JP2013144257A - ボール - Google Patents
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Abstract
【課題】皮革パネル等のシート部材とその内側に接合される弾性部材からなる接合体を簡単な製造方法であって、低コストで安定して得られるようにする。
【解決手段】芯部2と、芯部2の外面を覆う複数枚の表皮パネル3を備えたボール1であって、表皮パネル3が、板状の弾性部材5と、シート部材6とを備え、弾性部材5の端縁部に形成された複数の切り込み部709が接着された状態で、弾性部材5の端縁部とシート部材6とが共に折り曲げられている。
【選択図】図12
【解決手段】芯部2と、芯部2の外面を覆う複数枚の表皮パネル3を備えたボール1であって、表皮パネル3が、板状の弾性部材5と、シート部材6とを備え、弾性部材5の端縁部に形成された複数の切り込み部709が接着された状態で、弾性部材5の端縁部とシート部材6とが共に折り曲げられている。
【選択図】図12
Description
本発明は、例えばチューブ等からなる芯部と、この芯部の外面を覆うように設けられた複数の表皮パネルとを備えたボール及びその製造方法に関し、特に、表皮パネルの端部がボールの内側方向に向けて折り曲げられている構造のボールに関する。
貼りボールとしては、圧搾空気が封入される球形中空体のゴムチューブと、このチューブ上にナイロンフィラメントなどの繊維を数千m分あらゆる円周方向に巻いて形成され、ボールとしての品質(重量、大きさ、真球性、耐久性、球状維持性、経時変化に対する強度向上)の安定化を目的とする補強層と、この補強層上に接着された加硫ゴム薄層よりなるカバーゴム層と、このカバーゴム層上に接着された複数枚の皮革パネルにて構成されているものが知られている。カバーゴム層は、皮革パネルをボールに強く接着させる作用をもつ。皮革パネルとして、人工皮革または天然皮革パネルが使用されている。
上記のようなボールにおいて、皮革パネルは、その周縁部が内側へ折り込まれるとともに、前記皮革パネルの折り込まれた部分にて囲まれた皮革パネルの裏面に、厚さを調整する厚さ調整部材が接着せしめられてなるボールが知られている(特許文献1)。
しかし、特許文献1のような従来技術では、6角形に裁断した皮革パネルの裏面に厚さ調整部材、例えば織布続いて衝撃緩衝部材が積層されて天然ラテックス、CR系接着剤、PU系接着剤等の接着剤にて接着された厚さ調整部材が接着された表皮パネルが形成されている。この時に、皮革パネルの周縁部の内側には、厚さ調整部材が貼り合わされない非貼り領域を設けている。
このボールの製造方法としては、皮革パネルを所定形状に切断して用意し、この用意した皮革パネルの内側面に、その周縁部の非貼り領域を残して厚さ調整部材等を貼り合わせて接合体(表皮パネル)を作成する。そして、この接合体の非貼り領域に接着剤が塗布された後、厚さ調整部材等の形状に略等しい形状の凹部を有する金型にて、皮革パネル及び厚さ調整部材をプレスすることにより、皮革パネルの上記領域を折り曲げて、厚さ調整部材の端面に接着している。
この従来技術では、皮革パネルを所定形状に切断して用意し、この用意した皮革パネルの内側面に、その周縁部の非貼り領域を残して厚さ調整部材等を貼り合わせて接合体を作成するようにしているので、このような接合体を製造するための製造工数に多くの時間を要すると共にコスト高になっている。また、皮革パネルの周囲に綺麗に厚さ調整部材などの部材を貼らずに非貼り領域を残して、この非貼り領域の内側に厚さ調整部材等を張り合わせるには熟練した技術を必要とする。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、皮革パネル等のシート部材とその内側に接合される弾性部材からなる接合体(表皮パネル)を簡単な製造方法であって、低コストで安定して得られるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、芯部と、該芯部の外面を覆う複数枚の表皮パネルを備えたボールであって、該表皮パネルが、板状の弾性部材と、該弾性部材の外側に接合されたシート部材とを備え、該弾性部材の端縁部に形成された複数の切り込み部が接着された状態で該弾性部材の端縁部と上記シート部材とが共に該ボールの内側方向に向けて折り曲げられていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、端縁部を折り曲げることで折り曲げ部を形成でき、従来のような作業を必要としない、即ち所定形状に切断したシート部材の内側に一回り小さ目の弾性部材を用意して貼り合わせるという作業を必要としないので、作業性に優れ、低コストで安定してボールを得られる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態に係るボール1を示すものである。図2は、図1のII―II断面図を示す。このボール1は、球技用のものであり、図2に示すように、芯部としてのチューブ2と、該チューブ2の外周面を覆う表皮を構成する複数の表皮パネル3、3、…とを備える。この実施形態1では、表皮パネル3の形状は、五角形又は六角形状とされているが、形状はこの限りではない。また、表皮パネル3の枚数を12枚としており、従って、各表皮パネル3の面積は、ボール1の総表面積の8%以上となっている。また、ボール1の直径は、16cm以上25cm以下に設定されている。
図1は、本発明の実施形態に係るボール1を示すものである。図2は、図1のII―II断面図を示す。このボール1は、球技用のものであり、図2に示すように、芯部としてのチューブ2と、該チューブ2の外周面を覆う表皮を構成する複数の表皮パネル3、3、…とを備える。この実施形態1では、表皮パネル3の形状は、五角形又は六角形状とされているが、形状はこの限りではない。また、表皮パネル3の枚数を12枚としており、従って、各表皮パネル3の面積は、ボール1の総表面積の8%以上となっている。また、ボール1の直径は、16cm以上25cm以下に設定されている。
上記チューブ2は、ブチルゴム又はラテックスゴム等の空気非透過性を有する弾性材料で構成されており、図1に示すように、周知の構造のゴム製バルブ4を有している。このバルブ4は、表皮パネル3を貫通してボール1の外面に露出している。バルブ4を介してチューブ2内に圧縮空気が注入されるようになっている。バルブ4の構造は上記に限定されるものではない。
表皮パネル3、3、…は表面部材となるシート部材6と、シート部材6の内面部6cに貼り合わされた板状の弾性部材5と、弾性部材5の内面側に貼り合わされた基布7を備える。各表皮部材3は、チューブ2の外周面形状に沿うように湾曲した形状に形成してから貼り合わせても良い。
シート部材6を構成する材料としては、ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、ポリ塩化ビニール等が挙げられるが、この材料に限定されない。また、この実施形態1では、シート部材6は、約5μm〜1500μmの厚さの1層からなる。しかし、シート部材6は、1層に限定されるものではなく、表側から裏側へ向けて順に、保護フィルム、印刷層、皮革材が積層されて構成された多層構造としても良い。その際には、保護フィルムは、透光性を有する樹脂材で構成されており、厚さは約5μm〜1500μmの間で設定されていることが好ましい。保護フィルム10を構成する材料としては、例えば、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニール等が挙げられる。また、保護フィルムは、透光性を有するものであればよく、無色であってもよいし、着色されていてもよい。
弾性部材5は、チューブ2の外周面に密着した状態で設けられている。この弾性部材5を構成する材料としては、ポリスチレン、スチレンーアクリロニトリルコポリマ、ポリエチレン、変性ポリエチレン、エチレンー酢酸ビニル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリビニールアルコール、ポリウレタン、ゴム、不織布等が挙げられるが、この材料に限定されない。基布7は、チューブ2に弾性部材5を接着する際に接着性を向上させる上で有効であるが、省略することも可能である。基布7を構成する材料としては、布、不織布等が挙げられるが、この材料に限定されない。
図2に示すように、これらシート部材6の端縁部には、ボール1の内側方向(即ち、チューブ2側)に向けて折り曲げられた折り曲げ部6aが形成されている。
この折り曲げ部6aの形成方法を、図3により説明する。なお、図示の簡略化のために、基布7の図示を省略した。まず、シート部材6、弾性部材5及び基布7(図示省略)が貼り合わされた積層体が連続成形された長辺部材が準備される。この長辺部材から図1のような6角形(5角形)の形状に切断して、表皮パネル3を形成する。この状態を図3(1)に示す。このようにして用意した表皮パネル3の端縁部に位置する弾性部材5の一部を切断し除去して、除去空間8を設ける。この時に、図3(2)に示すように、シート部材6の内面側に、弾性部材の一部を残した残部弾性部材51を設ける。そして、図3(3)に示すように、折り曲げ部61をボール1の内側方向(約90°)に折り曲げて、残部弾性部材51の表面(除去空間8に面する表面)を弾性部材の端面(除去空間8に面する端面)に合わせて接合し、接合部分11を形成する。この接合部11には接着剤が供給されて、弾性部材5が接着されている。実施形態1では、図4に拡大図で示すように、折り曲げ部61のシート部材の長さが、折り曲げた際に弾性部材5の内面の位置に一致するようになっている。そのために、除去空間8を形成した時に、折り曲げ部61の残部弾性部材51の長さは、弾性部材の端面(除去空間8に面する端面)の長さよりも少し長くなっているが、残部弾性部材51が少し圧縮されて、折り曲げ部61の残部弾性部材51の長さが弾性部材の端面(除去空間8に面する端面)の長さに一致するようになって接着されている。
この実施形態1では、折り曲げ部61を折り曲げて、弾性部材同士が接着される接合部分11を設けているので、接合部分11の接着性に優れると共に、折り曲げた形状維持性に優れる。さらに、残部弾性部材61を有する形で、シート部材6の折り曲げ部61を折り曲げるので、折り曲げられた外表面の角部が滑らかな曲面となることができ、外表面にシワが生じにくい。
(実施形態2)
実施形態2について、図5に基づいて説明する。図5は実施形態1の図3対応図である。実施形態2では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態2について、図5に基づいて説明する。図5は実施形態1の図3対応図である。実施形態2では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態2では、実施形態1と同様に、図5(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、図5(2)に示すように、弾性部材6の端縁部を断面略円弧状に除去し、除去空間18を形成する。その後、図5(3)に示すように、折り曲げ部161を略90°、ボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部161を折り曲げた際に、除去空間18を形成する弾性部材の表面部同士が部分的に重なるようになって、接合される。接合部分111は接着剤で接着されるが、この部分の接着性が強化されている。この実施形態では、折り曲げた際の屈曲部(弾性部材で一番良く折れ曲がる部分)での弾性部材が厚く残っているので、この部分の外側表面が滑らかな曲面となりやすく、シワができにくい。
(実施形態3)
実施形態3について、図6に基づいて説明する。図6は実施形態1の図3対応図である。実施形態3では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態3では、実施形態1と同様に、図6(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、図6(2)に示すように、弾性部材6のほぼ端縁部を断面略三角形状に除去し、除去空間18を形成する。その後、図6(3)に示すように、折り曲げ部261を略90°、ボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部261を折り曲げた際に、除去空間218を形成する弾性部材の表面部同士が密着して接合される。接合部分211は斜めの線になり、接着面積が増加するので、接着剤で接着されるこの部分の接着性が強化されている。なお、折り曲げた際に、折り曲げ部分の内側端部は圧縮されて、折り曲げられてない弾性部材の内面に一致す両になっている。また、この実施形態3では、弾性部材6の端縁に面した部分の少し内側に除去空間218を形成しているが、この場合でも、弾性部材全体から見ると、ほぼ端縁部に除去空間218が形成されており、本発明では端縁部という表現で含んでいるものとして説明する。
実施形態3について、図6に基づいて説明する。図6は実施形態1の図3対応図である。実施形態3では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態3では、実施形態1と同様に、図6(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、図6(2)に示すように、弾性部材6のほぼ端縁部を断面略三角形状に除去し、除去空間18を形成する。その後、図6(3)に示すように、折り曲げ部261を略90°、ボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部261を折り曲げた際に、除去空間218を形成する弾性部材の表面部同士が密着して接合される。接合部分211は斜めの線になり、接着面積が増加するので、接着剤で接着されるこの部分の接着性が強化されている。なお、折り曲げた際に、折り曲げ部分の内側端部は圧縮されて、折り曲げられてない弾性部材の内面に一致す両になっている。また、この実施形態3では、弾性部材6の端縁に面した部分の少し内側に除去空間218を形成しているが、この場合でも、弾性部材全体から見ると、ほぼ端縁部に除去空間218が形成されており、本発明では端縁部という表現で含んでいるものとして説明する。
(実施形態4)
実施形態4について、図7に基づいて説明する。図7は実施形態1の図3対応図である。実施形態4では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態4では、実施形態1と同様に、図7(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、弾性部材6のほぼ端縁部に切り込み部9を形成する。その後、図7(2)に示すように、折り曲げ部361を略90°、ボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部361を折り曲げた際に、切り込み部9が圧縮されて、部分的には互いに重なるようになって、接合される。この接合部分311は斜めの線で接着剤によって接着されるが、接着面積が増加しておりこの部分の接着性が強化されている。なお、この実施形態4では、弾性部材6の端縁に面した部分の少し内側に切り込み部9を形成しているが、この場合でも、弾性部材全体から見ると、ほぼ端縁部に切り込み部9が形成されており、本発明では端縁部という表現で含んでいるものとして説明する。
実施形態4について、図7に基づいて説明する。図7は実施形態1の図3対応図である。実施形態4では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態4では、実施形態1と同様に、図7(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、弾性部材6のほぼ端縁部に切り込み部9を形成する。その後、図7(2)に示すように、折り曲げ部361を略90°、ボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部361を折り曲げた際に、切り込み部9が圧縮されて、部分的には互いに重なるようになって、接合される。この接合部分311は斜めの線で接着剤によって接着されるが、接着面積が増加しておりこの部分の接着性が強化されている。なお、この実施形態4では、弾性部材6の端縁に面した部分の少し内側に切り込み部9を形成しているが、この場合でも、弾性部材全体から見ると、ほぼ端縁部に切り込み部9が形成されており、本発明では端縁部という表現で含んでいるものとして説明する。
(実施形態5)
実施形態5について、図8に基づいて説明する。図8は実施形態1の図3対応図である。実施形態5では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態5では、実施形態1と同様に、図8(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、弾性部材6のほぼ端縁部に切り込み部や除去空間等を形成することなしで、図8(2)に示すように、折り曲げ部461を略90°、ボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部461を折り曲げた際に、折り曲げた際の基部(弾性部材の内側部分で一番良く折れ曲がっている部分)が弾性部材の内部方向にめり込んで、接合部分411として形成される。この接合部分411を接着剤で接合する、或いは高周波加熱手段などで溶着するなどで接合する。この実施形態では、除去空間を設ける作業を省略できる。
実施形態5について、図8に基づいて説明する。図8は実施形態1の図3対応図である。実施形態5では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態5では、実施形態1と同様に、図8(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、弾性部材6のほぼ端縁部に切り込み部や除去空間等を形成することなしで、図8(2)に示すように、折り曲げ部461を略90°、ボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部461を折り曲げた際に、折り曲げた際の基部(弾性部材の内側部分で一番良く折れ曲がっている部分)が弾性部材の内部方向にめり込んで、接合部分411として形成される。この接合部分411を接着剤で接合する、或いは高周波加熱手段などで溶着するなどで接合する。この実施形態では、除去空間を設ける作業を省略できる。
(実施形態6)
実施形態6について、図9に基づいて説明する。図6は実施形態1の図3対応図である。実施形態6では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態6では、実施形態1と同様に、図9(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、図9(2)に示すように、弾性部材6のほぼ端縁部に切り込み部や除去空間等を形成することなしで、折り曲げ部561を反転するように、略U字状にボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部561を折り曲げた際に、厚さ方向(図9の上下方向)では、シート部材6と弾性部材5の2倍の厚さになっている。その後、図9(3)に示すように、押し潰して圧縮して、折り返したシート部材561と弾性部材5とが一致するようにする。この時に、圧縮した部分が接合部分511として形成される。なお、圧縮する必要があるので、単に接着剤で接着するよりも高周波で溶着する、或いは、部分的に溶かして弾性部材を少なくすると好ましい。この実施形態では、折り曲げ部を形成して折り曲げる際に、折り曲げ部の半径が大きな滑らかな曲線となっているので、折り曲げ曲線が綺麗で外表面にシワが生じ難い。
実施形態6について、図9に基づいて説明する。図6は実施形態1の図3対応図である。実施形態6では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態6では、実施形態1と同様に、図9(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、図9(2)に示すように、弾性部材6のほぼ端縁部に切り込み部や除去空間等を形成することなしで、折り曲げ部561を反転するように、略U字状にボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部561を折り曲げた際に、厚さ方向(図9の上下方向)では、シート部材6と弾性部材5の2倍の厚さになっている。その後、図9(3)に示すように、押し潰して圧縮して、折り返したシート部材561と弾性部材5とが一致するようにする。この時に、圧縮した部分が接合部分511として形成される。なお、圧縮する必要があるので、単に接着剤で接着するよりも高周波で溶着する、或いは、部分的に溶かして弾性部材を少なくすると好ましい。この実施形態では、折り曲げ部を形成して折り曲げる際に、折り曲げ部の半径が大きな滑らかな曲線となっているので、折り曲げ曲線が綺麗で外表面にシワが生じ難い。
(実施形態7)
実施形態7について、図10に基づいて説明する。図10は実施形態1の図3対応図である。実施形態7では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態7について、図10に基づいて説明する。図10は実施形態1の図3対応図である。実施形態7では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態7では、実施形態1と同様に、図10(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、図10(2)に示すように、弾性部材6の端縁部を断面矩形状に除去し、除去空間618を形成する。その後、図10(3)に示すように、折り曲げ部661を略U字状にボール1の内側方向に折り曲げる。
折り曲げ部661の端部661aを弾性部材5に押し込むようにして、密着性を向上させる。この場合には、折り曲げ部661を折り曲げた際に、除去空間618を形成する弾性部材の表面部同士が部分的に重なるようになって、接合される。接合部分611は接着剤で接着されるが、この部分の接着性が強化されている。
(実施形態8)
実施形態8について、図11に基づいて説明する。図11は実施形態1の図3対応図である。実施形態8では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態8について、図11に基づいて説明する。図11は実施形態1の図3対応図である。実施形態8では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態8では、実施形態1と同様に、図11(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、図11(2)に示すように、弾性部材6の端縁部を断面矩形状に除去し、除去空間8を形成する。その後、図11(3)に示すように、折り曲げ部61を略90°でボール1の内側方向に折り曲げる。この実施形態8では、実施形態1に対して、折り曲げ部分61が短くて、折り曲げた際に、弾性部材5の内面よりも短めに、接合部分11が形成される点が異なるだけである。この実施形態11では、長さを一致させるための作業が不必要であり、作業性に優れる。それと共に、接合部分11が他の部分に比較して弾力性が低下することを抑制させることができる。
(実施形態9)
実施形態9について、図12に基づいて説明する。図12は実施形態1の図3対応図である。実施形態9では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態9について、図12に基づいて説明する。図12は実施形態1の図3対応図である。実施形態9では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態9では、実施形態1と同様に、図12(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、図12(2)に示すように、弾性部材6のほぼ端縁部に複数の切り込み部709を形成する。その後、図12(3)に示すように、折り曲げ部761を略90°、ボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部761を折り曲げた際に、切り込み部709が圧縮或いは変形されて、場所によっては部分的には重なるようになって、接合される。この接合部分711は複数の複雑な線によって接着剤で接着されるが、この部分の接着性が強化されており、折り曲げ形状に維持性(元に戻り難い状況)に優れる。
(実施形態10)
実施形態10について、図13に基づいて説明する。図13は実施形態1の図3対応図である。実施形態10では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態10について、図13に基づいて説明する。図13は実施形態1の図3対応図である。実施形態10では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態10では、実施形態1と同様に、図13(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、図13(2)に示すように、弾性部材6のほぼ端縁部に複数の溝部10を形成する。その後、図13(3)に示すように、折り曲げ部861を略90°、ボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部861を折り曲げた際に、複数の溝部10が圧縮或いは変形されて、部分的には重なるようになって、接合される。この接合部分811は複数の複雑な線によって接着剤で接着されるが接着剤を多く使用することとなり、この部分の接着性が強化されている。また、溝部で部分的に弾性部材を除去しているので、折り曲げしやすく、外表面にシワが生じ難い。
(実施形態11)
実施形態11について、図14に基づいて説明する。図14は実施形態1の図3対応図である。実施形態11では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態11について、図14に基づいて説明する。図14は実施形態1の図3対応図である。実施形態11では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態11では、実施形態1と同様に、図14(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、図14(2)に示すように、弾性部材6のほぼ端縁部に複数の溝部10及び切り込み部9を形成する。その後、図14(3)に示すように、折り曲げ部961を略90°、ボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部961を折り曲げた際に、複数の溝部10及び切り込み部9が圧縮或いは変形されて、部分的には重なるようになって、接合される。この接合部分911は複数の複雑な線によって接着剤で接着されるが接着剤を多く使用することとなり、この部分の接着性が強化されている。また、溝部で部分的に弾性部材を除去しているので、折り曲げしやすく、外表面にシワが生じ難い。また、折り曲げ形状に維持性(元に戻り難い状況)に優れる。
(実施形態12)
実施形態12について、図15に基づいて説明する。図15は実施形態1の図3対応図である。実施形態12では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態12について、図15に基づいて説明する。図15は実施形態1の図3対応図である。実施形態12では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
実施形態12では、実施形態1と同様に、図15(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、弾性部材6の途中に切り込み部や除去空間等を形成することなしで、図15(2)に示すように、略90°の角度からなる窪みを有する金型20に、シート部材6を下にして押付ける。それによって、弾性部材5の一番折れ曲がる部分の内表面が弾性部材5の内部方向にめり込んで、この部分が接合部分1011になって、弾性部材5は金型の成形面に沿って略90°折れ曲がった形状になる。この状態で、例えば、上方から高周波加熱手段22で、接合部分1011を溶着する。すると、略90°に折れ曲がった表皮部材ができる。この状態で、一方のシート部材6及び弾性部材5を矢印23から切断除去する。それによって、折れ曲がり部1061が折れ曲がった状態で形状が維持される。この場合、高周波加熱手段に限らず、溶着する他の手段や、接着する他の手段でも良く、例えば、ヒータ等の加熱手段、接着剤による接着等が適用できる。また、この接合部分1011の弾性部材を部分的にでも除去すれば、形状を維持しやすいので、溶着する際に、弾性部材を一部除去するようにすると好ましい。
なお、一方のシート部材6及び弾性部材5を、矢印23から後で切断除去するようにしたが、初めから、切断しなくても良い状態で、折り曲げてから、高周波加熱手段で溶着するようにしても良い。
(参考例)
参考例について、図16に基づいて説明する。図16は実施形態1の図3対応図である。参考例では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
参考例について、図16に基づいて説明する。図16は実施形態1の図3対応図である。参考例では、実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。
参考例では、他の実施形態に比較して、シート部材5が厚くなっているタイプである。この場合には、実施形態1と同様に弾性部材の一部を残して残部弾性部材を形成することもできるが、その代わりに、厚いシート部材の一部まで切断除去して、除去空間1108を形成することようにした構造となった例を示す。
即ち、参考例では、実施形態1と同様に、図16(1)に示すように、所定形状のシート部材6に弾性部材5が貼り合わされた部材を用意する。そして、図16(2)に示すように、弾性部材6の端縁部で、弾性部材からシート部材の一部までを断面矩形状に除去し、除去空間1108を形成する。その後、図16(3)に示すように、折り曲げ部1161を略90°ボール1の内側方向に折り曲げる。この場合には、折り曲げ部1161の内面が弾性部材5の端面に接合される。弾性部材同士の接合でないが、シート部材が厚いので、折り曲げた部分の外側は滑らかな折曲げ面で形成される。接合部分1111は接着剤で接着されているが、高周波加熱手段等で接合するようにしても良い。
また、本発明が適用可能なボール1としては、例えば、サッカーボール、ハンドボール、バスケットボール、バレーボール等の各種球技に用いられるボールであり、従って、表皮パネルの形状も、多角形状に限られるものではない。
また、ボール1の直径は、上記した範囲よりも大きくてもよい。また、表皮パネル3の枚数は、12枚以下の任意の枚数としてもよい。また、表皮パネルの面積は、ボールの総表面積の8%以上であれば任意の値であってもよい。
また、表皮パネル3の形状は、例えば、半球状としてもよいし、球を1/4や1/5にした形状にしてもよい。
また、上記実施形態では、本発明の芯部をチューブ2で構成しているが、芯部は、中空構造のもの以外にも、スポンジやゲル等からなる中実構造のものであってもよい。また、芯部の材料は、上記したものに限られず、様々な種類のものを用いることができる。また、芯部の形状は、球形以外にも、例えばラグビーボールのような形状であってもよい。
本発明は、サッカーボール、ハンドボール、バレーボール、バスケットボール、ドッジボール、ラグビーボールなどの球技に使用するものに適している。
1 ボール
2 芯部
3 表皮パネル
5 板状の弾性部材
51 残部弾性部材
6 シート部材
61 折り曲げ部
7 基布
8 除去空間
9 切り込み部
10 溝部
11 接合部分
2 芯部
3 表皮パネル
5 板状の弾性部材
51 残部弾性部材
6 シート部材
61 折り曲げ部
7 基布
8 除去空間
9 切り込み部
10 溝部
11 接合部分
Claims (1)
- 芯部と、該芯部の外面を覆う複数枚の表皮パネルを備えたボールであって、
該表皮パネルが、板状の弾性部材と、該弾性部材の外側に接合されたシート部材とを備え、
該弾性部材の端縁部に形成された複数の切り込み部が接着された状態で該弾性部材の端縁部と上記シート部材とが共に該ボールの内側方向に向けて折り曲げられていることを特徴とするボール。
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Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2013
- 2013-05-01 JP JP2013096321A patent/JP2013144257A/ja active Pending
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