JP2013137578A - 単粒子膜エッチングマスク、該単粒子膜エッチングマスクを用いて得られた微細構造体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粒子が2次元に最密充填し、D(%)=|B−A|×100/Aで定義される粒子の配列のずれD(%)が10%以下である単粒子膜エッチングマスク。ただし、Aは粒子の平均粒径、Bは単粒子膜における粒子間の平均ピッチである。
【選択図】図1
Description
本願は、2006年6月30日に、日本に出願された特願2006−181274号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ドライ法は、蒸着やスパッタリングを用いて、主として金属や金属酸化物などを対象物の表面にコートする方法である。この方法は、膜厚精度が高く、非常に高い反射防止効果を発揮する反射防止加工ができるが、生産性が低くコストが著しく高いという欠点がある。ウェット法は、表面に塗工層を形成することにより反射防止効果を得ようとするものであって、技術の進歩により低コストでの大量生産が可能になってきているとともに、膜厚精度もある程度向上してきた。そのため、多く採用されるようになってきてはいるが、サブミクロン厚さの塗工を精度よくできない、塗工層に用いる溶剤には制限がある、塗工層と対象物の接着性の確保が難しいなどの問題がある。
具体的には、形成する円錐状微細突起の配列ピッチを可視光の波長以下とすることにより、円錐状微細突起が形成された部分においては、その屈折率が表面の深さ方向に連続的に変化し(屈折率傾斜効果)、その結果、円錐状微細突起側から入射しようとする入射光のフレネル反射を抑制するというものである。
本発明の単粒子膜エッチングマスクの製造方法は、溶剤中に粒子が分散した分散液を水槽内の液面に滴下する滴下工程と、前記溶剤を揮発させることにより前記粒子からなる単粒子膜を形成する単粒子膜形成工程と、前記単粒子膜を基板上に移し取る移行工程とを有することを特徴とする。
本発明の微細構造体の製造方法は、溶剤中に粒子が分散した分散液を水槽内の液面に滴下する滴下工程と、前記溶剤を揮発させることにより前記粒子からなる単粒子膜を形成する単粒子膜形成工程と、前記単粒子膜を基板上に移し取る移行工程と、前記単粒子膜をエッチングマスクとして使用して、前記基板を気相エッチングするエッチング工程とを有することを特徴とする。
本発明の微細構造体が反射防止体である場合、前記製造方法により製造され、前記基板の少なくとも片面に、高さが50nm以上でアスペクト比が0.5以上の円錐状微細突起が形成することを特徴とし、反射防止体、ナノインプリントまたは射出成型用モールドを製造するための原版として好適である。また、本発明の微細構造体が反射防止体でない場合、前記製造方法により製造され、前記基板の少なくとも片面に円錐状、円柱状、半球状、あるいはこれらの形状を併せ持つ構造を形成することを特徴とし、反射防止構造以外の用途、すなわち超撥水構造、超親水構造、微細研磨表面構造、生体付着防止構造、防汚表面構造、MEMS用セパレーター構造、およびこれらの構造のナノインプリントまたは射出成型用モールドを製造するための原版として好適である。
本発明のナノインプリントまたは射出成型用モールドの製造方法は、前記微細構造体の前記微細突起を金属層に転写する転写工程を有することを特徴とする。
前記転写工程は、前記微細構造体の前記微細突起が形成された面に金属層を形成した後、前記金属層を剥離する工程であることが好ましい。
本発明のナノインプリントまたは射出成型用モールドは、前記製造方法で製造されたことを特徴とする。
本発明のナノインプリントまたは射出成型装置は、前記ナノインプリントまたは射出成型用モールドを具備することを特徴とする。
本発明のナノインプリントまたは射出成型物は、前記ナノインプリントまたは射出成型装置により製造されたことを特徴とする。
本発明の単粒子膜エッチングマスクは、粒子が2次元に最密充填した単粒子膜からなるエッチングマスクであって、下記式(1)で定義される粒子の配列のずれD(%)が10%以下であることを特徴とする。
D[%]=|B−A|×100/A・・・(1)
(式(1)中、Aは前記粒子の平均粒径、Bは前記単粒子膜における粒子間の平均ピッチを示す。
本発明の微細構造体は、前記単粒子膜エッチングマスクを用い、気相エッチングで作成することを特徴とする微細構造体であって、下記式(2)で定義される構造の配列のずれD’(%)が10%以下であることを特徴とする。
D’(%)=|C−A|×100/A・・・(2)
(式(2)中、Aは前記粒子の平均粒径、Cは前記微細構造体における前記構造配列の平均ピッチを示す。)
本発明のナノインプリントまたは射出成型用モールドは、前記微細構造体を用い、電鋳法で作成することを特徴とするナノインプリントまたは射出成型用モールドであって、下記式(3)で定義される構造の配列のずれD’ ’(%)が10%以下であることを特徴とする。
D’ ’(%)=|E−A|×100/A・・・(3)
(式(3)中、Aは前記粒子の平均粒径、Eは前記ナノインプリントまたは射出成型用モールドにおける前記構造配列の平均ピッチを示す。)
本発明のナノインプリントまたは射出成型物は、前記ナノインプリントまたは射出成型用モールドを用い、ナノインプリントまたは射出成型法で作成することを特徴とするナノインプリントまたは射出成型物であって、下記式(4)で定義される構造の配列のずれD’ ’ ’(%)が10%以下であることを特徴とする。
D’ ’ ’(%)=|F−A|×100/A・・・(4)
(式(4)中、Aは前記粒子の平均粒径、Fは前記ナノインプリントまたは射出成型物における前記構造配列の平均ピッチを示す。)
[単粒子膜エッチングマスク]
本発明の単粒子膜エッチングマスクは、図1に示すように、多数の粒子Pが2次元に最密充填した単粒子膜からなるエッチングマスクであって、下記式(1)で定義される粒子の配列のずれD(%)が10%以下のものである。
D[%]=|B−A|×100/A・・・(1)
ここで式(1)中、Aは単粒子膜を構成している粒子Pの平均粒径、Bは単粒子膜における粒子間の平均ピッチである。また、|B−A|はAとBとの差の絶対値を示す。
単粒子膜エッチングマスクにおける粒子間の平均ピッチBは、具体的には次のようにして求められる。
まず、単粒子膜エッチングマスクにおける無作為に選択された領域で、一辺が微細構造の繰り返し単位30〜40波長分の正方形の領域について、原子間力顕微鏡イメージまたは走査型電子顕微鏡イメージを得る。例えば粒径300nmの粒子を用いた単粒子膜の場合、9μm×9μm〜12μm×12μmの領域のイメージを得る。そして、このイメージをフーリエ変換により波形分離し、FFT像(高速フーリエ変換像)を得る。ついで、FFT像のプロファイルにおける0次ピークから1次ピークまでの距離を求める。こうして求められた距離の逆数がこの領域における平均ピッチB1である。このような処理を無作為に選択された合計25カ所以上の同面積の領域について同様に行い、各領域における平均ピッチB1〜B25を求める。こうして得られた25カ所以上の領域における平均ピッチB1〜B25の平均値が式(1)における平均ピッチBである。なお、この際、各領域同士は、少なくとも1mm離れて選択されることが好ましく、より好ましくは5mm〜1cm離れて選択される。
また、この際、FFT像のプロファイルにおける1次ピークの面積から、各イメージについて、その中の粒子間のピッチのばらつきを評価することもできる。
表面にこのような円錐状微細突起からなる微細凹凸パターンが形成された微細構造体は、これ自身が反射防止フィルムなどの高性能な反射防止体として好適に使用される他、詳しくは後述するが、ナノインプリントや射出成型用モールドを製造するための原版(マスター)などとしても好適に使用される。この原版を転写してナノインプリントや射出成型用モールドを得て、このモールドを使用することにより、高性能な反射防止体を低コストで安定に大量生産することができる。
このような単粒子膜エッチングマスクは、エッチング対象物である基板の少なくとも片面上に配置されるものであって、いわゆるLB法(ラングミュア−ブロジェット法)の考え方を利用した方法により基板上に形成できる。具体的には、溶剤中に粒子が分散した分散液を水槽内の液面に滴下する滴下工程と、溶剤を揮発させることにより粒子からなる単粒子膜を形成する単粒子膜形成工程と、単粒子膜を基板上に移し取る移行工程とを有する方法により製造できる。
単粒子膜エッチングマスクを製造する好ましい方法について、一例を挙げて以下に具体的に説明する。
まず、クロロホルム、メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの揮発性の高い溶剤のうちの1種以上からなる疎水性の有機溶剤中に、表面が疎水性の粒子を加えて分散液を調製する。一方、水槽(トラフ)を用意し、これに、その液面上で粒子を展開させるための液体(以下、下層水という場合もある。)として水を入れる。
そして、分散液を下層水の液面に滴下する(滴下工程)。すると、分散媒である溶剤が揮発するとともに、粒子が下層水の液面上に単層で展開し、2次元的に最密充填した単粒子膜を形成することができる(単粒子膜形成工程)。
このように、粒子として疎水性のものを選択した場合には、溶剤としても疎水性のものを選択する必要がある。一方、その場合、下層水は親水性である必要があり、通常、上述したように水を使用する。このように組み合わせることによって、後述するように、粒子の自己組織化が進行し、2次元的に最密充填した単粒子膜が形成される。ただし、粒子および溶剤として親水性のものを選択してもよく、その場合には、下層水として、疎水性の液体を選択する。
界面活性剤としては、臭素化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、臭素化デシルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤、ドデシル硫酸ナトリウム、4−オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤が好適に使用できる。また、アルカンチオール、ジスルフィド化合物、テトラデカン酸、オクタデカン酸なども使用できる。
液中で行う場合には、例えば、クロロホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、エチルエチルケトン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの1種以上からなる揮発性有機溶剤中に、疎水化対象の粒子を加えて分散させ、その後、界面活性剤を混合してさらに分散を続ければよい。このようにあらかじめ粒子を分散させておき、それから界面活性剤を加えると、表面をより均一に疎水化することができる。このような疎水化処理後の分散液は、そのまま、滴下工程において下層水の液面に滴下するための分散液として使用できる。
疎水化対象の粒子と界面活性剤の比率は、疎水化対象の粒子の質量に対して、界面活性剤の質量が1/3〜1/15倍の範囲が好ましい。
また、こうした疎水化処理の際には、処理中の分散液を撹拌したり、分散液に超音波照射したりすることも粒子分散性向上の点で効果的である。
金属アルコキシシランとしては、モノメチルトリメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
疎水化対象の粒子と金属アルコキシシランの比率は、疎水化対象の粒子の質量に対して、金属アルコキシシランの質量が1/10〜1/100倍の範囲が好ましい。
超音波照射によって得られる利点は粒子の最密充填化(ランダム配列を6方最密化する)の他に、ナノ粒子分散液調製時に発生しやすい粒子の軟凝集体を破壊する効果、一度発生した点欠陥、線欠陥、または結晶転移などもある程度修復する効果がある。
特に、例えばコロイダルシリカのように、球形であって粒径の均一性も高い粒子が、水面上に浮いた状態で3つ集まり接触すると、粒子群の喫水線の合計長を最小にするように表面張力が作用し、図1に示すように、3つの粒子Pは図中Tで示す正三角形を基本とする配置で安定化する。仮に、喫水線が粒子群の頂点にくる場合、すなわち、粒子Pが液面下に潜ってしまう場合には、このような自己組織化は起こらず、単粒子膜は形成されない。よって、粒子と下層水は、一方が疎水性である場合には他方を親水性にして、粒子群が液面下に潜ってしまわないようにすることが重要である。
下層水としては、以上の説明のように水を使用することが好ましく、水を使用すると、比較的大きな表面自由エネルギーが作用して、一旦生成した粒子の最密充填配置が液面上に安定的に持続しやすくなる。
単粒子膜形成工程により液面上に形成された単粒子膜を、ついで、単層状態のままエッチング対象物である基板上に移し取る(移行工程)。基板は平面状でもよく、曲面、傾斜、段差等の非平面形状を一部もしくは全部に含んでいても良い。本発明の単粒子膜は、基板が平面でなくても2次元的な最密充填状態を維持しつつ基板表面を被覆することが可能である。単粒子膜を基板上に移し取る具体的な方法には特に制限はなく、例えば、疎水性の基板を単粒子膜に対して略平行な状態に保ちつつ、上方から降下させて単粒子膜に接触させ、ともに疎水性である単粒子膜と基板との親和力により、単粒子膜を基板に移行させ、移し取る方法;単粒子膜を形成する前にあらかじめ水槽の下層水内に基板を略水平方向に配置しておき、単粒子膜を液面上に形成した後に液面を徐々に降下させることにより、基板上に単粒子膜を移し取る方法などがある。これらの方法によれば、特別な装置を使用せずに単粒子膜を基板上に移し取ることができるが、より大面積の単粒子膜であっても、その2次的な最密充填状態を維持したまま基板上に移し取りやすい点で、いわゆるLBトラフ法を採用することが好ましい(Journal of Materials and Chemistry, Vol.11, 3333 (2001)、Journal of Materials and Chemistry, Vol.12, 3268 (2002)など参照。)
ここで単粒子膜Fは、単粒子膜形成工程により液面上ですでに単層の状態に形成されているため、移行工程の温度条件(下層水の温度)や基板11の引き上げ速度などが多少変動しても、移行工程において単粒子膜Fが崩壊して多層化するなどのおそれはない。なお、下層水の温度は、通常、季節や天気により変動する環境温度に依存し、ほぼ10〜30℃程度である。
また、得られた微細構造体をナノインプリントまたは射出成型用モールドの原版として使用する場合には、基板として100〜5000μmの厚みのものを使用することが好ましい。
バインダーを使用する方法では、単粒子膜エッチングマスクが形成された基板の該単粒子膜側にバインダー溶液を供給して単粒子膜エッチングマスクと基板との間にこれを浸透させる。
バインダーの使用量は、単粒子膜エッチングマスクの質量の0.001〜0.02倍が好ましい。このような範囲であれば、バインダーが多すぎて粒子間にバインダーが詰まってしまい、単粒子膜エッチングマスクの精度に悪影響を与えるという問題を生じることなく、十分に粒子を固定することができる。バインダー溶液を多く供給してしまった場合には、バインダー溶液が浸透した後に、スピンコーターを使用したり、基板を傾けたりして、バインダー溶液の余剰分を除去すればよい。
バインダーとしては、先に疎水化剤として例示した金属アルコキシシランや一般の有機バインダー、無機バインダーなどを使用でき、バインダー溶液が浸透した後には、バインダーの種類に応じて、適宜加熱処理を行えばよい。金属アルコキシシランをバインダーとして使用する場合には、40〜80℃で3〜60分間の条件で加熱処理することが好ましい。
このように単粒子膜エッチングマスクが片面に設けられた基板を気相エッチングして表面加工する(エッチング工程)ことにより、基板の片面に円錐状微細突起を多数形成することができる。具体的には、気相エッチングを開始すると、まず図3(a)に示すように、単粒子膜Fを構成している各粒子Pの隙間をエッチングガスが通り抜けて基板11の表面に到達し、その部分に溝が形成され、各粒子Pに対応する位置にそれぞれ円柱11’が現れる。引き続き気相エッチングを続けると、各円柱11’上の粒子Pも徐々にエッチングされて小さくなり、同時に、基板11の溝もさらに深くなっていく図3(b)。そして、最終的には各粒子Pはエッチングにより消失し、それとともに基板11の片面に多数の円錐状微細突起が形成される図3(c)。
このような用途の微細構造体においては、光学的な散乱を抑制し、反射防止効果を十分に発揮する観点から、各円錐状微細突起の円形底面の直径を3〜380nmに形成することが好ましく、そのためには、先に述べたとおり、単粒子膜エッチングマスクを構成する粒子として、平均粒径Aが3〜380nmのものを使用すればよい。また、各円錐状微細突起の高さは好ましくは50nm以上であり、アスペクト比(高さ/円形底面の直径)は好ましくは0.5以上である。このような高さ、アスペクト比であれば、円錐状微細突起が形成された部分において十分な屈折率傾斜効果が得られ、円錐状微細突起側から入射しようとする入射光のフレネル反射を効果的に抑制できる。ただし、本発明の微細構造体は、上記のような反射防止用途に限定されるものではなく、ピッチが大きい(2μm〜40μm)場合には、光学散乱用途とすることも出来る。
好ましい円錐状微細突起の高さは50nm以上、より好ましくは100nm以上、さらに好ましくは300nm以上である。好ましい円錐状微細突起の高さの上限は、20μmである。
より好ましいアスペクト比は1.0以上、さらに好ましくは2.0以上である。一方、微細構造体がそのまま反射防止体用途で使用される場合には、好ましいアスペクト比の上限は10であり、ナノインプリントまたは射出成型用モールドの原版として使用される場合には、好ましいアスペクト比の上限は5.0である。
単粒子膜エッチングマスクを構成する粒子としてコロイダルシリカ粒子を選択し、基板としてPET基板を選択してこれらを組み合わせた場合、エッチングガスにArなどの不活性ガスを用いることで、比較的柔らかいPET基板を選択的に物理エッチングすることができる。
また、電場のバイアスを数十から数百Wに設定すると、プラズマ状態にあるエッチングガス中の正電荷粒子は、加速されて高速でほぼ垂直に基板に入射する。よって、基板に対して反応性を有する気体を用いた場合は、垂直方向の物理化学エッチングの反応速度を高めることができる。
基板の材質とエッチングガスの種類の組み合わせによるが、気相エッチングでは、プラズマによって生成したラジカルによる等方性エッチングも並行して起こる。ラジカルによるエッチングは化学エッチングであり、エッチング対象物のどの方向にも等方的にエッチングを行う。ラジカルは電荷を持たないためバイアスパワーの設定でエッチング速度をコントロールすることはできず、エッチングガスのチャンバー内濃度(流量)で操作することができる。荷電粒子による異方性エッチングを行うためにはある程度のガス圧を維持しなければならないので、反応性ガスを用いる限りラジカルの影響はゼロに出来ない。しかし、基材を冷却することでラジカルの反応速度を遅くする手法は広く用いられており、その機構を備えた装置も多いので、利用することが好ましい。
よって、このようにエッチングガスの種類を適宜選択するなどして、エッチング保護膜を形成しながらエッチング工程を行うことが、より理想的な形状の円錐状微細突起を形成できる点で好ましい。
D’[%]=|C−A|×100/A・・・(2)
ただし、式(2)中、Aは使用した単粒子膜エッチングマスクを構成する粒子の平均粒径である。
微細構造体をナノインプリントまたは射出成型用モールドの原版とし、ナノインプリントまたは射出成型用モールドを製造する場合には、例えば、微細構造体の円錐状微細突起が形成された面に金属層を形成した後、この金属層を剥離することにより、微細構造体の円錐状微細突起を金属層に転写する(転写工程)。その結果、表面に円錐状微細突起を備えた金属層が得られ、これをナノインプリントまたは射出成型用モールドとして使用することができる。
次に行う電解めっきでは、金属層の厚さを最終的に10〜3000μmまで厚くし、その後、金属層を原版から剥がし取ることが好ましい。電解めっきにおける電流密度には特に制限はないが、ブリッジを抑制して均一な金属層を形成でき、かつ、このような金属層を比較的短時間で形成できることから、0.03〜10A/m2が好ましい。
また、ナノインプリントまたは射出成型用モールドとしての耐摩耗性、剥離・貼合時のリワーク性などの観点からは、金属層の材質はニッケルが好ましく、最初に行う無電解めっきまたは蒸着、その後に行う電解めっきの両方について、ニッケルを採用することが好ましい。
D’ ’(%)=|E−A|×100/A・・・(3)
ただし、式(3)中、Aは使用した単粒子膜エッチングマスクを構成する粒子の平均粒径である。
こうして製造されたナノインプリントまたは射出成型用モールドを具備するナノインプリントまたは射出成型装置によれば、高精度に円錐状微細突起が形成され、反射防止体に好適なナノインプリントまたは射出成型物(微細構造体)を再現性よく安定に大量生産することができる。
ナノインプリントまたは射出成型装置の方式には特に制限はなく、加熱され軟化した熱可塑性樹脂製の基材に対してナノインプリント用モールドを押圧し、その後、基材を冷却してからナノインプリン用モールドを基材から離すことによって、ナノインプリント用モールドに形成されている微細パターンを基材に転写する熱インプリント方式、未硬化の光硬化性樹脂の基材に対してナノインプリント用モールドを押圧し、その後、紫外線を照射して光硬化性樹脂を硬化してからナノインプリン用モールドを基材から離すことによって、ナノインプリント用モールドに形成されている微細パターンを基材に転写する光(UV)インプリント方式、溶融した樹脂をモールドに高圧で射出流入し、その後モールドごと冷却する工程を経てモールドを離型し、射出成型用モールドに形成されている微細パターンを成型物表面に転写する射出成型方式、など公知の方式を採用できる。
熱インプリント方式のナノインプリント装置は、プレス手段を具備したナノインプリント用モールドと、基材の温度を制御する温度制御手段とを備えて概略構成され、光インプリント方式のナノインプリント装置は、プレス手段を具備したナノインプリント用モールドと、基材に紫外線を照射する紫外線照射手段とを備えて概略構成される。また、射出成型装置は密閉型金型を射出成形機にセットし、射出成形機により、型締め、プラスチック材料の溶融、閉じた金型の空洞部に対しての加圧注入、冷却工程を行う機構を備えることにより概略構成される。
さらに、ナノインプリントまたは射出成型物について、下記式(4)で定義される構造の配列のずれD’ ’ ’(%)を求めると、その値も10%以下になる。
D’ ’ ’(%)=|F−A|×100/A・・・(4)
ただし、式(4)中、Aは使用した単粒子膜エッチングマスクを構成する粒子の平均粒径である。
平均粒径が298.2nmで、粒径の変動係数が6.7%である球形コロイダルシリカの5.0質量%水分散体(分散液)を用意した。なお、平均粒径および粒径の変動係数は、粒子動的光散乱法により求めた粒度分布をガウス曲線にフィッティングさせて得られるピークから求めた。測定器としては、動的光散乱(Dynamic Light Scattering)によって、粒径10nm以下〜3μm程度の粒子を測定することが出来るMalvern Instruments Ltd 社製 Zetasizer Nano-ZSを使用した。
ついで、この分散液を孔径1.2μmφのメンブランフィルターでろ過し、メンブランフィルターを通過した分散液に濃度1.0質量%のフェニルトリエトキシシランの加水分解物水溶液を加え、約40℃で3時間反応させた。この際、フェニルトリエトキシシランの質量がコロイダルシリカ粒子の質量の0.02倍となるように分散液と加水分解水溶液とを混合した。
ついで、反応終了後の分散液に、この分散液の体積の4倍の体積のメチルエチルケトンを加えて十分に攪拌して、疎水化されたコロイダルシリカを油相抽出した。
その後、超音波(出力300W、周波数950kHz)を下層水中から水面に向けて10分間照射して粒子が2次元的に最密充填するのを促しつつ、分散液の溶剤であるメチルエチルケトンを揮発させ、単粒子膜を形成させた。
ついで、この単粒子膜を可動バリアにより拡散圧が25mNm−1になるまで圧縮し、4インチシリコンウェーハーを5mm/分の速度で引き上げ、基板の片面上に移し取った。
ついで、単粒子膜が形成されたシリコンウェーハー上にバインダーとして1質量%モノメチルトリメトキシシランの加水分解液を浸透させ、その後、加水分解液の余剰分をスピンコーター(3000rpm)で1分間処理して除去した。その後、これを100℃で10分間加熱してバインダーを反応させ、コロイダルシリカからなる単粒子膜エッチングマスク付きのシリコン基板を得た。
一方、この単粒子膜エッチングマスクについて、10μm×10μmの領域を無作為に1カ所選択して、その部分の原子間力顕微鏡イメージを得て、ついで、このイメージをフーリエ変換により波形分離し、図5に示すFFT像を得た。ついで、FFT像の図6に示すプロファイルを得て、これにおける0次ピークから1次ピークまでの距離を求め、さらにその逆数を求めた。この逆数がこの領域における粒子間の平均ピッチB1である。
このような処理を合計25カ所の10μm×10μmの領域について同様に行い、各領域における平均ピッチB1〜B25を求め、これらの平均値を算出し、式(1)における平均ピッチBとした。なお、この際、隣り合う各領域同士が5mm〜1cm程度離れるように各領域を設定した。
算出された平均ピッチBは、表1に示すように、296.3nmであった。
そこで、粒子の平均粒径A=298.2nmと、平均ピッチB=296.3nmとを式(1)に代入したところ、この例の単粒子膜エッチングマスクにおける粒子の配列のずれDは表1に示すように0.7%であった。
また、図6のプロファイルにおける1次ピーク面積(相対値)を求め、表1に示した。
図7に、このような気相エッチングにより変化する単粒子膜エッチングマスク付き基板の表面形状の走査型電子顕微鏡イメージを示す。図7(a)に示すように、気相エッチングを開始すると、単粒子膜エッチングマスクを構成している各粒子の隙間をエッチングガスが通り抜けて基板の表面に到達し、その部分に溝が形成され、各粒子の直下にそれぞれ円柱が現れた。引き続き気相エッチングを続けると、図7(b)に示すように、各円柱上の粒子も徐々にエッチングされて小さくなり、同時に、基板の溝もさらに深くなっていき、そして、最終的には、図7(c)に示すように、各粒子はエッチングにより消失し、それとともに基板の片面に多数の円錐状微細突起が形成された微細構造体が得られた。
なお、円錐状微細突起の平均高さhは次のように求めた。まず、微細構造体において無作為に選択された5μm×5μmの領域1カ所について原子間力顕微鏡イメージを得て、ついで、イメージの対角線方向に沿うプロファイルを作製した。そして、そこに現れた凹凸の平均値を求めた。このような処理を無作為に選択された合計25カ所の5μm×5μmの領域について同様に行い、各領域における平均値を求めた。こうして得られた25カ所の領域における平均値をさらに平均したものを平均高さhとした。各対角線上には、23±2個の突起が含まれる。
そして、この微細構造体に対して、式(2)による円錐状微細突起の配列のずれD’を求めたところ、0.7%であった。
さらに、この微細構造体について、垂直入射による可視光反射率を測定した結果を図9に示す。
平均粒径が118.5nmで、粒径の変動係数が4.2%の球形コロイダルシリカの3.0質量%水分散体(分散液)を用意した。なお、平均粒径および粒径の変動係数は、実施例1と同様にして求めた。
ついで、この分散液を孔径200nmφのメンブランフィルターでろ過し、メンブランフィルターを通過した分散液に濃度50質量%の臭素化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(界面活性剤)を2.5mmol/Lとなるように加え、30分攪拌して、コロイダルシリカ粒子の表面に臭素化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムを吸着させた。この際、臭素化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムの質量がコロイダルシリカ粒子の質量の0.04倍となるように分散液と臭素化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムとを混合した。
ついで、この分散液に、この分散液の体積と同体積のクロロホルムを加え十分に攪拌して、疎水化されたコロイダルシリカを油相抽出した。
その後、超音波(出力15W、周波数80kHz)を下層水に20分間照射して粒子が2次元的に最密充填するのを促しつつ、分散液の溶剤であるクロロホルムを揮発させ、単粒子膜を形成させた。
ついで、この単粒子膜を可動バリアにより拡散圧が18mNm−1になるまで圧縮し、4インチシリコンウェーハーを5mm/分の速度で引き上げ、基板の片面上に移し取った。
ついで、単粒子膜が形成されたシリコンウェーハー上にバインダーとして0.5質量%テトラエトキシランの加水分解液を浸透させ、その後、加水分解液の余剰分をスピンコーター(3000rpm)で1分間処理して除去した。その後、これを100℃で10分間加熱してバインダーを反応させ、コロイダルシリカからなる単粒子膜エッチングマスク付きのシリコン基板を得た。
また、この微細構造体に対して、式(2)による円錐状微細突起の配列のずれD’を求めたところ、2.5%であった。
さらに、この微細構造体について、垂直入射による可視光反射率を測定した結果を図10に示す。
平均粒径が298.2nmで、粒径の変動係数が6.7%である球形コロイダルシリカの5.0質量%水分散体(分散液)を用意した。なお、平均粒径および粒径の変動係数は、粒子動的光散乱法により求めた粒度分布をガウス曲線にフィッティングさせて得られるピークから求めた。
ついで、この分散液を孔径1.2μmφのメンブランフィルターでろ過し、メンブランフィルターを通過した分散液に濃度1.0質量%のフェニルトリエトキシシランの加水分解物水溶液を加え、約40℃で3時間反応させた。この際、フェニルトリエトキシシランの質量がコロイダルシリカ粒子の質量の0.02倍となるように分散液と加水分解水溶液とを混合した。
ついで、反応終了後の分散液に、この分散液の体積の4倍の体積のメチルエチルケトンを加えて十分に攪拌して、疎水化されたコロイダルシリカを油相抽出した。
その後、超音波(出力300W、周波数950kHz)を下層水中から水面に向けて10分間照射して粒子が2次元的に最密充填するのを促しつつ、分散液の溶剤であるメチルエチルケトンを揮発させ、単粒子膜を形成させた。
ついで、この単粒子膜を可動バリアにより拡散圧が25mNm−1になるまで圧縮し、ガラスレンズを5mm/分の速度で引き上げ、基板の片面上に移し取った。
ついで、単粒子膜が形成されたガラスレンズ上にバインダーとして1質量%モノメチルトリメトキシシランの加水分解液を浸透させ、その後、加水分解液の余剰分をスピンコーター(3000rpm)で1分間処理して除去した。その後、これを100℃で10分間加熱してバインダーを反応させ、コロイダルシリカからなる単粒子膜エッチングマスク付きのガラスレンズ基板を得た。
また、この微細構造体に対して、式(2)による円錐状微細突起の配列のずれD’を求めたところ、1.3%であった。
平均粒径と粒径の変動係数が実施例1と同じ球形コロイダルシリカの2.5質量%水分散体(分散液)を用意した。
ついで、この分散液を実施例1と同様に孔径1.2μmφのメンブランフィルターでろ過し、メンブランフィルターを通過した分散液に濃度3.5質量%の2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランの加水分解物水溶液を加え、約30℃で24時間反応させてコロイダル粒子の表面を改質した(分散液(1))。
一方、濃度1.0質量%の3−アミノプロピルトリエトキシシランの加水分解物水溶液を3×4cmのガラス基板上に2000rpmでスピンコートした後、80℃で20分加熱して、シランカップリング剤を基板表面と反応させた。
ついで、反応後のガラス基板上に上記分散液(1)を滴下速度0.01ml/秒で滴下し、2000rpmでスピンコートし、乾燥することにより、粒子を基板表面に配置した。
ついで、粒子が表面に載った基板を120℃で12時間加熱し、基板表面から1層目の粒子を選択的に基板と反応させ、2層目以上の余剰分の粒子を超音波洗浄装置により除去し、コロイダルシリカからなる単粒子膜エッチングマスク付きのシリコン基板を得た。
なお、図11は、この単粒子膜エッチングマスクについて、最も粒子の配列が良好である部分を選んで得た原子間力顕微鏡イメージであって、2種の倍率で示している。また、図12はFFT像、図13はFFT像のプロファイルである。
また、この微細構造体に対して、式(2)による円錐状微細突起の配列のずれD’を求めたところ、21.8%であった。
さらに、この微細構造体について、垂直入射による可視光反射率を測定した結果を図14に示す。
平均粒径と粒径の変動係数が実施例2と同じ球形コロイダルシリカの水分散体(分散液)を用意し、この分散液を実施例2と同様に孔径200nmφのメンブランフィルターでろ過した。ついで、コロイダルシリカの濃度を7質量%に調整した後、この分散液をギャップ(間隔)が約1mmとなるように略水平方向に配置された一対の平行平板(面積2×2cm)の間に注入した。そして、上側の平板(ガラス製)を毎分5〜50mmのスピードで平行移動(スライド)させ、下側の平板(シリコンウェーハー)上に単粒子膜を形成した。なお、この際、シリコンウェーハーは、ヒーターにより約60℃に加温し、外部雰囲気(実験環境)は23℃、湿度50%の恒温恒湿にコントロールした。
ついで、単粒子膜が形成されたシリコンウェーハー上にバインダーとして1質量%モノメチルトリメトキシシランの加水分解液を浸透させ、その後、加水分解液の余剰分をスピンコーター(3000rpm)で1分間処理して除去した。その後、これを100℃で10分間加熱してバインダーを反応させ、コロイダルシリカからなる単粒子膜エッチングマスク付きのシリコン基板を得た。
また、この微細構造体に対して、式(2)による配列のずれD’を求めたところ、43.4%であった。
さらに、この微細構造体について、垂直入射による可視光反射率を測定した結果を図15に示す。
スピンコーティング法によって、光学グレードPETフィルム(厚さ188μm)の一方の面上にアクリル硬化性樹脂のハードコート層(厚さ約3μm)を塗工により形成し、さらに、ハードコート層上にフッ素系樹脂層(厚さ約100nm)を塗工により形成した。そして、光学グレードPETフィルムの他方の面に裏面処理(黒色粘着テープを貼合わせた後に脱気)を施し、積層フィルムを得た。
この積層フィルムのフッ素系樹脂層が形成された側について、垂直入射による可視光反射率を測定した。結果を図16に示す。
それに対して、比較例1(粒子吸着法)、比較例2(液体薄膜法)で得られた単粒子膜エッチングマスクは、配列のずれDがそれぞれ21.8%、43.4%と大きく、また、これら単粒子膜エッチングマスクを使用して得られた微細構造体は可視光の反射率が実施例1および2よりも大きいことが示された。
これらの結果から、滴下工程と単粒子膜形成工程と移行工程とを有する本発明の製造方法により製造され、配列のずれDが10%以下である単粒子膜エッチングマスクによれば、粒子吸着法や液体薄膜法で形成された単粒子膜エッチングマスクにくらべて、反射防止体として好適な微細構造体を比較的簡便に製造できることが明らかとなった。
また、比較例3(ウエット法)の積層フィルムは、反射防止効果が発現する原理が各実施例や比較例1および2と異なり、入射光と反射光の位相を半波長ずらして干渉により反射防止効果を得ようとするものであるため、反射率の波長依存性が大きく、可視光全域に対して反射防止効果を安定に得ることはできなかった。
F 単粒子膜
C 微細構造体
11 基板
Claims (4)
- 粒子が2次元に最密充填した単粒子膜からなるエッチングマスクであって、
下記式(1)で定義される粒子の配列のずれD(%)が10%以下であることを特徴とする単粒子膜エッチングマスク。
D(%)=|B−A|×100/A・・・(1)
(式(1)中、Aは前記粒子の平均粒径、Bは前記単粒子膜における前記粒子間の平均ピッチを示す。) - 請求項1に記載の単粒子膜エッチングマスクを用い、気相エッチングで作成することを特徴とする微細構造体であって、
下記式(2)で定義される構造の配列のずれD’(%)が10%以下であることを特徴とする微細構造体。
D’(%)=|C−A|×100/A・・・(2)
(式(2)中、Aは前記粒子の平均粒径、Cは前記微細構造体における前記構造配列の平均ピッチを示す。) - 請求項2に記載の微細構造体を用い、電鋳法で作成することを特徴とするナノインプリントまたは射出成型用モールドであって、
下記式(3)で定義される構造の配列のずれD’ ’(%)が10%以下であることを特徴とするナノインプリントまたは射出成型用モールド。
D’ ’(%)=|E−A|×100/A・・・(3)
(式(3)中、Aは前記粒子の平均粒径、Eは前記ナノインプリントまたは射出成型用モールドにおける前記構造配列の平均ピッチを示す。) - 請求項3に記載のモールドを用い、ナノインプリントまたは射出成型法で作成することを特徴とするナノインプリント物または射出成型物であって、
下記式(4)で定義される構造の配列のずれD’ ’ ’(%)が10%以下であることを特徴とするナノインプリント物または射出成型物。
D’ ’ ’(%)=|F−A|×100/A・・・(4)
(式(4)中、Aは前記粒子の平均粒径、Fは前記ナノインプリント物または射出成型物における前記構造配列の平均ピッチを示す。)
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