JP2013149852A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】裏面電極の組成に制約が無い、安価で生産性の高いシースルー型の太陽電池の製造方法を提供する。
【解決手段】透明基板2上に透明電極3、光電変換層4、および裏面電極5がこの順で積層された太陽電池1に対し、光電変換層4および裏面電極5の一部に開口を設けてシースルー化する、太陽電池の製造方法であって、裏面電極5上に、レジスト7を所定の開口8が設けて塗布する、レジスト塗布工程と、金属エッチング液9を用いて、開口8直下の裏面電極5をウェットエッチングする、裏面電極エッチング工程と、アルカリ液10を用いて、開口8直下の光電変換層4をウェットエッチングする、光電変換層エッチング工程と、を有し、レジスト7は樹脂からなり、裏面電極エッチング工程および光電変換層エッチング工程は、ともにレジスト塗布工程で塗布したレジスト7を用いて実施することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ウェットエッチングにより太陽電池の裏面電極および光電変換層を貫通した開口を設け、シースルー化する方法に関するものである。
世界的な規模での化石燃料の消費量の増大、それに比例した排出する二酸化炭素等の増加による環境への影響の深刻化などを背景として、単結晶、多結晶シリコンおよびアモルファスシリコンの太陽電池を利用した電気エネルギー生成が普及・拡大している。
その中で、建造物の窓へ貼り付ける太陽電池といったコンセプトの下、この太陽電池を通して室内へ外光を取り入れるといった目的のために、太陽電池の構成部材のうち不透明である裏面電極および光電変換層を一部除去することによって、これらを除去した部分から可視光の一部を透過可能としたシースルー太陽電池が実用化されている。
このシースルー太陽電池の製作工程のうち、上記の裏面電極および光電変換層の一部除去は、主にレーザ加工やドライエッチングにより行われている。しかしながら、これらの工法は、加工装置が大変高価であり、さらに加工にかかる時間が長く、生産性に欠けるといった問題点がある。
この問題点に対して、下記特許文献1では、ウェットエッチングによって裏面電極およびアモルファスシリコン層(光電変換層)を除去して透孔または切り溝を設け、安価で生産性の高いシースルー化方法を行っている。具体的には、透明基板上に透明電極とアモルファスシリコン層と裏面電極をこの順に重ねて積層してなり、前記裏面電極は耐アルカリ性の金属である太陽電池にレジスト膜を塗布し、次に塩化第2鉄溶液で裏面電極をウェットエッチングし、次に、アルカリ溶液を使用して、アモルファスシリコン層をウェットエッチングしている。
特開平5−152593号公報
しかし、上記特許文献1に記載されたシースルー化方法では、上記の通り、裏面電極は耐アルカリ性の金属であるという制約が生じるという問題があった。具体的には、エッチングに使用するレジストは、エッチング実施後に除去することの容易性から酸性もしくはアルカリ性のどちらかにのみ耐性があるのが一般的である。ちなみに、レジストには液体レジストやドライフィルムレジストが広く用いられているが、これらはアルカリ性溶液で現像される、すなわち、アルカリに耐性が無いことがほとんどである。塩化第2鉄溶液で裏面電極をエッチングする際にアルカリに耐性がないレジストを用いた場合、耐アルカリのレジストを新たに塗布しない限り、アモルファスシリコン層のエッチングの工程で裏面電極がむき出しになる。したがって、アルカリを使用してアモルファスシリコン層をエッチングする際に裏面電極が腐食されないよう、裏面電極に耐アルカリ性という制約を設ける必要があった。この結果、裏面電極材料が高価になるおそれがあった。
一方、裏面電極のウェットエッチング後に耐アルカリのレジストを塗布することによってアルカリから裏面電極を保護する場合であっても、裏面電極およびアモルファスシリコン層を貫通した透孔または切り溝とするためには、裏面電極のエッチングによって裏面電極に設けられた透孔または切り溝の位置に合わせてフォトリソグラフィなどにより次のレジストに精度良く透孔または切り溝を設ける必要があった。この場合、フォトリソグラフィを行うための露光機、現像機といった装置費用がかかり、また、フォトリソグラフィ用のレジスト自体が高価であり、製作コストも高価となるおそれがあった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、裏面電極の組成に制約が無い、安価で生産性の高いシースルー型の太陽電池の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の太陽電池の製造方法は、透明基板上に透明電極、半導体膜を積層した光電変換層、および金属からなる裏面電極がこの順で積層された太陽電池に対し、前記光電変換層および裏面電極の一部に開口を設けてシースルー化する、太陽電池の製造方法であって、前記裏面電極上に、レジストを所定の開口を設けて塗布する、レジスト塗布工程と、金属エッチング液を用いて、前記開口直下の前記裏面電極をウェットエッチングする、裏面電極エッチング工程と、アルカリ液を用いて、前記開口直下の光電変換層をウェットエッチングする、光電変換層エッチング工程と、を有し、前記レジストは樹脂からなり、前記裏面電極エッチング工程および前記光電変換層エッチング工程は、ともに前記レジスト塗布工程で塗布した前記レジストを用いて実施することを特徴としている。
上記太陽電池の製造方法によれば、レジストは樹脂からなることにより、裏面電極および光電変換層のエッチングがともに可能であるレジストを構成することが可能であり、光電変換層エッチング工程において裏面電極がアルカリ液にさらされることが無いため、裏面電極の組成を耐アルカリ性に制約することなく太陽電池のシースルー化が可能である。さらに、フォトリソグラフィ用のレジストと比較して、安価にレジストを構成することができる。また、裏面電極エッチング工程および光電変換層エッチング工程は、ともにレジスト塗布工程で塗布したレジストを用いて実施することにより、1回のレジスト塗布でそこに設けられた開口に応じた裏面電極および光電変換層のエッチングがともに可能となり、工程が簡易となって安価な製造コストで太陽電池のシースルー化が可能である。
また、前記レジストは、エポキシ樹脂もしくはアクリル樹脂であると良い。
こうすることにより、樹脂からなるレジストの中でも特に安価でレジストを構成することが可能である。
また、前記光電変換層は、アモルファスシリコンからなると良い。
こうすることにより、安価で光電変換層を形成することが可能である。また、高温にしなくても光電変換層を形成することができるため、光電変換層を積層させる透明基板の材料の選択の制約を少なくすることができる。
また、前記金属エッチング液は、少なくともリン酸、硝酸、および酢酸を含むと良い。
このような組成の金属エッチング液を用いることにより、様々な金属の組成の裏面電極に対してエッチング可能である。
また、前記アルカリ液は、水酸化カリウム溶液であると良い。
このように水酸化カリウム溶液を用いることにより、従来のウェットエッチングでは光電変換層のエッチングの前にフッ硝酸などを用いて酸化膜除去の表面処理を行っていたところ、この処理が不要となる。
また、前記レジストの内部の残留ガスを除去する工程が前記レジスト塗布工程の前後のうち少なくともいずれかに行われるようにすると良い。
このように、レジストの内部の残留ガスを除去する工程がレジスト塗布工程の前後のうち少なくともいずれかに行われることにより、のちに残留ガスがレジストの外部に排出されて電極の剥離などが生じることを懸念することなく、塗布されたレジストが残存した状態の太陽電池を用いて太陽電池モジュールを組み立てることが可能である。
本発明の太陽電池の製造方法によれば、裏面電極の形成に制約が無い、安価で生産性の高いシースルー化を行うことが可能である。
本発明を実施する対象である太陽電池の概略図であり、側面図である。 本発明の工程フローを示す概略図であり、側面図である。 本発明を実施した太陽電池の概略図であり、側面図である。 本発明を実施する対象である太陽電池の概略図、および本発明を実施した太陽電池の概略図であり、上面図である。 本発明を実施した太陽電池を用いた太陽電池モジュールの概略図であり、側面図である。
本発明に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
本発明の実施する対象である太陽電池の側面図を図1に示す。太陽電池1は、透明基板2の上に透明電極3、光電変換層4、および裏面電極5がこの順に積層されており、透明基板2側から入射した光が透明基板2および透明電極3を通過して光電変換層4に到達し、光電変換層4において光起電力効果により、光の有するエネルギーが電力に変換されて出力される。
透明基板2は一般的にガラスにより構成され、本実施形態でもガラスを使用している。理由は、透明であるため光電変換層4に太陽光線を当てることができるからである。また、ガラスは耐候性が高く、熱、光、水に対しても腐食しにくいというのも、ガラスを用いる理由である。また、ガラスは含有させる元素により、光フィルターとなり得るため、光電変換層4の発電効率の良い波長帯を選択的に通過させるガラスとしても良い。また、透明基板2上に反射防止膜を設けても良い。
透明電極3は、透明基板2上にパターン配設された第1の電極であり、透明電極2から入射した光を光電変換層4へ通過させる必要があるため、透明な材料より構成される。透明電極3には、TCOと呼ばれる透明導電ガラスを用いる。このTCOには、FTO(フッ素含有酸化スズ)、ITO(酸化スズ含有酸化インジウム)や、SnO2(酸化スズ)、ZnO(酸化亜鉛)などが用いられる。
光電変換層4は、取り込んだ光のエネルギーを光起電力効果により電力に変換する素子である。光電変換層4には、アモルファスシリコンが広く利用され、本実施形態でもアモルファスシリコンを使用している。その理由としては、製造コストが安価である点、高温にしなくても光電変換層を形成することができ、光電変換層を積層させる透明基板の材料の選択の制約を少なくすることができる点、大面積の太陽電池が製造できる点、エネルギーギャップが他の材料と比べて小さく、効率よく発電できる点、などが挙げられる。
裏面電極5は導電性の金属から構成されている、第2の電極である。具体的には、Al、Ag、Cu、Mo、Ni、Ti、またはそれらの積層膜などが一般的に用いられる。特に、Alは安価であり、コスト面を考慮すると、Alを主に使用するのが望ましい。ただし、Alは、アルカリによって腐食される性質がある。なお、本実施形態では、Mo、Al、Agを積層した金属積層膜を用いている。
これら透明基板2、透明電極3、光電変換層4、および裏面電極5が組み合わさることにより、図1の矢印の通り透明基板2側から入射した光のエネルギーを光電変換層4が受け、光電変換層4において電力に変換する太陽電池1が構成される。
また、太陽電池1の発電量を大きくするために、一般的に太陽電池1は透明電極3、光電変換層4、および裏面電極5が組み合わさった小集団である発電領域Sが直線状に直列に接続された構成をとる。このとき、図1に示すように、発電領域Sの透明電極3は片方の隣接する発電領域Sの裏面電極5と接し、裏面電極5はもう片方の隣接する発電領域Sの透明電極3と接している。また、発電領域Sの光電変換層4および裏面電極5が隣接する発電領域Sの光電変換層4および裏面電極5と接する(短絡する)ことが無いよう、隣接する発電領域Sと発電領域Sとの間には、分離溝6が設けられている。
ここで、光電変換層4および裏面電極5は不透明であるため、図1の構成のままでは、光電変換層4および裏面電極5が無い分離溝6以外の部分では透明基板2側から入射した光は裏面電極5側へ透過することは無く、全体として、透明基板2側から入射した光は裏面電極5側へほとんど透過しない。そこで、太陽電池1のシースルー化では、光電変換層4および裏面電極5の一部にそれらを貫通する開口を設け、その開口において、光が太陽電池1を透過するように加工を行う。
図2は、本発明にかかる太陽電池1のシースルー化の工程フローを示す概略図である。
まず、図1に示した太陽電池1に対し、図2(a)に示す通りレジスト7を塗布する。この工程を、レジスト塗布工程と呼ぶ。
レジスト7は、太陽電池1に光の透過を求める部分に開口8が設けられるよう、制御して塗布される。開口8を有するようにレジスト7を塗布する手段は、塗布時のレジスト7の粘度により選択が可能である。たとえば、塗布時のレジスト7の粘度が低い場合は、スリットノズルを用いたストライプコーティング、インクジェットコーティングなどが使用可能であり、また、粘度が高い場合は、印刷法などが使用可能である。また、レジスト7は、意図しない箇所でウェットエッチングが進行しないよう、開口8の部分を除いて全ての透明電極3、光電変換層4、および裏面電極5が外から見えなくなるように塗布するか、または、必要に応じて透明電極3、光電変換層4、および裏面電極5の周辺部などはマスキングテープなどでマスクしても良い。
ここで、本発明にかかるレジスト7は、後述の裏面電極エッチング工程および光電変換層エッチング工程でともに使用するため、それぞれの工程で使用する金属エッチング液9(酸性液)、およびアルカリ液10の両方に耐性を有する必要がある。そこで、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アリル樹脂、フッ素樹脂、キシレン樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂に代表される樹脂をレジスト7として使用することにより、酸、アルカリ両方に耐えうるレジスト7の塗布を安価で実現可能である。特に、エポキシ樹脂もしくはアクリル樹脂をレジスト7とすることにより、特に安価で実現可能であり、より好ましい。本実施形態では、レジスト7にエポキシ樹脂を使用し、太陽電池1に塗布した後、硬化させている。硬化の方法としては、熱硬化タイプのエポキシ樹脂のレジスト7を使用した場合は加熱炉で熱硬化させ、光硬化タイプのエポキシ樹脂のレジスト7を使用した場合はUV照射により硬化させる。このようにレジスト7を硬化させ、以降の工程へ備えている。
次に、レジスト塗布工程で得られた、レジスト7が塗布された太陽電池1に対して、裏面電極5の部分をウェットエッチングする。この工程を、裏面電極エッチング工程と呼ぶ。
裏面電極エッチング工程では、図2(b)で示すように、レジスト7が塗布された太陽電池1を金属エッチング液9中に浸漬させる。金属エッチング液9は、裏面電極5をエッチングする性質を要する。ここで、様々な金属の組成の裏面電極5に対してエッチングが可能なように、本実施形態では、金属配線パターンをエッチングする市販のエッチング液を使用している。例えば、関東化学社製の積層膜エッチング液であるKSMF−150を使用している。このようなエッチング液は、少なくともリン酸、硝酸、および酢酸を含んでいる。
上記の金属エッチング液9に浸漬された太陽電池1では、レジスト7の開口8の直下にあたる部分で裏面電極5が金属エッチング液9にさらされ、エッチングが進行する。また、開口8直下以外の部分では、レジスト7がマスクとなり、裏面電極5のエッチングは起こらない。その結果、図2(b)で示すように開口8の直下に、裏面電極5にも開口が形成され、その部分のみ、光電変換層4があらわになる。その後、次工程に備えて水洗を実施し、金属エッチング液9を洗い落とす。なお、この時点で、レジスト7は塗布した時の状態のまま、太陽電池1の表面に残存している。
次に、裏面電極エッチング工程を経た太陽電池1の光電変換層4の部分をウェットエッチングする。この工程を、光電変換層エッチング工程と呼ぶ。
光電変換層エッチング工程では、図2(c)で示すように、太陽電池1をアルカリ液10中に浸漬させる。アモルファスシリコンによって構成される光電変換層4は、アルカリ液10によってエッチングされる。アルカリ液10は強アルカリである方がエッチングが早く進行するため、KOH溶液、NaOH溶液などを用いることが好ましい。特に、KOH溶液であると、従来のウェットエッチングでは光電変換層4のエッチングの前にフッ硝酸などを用いて酸化膜除去の表面処理を行っていたところ、この処理が不要であることを確認している。
上記のアルカリ液10に浸漬された太陽電池1では、あらわになっている部分でのみ、光電変換層4のエッチングが行われる。すなわち、レジスト7が開口8を有する部分の直下である。その結果、図2(c)で示すように、開口8の直下では、裏面電極5に加えて光電変換層4も開口を有することになり、透明電極3があらわになる。すなわち、開口8の直下には、透明である透明基板2および透明電極3のみが存在することになる。
ここで、本発明にかかるレジスト7は、先述の通りアルカリにも耐性を有する。したがって、レジスト7が存在する部分では、それがマスクとなり、裏面電極5がアルカリ液10にさらされることは無い。その結果、裏面電極5の組成に耐アルカリの制約は不要となる。すなわち、安価な反面アルカリで腐食するAlを裏面電極5が含んでいても、それが光電変換層エッチング工程にてエッチングされることは無いため、Alを含んだ安価な裏面電極5が積層された太陽電池1に対しても、本発明では問題なくウェットエッチングによるシースルー化を行うことが可能である。
最後に水洗を実施し、アルカリ液10を洗い落とす。なお、この時点でも、レジスト7は塗布した時の状態のまま、太陽電池1の表面に残存している。
上記のレジスト塗布工程、裏面電極エッチング工程、および光電変換層エッチング工程を経て得られる太陽電池1は、上記の通り開口8の直下には透明基板2および透明電極3のみ存在するため、この部分において、図3の矢印で示す通り、光は太陽電池1を透過することが可能となる。
また、本実施形態では、発電領域S全体の面積に対する開口8全体の面積の比率は10パーセントから20パーセントとしている。この比率を確保することにより、発電量が下がり過ぎることなく、シースルー化の目的のもと十分な光の透過を得ることが可能である。
ここで、開口8の形状は、孔であっても、スリット状であっても良い。ただし、スリット状にする場合には、以下の注意点がある。
先述の通り、太陽電池1は一般的に透明電極3、光電変換層4、および裏面電極5が組み合わさった小集団である発電領域Sが直線状に直列に接続され、発電領域Sと発電領域Sとの間には分離溝6を有する構成をとっており、上方から確認すると、図4(a)に示すように分離溝6が一方向に並んだ状態となっている。このとき、太陽電池1の端から端までわたるスリット状の開口8を設ける場合は、図4(b)に示す通り、たとえば分離溝6と開口8とが直交するなど、分離溝6と開口8とが交わるように開口8を設けることが望ましい。仮に、たとえば分離溝6と開口8とが平行となるなど、交わらない場合、発電領域Sの中で開口8によって分断された部分が生じることとなり、発電量が大きく下がるおそれがあるためである。また、分離溝6と開口8とが交わらない場合、電気の通り道を寸断させないためには、下方に透明電極3が存在する箇所に確実に開口8を設ける必要があるため、開口8の位置合わせに余計なコストも生じるおそれがある。
上記の通り、レジスト塗布工程、裏面電極エッチング工程、および光電変換層エッチング工程を経た太陽電池1の表面にはレジスト7が残存した状態であるが、レジスト7に金属エッチング液9およびアルカリ液10の両方に耐性を持たせた反面、除去が困難である場合がある。この場合、このレジスト7を残存させたまま以降の工程を進め、最終製品を製造しても良い。具体的には、図5に示す通り、透明電極3、光電変換層4、および裏面電極5を保護するための透明な保護層11を設け、保護層11を設けた太陽電池1の外周にフレーム12を取付け、太陽電池モジュールを製造しても良い。このようにレジスト7が残存した状態であっても、光の透過が必要な部分には開口8を有するため、シースルー太陽電池に求める光の透過性にレジスト7が影響を及ぼすことは無い。
ただし、レジスト7の内部に残留ガスが存在している場合、このレジスト7を残存させたままで最終製品を製造したとすると、時間が経過してこの残留ガスがレジスト7の外部に排出された場合にたとえば裏面電極5や保護層11との界面に侵入し、電極の剥離や保護層11の破壊や亀裂を生じさせ、太陽電池の性能を損なうおそれがある。
したがって、レジスト7を最終製品に残存させる場合は、残留ガスがレジスト7に存在しないようにする必要がある。具体的には、塗布するレジスト7に真空脱気、遠心脱気などといった残留ガスを除去する工程を行ったり、もしくはレジスト7を塗布した太陽電池1にこのような残留ガスを除去する工程を行ったりする必要がある。なお、塗布前、塗布後の両方の段階で残留ガスを除去する工程を行っても良い。
以上説明した通りの太陽電池の製造方法により、裏面電極の組成に制約を無くし、安価で生産性高くシースルー型の太陽電池を製造することが可能である。
1 太陽電池
2 透明基板
3 透明電極
4 光電変換層
5 裏面電極
6 分離溝
7 レジスト
8 開口
9 金属エッチング液
10 アルカリ液
11 保護層
12 フレーム
S 発電領域

Claims (6)

  1. 透明基板上に透明電極、半導体膜を積層した光電変換層、および金属からなる裏面電極がこの順で積層された太陽電池に対し、前記光電変換層および裏面電極の一部に開口を設けてシースルー化する、太陽電池の製造方法であって、
    前記裏面電極上に、レジストを所定の開口を設けて塗布する、レジスト塗布工程と、
    金属エッチング液を用いて、前記開口直下の前記裏面電極をウェットエッチングする、裏面電極エッチング工程と、
    アルカリ液を用いて、前記開口直下の光電変換層をウェットエッチングする、光電変換層エッチング工程と、
    を有し、
    前記レジストは樹脂からなり、前記裏面電極エッチング工程および前記光電変換層エッチング工程は、ともに前記レジスト塗布工程で塗布した前記レジストを用いて実施することを特徴とする、太陽電池の製造方法。
  2. 前記レジストは、エポキシ樹脂もしくはアクリル樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記光電変換層は、アモルファスシリコンからなることを特徴とする、請求項1もしくは2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記金属エッチング液は、少なくともリン酸、硝酸、および酢酸を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記アルカリ液は、水酸化カリウム溶液であることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
  6. 前記レジストの内部の残留ガスを除去する工程が前記レジスト塗布工程の前後のうち少なくともいずれかに行われることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
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