JP2013138586A - 電機子および電機子の製造方法 - Google Patents

電機子および電機子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013138586A
JP2013138586A JP2011289322A JP2011289322A JP2013138586A JP 2013138586 A JP2013138586 A JP 2013138586A JP 2011289322 A JP2011289322 A JP 2011289322A JP 2011289322 A JP2011289322 A JP 2011289322A JP 2013138586 A JP2013138586 A JP 2013138586A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
teeth
yoke
movable
extending
armature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011289322A
Other languages
English (en)
Inventor
Shin Nakamasu
伸 中増
Yoshinari Asano
能成 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2011289322A priority Critical patent/JP2013138586A/ja
Publication of JP2013138586A publication Critical patent/JP2013138586A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Abstract

【課題】ティースの切削加工などを行うことなく、複数のティースの先端部の同心を得ること。
【解決手段】固定子(10)は、環状に形成されたヨーク(12)と、ヨーク(12)の半径方向に延伸すると共に、巻線が巻廻される複数のティース(16,20)とを備え、延伸方向と平行に延びる側面部(23)が形成される可動ティース(20)を備える一方、ヨーク(12)は、ヨーク(12)の周縁部から可動ティース(20)の延伸方向と平行に延びると共に、互いに対向する対向面(13a,13a)を有するスライド部(13)を備え、可動ティース(20)の両側面部(23,23)の一部がスライド部(13)の対向面(13a,13a)と相対して配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電機子および、この電機子の製造方法に関し、特に、ティースの同心調節手段に係るものである。
従来より、永久磁石が埋め込まれた電動機は、固定子(ステータ)と、該固定子の内側で回転自在に配設された回転子(ロータ)とにより構成されている。固定子は、コイルと、該コイルを取り付けて支持するための固定子コアとにより構成されている。特許文献1に示すように、固定子コアは、円環状に形成されるヨーク部と、ヨーク部から半径方向に突出させてコイルを装着する複数のティース部とにより構成されている。この複数のティース部は、それぞれの先端部が同心の円周を形成するように配置されている。
特開2001−218429号公報
ところが、従来の固定子では、各ティースごとの寸法にばらつきが生じると、隣り合うティースの先端部の同心を得ることができない場合がある。このような固定子を用いた電動機を回転させると、回転時にトルク変動(トルクムラ)が発生するという問題があった。このような問題に対して、従来は、ヨークとティースとを接合した後、ティースの先端部を切削加工するなどによって、隣り合うティースの先端部の同心を得るようにしていた。
しかしながら、コアとティースとを接合した後に、ティースの加工を行うと、製造工程が増加する結果、固定子の製造コストが増加するという課題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、ティースの切削加工などを行うことなく、ティースの先端部の同心を得ることを目的とする。
第1の発明は、環状に形成されたヨーク(12)と、該ヨーク(12)の半径方向に延伸すると共に、巻線が巻廻される複数のティース(16,20)とを備えた電機子であって、上記複数のティース(16,20)は、上記延伸方向と平行に延びる側面部(23)が形成される可動ティース(20)を備える一方、上記ヨーク(12)は、該ヨーク(12)の周縁部から上記可動ティース(20)の延伸方向と平行に延びると共に、互いに対向する対向面(13a,13a)を有するスライド部(13)を備え、上記可動ティース(20)の両側面部(23,23)の一部が上記スライド部(13)の対向面(13a,13a)と相対して配置されている。
上記第1の発明に係る電機子は、環状に形成されたヨーク(12)と、ヨーク(12)の半径方向に延伸する複数のティース(16,20)を備えている。この複数のティース(16,20)のそれぞれに巻線が巻廻される。そして、複数のティース(16,20)は、可動ティース(20)を備えている。この可動ティース(20)は、その延伸方向と平行に延びる側面部(23)が形成されている。また、ヨーク(12)は、その周縁部(外周縁部又は内周縁部)から可動ティース(20)の延伸方向と平行に延び、且つ互いに対向する対向面(13a,13a)を有するスライド部(13)を備えている。そして、可動ティース(20)の両側面部(23,23)の一部が上記スライド部(13)の対向面(13a,13a)と相対するように配置されている。こうすることで、製造段階において、可動ティース(20)をヨーク(12)のスライド部(13)の対向面(13a,13a)に対して半径方向にスライド(移動)させることができる。こうすることで、複数のティース(16,20)のうち、他のティースの先端部と同心となる位置まで可動ティース(20)を移動させることができる。このため、可動ティース(20)の先端部(24)を切削加工することなく、複数のティース(16,20)の先端部(18,24)の同心を得ることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記スライド部(13)は、上記対向する対向面(13a,13a)間が上記ヨーク(12)を半径方向に分断するように形成されている。
上記第2の発明では、ヨーク(12)は、その周縁部(外周縁部又は内周縁部)から可動ティース(20)の延伸方向と平行に延び、且つ互いに対向する対向面(13a,13a)を有するスライド部(13)を備えている。このスライド部(13)では、対向面(13a,13a)が円環状に形成されたヨーク(12)を半径方向に分断するように形成されている。また、可動ティース(20)は、ヨーク(12)の内周縁部から外周縁部に亘って半径方向に移動することができる。こうすることで、可動ティース(20)がヨーク(12)の周方向の一部を形成することになるため、ヨーク(12)の材料の削減や、ヨーク(12)の製造装置を小型化することができる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記スライド部(13)は、上記対向面(13a,13a)と、該対向面(13a,13a)の基端を結んで形成される底面(14a)とを有する凹部(14)に形成される一方、上記可動ティース(20)の基端と上記凹部(14)の底面(14a)とが所定の距離を隔てて対向している。
上記第3の発明では、スライド部(13)が対向面(13a,13a)と、対向面(13a,13a)の基端を結んで形成される底面(14a)とを有する凹部(14)に形成されている。このため、スライド部(13)の対向面(13a,13a)と可動ティース(20)の両側面部(23,23)の一部とを相対して配置すると、可動ティース(20)をスライド部(13)内の半径方向に移動させることができる。尚、可動ティース(20)とヨーク(12)とを接合すると、ヨーク(12)の凹部(14)の底面(14a)と、可動ティース(20)の基端との間が所定の間隔を隔てて対向する場合がある。
第4の発明は、上記第1〜第3の発明の何れか1つにおいて、上記ティース(16,20)は、上記ヨーク(12)と一体形成される固定ティース(16)を備え、上記可動ティース(20)と、固定ティース(16)とが上記ヨーク(12)の周方向において交互に配置されている。
上記第4の発明では、複数のティース(16,20)は、可動ティース(20)の他に、ヨーク(12)と一体形成される固定ティース(16)を備えている。そして、可動ティース(20)と固定ティース(16)とは、ヨーク(12)の周方向において交互に配置されている。ここで、最終的に可動ティース(20)はヨーク(12)と固定(接合)されるものの、磁石磁束は分割された部分(ギャップ)を通過することになる。このため、仮に円環状に一体形成されたヨークにおいて可動ティース(20)が隣り合うと、磁石磁束は、それぞれの分割部分(ギャップ)を通過することになる(すなわち、磁石磁束は少なくとも2回分割部分(ギャップ)を通過することになる)。これにより、磁気抵抗の増加による磁束密度の不均一化による鉄損の増加を招いてしまう。ところが、可動ティース(20)と固定ティース(16)とは、ヨーク(12)の周方向において交互に配置されているため、磁石磁束は1回だけ分割部分(ギャップ)を通過することになる。このため、磁気抵抗の増加が抑えられる。
第5の発明は、環状に形成されたヨーク(12)と、該ヨーク(12)の半径方向に延びると共に、巻線が巻廻される複数のティース(16,20)とを備えた電機子の製造方法であって、延伸方向と平行な側面部が形成される可動ティース(20)の両側面部(23,23)と、上記ヨーク(12)の周縁部から可動ティース(20)の延伸方向と平行に延びると共に、互いに対向する対向面(13a,13a)とを相対させて配置し、上記可動ティース(20)を半径方向にスライドさせて可動ティース(20)の位置を調節するスライド工程を含んでいる。
上記第5の発明に係る電機子は、環状に形成されたヨーク(12)と、ヨーク(12)の半径方向に延伸する複数のティース(16,20)を備えている。この複数のティース(16,20)のそれぞれに巻線が巻廻される。
まず、スライド工程では、延伸方向と平行な側面部(23)が形成される可動ティース(20)の両側面部(23,23)と、ヨーク(12)の周縁部から可動ティース(20)の延伸方向と平行に延びると共に、互いに対応する対向面(13a,13a)とを相対させて配置し、可動ティース(20)を半径方向にスライドさせて可動ティース(20)の位置を調節する。
次に、接合工程では、スライドさせた可動ティース(20)とヨーク(12)とを接合させる。
上記第1および第5の発明によれば、ヨーク(12)と分割させた可動ティース(20)の両側面部(23,23)とスライド部(13)の対向面(13a,13a)とを平行に形成したため、ヨーク(12)と可動ティース(20)とを接合する前において、可動ティース(20)のみをヨーク(12)に対して半径方向に移動させることができる。このため、可動ティース(20)の先端部(24)が他のティースの先端部と同心となる位置まで可動ティース(20)を移動させることができる。これにより、可動ティース(20)の先端部(24)を切削加工することなく、複数のティース(16,20)の同心を得ることができる。
上記第2の発明によれば、対向面(13a,13a)が円環状に形成されたヨーク(12)を半径方向に分断するように形成されている。このため、可動ティース(20)がヨーク(12)の周方向の一部を構成することができる。これにより、ヨーク(12)の材料の削減や、ヨーク(12)の製造装置を小型化することができる。
上記第3の発明によれば、ヨーク(12)に対向面(13a,13a)と底面(14a)とからなる凹部(14)を設けたため、凹部(14)内で可動ティース(20)を半径方向に移動させることができる。こうすることで、可動ティース(20)の先端部(24)が他のティースの先端部と同心となる位置まで可動ティース(20)を移動させることができる。これにより、可動ティース(20)の先端部(24)を切削加工することなく、複数のティース(16,20)の同心を得ることができる。
上記第4の発明では、可動ティース(20)と固定ティース(16)とをヨーク(12)の周方向において交互に配置した。
ここで、可動ティース(20)はヨーク(12)と接合されるものの、磁石磁束は分割された部分(ギャップ)を通過することになる。このため、可動ティース(20)が隣り合うと、磁石磁束は、それぞれの分割部分(ギャップ)を通過する必要がある(すなわち、磁石磁束は少なくとも2回分割部分(ギャップ)を通過することになる)。つまり、円環状に一体形成されたヨークにおいて可動ティース(20)が隣り合うと、磁石磁束は、それぞれの分割部分(ギャップ)を通過することになる(すなわち、磁石磁束は少なくとも2回分割部分(ギャップ)を通過することになる)。これにより、磁気抵抗が増加して磁束密度の不均一化による鉄損の増加を招いてしまう。
ところが、第4の発明によれば、可動ティース(20)を通過する磁石磁束は、次に、固定ティース(16)を通過するため、2回分割部分(ギャップ)を通過することはない。これにより、磁気抵抗の増加によるティース鎖交磁束量の低下を防止することができる。この結果、トルクの低下や銅損の上昇を防止することができる。また、ギャップ寸法のばらつきに起因する磁束密度の不均一化による鉄損の増加も防止することができる。
本実施形態1に係る固定子を示す平面図である。 本実施形態1に係る固定子の製造工程の一部を示す図である。 本実施形態1の変形例1に係る固定子を示す平面図である。 本実施形態1の変形例1に係る固定子の製造工程の一部を示す図である。 本実施形態1の変形例2に係る固定子を示す概略の平面図である。 本実施形態2に係る固定子を示す概略の平面図である。 本実施形態2の変形例に係る固定子を示す概略の平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈発明の実施形態1〉
図1に示すように、本実施形態1に係る電動機は、アウターロータ型電動機であり、略円筒形状のアウターロータ(図示なし)の内側に配置されたステータである固定子(10)の外周面とアウターロータの内周面がエアギャップを隔てて対向している。
上記固定子(10)は、固定子コア(11)とコイル(図示なし)とを備えており、本発明に係る電機子を構成している。固定子コア(11)は、多数の薄い磁性板である電磁鋼板が上下に積層され、これらを一体化することにより構成されている。固定子コア(11)は、略円弧状に形成された6つのヨーク(12)と、複数のティース(16,20)とで構成されている。
上記複数のティース(16,20)は、6本の固定ティース(16)と、6本の可動ティース(20)とを備えている。
上記固定ティース(16)は、各ヨーク(12)から半径方向外方側へ延伸して一体に形成されている。固定ティース(16)は、半径方向外方へ延びる巻廻部(17)と、該巻廻部(17)と一体で先端が周方向へ拡がる先端部(18)とで形成されている。
上記可動ティース(20)は、上記ヨーク(12)の周方向における一部を構成するティースである。可動ティース(20)は、上記ヨーク(12)と周方向に連続するように円弧状に形成されるヨーク部(21)と、該ヨーク部(21)から半径方向外方へ一体に延びる巻廻部(22)と、該巻廻部(22)と一体で先端がその周方向へ拡がる先端部(24)とで構成されている。ヨーク部(21)の側面部(23)は、可動ティース(20)の延伸方向と平行に形成されている。このヨーク部(21)の側面部(23)は、本発明に係る可動ティースの側面部を構成している。
上記ヨーク(12)は、略円弧状に形成され、上記可動ティース(20)の形成される部分に、ヨーク(12)の外周縁部から該可動ティース(20)の延伸方向と平行に内周縁部まで延び、且つ互いが対向する対向面(13a,13a)を有するスライド部(13)が形成されている。このスライド部(13)の対向面(13a,13a)間の距離は、可動ティース(20)のヨーク部(21)の幅方向寸法よりもやや大きく形成されている。すなわち、ヨーク(12)は、対向面(13a,13a)の間が半径方向に分断され、その分断された部分に上記可動ティース(20)のヨーク部(21)が嵌め込まれる。具体的には、ヨーク(12)のスライド部(13)の対向面(13a,13a)と、可動ティース(20)のヨーク部(21)の両側面部(23,23)の一部が相対して配置される。
−固定子コアの製造方法−
次に、上記固定子コア(11)の製造方法について説明する。まず、固定ティース(16)およびヨーク(12)を、固定ティース(16)の先端部(18)の外周が同心円状となるように治具で固定する。次に、ヨーク(12)および固定ティース(16)の内周を拡げる方向へ力を加える。
次に、図2に示すように、可動ティース(20)をヨーク(12)の対向面(13a,13a)間に挿入し、可動ティース(20)の内側から可動ティース(20)の先端部(24)を拡げる方向(図2の矢印方向)に力を加え、可動ティース(20)の先端部(24)と固定ティース(16)の先端部(18)との同心が揃うように調節する。その後、樹脂モールドによって可動ティース(20)とヨーク(12)とを固定(接合)する。
尚、固定コアの製造方法としては、ヨーク(12)および固定ティース(16)の外側から固定ティース(16)の先端部(18)の内周を縮める方向へ力を加え、且つ可動ティース(20)の外側から可動ティース(20)の先端部(24)の外周を縮める方向に力を加え、可動ティース(20)の先端部(24)と固定ティース(16)の先端部(18)との同心が揃うように調節してもよい。
−実施形態1の効果−
上記実施形態1によれば、ヨーク(12)と分割させた可動ティース(20)の両側面部(23,23)とスライド部(13)の対向面(13a,13a)とを平行に形成したため、ヨーク(12)と可動ティース(20)とを接合する前において、可動ティース(20)のみをヨーク(12)に対して半径方向に移動させることができる。このため、可動ティース(20)の先端部(24)が他のティースの先端部と同心となる位置まで可動ティース(20)を移動させることができる。これにより、可動ティース(20)の先端部(24)を切削加工することなく、複数のティース(16,20)の同心を得ることができる。
また、対向面(13a,13a)が円環状に形成されたヨーク(12)を半径方向に分断するように形成されている。このため、可動ティース(20)がヨーク(12)の周方向の一部を構成することができる。これにより、ヨーク(12)の材料の削減や、ヨーク(12)の製造装置を小型化することができる。
また、可動ティース(20)と固定ティース(16)とをヨーク(12)の周方向において交互に配置した。ここで、可動ティース(20)はヨーク(12)と接合されるものの、磁石磁束は分割された部分(ギャップ)を通過することになる。このため、仮に円環状に一体形成されたヨークを有する形態(例えば図7)において、可動ティース(20)が隣り合うと、磁石磁束は、それぞれの分割部分(ギャップ)を通過することになる(すなわち、磁石磁束は少なくとも2回分割部分(ギャップ)を通過することになる)。これにより、磁気抵抗が増加して磁石密度の不均一化による鉄損の増加を招いてしまう。ところが、本実施形態1によれば、可動ティース(20)を通過する磁石磁束は、次に、固定ティース(16)を通過するため、2回分割部分(ギャップ)を通過することはない。これにより、磁気抵抗の増加によるティース鎖交磁束量の低下を防止(例えば半減)することができる。この結果、トルクの低下や銅損の上昇を防止することができる。また、ギャップ寸法のばらつきに起因する磁束密度の不均一化による鉄損の増加も防止(例えば半減)することができる。
−実施形態1の変形例1−
次に、本実施形態1の変形例1について説明する。本変形例は、上記実施形態1とは異なり、インナーロータ型の電動機に構成されている。
具体的に、本変形例1に係る電動機は、ブラシレスDCモータにより構成されている。この電動機は、固定子(10)と、図示はしないが、該固定子(10)に対して回転自在に配設された回転子とを備えている。
上記回転子は、上記固定子(10)の内側に設けられ、回転子コアと永久磁石とを有している。回転子コアは、多数の薄い磁性板である電磁鋼板が上下に積層し、これらを一体化することにより、全体として、上下に延びる略円柱状に形成されている。回転子コアには、中心にクランク軸が連結され、その周囲には薄板状の複数の永久磁石が配置されている。
図3に示すように、上記固定子(10)は、固定子コア(11)とコイル(図示なし)とを備えており、本発明に係る電機子を構成している。固定子コア(11)は、多数の薄い磁性板である電磁鋼板が上下に積層され、これらを一体化することにより構成されている。固定子コア(11)は、略円弧状に形成された6つのヨーク(12)と、複数のティース(16,20)とで構成されている。
上記複数のティース(16,20)は、6本の固定ティース(16)と、6本の可動ティース(20)とを備えている。
上記固定ティース(16)は、各ヨーク(12)から半径方向内方側へ延伸して一体に形成されている。固定ティース(16)は、半径方向内方へ延びる巻廻部(17)と、該巻廻部(17)と一体で先端が周方向へ拡がる先端部(18)とで形成されている。
上記可動ティース(20)は、上記ヨーク(12)の周方向における一部を構成するティースである。可動ティース(20)は、上記ヨーク(12)と周方向に連続するように円弧状に形成されるヨーク部(21)と、該ヨーク部(21)から半径方向内方へ一体に延びる巻廻部(22)と、該巻廻部(22)と一体で先端が周方向へ拡がる先端部(24)とで構成されている。ヨーク部(21)の側面部(23)は、可動ティース(20)の延伸方向と平行に形成されている。このヨーク部(21)の側面部(23)は、本発明に係る可動ティースの側面部を構成している。
上記ヨーク(12)は、略円弧状に形成され、上記可動ティース(20)の形成される部分に、ヨーク(12)の外周縁部から該可動ティース(20)の延伸方向と平行に内周縁部まで延び、且つ互いが対向する対向面(13a,13a)を有するスライド部(13)が形成されている。このスライド部(13)の対向面(13a,13a)間の距離は、可動ティース(20)のヨーク部(21)の幅方向寸法よりもやや大きく形成されている。すなわち、ヨーク(12)は、対向面(13a,13a)の間が半径方向に分断され、その分断された部分に上記可動ティース(20)のヨーク部(21)が嵌め込まれている。具体的には、ヨーク(12)のスライド部(13)の対向面(13a,13a)と、可動ティース(20)のヨーク部(21)の両側面部(23,23)の一部が相対して配置されている。
−固定子コアの製造方法−
次に、上記固定子コア(11)の製造方法について説明する。まず、固定ティース(16)およびヨーク(12)を、固定ティース(16)の先端部(18)の内周が同心円状となるように治具で固定する。次に、ヨーク(12)および固定ティース(16)の内周を縮める方向へ力を加える。
次に、図4に示すように、可動ティース(20)をヨーク(12)の対向面(13a,13a)間に挿入し、可動ティース(20)の外側から可動ティース(20)の先端部(24)を縮める方向に力を加え、可動ティース(20)の先端部(24)と固定ティース(16)の先端部(18)との同心が揃うように調節する。その後、樹脂モールドによって可動ティース(20)とヨーク(12)とを固定(接合)する。
尚、固定コアの製造方法としては、ヨーク(12)および固定ティース(16)の内側から固定ティース(16)の先端部(18)の外周を拡げる方向へ力を加え、且つ可動ティース(20)の内側から可動ティース(20)の先端部(24)の内周を拡げる方向に力を加え、可動ティース(20)の先端部(24)と固定ティース(16)の先端部(18)との同心が揃うように調節してもよい。
−実施形態1の変形例2−
次に、本実施形態1の変形例2について説明する。本変形例2は、上記実施形態1とは異なり、ティース本数が少なく、且つスライド部(13)の構成が異なっているものである。尚、本変形例2では、上記実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。
具体的に、図5に示すように、本変形例2に係る固定子コア(11)は、固定子コア(11)とコイル(図示なし)とを備えており、本発明に係る電機子を構成している。固定子コア(11)は、略円弧状に形成された2つのヨーク(12)と、複数のティース(16,20)とで構成されている。上記複数のティース(16,20)は、2本の固定ティース(16)と2本の可動ティース(20)とを備えている。その他の構成、作用・効果は実施形態1と同様である。
〈発明の実施形態2〉
次に、本発明に係る実施形態2について説明する。実施形態2は、上記実施形態1とは異なり、ティース本数が少なく、且つスライド部(13)の構成が異なっているものである。尚、本実施形態2では、上記実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。
具体的には、図6に示すように、本実施形態2に係る電動機では、固定子(10)は、固定子コア(11)とコイル(図示なし)とを備えており、本発明に係る電機子を構成している。固定子コア(11)は、略円弧状に形成されたヨーク(12)と、複数のティース(16,20)とで構成されている。
上記複数のティース(16,20)は、2本の固定ティース(16)と、2本の可動ティース(20)とを備えている。
上記ヨーク(12)は、略円環状に形成されている。ヨーク(12)には、2本の固定ティース(16)が一体に形成され、固定ティース(16)の周方向における間には、スライド部(13)が設けられている。このスライド部(13)は、ヨーク(12)の外周縁部から半径方向内方に凹んだ2つの凹部(14)を備えている。この凹部(14)は、可動ティース(20)の延伸方向と平行で、且つ互いが対向する対向面(13a,13a)と、両対向面(13a,13a)を結んで形成される底面(14a)とを有している。対向面(13a,13a)間の距離は、可動ティース(20)のヨーク部(21)の幅方向寸法よりもやや大きく形成されている。
上記固定ティース(16)は、ヨーク(12)と一体に半径方向外方側へ延伸して一体に形成されている。固定ティース(16)は、半径方向外方へ一体に延びる巻廻部(17)と、該巻廻部(17)と一体で先端が周方向へ拡がる先端部(18)とで形成されている。
上記可動ティース(20)は、上記ヨーク(12)の周方向における一部に取り付けられるティースである。可動ティース(20)は、半径方向外方へ延びる巻廻部(22)と、該巻廻部(22)と一体で先端がその周方向へ拡がる先端部(24)とで構成されている。可動ティース(20)には、可動ティース(20)の延伸方向と平行な側面部(23)が形成されている。
すなわち、ヨーク(12)の凹部(14)には、上記可動ティース(20)の基端部が嵌め込まれている。具体的には、ヨーク(12)の凹部(14)の対向面(13a,13a)と、可動ティース(20)の両側面部(23,23)の一部が相対して配置されている。
本実施形態2によれば、ヨーク(12)に対向面(13a,13a)と底面(14a)とからなる凹部(14)を設けたため、凹部(14)内で可動ティース(20)を半径方向に移動させることができる。こうすることで、可動ティース(20)の先端部(24)が他のティースの先端部と同心となる位置まで可動ティース(20)を移動させることができる。これにより、可動ティース(20)の先端部(24)を切削加工することなく、複数のティース(16,20)の同心を得ることができる。
また、本実施形態2では、可動ティース(20)と固定ティース(16)とをヨーク(12)の周方向において交互に配置した。ここで、可動ティース(20)はヨーク(12)と接合されるものの、磁石磁束は分割された部分(ギャップ)を通過することになる。このため、仮に円環状に一体形成されたヨークを有する形態(例えば図7)において、可動ティース(20)が隣り合うと、磁石磁束は、それぞれの分割部分(ギャップ)を通過することになる(すなわち、磁石磁束は少なくとも2回分割部分(ギャップ)を通過することになる)。これにより、磁気抵抗が増加して磁束密度の不均一化による鉄損の増加を招いてしまう。ところが、本実施形態2によれば、可動ティース(20)を通過する磁石磁束は、次に、固定ティース(16)を通過するため、2回分割部分(ギャップ)を通過することがない(図6の矢印)。これにより、磁気抵抗の増加によるティース鎖交磁束量の低下を防止(例えば半減)することができる。この結果、トルクの低下や銅損の上昇を防止することができる。また、ギャップ寸法のばらつきに起因する磁束密度の不均一化による鉄損の増加も防止(例えば半減)することができる。
−実施形態2の変形例−
次に、本実施形態2の変形例について説明する。本変形例は、上記実施形態2とは異なり、固定ティースの構成が異なっているものである。尚、本変形例では、上記変形例2と異なる部分についてのみ説明する。
具体的に、図7に示すように、本変形例に係る電動機では、固定子(10)は、固定子コア(11)とコイル(図示なし)とを備えており、本発明に係る電機子を構成している。固定子コア(11)は、略円弧状に形成されたヨーク(12)と、複数のティース(20)とで構成されている。複数のティース(20)は、4本の可動ティース(20)で構成されている。その他の構成、作用・効果は実施形態2と同様である。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、電機子および電機子の製造方法について有用である。
12 ヨーク
13 スライド部
13a 対向面
14 凹部
14a 底面
16 固定ティース
20 可動ティース
23 (可動ティースの)側面部

Claims (5)

  1. 環状に形成されたヨーク(12)と、該ヨーク(12)の半径方向に延伸すると共に、巻線が巻廻される複数のティース(16,20)とを備えた電機子であって、
    上記複数のティース(16,20)は、上記延伸方向と平行に延びる側面部(23)が形成される可動ティース(20)を備える一方、
    上記ヨーク(12)は、該ヨーク(12)の周縁部から上記可動ティース(20)の延伸方向と平行に延びると共に、互いに対向する対向面(13a,13a)を有するスライド部(13)を備え、
    上記可動ティース(20)の両側面部(23,23)の一部が上記スライド部(13)の対向面(13a,13a)と相対して配置されている
    ことを特徴とする電機子。
  2. 請求項1において、
    上記スライド部(13)は、上記対向する対向面(13a,13a)間が上記ヨーク(12)を半径方向に分断するように形成されている
    ことを特徴とする電機子。
  3. 請求項1において、
    上記スライド部(13)は、上記対向面(13a,13a)と、該対向面(13a,13a)の基端を結んで形成される底面(14a)とを有する凹部(14)に形成される一方、
    上記可動ティース(20)の基端と上記凹部(14)の底面(14a)とが所定の距離を隔てて対向している
    ことを特徴とする電機子。
  4. 請求項1〜3の何れか1つにおいて、
    上記ティース(16,20)は、上記ヨーク(12)と一体形成される固定ティース(16)を備え、
    上記可動ティース(20)と、固定ティース(16)とが上記ヨーク(12)の周方向において交互に配置されている
    ことを特徴とする電機子。
  5. 環状に形成されたヨーク(12)と、該ヨーク(12)の半径方向に延びると共に、巻線が巻廻される複数のティース(16,20)とを備えた電機子の製造方法であって、
    延伸方向と平行な側面部が形成される可動ティース(20)の両側面部(23,23)と、上記ヨーク(12)の周縁部から可動ティース(20)の延伸方向と平行に延びると共に、互いに対向する対向面(13a,13a)とを相対させて配置し、上記可動ティース(20)を半径方向にスライドさせて可動ティース(20)の位置を調節するスライド工程を含んでいる
    ことを特徴とする電機子の製造方法。
JP2011289322A 2011-12-28 2011-12-28 電機子および電機子の製造方法 Pending JP2013138586A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011289322A JP2013138586A (ja) 2011-12-28 2011-12-28 電機子および電機子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011289322A JP2013138586A (ja) 2011-12-28 2011-12-28 電機子および電機子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013138586A true JP2013138586A (ja) 2013-07-11

Family

ID=48913851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011289322A Pending JP2013138586A (ja) 2011-12-28 2011-12-28 電機子および電機子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013138586A (ja)

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001128394A (ja) * 1999-10-25 2001-05-11 Hitachi Ltd 回転電機
JP2002199666A (ja) * 2000-12-21 2002-07-12 Hitachi Ltd 回転電機及びその製造方法
JP2002247782A (ja) * 2001-02-16 2002-08-30 Hitachi Ltd 回転電機およびそのステータ
JP2003009435A (ja) * 2001-06-21 2003-01-10 Asmo Co Ltd コア及びコアの巻線方法
JP2003134708A (ja) * 2001-10-23 2003-05-09 Asmo Co Ltd 電動機
JP2003259573A (ja) * 2002-02-28 2003-09-12 Japan Servo Co Ltd 集中巻分割固定子を有する永久磁石回転電機
US20030197443A1 (en) * 2002-04-17 2003-10-23 Lawrence Robert Anthony Stator core and method of making
JP2005045881A (ja) * 2003-07-24 2005-02-17 Hitachi Ltd 回転電機
JP2006050755A (ja) * 2004-08-03 2006-02-16 Mitsui High Tec Inc リサイクル容易な固定子鉄心及びその製造方法
JP2008067493A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Mitsubishi Electric Corp 電動機、及びエレベータの巻上機
US20090108699A1 (en) * 2007-10-29 2009-04-30 Shenzhen Academy Of Aerospace Technology Three-Phase Square-Wave Permanent Magnet Brushless DC Motor
US20090127953A1 (en) * 2007-11-05 2009-05-21 Honda Motor Co., Ltd. Brushless motor

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001128394A (ja) * 1999-10-25 2001-05-11 Hitachi Ltd 回転電機
JP2002199666A (ja) * 2000-12-21 2002-07-12 Hitachi Ltd 回転電機及びその製造方法
JP2002247782A (ja) * 2001-02-16 2002-08-30 Hitachi Ltd 回転電機およびそのステータ
JP2003009435A (ja) * 2001-06-21 2003-01-10 Asmo Co Ltd コア及びコアの巻線方法
JP2003134708A (ja) * 2001-10-23 2003-05-09 Asmo Co Ltd 電動機
JP2003259573A (ja) * 2002-02-28 2003-09-12 Japan Servo Co Ltd 集中巻分割固定子を有する永久磁石回転電機
US20030197443A1 (en) * 2002-04-17 2003-10-23 Lawrence Robert Anthony Stator core and method of making
JP2005045881A (ja) * 2003-07-24 2005-02-17 Hitachi Ltd 回転電機
JP2006050755A (ja) * 2004-08-03 2006-02-16 Mitsui High Tec Inc リサイクル容易な固定子鉄心及びその製造方法
JP2008067493A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Mitsubishi Electric Corp 電動機、及びエレベータの巻上機
US20090108699A1 (en) * 2007-10-29 2009-04-30 Shenzhen Academy Of Aerospace Technology Three-Phase Square-Wave Permanent Magnet Brushless DC Motor
US20090127953A1 (en) * 2007-11-05 2009-05-21 Honda Motor Co., Ltd. Brushless motor
JP2009118612A (ja) * 2007-11-05 2009-05-28 Mitsuba Corp ブラシレスモータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5478136B2 (ja) 永久磁石式同期モータ
US10090741B2 (en) Double-stator rotating electric machine
US20170331336A1 (en) Stator core for rotating electrical machine, rotating electrical machine, and method of manufacturing rotating electrical machine
JP2011516017A (ja) 一体化された回転子ポールピース
JP2012120326A (ja) 磁石埋め込み型回転子、電動機及び電動機の組立方法
EP2325978A3 (en) Rotor of an electrical motor comprising embedded permanent magnets
US10158265B2 (en) Embedded permanent magnet type rotating electric machine
JP2017060394A (ja) 単相永久磁石モータ
KR101407854B1 (ko) 가변 자속 모터
JP2009261150A (ja) 回転電機の固定子製造方法及び永久磁石回転電機
JP4687687B2 (ja) アキシャルギャップ型回転電機及び界磁子
KR20150094508A (ko) 스테이터 코어 및 영구 자석형 모터
JP2009219312A (ja) 回転電機およびそれを用いたスピンドルユニット
JP2016116433A (ja) クローポール型モータ、クローポール型モータの製造方法
JP4568639B2 (ja) ステータ
JPWO2017056949A1 (ja) 回転電機および回転電機の製造方法
JP3867557B2 (ja) モータ
JP2005045881A (ja) 回転電機
JP2005333762A (ja) 回転電機の回転子および回転電機
JP5278238B2 (ja) 回転電機
WO2020100311A1 (ja) 固定子の製造方法
JP2007259676A (ja) 固定子
US7067953B1 (en) Stator arrangement for an electric machine
JP2013138586A (ja) 電機子および電機子の製造方法
JP2014166095A (ja) 固定子、その固定子を備えた密閉型圧縮機及び回転機並びに金型

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140919

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20150527

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160209

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160809