JP2013140133A - 磁気ホールセンサ - Google Patents

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崇 下原
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Abstract

【課題】多大なデジタル演算処理を不要とし、デジタルブロックの肥大化やチップ面積の増大を回避しつつ、磁気ホールセンサの応力による磁気感度の変動を補正すること。
【解決手段】印加磁場に比例する起電力を出力する磁気ホールセンサ1において、センサホール素子110と、このセンサホール素子と同一形状、同一サイズ、および同一構造のホール素子である応力検知ホール素子121を用いてセンサホール素子にかかる機械的応力を検知する応力検知部120と、検知された機械的応力に基づいてセンサホール素子を駆動する駆動電流を生成する駆動電流生成部130とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気ホールセンサに関し、より詳細には、シリコン基板上に形成されたホール素子にかかる機械的応力の影響を低減するようにした磁気ホールセンサに関する。
磁気ホールセンサは、携帯電話の開閉スイッチ(SW)や電流センサなどの様々な分野で使用されている。磁気ホールセンサの特徴として、非接触型であること、汚れに強いことなどが挙げられる。
図11は、従来の磁気ホールセンサの構成図である。磁気ホールセンサは、ホール素子と、このホール素子を駆動するための定電流駆動回路とを備えている。ホール素子の起電力V−Vは、駆動電流Iと印加磁場Bとを用いて、以下の数1で表される。
Figure 2013140133
ここで、Sはホール素子の磁気感度である。
ところで、ホール素子には様々な形状があり、例えば、図12に示されるSquare型、図13に示されるGreek−Cross型などがある。
これらのホール素子は、形状により磁気感度Sが異なるが、いずれも、対向して位置する電源端子C、Cに電流を印加し、これらと直交する位置に設けられている出力端子V、Vから起電力を取り出す構成となっている。
各種分野で使用され、普及してきた磁気ホールセンサであるが、磁気検出精度の正確さへの要求はますます厳しくなっている。ここで問題となるのは、ホールセンサに使用されているホール素子の機械的応力の影響である。機械的応力は、製造、パッケージング、経年劣化などで生じる。ホール素子に機械的応力がかかると、磁気感度Sの変化(ピエゾホール効果)により、起電力V−Vが変化し、所望の精度を得ることが困難となる。
図14は、特許文献1に開示されている磁気ホールセンサの回路構成を簡略化して示す図である。この特許文献1の磁気ホールセンサ900は、応力により抵抗値が変動する効果(ピエゾ抵抗効果)を用い、磁気ホールセンサ900の磁気感度が一定となるように構成されている。この磁気ホールセンサ900は、N型拡散抵抗910と、P型拡散抵抗911というピエゾ抵抗係数の異なる抵抗、つまり、応力による抵抗値の変動が異なる抵抗を用いている。
これらの抵抗へ一定電流を流しこむことで応力に応じた電圧が生じ、この電圧をADC930によるA/D変換後、DSP(Digital Signal Processor)940で応力を算出する。さらに、DSP940は算出した応力と、ホール素子920のホール起電力のADC931によるA/D変換後の信号とを用いて演算を行い、応力によるホール素子920自体の磁気感度の変動を補正する。これにより、磁気ホールセンサ900全体としての磁気感度が一定となるように調整している。
上述した特許文献1の磁気ホールセンサ900は、以上のようにして、機械的応力の影響を低減した所望の起電力V’−V’を取り出すことができる構成となっている。
米国特許出願公開第2007/0018655号明細書
しかしながら、特許文献1の磁気ホールセンサでは、デジタル演算処理によって応力による磁気感度の変動を補正しているため、アナログ信号をデジタル信号へ変換するADCやデジタル演算処理をするDSPが必要となる。応力補正を行うためには、多大なデジタル演算処理をする必要があり、そのための大きなDSPを必要とするので、デジタルブロックの肥大化、チップ面積の増大が生じてしまう。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、シリコン基板上に形成されたホール素子にかかる機械的応力の影響を低減するようにした磁気ホールセンサを提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、印加磁場に比例する起電力を出力する磁気ホールセンサにおいて、センサホール素子と、該センサホール素子と同一のホール素子である応力検知ホール素子を用いて前記センサホール素子にかかる機械的応力を検知する応力検知部と、該応力検知部により検知された前記機械的応力に基づいて前記センサホール素子を駆動する駆動電流を生成する駆動電流生成部、若しくは前記センサホール素子を駆動する駆動電圧を生成する駆動電圧生成部とを備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、多大なデジタル演算処理を不要とし、デジタルブロックの肥大化やチップ面積の増大を回避しつつ、磁気ホールセンサの応力による磁気感度の変動を補正することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記応力検知部は、前記機械的応力に応じた検知電流を生成し、前記駆動電流生成部、若しくは前記駆動電圧生成部は、前記検知電流に基づいて前記センサホール素子の駆動電流、若しくは駆動電圧を生成することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記応力検知部は、前記応力検知ホール素子に定電圧、若しくは定電流を印加し、前記応力検知ホール素子の抵抗値の変動を前記検知電流、若しくは検知電圧の変動とすることで応力検知を行うことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の発明において、前記駆動電流生成部は、前記検知電流の応力による変動に対して逆極性の応力による変動を有した前記駆動電流を生成することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記駆動電流生成部は、前記検知電流を増幅する電流増幅部と、該電流増幅部により増幅された前記検知電流を定電流回路の電流から減算する減算部と、該減算部にて減算された電流をミラーして前記駆動電流を生成する電流調整部とを有することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の発明において、前記駆動電流生成部、若しくは駆動電圧生成部は、前記応力検知ホール素子のピエゾ抵抗係数と前記センサホール素子のピエゾホール係数との比によって変化する前記応力検知ホール素子の抵抗の変動と、前記センサホール素子の感度の変動との比を調整することを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記応力検知ホール素子は、前記センサホール素子と同一形状、同一サイズ、および同一構造のホール素子であることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記応力検知部は、前記機械的応力に応じた検知電圧を生成し、前記駆動電流生成部、若しくは前記駆動電圧生成部は、前記検知電圧に基づいて前記センサホール素子の駆動電流、若しくは駆動電圧を生成することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項2又は3に記載の発明において、前記駆動電流生成部は、前記検知電圧の応力による変動に対して同極性の応力による変動を有した前記駆動電流を生成することを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項2又は3に記載の発明において、前記駆動電圧生成部は、前記検知電流の応力による変動に対して逆極性の応力による変動を有した前記駆動電流を生成することを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項2又は3に記載の発明において、前記駆動電圧生成部は、前記検知電圧の応力による変動に対して同極性の応力による変動を有した前記駆動電流を生成することを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記駆動電流生成部は、前記検知電圧を増幅する電圧増幅部と、該電圧増幅部により増幅された前記検知電圧を電流変換するV−I変換部と、前記減算部にて減算された電流をミラーして前記駆動電流を生成する電流調整部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、多大なデジタル演算処理を不要とし、デジタルブロックの肥大化やチップ面積の増大を回避しつつ、磁気ホールセンサの応力による磁気感度の変動を補正することができる。
本発明に係る磁気ホールセンサの実施例1を説明するための構成図である。 図1の具体的な回路構成の一例を示す図である。 本発明に係る磁気ホールセンサの実施例2を説明するための構成図である。 図3の具体的な回路構成の一例を示す図である。 本発明に係る磁気ホールセンサの実施例3を説明するための構成図である。 図5の具体的な回路構成の一例を示す図である。 本発明に係る磁気ホールセンサの実施例4を説明するための構成図である。 図7の具体的な回路構成の一例を示す図である。 本発明に係る磁気ホールセンサの実施例5を説明するための構成図である。 図9の具体的な回路構成の一例を示す図である。 従来の磁気ホールセンサの構成図である。 ホール素子の形状の一例を示す図である。 ホール素子の形状の他の例を示す図である。 特許文献1に開示されている磁気ホールセンサの回路構成を簡略化して示す図である。
以下、図面を参照して本発明の各実施例について説明する。
以下の説明において参照する各図における同じ機能を有する構成要素には、同一の符号を付してある。
図1は、本発明に係る磁気ホールセンサの実施例1を説明するための構成図である。本実施例1に係る磁気ホールセンサ1は、起電力を出力するセンサホール素子110と、応力を検知する応力検知部120と、センサホール素子110の駆動電流を生成する駆動電流生成部130とを備えている。
センサホール素子110は、駆動電流生成部130から出力される駆動電流IHALLと、センサホール素子110に印加される印加磁場とから起電力V−Vを出力する。
応力検知部120は、応力検知ホール素子121と電流生成部122とを備えている。また、応力検知部120は、応力検知ホール素子121に加わる応力に応じた電流IINを生成する。
応力検知ホール素子121には、センサホール素子110と同一のホール素子を用いる。同一のホール素子とは、例えば、同じ形状、サイズ、構造のホール素子である。例えば、応力検知ホール素子121は、製造時に同じウェハ上でセンサホール素子110と隣接する位置で製造されたホール素子であることが望ましい。
センサホール素子110と応力検知ホール素子121とを同じホール素子とすることで電流経路が同じとなり、より正確に応力補正を行うことが可能となる。応力検知ホール素子121に定電圧を印加し、この時の応力検知ホール素子121の抵抗値Rの変動を電流IINの変動とすることで応力検知を行っている。
駆動電流生成部130は、電流増幅部131と定電流源132と電流調整部133とを備えている。駆動電流生成部130は、応力検知部120からの電流IINに応じた駆動電流IHALLを生成する。
駆動電流生成部130は、例えば、この電流IINを電流増幅部131で増幅して電流Iを出力し、定電流源132の電流Iから減算した電流Iを出力する。そして、電流調整部133は、電流Iを電流ミラーして、電流IINの応力変動に対して逆極性の応力変動を持った駆動電流IHALLを生成する。すなわち、駆動電流生成部130は、応力検知部120からの電流IINの変動により、駆動電流IHALLを変動させる構成となっている。
図2は、図1の具体的な回路構成の一例を示す図である。
応力検知部120は、一般的なV−I回路で実現することができる。具体的には、例えば、応力検知部120は、応力検知ホール素子121とオペアンプ125とN型MOSトランジスタ126(以下、単に「トランジスタ126」という)とを備えている。オペアンプ125は、その一端に電圧VINが入力され、他端には電圧Vが入力される。このオペアンプ125の出力は、トランジスタ126のゲート端子に印加され、電流IINはトランジスタ126のドレインに入力されるように構成されている。
また、トランジスタ126のソースは、応力検知ホール素子121の一方の電源端子に接続されている。電圧Vはオペアンプ125の仮想接地により、以下の数2のように表される。
Figure 2013140133
ここで、電圧VINは、上述したように、オペアンプ125の一端に入力される電圧である。また、応力検知ホール素子121の抵抗値Rは、以下の数3のように表される。
Figure 2013140133
ここで、R10は無応力状態での抵抗値、πピエゾ抵抗係数であり、sは応力である。
ゆえに、以下の数4のようになり、
Figure 2013140133
電流IINは応力値に応じて変動することになる。
次に、電流増幅部131は、一般的な電流増幅回路で実現することができる。具体的には、例えば、電流増幅部131は、2つの抵抗1311,1312と、これらの2つの抵抗1311,1312を流れた各電流を入力とするオペアンプ1313と、オペアンプ1313の出力電流がゲートに印加されるP型MOSトランジスタ1314(以下、単に「トランジスタ1314」という)を備えている。また、抵抗1312を流れた電流は、トランジスタ1314のソースに入力されるように構成されている。また、電流増幅部131の出力電流Iは、トランジスタ1314のドレインからの出力電流である。
ここで、この電流増幅回路の増幅率Gは、左右の抵抗1311と抵抗1312との比を調整することで変えることが可能である。ピエゾホール係数Pからホール素子の磁気感度Sは、以下の数5のようになり、
Figure 2013140133
ピエゾホール係数Pによってホール素子の磁気感度の変動の比が変わる。ここで、σは応力の大きさであり、Sはホール素子に応力がかかっていない時(σ=0の時)のホール素子の磁気感度である。よって、抵抗1311と抵抗1312との比の調整は、ピエゾ抵抗係数πとピエゾホール係数Pとの比によって、抵抗の変動と感度の変動との比が変わるので、ホール素子の抵抗の変動とホール素子の感度の変動との比を調整するために抵抗1311と抵抗1312とが設置されている。ゆえに、電流増幅回路(電流増幅部131)の出力電流Iは、以下の数6のようになる。
Figure 2013140133
ここで注意しなければならない点は、基本的にピエゾホール係数Pとピエゾ抵抗係数πは、逆極性を示すことである。つまり、応力によりホール素子の抵抗値が増大すると、ホール素子の感度は低下する。電流Iは、ホール素子の抵抗値が増大した場合に減少するので、電流Iをホール素子の駆動電流として使用した場合、ホール素子の起電力は減少してしまう。ゆえに、定電流源が必要となる。定電流源132の電流Iと電流増幅部131の電流Iとの差が電流Iとして流れるので、以下の数7のようになり、
Figure 2013140133
電流Iに対して電流Iは逆極性となり、応力によりホール素子の抵抗値が増大した場合、電流Iは増加する。
駆動電流生成部130は、この電流Iを電流調整部133で増幅もしくは減衰し、センサホール素子110を駆動する駆動電流IHALLを数8のように生成する。
Figure 2013140133
ここで、Aは電流調整部133の増幅率である。電流調整部133は、図2の構成例では、一般的なP型MOSトランジスタ1331,1332で構成されるカレントミラー回路を用いている。さらに高精度にする場合は、カスコードカレントミラー回路を用いても良い。
図3は、本発明に係る磁気ホールセンサの実施例2を説明するための構成図である。本実施例2に係る磁気ホールセンサ2は、起電力を出力するセンサホール素子110と、応力を検知する応力検知部120と、センサホール素子110の駆動電流を生成する駆動電流生成部230とを備えている。
センサホール素子110と、応力検知部120は、図1に示した実施例1と同じである。
駆動電流生成部230は、電流増幅部231と定電流源232とを備えている。図1の実施例1との違いは、電流調整部133がない点である。電流増幅部231の出力電流Iと、定電流源232の出力電流Iとの差分を調整する事で、電流調整部133は必要とせず、駆動電流IHALLを生成する。
図4は、図3の具体的な回路構成の一例を示す図である。
電流増幅部231は、図2の電流増幅回路と同様である。図2と同様に、応力検知部の出力電流IINを電流増幅部231で増幅し、電流Iを出力する。電流増幅部231と定電流源232の出力電流の差分が駆動電流IHALLとして流れるので、以下の数9のようになる。
Figure 2013140133
電流増幅部231の出力電流Iと、定電流源232の出力電流Iとの差分を、図2の電流調整部133の増幅率A程度大きくする事で、電流調整部133を必要としない応力補正が可能となる。
図4では、センサホール素子110をVDDに接続している。VDD側に接続した場合、バックバイアス効果により感度の温特を小さくでき、温度補正幅を小さくできる。
図5は、本発明に係る磁気ホールセンサの実施例3を説明するための構成図である。本実施例3に係る磁気ホールセンサ3は、起電力を出力するセンサホール素子110と、応力を検知する応力検知部120と、センサホール素子110の駆動電流を生成する駆動電流生成部330とを備えている。
センサホール素子110と応力検知部120は、図1に示した実施例1と同じである。
駆動電流生成部330は、電流増幅部+定電流源331と電流調整部332とを備えている。駆動電流生成部330は、応力検知部120からの電流IINに応じた駆動電流IHALLを生成する。
駆動電流生成部330は、例えば、この電流IINを電流増幅部+定電流源331で増幅、減算した電流Iを出力し、電流Iを増幅した駆動電流IHALLを生成する。
図6は、図5の具体的な回路構成の一例を示す図である。
応力検知部120は、図2と同じで、電流IINを出力する。
次に、電流増幅部331は、図2の電流増幅部131の抵抗1312をGND側に接続している。まず、電圧V31は、応力検知部の電流IINと、抵抗3311と、電源電圧VDDで決まり、以下の数10のようになる。
Figure 2013140133
アンプ3313の仮想接地のため、以下の数11のようになる。
Figure 2013140133
電圧V32が、抵抗3312の両端に印加されるので、電流Iは、以下の数12のようになる。
Figure 2013140133
数12の右辺第1項は、図2の定電流源132の役割を果たす。電流Iを電流調整部332でA倍に増幅し、駆動電流IHALLを生成する。
図7は、本発明に係る磁気ホールセンサの実施例4を説明するための構成図である。本実施例4に係る磁気ホールセンサ1は、図1に示した実施例1と同じ起電力を出力するセンサホール素子110と、応力を検知する応力検知部420と、センサホール素子110の駆動電流を生成する駆動電流生成部430とを備えている。
応力検知部420は、応力検知ホール素子421と電圧生成部422とを備えている。また、応力検知部420は、応力検知ホール素子421に加わる応力に応じた電圧VINを生成する。
応力検知ホール素子421には、センサホール素子110と同一のホール素子を用いる。同一のホール素子とは、例えば、同じ形状、サイズ、構造のホール素子である。例えば、応力検知ホール素子121は、製造時に同じウェハ上でセンサホール素子110と隣接する位置で製造されたホール素子であることが望ましい。
センサホール素子110と応力検知ホール素子421とを同じホール素子とすることで、電流経路が同じとなり、より正確に応力補正を行うことが可能となる。応力検知ホール素子421に定電流を印加し、この時の応力検知ホール素子421の抵抗値Rの変動を、電流VINの変動とすることで、応力検知を行っている。
駆動電流生成部430は、電圧増幅部431とV−I変換部432と電流調整部433とを備えている。駆動電流生成部430は、応力検知部420からの電圧VINに応じた駆動電流IHALLを生成する。
駆動電流生成部430は、例えば、電圧VINを電圧増幅部431で増幅して電圧Vを出力し、V−I変換部432で電流Iを出力する。そして、電流調整部433は、電流Iを電流ミラーして、電流IINの応力変動に対して逆極性の応力変動を持った駆動電流IHALLを生成する。すなわち、駆動電流生成部430は、応力検知部420からの電圧VINの変動により、駆動電流IHALLを変動させる構成となっている。
図8は、図7の具体的な回路構成の一例を示す図である。
応力検知部420は、応力検知ホール素子421に電流IINを流す事で、実現できる。応力検知部420の出力電圧VINは、数3を用いて、以下の数13のようになり、
Figure 2013140133
電圧VINは、応力値に応じて変動することになる。
次に、電圧増幅部431は、一般的な増幅回路で実現することができる。具体的には、例えば、電圧増幅部431は、2つの抵抗4311,4312とオペアンプ4313とを備え、オペアンプ4313の非反転端子と出力端子とアナロググラウンド端子(AGND)とに接続した、所謂、非反転増幅回路で実現できる。電圧増幅部431の増幅率Gは、抵抗4311,4312の比で調整可能である。
ここで、AGNDは、無応力時の電圧VINと同じになるようにしている。つまり、以下の数14のようになる。
Figure 2013140133
応力変動がない場合、電圧VIN=電圧AGND=電圧Vとなるが、応力変動により、電圧VINが変動すると、電圧増幅部の出力電圧Vは、以下の数15のようになり、
Figure 2013140133
圧縮応力印加時には、V1は増大する事が分かる。
次に、V−I変換部432は、一般的に使用されるV−I変換回路で実現できる。具体的には、例えば、抵抗4321と、抵抗4321に電圧を印加するオペアンプ4322と、オペアンプ4323の出力電圧をゲートに印加したN型MOSトランジスタ(以下、単に「トランジスタ4323」という)とを備えている。また、抵抗4321を流れた電流は、トランジスタ4323のソースに入力されるように構成されている。また、電流増幅部432の出力電流Iは、トランジスタ4323のドレインからの出力電流である。電流Iは、以下の数16のようになる。
Figure 2013140133
駆動電流生成部430は、この電流Iを電流調整部433で増幅もしくは減衰し、センサホール素子110を駆動する駆動電流IHALLを以下の数17のように生成する。
Figure 2013140133
ここで、Aは電流調整部433の増幅率である。電流調整部433は、図2と同様に、一般的なP型MOSトランジスタ4331,4332で構成されるカレントミラー回路を用いている。さらに高精度にする場合は、カスコードカレントミラー回路を用いても良い。
図9は、本発明に係る磁気ホールセンサの実施例5を説明するための構成図である。本実施例5に係る磁気ホールセンサ1は、図1に示した実施例1と同じ起電力を出力するセンサホール素子110と応力を検知する応力検知部420とセンサホール素子110の駆動電圧を生成する駆動電圧生成部530とを備えている。
応力検知部420は、図7と同じであり、応力検知ホール素子421に加わる応力に応じた電圧VINを生成する。また、駆動電流生成部530は、応力検知部420からの電圧VINに応じた駆動電圧VHALLを生成する。
図10は、図9の具体的な回路構成の一例を示す図である。
応力検知部420は、図8と同様であり、応力検知ホール素子421に電流IINを流す事で、電圧VINは応力値に応じて変動することになる。
次に、電圧増幅部530は、図8の電圧増幅部431と同様の回路構成で実現できる。図8の電圧増幅部431の出力電圧Vをセンサホール素子の駆動電圧VHALLとして使用すれば、応力補正をする事が可能となる。
ここで、定電圧駆動時の感度の応力変動について示す。定電圧感度SVは、定電流感度SIとホール抵抗RHALLとの関係から、以下の数18のようになる。
Figure 2013140133
ゆえに、定電圧感度の応力変動は、以下の数19のようになる。
Figure 2013140133
応力σを変数として、1次のマクローリン展開をすると、以下の数20のようになる。
Figure 2013140133
(100)Siにおいて、定電流駆動時のピエゾホール係数Pは、ピエゾホール係数の−2倍程度である事が知られており、定電圧感度SVの変動は、ホール抵抗の−3倍程度となる。つまり、定電流時と同様補正は可能である。
図10と同様、他の実施例でも定電圧駆動にした補正は可能である。
以上説明したように、本実施例に係る磁気ホールセンサによれば、ADCやDSPのデジタル演算処理を使用せずに、アナログ回路を用いてより簡単に応力補正をすることが可能となる。すなわち、多大なデジタル演算処理を不要とし、デジタルブロックの肥大化やチップ面積の増大を回避しつつ、磁気ホールセンサの応力による磁気感度の変動を補正することができる。
本発明の技術的範囲は、図示され記載された例示的な実施例に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施例をも含んでいる。さらに、本発明の技術的範囲は、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって構成されうる。
1 磁気ホールセンサ
110 センサホール素子
120 応力検知部
121 応力検知ホール素子
122 電流生成部
125 オペアンプ
126 N型MOSトランジスタ
130 駆動電流生成部
131 電流増幅部
132 定電流源
133 電流調整部
1311,1312 抵抗
1313 オペアンプ
1314 P型MOSトランジスタ
1331,1332 P型MOSトランジスタ
230 駆動電流生成部
231 電流増幅部
232 定電流源
2311,2312 抵抗
2313 オペアンプ
2314 P型MOSトランジスタ
330 駆動電流生成部
331 電流増幅部
332 電流調整部
3311,3312 抵抗
3313 オペアンプ
3314 P型MOSトランジスタ
3321 P型MOSトランジスタ
420 応力検知部
430 駆動電流生成部
431 電圧増幅部
432 V−I変換部
433 電流調整部
4311,4312 抵抗
4313 オペアンプ
4321 抵抗
4322 オペアンプ
4323 N型MOSトランジスタ
4331,4332 P型MOSトランジスタ
530 駆動電圧生成部
5311,5312 抵抗
5313 オペアンプ900 磁気ホールセンサ
910 N型拡散抵抗
911 P型拡散抵抗
920 ホール素子
930,931 ADC(ADコンバータ)
940 DSP(Digital Signal Processor)

Claims (12)

  1. 印加磁場に比例する起電力を出力する磁気ホールセンサにおいて、
    センサホール素子と、
    該センサホール素子と同一のホール素子である応力検知ホール素子を用いて前記センサホール素子にかかる機械的応力を検知する応力検知部と、
    該応力検知部により検知された前記機械的応力に基づいて前記センサホール素子を駆動する駆動電流を生成する駆動電流生成部、若しくは前記センサホール素子を駆動する駆動電圧を生成する駆動電圧生成部と
    を備えていることを特徴とする磁気ホールセンサ。
  2. 前記応力検知部は、前記機械的応力に応じた検知電流を生成し、
    前記駆動電流生成部、若しくは前記駆動電圧生成部は、前記検知電流に基づいて前記センサホール素子の駆動電流、若しくは駆動電圧を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ホールセンサ。
  3. 前記応力検知部は、前記応力検知ホール素子に定電圧、若しくは定電流を印加し、前記応力検知ホール素子の抵抗値の変動を前記検知電流、若しくは検知電圧の変動とすることで応力検知を行うことを特徴とする請求項2に記載の磁気ホールセンサ。
  4. 前記駆動電流生成部は、前記検知電流の応力による変動に対して逆極性の応力による変動を有した前記駆動電流を生成することを特徴とする請求項2又は3に記載の磁気ホールセンサ。
  5. 前記駆動電流生成部は、
    前記検知電流を増幅する電流増幅部と、
    該電流増幅部により増幅された前記検知電流を定電流回路の電流から減算する減算部と、
    該減算部にて減算された電流をミラーして前記駆動電流を生成する電流調整部と
    を有することを特徴とする請求項4に記載の磁気ホールセンサ。
  6. 前記駆動電流生成部、若しくは駆動電圧生成部は、前記応力検知ホール素子のピエゾ抵抗係数と前記センサホール素子のピエゾホール係数との比によって変化する前記応力検知ホール素子の抵抗の変動と、前記センサホール素子の感度の変動との比を調整することを特徴とする請求項4又は5に記載の磁気ホールセンサ。
  7. 前記応力検知ホール素子は、前記センサホール素子と同一形状、同一サイズ、および同一構造のホール素子であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気ホールセンサ。
  8. 前記応力検知部は、前記機械的応力に応じた検知電圧を生成し、
    前記駆動電流生成部、若しくは前記駆動電圧生成部は、前記検知電圧に基づいて前記センサホール素子の駆動電流、若しくは駆動電圧を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ホールセンサ。
  9. 前記駆動電流生成部は、前記検知電圧の応力による変動に対して同極性の応力による変動を有した前記駆動電流を生成することを特徴とする請求項2又は3に記載の磁気ホールセンサ。
  10. 前記駆動電圧生成部は、前記検知電流の応力による変動に対して逆極性の応力による変動を有した前記駆動電流を生成することを特徴とする請求項2又は3に記載の磁気ホールセンサ。
  11. 前記駆動電圧生成部は、前記検知電圧の応力による変動に対して同極性の応力による変動を有した前記駆動電流を生成することを特徴とする請求項2又は3に記載の磁気ホールセンサ。
  12. 前記駆動電流生成部は、
    前記検知電圧を増幅する電圧増幅部と、
    該電圧増幅部により増幅された前記検知電圧を電流変換するV−I変換部と、
    前記減算部にて減算された電流をミラーして前記駆動電流を生成する電流調整部と
    を有することを特徴とする請求項4に記載の磁気ホールセンサ。
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