バンド部42の表面の突起部421が嵌るものであれば、どのような形状であってもよい。
また、バンド部42の主面42b上においてバンド部42の長手方向に沿って設けられた複数の突起部421がそれぞれ嵌る複数の凹部を、保護部材3の周方向に沿って設けてもよい。この場合には、当該複数の凹部から成る凹部群を、電線束2の延在方向に沿って複数設けてもよい。
以上のように、本実施の形態では、保護部材3の表面には、電線束2の延在方向の長さがバンド部42の幅よりも小さく、かつバンド部42の表面に設けられた突起部421が嵌る凹部30が設けられているため、当該凹部30にバンド部42の突起部421が嵌るようにバンド部42を保護部材3に巻き付けることができる。よって、バンド部42の位置が、電線束2の延在方向においてずれることを抑制することができる。
さらに、保護部材3の凹部30における電線束2の延在方向の長さ(溝状凹部30の幅)が、バンド部42の幅よりも小さくなっているため、凹部30にはバンド部42全体が嵌ることがない。よって、保護部材3の表面において凹部30が形成されている領域を少なくすることができる。つまり、保護部材3において厚みが薄くなる領域を少なくすることができる。その結果、保護部材3の表面に凹部30を形成することによる、当該保護部材3の保護機能の劣化を抑制することができる。
また、本実施の形態のように、バンド部42の表面には、バンド部42の長手方向に並ぶ複数の突起部421を設けて、保護部材3の表面には、バンド部42の突起部421が嵌るような、保護部材3の周方向に沿う溝状凹部30を設ける場合には、バンド部42の複数の突起部421が、保護部材3を周方向で取り囲むようにして溝状凹部30に嵌るようになる。したがって、バンド部42の位置が電線束2の延在方向においてずれることをさらに抑制することができる。上述の図7,8に示されるように、バンド部42の表面に、バンド部42の長手方向に並ぶ1本の突起部421を設けて、保護部材3の表面には、バンド部42の1本の突起部421が嵌るような、保護部材3の周方向に沿う溝状凹部30を設ける場合であっても、バンド部42の1本の突起部421が、保護部材3を周方向で取り囲むようにして溝状凹部30に嵌るようになることから、バンド部42が電線束2の延在方向において位置ずれすることをさらに抑制することができる。
また、本実施の形態のように、保護部材3の表面に対して、電線束2の延在方向に沿って複数の凹部30を設ける場合には、保護部材3に対するバンドクリップ4の取付位置がワイヤーハーネス1の配策経路の変更等によって変更になったとしても、その変更に簡単に対応することができる。
図8は、保護部材3に対するバンドクリップ4の取付位置を上述の図1の取付位置から変更した際のワイヤーハーネス1を示す側面図である。上述の図1では、バンドクリップ4の取付位置を保護部材3の中央部に設定していたが、ワイヤーハーネス1の配策経路の変更等によって、バンドクリップ4の取付位置を保護部材3の端部に変更したい場合には、図8に示されるように、電線束2の延在方向に沿って並ぶ複数の凹部30のうち、保護部材3の端部に位置する凹部30(図8の例では、左端から2つ目の凹部30)に対してバンド部42の突起部421が嵌るようにバンド部42を保護部材3に対して巻き付ける。これにより、バンドクリップ4の取付位置を保護部材3の中央部から端部に簡単に変更することができる。
本実施の形態とは異なり、保護部材3に対して一つの凹部30しか形成されない場合には、保護部材3に対するバンドクリップ4の取付位置が変更になると、それに応じて凹部30の形成位置を変更する必要がある。凹部30の形成位置を変更するためには、不織部材をホットプレスすることによって保護部材3を形成する際に使用する金型を設計変更する必要がある。そのため、保護部材3に対するバンドクリップ4の取付位置の変更には簡単に対応することができない。本実施の形態では、保護部材3の表面に対して、電線束2の延在方向に沿って複数の凹部30が設けられていることから、保護部材3に対するバンドクリップ4の取付位置の変更に簡単に対応することができる。
なお、不織部材をホットプレスすることによって形成された保護部材3の表面は、比較的硬く、また比較的平坦かつ滑らかであることから、バンド部42の突起部421が保護部材3の凹部30に嵌らないように、保護部材3において凹部30が形成されていない領域に対してバンド部42が巻き付けられた場合には、バンド部42の位置は電線束2の延在方向においてずれ易くなる。
また、バンドクリップ4は、電線束2に対して直接取り付けることができる。この場合には、バンド部42がその主面42bを内側にして電線束2に直接巻き付けられると、バンド部42の突起部421が電線束2の電線20の電線被覆材に食い込むようになる。これにより、バンド部42の位置が電線束2の延在方向においてずれにくくなる。
また、本実施の形態とは異なり、電線束2がコルゲートチューブで覆われている場合には、バンド部42の突起部421がコルゲートチューブの表面の凹部に嵌るように、バンド部42をコルゲートチューブに巻き付けることによって、バンド部42の位置が電線束2の延在方向においてずれにくくなる。
1 ワイヤーハーネス
2 電線束
3 保護部材
4 バンドクリップ
30 凹部
40 クリップ部
42 バンド部
421 突起部
2 電線束
3 保護部材
4 バンドクリップ
30 凹部
40 クリップ部
42 バンド部
421 突起部
Claims (4)
- 電線束と、
前記電線束を覆い、当該電線束を取付対象物に固定するためのバンドクリップが取り付けられる保護部材と
を備え、
前記保護部材は、不織部材が前記電線束を覆った状態でホットプレスされることによって形成され、
前記バンドクリップは、前記保護部材に対して巻き付けられるバンド部と、前記取付対象物に固定されるクリップ部とを有し、
前記バンド部の表面には、突起部が設けられ、
前記保護部材の表面には、前記電線束の延在方向の長さが前記バンド部の幅よりも小さい、前記突起部が嵌る凹部が設けられている、ワイヤーハーネス。 - 請求項1に記載のワイヤーハーネスであって、
前記保護部材の表面には、それぞれの前記電線束の延在方向の長さが前記バンド部の幅よりも小さく、かつそれぞれに前記突起部が嵌る複数の凹部が、前記電線束の延在方向に沿って間隔を空けて設けられている、ワイヤーハーネス。 - 請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載のワイヤーハーネスであって、
前記バンド部の表面には、前記バンド部の長手方向に並ぶ複数の突起部あるいは前記バンド部の長手方向に沿って延在する1本の突起部が設けられ、
前記保護部材の表面の凹部は、前記バンド部の表面の複数の突起部あるいは1本の突起部が嵌る、前記保護部材の周方向に沿う溝状凹部である、ワイヤーハーネス。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のワイヤーハーネスであって、
前記保護部材に取り付けられた、前記電線束を前記取付対象物に固定するための前記バンドクリップをさらに備える、ワイヤーハーネス。
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