JP2013147094A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐破壊性と高速耐久性との双方に優れる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】少なくとも2層のベルト層からなるベルトを備え、ベルトを構成するベルト層のうち、少なくともタイヤ径方向最内側に位置する最内ベルト層のコードが、タイヤ幅方向中央部と、タイヤ幅方向外側部とでタイヤ周方向に対する角度が異なるように屈曲しており、タイヤ幅方向中央部において最内ベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度は、タイヤ幅方向外側部よりも大きく、最内ベルト層のコードは、タイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチがタイヤ幅方向外側部に位置する部分よりも小さく、最内ベルト層のコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチは、他のベルト層よりも小さいことを特徴とする空気入りタイヤである。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、特に、SUV、バン、ピックアップトラックなどのライトトラック用に適した空気入りタイヤに関するものである。
従来、高内圧および高荷重条件下で使用されるタイヤ、例えばライトトラック用空気入りタイヤとしては、突起物や石などが存在する悪路を走行した場合でも故障が発生し難いタイヤ(即ち、耐破壊性が高いタイヤ)が求められている。
そこで、トレッド部の強度を高めることにより耐破壊性を高めたタイヤとして、一対のビード部間にトロイド状に延在するカーカスのクラウン部外周側に配設するベルト層の層数を増加したタイヤや、ベルト層のコードの打ち込み本数を増加したタイヤが提案されている。
しかし、ベルト層の層数や、ベルト層内に埋設されたコードの打ち込み本数を増加してタイヤの耐破壊性を高めた上記従来のタイヤには、タイヤの重量が増加して高速走行時の耐久性(高速耐久性)が低下してしまうという問題がある。即ち、ベルト層の層数や、ベルト層内に埋設されたコードの打ち込み本数を増加した場合、タイヤの重量が増加してタイヤ転動時の遠心力が大きくなるため、特に高速走行時の発熱量が増加して故障が発生し易くなってしまう。
一方、タイヤの高速耐久性を向上させる方法として、層内に埋設したコードの延在方向をベルト層のタイヤ幅方向中央側と外側とで異ならせたベルト層を使用することが提案されている。具体的には、コードのタイヤ周方向に対する角度がベルト層のタイヤ幅方向中央側よりもベルト層のタイヤ幅方向外側で小さくなるようにコードをベルト層内で屈曲させたベルト層を用いることにより、ベルト層のタイヤ幅方向中央部におけるタイヤ周方向の剛性を低下させて高速耐久性を向上させたタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−18827号公報
しかし、コードのタイヤ周方向に対する角度がベルト層のタイヤ幅方向外側で小さくなるようにコードをベルト層内で屈曲させた上記従来の空気入りタイヤでは、タイヤの耐破壊性を確保することができない。従って、該空気入りタイヤにおいてタイヤの耐破壊性を確保するためには、依然としてベルト層の層数やコードの打ち込み本数を増加させる必要がある。そして、ベルト層の層数やコードの打ち込み本数を増加させた場合には、タイヤの重量が増加するために高速耐久性を十分に向上させることができなかった。即ち、上記従来の空気入りタイヤでは、耐破壊性と高速耐久性との双方を十分に高めることができなかった。
そこで、本発明は、耐破壊性と高速耐久性との双方に優れる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部間でトロイド状に延びる少なくとも1プライからなるカーカスと、前記カーカスのクラウン部外周側に配設され、コードをゴム被覆してなる少なくとも2層のベルト層からなるベルトとを備える空気入りタイヤであって、前記ベルトを構成するベルト層のうち、少なくともタイヤ径方向最内側に位置する最内ベルト層のコードが、タイヤ幅方向中央部と、該タイヤ幅方向中央部のタイヤ幅方向両外側に位置するタイヤ幅方向外側部とでタイヤ周方向に対する角度が異なるように屈曲しており、タイヤ幅方向中央部において前記最内ベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度は、タイヤ幅方向外側部において前記最内ベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度よりも大きく、前記最内ベルト層のコードは、タイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチがタイヤ幅方向外側部に位置する部分の撚りピッチよりも小さく、前記最内ベルト層のコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチは、他のベルト層のコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチよりも小さいことを特徴とする。このように、少なくとも最内ベルト層において、コードとタイヤ周方向とが成す角度をタイヤ幅方向外側部よりもタイヤ幅方向中央部で大きくし、且つ、コードの撚りピッチをタイヤ幅方向外側部よりもタイヤ幅方向中央部で小さくすれば、特に路面上の突起物や石などを踏み易いタイヤ幅方向中央部における耐破壊性を向上させつつ、タイヤの高速耐久性を向上することができる。また、最内ベルト層のコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチを他のベルト層のコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチよりも小さくすれば、タイヤ幅方向中央部における耐破壊性を更に向上させることができる。
なお、本発明において、「タイヤ幅方向中央部」は、タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を適用した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、タイヤ赤道面を中心としてベルトのタイヤ幅方向最大幅の40%以上80%以下の範囲内にある。因みに、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation) STANDARD MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等に規定されたリムを指す。また、「タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を適用した無負荷状態」とは、タイヤを適用リムに装着し、適用サイズのタイヤにおけるJATMA等の規格のタイヤ最大負荷能力に対応する内圧(最高空気圧)とした状態を指す。
また、本発明において、「ベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度」とは、ベルト層のコードの延在方向とタイヤ周方向とが成す角度を鋭角側から測定した角度を指す。
更に、本発明において、「撚りピッチ」とは、コードが一本のストランドからなる場合には該ストランドを構成する素線の撚りピッチを指し、コードが複数本のストランドからなる場合にはストランドの撚りピッチを指す。なお、撚りピッチがタイヤ幅方向中央部内またはタイヤ幅方向外側部内で連続的に変化している場合には、タイヤ幅方向中央部内またはタイヤ幅方向外側部内の複数の点で求めた撚りピッチの平均値を「撚りピッチ」とする。
ここで、本発明の空気入りタイヤは、前記ベルトにおいて、タイヤ径方向内側に位置するベルト層のコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチが、タイヤ径方向外側に位置するベルト層のコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチよりも小さいことが好ましい。このように、タイヤ径方向内側に位置するベルト層ほどコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチを小さくし、タイヤ径方向外側に位置するベルト層ほどコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチを大きくすれば、タイヤ幅方向中央部で路面上の突起物等を踏み込んだ際に、より効果的にタイヤ幅方向中央部が突起物等を包み込むように変形することができるので、タイヤの耐破壊性が更に向上するからである。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記ベルトのタイヤ幅方向同一位置において、タイヤ径方向内側に位置するベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度は、タイヤ径方向外側に位置するベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度よりも大きいことが好ましい。このように、タイヤ径方向内側に位置するベルト層ほどコードとタイヤ周方向とが成す角度を大きくすれば、タイヤ径方向内側に位置するベルト層のタイヤ周方向の剛性が低下して面内曲げ剛性が低下するので、路面上の突起物等を踏み込んだ際により効果的にベルト層が突起物等を包み込むように変形することができ、タイヤの耐破壊性が更に向上するからである。
更に、本発明の空気入りタイヤは、前記ベルトにおいて、タイヤ径方向内側に位置するベルト層のタイヤ幅方向中央部におけるコードの打ち込み本数は、タイヤ径方向外側に位置するベルト層のタイヤ幅方向中央部におけるコードの打ち込み本数以下であることが好ましい。このように、タイヤ径方向内側に位置するベルト層ほどタイヤ幅方向中央部におけるコードの打ち込み本数を少なくすれば、ベルトのタイヤ外表面側の強度を高めてタイヤの耐破壊性を確保しつつ、タイヤ重量の大幅な増加を抑制して高速耐久性が低下するのを防止することができるからである。
なお、本発明において、「コードの打ち込み本数」とは、タイヤ幅方向の単位長さあたりに打ち込まれているコードの本数を指し、「タイヤ幅方向中央部におけるコードの打ち込み本数」は、タイヤ幅方向中央部に位置するコードの本数をタイヤ幅方向中央部の幅で除して求めることができる。
そして、本発明の空気入りタイヤは、前記ベルトを構成するベルト層は全て、ベルト層のコードが、タイヤ幅方向中央部と、タイヤ幅方向外側部とでタイヤ周方向に対する角度が異なるように屈曲しており、タイヤ幅方向中央部において前記ベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度は、タイヤ幅方向外側部において前記ベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度よりも大きく、前記ベルト層のコードは、タイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチがタイヤ幅方向外側部に位置する部分の撚りピッチよりも小さいことが好ましい。このように、全てのベルト層において、コードとタイヤ周方向とが成す角度をタイヤ幅方向外側部よりもタイヤ幅方向中央部で大きくし、且つ、コードの撚りピッチをタイヤ幅方向外側部よりもタイヤ幅方向中央部で小さくすれば、タイヤ幅方向中央部における耐破壊性を更に向上させつつ、タイヤの高速耐久性を更に向上することができるからである。
本発明によれば、耐破壊性と高速耐久性との双方に優れる空気入りタイヤを提供することができる。
本発明に従う代表的な空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面を示す図である。 図1に示す空気入りタイヤのトレッド部の内部構造を、該トレッド部の一部を破断除去して示す説明図である。 図1に示す空気入りタイヤのベルトのタイヤ幅方向断面を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に従う空気入りタイヤの一例について、適用リムRに装着して所定内圧を適用した無負荷状態のタイヤ幅方向断面を示す図である。
ここで、図1に示す空気入りタイヤ10は、SUV、バン、ピックアップトラックなどのライトトラック用に適した空気入りタイヤである。そして、この空気入りタイヤ10は、トレッド部1と、トレッド部1の側部からタイヤ径方向内方に延びる一対のサイドウォール部2と、各サイドウォール部2のタイヤ径方向内方に連なるビード部3とを備えている。
また、空気入りタイヤ10は、一対のビード部3間に延在する1プライからなるラジアルカーカス5を備えている。ここで、ラジアルカーカス5は、トレッド部1から一対のサイドウォール部2を介して一対のビード部3にわたってトロイド状に延び、ビード部3内に埋設された断面略四角形のビードコア4の周りに折り返されてなる。なお、図1ではカーカスプライのプライ数を1プライとした場合を示しているが、本発明の空気入りタイヤでは、プライ数は必要に応じて2プライ以上とすることができる。また、本発明の空気入りタイヤでは、カーカスはバイアスカーカスであっても良い。
更に、トレッド部1のラジアルカーカス5のタイヤ径方向外側(クラウン部外周側)には、第1ベルト層(最内ベルト層)61と、第2ベルト層62と、第3ベルト層63とを順次配設してなるベルト6が配設されている。また、ベルト6のタイヤ径方向外方には、トレッドゴムが配設されており、該トレッドゴムの表面には、タイヤ周方向に延びる周方向溝等のトレッド溝8が形成されている。なお、図1では、ベルト6が、合計3層のベルト層61,62,63からなる場合を示しているが、本発明の空気入りタイヤでは、ベルト層の数は2層以上であれば任意の層数とすることができる。
また、ビード部3のビードコア4のタイヤ径方向外方には、ラジアルカーカス5に沿ってタイヤ径方向外方に向けて厚みが漸減する断面略三角形のビードフィラー7が配設されている。
そして、この空気入りタイヤ10のベルト6は、図2および図3を参照して以下に詳細に説明するような構成を有している。なお、図2は、トレッド部の一部を破断除去してベルト6の各ベルト層61,62,63の構造を示す説明図であり、図3は、ベルト6のタイヤ幅方向断面である。また、図2では、説明のためにコードのタイヤ周方向に対する角度や本数を誇張している。
ここで、ベルト6を構成する各ベルト層61,62,63はそれぞれ、一本のストランドまたは複数本のストランドからなるコード61A,62A,63Aをゴム被覆してなる。
そして、図2に示すように、タイヤ径方向最内側に位置する第1ベルト層61のコード61Aは、図2では左上方向に向かって屈曲して延びている。具体的には、第1ベルト層61のコード61Aは、タイヤ幅方向中央部Cと、タイヤ幅方向中央部Cのタイヤ幅方向両外側に位置するタイヤ幅方向外側部Eとでタイヤ周方向に対する角度が異なるように屈曲している。そして、コード61Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分61A1のタイヤ周方向に対する配設角度θ1は、コード61Aのタイヤ幅方向外側部Eに位置する部分61A2のタイヤ周方向に対する配設角度θ2よりも大きい(θ1>θ2)。なお、タイヤ幅方向中央部Cの幅は、タイヤ赤道面CLを中心としてベルト6のタイヤ幅方向最大幅BWの40%以上80%以下の範囲内であれば任意の幅とすることができる。
更に、第1ベルト層61のコード61Aは、1本のコード内で撚りピッチが変化している。具体的には、コード61Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分61A1の撚りピッチP1は、コード61Aのタイヤ幅方向外側部Eに位置する部分61A2の撚りピッチP2よりも小さい(P1<P2)。なお、撚りピッチを変化させたコードは、例えば特開2005−35335号公報や国際公開第2004/048679号に記載されている撚り機を用いて製造することができる。
また、図2に示すように、第1ベルト層61のタイヤ径方向外側に位置する第2ベルト層62のコード62Aは、図2では左上方向に向かって屈曲して延びている。具体的には、第2ベルト層62のコード62Aは、タイヤ幅方向中央部Cとタイヤ幅方向外側部Eとでタイヤ周方向に対する角度が異なるように屈曲している。そして、コード62Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分62A1のタイヤ周方向に対する配設角度θ3は、コード62Aのタイヤ幅方向外側部Eに位置する部分62A2のタイヤ周方向に対する配設角度θ4よりも大きい(θ3>θ4)。
更に、第2ベルト層62のコード62Aは、1本のコード内で撚りピッチが変化している。具体的には、コード62Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分62A1の撚りピッチP3は、コード62Aのタイヤ幅方向外側部Eに位置する部分62A2の撚りピッチP4よりも小さい(P3<P4)。
また、図2に示すように、第2ベルト層62のタイヤ径方向外側に位置する第3ベルト層63のコード63Aは、図2では右上方向に向かって屈曲して延びている。具体的には、第3ベルト層63のコード63Aは、タイヤ幅方向中央部Cとタイヤ幅方向外側部Eとでタイヤ周方向に対する角度が異なるように屈曲している。そして、コード63Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分63A1のタイヤ周方向に対する配設角度θ5は、コード63Aのタイヤ幅方向外側部Eに位置する部分63A2のタイヤ周方向に対する配設角度θ6よりも大きい(θ5>θ6)。
更に、第3ベルト層63のコード63Aは、1本のコード内で撚りピッチが変化している。具体的には、コード63Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分63A1の撚りピッチP5は、コード63Aのタイヤ幅方向外側部Eに位置する部分63A2の撚りピッチP6よりも小さい(P5<P6)。
そして、これら第1ベルト層61、第2ベルト層62および第3ベルト層63の間では、第2ベルト層62と第3ベルト層63とが、ベルト層内に埋設されたコードがタイヤ赤道面CLを挟んで相互に交差する方向に傾斜して延びる交差ベルト層を構成している。
また、コード61Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分61A1の撚りピッチP1は、コード62Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分62A1の撚りピッチP3よりも小さい(P1<P3)。更に、コード62Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分62A1の撚りピッチP3は、コード63Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分63A1の撚りピッチP5よりも小さい(P3<P5)。即ち、撚りピッチP1,P3,P5は、不等式:P1<P3<P5で表される関係を満たしている。
更に、タイヤ幅方向同一位置において比較した際に、コード61Aのタイヤ周方向に対する配設角度は、コード62Aのタイヤ周方向に対する配設角度よりも大きく、且つ、コード62Aのタイヤ周方向に対する配設角度は、コード63Aのタイヤ周方向に対する配設角度よりも大きい。即ち、配設角度θ1,θ3,θ5は、不等式:θ5<θ3<θ1で表される関係を満たしており、配設角度θ2,θ4,θ6は、不等式:θ6<θ4<θ2で表される関係を満たしている。
また、図3に示すように、第1ベルト層61のタイヤ幅方向中央部Cにおけるコード61Aの打ち込み本数は、第2ベルト層62のタイヤ幅方向中央部Cにおけるコード62Aの打ち込み本数よりも少ない。更に、第2ベルト層62のタイヤ幅方向中央部Cにおけるコード62Aの打ち込み本数は、第3ベルト層63のタイヤ幅方向中央部Cにおけるコード63Aの打ち込み本数と等しい。
なお、本発明の空気入りタイヤは、上述した撚りピッチ、コード配設角度および打ち込み本数の関係を全て満たす必要はなく、少なくとも下記不等式で表される関係を満たしていれば良い。
θ1>θ2
1<P2
1<P3,P5
そして、上述した構成を有する空気入りタイヤ10では、各ベルト層61、62,63のコード61A,62A,63Aのタイヤ周方向に対する配設角度が、タイヤ幅方向外側部Eよりもタイヤ幅方向中央部Cで大きいので、タイヤ周方向に対する配設角度が小さいコードの張力負担によりタイヤ幅方向外側部Eにおけるタイヤの径成長が抑制される。従って、タイヤの高速耐久性を向上することができる。また、空気入りタイヤ10では、コード61A,62A,63Aのタイヤ周方向に対する配設角度が大きいタイヤ幅方向中央部Cのタイヤ周方向の剛性が低下し、各ベルト層の面内曲げ剛性(ベルト層の面に沿う向きに生じる変形に抗する能力)が低下する。従って、特に路面上の突起物や石などを踏み易いタイヤ幅方向中央部が路面上の突起物等を踏み込んだ際に、突起物等を包み込むように変形することができるので、タイヤの耐破壊性が向上する。
更に、空気入りタイヤ10では、各ベルト層61、62,63のコード61A,62A,63Aのコードの撚りピッチが、タイヤ幅方向外側部Eよりもタイヤ幅方向中央部Cで小さいので、撚りピッチが大きくて伸び難いコードが配設されたタイヤ幅方向外側部Eにおけるタイヤの径成長が抑制される。従って、タイヤの高速耐久性を向上することができる。また、空気入りタイヤ10では、コード61A,62A,63Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分の撚りピッチが小さくて伸び易いので、タイヤ幅方向中央部Cが、路面上の突起物等を踏み込んだ際に突起物等を包み込むように変形することができる。従って、タイヤの耐破壊性が向上する。
また、通常、路面上の突起物等を踏み込んだ際には、突起物の踏み込み位置からの距離が大きいタイヤ径方向内側に位置するベルト層ほど、タイヤ周方向やタイヤ幅方向への変形(伸び)が大きくなり、故障が発生し易い。しかし、この空気入りタイヤ10では、コード61A,62A,63Aのタイヤ幅方向中央部Cに位置する部分の撚りピッチが、タイヤ径方向内側に位置するベルト層ほど小さいので、タイヤ径方向内側に位置するベルト層ほど、タイヤ幅方向中央部Cに位置するコードが伸び易く、タイヤ幅方向中央部Cが変形し易い。従って、空気入りタイヤ10では、路面上の突起物等を踏み込んだ際に、タイヤ径方向内側に位置するベルト層を大きく変形させて突起物等を包み込むように変形することができるので、タイヤの耐破壊性が向上する。
更に、空気入りタイヤ10では、タイヤ幅方向同一位置において、各ベルト層61、62,63のコード61A,62A,63Aのタイヤ周方向に対する配設角度が、タイヤ径方向内側に位置するベルト層ほど大きいので、タイヤ径方向内側に位置するベルト層ほど面内曲げ剛性が小さくなる。即ち、空気入りタイヤ10では、路面上の突起物等を踏み込んだ際の変形が大きいタイヤ径方向内側に位置するベルト層の面内曲げ剛性が小さくなる。従って、空気入りタイヤ10では、路面上の突起物等を踏み込んだ際に、タイヤ径方向内側に位置するベルト層を大きく変形させて突起物等を包み込むように変形することができるので、タイヤの耐破壊性が向上する。
また、空気入りタイヤ10では、タイヤ径方向内側に位置するベルト層のタイヤ幅方向中央部Cのコードの打ち込み本数が、タイヤ径方向外側に位置するベルト層のタイヤ幅方向中央部におけるコードの打ち込み本数以下なので、タイヤの重量が大幅に増加するのを抑制しつつ、踏面に近いタイヤ外表面側のベルト層の強度を高めることができる。従って、空気入りタイヤ10では、タイヤ重量の増加に伴う高速耐久性の低下を抑制しつつ、路面上の突起物等を踏み込んだ際のタイヤ外表面側の強度を確保して、タイヤの耐破壊性を向上することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の空気入りタイヤは上述した一例に限定されることは無く、本発明の空気入りタイヤには、適宜変更を加えることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示す諸元で、図1に示すような構成を有する、サイズが195/85R16の空気入りタイヤを試作し、下記の方法で性能評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
諸元を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして空気入りタイヤを作製し、実施例1と同様の方法で性能評価を行った。結果を表1に示す。
(従来例1)
諸元を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして空気入りタイヤを作製し、実施例1と同様の方法で性能評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
諸元を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして空気入りタイヤを作製し、実施例1と同様の方法で性能評価を行った。結果を表1に示す。
<耐破壊性>
作製したタイヤに対してプランジャーエネルギー試験(突起を乗り越す際の破壊エネルギーを測定する試験)を実施し、トレッド部の突起入力に対する破壊耐久性を評価した。
具体的には、JIS D4230に準拠して、タイヤ赤道面に沿ってプランジャーを押し付けていったときのプランジャーを押し付ける荷重と変位とを測定し、測定した荷重と変位とを掛け合わせてプランジャーエネルギー(PE)を算出した。そして、従来例1のタイヤのプランジャーエネルギーを100として指数評価した。表中、指数が大きいほど耐破壊性に優れていることを示す。
<高速耐久性>
作製したタイヤを、サイズ16×5.5のリムに装着し、空気圧600kPa、荷重1038kgの条件で、ドラム走行試験(初速121km/hから30分経過毎に速度を8km/hずつステップ的に増加させる)を故障が発生するまで行った。そして、30分経過毎に速度を増加させる操作を1ステップとして、故障が発生するまでのステップ数を測定し、高速耐久性を評価した。具体的には、従来例1のタイヤのステップ数を100として指数評価した。表中、指数が大きいほど高速耐久性に優れていることを示す。
<タイヤ重量>
作製したタイヤの重量を測定した。そして、従来例1のタイヤの重量を100として指数評価した。表中、指数が小さいほどタイヤが軽量であることを示す。
<ショルダー部(タイヤ幅方向外側部)径成長>
作製したタイヤをサイズ16×5.5のリムに装着し、走行速度60km/h一定の条件下で空気圧を50kPaから450kPaへ変えたときの径成長(ベルト端部でのタイヤ外径の変化)を測定した。そして、従来例1のタイヤの径成長を100として指数評価した。表中、指数が小さいほど径成長が小さいことを示す。
Figure 2013147094
表1より、実施例1〜2の空気入りタイヤは、従来例1および比較例1の空気入りタイヤと比較して耐破壊性と高速耐久性との双方に優れていることが分かる。
本発明によれば、耐破壊性と高速耐久性との双方に優れる空気入りタイヤを提供することができる。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ビードコア
5 ラジアルカーカス
6 ベルト
7 ビードフィラー
8 トレッド溝
10 空気入りタイヤ
11A,11B,11C,11D 周方向溝
12A,12B,12C,12D,12E リブ状陸部列
61 第1ベルト層
62 第2ベルト層
63 第3ベルト層
61A,62A,63A コード

Claims (5)

  1. 一対のビード部間でトロイド状に延びる少なくとも1プライからなるカーカスと、前記カーカスのクラウン部外周側に配設され、コードをゴム被覆してなる少なくとも2層のベルト層からなるベルトとを備える空気入りタイヤであって、
    前記ベルトを構成するベルト層のうち、少なくともタイヤ径方向最内側に位置する最内ベルト層のコードが、タイヤ幅方向中央部と、該タイヤ幅方向中央部のタイヤ幅方向両外側に位置するタイヤ幅方向外側部とでタイヤ周方向に対する角度が異なるように屈曲しており、
    タイヤ幅方向中央部において前記最内ベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度は、タイヤ幅方向外側部において前記最内ベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度よりも大きく、
    前記最内ベルト層のコードは、タイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチがタイヤ幅方向外側部に位置する部分の撚りピッチよりも小さく、
    前記最内ベルト層のコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチは、他のベルト層のコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチよりも小さい、
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルトにおいて、タイヤ径方向内側に位置するベルト層のコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチが、タイヤ径方向外側に位置するベルト層のコードのタイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチよりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ベルトのタイヤ幅方向同一位置において、タイヤ径方向内側に位置するベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度は、タイヤ径方向外側に位置するベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度よりも大きいことを特徴とする、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ベルトにおいて、タイヤ径方向内側に位置するベルト層のタイヤ幅方向中央部におけるコードの打ち込み本数は、タイヤ径方向外側に位置するベルト層のタイヤ幅方向中央部におけるコードの打ち込み本数以下であることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ベルトを構成するベルト層は全て、
    ベルト層のコードが、タイヤ幅方向中央部と、タイヤ幅方向外側部とでタイヤ周方向に対する角度が異なるように屈曲しており、
    タイヤ幅方向中央部において前記ベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度は、タイヤ幅方向外側部において前記ベルト層のコードとタイヤ周方向とが成す角度よりも大きく、
    前記ベルト層のコードは、タイヤ幅方向中央部に位置する部分の撚りピッチがタイヤ幅方向外側部に位置する部分の撚りピッチよりも小さい、
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
JP2012007906A 2012-01-18 2012-01-18 空気入りタイヤ Pending JP2013147094A (ja)

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